作家・山内マリコさんインタビュー心を開ける相手がいれば無理して“居場所”を増やす必要はない
地元、友情、恋愛、結婚……とさまざまな“居場所”について語ってきた作家・山内マリコさんのインタビューもあっという間に最終回。今回は、いよいよ家族というやっかいな“居場所”について考えます。そしてSNS全盛の時代、誰もが複数の所属先や依存先を使い分けていますが、マリコさんはこの“つながり至上主義”とも言える昨今の風潮に異議をとなえます。果たして、おひとりさまが行き着く“居場所”はどこにあるのでしょうか?
第一回インタビュー<地元を出て親友と出会えた経験が恋愛よりも自分を救ってくれた>
第二回インタビュー<結婚するなら“彼氏”ではなく“親友”と思える相手がいい>
はこちらから
“結婚/家族はいいものだ”という
考えは社会からの押し付け
――恋愛に向いてない人もいれば、結婚に向いてない人もいると思うのですが、結婚が“絶対しなければいけないもの”ではなくなったことで、かえって自分がどうしたいのか選択・判断する材料がなくて迷っている人も多いような気がします。
山内マリコ(以下、山内):私も結婚しろと親からプレッシャーをかけられたことはなくて、逆に自分一人で「どうにかしなきゃ」と焦ってた時期がありました。