人の印象は「動かない95%」ではなく「動く5%」で左右される
「伝える方法」「相手」「環境」「印象」「影響力」「自分」。これらを「整える」ことで、対話力は格段にレベルアップするという考え方です。
きょうは「印象」に関する章のなかから、ひとつのトピックを抜き出してみたいと思います。
■重要なのは「動く5%」!
私たちのDNAのなかに、動物だったころの記憶が刻み込まれているという話は有名です。
事実、私たちは、動くものがあるとその対象に意識を集中させてしまうもの。それは、持って生まれた記憶によるものだということです。
ところで、話すときに手を動かすクセのある人がいます。ちなみに手の大きさは、体全体からするとせいぜい5%程度。
にもかかわらず、他の95%が動いていなかったとしても、残り5%の手が動いただけで、相手の視線はその手に釘づけになってしまうものです。
そして無意識のうちに、動かない95%の方ではなく、動く5%によって相手を判断しようとします。
■不快に感じさせる動きとは
著者は約700名に対し、対面の印象トレーニングを実施したことがあるそうです。おもしろいのは、その結果、ほぼ100%の確率で人々が無意識に行なった行動があったということ。