『窮鼠はチーズの夢を見る』夏休み限定イベントに行定勲監督&カツセマサヒコ登壇 「胸を張って、これが本当のラブストーリーだと言える」
恋愛に関する名言が多いと話題の『窮鼠』シリーズ。映画化するにあたり原作を読んだ行定監督は、最初はBL漫画だと思っていたが、非常にリベラルな内容に感じたという。そして、「脚本家が映画として描くためにまとめてきたものを読んだ時に、自分自身が恭一と同じような気持ちになって体験するような感覚になりました」と語り、「恭一の気持ちがかなり分かるんですよ(笑)。女性たちの在り方を描くのが大変だとも思いましたが、それが(映画化する際の)ひとつのモチベーションにもなりましたね。そして結果として、今ヶ瀬の気持ちがよく分かるようになりましたね」と登場人物の気持ちに共感を示した。
行定監督の映画を観て育ったというカツセは「一人の人間が抵抗しながらも、沼のような恋にちょっとずつ入っていく様をものすごく丁寧に描かれていて、男女問わず誰しもが経験したことがある恋愛だと思ったので、恋愛映画の傑作として広まると嬉しいです」と熱い想いを語る。さらに、原作にはなかったシーンについて触れ、「原作にはないオリジナルのシーンが光っているという要素が、行定監督の作品には多い印象」と話すと、行定監督は「オリジナルのシーンに関しては、ふとしたことで幸せを感じるみたいなのを引き立たせるにはどうしたらいいか?と考えていく中で生まれたものです」