ドロドロ系ドラマなぜ大流行? 托卵、復讐、女性風俗…背景に多様化する電子コミックの影響
ドロドロ系ドラマが増加中
最近のドラマシーンを見ると、不倫や托卵、復讐、風俗に依存症など、人間の深淵を描くようなドロドロ系作品が目白押し。もちろん昔からそうした系譜はあり、近年でもときどき『昼顔~平日午後3時の恋人たち~』(2014年)のような目立つスマッシュヒットはあったが、全クールを通じて複数作が並ぶのはなかなかに珍しい。エンタメ界もコンプライアンスなどにより以前よりも自主規制が強まる中、なぜこのような真逆の状態が起こっているのか? コンプラやSNS、電子コミックの影響など、エンタメシーンの背景を探った。
■“痴情のもつれ”だけじゃない、多様化するドロドロ系ドラマ
2024年夏、多くのドロドロ系ドラマが放送された。松本まりか主演の不倫ホラー『夫の家庭を壊すまで』(テレビ東京)、不倫ドラマ『どうか私より不幸でいて下さい』(日本テレビ系)、高校生の妊娠を描く『あの子の子ども』(フジテレビ系)などなど。ほか、ショートドラマでも依存症をテーマにした『満タサレズ、止メラレズ』(ABCテレビ)も注目された。
このようなドロドロ系の流れは少し前から片鱗があり、篠田麻里子の濡れ場が話題になった『離婚しない男』(テレビ朝日系)