先日公開を迎えた鬼才ラース・フォン・トリアーの問題作『ニンフォマニアック』。シャルロット・ゲンズブールを主演に迎え、女性の“セクシュアリティ”を大胆に描いた本作から本編映像がシネマカフェに到着した。凍えるような冬の夕暮れ、年配の独身男・セリグマン(ステラン・スカルスガルド)は、裏通りで怪我を負って倒れている女性・ジョー(シャルロット・ゲンズブール)を見つけた。彼は自分のアパートでジョーを介抱し、回復した彼女に尋ねた。「いったい何があったんだ?」するとジョーは自身の生い立ちについて赤裸々に語り始めた。それは、幼い頃から“性”に強い関心を抱き、数えきれないほどのセックスを経験してきた女性の驚くべき数奇な物語だった…。自らを色情狂と認める女性ジョーの「性」の旅路を、8つの章で描いた本作。『Vol.1』が先日公開されたが、SNSでは「面白かった」「フォントリアー入門作としても最適」「『Vol.2』を早く観たい」など絶賛の声が上がっている。その中で公開された今回の映像は、第3章のユマ・サーマン演じるH夫人の乱心シーン。色情狂のジョーの行動はいともたやすく、家庭を崩壊させるに値するものだったが、悪びれる様子もなく淡々としている。ジョーを演じるステイシー・マーティンに向かって「これほど残酷な人はいないわ。20年かけて織り上げた愛を引き裂くなんて冗談なんかじゃ済まない」と感情的になるユマは、子どもたちの居る前で叫び狂い、取り乱す。全編至るところに盛り込まれた過激なセックス描写にとどまらず、物語、映像、演技、ディテールのあらゆる面で、前代未聞のサプライズに満ちた本作は、トリアー作の中でも娯楽性豊かな“喜劇”ともいえる作品に仕上がっている。そんな本作に集結したのは、シャルロット・ゲンズブール、シャイア・ラブーフ、クリスチャン・スレイター、ウィレム・デフォー、ジェイミー・ベル、ステラン・スカルスガルドなど錚々たる役者たち。トリアー渾身の作品で新境地を開く俳優陣をぜひ劇場でご覧あれ。『ニンフォマニアック Vol.1』は公開中、『Vol.2』は11月1日(土)より新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町・渋谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ニンフォマニアック Vol.1 2014年10月11日より新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町・渋谷ほか全国にて公開(C) 2013 ZENTROPA ENTERTAINMENTS31 APS, ZENTROPA INTERNATIONAL KOLN, SLOT MACHINE, ZENTROPA INTERNATIONAL FRANCE, CAVIAR, ZENBELGIE, ARTE FRANCE CINEMAニンフォマニアック Vol.2 2014年11月1日より新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町・渋谷ほか全国にて公開(C) 2013 ZENTROPA ENTERTAINMENTS31 APS, ZENTROPA INTERNATIONAL KOLN, SLOT MACHINE, ZENTROPA INTERNATIONAL FRANCE, CAVIAR, ZENBELGIE, ARTE FRANCE CINEMA
2014年10月14日2014年2月、46歳の若さで急逝した、オスカー俳優フィリップ・シーモア・ホフマンの最後の主演作『誰よりも狙われた男』が、まもなく10月17日(金)より全国公開となる。当代最高の名優であり、同業の映画人たちからも絶大な尊敬と信頼を得ていた彼が、遺した本作から貴重なインタビュー映像が到着した。9.11から10年以上がたったドイツの港湾都市ハンブルク。かつてテロリストたちが住みつき、悪事を画策していたこの町で、極秘のテロ対策チームを率いるギュンター・バッハマン(フィリップ・シーモア)は、密入国したひとりの若者に目をつける。彼は、チェチェン出身のイッサ。イスラム過激派の容疑をかけられ国際指名手配されている男だ。イッサは人権団体の若手弁護士の女性アナベル・リヒター(レイチェル・マクアダムス)を介して、銀行家のトミー・ブルー(ウィレム・デフォー)と接触。彼の経営する銀行に、イッサの秘密口座があるという。一方、CIAベルリン支局マーサ・サリヴァン(ロビン・ライト)の介入も得たドイツの諜報界は、イッサの逮捕を計画。しかし、バッハマンはイッサをあえて泳がせ、さらなる“ある大物”を狙おうとしていた…。『カポーティ』(’05)でアカデミー賞「主演男優賞」を受賞し、『ザ・マスター』(’12)では、ヴェネツィア国際映画祭「男優賞」をホアキン・フェニックスと共同受賞したフィリップ・シーモア。映画界を代表する演技派として地位を確立していた彼が、期せずして最後に選んだ役柄は、『裏切りのサーカス』(’11)などで知られるスパイ小説の大家ジョン・ル・カレがあぶり出した、9.11以後のリアル諜報戦を生き抜く熟練スパイ、ギュンター・バッハマン。酒とタバコを手離さず、CIAのみならず自国の諜報組織とも闘いながら、己の信念を貫こうとする孤高の男、バッハマンの哀愁や、人間臭さ、秘めた正義をこれ以上ない深みで披露している。「もし、この映画を観て何も感じないのであれば…視野が固まっているね」と語るフィリップ・シーモア。彼の渾身の作品を、まずはこちらの映像から受け止めてみて。『誰よりも狙われた男』は10月17日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:誰よりも狙われた男 2014年10月17日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開(C) A Most Wanted Man Limited / Amusement Park Film GmbH (C)Kerry Brown
2014年10月10日歌手にして映画監督・俳優のセルジュ・ゲンズブールと、英国の名女優・歌手のジェーン・バーキンの間に生まれた元祖サラブレッド女優、シャルロット・ゲンズブール。今年、デンマークが生んだ鬼才中の鬼才ラース・フォン・トリアー監督と、実に3度目のタッグを組み、“女性のセクシャリティー”を描く2部作『ニンフォマニアックVol.1/Vol.2』に主演する。シャルロットを始めとする有名スターたちの恍惚の表情が切り取られたビジュアルや、劇場では流すことのできないR18+指定の予告編映像などのニュースが到着するたび、大きな注目を集め、『TOKYO TRIBE』の園子温監督や『愛の渦』の三浦大輔監督をも魅了した本作。自らを“ニンフォマニアック=色情狂”と断言する、シャルロット扮する主人公のジョーが、偶然出会った年配の男セリグマン(ステラン・スカルスガルド)にその半生を独白する形をとり、8つの章・2部作・計240分という長編で、ジョーというひとりの女性の“性”の旅路を辿っていく。キルスティン・ダンストらと共演したトリアー監督の前作『メランコリア』(’11)でカンヌを訪れていた際、すでに本作の構想を監督から聞いていたというシャルロットが、本作への出演とトリアー監督とのかかわりについて、赤裸々に語ってくれた。トリアー監督が「次はポルノ映画」と言ったとき、最初は「ジョークだと思った」というシャルロット。「彼は挑発的だから。それに彼からの依頼に過度の期待はしたくなかった。でも、監督が私に3度目の映画を依頼してくれるなんてすごいことだわ。とてもありがたかった」と、その当時をふり返って言う。ウィレム・デフォーと夫婦役となり、セックスの最中に我が子を失い、深い喪失感と自責の念にさいなまれる妻を演じた『アンチクライスト』(’09)で、トリアー監督に初めて起用されたシャルロット。その作品でも、全裸での自慰シーンや思わず目を伏せたくなる過激描写が物議を醸していたが、本作の衝撃度はそれ以上とか。2月、ベルリン国際映画祭での初お披露目では共演のシャイア・ラブーフが突然、記者会見場を後にするなど、場内外で話題を振りまいてはいたが、作品自体は概ね好評だった。だが、先日のベネチア国際映画祭で上映された『Vol.2』のディレクターズカット版にはかなりショッキングなシーンが盛り込まれており、途中で退席する人もいたという。そんな本作の脚本を初めて読んだときの気持ちを、シャルロットは「興奮したし、驚いたわ。どんな脚本か予想していなかったから、本当に驚いたの。それにもちろん、怖気づいたわ」と正直に語る。「とても大きなプロジェクトだったわ。『アンチクライスト』の時と同じように、年は取ったけれど、主題から外れたものや比喩全体を自分が理解できるかどうか確信がもてなかった」。「することがたくさんあった。(ジョーとセリグマン)両方のキャラクターが言っていることを理解するためにね。たとえセリグマンの気持ちをジョーが本当には理解できないとしてもね。でも、そこが私は面白いと思ったの。とても豊かで、強烈な脚本だった。だからどう言えばいいかしら?とても怖くて、エキサイティングで、同時に楽しくもある。この映画を観たときに私はそう感じたわ」。だが、シャルロット自身は、性に目覚めてからというもの男たちを漁るように求めるジョーのキャラクターには共感できたのだろうか。「彼女は人間に対してあまり楽観的じゃないわ。私は彼女に同意するわけじゃないけれど、彼女のことがとても好きだわ。彼女は人の心を動かす。映画の中で自分自身を見るのは奇妙だし、こんなふうに話すのも奇妙だけど、彼女をかばってあげたくなるの」と、その思いを語る。「彼女はもちろん彼ら(ジョーの相手となった男たち)を利用しているけれど、彼らに対して彼女が何の感情も持っていないわけじゃない。ただ、何のために彼らを利用し、自分が何を必要としているのか、彼女は分かっているの。彼女は自分の信条に従うの。もっと強い何か、つまり愛に突き動かされるまではね」。セックスを追求するあまり、時に過激さを通り越してコミカルにも映る本作だが、スクリーン上で自分の行為を見ることも、かなり奇妙な体験のはずでは…。「これは肉体とセックスの残酷さを描いた映画なの。上品ぶって隠すなんてナンセンスの極みだわ。ラースが言っていた。もし私がセックスしていると人々が信じたとして、私自身の道徳観の限界はどこにあるのかと。私は問題ないと思った。自分がしたことをちゃんとわかってさえいればね」と、シャルロットは言う。「それよりも思い込みの方が心配だった。いくつかの映像だけを見て、映画全体がそうだと思い込んでしまうことがあるでしょ。そういう狭い了見が怖かった。映画全体を見れば、何も問題ない。それどころか、セックスは映画の一部だと思うし、この映画の美しさでもある」。幾度となくトリアー監督の前で全てをさらけ出してきているだけに、シャルロットは監督の手法には絶大な信頼を置いているようだ。「しょっちゅう言っているけど、『アンチクライスト』も『メランコリア』も、キルステン・ダンストのキャラクターも、とても真実味があると思う。彼は女性キャラクターに彼自身を投影している。それがキャラクターたちに確かな真実味を与えているのだと感じるわ。でも彼は男性なの」。トリアー監督は自らを投影しつつも、そこに男性としての目線が入り込むことで、彼の描く女性はより真実味を増し、混沌として複雑な、リアルな人間の姿へと近づいているということなのだろうか。「彼が描くキャラクターには多くの曖昧さがあって、私はとても好きだわ。それにほかでは読むことのできない深みがある」と、言葉を続けるシャルロット。そんな彼女が本作で注目するのは、監督独特の“ユーモア”だという。「物語を語る方法になっていると感じるわ。でも、やっぱりラースだし、“彼の”ユーモアなの。この物語にはそれが特に必要だと思う」。すでに映画史上、最もセンセーショナルな問題作ともいわれている本作で、またもや全裸ばかりか、数々の過激シーンに体当たりで挑んだシャルロット。ひと皮も、ふた皮も向けた姿を、再び私たちに見せてくれるに違いない。『ニンフォマニアック Vol.1』は10月11日(土)より、『Vol.2』は11月1日(土)より新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町・渋谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ニンフォマニアック Vol.1 2014年10月11日より新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町・渋谷ほか全国にて公開(C) 2013 ZENTROPA ENTERTAINMENTS31 APS, ZENTROPA INTERNATIONAL KOLN, SLOT MACHINE, ZENTROPA INTERNATIONAL FRANCE, CAVIAR, ZENBELGIE, ARTE FRANCE CINEMAニンフォマニアック Vol.2 2014年11月1日より新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町・渋谷ほか全国にて公開(C) 2013 ZENTROPA ENTERTAINMENTS31 APS, ZENTROPA INTERNATIONAL KOLN, SLOT MACHINE, ZENTROPA INTERNATIONAL FRANCE, CAVIAR, ZENBELGIE, ARTE FRANCE CINEMA
2014年10月08日2014年秋、話題作がひしめく中で、続けて公開される2作品に重要なキーパーソンとして出演している女優、レイチェル・マクアダムス。『ラブ・アクチュアリー』などのラブコメの巨匠、リチャード・カーティス監督の集大成ともいえる『アバウト・タイム~愛おしい時間について~』(9月27日公開)では、持ち前の親しみやすさでキュートな存在感を放つ一方、フィリップ・シーモア・ホフマンの遺作となった『誰よりも狙われた男』(10月17日公開)では、スパイ小説の大家ル・カレの世界を映像に昇華させたアントン・コービン監督のもと、シリアスな演技を披露する。まったくタイプの異なる作品ながら、両監督がそろって絶賛するレイチェルの魅力に迫った。1978年、カナダ生まれのレイチェルは、幼いころから演技に携わり、早くから女優の道を志していた。テレビドラマなどに出演したのち、リンジー・ ローハン主演のティーン映画の金字塔『ミーン・ガールズ』(’04)で“意地悪な”学園の女王を演じて注目を集める。そして、同年、ライアン・ゴズリングと共演した『きみに読む物語』の大ヒットで世界的にブレイクを果たした。2005年には『ウエディング・クラッシャーズ』や『幸せのポートレート』に出演。さらに、ロバート・ダウニー・Jr&ジュード・ロウ共演の『シャーロック・ホームズ』(’09)と、続く『シャーロック・ホームズシャドウ ゲーム』(’11)ではアイリーン・アドラー役を軽やかに演じて印象を残した。作品ごとにまったく違った姿を見せる変幻自在の演技力で、名だたる巨匠監督たちにも愛されており、11年にはウディ・アレン監督の『ミッドナイト・イン・パリ』、12年にはヴェネチア国際映画祭とトロント国際映画祭で上映されたテレンス・マリック監督の『トゥ・ザ・ワンダー』、そしてブライアン・デ・パルマ監督の『パッション』と相次いで出演してきた。今後は、ジェームズ・フランコと共演するヴィム・ベンダース監督の『Every Thing Will Be Fine』(原題)や、ブラッドリー・クーパーと共演するキャメロン・クロウ監督作が控えるなど、いまや、ハリウッドには欠かせない存在となっている。『アバウト・タイム~愛おしい時間について~』では、注目の新鋭・英国男子、ドーナル・グリーソン演じる主人公ティムの恋人で、後に妻となるメアリー役に。キュートで親しみやすい笑顔を振りまきながら、実直な演技でハートウォーミングな物語に華を添えている。カーティス監督は、そんなレイチェルを起用を、「以前から切望して、今回やっと叶った。『ミーン・ガールズ』での演技を観て、レイチェルならコメディを演じ切れるはずだという確信があったんだ」と明かす。「彼女はどの作品でも素晴らしい演技を見せてくれるし、癒しの力を持っている。彼女は非常に面白味のある女優だし、この映画でも見事に才能を発揮してくれたと思う。シーンのたった10秒で、私が望む通りの感情を表現してみせ、台本なんて必要ないんじゃないかと思うほどだったね。彼女はスタートした瞬間からすべてを表現しているから、初めて見る素晴らしい才能にちょっと圧倒されたよ」と絶賛した。一転、『誰よりも狙われた男』では、人権団体に所属する若い弁護士アナベル・リヒター役を演じたレイチェル。国際指名手配されている謎めいたチェチェン人イッサ・カルポフを助けるため尽力し、イッサと、フィリップ・シーモア扮するテロ対策のスパイチームを率いるバッハマン、そしてウィレム・デフォー演じるハンブルグの大手銀行家とを結ぶ重要な役どころを熱演する。ル・カレの原作小説を、スタイリッシュな映像感覚と繊細なストーリーテリングで、ハイクオリティな知的エンターテイメントに仕立てたコービン監督は、「今回、レイチェルは普段演じているような役柄ではなく、よりシリアスで挑戦的な役を演じているが、とても素晴しかったよ」とふり返っている。「裕福な家庭に育ったアナベルを演じる彼女の姿はとても美しかった。彼女の父親は裁判官の設定だが、アナベルは彼女なりに反抗をするんだ。今回、レイチェルは本当によくやってくれたと思う。ウィレムとフィリップの役の間で、非常に美しいバランスをもたらしてくれた」と、実力派キャストが勢ぞろいした本作での健闘を称えた。まるで別人のような、この2作での彼女にぜひ注目してみて。『アバウト・タイム~愛おしい時間について~』は9月27日(土)より全国にて公開。『誰よりも狙われた男』は10月17日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:アバウト・タイム愛おしい時間について 2014年9月27日より全国にて公開(C) Universal Pictures
2014年09月18日劇場ではNG、ネット上でもギリギリなのでは!?と思うほどの過激な予告編や、豪華キャストが目を惹く美麗な3種のチラシの登場と、すでに大反響を巻き起こしているラース・フォン・トリアー監督の最新作『ニンフォマニアック』 。このほど、本作をいち早く鑑賞した『愛のむきだし』『TOKYO TRIBE』の園子温監督を始め、作家のよしもとばなな、非モテ女子エッセイなどで知られる能町みね子、『愛の渦』の三浦大輔監督ら、さまざまな著名人からコメントが到着。いずれも共感と感嘆、そして若干の嫌悪さえ入り混じった感想を寄せており、またもや物議をかもしそうな第4弾のチラシビジュアルとともに解禁となった。ある冬の夕暮れ、年配の独身男・セリグマン(ステラン・スカルスガルド)は、裏通りで怪我を負って倒れている女性・ジョー(シャルロット・ゲンズブール)を見つけ、自分のアパートで介抱する。やがて回復したジョーは、自身の生い立ちについて赤裸々に語り始めた。それは、幼いころから“性”に強い関心を抱き、数えきれないほどのセックスを経験してきた、ひとりの女性の驚くべき数奇な物語だった――。先日行われたベネチア国際映画祭での上映も話題となった本作は、作品を発表するたびに賛否両論を巻き起こすラース・フォン・トリアーが贈る、女性のセクシュアリティの物語。監督のミューズであるシャルロット・ゲンズブールと、「ミュウミュウ(miu miu)」の広告モデルにも抜擢されたステイシー・マーティンが演じる、自らを色情狂と認める女性の半生を、『Vol.1』117分、『Vol.2』123分の2部構成に及ぶ大作で描き切っている。ほかにも、シャイア・ラブーフ、クリスチャン・スレイター、ジェイミー・ベル、ユマ・サーマン、ウィレム・デフォーなど錚々たるキャストが出演。著名人たちもそのコメントで触れているように、これまでの暗く、気を滅入らすようなトリアー作品とは一線を画す衝撃作は、これまで以上の関心を引きつけることは間違いない。<著名人コメント>よしもとばなな(作家)笑ってはいけないはずの場面で何回も吹き出してしまった。ここまで来ると痛快です!彼の撮った映画の中で私はいちばん好き。園子温(映画監督)最近、映画が甘すぎて面白くないと思ってる俺にとって、これほどの好物はない。これぞ求めてた映画!これぞラース・フォン・トリアーの醍醐味!日本の女優はこれを見て猛反省して、今すぐ全裸になってFU◯Kシーンをしろ!桜木紫乃(作家)愛が嫉妬交じりの強い性欲にすぎないなら、性欲もまた、愛と嫉妬を煮詰めたかなしみに過ぎないのだろう。官能作品の役割は『赦し』。腹が立つほどの、傑作!樋口毅宏(作家)罪なき者のみラースに石を投げよ。人類はみなセックスの囚人だ。現代の「好色一代女」。そして「O嬢の物語」。あるいはバージョンアップした「エマニュエル夫人」。田口ランディ(作家)主人公・ジョーのオーガズムへのひたむきさは喜劇的であり、そこに愛というエゴが介在しないゆえに、清々しく美しい。悲劇とは愛の産物なのだとラース・フォン・トリアーは世間の恋愛ドラマをあざ笑っている。日常的価値観が転倒し、世界がぐるぐる回転する。驚天動地、トリアーの映画魔術に卒倒です。菊地成孔(音楽家・文筆家・音楽講師)安心して「大嫌い」と言える監督のひとりで、「了簡変えてコミカルになった」と聞いたので観たのですが、確かにコミカルではあったけど了簡はほとんど変わってなかったです(笑)。能町みね子(漫画家)どろどろで気持ちいい女の一代記。愛とか恋とか凡庸なものにふりまわされないでいたいと改めて思った。長塚圭史(劇作家・演出家・俳優)あまりに多くのショットが脳裏に刻まれてしまった。嫌だと言えば偽善になるが、頷けば狂気に陥ったのかと恐ろしい。それでも美しさを認めてしまうのはどうしたわけか。見てはいけないという理性を、肉体が拒絶する。雨宮まみ(ライター)「色情狂」という形をとって描かれる、「普通の」女の性欲の抑圧の物語。4時間かけてひとりの女の普遍的な人生を観たあと、悲鳴を押し殺さずにはいられない悪夢が待ち構えている。この悪夢こそがトリアーであり、現実である。三浦大輔(劇団ポツドール主宰・劇作家・映画監督)ただの「セックス好きな女」の話をこれでもかというくらい、まわりくどく、露悪的に描く執着心に、おっさんの哀愁を帯びた、しつこすぎる「前戯」を見た気分になった。『ニンフォマニアック Vol.1』は10月11日(土)より、『Vol.2』は11月1日(土)より新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町・渋谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2014年09月13日シャルロット・ゲンズブールを主演に迎え、鬼才ラース・フォン・トリアーが女性の“セクシュアリティ”を大胆に描いた映画『ニンフォマニアック』。先日、シャルロットを始めとした豪華実力派キャストの衝撃なビジュアルが公開されたが、このほど主人公の「性」の旅路を覗き見ることができる予告編が到着。そのあまりの過激さに、ソフトver.とハードver.の2種類として異例の同時公開されることとなった。凍えるような、ある冬の夕暮れ。年配の独身男・セリグマン(ステラン・スカルスガルド)は、裏通りで怪我を負って倒れている女性・ジョー(シャルロット・ゲンズブール)を見つけた。自分のアパートでジョーを介抱した彼は、回復した彼女に「いったい何があったんだ?」と尋ねる。やがて、ジョーが語り始めたのは、幼い頃から“性”に強い関心を抱き、数えきれないほどのセックスを経験し、自らを“色情狂”と認めた女性の驚くべき数奇な物語だった…。カンヌ国際映画祭において『奇跡の海』で審査員特別グランプリ、『ダンサー・イン・ザ・ダーク』でパルムドールを受賞したトリアー監督の最新作。自らを色情狂と認める女性の半生をVol.1、Vol.2の2部構成で描き切った。全編至るところに盛り込まれた過激なセックス描写にとどまらず、物語、映像、演技、ディテールのあらゆる面で、前代未聞のサプライズに満ちた衝撃作と言われている。このトリアー渾身の企画に、集結したのは主演を務めるシャルロットほか、シャイア・ラブーフ、ユマ・サーマン、クリスチャン・スレイター、ウィレム・デフォー、ジェイミー・ベル、ステラン・スカルスガルドら演技派俳優陣。今回到着した2種類の予告編。ニンフォマニアック(色情狂)と自認するシャルロット扮するジョーが辿ってきた人生を、セリグマン(ステラン・スカルスガルド)に独白する形で物語は進む。若かりし頃のジョー(ステイシー・マーティン)が奔放に性を謳歌する『vol.1』と、ジョーが苦悩しながらも真の愛を探求する『vol.2』の全8章からなるめくるめく映像世界に魅了される予告編に仕上がっている。ソフトver.は、本編の魅力を極力削ぐことなくレイティングGの作品にも掲出可能なように過激な表現を抑えている。一方のハードver.では、映像世界の魅力を最大限に伝えるべく、R18+本編と同様にセンセーショナルで過激な性表現の一端も盛り込んだ映像に仕上がっている。ハードver.の予告編は劇場掲出不可とのことで、公式HPでは注意文と共にアップされるようだ。『ニンフォマニアック Vol.1』は10月11日(土)より、『Vol.2』は11月1日(土)より新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町・渋谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ニンフォマニアック Vol.1 2014年10月11日より新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町・渋谷ほか全国にて公開(C) 2013 ZENTROPA ENTERTAINMENTS31 APS, ZENTROPA INTERNATIONAL KOLN, SLOT MACHINE, ZENTROPA INTERNATIONAL FRANCE, CAVIAR, ZENBELGIE, ARTE FRANCE CINEMAニンフォマニアック Vol.2 2014年11月1日より新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町・渋谷ほか全国にて公開(C) 2013 ZENTROPA ENTERTAINMENTS31 APS, ZENTROPA INTERNATIONAL KOLN, SLOT MACHINE, ZENTROPA INTERNATIONAL FRANCE, CAVIAR, ZENBELGIE, ARTE FRANCE CINEMA
2014年07月30日映画ファンのみならず、同業者である多くの映画人たちから絶大な尊敬と信頼を得ていた名優、フィリップ・シーモア・ホフマン。『カポーティ』(’05)ではアカデミー賞「主演男優賞」に輝き、近年もポール・トーマス・アンダーソン監督作『ザ・マスター』で鬼気迫る演技を見せた彼が、2月、46歳の若さで急逝したことは、世界中に大きな衝撃が走った。このほど、そのホフマンが最後に遺した主演作『A MOST WANTED MAN』(原題)が、『誰よりも狙われた男』として10月より日本公開されることが決まった。舞台はドイツの港湾都市ハンブルク。諜報機関でテロ対策チームを率いるスパイ、ギュンター・バッハマン(フィリップ・シーモア・ホフマン)は、密入国したひとりの若者に目をつける。彼の名前はイッサ。体中に拷問の傷跡があり、イスラム過激派の容疑をかけられ国際指名手配されている男だ。イッサは人権団体の若手弁護士アナベル・リヒター(レイチェル・マクアダムス)を介し、秘密口座を巡って銀行家のトミー・ブルー(ウィレム・デフォー)と接触するのだが…。原作は、ゲーリー・オールドマン、ベネディクト・カンバーバッチら豪華キャストで映画化された『裏切りのサーカス』で知られるスパイ小説の大家、ジョン・ル・カレの2008年発表の傑作ミステリー。冷戦時代の東西対立といった構図ではなく、“9.11”以降の混沌とした複雑な時代を象徴するスパイものとして、テロ対策を軸にした現代の諜報戦をリアルに描き出している。本作でホフマンが演じたのは、ドイツ・ハンブルクの小さなテロ対策スパイチームを率いる男、バッハマン。酒とタバコを手離さず、組織との軋轢と闘いながらも、己の信念を貫こうとする孤高の男が持つ凄みや哀愁、人間臭さを、ホフマンはこれ以上ない深みで演じ切っている。そして、ハンブルクの国際金融界を代表する、英国人銀行家トミー・ブルーには、アカデミー賞に2度のノミネート経験を持つウィレム・デフォー。また、ホフマンが「女性版バッハマンのようなところがある」と語るCIAエージェント、マーサ・サリヴァンに、『美しい絵の崩壊』のロビン・ライト。さらに人気女優レイチェル・マクアダムスが、理想主義の人権派弁護士アナベル・リヒターを演じるなど、ハリウッドきっての実力派俳優たちが集結。さらに、本作の展開の鍵を握るイッサ・カルポフには、監督が「彼は掘り出し物だった。無名の素晴らしい俳優を見つけ出せたことは幸運だった」と語る、ロシア出身のグレゴリー・ドブリギンが抜擢。そのほか、『東ベルリンから来た女』の名女優ニーナ・ホスが、バッハマンの忠実な右腕イルナ・フライ役、『ラッシュ/プライドと友情』での好演が記憶に新しいドイツのスター俳優ダニエル・ブリュールが、バッハマンのチームに欠くことのできないマキシミリアン役を演じている。監督は『コントロール』『ラスト・ターゲット』のアントン・コービン。スタイリッシュな映像と、伏線に伏線を重ねた繊細なストーリーテリングで、ル・カレの世界観を見事に映像化。ハイクオリティな知的エンターテイメントに仕立てあげた。コービンは、この素晴らしい仕事を一緒に成し遂げた亡きホフマンに、「彼はこの映画を本当に誇りにしていたことを僕は知っている」と明かし、熱烈な賛辞を捧げている。『誰よりも狙われた男』は10月、TOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2014年07月14日本年度ベルリン国際映画祭「銀熊賞(審査員グランプリ)」を受賞し、公開するやいなや各国で次々と記録を更新、ウェス・アンダーソン監督最高の大ヒットとなり、世界中で大旋風を巻き起こしている『グランド・ブダペスト・ホテル』。先日、一般の方を抽選で募った『グランド・ブダペスト・ホテル』リレー試写会が行われ、上映後のトークショーには、かねてからアンダーソン監督と親交の深いファッションライター・エディターの野村訓市氏が登壇したが、なんと、そこに『her/世界でひとつの彼女』のプロモーションで来日していたスパイク・ジョーンズ監督が、飛び入りで参加していたことが分かった。世界大戦前夜の1932年、美しい山々を背に優雅に佇む、ヨーロッパ随一のグランド・ブダペスト・ホテル。エレガントな宿泊客たちのお目当ては、“伝説のコンシェルジュ”グスタヴ・H(レイフ・ファインズ)だ。ある日、グスタヴの長年のお得意様である伯爵夫人のマダムD(ティルダ・スウィントン)が殺され、遺言で貴重な絵画「少年と林檎」を贈られたグスタヴが容疑者にされてしまう! グスタヴは自らの潔白を証明するため、そして命より大切なホテルの威信を守るために、愛弟子のベルボーイ・ゼロ(トニー・レヴォロリ)と共に、ヨーロッパ大陸を逃飛行しながら謎に挑む──。一般試写会後のトークショーに登壇したのは、数々のファッション誌、カルチャー誌にてライター・編集者をしている野村さんと、そのこだわりとセンスから圧倒的支持を得ている男性誌「POPEYE」編集長の木下孝浩氏。実は野村さんは、アンダーソン監督初期の作品から出演し続けているビル・マーレイやエイドリアン・ブロディ、エドワード・ノートン、ティルダ・スウィントン、さらにウィレム・デフォー、ジュード・ロウ、シアーシャ・ローナン、レア・セドゥら超豪華なキャストに混じって、日本人ツーリスト役として出演を果たしていたのだ。「撮影が行われたのは一昨年の1月で、少し会うつもりだったのに、急にウェスのスタッフからメールがガンガン届くんです。身長は何センチだ、髪型はどんなだ、髭は生えているか?とか」と、ふり返る野村さん。本作は現代、1960年代、そして大戦前夜の3つの時代が描かれているが、ジュード・ロウも出演する60年代のシーンで出演することになったという。仕事で事前のフィッティングが出来ず、衣装を自前で用意することになったのだが、アンダーソン監督独特のこだわりから、持っていったパンツの裾を有無を言わさずバッサリ切られてしまったという野村さん。それを受け、木下さんは「この作品に限らずですが、とにかくファッション、セット、スタイルが洒落ていますよね。N.Y.のテイラーで自分のスーツを作り続けていたり、こだわりが普通じゃなくて、ほかのニューヨーカーとは違う」と監督のセンスを絶賛。「あとは彼が取材嫌いっていうのも編集者としてはそそられます」と話した。また、野村さんは「現場での夕食は必ずみんなで食べるのが決まり(笑)。僕は数日でしたが、ほぼずっといたレイフ(・ファインズ)は『たまには外でひとりで食べたい』と言っていたが、ウェスに『だめだ』と言われたそうです」と、アットホームな雰囲気を感じさせる撮影中のエピソードも明かしてくれた。すると、質疑応答でサプライズが!野村さんとやはり親交があり、飛び入り参加していたスパイク・ジョーンズ監督がなんと挙手!野村さんに役作りについて質問し、会場は一気にヒートアップした。最後は、野村さんが「『グランド・ブダペスト・ホテル』が豪華キャストによるミステリー仕立てのエンターテイメントだとしたら、『her』は主役のホアキン・フェニックスと声だけの出演だけどスカーレット・ヨハンソンの感情の揺れ動きを描いたエモーショナルな作品。同世代のふたりの監督が互いに違ったアプローチで作ったこの2作品を、ぜひみなさん観てください!」と締めくくった。『グランド・ブダペスト・ホテル』は6月6日(金)よりTOHOシネマズ シャンテ、シネマカリテほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:グランド・ブダペスト・ホテル 2014年6月6日よりTOHOシネマズ シャンテ、シネマカリテほか全国にて公開(C) 2013 Twentieth Century Foxher/世界でひとつの彼女 2014年6月28日より新宿ピカデリーほか全国にて公開(C) 2013 Untitled Rick Howard Company LLC All rights reserved.
2014年05月29日ラース・フォン・トリアー監督の話題作『Nymphomaniac』(原題)に出演しているシャイア・ラブーフが、ベルリン国際映画祭の同作のプレミア上映の際、タキシードに紙袋を頭からかぶって登場したことが、複数メディアの報道で明らかになった。紙袋には黒マジックで「I AM NOT FAMOUS ANYMORE」(僕はもう有名人じゃない)というメッセージが書かれていたと米エンタメ情報サイト「Variety.com」は報じている。またプレミア・イベントの前に行われた記者会見の際、シャイアは同作にふんだんに表現されるセックスシーンについて質問され、「カモメがトロール船を追いかけるとき、それは彼らがサーディンがたくさん海に投げ込まれると思うからです」と元マンチェスター・ユナイテッドのエリック・カントナ選手が1995年に記者会見から急に離席する前に言った言葉を引用し、同様に記者会見の場から去ったという。シャイアは、今年1月に、彼が昨年カンヌ国際映画祭のために作った「Howardcantour.com」と呼ばれている短編映画の中でグラフィック小説家ダニエル・クラウスの仕事を盗用したことが明らかになり、ネット上で大炎上をくらってから、様子がおかしくなっているように見える。シャイアは、一連の謝罪の言葉をダニエル宛てに発表したが、これらがリリーという名のユーザーによって4年前に「Yahoo!Answers」に書かれた投稿に非常に類似していることが明らかにされ、問題は悪化。その後、シャイアは「公の世界から引退する」とツイッターで発表するに至っている。今回の作品は、『ダンサー・イン・ザ・ダーク』『メランコリア』など問題作を続々に発表しているトリアー監督の新作で、シャルロット・ゲンズブール、ウィレム・デフォー、ユマ・サーマン、クリスチャン・スレイターらが出演し、ひとりの女性ジョーの性の歴史が描かれるという。シャイアは、ステイシー・マーティンが演じる若い頃のジョーと関係を持つ男性のひとりで、会社員のジェローム役を演じている。シャイアは「これまでは、危機に直面する普通の男性の役を演じてきたけど、邪悪で冒とく的で、破壊的なキャラクターを演じられると思ったんだ」とジェローム役を演じたかった気持ちを明かしていた。2部構成の『Nymphmaniac』は、アメリカではパート1が3月に、パート2が4月に公開予定されることになっている。(text:Mieko Nakaarai)
2014年02月10日映画ファン、海外ドラマファンならハマること間違いなし!あのエレン・ペイジ、ウィレム・デフォーというアカデミー賞ノミネートの経験を持つ実力派俳優陣が出演している、話題の新感覚サスペンス仕立てによるプレイステーション3最新ソフト「BEYOND: Two Souls」が発売された。これまでのゲームと何が違うのか?普段、ほとんどゲームをすることのない人々までをも虜にするという本作の魅力とはどこにあるのか?その面白さを徹底分析!まず、なんと言ってもこのゲームの魅力は練りに練られたストーリー。古くは「X-ファイル」、近年では「HEROES」や「SUPERNATURAL スーパーナチュラル」を彷彿とさせるようなスリル満点のドラマが展開する。エレン・ペイジ演じる主人公・ジョディは、生まれたときから「霊体とコンタクトがとれる」という不思議な能力を持った少女で、彼女の傍らには常に片時も離れることなく“エイデン”という名の霊体が存在する。エイデンはジョディの意思で動き回り、物を動かしたり人に乗り移ったりもできるのだが、時に彼女の意思を超えて暴走してしまうことも…。なぜエイデンがそこにいてジョディがコンタクトできるのかなど、全ては謎に包まれており、このゲームでは彼女の人生を追いかけつつ、そうした謎に迫っていくことになる。通常、こうしたゲームでは倒すべき敵や到達すべきゴール、アイテムなどが設定されているが、このゲームでは物語がどこに辿り着くのかさえも全くの謎!まさにどう展開するか分からない海外ドラマそのもののストーリーテリングで、プレイヤーはジョディの人生を追体験していく。特殊な能力ゆえにCIAの保護下に置かれた少女時代に、厳しい訓練の日々、さらにCIAからの脱走に真実を求めての旅…と、彼女の人生の様々な局面が登場する。時間軸も単に子どもの頃から時系列に展開するのではなく、突然、子どもの頃の記憶に戻ったかと思えば、CIAの任務で潜入した某国大使館、脱走中の列車などなど、バラバラに入り組んだ構成となっているのも大きな特徴だ。一つのステージをクリアして次へ…という通常のゲームとは異なる映画のような細かい伏線が散りばめられた、スリリングな構成の妙を楽しむことができる。こうしたストーリーの面白さにリアリティを与えているのが、エレン・ペイジとウィレム・デフォーという一流の俳優陣の存在と、ゲームとは思えない映像美である。『JUNO/ジュノ』でアカデミー賞「主演女優賞」にノミネートされ、日本でも高い人気を誇るエレン。『インセプション』で夢の中の世界を駆け巡った彼女が、今度はゲームの中をリアルに生きる。ジョディの育ての親で良き理解者でもある研究者・ネイサンを演じるのは、デフォー。『プラトーン』から『スパイダーマン』シリーズまで様々な作品で怪演を見せ、ハリウッド随一の性格俳優として個性的な役柄をこなしてきたデフォーに、“良き理解者”という設定ながら敵か味方かはっきりしない謎めいたネイサンの役どころはうってつけ。単に2人に模したキャラクターが登場するだけでなく、2人が実際に体中にモーションキャプチャーのセンサーをつけて実演することで、2人のアクションから細かい表情の動きまでを最新技術によって再現しており、その動きは“本物らしい”のではなくまさに“本物”。加えて、走る列車での格闘や雨の描写、森で追っ手から逃げるシーンなどの描写も実写映画と見まがうほどの臨場感を実現しており、リアルな映像とキャラクターにより、違和感なくグイグイと物語に惹きつけられていく。もちろん、こうしたドラマ要素に加え、ゲームならでは面白さも充実。右へ進むか左へ進むか?「YES」か「NO」か?とプレイヤーは随所で選択を迫られ、この選択に物語の展開や結末が大いに左右されることとなる。ドキドキワクワクの海外ドラマを見つつも、どこへ進むかはあなた次第!映画のようにただ観るだけでなく、激しいアクションや追っ手からの逃亡など、様々な操作も求められ、物語に自分自身の意思で介入することができるが、シンプルかつ操作性が高いことも本作のポイント。複雑なコマンド入力やテクニックは必要なく、ゲーム初心者でもストレスなくジョディを直感的に動かせるため、これまでのゲームにない没入感――自分自身が主人公であることを体感することができる。また、スマートフォンを接続することで、ジョディの周囲をつかず離れず漂う“エイデン”を操り、2人でゲームを楽しむことも可能。時に任務やアクションの中でエイデンが重要な役割を果たすこともあり、ここでもゲームならではの魅力が楽しめる。なお、本作は先日より開催中の「第26回東京国際映画祭」にゲームソフトとして初めて正式出品 されることも決定している本作。すでにゲームという枠を超えた究極の体感型エンタテインメントとして高い評価を得ていることが分かる。普段、ほとんどゲームをやったことがないという人も、ドラマそのものを楽しむつもりでコントローラーを手に取ってみては?結末はあなたの選択と操作次第!あなた自身がエレン扮するジョディになりきって極上のドラマ”を体感し、秘密に覆われた真実を探り当ててほしい。PS3用ソフト「BEYOND: Two Souls」は発売中。(黒豆直樹(cinema名義))
2013年10月18日『リトル・ダンサー』で映画デビューし、近年では『ジェーン・エア』や『崖っぷちの男』など話題作に出演している俳優のジェイミー・ベルが、官能作品『The Nymphomaniac』(原題)のキャストの仲間入りを果たした。ラース・フォン・トリアー監督の最新作となる同作は、シャルロット・ゲンズブール、ニコール・キッドマン、ウィレム・デフォー、シャイア・ラブーフ、ステラン・スカルスガルドら豪華共演陣だけではなく、ポルノスターの起用とビジュアル・エフェクトを駆使したリアルな濡れ場もあり、早くも話題となっている。同作では、シャルロット演じる自称・色情症の女・ジョーが打ちひしがれ道端に残されているところを、ステラン演じるひとりの男が見つけ、ジョーが自身のセックスに満ちた人生を紐解いていく、かなり濃厚な内容になるという。今回の新キャストには、ジェイミーだけではなく、ニコラス・ブロ、コニー・ニールセン、ジェンズ・アルビヌスらも名を連ねている。ジェイミーがどのような役柄を演じるのかは未定だが、本作は来年の公開を目指して28日(現地時間)からドイツで11週間の撮影を開始しており、ソフトコア版と性描写が激しいハードコア版の2バージョンで公開が予定されている。■関連作品:第九軍団のワシ 2012年3月24日より渋谷ユーロスペースにて公開© 2010 Focus Features LLC. All Rights Reserved.ジェーン・エア 2012年6月2日よりTOHOシネマズ シャンテ、新宿武蔵野館ほか全国にて公開© RUBY FILMS (JANE EYRE) LTD./THE BRITISH BROADCASTING CORPORATION 2011.
2012年08月30日先週末、コミコン・インターナショナル・フェスティバルで最新主演作『The Lone Ranger』(原題)の一部映像が公開され、好評を博したジョニー・デップの次回作が、『ムーンライズ・キングダム』(原題)のウェス・アンダーソン監督の新作に決定した。アンダーソンが脚本も手がける新作はプロットなど詳細は明らかになっていないが、タイトルは『The Grand Budapest Hotel』(原題)になり、撮影はヨーロッパで行われる予定。ジョニーは当初予定されていた『The Thin Man』(原題)の撮影が延期になり、スケジュールが空いたところにこの企画が飛び込んだ。アンダーソン監督は『ムーンライズ・キングダム』(原題)が今年5月のカンヌ国際映画祭でオープニング上映されたが、同作にも出演したビル・マーレイ、エドワード・ノートンは本作にも続投の可能性アリと「The Hollywood Reporter」紙など複数のメディアが報じている。アンダーソン作品の常連俳優のオーウェン・ウィルソン、ジェフ・ゴールドブラム、エイドリアン・ブロディ、ウィレム・デフォー、ほかにもジュード・ロウ、アンジェラ・ランズベリーと豪華な名前がキャスト候補として挙っている。オフビートなアンダーソンの世界で、ジョニーがまた新たな魅力を発揮してくれるのが楽しみだ。(text:Yuki Tominaga)© Rex Features/AFLO■関連作品:ムーンライズ・キングダム (原題) 2013年公開© Focus Features
2012年07月18日エドガー・ライス・バローズの伝説的SF小説を原作に、『ファインディング・ニモ』、『ウォーリー』のアンドリュー・スタントン監督が初の実写映画に挑んだディズニー最新作『ジョン・カーター』が4月13日(金)より全国にて公開される。こちらの公開を記念して、3月19日(月)より汐留・日本テレビにて特別展示イベント「ウォルト・ディズニー生誕110周年記念作品『ジョン・カーター』公開記念ディズニードリームシアター110の仲間たち」が開催される。「今、我々は夢が叶えられる世界に生きている」という言葉の通り、その生涯にわたり夢を追い求め、実現してきたディズニーの創始者、ウォルト・ディズニー。本展ではウォルトが創り上げてきたた“夢”の世界をコンセプトに、4つの“夢”のゾーンで構成されている。まず会場に足を踏み入れると、出迎えてくれるのがディズニーの愛すべきキャラクターたち。さらに貴重な短編映像の上映や、映画史を変えたディズニー映画のポスター展など、これだけでもディズニーファンにとってはたまらない内容だが、これに留まらないのが本展の凄いところ。横浜ブリキのおもちゃ博物館の館長・北原照久さんのお宝ディズニーコレクションの展示や110体に及ぶディズニーキャラクターとの記念撮影ができるなど、ファン垂涎の充実の内容となっている。もちろん、『ジョン・カーター』にまつわる展示コーナーも用意されており、劇中の衣裳や等身大フィギュアが展示される予定。一足先に気になる映画の世界観を味わうことができそうだ。「ウォルト・ディズニー生誕110周年記念作品『ジョン・カーター』公開記念ディズニードリームシアター110の仲間たち」期間:3月19日(月)~25日(日)会場:日本テレビ(東京・汐留)※入場無料映画公式サイト:■関連作品:ジョン・カーター 2012年4月13日より全国にて公開© Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.■関連記事:ひな祭り記念、ガールズパワーみなぎる最強ヒロイン映画を一挙紹介!中山優馬、声優でハリウッドデビュー!『ジョン・カーター』ワールドプレミアに大興奮孤高のハンターを体現した演技派、ウィレム・デフォーが語る「役者としての生き方」巨大クリーチャーの姿がお披露目に!『ジョン・カーター』新たなるビジュアルが解禁ミッキーが舞い、光があふれ出す東京ディズニーシーの10年間を凝縮したDVD発売
2012年03月02日ディズニー/ピクサーの傑作アニメ『ファインディング・ニモ』、『ウォーリー』で世界を沸かせたアンドリュー・スタントン監督が、初の実写映画に挑んだスペクタクル巨編『ジョン・カーター』のワールドプレミアが、2月22日(現地時間)、ロサンゼルスにて開催され、主演でいま絶大な注目を集めるテイラー・キッシュを始め、キャスト&監督が集結!さらに、本作の日本語吹替え版で声優に抜擢された俳優の中山優馬(NYC)さんが特別招待を受け、日本からレッドカーペットに駆けつけた。プレミアが開催されたリーガルシネマズには280人のメディアが集結、1,000人を超えるファンが見守る中、テイラーを始め、プリンセス役のリン・コリンズ、ダリル・サバラ、ウィレム・デフォー、スタントン監督らが登場すると、期待と興奮の大歓声に沸いた。テイラーは「この作品には感情豊かで個性的なキャラクターがたくさん登場する。そんな中で普通の人間が特異な環境下に放り込まれるという設定が面白い。観たら絶対にバルスーム(劇中の舞台となる惑星)に行きたくなるよ!」と作品をアピール。昨年末、本作のプロモーションでフッテージ映像を引っさげ来日を果たしたが、「日本には絶対行きますのでぜひ、みなさんとこの感動を共有させてください!」と公開前の再来日を約束した。本作がハリウッド実写映画での声優初挑戦となった中山さんは、テイラー演じるジョン・カーターの甥であり、作品の重要なカギを握ることとなるエドガー役に抜擢。テイラーや憧れのスタントン監督ら豪華面々と対面し、「とても光栄です。レッドカーペット自体が初めてなので、一歩一歩踏みしめて歩きました。憧れのアンドリュー・スタントン監督に会えたことも夢のようです」とコメント。大興奮の様子の中山さんについて、スタントン監督は「年齢的にもぴったりだし、冒険心あふれるエドガーの資質にピッタリだと思う。次回作は未定だけど、ぜひ出演を検討させてほしい。あとで連絡先を交換しようね(笑)!」と大絶賛。中山さんは今年の春から晴れて大学生となるが、「本作の続編が決定したら、絶対出演したいです。でもその前に勉強しなくてはならないことがたくさんあると思います。そのときのためにも英語は勉強しておきたいです」と堅実な意気込みを語った。『ジョン・カーター』は4月13日(金)より3D・2D公開。■関連作品:ジョン・カーター 2012年4月13日より全国にて公開© Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.■関連記事:孤高のハンターを体現した演技派、ウィレム・デフォーが語る「役者としての生き方」巨大クリーチャーの姿がお披露目に!『ジョン・カーター』新たなるビジュアルが解禁ミッキーが舞い、光があふれ出す東京ディズニーシーの10年間を凝縮したDVD発売注目スター、テイラー・キッチュの眼差しに胸キュン『ジョン・カーター』ポスター解禁『ジョン・カーター』プロデューサーが語る、100年越しの“ヒーロー”映画化のワケ
2012年02月24日新生スパイダーマンが遂に映像でお目見え!世界中で大ヒットした人気ヒーロー・アクションシリーズの最新作『アメイジング・スパイダーマン』。6月の日本公開に先駆けて、2月7日(火)、「The untold story先行イベント」と銘打って、日本・秋葉原を含む11か国13都市の同日上映にて、その物語の一部を明かす最新3D予告編映像とフッテージ映像が大スクリーンで公開となった。トビー・マグワイア主演による同シリーズが『スパイダーマン3』で終焉を迎えてから5年。話題作への出演が続く若手演技派、アンドリュー・ガーフィールドを新たなスパイダーマン(ピーター・パーカー)として迎える最新作では、主人公ピーター・パーカーが13年前に失踪した父親の秘密を知ったことをきっかけに、スパイダーマンとしての過酷な運命を受け入れていく姿が描かれる。今回、同時上映が行われたのはアメリカ、メキシコ、ブラジル、フランス、ドイツ、スペイン、ロシア、韓国、オーストラリア、イタリア、そして日本の11か国13都市。会場に選ばれた秋葉原・アキバシアターには、公募によって当選した81名の『スパイダーマン』ファンが集い、朝早くから満席に。迫力満点の3D予告編映像と8分半にわたるフッテージ映像が上映されると、感動の拍手が沸き起こった。さらにこの日、『スパイダーマン』を始めとするアメコミに詳しいライターの杉山“すぴ”豊氏も登壇し、本作で発見した新たなる魅力について触れた。まず注目すべきは“3D”による圧倒的な迫力のアクションシーン。ニューヨークの上空を自由に舞うスパイダーマンの華麗なる技はもちろん、怪力によって倒される摩天楼のシーンは言葉通り、目に飛び込んでくる。スパイダーマンの必須アイテムと言えば、クモ糸を発射する“ウェブシューター”だが、今回は手首に赤く光るものも見られ、バージョンアップ?また、トビーが演じてきたピーターと言えば、秀才だけど軟弱でおくてな男子学生というイメージが強いが、アンドリュー演じるピーターは同じいじめられっ子だが、体を張っていじめられる友達を助ける、正義感にあふれる男子。スケボーも乗りこなし、運動神経もトビー版とは異なる?そんな彼の魅力として杉山氏が挙げるのが「悪を倒すのではなく、困ってる人を救う」精神。今回、父親のかつてのパートナーである爬虫類界の権威、コナーズ博士の化身と言える“リザード”と対立することになるのだが、「リザードを倒すというより、彼を悪から救うところがヒューマンにあふれている」と舌を巻く。本作のメガホンを取るのは『(500)日のサマー』のマーク・ウェブ監督。アクションに加えて、監督が得意とする青春物語にも注目したいところ。杉山氏曰く「お嬢さんらしいのが好感」というエマ・ストーン扮するピーターのお相手、グウェンとの学校の廊下での甘酸っぱい一幕も公開されたが、実際にロマンスが噂されるアンドリューとエマとあって、観てる側が思わず照れくさくなる?そしてもう一つ、観る者を圧倒するのがスパイダーマンが対決する爬虫類の化け物“リザード”だ。演じるのは、英国出身の演技派リース・イーヴァンスである。かつてウィレム・デフォーが怪演した“グリーン・ゴブリン”に負けず劣らず、不気味で巨大なモンスターと化して姿を現す。劇中、ピーターはそんな彼のことを「僕が彼を生んだんだ」と苦痛の表情で語るが、果たして2人の間にある“知られざる”秘密とは…?ますます期待は膨らむばかりである。『アメイジング・スパイダーマン』は世界最速で6月30日(土)より日本で公開、7月3日より全世界で同時公開。■関連作品:アメイジング・スパイダーマン 2012年6月30日よりTOHOシネマズ日劇ほか全国にて公開© 2011 Columbia TriStar Marketing Group, Inc. All Rights Reserved.■関連記事:新生『スパイダーマン』カップル来日魅惑的なキスシーンを予告!英国の個性派俳優リス・エヴァンス、女性警備員に暴行容疑で逮捕『わたしを離さないで』連続動画インタビューvol.2アンドリュー・ガーフィールドキャリー・マリガンら実力派俳優陣が紡ぐ哀しい運命『わたしを離さないで』予告編到着新スパイダーマンのコスチュームが全世界同時解禁!顔に傷…いきなりピンチ?
2012年02月07日これまでアクの強いキャラクターを数多く演じてきた、ハリウッド随一の個性派俳優、ウィレム・デフォーが孤高の“ハンター”役で、その味わい深い男の渋みを総結集させた映画『ハンター』。現在公開中の本作から、そんな彼がこれまでのイメージを覆す柔和な表情を垣間見せる、感動誘うシーンの映像が到着した。これまで人とは距離を置き、冷静に淡々とハンターの仕事をこなしてきたマーティン。とあるバイオ・テクノロジー企業の依頼でタスマニア島を訪れた彼の目的は、絶滅したとされるタスマニアタイガーの生き残りを見つけ出すこと。そこで身を寄せた、女性と幼き子供たちの家で彼らと接していくうちに、マーティンの胸の内には新たな感情が芽生える――。ウィレム扮する孤高のハンター・マーティンが一家の温もり、哀しみを共有することを通して、父性に似た感情に目覚めていく姿はある種の愛おしさを感じさせる。今回届いたシーンでは、そんな彼が子供たちとその母親にあるプレゼントを捧げる。それは、“森のコンサート”。かつて母親と、いまは姿なき父親が夢見た、大自然の中のコンサート。壊れかけで木の上に放置されていた音響器具にマーティンが手を加えると、柔らかな光が射す森の中にたちまち幻想的なシンフォニーが響きわたる。そして、その音の温もりにあわせて子供たちは無邪気に戯れ、夫の失踪で悲観に暮れていた妻の顔にも悦びがあふれ出す。夫の失踪の謎、そしてハンターの獲物をめぐり緊迫感が続く本作の中で、このシーンはこのうえない温もりと悦びをもたらしている。サスペンスフルな男の運命の物語にとどまらず“愛”を感じられるこのシーンに思わずうっとりしてしまうかも?『ハンター』は丸の内ルーブルほか全国にて公開中。※こちらの映像はMOVIE GALLERYにてご覧いただけます。MOVIE GALLERY■関連作品:ハンター 2012年2月4日より丸の内ルーブルほか全国にて公開© 2011 Porchlight Films Pty Limited, Screen Australia, Screen NSW, Tasmania Development and Resources and Nude Run Pty Limited.■関連記事:孤高のハンターを体現した演技派、ウィレム・デフォーが語る「役者としての生き方」ウィレム・デフォーが円熟の演技で魅せる!『ハンター』予告編が解禁
2012年02月07日オリバー・ストーン監督作『プラトーン』(’86)でその確固たる存在感を露にし、『スパイダーマン』シリーズの“グリーン・ゴブリン”役に代表されるような、観る者を戦慄させるヒールから、ラース・フォン・トリアー監督の『アンチクライスト』での衝撃的な役どころまで、数々のアクの強い役を演じてきた名優、ウィレム・デフォー。現在56歳、そんな彼が放つ重厚感のある魅力を存分に味わうことができる一作が『ハンター』だ。本作で、ウィレムは人との関わりを一切拒絶し、孤高の人生を歩む“ハンター”を、見事に体現している。ウィレム演じるハンター・マーティンは、百戦錬磨の傭兵にして潔癖さを感じさせる凄腕の持ち主。絶滅したとされるタスマニアタイガーの生き残りを見つけるという任務のため、大自然が広がるタスマニア島の未開の秘境に足を踏み入れる――。幾多の個性的なキャラクターを演じてきたウェレムだが、今回何よりも惹かれたのは、この男が背負う“孤独”だったという。「出演の決め手となったのは、自分が演じるマーティンの孤独を感じさせるキャラクターと感情ですね。孤独で人との関係を遮断していた彼が再び人と繋がりを持つ、感情の旅路を描いた物語に惹かれました」。男・マーティンについて「ハンターとしてのキャリアの終焉を待っている男。過去に何か悪いことをしているのだろう。そして、過去に何かしら深く傷ついた経験を持っているのだろう。だからこそ人と触れ合うことを避けて生きている男だと思う」と分析するウィレム。自身とは「全く異なるキャラクター。自分自身は人が好きだし、社交的です」と言うが、マーティンとして実際にタスマニアの大自然に身を投じてみて、新しい自分を発見できたとも明かす。「今回、大自然に身を置くことで自分の中の新しい要素が引き出された感覚がありました。自然から受けたリアクションが演技に活かされ、物語が作り上げられたのだと思います。この映画は、タスマニア島でしか撮ることができない作品。大自然がキャラクターの1つです。役者としては、このような未体験の場所に身を置くことで、自分の中の新しい要素が引き出されます。自然の力が役作りの助けになりました。天候の移り変わりの激しさや足場の悪さなど、もちろん苦労もしましたし、たくさんのヒルが体に張り付いたこともありましたけど」。余計な思念を排除して、目に見えぬターゲットに狙いを定めるハンター。その職人的なストイックさは、役にストイックに向き合うウィレム自身と重なるところがあるが…。「私は直感的に動く人間です。だから、特定の目標は持っていません。常に目標は変わりますので、1つには決められませんね。ただ、私はいつも疑念は持っていますし、それが人間としては健康的だと思います。役者のようなクリエイティブな仕事には“疑念”を持つことは重要です。作品ごとに常に、自分をリセットし“ゼロ”から始めることを心がけています。問題が生じたときには、その問題を一歩引いて見てみる、様々な角度から見てみるような柔軟さが大事だと思っています」。そんな彼にとって今回ハードルとなったのが、共演相手の子供たちに乗せられないようにすることだったという。その子供とは、マーティンがタスマニアに滞在中、身を寄せる家の汚れなき心を持つ子供たちのこと。彼らとの交流によってマーティンの胸の内に新たな感情が芽生え、彼は自分自身の辿ってきた道を見つめ直していくのだ。己のみを信じ、誰にも寄り添わずに生きてきた、孤高のハンターに訪れる新たな感情とは…?ウィレムしか演じることができないと言っても過言ではない、悲哀と悦びに満ちた“ハンター”の生きざまをぜひ、目に焼きつけてほしい。■関連作品:ハンター 2012年2月4日より丸の内ルーブルほか全国にて公開© 2011 Porchlight Films Pty Limited, Screen Australia, Screen NSW, Tasmania Development and Resources and Nude Run Pty Limited.ジョン・カーター 2012年4月13日より全国にて公開© Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.■関連記事:巨大クリーチャーの姿がお披露目に!『ジョン・カーター』新たなるビジュアルが解禁ミッキーが舞い、光があふれ出す東京ディズニーシーの10年間を凝縮したDVD発売注目スター、テイラー・キッチュの眼差しに胸キュン『ジョン・カーター』ポスター解禁『ジョン・カーター』プロデューサーが語る、100年越しの“ヒーロー”映画化のワケ『ジョン・カーター』テイラー・キッチュ次世代のハリウッドを背負う男の素顔は?
2012年02月03日演技派俳優ウィレム・デフォーが主演する映画『ハンター』が2月4日(土)から日本公開される前に、デフォーが電話インタビューに応じた。その他の写真映画『ハンター』の主人公は、デフォー演じるスゴ腕の傭兵にしてハンターのマーティン。彼はオーストラリアの南に位置するタスマニア島で絶滅したとされるタスマニアタイガーを見つけ出し、その生体サンプルを入手する依頼を受ける。映画は孤独なハンターの闘いと、その先に待ち受けるドラマをサスペンスタッチで描いていく。『プラトーン』『スパイダーマン』『ライフ・アクアティック』などジャンルを縦断しながら数々の作品の休むことなく出演し続けているデフォーだが、作品を選ぶことは“恋”に似ていると語る。「自分では予想もしていなかった相手と恋に落ちてしまったり、人は“よし、この人と恋に落ちよう”と思って落ちる人はいないと思うのですが、自然と自分では考えもしなかったのに、どうしても心が抑えきれなくて恋に落ちてしまう・・・そういった形で作品を次々選んでいる、と例えられます」。そんな彼が今回、“恋に落ちた”のが孤高のハンター、マーティン役だ。「世の中から断絶をして、人目を避けるかのように孤独に生きてきた男が、タスマニア島に来たことで自分を再生しようとする感情の旅路に惹かれました。また、本作は監督が10年近く心血注いで温めてきた企画で、その情熱に惹かれました。役者としては、監督が情熱を注いでいる作品は楽しいですし、やりがいがありますね」。そして本作でデフォーは、タスマニアの大自然を舞台に演じられたことで、これまでにない経験をしたそうだ。「タスマニアはすごくパワフルな手付かずの大自然で、今まで見たことのないような環境でした。天候の変化は予想以上で、地面も普通に歩くだけでも大変だったり、あらゆることが手におえないので“自然に任せる”という風になっていきました。でもそういう中に身を置くことで、自分の中の“新しい要素”が引き出されたし、作品にも活かされていると思います」。俳優として30年以上のキャリアを積みながら、止まることなく演じ続けるウィレム・デフォー。その確かな演技力で映画ファンから厚い信頼を集めている彼だが、新作『ハンター』ではファンも驚くような“俳優デフォーの新たな一面”が見られるのではないだろうか。『ハンター』2月4日(土)より丸の内ルーブルほか全国公開(C)2011 Porchlight Films Pty Limited, Screen Australia, Screen NSW, Tasmania Development and Resources and Nude Run Pty Limited.
2012年02月02日演技派俳優ウィレム・デフォーが主演する映画『ハンター』が2月4日(土)から日本公開される前に、本作をひと足早く観賞した男たちから熱い絶賛コメントが寄せられている。その他の写真映画『ハンター』の主人公は、デフォー演じるスゴ腕の傭兵にしてハンターのマーティン。彼はオーストラリアの南に位置するタスマニア島で絶滅したとされるタスマニアタイガーを見つけ出し、その生体サンプルを入手する依頼を受ける。映画は孤独なハンターの闘いと、その先に待ち受けるドラマをサスペンスタッチで描いていく。言葉数が少なく、自らに課した掟とルールを守り抜く孤独な男が、もの言わぬ大自然と“幻のターゲット”に対峙する様を描いた映画『ハンター』。すでに行われいる関係者向け試写会でも“自らの道”を極めんとする男たちが本作に大きな共感と感動を抱いたようだ。『ゴルゴ13』の作者としても知られる漫画家さいとう・たかを氏は「主人公がまさに自分自身。何かを求めて、それに集中することが男の美学。ここまで、のめり込んで見た映画は久々だ」と本作を絶賛。登山家の栗城史多氏は「どんなに屈強な人でも、人との繋がりがなければ人は生きていくことはできない。僕はこの映画で“絆”という究極のサバイバルを見た」、プラントハンターの西畠清順氏は「探し求めるものが幻の動物であれ、どんな目標であれ、人生の夢であれ、同じだ。この映画は、そういうことを改めて感じさせてくれた」と感想を述べている。デフォーはこれまでも『プラトーン』や『ワイルド・アット・ハート』『スパイダーマン』などの作品で重厚な演技を見せ、男性ファンのハートを掴んできただけに、最新作で演じた“孤高のハンター”にも注目が集まりそうだ。『ハンター』2月4日(土)より丸の内ルーブルほか全国公開(C)2011 Porchlight Films Pty Limited, Screen Australia, Screen NSW, Tasmania Development and Resources and Nude Run Pty Limited.
2012年01月26日ウォルト・ディズニー生誕110周年を記念し古典冒険小説『火星のプリンセス』を映画化したスペクタクル巨編『ジョン・カーター』の公開に先がけ、物語のキーとなる場面写真が公開された。その他の写真この度解禁となった場面写真は、主人公ジョン・カーターが未知の惑星“バルスーム”で出会う様々なキャラクターが写ったもの。そのうちの1枚は、カーターを演じる主演のテイラー・キッチュが、昨年の来日時に「5~6日間打ちのめされ続けた一番過酷なシーン」と語った、巨大生物“大白猿”とのバトルシーン。 6本の手足と鋭い牙をもった大白猿が今にもカーターに襲い掛かろうとする様は強烈だ。右端には鎖につながれたカーターも写っており、このあとの展開が気になる1カットとなっている。さらに、カーターが敵対することになる悪役“マタイ・シャン”の姿も明らかに。バルスームを滅亡の危機に追い込み全宇宙を支配しようとするこの無慈悲な権力者を演じるのは、『シャーロック・ホームズ』『ロビン・フッド』などで知られる英国人俳優マーク・ストロング。異様な牙を持った生物の大群を従えたその姿からは、不気味な存在感がにじみ出ている。最後の1枚は、身長約2.5mの“タルス・タルカス”とカーターの姿。全身緑色の容姿が印象的なサーク族の皇帝であるタルス・タルカスを演じるのは、『スパイダーマン』の“グリーン・ゴブリン”などでお馴染みのウィレム・デフォー。4本の腕を持つサーク族の身長を表現するため、デフォーは高足を履いてモーション・キャプチャーによる撮影に挑んだという。映画界に多大な影響を与えたと言われる冒険小説を、アンドリュー・スタントン監督(『ファインディング・ニモ』)はどのように映像化し、私たちに未知の世界を見せてくれるのか。そして、主人公カーターと惑星バルスームの運命はいかに?期待が高まる場面写真となっている。『ジョン・カーター』4月13日(金) 2D・3D同時公開(C)Disney Enterorises.,Inc. All rights reserved.
2012年01月20日原作小説が発表されたのはおよそ100年も昔のこと。1世紀近くにわたって、多くの読者を魅了し続けてきた物語を、最新の技術を駆使して実写映画化するというのは決して簡単なことではない。これまで人々を熱狂させてきた映画ヒーローの系譜に新たな1ページを加えるべく、ウォルト・ディズニーが全力を傾けて作り上げたアドベンチャー巨編『ジョン・カーター』(4月13日公開)。プロデューサーを務めるジム・モリスは言う。「何より大切にしたのは、原作が持つ“スピリット”だ」と。2012年、ディズニーは一体どんなヒーロー像を世界に提示するのか?主演を務めるテイラー・キッチュと共に来日を果たしたプロデューサー、モリス氏に話を聞いた。原作が持つ“スピリット”。それは原作者エドガー・ライス・バローズが作り上げた魅惑的な世界観にほかならない。「この物語がこれだけ人気を博した理由は何なのか?それはバローズが作り上げた壮大なスケールの物語に対し『ジョン・カーターが戦っているバルスームという星はいったいどんなところなんだろう?』と人々がワクワクしながら想像をめぐらせたということにあると思います。だからこそ映画化に際して原作に忠実であることをまず意識し、その上で現代の観客が共感し、好きになってくれるようなキャラクターを作ることを考えました」。主人公のジョン・カーターが生きたのは19世紀の南北戦争の時代。そこからたどり着いた惑星・バルスームはまさに滅びゆこうとしている星であり、現代人にとって決して現代的でも近未来的でもない。こうした設定をより現代的に変更しようとは考えなかったのだろうか?「この非現代的な部分がいいと思ったんです。観る人の興味を惹きつけるだろうってね。原作通りということでもあるんだけど、その“時代性”を大切にしました」。監督を務めるアンドリュー・スタントンは、ピクサー・スタジオのクリエイターとして2度のアカデミー賞に輝いた異才。モリス氏も同じくピクサーでプロデューサーとして辣腕を振るってきたが、その2人の世間話から今回の企画は動き出したという。「パートナーとして何気ないおしゃべりの延長としてよく『次に何を撮ろうか?』という話をするんだけど、そのとき、彼が『実は僕は昔から『火星』シリーズ(※原作)が大好きで…』と言い出して、そこから派生していったんです。ジョン・カーターがバルスームで出会うタルスタルカス(先住民)はウィレム・デフォーが演じているんだけど、その表情のニュアンスをスタントンが演出し、アニメの手法を使って作り上げていきました。ほかにもたくさんのクリーチャーが登場するし、その多くがCGで生み出されてるわけですが、まさにアニメーターとしてのスタントンの力が存分に発揮された仕事と言えるでしょうね」。カーターを演じるテイラー・キッチュは30歳の新鋭。新世代のヒーロー役としての今回の起用は“大抜擢”と言えるが、モリス氏は「彼の瞳の奥に“何か”を感じた」と決め手を明かす。「幸運にも発見することが出来た逸材です。演技力に外見のイメージ、そして肉体的な強さも含め見事に全てを体現してくれたと思ってます。よく『カメラが俳優に恋をしている』という言い方をするんだけど、カメラへの映りが素晴らしい男だよ。カメラを通して彼の微妙な表情から伝わるニュアンスが確かにあるんだ。決して大げさな演技はしないけど、キャラクターの心情を自然に引き出して観る者に伝えてくれる。カーターは元々が無口な男なんだけど、テイラーがちょっと眉毛を上げただけで、彼が何を思っているかを理解することが出来るんです。これは比較したり、似ているというわけじゃないんですが、ジョン・ウェインやハリソン・フォードは、セリフなしで思っていることを表現していたけど、テイラーもまさにそうした演技ができる存在なんです」。そんなテイラーが体現したジョン・カーターは「これまでとはちょっと違ったヒーロー」であるという。「冒頭からしてまず、ジョン・カーターは打ちひしがれてますからね。最初から完全無欠ではないんです。それでも戦い、自尊心を取り戻していく中で少しずつヒーローとしての過程をたどっていきます。努力してヒーローとして成長していくんです。一方で自分ではなく他人のために何かをするという自己犠牲の精神や、正義のためにひるまない心、勇気を持って立ち向かうというヒーローの資質は誰よりも強く持っているんです」。100年の時を経て、スクリーンで新たに生を享けたヒーローは我々に何を訴え、どんな新たな世界を切り拓いていくのか?注目して待ちたい。(photo/text:Naoki Kurozu)特集『ジョン・カーター』:2012年は“カレ”が来る!■関連作品:ジョン・カーター 2012年4月13日より全国にて公開© Disney■関連記事:『ジョン・カーター』テイラー・キッチュ次世代のハリウッドを背負う男の素顔は?ジャック・スパロウらと徹底比較!ジョン・カーターは新時代のヒーロー像を体現?未知なる惑星“バルスーム”の姿が明らかに『ジョン・カーター』最新映像が解禁!ブレイク必至の次世代スター、テイラー・キッチュ来日!
2011年12月26日先日、劇場公開された『スリーピング ビューティー禁断の悦び』の監督であり、女流作家としても活躍するジュリア・リーの同名小説を、『スパイダーマン』での怪演が鮮烈な印象を残したハリウッド屈指の個性派ウェレム・デフォーを主演に迎えて映画化した男の運命のドラマ『ハンター』の予告編がこのほどシネマカフェに到着した。百戦錬磨の傭兵であり凄腕のハンターであるマーティン・デヴィッド(ウェレム・デフォー)は、あるバイオテクノロジー企業の依頼で既に絶滅したとされるタスマニア・タイガーの生き残りを見つけ出し、その生体サンプルを採取するべくタスマニアの地を訪れる。この困難極まりない任務を遂行するために未開の秘境へと足を踏み入れたマーティンは、そこで暮らす女性と幼い子供たちと心を通わせていくうちに倫理的な疑念に駆られることに…。『プラトーン』や『スパイダーマン』などのメジャー作品から『アンチクライスト』といった作家性の強い作品まで、ボーダーレスな活躍で円熟の存在感を魅せてきた名優、ウェレム・デフォー。本作で彼が演じるのは、孤高の凄腕“ハンター”。りっぱな髭をたくわえ、険しい表情で森を調査する彼の姿からは一流のハンターの風格が漂う。緊迫感あふれる深い森の中で、幻の野生動物“タスマニアタイガー”を追うことにのめり込んでいく、彼の心の内とは?共演には『A.I.』、『タイムライン』の女優フランシス・オコナーと『ジュラシック・パーク』シリーズでおなじみの名優サム・ニール。この2人がデフォーの円熟した演技をさらに引き立て、物語をより重厚なものにしている。まずはこちらの映像で、あなたも深い森をさまよう“ハンター”の気分を味わってみては?『ハンター』は2012年2月4日(土)より丸の内ルーブルほか全国にて公開。※こちらの映像はMOVIE GALLERYにてご覧いただけます。MOVIE GALLERY■関連作品:ハンター 2012年2月4日より丸の内ルーブルほか全国にて公開© 2011 Porchlight Films Pty Limited, Screen Australia, Screen NSW, Tasmania Development and Resources and Nude Run Pty Limited.
2011年12月05日ウィレム・デフォーと妻で女優・監督のジアダ・コラグランデが暮らすイタリア・ローマの自宅アパートに泥棒が入り、数千ドルの被害を受けたことが明らかになった。22日夜、泥棒一味はロープと登山用具を使って建物の屋根からデフォー夫妻の住む4階に降り、犯行に及んだらしく、ジアダの友人によると、不審者侵入を知らせる警報が鳴り、警察が現場に駆けつけたという。当局は被害額は4,200ドル相当と発表したが、デフォーの代理人は3,000ドル程度と下方修正している。「New York Post」紙によると、盗まれたのは貴金属や宝石だが、その他の被害についても確認中だとのこと。デフォーはローマとニューヨークに拠点を置いているが、現在はアメリカのニュー・メキシコで新作『Odd Thomas』(原題)を撮影中。被害の全容把握のため、当局は彼の帰国を待っているところだ。(text:Yuki Tominaga)© Globe Photos/AFLO■関連作品:ファンタスティックMr.FOX 2011年3月19日よりシネスイッチ銀座ほか全国にて公開© 2010 Fox and its related entities. All Rights Reserved.■関連記事:G・クルーニー参戦『ファンタスティックMr.FOX』試写会に20組40名様ご招待G・クルーニーが悩めるキツネ役に!『ファンタスティックMr.FOX』予告編到着
2011年05月25日ジョージ・クルーニー、メリル・ストリープをはじめとする豪華ハリウッドスターがボイスキャストを務める話題のアニメーション映画『ファンタスティックMr.FOX』の予告編が解禁!3DやCGが主流の現代にあって、1秒間に24コマ撮りのストップモーション・ピクチャーで2年間をかけて製作された魅惑の映像世界の一端が明らかに!原作はジョニー・デップ主演の『チャーリーとチョコレート工場』の原作「チョコレート工場の秘密」の作者でもあるロアルド・ダール。『ダージリン急行』のウェス・アンダーソンが子供の頃から愛読していたというこの原作を、構想10年、製作に2年を費やしてアニメーション映画化した。かつては盗みのプロとして鳴らしたMr.FOXも、いまは記者として妻と息子と共に落ち着いた家庭人として貧乏ながらも穴で幸せに暮らしている。だが、そんな生活に飽き始めたMr.FOXは、周囲の反対を押し切り丘の上に立つ大木の家を購入。再び野生の本能に目覚め、泥棒稼業も復活させる。だが、Mr.FOXに獲物を盗まれた近隣の農場主たちは大激怒し、キツネVS農場主の戦いの火ぶたが切って落とされることに…。予告編では冒頭に、「俺は何者だ?」と野生であることを忘れて安穏と暮らす自分に疑問を抱く、Mr.FOXが映し出されるが、格好はワイシャツにネクタイ!ジョージ・クルーニーの渋〜い声のおかげで哀愁がさらに増し、思わずクスリとさせられるユーモアたっぷりのシーンになっている。妻のMrs.FOX役にメリル・ストリープ、さらにビル・マーレイ、ウィレム・デフォーなど声だけではもったいないくらいの豪華かつ個性的な面々が顔を揃えている。いったいどのような手段で人間たちと戦うのか?『ファンタスティックMr.FOX』は3月19日(土)よりシネスイッチ銀座ほか全国にて公開。※こちらの予告編映像はMOVIE GALLERYにてご覧いただけます。MOVIE GALLERY■関連作品:ファンタスティックMr.FOX 2011年3月19日よりシネスイッチ銀座ほか全国にて公開© 2010 Fox and its related entities. All Rights Reserved.
2011年01月20日第15回釜山国際映画祭の今年のメインゲストの一人である、フランスを代表する女優ジュリエット・ビノシュ。今年のカンヌ映画祭で主演女優賞に輝いた最新作『トスカーナの贋作』の舞台挨拶や、記者会見に加え、「They Walk Together」と題して海雲台ビーチでオープントーク、および手形セレモニーを行った。トークの相手は、『トスカーナの贋作』のアッバス・キアロスタミ監督と、『ホウ・シャオシェンのレッド・バルーン』のホウ・シャオシェン(侯孝賢)監督。ビノシュは、彼らと仕事をした経験を「二人の映画ではどちらも息子を持つ母親役を演じたのだけれど、ヒロインが求めるものがそれぞれ違っていて、とても興味深かった。アッバスの映画では、母としてだけでなく、女として愛されたいと求める女性。一方、シャオシェンの映画では、息子とのつながりの強さに気付く女性。アッバスもシャオシェンも、女性のことをよく理解しているし、もっと理解しよう、という気持ちを持っていてくれる。そのことに感謝したいです」と語った。また、各国の映画人との交流パーティーでは、今年で退任するキム・ドンホ釜山映画祭委員長と、ABBAの曲にあわせてチャーミングかつ熱烈なダンスを披露。15年間、本映画祭をゼロから育て、尽力してきたキム・ドンホ委員長の労をねぎらった。映画祭は15日に閉幕。閉幕式には、クロージング・フィルムで釜山を舞台にしたオムニバス映画『カメリア』(原題)の中の1本、『かもめ』の行定勲監督と主演の吉高由里子、ソル・ギョングも出席。今年の釜山には、レポートで取り上げたスターたちのほかにも、ウィレム・デフォー、オリバー・ストーン監督ら多くの映画人が登場、トークショーなどさまざまな企画が催された。アジアの若手監督から選ぶコンペ、ニューカレンツ部門に日本映画がノミネートされなかったのは残念だったが、製作支援をするPPPアワードを、荻上直子監督の企画作『マッシュルームとメロン』が受賞した。毎年、拡大しつつも、観客と映画人の距離の近さを感じさせる釜山国際映画祭。温厚な人柄と映画への愛情の深さで、世界中の映画人に愛されたキム・ドンホ委員長の退任で、来年以降どう変わっていくかが注目だ。(photo/text:Ayako Ishizu)■関連作品:第15回釜山国際映画祭 [映画祭]■関連記事:仲村トオル、チャン・ドンゴンとの再会に感激!『行きずりの街』韓国公開も即決定釜山の観客の熱烈歓迎に深津絵里「クセになりそう!」宮崎あおい&大竹しのぶに韓国人ファン熱狂「ステキ!」、「カワイイ!」と声援安藤政信が釜山登場!米中合作アクションコメディで天才料理人を熱演
2010年10月18日昨年のカンヌ国際映画祭でシャルロット・ゲンズブールに主演女優賞をもたらすと同時に、その激しい性描写や過激なシーンが物議を醸した『アンチクライスト』(原題:ANTICHRIST)の日本での公開が決定した。物語は、シャルロットとウィレム・デフォーが演じる一組の夫婦を中心に展開。セックスの最中に愛する息子を事故で失ったことで、妻は深い悲しみと自責の念から神経を病んでいく。セラピストの夫は、そんな妻を森の中の山小屋に連れて行き、治療を試みるも事態は悪化の一途をたどる。彼らが“エデン”と呼んだ小屋に救いを求めた現代のアダムとイブのたどる驚愕の結末は?2人のセックスシーンに加え、シャルロットの全裸での自慰行為、そしてさらに過激なシーンがあるとされ、カンヌのプレス試写では一部記者からブーイングが飛び、記者会見ではジャーナリストから監督に対して責め立てるような質問がなされたりもした。一方で主演女優賞を獲得したシャルロットの熱演やオープニング映像の美しさを称える声もあり評価は真っ二つ。ともかく、過激な描写が多いことから日本での公開は当初、絶望的と言われていたが、まさかの(?)公開決定が発表された。とはいえ、監督を務めているのは、日本でも高い人気を誇る、『ダンサー・イン・ザ・ダーク』のラース・フォン・トリアーであり、シャルロットにデフォーという人気俳優が出演していることもあり、公開を求める声が多かったことも確か。過去にも同監督は『マンダレイ』など、過激な性描写がありつつも、作品として高い評価を与えられた作品を作っており、本作が日本でどのように受け止められるか興味深いところ。『アンチクライスト』は2011年早春、新宿武蔵野館、シアターN渋谷、ヒューマントラストシネマ有楽町ほかにて公開。■関連作品:アンチクライスト 2011年早春、新宿武蔵野館、シアターN渋谷、ヒューマントラストシネマ有楽町ほかにて公開©Zentropa Entertainments 2009
2010年10月15日