2021年9月17日 12:00
いま最も聴くべきメゾ・ソプラノ脇園彩のロッシーニ《チェネレントラ》!新国立劇場のオペラ新シーズンまもなく開幕
新国立劇場のオペラ2021-22シーズンが10月1日(金)に開幕する。オープニングを飾るのはロッシーニの《チェネレントラ》。チェネレントラはイタリア語でシンデレラのこと。しかしオペラには、かぼちゃの馬車やガラスの靴などのファンタジーの要素は登場しない。ロッシーニお得意の喜劇のなかで、登場人物たちの心模様を、見事な音楽で描いた人間ドラマ。息を呑むようなアクロバティックな声の技巧も満載だし、なによりおなじみのあのストーリーということもあり、世代やオペラ経験値を問わず、幅広い層が屈託なく楽しめる傑作だ。
主役アンジェリーナ(シンデレラ)を演じるのが脇園彩。ロッシーニやモーツァルトをレパートリーに、いまヨーロッパの劇場が最も注目する新世代のメゾ・ソプラノだ。
8月下旬、公演のためミラノから帰国して隔離待機中の彼女にオンラインで聞いた。
――新国立劇場には、今年2月の《フィガロの結婚》(ケルビーノ役)に続いて、ロッシーニでは昨年の《セビリアの理髪師》(ロジーナ役)に続いての出演です。どんなことを楽しみにしていますか?
私、継父ドン・マニフィコ役のアレッサンドロ・コルベッリ(バリトン)の大ファンなんです。