家族信託は資産運用の自由度が高い?成年後見人よりもいい理由
家族信託のほかにも、財産管理や相続、認知症に関連したさまざまな制度があります。
生前贈与や生命保険は、今まで生前の相続対策に活用されてきました。
成年後見制度は、認知症などで判断能力を欠くことになった場合に活用されています。
今回は、従来の制度と比べて、家族信託にどんなメリット・デメリットがあるかを考えてみましょう。
■ 1.後見制度よりも資産の運用がしやすい
「後見制度」とは、判断能力が不十分な人を守る制度です。
契約などの法律行為を行えない人を後見人等が代理し、必要な契約等を締結する、財産を管理するなどすることで、本人の保護を図ります。
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1-12種類の後見制度
法定後見と任意後見の2つがある法定後見制度は、既に判断能力が不十分な時に、申立により家庭裁判所によって選任された後見人等が本人に代わって財産や権利を守り、本人を法的に支援します。
任意後見制度は、本人が元気で判断能力があるうちに、将来、自らの判断能力が低下した場合に備え、任意後見人を選び、公正証書で任意後見契約を結んでおくもので、将来、判断能力が不十分となった時に備えるための制度です。