くらし情報『坂口健太郎がいつも健やかな理由「悩んだら距離を置いてみる」』

坂口健太郎がいつも健やかな理由「悩んだら距離を置いてみる」

それで、ちょっとでも空気が良くなればいいなって。特に僕もキャリアを積んで、現場での自分の声というものが強くなっているのを感じているからこそ、そういう影響力をプラスの方で活用していきたいなって心がけていますね」

坂口の美徳は、こうした明るさがまるで押しつけがましくないところだ。自己愛の強さは自他共に認めるところだが、決してナルシズムは感じないし、人を疲れさせるような過剰なポジティブ信仰もない。他者への尊重が、坂口のマインドにある。

「それは僕があきらめが早いからかもしれない。たとえばすごく悩んでいる人がいたとして、共感はできても、その人の悩みを完全に理解することは無理。だから、僕から『こうしたほうがいいんじゃない?』とも言わないし、言うことをあきらめているところはありますね」

坂口健太郎がいつも健やかな理由「悩んだら距離を置いてみる」


つまり、距離感のとり方が絶妙なのだ。程よい車間距離をとり、近視眼的にならない。
執着とも、依存とも、勝手な期待とも遠い場所から、坂口は優しい眼差しで他者を見つめている。

「悩んでいる人って、どうしても視界が狭くなって、頭を抱えている問題に近づきすぎてしまう。そういうときに僕みたいな人間が外から『なんでもいいんじゃない?』というスタンスで声をかけることができたら、その人もふっと我に返るというか、悩みと距離を置ける気がするんです。

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