七之助が勘三郎と三津五郎の魂に誓う、八月納涼歌舞伎
中村七之助
歌舞伎座の八月納涼歌舞伎が、今年も開幕する。第一部で『心中月夜星野屋』、第二部で『東海道中膝栗毛』、第三部で『盟三五大切』に出演する中村七之助の取材会が開かれた。
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「『八月納涼歌舞伎』はうちの父(十八世中村勘三郎)と(十世坂東)三津五郎のおじ様、それに(中村)福助、(中村)芝翫のおじが舞台上でも舞台裏でも闘って続けてきたもの。特に、父と三津五郎のおじ様の魂に顔向けができない1か月にはしたくない」と七之助は言う。その思いが、『心中月夜星野屋』上演に深く関わっている。
「父と三津五郎のおじ様の納涼歌舞伎は、第一部からお客様でいっぱいのイメージ。もう一度そうなるために、去年、兄(中村勘九郎)と僕で第一部の演目を考え、僕は(坂東)玉三郎さんの演出で(市川)中車さんと『刺青奇偶』をやらせていただいたところ、お客様がどんと入ってくださって。今年もこの流れを消さないように、そして、中車さんとまたやりたかったので、2年前に上演した(笑福亭鶴瓶の落語が原作の)『廓噺山名屋浦里』で脚本を手がけてくれた小佐田(定雄)さんに相談し、落語『星野屋』を歌舞伎にすることになりました」