2023年2月24日 02:10
閉経後はリスクが高まる「心臓病」。胸だけではなく、顎やおなか、歯にまで痛みが出るって本当?
閉経するとエストロゲンの働きの一つである動脈硬化を抑える保護作用がなくなります。
すると、高血圧や高コレステロール血症などの生活習慣病が一気に増加し、虚血性心疾患(心臓の筋肉に血液を送る冠状動脈が狭くなったり、塞がったりして、心筋への血液の流れが悪くなり、心筋が酸素不足に陥る状態)などの心臓病も増加してしまいます。
なので、閉経によってエストロゲンの生成が減ってしまった女性は心臓病のリスクが高まるのです」(新田先生)
女性は心臓病に気付きにくい?
あらゆる場所に痛みが出る
閉経後の女性は特に狭心症や心筋梗塞といった虚血性心疾患が多いのだそう。
「心臓病の症状として胸に痛みが出ることは多々あります。
ですが、それ以外にも関連痛として顎や喉、歯、背中や肩など体のあらゆる場所に痛みが出ることもあります。吐き気などを感じることもあるといいます。
胃痛を訴えて運ばれてきた患者さんが胃カメラなどいろいろな検査をしても異常が見つからず、最後に心電図をおこなったら心筋梗塞で循環器内科に回されてきた、ということもありました。
心筋梗塞は1分1秒を争う時間勝負の病気なので、痛みの原因を早く特定することが非常に大切です」