【知って得する!保険の基本】やっぱり必要?学資保険(前編)
学資保険は必要?
「学資保険はやはり必要だと思います。」
高校生と小学生の二人の子どもを持つ真由美さん(仮名)は話す。
「第1子が生まれたとき、『誕生の記念に』と、あまり深く考えずに入りましたが、今となっては大学進学のための資金として欠かせないものになっています。」という。
「私が契約した当時(約17年前)も、保険料として払い込んだ金額と、満期になって受け取れる金額を比べると、びっくりするほど“お得”にはならないとわかっていました。」
真由美さんは続ける。
「でも、だからといって定期預金の利率も魅力がなかったし、預金には夫が万一のときの保障もない。子どもの将来に備える方法をほかに思いつかなかったので、消去法的に学資保険を選んだ面もあるのですが、大学進学が現実のものになってきた今、学資保険に入っていて本当によかったと思っています。」
しかし、真由美さんは第2子の分の学資保険には入っていない。
「二人分の保険料は払えないから。」だという。※1
「でも、うちは子どもの年齢が離れているから、第2子の分はこれから備えられると思っています。」
確かに、できるところから順番に備えていくのは賢明なやり方だ。無理に二人分入って、途中で保険料を払えなくなり、中途解約することになっては元も子もない。
ただし、これは真由美さんのご家庭のように、子どもの年齢が比較的離れているケースに限られるかもしれない。教育資金の備え方はそれぞれの家庭ごとに違うということだ。
「学資保険は生命保険料控除が適用されて税金面で優遇されますし、預金のように利息に20%の源泉分離課税※2がかかることもありません。あまり深く考えずに入りましたが、あとから考えるとそういう面からもよかったと思いました。」
第1子の教育資金のめどが立った真由美さんは、ほっとした表情だ。
ちなみに、一般的に学資保険は小学校入学の頃までに加入が必要なため、真由美さんは第2子の教育資金準備には「低解約返戻金型(ていかいやくへんれいきんがた)終身保険」の活用を考えている。