2022年9月25日 08:40
56歳のシンママが築き上げた世界観がすごい!直木賞受賞の報告LINEは息子にするも未読… #窪美澄さん 1
2018年に『じっと手を見る』、2019年に『トリニティ』が直木賞候補となった窪美澄さん。今年の7月には、短編集『夜に星を放つ』で第167回直木賞を受賞されました。現在、56歳の窪美澄さんは、どのような生活を送りながら、日々、どんな想いで執筆に取り組まれているのでしょうか。インタビュー1回目の今回は、『夜に星を放つ』の収録作品の成り立ちなどを中心にお話を伺いました。
受賞後の1カ月間は目の回るような忙しさ
――直木賞のご受賞、おめでとうございます。
窪さんありがとうございます。
――受賞会見では「まだ実感がない」ということをおっしゃっていましたが、改めて今のお気持ちをお聞かせください。
窪さん受賞会見から賞の贈呈式まで1カ月ほどあったのですが、時間がピュンと飛んでいるような感覚でした。
ありがたいことに、いろいろな媒体さんから取材のご依頼をいただいたりもしていまして、たくさんのことをこなしている間にあっという間に時間がたったという感じです。ですから正直なところ、いまだに「直木賞をいただいた」という実感が湧かないんです。
――シングルマザーとして育て、独立なさった息子さんは、受賞に際してどのような反応をされていたのでしょうか?
窪さん受賞が決まったときに息子にLINEでメッセージを入れたのですが、仕事の都合でずっと未読だったんです。