くらし情報『小さいころから英語を学習すると日本語が中途半端になっちゃうって本当?』

2022年8月31日 16:45

小さいころから英語を学習すると日本語が中途半端になっちゃうって本当?

■ 小さいころから英語を学ぶと日本語が中途半端になると思われているのはなぜ?
「小さいころから英語を学習すると、日本語も英語も中途半端になってしまうので良くない」という意見は、1900年代半ばの古い研究結果から影響を受けています。それらの研究は学術的な根拠が不十分であると言われており、特に1920〜1960年代の研究は社会的背景の影響を受けたものが多く、研究手法に問題があったことが指摘されています。

第二次世界大戦後のアメリカでは、移民同化主義(移民も、英語だけを話すアメリカ人になるべきという考え方)が当時のバイリンガリズム研究にも影響し、「二言語バランス説」(人間が二言語を習得しようとすると、脳の許容力を超えるためどちらも十分に習得できないという説)が唱えられました。しかし現在は、バイリンガルの能力を肯定的に捉える考え方が主流です。
例えば、1990年代には言語学者のピアソン(Pearson, Fernandez, & Oller, 1993)によって「バイリンガルはモノリンガルよりも語彙の数が少ない」という通説が覆されました。なお、モノリンガルとは、言語を1つのみ習得している人のことで、日本語以外は話せない日本人もモノリンガルです。

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