団扇で夕涼みする姿は、夏の風物詩ですね。団扇は、奈良時代に中国から伝わり平安中期の書『和名類聚抄』には唐で作られた宇知波(うちわ)との記述があります。道具として古い歴史を持つ団扇ですが、庶民に普及したのは、紙や竹材を使って大量生産できるようになった江戸中期以降のことです。広重、豊国、国芳とコラボ江戸市民が待ちわびた江戸うちわ地域特産の和紙を使ったもの、ひとりの職人が型から絵まで描くものなど、日本各地の特色を打ち出した団扇は夏を彩ってきました。さまざまな団扇がありますが、江戸の団扇といえば日本橋生まれの「江戸うちわ」です。江戸きっての繁華街、日本橋には和紙や竹材を商う店がたくさんありました。そんな店が自然に作り始めたといわれる江戸うちわ。世界に先駆けて百万人都市になった江戸、そんな江戸市民に向けてですから大量生産は必須です。仕様を簡略化するため持ち手や骨を1本の竹を割いて作りました。また人口密集で熱気がこもりやすい江戸の町ゆえに涼をとりやすいように形状も大きめだったそうです。そんな江戸うちわを道具から嗜好品へと変えたのは、今も日本橋で団扇や扇子を商う「伊場仙」(いばせん)。天正18(1590)年を創業年とする伊場仙は、徳川家に竹や和紙を収めていました。その材を使って団扇や扇子を手掛けるようになります。江戸後期には、初代の歌川豊国や歌川国芳、歌川広重などの絵師の版元になり、錦絵を刷り込んだ「浮世絵団扇」を考案。絵師の描く歌舞伎役者や花魁、日本の名所が刷り込まれた団扇は大当たり、江戸市民のみならず江戸土産として京や大坂の人に喜ばれたそうです。昭和30年代ごろまで店で団扇を作っていた伊場仙ですが、今ではその技術を踏襲する千葉・館山の職人さんにお任せしているそうです。大人女子が注目する、竺仙とのコラボ団扇江戸薫る浮世絵団扇、気軽に使える手拭生地の団扇など、さまざまな団扇を商う伊場仙。大人女子におすすめしたい団扇をご紹介します。大人女子の人気ナンバーワンは、竺仙(ちくせん)の浴衣地で作られる団扇たち。竺仙ブルーと称される青の生地から仕立てられる団扇は、見た目に涼感が感じられます。花や蝶などの身近なものを染め抜いた柄も竺仙ならでは。新作柄の浴衣は新調できなくても、団扇ならば気軽に楽しめそうです。手拭生地で作られた団扇も人気。洒脱で遊び心のある、斧琴菊(よきこときく)や弁慶格子などの柄は江戸っぽさを醸します。サイズが小さめでお手頃な価格なので、夏のプチギフトにいい。かくいう私自身、仕事仲間や友人へ贈る夏の定番ギフトになっています。手拭生地の柄長タイプ(踊り団扇仕様)は、デスクのペン立てやラックに差しやすいのでオフィス用に購入する人も多いそう。金魚や竹林など見た目に愛らしく涼しげな柄は、仕事のストレスをちょっぴりやわらげてくれるかもしれません。浮世絵シリーズ復刻版。歌舞伎座などで販売していて、海外からの観光客がお土産に購入していくそうです。軽くてかさばらず、道具にも飾り物にもできる、そう考えるとお土産にぴったりですね。江戸土産として喜ばれた江戸うちわが、時を経て日本土産に! 私も浮世絵シリーズを一枚持っています。お値段が張るのでもったいなくて道具使いできませんが、初夏から夏にかけて部屋に飾って楽しんでいます日本の暦に根ざした古からの道具毎年五月には、新作の団扇や扇子で賑やかに彩られる伊場仙。「本来、団扇はいつごろまで使うものですか?」と伊場仙でお尋ねしたところ「七月いっぱいかな」というお答えでした。少し早いように感じますが、旧暦の秋は七月から始まります。日本の暦に根ざした道具だということを実感しました。暦は皐月、まだまだ団扇に頼れますね。あおげば涼し江戸の風です。伊場仙のうちわは、拙書『江戸な日用品』(平凡社刊)にてご紹介しています。取材協力/伊場仙(いばせん)東京都中央区日本橋小舟町4-103-3664-9261営業時間 10:00~18:00(土・日曜のみ11:00~17:00)休日 土日曜・祝日(5月~8月末まで土日曜営業)
2015年05月26日春は何か新しいことを始めたくなる季節。自宅でちょっと空いた時間、気軽にできる手芸から始めてみるのはいかがでしょう? お母さんやおばあちゃんの趣味といったイメージのある手芸ですが、素材やモチーフ、デザインもおしゃれで新しいものがたくさん登場しています。豊富にある手芸本のなかから、おすすめの手芸本5冊をピックアップしました。シンプルな技法でできる、大人かわいい幾何学模様の花▼『花と幾何学もようの刺繍』高知子(文化出版局)丸や三角、四角など、幾何学模様を組み合わせた架空の花。ありそうでなかったデザインが新鮮な刺繍本です。ぷっくりと盛り上がったようなステッチが特徴で、ほとんどがサテンステッチと玉止めというシンプルな技法のみを使用。初心者でも気軽に刺すことができそうです。カラフルだけどシックな色合い、ほどよくかわいらしい図案は、ハンカチに刺したりブローチにして、大人の女性が持つにもぴったり。標本のようなデザインで、見ているだけでも楽しくなる1冊です。人気スタイリストによる、着回し抜群のアイテムたち▼『スタイリスト佐藤かなの簡単に作れて、とことん使える日常着』佐藤かな(文化出版局) 真似をしたくなる、シンプルなスタイリングで人気のスタイリスト・佐藤かなさん。手作りの服や小物にも定評があります。そんな佐藤さんによる、ファスナーやボタン付けもない、簡単でかわいいアイテムのソーイングブック(型紙付き)。「シンプルなつくりだけれど見栄えがして、しかも着回しが効いてとても便利」と書いてあるように、作ればすぐに活躍してくれそうなワンピースやパンツ、スカート、キャミソール、ガウンの5種類をアレンジした、24アイテムが提案されています。アイテムを使った70通りの着回しコーディネートが紹介されているのも、嬉しいポイントです。新素材「マテリアルコード」が着こなしのアクセントに▼『カラフルな糸で編むバッグと小物』(主婦と生活社)ポリエチレンの細い「マテリアルコード」、ポリエステルのテープ状「マテリアルテープ」という、新しい素材を使ったハウツー本。マテリアルコードはちょっと懐かしい色合いと素材感が特徴で、ハリがあるので編むだけで形になり、マテリアルテープはつやのあるカラフルな色合いで伸び縮みしにくく丈夫。しっかりしているので、普通の糸よりも編みやすそう。どこにも売っていないようなバッグやアクセサリー、小物は、着こなしのアクセントにもなります。アラフォー女子には懐かしい『プラバン』で作るアクセサリー▼『型紙をなぞって焼くだけでできるプラバンアクセサリー』福家聡子(文化出版局) きっと子どもの頃に作ったという方も多い、アラフォー女性には懐かしいプラバン。比較的安い材料と身近な道具で作れるプラバンが、改めて注目されています。簡単ながらきれいに作るのは難しいプラバンですが、基本の作り方や色鉛筆などを使った色の塗り方、アクセサリーの金具のつけ方が、丁寧に写真付きで紹介されているので安心。型紙や柄パターンも付いています。動物やスイーツなど遊び心のあるモチーフでも、小さなアクセサリーなら取り入れられそうです。好評につき発売された、『マーカーと色鉛筆でつくる プラバンアクセサリー2』もおすすめ。お気に入りはどこの国? 世界各地のパッチワーク・キルト▼『世界のかわいいパッチワーク・キルト:世界各国の布つなぎと針仕事』(誠文堂新光社)こちらもちょっと懐かしいパッチワーク。小さなはぎれをつなぎ合わせて作られるパッチワークは、世界中のいろいろな地域で生まれ、技法が伝わっていったのだとか。この本ではアメリカを始め、日本の刺し子、韓国のポシャギのほか、世界中のさまざまな部族のパッチワーク・キルトが紹介されています。伝統的なパターンから自由に作られた現代のものまで幅広く、「これもパッチワーク・キルト?!」と新鮮に感じられるはず。基本的な技法と図案も載っているので、この本を参考にお気に入りの布でパッチワークやキルトを作ってみたくなります。手芸は作る工程も楽しいですが、自分で作ったものを使えるとさらに嬉しいもの。今はさまざまな場所でワークショップも開催されているので、本を見て分からなければ参加して、一度体験してみるのもおすすめです。手を動かして好きなものを作ることは、いい気分転換にもなりそうです。・ 『花と幾何学もようの刺繍』(文化出版局) 高知子 ・ 『スタイリスト佐藤かなの簡単に作れて、とことん使える日常着』(文化出版局)佐藤かな ・ 『カラフルな糸で編むバッグと小物』(主婦と生活社) ・ 『型紙をなぞって焼くだけでできるプラバンアクセサリー』(文化出版局)福家聡子 ・ 『世界のかわいいパッチワーク・キルト:世界各国の布つなぎと針仕事』(誠文堂新光社)
2015年04月27日3月末、東京・表参道に「VIDA × FreshService(ヴィーダ × フレッシュサービス)」がオープン。食・健康・美容への関心が高い人に向けて、充実したライフスタイルを提案するショップです。お店へ伺い、最新のヘルシートレンドをチェックしてきました。 一人暮らしのスムージーにもぴったり、コンパクトブレンダー「バイタミックス S30」いまやブームを超えて定番となったスムージー作りに欠かせないブレンダー。ジューサーと違って搾りかすを残さないので、食物繊維がたっぷり摂れ、皮や葉に多く含まれるフィトケミカルと呼ばれる抗酸化作用の高い栄養素も丸ごと摂取できます。スムージーの火付け役ともいえるのが、アメリカの高性能ブレンダー「バイタミックス」ですが、4月20日に待望のコンパクトサイズが登場しました。高性能やパワー、多機能性はそのままに、小型・軽量化を実現。600mlのコンテナはスムージーを作ってそのまま持ち運びOK。1.2リットルのコンテナは1人~少人数の量に対応しています。これまで一人暮らしやスペースの限られたキッチンで導入を躊躇していた人も、これなら検討可能かも。店頭でも実物を展示しているので大きさやカラーをチェックできます。進化系スムージー「スポージー」店頭のスムージースタンドでは「バイタミックス S30」で作ったドリンク「スポージー」を提供しています。「SPORTHIE(スポージー)」とは、SPORT(スポーツ)とSMOOTHIE(スムージー)をかけた造語で、スムージーにプロテインなどの粉末を加えたもの。スマートにスポーツを楽しむ人のための体にやさしく、それでいて機能的なスポーツスムージーです。現在のところ、飲めるのはココだけなので、要チェックです。ローフード界では「ディハイドレーター」と「発芽ナッツ」に注目食材をなるべく生で摂取しようという食生活、“ローフーディズム”が、欧米で人気を集めています。スムージーもローフードの1つですが、日本でもローフードをメニューの1つとして食生活に取り入れる人が増えてきました。そんなローフーディズムの必需品ともいえるのがディハイドレーター(食品乾燥機)です。 ディハイドレーターがあると、火を使わずにいろいろな料理やデザートを作ることができ、自宅にある果物や野菜を簡単に乾燥させることも可能。食材を使いきれないときなど、手軽にオリジナル保存食が作れます。食材はみかんやブドウ、柿、いちごなど、何でもOK。天日干しと違って、食材が本来持っている食感が活かされるのもポイントです。また、ローフードのお菓子には、アーモンドやクルミなど生のナッツ類がよく使われますが、最近注目されているのが「発芽ナッツ」です。ナッツは、ビタミン、ミネラル、食物繊維などの栄養素を豊富に含み、天然のサプリメントといわれることも。ただ、生のナッツには「酵素抑制因子」という物質が含まれているので、使うときは一晩水に付けて発芽させ、水で洗って乾かしてから使う必要があります。「発芽ナッツ」はすでに浸水をすませて発芽させたものなので、浸水の手間が不要。気軽に栄養が摂れるとあって、すでに海外ではブームになりつつあります。料理は「50℃洗い」と「低温スチーミング」料理の下ごしらえとして、「50℃洗い」がよいといわれ、注目されつつあるのをご存じですか? 野菜を50度で洗うと、ヒートショックという現象が起き、シャキシャキの食感に復活。食材のえぐみなども除かれ、長持ちするようになるそうです。また、野菜だけでなく、肉や魚、フルーツなどにも使える方法です。この50℃洗いを提唱しているのが、スチーミング調理芸術研究会代表の平山一政さんなのですが、彼がもう1つ推奨している調理法に「低温スチーミング」があります。これは食材に合わせた一定の低めの温度で蒸す調理法のこと。最適な温度は食材によって違いますが、基本は70℃くらい、イモ類は80℃以上が適当。蒸す時間は食材によって違いますが、多くは15~30分程度です。 低温スチーミングをすると食材の酵素の働きによって旨味や香りが増し、食材本来の食感も楽しめるようになります。また、50℃洗いと組みあわせれば、さらに食材が長持ちするそうです。温度計さえあれば自分でもできるので、まずは自分で試してみても。ショップではこの鍋を使って作ったサラダも売っているので、こちらを試してもいいですね。店内にはこのほかにもセンスのよいアイテムがいろいろあり、充実したライフスタイルへのヒントがたくさん。誰かの家に招かれたような居心地の良さなのでフラリと立ち寄ってみては。取材協力/VIDA × FreshService東京都渋谷区神宮前5-10-1 GYRE地下1階TEL:03-6712-5083
2015年04月24日ちょっとしたことで欠けたり、うっかり割ってしまったけど、愛着があって捨てられずにしまってある陶磁器のひとつやふたつ、誰もがお持ちなのではないでしょうか。私もしかり。大事な器を金継ぎに出して修理して使っていますというアラフォーもいらっしゃるかもしれませんね。ですが、本漆や本物の金、金箔などを使った本格的な金継ぎは、完成させるまでに何か月もかかり、値も張るため、興味はあったけれども、自分ではトライできずにいました。本来の金継ぎとは、欠けたりひびが入ったり、割れてしまった陶磁器や漆器を天然の漆などで接着し、継ぎ目を金や銀、真鍮などで飾る日本独特の修理方法。室町時代に茶道の普及とともに盛んになったと言われており、修理した継ぎ目を景色に見立てて楽しむなど、割れる前と異なる表情を楽しむことができます。今回、新うるしを使い、初心者でも簡単にできて、料金も手ごろ、さらに1回の講座参加で完成という“超簡単な金継ぎ”のワークショップがあると知り、参加してみました。工程は基本3ステップ。1~2時間ほどで完成講師は、東京・荻窪にあるブックカフェ「6次元」の店主、ナカムラクニオさん。ナカムラさんは、陶磁器の研究や修復も手がけていて、自分で手軽にできる新うるしを使った金継ぎを提案。日本各地のギャラリーやカフェなどでうつわの修復を指導されています。また、「6次元」でも金継ぎワークショップや修理の依頼を受けつけているのだそう。まず用意する材料は、・エポキシパテ・新うるし・金粉(真鍮粉)・薄め液・耐水サンドペーパー 粗目と細目・細筆(0号)・絵皿・マスキングテープなど。どれも画材ショップやDIYショップなどで手に入り、全て揃えても¥3,000程度。<STEP1> 欠けや割れをエポキシパテと接着剤でつける2層に分かれたエポキシパテを指でこねて混ぜ合わせ、欠けた部分に埋め込む。ひびには押し付けて表面を平らに。割れたものは接着剤で張り付けて、マスキングテープで補強。乾いたら、接着面にエポキシパテを塗り込み、ひびの場合と同様に平らにする。パテは速乾性なので、乾かないうちに、はみ出たパテを拭き取る。<STEP2> 接合部分の表面を磨くパテが固まったら、耐水性のサンドペーパーに水をつけながら、接着面をこすり、表面を滑らかにする。和食器は本体そのものを削ってしまわないよう注意が必要。<STEP3> 新うるしで仕上げる新うるしと金粉(真鍮粉)を1:1の割合で小皿に入れ、少しずつ薄め液を加えながら混ぜる。粘り気が出てきたら、極細の筆(0号)を使って、パテの上に塗る。約2時間で、基本的には終了。1~2日置いてしっかり乾燥させてから、つやを出すため金継ぎ部分にオリーブオイルなどの植物油を塗って、柔らかい布で磨けば完成。想像していた以上に簡単にできたのにびっくり。講師のナカムラクニオさんによると、絵柄のある器は、柄と金とのコントラストを考えながら、継いでいく面白さもあるそう。さらに、本来の金継ぎの歴史やエピソードなど、新手法以外のお話もある、楽しいワークショップとなりました。ほかの参加者は、金継ぎに興味があったというアラフォー世代の女性がほとんど。「うっかり割ってしまったけれど、想い出があるので捨てられず、家族に内緒でしまっておいた」家族お揃いのマグカップや、「使うたびに、ほんのちょっとの欠けが気になっていた」大皿などを持参。仕上がった後は、自分で “金継ぎ” した器を手に、生き生きとした表情に変わったのが印象的でした。家に持ち帰り、乾燥させてからオリーブオイルを塗って磨くと艶が出ました。なんだか前より一層、愛着がわいて、テーブルに登場する機会が増えたように思います。伝統的な本漆で金を蒔くのとはもちろん仕上がりが異なりますが、普段使いのお皿やカップなら、このやり方でも満足できます。欠けやひびが気になって、しまいこんでいる愛器があったら、この簡単な金継ぎを試してみて欲しいなと思いました。なお、今回の開催場所は、伝統工芸品から現代のプロダクトまで、日本の"今"の暮らしに映えるアイテムを集めたライフスタイルショップ「CLASKA Gallery & Shop “DO”(ドー)」日本橋店。今回の「はじめての金継ぎワークショップ」は、同ショップでは初の取り組みだったといいますが、キャンセル待ちがでるほど反響が大きかったといいます。食と食卓のしつらえ、ライフスタイルを繋ぐコンテンツとして、不定期ではありますが開催を予定しているそうです。
2015年04月15日作家ものの器を集めはじめると、自然と他分野(陶器以外)の作家さんにも興味の幅が広がっていきます。異素材を組み合わせてみたり、あえて陶器とはまったく異なるテクスチャーを楽しんでみたり。陶器市などで作家ものの器に出会ったことがきっかけで、クラフトの世界にハマっている、という方もいるのではないでしょうか。今回は若手作家の作品を中心にキュレーションしたクラフトアイテムを販売する「folk_(フォルク)」が厳選した、ガラス・金工・竹工芸などの、食卓にまつわるクラフトアイテムをご紹介します。毎日でも使いたい、食卓まわりのクラフトアイテム〈ガラス・金工・竹工芸 編〉“日常使い”のための心和むグラスを提案グラス作家・小牧広平富士山をはじめ、名だたる山々の絶景が広がる山梨県南アルプスに、グラス作家小牧広平さんの工房はあります。日本では繊細なグラスが広く好まれる傾向にあるなか、小牧さんがあえてこだわるのは、手のなかに温かみを感じさせるやわらかい手触りと重量感。ひとつひとつ手吹きだからこそ表現できる程良い厚みと、使うたびに手のひらに優しく馴染む有機的なフォルムが魅力です。和音杯(ワイン杯)琥珀小牧広平さんの代表作のひとつでもある和飲盃。繊細な飲み口のワイングラスとは一線を画す、家でくつろぎながら飲むための “和みながら飲むサカズキ” です。思わずかざしてみたくなる美しい琥珀色は、ビールと相性がよく、赤ワインを注ぐと不思議なニュアンスが生まれます。シンプルグラスタンブラーその名のとおり、潔くシンプルなタンブラーです。シンプルでありながら、凛とした個性を感じさせる。手のひらにはほっと馴染むやさしい感触が残る、印象的なグラスです。硬質な素材から生み出される有機的なフォルム金工作家・鎌田奈穂茶道具を製作する工房を経て、独立後は器やカトラリー、ジュエリーの製作を並行して手がける金工作家の鎌田奈穂さん。純銀、銅、真鍮、アルミニウム、金など硬質な素材をひとつひとつ金槌で打ち出して生まれる器やカトラリーは、見た目は軽やかでありながら凛とした面立ちが印象的。代表作のひとつでもあるアルミニウムのプレートは、シンプルでありながらさりげなく個性を放つ、美しい意匠がとても魅力的な1品です。プレート(真鍮)こだわりは、鎚で打ち出すことで生まれる有機的な表情と、器全体を引き締めるために縁に打ちこんだ小さなドット模様。鎌田さんのケーキナイフを添えていただくと、和菓子でも洋菓子でも、スイーツが極上のご褒美に見えるのだから不思議です。カトラリー燻した竹材で提案する日常の台所道具竹工芸作家・下本一歩自ら切り出した竹を窯で燻し、その独特の色味や風合いと竹本来の節を活かしながら、高知の山奥に構えた工房で台所道具をつくる下本一歩さん。元々は炭焼きが生業だった下本さんが、素材としての「竹」の魅力に惹かれ、炭焼きの合間をぬって道具作りを始めてから約8年。今や竹工芸の台所道具を20アイテムほども展開する、地元高知県では知る人ぞ知る人気作家のひとりです。孟宗竹(もうそうちく)や四方竹(しほうちく)など、土地に因んだ竹材ひとつひとつを丁寧に削りあげてつくるその道具たちはとても表情豊かで、1度手にすればその手馴染みの良さと、自然の造形を巧みに取り込んだフォルムの美しさに心を掴まれます。お玉とトング8年前に作りはじめてからのロングセラーでもある、竹の節を活かしたお玉。持ち手の部分には四方竹を使用。インパクトのあるフォルムは、お玉の表面が程良くラフになっているため、お味噌などを溶かす時にも便利。燻した色味と節をデザインに取り込んだトングも人気。おしゃもじ風の大さじ柄に刻んだ細かい線は、表情を与えるとともに滑り止めの実用性も兼ねている。混ぜご飯や炊き込みご飯、バラ寿司などに添えると映えます。コーヒーメジャーと茶さじ見ているだけでコーヒーの焙煎香が漂ってくるような、味のあるコーヒーメジャー。コロンとしたフォルムが魅力で、使い込むほど風合いが増していきます。バターナイフバターだけでなく、スプレッドやディップ、いろいろなものを “塗って広げる” ために活躍する下本さんのバタ―ナイフ。手馴染みがよく、塗る行為そのものが楽しくなります。お箸お父さん、お母さん、こども、川の字に並んだお箸も節の活かした風合いが魅力。こどもの頃から、こんな手馴染みのよいお箸が使えたとしたら幸せです。特に作家もの・クラフトアイテムにおいて、まだまだ知らないことだらけという方にお勧めしたい第一歩が、自分のセンスに合うお店を見つけること。作家ものの器やクラフト作品を扱う店は全国津々浦々たくさんありますが、大切なのはそこに置かれる器のラインナップや価格帯が自分にしっくりくるお店であることです。セレクトのセンスに共鳴できるお店であれば、訪れるたびに新しい発見があったり、お気に入りの作家さんの情報を入手できたり、器の使い勝手、アレンジのアイデアなどを共有できたり、といろいろな意味で楽しみが広がりますよ。取材協力/・「folk_(フォルク)」 MAIL:folk.jpn@gmail.com(無休) ・小牧広平 ・鎌田奈穂 ・下本一歩テーブルギャラリー TEL:088-882-7030
2015年03月27日粋で洒脱、でも使い勝手にすぐれた江戸の日用品。京や大坂で生れた道具は、江戸という町で暮らす人々の好みや仕様にあわせた道具へと作り変えられてきました。江戸の道具と暮らしとのかかわりをまとめた拙書『江戸な日用品』から、今の暮らしに取り入れたい東京の逸品“江戸な日用品”をご案内していきます。大奥からも愛された江戸屋の化粧刷毛日本橋大伝馬町にある「江戸屋」は、将軍家お抱えの刷毛師だった初代が享保3(1718)年に徳川家より屋号を賜ったという由緒ある老舗。レトロな看板建築に誘われて店に足を踏み入れれば、昔ながらのショーケースや籠に洋服ブラシやヘアブラシ、天井からは多種多様なブラシや刷毛が吊るされています。そんな店内は由緒ある老舗というより親しみやすい町工房のような雰囲気が漂っています。さて江戸時代の刷毛といえば、暮らしに深く関わっていた道具。漆刷毛、染色刷毛、木版刷毛、糊刷毛、化粧刷毛と、目的に応じたさまざまな種類の刷毛がありました。また素材になる毛は、山羊、鹿、豚、馬、人毛など特性をいかして使い分けられてきました。器、着物、家作りと職人には欠かせない道具であり、また一方では婦女子の必需品だった刷毛。だから将軍家お墨付きである江戸屋の刷毛は、職人から町娘まで大変な人気だったそうです。特に化粧刷毛は、品質のよさから大奥の女性たちが絶賛していたとか。明治時代を迎えると、西洋からブラシが入ってきます。西洋のブラシを参考にして江戸屋ではブラシ製造をスタート。刷毛作りの技術を活かして、歯ブラシや洋服ブラシといった生活道具から工業用ブラシなどの特殊ブラシまで多種多様な道具を生みだしていきます。刷毛からブラシへ伝統の技は受け継がれ、今では三千種類を超える刷毛やブラシを商う店になりました。春だから手に入れたい、江戸屋の定番名品たち新学期、新生活、いくつになっても新たなスタートを感じる春という季節。そんな季節だからこそ手に入れたい江戸屋の道具があります。陽気に誘われて外出の機会も増える春。そんな時、コートやスーツを洋服ブラシでサッとはらって出掛けると、気持ちまでシャンとするもの。もし洋服ブラシをお持ちでないならば、江戸屋の手植え万能ブラシはいかがでしょう。素材選びから職人が行い、コシ、ツヤ、硬さとすべてに納得した上質な豚毛のみを使用。ひと束、ひと束を手植えする洋服ブラシは、力を入れてこすっても生地が傷みにくいそうです。少し値が張りますが、いいお洋服を着ている大人の女性ならば、いい洋服ブラシを持つことも嗜みのひとつ。フォルムもチャーミングな洋服ブラシは、粋なギフトとしてもおすすめです。メイクが変わる春、大人の女性ならば化粧品だけでなく化粧道具も見直したいですね。やわらかく肌なじみのいい山羊毛のブラシは、なめらかな質感の肌へと仕上げたい時にぴったりのフェイスブラシ。コシのある馬毛のブラシは、肌にポンポンとのせるチークブラシに最適。今年流行のナチュラルな太眉に仕上げやすいのは、弾力性が高くコシが強いムジナのアイブロウブラシ。口元を決めるのは、日本古来の馬毛を使用した紅筆かイタチ毛のリップブラシで。新たな道具で春メイクもますます楽しめそうです。キーボードや珈琲ミルに使えるお掃除ブラシに注目!最近、話題になっているのが孫の手ブラシだそうです。握りやすいヒノキの棒に少し硬めの馬毛ブラシがついているのですが、これがとっても使いやすい。ただ手仕事の道具ゆえに大量生産ができず、今は予約販売スタイルで展開中だとか。今回私が注目したのは、キッチンや水廻りに使えるお掃除刷毛です。珈琲ミルやパソコンのキーボードのお掃除にちょうどいいニッチなアイテムです。江戸の暮らしを支えた道具に磨きをかけて、時代にあわせた新たな道具を手掛けてきた江戸屋。いつの時代も愛される日用品が揃っています。取材協力/江戸屋(えどや)東京都中央区日本橋大伝馬町2‐1603-3664-5671営業時間/9時~17時休日/土日曜・祝日
2015年03月25日3月21日、春分の日から始まる一年。まだ何も書き込まれていない、今年の地球暦。地球暦をより多くの方に知ってもらうため、地球暦の新年が始まるタイミングに合わせ、全国でリリースイベントが開催されています。東京では去る3月8日、科学未来館の最上階ホールでイベントが行われました。地球暦には取扱説明書がありません。一般的な時計やカレンダーがそうであるように、説明がなくともみなが知っている共通の尺度になるという予感と、解釈や使い方が人それぞれに委ねられているという自由さを持ち合わせているから。また、言葉で区切って限定してしまうにはもったいない大きな思想であるからだともいえるでしょう。それだけに、地球暦を知ってしまった人は、もっと理解を深めたいという思いが強くなる傾向があるようです。だから、考案者ご本人の杉山開知さんによる解説が聞けるお話会は、絶好の機会。耳ざわりのいい声の語り口に、ギターの弾き語り。お話会には独特の吸引力があって、何度も参加する熱心な地球暦ファンも多いのです。さて、この日のイベントの趣向は、杉山さん、そして理論物理学者で世界的権威の佐治晴夫さんによる特別講演ということで、会場には約300人が詰めかけました。第一部は杉山さんのひとり語り、第二部は佐治さんのひとり語り、そして第三部がおふたりの対談。ギター持参の杉山さんの弾き語りも交え、3時間という長さを感じさせない充実の構成でした。おふたりの共通点といえば、ともに音楽を志し、活動の根幹には音楽への愛があること。つまり、お話の根底にもつねに音楽があります。なかでも貴重だったのは、惑星の音を聴けたこと。宇宙探査機ボイジャーが録音した、星の運動による振動=電波を人間が知覚できる周波数に変換したもので、木星と土星は、グワーンという連続した重低音を発していました。たまにワンワンと違う種類の音が入るのは、ガスのリングの干渉音。では地球は、どんな音をしているのでしょう。なんと、異なる音が重なり合って、ハーモニーを奏でていました。それは音楽だったのです。豊かな音の正体は、水や雷。目で見て地球が美しいことは、宇宙から捉えた地球の写真から知っていました。しかし耳で聴いても美しいとは、初めて知りました。うむを言わさない圧倒的な存在感、ここに生きているという圧倒的な事実を音で突きつけられ、ただただ全身がそれに反応し、感動を覚えた瞬間でした。おふたりは、自分のことは外から見なければわからないと言いました。宇宙のことを知ることは、自分の内側を知ることだとも。佐治さんの関わったボイジャー打ち上げのプロジェクト然り、地球を飛び出し、太陽系、銀河系、宇宙のこと。この世界の創生のこと。私ひとりの微細な生命など、そんな壮大な営みとは一見、関係なさそうにも思えます。けれど、私と宇宙は、確実につながっている。いま、ここ、私。あの美しい地球のハーモニーに、私も参加しているということ。講演は、ミクロからマクロへ自在に視線を変えながら、宇宙と私のつながりを知覚させるモメントでした。この感覚は、地球暦を使っていくのに、この世界で生きていくのに、きっと役に立つのだと思います。新たな時代は世界が一(ひとつ)の意識になり生物となる方向にある。正しく強く生きるとは銀河系を自らの中に意識してこれに応じて行くことである。──農民芸術概論/宮沢賢治▼地球暦(ちきゅうれき)とは…太陽系時空間地図。宇宙の太陽系の惑星である「地球」にいる自分が、いまがいつで、どこにいるのかがわかる暦で、民族や国を超え、地球人であれば誰もが理解でき、共通して使えるのが特徴。 個人だけでなく、学校や会社などでも取り入られ始めています。▼次回のリリースイベント2015年4月3日、札幌で開催されます。 地球暦は、こちらから購入できます。
2015年03月20日国内外の古道具や民芸、現代作家の道具を扱う「toripie(トリピエ)」。大阪の下町、九条にあるお店は、古いインドの布や韓国のスッカラ(真鍮製の匙)、江戸時代の酒瓶や現代作家の器やアクセサリーなど国や時代を越えた道具が並びます。江戸時代の酒瓶には花を活けて、アフリカの古い祭具はオブジェとして、今の暮らしになじむ古道具スタイルを提案しています。好きが高じて古道具を扱うようになったトリピエの店主・鳥越智子さんに古道具の魅力、その楽しみ方、暮らしへの取り入れ方について教えていただきました。使っていた人の暮らしを想像する楽しさ人々が生活で使っていた道具には、人の手を介したあたたかみといつかはその人から離れていく物寂しさやせつなさがある。そのあたたかさとせつなさは、道具を道具以上の存在にかえる、だから鳥越さんは古道具に惹かれると言います。この腕輪はどんな女性が身につけていたのか、このポットでどんなティータイムを過ごしたのか、用途だけではなく使っていた人の暮らしを想像する楽しさは、古道具の魅力のひとつなのです。鳥越さんは、興味があっても古道具を買うことに慣れていない人には自分の好きなジャンルの物をひとつ買ってみることおすすめしています。ファッション好きならばアクセサリーや布、料理や器に興味があるなら皿やグラス、部屋を飾るアイテムが好きならばオブジェに使える道具など、使うシーンが多いことで道具への愛着がわいてくるとか。鳥越さん自身もアクセサリー、そして布や器、オブジェなど、と興味を広げていったそうです。自由に見立てて暮らしに取り入れたい古い徳利や器を花器にしたり、古い瓦をトレイにしたり、韓国の飯椀を小物入れにしたりと、本来の使い方ではなく自由に遊べる面白さも古道具の魅力。古道具を暮らしに取り入れるトリピエ流の見立てを提案していただきました。幕末から明治期に瀬戸で作られていた徳利は花器使いに。シャビーシックな風合いでデコラティブなお花がよく似合います。また花器のトレイにしているのは、東北地方で使われてきた古い瓦。薄い瓦なので菓子盆などによく使うそうです。幕末や明治初期に使われていた陶器製の炬燵。火鉢を置いていた部分に飾り物を置いてオブジェとして使用。キャンドルを入れて火を灯してもいい雰囲気。道具の性質上、耐火性があるのがうれしい。熱燗がすすみそうな酒杯は、仏製の陶器でつくられたエスカルゴカップ。茶卓使いや小皿使いも楽しめる江戸時代の襖の引き金具にのせて。モロッコで買い付けたピューターのポットと中園晋作のカップ&ソーサーで寛ぎのティータイムを。インドでお布施時に使っていた道具をティートレイに。アフリカの祭事で使われていた木製の祭具は、棚や壁にオブジェとして飾りたい。素朴なかわいさやプリミティブな力強さは、空間の和洋問わずなじむとか。古道具のなかでも、きちんとお手入れしてから使いたい器や酒杯などの食器類。陶器の皿や酒杯は、中性洗剤で洗ってよく乾燥させてから使用を。漂白剤は、色や風合いが大きくかわったりする恐れがあるので、使わないほうがよいとか。また壊れやすいので保管時は、布を巻くなどしてカバーをすること。真鍮製の器や匙は、水あとが残りやすいので洗浄後は布でふいて、定期的に磨き粉で磨いてあげると長持ちするそうです。蚤の市では気になる店をじっくり攻めるいろんなタイプのお店を楽しめるのが、各所で開催している蚤の市。蚤の市では、道具や雰囲気が気になるお店を数店舗に絞ってじっくりと見て欲しいと鳥越さん。店主といろいろと話しをすることで掘り出し物が出てくる可能性が高いとか!古道具は、一点ものが多いので一期一会、気に入ったら買うべし。だからこそ道具の背景、使い方、お手入れ方法など、どんなことでも遠慮なく店主に聞いて欲しいそうです。センスひとつで新たな道具になる、それが古道具です。取材協力/toripie(トリピエ)大阪市西区九条2-9-14TEL: 090-9991-7802営業時間: 13:00~19:00(木~土)
2015年03月18日突然ですが、みなさんは普段の食卓でどんな器(うつわ)を使っていますか?家ごはんの比重が多いアラフォー世代は特に、ハレの日のためだけではない「普段使いの器」に、もっと気を配りたいと考えている人も多いのではないでしょうか。そこで今回は、日常づかいに活躍する器類、食卓を心地よく演出してくれるクラフトアイテムの数々をピックアップ。若手作家の作品を中心にキュレーションしたクラフトアイテムを販売する「folk_(フォルク)」と、同じく作家ものを中心としたプロダクトやアート&クラフトをオリジナルの企画を絡めながら販売する「PUNTO(プント)」のセレクトのなかから、リーズナブルで使い勝手のよさでも評判の4人の作陶家によるうつわの数々をご紹介します。毎日でも使いたい、食卓まわりのクラフトアイテム<陶器編>Modern&Rotten / 食卓に独特のニュアンスを生むプレーンな器船串篤司見た目はプレーンでありながら、テクスチャーや釉薬の塗り方、縁の仕上げなどでニュアンスのあるフォルムを特徴とする船串篤司さんの器。モダンな印象と使い込んで朽ちた(rotten)ような味わいを得意とする船串さんの器は、プレート1枚でも食卓に独特なニュアンスを生み出してくれます。それでいてどの器も主張し過ぎない、絶妙なバランス感覚も魅力。料理の種類を選ばずさまざまなシーンで活躍してくれます。エスプレッソEspressoと名付けられたこちらのシリーズは、素焼きしたマットなテクスチャーの地の、縁のみ鉄を塗って焼きあげることでコーヒー色の絶妙なニュアンスに仕上げたもの。眺めているだけで美味しいコーヒーを淹れたくなる、コーヒー好きに手にして欲しいシリーズです。型や大きさ違いで計6種類あり、ビーカータイプはクリーマーや花器など、様々なシーンで活躍してくれます。レクタングルプレート(銀彩 )釉薬の上に“銀”をあえてラフに塗り、焼き付ける作業を3~4回繰り返して完成する銀彩のレクタングルプレート。フォルムはモダンでありながら、アンティークのように程良く朽ちた感のある独特のニュアンスが魅力です。端にカップを置いて、その小脇に焼き菓子を添えて、というのが私のお気に入りの使い方。他にも、コンフィチュールとスコーン、ボンボンショコラ、なんでも映えます。アクセサリー置きにしても素敵ですよね。レリーフプレート冒頭でもお話した、食卓に独特なニュアンスを生み出すプレート。縁の造形はひとつひとつ手で削り出しているため、手間をかけて仕上げているのですが、その分、使えば使う程愛着が湧き、様々なシーンで活躍してくれる魅力的なプレートです。釉薬は4種類、削りのパターンは現在3パターンの展開です。Earthy / 土の温かみを食卓にKeicondo“土”そのものをイメージさせるKeicondoさんの器は、野菜、肉、魚、いずれも火を入れた料理との相性が抜群。あえて釉薬を塗らずに素焼きしたテクスチャーも魅力的で、特に8寸(25cm)以上の大皿は、野菜やお肉のローストなどダイナミックな料理を盛りつける際に威力を発揮します。その他にも、カレー好きな人の依頼で生まれたカレー皿や、料理店の依頼がきっかけで定番化したピザ皿など、使い込むことを前提に買い占めていくファンも多いCondoさんの器。1枚あると、驚くほど様々な食卓シーンで活躍します。ピザ皿 (25.5cm)古民家を改装したカフェ「cafe清ら」の依頼で生まれたピザ皿。まさに窯焼きピザなど、ダイナミックな料理にぴったりです。その反面、縁ぎりぎりまで使えるプレートの特徴を活かして、前菜の盛り合わせなどちょっとしたひと皿としても活躍。1枚持っていると、というおすすめのプレートです。プレートグレー(25.5cm)木炭に近い濃いグレーが、鮮やかな色を引き立てるプレートグレー。素焼きしたテクスチャーが魅力のこのお皿は普段使いはもちろん、色鮮やかな野菜料理やカナッペなど、ちょっとしたおもてなしのシーンにも活躍します。カレー皿(直径 22× 高さ6.5cm)カレー好きのために生まれたカレー皿。縁には、スプーンがカレーの中に沈みこまないためのカトラリーレスト付き。カレー以外にも、炒飯やリゾット、パスタ皿やサラダボウルなど、幅広く活躍。この中でちょっと混ぜたり和えたりもできる深さも魅力です。Storytelling / 食卓で物語を紡ぐ器鈴木美汐バウム(木の年輪)、ハニカム(ハチの巣)、キャンバスなど、自然の中にある形や色などをモチーフに器を創作する鈴木美汐さん。ひとつひとつ手で彫りあげる文様と、釉薬のやさしい色合いの濃淡に深いストーリーを感じさせる器たちは、特に女性に人気です。ドイツ留学を経た美汐さんだからこそ表現できる文様や色味が、食卓で物語を紡ぐようにさまざまな料理と融合します。ラウルシリーズ(laur series)ケルトの深い森をイメージしたシリーズ。「laur」はケルト語で「緑」を意味し、ローリエの語源にもなっているそうで、文様がローリエのようだったことから名付けたと言います。手で触れるとしっかりと彫りこまれた文様と、見れば見るほど引き込まれる釉薬の色合いが魅力。ローリエの葉の王冠のなかに盛りつけているような感覚で、器と料理の融合を楽しみます。プレートの他、ボウル(S=9cm ¥1,296、M=12cm ¥1,836、L=15cm ¥2,700)なども展開しています。キャンバスシリーズ(canvas series)キャンバス地のトートバッグのように、使い込むことで日々馴染んでいくように。そんな思いで焼き上げられた普段使いの白い器たち。料理を選ばず、どんなシーンでも活躍する、常に名脇役ぶりを発揮してくれるシリーズです。Formative / 豊かな造形力で食卓を演出する器(と動物たち)中野明彦器の釉薬の色合いと造形力の豊かさで心を掴む中野明彦さん。私のお気に入りの器は、うろこ文様と個性的なカーブを描く縁の部分(帽子でいうツバの部分)が特徴的。和にも洋にも盛りつける料理にピタッと寄り添って、食卓で不思議な万能さを発揮してくれます。中野さんの豊かな造形力の真骨頂とも言えるのが、器づくりの合間に始めたという動物シリーズ。余った土を再度手で捏ねあげて、集中力を一気に傾けて生まれた動物たちはどれも愛嬌たっぷり。小さなお子さんのいる食卓には、器だけではなくこんなオブジェを登場させても楽しいですよね。白×グレー 粉引きウロコ文シリーズ 小鉢温かみのあるウロコ文様に、淡いグレーが絶妙なアクセントを添える粉引きウロコ文シリーズ。グレーは釉薬の色ではなく(釉薬は透明)、赤土の上にかかった白化粧。白土の薄い部分が白くなりきれずグレーになるのだそう。小鉢の他、6寸皿もちょっとした取り分け皿におすすめです。動物シリーズ別称「中野動物園」とも言われるほどにラインナップが膨らんだ中野さんの動物シリーズ。中でも特に、カピバラやゴリラ、大角鹿などが人気で、食卓にひとつあるだけで豊かな表情を生んでくれます。今回ご紹介の作品をピックアップした2店は、いずれも日常使いにぴったりな「笠間焼き」の作家さんを中心に取り扱っています。陶器だけでなくクラフト全般をカバーしているので、詳細はぜひ個々のホームページなどでご覧になってみてください。お問い合わせ先/・folk_(フォルク):folk.jpn@gmail.com(無休) ・PUNTO(プント):TEL 029-255-6026(水~日 12:00~19:00)
2015年03月12日ぽかぽか陽気の春が待ち遠しくなってきた今日この頃。メイクやファッションを変えるとテンションがあがりますが、それと同じように最新家電も買い足してみませんか? お手頃価格でデザインも秀逸な便利家電を暮らしにプラスして、気分をリフレッシュしましょう!お気に入りの服についた汚れはハンディ洗濯機で落とすランチで食べたパスタのトマトソースがスカートについちゃった! 白いシャツに赤ワインが飛び散ってしまった。買ったばかりの服にシミや汚れがつくと気分はガタ落ち。そんな時に便利なのが、モバイルできる小型洗濯機『コトン』です。 『コトン』は約200gと軽量。高さ176mmとコンパクトなのでバッグに入れて持ち運べます。スプーン1杯分の水があれば洗濯できる使い方は簡単。まず、本体に約5cc(スプーン1杯程度)の水を付属のボトルをセットして、ヘッドを汚れた部分に当てて上部にある電源ボタンを押します。するとヘッドが「トントントン」と小刻みに振動。ヘッドの先端から水が少しずつ噴射され、汚れをたたきながら押し洗いをしていきます。汚れのついた部分に液体洗剤を数滴垂らしてなじませてから、『コトン』を使った方が、汚れ落ちが良いのですが、洗剤を持ち歩くのはちょっと大変。そんな時は『コトン』で水のみで予洗いをして、家に帰ってから洗濯機で洗えばOK。汚れがついたら時間をあけずに、『コトン』で軽く汚れを落としておけば、衣類も長持ちします。【こんな時に便利!】外出先での食べこぼしなどの汚れにすぐ対応できるのが便利。オフィスの化粧室に『コトン』をおいて、同僚とシェアするのもアイディアです。オーガンジー素材のスカートやシルクのスカーフなど、家で洗濯するのが難しいアイテムもこまめに『コトン』で汚れを落としておけば、クリーニングに出す手間が省けます。スロージューサーでカラダの中からキレイを目指す! 食事を見直して、ヘルシーな生活を始めたい。そんな人におすすめなのが、スロージューサー。スロージューサーは、低速回転で食材をゆっくり押しつぶしながら絞り出す方式を採用。食材の栄養素を多く含んだジュースが作れるのが魅力です。スロージューサーのなかでもイチオシなのが、シャープ『ヘルシオジュースプレッソEJ-CF10A』。 食材を投入口から入れると、ジュースと繊維が別々にでてきます。繊維質を除いたジュースができるので、舌触りはなめらか。酸素に触れる時間も短いので分離もしません。繊維質はカレーの具材に使ったり、マフィンやケーキに練り込むなど、さまざまなアレンジができます。食材をつぶすスクリューは分離して洗えるので、お手入れも簡単です。 ひんやり美味しい、フローズンデザートも作れる!凍らせた果物や野菜をすりつぶすフローズン用アタッチメントも付属。以下のようなメニューが作れます。【こんな時に便利!】忙しい朝はジュースで栄養をチャージ。時間のある夜や休日は、フローズンスイーツ&サラダを楽しむといった使い分けができます。ホームパーティーで友達と一緒に楽しみながらジュースやスイーツを作るのもオススメです。機能もデザインも秀逸な空気清浄機春は花粉が気になるシーズンだから、空気清浄機を買い足したい。でもどれもスクエアなフォルムでデザインがいまいち。そんなイメージを払拭してくれるのが、無印良品の空気清浄機です。 「デュアルカウンターファン」と「360°集塵脱臭フィルター」を搭載。部屋中の空気を動かして、浮遊物質を取り除く構造です。自動で運転をコントロールする「AUTOモード」と、スピーディーに空気清浄を行う「ジェットクリーニングモード」を搭載しています。「ジェットクリーンモード」ボタンの飛行機のアイコンが可愛い!どこに置いてもなじむ、シンプルデザイン円柱のフォルムが優しいイメージ。シンプルなホワイトカラーと凹凸を抑えたデザインで部屋のどこに置いてもなじみます。【こんな時に便利!】花粉はもちろん、ペットなどのニオイが気になる時に便利。シンプルなデザインなので、部屋の雰囲気を壊さずに設置できる点も魅力。適用床面積は30畳まで。リビングダイニングなど広めの部屋にも置けます。家電は故障したら買い換えるモノですが、気分をリフレッシュするために買い足すという意識を持つのも新鮮。今春は、服を選ぶような感覚で、お気に入りの家電を見つけて、いつもの暮らしを素敵に変えてみませんか?
2015年03月05日12時になればランチをし、来週の打ち合わせの約束をし、週末には会社を休む。私たちは普段、そういったことに対して特に疑問をもたず、ひとつひとつの時間を上手に、あるいはなんとかこなしながら生活しています。けれど、いったい12時って何? 来週って? 週末の意味とは? その本質を説明しろといわれると、とたんに言葉に窮してしまいます。時計やカレンダーはとっても便利なものではありますが、これは社会生活をスムーズに営むために誰かが考えた「区切り」に過ぎません。そのなかで、忙しいといっては慌てたり、時間ができたといっては和んだり。自分を逐一翻弄させるその正体について考え出すと、じつは正体不明なことに気づいてしまいます。全生物のなかで人間だけが使っているこの不思議な「時間」という「約束事」のなかに、私たちは知らずに身を置いています。そして、良いにつけ悪いにつけ、いつの間にかそれに支配されてしまっているのも事実。でも、もし「知らない誰か」が決めた「測り」ではなく、私の実感に即した「私自身」の「測り」があったとしたら……?ちょっと大きな話になりますが、ご存じのとおり、私たちのいる太陽系は、この宇宙のなかを絶えず移動しています。地球は自らも回転しながら、毎秒30kmというスピードで宇宙を突き進んでいます。一瞬一瞬ですべての状況が変化しているにもかかわらず、それらすべてがバランスをとって、この世界が成り立っているのです。地球に乗っている私たちは当然、この宇宙の調和に関わる要素のひとつ。だから、宇宙のリズムに即して生きるのは、きっといちばん自然なことです。国籍、人種、宗教を超えて、地球に暮らしているのならば誰もが使える共通の暦。それが「地球暦」です。それはいわば、太陽系の地図。1年分の太陽系の動きが1兆分の1の縮尺で記されています。太陽系のリズムが、1枚の紙に集約されています。まずはピンを刺して、惑星の位置を毎日追ってみましょう。最初はよくわからなくても、毎日ピンを動かして現在位置を確認していくことで、「いま・ここ」の感覚が身体に身につくときが来ると思います。いま、私は、この太陽系のどこにいるのか。それは、私はいま、私の人生のどこにいるのか、という命題にもつながってくること。宇宙のリズムに沿って、これまでとは違う時間感覚を手に入れた時、何があなたに起こるのでしょうか?地球暦の1年の始まりは春分の日、3月21日から。新しい感覚を手に入れるスタートの時は、もう、すぐそこです。▼地球暦(ちきゅうれき)とは…太陽系時空間地図。宇宙の太陽系の惑星である「地球」にいる自分が、いまがいつで、どこにいるのかがわかる暦で、民族や国を超え、地球人であれば誰もが理解でき、共通して使えるのが特徴。個人だけでなく、学校や会社などでも取り入られ始めています。▼「地球暦」にピンときたら…さっそく試してみたい方は、 こちら から購入できます。 世界観をもっと知りたい方はリリースイベントのご参加をおすすめします。
2015年02月27日粋で洒脱、でも使い勝手にすぐれた江戸の日用品。京や大坂で生れた道具は、江戸という町で暮らす人々の好みや仕様にあわせた道具へと作り変えられてきました。江戸の道具と暮らしとのかかわりをまとめた拙書『江戸な日用品』から、今の暮らしに取り入れたい東京の逸品“江戸な日用品”をご案内していきます。誰もが知る“たわし”を生んだ亀の子束子たわしを知らない人はいないと思いますが、使ったことがない人は結構いるのではないでしょうか。かくいう私自身、たわしを使いはじめたのはここ数年のこと。拙書にて亀の子束子・西尾商店に取材をしたことがきっかけとなり、今では台所に欠かせない道具となっています。さて藁や棕櫚(シュロ:椰子科の常緑高木)の毛を束ね作っているから、その名がついたという“たわし(束子)”。江戸時代以前から洗浄道具として使われていました。そんな束ねた形状を誰もが知っている丸い形へと変えたのは「亀の子束子・西尾商店」でした。江戸後期に棕櫚縄業を営んでいた西尾家は、明治期に入り棕櫚縄を使った家庭用品を手掛けるなかで、女性の手におさまる丸い形のたわしを開発。洗浄力の高さと丈夫さでプロの料理人から主婦までじわじわと広がり大ヒット商品になったそうです。大ヒットしたたわしですが、時代を経てナイロン製スポンジが洗浄道具の主流になり、その姿を見る機会が減ってきました。しかし昔ながらの愛好家はもちろん、エコでかわいいという新たな“たわし”ファンが少しずつ増えてきているようです。そこで昨年末にオープンした「亀の子束子・谷中店」で“たわし”の選び方や使い方などをあらためて教えていただきました。 何を洗う?どう使う?用途で変わる選び方たわしは、ざるやカゴなどの目のあるもの、包丁やおろし金のように刃のあるもの、まな板やすり鉢のように溝があるもの、などの調理器具にもっとも適した洗浄道具。そして食材を洗うのもおすすめ。大根やごぼう、さといもなどの根菜の泥落としや薄皮を剥いたりするのにもぴったりです。亀の子束子には、パームヤシ、棕櫚、サイザル麻と3つの自然素材のたわしがあります。適度な硬さがあるパームヤシのたわしは、鍋の焦げを落とす、ザル目に入りこんだ汚れを落とす、また根菜の皮を取り除きたい時には威力を発揮するそうです。そのかわり繊細な器、テフロン製やホーロー製器具の洗浄には向いていないとか。強度と柔軟性がある棕櫚のたわしは、木のまな板(細かい溝)、曲げわっぱなど木製道具や根菜の皮を残して洗いたい時におすすめ。わりと繊細な道具や器にも使えるので、ひとつあると便利な万能選手。また籐やあけびで編んだカゴを暮らしに取り入れている人も多いと思いますが、このカゴのほこり落としにも棕櫚のたわしが効果的。ツヤ出し効果も期待できるそうです。柔軟性があり吸水性も高いサイザル麻のたわしは、鉄製の調理器具やテフロン加工のフライパン、また優しく洗えば繊細な食器にも使えます。さらに汚れの吸着がいいので洗剤要らず。また素材の白さを活かし、まん丸なベーグル型という愛らしい仕様にしたことで、台所はもちろん、モダンなキッチンにもすんなりとなじみます。 キッチン経由玄関行き、道具として使いきるお手入れについてですが、たわしに入り込んだ汚れはたわしで取るのか一番だそう。だから購入する際、サイズ違いでふたつ買っておくのがおすすめ。そして使い終わったらしっかり乾燥させることが大事。週に数回は、ベランダや軒先に吊るして天日乾燥させましょう。洗い心地が悪くなればスニーカーの泥落とし、玄関のたたきやベランダの床掃除など最後まで道具として使いきることができるのも魅力です。亀の子束子・谷中店では、たわしの選び方や使い方を丁寧に教えてくれるので、谷中散歩ついでに立ち寄ってみてはいかがでしょうか。取材協力/亀の子束子・谷中店東京都台東区谷中2-5-14 C店舗03-5842-1907営業時間/11:00~18:00 休日/月曜日(祝祭日の場合は翌火曜日) 公式サイト
2015年02月12日神戸の六甲にある「フクギドウ」は、暮らしの道具を扱うお店。手になじんで心地いい、手仕事の器や生活用具などが、7坪の小さな店にぎっしりと並びます。それらはどれも店主自らが“使いたい”と感じる作り手や窯元を訪ねて仕入れる器や道具たち。目利き店主のセンスに魅了されて関西圏はもちろん東京、山陰や四国などの遠方からファンが訪ねてくることも多いとか。そんなフクギドウ店主に大人の女性におすすめしたい器を選んでいただきました。煮物、汁物、お茶づけも“小どんぶり”で“小どんぶり”の名称がぴったりな五寸(直径15cm程度)のお鉢。1人前の汁物や煮物を盛りつけるのにもいいし、小腹がすいた時にお茶漬けや麺物をサラッといただける絶妙なサイズ感。小どんぶりには、沖縄の焼き物である“やちむん”がおすすめ。やちむんには、あたたかさや大らかさがあり、和洋何を盛っても受けとめてくれるとか。やちむんが気になっているならば、“小どんぶり”からはじめるのがいいかもしれません。お酒から花器まで遊べる“片口”片口とは、片側に注ぎ口がついた器。口があるだけで、こなれ感がでるから不思議です。はじめて使うならば4寸(直径12cm)ぐらいが使いやすいとか。このサイズだとお酒はもちろん、料理や花などを飾っても様になるそう。そんな片口でおすすめは、小鹿田焼き。シンプルで主張しない、でも存在感がある、そんな片口です。料理上手にみえる“スリップのお皿”絵が描かれているので食卓が華やかになるスリップのお皿。何をのせてもおいしそうに見せてくれるのでホームパーティなどにはぴったりです。また高温で焼きあげるため直接オーブンで使える器が多いそう。フクギドウのイチオシは、文様と形が絶妙なバランスの小代焼・井上尚之さんのスリップ皿。はじめて使う人は、あまり小さなものではなく、文様の魅力を堪能できる20cmぐらいの皿を選んで欲しいそう。意外に使える“ピッチャー”水差しとしての用途はもちろん、鍋の出汁やそうめんや蕎麦のつゆをいれたり、ポット代りに珈琲を落としたり、焼酎の割物をいれたり、季節の花を飾ったり、いろんな使い方ができるピッチャー。サイズは15~20cmぐらいが使いやすいそう。自身もピッチャーを使う暮らしをしている、お料理好きな作家・斎藤十郎さんのものは、使い勝手と形状のバランスがいいとフクギドウ店主が太鼓判を押します。必ずおいしく見える魔法の器“そばちょこ”蕎麦つゆだけでなく、カップや小鉢、アイスクリームなどを入れてデザート器使いなど、幅広く使える“そばちょこ”。多くの作り手が手掛けていますが、フクギドウが提案するのは、石川硝子工藝舎の硝子のそばちょこ。石川硝子工藝舎の硝子の器は、少し黄味がかったハチミツのような色あい。だから入れたものが、ますますおいしそうに見える魔法の器だそうです。手仕事の器は、同じように見えてもひとつひとつ違います。見て触れた瞬間にコレだ!と感じた器を選ぶのが一番、多少の難があっても結局は長く使うものになるというアドバイスも。今、暮らしに取り入れたい器をぜひ見つけてみてはいかがでしょうか。取材協力/フクギドウ兵庫県神戸市灘区八幡町3-6-17 六甲ヴィラ1FTEL 078-767-0015営業時間 10:00~17:00休日 日曜・祝日*企画展中は無休 公式サイト
2015年02月09日竹製のカゴや箒、トタンのちりとり、アルマイトの急須、天然ゴムの長靴など、どこか懐かしい日用品の数々。丈夫で長持ちして、使いこむほどに味が出てくる、そんな普段使いの生活道具を「荒物雑貨」とよび、商っているのが日本橋馬喰町の荒物問屋・松野屋です。店主・松野弘さんは、日本各地の小さな町工場や職人を訪ね歩き、大量生産のプラスチック製品や安価な輸入品におされ、風前の灯となっていたアルミやトタン、天然素材の“荒物雑貨”を見出して光をあててきました。「シンプルで使い勝手がよくて買いやすい、そんな昔ながらの生活道具を多くの人に使って欲しい。そしてそれらを生み出す日本の町工場や職人のモノづくりへの取り組み、その技術力の高さを伝えていきたい」と話します。そんな松野さんに大人の女性にオススメな荒物雑貨をいくつか選んでいただきました。愛らしいデザインを作る職人たちの技竹、あけび、籐など、いろんな素材で様々な編み方があり、それが地域の特色にもなっているかご。松野屋では、各地の職人が作っている多くのかごやざるを扱っています。「インドネシア産の籐を使い長野県の職人が編んでいるタマゴ型かごは人気。洋服にもいいけど和装にあわせてもすてきですよ」と松野さん。編み込んでできる格子模様、ころんとした形状もかわいい、カゴビギナーにも使いやすそうです。独特の風合いがあるアルマイト製も人気商品。「デザインも愛らしいアルマイトの急須は使いやすいですよ。たっぷりとお湯が入っても、アルミ製だから軽い。熱いお茶が入った急須は、ドーナツ型のワラ釜敷きの上に置くとかわいい」と松野さん。ワラ釜敷きは、新潟は佐渡のおばあちゃんとお嫁さんがふたりで作っているとか。「藁を綯ってひも状にして編んでいくんです。綯って編んで、と美しい網目にするために嫁姑が協力しながら仲良く作っています」と教えてくれました。職人の厚口グラスはパリでも人気飲み屋の厚口グラスと酒受皿は、松野さん行きつけの居酒屋でも使っているのだそう。「グラスは福島、皿は山形で作られています。厚くて丈夫でカタチもかっこいいでしょう。熱いモノをいれても持ちやすいし冷めにくい。お茶を淹れてもいい」と絶賛。なんとパリのセレクトショップ、メルシーでも置いているそう!美意識の高いパリ市民も認める荒物です。気に入った道具が暮らしを変える掃除だけでなく、お花を活けたり、小物入れに使いたいトタンのバケツ。「大阪の町工場で作っています。使いやすさを重視した無駄のないカタチは、どんな空間にも馴染みますよ。また持ち手が木製ってなかなかないんです」。大人が使う弁当箱には、木曽漆器の曲げわっぱ弁当箱を提案。木曽の檜材とさわら材で作られ、漆拭で仕上げたお弁当箱は、水分をほどよく吸ってご飯が腐りにくい。「昔からの木曽漆器の産地で職人が作る曲げわっぱ弁当箱。糊も留め具も天然素材でできています。ちょっと高いかもしれませんが、外食ランチを少し我慢すれば買える。長く使えるものだから、結局節約にもなるでしょう」。酒杯で家飲みが楽しくなったり、弁当箱で食生活を見直したり、バケツに野花を飾ってみたくなったり、気に入った生活道具は暮らしを楽しく変えるきっかけになってくれます。選んでいただいたものは、松野屋で扱う荒物雑貨のホンの一部です。荒物ワールドを知りたい人は『あらもの図鑑』(松野弘編/新潮社とんぼの本)を、東京・谷中にある「松野屋」ショップを覗いてみてください。無骨なのにチャーミングで、懐かしいのに新鮮な荒物雑貨に出会えます。※価格やデータはすべて取材時(2014年12月)のものとなります。取材協力/谷中 松野屋東京都荒川区西日暮里3‐14‐1403-3823-7441営業時間 11時~19時(土日祝10時~)休日 火曜 公式サイト
2015年02月04日粋で洒脱、でも使い勝手にすぐれた江戸の日用品。京や大坂で生れた道具は、江戸という町で暮らす人々の好みや仕様にあわせた道具へと作り変えられてきました。江戸の道具と暮らしとのかかわりをまとめた拙書『江戸な日用品』から、今の暮らしに取り入れたい東京の逸品“江戸な日用品”をご案内していきます。江戸薫る染め小物屋のトートバック染め小物の「濱甼高虎(はまちょうたかとら)」は、江戸時代の「紺屋」が前身です。時代が変わるなかで、紺屋から染元として呉服卸へ。そして昭和50年代の後半から染め小物を仕立て商う店となりました。神輿や祭り好きな諸兄から好まれる袋物や袢纏(はんてん)、そして暖簾に手拭までを手掛けています。江戸好きを魅了するお店なのですが、今回ご紹介するのはデイリーユースにぴったりなオリジナルのトートバッグです。江戸意匠を染め抜いた袋物で知られている濱甼高虎ですが、6年ほど前からトートバックをつくりはじめました。「今までの袋物とイメージが異なりますが、今の暮らしにあう袋物を作ろうと4、5型ぐらいからはじめたんです」と濱甼高虎オリジナルトートの生みの親・髙林 晋さん。しかし作ってみると思った以上に反応はよく、口コミなどで少しずつ広がり、今では手拭や袴、刺子などの生地で仕立てた20~30種のトートバックが店頭に常時並んでいます。オーダーメイドで自分好みの仕立て大人女子にご提案したいのは、オーダーメイドで仕立てる刺子地のトートバックです。手拭地や袴地で作るトートバックもステキなのですが、デイリーユースでガンガン使うには丈夫な刺子地がおすすめ。ちなみに江戸時代の火消しは、刺子の頭巾や袢纏で消火にあたったそうです。命をかけた現場で身を守れるヘビーデューティな生地として刺子は重宝されていました。また耐久性に優れているものの、濱甼高虎の刺子地は柔らかいので手や肩に持った時の肌触りも気持ちいい。そしていかにも和モノという雰囲気にはならず、今どきのカジュアルスタイルにしっくり馴染みます。オーダーする場合、まずは表生地から選びます。色は、白、黒、赤、緑、紺、紫、ねず、と7色(白は、染めなしの刺子地)揃っています。最近では、単色だけではなくバイカラーやトリコロールのデザインも人気だとか。表生地、サイズ、持ち手の長さ、裏生地、ポケット有無など、いろんな仕様を相談しながら決めていきます。ただジッパーなど通常使わない付属品は、オーダーといえどもご遠慮いただくそうです。価格はサイズにもよりますが大体1万円~2万円ぐらい。製作期間は、大体1カ月ぐらいだそうです。江戸の心意気を東京のライフスタイルへ伝統の技や江戸の心意気を継承しながらも、今の暮らしに取り入れられるものを発信していく濱甼高虎。「トートバックといっても袢纏や暖簾などを仕立てる時と、染工法など技術的な事は何も変わりません。大量生産しているわけでもなく、職人がひとつひとつ手作業で作り上げています」と髙林さん。1年がスタートするこの時期、私だけの“トートバック”を作ってみませんか。濱甼高虎(はまちょうたかとら)東京都中央区日本橋浜町2-45-603-3666-5562営業時間/9時~18時(土曜は~17時)休日/日曜・祝日
2015年01月29日粋で洒脱、でも使い勝手にすぐれた江戸の日用品。京や大坂で生まれた道具は、江戸という町で暮らす人々の好みや仕様にあわせた道具へと作り変えられてきました。江戸の道具と暮らしとのかかわりをまとめた拙書『江戸な日用品』から、今の暮らしに取り入れたい東京の逸品“江戸な日用品”をご案内していきます。老舗和紙専門店で学ぶ“包む”というお作法「折形」日本の礼法のひとつである折形(おりがた)。お金やモノを渡す際に、そのまま渡すのではなく、紙を使ってお金やモノを包む方法のことです。平安時代、貴族の間では物を贈る際には紙で包んでいたとされています。室町時代には武家礼法のひとつとして折形が確立、江戸時代には武家礼法の大家・伊勢貞丈が折形を紹介した『包結図説』を出版しています。貴族文化から武家礼法へ、そして紙が安価になった江戸時代には庶民の間にも広がっていきました。江戸は文化3(1806)年に日本橋に創業した、和紙専門店の榛原(はいばら)。今も変わらず日本橋に店を構え、和紙や千代紙、祝儀袋や水引、便箋にハガキなど、和紙関連の品々がずらりと並んでいます。江戸後期から明治初期には柴田是真や河鍋暁斎などと親交を得て数多くの作画を依頼します。大正時代には竹久夢二が、今でいう榛原のブランドデザイナーを務めた時期もあったとか。力を入れているオリジナル図版の復刻シリーズによる便箋やハガキなどは、大人女子の間でも人気です。そんな榛原では、明治後半から大正期に雛形(ひながた)を販売していました。それらは文章類、衣服類、祭事類、粉薬味類など10項目にもわたり、そのなかには10~20種類もの折形が入っています。江戸時代に庶民の間に広がった折形は、やがて女性のたしなみのひとつになり、花嫁道具として母から娘へと贈られたそうです。しかしながら10項目もあり、項目ごとに10種以上にもわたる折形があるなんて、一度では覚えられそうにありませんね。いまは、どんなものでもお店で包装してもらえて、祝儀袋やぽち袋がどこでも手に入ります。そんな時代だからこそ、自分で作った折形に手紙や贈り物を包んで欲しいとの思いから、榛原では月に1回程度のペースで折形のワークショップを開催しています。参加者は、折形自体を知らない世代のほうが多いとか。一枚の紙を折ることで、熨斗袋(のしぶくろ)になり、ポチ袋になり、箸袋になり、と変わっていくことに新鮮な魅力を感じる人が多いそうです。ここで簡単なのし袋の作り方を教えていただきましたのでご紹介します。まず正方形の紙(*今回は榛原の「色ふち紙」を使用)をご用意ください。・三角形に折り、それを横半分に折ります・三角形の山を上に折りあげ、その半分をさらに折りあげます・(4)の状態から(2)の状態まで戻し、線Cで上の紙だけを折りあげます。線Bを山折り、線Aを谷折りにします。・下も同様に折ると、のしができます。のしを残し、両端を後ろに折ります。のしを右側にして、上の折りたたみを下の折り込みに入れて完成実際に作ってみると、慶事のみに使うためのしの位置は必ず右側、背面は上の折りたたみを下に入れる、という基本的な決まり事があるのがわかります。熨斗付き折形には、差し上げるものの意がありますので、自分で作ったとはいえ借りたお金を入れて返してはいけません。お祝いの手紙やお年玉などを入れるようにしてください。興味をもたれた方は、専門書籍を読んでみたり、榛原のワークショップにお出掛けください。相手のことを考えながら贈り物を折り包む、たまにはそんな時間を暮らしのなかに取り入れたいですね。取材協力/榛原(はいばら)TEL 03-3272-3801東京都中央区日本橋2-8-11 旭洋ビル2階営業時間 月曜~金曜 10時~18時半(土曜~17時)休日 日曜・祝日 公式サイト
2015年01月20日みなさんはペットを飼っていますか?最近、私の周りでは特に猫を飼う人が増えていて、癒されているという話をよく聞きます。そこで今回は、猫を飼っている人はもちろん、これから飼いたいと思っている人、飼えないけれど大好きで、外で出会う猫たちと仲良くしたい人…そんな方々のために、猫たちともっと楽しくつきあうための方法をご紹介します。2匹の猫、ビッキー(メス・6才)とテラ(オス・1才)との生活を綴った書籍『ゆる猫生活〜猫たちとゆるく楽しくつきあう方法〜』(玄光社)の著者、ほそいあやさんにいろいろとアドバイスをいただきました。ゆる猫生活 その1.ルールを守って “猫とお散歩”ほそいさんは、猫たちが小さい頃から散歩に連れていっていたそうで、ビッキーちゃんもテラくんもすっかりお散歩好きに。家猫を外に連れ出すのは心配…という人も多いかもしれません。でも、注意すべきポイントをちゃんと守れば、愛猫と一緒に楽しく散歩ができると、ほそいさんは言います。お散歩時、気をつけるべきこととは一体どんなことなのでしょう。「出かけるときは必ずチョッキ式のハーネスとリード紐をつけます。ちょっと遠くに行くときは、猫が疲れたときに休めるように、キャリーバッグも持参しますね。夏はアスファルトで肉球をやけどするおそれがあるので、朝か夕刻にするのがベストです。冬は猫が出たがらないので無理せずに…。出かける場所は、車通りが少ない通りを選ぶようにしていますね」(ほそいさん)ゆる猫生活 その2.“遊び道具” も工夫する愛猫がいつでも楽しく遊べるように、遊び道具にも工夫が必要です。「猫にもよりますが、一番喜ぶのはやはり猫じゃらしではないでしょうか。人と遊んでいるのが、楽しいのかもしれませんね」と、ほそいさん。外で出会った猫たちとも同じように道具を使って遊ぶこともあるとか。「ねこじゃらし以外で最近、反応がよかった遊び道具は、天井部分に直径7〜8センチの丸い穴を複数あけた段ボールです。その段ボールを猫にかぶせ、穴に紙風船を乗せると、中から手を出して紙風船を飛ばしてくるんです。猫はモグラたたきをしている気分なのでしょうか。電動式のおもちゃは飽きやすい傾向があるかもしれません。何かしら人が動力になる仕組みだと猫は興奮してくれますね」(ほそいさん)ゆる猫生活 その3.猫たちにも“癒し”を!私たちにいつも癒しをくれる猫たち。そんな猫にも “癒し” は必要です。 ほそいさんによると、猫は人間が使用する美顔器具のコロコロローラーが大好きだそう。たしかに頭をコロコロされて、とても気持ち良さそうなビッキーちゃんの表情からもそのことがよく伝わってきます。「コロコロは気が向いたときにやってあげていますが、普通に手でなでたり、指先や第二間接を使って、猫の頭のあたりを軽くコツコツとたたいてあげても喜びます。コロコロローラーの他にはツボ押しも。猫は少しでも居心地が悪ければ立ち去るので、気持ちよさそうな様子であればいくらでもしてあげて問題ないと思います」(ほそいさん)ゆる猫生活 その4.猫写真をかわいく撮る!愛らしい猫の姿を見ていると、ついつい写真に残したくなりますよね。ビッキーちゃん、テラくんをはじめ、ほそいさんの著書に出てくる猫たちの写真はどれも愛らしく、とっておきの瞬間をとらえたものばかり。どうしたら魅力的な写真を撮ることができるのでしょう。「あまり画質にこだわらず、常に携帯をそばにおいてシャッターチャンスを逃さないようにしています。一眼レフなどでじっくり撮りたいときは、すぐ結果を出すことを望まず、良い瞬間を気長に待つことが一番大切かもしれません。動物は思い通りにならないけれど、そこがまた面白いですし、予想もしない行動や表情をするので、撮り飽きることがありません」(ほそいさん)お散歩や遊び方、癒し方などを参考にして、かわいい愛猫との “ゆる猫生活” を満喫してみてはいかがでしょうか。参考: 『ゆる猫生活〜猫たちとゆるく楽しくつきあう方法〜』(玄光社)
2014年12月28日こんにちは、Dr.コパです。いよいよ師走ですね。気になる2015年の運気アップのために、大掃除をしながら開運風水を取り入れることをおすすめします。2015年、あなたを開運に導いてくれる風水をご紹介しましょう。2015年、開運のコツは?まずは開運のコツをご紹介しましょう。最初は、その日の厄はその日のうちに落とすことです。毎日の暮らしは不幸との戦いといっても過言ではありませんよね。大気や水、大地が汚れて大自然の自浄作用が低下している今、私たち人間にも厄がたまりやすくなっています。そのため、なかなか疲れが取れなかったり、寝つきが悪い、イライラしたり落ち込みやすいといった自覚症状を覚える人も少なくないのではないでしょうか。水場の掃除、盛り塩、ていねいな入浴、布団をこまめに干すなどの厄落としを毎日実行して、その日のうちに厄はすっきり落としましょう。次に、健康の維持です。幸せをつかむにはタイミングが必要だと風水では考えます。タイミングを整える上で何よりも大切なのは、心と身体の健康です。せっかくチャンスが来ても、体調が悪ければ軽快に動けず、ツキをつかむことができません。もし、無理してツキをつかまえたとしても、気力や体力がなければ最後まで頑張ることができず、中途半端な結果に終わってしまいます。「体力と運は連動する」と心して元気な心と身体をキープしましょう。ラッキー方位と開運インテリアとは?2015年の幸運は、東北の表鬼門と南西の裏鬼門からやって来て、家の中心にたまります。東北、中心、南西を結ぶラインを鬼門ラインと呼びますが、2015年はここを吉相にできるかどうかで幸運度が決まると言っても良いでしょう。鬼門とは、「大きなパワーが湧きでる門」という意味で、風水では「知らずに冒せば目をつぶす、知って冒せば命取る、夢汚すべからず」と伝えられる方位です。汚れを放置すると健康や財産に支障をきたして身上をつぶす恐れがありますが、逆にパワーアップすると無理が可能になる、起死回生できるなどのミラクルパワーが期待できると言われています。一発逆転を可能にして夢を叶えるには、まずはあなたの家の鬼門ラインを吉相にすることです。鬼門ラインの別名は「神さまの通り道」。何よりも汚れを嫌うので、特に東北や南西が玄関や水場になっているなら、毎日掃除をして清潔に保ちましょう。そして、盛り塩や観葉植物を置き、気を浄化するのもおすすめです。さらにパワーアップしたいのであれば、東北と南西にゴールドの小物や干支の未の置物、中心にはゴールドとラベンダー色の小物を置くと良いです。これで鬼門パワーが強化され、絶妙のタイミングで行動できたり、勝負強くなったりするなどの作用が得られます。2015年のラッキーフードとは?2015年の運気アップにつながるラッキーフードとしておすすめなのが、牛肉、イモ類、卵、フルーツになります。牛肉は表鬼門のパワーが宿る開運食です。バイタリティがアップすると同時にタイミングが良くなり、ここ一番の勝負に勝てるパワーをもたらしてくれます。仕事運や、財運、健康運に作用します。イモ類は、サツマイモ、ジャガイモ、里芋、山芋など、いずれも裏鬼門のパワーが宿り、食べるだけで根性がつき、努力が苦にならなくなるという効果をもたらしてくれます。困難を乗り越えたいとき、受験や試験に合格したいときなどは積極的に食べてみて下さい。風水では、卵は古来より金運アップの食べ物とされています。安くておいしい栄養価の高い、まさにお助け開運食ですね。金運やくじ運に作用してくれます。そして、フルーツでは柿や梨、みかんは金運に。ザクロは子宝運、りんごやいちごは健康運、ぶどうは家庭運にそれぞれ作用してくれます。特にパワーが強いのは、その季節の旬のもの。香りのあるフルーツは恋愛運アップの作用もあります。いかがだったでしょうか。開運のコツは様々なものがあります。毎日のちょっとした工夫で運気をアップさせるのが風水の特別な力。Dr. コパ風水術をうまく活用して2015年の運気を上昇させていきましょう。 2015年運勢・占い大特集
2014年12月26日粋で洒脱、でも使い勝手にすぐれた江戸の日用品。京や大坂で生まれた道具は、江戸という町で暮らす人々の好みや仕様にあわせた道具へと作り変えられてきました。江戸の道具と暮らしとのかかわりをまとめた拙書『江戸な日用品』から、今の暮らしに取り入れたい東京の逸品“江戸な日用品”をご案内していきます。江戸市民が愛した「江戸箒」(えどほうき)とは?年末モードも高まってきましたが、年末といえば大掃除。江戸の町では、寛永17(1640)年以来ずっと江戸城の煤払いにあわせて、12月13日に一斉に大掃除が行われていたそうです。大店(おおだな)と呼ばれるような商家では、高張提灯をたて店員総出で大掃除にとりかかっていたようです。その様子は、江戸の祭礼や行事をまとめた『東都歳事記』にも描かれています。夕方には掃除を終えてみんなで湯屋に出掛け、夜はご祝儀酒で盛り上がる。慌ただしい年末の楽しい商習慣だったと思います。それは年末の最終出社日に行う大掃除プラス納会のようなものですね。さて江戸の大掃除に活躍した道具といえば、江戸の町で作られていた江戸箒だったはず。この江戸箒を今に伝えるお店が、東京は京橋にある白木屋傳兵衛です。天保元(1830)年創業の店には、昔と変わらない材料や作り方で箒職人が作りあげた江戸箒が並んでいます。江戸箒の特長を聞いてみたところ「シンプルな装飾、軽くてコシがあること、小ぶり」という3点を挙げてくれました。江戸市民が装飾性よりも実用性を好んだこと、また庶民たちが暮らす長屋は狭かったので小ぶりな仕様になったと言われています。音や排気を気にせず、いつでもお掃除今の時代、箒を買いに来るきっかけって何なのでしょうか?掃除機が壊れたから、赤ちゃんがいるから、日中に掃除ができないから、生活工芸品として気になるから、昔使っていたから、その答えはさまざま。確かに、どれだけ音が小さくなったとはいえ集合住宅に住んでいる都市生活者は、深夜や早朝に掃除機は使いにくい。赤ちゃんがいるなら音もそうですが排気も気になるはず。だから掃除のために箒を選ぶ、という人が増えているのは理解できます。そして掃除道具であるものの、どんな空間にも馴染むシンプルなデザインの江戸箒は、暮らしや道具にこだわる人にとって魅力的に映るのかもしれません。白木屋傳兵衛には、長短2種類(江戸長柄箒¥12,960~、江戸手箒¥6480~)の江戸箒があります。はじめて箒を購入する方には、短いタイプから試してみることをおすすめしているそうです。ワンルームを掃くぐらいならば短いので十分だとか。箒で掃除をするメリットは、自分の都合で掃除ができることはもちろん、床を傷めない上に自然素材同士なので畳やフローリングの風合いを引き出すことができる、という点があります。また掃き清める行為自体、スッキリして気持ちがいいものです。暮らしにあわせた道具を選びを白木屋傳兵衛では、卓上用の小箒(¥1,026)や洋服払いの箒(¥1,836)なども販売しています。仲の良い友人や会社の同僚へのちょっとしたお歳暮やお年賀に贈るのもいいかもしれません。そして使っていない箒で妊婦のお腹をなでると安産祈願にもなると昔から言われていて、安産祈願とかかれたミニ箒も売られているので、由来を含めてプレゼントすると喜ばれそうです。新たな年からは、道具にあわせた暮らしではなく、暮らしにあわせた道具を選べるようになりたいものです。取材協力/白木屋傳兵衛東京都中央区京橋3-9-8 白伝ビル1Fフリーダイヤル /(0120)375389 (ミナゴミハク)営業時間 / 月曜~土曜 10:00~19:00 休日/日曜、祝日公式サイト
2014年12月19日いよいよクリスマスシーズンに突入ですね。お部屋のデコレーション、今年はどうしますか? ショップで素敵なリースやオーナメントを探すのも楽しいですが、手作りもおすすめです。なかでも小麦粉をこねて作るパンリースはとても簡単で、大雑把に作ってもいい感じに仕上がります。美味しそうに見えますが、残念ながら食べられない飾り用のパンです。でもそのぶん気軽に作れますし、腐らないので長期保存も可能。手作りならではの、ぬくもりを感じるリースができ上がります。パンリースの材料&作り方【材料(リース1個分)】強力粉90g、薄力粉10g、食塩1g、バター6g、水48g【作り方】すべての材料を混ぜ合わせ、生地がまとまり表面がなめらかになるまでこねます。私はリース2個分の生地を作りました。ホームベーカリーに材料をすべて入れ、生地をこねてもらうとラクです。生地を長方形に平らに伸ばして整え、ラップで包んで30分ほど寝かせます。生地を3分割して棒状に整え、好みの円の大きさになるよう伸ばします。2分割してねじっても、5分割して5つ編みにしてもOKです。3本の端を合わせてから3つ編みし、編み終わったら端同士を合わせて円形に整えます。端同士がうまくつかない時は、手に少し水をつけて作業してください。天板に並べて200℃のオーブンで40分ほど、焼き色を見ながら焼きます。ある程度しっかり焼き色をつけたほうが美味しそうに仕上がります。冷めたらニスを薄く塗り、乾かします。ニスを塗るほうがパンが割れにくく、長く保存できるようになります。ニスや刷毛は100円ショップでも売っています。完全に乾いたら、飾りをつけて完成です。私は取っておいた、お店のラッピング用のリボンを使ってデコレート。パンの端同士を合わせたところが隠れるよう、リボンを巻いて結んでみました。リース作りの所要時間は2時間ほど。身近にあるものでできますし、こねこね手作業も楽しいですよ。好みの飾りで自由にアレンジできるのもいいところ。お部屋の雰囲気や気分に合わせて、自分らしい表情のパンリースに仕上げてください。
2014年12月16日粋で洒脱、でも使い勝手にすぐれた江戸の日用品。京や大坂で生れた道具は、江戸という町で暮らす人々の好みや仕様にあわせた道具へと作り変えられてきました。江戸の道具と暮らしとのかかわりをまとめた拙書『江戸な日用品』から、今の暮らしに取り入れたい東京の逸品 “江戸な日用品” をご案内いたしましょう。新年からは、握りやすくつまみやすい「江戸木箸」を師走を迎えるこの時期は、手帳やカレンダーを新調したりするだけではなく、古びてきた日用品も買い変えたい、なんて思いますよね。特にお箸は、年末になると今まで使っているお箸がなんとなく古びて見えてきて新しいお箸が欲しくなります。私の箸選びの基準といえば、素材やデザインぐらいだったのですが、5年ほど前に大黒屋の江戸木箸に出合ってから、日常的に使うお箸は江戸木箸と決めています。握りやすさとつまみやすさというお箸の機能が、食べ物の味を大きく左右するとわかったからです。なぜ握りやすく、つまみやすいのか、追ってお話していきますね。まずは大黒屋のご紹介ですが、墨田区は曳舟に工房を構える箸の専門店。「生の根源である食を口に運ぶ道具だからこそ、ひとりひとりの手に馴染む箸を」と店主・竹田勝彦さんが考案した江戸木箸が店内にずらりと並んでいます。黒壇(こくだん)や鉄(てつ)木(ぼく)など堅い木を削りだして、素材の風合いを活かした江戸木箸は、三角から九角まである角箸、また丸形、小判、変形と、さまざまな形状のものがあります。ラクにつかめて手も疲れにくい「角箸」いろんな形状がありますが、おすすめしたいのが「角箸」(¥6,480/税込~)シリーズ。私自身が使っているお箸は、「角箸」シリーズの八角箸です。大黒屋では丸型の柔らかさに角をつけて握りやすくした八角箸からはじまり、指三本で使う道具だから奇数形状が手に馴染むと五角箸へと発展させます。さらに五角の握りやすさに八角の柔らかさを加えたいと、完成させたのが七角箸でした。七角箸は、誰の手にもなじむと評判を呼び、著名人にもファンが多いとか。しかしながら七角箸は、三六〇度では割りきれないために作るのは容易ではなく、箸先のぎりぎりまで七角に削りだすのは至難の業(わざ)。「熟練の職人ですら、何度も息を止めて仕上げをするんですよ」と竹田さん。この箸先の仕上げによって、つまみやすさがまったく変わるそうです。また角箸は、どれも先にいくほど細くなっていきますが、先が細いと握る部分を大きく開かなくても箸先があうので食べ物がラクにつかめて手も疲れにくいとのことでした。服や靴を試着するように、お箸も“握って”選ぶ竹田さんは「箸は道具、食べ物や状況にあわせて替えて欲しい」と話します。卵かけご飯やお茶漬けなどかきこんで食べるための「卵かけご飯箸」(¥972/税込)は、先端が平らに削られていて握ると小さな匙のようになります。また最近のヒット箸は、握力の弱い老人や子どもでも使いやすい「楽ちん吸いつき箸」(¥2,160/税込)です。七角にした握り部分は、特殊な塗装をして滑りにくく加工しているとか。今秋発売ながらも口コミで広がり全国各地から注文がきているそうです。手をケガした際はもちろん、長時間パソコンに向かって手が疲れてしまいお箸が持ちにくくなる方にはピッタリかも知れません。「箸は自分専用の道具なのに、家族が購入したものやデザイン優先で購入したものを使っていることが多い。服や靴を試着して買うように、江戸木箸は触って握って手にしっくりとくるものを選んで欲しい」と竹田さんは言います。新しい年に向けて、自分だけのこだわりの箸を見つけるために東京の下町に出掛けてみるのもいいかもしれません。取材協力/江戸木箸 大黒屋 東京都墨田区東向島2-3-6TEL:03-3611-0163営業時間/月曜~土曜 10:00~17:00休日/日、祭、第2・3土曜日(年末年始、夏季休暇あり)公式サイト
2014年12月11日草の上にごろんと寝ころんで空を仰ぎ、そよ風に頬を撫でられながら日向ぼっこする…。そういうなんでもないようなことが、何よりも贅沢なことに感じられるようになりました。山や海に出かけられればそれが最も直接的なのだろうけれど、自分の部屋にいながらにして、その贅沢の片鱗を感じられる瞬間を日常的にもつのも、なかなかいいものです。そんな感覚を引きだすのを手伝ってくれるアイテムを、風、光、空のカテゴリーに分けてご紹介します。風編▼Flying Swallows ¥2,200(税別)/scope風を感じるオブジェといえば、モビールを思い浮かべる人はきっと多いでしょう。モビールが伝統工芸として存在するデンマークから、フランステッド・モビールのモビールです。陸海空の動物やシーズンのオーナメントなど、さまざまな種類があります。意外にお手頃価格なのでプレゼントにも。▼アテネの朝 ¥17,000(税別)/scopeイッタラより、巨匠カイ・フランクの1954年の作品が復刻されています。カイ・フランクが大好きなギリシャを思い、教会の鐘が鳴るアテネの朝をイメージしてつくられたそう。空気の動きでガラスが触れ合うやわらかな音が耳に心地よく届きます。動画▼ラジオメーター ¥11,000(税別)/アトリグラス光ある限り永遠にまわり続けるラジオメーターは、イギリスの物理学者、ウィリアム・クルックスによって発明されました。光の吸収力の差を利用し、表裏で色を変えたソーラー翼を光エネルギーで運動させる…って、しくみがよくわからなくても問題ありません。光編▼サンキャッチャー ¥2,800(税別)/アトリグラスその名のとおり、太陽の光をキャッチするサンキャッチャーは、クリスタルボールに反射した光が虹色になって拡散するというシンプルな構造ながら、気持ちのいい天気の日をさらに助長してくれます。▼レインボーメーカー ¥3,500(税別)/DETAIL INC.上記のサンキャッチャーよりももう少し積極的に光をキャッチしてくれる、小さいくせにソーラーパワーのニクいやつ。ソーラーパネルに光が当たるとクリスタルが回転するので、窓辺にセットするだけでいつでも虹が楽しめます。空編▼ガラスの雲 ¥8,000(税別)/MoMA DESIGN STOREガラス作家、吉本由美子による手吹きガラスのオブジェは、光や温度の影響を受けて「雲」のなかが変化します。たとえば蒸発する水が水滴となって「雲」の内部で雨が降るのを眺めていると、まるで神の視点から見る光景のよう。▼テンポドロップ ¥5,500(税別)/MoMA DESIGN STOREかつて天候予測機として航海士などに実際に使用されていたストームグラス。密閉ガラスのなかに入っている樟脳(クスノキのエキス)やエタノールなど化学薬品が、透明な液体になったら晴れ、星形の結晶が出たら雨、大きな葉の形が出れば嵐など、天候によって変化するといわれてきました。科学が発展した現在となっては実用においてちょっと心もとない信頼性でもあるそうだけれど、環境で変わる「雲」の内部を観察するのは十分楽しめるし、インテリアとしても申し分ありません。▼太陽と月の光の砂時計 ¥16,000(税別)/Living World「太陽の光が地球に届く時間」と、「月の光が地球に届く時間」。1秒間に299,792,458mという光の速度と壮大な宇宙のスケールを手元で感じられる、ふたつの砂時計のセットです。作業工程が難しい自立型の砂時計である点でも合わせて、造形の美しさにも価値のある作品です。ハンドメイド編▼フィンランドの麦わらモビール ヒンメリづくり ¥1,600(税抜)/学研教育出版最後は、アイテムを手づくりするご提案です。こちらはフィンランドのクリスマスにも飾られる伝統的なモビール、ヒンメリの材料とつくり方がセットになったキット。麦わらに糸を通して正八面体をつくる基本法則がわかれば、あとは好きに組み合わせてオリジナルな姿に仕上げられます。壁面に映る、揺れるヒンメリの影の幻想的な美しさに目を奪われることでしょう。風も、光も、空も。都会にだってそれらはちゃんと存在しています。自分の気持ちを向けさえすれば、いつだって自然を享受することができるのです。・ Flying Swallows/scope ・ アテネの朝/scope ・ ラジオメーター/アトリグラス ・ サンキャッチャー/アトリグラス ・ レインボーメーカー/DETAIL INC. 動画>> ・ ガラスの雲/MoMA DESIGN STORE ・ テンポドロップ/MoMA DESIGN STORE ・ 太陽と月の光の砂時計/Living World ・ フィンランドの麦わらモビール ヒンメリづくり/学研教育出版
2014年12月02日ボーズは11月21日より、「ボーズ・ホームシアター プレゼントキャンペーン」を開始した。1月25日までの期間、対象のホームシアターシステム購入者にもれなく「Bose Bluetooth Audio adapter」をプレゼントする。対象製品は、5.1chシステムの「Lifestyle 535 Series III system」「Lifestyle 525 Series III system」「CineMate 520 system」、サウンドバーを中心とした1.1chシステムの「Lifestyle 135 Series III system」「CineMate 130 system」「CineMate 120 system」の6製品。
2014年11月21日クリスマスやお正月、これからの季節はイベントが盛り沢山。豪華な外食もいいけれど、おうちでパーティを開くのも楽しいですよ。手作りのごはんは、食材の産地にこだわったり、栄養バランスを意識したヘルシーな料理にしやすいのがポイント。みんなでわいわいと盛り上がるなら、卓上サイズの調理家電を使った「みんなでごはんを作る」スタイルのパーティもおすすめ。これなら、自分が料理をしている間にゲストを退屈させてしまうこともないし、一緒に作る喜びや楽しい時間を共有できます。最近は、1台でいろいろな料理に活用できるモノも増えています。おまかせ加熱調理でトークが弾む最近は、熱風を循環させて、食材をムラなく加熱してくれる調理器具が人気です。下ごしらえをしたら、あとの加熱はおまかせ。目を話しても焦げ付きの心配がないので、会話に夢中になってしまっても大丈夫。熱風調理は余分な油を落とせるのでヘルシーさも魅力。中でも、注目なのが『アクティフライ』。なんと、からあげなどの「揚げ物」、チャーハンなどの「炒め物」、ビーフストロガノフなどの「煮込み」の3つの調理モードに対応しています。その秘密は、内部に搭載したパドル。写真のように、加熱中にパドルを動かして食材の混ぜ合わせを自動でしてくれるんです。フタが透明で作っている様子を見られる楽しさもあるので、トークのネタ性もばっちりです。 華やかさアップ!鋳物ホーローのおしゃれホットプレート >>続きを読む 食材を持ち寄って、即興アレンジ料理を楽しむみんなで好きな食材を持ち寄って、その場で何を作るか決めるのも良し。そんなシーンでは、プレートの種類が豊富な、着脱式ホットプレートが便利。例えば、『ブルーノコンパクトホットプレート』には、平面プレートとたこ焼きプレートが付属しています。平面プレートはパエリアやピザ作りに活用でき、たこ焼きプレートはその穴を応用して、アヒージョなども楽しめます。他社にはない鋳物ホーローをイメージしたデザインなので、おしゃれなメニューを作れば卓上の華やかさがアップ! 冬の定番、鍋料理におすすめの調理器具は? >>続きを読む ひとつの小鍋を囲んで、距離を縮める食材の持ち寄りなら、冬の定番、お鍋もいいですね。卓上でのお鍋は、電気で動くIHクッキングヒーターの活用がおすすめ。鍋の熱し過ぎを感知すると自動で電源を切ってくれたり、火を使わないからこどもと一緒でも安心。表面に凹凸がないガラストップなので、使用後にサッと拭くだけとお掃除も簡単です。『IH旨み炊飯鍋』はIH対応の極厚鍋と、IHクッキングヒーターがセットになっていて、価格もお手頃です。2~3人のおうち女子会などにぴったりのサイズ。市販のIH対応のフライパンや鍋も使えるので、お鍋以外の料理も楽しめます。ボタン1つでホクホクのご飯が炊けるのも嬉しいですね。トークを楽しみながら一緒にごはんを作れば、仲もさらに深まるはず。この冬はおうちごはんパーティにもぜひチャレンジしてみて。
2014年11月20日JR東日本長野支社はこのほど、長野駅と飯山駅の新幹線ホーム発車メロディについて発表した。長野駅新幹線ホームは長野県歌「信濃の国」に変更され、飯山駅新幹線ホームは唱歌「ふるさと」を使用するという。県歌「信濃の国」は、1900年に郷土教育を目的として作られた歌。長野県域の地理・歴史・文化に触れる内容で、「日本で最も有名な県歌」の異名を持つ。2015年1月頃から、長野駅新幹線ホーム11・12番線、13・14番線にて使用開始する。飯山駅の発車メロディに採用された「ふるさと」は、長野県中野市出身の高野辰之が作詞、鳥取県鳥取市出身の岡野貞一が作曲を手がけ、1914年に発表された作品。子供の頃に親しんだ野山の風景を遠い地から懐かしむ内容のこの曲を、2015年3月14日から飯山駅新幹線ホーム11・12番線で使用開始する。
2014年11月14日アバックは、ホームシアターを体感できる展示会「HOME THEATER JAPAN 2014 WINTER~ホームシアターの全てがここにある!~」を行う。東京都・池袋のサンシャインシティにて11月22日と23日に開催し、入場料は無料だ。HOME THEATER JAPAN 2014 WINTERでは、国内AVメーカーによるホームシアター視聴ルームを数多く用意する。120型のスクリーンで人気のホームプロジェクター6モデルを比較できるブースやホームシアターについて相談できるブースも設置。そのほか、ホームシアターのトレンドやハウツーを紹介するイベント・セミナーを開催し、ビギナーからマニアまで楽しめる内容となっている。一部のセミナーには、特別講師として麻倉怜士氏、潮晴男氏、堀切日出晴氏を迎える。開場時間は11月22日が10時から19時まで、23日が10時から18時30分まで。会場は池袋サンシャインシティ ワールド・インポートマート5Fのカンファレンスルームとなっている。
2014年11月12日お部屋に緑があるっていいですよね。とは思うのですが、毎日ってやっぱり忙しい。季節が変わり、世話をしきれずにベランダに枯れた鉢がいっぱい。切り花の面倒を見きれず、最後は花瓶にしなしなのお花…。そんな現実から、なかなかグリーンやお花に手を出せない、という人も多いのではないでしょうか。グリーンやお花を室内に取り入れるときは、考え方を少し変えるだけでよいのだそう。グリーンに注力しているインテリアショップでそのコツを伺いました。鉢物よりフレキシブルな枝ものの魅力今年7月に東京・青山にリニューアルオープンした「CIBONE青山」では、緑の提案に力を入れていますが、いわゆる鉢物ではありません。今回提案していたのは「枝もの」を取り入れる方法。これは観葉植物のかわりになるんです。 「ガラス鉢や壷、木箱、バスケットなど、大きめの入れ物なら何でもいいと思います。1mくらいの大きな枝ものを3、4本、ざくっと差しておく。これをリビングに置くだけで観葉植物を置いたような雰囲気になります。切り花よりも持ちもいいですし、何種類かを組み合わせてもいいですよね。」(広報・金内美穂さん)その脇に使っていない花器を並べ、植物だけではなく、生活に寄り添う緑の空気感を出すことで、インドアグリーンな雰囲気が漂います。またこんな風に枝ものを交差させると、鉢植えの植物とは違った「動き」を空間に与えることができます。観葉植物は重いし手入れも必要、またトロピカルなイメージの樹種が多くて、今ひとつ手を出す気持ちになれなかったという方も、これならなんだか楽しめそうですよね。季節によって、インテリアのテーマによって、気軽に植物の種類をチェンジできるのもいいところ。枯れ感をアートのように味わうのも大切ここで先日伺ったちょっと感動した言葉をご紹介します。「枝ものは葉っぱが枯れて縮れてきたり、色が変わったりします。ですけれど、その自然の移ろいを楽しむのものおしゃれです。そのときに大切なのが器で、よい作品に生けられていると、植物の経年変化が味わいとして見えてくるのです」とのこと。これからの季節こそ活かせそうな考えかたです。こちらは「アキイロあじさい」。枝ものではないですが、枯れて行く感じも楽しめる植物の一種です。侘び寂び的な感じというより、アートみたいな感じで枯れ感を楽しむ。というのは、なるほど、アートなお店ならではの視点です。今後も同店では花やグリーンの新しいアイディアを店頭で提案していくそう。テラリウムバーで葉と土の相性を楽しむまた東京・天王洲のライフスタイルショップ「スローハウス」では、テラリウムバーなる売り場を設置。 “テラリウム” ってなんでしょうか?「ガラス瓶の中に植物と土を入れて、標本のような、アートのようなスタイルにして、室内の中に手軽に緑を飾っておける方法です」(同店広報・直海祐一さん)。スローハウスではグリーンフィンガーズの川本諭さんという、その道では一人者の方のディレクションのもと、インテリアに似合うテラリウムを提案しています。こんな風にマルシェみたいに並んだ土や砂は、なんだか積極的に取り入れたい気持ちにさせてくれます。 予算も安いもので1,000円前後から。部屋にこもりがちな季節、手のひらにのるサイズから緑を楽しんでみてはいかがでしょうか。・ シボネ青山 ・ スローハウス天王洲
2014年10月21日吾亦紅(ワレモコウ)、女郎花(オミナエシ)、撫子(ナデシコ)など、秋の花々を思いおこすとそれだけで、ふさわしい野趣に富んだ素朴な器に活けてみたくなりませんか? ティータイムや食事の時、インテリアにも、さりげなく季節感を演出できたら素敵ですよね。しっとりした秋にぴったりの民芸の香りがする器に出会うため、以前からお気に入りの中目黒にあるお店「工藝 器と道具 SML」にお邪魔してきました。SMLでは、器以外の展示による企画展もよく行われているのですが、ライフスタイル全般における様々な提案やヒントをたくさんくれるお店です。野の花を活けても素敵な、土の温かみが伝わるピッチャー夏の間は、白っぽい色合いや北欧デザインのピッチャーが大活躍でしたが、これからの季節には、吾亦紅を入れた秋らしい灰釉(かいゆう)ピッチャーの色味が心に馴染みます。お月見の時にススキをいれたら、素敵な演出ができそう。小鹿田焼(おんたやき)の打ち刷毛目8寸皿には、定番にしたい魅力が。小鹿田焼の代表的な技法である打ち刷毛目の放射状の模様は、料理がとても映えます。なので和洋問わず、煮物はもちろん、カレーやパスタ、盛り合わせプレートとしても使える万能選手として重宝するはずです。深いこげ茶色のピッチャーは、冬の間にヘビロテしそう。シチューを入れたル・クルーゼの鍋の隣に置いたり、ドリッパーをのせてコーヒーを落とすのもいいかもしれません。モダンな小鹿田焼で、洗練された雰囲気に小鹿田焼は、大分の日田にある江戸時代から続く古い窯場で焼かれています。現在も、一子相伝で昔ながらのやり方を守っている窯場です。これらの器はすべて、名工と名高い坂本工(たくみ)、創(そう)親子によるもの。ピッチャーは3点とも、父親である工さんの作品です。左と中央の櫛描(くしがき)ピッチャーは文字通り、櫛状の道具で模様を描いた技法で、和のテイストだけでないモダンな印象も。右の鎬(しのぎ)ピッチャーは、道具を使って表地を削って凹凸模様をつける鎬という技法です。一番左の流し掛け(ながしがけ)8寸皿は、息子の創さんの作品。流し掛けも小鹿田焼の代表的な技法ですが、他の作り手だと渋い雰囲気になるところ、24歳と若いながら実力派の創さんの手によると、洋食器のように洗練された味わいに。マスカットを何房も盛りつけてみたい!と、イメージがわいてきます。心がほっこり 出西窯(しゅっさいがま)の深い味わい島根の出雲にあり、民芸の精神を守りながら実直なもの作りを続けている窯場が出西窯。シンプルで素朴なデザインです。湯呑み茶碗は、焼酎のロックやお湯割りをはじめ、お酒各種、オリーブやナッツ、ディップソースにも合います。ご飯茶碗は、カフェオレボウルや小鉢としてもつかえます。嬉しいのはすべてオーブン、電子レンジ使用可能だというところ。SMLは店内に置いていない器も多いので、こんなものが好きなんだけど…と尋ねてみると、奥から出てくるかもしれませんよ(笑)。季節の変化を楽しみに、一度訪れてみてはいかがでしょう。・ 工藝 器と道具 SML
2014年09月16日少しずつ過ごしやすくなり、部屋いじりにはもってこいの季節が到来。気軽にインテリアの雰囲気を変えるなら、壁をデコレートするのがおすすめです。壁にワンポイント加えてみる壁がのっぺりとしていて、なんとなく寂しい。ものをあまり置きたくないけれど、何かインテリアのアクセントになるものが欲しい。そんなときはステンシルシートを使って、壁に絵を描いてみるのも手です。ウォールステッカーなら貼り替えもできて、さらにお手軽。壁にワンポイントあるだけで部屋が引き締まった印象になります。直接オブジェを設置して、壁を立体的に使うのもおすすめです。オブジェはなるべく軽い物を選び、壁にしっかり固定しておけば、地震時も安心。私は壁の高めの位置に、部屋の守り神としてフクロウのオブジェを鎮座させています。ランダムに並べてリラックス空間に写真を飾るのもウォールデコの定番。ギャラリーのように整然と並べるのも洗練された印象を受けて素敵ですが、どの高さで、どの写真を、どんなフレームで……と考えていくと、意外と難しいもの。それよりもある程度ラフに設置するほうが、じつはラクだったりします。設置する高さ、フレーム、間隔などがまちまちでもバランスにさえ気をつければ、ランダムに並べてもうまくいくはず。ポイントは安定感、安心感をもたせるよう配置すること。いつも目にする壁なので楽しく、リラックスできる雰囲気にしたいですね。この写真を額装しよう!と思ってフォトフレームを探すのは、けっこう大変。ふだんからフレームは気に留めておき、ショップでいいなと思うものを見かけたら、買い置きしておくといいかも知れません。キャンバスをアレンジして飾っても画材屋さんで売っているキャンバスも軽くて壁に設置しやすく、デコレートに使いやすいアイテムです。私はキャンバスに写真を貼って飾っていますが、お気に入りの布を張ってファブリックパネルにしても素敵。サイズもいろいろ選べ、季節に合わせて布を張り替えて飾っても楽しいですね。家具を買ったり移動させることなく、部屋を狭くすることもなく、手軽に模様替えできるのがウォールデコレートの魅力。ずっと眺めていたいなぁと思える“とっておき”を飾ってみてはいかがでしょう?
2014年09月10日パリのテーブルやインテリアは女性にとっては憧れの街の一つ。ビストロというと赤いギンガムチェックのクロスが掛かっている…そんな光景がお決まりです。“女性はいつも可愛いものが好き”これは鉄則みたいなものですよね。でも年齢を重ねると可愛いものが似合わなくなっているもの事実。カジュアル+トラディションでバランスをけれどもフランスではギンガムチェックや水玉は、決してガーリーな柄ではなく、大人の食卓でも多用される模様。日本でいうところの縞や格子、亀甲や麻葉の柄に近い感覚で使われているそうです。そんな話をしてくれたのはフランスで「サーブル」というカトラリーブランドを立ち上げたパスカル・ゲルブさん。現役パリマダムです。彼女がそんな提案を実現するためにつくったのがこちらのカトラリー。口に触れる部分は正統派の本格的な技術でつくられていますが、柄はアクリルで扱いやすく、カラフルで愛らしい柄。彼女いわく「真面目すぎるテーブルはつまらない、カジュアルとトラディションのバランスが大切よ」とのことで、カトラリーの柄とお皿やテーブルクロスの色をそろえるコーディネートがおすすめだとか。この柄の部分はファブリックにプリントしたものを使っているので、カラフルな柄にありがちな、実際に見たときのチープ感はまったくありません。これなら大人の女性でもカジュアルな柄を楽しめそう。 パスカルさんおすすめの大人可愛いテクニックとは? 次のページへ≫ 色をしぼるとよりシックにまたパスカルさんは柄から先まで一色のスプーン「オールドファッション」も開発。17世紀の伝統的なフォルムを写し取って、アクリルという現代の素材で再現したアイディアあるもの。これを使ったテーブルを大人可愛くできるテクニックがあるという。「色を絞ってそろえると、とてもシックな雰囲気が出ますよ」とパスカルさん。そこで木やファーの質感ある食卓で、カトラリーを2色にしぼってみると、白とベージュの2色はシックだけれども可愛いらしい雰囲気に!緑と赤にすればクリスマス。お正月やハロウィンなどイベントカラーにあわせるのも楽しそう。 ちなみにパリ市内には3店の直営店(オデオン、サンジェルマン・デプレなど)があり、女性旅行者の間でもじわじわと人気が高まっているそう。お店のディスプレイには、テーブルのヒントがいっぱい詰まっているので、パリ旅行に出かけた時はぜひ立ち寄ってみて。お問い合わせ: サーブル TEL 03-5437-2533(フジイ)
2014年09月09日