くらし情報『大食いタレントに焼肉店が出入り禁止通告…法的に許される?』

大食いタレントに焼肉店が出入り禁止通告…法的に許される?

2018年2月15日 21:40
 

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大食いタレントに焼肉店が出入り禁止通告…法的に許される?

*画像はイメージです:https://pixta.jp/

先日ある大食いタレントが、自身のブログで食べ放題の焼肉店から「出入り禁止」を告げられたことを明かし、賛否両論となりました。

店としては食べ放題といえども1人に多くの肉を食べられては採算が取れないという判断からそのような行為に出たものと思われるだけに、理解を示す人もいるようです。

一方で「食べ放題なんだからいくら食べてもいいじゃないか」「出入り禁止はやり過ぎ」など、批判の声も根強い状況です。このように食べ放題を謳う店舗が「よく食べるから」という理由で特定の客を「出入り禁止」にすることは許されるのでしょうか?

エジソン法律事務所の大達一賢弁護士に見解を伺いました。

■食べ放題店での「出入り禁止」は合法?

「“食べ放題”、“飲み放題”と並ぶこれら魅惑の言葉に、胸の高鳴りを禁じ得ないのは私だけでしょうか。

さて早速解説ですが、“食べ放題”に限らず、そもそも飲食店に入店するのは、飲食物供給契約を締結することの申込みに当たると考えられます。

お店には契約を締結する事由、言い換えるとどの客を立ち入らせ、どの客の立入を断るかの裁量があるので、特定の客を出入り禁止にすること自体が違法になることは考えられません。

ただし、お店の社会的評価を考えると、少なくとも出禁にするためには、出禁にするだけの合理的な理由まで必要になると思われます。

では、合理的な理由とはどういったものが考えられるでしょうか。

たとえば、一定の属性に基づいて差別的な選択をしているような場合、例えば、特に理由もなく特定の宗教を信仰している人について一律に入店を断る場合や、人種や民族、性別等により入店を断るような場合には、合理的な理由なく入店を拒否するものと考えられ、入店拒絶行為が客に対して精神的損害を与えたとして、不法行為(民法709条)などの責任を生じさせる可能性があります。

ここで、“食べすぎること”が合理的な理由にあたるかが問題になるところ、食べ放題は基本的に“フードファイターのようなプロまたはプロに準ずる大食いではない一般人”が来店することを前提に料金設定がされていると思われます。
その意味では、今回のプロの大食い選手や、一般人の何倍も食べる相撲の力士などが来店して大量に食事をされると、採算が取れなくなってしまうため、そのような客をあらかじめ一律に断ることには合理的な理由があるといえそうです。

そのため、食べ放題の店で一般人をはるかに超える量を食べる大食いの人をあらかじめ出禁にすることは合理的な制限として社会的にも許容されると言えそうです。

なお、あらかじめプロのフードファイターなどについては入店をお断りする旨の告知をしていたにもかかわらず、それを秘して来店したような客に対しては、大食いでないことが飲食物提供契約の前提となっているため、錯誤無効(民法95条)や、客の言動次第では詐欺取消し(同96条1項)などを主張して、飲食物提供契約を解消し、その場で退店するよう求めることもできると考えられます。

私は学生時代、昼食はカツ丼大盛りとラーメン、食後にアイスを食べてようやく腹八分でしたが、今ではすっかり胃袋も縮んでしまいました。

とはいえ、特に金曜日の夜になると、ついつい飲み放題の看板に惹かれてしまったりします。食べると飲むが放題でも、油断をすれば健康だって壊し放題。“~放題”の文字に目がくらむことなく、健康第一で食べ放題ライフを楽しみましょう」(大達弁護士)

客の立ち入りについては店側の裁量に任せるため、特定の客を「出入り禁止」にしたとしても、違法にはなりえないとのこと。ただし、社会的通念上、「合理的な理由」が求められるようです。

そして、大食い番組などに出演するフードファイターと呼ばれる人々や、力士など、食べ放題店で大量に飲食することが予想される人物を出入り禁止にすることは、「合理的な理由」に該当する可能性が高いとのこと。

当然といえば当然ですが、やはり店側の都合も考えねばならないようですね。

*取材対応弁護士: 大達 一賢(エジソン法律事務所。第一東京弁護士会所属。「強い、やさしさ。」、「守る≒攻める」、「戦略&リーガル」の3つの思いを胸に、依頼者のために全力を尽くします)

*取材・文:櫻井哲夫(本サイトでは弁護士様の回答をわかりやすく伝えるために日々奮闘し、丁寧な記事執筆を心がけております。仕事依頼も随時受け付けています)

【画像】イメージです
*hungryworks / PIXTA(ピクスタ)

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