ディズニーマニアによる「まだ知られていない東京ディズニーランドのひみつ」。穴場やフォトスポット情報、ブロンズ像の知られざるトリビアなど、情勢が落ち着いたら絶対に遊びに行きたくなるトピックスを4つお届けします!まだ知られてない!?「東京ディズニーランドのひみつ」4選コロナが落ち着いたら行きたい場所のひとつとして、数多くの声が挙がる夢と魔法の王国、東京ディズニーランド。今回は、寝ても覚めてもディズニーのことが頭から離れないほどのマニア、ゆうりさんに「まだ知られていない東京ディズニーランドのひみつ」を教えてもらいました。ゆうりさん私たちマニアの間ではもはや常識的なトピックスでありますが、一般的にはまだ知られていないような情報をご紹介します。これを読めば行きたい気持ちが倍増すること間違いなし!ぜひ参考にしてくださいね。1.超穴場エリア!ロイヤルストリートどこ?と思った方は多いでしょう。最近できた美女と野獣エリアの一角でもありません。それは、人気アトラクション「カリブの海賊」の右奥にある、いわゆる“奥のほそみち”的な場所。つい見逃してしまいがちな小道ではありますが、実は大人の女性にぴったりな名店が揃っています。まずは「クリスタルアーツ」。東京ディズニーランドに2店舗しかないガラス細工のお店です(もう1軒はシンデレラ城内)。ワイングラス、ペン、ディズニーキャラクターの置物、フォトフレームなどが購入できて、名前やメッセージの刻字もできます。特に女性におすすめなのが「ガラスの靴」。誰でも一度は履いてみたいと憧れますよね(商品は置物です)。こちらも刻字ができるので、世界でたったひとつ、あなただけのガラスの靴を手に入れられます。刻字に少々時間がかかるので、効率のいいオーダー方法は、早めの時間に注文すること。そこから、ひと通りパークを遊び尽くしたら、帰りには完成品をピックアップできます。そして、洗練されたフレンチスタイルのコース料理を楽しめる「ブルーバイユー・レストラン」もおすすめ。店名だけではピンと来ないと思いますが、「カリブの海賊」に乗ると、最初に右側に見えるレストランといえばわかりやすいでしょうか。そうです、ムード満点だけど、どこが入り口かわからないあのお店がこちらなんです!1967年にカリフォルニアのディズニーランドにできた同名のレストランとほぼ同様のデザインが施されていて、月明りのもと、蛍のまたたきや流れ星を見ながら食事のほかアルコールも楽しめるとあり、東京ディズニーリゾートの中で“最もロマンティックなレストラン”と断言してもいい名店です。大切な人との食事で、一生に残る最高の思い出を作れそうですね。確実に入れるように、来園前の予約がおすすめ!2.いまが撮りどき!?公式フォトスポット東京ディズニーランドに来たなら、大好きな人と記念に写真を撮るのはマストですよね。実は、パーク内には「確実に良い写真が撮れる」おすすめの場所が十数か所点在していて、そこには「PHOTO SPOT(フォトスポット)」という看板が設置されています。具体的には、シンデレラ城のプラザ側、「蒸気船マークトゥエイン号」前など。先述したロイヤルストリートもそのうちのひとつに選ばれています。どれも、ザ・東京ディズニーランドといわんばかりの代表的な景色を臨めるので、すべてを巡って撮影するのも大アリですよ。特にいまは、入園人数制限があり人が少ないかもしれないので、撮りがいがあります。後日、もう一度見ればあの日の記憶が鮮明に蘇るような、映え作品をぜひ残してくださいね。3.意外と奥深い!ブロンズ像ヒストリーアトラクションやキャラクター、食事にお土産と夢中になることが多すぎて、視界には入るけれどスルーしがちな石像。これらにも意味はちゃんとあるんです。まず代表的なのが、シンデレラ城が見える広場にあるパートナーズ像。東京ディズニーランドの15周年記念に建てられた、ウォルト・ディズニーとミッキーマウスが手をつないでいるものです。これには「喜びと驚き、そして感動をともに分かち合ったザ・ウォルト・ディズニー・カンパニーのキャストより 東京ディズニーランドへ 友情と感謝の気持ちを込めてお贈りします」というメッセージが込められているのだそう。ちなみに、ウォルトのお兄さんである、ロイ・ディズニーとミニーマウスが仲良くベンチに座った像もあります。これは東京ディズニーランド25周年記念のもの。どこにあるかは、実際にパーク内を探してみてくださいね。また、シンデレラ城の裏手にある「シンデレラの泉」にも注目を。こちらは、500万人目のゲスト来場記念にディズニー社より贈られた、小鳥とたわむれるシンデレラの石像です。貧しい身なりをしていますが、近づいてみてください。なんと、ちょうど壁画に描かれた王冠が頭上に輝いているように見えるんです。それはまるで、彼女にいずれ訪れる、プリンセスとしての幸せな未来を表現しているよう。いつも何気なく通り過ぎてしまうこれらにも目を向けてみてくださいね。4.細かな配慮!蓋なしゴミ箱最後に、これは先日パーク内を歩いていた時に気づいたのですが、ゴミ箱に今までついていたはずの蓋がないんですよ。美しいものを見せてくれる夢と魔法の王国ですから、あれ、どうしたのかな、と思ってキャストの方に聞いてみたんです。そうしたら、ゴミを捨てる際に、手が蓋に触れるのを防ぐために一時的に開放しているのだそう。人の手が触れる箇所に敏感になる今、このような不安を取り除いてくれる姿勢に、ゲストに対する愛を感じました。さすがディズニーですよね!以上、「まだ知られていない!? 東京ディズニーランドのひみつ」4選をお伝えしました。行きたくてうずうずしているみなさん、感染対策を徹底して楽しく遊んできてくださいね!次回もお楽しみに。Information詳細は東京ディズニーリゾート・オフィシャルウェブサイトをご確認ください。※7月時点の情報です。内容が変更になる場合があります。また、画像は過去に撮影したものです。※一部、現在の運営ガイドラインや安全衛生対策と異なる場合があります。画像提供:株式会社オリエンタルランド©Disney文・田中亜子
2021年07月17日意外と知らない社会的な問題について、ジャーナリストの堀潤さんが解説する「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは「LGBT法案」です。LGBTと一括りではなく個別の課題解決を。与野党合意で進められていた、性的少数派をめぐる「理解増進法案」は自民党内の強い反対を受け、今国会での提出を断念しました。オリンピック憲章では、いかなる差別も認めず、ジェンダー平等を謳っています。オリンピック開催国でありながら、この法案が成案できないというのは恥ずかしい状況だと思います。2014年のソチオリンピックでは、ロシア政府が同性愛を認めないとLGBT運動を弾圧したため、各国の首脳は抗議の意を示し、開会式の参加をボイコットしました(日本は参加していました)。自民党内でも、稲田朋美議員をはじめ、LGBT当事者と対話を重ねてきた議員はなんとか成案させようと与党幹部に詰め寄りましたが、「家族観が壊れる」など、ベテラン議員からのクレームがついて進みませんでした。もともと野党は、ヘイトスピーチや、同性愛者という理由で入居を拒否されたり、社内で差別を受けたりすることを禁止する「差別解消法案」を提出していました。それに対して自民党はLGBTの人々の実情をまず知ってもらおうと「理解増進法案」を進めていました。結局、自民党案を修正する形で与野党合意したのですが、「差別は許されない」という文言に対して、与党内の保守派が「権利を与えることで、権利を極度に主張されると訴訟が起こり、かえって分断を生む。何をもって差別とするかを定義づけないかぎり法案は認められない」と強硬姿勢を崩さず、国会提出も叶わなかったのです。たとえ法律ができたとしても、差別感情を持つ人の意識が一変するわけではありません。理解を深めるためには、対話や交流の場を増やすことが肝要なのだと思います。残念なのは、この制度を決める国会議員の中に、公表しているLGBT当事者がほとんどいないということです。議員の多様性のなさにも問題があると言わざるを得ません。最初からLGBT法案に賛成か反対か、という二択から始めるのではなく、もっと小さな主語で、性別の問題で困っているさんの課題に対処するには、どんな方法があるのか。具体策を一つずつ見出すことが、状況改善の糸口になるのかもしれません。堀潤ジャーナリスト。市民ニュースサイト「8bitNews」代表。「GARDEN」CEO。Z世代と語る、報道・情報番組『堀潤モーニングFLAG』(TOKYO MX平日7:00~)が放送中。※『anan』2021年7月21日号より。写真・中島慶子イラスト・五月女ケイ子文・黒瀬朋子(by anan編集部)
2021年07月17日火曜メインパーソナリティを務める朝の情報番組『ZIP!』や自身のYouTubeでも、釣りにDIY、キャンプにと趣味全開。ついには趣味のための基地として古民家を購入。その一軒家を自身でリノベーションし、趣味を思う存分に楽しむ番組までスタート。本業は三代目のパフォーマーのはずですが…、山下健二郎さん、一体、どこを目指しているんですか?――もはや趣味が趣味の域を超えてきていますよね。山下:(笑)。自分の軸はアーティスト活動ですけれど、人生一回きりなんで、決めつけずにいろんなことをやっていこうという考えなんです。自分の中で熱量が高いものを掘り下げていくってことをずっと続けてきて、ダンスもそのひとつ。好きでやっていたら仕事になって、いまに至るわけですし。――WOWOWの『山下健二郎、古民家に住まう』では、配管などを除き、ほとんどご自身でやられていて驚きます。この間は、ユニットバスまで設置されていて…。山下:もともと古民家を買おうと考えていたところに番組のお話をいただいたんです。これはDIYに限ったことではないですが、発信側としてその世界に飛び込むのであれば、それなりの知識を身につけないとダメだと思っています。だからプロのかたと一緒に作業しながら学んでいくスタンスでいます。――いま、古民家はどのへんまで進んでいるんでしょうか。山下:番組はまだ途中段階ですが、家に関してはほぼほぼ終わっています。ここからは家具だったりバーベキュー台やピザ窯作りに着手していこうと思っています。――そもそもDIYは何がきっかけで始められたんですか?山下:もともと陶芸家の家系で、家にろくろとか焼き物がいっぱいありました。陶芸にはまったく興味なかったですが、ちっちゃい時からモノづくりは好きでしたね。――その頃はどういうものを?山下:プラモデルとかラジコンとかの延長ですよね。夏休みの自由研究で自動販売機型の貯金箱とか、モーターで動く船を作ったり。美術で、正方形の板をくりぬいて作った動物のパズルで金賞をもらったり。そこから大人になるにつれ、自分の身の回りのものを作るようになって、徐々に技術が上がっていった感じです。もともとオタク気質というか凝り性なんですよね。――それは番組を見てて感じます。山下:ただ、熱しやすく冷めやすいところもあって、これまでいろんなことをやってはやめてるんですよ。最近だとNAOTOさんに勧められたゴルフが…(苦笑)。楽器も何度かチャレンジしていて、そのなかで続いているのが釣りやDIY、スニーカーなんです。釣りは子供の時に始めたんですが、最初の1年間ずっと釣れなかったんです。どうやったら釣れるかを必死に研究して、初めて魚がかかった時は嬉しくて。その時の感覚は、いまでも変わらないです。――1年も釣れなかったのに、やめなかったのはなぜですか?山下:単純に負けず嫌いもあるし、自分は釣れないのに周りの友達が釣れているのはなんでだろうって考える時間も好きだったんですよね。当時バス釣りがブームで、いろんなレクチャー番組があって、見たら試したくなるという連鎖で…。――教室には通わないんですか?山下:釣りもDIYもキャンプも、全部独学なんです。誰かに教えてもらったのはダンスくらいで。遠回りしてるかもしれないですけど、その過程も楽しいんで。――失敗することもありますよね。山下:それもいいんです。失敗するからこそ成功した時が余計に嬉しいじゃないですか。釣りなんて、この間はあんなに釣れてたのに、同じ装備で同じことをやっても水の状態とか天気の状況とかで全然釣れないことがある。そういう自然と戦ってる感じも面白いです。――でもモノづくりだと、失敗に気づいた瞬間、それまでの手間や時間が無駄になる徒労感とか…。山下:それはしょっちゅうですよ。でも僕は、失敗に気づいてからどうリカバリーするかを考えるのも楽しいんです。どうしようもない時は、イチからやり直しますけれど。――落ち込みません?山下:落ち込みます。一匹も釣れないと、「こんな湖、二度と来るか!」って思いますけど、しばらくすると、「次はイケるんじゃないか」って気持ちが自然と湧いてくる。プロが釣ったあのルアーなら俺も釣れるはずだって思っちゃったり。山下さん自ら購入した一戸建ての古民家を、プロの指導の元でリノベーションしていく過程を追うドキュメントバラエティ『山下健二郎、古民家に住まう』は、WOWOWにて放送中。公式YouTube「YAMASHITA BASE」では改造の過程を配信するほか、釣りやスニーカー、DIYなど、その多彩な趣味の世界を垣間見ることができる。やました・けんじろう1985年5月24日生まれ、京都府出身。三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBEパフォーマー。朝の情報番組『ZIP!』(日テレ系・5:50~)に火曜メインパーソナリティとしてレギュラー出演中。現在、三代目のニューシングル『100 SEASONS/TONIGHT』が好評発売中。ジャケット¥52,800(ディーゼル/ディーゼル ジャパン TEL:0120・55・1978)カットソー¥8,580(サミット)パンツ¥36,080(スビ) 共にヌビアン原宿 TEL:03・6447・0207シューズ¥33,000(ドクターマーチン/ドクターマーチン・エアウエア ジャパン TEL:03・6746・4860)※『anan』2021年7月21日号より。写真・内田紘倫(The VOICE)スタイリスト・中瀬拓外ヘア&メイク・下川真矢インタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2021年07月16日“包むこと”を通じて日本人の生活や社会を考える。展覧会「包む-日本の伝統パッケージ」とは?アートディレクターが稀有だった戦前から、日本の伝統的なパッケージの収集と研究を続け、「TSUTSUMU(包む)」という言葉とともにその美しさを海外に広く知らしめた、デザイナー岡秀行。「最初は形の見事さに惹かれた。けれど次第に形の奥に呼吸している人間の暮らしへと関心が移っていった」と生前、収集の動機を語っている。彼は、現代社会においてのパッケージを、商品を売るためのテクニックであり広告産業の一部と考えた。つまり新しい包み方は新しい生活を意味し、包み方の変化は生活自体の変化だというのだ。彼にとって、日本人とは何か、生活とは何か、社会とは何かを考える上で「包む」ことの意味は広く、重大。そんな想いから岡氏が見出したのは、それぞれの伝統パッケージに脈打っているのは日本人特有の自然観であるということだった。日本人はすべての自然に神様が宿ると考え、それに包まれるものは大切なもの、清らかなものであると捉えている。だからこそ伝統パッケージには一種の折り目正しさがあり、見る者をハッとさせるほどの格調があるのだと断言している。そんな岡氏の意思を反映した今回は木、竹、笹、藁など日本の風土に育まれた自然素材や陶器、和紙、絣かすりなど、日本人に馴染みある素材別にデザインを紹介。デザイン的な観点からいえば「生活の知恵として生み出されたシンプルな造形」を紹介した作品と、日本人の職人技というべき「職人のプライドと手技の美を持つ品」の2種に大別される。プラスチック容器全盛の昨今、本物の自然が宿る日本の伝統パッケージは、心に潤いを与えてくれる。サステナブルが叫ばれる今こそ、再びこうしたパッケージに目を向ける時が来たのだと考えさせる内容だ。《卵つと》山形県撮影:酒井道一(岡秀行著『包』毎日新聞社、1972年 所収)農民生活の長い歴史から生まれた、卵を安全に運ぶ入れ物「卵つと」。生活の知恵が洗練され、見事な造形となった。藁素材の特性をフル活用している。《岡山獅子》岡山県/中尾正栄堂撮影:酒井道一(岡秀行著『包』毎日新聞社、1972年 所収)古い須恵器(陶質土器)の伝統を受け継ぐ由緒ある備前焼のお菓子パッケージ。岡山ではメジャーな商品で、中にはきびだんごが入っていた。現在はもう製造されていない。《釣瓶鮓》奈良県/釣瓶鮓弥助撮影:酒井道一(岡秀行著『包』毎日新聞社、1972年 所収)釣瓶鮓(つるべずし)は奈良の郷土料理で、曲げ物桶に鮎の熟れ鮓を詰めたもの。1000年以上の歴史を誇る由緒ある逸品で、現地でも長く愛されてきたが、現在は製造されていない。《ささらあめ》宮城県/熊谷屋撮影:酒井道一(岡秀行著『包』毎日新聞社、1972年 所収)仙台の郷土菓子であるささら飴を竹ひごの先に付け、筒に差し込んだシンプルなデザインが見事。熊谷屋の商品であったが、現在この形での販売は終了している。包む-日本の伝統パッケージ目黒区美術館東京都目黒区目黒2‐4‐36開催中~9月5日(日)10時~18時(入館は17時半まで)月曜(8/9は開館)、8/10休一般800円ほかTEL:03・3714・1201※『anan』2021年7月21日号より。文・山田貴美子(by anan編集部)
2021年07月16日不倫関係であれば、絶対に周囲にバレないようにと細心の注意を払うはず。しかし、なかには不倫相手とお泊りするという大胆な行動を取る人も……。そんなことを繰り返していれば、やはり悲劇が訪れるようです。今回は、“お泊り不倫中に起きたヤバい事件”と題して、経験者に聞いた体験談を3つご紹介します。「会話が丸聞こえ」事件「私は“友だちの家に遊びに行く”と言って、不倫相手の彼の家に泊まりに行ったことが何回かあります。夜に1度だけ夫に電話をすれば、疑われることもなかったんです。なので、彼がお風呂に入っている間に夫に電話をかけました。ところが、いつもの癖でスピーカーフォンにしてしまっていて……。そのため、通話中に彼がお風呂から“一緒に入ろうよ”と言った声がもろに向こうに届いてしまいました。“男性といるの?”となりますよね。ただ、幸いにもお風呂のことだとは思わなかったみたいで、友だちの弟が来ていたということでなんとかごまかしました」マドカ(仮名)/35歳「屋根伝い逃亡」事件「私の夫は出張で家を空けることがあります。そのときに合わせて、不倫相手の彼を家に招くことがありました。ある日、そのような状況になったんですね。ところが、悪天候で飛行機が離陸できず、夫が引き返してきたんです。帰りが深夜ということで夫も連絡を寄越さず、玄関からいきなりガチャガチャと鍵を開ける音が聞こえました。こっちはパニックですよ。幸いチェーンをかけていたので、少しだけ時間に猶予がありました。その間に彼は荷物をかき集めて屋根裏部屋へ。私は彼の靴だけを隠してドアを開けました。その結果、なんとかバレずにすみました。しかし、外でドサッという物音が……。なんと彼は天窓から出て、屋根を伝って逃げようとしたところ、落下してしまったんです。幸運なことに怪我はなかったですが、さすがにもう家には呼べなくなりました」メグ(仮名)/32歳「思いやりのギフトカード」事件「私の誕生日が近づいていたときのことです。夫とは結婚して7年になりますが、会話も少なく、冷え切った関係になっていました。その前の年、夫は私の誕生日を忘れていて完全にスルー。そういうことがあったので、今年もきっと覚えていないだろうと思っていたんです。そこで、不倫相手との予定を入れていました。当日、“友だちの家に行く”と理由をつけて彼とホテルへ。すると、ホテルで自分のバッグを開けたときでした。中に入れたおぼえのない封筒のようなものがあったんです。開けてみると、それはギフトカードでした。しかも3万円分の。メッセージカードが入っていて、“友だちとおいしいものでも食べてきて”と書かれていましたね。予想していなかった夫からの誕生日プレゼントによって、ものすごく罪悪感にさいなまれました」ユリコ(仮名)/36歳“お泊り不倫中に起きたヤバい事件”をご紹介しました。不倫は大切な人を裏切る行為でそういった行動を続けると罰が当たるのでしょう。せめてこれ以上の罪を重ねないように、一刻も早く不倫から足を洗ってほしいものです。©bymuratdeniz/gettyimages©Emilija Manevska/gettyimages文・塚田牧夫
2021年07月16日寝る前の時間というのは、一日の締めにもなる大切な時間。その大切な時間を彼女と仲良く過ごすことができたら、彼は安らぎを感じていい眠りにつけるはず。そこで今回は、男性たちに聞いた「本命彼女と寝る前にしたいコト」を紹介します。一緒に「ベッドに入る」「お泊りデートでは、一緒にベッドに入りたいんです。寝る時間がバラバラだと、『せっかくのお泊りなのに……』という残念な気持ちになってしまいます」(20代・男性・WEBデザイナー)お泊まりデートのときに別々の時間でベッドに入るとなると、なんとなく虚しさを感じてしまうようです。何かやらなければいけないことがあるのなら仕方がないですが、特に何もないのなら仲良く同じタイミングでベッドに入るといいでしょう。「リラックス」する「寝る前は大事なリラックスタイムなので、彼女とまったりとした時間を過ごしたい。ベッドの上で2人でくつろぎながら、そのまま眠りにつけたら最高ですね」(30代・男性・自営業)寝る前はゆっくりとくつろぎながら、静かに安らぐ時間を過ごしたいですよね。逆にギャーギャーと騒いだり、口論をしてイライラをすることは避けたいものです。「2人の時間」を楽しむ「ベッドの中で2人きりになれる時間を楽しみたいです。聞いてほしいことをじっくりと話したりしたいかな」(30代・男性・建築関係)色々なことを話したり、やさしく抱き合うなどベッドの中で“2人の時間”をじっくりと満喫したい男性もいるようです。そうすることでお互いの愛情を確かめ合い、絆を深めようとしているのでしょう。せっかく一緒に寝ているわけですから、テレビやスマホばかりに夢中になることは避けたいですね。おやすみの「キス」「やっぱり寝る前におやすみのチューはしたいかな。一日の最後を彼女とのキスで終わらせることができたら、幸せな気持ちになります」(20代・男性・出版)“おやすみのキス”や“行ってらっしゃいのキス”は、2人がラブラブであることの証とも言えそうですね。軽くチュッとするキスでも寝る前に触れ合うことで、幸せな気持ちに包まれたまま眠りにつけるはずですよ。お互いに愛情を感じながら眠りにつけたら幸せですよね。寝る前の彼との時間を大切にすることで、2人の絆もより一層深まるでしょう。©silverkblack/gettyimages©Goran13/gettyimages文・山田周平
2021年07月16日今年、事実婚を発表したharu.さんとTaiTanさん。選択的夫婦別姓への議論が起きている今、二人もまた、この制度に疑問を抱き、話し合ってきました。その過程と心持ちにフォーカスします。既存の枠組みに当てはめない“選択結婚”二人らしく、心地よく共に生きていく選択。――おふたりの関係性の中で“結婚”という言葉が出たのは?haru.:私から?(笑)TaiTan:コロンと横になっている時に、僕がポロッと話した気がします。haru.の反応も、そうねーって(笑)。それで合意がとれた感じです。haru.:そうだったね。最初は法律婚も視野に入れていたけど、「姓を変えるのは女性ばかりだよね」って話になって。彼が私の姓になる案も考えながらも、なかなかしっくりこなくて。でも結局は私たちの関係のことだから、二人が一番心地よいかたちを選べればいいと思って。事実婚については、誰かの実体験を聞くより、弁護士や専門家が書いている記事を読んで私たちなりに調べました。弁護士さんによっては事実婚の証明書を発行したほうがいいという意見もありましたが、いま私たちは一緒に暮らしているわけではないので、証明書も作っていないんです。――別姓でいることが事実婚を選んだ大きな理由なのですね。haru.:そうですね。私にとっては、事実婚も普段の色々な選択をしていくのと同じで、二人でどうやって生きていくかを選んだ感覚です。結婚をしたらひとつの姓を選ぶことに「なぜ?」という疑問がずっとあったし、結婚はひとつの証明のようなものだと思いますが、社会の決められた枠組みに自分たちを当てはめなくても、私たちの関係性で結婚を証明することができるのではないかと思って。周りにも同じように疑問を持っている人が多くいるので、そういう人に対しても、これが正しいというより、こういう二人の在り方があってもいいよね、と伝えられたらと思っていました。TaiTan:僕らの知人で、お互いにすごくリスペクトし合っていて仲の良いカップルがいるのですが、結婚したことで唯一しこりが残っているのは名字が変わったことだと話していて。「誰のための選択だったんだろう?」という疑問が、選択してから今日に至るまで、うっすらと自分を支配しているという話をしてくれました。その言葉が僕には効いて。そういう思いを僕らが背負うのはすごく嫌だと思ったのは大きかった。――事実婚を選んで、今の時点で違和感を覚えることは?haru.:この前、いま何か課題はあるかな?って話したけど、何もないね、で終わった(笑)。TaiTan:ないね。当然このあと子どもを持つことや、生活の変化の中で出てくると思いますが。――自分たちの選択をどのように伝えていきたいですか?haru.:私は、もともと恋愛ドラマや映画にときめくこともなく、結婚するからといって『ゼクシィ』も読まない。学生の頃から自分は周りとちょっとズレてるのかなと思ってきたけど、同じように日常の色々なことに違和感を抱いている人は多くいると思います。常識とされていることにはまらなくても、それを曲げる必要もないし、自分が思うままでいいと感じてもらえたらいいですね。自分の中にあったものをひとつ肯定されることで、前に進めると思うので。TaiTan:僕も同感です。事実婚の選択に関して旗振り役になるつもりもないし、聞かれたら話させてもらうくらいの感覚です。それよりも、僕たちが信じていることを実践して、成立している事実を見てもらうことができたらいいなと。そのほうがよっぽど、社会の“こうであるべき”という枠を拡張していくことができるんじゃないかなと思っています。せんたく・けっこん…二人が納得できる、結婚のかたちを考えていく。夫婦同姓が原則である日本の婚姻制度。世界でも日本だけというこの制度に対して様々な動きがある中で、法的に入籍をせず、夫婦関係を築いていく事実婚も選択肢の一つとして注目されている。法律婚、事実婚などパートナーシップの在り方が多様化している今、自分たちにフィットする結婚のかたちを模索する動きが活発に。haru.さん(写真右)1995年生まれ。インディペンデントマガジン『HIGH(er)magazine』編集長。2019年に「株式会社HUG」を立ち上げ、コンテンツプロデュースなど様々な活動を行う。TaiTanさん(写真左)ラッパー。ヒップホップグループDos Monosのメンバー。雑誌のクリエイティブディレクションや、Podcast番組「奇奇怪怪明解事典」を配信するなど多方面で活躍中。※『anan』2021年7月21日号より。写真・村上未知インタビュー、文・菅原良美(akaoni)(by anan編集部)
2021年07月16日かゆいところに手が届くグッズが次々と登場する100円ショップ。「なくても良いけれど、あれば便利」なアイテムを使って、日々のちょっとしたストレスを軽減してみませんか?そこで、キッチン、デスク周り、外出先で使える100円ショップのお役立ちアイテムを6つご紹介します。キッチン編アレが超コンパクトに!SNSで話題沸騰中のこちらをご存知ですか?一見何に使うのか全く見当がつかない謎のペラペラ……。実はこれ、広げると排水口や三角コーナーに使用する水切りフィルターになるんです。ストッキングタイプの水切りフィルターって、極細の繊維がほどけて指に絡まったり、一度袋から出してしまうと保存しづらかったりと、何かとプチストレスが重なるもの。ですが、このコンパクトなフィルターがそれらを解決してくれました。深型のほか、浅型も展開。ご自宅の排水口に合わせてセレクトしてみてくださいね。【セリア】不織布水切りフィルター コンパクトタイプ…¥110一石四鳥のスグレモノ続いてこちら。「あるモノ」に特化したスプーンです。そう、答えはツナ缶!みなさんは普段、どのように油きりをしていますか?筆者は、缶のフタで上からギュッと絞る派。でもそうすると、手や缶が油まみれになるんですよね……。そこでこのスプーンの出番!缶のカーブにフィットしやすい形状なので油切りがしやすく、手をほとんど汚さずにすみました。さらにこちら、缶を開けるときにはおしりの部分を差し込めば簡単にプルタブが上がり、細かいところまで届く形状のおかげで、中身をきれいにすくうことができました。また、持ち手部分はスライドバーになっているので、レトルトパウチの絞り出し機能までついています。これは一家に一本欲しいアイテムです!【ダイソー、セリア、キャンドゥ、ワッツなど】ツナ缶スプーン…¥110デスク周り編意外と盲点!?「ふせんをデスクやパソコンにそのまま貼っている」「ショートカットキーをすぐに忘れる」という人がいたら、ぜひおすすめしたいのがこちら。メモをはさむ機能と、ショートカットキーの一覧がついたマウスパッドです。手元のマウスパッドに便利機能を搭載させるって、筆者は意外と盲点でした。メモや写真がコンパクトにまとまるので邪魔になりません。非常に見やすいショートカットキーの一覧。今のところ、Windows用のみの展開となっているようです。【ダイソー、セリアなど】メモがはさめるマウスパッド…¥110【ダイソー、ワッツなど】マウスパッドキーボードショートカットキー表…¥110スキマを有効活用!続いてはポリプロピレンのペンスタンド。ただのペンスタンドではありません。斜めに入れることで、「スリムかつ大容量」が叶うアイテムなんです。4ポケットで種類分けもでき、また一番下の段はカーブがかかっているので、クリップやふせんなど細々としたものを取り出しやすくなっています。さらに横置きにも対応可!デスク周りがスッキリすること間違いなしです。【ダイソー、セリア、キャンドゥなど】デスクラボ タワーペンスタンド…¥110外出編変幻自在のテープどう見てもマスキングテープなのですが……なんと虫が嫌うアロマが塗り込まれた、虫除けテープなんです!好きな長さにカットし(手で簡単に切れます)、帽子やカバン、靴などに貼り付けるだけ。虫除けパッチや虫除けリングなど虫対策のグッズは多く出ていますが、マスキングテープタイプなら長さや形も自由自在です。ミントのような香りがやや強めなので、お子さんや香りが苦手な人はできるだけ顔から離して使用するのがベターです。【ダイソー】虫よけテープ(オーロラ、アルファベット)…各¥110梅雨時期に大活躍ラストはこちら。ネットやSNSで話題になっているので、知っている人も多いかもしれません。傘につけるシリコンキャップです。柄の先につければ、自分のものだという印になるほか、お店のテーブルなどにかけておくときに便利。さらに足の部分につければ、立てかけておくときの滑り止めにもなります。2つセットなので、上下につけることもできますよ。カラー展開も複数あるので、お好みの色を見つけてくださいね。【ダイソー、セリア、キャンドゥなど】シリコン傘キャップ…¥110「どこでも買える」が便利!今回ご紹介した商品のうち4点はショップオリジナル商品ではないため、ダイソー、セリア、キャンドゥ、ワッツなど複数のショップで購入が可能。「そこでしか買えない」というショップ限定の商品も嬉しいけれど、「どこでも買える」のもありがたいですよね。「これだ!」というアイテムがあったら、ぜひお近くの100円ショップで探してみてください。※レビューはすべて個人の感想です。※この記事は、2021年6月25日(金)時点の情報です。文・Nanami
2021年07月16日いつも美術館や展示会などの場では、どのように鑑賞していますか?最近ではオンライン展示など楽しみ方の幅も広がっています。そこで今回は、アート作品のキュレーターが、リアルとオンライン展示をもっと楽しむためのヒントをご紹介します!この夏、リアル・オンライン展示を鑑賞するなら要チェック!もうしばらくすれば、アートを美術館や展示会など、リアルの場で鑑賞する機会が増えるかもしれません。最近ではオンラインでの展示会も増えており、リアルとオンライン両方で存分にアートを楽しみたいものですよね。アートは自由に鑑賞するものですが、もうちょっとレベルアップして味わってみたい、という人もいるでしょう。そこで今回は、アートのプロである、展示会の作品を収集するキュレーターという職業の方に、アート鑑賞をいつもとは違う角度から楽しむヒントを教わります。こんな楽しみ方もある!アートの鑑賞方法4つ今回、教えてくれたのは、今年7月16日から千代田区で開催されている「ポコラート世界展『偶然と、必然と、』-障害のある人、 ない人、 アーティストの生の表現を世界に解き放つ-」という展示で、世界各国から作品を集めてきたキュレーターの嘉納礼奈さん。まずは、展示会や美術館など、リアルの場での鑑賞をより楽しむ方法を4つ教えていただきました!1.入口から出口までストーリーを楽しむ嘉納さん展覧会では、ただ「もの」が陳列されているのではなく、入口から出口まで、ひとつのアトラクションのように流れの中で作品を体感する仕掛けがあります。まるで音楽のようにリズムがあり、ゆっくりと始まり、速くなったり、止まったり。映画のストーリーのように伏線があり、楽しい場面、激しい場面、辛い場面などさまざまな場面の展開を経て、クライマックスに辿り着く。そんなストーリーを感じてみましょう。2.自分の身体で作品を測ってみる嘉納さん作品の前に立って、自分の身体で作品を測ってみます。自分の手のひらの大きさと比べたり、腕の長さと比べたり、腰の高さや身長でとらえたり。すると、後で作品の写真や画像を見たときに、作品の大きさや規模感を思い出すこともできますよ。3.自分の興味や好き嫌いで作品を見る嘉納さん自分の興味で作品を見ましょう。作品の色彩、形、描かれているもの、技法、素材、意味、作家の人生あるいは作家自身、作品の時代背景など、誰がなんと言おうと、自分の好き嫌いで見て良いのです。例えば、日本の絵巻物の放屁合戦を見て「この時代のユーモアはこんな感じだったのか」、フランスの画家アンリ・マチスが描く部屋の壁紙は「かわいい」、初期ルネッサンスのイタリア絵画の画家フラ・アンジェリコの作品は「マリアとキリストの衣装のピンクとブルーの配色がたまらんな」などという具合に。作品をどう見るかには答えがなく千差万別です。むずかしく考える必要はなし!4.自分だけのアングルを決めて作品を見る嘉納さん毎回、どんな展覧会でも自分だけのアングルで作品を見ると新たな発見があることも。例えば、キャンバスに描かれた絵画で、額装されていないものであれば、抽象画でも具象画でも、必ずキャンバスの「へり」を見ることに決めます。すると「草間弥生さんはヘリには描かない。モンドリアンはヘリまで堂々とはみ出して描いている」など、作家によって、どこまでを画面と捉えているのかを感じることができます。オンライン展示を楽しむヒント3つ続いては、オンライン展示を楽しむためのヒントを嘉納さんに教えていただきましょう。嘉納さんオンライン展示は、作品を自分の体でとらえることができないのが難点。一方でオンライン鑑賞のメリットは、ひと言でいうと、より自分なりの鑑賞にカスタマイズできるということ。それを踏まえて、オンラインならではの楽しみ方のヒントをご紹介します。1.ズームをして作品のディテールを楽しむ嘉納さん実際は至近距離に近づけない作品も、オンラインではまるで作品の中に入り込むかのように、ズーム機能を利用すれば間近に近づくことができ、作品のディテールを楽しめます。2.自分の鑑賞リズムで見る嘉納さん実際の展示では、全部見ようと欲張って最後のほうは疲れ果ててしまいませんか。オンラインだと、自分の鑑賞のリズムをカスタマイズできます。好きなところで立ち止まったり、ディテールを見たり。また、一度ざっと一周してみて、じっくり見て見たいところに立ち戻るのも良いですね。3.ツッコミや解説を入れながら鑑賞する嘉納さんオンラインでは、鑑賞が受け身ではなく、より能動的になります。展覧会場では大きな声で話すことはできませんが、オンラインでは声を出して作品にツッコミを入れながら鑑賞することもできます。自分なりの解説を入れながら楽しむのも良いのでは。世界各国の興味深い作品が集められたポコラート世界展「偶然と、 必然と、 」2021年9月5日までアーツ千代田 3331で開催されるポコラート世界展は、日本初上陸のものも含めた世界22か国の作家50名の興味深い作品が240点余も集まっている展示です。例えば、自らの身体を使ってさまざまな人物に扮して撮影したポートレートや、ただその行為が好きという理由だけで割り箸をひたすらかごに刺すことによって作られたオブジェなど、国籍、年齢や性別、障害の有無、美術の枠組みさえも飛び越える創作物がいっぱい。そんな貴重で面白い作品を世界中から集めてきた嘉納さんは、実際に現地に赴き、作家や施設、美術館、コレクター、作家の創作活動の支援者などに会いながら、少しずつ情報を集めたそう。もし機会があれば、この夏、今回紹介された鑑賞方法を試しに、足を運んでみるのも良いのでは?Information嘉納礼奈(かのう・れな)さんキュレーター、美術史家。国内外でアートとその周縁、人間の創作物のカテゴライズなど芸術人類学の研究、展覧会、展示企画、シンポジウムなどに携わる。展示概要ポコラート世界展「偶然と、 必然と、 」-障害のある人、 ない人、 アーティストの生の表現を世界に解き放つ-会場:アーツ千代田 3331 1階メインギャラリー会期:2021年7月16日(金) 〜 9月5日(日)©PeopleImages/Gettyimages文・椎原茜
2021年07月16日不平や不満を抱えていても、「自分ひとりでは世の中を変えることはできない」と諦めてしまうことはありませんか?そこで今回は、インターネットもSNSもない時代に、国家権力にひとりで立ち向かった沖縄のおばぁが繰り広げた衝撃の実話を基にしたドキュメンタリーをご紹介します。『サンマデモクラシー』【映画、ときどき私】 vol. 4001963 年、米軍の占領下にあった沖縄では、祖国復帰を願う人々が日本の味としてサンマを食べていた。サンマには琉球列島米国民政府の高等弁務官布令によって輸入関税がかけられていたが、関税がかかると指定されていた魚の項目にサンマの文字がないことが発覚。そこで声を上げたのは、魚卸業の女将である玉城ウシ。なんと、琉球政府を相手に徴収された税金の還付訴訟を起こし、現代の貨幣換算で7000万円もの額を要求することに。そして、ウシおばぁが起こした“サンマ裁判”は、いつしか統治者アメリカを追い詰める、民主主義を巡る闘いへと発展するのだった……。沖縄史のなかでも、埋もれていた“伝説”に迫っているノンストップドキュメンタリー。そこで、本作誕生のきっかけについて、こちらの方にお話をうかがってきました。山里孫存監督沖縄テレビで、長年にわたってさまざまな番組の企画や制作を手がけてきた山里監督。これまでも沖縄の歴史と向き合い続けてきた監督ですが、今回は沖縄の人たちでも知らなかった驚きの実話を切り口に、新たなドキュメンタリーを完成させました。そこで、取材を通じて得た気づきや次の世代に伝えていきたいことについて語っていただきました。―高校時代の同級生がFacebookに上げた投稿を見たことが本作のきっかけだったということですが、そのときのことを教えていただけますか?監督沖縄テレビに入社して以来、ずっと報道や制作の現場にいたので、沖縄のことなら大抵のことは知っているつもりでいました。そんななか、友達が「うちの亡くなった父は、“復帰運動の起爆剤”と言われているサンマ裁判を裁いた裁判官でした」と書き込んでいたんです。そこで、「サンマ裁判ってなんじゃそれ?」となって調べ始め、一気に企画書を書きました。ただ、最初は裁判官を主人公にした法廷モノのような方向性で考えていたんです。―では、そこからどのようにして、ウシさんへと繋がっていったのでしょうか?監督改めて調べ直したときに、サンマ裁判には第一と第二があることがわかり、そこで玉城ウシという魚屋の女性が起こした裁判があることを知りました。そこでもまた、「なんじゃそれ?」と(笑)。しかも、サンマ裁判を“ウシ”が起こしたなんて、それだけでおもしろいですよね。それをきっかけに、もっと庶民の側からの抵抗を描くものにしたいと思うようになりました。当時のエネルギーを若い世代にも知ってほしい―企画書を出したとき、すでに手ごたえもありましたか?監督そうですね。ウシさんが起こしたサンマ裁判については、沖縄に詳しい人や大学の教授でさえも知らない人がほとんどだったので、コンペでも「これはいいネタを見つけたね」という反応がありました。“掘り出し物”を見つけたなと思いましたが、それよりも僕自身がものすごく知りたいという気持ちのほうが強かったです。5月に沖縄で試写会をしたときには、復帰前のことを知らない人が増えているので、初めて知ることがたくさんあったという意見が多かったですね。沖縄が1972年に日本に復帰したとき、僕は小学2年生なので覚えていますが、そんなふうに実感を持って当時のことを話せるのは、僕らが最後の世代なんじゃないかなと。そういう意味でも、あの当時の戦っていたエネルギーみたいなもの若い人たちに伝えたいというのは、この作品を作りながら感じていたことでもあります。―当時をリアルに体感した世代として、次の世代に引き継いでいきたいという気持ちがより強くなったんですね。監督それはすごくありました。来年の5月15日で復帰から50周年となるので、個人的には勝手にこの作品も「復帰50周年記念作品」としています。そこに対するこだわりがあるので、先ほどの試写会も49年目となる5月15日に開催したほどです。いまから来年の5月に向けて、この作品をしっかりと日本各地に届けられたらと。復帰前の沖縄の姿と、復帰へと向かっていった沖縄の人たちの思いや現実をみなさんにも知っていただきたいです。―『サンマデモクラシー』というタイトルは非常にインパクトがありますが、どのようにして決められたのでしょうか?監督僕は普段からタイトルを先に考えるタイプなので、今回もタイトルから決めましたが、『サンマデモクラシー』というのはいい響きだなと思ったので、かなり早い段階でひらめきました。このタイトルに引っ張られる形で内容もポップな感じになっていったところがあるので、作品自体にもかなり影響を与えています。沖縄で決定権と発言権を一番持っているのは、おばぁ―時間が経っているだけに、ウシさんについてリサーチには苦労されたのではないですか?監督ウシさんのことを直接知っている人をなかなか見つけ出すことができず、断片的な証言やまた聞きした話などが多かったですね。だからこそ、「じゃあ、ウシさんが過ごしていた時代はどういう時代だったのだろうか?」というところからいろいろなデータを集めて調べ始め、落語をベースにして表現することを考えつきました。ウシさんを調べているつもりが、そこで見えてきたのは、当時の歴史的な事実やいろいろな人たちの生きていた時代。結果的にこの作品ではウシさんというひとりの沖縄の女性を通して、時代背景を全体的に見ることができるようになっていると思います。―不満があっても、政府を相手に裁判を起こすにはかなりの原動力がないとできないことですが、ウシさんを支えていたものは何だったのでしょうか?監督映画化するにあたって、僕もそこは強化しないといけないと感じていました。調べて行くと、ウシさんは娘を5歳で亡くし、夫と妹も亡くなっていたので、ひとりで生きていた女性。おそらく、多くのものをなくしてしまったからこそ、強くならざるを得なかったのだろうなと。僕はウシさんのことをそう理解したので、彼女の「相手がアメリカだろうが何だろうが、納得のいかないものはいかない」「もう私は何もなくしたくないんだ」という部分を描こうと思いました。―沖縄といえば、おばぁのイメージが強いですが、監督にとっておばぁはどんな存在ですか?監督僕が山里家の長男というのもありますが、うちのおばぁはとにかく厳しかったですね。ちなみに、沖縄ではどの家庭でも、だいたいおばぁが決定権と発言権を一番持っています。なので、おばぁが納得しないと何も前に進まないことも……。それは、伝統的におばぁや女性を敬う文化が沖縄にはあるからだと思いますが、沖縄の男がだらしないからというのもあるかもしれないですね(笑)。この作品を観ていただいてもわかると思いますが、沖縄で一番強いのはおばぁです。ただ、おばぁがいてくれるからこそ、受け継がれてきた沖縄のしきたりが次に伝えられているのだと思います。作品には、唯一無二の“川平節”が必要だった―そういった部分は、これからも引き継いでいってもらいたいですね。監督そうですね。おばぁは、沖縄ではある意味“アイドル”でもありますから。僕が立ち上げたバラエティ番組に沖縄あるあるを視聴者の方に投稿してもらう名物コーナーがありますが、お題として一番盛り上がるのは、おばぁにまつわる笑い話。ものすごくたくさんの投稿がありますし、どれもみんなで大笑いできるようなものばっかりなんですよね。―おばぁの力はすごいですね。また、劇中では、川平慈英さんのナレーションも素晴らしかったです。オファーされたきっかけは?監督慈英さんとは10年ほど前にも別の番組でがっつりと向き合ったことがあったので、お願いしました。それと、今回の作品は歴史的背景や沖縄が置かれていた状況を情報として詰め込んでいることもあり、普通にナレーションしていたら絶対に退屈してしまうので、唯一無二の“川平節”が必要だったというのもあります。「ムムッ」はこっちにとっておきましょうとか、現場でいろいろと話し合いながら慈英さんの感覚を取り入れてナレーションしていただけたのは大きかったと思います。―監督は大学時代に、慈英さんの叔父さんで沖縄の放送業のパイオニアとして活躍された川平朝申さんに卒論のインタビューをされていたご縁もあったそうですね。監督朝申さんは沖縄のマスコミ界のレジェンド的な方で、僕の質問に3日がかりで答えてくださいました。将来テレビに関わる人間になると想像はしていなかったと思いますが、沖縄のことを聞きに来ている目の前の学生にしっかりと答えようとしてくださったのではないかなと。僕にとっては、一生忘れられないインパクトのある出来事になりました。そんなふうに、川平家とは関わりがあったので、こうして一緒にお仕事できたのはものすごく感慨深かったです。恩返しというほどではありませんが、あのとき朝申さんが僕に伝えたかったことの一部でもこの映画で表現できていたらいいなと思っています。―ナビゲーターであるうちな~噺家の志ぃさーも印象的でしたが、落語の要素を取り入れた意図についても教えてください。監督落語は日本が磨いてきた話芸の最たるものだと思いますが、落語のスタイルを借りれば、宇宙の果てだろうが、江戸時代にでも未来にでも、どんな垣根でも自由自在に飛び越えていけるのではないかと感じたほど。改めて、落語のすごさを実感しました。沖縄にあることを知って、一緒に考えてほしい―劇中で高等弁務官のキャラウェイによる「自治は神話」「日本政府は二枚舌だ」という発言がありました。取材をするなかで、現代が抱えている問題に改めて気づかされることもあったのでは?監督それはすごくありましたね。知っていたことでも、当時のことを知っている方のお話をうかがうことで、自分の解釈や物の見方が変わることもありましたから。なかでも、今回の取材を通して、沖縄を統治する“めんどくさい部分”は日本政府に返して、基地だけを自由に使えるための復帰だったのかなと改めて感じました。もちろん、アメリカの高等弁務官を務めた方にも彼らなりの正義があったとは思いますが……。だからこそ、みなさんもこの作品を通していまの沖縄のニュースへの見方が変わってくれたらいいなと思っています。―今後の沖縄に期待していることはありますか?監督この作品で描かれているようなことはいまでもありますが、沖縄は民主主義から取り残されているように感じている部分が強いからこそ、日本のどこよりもそういった戦いがいまでも続いているんだと思います。沖縄のことを大好きだと言ってくださる方は多いですが、そういうところにはあまり意識が向かない方が多いのかなと。沖縄がどう変わりたいかということよりも、沖縄に起きていることを知ってもらい、少しでもみなさんに自分のこととして考えていただけたらと思います。―最後に、観客へのメッセージをお願いします。監督いまは復帰についてあまり知らない方も多いと思いますが、来年は50周年という節目の年でもあるので、こんな時代があったんだということをみなさんにもおもしろおかしく体感していただきたいです。この作品は何かを突き付けたりする意図はないので、気軽に観ていただけたらと。ただ、観終わったあとに沖縄に対しての気持ちが変わるのであれば、その思いを大事にまた沖縄と向き合っていただけたらうれしいです。未来のために、戦わなければいけないときがある!学校の教科書やニュースでは、知ることのできない沖縄のさまざまな実情を垣間見ることができる本作。信念を貫き通したウシおばぁのように声を上げることの大切さ、そしていまでも続いている戦いに私たちひとりひとりがもっと目を向けるべきだと感じるはずです。取材、文・志村昌美目が丸くなる予告編はこちら!作品情報『サンマデモクラシー』7月17日(土)ポレポレ東中野ほか全国順次公開配給:太秦©沖縄テレビ放送
2021年07月16日どこで、誰と、どんなふうに暮らしていきたいか。“拡張家族”という新しい家族のかたちを実践するコミュニティ〈Cift〉の石山アンジュさんに、新たな家族の関係性についてについてお聞きしました。新しい家族のかたち“拡張家族”概念を共有してから家族関係を築いていく。――〈Cift〉というコミュニティの特徴を教えてください。〈Cift〉は、1歳の子どもから60代まで、年代も職種も価値観も性的指向も異なる人たちが共同で暮らしています。料理研究家、弁護士、画家、鍼灸師、ミュージシャン、映画監督、建築家…メンバーの肩書を集めたら、300は超えると思います。みんなのスキルをシェアすれば、このコミュニティで起こるほとんどのことが解決できるのかなと思うほどで。現在、家族は102人です。拠点は渋谷と京都にあるので、分かれて暮らしているのですが、この拠点以外の場所で暮らしているメンバーもいます。例えば、私も一か月の半分は渋谷にいますが、もう半分は大分で暮らしています。そういうメンバーも増えているので、Googleマップで“家族マップ”を共有し、メンバー同士が滞在できるようにしています。私はシェアリングエコノミーを専門にしているので、色々なシェアハウスを見てきましたが、ここの一番の特徴は、物件として入居することが目的ではないということ。私たちが考える“家族のビジョン”を共有して、「お互いが家族になれるか」という話し合いを繰り返し、コミュニティに入ってもらうことから始めます。少しずつ関係を築いていくのではなく、他人だった人と家族になるという合意があって関係が始まるんです。暮らしはそのあとに続くもので。――どのようにビジョンを共有しているのでしょうか。“家族”といっても、人によって価値観がまったく違いますよね。私は、長い時間軸を共有するものだと思っていますが、血縁関係があったとしても育ってきた環境によって捉え方が異なるメンバーもいる。だから、家族を定義するのではなく“どういう家族を作っていきたいか?”ということから生まれた問いを分かち合い、対話することを大切にしています。今は、暮らしている場所もそれぞれになってきているので、物理的に一緒に過ごすことを超えて、家族でいられるかという実験をしているともいえます。だからこそ、コミュニティに入る前に、しっかり話をして、少しずつ人数や範囲を広げていくことを目指しています。すごく簡単に言ってしまうと、“人類みな家族”のように、血縁関係などの枠組みに囚われず、家族だと思うことができたら、世界は平和に近づいていくのではないかなと思っていて。一人ひとりが自分の世界を平和にしていって、それを広げていくことができたら、より良い世界にできるのではないかと思っています。その挑戦は、このコミュニティの大きな目的でもあります。――家族として人間関係を築く上で大事にしていることは?多様な価値観の人と関わる中で、自分が変わる、変われるという意志を持って接することができるかということ。多くの人は、自分が変わらないことを前提に問題を解決しようとするのですが、それは一時的な解決にしかなりません。意見が違ったとしても、相手を受け入れ、対話することを諦めずに、自分が変わる意志を持って人との関係性を築いていくことが重要ではないかと思います。――コミュニティで決まりごとはありますか?毎月1回くらいのペースで開かれる家族会議や、組合費もあります。具体的なお金の使い方は家族会議で決めていきますが、メンバーの誰かが病気になった時のサポート費や食材など、共同で使うものを買ったり、家族で何かプロジェクトをやる時に使うものです。会議では、多数決はとらないと決めています。なるべくルールは作りたくないし、一人ひとりの自発性や主体的な行動を尊重しながら生活が成り立つことを目指しているので。とはいっても、話がまとまらないのは、日常茶飯事です(笑)。それでも、納得いかない人がいたら、その意見に耳を傾けて、どうしたらいいか話し合いを続けています。――“拡張家族”の面白さはどこに感じていますか?面倒くさいことばっかりですよ(笑)。でも、私は面倒くさいことにこそ幸せがあると思っていて。東京にいると特に思うのですが、一日中誰とも話さなくても、協同しなくても生きていける。そんな分断と孤立が進んでいる今の時代だからこそ、人と関わりながら、自分ではコントロールできないような価値観も受け入れて葛藤を抱えることが、必要ではないかなと。愛の修行のような…(笑)。決して簡単なことではないけれど、幸せは人とのつながりからしか生まれないと思っているので。――コロナ禍でみなさんの関係に変化はありましたか?この一年は、みんなとつながっていることをより強く感じました。私は、東京よりも大分で過ごす時間が増えて、みんなと一緒に過ごす時間は減ってしまったのですが、一緒にいなくても、拡張家族という価値観を共有していることで、自分に何かあった時に助けてくれる人がいると思えたり、味方でいてくれると思う存在を認識できることで十分なんだな、と思いました。しかも、それが102人もいることって、生きていく上ですごく心強くて、豊かなことだから。かくちょう・かぞく…同じ概念を共有し、広げていく家族のかたち。拡張家族とは、2017年5月に渋谷の複合施設の住居スペースを拠点に始まったコミュニティ〈Cift〉が掲げる、新たな家族の在り方。世代も職種も異なる102人が、この「拡張家族」という概念を共有しながら暮らしている。現在はメンバーの約7割が2拠点~多拠点で暮らしを実践し、コミュニティを個々に拡張中。共用部のキッチンに設置されている「どんぶりバンク」。日用消耗品など共同生活に必要な資金は誰でもそこから支出できる。一方、誰かに助けられた時や何かを借りた時などお金を入れるタイミングも自由。京都にあるCiftのもう一つの拠点。もともと学生寮だった「京都下鴨修学館」の建物を全面リノベーションし、2020年に完成。敷地内には中庭もある。石山アンジュさん社会活動家。シェアリングエコノミーを通じた多様なライフスタイルを提案している。著書に『シェアライフ』(クロスメディア・パブリッシング)がある。※『anan』2021年7月21日号より。写真・村上未知インタビュー、文・菅原良美(akaoni)(by anan編集部)
2021年07月16日コロナの影響で、ランチはもっぱらテイクアウトになったという方も多いのでは?そんななか、「ついに丸亀製麺がテイクアウトに本気を出した!」「しかもおいしいと評判らしい」というウワサを入手。さっそく編集部スタッフでレビューしました。390円から選べるうどん弁当って?うどん弁当は丸亀製麺のお持ち帰り専用メニュー。中身は「冷ぶっかけうどん並」、「つゆ」、卵焼き、きんぴらごぼうの「おかず2種」、薬味の「ねぎ」を基本とし、天ぷらの種類や別添えの薬味によって値段が変わります。現在登場しているのは、今回レビューする4種類。それでは実食してみましょう!「2種の天ぷらと定番おかず弁当」 ¥390安定メンバーの「ちくわ磯辺天」と「野菜バラ天」が入った一番リーズナブルなお弁当。天ぷらは、店頭でトッピングできる「ちくわ天」と「野菜かき揚げ」よりも小さめのお弁当サイズです。小さめといっても女性には十分なボリューム。おかず2種も入っているのでちょっとずついろいろ食べたい派にはもってこいです。実食した女性スタッフAに感想を聞くと、「きんぴらがしっかり甘辛いから、うどんと混ぜて食べたらちょうどいい塩梅。てんぷらと麺の量は選べたほうがうれしいかな」とのことです。「3種の天ぷらと定番おかず弁当」 ¥490「ちくわ磯辺天」「野菜バラ天」の2種に加え、天ぷら界のスーパースター、「エビ天」が電撃加入。容器をドカンと横断するエビ天は存在感バツグン。ちなみに、ぶっかけうどん並は店頭で¥320。同じく店頭でトッピングできる「エビ天」は1個¥160。お店で組み合わせたらうどんとエビ天だけで¥480……。店頭と同じエビ天がお弁当に使われているのかは不明ですが、ボリュームを考えるとコスパは十分に感じます。実食した20代の男性スタッフのBは、「天ぷら3つでワンコイン以下なら安い。普段は『並』に天ぷら1つなので、これはけっこうお腹いっぱいです」とのこと。一方、残念ポイントとしてあげたのは、つゆの入ったビニール袋。「開けるときに手が汚れちゃうし、見た目も良くないので蓋つき容器に入っていたらうれしいです」だそうです。「豚の冷しゃぶと定番おかず弁当」 ¥590「野菜バラ天」と「豚の冷しゃぶ」の弁当に、「すだちおろし」が別容器で添えられた異色ユニット。野菜バラ天は「2種」「3種」と同じサイズ。豚の冷しゃぶはうどんがしっかり隠れるほど入っています。「すだちおろし」は冷しゃぶやうどんにかけてさっぱりといただきましょう。こちらは筆者が実食担当。食べてみてまず驚いたのは麺のクオリティ。丸亀のキモである手打ち麺のコシがまったく損なわれていません。冷しゃぶは特筆すべきところがないものの、たまねぎの甘さがしっかり感じられるバラ天は美味。「すだちおろし」というからにはもう少し「すだち」と「おろし」に存在感がほしかったのが残念ポイントではありますが、量も味も総じて大満足でした!「鶏天おろしと定番おかず弁当」 ¥620「鶏もも天」2個に「ごま油香るおろしポン酢」が添えられた、安定感漂う大物コンビ。「鶏もも天」は、店頭でトッピングできる「かしわ天」より小さめの唐揚げサイズで、もものプリプリ感が楽しめます。実食したのは、スタッフ男性D。ひと口食べると、「お店で食べるのと同じ味!」と感嘆。さらに、卵焼きときんぴらごぼうに関しては「この2つがあることで、お弁当のテイを成しているね」と唸ります。残念ポイントを聞くと、「お腹いっぱい食べるなら『大』も選べたほうがうれしいかな」とのことでした。天ぷらサクサク派は蓋に取り分けるべし!スタッフの総合評価は、「また買いたい」が2人、「おいしかったけどお店で食べたい」が2人。味に関しては全員が高評価だったものの、つゆの入れ方や量が選べない問題が総合評価に影響しました。今回のレビューの反省点は、撮影時にタレをかけてしまったので天ぷらのサクサク感が味わえなかったこと。つゆに浸ってふにゃふにゃの天ぷらもこれはこれでおいしいのですが、サクサク派は蓋に取り分けて食べることをおすすめします。とはいえ筆者は「また買いたい」に一票。今後のメニュー展開にも期待です。取材・文 原田さつき
2021年07月16日「血液型選手権」で有名な御瀧政子先生の血液型占いです!7月19日〜7月25日の運勢を血液型別にお伝えします。いますぐチェック!2021年7月19日〜7月25日の運勢【#anan血液型占い】心理研究家、スピリチュアルクリエイターの御瀧政子先生による血液型占い。あなたの2021年7月19日〜7月25日の運勢は?ズバリ、診断します。【2021年7月19日〜7月25日】血液型ごとの運勢プチまとめA型総合運運気は乱調、予定に従って過ごそう好調と要注意が交互にくる、複雑な運気です。仕事運は上下が激しく、対処に少し苦労するかも。金運は、大胆に使うには向かない運気。健康運はやはり波があるので、その日の体調によって、必要なケアをマメにすれば長引かないはず。美容運は動きが少なく、日頃の美容法にマンネリを感じるかも。B型総合運早い動きにうまく対処していこう物事の動きが早く、うまくペースをつかめること、やや苦戦することがありそう。仕事運は、力を発揮するチャンスは多そうですが、少しの油断がミスにつながる場合も。金運はほぼ好調。健康運は、やや注意。美容運は、アイデアが浮かぶときですが、すぐ実行せず、もっと練ってからにしましょう。O型総合運好調だがつまずきはすぐ対処しようほぼ好調な運気ですが、週半ばに少し落ち込む要素も。仕事運は、いろいろ動きのあるとき。自分の実力に自信をもって、前向きになればうまくいくはず。金運は平均的。健康運は好調。パワーも十分で、自由に動けるでしょう。美容運も元気に後押しされて好調です。夏メイクやファッションを思う存分楽しんで。AB型総合運波乱をうまく乗り切れば好調な週末に木曜日までは波乱が起きやすいので、常に時間に余裕をもって。金曜日以降は運気が上向くでしょう。仕事運は乱調で、トラブルでペースが狂うことがあるかも。金運は、週末は好調ですが、それまでは自重運。健康運は、メンタルケアが重要なとき。美容運は体調に左右されそうなので、しっかり健康管理して、肌を整えて。占い監修・御瀧政子
2021年07月16日環境に配慮したライフスタイルが気になってきたのなら、エコバッグに限らず、様々な角度からのアプローチに挑戦するのが吉。今回は、「Reduce, Reuse, Recycle」の3つの観点からご紹介します。これまでは廃棄されていた草花に新たな可能性を。本来であれば廃棄となるものに、植物性の精油をなじませ、オリジナルのポプリとして生まれ変わらせたリデュース商品。その時どきによって中身が違うため、お気に入りの一つを見つけるのも楽しい。紐付き¥2,750(ew.note TEL:03・5315・0444)バリエーション豊富な、機能性植木鉢。おしゃれなルーツポーチは、リサイクルペットボトルとリサイクル天然素材から。不織布のため、通気性や浸透性も抜群で、植物にも優しいアイテム。ネイビー¥638フォレスト¥462グレー¥550(ウォルナット TEL:072・703・2228)使うたびコーヒー色に染まる、育てるフィルター。紙製だと使い捨てになってしまうフィルターは、頻繁に使うものだからこそリユーザブルな形にチェンジ。手織りの麻布製はコーヒーの粉もつきにくくお手入れも楽チン。コーヒーフィルター¥1,100(中川政七商店)キッチンやベランダで使えるコンパクトなコンポスト。LFCコンポストセットは、生ゴミを投入し熟成後、そのまま野菜を育てることができる。燃焼コストの大きい生ゴミを出さない取り組みとして、家庭内でのフードサイクルに挑戦!¥4,268(ローカルフードサイクリング TEL:092・402・1575)冷蔵~常温保存はミツロウラップに切り替え。ミツロウで作られた、洗って繰り返し使えるアコラップは、プラスチック由来ラップのゴミ削減に貢献。半年~1年ほどは使うことができる。野菜の断面保護やボウルの蓋にも。S¥1,320M¥1,650L¥2,915(アコラップ)※『anan』2021年7月21日号より。写真・多田 寛スタイリスト・長坂磨莉(by anan編集部)
2021年07月15日夏真っ盛り。爽やかルックの服はもちろんのこと、気分を上げてくれる小物でサマームードを後押し。今週の気になるモノと、最新ニュースをお届けします!『Mame Kurogouchi』がはじめてのアイウェアを発売!クリアな空気感をアイウェアに昇華し、さっぱりとスタイリッシュな仕上がりに。サングラス、アイウェア各¥35,200(マメ クロゴウチ/マメ クロゴウチ オンラインストア)『TARO HORIUCHI』と『SIRI SIRI』。ドメスティックなコラボレーション。洗練されたプロダクトで人気を集める2ブランドのタッグ。透明感と存在感が共存する大きなガラスのチャームは空洞になっており、軽い。シンプルな服に合わせたい。ネックレス¥44,000(シリシリ TEL:03・6821・7771)人気フォトグラファー・後藤啓太の作品を、さらりと身に纏う。背面に大きく作品をプリントした一枚。全5種類の写真を白または黒のボディにプリント。Tシャツ¥7,480(KEITA GOTO×ジャーナルスタンダード/ジャーナル スタンダード 自由が丘店 TEL:03・5731・0128)’90年代からインスパイアされたノスタルジックなミニバッグ。ブランドアーカイブから着想した、ハンドクラフトショルダーバッグ。今夏のトレンド、クロシェ編みも相まって、モダンクラシックなスタイルが楽しめそう!¥26,400(フルラ/フルラ ジャパン TEL:0120・951・673)※『anan』2021年7月21日号より。写真・多田 寛スタイリスト・宇都宮千明(by anan編集部)
2021年07月15日お泊まりデートをきっかけに、交際相手の知られざる本性を知ってしまうこともあるようです。今回は、男性たちが驚愕したという“お泊まりデートで発覚した女性の行動”を3つご紹介します。1:泊まりに行くたびに同じパジャマ「最近まで付き合っていた彼女は、泊まりに行くたびに同じパジャマを着ていたので違和感があったんです。そこで、思い切って彼女に『パジャマ、ちゃんと洗ってる?』と訊いてみたら……。返ってきた答えは、『ほとんど洗わない!』でした(驚)。彼女としては『パジャマを着るのはお風呂に入ったあとだから、キレイな体で着ているものなので洗う必要はない!』とのことだったんです。寝ている間にも汗はかきますし、『さすがに洗って欲しいな……』と思いました」(33歳男性/飲食)2:ベッドリネンを使い捨て「元カノには浪費家っぽいところがあって、そこが気になって結婚できなかったんです。なかでも一番びっくりしたのは、ベッドリネンを使い捨てにしていたこと!シーツや枕カバーなどベッド関連のリネンは洗うのが大変だからって、その彼女は毎回使い捨てにしていたんですよ。本人は『安いものを買って使い捨てにしているから、そんなに浪費はしていない!むしろ経済的!』と言い張っていましたが、僕はまったく理解できなかったです。それにお金がもったいないだけでなく、環境にも悪そうじゃないですか?『こういう女性とは結婚できないな』と思い、別れを告げました」(35歳男性/建築関係)3:タオルをまったく洗わない「バスタオルやフェイスタオルなど、家にあるタオルを一切洗わない女性と付き合ったことがあります。その女性の家に行くと、タオルからなんとも言えない部屋干し臭というか、カビ臭いニオイがするんです。だけど本人は、そんなニオイに慣れてしまっているようで……。僕が何度か指摘をしても、『そうかなぁ〜?』『私は気にならないよ〜?』という返事で、タオル類を洗おうとすらしていませんでしたね(苦笑)。洋服とかその他のところは清潔にしていたんですが、なぜか『タオルだけは洗わない』という謎のマイルールがあるようでした。僕は洗い立てのタオルが好きだし、『こういう人と一緒に暮らすのは難しいなぁ』と思ってしまいましたね」(34歳男性/サービス)お泊まりデートをきっかけに、相手のとんでもない生活習慣が判明することもあるようです。自分では普通だと思っていても相手からすると「ドン引き!」ということもあるので、彼が気にしているようなら理由を聞いてみた方がいいかもしれませんね。©bymuratdeniz/gettyimages©Deagreez/gettyimages文・並木まき
2021年07月15日大好きだった人との別れ。仕方がないと受け入れたつもりなのに、どうしてもまだ引っかかる。次の恋愛をしようと思っても、どこかでブレーキがかかる。そんな人はいませんか。実はそれ、本当の意味で、失恋の傷が癒えていないのかもしれません。でも、頭でわかっているのに、なぜそんなことが起きるのでしょうか。恋愛の傷が癒えない…1年以上疲れて恋ができていない人がやるべきこと【おおしまりえの恋愛道場】vol. 129「あの人はもう過去の人」そんな風に元カレや元片思いの人を割り切っても、なぜか次の出会いのために行動が起こせない。頭では「もう次の恋愛したい!」って思うのに、いざチャンスが巡ってくると「うーん…」とテンションが下がってしまう。こんなシチュエーションはありませんか?未練はないし、元カレや元好きな人と前のような関係に戻りたいとも思わない。でも、次に進みたいとも心から思えない。そんな矛盾状態のとき、心ではどんなことが起きているのか、どうすれば状況を変えていけるのか。今回は恋愛の傷の癒やし方について、ご紹介します。「わかってる」は頭の問題「もうわかってる!」恋愛を振り返るとき、当事者がよく言うセリフです。元カレとの関係は戻せないこと、むしろ戻るべきではないこと、自分は失恋したという事実、そして次に進むべきであるということ。こうした客観的な正解を「全部わかってるんだよ……」と当事者は口にしがちです。でも、頭ではわかっていても行動に起こせないのであれば、そこにはもうひとつ問題があります。それは「心がわかっていない」という問題です。“理解”というのは、頭の理解と心の理解、2つがそろってやっと「腑に落ちる」という本当の意味で納得した状態になるとされています。つまり、頭では諦めたつもりでも、自分の中の純粋な感情がまだ納得できていないのです。例えば悲しい気持ちや不完全燃焼感を抱えたままだと、言葉では振り切れたと言いながらも、実際の行動には執着や未練を感じたりします。そうして、次の恋愛に進めなくなるのです。心で理解するためにできること頭でOKを出しても心は納得できていない状態。そんなバラバラ状態はどうやったら解消できるのか。ここでは2つの実際のエピソードから、解決のヒントを探っていきます。結婚目前に破局!悪口言いまくって次のカレをゲット最初は、結婚を考えていた相手に急に振られたケースからご紹介します。27歳だったA子さんは当時、2年交際していた男性との結婚を意識していました。しかしいざそういう話になると「俺、本当は結婚相手にはこういうタイプがいいんだ」と、あっさり振られてしまったのです。彼の言うタイプを聞いてみても、精神的に支えてくれるような人とか、お互い刺激しあえるような関係とか、ふわっとした話ばかり。「それって具体的には?」と聞くと返答に詰まっていたそうです。ただ、彼としてはA子さんとは結婚したくないという結論は変わらず、A子さんは粘ったものの振られてしまい、それ以降「恋愛しても、また直前で振られる気がして怖い」という状態になってしまいました。さすがにこのままじゃいけないと感じた彼女。復活のためにやったことは、友達との飲み会でした。でもこの女子会はただの女子会ではなく、彼の悪いところをぶちまける会!煽り力の高い女友だちに集まってもらい、文字にはできない悪口大会が開催されたのでした。一見すると性格が悪いと感じる行為かもしれませんが、A子はこの会によって、自分が抑えていた感情を全部出したことと、友達が自分に変わって彼を散々なじり、そして客観的な感想を返してくれたことで、傷ついていたことや、彼はもういいという気持ちを再認識できたといいます。最後は泣いてスッキリして、削除したマッチングアプリをその場で再DLして会はお開きになりました。そこから3か月。なんとA子さんには新しい彼氏ができたそう。「あの会以来、もういいや!って感覚になれた」のだといいます。とはいえ、次の彼と同じようなパターンに陥らないかはヒヤヒヤしているそうですが、感情を爆発させて次を迎えたいい例です。泥沼不倫から回復…のはずが続いてはA子さんと対照的に、感情を爆発させたけど未だ問題に捕われているB子さん(30歳)のケースをご紹介します。B子と彼の関係は不倫でした。彼女は25歳の頃、当時12歳上の男性と体の関係になり、交際期間が3年になる頃には「妻と別れたら結婚しよう」といった、ありがちな将来の約束もしあっていたといいます。しかし、B子さんが離婚の時期を確認するようになると、だんだんと男性はB子さんから離れるように。定番中の定番の不倫パターンをたどり、2人の関係は悪くなっていきました。「ある時何の前触れもなく、全部の連絡先をブロックされました。少しして彼に新しいお子さんができたことをSNSで知り、『私って捨てられたんだ』って破局を自覚しました」意外なタイミングで終わった2人。B子さんはだまされていたショックや別れの悲しさから体調を壊すようになりました。なんとか通常生活は送れているものの、気持ちを未だに消化できず、将来のことを考えなくてはと思い婚活をスタートするものの、彼と比べてどうしても前に進めない状態が続いたそうです。「もう、消化しなくては!」別れから1年ほどがたった頃、B子さんは思い立ち、SNSに匿名のアカウントを作り、不倫の愚痴や怒りを書き綴り、前に進もうと考えました。そこでは同じように不倫で苦しむ女性たちが集い、だんだんとネット上に友達関係もでき、居場所ができたと感じたそうです。そこから1年、彼女はどうなったかと言うと、残念ながら前となにも変わっていません。ときどき精神的に不安定になりつつも、SNSの人に励まされてそのつど回復し、でも現実問題では次の恋愛にはいけていない。1年前と変わらない状況です。一見するとA子さんとB子さんは向き合おうとする姿は同じですが、なぜ結果がこうも違ったのでしょうか。違いの1つは、A子さんが明確に吹っ切りたいと決意して行動を起こしたのに対し、B子さんはややふわっとしていたことと、聞き手にも不倫当事者が多く、結局当事者同士の傷のなめあいになったことがありそうです。人それぞれ未消化な感情の効率的な解消方法は異なります。ただ、B子さんのように、「耐えられなくなったら書く」「わかってくれる人にわかってもらう」という方法だと、「違う解釈」や「厳しくも愛のある指摘」は生まれにくく、泥沼から抜け出しにくくはなるかもしれません。恋愛の傷が癒えない人は、まず自分の中にまだ消化しきれていない感情があることに気づくこと。それをきちんと出し切ること。それも次に進むという心からの決意ができるまで、出し切り続けること。これをやっていくと、自然と心は回復し、本当の意味で失恋を受け入れて次の恋愛にすすめるかもしれません。おおしまりえ/恋愛ジャーナリスト10代より水商売やプロ雀士などに身を投じ、のべ1万人の男性を接客。本音を見抜く観察眼と、男女のコミュニケーション術を研究し、恋愛ジャーナリストとして活動を開始。私生活では20代で結婚離婚を経験した後、現在「女性自身」「週刊SPA!」など大手メディアを中心にコラムを執筆中。©Cavan Images/Gettyimages©Betsie Van der Meer/Gettyimages©Westend61/Gettyimages文・おおしまりえ
2021年07月15日今までなんとも思っていなかったのに、キスをした途端に相手のことが気になってしまう……。ときとして、キスにはそんな不思議なパワーもあるようです。そういった力をうまく利用すれば、気になる相手を振り向かせることもできるかもしれません。そこで今回は、男性たちに“運命を感じた印象的なキス”について教えてもらいました。口の周りを舐めまくって「彼女と付き合って間もないころです。お酒を飲みに行ったとき、2人ともかなり酔っていました。家に帰ると、すぐに彼女が抱き付いてきてキスをしてきたんです。そのとき、彼女は僕の口の周りをベロベロと舐めまくっていました。そのせいで口もとはヒタヒタ……。でもそれによって、昔実家で飼っていた大型犬を思い出したんです。久しぶりの感覚で懐かしく感じました」タツヤ(仮名)/30歳キスによって、かつての記憶が呼び起こされたんですね。懐かしさゆえにそのキスが深く印象に残り、彼は彼女に運命を感じてしまったのかもしれません。砂浜で埋められながら「何年か前に友だちと海に行ったんですね。そのときに女性だけで来ていたグループと親しくなり、一緒に遊んでいました。そこで、ゲームに負けた俺はカラダを砂に埋められることに。しばらくしてみんながその場からいなくなるタイミングありました。でも、1人の女性だけが残っていたんです。すると、その女性は“動けない?”“大丈夫?”とイタズラっぽく聞いてきて、いきなりキスをしてきました。思わずドキドキしましたね。まさにひと夏の恋でした」マサナオ(仮名)/27歳カラダの自由を奪われたところでのキス。シチュエーションも相まって、忘れられない夏のひとコマとなったのでしょう。エスカレーターですれ違いざまに「友だちみんなで出かけたとき、大型のショッピングモールに寄ったんです。時間がなかったのでそれぞれ別行動をしていました。あるとき僕がエスカレーターに乗って降りようとしたら、反対側から女友だちが上がってきたんです。そこで僕が、ふざけてキスを求めるような動きをしました。すると、向こうはちょっと笑いながらも、すれ違いざまに本当にキスをしてきたんです。ドキッとしましたよ。そこから一気にその女友達のことを好きになってしまいました」レイジ(仮名)/26歳ドラマのワンシーンのようなキスですね。女性の思いがけない行動に彼はハートを射抜かれてしまったようです。道を尋ねられて「あるとき、外国人の女性に声をかけられたんです。お店のパンフレットを持っていて、“この場所を教えて欲しい”と英語で言われました。ですが、僕は英語が得意ではなかったので、身振り手振りを交えて説明しました。すると、なんとか分かってもらえたみたいで、“サンキュー”と言われたんですが、そのタイミングで口にキスをされました。“ええっ!”と思わず言っちゃいましたね。あの衝撃は忘れられないです」ケイシ(仮名)/29歳予想していない展開だったのでしょう。もう2度と会えないような相手だからこそ余計に記憶に残り、あとを引くキスとなったのかもしれません。“男性が運命を感じた印象的なキス”をご紹介しました。思いがけないキスほど衝撃的で、記憶にも残りやすいのでしょう。意中の彼に思い切ってそういったキスをしてみると、予想外な展開が待ち受けているかもしれませんよ。©Westend61/gettyimages©Stockbyte/gettyimages文・塚田牧夫
2021年07月15日もともと公私ともに親交のあった吉沢亮さん、山田裕貴さんが、満を持して映画『東京リベンジャーズ』で親友役として共演。のびのびと、付かず離れずなおふたりの関係は、ある種兄弟のようで…?初共演は’17年のドラマ『トモダチゲーム』。しかしそれ以前から互いに親近感を抱いていたというふたり。映画『東京リベンジャーズ』では圧倒的なカリスマ性で不良高校生たちを統率するマイキーを吉沢亮さんが、そしてその片腕であり親友でもあるドラケンを山田裕貴さんが演じている。山田裕貴:『トモダチゲーム』の共演1日目で、亮がマネージャーさんに「山田くんでよかった」と言ってくれてたと風の噂で聞いたんだけど…。それを知る前から、僕も「相手が吉沢くんで、とてもやりやすかった」って話してたんだ。吉沢亮:それ、聞いた気がする。山田:クランクインして初日に物語の肝になるシーンを撮影して、テンション感とかがすごく合うな~っと思って。吉沢:その前から人間性がいいのは知ってたんだけど、実際に一緒に芝居してすごい安心できたし、いい役者さん見つけたなって嬉しかった。山田:それで今回、マイキーとドラケンをやれるのは嬉しいよね。じつは今回の原作漫画、映画化を知る前に亮にお薦めされたんだけど。吉沢:そうだった?山田:映画化することを知っていたのかもしれないけど、読んでてマイキーは亮だなと思ってた。もし自分がやるならと考えたとき、やれるかわかんないけど好きなのはドラケンかなと。吉沢:僕は映画の話をいただいてから読んだんだけど、最初、マイキーは自分じゃないほうがいい気がして受けるか迷っていたんだよね。そのときにドラケン役は山田くんで考えているというのを聞いて、もしそれが実現するならやりたいなって思って、こっちからちょっとアプローチを(笑)。山田:ということは、僕が出られているのは亮のおかげだ。吉沢:いやいや。僕じゃなくてもオファーは行ってたよ。山田:現場ではお互いに「めっちゃマイキーじゃん」「めっちゃドラケンだよ」って励まし合ってたよね。タケミっち(北村匠海)も含めて、実写化でプレッシャーがとくに大きい役だったと思うから。吉沢:そうそう(笑)。でも、山田くんが予想以上にドラケンだった。僕の役が結構暴れん坊で、肩にかけてる学ランを落としたりするんだけど、何も言わずにドラケンが拾ってくれたりして。山田:ドラケンとしてそこにいると、自然とマイキーのだから拾わなきゃってなるんだよね。きっとアイツは拾わねぇだろうしな、って。吉沢:お互いそういう話をしていたわけじゃないし、拾ってくれとも思ってなかったけど。どこかでドラケンなら拾ってくれるんだろうなっていうのはあった気がする。山田:僕らだけじゃなく、タケミっちもアッくん(磯村勇人)もほかのキャストも、みんながいい作品にするために自分の役割を果たそうとする人たちばっかりの現場だったな。そのバランスがとても心地よかったし、いいセッションができたと思う。でもたぶん、もうちょっと若いときにこの作品でこの役を任されてたら、こんなふうにはできなかっただろうなとも思うんだよね。みんなすごくいい俳優でいい芝居するじゃん。それを観たらたぶん変に意識して、空回りしちゃってたかもって思っちゃう。吉沢:確かにそれ、あるかも。いまでこそ同世代の俳優の活躍を素直にすごいって見られるけど、20歳前後の頃はめちゃくちゃジェラってたから。山田:俺も本当にそうだった。いまは完全にリスペクトの気持ちで見られるけど…。吉沢:横でドラケンにいい芝居されて焦ってただろうな~。山田:それこそ亮のことは、戦隊とライダーをやってた時期が一緒だったのもあったから。当時から知ってたし観てたし。僕が映画で『ストロボ・エッジ』やった頃に亮の映画『アオハライド』があって、めっちゃ意識してた。この人、いい芝居するなって。吉沢:あったね。俺は逆に、『ストロボ~』を観て、クソッいい芝居すんなって思ってたけどね(笑)。山田:そのとき、同世代の俳優みんなに嫉妬してたのが、亮の芝居を観たとき、素直にいいなと思っちゃった。吉沢:その後、『トモダチ~』で共演するより前に、一回一緒に飲んでるんだよね。山田:俳優何人かと監督がいる場に僕が後から呼ばれて…。吉沢:なぜかその場のノリで、僕らがキスする流れが(笑)。山田:『トモダチ~』の作中でもあったけど、じつはあれが初めてじゃないです。吉沢:(笑)。でも『トモダチ~』で共演したときから今も山田くんの印象は変わらないな。芝居に対して熱量があって優しくて。でもどっか冷めてるところがあるんだよ。山田:そう。亮は唯一僕のそういう冷めているところを見抜いた人なんだよね。吉沢:ギャップもあるんだと思う。イメージ的に熱い人っていうのがあるから、そこを期待していると、案外踏み込んできてくれなくて。山田:もともとは陰の人なので、俺がそこまで踏み込んでいいのかなってことを気にしちゃうの。だからじつは、僕が誘うより亮が僕を誘う回数のほうが多かったりする。吉沢:そうなんだよ。山田:(笑)。「ふたりの関係性に名前をつけるなら?」ってことなんだけど…?吉沢:ん~なんだろう。山田:一回、感動の再会をしている生き別れていた兄弟、という感じかな。お互いを思い合ってるし、わかり合ってもいるけれど、それぞれがそれぞれの道を行ってる。吉沢:いいね、それ。『東京リベンジャーズ』『週刊少年マガジン』で連載中の人気マンガが原作。負け犬人生を送る主人公・タケミチ(北村匠海)が、タイムリープにより自らの過去にリベンジしていく。監督は英勉。現在公開中。よしざわ・りょう(写真・右)1994年2月1日生まれ、東京都出身。NHK 大河ドラマ『青天を衝け』主演。映画『僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ワールドヒーローズ ミッション』に声の出演。やまだ・ゆうき(写真・左)1990年9月18日生まれ、愛知県出身。放送中のドラマ『ハコヅメ~たたかう!交番女子』(日テレ系)に出演。待機作に映画『燃えよ剣』『ハザードランプ』など。吉沢さん・シャツ¥40,700(LITTLEBIG TEL:03・6427・6875)その他はスタイリスト私物山田さん・コート¥86,900シャツ¥42,900パンツ¥53,900(以上クラス/ウィリー)シューズ¥40,700(コントレ アリー TEL:050・5218・3859)ブレスレット¥28,600リング、小指¥8,800中指¥16,500(以上トゥエンティー エイティー/ヘムト PR TEL:03・6721・0882)ネックレスはスタイリスト私物※『anan』2021年7月21日号より。写真・岩澤高雄(The VOICE)スタイリスト・荒木大輔(吉沢さん)森田晃嘉(山田さん)ヘア&メイク・小林正憲(SHIMA/吉沢さん)小林純子(山田さん)取材、文・望月リサ(by anan編集部)
2021年07月15日2021年7月13日に10年間在籍した乃木坂46を卒業した松村沙友理さん。卒業記念に発売された写真集『次、いつ会える?』(マガジンハウス刊)について、見どころや撮影秘話を語ってもらいました。ファンの皆さんに「いつ会える?」のメッセージ――今回の写真集のタイトル『次、いつ会える?』は、どういう思いを込めたのですか?このタイトルは秋元康さんが考えてくださったんです。乃木坂46卒業記念写真集なので、私の中では、ファンの皆さんとお互いに「次、いつ会える?」というメッセージが込められているというのがひとつ。もうひとつは、この写真集は「彼氏目線」が大切なテーマでもあるので、彼女として彼氏に「次、いつ会える?」って聞いているという意味合いもあります。そして秋元さんがタイトルに関して、すごくいい帯を書いてくださって、嬉しいです。『次、いつ会える?』「松村沙友理の表情は、風に揺れる木漏れ日のようだ。楽しそうに見えても、どこかに影があるし、悲しそうに見えても、どこかに光が差す。『次、いつ会える?』と聞いたら、彼女はどんな表情をするのだろう?」――秋元康――たしかに、素敵な帯ですね。見どころをお聞きしていきたいのですが、まずいちばん見てほしいところはどこですか?1枚1枚、ストーリー性があって、妄想が進むのがこの写真集の特長です。たとえばこの、布団の中にくるまって、顔だけ出している写真。これは旅館で撮影したんですけど、彼氏との初めての旅行っていう設定なんですよ。無邪気さをアピールしたりして。枕投げとかした後に、今度はお布団でかくれんぼしてるっていうシーンがこの写真なんです(笑)。見てくださる方が物語を作って、妄想してもらえたら嬉しいな、と思います。――この写真集の中で、お気に入りの衣装はどれですか?この赤いやつ!(赤いタンクトップにデニムのショートパンツの写真)私、さゆりんごっていうあだ名なので、色の中でも、赤を重視してるんですよ(笑)。今回もこの赤の衣装を用意していただいて嬉しかったですし、赤を着て三つ編みして、元気でアクティブな感じがより「松村沙友理、さゆりんご」っていう感じがしてお気に入りです。――体の中でいちばん自信があるパーツと、そのパーツがいちばんきれいに見られる写真はどれでしょう?好きなのは脚かな?私、乃木坂に入ってから、手脚が長いって褒められることが多くて…。――長いですよね!ほんとですか〜?ウフフ(笑)。それまでそんなに脚を褒められることがなかったので、褒めていただくと嬉しいんです。私の脚って、昔スポーツをやっていたからなのか、ふくらはぎに筋肉がついていたり、特徴的なんですけど、ファンの方がそれをすごく好きって言ってくださるのが嬉しいですね。あ、このページのこの脚(ショートパンツ&ポニーテールで自転車に乗っている後ろ姿)を見てほしいです。――アンアン2255号の「くびれ&美尻レッスン。」特集の表紙は、ウエストのくびれがめちゃくちゃきれいでした。撮影はどうでしたか?緊張しました!――どうしてですか?アンアンさんの表紙だから(笑)。こんなに体を見ていただける機会もそれまであまりなかったので、撮影日はドキドキでした。――見どころ満載ですが、撮影中に印象に残ったエピソードはありますか?私、モデルの蛯原友里さんがすごく好きなんですけど、この青い水着を着たときに、スタッフの皆さんに「昔、日焼け止めのCMに出てたエビちゃんみたいだね!」って言われて…。――たしかに!バックにケツメイシの曲が流れてそうです。そうなんですよ!なので、エビちゃんを意識してポーズを取ったり、走ってみたりしました。しかもここ、エビちゃんの出身地、宮崎の海なんです。――ある意味、運命的ですね(笑)。この写真集ができあがってきて、最初に見たときはどう思いましたか?私ってこういう顔なんだ、と驚きました。この一冊の中でも、雰囲気が別人みたいに変わっていて、こんなにいろいろな顔をしてるんだな、と改めて気づかせてもらいました。みなさんが私の魅力を引き出してくれたおかげだな、と思います。あと後半には、まいやん(白石麻衣さん)やいくちゃん(生田絵梨花さん)をはじめ、いろいろなメンバーとの思い出を詰め込んでもらって、本当に大切な一冊です。――笑顔がとってもいいですよね。そうなんですよ〜(笑)。笑顔多めにしました。――10年間在籍した乃木坂46を卒業されたわけですが、改めて、乃木坂46の好きなところを教えていただけますか。メンバーがみんなかわいい!顔もかわいいんですけど、性格も含めて存在がかわいいというか、いい子が多いんですよ。同期は10年間一緒にいるんですけど、みんながお互い尊敬しあって、ちゃんと支え合っているんです。後輩は憧れの存在として見ていてくれて、いい意味で緊張感を持って接してくれる。みんながかわいくて、素敵なグループだと思います。私は何もやったことがないところから乃木坂46に入ってアイドルになったので、最初はとても不安だったんですけど、それはみんな一緒だったみたいで、支え合ってお互いにやさしくし合えていたのは、普通の女の子が集められた乃木坂46だったからだと思うんです。自分に向いていたと思うし、乃木坂46をきっかけに芸能界という世界に入ることができて、すごく良かったなと思います。――今後、お仕事ではどんなことをやっていきたいですか。女優業をメインに、できることはなんでも、気合い十分でやらせていただきたいと思ってます!今は『プロミス・シンデレラ』(TBS系。毎週火曜22時〜)に私は高級老舗旅館の仲居さん、まひろ役で出演させていただいています。二階堂ふみさん演じる主人公の早梅は、旅館の御曹司兄弟と三角関係になるのですが、私は早梅の味方で「大丈夫ですか〜!」って助けたり応援したりする役です(笑)。ぜひ期待して見ていただけたら嬉しいです!――では、これからプライベートでやりたいことはありますか?いっぱいあるんですよね…。本当は海外も行きたいですし、あ!カフェ巡りとか、やってみたいです。――カフェ!?何を飲むんですか?コーヒー(笑)!改めて考えたときに、私、今までゆっくりカフェでお茶することもあまりなかったんですよ。日本って、たくさんおしゃれなカフェがあるし、お店によってコーヒーの味も違うじゃないですか。そうやって、ひとつひとつのことをちゃんと感じながら、カフェ巡りしてみたいです。――では最後に、これから写真集を手に取るアンアン読者の皆さんにメッセージをお願いします!この写真集は、リアルさを重視して、彼氏目線の彼女を切り取るというのがテーマだったんです。このテーマに沿って、プロの方がメイクやファッションを考えてくれたので、参考にしていただけたらうれしいな、と。私自身の魅力を感じとっていただきながら、いろいろな角度から楽しんでいただけたらありがたいです!Profile松村沙友理まつむら・さゆり1992年8月27日生まれ。大阪府出身。2011年、乃木坂46第一期メンバーオーディションに合格。乃木坂46のデビューシングル「ぐるぐるカーテン」で、選抜メンバーおよび七福神に初選出されるなど、橋本奈々未、白石麻衣と並んで乃木坂46の御三家と称される。趣味はアニメ鑑賞。『次、いつ会える?松村沙友理 乃木坂46卒業記念写真集』定価:¥2000発売日:2021年7月13日(火)発売:マガジンハウス写真・大内香織 文・古屋美枝
2021年07月15日ベルリン国際映画祭の銀熊賞をはじめ、世界中の映画祭を席巻している話題作『17歳の瞳に映る世界』。劇中では、予期せぬ妊娠をしてしまった17歳の少女オータムが両親にその事実を伝えることができず、自らの力だけで中絶手術を受けようと決意する姿が描かれています。そこで今回は、本作のテーマについてこちらの方にお話をうかがってきました。シオリーヌさん【映画、ときどき私】 vol. 399現在、「性の話をもっと気軽にオープンに」をテーマに正しい知識を明るく楽しく学ぶための動画を配信している“性教育YouTuber”のシオリーヌさん。看護師や助産師として働いてきたシオリーヌさんが、日本における中絶の現状や性教育が必要な理由、そして女性たちに伝えたい思いについて語ってくれました。―まずは、今回の作品から受けた印象について教えてください。シオリーヌさん大きな印象としては、社会の現状が子どもたちに影響を与えていることを改めて可視化している作品であるということ。なぜ彼女たちが親に隠れてこういったことをしなければならなかったのか、というのを考えると、背景にはいまの子どもたちが抱えている問題があることを感じずにはいられませんでした。これはアメリカを舞台にした映画ではありますが、日本でも同じような境遇にある子どもたちは決して少なくないので、この映画を通じてそういった問題に思いをはせてくれる人が増えればいいなと思っています。―作品を観て、アメリカと日本の違いを感じることもありましたか?シオリーヌさんアメリカでは中絶に関しては、中絶反対派の「プロライフ」か、それとも中絶権利擁護派の「プロチョイス」かという価値観が医療機関の対応にも大きく反映されているのが実情だと思います。アメリカでは州や病院によって異なるというのが特徴かなと感じました。それに比べて、日本ではどちらかというとそれぞれの医療者の持っている価値観によって、かけられる言葉も違ってくるのかなと思っています。実際、私と同じ助産師のなかにも、中絶は悪いことという考えの人もいれば、女性の人生を守るための大切な選択肢のひとつという考えの人もいましたから。ただ、それによって子どもたちが理不尽な思いを強いられることが無いように、社会の環境を整えていかなければいけないと改めて感じているところです。普段から話せる関係性を築くことが大切―助けを求めにいったはずの病院で、つらい思いをしてほしくはないですね。自分に合う病院はどのように見つければいいのでしょうか?シオリーヌさんいまは、多くの病院が公式HPを持っているので、そこに書かれている病院の理念を読むことは大事なことかなと思います。ほかにも術後のカウンセリングが用意されているかどうか、女性の権利に寄り添った診察を大切にしているかどうか、といった病院が出しているメッセージを事前に読むことはオススメしたいです。―なるほど。では、望まない妊娠をしてしまった場合、相談できる場所はありますか?シオリーヌさん若い方々にぜひ知っていただきたいと思うのは、「妊娠SOS」という相談窓口です。各都道府県に窓口が設置されているので、そこに電話やメールで連絡をすると、妊娠検査薬の使い方から今後の選択まで、さまざまなことに対応してくれる専門のスタッフがいます。両親や身近な大人に相談できないときは、ぜひそういった専門機関を頼っていただけたらと。また、妊娠が性被害によるものであれば、「ワンストップ支援センター」で相談することも可能です。―妊娠してしまったことを親に言えない子は多いと思いますが、そういう状況に陥らないためにすべきこととは?シオリーヌさん子どもたちにというよりも、親御さんたちに「普段から大切なことを話しやすい関係性を築いていってほしい」と伝えたいです。性の話題をタブー視している方や自分の子どもにそんなことは話せないと思っている方は多いですが、それは避妊に失敗してしまったときや妊娠してしまったときに親に言えないというトラブルにつながる可能性があります。過去には、「アフターピルをもらいに行かないといけない状況なのに、親に言えなくてどうしていかわからない」と私に連絡がきたこともありました。なので、できれば「そういうことがあったら味方になって助けてあげるからちゃんと言ってね」と日頃から伝えていただけたらいいなと思います。大切な子どもに伝えるのは当たり前のこと―ただ、親御さんもどういうふうに話をしていいのかわからない方が大半だと思います。円滑にできる方法はありますか?シオリーヌさんそもそも大人たち自身が性教育を受けたことがあまりないので、上の世代の方々からすると、性教育は恥ずかしいものやタブーだから人前で話すものではない、という印象を持っている人が多いと思います。とはいえ、受けてきた教育を思うと、そういう考え方になってしまうのは不思議なことではありませんよね。でも、だからこそまずはそういった大人のみなさんに性教育を受けていただきたいと思っています。たとえば、私の動画を見てくださった方のなかに、「普通に大事なことを話しているんだと気がついた」と言ってくださる方がいました。ぜひ、みなさんにもその“気づき”を得ていただきたいですね。もし、性教育が大事なことだとわかっていただければ、それを大切な子どもたちに知ってほしいと考えるのは、当たり前のことだと思うはずです。つまり、決して変なことを教えようとしているわけではないのだと。そこを理解していただきたいので、まずは親御さんたちから性教育を受けていただきたいと伝えたいです。―「教えなきゃいけない」というプレッシャーを感じるのではなく、「一緒に学んでいこう」くらいの気楽さでいいということですか?シオリーヌさんはい、それでいいと思います。私の動画を子どもと一緒に見ましたと言ってくださる方がいますが、いきなり自分の口から完璧に説明することはできないと思うので、私の動画もそういう使い方をしていただけるといいのかなと。どうしていいかわからなければ、一緒に話を聞きに行くとか、一緒に本を読んでみるとか、一緒に動画を見てみるとか、そういうところから始めるのでまったく問題ないと思います。―コロナ禍で10代からの妊娠相談が増えているそうですが、この現状に対してどうお考えですか?シオリーヌさん学校の友達と直接会う機会が減り、ひとりで家で過ごすことが増えたので、いまは人と意見交換をして価値観や視野を広げたり、自分の間違った知識を正したりすることができなくなっているのではないでしょうか。こういうときこそ、私のようにオンラインで発信している人たちがもっとがんばって適切な情報を届けるための努力をしなければいけないんですよね。来月には10代の学生を集めて、「性教育CAMP」というイベントをオンラインで行う予定ですが、そこではお互いにディスカッションをしてもらおうと考えています。そんなふうに、お家にいてもいろいろな人と関われるような機会は積極的に作っていけたらいいなと思っているところです。偏見や誤解が性教育の遅れに繋がっている―日本の性教育の遅れは昔から言われていますが、どうしてここまで遅れていると思いますか?シオリーヌさん政治的な理由が大きい部分もありますが、教育のシステムを決めている大人のなかには、「子どもたちには性に関する情報を具体的に与えるべきではない」とか「それまで興味のなかった子を刺激してしまうのではないか」といった偏見や誤解を持っている方も多くいるのが現実です。そういった部分が日本の性教育の遅れにつながっているのではないかと思っています。―“性教育YouTuber”として活動するなかで、どのような反響を感じていますか?シオリーヌさんYouTubeを始めて、1年で登録者数が10万人を突破したので、それだけ多くの方が性に関する情報を求めていらっしゃったんだなというのはそのときにも実感しました。実際、「こういうことを学校で教えてほしかった」というコメントが多く見られたほど。みなさんの人生や生活の役に立っていると聞くとうれしいですね。ただ、私が問題だと思っているのは、いまの子どもたちはすでにさまざまな情報に触れられる状況に置かれているにもかかわらず、何が適切で何か不適切なのか、というのを自分で判断しなければいけない必要に迫られていること。だからこそ、何か適切な情報なのかを見極めるリテラシーを育てるための教育を大人が届ける努力をしなければいけないと考えています。―現在の日本では全体の人工中絶件数は減少傾向にあるそうですが、20歳未満で中絶をする件数についてはどのような状況ですか?シオリーヌさん令和元年度のデータで、人工妊娠中絶実施率(女子人口千対)は19歳以下では4.5。前年度の4.7から低下が見られていました。数字だけを見ると、件数としては減少していますが、10代で妊娠した方の過半数が中絶を選択しているという現状があるので、問題が軽くなっているわけではないと捉えています。―未成年で妊娠する子たちが抱えているのは、どのような問題でしょうか?シオリーヌさんいまの状況では、10代で子どもを育てるのは難しいと思います。たとえば、妊娠を継続するとなれば、女子生徒だけ学校を退学しなければいけないとか、そうするとそのあとに正規雇用の仕事に就きにくくなって結果的に貧困に陥ってしまうとか。そういった連鎖を引き起こさないための社会制度や福祉の部分が十分ではないと思うので、学業と育児を両立できる制度や子育てをしながらキャリアを積めるサポートがきちんと充実していれば、もしかしたらもっと産みたいと思う方は増えるのかなと。ただ、10代で計画的に妊娠した子は多くないので、まずは予期しない妊娠を経験しないための性教育をしっかりすることが大事だと思います。人生を楽しむ権利は誰にでもあるもの―中絶をした女性は心身ともにダメージを受けると思いますが、アドバイスはありますか?シオリーヌさん中絶する方のなかには、自分の人生を守るためにどうしても必要な選択だったという場合もあります。ただ、中絶をしたことで自分を責めたり、世間から批判的な言葉を投げかけられたりすることもあるので、そのあとの人生を楽しんではいけないのではないか、という気持ちになる方が多いようです。でも、中絶を経験された方にも自分の人生を楽しむ権利も、前に進めていく権利もあるので、「幸せになってはいけないんだ」と思わないでほしいというのは伝えたいなと思います。―今後の夢はありますか?シオリーヌさんはるか先のことになるかもしれませんが、文部科学省の教育指導要領が変わり、世界的にスタンダードな性教育が日本でも当たり前にカリキュラム化されることが大きな目標です。そうなるために、世の中に訴えていくのが私の役割なので、これからも「性教育は必要なものだよね」と言ってくれる仲間を増やしていけたらいいなと。本や歌を作ったりと、クリエイティブの力を使って性の話をすることにやりがいを感じているので、さまざまなツールを使って、関心がなかった方にも目に留めてもらえるような幅広い活動を心がけたいです。ゆくゆくは、私の仕事の必要性がなくなる社会になってくれるのが、一番の夢かもしれないですね(笑)。―ananweb読者のなかには、仕事と育児の両立に対する不安や母親になる準備ができていないことに悩んでいる女性もいると思います。ぜひ、シオリーヌさんからメッセージをお願いします。シオリーヌさん私もいままさにそういう年代なので、実感を持ってみなさんに共感しています。妊活したほうがいいかなと考えるいっぽうで、仕事も好きなので難しいかなと思うこともありますが、自分が親になれると自信を持てる日なんて、もしかしたら来ないんじゃないかなと感じることもあるくらいです。そのうえで思うことは、そんなにがんばらなくてもいいのではないかということ。なぜなら、子育てというのは、社会でするものだと思っているからです。私が児童思春期病棟で働いていたとき、子どもたちのことについて親御さんと一緒にたくさん悩みましたが、そんなふうに社会にいる大人がみんなで子どもを育てていけばいいんだといまは考えています。自分だけですべてを抱え込もうとせずに、頼れるところは全部頼っていいんですよ、というのはぜひみなさんにも伝えたいです。インタビューを終えてみて……。どんな質問にもわかりやすく、丁寧に答えてくださるシオリーヌさん。「この映画を通じてそういった問題に思いをはせてくれる人が増えればいい」など、明るく穏やかな口調のなかにも、性教育に対する熱い思いがひしひしと伝わってきて、改めてその大切さを実感しました。何から始めたらいいのかわからない人も多いと思いますが、まずはシオリーヌさんの動画で基礎から学び始めてみては?社会が抱える問題を一緒に考える17歳の少女たちの目を通して見える世界がつらいものから、美しいものへと変わっていくために、いまの社会と大人たちがすべきことは一体何かを突きつけられる必見の1本。多くを語ることなく立ち向かう彼女たちの姿は、多くの問いと気づきを私たちに与えてくれるはずです。取材、文・志村昌美ストーリーペンシルベニア州に住む17歳の女子高生オータムは、愛想がなく、友達も少なかった。ある日、オータムは予期しない妊娠をしてしまったことに気がつく。しかし、ペンシルベニア州では、未成年者は両親の同意がなければ中絶手術を受けることができない。そんなオータムの異変に気がついたのは、いとこであり唯一の親友スカイラー。そこで、ふたりは自分たちだけで事態を解決するため、親に内緒で家を飛び出し、ニューヨークへと向かうことに……。心に刺さる予告編はこちら!作品情報『17歳の瞳に映る世界』7月16日(金)より、TOHOシネマズ シャンテ他全国ロードショー配給:ビターズ・エンド、パルコ©2020 FOCUS FEATURES, LLC. All Rights Reserved.©2020 FRIENDS IN TROUBLE LLC / FOCUS FEATURES LLC
2021年07月15日目的意識に共感し、取材対象者、クリエイター、読者などが、立場まで取っ払い集う、ポジティブに混沌としたNEUTコミュニティ。重なるほどにダイナミズムを生み始めた、若者たちの初動とは。スパイスカレーのような、集い、混ざるほどにコクの出る共闘。環境問題からセックスまで社会の課題を幅広く取り上げ、アクティビストへのインタビューなど読み応えのある記事を発信する「NEUT Magazine(ニュート マガジン)」は、タブー視されやすい物事もニュートラルな視点で捉えることをテーマに立ち上げたウェブマガジンだ。編集長で取締役社長の平山潤さんと、副編集長の南のえみさんが運営している。たった2人で?「もっと大きな集団だと思われることが多いんですけど、立ち上げた当初から2人とか3人でやっています」(平山さん)平山さんは経営と企画も担っているため、編集仕事は南さんが中心。必然、制作スタッフは外へ外へと拡張していくことに。「最初は友達の友達を紹介してもらったりしていました。小さなメディアだったので、お互いを信頼できて、やろうとしていることを理解してくれる人でないと難しいと思ったからです」(平山さん)扱うトピックには、個人のアイデンティティに関わる繊細なものも少なくないため、コンセプトや制作への姿勢も含め、共感してくれる人と作り上げていくことを大事にしてきた。それは、取材を受ける側にもいえること。「ライター、フォトグラファーといったクリエイターたちの表現をできるだけ尊重するのはもちろんですが、取材を受けてくれた人も細かいところまで納得できる記事づくりを意識しています。取材する側、される側という立場を超えて、一緒に作っているという感覚です」(南さん)おかげで、取材対象者から「ニュートの記事が名刺代わりになっている」と言われることも。ウェブマガジンとはいえ、会うことで築かれる人との関係や、みんなが集い体験を共有する“場”は不可欠なものだと平山さん。例えば、創刊1周年を迎えた’19年のイベントには、一晩で500人が集まった。クリエイターも読者も、大人も若者も、ニュートマガジンを好きで関わってくれるすべての人からなるコミュニティを目の当たりにし、つながっている実感を得られた。「オンラインメディアだからこそ、イベントがあればぜひ参加したいと思ってくれる人がたくさんいて、その熱量を感じました。読者から直接フィードバックをもらえることは私たちのモチベーションにもなります」(南さん)ところが、コロナ禍である。昨年はイベントを開催できず、代わりに、初めて紙の雑誌を発行することに。読者の学生や社会人18人と共に特集ページを制作した。撮影以外は完全にリモートで不安もあったが、やればできるもの。約4か月がかりで完成し、刊行記念のポップアップイベントも開催した。そこでも学生のメンバーが手伝いに来てくれたという。「いつのまにかメンバー同士も仲良くなっていてうれしかったですね。オンラインでもこんな関係が作れるんだなと。やっぱり世界中どこにいてもスマホ一つでつながれるのは、オンラインの強み。ニュートを好きでいてくれる人がコミュニティ化していったのは、ウェブメディアだからこそだと思います」(平山さん)引き寄せられてくる人は、そもそも価値観が近いはずだという安心感も。今の時代、オンライン/オフラインを問わず人との出会い方は様々だが、根っこの部分の価値観を初めから共有できているとしたら、たしかに関係は築きやすい。1つのウェブマガジンを核に、クリエイター、出演者、読者、みんなのコミュニティが生まれたのは、他メディアが正面から取り上げにくいテーマにも真摯に取り組んできたニュートマガジンならではの現象なのかもしれない。緩やかに、自在に、共通の価値観で結ばれている仲間がいることが、なによりも心強いのだ。ニュート マガジン“Make Extreme Neutral”をテーマに、タブー視されてきたセックスや政治、人種などの社会問題に注目。これらを“先入観にとらわれないニュートラルな視点”から届け、選択のヒントを提供するメディア。右・平山 潤(ひらやま・じゅん)編集長、NEUT MEDIA株式会社CEO。人が好き。コロナ禍で人と一緒に食事できないことが一番きつかったそう。左・南のえみ(みなみ・のえみ)副編集長。平山さんの友達の友達だったことから入社。編集もライターも務める。※『anan』2021年7月21日号より。写真・大嶋千尋取材、文・黒澤 彩(by anan編集部)
2021年07月15日現在、音楽やドラマなど勢いが止まらない韓国エンタメ界。そんななか、まもなく日本に上陸するのは、韓国映画界が誇るスターのコン・ユと絶大な人気を誇る青春スターのパク・ボゴムという豪華共演が実現した話題作です。『SEOBOK/ソボク』【映画、ときどき私】 vol. 398かつて情報局でエージェントだったギホンは、脳腫瘍を患い、余命宣告を受けていた。死を目前にしていた彼に舞い込んだ任務は、国家の極秘プロジェクトで誕生した人類初のクローンであるソボクを護衛すること。しかし、任務早々に襲撃を受けてしまう。なんとか逃け切ったギホンとソボクは、危機的な状況のなかで衝突を繰り返しながら徐々に心を通わせていくのだった。ところが、人類の救いにも、災いにもなり得るソボクを手に入れようと、闇の組織の追跡はさらに激しくなっていくことに……。韓国では初登場1位に輝くなど、大きな注目を集めている本作。今回は、その舞台裏について、こちらの方にお話をうかがってきました。イ・ヨンジュ監督2012年に、恋愛映画としての歴代最高興行を達成する大ヒットを記録した『建築学概論』で知られているイ・ヨンジュ監督。9年振りの監督作となる本作で、韓国映画史上初となるクローンを題材にしたSFに挑戦しています。そこで、作品に込めた思いや現場の様子などについて、語っていただきました。―本作の構想はいつ頃、どのようなきっかけから生まれたものでしょうか?監督企画を立ち上げたのは、2013年頃。その当時は、私の姉ががんの宣告を受けて闘病していたのですが、姉が亡くなってしまい、私と家族は大きな衝撃を受けていたときでもありました。本当につらくて、この映画に漂っているような空気感が家中に漂っているような感覚を味わうことに。そこから抜け出すのにはかなり時間がかかりましたが、抜け出したいまでもまだ考え続けていると言えるかもしれません。そういった個人的な理由からも、この映画は絶対に撮りたいと思っていました。この作品は、自分にとって意味のある挑戦になった―劇中では「永遠の命」や「死の恐怖」が描かれていますが、それによって誰もが「生」について考えさせられるように感じました。監督が作品に込めた思いについてもお聞かせください。監督もちろん、以前から人はいつか死ぬとわかってはいましたが、どこかで自分とは関係ないことだと思って過ごしていたところがあったと思います。それが姉の死を経験してから、死というのは身近にある問題だと感じるようになりました。昔は目を背けていたところもありましたが、この映画を撮ることでようやく正面から見ることができるようになったのではないかなと。そのなかで、いつまで怖がっていなければいけないんだろうと考えたときに、「死は明確にあるものであり、寿命は受け入れるしかない運命でもある。だから、必ずしも怖がる必要はないのではないか」ということに気がつきました。そんなふうに、死をめぐる恐怖について見つめ直すうえで、この映画を作ることは私にとって癒しになったようにも感じています。もちろん、こういう映画を撮ることに対する怖さはありました。でも、それ以上に死を見つめることの大事さを痛感していたので、勇気を出して撮ることを決意したのです。いままで逃げていたことと向き合うことによって、本来の自分を発見できたところもあったかもしれません。私にとっては、意味のある挑戦だったと思っています。人間は欲望のために、限界を超えようとしている―今回、クローンをモチーフとして選んだのはなぜですか?監督当初は、突然変異してしまったキャラクターなど、ほかの設定も考えていましたが、韓国では10年ほど前に幹細胞が作られて非常に大きな社会問題になったことがありました。そこからクローンを思いついたのです。リサーチをして知ったのは、倫理的な観点から国際的に規制されてはいますが、幹細胞からクローンを作ることは技術的にはあまり難しくはないということ。もしかしたら、どこかで誰かが作っているのではないか、とも言われているそうです。そういったことを調べていくなかで、クローンは私のなかで身近なものだと感じるようになりました。そして、私が関心を向けたのは、「クローンは、ある意味人間が作った“神”なのではないか」という考え。人間がクローンを作り出そうとすることは、“神の領域”につながっていると思われていることがわかりました。とはいえ、人間は自らの欲望を満たすために限界を超えようとするものの、結局は自分でも制御できない状況を生み出してしまっているように感じています。―そこには、今後に対する危機感も監督のなかにはあるのでしょうか?監督『ターミネーター』のような映画でもすでに描かれていますが、将来的にはAIでも同じことが起きてしまうかもしれないという危惧はあります。つまり、人間が自分たちの領域を超えようとすることで、より大きな問題へと発展してしまうのではないかという心配です。ただ、そういう恐怖をつねに抱えているからこそ、私は本作の舞台を未来ではなく、現在にしたいと思いました。そして、現時点で人間を超えた神のような存在には、クローンが当てはまると感じて、このモチーフを選ぶことにしたのです。理想の2人に演じてもらえて、運がよかった―では、コン・ユさんとパク・ボゴムさんをキャスティングした理由を教えてください。監督最初に伝えておきたいのは、コン・ユさんとパク・ボゴムさんは、監督であれば誰もがキャスティングしたい俳優であるということですね(笑)。なので、おふたりともに出演していただくことができて、今回私は本当に運がよかったと思っています。コン・ユさんは、以前から「いつか自分の作品に出演してほしい」とずっと頭のなかに置いていた俳優のひとり。俳優としてもすばらしいですし、主演としても影響力のある方なので、今回の脚本ができたときはすぐに渡したいと思いました。そのあと、ソボクの役にぴったりだと思って浮かんだのがパク・ボゴムさん。もしも断られてしまったら、新人から探そうかと考えていたほど、私のなかではほかに代案はないくらいでした。結果的に、私が理想としていたおふたりにそれぞれの役を演じていただけて、光栄に思っています。―おふたりは初共演でしたが、現場での様子はいかがでしたか?監督コン・ユさんは大人で、すごく優しい方なので、現場にいてくださって本当にありがたかったです。彼は私よりも年下ですが、あるときは兄のようで、またあるときは友達のように接してくれました。パク・ボゴムさんとは年が離れていますが、コン・ユさんは「自分がそのくらいの年齢だったときを思い出す」と言って、本当によく面倒を見てくださったので、パク・ボゴムさんもコン・ユさんのことをすごく慕っていましたね。特に、パク・ボゴムさんにとっては、これほど大きな役を演じるの初めてだったので、責任感からかなり緊張していたんです。そんなときに、コン・ユさんがたくさん話しかけて、緊張をほぐしてくれていました。本来であれば、監督の私がすべきことまでコン・ユさんがやってくれたと言ってもいいかもしれません(笑)。彼のおかげで現場の雰囲気はとても和気あいあいとしたものになりましたし、スタッフともいい関係を築いてくれました。撮影現場がとても満足のいくものになったので、おふたりには本当に感謝しています。誠意を込めて作った作品を楽しんでほしい―撮影以外にも、おふたりとの印象的なエピソードがあれば、教えていただけますか?監督コン・ユさんとはいまでもよく連絡を取っていて、釣りにハマっている彼からは大きな魚を取ったときにいつも写真が送られてきます。「今度大きな魚を釣ったら、宅配で届けますね」と言ってくれたので、いまは魚が届くのを待っているところです(笑)。パク・ボゴムさんは、いま入隊されているので休暇で出てきたときに電話で何度か話せたくらいですが、言葉遣いが変わっていて驚きましたね。以前は柔らかい感じの話し方でしたが、いまは軍隊式の堅い感じになっていましたから。除隊されたら、また一緒にご飯でも食べに行けたらいいなと思っているところです。―それでは最後に、観客へのメッセージをお願いします。監督このたび、『SEOBOK/ソボク』が日本でも公開を迎えることになりました。この映画は、時間をかけて準備をし、私の誠意を込めて作った作品なので、ぜひ楽しんでご覧いただけたらうれしいです。特別なパワーに惹きつけられる!観る者をスクリーンに釘づけにしてしまう俳優陣の熱演と、映像の放つ圧倒的なエネルギーに惹きつけられる本作。背景にあるのは壮大な物語ではあるものの、ギホンとソボクの絆が生み出す人間ドラマと2人が迎える結末には心が揺さぶられるのを感じられるはずです。取材、文・志村昌美圧倒的な予告編はこちら!作品情報『SEOBOK/ソボク』7⽉16⽇(⾦)新宿バルト9ほか全国ロードショー配給:クロックワークス©2020 CJ ENM CORPORATION, STUDIO101 ALL RIGHTS RESERVED
2021年07月15日フードライター・平野紗季子さんの「MY STANDARD GOURMET」。今回は『MAISON MARUNOUCHI』の週末限定MARUNOUCHIフライドチキンです。最近の食べもの好きの間でのもっぱらの話題といえば、フォーシーズンズホテル丸の内 東京のレストランリニューアルだ。フレンチビストロ『メゾン マルノウチ』とフレンチレストラン『セザン』、両店の総料理長に就任したのはダニエル・カルバート。これまで香港『BELON』でヘッドシェフを務め「ASIA’S 50 BEST RESTAURANTS」では4位にまで店を導いた、世界が注目する若手シェフが東京のレストランで腕を振るうなんて!この衝撃といったらエムバペ(若手を代表する天才フットボーラー)がJリーグに電撃移籍するようなビッグニュースなのである。『セザン』では、緻密なプレゼンテーションに秘める力強い味わいと、伝統への敬意とモダンな試みが織りなす唯一無二のフレンチを堪能できるが、『メゾン マルノウチ』ではよりカジュアルにダニエルシェフの料理を楽しむことができる。心を奪われるのは週末限定の“MARUNOUCHIフライドチキン”!スパイシーでクランチーな衣を纏ったジューシーなチキンは両手で頬張りたい豪快な味わいだが、肉はあらかじめハーブビネガーでマリネし、揚げたのち鴨の脂にくぐらせるなどの繊細な一手間によって、軽やかかつ風味豊かな仕上がりに。さすがのダニエルシェフ、フライドチキンひとつとっても一筋縄ではいかない、エレガントジャンクな新境地のおいしさがここにある。週末限定MARUNOUCHIフライドチキン¥8,223には、コブサラダ(フレッシュ!)、ケールブレゼ(止まらない)、マッシュポテト(なめらかすぎ)、自家製ピクルス(ベスト小休止)、ランチドレッシング(チキンと最高相性)、コーンブレッド(フィナンシェのような!)、レモンメレンゲパイ(有終の美)の名脇役が。最高の週末をチキンと共に!MAISON MARUNOUCHI東京都千代田区丸の内1‐11‐1パシフィックセンチュリープレイス丸の内7F TEL:03・5222・5880朝食6:30~10:30、ランチ11:30~14:00(13:30LO)、アフタヌーンティー14:30~17:00(16:30LO)、ディナー17:30~23:00(22:30LO)無休※ディナーの営業時間は変更の可能性があるため要確認。ひらの・さきこ1991年生まれ。フードエッセイスト。著書にエッセイ集『生まれた時からアルデンテ』(平凡社)。※『anan』2021年7月21日号より。写真・清水奈緒取材、文・平野紗季子(by anan編集部)
2021年07月14日不倫している男性のなかには、「自分だけはバレないだろう」という甘い考えを持っている人もいます。でも、本人が思っている以上に不倫は妻にバレるもの。そこで今回は、妻が不倫夫に下した「制裁LINE」について経験のある男性たちに話を聞いてみました。「間違ってお義母さんに送っちゃったみたい」「不倫がバレた後、妻から『相手の女性とちゃんと別れるまで実家に帰ります。子どもにはそれまで会わせません』というLINEが来たんです。しかも、続けて『あ、ごめん。あなたに送る前にお義母さんに間違って送っちゃった』と来て……。『絶対にわざとだろ!』と思いましたが何も言えず。母親からも詰められ、最悪でした」(29歳/男性/建築関係勤務)わざと“誤爆”することで親に不倫を暴露されたケースもあるようです。また、不倫していることが親にまで知られたとなると、不倫相手との関係を続けるのは難しくなるでしょう。「フロントで待っています」「不倫相手とホテルに入ってから2時間が経ったあと、『今、下にいます。フロントで待っています』というLINEが妻から届いたんです。実は妻が探偵を雇っていたたようで、『これはもう逃げられない……』と思って、不倫相手にも『諦めてくれ』と頭を下げて、一緒に妻のところに向かいました」(32歳/男性/金融関係勤務)妻が探偵に依頼して「不倫現場に突撃したい」となった場合、ホテルに入った直後では「介抱のために一緒に入ったけれど何もしていない」といった言い訳をされる可能性があるため、あえてすぐに連絡しないこともあるとのこと。とはいえ、妻からしたら夫が出てくるのを待っている間にも怒りが倍増するのでしょう。一見シンプルに見えるメッセージですが、相当な怒りが込められていたのではないでしょうか。「どうするつもりですか」「不倫相手と会っていた日に妻からLINEが来ました。そこには『お話があります。今後どうするつもりですか?』と書いてあったんです。『もしかして見られているのか?』と思うとゾッとしてしまいデートを切り上げて、すぐに家に帰りました」(28歳/男性/飲食関係勤務)このケース、実ははっきりと不倫がバレていたわけではなく、グレーな状態で妻が夫にカマをかけただけだったそうです。ただ、「バレた!もう終わりだ!」と焦った夫は、自ら不倫のことを正直に話してしまったのだとか。もしかすると妻は夫のそういう性格まで見抜いたうえで、このメッセージを送っていたのかもしれませんね。不倫にまつわる「制裁LINE」をご紹介しました。不倫をする男性のなかには目先の快楽ばかりに意識がいき、バレたときのことを考えていない人もいます。だからこそ、『妻にバレた!』となったときに焦って動揺してしまうようですね。©Prostock-Studio/gettyimages文・上岡史奈
2021年07月14日「意中の彼と3回以上もデートをしているのに、なかなか関係が進展しない……」というとき、彼にどう思われているのか不安になる人も少なくないでしょう。そこで今回は、複雑怪奇な人間模様分析を得意とするメンタル心理カウンセラーの並木まきが、そんな男性たちが抱いている本音を3つご紹介します。1:恋愛対象ではない「恋愛対象ではない女性とは、何度2人きりで会ってもそういう気持ちにはなりません。以前、相手が僕に好意をもっていたものの、僕は友人としてしか見ていない女友達がいました。そして、その友達と旅行に一緒に行ったとき、夜になって誘われたのですが断りました。そうしたら、その友達に泣かれてしまい……。そこで誘いに応じることもできましたが、後のことを考えたら安易に関係を持つべきではないと思い、断固として断りました」(40歳男性/アート関係)2:自分が隠れ既婚者である「アプリで知り合った女性と定期的にデートをしていますが、いまだに関係を持っていません。その理由は、僕が既婚者だからです。結婚10年目を過ぎた今、妻に対しては女性としての魅力を感じなくなりました。けれど、浮気はしたくないんです。そこで、アプリを使って一緒に食事を楽しんでくれる女性との出会いを探しています。だけど、最初から既婚者だと言ってしまうと出会いの数が少なくなりそうなので、独身のふりをしています」(38歳男性/建設関係)3:今の関係を壊したくない「恋愛感情があるかないかで言われたら、間違いなく『ある』だったんですけど、仕事の都合で深い仲にならないように気をつけていた女性がいました。一度だけ『私のこと、どう思っているの?』と訊かれたことがあるので、もしかしたら相手も僕に恋愛感情を持っていたのかもしれません。その女性とは、何度も2人きりで会いました。だけど、お互いにそういう関係にはしなかったって感じでしたね。ひと言で言えば、その当時の関係を壊したくなかったのが理由です。でも結局、仕事の関係もなくなり、そのまま疎遠になってしまったので、今となってはあのときに勇気を出して付き合っておけばよかったかな……と思っています」(39歳男性/専門職)何度も2人きりで会っているのに深い仲にならないときには、それなりの理由が潜んでいることもあるようです。曖昧な関係や、いつまでも進まない関係にモヤモヤするときは、一度しっかりと彼と向き合って話し合うことも必要なのかもしれません。©nd3000/gettyimages©LightFieldStudios/gettyimages文・並木まき
2021年07月14日自身の問題意識や好きなことを中心に、つながりの点を線、面へと様々なベクトルで広げていくeriさん。流動的なコミュニケーションが増える時代。根を張る縁をいかにして築くのか、お話を伺いました。コネクターのような、人と出会い地場を張る積極的アプローチ。幼少期から、職種や人種、ジェンダーなど多様な大人に囲まれて育ったというeriさん。人との関係性は、10代から今まで年齢を重ねるごとに変化を経てきた。「18歳から仕事を始めたので、同世代の友達と遊んだのは、高校の3年間くらい。それからはずっと、大人たちに囲まれて仕事して遊んで生活していました。20代は本当に忙しかったです。仕事して遊んで、寝る暇なく10年が過ぎていった感じで…人間関係もけっこうめちゃくちゃだった(笑)。でも、この時期にたくさんの人に出会って様々なことを教わりました。20代の後半からは、人と出会って仲が良くなるまでの時間に変化が出てきて。長い付き合いだから仲が良いとかではなく、数回しか会ってなくても心許せる人に出会えるようになった。若い頃にはなかった新しいリレーションシップの形が生まれているのは、年を重ねたこともあると思うけど、自分を繕ったり飾ったりしなくていいと思えるようになったからかな。私自身がそう在ると、相手も同じようにそのままでいてくれる気がして。30代後半になった今、人間関係は充実していると感じています」10代から仕事を始め、駆け抜けて30代後半へ。多くの人と出会いながら蓄積された人間関係が主体的なものへと変化している。「それまで着飾っていたのが、もうなんでもいいや~ってなったのかも(笑)。自分自身に余裕が生まれてきたことと、人への興味が強まったのは大きいです。表現が難しいのですが、前はもう少し排他的な人間だったかもしれない。ひとりでいるほうが好きだったし、たくさんの人と一緒にいる必要はないと思ってて。先天的に人間は好きだけど、人のことを好きになって、自分をそのまま表現することが怖くなくなってきたのは変化としてあると思います」自身のブランド『mother』を成長させながら、’15年には父が創設した古着屋『DEPT』を引き継いだeriさん。そこからまた、一段と活動の幅が広がっていくことに。「『mother』でも古着を扱ってきたので、父の会社を継いだことで大きな変化はないのですが、その頃から自己紹介で『古着屋です』と言うようになって。自分のアイデンティティのひとつに“古着屋”が加わったことで、人とのコミュニケーションがスムーズになった気がします。“古着を扱っている人”として私に興味を持ってもらえたり、そこから話が広がったり。意図したわけではないのですが、いま私が取り組んでいる環境や政治に関する活動にもつながっているのかもしれない」ファッションの枠組みだけでなく、環境問題へのアクションなど、ジャンルを問わず人と関わりながらのものづくりを通じて、行動にも変化が表れてきたという。「自分からアプローチすることが増えました。最近だと、大麻布を使ったプロダクトを作っていて。大麻布を研究している吉田真一郎さんという先生がいるのですが、吉田さんの記事を読んで『会って話を聞きたい!』と思って実際に会いに行きました。これまでも、直接人に会って話して教わることが多かったし、会った時のケミストリーや熱量のようなものが自分にとってすごく大きいものだと改めて思って。それを自分から作り出していきたい。その気持ちが私の人見知りを凌駕したのかな」自分の興味や関心によって、心が動けば行動する。そんなeriさんが惹かれる人とは。「その人が使う言葉や仕草、私じゃない誰かへの対応など、ふとした時の、その人の素の部分に惹かれることが多くて。最近、正直に生きていきたいと思うんです。それが良いことかどうかはわからないけれど、素直でありたい。私は、好きな人とだけ、一緒にいたいと思っているので」出会いの化学反応を欲し、人に会いに行き、学んでいく。「知りたいことは、なるべく会って教わりたい。大麻布、ダウンのリサイクル素材、藍染め…様々な産地の方と話していると“こんなやり方があるんだ!”と発見があって。その会話の先にあるものづくりがおもしろい」エリ1983年生まれ。DEPT Company代表。配信中のPodcast「もしもし世界」のパートナー佐久間裕美子さんと共に作ったウェブサイト「クイズ!この国の問題が問題」がオープン。Instagramは@e_r_i_e_r_i※『anan』2021年7月21日号より。写真・嶌村吉祥丸取材、文・菅原良美(akaoni)(by anan編集部)
2021年07月14日壮大なスケールで描かれる緻密なストーリー、そしてさまざまなジャンルのドラマを制作し、昨今の韓国ドラマブームを牽引しているスタジオドラゴン。今回はそのスタジオドラゴンの世界初の展示会『スタジオドラゴン韓ドラ展』が開幕。スタジオドラゴン制作のドラマの中から、特に日本で人気の高いドラマ「ヴィンチェンツォ」「スタートアップ:夢の扉」「キム秘書はいったい、なぜ?」の3作品が展示される。韓国ドラマの奥深さにどっぷりハマれること間違いなしの『スタジオドラゴン韓ドラ展』をレポートします!韓国ドラマの世界にどっぷり浸れる!ドラマ「ヴィンチェンツォ」はイタリアのマフィアが主人公のノアール復讐劇。ダークでシュールな世界観を描きながら、コミカルなシーンとの緩急が絶妙で、ついつい夢中になって観てしまう。それでいて社会の不条理をしっかりと描いた、2021年もっとも注目を集めた韓国ドラマだ。今回の展示ではドラマ「ヴィンチェンツォ」の世界観の深さを体感できるよう、さまざまな工夫が凝らされている。まず来場者が目にするのは、「名台詞のシャワー」。「ヴィンチェンツォ」のセリフがプリントされた垂れ幕を観ていると、実際にセリフを言う声が降り注ぎ、目と耳で同時にセリフを体感することで、作品の世界をより深く感じることができるというもの。さらに、それらのセリフについて、韓国在住のK-dramaライターMisaさんが詳細に解説。字幕だけではわからなかったセリフの奥に込められたメッセージを深く理解することができる。「ヴィンチェンツォ」といえば、思わぬ人気を博した鳩のインザーギもしっかり登場(?)。ドラマには映らないものの、「暴露TV」用の台本も展示されていて、こんなに細かいところまで作り込まれているのかとしみじみ驚かされる。おしゃれなヴィンチェンツォが着用していたスーツも展示されている。続いては、若き起業家たちの挑戦と成長を描いた「スタートアップ:夢の扉」。オ・チュンファン監督による美しい映像と脚本家パク・ヘリョンによるメッセージ性のあるセリフの組み合わせで、韓国ではまだまだ少ない起業を目指す若者たちにフォーカスしたドラマとして注目を集めた。第1話に登場する桜の木には、実際にドラマに使われた鳥の巣箱と手紙が!夢を叶えるために、自分の夢を書いて貼り付けるサンドボックスのボードもあり、実際に書き込めるようになっている。ドラマの登場人物たちが着ていた衣装もそのまま展示。最後の「キム秘書はいったい、なぜ?」は、パク・ソジュン演じる財閥の御曹司イ・ヨンジュンと、パク・ミニョン演じる敏腕秘書キム・ミソが主演した、韓国ドラマ王道の胸キュンラブコメ。御曹司との恋という韓国ドラマにありがちな設定ながら、役柄の詳細な作り込みに定評のある2人が演じただけあって、今の時代に受け入れられる作品として人気が爆発。恋愛ドラマがメインでありながら、人が抱えるトラウマについても描かれているところがこの作品の深さ。ドラマにもたびたび登場するミソの幼少期の日記は、日本語訳つきで展示。ミソに成り代わって(もしくはヨンジュンになりきって)撮影できる「胸キュンフォトスポット」も。ヨンジュンのネクタイを締めたり、腕を組んだりすることもできるようになっているこだわりよう。ミソの部屋を再現。ベッドには、ドラマでたびたび登場するぬいぐるみたちも。そして進路を示す足元の標識にもご注目を。実はドラマごとにモチーフが変わるという演出が心憎い。最後にはスタジオドラゴン制作の新作ドラマのティザー映像もあるので、お見逃しなく。韓国ドラマの沼によりいっそうハマりそうな『スタジオドラゴン韓ドラ展』、ぜひ遊びに行ってみて!Information展覧会名:『スタジオドラゴン 韓ドラ展』期 間 :2021年7月9日(金)〜8月28日(土)※新型コロナウイルスの感染状況により延期、中止する可能性があります。開館時間:10:00〜20:00※最終入場は閉館の30分前※最終日の8月28日(土)は10:00〜15:00(最終入場14:30)会 場 :渋谷ヒカリエ9F ヒカリエホールA(東京都渋谷区渋谷2丁目21−1 渋谷ヒカリエ9F)チケット料金【平日】 :¥1,700(税込)【土日祝】:¥1,900(税込)お問い合わせ:「スタジオドラゴン 韓ドラ展」お問合せ事務局kandoraten-faq@eplus.co.jp<スタジオドラゴン>スタジオドラゴンは、コンテンツの企画、開発から資金調達、プロデュース、流通に至るまでの全過程を網羅するプレミアム・ストーリーテラー・グループ。グローバル・プレミアムIP を188タイトル保有しているアジア最大規模のドラマスタジオで、2016年CJ ENMのドラマ事業本部から独立し、設立された。 2020年初めには、アメリカのロサンゼルスでインターナショナル支社を設立し、米国有数のエンターテインメント・パートナーと一緒にアメリカ/グローバルドラマ制作に乗り出している。スタジオドラゴンは250人余りの中核クリエイターと共に年間30タイトルほどのドラマシリーズを制作し、さまざまなプラットフォームに流通している。斬新でありながら普遍的な楽しさを保有しているストーリーテリング中心のドラマで全世界のファンを魅了しており、2020年NETFLIX ワールドワイド TOP10には「愛の不時着」、「サイコだけど大丈夫」、「青春の記録」、「スタートアップ」、「悪霊狩猟団:カウンターズ」がランクインした。取材・文 尹 秀姫
2021年07月14日年齢も性別も職業も国籍の隔たりも超えて、多様な人々が一つのテーブルを囲み、日常レベルで社会課題の話をできる世界があったら、どれだけ理想だろう。オンラインコミュニティを使って辻愛沙子さんが目指すのは、そんな未来だ。円卓のような、誰もが平等な対話型コミュニケーション。10代の頃から“原宿カルチャー”に夢中だったという辻愛沙子さん。一方で、置かれた環境に違和感も。「幼稚園から一貫校に通っていたので、このままでは自分の世界が偏ってしまうかも…と感じ、中2から海外留学へ」海外から見た日本のカルチャーはさらに魅力的に映り、その後、大学進学をきっかけに帰国。「映像の仕事やものづくりに興味があり、広告代理店に入社。化粧品やスイーツなど、女性向けの企画を担当するうちに思想が固まり始め、ジェンダー問題や社会課題に取り組むようになりました」’19年、働いていた広告代理店の子会社としてarcaを立ち上げ、今年の頭に完全独立。5月にはオンラインネットワーク「Social Coffee House」(以下SCH)をオープン。モデルになったのは17~18世紀のイギリスで政治家やジャーナリスト、商人などが集い、社会や政治について語り明かした“コーヒーハウス”。様々な思想を持った多種多様な職業、年齢、性別、人種がコーヒーハウスに集まる様子がキービジュアルとして描かれている。「語り合える場所がなかったり、社会によって決められたカテゴリーで分断されてしまっている現状を変えたかった。SCHは環境問題やジェンダー、カルチャーまで、資本主義社会の中でわからないままフタをしていたこと、誰かが声をあげるまで待っていたようなことを、誰もが同じテーブルで話し合う“大人の学び場”。“社会課題”というと堅く感じるかもしれませんが、例えばアカデミー賞から見る人権問題、音楽やアートから見るジェンダー問題など、カルチャーを切り口に社会を見ることで自分ごととして学べます。前半60分のゲストトークではゲストや専門家を招いてオンラインで講義を行い、後半30分のディスカッションでは講義を踏まえてメイツ(参加メンバー)たちが質問をし合えるインタラクティブ形式に。一般的なアカデミーでは、講師が教壇に立ち講義をして生徒はノートをとる形式で、上昇志向を持って学びを得るようなものが多いですが、ここでは一つの文化が根付くまでの歴史的背景など、上がっていくというより深掘りして視野を広げていくことがテーマ。知識や思想の土壌を作る、横の広がりを目的としています。チャット形式で日々の疑問や意見を交わせるコミュニティにも参加可能。『LGBTQを知れるおすすめの本がありますよ』とシェアしたり、日常の中でモヤッとした疑問をフランクに書き込み、意見交換ができるようになっています」人と人とが歩み寄るのに、恋愛でも友人関係でも、お互いの好きなものの共通項を見出す方法をとりがちだが、「それをポジティブとするならば、ネガティブな部分のベン図こそ大事」だと辻さん。「私自身、成績表に赤点と学年1位の両方があるような偏ったタイプで。プレゼンは得意でも整理整頓はまるでできなかったりするんです(笑)。そういう自分が不得意なことを最初に伝え、苦手なことを平均点にするのではなく得意分野を伸ばして、パズルみたいに人と人とを合致させることで、コミュニケーションは格段にとりやすくなるはず。SCHでは自己紹介スレッドに“伝えておきたいこと”の枠を設けていて、苦手なことやカミングアウトしておきたいことがあれば書き込めるようにも。同じオンラインでも、フルオープンのSNSとは違い、SCHはあえてメイツ以外に非公開にすることで、わからないことをわからないと言えて、苦手なことを自己開示しやすいクローズドな環境に。そうして人とつながりながら、大人になっても知らないことを学べ、知識の裾野を広げていけるような社会が私の理想です」プレオープンのライブ配信vol.03には、りゅうちぇるさん、ゆうこすさんも参戦。社会課題についてのディスカッションが行われた。Social Coffee House環境問題、SOGI、政治、メディアリテラシー、ジェンダー、動物の権利、ルッキズム、音楽、アート、マインドフルネスなど、あらゆるテーマについて人々が意見を交わし、学び、知るオンラインコミュニティ。つじ・あさこ1995年11月24日生まれ、東京都出身。広告やブランド、空間などを企画、プロデュースするクリエイティブ・ディレクターで、arcaの代表。『news zero』(日テレ系)の水曜パートナーも務める。※『anan』2021年7月21日号より。写真・山田 薫取材、文・若山あや(by anan編集部)
2021年07月14日今回ご紹介するのは、映画『リスタート』。夢に破れ傷ついた女性・未央の再生を描いた作品です。未央を支える同級生の大輝を演じた、SWAYさん(DOBERMAN INFINITY、劇団EXILE)にお話をうかがいました。【イケメンで観るドラマ&映画】vol. 85「本作がリスタートのきっかけになれば嬉しいです」映画『リスタート』の監督と脚本を手掛けたのは、品川ヒロシさん。お笑いコンビ・品川庄司として活躍しながら、映画監督としても才能を発揮し、『ドロップ』『漫才ギャング』など数々の話題作を送り出してきました。本作では北海道・下川町を舞台に、品川ヒロシ監督作で初となる、女性を主人公に据え、どん底から“リスタート”する姿を力強く描いています。主人公は、元地下アイドルのシンガーソングライター、杉原未央。ある日、有名アーティストとの予期せぬスキャンダルにより、世間からのバッシングを受けて帰郷。家族や友人にもうまく接することができないなか、同級生の大輝は未央を北海道の自然あふれる思い出の場所へと連れ出します。未央役に抜擢されたのは、男女フォークデュオHONEBONEのボーカルを務めるEMILYさん。彼女がテレビ出演した際に、偶然目にした品川さんが熱烈オファー。映画初出演ながら、自然体の演技と圧巻の歌声を響かせています。彼女を支える同級生を、劇団EXILEの一員として俳優活動を行うほか、ラッパー、クリエイターとしてもマルチな才能をみせるDOBERMAN INFINITYのSWAYさんが好演。未央の両親を演技派俳優の中野英雄さんと黒沢あすかさんが演じるほか、自らの意志でクラウドファンディングに参加し、出演を熱望した小杉竜一さん(ブラックマヨネーズ)、西野亮廣さん(キングコング)といったバラエティ豊かなキャストが意外な役で出演。スクリーンを彩っています。ーー本作のオファーを受けたときのお気持ちは?SWAYさん品川さんには、僕が所属するグループDOBERMAN INIFINITYのファーストアルバムの収録曲「to YOU」のミュージックビデオやサードアルバムの世界を映像化したショートムービー『OFF ROAD THE MOVIE』を監督していただいたことがありまして。今回は僕が品川さんの作品に出演させていただくことが嬉しかったです。ーー大輝は、ネイチャーガイドで、フォトグラファーという役どころです。アーティストであるSWAYさんのハマり役に思えましたが、演じてみていかがでしたか?SWAYさん僕自身、北海道から東京に拠点を移して年を重ねるうちに、大自然の美しさに対して敏感になりました。いまの年齢で、この役を演じることができ、楽しかったです。ーー品川さんは、SWAYさんの出演が決まって、大輝というキャラクターをSWAYさんに寄せていったそうですね。SWAYさんそうしてくださったようです。大輝はとても性格が良くて、僕が普段言えないような、キザなセリフも素直に口に出せる純粋さを持っているんです。ひとつひとつのセリフが熱くてストレートで、自分もこんな人になりたいと思いました。ーー品川さんの印象はいかがでしたか?SWAYさん初めてお会いする前は、怖い方なのかなと思っていました。品川さんは、人の良いところを見つけて、褒めてくださるんです。僕はあまり褒められることがないので、品川さんが監督の目線で「こういう演技ができるんだから、そこを伸ばしたほうが良いよ」とおっしゃったときには感激しました。ーーSWAYさんにとって、“リスタート”とは?SWAYさん僕はリスタートに慣れているんです。デザインは中学生、音楽は16歳からはじめ、地道に夢を叶える活動をしてきました。DOBERMAN INIFINITYのメンバーになって、いきなり大きなステージに立てたわけではありません。これまで上がったり下がったりの波乱の人生でしたから、良くないときも「また落ちたか」というくらいの気持ちで、常にリスタートをしてきました。ーーあまり落ち込まないタイプなんでしょうか。SWAYさん僕が所属する事務所LDH JAPANの会長であるEXILE HIROさんがとても前向きな方なんです。「EXILEやLDHがダメになったら、みんなでラーメン屋をやって、食べていこうよ。大きな夢に向かって人生をかけて、ダメならそれでいいじゃない」といったことをよく僕らに言ってくださっていて。だからこそ、失敗を恐れずに前を向いていこうという気持ちになりました。本作の大輝もそういう性格じゃないかなと思います。ーー「失敗したら、後がないぞ」ではないと。心強いですね。とはいえ、LDHの方々がラーメン屋をオープンさせたら、とても繁盛すると思います(笑)。SWAYさんおそらく、メニューの中にはレモンサワーがあると思います(笑)。ーー最後に、映画の見どころを教えてください。SWAYさん映画『リスタート』は、みなさんに支えていただいて、完成しました。2019年に撮った作品ですが、いまだからこそ、公開しがいのある内容だと思います。ぜひご覧いただき、みなさんが一歩を踏み出すリスタートのきっかけになれば嬉しいです。インタビューのこぼれ話以前、このコラムにご登場いただいた、劇団EXILEの後輩・鈴木伸之さんについて、苦楽をともにしているSWAYさんだからこそ知る秘話を教えてくださいました!「昔から、鈴木くんは相手の年齢に関係なく、人をイジるんです。そこが彼のかわいいところなんですが、僕が劇団EXILEの収録でMCをやっているとき、気がつけば鈴木くんにMCを奪われているときがあって。そういうときは、迷惑なやつだなと思います(笑)。それは冗談として、鈴木くんは劇団EXILEのメンバー9人それぞれにまんべんなく話を振れるんです。彼の気配りに優しさが出ていると思います。もしかしたら、すべて計算ずくのさわやかボーイかもしれませんけどね(笑)」Information映画『リスタート』7月16日(金)より、ヒューマントラストシネマ渋谷、テアトル新宿ほかにて全国公開/北海道地区にて先行公開中監督:品川ヒロシ出演:EMILY(HONEBONE)、SWAY(DOBERMAN INFINITY、劇団EXILE)ほか撮影・山本嵩文・田嶋真理 ヘアメイク・富樫明日香(CONTINUE)撮影・山本嵩 文・田嶋真理 ヘアメイク・富樫明日香(CONTINUE)
2021年07月14日