【インタビュー】岸谷香、プリプリを歌う!「あの時の自分が作った作品を、今やる意味があるなって」
――確かにピアノはメロディ楽器であり、リズム楽器ですよね。
ピアノを打楽器だと考えたら、左手の役割も変わってきたんですよ。単なる伴奏としてではなく、もっと楽しみながら弾こうと思うようになりました。そこから、ひたすら練習するようになり、楽器がさらに楽しくなりました。ブルージーに弾いてみるとか、ジャズのテンションコードを取り入れてみるとか、弾きながら、覚えていく練習方法でした。こんな押さえ方をすると、おもしろいなとか、いろいろと発見があるので、飽きないんですよ。
――そうして身についたものがオリジナリティーにもなっていくんでしょうね。
そうだといいですね。
弾き語りが最初の一歩でした。弾き語りの演奏をする時点でアレンジしているじゃないですか。一番も二番も同じように演奏したらつまらないから、変化をつけたいし、イントロや間奏も工夫したい。ひとりでやるからこそ、アレンジがより重要になりました。アレンジ能力は、弾き語りによって耕されたと思います。しかも、飽きるかと思いきや、やればやるほど楽しくなりました(笑)。
――アレンジに関しては、『感謝祭』を主催する際などでも、ゲストミュージシャンの曲をアレンジするケースが増えています。