くらし情報『作家・山内マリコさんインタビュー心を開ける相手がいれば無理して“居場所”を増やす必要はない』

作家・山内マリコさんインタビュー心を開ける相手がいれば無理して“居場所”を増やす必要はない

選択肢があるのはいいことだけど、答えの出ない悩みが増えるということでもあるから、キツいです。

昔の映画なんかを観ていると、みんなベルトコンベアに乗せられているかのように異性を紹介されて、結婚して子どもを産んでいきますからね。それが幸せかはともかく、自分で考えなくていいという意味では、楽だったかもしれない。

――以前、鈴木涼美さんにインタビューしたときにも、同じようなことをおっしゃっていました。人生の選択肢が増えたせいで、その道を選んだ責任を個人が問われるようになってしまった、と。今はまだ、「結婚しないのは自由だよ、でもそのせいで損したり困ったりしても君の責任だよ」と言われているような状況だと思うんです。そんな空気のなか、結婚せずにおひとりさまでいることを選べるかと言われたら、すごく勇気がいると思います。

山内:その勇気がなくて、私は「彼氏欲しい!誰か紹介して!」と言いまくってましたからね。
おひとりさまの道を行くぞと腹を決められたら、そんなことは言わずに済んだけど。

結婚の形って時代によって変わって当然だけど、根強い昭和モデルが現状に全然マッチしなくなったことが問題かなぁと思います。

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