性格・性別が変わっても受け入れられる? ひとのどこが愛おしいのか漫画から考える
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そしてもうひとつの漫画。
男女の入れ替わり、性格の入れ替わり漫画というのはジャンルとして昔からありますが、「性格はそのままで性別が変わってしまう」という異色の物語が『彼女になる日』。
『彼女になる日』/小椋アカネ(白泉社)
男女の比率を一定に保とうとする世界で、クマノミのように女の数が減ると、男の中から女へと性別が変わるものが出てくる現象が起こります。
この現象は「羽化」と呼ばれ、少々気の少年たちに起こるはずが、男の主人公の幼なじみは高校生で「羽化」、女子高生になってしまいます。
性格はそのまま、考えかたもそのまま。顔もほぼそのまま。でも、体は男ではなくて女になっている。
主人公は女嫌いで、女になってしまった友人との付き合いかたに悩んだり、でも女になった友人をどこかやはり「異性」として見てしまったり…。
読み終わったあと、「これは同性愛?BL?でも男女の物語になってる!? 人類愛!?」と混乱した私は、ありえない想像をしてしまいます。
「……もし夫が『羽化』して女になったら…?」
えー、えー、どうしましょう。
受け入れたい!と自信を持って言いたい、けれども。