激動と混沌のなかで見えた希望――2020年音楽シーン振り返り&2021年要注目アーティスト(バンド編)
from “MINE”
2021年要注目の若手バンドたち
2021年のシーンはどうなるのだろうか。状況がすぐに劇的に好転するとは思えないし、しばらくはコロナと付き合いながら手探りで進む状況が続くのだろう。そんななかで希望ともいえるのが、今年続々とメジャー進出を果たした若手バンドたちだ。
自分たちの音楽を「誰に」「どう」届けるかということに、より意識的になっているアーティストが増えている今、メジャーなんて今さら関係ないね、という価値観すらもはや古いと筆者は考えている。ディープなファンに向けコアな音楽を作り続けるという選択肢も、メジャーレーベルの力を借りてより多くの人に届けるという選択肢も、等しく選べるだけのリテラシーと意思を、新たな世代のバンドたちには強く感じるからだ。
再びメジャーと契約するという決断をしたSUPER BEAVERしかり、マカロニえんぴつしかり、そしてハンブレッダーズやFOMARE、KALMA、Attractions、kobore、リュックと添い寝ごはん、Tempalayに羊文学などなど。確かな実力をもったバンドがメジャーシーンでどんな活躍をするのかに期待したい。