2021年11月25日 17:00
「俳優業はつくづく不思議な仕事」WOWOW初主演作で高畑充希が感じた実感
役柄上、重い何かを背負ってどんよりした気持ちでいることの多い私に代わり、場を盛り上げてくださいましたね。頼りっぱなしでした。ただ、実は意外と夫婦一緒のシーンって少ないんです。一輝さんは東京にいて、菜穂は京都にいる状態で話が進むので。いびつになっていく夫婦でもありますし。これまでに演じたことのない関係性だったので、すごく新鮮でした。
――おっしゃるとおり、なかなかいびつな夫婦ですよね。天性の審美眼を持つ菜穂への嫉妬が一輝にはありますし、夫婦の溝を決定的にする出来事も起き……。
高畑優柔不断でどうしようもない旦那さんで(笑)。悪い人ではないけど、「ノー」と言えない人。監督とも、「菜穂はどうして好きになったんだろう?」という話はしました。ただ、最初からいびつなわけではなく、京都と東京で離れて暮らすことになり、ある出来事があり、距離がババッと開く。女性って、注ぐ愛情はすごく熱いけど、冷めたら一瞬だったりもしますから。特に菜穂は、どこか冷たい部分のある人ですし。憎んだわけでも嫌いになったわけでもなく、興味がなくなったんでしょうね。シャッターがガラガラ~ッと下り、「はい、過去!さようなら!」