三谷幸喜×西島秀俊が語る“男の小ささ”「天ぷらそばで勝ち誇った自分が小さいなと思いました」
実際、そんなわけないんでしょうけれど。
三谷書く人間としては、やっぱり自分の中にないものは書けないんですね。すべての登場人物が自分の分身ではあるので、彼らのような感情になったことは今まで何度もありますし、どこか全員に自分を投影させて書いているところはあります。西島僕自身、コメディタッチの作品をやるときに、そういう男の小さいところを演じるのは好きで、自分の中にある小さなプライドをあえて誇張して引っ張り出してやるところはあります。
三谷僕、西島さんのいちばん好きなシーンは、「全員集まれ」と言われて集合するときに、後ろでふてくされながら柿の種食べてるところなんですよ。ブツブツ言いながら前に出てくるんですけど、あれがいいなと。
――主語を大きくして語るのは良くないですが、なぜ男はああいう小さいところがあるんでしょうね。
三谷やっぱり基本的に男はプライドが高いですからね。
特に今回のように一人の女性を中心に男たちが集まると、どこかで自分は他の4人と違うんだというところを持っておきたいっていうのはあるんじゃないですかね。
西島小学1〜2年生の男の子でも、すでにそういう小競り合いをやったりしますからね。