おとな向け映画ガイド 今週は、なかなかインパクトのある3本をオススメします。
カッコいい人はでてきません。あの『ファーゴ』に似た味というか、匂いというか、がします。つまり、ヘンな人ばかりでてきます。
無人島からの脱出で死体を水上スキー代りに使うというすごい発想、しかもその死体をダニエル・ラドクリフにやらせたキテレツ映画『スイス・アーミー・マン』のダニエル・シャイナート監督による新作。今、アメリカで一番元気のいいインディーズ系映画会社、A24と再びタッグを組みました。
うだつが上がらない30男たち、ジークとアールとディックは、「ピンクフロイト」というアマチュア・バンドの仲間です。今日も今日とてガレージで練習、終わるといつもの馬鹿騒ぎなのですが、ディックの様子がおかしくなります。血まみれになり、気を失い…。
死んだのか? ジークとアールは、そんな彼を、こともあろうに病院の玄関前に置き去りにし、結局ディックは死んでしまいます……。
翌朝から警察の捜査が始まります。めったに起きない町の大事件、保安官たちはみなどこか興奮気味です。やばいふたりは、昨夜の行動を隠そうとして家族にまで嘘をつき、その嘘がさらなる面倒をひきおこす。なんでそこまで嘘を? その真相が結構インパクトあります。