鬼才ティム・バートンが手掛けた『アリス・イン・ワンダーランド』から6年、新たに『ザ・マペット』のジェームズ・ボビンを監督に迎えて贈るシリーズ最新作『アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅』。今回、なぜバートン氏がボビン監督を選んだのか、監督が描く“時間の旅”に込められた想いに迫った。想像を超えた映像美で「不思議の国のアリス」のその後を映画化し、日本をはじめ世界的ブームを巻き起こした『アリス・イン・ワンダーランド』。その“はじまり”の物語を描く本作では、悲しい過去に心を奪われ、帰らぬ家族を待ち続けるマッドハッターを救うため、時間を遡るアリスの冒険が描かれる。彼女を待ち受けるのは、秘められた真実と“時間の番人”タイムとの戦い。はたして、マッドハッターを救うことはできるのか?そして、運命に逆らい過去を変えることはできるのか――。ボビン監督はイギリス出身ということもあり、「アリスの世界が大好き」という真の“アリスファン”。その熱意にバートン氏も心動かされたという。ボビン監督に依頼したことについて「まず彼がやりたいと思ったということが主な理由だった(笑)。そしてそれだけでなく、熱意を持っていたし、とてもポジティブだと感じられる解釈をしていたということもあった。僕にとって『アリス・イン・ワンダーランド』は予期せぬ幸運のようなものだったが、彼はポジティブで明確なアイデアを持っていると感じたので、前作とは異なるエネルギーが必要だと考え、できる限り支えていこうと思った。こういった作品は大作だから、エネルギー、フォーカス、そして上手くやるためのアイデアを持っている人が必要だったんだ」。バートン氏が語るように前作で生み出した奇妙で美しい“ワンダーランド”の世界に新しい要素を足すことを目指したボビン監督。「世界観はかなりティムから引き継いだものだよ」と語るが、前作を超える世界観を構築するためにボビン監督が意識したものは“リアル”だったという。「アンダーランドはアリスの脳の中にあるのか?ということは僕にとってはあまり重要じゃなかった。アリスにとって、それはリアルなんだ。それこそがもっとも重要なことなんだよ。彼女はそれを信じている。僕が持続させたかったことはそれなんだ」。今回ボビン監督がテーマに選んだのは<時間>。そこで登場するのがサシャ・バロン・コーエン演じるタイムだ。ロンドンでの会見では、「キャラクターはもちろんもともとあったので、サシャのキャラクターはそれらの中に収まらなければならなかった。僕はキャラクター・デザインの中でいつもシルエットを考えるんだ。彼のシルエットは巨大で目立つ肩パットのようなものだと考えた。まるで彼がデザインしたかのようなね。彼は自慢したがりだから、それで人をあっと言わせたかったんだ」とサシャを見ながら話すボビン監督。それについてサシャは「僕のキャラクターがね(笑)」と答えると「ごめんね。サシャではなく、彼が演じるキャラクターの話だ。それがこの世界観にぴったり合ったと感じたんだよ」と丁寧に話す姿がとてもチャーミングだった。ボビン監督は、本作について「アリスは自分から父親を奪ったことで時間を責めている。彼女は時間を敵としてみているんだ。今回の旅は、時間をもっと大切にすべきだと学ぶことなんだ。時間は、何かを奪うことと同じように、何かを与えるんだ。時間というものを有り難く思うことを学び、母親のことを大切に思うようになるんだ。立ち止まって“今”という時間に感謝することを学べば、将来後悔する原因もないわけだし、何かを失ったという喪失感もない。自分が持っている時間を大切に。それが、僕が好きなとてもシンプルなメッセージだよ」。24歳になったアリスは、ワンダーランドで“時間”の大切さを学ぶ。“過去を変えてはならぬ。過去から学ぶのだ――”タイムの言葉の意味を知ったアリスが現実の世界で起こす行動とは?監督の想いが詰まった本作には、大人になった私たちの時間の使い方を見つめ直すきっかけになるかもしれない。『アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅』は7月1日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年06月18日ウディ・アレン監督が、自身がメガホンを取った『教授のおかしな妄想殺人』(6月11日公開)に出演する女優エマ・ストーンの魅力を語った。本作は、「人はなぜ生きるのか?」というテーマをはらむダーク・コメディ。『her/世界でひとつの彼女』のホアキン・フェニックスが哲学教授エイブ役で主演し、奇抜なストーリー展開の中に人間の不条理さと滑稽さが入り交じったウディ監督流の皮肉なユーモアが描かれる。エマが演じるのは、ヒロインの女子大生ジル。ウディ監督の前作『マジック・イン・ムーンライト』(15年)からの続投で、前作では見られなかったかわいらしい現代ファッションを披露している。ウディ監督の作品に出演し、脚光を浴びた女優は多い。70年代で代表的な人物は、ダイアン・キートン。彼女はウディ監督と5年ほどの交際期間を経て、破局後も監督の名を知らしめた『アニー・ホール』(78年)など多くの作品に登場した。90年代までは『ハンナとその姉妹』(87年)などに出演し、ダイアンと同じくパートナーとしても知られていたミア・ファロー、そして2000年代は『タロットカード殺人事件』(06年)などのスカーレット・ヨハンソンや、『ローマでアモーレ』(12年)などのペネロペ・クルスらが、ウディ監督の心を打つ演技を見せ、映画賞を受賞してきた。エマもまた、ウディ監督を魅了する実力を持った女優として、注目されている。アレンは、そんなエマを「知性がにじみ出ている」と絶賛。「演技の幅の広さは驚異的だ。必要に応じて、とてもコミカルにも、極めてドラマチックにも演じることができる」とその才能を評価している。また、本作でジルの恋敵となる科学教授リタを演じるパーカー・ポージーは、「ウディが描く女性たちはちょっと風変わりで複雑で躍動感にあふれてる」と分析。「映画監督なんて大勢いるわよね」と前置きしつつ、「でも実際にそんな女性像を映画の中で描ける監督は少ないわ」とし、本作への出演を「本当にうれしかった」と喜んだ。なお、パーカーはウディ監督の次回作『Cafe Society』(原題)にも出演しており、新たなウディ・アレンファミリーとして期待されている。(C)2015 GRAVIER PRODUCTIONS, INC.
2016年06月02日ロエベ(LOEWE)は、テキスタイルデザイナーの巨匠ジョン・アレンと再びコラボレーション。第2弾となる2016年春夏コレクションが、2016年5月中旬より発売される。このプロジェクトの起点は、クリエイティブ ディレクターのジョナサン・アンダーソンがジョンのカーペットに関心を抱いたところから。彼らの共通項である母国・英国を、色鮮やかな色彩で描いた彼の作品がジョナサンの心をつかみ、2度目となる今回の試みが実現した。第1弾同様に、曲線と直線、中間色などを組み合わせて、イギリスの豊かな自然を表現。さらに、アニマルモチーフを仲間に加え、コレクションはユーモアあふれるものに。ブランドのアイコン「パズル バッグ」は、3つの色をランダムに配置して、ポップで刺激的に仕上げた。前回のコラボレーションを振り返り、ジョンは「彼(ジョナサン)の目には、私のカーペットが、動いている物体や立体のフォルムにデザインするものとして映っていたのです。彼のおかげで私は自分の作品を今までとは違った角度で見ることができるようになりました。」とコメント。ジョナサンの斬新な発想がこの企画を支え、ロエベの伝統的なクラフツマンシップが、平面的なものに命を吹き込み、立体物へと昇華させている。その過程に顕著に触れることができるのは、伝統工芸マルケトリーにある。人気アイテム「T スモール ポーチ」では、大きく広がる高原と犬のモチーフに遠近感をもたせ、豊かな世界観を構築させている。【アイテム詳細】ロエベ×ジョン・アレン 2016年春夏コレクション発売日:2016年5月中旬
2016年04月30日歌手のリリー・アレンが7年越しでストーカーに悩まされていたことを「The Observer」に語った。リリーに対する“強盗”と“迷惑行為”で有罪判決が下されているアダム・グレイは、中傷の手紙を送りつける、家のドアをバンバン叩く、果ては何日もリリーの家の庭に居座るといった迷惑行為を続けてきた。決定的な恐怖体験はある日の真夜中、リリーと子どもたちが寝ている家にアダムが侵入してきたことである。その日うっかり勝手口の鍵をかけ忘れて寝てしまったリリー。壁を叩く音で目が覚めた彼女が恐怖でベッドの上で固まっていると、ドアノブが回り男が入ってきた。思わず後ずさりするリリーを罵りながら詰め寄り、「俺の父親はどこだ」と叫んで布団をはがした。アダムはナイフらしきものをジャケットの中に持っていたとリリーは確信している。幸い寝室にはリリーだけでなく友人がおり、アダムを撃退したとのこと。こんな思いをしてもリリーは「彼に対する怒りはない。精神を病んでいるんだから」と言っており、むしろ怒りの矛先をこの事件への対応がひどすぎる警察に向け、痛烈に批判している。テレビ番組に出演してリリーへ謝罪の言葉を述べたアダムの母親によれば、アダムは2年前に妄想型統合失調症と診断を受けており、治療が必要な状態だという。彼は現在、最終的な判決を待っているところだ。(Hiromi Kaku)
2016年04月22日ウディ・アレン監督の新作『カフェ・ソサエティ』が、2016年カンヌ国際映画祭の開幕上映作品に決定した。ジェシー・アイゼンバーグやクリステン・スチュワートらが出演する同作は、1930年代のハリウッドを舞台にした作品。同映画祭の幕開けをアレン監督が飾るのは、2002年作『さよなら、さよならハリウッド』、2011年作『ミッドナイト・イン・パリ』に続き3度目、監督としては史上初の快挙となる。1979年作『マンハッタン』から6月11日から日本でも公開が決定している『教授のおかしな妄想殺人』まで非コンペティション部門に出品してきているアレン監督にとって、今年度の『カフェ・ソサエティ』は14作目の同部門出品作となっている。カンヌ国際映画祭が発表している声明文には、『カフェ・ソサエティ』は「映画産業で働くことを夢見て1930年代のハリウッドに向かい、恋に落ち、この時代に刻印を残したカフェ ソサエティの熱狂に陥って行く青年の物語です」と説明されている。今年のカンヌ国際映画祭は、5月11日から22日の日程で開催予定。すべての出品ラインナップは4月14日に発表される予定となっている。『カフェ・ソサエティ』は今年後半公開予定だ。(C)BANG Media International
2016年03月31日俳優ホアキン・フェニックスが主演を務めるウディ・アレン監督最新作『IRRATIONAL MAN』が、『教授のおかしな妄想殺人』の邦題で6月11日に日本公開されることがこのほど、わかった。本作の主人公は、アメリカ東部の大学に赴任してきた哲学科教授のエイブ(ホアキン)。人生の意味を見失った彼は、孤独な無気力人間になってしまっているがある日、迷惑な悪徳判事のうわさを耳にし、自らの手でその判事を殺すという完全犯罪に夢中になっていく。妄想を繰り広げることでエイブは好調に戻るが、その一方で、エイブの心中を知らないままに恋心を抱く教え子が登場し、2人の運命が交差する。監督は、『ミッドナイト・イン・パリ』や『ブルージャスミン』など、多くの名作を生み出しているウディ・アレン。主演は『her/世界でひとつの彼女』のホアキン・フェニックスで、ウディと初タッグを組む。さらに、ヒロインの女子大生ジル役は、ウディ監督の前作『マジック・イン・ムーンライト』に続きエマ・ストーンが務め、このほか、『ブロークン・イングリッシュ』のパーカー・ポージーらも出演する。(C)2015 GRAVIER PRODUCTIONS, INC.
2016年03月30日名作を次々と発表してきたウディ・アレン監督のもと、<a href="">『her/世界でひとつの彼女』</a>のホアキン・フェニックスと、<a href="">『マジック・イン・ムーンライト』</a>に続いてタッグを組んだエマ・ストーンが出演した最新作『IRRATIONAL MAN』(原題)の邦題が、『教授のおかしな妄想殺人』に決定。6月11日(土)より日本公開されることになった。夏の日差しがきらめくアメリカ東部の大学に赴任してきた哲学科教授のエイブは、人生の意味を見失い、慢性的に孤独な無気力人間になってしまっていた。ある日、迷惑な悪徳判事のうわさを耳にしたエイブは、自らの手でその判事を殺すという完全犯罪に夢中になっていく。かくして“奇妙な目的”を発見した途端、あら不思議、エイブの毎日は鮮やかに彩られ、身も心も絶好調に一変する。一方、エイブに好意を抱く教え子・ジルは、彼の頭の中におかしな妄想殺人が渦巻いているとはつゆ知らず、燃え上がる恋心を抑えられなくなり…。世界中で大ヒットした<a href="">『ミッドナイト・イン・パリ』</a>、ケイト・ブランシェットをアカデミー賞「主演女優賞」に輝かせた<a href="">『ブルージャスミン』</a>など多くの名作を生み出してきたウディ・アレン監督の最新作となる本作。今回は、奇妙な妄想にとらわれた哲学教授を主人公に、人生の不条理と滑稽さをアレン監督独特の“哲学”で描き出す。主演は、本作で初めて監督とタッグを組む『her/世界でひとつの彼女』<a href="">『インヒアレント・ヴァイス』</a>などの個性派俳優ホアキン・フェニックス。ひと癖もふた癖もある哲学教授エイブを魅惑的に演じている。さらに、ヒロイン役に抜擢されたのは、前作『マジック・イン・ムーンライト』から続投となったエマ・ストーン。教授に惹かれていく女子大生ジルを、ウディ・アレンの新たなミューズとして存在感たっぷりに演じている。“人はなぜ生きるのか?”という究極の命題をはらみつつ、人間の不条理さと滑稽さが入り混じったアレン流の皮肉なユーモアが炸裂するダーク・コメディ。これからの続報を楽しみにしていて。『教授のおかしな妄想殺人』は6月11日(土)より丸の内ピカデリー、新宿ピカデリーほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年03月30日ウディ・アレン監督の新作『イラショナル・マン(原題)』が、『教授のおかしな妄想殺人』という邦題で、6月11日(土)より公開されることが決定した。主演はアレン作品への出演は初となるホアキン・フェニックス(『her/世界でひとつの彼女』)と、前作『マジック・イン・ムーンライト』に続いての参加になるエマ・ストーン。その他の情報映画は、人生の意味を見失った哲学教授エイブと、彼に好意を寄せる教え子ジルを主人公に描くダーク・コメディ。夏の日差しがきらめくアメリカ東部の大学に赴任してきたエイプは、孤独に苛まれ無気力な日々を送っていた。ある日、悪徳判事の噂を耳にしたエイブは、その判事を葬ることを思いつき、完全犯罪を企てるという“奇妙な目的”を見つけ、真っ暗闇だと思っていた人生が一転。身も心も絶好調になっていく。一方、教え子のジルは燃え上がる恋心を抑えられなくなり行動を起こす。頭の中に渦巻く“妄想殺人”を生きる糧とするエイブと、ジルの“恋心”はどのように交錯するのか? 本作は一風変わったストーリー展開の中で、生の不条理と、それに振り回される人間の滑稽さを皮肉り、主人公が抱く“おかしな妄想”を通して“人はなぜ生きるのか?”をアレン流に描く不条理劇が展開されるようだ。『教授のおかしな妄想殺人』6月11日(土)丸の内ピカデリー&新宿ピカデリーほか全国公開
2016年03月30日ケンコー・トキナーは26日、スリックブランドの三脚として、アルミ・マグネシウム・チタンからなるAMT合金製脚パイプを採用した小型三脚「アル・ティム」シリーズ(4モデル)を発表した。3月25日から販売を開始している。店頭予想価格は26,000円(以下すべて税別)から。○「アル・ティム 330 E」「アル・ティム 340 E」「アル・ティム 330 E」は、アルミ(AL)、チタン(TI)、マグネシウム(M)の頭文字をとったAMT合金パイプ採用の小型三脚。店頭予想価格は26,000円。脚部のパイプ径は最大23.4mmの3段で、パイプの厚みを0.8mmと薄くしながらも十分な強度が保ち、軽量化を実現した。パイプには溝が入っており、空転することなくスムーズな伸縮が可能。伸縮の固定はワンタッチのレバー式だ。2ハンドル3Way式の雲台を装備し、カメラの取付はクイックシュー式(DIN規格サイズ)を採用。脚パイプにはウレタングリップ、クイックシュー手前の位置には一軸の丸型水準器も装備する。脚取付部にある開脚ストッパーを引き出すことで、通常、ミドル、ローのポジション固定が可能。ローポジションにする場合は分割式エレベーターの下半分を取り外す必要がある。そのほか主な仕様は、縮長が596mm、エレベーター下げ全高1,257mm、地上最低高が309mm、最大搭載荷重が3kg、全高が1,607mm、重量が1,830g。三脚ケースが付属する。「アル・ティム 340 E」は、脚部の段数が4段のモデル。店頭予想価格は27,500円。主な仕様は、縮長が555mm、エレベーター下げ全高1,320mm、地上最低高が290mm、最大搭載荷重が3kg、全高が1,610mm、重量が1,830g。そのほかの仕様は「アル・ティム 330 E」とほぼ共通。○「アル・ティム 330 HD」「アル・ティム 340 HD」「アル・ティム 330 HD」は、「アル・ティム 330 E」の雲台を動画対応タイプに変更したモデル。店頭予想価格は29,000円前後。付属の雲台は2ハンドル3Way式の「SH-737 HD」で、フリクションコントロールによって雲台の動き(固さ)を調整可能。動画撮影時にはフリクションを強めに、写真撮影時はフリクションを弱めるといったように、使い分けられる。重量は1,890gで、そのほかの仕様は「アル・ティム 330 E」とほぼ共通。「アル・ティム 340 HD」は、「アル・ティム 340 E」の雲台を動画対応タイプに変更したモデル。店頭予想価格は30,500円前後。付属の雲台は「アル・ティム 330 HD」と同じ「SH-737 HD」。重量は1,890gで、そのほかの仕様は「アル・ティム 340 E」とほぼ共通。
2016年03月28日マイリー・サイラスが、ウディ・アレンが手がけるアマゾンのプライムビデオのシリーズに出演することが決まった。アレン監督が初めて手がけるTVシリーズは30分6話の連続ドラマで、1960年代を舞台にした内容。詳しいストーリーやマイリーが演じる役柄は不明だが、アレン監督の『おいしい生活』(2000)のエレイン・メイの出演も決まっている。マイリーはインスタグラムに、数年前からベッドサイドに飾っていたというアレンの肖像画とオブジェをアップし、「ウディ・アレンの初めてのシリーズに出演できて、うれしい!!!!!」「この絵の彼の目を見つめていたときに、カッコいいエレイン・メイとほかならぬ彼と一緒に仕事ができるという電話がかかってきたの!」と喜びを綴った。昨年1月にアマゾンの配信サービスでオリジナル・ドラマを手がけることが決まった後、連続ものの脚本執筆に苦戦し、「引き受けた直後からずっと後悔し続けている」と弱音を吐いていたアレン監督だが、撮影開始に向けて着実に前進しているようだ。(text:Yuki Tominaga)
2016年01月27日映画監督で、アーティストのティム・バートンがレストランの紙ナプキンに描いたスケッチを集めた画集『ナプキンアート オブ ティム・バートン』が本日から発売になったのを記念して、バートンが日本のファンに向けたメッセージが公開になった。その他の画像ティム・バートンは映画監督として知られながら、アーティストとしても活動しており、先ごろ日本で開催された美術展は東京と大阪で約39万人を動員した。このほど発売になる画集は、バートンが映画撮影やキャンペーン、自身の美術展のために世界各国を旅する中で、その場で受けたインスピレーションを残すべくレストランのナプキンにスケッチした作品を収録。書籍には彼のスケッチが紙ナプキンの原寸サイズで掲載され、美術展で展示された作品だけでなく、初公開のスケッチも収録される。バートンは日本のファンに向け「いつも日本に行くのを楽しみにしています。日本以上にインスピレーションを与えてくれる場所は、そうありません。私にとって、この画集『ナプキンアート オブ ティム・バートン』の各ページは、パスポートのスタンプのようなもので、どこに行き、何を感じたかという記憶でもあります。多くは大好きな東京に滞在した時に描いたものです。ぜひ、私の頭の中を覗いてみてください」とメッセージを寄せている。画集は、ヴィレッジ・ヴァンガード オンラインストアと全国の取り扱い店で独占販売中。『ナプキンアート オブ ティム・バートン』発売中3000円(税込)
2015年12月04日「女ってわからない…」と男性たちは思っているでしょうが、「男ってまったく…」と女性たちもつぶやいているわけで、どんなにITが発達しようと他の惑星へ行こうと、両者間の深淵がなくなることはないでしょう。違うからこそ愛し合える、ともいえますけれど。男と女の問題でイラッときたら、いや、キレそうになったら、監督歴半世紀、酸いも甘いも噛み分けたウディ・アレンの映画を観て、楽しみながら男女の深淵を学んでみませんか? 人生での実体験も人一倍濃い彼のこと、きっと私たちに素敵なヒントを与えてくれるはず。恋愛関係のプロフェッショナルともいえる彼の映画から、お薦めの3本をご紹介しましょう。「恋のロンドン狂騒曲」が自分の一番大切なものに気づかせてくれるアラフォー世代の迷いとも重なりますが、子供を産めるであろう最後の年代、恋愛ができるであろう最後の年代…といった、いわゆる区切りの時期、人はジタバタあがいてしまうのかもしれません。熟年離婚したアルフィ(アンソニー・ホプキンス)とヘレナ(ジェマ・ジョーンズ)。アルフィはまだまだブイブイいわせたくて、ジムに通い、若いコールガールと再婚へ。ヘレナは前世も占うヒーラーに通い、オカルト書店店主と出会い…。娘のサリー(ナオミ・ワッツ)は、夫で売れない作家のロイ(ジョシュ・ブローリン)の“負け犬”モードに愛想が尽きかけ、勤め先の“勝ち組”オーラがムンムンの画廊オーナー、グレッグ(アントニオ・バンデラス)の「妻とうまくいってない」という言葉を信じそうに…。二転三転する中、それぞれが、自分にとって一番大切なものが見えてきます。できるなら、お互いをあまり傷つけないうちに気づきたいものですね。勉強になります。「ミッドナイト・イン・パリ」でロマンティックな相性がカギだと知る脚本家でありながら小説家を夢見るギル(オーウェン・ウィルソン)と、お譲様育ちで現実的な婚約者イネズ(レイチェル・マクアダムス)は、イネズの父親の出張に便乗してパリ旅行中。ゴージャスなランチや母親とのショッピング三昧、偶然出会ったインテリ友人夫妻との美術館巡りなどに夢中なイネズと、次第に別行動をとり始めるギル。深夜12時の鐘の音とともに、どこからともなく現れたクラシックカーに乗ると、到着したのは1920年代、ジャン・コクトー宅のパーティー。コール・ポーターが奏でるピアノが響く中、現れたのはゼルダとスコットのフィッツジェラルド夫妻。彼らから憧れのヘミングウェイを紹介されます。「最高の女を抱いたことはあるかい? その瞬間は死の恐怖を忘れらる。真実の愛は一時、死を遠ざけるんだ」と、ヘミングウェイが語り始めて…。そんなめくるめく世界が夜ごと展開し、現実との狭間でイネズとズレていくギル。男女って、ロマンティシズムの相性も大切な要素だと思いませんか? 必ずしも女性ばかりが現実的とは限りません。互いのロマンをどれだけ許容できるか、一緒に楽しめるかがカギ。そこが合わないなら無理してつきあうことはないし、合えばこんなに幸せなことはありません。自分も相手も自分らしくいられるために、大事なことを教えてくれる映画です。「地球は女で回ってる」から学ぶ浮気性な男をコントロールする術結婚していても子供がいても、他の女性とセックスしたいと願う男性の本能を、おもしろおかしく描き、ホロリとさせる傑作映画です。作家のハリー(ウディ・アレン)は3回離婚歴があり、あることないこと小説に書いて激怒した元妻から撃ち殺されそうになったり、一人息子に会わてくれない別の元妻からは、色情狂呼ばわりされたり。「浮気相手は本当に彼女だけ?」『神かけて誓う!』「あなた、無神論者じゃなかったの?」『神の不在は俺のせいか?』などと、お得意の自虐ネタ満載の台詞に、修羅場でもつい笑ってしまいます。そんなチャラ男な主人公が抱える、ぞっとするような孤独感。それをどう癒し、笑い飛ばせるかが、女性のキャラや度量にかかっていると思いました。女優のナオミ・ワッツがインタビューで、ウディ・アレンの魅力を「ものすごく優秀なのにバカにもなれるの」と語っていますが、それは女性にも当てはまるのではないでしょうか。ウディ・アレン映画を愉しんで、男と女の溝をちょっぴり埋めてみませんか?
2015年12月01日奇才ティム・バートンが紙ナプキンに描きとめたイラストの数々を収録した「ナプキンアート・オブ・ティム・バートン」の発売が、このほど決定した。『シザーハンズ』や『アリス・イン・ワンダーランド』など、常に独創性溢れる映像で多くの人々を魅了してきたティム・バートン。昨年開催された美術展「ティム・バートンの世界」では、東京と大阪で約39万人を動員数を記録している。このほど発売が決定した「ナプキンアート・オブ・ティム・バートン」は、昨年の展覧会にて発売され、のちに一般発売となった画集「ティム・バートンの世界」の姉妹編として発売される。本書では、バートンが映画撮影や宣伝ツアー、自身の美術展など世界中を飛び回る日々の中で、彼のインスピレーションをバーやレストランにある紙ナプキンに描きとめた“ナプキンアート”の数々が、ナプキン原寸大で収録されている。常にペンを持ち歩き、旅を通して得た経験や感情をスケッチとして記録しているというバートン監督。彼がすぐにでもスケッチを始めるために手近なカンバスとして使用されるているのが、どこにでもある紙ナプキンだそうだ。バートンは現在、ランサム・リグズによるファンタジー小説「ハヤブサが守る家」の映画化『Miss Peregrine’s Home for Peculiar Children』(原題)を製作中とのこと。彼の脳内が覗ける”ナプキンアート”の数々で、新作への期待を膨らまそう。「ナプキンアート・オブ・ティム・バートン」は、12月4日(金)よりヴィレッジ・ヴァンガードにて発売。(text:cinemacafe.net)
2015年10月30日映画監督で、アーティストのティム・バートンがレストランの紙ナプキンに描いたスケッチを集めた画集『ナプキンアート・オブ・ティム・バートン』が12月4日(金)に発売されることが決定した。その他の写真ティム・バートンは映画監督として知られながら、アーティストとしても活動しており、先ごろ日本で開催された美術展は東京と大阪で約39万人を動員した。このほど発売になる画集は、バートンが映画撮影やキャンペーン、自身の美術展のために世界各国を旅する中で、その場で受けたインスピレーションを残すべくレストランのナプキンにスケッチした作品を収録。書籍には彼のスケッチが紙ナプキンの原寸サイズで掲載され、美術展で展示された作品だけでなく、初公開のスケッチも収録される。画集は、12月4日(金)より、ヴィレッジ・ヴァンガードで独占販売され、本日からオンラインサイトと一部店舗で予約を受け付ける。『ナプキンアート・オブ・ティム・バートン』12月4日(金)発売3000円(税込)
2015年10月30日●iOSとMac OS Xの統合はナンセンス? - Apple CEO ティム・クックがBoxイベントで語ったコトBoxのイベント「BoxWorks 2015」にてBoxのCEO、Aaron Levie氏と対談したApple CEOのTim Cook氏、前編ではCook氏のエンタープライズに対する考え方をお伝えした。後編では、Appleの将来について、Microsoftとの競合について、そして社会問題に対して語る、Cook氏らしい見解をお伝えしよう。○マイクロソフトの"One Windows"は誤り?エンタープライズでのモバイルの普及率は「衝撃的に低い」と話すCook氏だが、コンシューマーのスマートフォン市場におけるiPhoneの強さは際立っている。ちょうど直前に世界で発売したiPhone 6s/6s Plusは、過去最高の販売台数を記録した。「1300万台だっけ?」とLevie氏が聞くと、軽くうなずきながら「それ以上」とCook氏、会場からは拍手が起こる。iOS端末の人気はMac人気にもつながっている。OSとして見た時、Macは「Mac OS X」、iPhoneとiPadは「iOS」となるが、Microsoftは最新の「Windows 10」で”One Windows(1つのWindows)”戦略を進めている。PCとモバイルで単一の体験という考えに対し、Cook氏は異論を唱える。「デスクトップとモバイルの両方向けの1つのOSという考えは信じない。両方からの引き算となり、最高の体験が得られない」とCook氏。AppleはiOSとMac OS Xの2つにフォーカスしており、PCからモバイル端末、さらにはウェアラブルのApple Watchまでシームレスに動くことが必要で、そのために「Handoff」などの機能を開発しているという。「(ユーザーは)ある程度の類似性は望んでいると思うが、混ぜ合わせるつもりはない」と付け加えた。Cook氏の言葉に対し、観客の一部は拍手を送った。また、Apple WatchについてはAppleは台数などを公開しておらず、それほど順調ではないのではという見方もされている。Apple Watchに話が及ぶと「まだまだ早期段階」とし、「フィードバックはすばらしい。フィットネス、健康という分野で、『人々の生活を変えている』と直接知ることが出来て喜んでいる」と、自身もフィットネス好きといわれるCook氏はコメントした。また、Apple TVについては、「われわれはTVについてのビジョンがある。来月末に出荷する」と述べるにとどまった。ほかにも、Appleが車を作るという憶測があるが、Levie氏は車とは聞かずに「他に新しい製品の計画はないの? 飛行機(Airplane)とか?」と尋ねる。これに対してCook氏は、(Airplaneのplaneをとって)「”iPlane”の計画はない。必要だと思う人もいるかもしれないけど、考えたこともないね」と笑って答えた。Apple Musicについては、「本当にすごくいいんだよ。音楽を発見できる」とCook氏は述べ、「つかってみて。3ヶ月無料だから」とすかさず来場者に売り込んだ。Levie氏が、ラジオチャンネルに「エンタープライズチャンネルなんてどう?」と冗談をとばすと、iPlaneには反応しなかったCook氏だが「なるほど、面白いアイディアだね」と笑った。30分のセッション中、Levie氏は用意したiPadの暖炉(暖炉を模したiPadアプリ)に始まり、iPhoneのアップグレードプログラムをTV、Mac、iPadとすべての製品に拡大し「月65ドルですべて最新のApple製品にアップグレードできるっていうのはどう?」と持ちかけたり、「(アーティストの)Taylor Swiftか(物言う投資家のCarl)Icahnか、どちらがネゴシエーションするのが難しい?」と聞くなど、終始会場を楽しませた。だが、重要なトピックも忘れずに取り上げた。●MSとの関係性は「変わっている」1つが、長年のライバルであるMicrosoftだ。iPhone 6sなどを発表した9月のAppleイベントにMicrosoftの幹部が登場したことに触れ、「関係はどうかわった?」とたずねる。「大きく変わっている」とCook氏は答える。現在でもライバルであることを認めつつも、「AppleとMicrosoftは、競合する部分よりも、提携できる部分の方が大きい。これを顧客も望んでいる。Mac上でOfficeが使えるというのは、重要なことだ」とCook氏は話す。「Microsoftとの提携は顧客にとって良いことであり、だからやっているんだ」とした上で、「ずっと恨んだり憎んだりすることは好きじゃない。人生は短くて、いつか終わる。できるだけたくさん友達がいたほうがよい」。そして、今後も顧客にメリットのある部分でさまざまな提携を進めるとした。会場からは大きな拍手が起こった。○社会問題に対する考え方は企業の責任の一つもう1つが、社会問題だ。Cook氏は自らが同性愛者であることを正式に明かすなど社会問題についての発言を積極的に行っている。Levie氏が「あなたは社会問題を公の場で語っている。この国を変えようとしている意思を感じるが、企業や技術は社会の変化に対してどんなインパクトを与えられるだろうか?」と問うと、「企業は社会に対して重要な責任がある。ここ数十年、政府の取り組みがなかなか進展しない中で、この責任はさらに大きくなっていると思う」とCook氏は切り出し、主として教育と気候変動について見解を語った。「われわれは品質にフォーカスしているが、品質というのは変わっていて、コストがない。人々に基本的な人権と尊厳を与えることもフリー(コストがない)だ。なのに、すべての人間は平等といわれた後、200年もの間、いまだ実現していない。Appleの従業員は深くこの問題を気にしているーー米国でも、それ以外の国でも。われわれは継続して伝えていくが、2015年の現在でもこの問題について話しているということ事態が自分にはショックだ」(Cook氏)こうした問題があるからこそ、公教育が重要な鍵を握る、と強調した。「私自身は公教育の産物だが、米国の公立学校では多くの子供たちが十分なレベルではない。基本的に、生まれた時から難しい状況であり、不平等だ」と問題を指摘する。Appleでは、教育への問題に取り組んでいるという。気候問題については、「この問題は現実のものになっている」として、話をするのではなく行動を起こすべきだとした。「Appleの米国のオペレーションは100%再生可能エネルギーを利用している。残りの国でもほぼ90%に達しており、われわれはフォーカスをサプライチェーンにも拡大している」とCook氏。そして、これは「複製してよい」と笑った(AppleはSamsungらと特許訴訟を展開している)。「だれだってできることだ。企業は立ち上がって、率先して取り組むべきだ」とCook氏は述べる。Appleはどこに向かうのか。直近の決算では年間の売り上げ高が1827億9500万ドル、時価総額でも世界最大の企業だ。だが、Cook氏によると、「まだ始まってもない」という。「私たちの目標は、最大の企業になることではない。われわれがやろうとしてきたことは、最高の製品を作ること。そして、最高の製品を作ると、最高の製品を使いたいという人が何人かいて使ってくれるだろうと信じてきた。継続して投資して、さらによくできる、とね」とCook氏。「(最高の製品を作ろうという)このエネルギーは1997年後半にSteve(Jobs氏)が戻ったときからで、われわれのDNAの一部だ」――提携戦略など、Jobs氏とは違う新しいAppleをあちこちに感じられることができたが、この部分についてはJobs氏の思想を引き継いでいるようだ。
2015年10月07日ブルース・ウィリスが、ウディ・アレンの次回作から出演を降板した。ウィリスは一番にキャスティングされたが、ブロードウェイ劇『ミザリー』にも出演が決まっており、スケジュールがうまくかみ合わなかったらしい。その他の情報代役には、すぐにスティーヴ・カレルが決まった。カレルは『メリンダとメリンダ』で過去にアレンとコラボレーションしている。ほかに、ブレイク・ライヴリー、クリステン・スチュワート、ジェシー・アイゼンバ-グらが出演する。今作のタイトルは未定。ロケは、ニューヨークとL.A.で行われる。アレンがL.A.でロケをするのは非常に珍しいことだ。文:猿渡由紀
2015年09月01日ブレイク・ライヴリーが、ウディ・アレンの次回監督作に出演することがわかった。タイトルは未定。ほかに、ブルース・ウィリス、クリステン・スチュワート、ジェシー・アイゼンバ-グ、コリー・ストールなどが出演する。その他の情報撮影はニューヨークとロサンゼルスで行われる。アレンがL.A.でロケを行うのは『アニー・ホール』以来、初めてのこと。撮影は今月にも始まる予定。ライヴリーの最新作は、『アデライン、100年目の恋』。アレンの最新作は、現在北米公開中の『イラショナル・マン』。出演はホアキン・フェニックス、エマ・ストーン。アレンには他に、アマゾンのためにテレビシリーズを製作するプロジェクトもある。『アデライン、100年目の恋』10月17日(土)公開文:猿渡由紀(C)2015 LAKESHORE ENTERTAINMENT GROUP LLC, KIMMELDISTRIBUTION, LLC AND LIONS GATE FILMS INC. All Rights Reserved
2015年08月05日映画監督で、アーティストのティム・バートンの画集『ティム・バートンの世界』が本日から発売される。彼の40年の創作の歴史が1冊にまとまったファン垂涎の書籍だ。その他の写真ティム・バートンは映画監督として『フランケン・ウィニー』『マーズ・アタック』『ビッグ・アイズ』など様々な作品を発表しながら、絵画やオブジェの制作も手がけている。本日発売になった画集は、2009年にニューヨーク近代美術館で開催された彼の初の美術展に合わせて刊行されたものの邦訳で、同美術展が東京と大阪で開催された際に会場で販売された。その後、この画集を求める声が多かったことから、本日から一般発売が決定。ヴィレッジヴァンガードのオンラインストア、全国の取り扱い店舗で販売される。画集『ティム・バートンの世界』9400円(税込)
2015年07月16日ファンにはたまらない、ウディ・アレンの最新作『マジック・イン・ムーンライト』。すでにご覧になったでしょうか。監督自身がお気に入りの、占い師(女)と魔法や超能力など一切信じないリアリストの魔術師(男)が主人公。互いの真意や手の内を探ろうと化かし合いを展開するうち、相手が気になり始めて…という粋な物語です。この世に、騙される喜びがあるのなら、マジックはその最たるもの。合理的な考えや、現実主義にばかり走っていては、喜びも恋も愛も逃してしまうよという、映画作家らしいロマンティックなメッセージが素敵。恋に落ちる才能があるとしたら、いい意味で“騙されやすい”(この人を好きだと思い込める才能も含めて)ことと無関係ではなさそうですし。ここ数作は現代を舞台にした作品が続いていましたが、本作の舞台は1928年の南フランス。場所もオシャレなら、登場するファッションもオシャレ。ヒロインのソフィを演じるエマ・ストーンのマジカルな七変化が観ていて楽しいのです。1920年代といえば、特にヨーロッパではロマンティックでゴージャスな女性ファッションが主流の時代。文学、映画で分かりやすい代表作といえば、『グレート・ギャツビー』の時代です。本作では、エマが演じる占い師は、決して裕福な家の出身ではありませんが、ヨーロッパの名家の人々から信頼され、多くの相談を受けていますし、特別待遇を受けていますから、毎日のように豪華な服に身を包んでいても不思議ではありません。柔らかなシフォンやシルク素材のローウエストなドレスに、ビーズやコサージュ、リボン、レースをあしらったファッションで登場。この時代は、帽子やヘアバンドといった小物も欠かせません。パンツやマスキュリンな女性ファッションがまだ普及していませんから、バリエーションとしてはそれほど多くなさそうですが、イエロー、ピンク、ホワイト、グリーンといった明るい色、透け感のある軽やかな素材を用いて若々しさを演出しているのが見事です。衣装を担当したのが、スペインのナショナル・バレエでモリエール、シェイクスピア、セルバンテスなどの舞台デザインを10年間手がけた実力派ソニア・グランデ(ウディとはもう4作目)ですから、この華やかさも納得なのです。監督ご本人は、だぶだぶシャツに、タック入りのゆったりパンツ、タートオプティカルの黒縁眼鏡という変わらぬスアイルを貫いています。流行を感じさせないアレン流がトレードマークで、素晴らしくおしゃれな人という印象ではありませんが、ひとたび映画を作るとなると、トレンドを取り入れ、世相、キャスト、そしてファッションにまでおしゃれ感が満載。ウディ自身は、自分が気取ったファッションに身を包む必要性も欲望も感じないのかもしれません。だって、持ち合わせたセンスは、映画の中で表現すればいいだけ。キャンバスは自分ではなくスクリーンなのですから。大事なのは、こだわりとヴィジョン。それさえあれば、自分が表現したい世界観をきちんと実現させてくれる人と組みさえすればいいわけで。そんなことも改めて考えさせる、とびきりおしゃれな作品です。(text:June Makiguchi)■関連作品:マジック・イン・ムーンライト 2015年4月11日より新宿ピカデリー、丸の内ピカデリー、Bunkamura ル・シネマほか全国にて公開(C) 2014 GRAVIER PRODUCTIONS, INC.
2015年04月30日ロエベ(LOEWE)がテキスタイルデザイナー、ジョン・アレンとのコラボレーションコレクションを15SSコレクションの一部として4月15日から限定店舗で発売する。同コレクションでは、ジョン・アレンの作品「落葉」「コーニッシュハーバー」「カンブリアのピンクハウス」にフォーカスし、トートバッグ、ダッフルバッグ、スカーフ、ラージビーチタオルのプリントに採用した。サンドやザクロ、ブルー、ピンクと鮮やかな色彩が織り成す牧歌的な作品が、カーフレザーやエキゾチックレザーのウオレットやパース、またエスパドリーユ、ポーチに落とし込まれている。またこれを記念し、ロンドンのウッドフォードにあるアレンの自宅を撮影した写真とロングインタビューを収めた書籍を出版し、限定1,200部をロエベブティックで販売する。因みにロエベクリエーティブディレクターのジョナサン・アンダーソンは自身のシグニチャーブランドでもジョンとコラボしている。カルチャーを意識した現代のメゾンとしてロエベを主張しつつ、モダンで真摯なクラフツマンシップを通して、様々な専門的技術を、過去、現在、未来へと受け継いだ新たなコレクションが完成した。
2015年04月14日ウディ・アレンの次回作に、『トワイライト』シリーズのクリステン・スチュワートが主演することになった。ほかに、ジェシー・アイゼンバ-グ、ブルース・ウィリスの出演も決まっている。映画のタイトルは未定で、ストーリーの内容は明らかになっていない。スチュワートがアレン作品に出演するのは初めて。アイゼンバーグは、2012年の『ローマでアモーレ』に出演している。アレン監督の次回作は、ホアキン・フェニックス、エマ・ストーンが出演する『Irrational Man(原題)』で、北米公開は今年7月。スチュワートの最新作は、ジュリアン・ムーアと共演する『アリスのままで』。次回公開作は、日本でロケを行った『Equals(原題)』。アイゼンバーグは現在『グランド・イリュージョン』の続編を撮影中だ。文:猿渡由紀
2015年03月11日名匠ウディ・アレンが、オスカー俳優コリン・ファースとエマ・ストーンを主演に迎えて贈る『マジック・イン・ムーンライト』。マジシャンと占い師の恋の駆け引きを描く本作からこのほど、ウディ・アレン節が炸裂したユーモア満載の予告編が公開された。この世に魔法や超能力など絶対に存在しないと信じるイギリス人マジシャン、スタンリー(コリン・ファース)が、ある大富豪が入れあげているアメリカ人占い師の真偽のほどを見抜いてほしいと友人に頼まれる。すぐさま自信満々にコート・ダジュールの豪邸に乗り込むスタンリーだったが、その占い師ソフィ(エマ・ストーン)が連発する驚くべき透視能力に圧倒され、人生観を根底からひっくり返される。しかも容姿も性格も抜群にチャーミングな彼女に、不覚にも魅了されてしまい…。皮肉屋のマジシャン役に『英国王のスピーチ』でオスカーを獲得した名優コリン・ファース。他人の心を見透かし、見透かされまいとする占い師役を、『アメイジング・スパイダーマン』シリーズや、先日行われたアカデミー賞にて『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』で助演女優賞にノミネートされたエマ・ストーンが魅力的に演じる本作。公開された予告編は、メイクアップをしたコリン扮するスタンリーが観客にマジックを披露するシーンから始まる。友人に頼まれ、エマ扮する謎の占い師ソフィの霊能力の真偽のほどを見抜くために、自信満々でコート・ダジュールへと向かうが、スタンリーはソフィとの駆け引きの中で魅かれていく様子が描かれる。紺碧の海と美しい庭園が広がる南仏のリゾート地を舞台に、ウディ・アレンの予測不可能で理屈を超えた“恋のマジック”をご覧あれ。『マジック・イン・ムーンライト』は4月11日(土)より新宿ピカデリー、丸の内ピカデリー、Bunkamura ル・シネマほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年03月06日ウディ・アレン監督の最新作『マジック・イン・ムーンライト』の予告編映像が公開になった。本作は、コリン・ファースとエマ・ストーンが出演するロマンティック・コメディだ。『マジック・イン・ムーンライト』予告編本作の舞台は1920年代の南仏のリゾート地。英国人マジシャン、スタンリー(ファース)はこの世に魔法や超能力など絶対に存在しないと信じている男で、ある大富豪が入れあげている米国人占い師の調査を依頼される。そこでスタンリーは占い師のソフィー(ストーン)に対面するが、ソフィーは透視能力を発揮し、スタンリーを驚かせる。さらに彼はソフィーの愛らしさにも魅了されてしまい、ふたりの“恋とトリック”にまつわる駆け引きは予想外の方向へと転がっていく。公開された予告編に登場するスタンリーは、これまでアレン監督が自身で演じていたような皮肉屋で、文句とグチを言い続ける男だ。彼は当然のように占い師のソフィーと“対決”モードで対面するが、彼女と恋に落ちてしまう。会話の妙、予測できない展開などアレン監督の十八番がギッシリとつまった予告編で、『セブン』や『デリカテッセン』『ミッドナイト・イン・パリ』などを手がけた名フォトグラファー、ダリウス・コンジがとらえた美しい南仏の風景とクラシカルなタッチの映像にも注目だ。『マジック・イン・ムーンライト』4月11日(土) 全国公開
2015年03月05日インターコンチネンタルホテル大阪は、府内で開催中の展覧会「ティム・バートンの世界」とのコラボメニューを展開する。期間は2月27日から4月19日まで。パティスリー「ストレス(STRESSED)」では、「チョコレートとベリーのコーヒーロール」(680円)を提供する。これは、バートンの代表作『ブルーガールとワイン』をモチーフとしたケーキで、チョコレート生地に甘酸っぱいラズベリーピュレを注入。コーヒー風味の生クリームをロールすることで、ほろ苦くも甘酸っぱい魅惑の世界を表現した。一方、バー「アディ(adee)」では2種類のカクテルが提供される。『ブルーガールとワイン』や『絶滅寸前』に登場する、バートンのアイコニックなマークにインスピレーションを得たのが「ティム・バートン グルグル(Tim Burton Guru Guru)」(1,800円)。アップルブランデーを使用したフローズンカクテルで、チョコレートソースを混ぜながらデザート感覚で楽しめる。また、「バルーンボーイ(Balloon Boy)」では同名の映画のイメージを、柑橘系のすっきりとした甘さ、レモンスカッシュのように爽やかなフレーバーで表現した。
2015年03月02日最新作『ビッグ・アイズ』が日本でも封切られたティム・バートン監督。自身初となる本格的な展覧会「ティム・バートンの世界展」も大盛況で、アーティストとしても注目される奇才が実在の“ゴースト騒動”を描いた本作で、アートと評価の関係を問いかけている。1960年代を舞台に、自身が描いた少女の絵が、夫の作品として大ブレイクした実在の米女性画家マーガレット・キーンが、富と名声を捨ててでも、真実を公表しようと立ち上がる。タイトルの“ビッグ・アイズ”とは、悲しげな大きな瞳の子どもをモチーフにし、当時の米ポップアート界に影響を与えたシリーズ作品のこと。バートン監督による実話の映画化は、ジョニー・デップが“史上最低の映画監督”を演じた『エド・ウッド』以来20年ぶりだ。“ゴースト騒動”といえば昨年、日本でも大きな注目を集めたトピックだけに、本作が描いた「表舞台で脚光を浴びる側」「ゴーストとして影で支える側」の関係性や心理状態など、当人たち以外には理解しがたい実態は興味深い。アート界に限らず、社会全体が男性優位だった時代に、大きな代償を払っても「自分が作者」だと名乗り出るヒロインの戦いの物語として見応え十分。ウソから生まれた奇妙な現実という視点は、いかにもバートン監督らしい。根底にあるのは「芸術はいかに評価されるべきか」という永遠のテーマ。映画は大きな目をした少女の絵画が、評論家に酷評されながらも、夫のアイデアで複製画を大量に売りさばくことで国民的な人気を得た過程を描いている。芸術家としてのこだわりの追求と、多くの人々を魅了することで勝ち取る商業的成功というデリケートな葛藤に対し、自身も絶妙なバランス感覚で乗り越えてきたバートン監督が強い共感を示したのは、想像に難くない。ネットやSNSの普及で、誰もが評論家になれる時代になった。情報があふれ、週末に観る映画一本選ぶのも“口コミ”頼りの現代だからこそ、“ビッグ・アイズ”のように大きく目を見開き、本質を見抜く自分だけの審美眼を磨くことが求められているのかもしれない。『ビッグ・アイズ』はTOHOシネマズ有楽座ほか全国にて順次公開中。(text:Ryo Uchida)■関連作品:ビッグ・アイズ 2015年1月23日よりTOHOシネマズ有楽座ほか全国にて公開される(C) Big Eyes SPV, LLC. All Rights Reserved.
2015年01月23日唯一無二の世界観でファンを魅了してきた鬼才ティム・バートン監督が実在のゴースト・ベインターを基にした最新作『ビッグ・アイズ』。このたび、主人公のマーガレット演じるエイミー・アダムスのウェディング姿とともに、バートン監督自らがプロデュースした超絶キュートな画家夫婦の“ウエディング”の模様がお披露目された。1960年代。ウォルター・キーン(クリストフ・ヴァルツ)が発表した“ビッグ・アイズ”シリーズは、アメリカで一大ブームを巻き起こし、彼は一躍、時の人に。しかし、実際に“ビッグ・アイズ”を描いていたのは、彼の妻であるマーガレット(エイミー・アダムス)だった。10年間、真実を隠し続け心の内を絵で表現してきた彼女は「このままでは自分を失ってしまう」と告白を決意するが…。本作の冒頭、ひとり娘と暮らすため、仕事を探していた内向的なマーガレットは、社交的で自信家のウォルターに知り合ってすぐ惹かれ、間もなく結婚。その挙式のシーンが、バートン監督直々のプロデュースによる、ピンクを基調にした超絶可愛いウエディングなのだ。挙式の場所は、ハワイのワイキキにある高級ホテル“THE ROYAL HAWAIIAN”。別名“太平洋のピンク・パレス”とも呼ばれるホテルは、あのマリリン・モンローなど著名人が宿泊してきたことで知られるカップルに大人気のスポット。ピンクの外観が可愛らしい伝統あるホテルで、ベージュの爽やかなスーツ姿の夫・ウォルターと純白のドレスに身をまとったマーガレットが、ピンクのドレスを着た娘と共に幸せそうな姿は、まるで絵に描いたようなキュートな風景だ。だが、劇中では、この幸せ絶頂なふたりの関係はそう長く続かない。“ビッグ・アイズ”の作者と名乗り、公の場で熱弁を振るい、アート界の寵児としてもてはやされるウォルターとは対照的に、ゴースト・ペインターとなり、友人や愛する娘までもを騙し続けることに苦しむマーガレット。その後、ふたりの争いは法廷までもつれ込み、前代未聞なアートバトルが幕を開けることになる…。本作は、第72回ゴールデン・グローブ賞にてミュージカル/コメディ部門「主演女優賞」「主演男優賞」を含む3部門にノミネート。本作で見事、自身5度目のノミネートとなったエイミーは、当初、どう役に入り込むか悩んだというが、「母親になったことで、彼女の気持ちが理解できるようになったの」と語る。繊細で傷つきやすい少女のような心を抱えたマーガレットが、自分のため、そして愛娘のために真実を明かそうと立ち上がる姿を情感豊かに演じたエイミーには、早くも絶賛の声が続出中だ。バートン監督の感性が細部までに生かされたウエディングシーンを堪能しながら、その後に待ち受ける夫婦の“アートバトル”の行方を見守っていて。『ビッグ・アイズ』は2015年1月23日(金)よりTOHOシネマズ有楽座ほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)
2014年12月25日ティム・バートン監督が長年パートナーだったヘレナ・ボナム・カーターと破局していたことが明らかになった。「People」誌にヘレナの代理人が、2人は今年に入ってから13年間続いた関係に終止符を打ったと語っている。2001年、『PLANET OF THE APES 猿の惑星』の撮影で監督と出演女優として出会い、2児(11歳の息子と7歳の娘)をもうけた2人の別れは円満なもので、今後も共に子育てをしていくという。2人は『PLANET OF THE APES 猿の惑星』以降も、『ビッグ・フィッシュ』、『チャーリーとチョコレート工場』、『ティム・バートンのコープスブライド』、『スウィニー・トッドフリート街の悪魔の理髪師』、『アリス・イン・ワンダーランド』、『ダーク・シャドウ』を一緒に撮っているが、バートン監督の最新作『ビッグ・アイズ』にヘレナは出演していない。2人は以前から1軒の家に同居せず、それぞれの家が共同で使用する部屋でつながれるという特殊な環境に暮らしていた。また、昨年9月にバートン監督とアシスタント女性の浮気疑惑が報じられたことも。当時ヘレナは、監督と女性がキスしている写真が撮られたのは家族や友人も一緒のときだったとして、一笑に付したこともあったが、少しずつ両者間には距離が生じていったようだ。(text:Yuki Tominaga)
2014年12月25日森アーツセンターギャラリー(東京・六本木)にて11月1日(土)より開催されている展覧会「ティム・バートンの世界」の来場者数が12月22日(月)で20万人を突破。これを記念してゲストにバートン作品の大ファンである夏木マリを迎え、セレモニーが行われた。同展示ではティム・バートンの作品をテーマ、モチーフ、プロジェクトごとのセクションで体系化。彼の芸術活動をより掘り下げて理解すべく、約500点の作品が日本で初めて展示されている。開幕から27日目で10万人を突破したが、その後も客足は衰えることなく、クリスマスを前に20万人突破となった。夏木さんは「(バートンに)インスパイアされてこんなカッコになった(笑)」という、ド派手な金髪モヒカンに、スタッズが付いたパンキッシュな衣裳で登場し、来場客の度肝を抜く。バートンを「リスペクトしている」と語る夏木さん。改めて今回の展示について「じっくり拝見すると3時間はかかります」と語り、特に気に入った展示として彼が『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』を撮るより前の無名時代に製作した「ヘンゼルとグレーテル」を挙げ、「最高です」とニッコリ。「いろんなシークェンスがあって楽しい」と魅力を語った。20万人目の観客となった女性客の2人は「小さい頃から『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』を観てました」「世界観が好き」と語るが、夏木さんもその言葉に「チャーミングですよね」とうなずく。ちなみに、夏木さん自身のお気に入りの映画は『アリス・イン・ワンダーランド』。「おとぎ話は怖いものですが、(同作は)怖いけれど違うフォーカスで描いている」と評する。この展示会で「いろんなインスパイアを受けた」とも語り、実際に来年のライヴの衣裳に関して「ティム・バートンの世界でやりたい!」と宣言。この日の衣裳についても襟元の部分のスタッズが首に触れるも「痛いけれど、オシャレは我慢!」と豪快に笑い飛ばしていた。「ティム・バートンの世界」は1月4日(日)まで開催。(text:cinemacafe.net)
2014年12月23日先日、ニューヨーク近代美術館「MOMA」でのNYプレミアを成功させ、日本のファンへ愛のこもったメッセージを送ってくれたティム・バートン監督の最新作『ビッグ・アイズ』。2015年1月に日本公開を控えている本作から、待望の予告映像が完成した。大きな瞳を持つ“ビッグ・アイズ”シリーズの成功で、画家のウォルター・キーン(クリストフ・ヴァルツ)は一躍時の人に!しかし、一世を風靡したその絵を描いていたのは、妻であるマーガレット(エイミー・アダムス)だった。「このままでは自分を失ってしまう」と、真実を告白する一大決心をしたマーガレットに対し、曲者のウォルターは「妻は狂っている」と反撃。ついに事態は法廷へともつれ込む。果たして、マーガレットは自分を取り戻すことができるのか…。次々と話題作を贈りだす世界的ヒットメーカー、ティム・バートンが新たに手掛けるのは、あのアンディ・ウォーホルも魅了され、ポップアート全盛期の1960年代のアメリカで起きた大ブームの裏に隠されていた奇想天外な実話。完成された予告映像には、“ビッグ・アイズ”のヒットで大金持ちになったキーン夫妻が登場。得意げになるウォルターの一方で、マーガレットにとって“ゴースト・ペインター”であることは、愛する娘、そして自分をも欺き続けることを意味していた。映像では、長年葛藤を繰り返し、悩み続け、やがて真実を告白する決心をする彼女の闘いが色濃く映し出されている。また、「妻は錯乱している」と事実を認めないウォルター役を演じた『ジャンゴ・繋がれざる者』のクリストフ・ヴァルツと、いまの生活を失ってでも自分の絵を取り戻したいマーガレット役を演じた『アメリカン・ハッスル』のエイミー・アダムスにも注目。ふたりは先日発表された第72回ゴールデン・グローブ賞のコメディ・ミュージカル部門「主演女優賞」「主演男優賞」に揃ってノミネートされており、実力派同士の演技合戦も見どころだ。実話を基にバートン監督が指揮をとるのは、アメリカ史上最低の映画監督を取り上げた『エド・ウッド』以来、20年ぶり。そんな待望の映像化を支えるのは、音楽にダニー・エルフマン、美術にリック・ハインリクス、衣装はコリーン・アトウッドなどバートン作品お馴染みのクリエイターたち。彼らが織りなす、バートン監督も耳を疑った前代未聞のアートバトルを、まずは予告映像から確かめてみて。『ビッグ・アイズ』は2015年1月23日(金)TOHOシネマズ有楽座ほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)
2014年12月19日1920年代の美しい南仏のリゾート地を舞台に、マジシャンと占い師の恋の駆け引きを描くウディ・アレンの最新作『マジック・イン・ムーンライト』。オスカー俳優コリン・ファースと、現在数々の映画賞にノミネートされているエマ・ストーン共演のロマンティック・コメディが、2015年4月11日(土)より日本で公開することが決定した。この世に魔法や超能力は絶対に存在しないと信じる、イギリス人マジシャンのスタンリー(コリン・ファース)。大富豪が入れ込んでいるアメリカ人占い師がいると聞き、そのトリックを暴くため、コート・ダジュールの豪邸へと乗り込む。自信満々のスタンリーだったが、占い師ソフィー(エマ・ストーン)の驚くべき透視能力に圧倒され、人生観までもが根底からひっくり返されるハメに。しかも容姿も性格もチャーミングな彼女に、不覚にも魅了されてしまい…。他人を騙しながらも、自分は騙されまいとする皮肉屋マジシャンを演じるのは、『英国王のスピーチ』でオスカーに輝いたコリン・ファース。そして他人の心を見透かしながら、自分の心はひた隠しにする占い師を演じるのは、『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』での演技が絶賛され、ゴールデン・グローブ賞を始め、数々の映画賞にノミネートされているエマ・ストーン。飾らない自然体な雰囲気を持つ人気のふたりが、こじれてもつれ合う恋の駆け引きを披露する。監督&脚本は、前作『ブルー・ジャスミン』でケイト・ブランシェットをアカデミー「主演女優賞」に導き、自身も多くの賞を受賞している名匠ウディ・アレン。もともとアレンは、コメディアンとして脚光を浴びる以前はマジシャンを目指していた。毎日、コインやカードなどを手先で素早く扱うトリックを練習していたというだけに、『スコルピオンの恋まじない』や『タロットカード殺人事件』など、これまでもマジックに関する物語を描いてきている。そして今回は、何もかもが対照的な男女の恋の行方もプラスされ、アレンの“魔法”と“トリック”はどんな輝きを放つのか気になるところだ。ウディ・アレン特有のリズミカルで心地いい会話に、心躍る魔法がかけられる本作。春の訪れと共に楽しみに待っていて。『マジック・イン・ムーンライト』は2015年4月11日(土)より新宿ピカデリー、丸の内ピカデリー、Bunkamura ル・シネマほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2014年12月18日