「片手」「両手」ってどういう意味? 元・不動産営業マンに聞きました
今回は不動産取引における「片手」「両手」というものについてお話したいと思います。
不動産取引で業者が客から受け取るお金は、賃貸借、売買いずれの場合も原則として契約締結に持ち込んだ場合の仲介手数料だけです。
物件を何件も紹介し、交通費などの経費を使って現地案内を繰り返したお客様でも、他社で契約されてしまえば1円のお金も入ってきません。
業界が抱える問題点のすべての根源が、ここにあるように思います。
仲介手数料は、賃貸の場合は月額賃料の1か月分、売買の場合は売買代金の3%+6万円と決まっています。
売り上げを増やして給料を上げるためにはなるべく金額の大きな物件を決めることがカギとなりますが、もう一つの手段として「両手」をねらうというものもあります。
そもそも「両手」「片手」とは一体何のことを差すかご存じでしょうか。
■ 売主と買主に別々の仲介会社がつく「片手」取引って?
shimanto / PIXTA(ピクスタ)
不動産取引において賃貸の場合は貸主と借主、売買の場合は売主と買主という2組の当事者があります。
家を売りたい、貸したいと思っている人は自分で客を探すのが難しいため、媒介契約を結んで不動産業者に依頼します。