2017年5月30日 12:00
RPGの主人公のように無敵な旅をする限り、これからなんだってできる気がする
例えば、道に迷った時に自分はどういう行動を取るのだろうとか、得体のしれない食事を出された時にどうするんだろうとか、そんな些細なことでも自分の性格や主体性の輪郭みたいなものが掴めるようになってくる気がして、何もかも自分でできるということが、時に強い自信に繋がったりもするのです。
文化も肌の色も違う。食べ物も宗教も違う。言葉も通じない。日本よりもずっと犯罪や窃盗に巻き込まれる可能性が高いかもしれない。そういう異国の何も知らない路地をたった一人で歩いている私は、まるでRPGゲームの中の主人公みたいで、いつだって無敵でした。
一人で決断をし、仕事も頑張ってお金も貯めて、その国の料理を口にして、たくさんのものを見て、色々な人と関わって、自分の知らないことを教えてもらって………そういう少しずつの経験の積み重ねで、私は今この道を歩いているんだと思うと、これからなんだって出来るような気すらしてくるのです。
心細さや寂しさが勝ることはない
キューバでの私も無敵でした。
首都ハバナの旧市街という世界遺産の中を歩きながら、ここに辿り着くまでの決断や選択肢が少しでも異なっていたら、もしかして私は今この時間にこの道をあるいていないのかもしれない…なんて大袈裟ながら考えてみると、運命とか奇跡の中にいるような気がして、どんな風景を目にしてもドキドキしてしまうのです。