2024年2月29日 02:40
「認知症は早期発見すれば元に戻る!? 」意外と知らない認知症の基礎知識【医師解説】
※出典:厚生労働省「認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)~認知症高齢者等にやさしい地域づくりに向けて~(概要)」
認知症の原因
原因によって大きく4つに分けられる
認知症になる原因は300以上あると言われ、その原因によって4つの種類に分けられます。
認知症の中で最も多いのが「アルツハイマー型認知症」で、全体の70%弱を占めます。原因は、脳内の老廃物であるアミロイドβ(ベータ)などのたんぱく質が、異常に蓄積してしまうこと。それが神経細胞を破壊し、脳が萎縮することで発症します。
次に多いのが「血管性認知症」で全体の20%弱です。脳出血や脳梗塞などが原因で脳の組織が破壊され、引き起こされます。その他、脳にレビー小体というたんぱく質のかたまりができることで引き起こされる「レビー小体型認知症」と、前頭葉や側頭葉の神経細胞が変性するなどして進行する「前頭側頭型認知症」を加えた4つを「4大認知症」と呼びます。
認知症の症状
症状の現れ方には段階があります。ここでは、最も一般的なアルツハイマー認知症の症状について見ていきましょう。
ポイント1:初期段階=軽度認知障害
認知症というと、徘徊したり、家族の名前も憶えていないような状態を想像しますが、いきなりそうはなりません。