潜在能力を引き出しネコらしさを堪能できる家【住まいの設計】
岡山県倉敷市。約270坪の広大な敷地に建つO邸。
建築家でありペット共生住宅の専門家として海外でも知られている、廣瀬慶二さんに設計を依頼しました。
内部は贅沢なワンルームのようで、ネコが駆け回る場所と進入禁止空間とのメリハリもつけられています。
大きな開口部の先にはネコが過ごせるパティオ、すなわちキャティオが。
室内に張り巡らされたキャットウォークや棚に隠された迷路を、アビシニアンのココとマーシャンが優雅に歩き、瀕死状態で保護したルルも今では元気に走り回っています。
■ ネコの家に人間が住まわせてもらっている家
夏は日の出とともに起こしにくる彼女たちのトイレを片付け、朝食を食べさせたら出勤前にひと遊び。
帰宅すると車の音に反応し、ドア前に整列してお出迎え。
寝るときはもちろん一緒。
足元、腕枕、お腹や背中に3匹が文字どおりOさんに寄り添って眠るのが至福の時なのです。
20代の頃からいずれは猫と暮らしたいと考え、ペット共生住宅にも住んだものの、中途半端さは否めなかったといいます。
以前から設計を担当した廣瀬慶二さんの著書を読んでいて、その中の「若い猫と暮らす際、年を取った猫がプライドを持って暮らせる家をつくりたい」