離ればなれで育ったふたごの物語 劇団四季『ふたりのロッテ』約10年ぶりに上演中
と、ミュンヘンから来たおとなしいロッテ(田原真綾/大河原萌乃佳)は瓜二つ。びっくりしながらもやがて意気投合したふたりは、生年月日も生まれた場所もまったく同じであることを知り、自分たちが父親と母親に別々に引き取られた双子の姉妹だと気づく。家族4人で暮らしたいと願うふたりは、密かに入れ替わってそれぞれの家に帰り、9月14日の誕生日には一緒にお祝いをしようと誓い合った。「子供の家」のムテジウス校長(佐和由梨/遠藤珠生/大野華子)は、ふたりの計画を知って、「くじけてはダメ」と励ます。
しかし、ミュンヘン駅に迎えに来た母親のケルナー夫人(森川温子/小川晃世)に会った、ロッテのふりをしているルイーゼは、雑誌社で記者として働く忙しい母に次々と用事を頼まれ、初めての街でパニックに。一方ウィーンでは、家政婦のレージ(小林英恵/安宅小百合)が、ルイーゼになりすましたロッテを駅まで迎えにくる。父親のパルフィー氏(鈴木涼太/岸佳宏)は作曲家でオーケストラの指揮者を務めていて、やはり多忙で家には帰ってこない。どうやらイレーネ(松本恵美/嶋本優美子)という女性との再婚話も持ち上がっているらしいと聞き、大きなショックを受けるロッテ。