本を読むのが遅い人でも多読家になれる「寝起き10分」読書習慣
そうやって1日ずっと“アイドリング状態”でいられるんです。エンジンをかければすぐにワッと発進できる、そんな状態をキープできるんですね。それを積み重ねていくと、本を開くこと自体が習慣になるんです」
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『遅読家のための読書術―』は発売数日で増刷が決まるなど、大きな反響を呼んでいます。
「本をもっと速く読みたい、たくさん読みたいと思っている人がけっこういるということだと思っています。出版不況ともいわれるけれど、みんなそれほど読書嫌いではない気がする。
たとえばスマホを開いているとき、名作文学が読める“青空文庫”を読んでいる可能性もある。そうでなくとも、なんらかの文字情報に触れている人は少なくないはず。
本かどうかは別として”読んでいる”ことが、スタートラインとして重要じゃないかなと思うんです。
スマホでなにかを読んで興味を持ったことがきっかけで、本を買ってみるということもあるでしょうし。
だから、『本が売れない』『みんな本を読まない』と悲観するよりも、もっと『本って楽しいよね』っていうことをいい続けていきたいですね」と印南さん。その言葉には、本を愛する気持ちがこもっています。
本書では、ほかにも本をスラスラ読める「フロー・リーディング」