シンガーソングライターの小林私が、12月15日(金) に渋谷WWWにて主催ライブ『長い一日』を開催することを発表した。同ライブは、導入からフリートーク、演奏、告知まですべてをコントの中で行う新感覚の音楽ライブ。ステージ上は“小林私の部屋”という設定で物語が展開され、ゲストも“休日の小林私を訪ねる人物”として登場しトークや楽曲を披露していく。ゲストには黒子首、レトロリロンの出演が決定している。ライブ演出は、YouTubeの動画投稿やインターネットラジオなどをメインに活躍し、現在Radiotalkで配信中の小林のレギュラー番組『小林私の裏話』の構成作家も務めるもののけが担当する。<ライブ情報>小林私主催『長い一日』小林私主催『長い一日』ビジュアル12月15日(金) 東京・渋谷WWW開場 18:00 / 開演 18:30来訪予定者(ゲスト):黒子首、レトロリロン etc.公式サイト:
2023年09月30日4人組ロックバンド・インナージャーニーが、7月にリリースした3rd EP『いい気分さ』収録曲「PIP」のMusic VideoをYouTubeで公開した。先日、結成時からのメンバーであるドラムのKaito(俳優:櫻井海音)が、バンドを脱退することがアナウンスされており、この「PIP」のMVがKaitoも撮影に参加した現メンバー4人での最後のMVとなる。制作を手掛けたのは、今年1月に開催されたFELLOWS主催の“学生のための短編映画祭”『第6回フェローズフィルムフェスティバル学生部門 FFF-S』で100組以上の応募作品の中からソニーミュージック賞を受賞し注目を集めた、平均年齢18.75歳の気鋭の映像制作チームGui:Des。ストーリーパートの出演は、モデルのHITOMI NAKAMOTOが抜擢された。実写と合成を駆使した新感覚のヴィジョンで、インナージャーニーのこれまでのMV作品のどれとも異なっている一方で、どこまでもカモシタサラ、本多秀、とものしん、Kaitoの4人ならではのインナージャーニーらしさ溢れる映像作品が仕上がった。■Gui:Des コメント今回「PIP」のMVを製作したGui:Desです。インナージャーニーさんの楽曲は聴くと懐かしさと新しさを同時に感じられるような雰囲気を持っていて、それをMVにも表現できたらなと思いながら製作しました。また、画面の構成にとてもこだわって映像をどこで止めてもかっこいいと思えるような仕上がりになっています!今回は4人でのラストライブが控えている状況だったこともあり、これまでの活動を振り返って前を向けるようにという思いを込めて、これまでのMVを彷彿とさせるようなシーンがドラマシーンには含まれています。そのあたりも気にして見ていただけたら嬉しいです。「PIP」MV<ライブ情報>インナージャーニー 結成4周年ワンマン『インナージャーニーといっしょvol.4 -ラストソング編-』10月6日(金) 神奈川・1000 CLUBOPEN18:30 / START19:30インナージャーニー 結成4周年ワンマン『インナージャーニーといっしょvol.4 -ラストソング編-』告知画像【チケット情報】前売:4,000円(税込)当日:4,500円(税込)チケットはこちら:<リリース情報>インナージャーニー 3rd EP『いい気分さ』発売中価格:1,500円(税込)インナージャーニー『いい気分さ』ジャケット【収録曲】1. PIP2.ステップ3.手の鳴る方へ4.夜が明けたら私たち5.ラストソング配信リンク:関連リンク公式HP::::
2023年09月30日京都発の国際舞台芸術祭「KYOTO EXPERIMENT 京都国際舞台芸術祭」が本日9月30日(土)に開幕する。2010年より開催されている同芸術祭は、演劇、ダンス、音楽、美術、デザイン、建築などジャンルを横断した実験的な表現が集まり、そこから生まれる創造、体験、思考を通じて、舞台芸術の新たな可能性をひらいていくという志のもと、国内外の「EXPERIMENT(エクスペリメント)=実験」的な舞台芸術を創造・発信、芸術表現と社会を新しい形の対話でつなぐことを目指し、今回で14回目を迎える。2023のキーワードは「まぜまぜ」。国内外でさまざまな分断や二項対立的な思考が顕著になってきた現在において、変化や交わることを積極的に取り入れ、可変性や流動性、複数性を思考の軸のひとつとしていくことを提案している。また、言語・民族・国家といった自明の帰属関係を流動的であると捉え、言語のあり方が変遷していくことや混在していくこと、個人のアイデンティティも変化し、他者の影響が混じることなどをプログラムを通して考え、これからの世界を捉え直すきっかけとしてもらえるよう提案。プログラムは3つの柱で構成される。京都発の国際フェスティバルとして、自分たちが立脚する「地域」について自覚的に捉えフィールドワークを通して探求する「Kansai Studies(リサーチプログラム)」、世界各地から先鋭的なアーティストを迎え、いま注目すべき舞台芸術作品を上演する「Shows(上演プログラム)」、とりわけ実験的な舞台芸術作品と社会を対話やワークショップを通してつなぎ、新たな思考や対話、フレッシュな問題提起など、未来への視点を獲得していく「Super Knowledge for the Future [SKF] ( エクスチェンジプログラム)」。また、今フェスティバルでは、ミーティングポイント(フェスティバルの交流拠点&インフォメーションセンター)、フリンジ「More Experiments」(フェスティバル開催期間中に京都で発表される作品を一挙に紹介)、感想シェアカフェ(観客が感想を語り合う場)、ブックフェアが催されるほか、フェスティバルへのアクセスをサポートするために会場周辺のホテルとパートナーシップを結ぶなどの取り組みも行なっている。KYOTO EXPERIMENT 京都国際舞台芸術祭 2023の開催は10月22日(日)まで、ロームシアター京都、京都芸術センター、京都芸術劇場 春秋座、THEATRE E9 KYOTO、京都市京セラ美術館ほかで上演される。イ・ラン、ウィチャヤ・アータマート、チェルフィッチュほか参加の多彩なプログラム【Kansai Studies(リサーチプログラム)】2023年度リサーチャー/リサーチテーマ(五十音順)・今村達紀「路上の園芸とグラフィティなどについて」・谷竜一「まだ詩になっていない場所をさがす」・野咲タラ「各地域における農耕牛の記憶について」・迎英里子「関西にある水場を埋めてできた土地についてのリサーチ」・山田淳也「慰霊の文化についてのリサーチ」【Shows(上演プログラム)】■イ・ラン[ソウル(韓国)|オーディオ・パフォーマンス]『Moshimoshi City:1(イチ)から不思議を生きてみる|뚜벅뚜벅, 1도 모르는 신기속으로』体験期間:2023年9月30日 (土)・10月22日 (日)受付日程:フェスティバル会期中の金・土・日・祝日11:00-18:00受付:コミュニティカフェほっこり会場:東九条エリア各所©Lang Lee■ウィチャヤ・アータマート / For What Theatre[バンコク(タイ)|演劇]『ジャグル&ハイド(演出家を探すなんだかわからない7つのモノたち)』2023年9月30日(土)14:00 ★◆2023年10月1日(日)13:00 ★ / 17:00★ポスト・パフォーマンス・トーク◆感想シェアカフェ会場:京都芸術センター 講堂上演時間:70分(予定)* 開演後は途中入場不可。12 歳以上推奨。一部暴力的な映像が含まれますので予めご了承ください。©Rueangrith Suntisuk■チェルフィッチュ[東京(日本)|演劇]『宇宙船イン・ビトゥイーン号の窓』2023年9月30日(土)18:002023年10月1日(日)13:00 ◆ / 18:002023年10月2日(月)14:00 / 19:00 ★2023年10月3日(火)14:00 ★ / 19:00★ポスト・パフォーマンス・トーク◆感想シェアカフェ会場:ロームシアター京都 ノースホール上演時間:100分(予定)©Jujiro Maki / Masanao Hirayama■アリス・リポル / Cia. REC[リオデジャネイロ(ブラジル)|ダンス]『Lavagem(洗浄)』2023年10月6日(金)19:00 ★2023年10月7日(土)14:00 ◆★ポスト・パフォーマンス・トーク◆感想シェアカフェ会場:ロームシアター京都 ノースホール上演時間:60 分* 開演後は途中入場不可。12歳以上推奨。©Christopher Mavric■山内祥太& マキ・ウエダ[相模原/石垣島(日本)|パフォーマンス]『汗と油のチーズのように酸っぱいジュース』2023年10月7日(土)18:002023年10月8日(日)13:00 / 18:002023年10月9日(月・祝)15:00 ★★ポスト・パフォーマンス・トーク会場:THEATRE E9 KYOTO上演時間:60-90分(予定)* 上演中、演出の一部として会場内に匂いを発生させます。予めご了承ください。©Shota Yamauchi■バック・トゥ・バック・シアター[ジーロング(オーストラリア)|演劇]『影の獲物になる狩人』2023年10月7日(土)15:302023年10月8日(日)15:30 ★◆★ポスト・パフォーマンス・トーク◆感想シェアカフェ会場:ロームシアター京都 サウスホール上演時間:60分*12歳以上推奨。©Jeff Busby■中間アヤカ[神戸(日本)|ダンス]『踊場伝説』2023年10月9日(月・祝)〜10月14日(土)11:00-20:002023年10月15日(日)11:00-18:00※10月12日(木)休演会場:養正市営住宅6 棟跡* 1日を通してパフォーマンスやイベントが展開します。・初日には「劇場」の柿落としとなる演目を上演。・全日程を通してコラボレーターとともに公開リハーサルが行われ、最終日には新作ソロダンスとして発表予定。・毎晩「劇場」のレパートリー作品として中間アヤカによるソロパフォーマンスも上演。・リサーチ内容の展示など、会期を通してさまざまなプログラムを実施予定。* 荒天などの影響により、公演内容を変更または中止する場合があります。■ルース・チャイルズ&ルシンダ・チャイルズ[スイス/アメリカ|ダンス]『ルシンダ・チャイルズ 1970 年代 初期作品集:Calico Mingling, Katema, Reclining Rondo, Particular Reel』2023年10月13日(金)~15日(日)20:15会場:京都市京セラ美術館 中央ホール上演時間:65 分* 開演後は途中入場不可。12 歳以上推奨。©Mehdi Benkler■デイナ・ミシェル[モントリオール(カナダ)|パフォーマンス]『MIKE』2023年10月20日(金)18:00 ★2023年10月21日(土)18:00 ◆2023年10月22日(日)16:00★ポスト・パフォーマンス・トーク◆感想シェアカフェ会場:京都芸術センター 講堂上演時間:180 分* 上演中の入退場自由。12 歳以下は保護者の同伴が必要。©Carla Schleiffer■マリアーノ・ペンソッティ/ Grupo Marea[ブエノスアイレス(アルゼンチン)|演劇]『LOS AÑOS(歳月)』2023年10月21日(土)14:00 ★2023年10月22日(日)13:00 ◆★ポスト・パフォーマンス・トーク◆感想シェアカフェ会場:京都芸術劇場 春秋座上演時間:105 分* 未就学児入場不可。©Isabel Machado Rios■サムソン・ヤン[香港|展示]『The World Falls Apart Into Facts』2023年9月30日(土)~10月22日(日)10:00-20:00* 9月30日(土)は22:00 まで。アーティストによるギャラリーツアーあり。会場:京都芸術センター ギャラリー南©Lily Yiyi Chan【Super Knowledge for the Future [SKF]】■アリス・リポル 特別トーク2023年10月7日(土)16:30–18:00会場:ロームシアター京都ノースホール ホワイエゲスト:アリス・リポル聞き手:KYOTO EXPERIMENT 共同ディレクター対象:アーティストとして活動している方言語:英語(日本語逐次通訳あり)■インキュベーション キョウト「シアター?ライブラリー?」2023年10月12日(木)〜10月16日(月)10:00-20:00会場:シアター?ライブラリー?(ロームシアター京都 ノースホール)構成・演出:福井裕孝空間設計:REUNION STUDIO(木村慎弥、安川雄基、石田知弘)料金:入室料1 日パスポート100 円、こども(18 歳以下) 無料、5 日間パスポート500 円※10月12・14日関連企画あり※ミーティングポイント、フリンジ、その他関連企画や公演についての詳細や最新情報は芸術祭公式サイトにてご確認ください。<公演情報>KYOTO EXPERIMENT京都国際舞台芸術祭 20232023年9月30日(土)〜10月22日(日)会場:ロームシアター京都、京都芸術センター、京都芸術劇場 春秋座、THEATRE E9 KYOTO、京都市京セラ美術館ほかチケット情報公式サイト
2023年09月30日「錦秋十月大歌舞伎」(10月2日初日~25日千穐楽)夜の部に上演される『水戸黄門』に主演する坂東彌十郎が取材会に出席し、「肩の凝らないものを目指したい」と抱負を語った。様々な作品を通し、時代を超えて愛される『水戸黄門』は、日本各地を漫遊し、世直しを行った黄門様の勧善懲悪の物語。今回上演する「讃岐漫遊篇」は水戸光圀公(水戸黄門)が、お供の佐々木助三郎(助さん)と渥美格之進(格さん)と共に、お忍びで訪れた四国の讃岐を舞台に物語が繰り広げられる。今回は、ドラマや映画など活躍の場を広げる彌十郎が“黄門様”として親しまれる水戸光圀を初役で勤めることに。「皆さんが持っていらっしゃるイメージの水戸黄門、歴代の皆さんそうですけれども、そういうイメージに近づけられればなと。キャラクターとしては違和感のない、そして、ほっこりしてにこやかに帰っていただける水戸黄門になりたいなと思っております」と自身が目指す水戸黄門のイメージを語った。また、「子どもの頃からいろいろな方の黄門さんを拝見していました。なんとうちの父(坂東好太郎)もやってたっていうことを後から知ったんですが」と不思議な縁を明かし、「この作品には、必ず人情味のある部分が出てきます。 やはり、勧善懲悪が好きなので、最後はスッキリと終われて、なんか良かったなという気持ちでお芝居を見られる、肩の凝らないものを目指したいなと思っております」と意気込んだ。讃岐の国に自分の長男を養子に出しているという設定で、「長男と黄門様とのちょっとした確執とか、そういう親子の情愛も見ていただければ。最近、そういうほんわかした芝居が少なくなっている気もして。そういう部分を大切にやっていきたいなと思っています」とも。活躍の場が広がるなかでの水戸黄門役に「こんなありがたいことはないです。見に来てくださる方を、絶対に裏切らないようにしたいと思いますので、また彌十郎の芝居を見てみたいなって思っていただけるように、もうこれは本当に日々努力、精進するしかないと思っております」と表情を引き締めていた。<『水戸黄門』讃岐漫遊篇あらすじ>さきの中納言・水戸光圀公(水戸黄門)は、お供の佐々木助三郎(助さん)と渥美格之進(格さん)を引き連れて、お忍びで四国の讃岐にやって来ました。助三郎と格之進は金毘羅宮の境内でお蝶という美しい娘に出会いますが、お蝶が長次という男であることが露見したうえに、財布を掏られてしまいます。一方、水戸の百姓老爺に身分を偽ってうどん屋にいた黄門様は、そこで領主松平頼常に対する領民たちの不満を耳にします。実はこの頼常こそ黄門様の長男。果たして黄門様一行は藩の内部ではびこる悪の根源を成敗することができるのか。歌舞伎座『水戸黄門』特別ポスター<公演情報>歌舞伎座新開場十周年「錦秋十月大歌舞伎」【夜の部】『水戸黄門』讃岐漫遊篇作:宮川一郎演出:齋藤雅文出演:水戸光圀:坂東彌十郎松平頼常:中村歌昇うどん屋娘おそで:坂東新悟佐々木助三郎:中村福之助渥美格之進:中村歌之助娘お蝶実は九紋竜の長次:中村虎之介うどん職人茂助:澤村宗之助目付沢木源之助:中村吉之丞吉太郎妹お光:市川男寅港屋の伜吉太郎:大谷廣太郎山崎又一郎:中村亀鶴港屋辰五郎:片岡亀蔵うどん屋女将お源:中村魁春2023年10月2日(月)~10月25日(水)会場:東京・歌舞伎座チケット情報公式サイト
2023年09月30日1920~40年代のブロードウェイとハリウッドで活躍し、数々のスタンダードナンバーを世に送り出したソングライターコンビ、リチャード・ロジャース(作曲家)&ロレンツ・ハート(作詞家)。その半生を彼ら自身の名曲によって綴るマイアミ発のミュージカル・レビューで、2018年に玉野和紀の上演台本・訳詞・演出・振付によって日本初演された『ロジャース/ハート』が、本日9月30日(土)に東京・有楽町よみうりホールで再演の幕を開ける。始まりは1918年。生真面目なロジャース16歳と、奔放なハート23歳は出会い、互いの才能を欲するように意気投合する。輝かしいキャリアに向かって第一歩を踏み出し、ブロードウェイやラジオの世界で人気を博していくふたり。やがてハリウッドからも声が掛かると、仕事仲間や想いを寄せる女性をブロードウェイに残し、さらなるステップを駆け上がろうとするのだが――?タイトルロールに扮するのは、初演にはそれぞれ別の役で出演していたふたり。前回ロジャース役だった林翔太がハート役に、人気歌手エディー・フォンティーンなど4役を務めていた寺西拓人がロジャース役に挑む。初演から5年の間に、林は『ソーホー・シンダーズ』『天使にラブ・ソングを~シスター・アクト~』『イン・ザ・ハイツ』など、寺西は『マイ・フェア・レディ』『四月は君の嘘』『ミナト町純情オセロ~月がとっても慕情篇~』など多数の舞台に主要な役で出演したほか、ふたりで10役を演じるミュージカル『ダブル・トラブル』も経験。俳優として着実にキャリアを重ね、実力と輝きを増してきた林と寺西の新たなチャレンジは、この再演の大きな見どころとなることだろう。ほかに出演は、鳳稀かなめ、藤岡正明、中河内雅貴、荘一帆、そして玉野和紀ら。《マンハッタン》《マイ・ファニー・ヴァレンタイン》《ブルー・ムーン》《ザ・レイディ・イズ・ア・トランプ》……偉大なソングライターコンビの生み出した40曲近い名曲の数々を、12名の精鋭パフォーマーたちが華やかに、粋に歌い踊る!文:熊田音子<公演情報>ブロードウェイ・ミュージカル『ロジャース/ハート』上演台本・訳詞・演出・振付:玉野和紀音楽監督:宮﨑誠出演:林 翔太寺西拓人凰稀かなめ藤岡正明中河内雅貴音波みのり音くり寿吉田莉々加鯨井未呼斗MAOTO壮 一帆玉野和紀ピアノ:宮﨑 誠ドラムス&パーカッション:萱谷亮【東京公演】2023年9月30日(土)~10月18日(水)会場:有楽町よみうりホール【金沢公演】2023年10月24日(火)・25日(水)会場:北國新聞 赤羽ホール【大阪公演】2023年10月28日(土) 12:00 / 17:00会場:松下IMPホールチケット情報:公式サイト:
2023年09月30日9月26日(火) 、THE BAWDIESとジャルジャルによる異色の対バンツアー『LAUGH ’n’ ROLL TOUR ~ロックンロールとコント混ぜる奴~』の東京公演が開催された。ここではそのレポートをお届けする。エンターテインメントという言葉が大袈裟に聞こえるなら、パーティー……いや、THE BAWDIESが普段、言っているようにお祭りと言い換えてもいい。とまれ、それを何と呼ぶかはさておき、同じものを愛する者達が一堂に会して、声を出したり、踊ったり、笑ったりしながら楽しむ。3年ぶりに開催されたTHE BAWDIESと盟友のお笑いコンビ、ジャルジャルの異色タイバンが改めて我々に見せつけたのは、そんな至福の時間と空間を作ることに対するTHE BAWDIESとジャルジャルの飽くなき情熱だった。2017年、2020年に続いて、3回目となる今回は『LAUGH ’n’ ROLL TOUR ~ロックンロールとコント混ぜる奴~』とタイトルでも謳っているとおり、東京、大阪、名古屋を回るツアーにスケールアップ。その初日となった9月26日の東京・渋谷CLUB QUATTRO公演は、満員の観客の大歓声が迎える中、THE BAWDIESにロン毛にサングラスのボーカリストと金髪のギタリストの2人組、サンチョーズを加えた6人による「IT’S TOO LATE」から始まった。サンチョーズを演じるのは、もちろんジャルジャルの後藤淳平と福徳秀介。一気に白熱していった演奏に観客全員が一斉にワイプで応え、スタンディングのフロアの盛り上がりはいきなり最高潮に!しかし、そこに笑い声が混じるところがいつもとは違う。なぜ笑い声が混じるのかと言えば、THE BAWDIESのメンバーと背中合わせにギターを弾いている福徳演じる金髪ギタリストは明らかにメンバーの背中に自分の背中をこすりつけているからだ。「今日はいろいろなゲストが入れ代わり立ち代わり入ってくるので、もうフェスだと思って、楽しんでいただければと思います!」ステージからハケるサンチョーズを見送りながら、これからどんなライブになるのか説明したROY(Vo / B)が「みなさん、準備はよろしいですか?飛びあがれますか!?声も出せますか!?」と声を上げ、バンドの演奏は、とびきりポップなTHE BAWDIESのロックンロール「SKIPPIN’ STONES」になだれこむ。ミラーボールが七色の光を放つ中、TAXMAN(G / Vo)がワウを踏んだファンキーなカッティングを閃かせ、JIM(G / Cho)がフリーキーなスライドソロをキメると、演奏がテンポアップ。そして、「飛び上がれますか!?行くぞ!」というROYのシャウトを合図に観客がジャンプ!「飛んでもらったんで、次は歌ってもらってもいいですか?初めての人も安心してください。俺らの曲は1番聴いたら、2番3番歌える仕組みになってます」とROYが観客に語りかけてから演奏した「LET’S GO BACK」はMARCY(Dr / Cho)のドラムが跳ねるブリティッシュ・ビート・ナンバー。ROYの「1-2-3-Go!」を合図に観客がサビをシンガロング。フロアがさらに盛り上がったところで、「最初のゲストを呼びたいと思います」とROYが呼び込み、ステージに出てきたのが、福徳演じるリーゼントに革ジャンのギタリスト。代表曲の「もう何も言わないで」をTHE BAWDIESの演奏で歌うのかと思いきや、結局、音色がキラキラとしたインストナンバーだったというオチのコントだったのだが、「ベテランから新人まで、新旧織りまぜたたくさんのゲストが出てきます。俺らも新旧織りまぜていろいろな曲をやりたいと思います」とROYが言ったとおり、そこからさまざまなゲストに扮したジャルジャルがTHE BAWDIESと入れ代わりに登場して、コントを繰り広げていく。いつもは路上ライブで主にカバー曲を歌っているというフォークデュオは曲も曲間のエピソードトークもうろ覚えで、1曲も完奏できずにROYを驚かせたり、福徳演じるシンガーソングライターは客席から「バックコーラスをやらせてください。THE BAWDIESの曲も全曲、コーラスを付けることができました」と飛び入りしてきた後藤演じる漁師の「もっとちょうだいよ!」というコーラスに代表曲の「君と見た道」の見せ場を奪われてしまったり──。ジャルジャルが確実に観客を笑わせていくその一方で、THE BAWDIESは音源のフィーチャリングゲスト、オカモトショウの代わりにTAXMANがROYと掛け合いで歌った最新曲の「GIMME GIMME」、メロディー作りのセンスが光るバラード「LEMONADE」他、新旧のレパートリーをエネルギッシュに繋げていった。そして、明らかに前述のコントを意識したROYが「もっとちょうだいよ!」と言いながら、観客とのコール&レスポンスでぐっと盛り上げた「T.Y.I.A.」から、MARCYのドラムで「JUST BE COOL」に繋げると、「お祭りですよ。お祭りに打ち上げ花火は欠かせません。みなさん、1人1人が打ち上げ花火になってください!」というROYの言葉に応え、再び観客がジャンプ!この日一番の盛り上がりを作りあげたところに突然、福徳演じる女流映画監督と後藤演じる主演俳優が乱入してきて、探偵映画の真犯人役のオーディションという設定の下、「(MARCYに)ネクタイを(シャツから)出しなさい。(演奏に邪魔なら)外しなさい。(JIMに)あなた、汗かきすぎ。(TAXMANに)あなたはもっと汗をかきなさい」とアドリブでメンバーをイジりなら、THE BAWDIESの4人をコントに巻き込んでいく。「誰から行く?」と女流監督がTHE BAWDIESの4人に尋ねると、客席から「MARCY!」「MARCY!」という声が飛び、それならと手を挙げたROY、完全にやる気のないMARCY、「映画に出られるんですよね」と色気を見せるTAXMAN、そしてMARCY同様、やる気がないと思わせ、実はやる気満々のJIMの順番で挑んだ4人それぞれの演技とジャルジャルらしいシュールな展開に観客は爆笑とともに大歓び。なるほど、THE BAWDIESとジャルジャルの異色タイバンは、ロックンロールとコントを交互に見せるだけに止まらないわけだ。そして、再びサンチョーズの2人を迎え、ライブはいよいよ佳曲に突入する。オープニング同様、後藤による「みなさん、遅れないようについてきてください!遅れるとこうなりますよ!」というTHE BAWDIESファンにはお馴染みの前フリから6人は「IT’S TOO LATE」をリプリーズ。福徳はここでも自分の背中を、メンバー4人の背中にこすりつけたのだが、山で背中が何かにかぶれ、痒くてしかたないというその理由がここでようやく明かされ、観客全員がスッキリした……に違いない。THE BAWDIESの演奏でサンチョーズがバラードの「木漏れ日登山道」を歌って、本編は終了したが、アンコールにはさらなる見どころが待っていた。「HOT DOG」を演奏する前にTHE BAWDIESがいつもやっている「HOT DOG劇場」──パンとソーセージが出会い、ホットドッグになる顛末をさまざまなストーリーで見せる寸劇を、自分の拙い台本でプロであるジャルジャルに演じてもらうのは申し訳ない。だから即興でやってほしいというROYの無茶ぶりにジャルジャルが芸人の意地とコント作りのセンスを見せつけるように見事に応え、「HOT DOG」に繋げると、THE BAWDIESのエネルギッシュな演奏が今一度炸裂!そして、最後はジャルジャルのM-1グランプリネタ「国名分けっこ」で締めくくると思わせ、福徳と後藤が国名を連呼する最後のくだりにTHE BAWDIESがファンキーな演奏を重ね、ある意味、リズムネタ、あるいはちょっとしたコラボソングに仕上げる展開に観客の拍手喝采が止まらなかった。前述した真犯人役のオーディションと並ぶ、今回の異色タイバンのハイライトになったことは言うまでもない。最後は、TAXMANによる恒例の「わっしょい!」で、さまざまな化学反応を起こしたTHE BAWDIESとジャルジャルによる異色タイバンは大団円を迎えたのだったが、筆者の前にいた女の子2人の「音楽も良かったね」「うん」という会話もまた、そんな化学反応の1つなのだと思う。来年、結成20周年、およびデビュー15周年を迎えるTHE BAWDIESは、来年1月14日と21日、それぞれ大阪と東京のBillboard LiveでROY曰く「今日とはちょっと違う(笑)」ゲストを呼んで、特別なライブ『20TH BIRTHDAY BASH』を行うことが決まっている。そこでは今日とはまた違う化学反応が起こるに違いない。大いに期待している。文=山口智男撮影:山川哲矢<公演情報>THE BAWDIES『20TH BIRTHDAY BASH』THE BAWDIES『20TH BIRTHDAY BASH』告知画像2024年1月14日(日) Billboard Live OSAKA1st:OPEN14:00 / START15:002nd:OPEN17:00 / START18:002024年1月21日(日) Billboard Live TOKYO1st:OPEN14:00 / START15:002nd:OPEN17:00 / START18:00【Guest Musician】Guitar:NAOKI(from LOVE PSYCHEDELICO)Bass:ナガイケジョー(from SCOOBIE DO)Keyboards:別所和洋(from パジャマで海なんかいかない)and more……【チケット情報】サービスエリア:8,200円カジュアルエリア:7,700円(1ドリンク付)※別途指定料が必要な席種がございます。■THE BAWDIES CLUBチケット最速先行受付期間:10月9日(月・祝) 23:59まで特設サイト:関連リンクオフィシャルサイト:::::
2023年09月29日ロックバンド・PK shampooが、12月6日(水) にメジャー1st EP『再定義 E.P』を初回盤・通常盤CDおよび配信でリリースすることを発表した。今作は、これまでPK shampooの全楽曲を手掛けてきたフロントマン・ヤマトパンクスが〈PK shampooを【再定義】する作品〉と位置付けるEP。リード曲となる新曲「死がふたりを分かつまで」は、アップテンポで疾走感溢れる新たなライブ定番曲になること必至のナンバー。そしてもうひとつの新曲「あきらめのすべて」はPK shampooでは珍しいアップテンポなメロコアアレンジにヤマトパンクスのロマンチックな歌詞、さらに約45秒という超短尺のPK shampooメジャー期の新機軸を提示する作品となっている。そのほか、「第三種接近遭遇」はヤマトパンクスの弾語りソロとして2021年に発表された楽曲で、今回PK shampooアレンジで再構築。そして、2018年にバンド結成初期に発表された楽曲「神崎川」の再編曲再録音も収録する。なお、初回限定盤には8月6日に大阪城音楽堂にて行われた「PK shampoo One Man Live『Pencil Rocket Opera』THE FINAL」の模様を収録したDVDが付属する。また、「PK shampoo One Man Live『Pencil Rocket Opera』THE FINAL」Live CDが特典として付く早期予約キャンペーンと、オリジナル特典が付属する先着購入者特典も合わせて発表された。さらに、全国ワンマンツアー「PK shampoo Major 1st EP『再定義E.P』Release One Man Tour “再思三考”」が開催されることも発表された。12月8日(金) の東京・下北沢SHELTERを皮切りに全国14公演を開催。本日9月29日20時より、開設されたファンコミュニティサイト「Fanicon」の有料会員限定の先行予約が開始される。同時に前ツアー『Pencil Rocket Opera』のグッズのEC販売も「Fanicon」にてスタート。こちらは登録のみの無料会員でも購入可能となっている。<リリース情報>『再定義 E.P』12月6日(水) リリース●初回盤【CD+DVD】3,300円(税込)●通常盤【CD Only】1,320円(税込)【CD収録曲】(初回盤・通常盤共通)M-1. 死がふたりを分かつまでM-2. あきらめのすべてM-3. 第三種接近遭遇M-4. 神崎川(再録)【DVD収録】(初回盤のみ)LIVE DVD:2023年8月6日開催「PK shampoo One Man Live『Pencil Rocket Opera』THE FINAL 大阪城音楽堂」のライブの模様を収録。【早期予約キャンペーン】・特典内容PK shampoo One Man Live『Pencil Rocket Opera』THE FINAL 大阪城音楽堂Live CD(共通特典)キャンペーン期間:9月29日(金) 20:00~10月31日(火) 閉店(ECサイトは~23:59)まで詳細はこちら:【先着購入特典】・特典内容A2ポスター(共通特典)詳細はこちら:<ツアー情報>「PK shampoo New EP 『再定義 E.P』 Release One Man Tour “再思三考”」「PK shampoo New EP 『再定義 E.P』 Release One Man Tour “再思三考”」ビジュアル12月8日(金) 東京・下北沢SHELTER12月10日(日) 宮城・仙台CLUB JUNK BOX12月17日(日) 北海道・札幌BESSIE HALL12月23日(土) 新潟・新潟GOLDEN PIGS RED STAGE12月24日(日) 石川・金沢vanvanV4■2024年1月13日(土) 兵庫・神戸VARIT1月14日(日) 香川・高松TOONICE1月20日(土) 京都・京都磔磔1月21日(日) 広島・広島4.141月27日(土) 福岡・福岡LIVEHOUSE CB1月28日(日) 岡山・岡山YEBISU YA PRO2月2日(金) 大阪・心斎橋BIGCAT2月9日(金) 愛知・名古屋RAD HALL2月11日(日) 東京・Zepp Shinjuku【チケット料金】(前売)スタンディング:4,000円(税込 / D別)■Fanicon先行 ※FC有料会員のみ9月29日(金) 20:00〜10月5日(木) 23:59■オフィシャル先行10月6日(水) 12:00〜10月17日(火) 23:59■プレイガイド最速先行10月18日(水)12:00〜10月22日(日) 23:59チケットはこちら:<イベント情報>『PSYCHIC FES』『PSYCHIC FES』ビジュアル11月18日(土) 11:00 開場 / 12:00 開演会場:Zepp Shinjuku、新宿BLAZE、新宿MARZ、新宿Marble【出演アーティスト】(50音順)愛はズボーン、a flood of circle、Wienners、ENTH、CRYAMY、クリトリック・リス、後藤まりこ アコースティック violence POP、崎山蒼志、ザ・シスターズハイ、挫・人間、時速36km、Jam Fuzz Kid、ジュウ、シンガーズハイ、神聖かまってちゃん、SuU、SPARK!!SOUND!!SHOW!!、多次元制御機構よだか、鉄風東京、DENIMS、東京初期衝動、PK shampoo、Hue’s、Blue Mash、Haze、Maki、浪漫革命、忘れらんねえよ【チケット料金】スタンディング:6,000円(税込・D別)チケットはこちら:公式HP:関連リンクPK shampoo Official WEB:::::
2023年09月29日2022年7月にコロナウイルスの影響で延期となっていた高羽彩主宰タカハ劇団の公演『ヒトラーを画家にする話』が、9月28日(木) 東京芸術劇場シアターイーストにて開幕した。今作は、1908年のドイツへタイムスリップした現代の日本の美大生が、芸術家を目指す若かりし頃のアドルフ・ヒトラーと出会うストーリー。ヒトラーを画家にして過去を変えるべきか否か葛藤する学生の姿を描き、世間における芸術の価値を問う。才能の有無の残酷さを抉り出す痛快な社会派劇でありながら、若者たちが時間と国境を越えるひと夏の青春を体当たりで描く群像劇だ。美大生を演じるのは、舞台『昼下がりの思春期たちは漂う狼のようだ』(作・演出:蓬莱竜太)での好演が記憶に新しい名村辰、映画『法廷遊戯』(監督:深川栄洋)や数々のドラマ、CMに出演中の芳村宗治郎、ミュージカル『ダーウィン・ヤング』(潤色・演出:末満健一)で主演を務めた渡邉蒼、アドルフ・ヒトラーにはNHK連続テレビ小説『らんまん』に出演した犬飼直紀、実在したヒトラーの親友クビツェクに『王様戦隊キングオージャー』や話題のドラマに多数出演中の川野快晴、ヒトラーとともに美術アカデミー受験に挑むユダヤ人の青年に、舞台『ラビット・ホール』(演出:藤田俊太郎)出演の山﨑光、彼らが暮らす下宿の娘を、TikTokで人気を博し、女優・インフルエンサーとして幅広く活動する重松文が演じる。さらに、タイムスリップのきっかけを作る大学教授に異儀田夏葉、売れっ子モダンアーティストに砂田桃子、重松演じるシュテファニーの叔父に結城洋平、下宿の主人に柿丸美智恵、名村演じる僚太の父に金子清文、ウィーン美術アカデミーの教授に有馬自由と昨年出演予定だった実力派俳優たちが全員続投した。2021年『美談殺人』より取り組んでいる視覚・聴覚に対応する鑑賞サポートは今回も継続。舞台手話通訳のほか、字幕タブレット貸し出し、事前舞台説明会などを実施。また、25歳以下、高校生以下向けの割引チケットを販売し若年層の観劇の機会を後押ししている。■高羽彩 コメント一年越しの初日が明けました。感慨深いかといえば、今はその余裕もなく、とにかく千穐楽まで無事に駆け抜けられることを祈るばかりです。この一年で大いに成長した俳優たちのおかげで、昨年とは比べ物にならないくらいブラッシュアップすることができました。一年分の思いを客席で受け取っていただけると嬉しいです。<公演情報>タカハ劇団 『ヒトラーを画家にする話』脚本・演出:高羽彩出演:名村辰、芳村宗治郎、渡邉蒼、犬飼直紀、川野快晴、山﨑光、重松文、異儀田夏葉、砂田桃子、結城洋平、柿丸美智恵、金子清文、有馬自由日程:9月28日(木)~10月1日(日)会場:東京芸術劇場 シアターイースト公式HP:
2023年09月29日今秋、チェコ・フィルハーモニー管弦楽団が来日するのを機に、弦楽セクションの精鋭たちで組織された「チェコ・フィルハーモニー弦楽アンサンブル」による特別公演が開催される。公演は、11月5日(日)にサントリーホールで開催され、ヤン・フィシェル(チェコ・フィル コンサートマスター)率いる総勢28名による特別編成のアンサンブルが登場する。ヤン・フィシェル (c)Petra Hajska世界で唯一、市全体が“世界遺産”に指定されているチェコの首都プラハは、ボヘミア王国の首都であった時代から幾多の音楽家を輩出して来た、欧州における“音楽家揺籃の地”でもある。プラハはモーツァルトを熱狂的に受け入れたほど成熟した音楽的土壌であることに加えて、ヴィオラ奏者でもあったドヴォルザーク、そしてその曾孫にあたるヨセフ・スーク、20世紀最高のひとつスメタナ弦楽四重奏団、高名なヴァイオリニストであったヤン・クーベリック(指揮者ラファエル・クーベリックの父)らを輩出した。これらの音楽家たちは、ボヘミア=チェコに連綿と受け継がれてきた芸術的DNAを色濃く継承する演奏家たちだ。チェコ楽壇の最高峰に位置する名門、チェコ・フィルハーモニー管弦楽団もそのDNAを引き継ぎ、世界の聴衆を魅了し続けている。当日は、ドヴォルザークとチャイコフスキーによる珠玉の傑作「弦楽セレナード」を同時に聴ける貴重な機会になる。サントリーホールで聴く珠玉の名旋律チェコ・フィルハーモニー弦楽アンサンブル名門チェコ・フィルの精鋭たちによる“セレナード”■チケット情報月5日(日)14:00開演サントリーホール<プログラム>ドヴォルザーク:我が母の教え給いし歌(弦楽合奏版)ドヴォルザーク:弦楽セレナード ホ長調 Op.22チャイコフスキー:アンダンテ・カンタービレ(弦楽合奏版)~弦楽四重奏曲第1番 Op.11より第2楽章チャイコフスキー:弦楽セレナード ハ長調 Op.48
2023年09月29日FIA世界ラリー選手権(WRC)の最終戦である「フォーラムエイト・ラリージャパン2023」の開催を控え、「1か月前カウントダウンイベント」が10月9日(月・祝)に、名城公園南遊園にて開催される。本イベントでは、「コッパ・チェントロ・ジャポーネ」の一部として、ラリージャパンのPRステージとデモランを実施。ステージイベントでは、豊田スタジアムSSSのコースや豊田スタジアム内で行われるエンタメ企画を発表し、デモランでは、ラリードライバーの勝田貴元選手らによる走行を行う。【PRステージ】10月9日(月・祝) 11:30~14:00久屋大通公園(中部電力MIRAI TOWER北側広場)(愛知県名古屋市中区錦3-6-15先)登壇者ラリードライバー 勝田貴元 選手、SKE48 浅井裕華、鎌田菜月、MC:ピエール北川メディアパートナー応援団(東海地区5局の女子アナウンサー)ラリージャパン実行委員会会長 太田稔彦 豊田市長イベント概要ラリージャパン2023オープニングステージ大会概要、豊田スタジアムSSSのコース、豊田スタジアムの各種エンタメ企画の発表ラリー初心者向け講座ラリー初心者のSKE48メンバーに、ラリーの楽しみ方や魅力を勝田貴元選手から伝えるトークショー各局アナウンサーが語る愛知・岐阜の魅力ラリーだけでなく、周辺の観光情報を含めた開催地域の魅力を語るトークセッションそのほかラリーの映像上映等を予定【デモラン】10月9日(月・祝)11:30~12:0013:30~14:0015:30~16:00名城公園南遊園(愛知県名古屋市北区名城1-2)走行車両トヨタ・ヤリスWRC、シュコダ、シトロエン、オフロードバイク※「11:30~12:00」の回はラリードライバー 勝田範彦 選手「13:30~14:00」「15:30~16:00」の回は勝田貴元選手もデモランを行う。※名城公園南遊園はチケット有料ゾーンを中心に構成。※昨年のデモランの様子【チケット情報】前売券/一般: 1,000円 ※整理番号付前売券/U-18: 800円 ※18歳以下/整理番号付 RALLY JAPAN 2023チケット木)~19(日)に開催されるFIA世界ラリー選手権(WRC)の最終戦。迫力あるラリー競技をお楽しみに。※完売しているコースが多数ありますホスピタリティチケットラリーカーの同乗体験やチームブース見学といった特別な体験プランや快適に観戦できる豊田スタジアム専用スペース付きプランなど、いつもとは違った空間や雰囲気の中でラリーの魅力を存分に堪能できる、様々なプランが登場。【お知らせ】本イベント当日は会場にて、「FORUM8 RALLY JAPAN 2023」豊田スタジアムのチケットも発売予定。
2023年09月29日個展「松尾スズキの芸術ぽぽぽい」のPR企画として、動画番組『吐夢とその他のアートトーク~芸術っぽいの好き~』 が、本日9月29日(金) 18時より大人計画YouTubeチャンネルにて配信がスタートした。本番組は大人計画劇団員がアートについて語り合う企画。MCは自らも絵を描き、アートに強く関心を持つ大人計画の宮崎吐夢が務める。第一弾のゲストは、ドラマ『最高の教師 1年後、私は生徒に■された』の教頭・我修院学役の真に迫る演技が大きな話題となったばかりの荒川良々。9月29日公開の第1回目では前編をお届け。蛭子能収、草間彌生、岡本太郎の話から、購入したアート作品の話、宮崎が描く松尾の似顔絵についての秘話、そして宮崎が荒川の似顔絵を披露する。後編は、「松尾スズキの芸術ぽぽぽい」チケット一般発売日の10月6日(金) に公開予定。後編では、荒川がお返しに松尾&宮崎の似顔絵を描く。表に発表する機会がほぼ皆無な荒川の絵がどんな作品なのか、期待が高まる内容となっている。なお、第二弾のゲストは「展覧会 岡本太郎」で音声ガイドを務めるなどアートとのつながりもある阿部サダヲに決定している。<配信情報>『吐夢とその他のアートトーク~芸術っぽいの好き~』『吐夢とその他のアートトーク ~芸術っぽいの好き~』ビジュアル第1回配信日(前編):9月29日(金) 18:00~:宮崎吐夢■ゲスト第1回:荒川良々第2回:阿部サダヲ<開催情報>個展「松尾スズキの芸術ぽぽぽい」「松尾スズキの芸術ぽぽぽい」ビジュアル12月8日(金)〜15日(金) 東京・スパイラルホール(スパイラル3F)開催時間:11:00〜17:00※12月8日(金) は13:00〜20:00※12月9日(土)・10日(日) は11:00〜20:00【チケット料金】■前売入場券:1,900円音声ガイド付入場券:2,500円未就学児童:無料(日時指定予約必要)■当日入場券:2,000円■音声ガイド松尾スズキ自身がナビゲートいたします。会場料金:700円前売開始:10月7日(土) 10:00~【おまけ付入場券】9月30日(土) までおまけ(ステッカー)付入場券を先行販売中※全3種のうち1種をランダムでお渡しします(絵柄はお選び頂けません)・松尾スズキイラストステッカー(サイズ75×55mm)※おまけは来場時のお渡しになります。松尾スズキ50歳、伝説のひとり芝居「生きちゃってどうすんだ」上映+スペシャルトーク12月11日(月)・12日(火) 東京・スパイラルホール(スパイラル3F)18:30 開場 / 19:00 開演【チケット料金】価格:3,800円(全席指定)前売開始:10月7日(土) 10:00AM~※10月1日(日) までプレリザーブ先行抽選受付中【トーク出演】松尾スズキ(両日共)司会:上田智子■トークゲスト12月11日(月):江口のりこ12月12日(火):宮藤官九郎【上映作品】「生きちゃってどうすんだ」(2012年 ザ・スズナリ)作・演出:松尾スズキ、天久聖一出演:松尾スズキ映像出演:宮藤官九郎、池津祥子、伊勢志摩、宍戸美和公、阿部サダヲ、宮崎吐夢、猫背椿、皆川猿時、村杉蝉之介、田村たがめ、荒川良々、近藤公園、平岩紙、少路勇介、新井亜樹声の出演:顔田顔彦、宮崎吐夢、星野源「松尾スズキトークセッション〜生きちゃってどうしよう60〜」12月13日(水)〜15日(金) 東京・スパイラルホール(スパイラル3F)18:30 開場 / 19:00 開演【チケット料金】価格:7,500円(全席指定)前売開始:10月7日(土) 10:00AM~※10月1日(日) までプレリザーブ先行抽選受付中【12月13日(水)】『松尾✕はいり 彼女はもぎり続けた。男はそれをただ見ていた』出演:松尾スズキ、片桐はいり司会:皆川猿時、猫背椿演奏:門司肇(Pf)、河村博司(G)【12月14日(木)】『松尾✕KERA 電気ロッカーは、スピーカーに足を乗せる夢を見る』出演:松尾スズキ、ケラリーノ・サンドロヴィッチ司会:皆川猿時、猫背椿演奏:門司肇(Pf)、河村博司(G)【12月15日(金)】『「告白、ハンパしちゃってごめん!」劇団員が選ぶ、松尾スズキの10大事件簿』出演:松尾スズキ、池津祥子、伊勢志摩 ほか司会:皆川猿時演奏:門司肇(Pf)、河村博司(G)特設HP:
2023年09月29日ロシアの貧しい学生ラスコーリニコフは、独自の犯罪哲学に基づき、高利貸しの老婆を殺害する計画を実行。しかし偶然そこに居合わせた老婆の妹まで手にかけてしまったことで、罪の意識に苛まれることになる――。ロシアの文豪ドストエフスキーによる永遠の名作「罪と罰」を、野田秀樹は1995年、舞台を帝政ロシアから幕末の日本に、主人公をラスコーリニコフから江戸開成所に学ぶ女塾生・三条英(さんじょうはなぶさ)に置き換えて戯曲化した。そうして初演され、2005年には再演もされた傑作舞台『贋作・罪と罰』を、謝珠栄がミュージカル化したのが『天翔ける風に』だ。宝塚歌劇団出身で、野田作品の振付や宝塚作品などの演出・振付で知られるほか、多数のオリジナルミュージカルも手掛けている謝。そのなかでも特に高い人気を誇り、2001年の初演以来たびたび再演が重ねられている本作が9月29日(金)、東京芸術劇場プレイハウスにてリニューアル上演の幕を開ける。これまでに『贋作・罪と罰』では大竹しのぶと松たか子が、『天翔ける風に』では香寿たつきと朝海ひかるが演じてきた三条英に今回扮するのは、謝自ら「りょうにピッタリの役がある」とオファーしたという珠城りょう。月組トップスターを務めた宝塚歌劇団を2021年に退団後、舞台『8人の女たち』『マヌエラ』や話題のドラマ『VIVANT』などへの出演を経て、これが初めてのミュージカル出演となる。「男尊女卑が当然という価値観であった時代に、男性の中に一人混じって、迷い、悩みながらも自分の信じた人生を駆け抜ける主人公」(公式サイトより)を、珠城は果たしてどう作り上げるのだろうか。共演は、英と同じ志を持つ親友・才谷梅太郎役の屋良朝幸、英の母・三条清/おみつ役の剣幸、さらには今拓哉、東山義久、原嘉孝、加藤梨里香、駒田一という実力派の面々。初演から22年、最後の再演からも10年の時を経て、謝が豪華キャストと共に描き出す新たな『天翔ける風に』に期待が高まる。文:熊田音子<公演情報>ミュージカル『天翔ける風に』演出・振付:謝珠栄原作:ドストエフスキー脚色:野田秀樹『贋作・罪と罰』より【出演】珠城りょう屋良朝幸今拓哉東山義久原嘉孝加藤梨里香駒田一剣幸加藤翔多郎川勝太地川原田樹榊海塔高瀬育海望月凜吉田朋弘(五十音順)ミュージシャン:辻祐(太鼓)匹田大智(津軽三味線)【東京公演】9月29日(金)~10月9日(月・祝) 東京芸術劇場 プレイハウス【兵庫公演】10月13日(金)~10月15日(日) 兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホール【豊橋公演】10月19日(木)~10月22日(日) 穂の国とよはし芸術劇場PLAT 主ホールチケット情報:公式サイト:
2023年09月29日俳優の船越英一郎が、明治座創業150周年記念舞台『赤ひげ』の合同取材会に出席した。芸歴40周年を迎えた船越にとって、63歳にして初めての舞台挑戦。「恥ずかしながら今回初舞台・初座長です。そして、この作品、歴史ある明治座さんの150周年記念作品ということで、大変な栄誉と、そしてとてつもない重責を担って挑むという形になりました」と意気込みを語った。原作は、小石川養生所の医師である主人公の「赤ひげ」こと新出去定(にいで・きょじょう)の活躍を描いた山本周五郎の傑作小説『赤ひげ診療譚』。船越はBS時代劇『赤ひげ』でも、赤ひげを4シーズンにわたり演じており、思い入れの強い役どころだ。赤ひげ役を勤める、これ以上ない初舞台に「この『赤ひげ』という舞台、あるいは赤ひげという役は、私にとってはライフワークにしたいなとずっと思っている役でございますから、その役に挑める幸せだけをきっちり見つめながら、頑張っていこうと思っております」と背筋を伸ばした。初舞台の苦労を問われると「全部苦労でございます!」と即答。「さあ、地獄を見るのか天国を見るのか、ドキドキした状態でいます。今のところ稽古場は、皆さんのおかげで大変楽しく、辛いきつい中でも楽しく稽古をさせていただいております。これでどんどん本番の足音が近づいてくるとね、どうなりますことやらという感じですが」と武者震いした。会見には船越をはじめ、共演する新木宏典、崎山つばさ、猪野広樹、高橋健介、河相我聞、菅井友香、山村紅葉が出席。船越とは数々のドラマで共演してきた山村は、「舞台の最初の顔寄せで、『僕は初舞台なので、皆さまの力を借りて』とか、すごく謙虚におっしゃって、2時間ドラマの帝王と呼ばれているお方なのにとも思いましたが(笑)、考えてみるとドラマの現場でも、主役だとか全然偉そうな感じはなく謙虚な方なので。いつもの船越さんで、だからすごく稽古場は楽しいです」と“座長”船越に期待を寄せていた。また、新木、崎山らフレッシュな顔ぶれとの共演について、船越は「みんなが赤ひげと触れ合う、向き合うことによって少しずつ自身の殻を破り、成長を遂げていかなければならない。僕は青春ドラマだと思っています」と語り、「稽古場では厳しく若い連中をしごき(笑)、その方たちの向かってくるエネルギーを私は吸い取っています」と大いに刺激を受け取っている様子だった。最後に船越は「どうしても『赤ひげ』というと、憂鬱な暗いイメージを抱きがちな方もいらっしゃるかと思いますが、もちろん原作の持つテーマはきちんと描きつつも、どなたも楽しんでいただけるような、笑って泣いて、そして最後は心を揺さぶって、観劇後はちょっと皆さんの視線が上を向いているんじゃないかというような一大エンターテインメントを目指して、今猛稽古中でございます」とアピール。会見では、主題歌『人間賛歌』を歌う坂本冬美からのメッセージも紹介された。<公演情報>明治座創業150周年記念『赤ひげ』原作:山本周五郎「赤ひげ診療譚」(新潮文庫刊)より脚本:堤泰之演出:石丸さち子出演:船越英一郎新木宏典 崎山つばさ猪野広樹・高橋健介(Wキャスト)菅井友香 / 山村紅葉2023年10月28日(土)~11月12日(日)会場:東京・明治座チケット情報公式サイト■東京公演■大阪公演公式X(旧Twitter)@akahige_stage()
2023年09月29日日本テレビ開局70年記念舞台『西遊記』の製作発表会見が行われ、主人公・孫悟空を演じる片岡愛之助をはじめ、共演する小池徹平、戸次重幸、加藤和樹、村井良大、藤岡真威人、田村心、曽田陵介、小宮璃央、柳美稀、押田岳、桜庭大翔、山口馬木也、藤本隆宏、中山美穂、松平健が勢ぞろい。さらに脚本のマキノゾミ氏、演出を担当する堤幸彦が出席した。撮影:宮川舞子16世紀の明の時代に書かれた中国の小説をもとに、主人公の孫悟空たちが変幻自在に妖術を使い、行く先々で次々と襲い掛かる化け物を退治し、苦難を乗り越えながら、天竺への長い旅路を歩んでいく『西遊記』。1978年には「日本テレビ開局25年記念番組」として堺正章主演のドラマ版が放送され、社会現象になった。挨拶に立った愛之助は、「夢にも思っておりませんでした」と自身が孫悟空を演じることに、驚きを隠せない様子。「大スター大集合という次第ですので、僕自身も楽しみにしております」と声を弾ませ、「天真爛漫で乱暴者でもありながら、優しさもあって、お師匠さんのことが好きでお供していく。全力を出しながら令和版の孫悟空を紡ぎたい」と意気込んだ。マキノ&堤コンビの『魔界転生』では、ナレーションを担当した縁もあり「すごいエネルギーを感じて、圧倒されました」と回想。LEDの映像技術、フライング、特殊効果をフル活用し、最先端・最新鋭の大型アクションスペクタクルとして上演される予定だが「これだけの素晴らしいメンバーが集まってくださっていますので、アナログのヒューマンパワー、役者の魂もお見せしたい。千穐楽まで一丸となって、駆け抜けたいと思います」と“人間”が主役の令和版『西遊記』に気合は十分だ。そんな愛之助の言葉を受けて、演出の堤は「人間の肉体の面白さを追求して、作品を作っていきたいと思っております。俳優の皆さんには、ご覚悟をお願いしたいと思っています(笑)」と不敵な笑み。脚本のマキノは「『西遊記』は世界的に大ヒットしましたので、今回の舞台も、必ず国際的にヒットするような作品になるよう思いを込めて書きました」と強い思い入れを語った。また、三蔵法師を演じる小池は、「素敵な作品になるように全身全霊をこめて精進してまいりますので、よろしくお願いいたします。この皆さんと天竺を目指すことを非常に楽しみにしております」と冒険の幕開けに期待を寄せていた。西遊記キャスト16人<公演情報>日本テレビ開局70年記念舞台『西遊記』脚本:マキノノゾミ演出:堤幸彦出演:片岡愛之助/孫悟空(そんごくう)小池徹平/三蔵法師 さんぞうほうし)戸次重幸/猪八戒(ちょはっかい)加藤和樹/沙悟浄(さごじょう)村井良大/玉竜(ぎょくりゅう)藤岡真威人/紅孩児(こうがいじ)田村心/鎮元子(ちんげんし)曽田陵介/玉帝(ぎょくてい)、高伯欽(こうはくきん)小宮璃央/虎力大仙(こりきたいせん)柳美稀/高翠蘭(こうすいらん)押田岳/鹿力大仙(ろくりきたいせん)桜庭大翔/羊力大仙(ようりきたいせん)山口馬木也/銀角(ぎんかく)藤本隆宏/金角(きんかく)中山美穂/鉄扇公主(てっせんこうしゅ)松平健/牛魔王(ぎゅうまおう)【大阪公演】2023年11月3日(金・祝)~11月5日(日)会場:オリックス劇場【福岡公演】2023年11月10日(金)~11月23日(木・祝)会場:博多座(予定)【名古屋公演】023年12月27日(水)~2024年1月2日(火)会場:御園座【東京公演】024年1月6日(土)~1月28日(日)会場:明治座チケット情報公式サイト
2023年09月29日7月14日からストライキをしている全米映画俳優組合(SAG-AFTRA)と、労働条件交渉相手の全米映画テレビ製作者協会(AMPTP)が、現地時間来週月曜日に話し合いを再開することになった。交渉が炸裂した7月13日以来、初めての話し合いとなる。AMPTPは、現地時間先週日曜、全米脚本家組合(WGA)と新たな契約条件で合意をし、水曜日をもってWGAのストライキは終わった。この勢いに乗ってSAG-AFTRAとも合意を取り付け、映画、テレビの製作、宣伝活動を再開したいところだ。このダブルストライキがロサンゼルスの経済に及ぼした損害は50億ドルにも及ぶと見られている。文=猿渡由紀
2023年09月29日宝塚歌劇団宙組の新トップコンビ芹香斗亜(せりか・とあ)・春乃さくらの大劇場お披露目公演が、9月29日(金)、兵庫・宝塚大劇場で幕を開ける。演目はミュージカル『PAGAD(パガド)』~世紀の奇術師カリオストロ~と、ショー『Sky Fantasy!』。入団から17年目でのトップ就任となる芹香だが、「気持ち的な面は何も変わらない」と気負いはない。これまでと変わらず「いい作品を届けること」の気持ちを一番に、初日に向けて稽古を重ねる芹香に心境を聞いた。役の一番の理解者でありたいお披露目公演となる『PAGAD』で演じるのは、稀代の奇術師と名高いカリオストロ伯爵。魔女として処刑された母の復讐のため、宿敵である子爵に近付いていく。「お披露目公演でこんなにクセの強い役を演じるとは(笑)。カリオストロは奇術を使って人を騙す悪い人ではありますが、この作品では、ただ悪い人というわけではなく、真実の愛を求めるために悪い人たちを騙しながら生きる道を模索していく人として描かれています。色濃い役は演じ甲斐があるので、楽しみながら役を作っています」。新しい役を演じる時はいつも、「その役のマインドや、伝えたいことをどのくらい理解してあげられるかを大事にしています」という。今回も「一番の理解者になりたい」という思いで役と向き合っている。第2幕のショー『Sky Fantasy!』は、“天空”“空”をテーマに、エネルギッシュな歌とダイナミックなダンスで綴るダンシング・ショー。「タイトルに“ファンタジー”とあるので、ファンシーな雰囲気になるのかなと思いきや、とにかくたくさん人が出てきて、みんなが走り、踊り、歌うという、めくるめくロックでエネルギッシュなショーになっています。宙組としては久しぶりに黒燕尾があるのもとても楽しみですし、自分が歌いたい曲として、平井大さんの「はじまりの歌」という曲をリクエストさせていただきました。お客様に伝えたいメッセージがその歌詞の中に含まれていますので、心を込めて歌わせていただきます」。ひたむきに舞台に向き合うことを大事に2007年の入団後は星組に配属となった芹香。2012年に花組へと組替えし、2017年に宙組へ。花組では明日海りお、宙組では真風涼帆と、約8年もの間トップを近くで支える存在となり、着実に経験を重ねてきた。自身のトップ就任のタイミングには「今だから、肩の力を抜いて、より広い視野で多角的に物事を捉えられるようになったと思う。2年、3年前だと見えている景色はもっと狭かったと思います」と話す。さらに、トップとしてどうありたい、どんな組にしたいという気持ちは「ない」と潔く話す。「私ひとりがどういう組にしたいからと言って、70人近い人間を全員動かすことは無理だと思いますので、ただひたすらに、ひたむきに舞台に向き合うことを大事にしていきたいです。背中で見せるタイプではないですが、こう見えて実はすごく暑苦しい人間なので(笑)、エネルギーと誠実さと情熱が伝わらないときには、それは違うよと伝えたいなと。舞台にはどのくらいエネルギーが必要なのかということを自分が体現することで、お客様も組のみんなも心を動かしてくれるのではと思っています」。これまでのターニングポイントを尋ねると「組替えはやはり大きなターニングポイントですし、一番苦しい時期でもありました。でもそのたびに新しい出会いがある。宝塚にずっといて一番良かったのは、いろんな人と出会えて、いいこともそうでないこともたくさん教えをいただいたことです。それが大きな収穫でしたので、今振り返ると、組替えはただありがたいことだったなと思います」。今もずっと苦しさは感じていると言うが、「芸事ってどこまでも終わりがないと感じています。練習すればするほど、もっとこうしたい、ああしたいっていう気持ちが出てくるから、ずっと練習してしまいます」。それを芹香は“芸事への執着心”と表現するが、すべては観る人の心に残る作品を届けるため。トップスター・芹香斗亜率いる宙組がこれからどんな進化を遂げていくのか、楽しみにしたい。取材・文:黒石悦子ぴあアプリ限定!アプリで応募プレゼント★芹香斗亜さんのサイン色紙を抽選で1名様にプレゼント!【応募方法】1. 「ぴあアプリ」をダウンロードする。こちら() からもダウンロードできます2. 「ぴあアプリ」をインストールしたら早速応募!<公演情報>宝塚歌劇団宙組ミュージカル・ノワール『PAGAD(パガド)』~世紀の奇術師カリオストロ~原作・小説:「Joseph Balsamo」アレクサンドル・デュマ・ペール著映画:「BLACK MAGIC」グレゴリー・ラトフ監督脚本・演出:田渕 大輔宝塚歌劇団宙組ショー・スピリット『Sky Fantasy!』作・演出/中村 一徳【兵庫公演】2023年9月29日(金)〜11月5日(日)会場:宝塚大劇場※10月1日(日)~10月8日(日)公演は中止【東京公演】2023年11月25日(土)〜12月24日(日)会場:東京宝塚劇場
2023年09月29日映画『翔んで埼玉 ~琵琶湖より愛をこめて~』の新たな場面写真10枚が公開された。本作は、2019年に公開された映画『翔んで埼玉』の続編。主演のGACKT、二階堂ふみをはじめ、杏、片岡愛之助、加藤諒、益若つばさ、堀田真由、くっきー!(野性爆弾)、高橋メアリージュン、和久井映見、アキラ100%、朝日奈央、天童よしみ、山村紅葉、モモコ(ハイヒール)、川﨑麻世、藤原紀香らがキャストとして名を連ねている。公開された場面写真は、「埼玉に海を作る!」と高らかに宣言し、白浜の美しい砂を求め、未開の地・和歌山へと船を進める麗率いる埼玉解放戦線と、そのバックにはかつてしのぎを削った千葉解放戦線の姿が。また、関西一帯を牛耳り日本全土を大阪化しようと企む大阪府知事・嘉祥寺晃(片岡)や、神戸市長(藤原)、京都市長(川﨑)からなるキャラ濃いヴィラン軍団の姿も確認することができる。さらに、かつて東京から虐げられていた埼玉と同じく、ゲジゲジと揶揄され関西地方で今なお非道な迫害を受ける滋賀の解放戦線リーダー桔梗魁(杏)、近江美湖(堀田)、近江晴樹(くっきー!)ら解放戦線員の姿に加え、その滋賀が誇る「とびだしとび太」のワンショットも。そして、先日公開された本予告映像でも急接近する様子が話題となった麗(GACKT)と桔梗の意味ありげなツーショット、受話器を耳に絶望の表情を浮かべる百美(二階堂)の姿も映し出されている。<作品情報>映画『翔んで埼玉 ~琵琶湖より愛をこめて~』11月23日(木・祝) 公開公式サイト: 映画「翔んで埼玉」製作委員会
2023年09月29日2023年10月11日(水)より、東京国立博物館 平成館では、特別展『やまと絵 -受け継がれる王朝の美-』が開催される。教科書や美術全集で見たお馴染みの作品がズラリと並ぶ同展は、総件数約240件のうち、なんと7割以上が国宝・重要文化財。まさに日本美術の王道を目の当たりにできる展覧会といえるだろう。平安時代前期、中国由来の唐絵に対し、日本の風景や人物を絵として成立したやまと絵は、王朝貴族の美意識を受け継ぎながらも、常に革新的に発展した。その流れをたどる同展では、現存最古のやまと絵屛風である《山水屛風》に合戦絵巻の代表的名品《平治物語絵巻》、時宗の祖・一遍の事跡を描いた伝記絵巻《一遍聖絵》、室町時代の屏風絵の傑作《日月四季山水図屛風》(すべて国宝)、……と、日本美術を代表する名品が目白押し。古代や中世のさまざまな要素を集約し、移ろう季節の中にまぶしく輝く浜辺の風景を描いた重要文化財《浜松図屛風》も必見だ。会期中に展示替えがあるので、お目当ての作品があれば、ぜひホームページで展示期間を確認してから来館することをオススメするが、日本絵巻史上の最高傑作として名高い四大絵巻(《源氏物語絵巻》《信貴山縁起絵巻》《伴大納言絵巻》《鳥獣戯画》)は10月11日(水)~22日(日)、神護寺に伝わるほぼ等身大の巨大人物画・神護寺三像(《伝源頼朝像》《伝平重盛像》《伝藤原光能像》)は10月24日(火)~11月5日(日)、さらに貴族たちの祈りと高い美意識が詰まった三大装飾経(《久能寺経》《平家納経》《慈光寺経》)(以上すべて国宝)は11月7日(火)~12月3日(日)にすべてが揃いで集結する。また豪華な料紙に和歌と漢詩が書かれた国宝《和漢朗詠集巻下(太田切)》や、和歌の世界を象徴的にあらわした重要文化財《砧蒔絵硯箱》など、書蹟や工芸作品なども紹介。同時代のさまざまなジャンルの作品のなかに、やまと絵と共通する美意識を見つけることができるだろう。<開催情報>特別展『やまと絵 -受け継がれる王朝の美-』会期:2023年10月11日(水)~12月3日(日) ※会期中展示替えあり会場:東京国立博物館 平成館)時間:9:30~17:30、金土は20:00※入場は閉館60分前まで休館日:月曜(11月27日は平成館のみ開館)料金:一般2,100円、大学1,300円、高校900円※土日祝は日時指定予約制展覧会公式サイト:
2023年09月29日ビートたけしによる青春自伝小説を原作とした、音楽劇『浅草キッド』が10月8日(日)から明治座ほかで上演される。初の舞台化となる本作で主演・北野武役を務める林遣都、武の師匠であり、武の人生を決定づける深見千三郎役の山本耕史、そして脚本・演出を担う福原充則。8月の終わり、製作発表会見を終えたばかりの3人に話を聞いた。たけし役を演じることで、自分も肝が座っているような感覚に――稽古が始まりました。どんな作品にしたいと思って稽古に臨まれていますか? 実際に稽古に入ってから感じていることもあわせて教えてください。福原こんな風に作りたい、というのはいろいろあるんですけど、脚本を書いているときからずっと思っていることは、武も深見もあまり本音を語るような人たちじゃないんですね。仮に繊細な会話劇として作ろうとすると、お互い核心に触れない会話が続きそうだなと思って、歌に本音を込める形で作ろう、と。稽古はまだ始まったばかりなんですが、例えば、武が最初に歌うシーン。僕もそうですけど、稽古場でそれを聴いている役者さんの空気の締まり方というんですかね。そのシーンに出ていなくて脚本を読んでいた人も顔を上げるぐらい、キュッと空気が締まって。早くお客さんに見せたい気持ちでいっぱいです。――林さんはずっと福原さんの作品に出演したいと思われていたそうですね。実際に参加してみていかがですか?林楽しいです。毎日結構長い時間、稽古をやっているんですけど、本当にあっという間に感じます。最初に全キャストとスタッフの皆さんが集まって本の読み合わせをしたときに、福原さんが「いっぱい間違えてください。自分で読んで感じたことや、やろうと思ったことをとにかく自由に出してください」と仰ってくださったのですが、その言葉通りの稽古場だなと思います。そういう時間がすごく楽しいですよね。――山本さんは稽古についてはいかがですか?山本僕は序盤に出ないこともあって、まだ僕自身のお芝居の稽古は本格的には始まってないんですけど、タップや歌の稽古を中心にしています。いや、正直、今のままでももう出来上がっているのでね。この芝居がどういう風になっていくのか、すごく楽しみです。今みたいにわちゃわちゃしている感じもそれはそれでいいけど、福原さんがこれからどんな風に演出するのかなと思いながら見ています。――製作発表会見では読み合わせの感想を「思った数倍良かった」とお話されていました。山本僕、ドラマ版も映画版も観ていないんですよ。Netflixの映画版は大泉(洋)さんがやっているらしいというのをなんとなく知っていて、観ようかな? どうしようかな? と思っているんだけど、今回の台本を読んでイメージができますからね。何かに寄せようとか、(深見千三郎)ご本人を研究しようとか、それも必要ない気がしていて、その中で自分をどういう風に入れるのかを今、考えている感じですね。――ちなみに林さんはビートたけしさんに寄せるのでしょうか......?林うーん......そういった考えは最初からないです。山本ちょっと待って。今の言い方、ちょっとたけしさんに似ていなかった?(笑)。1年間たけしさんを意識してきたから似てきたのかな?(林さんのマネージャーに)いつもこんな感じですか?林(マネージャーに対して)いつもこんな感じだよね?(笑)。......いや、実は今日の会見がすごく楽しかったんです。僕はこういった場が1番苦手なんですよ、緊張するし、自分の言葉を伝えなければいけないので。でも、今、たけしさんの役をやっているからなのか、周りを気にしすぎるのを辞めて、たけしさんのように、自分も肝が座っているような感覚でいられるんです。そうしようと決めたわけではないんですけど。いつもは周りの方が喋っているときですら見え方をすごく気にするタイプだったんですけど、気にしないでいると、それは楽だなと思ってきて......。今まで自分が大事にしてきたことは継続しつつ、自分らしくいることの良さみたいなものを、たけしさんの役を通じて気づかせてもらっている気がします。孤独な人が舞台上で輝いている姿を見たい――脚本の中で好きなセリフはありますか?山本いっぱいありますよ。「人を演じていればいいんだ」という素敵なキーワードになりそうなセリフも「なるほどな」と思うし、例えば「うるせー馬鹿野郎」「何やってんだこの野郎」とちょっと口悪いセリフも、なんか愛情を感じる部分もあるんです。むしろ、そこが意外と大事になってくる気もしています。ネタバレではないけど、僕のアイデアとしては、僕自身がちょっとたけしさんっぽくやる瞬間も入れてみたらどうなるかなと思っていて。「ビートたけし」になる前の武に影響を与えたのが深見だから、僕の方が今のたけしさんっぽさを入れてみてもいいのかな、なんて。林小説でも福原さんの脚本でも、刺さる言葉は僕もいっぱいあるんですけど......言葉というより、福原さんの演出で面白かったのは、学生運動をしている大学生が話すシーン。福原さんが演じている役者さんに「ちゃんと本当に言葉が分かるように」と強く仰っていたんです。言葉が届いても訳がわからないセリフなんだから、だからこそちゃんと伝えなくては、と。面白いなと思いましたよね。――福原さんは林さんと山本さんにどんなことを期待していますか?福原ふたりともいい意味で、表現者として影があって、孤独そうに見えるなと思っています。それがネガティブな意味ではないのは、自分の足で切り拓きながら歩いてるなとか、矢面に立っているなとか、 果たすべき責任から逃げずにいるな、みたいな意味での孤独感を感じているからで、そういう役者さんが役に自分を少し投影しながらも、 舞台上でいろいろな人と関係性を築いて輝く瞬間がなんか愛おしいんですよ。孤独な人が舞台上でいろいろな人とコミュニケーションをとって輝いている姿を見たい。実際どうなのかは知りませんよ? 今、おふたりは「俺たちほどのパーティー人間はいない!」って思いながら聞いてるのかもしれないんですけど(笑)、それは片思いでもいいというか。台本の誤読と一緒で、別に役者の人間性なんて僕は間違っちゃっていいと思っているので、勝手な幻想を抱いて、今、見ています。――林さんと山本さんはそれぞれの役のために、どんなことが今必要になってきていると感じていますか?山本タップですよ! お芝居とかそういうものはちょこっとやってきてはいるけど、誤魔化しの効かないことがやっぱりあるから。振付のRONxII(ロンロン)さんのタップを見ていると「これ、俺、本当にできる?」という感じなんですけど(笑)、ロンロンさんが「本番までには間に合います」と彼なりのビジョンを持って教えてくれているので、それを信じてやっています……でも、昨日、林くんは大量に振付の“刑”にあったらしくて(笑)。もうやめて〜って思うよね(笑)林本当に(笑)。でも本番まであと1ヶ月の段階で、脚本から音楽、振りも揃っているのは、多分幸せなことだなと思うんです。今、役のために必要なことは何かと言われたら、その明確に提示された課題を、残りの期間でクリアすること。これに尽きると思います。山本そうだね。あとは、僕は指がない設定(編注:山本さんが演じる深見千三郎は、戦時中に徴用された軍需工場で左手の指を4本失っている)。例えば目の前の飲み物を飲みたい場合、どう動くのかとかね。こういうこともいろいろ考えないといけないなと思っています。昔、片腕の剣士の役をやったことがあって、それに近いかもしれません。意外と書いてあることができないんですよね。僕は稽古場にあるものや使えるものを結構いろいろ使うタイプなんですけど、深見ならどうするかな? これはできるかな? と楽しみながら考えていきたいです。影響を受けた先輩は?――会見では作品にちなんで師匠は誰かという話が出ましたが、福原さんの師匠は?福原影響を受けた人でいえば本当にいろいろな人に影響受けたんですけど、中でも、鈴木さんという師匠がいまして。今、鰻屋です。この師匠にいろいろお芝居のことを教えてもらったんですが、師匠の親戚が中野にある「川二郎」という有名な鰻屋をやっていたこともあって、そこで何年か修行して、独立して、今、東中野で鰻を焼いています。で、師匠、十何年、芝居をやっていなかったんですけどね、ちょっと前に久々に芝居をやったんです。そうしたら死ぬほど面白くて! 嬉しかったけど、ちょっと落ち込みました(笑)。敵わない人には一生敵わないんだなと思ったし、死ぬほど面白かったんだけど、40人ぐらいしか入らない劇場だったので、師匠の芸は(世間には)伝わらないのかなぁと思ったりね。――林さんは歌唱指導の益田トッポさんのお名前を挙げていましたが、先輩俳優の中での「師匠」として思い浮かぶ顔は?林役者の先輩でいうと、大竹しのぶさんです。3年前ぐらいに舞台をご一緒させてもらったんですけど、もう楽しくて楽しくて。お芝居の楽しさ、演劇の素晴らしさを教えてもらいました。それ以降、役者として、人生についても、悩んだときは連絡させていただいています。――山本さんは、(武の先輩芸人・高山三太役の)松下優也さんに「師匠」と言われてましたけれども、ご自身として俳優業の師匠はどなたかいらっしゃるんでしょうか?山本俳優業としての師匠。変な話「先輩だけど、考えたら(年下の)俺の方が芸歴長いじゃん」ということが結構あって、難しいんですよね(笑)。お世話になっている方だと、(佐藤)浩市さんの顔が浮かぶけれど、師匠という感じでもないかな......。あ、俳優としての技術だったら、僕、盗んだのが、意外かもしれませんけど池田成志さんです。もうびっくりするぐらい面白いから、「この人はどうやっているんだろう」と。それから福田転球さん。あの感じは真似できないし、酒を飲むとどうしようもないんだけど(笑)、あの頃の演劇の人たちからは影響を受けたかもしれないですね。福原今回の脚本を書くときに「馬鹿野郎」と普段から言う人が身の回りにいないかなと思い、イメージしたのは成志さんでした(笑)。成志さん、僕の芝居を観に来てくれて「福原、面白かったじゃないか。馬鹿野郎」「馬鹿野郎、面白い芝居作りやがって」と言うんです。たんだけど、40人ぐらいしか入らない劇場だったので、師匠の芸は(世間には)伝わらないのかなぁと思ったりね。山本そうなんですね(笑)。20代前半で成志さんとご一緒したときに、どうやってアイデアを出すのか聞いたら、「 いや、俺、別に人を笑わそうと思ってなくて、自分が面白いと思うことをやっている」と言っていて。そのメンタルはすごく大事じゃないですか。誰かを笑わそうと思わず、自分が面白くてたまらないことをただやるというね。だから、僕は稽古場で面白いことをやって、「シーン」となったときに「よし」と思う。逆に笑われたら、ちょっと変えようとするところがあるな。――「シーン」となったときに「よし」と思うのは、なぜですか?山本いや、俺だけしか面白いと思ってないということだから。みんなが面白いと思うことは、ある程度想像してできますよ。やれと言われたらやるけど、それよりは自分が腑に落ちたことをやった方がいいじゃない。自分が絶対面白いなと思うことだけをやると、周りの反応ひとつで落ち込まない精神状態ができると思うんです。どのキャストも背景になってほしくない――改めてこのカンパニーの雰囲気についてどう感じていらっしゃいますか?林個人的には同い年の松下優也くんがツボですね。関西人だからか、話のトーンやタイミングが面白すぎるんです。稽古場でも、松下くんはキャップをかぶって短パン姿でいることが多いのですが、(松下さんが演じる)高山のイメージでもなくて。そんな感じでいるのに歌や踊りがめちゃくちゃ上手じゃないですか。すごすぎて笑けて(笑えて)くるんですよ(笑)。自分でいろいろな踊りを自由に入れてくるのですが、そのレベルが高すぎて。お芝居もすごい。見ていてすごく刺激を受ける存在です。その松下くんが師匠と言っていたのが、耕史さん。松下くんも“怪物”だなと思っていたんですけど、じゃあ耕史さんはそれを超す、どんな“怪物”なんだという。恐ろしさとワクワクでいっぱいです。山本稽古場はどこかの居酒屋に来たみたいな雰囲気なんですよ、いい意味で。すごく心地いいお店なのね。仲間同士で固まって嫌だなと感じる店でもないし、それぞれのいい距離感があって、熱くてドライで、一人ひとりが互いを信用してるようでしていなくて。だって普通、(松下)優也くん、浮くでしょ?(笑)あんな歌上手くて、背も高くて。だけど、彼すらその「お店」の中の一部になっている。だから、俺もそこに入ると思うと、どういう一部になるんだろうなとすごい楽しみですよね。なんかミニチュアの中に入る感じ。本当は枠を飛び出てバーンとやりたい方なんだけど、この枠はとても重要な気がする。たまにぴゅっと出るのはいいけど、横にはみ出さないようにしたいなと思っています。福原僕が関わる舞台は、何度も出演してもらってる人も多くて。こんな言い方をしたら怒られるかもしれないけど、泥の中で一緒に芝居してきた人たちを集めているので(笑)、楽しくやってます。いわゆるアンサンブルキャストに背景になってほしくないんですよね。彼らもグルーヴを生む大事な要素だと思っていますから。山本ああ、いつもやっている人たちなんですね。いや、いい意味でプライドを感じるんです。稽古場で後ろに座っているキャストたちから「テレビから来てこの野郎、舐めんなよ」みたいなね。「いい度胸してるじゃねえか」とは思うんだけどね(笑)。そういう気概は必要だと思ってます。取材・文:五月女菜穂撮影:渡邊明音ぴあアプリ限定!アプリで応募プレゼント★林遣都さん&山本耕史さんのサイン入りポラを抽選で1名様にプレゼント!【応募方法】1. 「ぴあアプリ」をダウンロードする。こちら() からもダウンロードできます2. 「ぴあアプリ」をインストールしたら早速応募!<公演情報>音楽劇『浅草キッド』原作:ビートたけし脚本・演出:福原充則音楽・音楽監督:益田トッシュ出演:林遣都松下優也今野浩喜稲葉友森永悠希紺野まひるあめくみちこ/山本耕史 ほか【東京公演】2023年10月8日(日)~22日(日)会場:明治座【大阪公演】2023年10月30日(月)~11月5日(日)会場:新歌舞伎座【愛知公演】2023年11月25日(土)・26日(日)会場:愛知県芸術劇場大ホールチケット情報公式サイト
2023年09月29日韓国ボーイズグループのn.SSign(読み:エンサイン)が、日本デビューシングル『NEW STAR』を11月29日(水) にビクターからリリースすることが決定した。n.SSignのメンバーは、2022年5月に韓国のChannel Aと日本のABEMAで同時に放送された日韓男女グローバルオーディション番組『青春スター』で最終選抜されたカズタ、ヒョン、ドハ、ジュニョク、ソンユン、ハンジュン、ヒウォンの7人と、惜しくもファイナリストに選ばれなかったメンバーを含むエディ、ロビン、ロレンスの3人を含む全10名。韓国、日本、台湾、オーストラリア、アメリカ国籍のメンバーで構成される多国籍グローバルボーイズグループで、沖縄出身のカズタは韓国ボーイズアイドルグループ初となる日本人でリーダーを務めている。2023年8月9日に発売されたデビューアルバム『BIRTH OF COSMO』は、初動販売量20万枚以上のセールス(韓国音盤販売量集計サイト「HANTEO(ハント)チャート」)を記録し、歴代ボーイズグループのデビューアルバム初動記録でも5位に付け、日本では同アルバムでオリコン週間アルバムチャート6位を記録した。そんなn.SSignの日本デビューシングル『NEW STAR』には、彼らならではのフレッシュなエネルギーや魅力を存分に感じられるギターサウンドと、爽やかな明るいメロディーが特徴的な日本オリジナル楽曲「NEW STAR」と、デビューアルバム『BIRTH OF COSMO』のリード曲「Wormhole : New Track」のJapanese ver.と、先行公開され話題となった「Higher」のJapanese ver.を含む、全3曲が収録される。また、本作のリリースを記念した来日イベントを11月に沖縄・大阪・東京で開催することが発表された。<リリース情報>n.SSign Japan Debut Single『NEW STAR』11月29日(水) リリース●初回限定盤A:2,750円(税込)仕様:CD(全3曲)/ DVD / 歌詞ブックレット 4P /フォトカード全18種のうちランダム封入1枚(初回限定盤Aデザイン)/シリアルナンバー入り応募抽選券●初回限定盤B:2,750円(税込)仕様:CD(全3曲)/ 32P フォトブック / フォトカード全18種のうちランダム封入1枚(初回限定盤Bデザイン)/シリアルナンバー入り応募抽選券●通常盤:1,650円(税込)仕様:CD(全3曲) / 歌詞ブックレット 4P / フォトカード全18種のうちランダム封入1枚(通常盤デザイン)/シリアルナンバー入り応募抽選券●Member Solo盤 (全9種) (VICTOR ONLINE STORE限定):2,750円(税込)仕様:CD(全3曲) / 歌詞ブックレット 4P / フォトカード全18種のうちランダム封入1枚(Solo盤デザイン)/ミニジャケットキーホルダー/シリアルナンバー入り応募抽選券※メンバーの選択不可。ランダムでの出荷●Member Solo盤 (全9種) コンプリートセット(VICTOR ONLINE STORE限定):24,750円(税込)※カズタVer / エディVer / ドハVer / ジュニョクVer / ソンユンVer / ロビンVer / ハンジュンVer/ロレンスVer / ヒウォンVer全9種コンプリートセットとなります。※コンプリートセット特典:CHILDHOOD Verフォトカード9種セット※10月15日(日) 23:59までの販売となります。※シリアルナンバー入り応募抽選券の詳細は後日発表【収録曲】※全形態共通01. NEW STAR02. Wormhole : New Track - Japanese ver. -03. Higher - Japanese ver. -【DVD内容】※初回限定盤Aのみ01. Making of Jacket Photos02. Solo Interview【店舗別購入特典】・TOWER RECORDS(全国各店・オンライン):ソロポストカード(ジュニョク・ヒウォン・ハンジュン・ロレンス 全4種のうちランダム1枚)・HMV全国各店・HMV&BOOKS online:フォトカード(全9種のうちランダム1枚)・ビクターオンラインストア:① 通常購入(初回限定盤・通常盤・Solo盤)⇒ソロポストカード(カズタ・ドハ・エディ・ソンユン・ロビン 全5種のうちランダム1枚)② Member Solo盤(全9種)Complete SET ⇒ フォトカード CHILDHOOD Ver(9枚セット)、オフライン対面団体サイン会3口応募権・Amazon.co.jp:メガジャケ※Amazon.co.jpでは、特典付き商品のカートがアップされます。特典をご希望のお客様は特典付き商品をお買い求めください。・楽天ブックス:ホログラムトレカ(ソロ全9種のうちランダム1枚)※楽天ブックスでは、特典付き商品のカートがアップされます。特典をご希望のお客様は特典付き商品をお買い求めください。・セブンネットショッピング:アクリルペットボトルキャップ(ソロ全9種のうちランダム1つ)※特典は各店先着でなくなり次第終了となります。一部店舗では取り扱いのない場合がございますので、ご予約の際は各店舗にご確認ください。※ランダム配布の特典の絵柄はランダムとなります。お選びいただくことはできません。※特典の絵柄は後日発表いたします。※特典の内容・デザインは予告なく変更する場合がございます。【リリース記念イベント】11月7日(火) 全員撮影会 / 全員生写真お渡し会(沖縄バージョン)/ 全員トーク&直筆サインカードお渡し会 @沖縄11月8日(水) ミニトークショー / 個別生写真お渡し会(大阪バージョン) / 2シット撮影会 / トーク個別サイン会 @大阪11月12日(日) 全員ハイタッチ会 @東京・有明アリーナ11月13日(月) オフライン対面団体サイン会「After Party」@東京イベント詳細はこちら:<ライブ情報>n.SSign 1st ARENA CONCERT "BIRTH OF COSMO有明アリーナ11月11日(土)【1部】13:00 スペシャルゲリラコンサート【2部】18:00 スペシャルライブ11月12日(日)17:00 スペシャルライブ関連リンクOfficial Site::: OFFICIAL X::::
2023年09月28日1990年代より開催されており、いまだに根強い人気を誇るイベント『BAD FOOD STUFF』が、2012年以来10年以上の時を越えて2024年1月13日(土) に豊洲PITで開催されることが決定した。出演者はイベントのオリジナルメンバーとなるBACK DROP BOMB、BRAHMAN、LOW IQ 01 & THE RHYTHM MAKERS PLUS、SCAFULL KINGの4組。チケットはオフィシャル先行抽選を10月9日(月・祝) まで受付中。『BAD FOOD STUFF Originals』チケット情報はこちら!()<イベント情報>『BAD FOOD STUFF Originals』2024年1月13日(土) 豊洲PITOPEN15:00 / START16:00出演:BACK DROP BOMB / BRAHMAN / LOW IQ 01 & THE RHYTHM MAKERS PLUS / SCAFULL KING■オフィシャル先行(抽選):10月9日(月・祝) 23:59まで()関連リンクBACK DROP BOMB official site: official site: IQ 01 official site: KING official site:
2023年09月28日映画・音楽・舞台など各ジャンルのエンタメ通=水先案内人が、いまみるべき公演を紹介します。【水先案内人 高松啓二のおススメ】初めて監督の名前を覚えたのがヒッチコックだ。子供の頃のTVで『ヒッチコック劇場』が放映されていたからだ。シャルル・グノーの『操り人形の葬送曲』の音楽と共に特徴的な横顔イラストから本人が登場、絶対忘れないインパクトがあった。その後、自作にちょいちょい登場するサスペンスの巨匠と知り、映画も観るようになった。今年で監督デビュー100年。本作はヒッチコックが自作を語るドキュメンタリーである。無論、亡くなっているので語りはアリステア・マクゴーワンの声である。ただし、言っていることは文献やインタビューを元にしている。オープニングから、ドアを開ける意味、カメラや役者を回すのが好き、『フレンジー』では殺人を見せないでカメラが離れて通りまで引いていく。スローテンポで独特なユーモラス語り口のヒッチコック節が楽しい。デジタルの無い時代、あらゆる工夫をして映像効果を高める天才だったと改めて認識させられた。ちなみに書籍の『定本 映画術』(ヒッチコック、トリュフォー)とは別物。<作品情報>『ヒッチコックの映画術』9月29日(金) 公開監督:マーク・カズンズ声優:アリステア・マクゴーワン公式サイト:
2023年09月28日映画・音楽・舞台など各ジャンルのエンタメ通=水先案内人が、いまみるべき公演を紹介します。【水先案内人 山本益博のおススメ】いま、軽妙洒脱な話芸で高座を楽しませてくれる落語家と言えば、第一に名前を挙げたいのが、三遊亭兼好ではなかろうか?昨日、新聞テレビをにぎわせた話題をすぐさま取り上げ、落語家ならではの諧謔的な切り口で笑いをとって見せる。最も今日的な落語家と言える。それでいて、本題に入れば、骨格のしっかりした、そして、メリハリの利いた噺の運びで、「古典」を今日の出来事のように聴かせてくれる。その兼好が「芸歴二十五周年記念公演」と銘打った独演会を10月25日(水) 品川・きゅりあん大ホールのほか、10月29日(日) には、福島・御蔵入交流館文化ホールで、11月27日(月) には銀座ブロッサム中央会館ホールで開く。25日きゅりあん大ホールは、お得意の『三枚起請』のネタ出し。昨年秋、故安倍首相の武道館での葬儀がおこなわれた直後の三越落語会では、噺の中で喜瀬川花魁が起請文を書いた三人に追いつめられた揚げ句、逆上し、拳を振り上げている江戸っ子に言い返す。「なんだい、その握り拳なんか振り上げて」。すると、一瞬間をおいて、男が声を挙げる「国葬反対!」。この見事なギャグが忘れられない。今度は、どんなギャグが飛び出すだろう。ゲストは柳家喬太郎。福島でのゲストは春風亭昇太、銀座でのゲストは立川志らく。三人これまた一癖も二癖もある噺の巧者である。<公演情報>三遊亭兼好 芸歴25周年記念公演「まるっと兼好」10月25日(水) 東京・きゅりあん大ホールゲスト:柳家喬太郎10月29日(日) 福島・御蔵入交流館 / 文化ホールゲスト:春風亭昇太11月27日(月) 東京・銀座ブロッサム 中央会館・ホールゲスト:立川志らく■チケット料金全席指定:4,000円(税込)当日:4,500円(税込)※未就学児童入場不可チケットはこちら:
2023年09月28日新国立劇場 2023/2024シーズン 演劇『東京ローズ』が、2023年12月7日(木) から24日(日) に新国立劇場 小劇場で上演される。『東京ローズ』は、全ての出演者をオーディションで決定するフルオーディション企画の第6弾。企画初のミュージカル作品で、2019年にイギリスのBURNT LEMON THEATREが製作した『東京ローズ』の日本初上演となる。太平洋戦争時、米兵の士気を失わせるため、日本が放送したプロパガンダ放送「ゼロ・アワー」。正体不明の女性アナウンサーたちは、「東京ローズ」という愛称で呼ばれ、米兵のラジオアイドルともいえる存在に。終戦後、アメリカ人記者たちの「東京ローズ」の正体探しが加熱する中、米国籍、日系二世のアイバ・トグリ(戸栗郁子)が名乗り出る。本作はこのアイバ・トグリが戦中戦後の歴史の波に飲み込まれながら、アメリカと日本、ふたつの祖国にアイデンティティを引き裂かれ、自身の権利を奪われながらも、決してあきらめることなく闘う姿を女性6名のキャストによって描くミュージカルだ。2022年12月から始まったオーディションには936名の応募者がエントリーし、2度にわたる映像審査を経て、2023年1月下旬から2月初旬にかけて一次、二次選考を実施。その中から飯野めぐみ、シルビア・グラブ、鈴木瑛美子、原田真絢、森加織、山本咲希の6名がキャストとして選ばれた。翻訳は新国立劇場 演劇芸術監督の小川絵梨子が手がけ、演出は新国立劇場では『東京ゴッドファーザーズ』で緻密な物語の世界観を丁寧に描き出した藤田俊太郎が担う。今回の藤田による演出では、主人公アイバを6人がリレー式に演じる。上演にあたり、小川は「国家同士の戦争によって自らの存在を否定され、激しい人種的偏見によって二つの国で尊厳を奪われた個人の物語。この『東京ローズ』は決して過去のものではなく、今の時代の物語でもあると思っております」。藤田は「歌唱映像で参加してくださった936名の歌声には魂、唯一無二の魅力がありました。全員とお会いすることは叶いませんでしたが、対面での選考を共にした女優の演技者としての実力に心が熱くなりました」とオーディションを振り返り、「(選ばれた)6人がリレー式にアイバを演じ、全員でテーマを背負います。男性と女性、アメリカ人と日本人、差別する側とされる側、終戦後のアメリカでの裁判で、裁く側と不当にも裁かれる側を演じ分けます。台本、音楽、身体、テーマにカンパニー皆でとことん向き合いたいと考えます。演劇の言葉、新しい価値観を模索する可能性に挑戦をしたいと思います」とコメントを寄せた。■翻訳:小川絵梨子 コメント『東京ローズ』は、BURNT LEMON THEATREが制作したミュージカル作品です。今年の一月にBURNT LEMON THEATREの劇作家、作曲家、演出家の方々にお会いする機会があり、この度の新国立劇場での公演を大変喜んで下さっていました。また翻訳等で質問があればいつでもどうぞ、とあたたかく仰って下さり大変にありがたく、心強く思っております。アメリカ国籍を持っていた『東京ローズ』の主人公は太平洋戦争後に敵国に加担としたとして逮捕され、国家反逆罪で法廷に立たせられました。その後、有罪判決を受け国籍を剥奪されますが、一方、日本で働いていた頃には敵性外国人と見做され、警察から圧力をかけられていたといいます。国家同士の戦争によって自らの存在を否定され、激しい人種的偏見によって二つの国で尊厳を奪われた個人の物語。この『東京ローズ』は決して過去のものではなく、今の時代の物語でもあると思っております。■演出:藤田俊太郎 コメント新国立劇場フルオーディション企画第6弾。オーディションを通して、日々大きな喜びを感じました。歌唱映像で参加してくださった936名の歌声には魂、唯一無二の魅力がありました。全員とお会いすることは叶いませんでしたが、対面での選考を共にした女優の演技者としての実力に心が熱くなりました。素晴らしい役者の力、演劇の力をあらためて感じて震えるような気持ちです。主人公の日系二世アイバ・トグリ(戸栗郁子)は生涯を通じて翻弄され続けます。「東京ローズ」と呼ばれ、ラジオのアナウンサーとして、祖国アメリカ合衆国から反逆罪に問われます。本人はアメリカ軍人に対するプロパガンダ放送ではないと主張しましたが、戦争と人種差別の犠牲となったアイバは国籍を奪われました。それでも後悔はない、人を恨まないと、アメリカ人として信念を貫きました。収容所で亡くなった母親、財産を全て奪われた父親、家族の存在、ルーツ、語った真実は今を生きる私たちに多くのことを教えてくれます。戦前、戦中、戦後。太平洋戦争の時代と格闘し、強く生きた一市民の姿を板の上に克明に焼き付けたいと思います。出演者は女性だけです。6人がリレー式にアイバを演じ、全員でテーマを背負います。男性と女性、アメリカ人と日本人、差別する側とされる側、終戦後のアメリカでの裁判で、裁く側と不当にも裁かれる側を演じ分けます。台本、音楽、身体、テーマにカンパニー皆でとことん向き合いたいと考えます。演劇の言葉、新しい価値観を模索する可能性に挑戦をしたいと思います。観客の皆様には、新しいミュージカルの誕生を是非劇場で楽しんでいただけたらと思っています。最後になりましたが、この作品を創り、私たちに日本初演の機会を与えてくれたBURNT LEMON THEATREに心からの感謝と敬意を込めて。<公演情報>新国立劇場 2023/2024シーズン 演劇『東京ローズ』2023年12月7日(木) ~24日(日) 新国立劇場 小劇場新国立劇場 2023/2024シーズン 演劇『東京ローズ』チラシビジュアル台本・作詞:メリー・ユーン/キャラ・ボルドウィン作曲:ウィリアム・パトリック・ハリソン翻訳:小川絵梨子訳詞:土器屋利行音楽監督:深沢桂子演出:藤田俊太郎芸術監督:小川絵梨子キャスト:飯野めぐみ、シルビア・グラブ、鈴木瑛美子、原田真絢、森加織、山本咲希【チケット情報】A席7,700円/B席3,300円公式サイト:
2023年09月28日“近隣の国=Neighborsと一緒に作る“をコンセプトとした新たなライブイベント『Neighbors Con』(読み:ネイバーズ コン)が、11月25日(土) にKアリーナ横浜で開催されることが決定した。『Neighbors Con』は、国境を越えてエンターテインメントを共有し合う架け橋となるべく立ち上がる、国際的な音楽イベント。初回は韓国よりNCT DREAM、WayV、BOYNEXTDOOR、POWを日本に招き、明日9月29日(金) にオープンする2万人規模のアリーナ施設・Kアリーナ横浜で行われる。当日は「DAY LIVE」「NIGHT LIVE」の2公演が行われ、DAY LIVEにはWayV、BOYNEXTDOORが、NIGHT LIVEにはNCT DREAM、BOYNEXTDOOR、POWが出演する。なおDAY LIVEにはもう1組出演予定で、詳細は後日発表となる。チケットはVIPチケット、Sチケット、Aチケットの3種類。最前ブロック・センター寄りエリアでライブを楽しむことができるVIPチケットには、VIP専用の入場レーンが用意され、VIP PASSとオリジナルグッズが特典として付属する。チケットの最速先行受付(抽選)は10月9日(月・祝) まで実施中。<イベント情報>『Neighbors Con』11月25日(土) Kアリーナ横浜【DAY LIVE】OPEN 11:00 / START 12:30出演:WayV / BOYNEXTDOOR / and more【NIGHT LIVE】OPEN 16:30 / START 18:00出演:NCT DREAM / BOYNEXTDOOR / POW※NCT DREAMは5人体制での出演です。【チケット情報】・VIPチケット:26,000円(税込 / VIP PASS・オリジナルグッズ付き)最前ブロック・センター寄りエリアを確約するチケットです。※VIP専用入場レーンからのご入場※VIP PASSとオリジナルグッズは会場でお渡しします(当日に限る)・Sチケット:15,000円(税込)LEVEL1・LEVEL3エリア確約のチケットです。・Aチケット:12,000円(税込)LEVEL5・LEVEL7エリア確約のチケットです。※Aチケットには「一般指定席」と「着席指定席」の2種類があります。着席指定席は必ず座って公演をご覧いただくお席となり、立ってのご観覧は禁止とさせていただきます。■オフィシャル最速先行(抽選):10月9日(月・祝) 23:59まで公式サイト:
2023年09月28日9月27日に結成8周年を迎えた9人組ミクスチャーユニットSUPER★DRAGON。同日にはCD+Blu-ray「INFINITY TAPE」をFC限定リリースした。本作にはLIVE TOUR 2023「∞~INFINITY~」で披露された新曲6曲が収録されるほか、今年3月25日に行われたSPECIAL LIVE 2023 「Persona」のライブ映像を収録したBlu-rayもついてくる。今回はライブツアー「∞~INFINITY~」だけではなく改めて特別なライブとなった「Persona」についてもたっぷりと振り返ってもらった。過去最大キャパ。パシフィコ横浜での達成感――まずは少し前になるんですが、3月にパシフィコ横浜で行われた「SUPER★DRAGON SPECIAL LIVE 『Persona』」について振り返ってみていかがですか。志村玲於(以下、志村)最大規模のキャパということもあって、かなり前から準備は進めていたんですけど、結構ギリギリになってしまってました。僕や颯が振りを考えたり、新しい振り入れもやって……と準備をしていると、どんどん時間がなくなっていって。日によっては家に帰って、少しだけ寝てまた次の現場、ということもありました。――MCでも魂を削った感覚がある、とお話されていましたよね。志村そうですね。自分も作らなきゃいけないし、作ってもらったものを入れなきゃいけないし、いろんなことが同時に起きていたので。結果的には自分の未熟さゆえ、ということもあるとは思います。――去年はパシフィコでの公演に向けて走り続けていたかと思うのですが、終わった瞬間からはもう次に走り出しているような?志村終わったな、ということだけではなくて、「どうやってこれを越えていこうか」ということは考えていました。BLUEの満足度を越えなきゃいけませんから。今の時代はたくさん素敵なグループが出てきているじゃないですか。ああいった方たちと戦っていくには、常に更新しなきゃいけないですし。同じことをやるのもグループのブランドとしてはあるかもしれないんですけど、僕らは「ミクスチャー」を掲げて、いろんなものに取り組んでいるので、それはやっぱりパフォーマンスでもしっかり示さなきゃいけないところだな、と思います。ジャン海渡(以下、ジャン)もちろん、毎年そうですけど、今年はよりギアを入れたい、という年だったので、パシフィコ横浜での公演はそのスタートになる場所でした。1公演だけなので、まずリハの段階から団結力だったり、挑む姿勢はメンバー全員強かったです。広い会場ということで演出に関してもより凝ることができましたし、SUPER★DRAGONとして、今まで出し切れなかった部分や、強みを大きく提示できたライブになったかな、と思います。松村和哉(以下、松村)あんまり記憶にないっていうか……楽しかったんだろうな、と思います。ほんとそれぐらいしかなくて。時間がなかったし、やることは多かったので、準備は結構きつかったです。あとは、ひとりでラップしたパートがあったんですけど、めちゃめちゃ気持ちよかったです。3,000人、4,000人の前でラップできるラッパーが何人いるか、と言われたらたぶん多くはないと思うんですよ。日本のラッパーでこの景色が観られる奴はそんなにいないんだろうな、と思いながらやっていました。――緊張などはせず?松村するときはしますけど、今回は絶対にこれを言ってやる、という歌詞だったんで、緊張しなかったですね。早く言わないと、みたいな。楽しかったです。飯島颯(以下、飯島)演出を考えたりだとか、そういう部分では今までで一番携わったライブではあったので、それがまずありがたいな、と今になって感じています。例えばコンテンポラリーダンスの布を使った部分は、どういうふうに見せたいかとか個性とか、振り付けを含めて任せていただけたことがすごくいい経験になりました。そこで実際にクリエイティブをすることの苦労や大変さも知りましたけれど、その分、達成感というか、たくさんのBLUEの前でやり遂げられたことが一つ経験値として、その後の「INFINITY」にも繋がっているのかな、と思います。――ダンスにおける表現の多面性がすごく感じられたんですけど、その辺りも意識されたんですか?飯島会場の規模に見合ったダンスというか、期待を上回るようなダンスを見せたいと日々思っているので、会場に対してパフォーマンスが物足りないと思われるわけにはいかないな、と。そういう意味では実際にパシフィコ横浜の会場に見合うパフォーマンスができていたかは見ていただいたBLUEの皆さんによると思うんですけど、自分自身はしっかりと今できる最大のパフォーマンスはできたかな、と感じています。松村ダンサーはコンテンポラリーだったり、合わせることが多かったし、ボーカルは先に帰っても、残ってることも結構ありました。だから大変だったんだろうな、と。ありがとうね、って感じです(笑)。飯島でも楽しさもありましたね。例えば、「Pretty Girl」はもともとBLUEのみんなとサビを一緒に踊りたいなと、想像して作っていました。公演前にTikTokで投稿して、いざライブでみんなと踊ってみると、やっぱりそこで見える景色はすごく綺麗だったので、作っている上でもちろん辛い部分もあるんですけど、それを上回る楽しさがありました。古川毅(以下、古川)最大キャパということもあったので、去年の年末くらいからかな、練って、試行錯誤して、相当な準備期間を経てのライブだったので、本当にやりがいがありましたし、達成感ありましたね。――パシフィコ横浜というワードは、去年のインタビューでは何度もお聞きしていましたが、やっぱり賭ける思いはこれまでと違いましたか。古川そうですね。パシフィコで見る景色から得られる感情や感覚もあって、これからまたいろんなものが変わってくんだろうな、と自分たちとしては思っていたことだったので、すごくいいステージになったと思います。池田彪馬(以下、池田)やはり僕たち史上最大規模ということもあり、相当鮮明な記憶として刻まれました。セトリを決める段階から、僕たちがこのステージで何を伝えたいのか、スパドラとして何を見せたいのかを話し合い、実際に素晴らしいショーを見せられたと思います。ステージ上で感情をありのまま表現するメンバーの姿と、それに応えるBLUEのみんなを見て、この先の未来についてより深く考える場所になったことは間違いないです。田中洸希(以下、田中)今までで最大キャパ、まだ見ぬ景色というところで、自分的に不安要素はあったんですけど、ステージを作り上げていく上で楽しみにどんどん変わっていったんですよね。ステージに立ったときにどういう感情になるんだろう、って自分の中では楽しみではありました。でも緊張しましたね。前日も寝られなかったんですけど、前々日も謎に寝られなくて。古川えーっ!――前々日から、は長いですね!?田中公演前日、ギリギリまでリハだったんですよ。そのリハになぜか謎に緊張していたっていうのもあったんですけど、ループステーションやったのも大きかったですね。すっごく緊張していて、手、震えまくってました。志村手、やばかったね。飯島映像で分かるぐらいだった。田中照明でボタンの色が全然見えなかったんですよ。本当にヤバくて。古川・志村あー……。田中「これ、ちゃんと入力されてる?」って。――怖い!!緊張が増長されますよね。田中そう、実際にミスっちゃったんで。古川ハタから見てたら何もわかんないけどね。志村マジでわかんない。田中でも本当にそこの緊張は半端なかったです。めっちゃリハーサルはしたんですよ。ビートボクサーの師匠みたいな方がいて、夜な夜な練習に付き合ってくださったりしていたんですけど、いざステージ、BLUEがいる状態でパフォーマンスするとなるとバクバクがやばくて。ループはソロでやるのと違うんですよね。――余談なんですけど、EBiDAN THE LIVEのサイファーでずっとビートボックスやられてたじゃないですか。田中あー!(笑)――口が大丈夫なのかな、って観ていて心配になるぐらいで。田中カラッカラにはなりますけど、呼吸はできてるんで、息が上がったりとかはしてないですね。――ああいう場の方が緊張しないものなんですか?田中大勢いて、盛り上がってくれる人がいた方が僕はやりやすいですね。結構、BLUEのみなさんって聴き込んでくれるんですよ。「うえーい!」というよりかは「すげー!」っていうリアクションをしてくれるので、そういうときは逆に緊張しちゃう。志村(笑)。飯島まあ確かに(笑)。古川プレッシャーがね。サイファーとかだと、ステージ上に盛り上げ役がいるから。田中そういうのじゃないと僕は本当にバックバクですね。でも、Personaはいいライブができたなって思いました。松村そういえば、終わってめっちゃラーメン食った。田中俺も食った!志村楽屋まで帰る動線の途中でコーラを片手に持ってった。古川それいつもじゃね?初めてしたみたいな感じで言ってるけど。(笑)田中はははっ!――ライブ前は制限とかしていたんですか?松村もう事務所からひどい制限を……。古川違うわ(笑)。誤解を生むわ。松村パワハラともとれる……。志村毎日1個の冷ややっこで(笑)。――体を絞る的な?松村緩やかにライブ前はちょっと脂を控えるんですけど、終わった瞬間に家系ラーメンに行きたくなる(笑)。志村分かる~!古川いやなんかね、わかるよ。気遣うし、願掛けみたいなのもあるし。終わってから染みるんだよね。志村よく覚えてないけど俺も、ラーメン食べた気はする。松村何の話だ……って俺が言い始めたんだった。古川お前だよ(笑)。――(笑)。楽さんはPersona、いかがでしたか。柴崎でかかったですね。ステージに出た瞬間、BLUEの歓声と、視界に収まりきらない青い景色が印象的でした。僕、毎回ライブ会場に入ったらいろんな席からステージを観るんです。3階席まであるのは珍しいので、どんなふうに見えるのかな、と思って見に行ったんですけど、ここまで届けるのは大変だろうなと思いましたね。今までで一番大きかったので、ここにいるBLUEに届けるにはどうしよっかな、って、そこで考えたりしました。伊藤僕はやっぱりピアノが一番印象に残ってますね。当たり前ですけど、あんな大勢の前で弾くのは人生初だったので。――そうですよね、なかなかない経験。伊藤緊張しましたし、あんなにがっつりピアノをスパドラのライブでやるっていうのも初めてだったので。で、最初、僕1人しかステージにいないので、その日のリハでやってもまだ緊張してました。終わるまで緊張してました。――さっき洸希さんもおっしゃってましたけど、やっぱり1人の方が緊張は大きい?伊藤そうですね。あの曲の空気感もそうですし、なおさら今回は緊張しましたね。記憶にも記録にも残せるようなライブになった――そんなパシフィコ横浜での公演を経てのホールツアー「∞~INFINITY~」です。改めて、いかがでしたか。松村僕は彪馬と一緒に「Do It」を育てられたのがよかったです。まだリリースされていない楽曲を披露するにあたって、BLUEのみんなは歌詞が分からないじゃないですか。歌詞で何を言っているのか勝負するのは無理だな、と思っていたので、目から得るパフォーマンスをしっかりしよう、とずっと考えながらやっていました。――「Do It」は今回の「INFINITY TAPE」に収録という形ですね。松村そうですね。歌詞は読んでくるっしょ?という心持ちなので、それを生で届けたいな、というのはありますね。ジャンSUPER★DRAGONとしても毎回ライブを重ねて試行錯誤するごとに、強みや見せ方が見つかっていくと思うんですけど、その中でパシフィコは一発入魂、1公演しかなかったのに対して今回はツアーということで、セットリストを組むところから、SUPER★DRAGONがよりクリエイトに携わりました。SUPER★DRAGONのライブとして最初から最後まで目を通したときのショーとしての完成度という点では、今までどのツアーよりも仕上がってるな、と思います。「SAWAGE!!!!」は特にそうだと思うんですけど、ツアーに挑むごとに自分たちが作る姿勢や、より新しい発見があると思うのでそれを生かしていくのがこれからも楽しみですね。古川パシフィコはアルバム「mirror」を引っさげてだったんですけど、「INFINITY」も当然そうで。そこにプラスして今回の「INFINITY TAPE」に収録される新曲6曲があるというものすごい情報量のツアーだったんですけど、それは多分受け取り手が一番感じたんじゃないのかなって思います。――確かに。古川僕は千葉公演が欠席という形になって、少し心配をかけてしまった、無駄な情報を与えてしまったな、という気持ちになったので。挽回というよりは、エネルギッシュに何も不安にさせないパフォーマンスをしたいな、ということはあって、すごく気合も入ったツアーでした。でも本当に各々の良さがここまで出せたツアーってなかなかないかな、と思います。1人1人が粒立ったというか、タイトル通り無限の可能性を感じました。僕で言うと、今回に限らずですけど、衣装携わらせてもらったりもそうだし、「mirror」に続き、新曲6曲もみんなで試行錯誤して、ミクスチャーユニットとしてのあり方みたいなものを、バランスを考えました。「SAWAGE!!!!」も一見、ライブで何も考えず騒げるトンチキ曲なんですけど、やっぱりジャンと和哉の培ってきたスキルをある意味、無駄遣いなんですけど(笑)それがマジでトンチキですごくいいバランスになっていて、本当にほかのグループじゃできないバランスの曲になりました。誇らしいな、って思えるツアーになったので、これからもますます楽しみですね。――確かに、アルバムが発売されて間もない時期で、ツアーにこれだけ新曲が入るのは、ファンのみなさんは嬉しいですよね。古川そうですね。アルバム「mirror」の楽曲たちを1回しかまだ披露できてなかったので、それを育てていくツアーでもありつつ、今年のSUPER★DRAGONのメンタルを見せつけるには、このやり方しかなかったので。「気合入ってんだな、今年は」「ちょっとタダ事じゃねぇな」ということをわかりやすく生で見てもらえたのかな、と思います。田中Personaに続いてツアーをやるとなったときに、どういう見せ方が自分たちの中のトップなんだろう、見せ方はまだまだたぶん掘っていけばたくさんあるんだうな、というところから始まり、「Do It」だったり、「maybe it’s you」だったり「SAWAGE!!!!」が生まれたんですけど、ツアーをやっていくうちにまだまだ見せられるものはあるんだと実感できたツアーでしたね。これからもどんどん追及していきたいな、と思いました。――新しい発見も結構ありました?田中なんていうんだろう……、「いや、まだあるっしょ」とはなるので。明確なものはどんどん掘り下げていきたいですね。あと個人的にビートボックスのスキルアップももうちょっとがんばりたいですかね。伊藤Personaから声を出せるようになって、仙台は本当に久々に会いに行けたんですけど、コロナで失っていたものを取り戻せたツアーだったのかな、というのはあります。やっぱり、BLUEの声を聞けたことや、BLUEの近くまで行けたっていうのは嬉しかったですね。あと「SAWAGE!!!!」は楽しかったです(笑)。最初の1公演目は多分みんなびっくりしたと思うんですけど、回を重ねるごとにBLUEのみんなも楽しみ方がわかってくれたというか。一緒に踊ってくれる人もすごく増えて、今後も遊べる曲かな、と思いました。池田パシフィコ横浜での公演が終わり、準備にかけられる日数も限られた中ではありましたが、それでも僕たちにしかできない唯一無二のステージを届けられたと思います。EPの制作も同時に行なっていたこともあり、パシフィコ横浜から上昇気流に乗れるよう、細かく打ち合わせて作り上げたツアーだと感じます。コロナ禍があけて久しぶりに訪れる場所もあり、沢山のBLUEに会えることがなにより嬉しかったです。柴崎いろんな見せ方をする、無限大の可能性を見せられたツアーだったと思いますし、何よりBLUEみんなを取り込んで全体で楽しめるライブになりました。声が出せたということもありますし、「SAWAGE!!」もみんなで一緒に楽しめましたし。あと僕的に最後の「SOUL FLAG」をBLUEに歌ってもらったんですけど、そういうところも含めて、BLUEも含めてみんなで楽しむ最高の夜を過ごす、良いツアーができたのかな。志村INFINITYは、Personaのその先へ、というのはその通りなんですけど、SUPER★DRAGONでは初めて前のライブの演出を引き継いで持ってきたんです。「相合傘」はPersonaから持ってきたものですし、「Don’t Turn It Down」も、基本的には引き継いで持ってきているので、初めてだということと同時に、やっぱり少しちょっと不安もあったんです。今まで同じものをやってこなかったのが自分たちだったので、果たして同じものを持っていって、みんながどれぐらい楽しんでくれるのか。でも実際、「相合傘」はPersonaのときの衝撃がまだ残っていたんですよ。なおかつ自分たちの新しいこと、「SAWAGE!!!!」やファイヤードラゴン、サンダードラゴンの新曲も織り交ぜていったので、今までにないSUPER★DRAGONのライブで楽しかったという声も実際ありました。こういったことも確かに自分たちが今までやってこなかったなって、勉強になったライブでした。――傘を使った演出はいろんなグループがされている思いますけど、「相合傘」の演出はまた新しいですよね。志村最初作るときに、ちょっと舞台っぽく、じゃないですけど、世界観をそのまま持っていきたいなと思っていたんです。傘を使って踊ってみたらどうかなと思っていたら、演出の方と話して、傘を光らせてみようとか、その光った傘でどういうパフォーマンスにするか考えてみよう、ってどんどん練られていって、今の「相合傘」の形が生まれた感じですね。飯島Personaはそれまでの集大成を見せた感じがしていて。そういった部分でそのライブを超えるものを作っていかないといけないなと思っていたので「INFINITY」のハードルも高くなっているなとは感じていました。そんな中で、まだまだSUPER★DRAGONのいろんな部分を見たいって多分BLUEの皆さんが、今回のライブを通じて思ってくれたんじゃないかな、と感じました。あと、ホールツアーなので、全公演来てくれるBLUEも初めて来た方も楽しませられるように、ということで、撮影可能曲を作ったり。撮影可能曲が今回、日替わり曲になっていることもあって、BLUEの皆さんの記憶にも記録にも残せるようなライブになったのかな、と思います。――超えていかなきゃいけない、というプレッシャーはあったんですか?飯島もちろんいいプレッシャーは感じつつ、演出家の方も含めて会議するときにもともとある楽曲でもいろんな見せ方があるということがメンバーから意見が出たり、演出家さんの意見を聞いて作りながらも楽しめたなというふうに感じています。自分たちがしっかりと同じ方向を向いて、走っている限りは、越えていける自信はライブ作りをしていく上で少しずつ身についていったな、と。プレッシャーはやっていくうちに徐々になくなっていったと思いますね。メンバー全員で作り出すライブ――メンバーの皆さんがいろんな面で携わられていると思うんですけど、いまのSUPER★DRAGONのライブがどういうふうに作られてるのかも気になります。松村どうだろうね。演出家さんの叩きがあるよね。古川とりあえず大枠たたき台作ってきていただいて、それをメンバーとスタッフとでブラッシュアップしていこうっていう。特にPersonaはそうですね。軸から持ってきてもらって。INFINITYはゼロ段階から、割とこういう曲をやりたいと思っているとか、そういったことをPersonaのゲネの後に話したりとか。松村ゲネの前じゃない?古川そうだ、朝だ!電車遅れてて4人ぐらいしかいないときに(笑)。そういう段階からスタートしていました。でもPersonaを経て、演出家の方だったりとか、ライブチームとのコミュニケーションの取り方とか、多分感覚みたいなものも僕らも分かってきて。スタッフの皆さんも、結構委ねてくれる部分、信じてくれる部分みたいなのが増えたので、INFINITYはより一層クリエイティブにみんなで集中してできていましたね。――SUPER★DRAGONのライブはコンセプトをがっちり決まっている印象があるんですけど、それはみなさんで決められてるんですか?古川多分2021ぐらいまでは、名物プロデューサーみたいな人がいたんですけど。一同(笑)。古川知る人ぞ知るみたい人がいたんですけど、その人がいろんなところからインスピレーションを得て、演出家の方だったりとか、コンセプチュアルに作ってきてくれたんですけど、その意思を継いでいるところはあるかもしれないですね。その世界観が好きでファンになってくれたBLUEはたくさんいるので、そこはこれからも軸として、持っておきたいな、と思っています。――そのベースがあって、さらにブラッシュアップしている状態?古川そうですね。毎回いいライブ、いいツアーはできているなとは感じるんですけど、満足はしてないのでもっともっといろんなことやりたいという野心はメラメラ燃やしながらやっています。――そして、やはり衣装についてもお聞きしたいな、と思います。古川今回、INFINITYというタイトルで、「無限の可能性」というのが若干、宇宙っぽいんですよね。惑星がテーマになったり、冒頭の映像でも、そういう演出があったと思うんですけど。なので、惑星っぽい要素は登場衣装で、少し入っています。別に、このメンバーは木星担当で、とかはないんですけど、スタイリストさんと打ち合わせの時に、水金地火木天海冥にある意味当てはめるのは、いいんじゃないかな、みたいな話は出ました。割とスパドラは柄物を着たりするんですけど、普段の感じとまた違った、でも個性が出ててそれぞれ色がある感じにはできたんじゃないかな。――スタイリングが難しかった部分はありますか?古川中間ブロックで黒レースのシャツを着てたんですけど、あそこは個人的に一番ニュアンスが難しかったところですね。スタッフからレースのシャツ着るのどうだろうという意見があったんです。肌も透けて絶対ウケはいいなと思ったんですけど、他の衣装とバランスをとるのが難しくて。喜ばれるだろうけど、ほかの衣装と距離が離れちゃうのはな、って悩んだりしてたんですけど、そこにロックっぽいテイストを入れたりとか、レザーのパンツ履いたりとか。スタイリング自体はみんな一緒なんですけど、ボタン開けてるメンバーいたり、腕をまくっているメンバーがいたり、ということがいろいろできたので。喜んでもらえて嬉しかったですね。――ボタン外してるとか、まくってる、とかは「それそれ!」ってなる部分もありますよね。古川挙句の果てにお腹見せられて。志村挙句の果て!(笑)古川Personaのときもそうだったんですけど、「Not Enough」を初披露したときもお腹を見せるというのがあったので、めくれるスタイリングじゃなきゃいけない、ということがまずあったんですよ。今回もそうだったんですけど、シャツをインしていたの、スーツだったらできないじゃないですか。だからすごく考えましたね。パシフィコ横浜での公演、ツアーを経て得たもの――また次に向けて走り出してるところだと思うんですけど、今回のツアーですとか、パシフィコ横浜での公演を経てメンバー個々の進化をについてどのように感じていらっしゃいますか?松村ジャンくんとは連続リリースのときから一緒に製作をする仲良しなんですけど。古川仲いいからやってんの?(笑)松村仲悪かったらやらない。一同(笑)。松村一緒に製作してて、もうそのスタイルは板についてきたな、とは感じてるんですけど。元々、制作のスタイル自体がちょっと違うんですよね。わりとジャンくんがメロウに作る部分があって、それに対比させて僕がタイトにラップするみたいな、分業みたいな作り方なんです。でも今回のツアーの「maybe it’s you」と「Do It」でよりお互いの長所がめちゃくちゃ出たな、とは思っていて、そこは進化かな、と。ジャンありがとう。――和哉さんが感じたお互いの長所をお聞きしても?松村お互いもともとラップめっちゃうまいってのは、大前提なんですけど。古川うまいのは大前提?松村大前提。古川全然異論はないんですけど、おもろいな、と思って。松村僕は結構、リリックの密度にこだわったりしているのが強みかな、と思っていて。逆にジャンくんはちょっと力を抜く部分を作ってくれたりするところが強みですね。それを、一緒に進化できたな、って。INFINTYのツアーでお互いの強いところを伸ばせたな、って感じはしますね。古川洸希は周りのことがこんなに見れるようになったんだな、って。偉そうに言うつもりないんですけど、すごく感じました。ファイナルの前にメンバーでミーティングをする機会があったんですけど、ライブを作品として見たときに、ある1曲のブロックの中で、「ここはこういう世界観で多分こういう感じで運んでるから、この煽りは、ここでしない方がいいかも」って結構分析していたんですね。今までの洸希だったら、そこまでメンバーにちゃんと言えなかったかな、って。でも洸希自体のパフォーマンスも、洸希は足し算が本当にうまいからこそ、それがよりブラッシュアップされてるというか。本当に足してほしいときにすごくインパクトを残して足してくれるし、でも無駄なことはしない感覚も身に付けてメンバーに共有してくれるのは進化なのかな。それがどのタイミングでの進化だったのかは分からないですけど、INFINITYの最中にはすごく感じましたね。ビートボックスの進化は正直、あんまり分からない(笑)。ずっとうまい。志村基本うまいから。ほんっとにうまい。古川ずっとうまい中華みたいな。あんまり差がわからないんですよね。田中はははっ!――ご本人はあるんですよね、やっぱり。田中まあまあまあまあ。奥深いんで。志村彪馬はパフォーマンスの面でいうと、やっぱりストイック。年々ストイックになっていきますね。あとダンスが進化しているのを感じます。多分、本人が完璧じゃないと嫌だっていう性格もあいまってだと思うんですけど、ステージに立ってる姿、パフォーマンス力も華があって。そこは、彪馬の急成長に驚いてるんですけど。実際どこがどう変わったかという話を、本人としてるわけではないんですけど、きっと活動の中で彪馬が何かを受け取って、それを自分の中で昇華させて今のダンスに至ったのは本当にすごいことだな、と思います。古川5人で普段マイクを持って、歌だったりラップだったりってのはありますけど、5人それぞれ色があるので、彪馬の色はSUPER★DRAGONの音楽を明るくしてくれるというか。言い方が合ってるか分からないんですけど、ポップにしてくれる力が一番強いのかな。僕とかは多分アクを足していくタイプだと思ってるんですけど。聴きやすくしてくれるのが彪馬だな、と思います。それは多分、彪馬自身の魅力ですし、それがよりブラッシュアップされているのは感じます。池田ありがたいですね。完璧になれなくても自分が満足できるように探求するのが僕の人生だと思っているので、それが少しでも誰かに伝わっていれば本望です。楽はやっぱり自己表現が進化したなと感じます。パフォーマーとしてダンスに対する姿勢や、積極的に筋トレをしてる姿を見ると、ダンスという一つの体で行う自己表現に探究するものがあるんだと感じます。LIVEにおいて曲中の表情だったり、幼い頃とはまた違った魅力が、僕も刺激を受けますし他のメンバーにも良い影響をもたらしてくれると思います。伊藤楽は、ダンスはもちろんそうなんですけど、グッズというところでちょっと前から、統括をやってもらってて。基本全部やってくれてるんですけど、僕らがライブでBLUEを見て、BLUEが身に着けているタオルとかペンライト、服もみんな楽が考えてやってくれているのですごくいいものを作ってくれています。僕らも最後着たりしますけど、タオルも色のオーダーをメンバーに聞いて、それをグッズ担当の人につないでくれていたりするので、ありがたいですね。大変なことは多々あると思うんですけど。感謝しています。――細かいところまでやられているんですね。柴崎タオルも9色作るんだったら、自分たちの好きな色を持ってテンションあげてもらいたいな、って。メンバーの意見を取り入れるところは取り入れていって、僕が全部やろうかな、というところやっています。田中壮吾は見せ方の面では成長したのかな、と思いますね。Personaのピアノもそうですけど。今回、INFINITYの最終公演の映像をあとから観たんですけど、「SAWAGE!!!!」のときの壮吾の表情が一番輝いてたな、って。こんな綺麗な笑顔する人いるんだな、って。松村なにそれ、一目惚れした?古川推しができたときのやつだよ。田中いやいや、何事に対しても一生懸命なのが一番輝いているんですけど、より一層見えたな、と思えたので。すごい偉いな、と思います。志村偉いな?(笑)田中それこそピアノも、僕ループステーション失敗したっていってたじゃないですか。本当にピアノを完璧にこなしていたので、そのメンタルもすげえな、と思いました。見習わないといけないな、って。――同じ立場だったから余計に。田中そうですね。1人で見せるっていう面がPersonaでは一緒だったので、プレッシャーがある中で僕も学んだな、と思いました。柴崎玲於くんは、すごく楽しそうに踊ってるな、って思います。見てて、こっちも楽しくなるっていうか。古川進化?志村あんまり楽しくなさそうに見えた?古川あんなに内気な子だったのに、みたいな話なのかと(笑)。柴崎そういうことじゃないんだけど、より表情とか動きとかで、自分の伝えたいものがよりすぐに伝えられるようになっていってるのかな、っていうのが感じられて。だからそれがより見てて楽しいんですよね。特に「Aim so High」を踊ってる玲於くん好きです。本当楽しいんだろうなっていう。松村楽しい人。志村はははっ!古川ひょうきん担当。志村あながち間違いじゃない(笑)。柴崎でも「SAWAGE!!!!」の振り作るときは、ダンスに関しての知識は豊富なので、アイディアをたくさん出してくれたり、あとはライブの動画を見て気になったところを演出担当の方と話して、改善点を出してくれたりとか。パフォーマンス面でどんどん頼れる存在になっていってるな、っていうのを思いました。――より頼りになる存在に。柴崎そうですね。どんどん頼りになっていくと思います!ジャン常にライブは9人一緒にしているわけですから、少しずつスキルアップしているところも僕らにとっては自然に見えているところなので、はたから見たら、スキルアップしてるところはもっとたくさんあると思います。毅はライブだけではなく、基本的にまとめてくれる場面が多いんですけど、INFINITYでも作品として最初から最後まで流れを観たときにMCだったりで、毅が士気を上げているところはすごく強かったですね。「maybe it’s you」は今回バラードを珍しく一緒に歌ってるんですけど、毅のボーカルはイヤモニで聴いて、安定してんなぁと思いながら歌っていたので。古川安定してんな、って思いながら……。ジャン自分のパート歌ってた。古川(笑)。ジャン楽器もそうですけど、ちょっとしたブレは聴いてる側でピッチがずれちゃったり、聴こえ方とかいろいろあると思うんですけど、基本的に毅は、ボーカルとして安定感を作ってくれているな、というのは、改めて感じましたね。僕が知らないところで努力している中での進化だな、と思います。すごく研究熱心で、多分ボーカリストとしてのね、探究心があるんだと思います。志村颯はPersonaからそうなんですけど、振りも考えたり、また自分が相談する相手としてもどんどん、どんどん成長していって。本当に頼れる存在になりました。もうひとつ、脳が増えたじゃないですけど、何かパフォーマンスに関して相談できる人、頼れる人ができたことは進化というか。そこは颯が、パフォーマンスに対して真摯に取り組んでくれたからこそ、なるべくしてなったんだろうと思います。これからも颯と一緒に振りを考えたり、やっぱり僕ら9人もいるんだけど、どうしても1人だけで見るとなると本当に厳しいんですよね。颯も振りを作るのは楽しいって言ってくれているので、一緒に頑張っていきたいな、って思います。飯島和哉は今回のINFINITYもPersonaもそうなんですけど、一つ一つのフレーズの、ここを決めるぞというところのパッションみたいな……心を揺さぶられるポイントが前よりもすごく多くて。一緒に踊ってパフォーマンスしてるときでも和哉の煽りとか、ラップのワンフレーズがもう魂の叫びで。そういうときは僕もやってやるぞ!ってもうひとつギアをかけてくれるような……そういう魂のラップですね。技術面もですけど、一緒に踊ってて、特に感じる部分がそこだったので、これからも揺さぶってほしいですね。和哉魂のラップ(笑)。もう見出しやん。――大きなライブをふたつ経て、これからのSUPER★DRAGONについて、BLUEのみなさんにどのようなことを期待してほしいですか?古川先日EBiDAN THE LIVEもありましたけど、みんな気合入れてやりました。髪型一つとってもそうだし、いろいろとみんなで試行錯誤し合って、つかむぞ!ってやってたのもありますし、その気合は、今年の「mirror」のリリースもそうだし、Persona、INFINITYもそうだし。声もせっかく出せるようなったので、BLUEの輪をもっともっと広げていけるように、まだ予想だにしてないことを、もっともっと巻き起こしていきたいな、と思います。おまけ・もうすぐハロウィン、仮装するとしたら何がしたい?志村じゃあ吸血鬼で。一同(笑)。柴崎なんかないの、もっと。古川お前の吸血鬼、誰が見たいねん。志村ジャン見てて出てきた。昔に雑誌出たときに、ジャンが吸血鬼の仮装してたんですけど。というのと、昔に、吸血鬼の衣装でライブをしたことがあったんで吸血鬼かな、って。飯島僕はキノピオですね。志村キノピオ!?飯島USJ行ったときに、キノピオがいたんですよ。めちゃくちゃ可愛くて、そこからキノピオにハマっちゃって、1回仮装したい。池田僕はまあ玲於君と同じなんですけど、安定にドラキュラとかですかね。なんだかんだやったことないので。松村ドラゴンボールのミスターポポ。一同(笑)。松村でっかい唇つけて。バルクアップして。志村みんな好き、ポポ!ジャン僕はね結構毎年ちゃんとやってるんですよ。松村去年は?ジャン去年はゾンビ。ウォーキングデッドじゃないですけど。そうですね。『HUNTER×HUNTER』のヒソカか。古川あー、なるほどね。ジャンちょっとコアなんですけど、「ファイト・クラブ」って映画で、ディカプリオが白スーツを着ているシーンがあるんですけど、それを去年からやりたいなと思ってて。今年こそは。古川えー!なんでしょうね。難しいな。やったことがないんだよね、ちゃんと。僕もなんか、ドラゴンボールのピッコロとか。身長高いですし、ギリいけそうだな。ピッコロが履いてるブーツみたいなのを持ってるんですよ。ジャントンガリ?古川トンガリブーツみたいなのを持ってて。それを生かしてやりたいです。田中僕は……ハーレクインとかいいじゃないですか。志村ええ!?飯島女性側いくんだ?田中やってみたいな。古川やってみてほしい気がする。キツそうだけど。田中意外と女性側なんで。ちょっとやってみようかな、と。伊藤僕はSuicaのペンギンで。一回やってみたい。一同(爆笑)。志村いい!いいな!柴崎僕はふたつあってリアルにジョーカーやりたいんですよ。あと特殊メイクで猫やってみたいです。一同へ~!志村けっこう怖い奴じゃん。取材・文:ふくだりょうこ撮影:山﨑優祐ぴあアプリ限定!アプリで応募プレゼントメンバーのサイン入りポラを2名様に!【応募方法】1. 「ぴあアプリ」をダウンロードする。こちら() からもダウンロードできます2. 「ぴあアプリ」をインストールしたら早速応募!<CD情報>2023年9月27日(水) 発売FC限定盤 CD+Blu-ray+ブックレット「INFINITY TAPE」【ZXRC-2099】¥7,800(税込)「Reach the sky」以外の収録曲は10月11日配信スタート!
2023年09月28日ブレイクという言葉がどのような状態に達したら使われるのか明確な基準はない。神サイ、こと、神はサイコロを振らないはバンドの略称の浸透度、そして何より精力的なライブ活動と数々のタイアップによる楽曲のクオリティですでに多くの人にその存在を認識されている。4月にリリースしたシングル「修羅の巷」は、話題となったTBS系日曜劇場『ラストマン―全盲の捜査官―』の挿入歌となったことで、彼らの音楽はさらに広がっていった。そして、9月27日(水) に2ndフルアルバム『心海』がリリースされる。合わせてアナウンスされた全国ホールツアーとともに、いよいよ神サイのブレイクは本格的に加速していく。その重要な時期におけるバンドメンバー4人とのインタビューをお届けする。お客さんのいろんな表情が見られるのが生きがいになって、つまりそれが音楽をやる理由になっているんです(柳田)――まずは少し振り返ったところから伺います。今年1月から2月にかけて行われたZeppでの全国ワンマンツアー『雪融けを願う飛行船』はバンドにとってどんなツアーになりましたか?柳田周作(Vo)本当に最高でした。僕らも1ステップずつバンドとしてのレベルが高まっているという実感を得られましたし、同時に神サイファンの「ライブを一緒に作ろう!」っていう気迫みたいなものが、Zeppツアーではより濃くなったなと感じました。一緒に最高の景色を作ろうとしてくれている感じが今までにはない熱量で伝わって来ましたね。黒川亮介(Ds)Zeppツアーは東京のファイナルから声出しが解禁になったんですよ。自分たちは今までコール&レスポンスとかシンガロングを一緒にできる曲をずっと作って来たんですけど、声が出せなくて。デビューしたのがまさにコロナ禍だったので、バンド人生でお客さんが歌っているのを初めて聴いたツアーになりました。それを体験すると、やっぱり自分たちのパフォーマンスが上がっていくっていうのが身をもって体験できましたね。ライブをお客さんと一緒に作るっていうのはこういうことかっていうのを実感しました。吉田喜一(Gt)このツアーをきっかけに今後のライブがすごく楽しみになりましたね。もっとこうしたい、ああしたいっていうことがポジティブな意味でたくさん出てきて、メンバーともよく話し合いました。例えば(曲と曲の)つなぎの部分で今までにはなかったアイデアが生まれてきたり、本当に有意義なツアーでした。桐木岳貢(Ba)もちろんまだまだ未熟な部分はたくさんあるんですけど、でもそれ以上に楽しめましたね。やっぱり大きかったのはお客さんとの見えない絆というか、つながりが感じられたことでした。――Zeppツアーの時点、あるいは終わった直後くらいのタイミングで、今回のアルバムのイメージというのはあったんですか?柳田全然ですね。ツアーの時はツアーのことで頭がいっぱいでした。で、ツアーが終わってすぐくらいに制作が始まったのが「修羅の巷」(4月30日リリース)で、ドラマ(TBS系日曜劇場『ラストマン-全盲の捜査官-』)の挿入歌が決まったっていうタイミングでした。それをやりながら今回のアルバムに収録されている新録曲を同時に作り出したっていう感じだったと思います。柳田周作(Vo)――1stフルアルバム『事象の地平線』はバンドのそれまでの歩みのすべてを詰め込んだ作品だったと思うのですが、今回の『心海』はどうなんでしょう。よりアルバム1枚の世界観というものを突き詰めていった作品という印象を受けるのですが。柳田全曲をアルバムのコンセプトに沿って作ったというわけではないんですけど、改めてできた曲たちを並べてみると、タイトルも含めてコンセプチュアルなものにできそうだなっていう手応えがありました。前回のアルバムは、言ってしまえば最強の楽曲たちを詰め込んだ、良い意味でのリードトラックを詰め込んだベスト盤みたいな感じだったんですけど、今回は――もちろん全部リードトラックなんですけど――ひとつのコンセプトのもとに束ねられている、いわゆるフルアルバムらしい作品に仕上がったなと思います。――1曲目のインスト「Into the deep」がまさにアルバム世界の扉を開けるような感覚になりますよね。柳田そうですね。それも夢のひとつだったというか。神サイとしてインストを入れられたのも初めてだったので。実は「Into the deep」とその次の2曲目「What’s a Pop?」はもともと1曲だったんですよ。だから1曲目は2曲目に続く長いイントロというか。で、「What’s a Pop?」を作り始めたのは結構前で、Zeppツアーを回っている時だったか、そのすぐ後だったか、まだ次のツアーも何も決まっていないタイミングで、次ツアーをやるならどういう景色を見たいかっていうことで作った楽曲なんです。ピアノの音があり、ベースの音が入ってきて、四つ打ちで飛び跳ねる――そういう景色を想像することから生まれた曲ですね。――ライブの経験というのがそのまま曲に注入されているんですね。柳田昔はわりと根暗な曲が多かったんですけど(笑)、だんだんお客さんがハッピーになるような曲も増えてきて、そうするとお客さんのいろんな表情が見られるようになってきたんですよね。それが生きがいになって、つまり僕らが音楽をやる理由になっているんです。みんなが幸せそうに飛び跳ねている姿をイメージしてリズムを作って、そこにベースを入れていってという感じで。――そうすると、Zeppツアーで得た良い手応えとイメージが「What’s a Pop?」のきっかけになり、それがそのままアルバム制作へとつながっていったのでしょうか?柳田「What’s a Pop?」を作った直後にアルバムを制作しましょうっていう話が出てきたので、実は……って言って「What’s a Pop?」を聴いてもらったんです。当然、大事なアルバムの1曲目が全くの新録曲でいいのかっていう議論はあったんですけど、僕としては、インストがあって「What’s a Pop?」が始まるっていう揺るぎないイメージがあったので、そこはこだわりました。そうすることによって、コンセプチュアルなアルバム世界を構築できるっていうイメージも同時に湧いたので。――なるほど。柳田メンバーに聴いてもらった時に、ベースの桐木が、普段デモを送っても「ありがとう」ぐらいで、あんまり良いも悪いも言わないんですけど、珍しく「この曲いいね」って言ってくれたんですよ。――「What’s a Pop?」のベースはめちゃくちゃカッコいいですよね。音の説得力もあるし。桐木確かに、一番きれいにまとまって作れたベースラインだなって自分でも思いました。桐木岳貢(Ba)――デモを聴いて感じたのはどんなことだったんですか?桐木単純にメロディとか歌詞の内容がグッとくるものがありましたね。だからそれに素直に感じたままベースラインをつけていったっていう感じでした。吉田「What’s a Pop?」のデモが送られてきた段階では、まだアルバムの制作も決まっていなくて。でもそのあたりのタイミングで、柳田からガンガン曲が送られてきてたんで、正直デモの段階での記憶が曖昧なんです(笑)。実際に制作が始まって「What’s a Pop?」を仕上げていくなかで、この曲すごくいいなって思いましたね。どんどん頭角を現してくるというか。曲によって、一発で好きになる曲と何回か聴いてだんだんハマっていく曲ってあるじゃないですか?その両方を兼ね備えてる曲なんですよね。黒川たしかに。「What’s a Pop?」とか「Popcorn ’n’ Magic!」とか、同時期に曲のピースたちが送られてきて、どっちがどっちだったっけ?みたいな感じはありつつ(笑)、「What’s a Pop?」はドラム自体のレコーディングはしてないんですよ。――打ち込みですもんね。黒川そうなんです。だからライブでどう表現しようかなっていうのが、これからの楽しみとしてありますね。幅は広がっているんですけど、深くもなって行っている(黒川)――アルバムの制作に突入して、最初にイメージしたのはどんなことでしたか?柳田まずは「What’s a Pop?」があって、で、最後は「告白」で終わるんですけど、最初と最後にこの2曲を置いて、あとの曲を挟み込むっていうイメージは最初からありましたね。何もいじってないというか、素のままの音で締め括りたいっていうか。――アルバムのコンセプトにも関わってくるところなのかもしれないのですが、今回収録されている曲は、コンポーザーである柳田さんの思考がかなり凝縮されたものが多いなと感じました。柳田そうですね。パーソナルな部分っていうのは凝縮されていますね。それは僕だけじゃなくて、演奏面でもバンドの今のモードというか、かなり鮮度の高いものになっていると思います。――そしてもうひとつ大きな特徴として、各曲が明確にこのジャンルだと言えないような曲が多いですよね。単純にバラエティ豊かなアルバムっていうのではない、もっと本質的な部分でそのことは神サイを表しているように思います。そこはやはり意識して“自分たちはこういうバンドだ”っていうことに囚われないでやっていったということなのでしょうか?柳田まさにおっしゃる通りで、神サイは始まった時からずっとそういうスタンスだったんですよ。例えば、わかりやすく言うと、僕らメロコアバンドですっていうわけでもないし、ファンクバンドでもないし。その時その時でみんなが好きなものを取り入れてひとつの曲にしていくっていうことを、結成して8年くらいずっとやってきていて、今回はそれの集大成というか。いわゆるジャンルレスの究極体みたいなものがこの『心海』なんだろうなって思います。吉田ジャンルって決めたこともないですね。普段聴いてる音楽もみんなバラバラだし。どういう曲やりたい?っていうことは話すんですけど、俺らはこれで行くんだ!みたいなのはないですね。吉田喜一(Gt)桐木単純にみんな音楽が好きなんですよね。柳田のところにみんなで集まって、ただ音楽を聴いたりしてるんで、そういうことでそれぞれが今気になっているものを知るというか。だからそういうのが自分たちで作る音楽のベースになっているんですよね。黒川しかもみんな楽器が好きなんで、各々がプレイヤーとして追求していくっていうマインドがあって、幅は広がっているんですけど、深くもなって行っているなっていうのはすごく感じますね。柳田とにかく1曲ごとにやりたいこと、チャレンジしたいことっていうのを詰め込んでいます。――今回の収録曲の中でバンドにとって一番のチャレンジになった曲は何ですか?柳田間違いなく「スピリタス・レイク」ですね。――アレンジはサウンド・プロデューサーのYaffleさんですね。柳田まさにここ(このインタビューが行われた部屋)で、初めてお会いして、どういう方向性にしようかっていうことを話したりしました。僕はドラムを中心に曲の世界観を作りたいっていう話をして、「じゃあドランクビートってどう?」っていう話になったんです。ただ神サイではやったことがなかったので、Yaffleさんに「ドラムの黒川くんはドランクビートできる?」って言われて、「できるかどうかわからないけど好きだと思います」って。黒川ははは。柳田とりあえずチャレンジしてみるっていう姿勢で臨みました(笑)。――いかがでした?黒川レコーディングが、マジでこれ大丈夫かな?ってくらい不安ではあったんですよね、正直。聴くのは好きだったんですけど、自分がプレイヤーとしてやるってなるとまったく別の話になってきて。で、自分の中で一応形にして、僕の信頼するテックさんにデモを送ったんです。そしたら、そもそもドランクビートってヒップホップがルーツの打ち込みのビートなので、それを生ドラムで表現しようとした時に、めっちゃ悪く言えば下手くそに聞こえる可能性もあるっていうふうに言われたんですよ。それでレコーディング当日に実際にやってみて、レコーディングした音を聴いたらそのテックさんに、Yaffleさんが打ち込んでるドラムだと思ったって言われて。ヨレてるけどちゃんとつながってるって言ってくれたんで、そこは自分なりにクリアできたのかなって思います。あとはレコーディングの前にベースの桐木とテキーラで乾杯したのも良かったのかもしれないです(笑)。――はははは。柳田スピリタス(ウォッカ)を飲ませたかったんですけどスーパーになくて、なのでうちにあったテキーラとショットグラスを持ってきて。黒川めちゃめちゃチャレンジもできたし、ドラマーとしての新たな扉がまたここで開かれたなって、やってて思いましたね。黒川亮介(Ds)――そういう、やったことのないことへのチャレンジを通じて、バンドの輪郭がハッキリするというような感覚はあったりするのでしょうか?柳田何をやっても成立するなっていう確信は深まりますよね。最初の頃は、こうやっていろいろなことに手を出すものだから、ライブハウスの店長さんからは、「神サイってどこに行きたいの?」みたいなことを言われたりはしたんですけど、でも今も変わらずその旅を続けているというか。いろんなものを見て、いろんなことを吸収して、それを4人でやってちゃんと形にしていってるので、だからそれが神サイっていうか。特に「スピリタス・レイク」は冒険でしたね。――それで言うと、「修羅の巷」も相当なチャレンジでしたよね?柳田そうですね。――プロデュースに亀田誠治さんが入られて、曲の印象で言えばわりと柄の大きいロックというか。ブルージーな匂いも漂っていますし。柳田聴く人によってはロックバラードっていう人もいますね。僕は遅いテンポのロックが好きで、スタジアムが似合いそうというか、広い景色に映えそうな音楽というか。テンポが遅い分、遊びがたくさん入ってて、フェイクもいろんなパターンが即興で入れられるし、ライブがすごく楽しいんですよ、この曲は。音源にはないアウトロをやったり、すごく自由ですね。好きも嫌いもどちらも貫き通していないからこそ豊かな作品が作れている(柳田)――すでにお話に出た亀田さんやYaffleさんをはじめ、今回はいろんな人が関わっているというのも特徴としてありますね。5曲目に収録されている「六畳の電波塔」ではラッパーのRin音さんとコラボレーションしました。柳田Rin音くんは、僕らの「夜永唄」が割と知られてきてたのと同時期に彼もサブスクでガッと来てて気になっていたんです。そしたら強面のラッパーの人たちとバチバチやり合ったりしてて、でも声はすごくやさしいので、神サイの世界観に絶対に合うだろうなって思って一緒にやりました。ラスサビの〈柄にもなく賽の目を振った〉以降のリリックっていうのはもともとなかったんですよ。でもレコーディング当日に僕が、その前の〈たった一つ叶うなら〉のメロに対してラップを入れてほしいってリクエストしたんです。というやり取りがあって当日生まれたのがラスサビのラップです。――ここがあるのとないのとではかなり印象が違ってきますね。柳田だから鮮度ってすごく大事だなって思いますね。思いついた瞬間のエネルギーっていうんですかね。例えばスタジオミュージシャンの方はプロとして要求されたことをやらなければいけないと思うんですけど、バンドってまた違う部分が要求されるというか。何をやってもいい自由さはある。でもだからこそ発想の豊かさだったり、それに合わせてプレイヤビリティも必要になってくるんだと思うんですよね。――なるほど。先ほどの話に戻ると、「神サイって結局何がやりたいの?」っていう率直な疑問は、ある意味で音楽を知っているから思うことですよね。でも、そもそも音楽って自由じゃんっていうそこの根本を愚直に信じているのが神サイの4人で、だからその場の鮮度というものが大きな意味を持ってくる。柳田そうですね。――そこで聞きたいのが、そうした神サイの4人が、じゃあ一緒に掴んでいるものは何なのか?ということです。柳田何だろう……。おれ今回はこういう感じのことをやりたいんだよねって言って断られたことってないんですよね。ん?いや、あったな。あったあった。わかりやすく速いテンポのビートを提案した時に、ドラムの黒川は最初ちょっと嫌がりましたね。黒川何ていうんですかね、自分じゃなくてもいいかなって思ったのかもしれないですね、その時は。でも今はそれ、ちょっとやってみたい感じもありますけどね、逆に(笑)。だからそれも、やったことのないことだからチャレンジしたくなるんですよ。それが神サイなんだと思います。桐木時期みたいなものもあると思うんですよ。昔は柳田が4つ打ちは絶対嫌だって言ってたので。柳田たしかに。――今、バリバリ4つ打ちやってますよね(笑)。柳田なんならこのアルバムの半分そうですから(笑)。だからほんと不思議ですよね。たしかに時期によって各々にこれをやりたい、あれをやりたくないっていうモードはあるんですけど、そこが一貫してないっていうか、要するに否定しているわけではないんですよね。好きも嫌いもどちらも貫き通していないからこそ豊かな作品が作れていると思うので、とにかく制限は設けたくないですね。貪欲にいろんなものを取り入れたいし、自分にないものを追い求めていきたい。“らしさ”がないのが“らしさ”なのかなって思いますね。――あくまで今回のアルバム『心海』における神サイの音楽的中心にあるものは何かと考えた時に、12曲目の「夜間飛行」がそれなんじゃないのかなって思ったんですよね。で、それを突き詰めると、この曲ってもっともわかりやすいけど、でも何のジャンルとも言えないっていう曲なんですよね。だからそれが神サイっぽいということなのかと。柳田今回のアルバムは全部で13曲入っているんですけど、最後の「告白」は僕の中では“あとがき”っていうイメージに近くて。なので本編は12曲目の「夜間飛行」で終わりなんですよ。で、1曲目の「In the deep」は、最初に言ったみたいに「What’s a Pop?」のイントロって考えると、実質「What’s a Pop?」が1曲目になるんです。“ポップスとは何ぞや?”って「What’s a Pop?」で提起した疑問を、最終的に「夜間飛行」で〈I wanna be a Rockstar〉、“僕はロックスターになりたいんだ”という決意で物語を完結することが今回のキモというか。ポップスっていうのはあくまでもジャンルの話ではなくて、人に伝える手段であって、じゃあ人に伝わるっていうのはどういうことなのか?どうやったら自分以外の人の琴線に触れることができるんだろう?みたいなことを模索したこの1年半くらいだったんですよね。――Popは微妙にPopcornにもかかってるし(笑)。柳田ははは。「Popcorn ’n’ Magic」は一番最後にできた曲だったんですよ。僕の中ではデザートというか。もうこの曲は脳みそ空っぽにして楽しめるようなものにしたいなって思って。それまでの「スピリタス・レイク」とかでいろいろチャレンジしたことを全部取っ払って、とにかく楽しく曲を作ろう、これはおれにとってのご褒美だ!っていう感覚で作った曲です。――バンドにとってもご褒美だったんですか?吉田全然!ギターは大変でした(笑)。まあでも楽しかったですけど。桐木録りも最後だったので、リズムに関してはそれまでにいろいろ試したこととか気づいたことを踏まえて良いトライができましたね。柳田この曲ができてから、こればっかり自分で歌ってたからボーカル・レコーディングは2テイクぐらいですぐ終わりました(笑)。――曲順のストーリーも、もはやこれしかないというものですよね。柳田そうですね。ジャケットが今回4色展開なんですけど、色違いで上がってきたアートワークを見た時に、喜怒哀楽を表せるかもって思ったんですよ。だから曲順も3曲ずつで喜怒哀楽になっているんです。あとがき的立ち位置の「告白」を除くと全12曲になって、頭から3曲ずつで「喜」「怒」「哀」「楽」でブロックごとになっています。そこがうまくハマって、心のあり様を表しているということでアルバムタイトル『心海』という言葉が出てきました。偶発的にいろんなピースがハマっていったっていう感じですね。柳田周作(Vo)無理難題を自分たちに強いて、それができるようになったらまたひとつレベルが上がっている(柳田)――4曲目「Division」は「FREDERICA(フレデリカ)」というRPGゲームの主題歌ですね。柳田書き下ろしになるんですけど、ゲームのストーリーで重要になるのが言葉を失った世界なんですよ。言葉っていうのは人を救うこともできれば、逆に傷つけることもできる諸刃の剣みたいなもので、今SNSが当たり前になった社会において、心ない言葉みたいなものが飛び交う現状を見るにつけ、僕も心が苦しくなるんですよね。だからもっと人を楽しませたり笑わせたり、そういうことのために言葉は使われるべきなのになっていう思いを込めて作りました。――このアルバムの中ではもっともストレートなロックと言ってもいい曲ですね。柳田結構硬派なロックになったなという感じですね。シンガロングがあったりして、だからこれもライブをイメージすることでできた曲です。吉田ポストロック的なギターだったり、リズムも疾走感があってシンプルにカッコいい曲なので、ライブ映えしそうだなっていうのは作っている時からきちんとイメージできていましたね。柳田もうすでに各地の夏フェスなんかでもやってるんですけど、ライブでやるとBPMがめっちゃ遅く感じるというか。耳で聴くのとプレイするのとでは全然感覚が違うんですよね。なんならバラードを歌っているような感覚になるんです、ステージだと。――へー、そうなんですね。そのあたりはリズム隊としてはいかがですか?黒川最初の頃はたしかにそんな感じもあったんですけど、今はもう疾走感を感じながらやれています。だからまあ、ライブで成長していく曲なんでしょうね。10月から始まるホールツアーまでにどう仕上がるかが楽しみです。桐木そういう意味でも神サイのギラギラ感が結構詰まってる楽曲だと思いますね。――7曲目の「僕にあって君にはないもの」について伺います。というのも、これ、かなり不思議な曲なんですよね。不完全でいてすべてのバランスが取れている曲というか。生っぽい暖かみの中にギザッとしたものがあったり。柳田それこそドラムもシンバルを取っ払って、サビ頭にバシャーンと行かないあたりもちょっとモヤッとするというか、ギターのアーミングの浮遊感であるとか、いろんなことが少しずつ奇妙ではあるんですよね。ボーカルも過去最高くらいに(音程が)高くて、アルバムの中で一番歌的には難しい曲なんですよ。――テンポも独特ですよね。柳田そうなんですよね。ただでさえボーカルは高いのに最後、亀田さんのフラッシュアイデアで転調してるんですよ。結局この曲も無理難題を自分たちに強いて、それができるようになったらまたひとつレベルが上がっているっていうような曲で、アルバム通してそれの繰り返しでしたね。練習してどうのこうのじゃなくて、無理やり自分で可能性をこじ開けていくっていう感じです。――ギターはどんなイメージだったんですか?吉田レディオヘッドのジョニー・グリーンウッドが好きなんですよ。そういう、神サイのもともと持っていたシューゲイザ的な要素も醸し出しつつ、(エレキギターの)シングル(コイルピックアップ)のリア(ポジション)でガコッとしたアルペジオとアーミングのソロを作ろうかなっていう提案をしました。そしたら柳田の変な動画が送られてきて。柳田何度かアイデアのパス交換があった中で最終的に上がってきたものが、浮遊しながらアルペジオが進んでいくっていうようなギターで、すごいこの曲を汲み取ってくれてるなって思って。曲を作った身としてはそういう瞬間ってすごくうれしいんですよ。やっぱちゃんと伝わってるんだなって。それがあまりにもうれしかったので……思わず送っちゃいました。――内容は聞かないでおきます(笑)。きっとバンドにしかわからないことなのでしょう。柳田ありがとうっていう精一杯の感情表現ですね(笑)。吉田決してありがたいものではなかったですけど(笑)。そんなこんなでチームでやり取りして作ったギターソロなので結構思い入れのある曲ですね。しかも音もだいぶこだわったので。――ちょっと枯れてる感じが曲の世界観をうまく表現していますよね。リズムはどうでしたか?黒川ドラムは3点(キック、スネア、ハイハット)だけで。前回のアルバムにも3点だけの曲が1曲あって、ドラマーとしてビートだけを刻む曲が2ndアルバムでも作れたっていうのが、自分のビートの成長を聴いて感じられるなって思いました。あと、レコーディング中に思ったのが、亀田さんとかに「次はこういう気持ちでやってみて」って言われて、それでやると音の長さが変わるっていうか、自分の気持ちで音の長さが変わるという部分もちゃんとコントロールできるようにならないといけないんだなっていう発見もありましたね。細かいことですけどペダルも「スピードキング」っていうやつを使っていて、そのペダルの音がしっかりするんですよね。踏み心地も独特というか。桐木この曲に限ったことではないんですけど、ベースっていう楽器の役割がより知れたというか。曲の心臓部分ってドラムだと思ってたんですけど、本当に曲を支えるものはベースなんだなっていうことを認識できたんですよね。めっちゃ曲を壊すこともできるし、良くすることもできるから、すごく責任重大な楽器なんだなって改めて思いましたね。――お話を伺っていると、このアルバムを通してプレイヤーとしての進化が如実に感じられるということが言えるわけですね。柳田今までももちろんそうだったんですけど、今回は特に自分がどうしたいじゃなくて楽曲としてどうしたらいいかっていうところに対する姿勢がワンステップ上がったように思いますね。全部が固まってひとつの楽曲になるっていう、同じ方向を向いてみんなが進むことができたっていうのが一番成長した部分だと思います。やっぱりバンドだし、そこがすべてなのかなっていう気がしますね。――「PIA MUSIC COMPLEX 2023」をはじめとした夏フェスシリーズの後には、全国ホールツアー「心海パラドックス」が10月から始まります。柳田初めてのホールツアーだし、ホールツアーを妄想しながら作った曲たちばかりなので、ライブでのアレンジも楽しみです。――演出面も含めて何かありそうな気がしています(笑)。喜怒哀楽という裏テーマもありますし、ジャケットで描かれたアートワークがどう表現されるのか、とか。こちらも妄想をたくましくしておきます。柳田楽しみにしていてください!Text:谷岡正浩Photo:石原敦志ヘアメイク:荒木美穂スタイリスト:石黒亮一(ota office)ぴあアプリ限定!アプリで応募プレゼント★サイン入りチェキを1名様にプレゼント【応募方法】1. 「ぴあアプリ」をダウンロードする。こちら() からもダウンロードできます2. 「ぴあアプリ」をインストールしたら早速応募!<リリース情報>神はサイコロを振らない 2ndフルアルバム『心海』発売中【CD収録内容】1. Into the deep2. What’s a Pop?3. カラー・リリィの恋文4. Division5. 六畳の電波塔6. 修羅の巷7. 僕にあって君にないもの8. スピリタス・レイク9. 朝靄に溶ける10. Popcorn ’n’ Magic!11. キラキラ12. 夜間飛行13. 告白●初回限定盤A(雪融けを願う飛行船 Live盤)【1CD+1Blu-ray】5,500円(税込)※ブックレットは、スタジオとアウトドアロケーションで撮り下ろしたアーティストフォトのアザーカットを収録。ここだけでしか見られない貴重なショットの数々で構成。神はサイコロを振らない『心海』初回限定盤Aジャケット【Blu-ray収録内容】■『Zepp Tour 2023「雪融けを願う飛行船」 』at Zepp Haneda(TOKYO)・巡る巡る・タイムファクター・イリーガル・ゲーム・LOVE・1on1・REM・朝靄に溶ける (Guest : asmi)・目蓋・徒夢の中で・解放宣言・桃色の絶対領域(Cover)・愛のけだもの・キラキラ・クロノグラフ彗星・夜間飛行・パーフェクト・ルーキーズ・illumination●初回限定盤B(最下層からの観測&事象の地平線 Live盤)【1CD+2Blu-ray】6,600円(税込)※ブックレットは、『最下層からの観測』『事象の地平線』『雪融けを願う飛行船』の3本のライブの未公開ライブスチールショットを含み、ライブ映像と共に楽しめるような内容で構成。神はサイコロを振らない『心海』初回限定盤Bジャケット【Blu-ray Disc-1収録内容】■『東阪野音Live 2022「最下層からの観測」』at 日比谷野外大音楽堂・未来永劫・クロノグラフ彗星・揺らめいて候・パーフェクト・ルーキーズ・少年よ永遠に・illumination・泡沫花火・初恋 (Guest :アユニ・D(BiSH/PEDRO))・目蓋・導火線・遺言状・イリーガル・ゲーム・夜永唄・あなただけ・巡る巡る・タイムファクター・LOVE・1on1【Blu-ray Disc-2収録内容】■『Live Tour 2022「事象の地平線」』at LINE CUBE SHIBUYA(Day2)・タイムファクター・1on1・クロノグラフ彗星・少年よ永遠に・illumination・泡沫花火・六畳の電波塔 (Guest : Rin音)・愛のけだもの・夜永唄・あなただけ・イリーガル・ゲーム・揺らめいて候・カラー・リリィの恋文・未来永劫・僕だけが失敗作みたいで・LOVE・巡る巡る●完全数量限定Goods盤(UNIVERSAL MUSIC STORE限定発売)【1CD+T-shirt】6,600円(税込)Mサイズ:身丈69・身幅52・肩幅46・袖丈20Lサイズ:身丈73・身幅55・肩幅50・袖丈22XLサイズ:身丈77・身幅58・肩幅54・袖丈24※ブックレットは、素の表情が垣間見え、プライベート感も感じられるスチールショットで構成。神はサイコロを振らない『心海』完全数量限定Goods盤ジャケット神はサイコロを振らない『心海』完全数量限定Goods盤 Tシャツデザイン●通常盤【CD Only】3,300円(税込)神はサイコロを振らない『心海』通常盤ジャケット購入リンク:<ライブ情報>『PIA MUSIC COMPLEX 2023』9月30日(土) 東京・新木場若洲公園OPEN 9:30 / START 11:30チケット料金:12,000円(1日券)公式サイト:神はサイコロを振らない Live Tour 2023『心海パラドックス』10月28日(土) 大阪・オリックス劇場11月4日(土) 北海道・札幌道新ホール11月11日(土) 福岡・福岡市民会館 大ホール11月18日(土) 宮城・仙台電力ホール11月23日(木・祝) 岡山・岡山芸術創造劇場ハレノワ 中劇場11月25日(土) 新潟・新潟市音楽文化会館12月1日(金) 愛知・日本特殊陶業市民会館フォレストホール12月17日(日) 東京・東京国際フォーラム ホールAチケット料金:5,500円(税込)()公式サイト:
2023年09月28日映画『イコライザー THE FINAL』が10月6日(金) より公開される。このたび監督を務めたアントワーン・フークアのコメントが到着した。本作は、デンゼル・ワシントン演じる元CIAトップエージェントのロバート・マッコールが、世の悪を完全抹消する闇の仕事請負人(通称:イコライザー)として暗躍する姿を描いた人気シリーズの最終章。多くの観客を魅了し続けている大きな理由として挙げられるのが、本シリーズの主人公で、見返りを求めず、正義のために一人で悪と闘うマッコールという存在だ。この魅力的なキャラクターを生み出したフークア監督は、日本映画界が世界に誇る巨匠・黒澤明監督へのリスペクトを度々口にしており、黒澤に憧れてエンジニアから映画監督への道へ進んだほどの“クロサワ・フリーク”。彼は誰もが観るべき黒澤作品のひとつとして『七人の侍』を挙げ、「武士は一杯のご飯のために他人を助けるのですが、それは正義だから。彼らの行動にそれ以外の理由はありません」とコメント。目の前で困っている人がいたら放っておけず、どんなに強い相手であっても果敢に立ち向かい、一人で悪を成敗するというマッコールの人物像にもその影響は色濃く表れており、『イコライザー』シリーズと黒澤作品との共通点については、“正義が両作品において重要なテーマ”であることが伺える。そして、謎めいた一匹狼マッコールを演じているデンゼルにも数々の共通点があるようで、フークア監督曰く、マッコールの人柄には「勤勉」「謙虚」「人格者」と、かなりデンゼルの人柄が投影されているという。フークア監督は「ある日、フラフラと車道を歩き車に轢かれる可能性があるホームレスを見たデンゼルは、自分の車を停めて車から降り、そのホームレスの男性を歩道へ連れていったんです。またある時は、非常に荒れた地域に住み、すさんだ生活を送っていたある粗暴な子どもに話しかけ、その子の母親に会い、きちんと生活を送れるようにお金を渡す。そういうことをメディアのいないところで、ごく自然にたくさん行っているんだ」と話し、デンゼルの素の姿こそがそのままマッコールなのではと思えるようなエピソードを明かした。<作品情報>『イコライザー THE FINAL』10月6日(金) 公開公式サイト:
2023年09月28日ベン・アフレックが主演を務める超大作『ドミノ』は、ロバート・ロドリゲス監督が20年の歳月をかけて完成させた作品だ。これまで次々に新作を発表してきたロドリゲス監督はなぜ20年もの時間をかけて本作を映画化したのだろうか?映画『ドミノ』予告編10.27公開ロドリゲス監督は当初、アイデアを脚本化し、誰かに売ろうと考えていた。しかし、監督は周囲からこのアイデアを評価され、自身のオリジナルであることから、自分で監督すると決めたという。「時には、他より長く寝かせるべき映画もある。それに、映画で起こるひねりの中には、その本質を理解するために、人生で実際に体験しておかないといけないものもあった。もう少し長く生きてきた必要があったんだ。それらは、時間が経ったからこそできたものなんだよ」本作は、娘が行方不明になってしまった刑事ロークが、失踪した娘の行方と、相手の脳を“ハッキング”し自在に操る謎の男の行方を追うサスペンス大作だ。その内容は迷路のような不思議な展開で、ヒッチコック作品のような緊迫したサスペンス描写もふんだんに盛り込まれている。構想を練る20年の間に彼が得た経験やテクニックはすべて『ドミノ』に注ぎ込まれている。監督によると、当初の脚本では小さく描かれていた要素が長い時間をかけて成長していき、物語の重要な側面を担うこともあったようだ。情熱が冷めないうちに撮影することで活きのいい映画になる場合もある。しかし、『ドミノ』は長い時間をかけて“理想の状態”になった作品だ。何があっても手放したくない企画、時間をかけても実現させたかったアイデア、時間をかけたことで豊かになった内容。ロドリゲス監督の渾身の一作を心ゆくまで楽しんでほしい。<作品情報>『ドミノ』10月27日(金) 公開
2023年09月28日9月19日、渋谷WWW Xにて、銀杏BOYZの47都道府県を回る全国ツアー「世界ツアー弾き語り23-24 ボーイ・ミーツ・ガール Boi Meets Girrrl」が幕を開けた。銀杏BOYZが「世界ツアー」と称して47都道府県を回るのは、彼らが1stアルバム『君と僕の第三次世界大戦的恋愛革命』と『DOOR』をリリースした2005年以来、18年ぶりのこと。2024年7月まで続く予定の今回の世界ツアー。「弾き語り」とタイトルにあるように、今回は峯田和伸がひとりで回るツアーとなる。9月19日、開演15分ほど前に渋谷WWW Xの会場に入ると、場内には峯田が選曲した音楽が場内BGMとして流れていた。コックニー・リジェクツ、シャム69、マイ・ブラッディ・バレンタイン、ジュディ・アンド・マリー、フリッパーズ・ギター、ザ・ゲット・アップ・キッズ、フェルト……などなど。この日のBGMのプレイリストは峯田のインスタグラムでも公開されている。峯田は、今のように「プレイリスト」という言葉が頻繁に使われるようになる前からジャンルや国境や時代性を超えたたくさんの音楽を隣同士に並べていたし、そんな音楽の聴き方があることを彼に教えられた、という人は私だけでなくきっとたくさんいるだろう。この日のプレイリストも、いかにも峯田らしくざっくばらんとした、でも1本の道のようなたしかさを感じさせるもので、彼の愛着や記憶や知性によって繋がっていく音楽たちの、その生き生きとしたあたたかさが、開演前からWWW Xのフロアを包んでいた。そしてそれは、まるで部屋に招かれているようなあたたかさでもあった。開演前の場内アナウンスで、携帯電話の電源を切るかマナーモードにすることを求められた。フロアの前方には椅子席も用意されているし、ライブは静かに演奏に聴き入るものになるのかと想像したが……必ずしもそういうわけではなかった。決して物音を立ててはいけないような緊張感のある静かな空間だったわけではなく、だからといって、普段の銀杏BOYZのライブのような獰猛なエネルギーの爆発だけではなく。とても絶妙なバランスの中で激しさと穏やかさがじんわりと混ざり合っている、そんな空間だった。銀杏BOYZのメンバーも含めた、その場所に集まったすべての人たちが、それぞれの眠れない夜や眠りすぎた朝を持ち寄るような、そんな孤独と孤独が身を寄せ合う感覚は変わらずそこにあったが、でも、この日の空間が18年前ではなく「今」の銀杏BOYZでなければ生み出しえない空間であることも確かだった。中央にマイクが1本立てられたシンプルなステージに表れた峯田は、この日、アンコールも含めて計18曲をひとりで披露した。この日のギターは、みうらじゅんにもらったというギブソンのギターで、ライブで使用するのは初めてだという。選曲は新旧幅広かった。「40代になって、こんな曲やりたくないよー」と冗談交じりにぼやきながら始まった“トラッシュ”は、しかしながら、あの衝動性が今の峯田の身体性に昇華されているような凄みがあった。他にも、“夢で逢えたら”は美しく甘やかに響き、“ナイトライダー”は夢と現実のはざまを疾走するようで、“もしも君が泣くならば”では峯田がマイクを客席に向け、フロアにいる人々も声を上げて一緒に歌った。“少年少女”は力強く、照明が暗くなった中で彼が“光”のイントロを奏で始めるのを、息をのんで聴いた。1、2曲の演奏を終えるごとに始まる峯田のMC……というか、ほとんど「お喋り」といった方がしっくりくるトークも、熱気と沈黙と笑いが混ざり合う、この空間の豊かさを生み出すのに大きな役割を果たしていた。前日に美容院に髪を切りに行って「こんなふうにしてください」とクリープハイプ・尾崎世界観の写真を見せたら、馴染みの美容師さんに「峯田さんは峯田さんのままでいいじゃないですか!」と言われたという話。最近気になっているのはテレビ東京の中原みなみアナウンサー。入れ墨OKのサウナ付き銭湯に行って、そこで感じた心地よさ。チケット転売やインターネット、SNSの話。峯田は言っていた。「現実はつまんねぇし、ネットはネットで面白くないし。じゃあ、どこが居場所かって言ったら……ここ。ここだけなんだよ」「ギターをチューニングする姿を見せるのは素を見せるようで嫌だ」と、峯田は言っていた。この日改めて感じた、彼の奏でるギターでしか感じることのできない優しさや悲しさや体温があること。銀杏BOYZの音源を聴いて、そのノイズに身を委ねている時、「故郷の山形で峯田が見つめた雪の景色と心の世界は、こんな感じだったのかな」と思うことがある。その山形公演を含めた2024年4月までのツアースケジュールも、この初日WWW X公演の日に発表された。今回の47都道府県世界ツアーは峯田自身が発案したもので、峯田自身が何かを提案することは、実は銀杏BOYZの活動においては珍しいことなのだという。彼は言っていた。「このツアーは、混じりっ気のない僕の意思なんです」そして、最後にはまた東京に戻ってくる、とも。18年ぶりに47都道府県をまわる銀杏BOYZ。その先でどんな出会いが、どんな音楽が生まれるのか。とてもそわそわする。Text:天野史彬Photo:村井香<ライブスケジュール>銀杏BOYZ『世界ツアー弾き語り23-24 ボーイ・ミーツ・ガール Boi Meets Girrrl』※終了分は割愛■2023年10月4日(水) 埼玉・HEAVEN’S ROCK さいたま新都心 VJ-310月10日(火) 茨城・水戸LIGHT HOUSE10月11日(水) 福島・club SONICいわき10月16日(月) 京都・京都磔磔10月18日(水) 石川・金沢EIGHT HALL10月19日(木) 長野・長野CLUB JUNK BOX10月23日(月) 宮崎・宮崎LAZARUS10月24日(火) 鹿児島・鹿児島CAPARVO HALL10月26日(木) 熊本・熊本B.9 V110月31日(火) 群馬・前橋DYVER11月2日(木) 山梨・甲府CONVICTION11月6日(月) 岐阜・岐阜club-G11月7日(火) 奈良・奈良NEVERLAND11月9日(木) 和歌山・和歌山CLUB GATE11月13日(月) 岡山・岡山YEBISU YA PRO11月15日(水) 鳥取・米子AZTiC laughs11月16日(木) 島根・出雲APOLLO11月21日(火) 神奈川・F.A.D YOKOHAMA■2024年1月15日(月) 千葉・柏PALOOZA1月18日(木) 滋賀・滋賀U-STONE2月14日(水) 兵庫・神戸CHICKEN GEORGE2月15日(木) 三重・四日市CLUB ROOTS2月22日(木) 愛媛・松山WstudioRED2月24日(土) 徳島・徳島club GRINDHOUSE2月25日(日) 高知・高知CARAVAN SARY3月1日(金) 富山・富山SOUL POWER3月2日(土) 福井・福井 CHOP3月4日(月) 静岡・LiveHouse浜松窓枠3月12日(火) 秋田・秋田Club SWINDLE3月13日(水) 岩手・盛岡CLUB CHANGE WAVE3月15日(金) 山形・山形ミュージック昭和セッション3月19日(火) 長崎・長崎DRUM Be-73月20日(水・祝) 佐賀・佐賀GEILS3月22日(金) 大分・大分DRUM Be-03月26日(火) 北海道・札幌KLUB COUNTER ACTION3月28日(木) 北海道・函館club COCOA4月1日(月) 香川・高松DIME4月3日(水) 山口・周南RISING HALL4月4日(木) 広島・広島CLUB QUATTRO4月9日(火) 青森・弘前KEEP THE BEAT4月17日(水) 沖縄・桜坂セントラルto be continued【チケット料金】全自由 前売:5,500円(税込・ドリンク代別)※未就学児入場不可・小学生以上チケット必要※入場整理番号有り●チケットはこちら()※2024年公演の先行受付を10月3日(火) 23:59まで実施中関連リンク銀杏BOYZ Official WebSite: X:
2023年09月28日