羽毛ふとんってどう選べばいい?キャリア25年のプロに聞きました
■ 鳥種ではなく、設計の内容が重要
野生のカナディアングースたち。ダウンはあくまで食用のための副産物ですので、基本的に野生の鳥たちを殺すことはありません
では、ダックとグースとではどうでしょうか?グースはダックより身体自体が大きいですから、当然、ダウンボール自体も大きくなります。グースがダックより価格が高くなるのは、主にそのせいですが、設計により、ダックの羽毛でも十分な性能を引き出すことができます。
鳥種が重要なのではなく、設計の内容が重要ということです。
グースやダックは、羽毛の採取のために飼育されるのではありません。食肉のために育てられます。
ニワトリと同じです。主に輸出用食肉のためにグースやダックを飼育している国もあります。
ダウンボールの写真です。この神秘的とも言える自然の造形が、たくさんの恩恵を私たちに与えてくれます
時代も変わり、気候や自然環境も人々のライフスタイルも大きく変化しつつあるなかで、羽毛自体の生産体系と需要供給体系も大きく変化してきています。
つまり30年、50年前の羽毛ふとんの価値を測る物差し自体も、大きく変化してきているといえます。
羽毛ふとんをことさら高級品として見る必要もなく、同時に、価格競争の対象として扱えるような、安易な商品でもないといえます。