風間杜夫×濱田めぐみが、芝居で歌で魅せる、異文化の人間の心の交流 ミュージカル『バンズ・ヴィジット』
私にとってどういう冒険になるのか、自分の中のいい部分も引っ張り出していただけるのではないかと、今からすごく楽しみです。
──『バンズ・ヴィジット』という作品については、どこに魅力を感じておられますか。
風間舞台版はまだ観てないんですが、映画を観てとても惹かれるものがありました。生意気なことを言えば、戦争や感染に緊張を強いられる世界情勢の中で、文化の違う国の人間が触れ合って交流していく姿はきっと何かを伝えてくれるに違いない、その感動を届ける役目を担えたらと思ったわけです。そして、孫が小学生になり、これからいよいよじいじの芝居を観ることになると思うのですが、ほかの僕がやっているものは、例えば去年やった新宿梁山伯のアングラ芝居なんて小学生には観せられないけれども、この作品なら安心して呼べますから。これで初めて僕の芝居を観てもらえるのではないかというのも、大きな決め手でした(笑)。
濱田私は舞台版の映像を少し拝見したんですけど、セット転換がほぼないなかで、風間さんがおっしゃったその異文化の人間の交流だけで見せていくお芝居だったんです。しかも、ミュージカルと言っていいのだろうかと思うくらい、歌い上げるというよりも、思っていることが口から出たらたまたまメロディーになったというようなイメージで。