5分でわかる!家計簿相談室 『毎月赤字で貯蓄できません。頑張っているのに、何がいけないのでしょうか?』
ポイント2「貯める」目的、金額、保管場所を決める
まず「貯める」目的をはっきりさせましょう。
小川さまはお子さまが2人いらっしゃるので、教育資金を準備する必要があるのではないでしょうか。小中高は月々の収入から賄うのがベストですが、大学進学のための費用を月々の収入から賄うのは大変なことです。
国公立大学へ進学し、自宅から通学する場合でも、平均で入学費用(※)として81.9万円、さらに在学費用として毎年93.9万円かかります(日本政策金融公庫「教育費負担の実態調査結果」平成27年度より)。自宅外通学をしたり私立大学に通うと、さらに費用がかかることになります。
大学進学にかかる費用を全て貯蓄しておくのは難しいかもしれませんが、最低でも入学費用の82万円程度は準備しておいた方がよいでしょう。
大学入学までの期間は、ご長男の場合あと13年ですので、毎年7万円(月々約6,000円弱)貯蓄していくことで91万円貯まります。ご次男の場合はあと17年ですので、毎年5万円(月々約4,000円強)貯蓄していくことで85万円貯まります。
まずはお2人の大学進学の資金として、毎月1万円を貯めるところから始めましょう。
※「受験費用」、「学校納付金(入学金、寄付金、学校債など、入学時に学校に支払った費用)」、「入学しなかった学校への納付金」をあわせた費用。
目的と金額がはっきりしたら、貯蓄の保管場所を決めます。給料と同じ口座に入れておくと使ってしまう可能性が高いですので、学資保険等の貯蓄型の保険を利用して貯蓄することをおススメします。
貯蓄型保険に加入して払込方法を口座振替にしておくと、自動的に引き落としされるので強制的に貯蓄をしていくことができます。解約するには手続きが必要なため、手間がかかることが流用への抑止力にもなります。
ボーナスについても手取りの4分の1は予備費として先に貯蓄しておくようにしましょう。こちらも貯蓄専用口座を設け、現在の貯蓄300万円と合わせて、今後大きな家具、家電の買い替え、引越し等環境の変化や経済状況の変化等、何かあったときの備えとして蓄えておきましょう。
ポイント3変動費のやりくりではなく固定費を削減する
現在の使い方で改善すべき点を考えてみましょう。
月々の支出は固定費とやりくりが可能な変動費とに分けることができます。節約というと変動費にあたる食費や日用品費を減らしたくなるかもしれませんが、貯蓄まで手がまわらない状態で、ここばかり目をむけて節約すべきではありません。
まず改善すべきは固定費です。切り詰めているのに貯蓄ができないのは固定費が大き過ぎるせいです。固定費の削減は手続きが少々手間かもしれません。ですが、一度手続きをしてしまえばずっと削減でき、その分貯蓄に回せますから、まずは固定費を見直しましょう。