個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)が住宅ローン控除のメリットを妨げる?
住民税からの控除は手続きを必要とせず、自動的に手続きされます。
■ 2. 計算の仕方は?
freeangle / PIXTA(ピクスタ)
モデルケースの世帯の税額計算を実際にしてみましょう。
・新築住宅を購入して、年末に2,500万円の残高あり
・住宅ローン控除額25万円
・世帯主は会社員
の場合を考えます。
最初に課税所得を算出します(図1参照)。
個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)で拠出していない場合、所得税額は
300万円×10%-9万7,500円、つまり20万2,500円です。
ここから住宅ローン控除で25万円をさらに引こうとすると、4万7,500円が引ききれなくなります。
しかしこれは、住民税からは13.65万円までなら引けますので、このケースでは控除枠をすべて使うことができます。
個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)で月2万円拠出しているとしたら、年額は24万円なので
20万2,500円-24万円=-3万7,500円となります。
住宅ローン控除を加味すると-28万7,500円となり、住民税から引いても住宅ローン控除枠を使いきれなくなってしまいます。