Woman&Crowdは2月18日、女性が考える結婚・出産とキャリアに関する意識調査の結果を運営する調査機関「Woman&Research(ウーマンリサーチ)」で発表した。調査は1月14日~2月2日、結婚や出産を機に離職を経験した既婚女性300名(Woman&Crowd会員)と、これから就職活動または就職を控えている大学3、4年生の女性220名(中央大学、明治大学、早稲田大学)の合計520名を対象にインターネットで行われた。○絶対就職したくない企業1位は「休みを取りにくい」大学3、4年の女子大生に、キャリアアップや長く働き続けることを目指す場合、「こんな会社には絶対就職したくない」と思う企業の特徴を選んでもらったところ、「休日・休暇を取りにくい雰囲気がある」会社が7割の票を集め1位となった。また、「待遇に男女差別がある」「福利厚生が軽んじられている」会社も、就職活動の対象にはならないということがわかった。その他に「出身大学で派閥があるところは嫌」「社員の残業が多い会社は疲弊してしまいそう」といった意見も見られた。結婚や出産によって離職を経験した既婚女性に、「女性の活躍を望むなら、こんな会社には絶対就職しない方がいい」と思う特徴を選んでもらったところ、およそ8割の既婚女性が「休日・休暇を取りにくい雰囲気がある」会社は避けるようアドバイスをすると回答した。次いで、「女性の退職率が高い」、「福利厚生が軽んじられている」という特徴が挙げられ、女子大生の回答結果によるランキングでは5位だった女性の退職率の高さが、離職経験者からすると重要な特徴であることがわかった。女子大生へ「どのような基準で就職先を選びますか(選びましたか)?」という問いかけに対しては、「福利厚生が整っている」「自分がやりたい仕事ができる」がほぼ同数を集め1位となりました。次いで「社風・企業理念に共感できる」、「長く働き続けられる」という結果だった。○65%がキャリアアップに意欲的また、就職後に管理職を目指すことも視野に入れてキャリアアップに意欲的だと回答したのは、女子大生全体の65%という結果に。「女性のキャリアアップにおいて、結婚や出産は影響の度合いが大きいと感じるか」という質問に対しては、94%の女子大生が「大きいと感じる」と回答した。同じ質問を既婚女性にもしたところ、97%の女性が「大きいと感じる」と回答している。その理由としては、「男性と比べて、女性の結婚や妊娠に関する仕事のブランクは非常に大きい」「男性の育児休暇やフレックスタイムなどの制度の取得が低く、結果的に女性がそういう手段を選ぶしかないと感じる」「社会的に成功している女性でも結婚や出産を両立させているイメージがない」「妊娠、育児をしながら働く制度が整ってない社会だと思う」などが挙がった。さらに、就職活動や社会人生活を送るにあたって、「女性だから」不安を感じることはあるかと聞いたところ、55%の女子大生が「不安を感じている」と回答する結果に。その理由には、「就活中に訪問した企業の社員から"将来結婚する気はあるか、子供は産みたいか"と聞かれた。女性として差別されるのではと感じた」「女性が少ない職場で働く場合、ロールモデルとなる人がいない」などがあった。○結婚・出産を経ても「働き続けたい」が85%以上「結婚や出産を経ても働き続けたいですか?」という質問には、女子大生と既婚女性、ともに85%以上が「働き続けたい/働き続けたかった」と回答。「どのようなサポートがあれば働き続けられたと思いますか?(複数選択)」という質問をしたところ、1位は「社員同士の理解や業務のサポート体制ができている(176票)」、2位は「会社が産休・育休を取るように積極的に動いてくれる(171票)」、3位は「会社が復職を歓迎してくれる、復職しやすい空気がある(170票)」という結果に。パートナー(配偶者)による育児や家事への協力が必要だったという回答項目は145票(5位)だった。
2016年02月19日株式会社リクルートライフスタイル(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:淺野健)は、妊婦さん&ママのための出産準備・お買い物マガジン『赤すぐ』を、2016年2月15日(月)発売の3月号よりリニューアルしました。記事を増大し、より女性たちの気持ちに寄り添う雑誌へと生まれ変わりました。妊娠・出産・育児に関する情報を増量!1994年に創刊し、今年創刊22年目を迎えた『赤すぐ』。育児情報はもちろん、海外の育児グッズやおしゃれなベビー服等を紹介したり、ママの声を反映した商品を企画するなど、日本中の妊婦さんをサポートするコンテンツを発信する人気雑誌です。そんな赤すぐが「妊娠・出産・育児に関する情報をもっと知りたい!」という読者の声に応えて、産前産後のママの身体と心、ママの暮らしに役立つライフスタイル記事等を増量することになりました。専門家による「正しい医療の知識」と「先輩ママの実例」を徹底取材した最新のお産情報、赤ちゃん&ママの「トレンドファッション・美容情報」、この時期ならではのママのお悩みを解決できるヒントなど、充実したラインナップでお届けしています。後藤真希さんからリニューアルのお祝いメッセージも!2016年2月15日発売リニューアル号の表紙を飾る後藤真希さんからは、「創刊22周年リニューアル特大号という記念すべきタイミングで表紙に起用いただき、とても光栄に思っております。私自身、昨年娘を出産しました。これからも赤すぐを通して、読者のみなさんと色んな気持ちを共有させていただけると嬉しいです」とお祝いメッセージも。さらに紙面では2015年12月に第一子となる女の子を出産したばかりの後藤真希さんのインタビュー記事を掲載。出産から約1カ月を経て、赤ちゃんのお世話に日々奮闘中の新米ママの素顔が垣間見られる記事になっているので要チェックです!バラエティ豊かなコンテンツが満載!●「妊婦さん&ママ・パパのリアルSNAP」企画体型に変化があったり育児に忙しい中でも、オシャレ心を忘れない妊婦さんやママ、そしてパパのリアルなファッション情報を徹底取材。読者がすぐにマネできる、おしゃれを楽しむコツや工夫が満載です。●妊娠生活・お産のすべて完全バイブル陣痛はどのくらい痛い?お産はどうやって進むの?などなど、妊娠中から出産のことまで、不安や疑問を全部解決します。●出産準備グッズ完全バイブル二人目を妊娠中の西山茉希さんや1歳の女の子ママである安めぐみさんをはじめ、全国の先輩ママが選んだ本当に使えるグッズは何?ベビーウェアから万能グッズまで一挙に公開します。(掲載商品は「赤すぐnet」で通販できます。)リニューアルした『赤すぐ』は、今後ますます妊婦さんやママたちの心強い味方になってくれそうですね!【参考】マタニティ・ベビー・子供用品の通販サイト 『赤すぐnet』
2016年02月18日仕事の引き継ぎも終わり、やっと産休に突入。そんなフルタイムで働いていた初産の妊婦さんが、出産前にしておきたいことはたくさんあるはず。今回は私が特にしておいてよかったと思ったことをいくつかご紹介します。自分一人のことは今のうちに(1)美容院に行く赤ちゃんが産まれてすぐは、髪を洗ったり、ブラッシングをする時間なんてありません。時間があってもその時間は睡眠にあてたい、という人は多いはずです。そのため、自分で手入れがしやすい髪型にするために、美容院へいくことをおすすめします。(2)妊娠中の日記をつける毎日は無理でも、1週間ごとの経過を記入してみるのはいかがでしょう。後から読み返すと楽しいもの。赤ちゃんが大きくなったときにみせるのもよいかもしれません。(3)ひとりの時間を楽しむ出産後、自由な時間なんてしばらくありません。ゆっくりお茶を飲む、読みたかった本を読んでおく、とにかくのんびりするなど、ひとりの時間をたっぷり楽しみましょう。出産後は体力も必要です。適度に散歩に行くなどして、身体を動かすのもよいでしょう。(4)マタニティフォトを撮る子どもが生まれ育児に追われていると、お腹が大きかったことを意外と忘れてしまうもの。幸せが詰まった大きなお腹を写真に残せば、赤ちゃんが大きくなったときに「あなたと一緒に撮った最初の写真よ」と話しをすることもできます。ちなみに、私は双子を妊娠していたので胎動を動画で撮りました。何カ月も感じていた胎動なのに、出産してしまったら忘れてしまう…。でも、動画をみると、なんとなくあの感覚が甦ってきて、赤ちゃんが目の前にいる幸せとはまた別の幸せな気持ちを思い出せます。夫婦で過ごす時間も大切に子育てをはじめたらなかなかいけない場所へ行ってみるのはどうでしょう。映画館やコース料理が食べられるレストランなどもオススメです。また、ふたりっきりの写真を撮ることは、もうしばらくないかもしれません。外出した先々で思い出の写真を撮っておくのも後になってみると楽しいものです。赤ちゃんのためにできることもたくさん赤ちゃんの成長は待ったなし。そのため、部屋の片付けをしておくならば産休中がチャンス。ずっと寝ている赤ちゃん期から、寝がえり、ハイハイまでをシミュレーションし、部屋の家具を配置し直しておくことをおすすめします。子育て経験者に聞くと、いろいろなアドバイスがもらえます。「赤ちゃんがきてからじゃないとわからない」という人は、部屋を片づけて、部屋にあまりモノがない状態にしておくと、その後の部屋づくりが楽に進められますよ。しておきたいこと、しておいてよかったことは、ママたちの置かれている環境や体調で変わってくることもあります。働くママにとっては「この機会を逃したら定年までなにもできないかもしれない!」ということがあるかもしれません。産休に入ったら思いつくものをリストアップして、楽しい気分でマタニティライフをお過ごしくださいね。(田中かなた)
2016年02月15日育休取得を宣言していた宮崎謙介衆議院議員は2月12日、妻の出産数日前に、女性と不倫をしていたとする週刊誌の報道を認めた上で、議員辞職を表明した。男性議員、そして社会全体の男性の育休取得を推進できると期待を寄せていた人たちからは、Twitter上でさまざまな意見が発信されている。○「育休取得宣言」に寄せられていた期待マイナビニュースでは、宮崎議員をはじめ、国会議員や自治体の首長、そして経営者らが集まったフォーラム「どうなる? 議員の育休~永田町が変われば、日本の子育て・WLBが変わる~」(1月18日開催)を取材。その中で、宮崎議員は次のように述べていた。「少子化が進んで女性の社会進出も進める中で、男性の育児参加をやっていかなければならない。私が目指すものは、日本の風土を変えること、雰囲気を変えること、制度を充実させていくということだ」。「育休宣言をしたという中で、(育児について)知らないこともいっぱいあった。多くの方から意見をもらい、重たい議席を預かっているということを再確認しつつ、どんな仕事をしなければいけないのかっていうことはしっかり考えてやっていきたい。日本の未来につながることをやりたい」。フォーラムでは、宮崎議員の宣言を受けて参加者の多くが意見を述べている。2010年に育児休業を2週間取得した経験を持つ東京都の成澤廣修・文京区長は「宮崎さんの問題提起については大賛成で、子どもとママにしっかり向き合ってほしい」と発言。これまでに3度の育休を取得しているサイボウズの青野慶久・代表取締役社長も、「目立つ人が育休を取得すれば空気が変わる」と自らの経験をもとに、宮崎議員の育休取得宣言を評価した。さらに、病児保育サービスなどを運営しているNPO法人フローレンスの駒崎弘樹・代表理事は、「試されているのは宮崎議員だけじゃない。ここで、宮崎議員の苦闘を高みの見物をして面白いねと笑っているだけでは社会はアップデートされない」と訴えた。民主党の寺田学衆議院議員も、「国会議員はそれぞれが抱えた問題意識を解決することが求められていると思う。宮崎さんが育休をとって、育児のつらさや当事者意識を持って、制度を考えていこうと進めていくのが本質的な議員の役割だ」と同じ国会議員としてエールをおくっている。○育休は"不倫休暇"と言われそう「男性の育児参加をやっていく」「国会議員として、日本の風土・雰囲気を変えていく」。フォーラムの参加者のように、このような宮崎議員の決意を歓迎した人は多くいたであろう。しかし、今回の不倫騒動、そして議員辞職表明に伴い、Twitter上では落胆の声が広がっている。「育休をとって不倫しようなんて辞職は当然」「応援していたのに残念」「育休取得を訴えても説得力がない」「もう育休について語る資格はない」などの意見だ。また、「奥さんが命がけで出産に臨んでいるときに、何をしているのか」「子どもがかわいそう」「奥さんの精神状態が心配」といったように、家族を心配する声も目立つ。さらに、男性の育休取得に悪影響を及ぼすといった懸念を述べる人もいた。「育休を取りやすくするはずが、逆に取りにくくしてしまった」「旦那が会社に育休を申請しにくくなった」など、男性全般の育児環境が悪化したという声が寄せられている。「男性が育休をとったら不倫するっていうイメージがついてしまいそう」「育休は"不倫休暇"とちゃかされてしまいそう」など、イメージの悪化を残念に思う意見も多くあったのだ。○不倫と育休は切り分けて考えるべきしかし一方で、「不倫問題と男性育休をごっちゃにするのではなく、丁寧に切り分けて議論すべき」「意見・主張と人格は分けて考えることが大事」というように、冷静な議論を呼びかける人たちもいた。「個人の行為としては許せないが、男性の育休取得が進まなければ問題は解決されない」「男性の育児参加に対する建設的な議論は続けていくべき」というように、諦めずに男性の育休取得を推進すべきという思いがあふれたツイートもある。1月に開催されたフォーラムは、育休だけでなく、男女共に子育てしやすい働き方を考えていくべきだという議論で終結している。宮崎議員の罪は重いが、「男性議員による育休取得の宣言」にまつわる社会の反応や議論は、間違いなく日本の子育て環境の現状を表していたと思う。これらの議論が示唆していたことは、世の中から忘れ去られないよう願いたい。
2016年02月12日ノルウェー国立バレエ団のプリンシパル・西野麻衣子を追ったドキュメンタリー『Maiko ふたたびの白鳥』が、2月20日(土)より公開される。妊娠・出産を経てふたたび「白鳥の湖」の主役に挑戦する日本人バレエダンサーの姿に迫る本作から、妊娠中の彼女が大きなお腹を気遣いながらもレッスンに励む本編映像がシネマカフェにて解禁となった。15歳で単身日本を離れ、名門ロイヤル・バレエスクールに留学。19歳でノルウェー国立バレエ団に入団。2005年、25歳で東洋人初のプリンシパルとなった西野麻衣子。172cmの長身と長い手足を生かしたダイナミックかつエレガントな踊りで、芸術活動に貢献した人に贈られる「ノルウェー評論文化賞」も受賞し、いまやノルウェーで知らぬ人はいないといわれるほど。プライベートでは、オペラハウスで芸術監督をする夫・ニコライと暮らす彼女の素顔は、イキのいい大阪弁を話すパワフルな女性!本作はそんな彼女がトップダンサーとして最も充実した時期に予期せず妊娠し、出産を経て、クラシックバレエでも屈指の難役である「白鳥の湖」の主演に再び挑戦する懸命な姿を追う…。本作は、世界のトップで活躍する日本人バレエダンサーの美と技術を極めたプリマの姿と、女性が直面するキャリアと出産に悩み揺れる等身大の姿を描いたドキュメンタリー。また、彼女が最も尊敬する女性、パワフルな“大阪のおかん”西野衣津栄や、自身が育休をとり、復帰を決意した妻の背中を押す夫・ニコライなど、麻衣子さんを支える家族の絆にも迫っていく。このたび解禁されたのは、妊娠中にもバレエのレッスンに励む麻衣子さんの映像で、出産直前の大きなお腹を気遣いながらも、真剣にトレーニングしている様子を映し出す。妊娠5か月まで舞台に立ち、その後も舞台には立たなくとも、トレーニングを続ける日々。予定日より2週間早く産まれたこともあったが、なんと出産2日前まで踊っていたという。それも、「白鳥の湖」で復帰したいという気持ちがあったからこそ。映像の最後に、ライバルが多く、自分の代役がいくらでもいる世界で戦うことは、「この職業の運命よ」と言葉を強める麻衣子さんの目が印象的だ。華やかで美しい表舞台の背後にある過酷な世界を、こちらの映像からも確かめてみて。『Maiko ふたたびの白鳥』は2月20日(土)よりヒューマントラストシネマ有楽町、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)
2016年02月10日小林裕美子さんが描く、コミックエッセイのタイトルは「産まなくてもいいですか?」。なんともドキッとする問いかけ。出産は、言うまでもなく女性にとって人生の一大イベントだ。結婚していても、いなくても、はたして自分は子どもを産むのかと誰だって考えたことがあるだろう。著者の小林裕美子さんは、結婚から10年以上経て一昨年に第一子を出産。これは自身の出産を挟んで制作された物語だ。「結婚してから、子どもをほしいと思えない時期が4~5年ありました。仕事が楽しくて、当時は何を言われても耳に入ってこなくて。だけど周りの人が徐々に産みだして、いつまでも仕事優先でいいのかなと悩むように。そのときの不安定な気持ちを描いてみようと思ったのです」主人公のチホは結婚2年目。夫婦仲は良く、共働きで気ままな生活を送っている。しかしながら双方の親からは、孫の誕生を期待され、友人・知人からもときに露骨に、ときに遠慮がちに「子どもはまだ?」と言われる日々。当の本人はというと、子どものことについて夫と腹を割って話したこともなく、そもそもほしいのかどうかもわからない。そのため、いろんな立場の人と話をすることで、自分の抱えているモヤモヤをクリアにしていこうとする。小林さんは物語を作るにあたり、結婚しているけれども子どものいない女性たちにインタビューを行った。「働いている方は特に、ゆくゆくはほしいけれども今ではない、というふうにタイミングを計っているところがありました。産むかどうかを女性に任せてもらえるのはありがたいのですが、自分で決めたら背負わなければいけないものもそれだけ多くなる。そう考えると、居心地のいい今の生活をわざわざ変えなくてもいいのかなって思っちゃいますよね」一方で、「産むことが当たり前」な人には、産まないことが理解できなかったりもする。たとえそれが「産めない」のだとしても。多様なライフスタイルや価値観が認められているかのように見える世の中だが、産む人と産まない人、そして産めない人の間にはいまだ深い溝があることを思い知らされる。とはいえ、「胸に刺さる」あるいは「耳タコ」のようなシビアなエピソードさえ素直に受け入れられるのは、ほのぼのとしたタッチのなせる業といえるだろう。「産むかどうかを悩むのは、決して自分勝手なわけではなく、当たり前のことなのだと伝えたいですね」悩んだぶんだけ、責任感と他者への優しい視点が生まれることを、チホの導き出す答えが教えてくれる。◇出産することに踏ん切りがつかない31歳のチホが、なぜ迷っているのか、自分の心と真摯に向き合う様を描いた、悩める女性のためのコミックエッセイ。幻冬舎1000円◇こばやし・ゆみこマンガ家、イラストレーター。不妊治療について描いた『私、産めるのかな?』、親の介護を扱った『親を、どうする?』など、身近な問題をテーマにした著書がある。※『anan』2016年2月10日号より。写真・森山祐子インタビュー、文・兵藤育子
2016年02月09日『ヴァンパイア・ダイアリーズ』のキャロライン役でおなじみのキャンディス・アッコラ(28)が、第1子を出産した。キャンディスは、夫ジョー・キング(35)との第1子の足が「フローレンス・メイ・キング。2016年1月15日誕生」とピンクで刺繍された白のブランケットに乗っている写真を投稿。この喜ばしいニュースを発表した。キャンディスとジョーは1年間の婚約期間を経て2014年にニューオーリンズで挙式していた。フローレンスちゃんはキャンディスにとって第1子となるが、ザ・フレイのシンガーであるジョーには前妻との間に2人の娘がいる。2人は昨年8月にキャンディス妊娠のニュースをインスタグラムで発表しており、その際にはジョーとその2人の娘たちがキャンディスの膨らんだおなかを指している写真に「Tシャツに落書きしたりすてきな家族写真を撮るような土曜日がたまにはあっても良いわよね。私のおなかが膨らんでいるのはブリトーを食べたからじゃないわよ。わざわざ来てすてきな写真を撮ってくれた友達に感謝」とコメントを添えていた。(C)BANG Media International
2016年01月27日近年は結婚しても働き続ける女性が多いといいます。共働きは当たり前のような世の中ですが、問題は子どもが誕生してからの働き方です。妊娠・出産を経験しても、まだまだ働きたいと考える女性は多いもの。しかし、会社の受け入れが整っていない場合も少なくありません。化粧品会社の株式会社ランクアップの代表取締役でもある、岩崎裕美子さんの著書『ほとんどの社員が17時に帰る10年右肩上がりの会社』(クロスメディア・パブリッシング)では、女性に優しい会社のつくり方などが語られています。著者は、いまでこそ超ホワイト企業社長ですが、以前は終電帰宅のブラック会社取締役だったそう。今回はそのなかから、働き方をガラリと変えた「7つの働き方革命」をご紹介したいと思います。■1:全社員に定時退社を徹底もともとは著者が41歳で出産、その後体調を崩したことがキッカケで決めた制度。特に女性が多い会社では社員の妊娠出産ラッシュの時期が来ることも想定できます。復帰する社員のことを考えたら、定時退社を徹底するべきと判断されたそうです。■2:毎月の業務の棚卸でやる・やらないを決める定時退社を決めても仕事の量が多すぎて、「残業をさせてほしい」の声もあったとのこと。そこで、仕事が多すぎる社員には仕事の棚卸をさせて「なぜ帰れないのか」をひとりずつ確認していったそう。昔からの慣例で続けていたあまり意味のない作業を徹底的に洗い出し、減らしたというのです。■3:取引先を巻き込む理念共有型アウトソーシング「餅は餅屋に」ということで、アウトソーシングを活用し自分たちはやるべきことに集中できる環境にしたといいます。採用活動、ホームページ作成、コールセンター、配送業務、PR活動などをお願いしているそうです。また、アウトソーシング会社にも理念共有し、効率を上げています。■4:ルーティンワークはシステム化事務作業はシステム化。時間短縮することで自分たちがいちばん考えなくてはならないことに集中でき、結果として生産性の高いビジネスのしくみをつくっています。■5:事務職の廃止それでも減らない事務作業は、アルバイトや派遣社員の方にお願いをしているとのこと。人事評価制度を採用し、社員全員にスキルアップの階段を上ってほしいと考えたそうですが、事務作業にはその限界があると感じたそうです。■6:業務スピードを上げる社内ルール仕事の効率を上げるために6つの社内ルールを決めたそう。(1)社内資料はつくり込まない、(2)会議は30分、(3)社内メールで「お疲れ様です」は使わない、(4)社内のスケジュールは勝手に入れる、(5)各部署の協力が必要な業務などはプロジェクト化、(6)企画の初期段階からの社内各部署の根回し。これでかなり効率化ができています。■7:「17時に帰っていいよ」制度定時は17時半ですが、17時退社もよし。集中して効率良く仕事をする癖がつけば、17時ピッタリ退社でも業績は上がり続けたとのこと。これはいいことづくめ、プライベートも充実させることができます。*著者の会社は東京都に、通信業界初「東京ワークライフバランス認定企業の育児・介護休業制度充実部門」に選ばれたそう。これからは、産休や育休明けの女性が長く働けるような会社がさらに増えてほしいです。この本は会社経営者のみならず、自身の働き方や働く会社について考えている女性にも読んでみてほしいと思います。(文/齊藤カオリ)【参考】※岩崎裕美子(2015)『ほとんどの社員が17時に帰る10年右肩上がりの会社』クロスメディア・パブリッシング
2016年01月24日女優の佐藤江梨子が22日(金)、都内で行われたフジテレビ系昼帯ドラマ「嵐の涙~私たちに明日はある~」の取材会に共演の遠藤久美子、宅間孝行と出席した。東海テレビが制作する昼帯ドラマの第214作目にして、昼ドラ最終作。突然の事故によって家族を奪われた施設育ちのヒロイン・石原里子(佐藤さん)が、血の繋がらない娘との絆を糧に、もがき苦しみながらも幸せを求め続ける姿を描く。昨年8月に第一子を出産し、本作で女優復帰した佐藤さんは「妊娠中に24キロも増量して、体が変わったので、復帰できるのかな?と思ったけれど、現場に来ると身が引き締まって、顔だけやつれています」と報告。ハードスケジュールの撮影と子育ての両立で「二宮金次郎像のようになっている。(自宅では)台本を持って、子供をおんぶしてやっています。睡眠時間は削られている」というものの「最近は親としての自分と、ただの自分がちゃんとあって、客観的になれている。撮影もやっていて楽しいし、お芝居がより好きになったと復活して思った」と心境の変化を明かした。また宅間さんとのキスシーンにも挑んでいる佐藤さんは「(宅間さんが)台本にないのに、超いっぱいキスしてきて“うわー!人妻なのに”とか思いながら、受け入れています」と女優魂を発揮中。これには遠藤も「(宅間さんと佐藤さん)お二人は相思相愛。モニターを見ながら、こっちが赤面するくらいキスしている。台本にあったけ?と思うくらい」と濃厚熱演にタジタジだった。フジテレビ系昼帯ドラマ「嵐の涙~私たちに明日はある~」(東海テレビ制作)は、2月1日(月)13:25スタート。(text:cinemacafe.net)
2016年01月22日長女・ノースちゃん出産時もかなりの体重増加に悩んだキム・カーダシアン。先月、無事に長男・セイント君を出産したが、今回は約27kg増量したとのこと。それから約1か月半が経った今、「すでに約14kgの減量に成功している」とツイッターで報告している。セイント君を妊娠したときのキムの体重は約59kgで、ベスト体重ではなかったという。その状態よりもう少し落として54kg程に痩せるというのが最終的な目標らしい。ダイエット方法は、ノースちゃんを出産したときに実践した「アトキンスダイエット」で、プログラムは「アトキンス40」という低炭水化物ダイエット。「アトキンス」の公式サイトによると、このプログラムは「初日から野菜でもパスタでも、ポテトだって食べられる。全然お腹が空くことなく、満足した状態で体重を落とせる」そうだ。食事面はそれほどキツそうではないが、やはりワークアウトは必要なようで、キムは「医者からOKが出たら、家に週5回トレーナーを呼んでワークアウトする!トレーナーが来ない日も、自分で運動する」と関係者に語り、ノースちゃんを出産した時よりも意気込んでいるということだ。「ほんっとうに大変そうだけど、やれる気がする!みんなに成功したって言うのが待ちきれないわ!」とツイートしているキム。すぐにセクシーな体形に戻ってツイッターで報告してくれるだろう。(Hiromi Kaku)
2016年01月20日女性特有の悩みの1つに「膣(ちつ)のゆるみ」がある。産後の女性に多く見られるが、運動不足も原因になるため、出産経験のない若い女性も気をつけたい症状だ。今回は、膣のゆるみに悩む数々の女性を救ってきた、なおえビューティークリニックの喜田直江院長に、若わかしい膣を維持するために自分でできる「膣トレ」についてうかがった。○治療も大切、予防はもっと大切「お風呂からあがったときに膣からお湯が出る」「尿漏れ・頻尿」などの症状に心あたりのある女性はいないだろうか。これらは膣がゆるんでいるサインかもしれない。膣のゆるみは、子宮や膀胱(ぼうこう)、直腸を支える「骨盤底筋群」の筋力が、出産や加齢、運動不足などによって衰えることが原因で起こる。悪化すると、子宮が膣から出てしまう「子宮脱」という疾患を引き起こす場合もあり、注意が必要だ。なおえビューティークリニックでは、膣のゆるみを改善するための治療が受けられる。治療法には、膣縮小術や高周波治療、磁気治療など複数の選択肢があり、出産予定の有無や年齢に応じて最適な治療法を選ぶことが可能。実際にクリニックを訪れる女性の年齢層も、20代から70代ぐらいまでと幅広いそう。「症状の改善のためには適切な治療が大切です。しかし、それ以上に重要なのは、予防すること。40歳を過ぎたら膣がゆるんでくるという自覚を持ち、膣トレを始めることをおすすめします」と喜田院長。ここでの「膣トレ」とは、自宅でできる膣を引き締めるトレーニングのこと。では、1日3分でできる膣トレのやり方を紹介しよう。○1日3分で膣美人になれる「膣トレ」足を肩幅に開いて立つ。ゆっくりと息を吸いながら(約5秒)、膣を引き上げるようなイメージで肛門周辺を締めていく。限界まで締めたら息を止め、締めたまま5秒間キープする。※トイレで尿を止めるときの感覚。息を吐きながらゆっくりと膣をゆるめていき(約5秒)、元の状態に戻る。まずは5セットを目安に毎日行ってみよう。個人差はあるものの、およそ1カ月前後で効果が現れ、性交渉もスムーズになる人が多いという。膣のゆるみ以外では、尿もれ・頻尿や子宮脱の予防、月経前症候群(PMS)や不感症の改善にも効果が期待できる。また、骨盤底筋群を鍛えることで、ウエストシェイプやヒップアップにもつながるという。ただし、トレーニングをやめてしまうと再び筋力は低下してしまうため、頑張って継続してみよう。○自分で「締まる感覚」を知ろう膣のゆるみで悩む女性の中には、パートナーから指摘されてクリニックを訪れる人もいる。もともと自覚がないため、クリニックの治療が終わっても、本当によくなっているのか不安に感じる女性も多いとのこと。喜田院長は「もっと自分の体を知りましょう」と語る。そして、膣の締まり具合を確認する方法として、「バスタイムに自分の指を膣に挿入し、締まる感覚を体感してみてもいいでしょう。その際は、湯船から出て指を十分に洗浄してから行ってください」とアドバイス。なお膣を締める感覚がわからない人は、膣トレ用の専用グッズを使ってみてもいい。膣トレグッズは「インナーボール」などの名称で販売されている。膣が締まる感覚を自覚することも、自分の体の状態を知るうえで大切なこと。状態がチェックできれば、膣トレの効果やキープできているかどうかも確認できる。デリケートな部分なので、安全面や衛生面に十分注意して行ってみよう。※画像は本文と関係ありません○記事監修: 喜田直江(きだ・なおえ)2001年に京都府立医科大学卒業後、産婦人科医として多数の分娩・手術症例を経験。2003年からは形成外科医として、形成外科の基本から縫合の技術まで幅広く習得。2006年より大手美容外科に勤務し、美容外科・美容皮膚科全般において経験を積んだ。特に婦人科系の美容手術は、日本でも有数の症例数を誇る。2011年10月、東京都・銀座でなおえビューティークリニックを開院。婦人科形成医療を通して多くの女性患者の悩みを解消し、"女性であることの幸せ"を提供し続けている。
2016年01月14日最近、お風呂からあがったときに膣(ちつ)からお湯が出てくる、くしゃみや咳(せき)で尿漏れする……。こんな症状は膣がゆるんでいるサインかもしれない。今回は、他人には相談しにくい「膣のゆるみ」について、なおえビューティークリニックの喜田直江院長にうかがった。○出産、加齢、運動不足がゆるみの原因そもそも膣がゆるんでいるかどうかは、自分で気づけるものなのだろうか。症状がなかったり気づきにくかったりする場合もあるそうだが、一般的に次のような症状がある人は膣のゆるみを疑ってみるとよいだろう。・お風呂やプールで膣にお湯や水が入る。・トイレに行く回数が増えた。・お尻のたるみが気になる。・性交時に空気が入って音がする。・パートナーが最後までイケなくなった。・尿漏れを感じたことがある。膣がゆるむメカニズムには、「骨盤底筋群」の筋力低下が関わっている。骨盤底筋群とは、骨盤の底にあり、子宮や膀胱(ぼうこう)、腸を支えるハンモック状の筋肉のこと。その筋力が低下すると、膣のゆるみを引き起こすという。そして、膣がゆるむ原因として一番多いのが「出産」だ。出産で広がった膣は出産後も完全には元に戻らず、膣壁と膣まわりの骨盤底筋群などの筋肉が引き伸ばされて膣の内部が広がると、締める力が低下する。出産回数より年齢に深く関係し、高齢出産ほど元に戻りにくいとのこと。そのほか、加齢や運動不足も膣のゆるみの原因になる。「性交時の感度が悪くなった、自分では気付かなくてもパートナーに膣のゆるみを指摘されたという相談をよく受けます。出産経験のある40代前後の女性が多いですが、運動不足も原因になりますので、出産未経験の20代女性の来院も少なくありません」と喜田院長。○放置すると「子宮脱」のリスクも膣のゆるみをそのままにすると、症状が進行し、筋肉が衰えて支えられなくなった子宮が膣から出てしまう「子宮脱」を引き起こすこともあるという。子宮脱は50代以上に多い病気で、膣内の異物感や、頻尿・排尿困難(尿が出にくくなる)などの症状が代表的だ。発症した場合は、手術などの治療が必要となる。大きな赤ちゃんや双子の出産経験者、出産回数が多い人、高齢出産の人などはリスクが高いといわれている。また、骨盤底筋群は立っているだけでも重力の影響を受けており、そこに内臓脂肪の重さや力が加わるとダメージが増すため、肥満ぎみの人、排便時に強くいきみがちな人、立ち仕事や重い物を持ち上げる仕事をする人も注意が必要だ。○クリニックで行う治療法では、膣のゆるみはどうしたら改善できるのだろうか。専門のクリニックなどではいくつかの治療法を取り入れており、カウンセリングを行ったうえで、出産予定の有無や年齢などに応じて最適な治療法を選択できる。■膣縮小術ゆるんだり断裂したりした膣まわりの筋肉を修復する約1.5時間の施術で、もっとも効果が高いという。約2カ月のダウンタイム(回復期間)が必要であり、その後は通常どおり性交渉も可能。ただし、膣が狭くなると出産が難しくなるので、出産予定のない人に適している。30代以上に人気。費用: 約50万円■ビビーブ(高周波治療)麻酔やメスを使わず、高周波により膣壁のコラーゲンを増やし、若わかしい膣を再生する治療法。痛みや出血を伴わない30分程の治療でダウンタイムもないため、若い世代から40代に人気が高い。ただし効果は一時的なので、一年に一度の定期的な治療が必要。費用: 約25万円■ペルビックトレーナー(磁気治療)ゆるんでしまった骨盤底筋群を筋肉トレーニング装置で刺激し、鍛える方法。服を着たまま椅子に座って行い、痛みもない。1回の治療時間は約20分。1~2週間に一度の通院を継続することが望ましく、3~5回で効果を感じる人が多いという。年代を問わず人気があり、高齢の場合は尿漏れの改善にも効果的。費用: 7万6千円 / 10回■フィラー注入(パールフィラー、ボリュームフィラー)膣壁の下にゼリー状のフィラーを注入して膨らませ、切開手術なしで膣内部を狭くする方法。フィラーには2種類あり、パールフィラーは吸収されないので1回の治療で半永久的に効果が持続する。一方、ヒアルロン酸を注入するボリュームフィラーは、吸収されるので一年に一度、定期的な治療が望ましい。吸収されないパールフィラーは、出産時に赤ちゃんと一緒に出てくるため、抵抗がある人は効果が一時的なボリュームフィラーがおすすめ。どちらもダウンタイムはなく、施術後1週間程度で性交渉が可能に。20代から70代まで幅広く人気。費用: パールフィラー約40万円、ボリュームフィラー約25万円■エッジワン(炭酸ガスレーザー)ビビーブと同じく、膣壁のコラーゲンを増やして若返らせる方法。ビビーブほど深達度はないため、1~2カ月あけて2回の照射がおすすめ。性交痛の改善のほかに尿もれ改善効果もあるため、高めの年齢層に人気。費用: 約10万円女性であれば誰にでもなる可能性がある、膣のゆるみ。なかなか他人に相談しづらい悩みだが、ひとりで抱え込まず、まずは信頼できる医師に相談してみよう。クリニックで適切な治療を受けて女性としての自信を取り戻せば、パートナーとの関係が一層深まるかもしれない。※画像は本文と関係ありません※治療費はクリニックによって異なります○記事監修: 喜田直江(きだ・なおえ)2001年に京都府立医科大学卒業後、産婦人科医として多数の分娩・手術症例を経験。2003年からは形成外科医として、形成外科の基本から縫合の技術まで幅広く習得。2006年より大手美容外科に勤務し、美容外科・美容皮膚科全般において経験を積んだ。特に婦人科系の美容手術は、日本でも有数の症例数を誇る。2011年10月、東京都・銀座でなおえビューティークリニックを開院。婦人科形成医療を通して多くの女性患者の悩みを解消し、"女性であることの幸せ"を提供し続けている。
2016年01月13日日本の年間死亡原因第一位は?『透明なゆりかご』(沖田×華/講談社 KC KISS)既刊2巻評論家の斉藤美奈子さんが書いた『妊娠小説』という本があります。「望まない妊娠」を扱う小説を取り上げ、その仕組みを解明していく。その中で、産婦人科がどれだけ冷たく、暗く、そしてしめった場所として描かれているかが述べられています。こうして植え付けられてきた産婦人科のダークなイメージは、女が気軽に自分の身体について相談できる機会を大きく失ってきたと感じます。産婦人科は内科を兼ねていることも多いので、女性は身体の不調を感じたら産婦人科に受診するといいと言っている医師もいます。女性ならではの病気がある以上、産婦人科にかかった方が効率がいいんです。『透明なゆりかご』は、産婦人科でアルバイトをしていた女性が描いた作品です。女性たちが通う病院ならではの悲喜こもごもが描かれています。幸せな出産の数よりも、胸の痛む堕胎や死産といったドラマの方が圧倒的に多い。いまだに出産は命をかけた大事業なのだとわかります。作品中、「日本の三大死亡原因は、心疾患でも脳血管疾患でもガンでもない」と語られます。日本国内で年間30万もの人工中絶が行われているのだそうです。望まれない妊娠・出産があることを、普段私たちは意識しません。少子化、少子化というけれど、人工中絶の数が少しでも減ればいいんじゃないか、という気になります。“望まれない”妊娠の背景にあるもの少女漫画で必ず“愛”が語られるのは、それが一番女にとって大きな保障になるからです。セックスをして万が一自分が孕んだとしても、男の“真実の愛”があれば大丈夫。きっと自分を守ってくれるはずだから。だけど、現実はそんな上手くいく話ばかりじゃないようです。子どもさえ産めば自分のものになってくれると信じて出産した女性、不妊治療の末にようやく妊娠した女性を待っていた予想外の不幸、流産してしまったことへの罪悪感、出産がいまだに命がけであること……。この作品を読むと、妊娠が“望まれない”ことになった理由は、たいていの場合男性にあるんです。女は体と心を傷つけることだから、環境が整っていればやっぱりできれば産みたいと思うはず。ああ、現実は辛い。自分が男にとって便器でしかなかったとは思いたくない。でも、妊娠を相手と分かち合えないのなら、便器だったのと同じこと……。そういう話も、残念ながらいくつも描かれています。フワフワとした柔らかい絵柄の作品だけど、言ってることはけっこう辛い。胸キュン壁ドン顎クイもいいけど、こういう事実もちゃんと知っておかないといけないですよね。……まあホントは男性がこういう事実を知っておくべきだと思うんですけどね~。Text/和久井香菜子
2016年01月03日初めての妊娠、そして出産。どんな子どもが生まれてくるか、妊婦さんなら一度は不安を抱くものですよね。しかし、「障害があったらどうしよう」と不安に思ったとき、いまの日本は安心して子どもを産める国だといえるでしょうか。今回ご紹介する『ダウン症って不幸ですか?』(姫路まさのり著、宝島社)は、ダウン症のお子さんを持つ「普通の」ご家族の生活を紹介しながら、ダウン症への正しい理解、現在の行政の制度のあり方までに言及する、渾身の一冊です。著者である、放送作家の姫路まさのりさんに、本書に託した熱い想いを伺いました。■きっかけはメディアの報道に対する違和感姫路さんが中学生のころ、テレビで見たダウン症の子どもがいかに芸術的に優れているかに焦点を当てた番組を見た際、「ダウン症なのにすごい」という描かれ方に、つよい違和感を覚えたといいます。たしかに、ダウン症でもそうでなくても、芸術の才能がある人はあるし、ない人はないというのは当たり前のことですよね。その後、姫路さんは放送作家になり、縁があり、ダウン症の子どもを持つご家族と知り合いになったそうです。そして話をするうちに、ダウン症は世間が思っているほど重い障害ではないし、逆に、いきいきと子育てをするお母さんたちも多く、自分たちとそんなに変わらないと思うようになったといいます。■2012年開始の新型出生前診断に物申す世界的にみても1,000人に1人の割合で産まれるダウン症は、決して珍しい障害ではありません。近年、その数は増加傾向にありますが、2012年に始まった新型出生前診断は、ダウン症を含む胎児の染色体異常が高い確率でわかるということばかり、大きく取り上げられました。実際、2014年の検査結果によると、胎児の異常がわかった119人の妊婦のうち、113人、つまり95%が中絶を選んだというのです。姫路さんによると、出生前診断のニュースに心を痛める、ダウン症の子どもを持つお母さんたちは少なくなかったそうです。姫路さんは、「出生前診断は、生まれてくる子どもに障害があることがわかった場合、本来、その子どもが生まれた後に生きる道を照らしてあげるための検査であるはずなのに、生きる道を閉ざすための検査になっている」と指摘しています。■生きやすい社会の「お手本」は海外にあるなぜ日本では、ダウン症を含めた障害への強い抵抗のようなものがあるのでしょうか。姫路さんは、まず、ダウン症自体への理解が低いことを挙げています。ダウン症=短命である、と思っている人は少なくありません。たしかにダウン症の子どもが心疾患を持つ確率は50%と高めですが、医学の進歩もあって早期治療が可能になったため、一概に短命というわけではありません。また、知的障害を伴う子どもも多いのですが、これは「幼少時の知的レベルの発達が遅い」といった方が正確であり、成人になれば「そこまで知的障害を感じることは少ないのが現状」だそうです。次に、行政のあり方に問題があると姫路さんは指摘しています。イギリスでは2004年の段階で、すべての妊婦が出生前診断を受けるそうです(日本は任意)。「異常がわかった途端、中絶を選ぶ方ももちろんいますが、同時に生まれてくる子どもに対するケアがすごくしっかりしている国でもあるのです。また、障害者の差別を禁じる法律も、すでに1995年には出来ています」と姫路さん。妊婦へのカウンセリングも、ほとんど医師が行う日本とは異なり、専門家が対応します。つまり、産まれてくる子どもに障害があったとしても、妊婦が安心して出産に臨める体制がある、ということですね。■ダウン症の子育てにはこんな利点がある!ダウン症の子どもは、「他の子とくらべようがない」ため、子どもにしっかり向き合う子育てができると姫路さんは感じています。本書に出てくる松原祐哉くんのご両親は、裕哉くんの成長が他の子どもとくらべて遅いことについて次のようにいっています。「うちはゆっくり子どもの成長をみつめられる分、幸せだなぁとしみじみ思います」たしかに、子育てにおいては、つい過度な期待を抱いたり、よその子どもとくらべたりして、その子自身を見失ってしまうことがないわけではありませんよね。また、ダウン症の子どもを産んだことを、次のように表現するお母さんもいました。「1,000人に1人ってすごい確率でしょ!つまり私、”当たり”やん!」そのお母さんは、出産後すぐに医師からダウン症の説明を受けているときから、「『知的障害で言葉が遅い』っていうたら、『じゃあ、ちょっとでも早く喋れたらがんばったなぁって褒めてあげよう』」と思ったそうです。また、ダウン症の子どもを育てている人のなかには、社会で孤立している人もいるかもしれません。そういった方へのアドバイスを聞いてみました。「まず先輩の話を聞くことをおすすめしたいですね。また、いまはSNSがありますから、人とつながることは難しくなくなってきていると思います」*本を出すまでは紆余曲折で、企画の段階では10社以上の出版社に断られたそうです。そこで、まずはラジオ番組という形で発表し、その番組が日本民間放送連盟賞を受賞したことが反響を呼び、今回の出版につながったのだとか。「人は、知らないことはこわいと思うんです。まずは正しく知って、身近な人や、お子さんに伝えていってほしいですね」という姫路さんの言葉が耳に残りました。(文/Kinkiii)【取材協力】※姫路まさのり・・・放送作家・ライター。1980年、三重県尾鷲市出身。二人の娘の父。2015年現在の主な担当番組『ちちんぷいぷい』(毎日放送)、『ビーバップ! ハイヒール』(朝日放送)、『武田和歌子のぴたっと。後半戦』(朝日放送)等。朝日新聞 関西版 夕刊「味な人」連載。HIV・AIDS、ダウン症、発達障害などの啓発・支援事業に関わり、2014年、ABCラジオの番組『ダウン症は不幸ですか?』で、日本民間放送連盟賞 ラジオ報道番組部門 最優秀賞を受賞。【参考】※姫路まさのり(2015)『ダウン症って不幸ですか?』宝島社
2015年12月25日広末涼子が、がんでこの世を去った安武千恵さんに扮し、5歳の娘・はなちゃん、夫・信吾の家族との日々をつづったブログを基にしたエッセイを映画化した『はなちゃんのみそ汁』。先週12月19日(土)に、舞台となった福岡にて本作の初日舞台挨拶が行われ、主題歌を担当した一青窈が第一子の出産後初めてイベントに登場、主題歌「満点星」を生披露した。関連書籍やTVドラマ化、教科書への採用など社会現象を巻き起こした、ある家族の日常が満を持して映画化された本作。結婚、妊娠、出産と人生の転機をがんと闘い、食を大切に生きてきた主人公・千恵を演じるのは、自身も3児の母である広末さん。明るくひたむきに支える夫・信吾を滝藤賢一。はなは、演技経験ゼロの新星・赤松えみなちゃんが初々しく演じている。この日、先行公開の初日を迎えた福岡では、広末さん、滝藤さん、一青さんと阿久根知昭監督が舞台挨拶に登壇。鑑賞を終えたばかりで感動冷めやらぬ中、一青さんによる主題歌「満点星」にのせて広末さんらが登場すると、家族連れなどで満席状態の会場からは割れんばかりの拍手が沸き起こった。まず、広末さんは「家族や命の温かさを感じさせてもらえる映画になったのではないかな、と思っています。初日を迎えて、皆さんの温かい笑顔を見ることができて、本当に幸せです。この映画に関われてよかったな、と思います」と初日の喜びを口にする。また、滝藤さんは「安武信吾を演じました、滝藤賢一、ばい。福岡の皆さんと迎えられたことがとってもうれしい、ばい」と博多弁風にあいさつ、客席からは爆笑が起こった。さらに、広末さん演じる千恵の姉役で出演し、出産後これが初イベントとなった一青さんは、「この映画に携わっていた間中、妊娠、そしていま、出産したあとで、私にとってはものすごい人生の大きな変換期をこの映画と過ごすことができました。それを見てくださったことがすごく私の中でうれしい」とコメントした。本作について、広末さんは「本当にどのシーンも大切なエピソードがいっぱい詰まっていて」と前置きし、「急に涙を誘われたり、また笑わされたり、そしたらまた次ちょっと切なくされたり。それがすごく日常的というか、淡々とした日常の中の小さな大切なことを教えてくれるから、すべてのエピソードが愛しくて大切です」と噛みしめるように思いを語る。思い入れのあるロケ地は、実際の安武さんが勤務する西日本新聞社だという滝藤さんは、「僕のファーストシーンで、広末さんと芝居するのも初めてだったので思い入れがありますね。実際の場所でやれるって気持ちが違いますよね」とふり返った。すると、なんと一青さんがサプライズで「満点星」を初めて生披露!本作のために書き下ろしたという主題歌を丁寧に歌い上げて会場中を魅了し、映画の余韻も相まってか、涙を拭う人の姿も見られた。隣で聞いていた広末さんも口ずさみ、体を揺らしながら聴き入っていたが、曲が終わると「滝藤さんが汗を拭いているのか涙を拭いているのか分からなくて」とツッコミが。滝藤さんは「もちろん涙です。生で聴けると思わなかったんで、鳥肌が立ってきました」と、また笑いを誘った。歌い終えた一青さんは、「生まれてくれてありがとうという気持ちを毎日実感しながら、自分の音楽と対峙しているんです。それが実際歌詞に書けて、これから歌い続けていけることが自分にとってもすごくうれしいです」とその思いを明かし、阿久根監督も「この曲を作っていただいて映画の魅力がさらに増したと思います。ありがとうございます」とコメントした。さらに広末さんは、「この映画の力というか、もしつらいことがあったり困難があっても、きっと打ち勝てると思わされる力強い歌声」と大絶賛を送り、続けて「この映画もみなさんの勇気につながったらうれしいなと改めて感じさせられました」と語り、舞台挨拶は温かな感動に包まれ、終了した。『はなちゃんのみそ汁』はテアトル新宿&福岡県内にて先行公開中、2016年1月9日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年12月21日アラサー独身女子は、周囲に既婚者が増えるなど“結婚”を意識するお年頃。うっかり「結婚」が人生の目的になってしまい“ゴール”だと思ってしまう人も。実はむしろ、その先が長く険しい道のり!当然さまざまな準備が必要になってくることを想定しておくべきです。将来のために、今からしっかりと予習しておくことにこしたことはありません。そこで「結婚」「出産/子育て」「子どもの教育」の予習に役立つ準備サイトをそれぞれ探してみました!今から結婚後のリアルな世界を少しのぞいてみましょう。■その1:結婚準備いま、お付き合いしている人からプロポーズされたら、がぜん本気になるのが結婚式の準備。「結婚式」は夫婦になるにあたって最初で最大の難関。なぜなら、さまざまな問題が表面化するから。「お金がない」「互いの家の考え方が違う」「招待する友人のバランスが合わない」など、お互いを深く知るきっかけになる反面、いろいろと悩んだり迷ったりすることも多いのが結婚式。結婚式をめぐって大喧嘩するカップルは少なくはありません。その結果、「やっぱり結婚はなかったことに……」なんて結末を迎えないためにも、しっかり準備は必要です。結婚を決意したカップルにおすすめの準備サイトが「結婚LABO」。いつ何をすればいいのかがわかる「結婚ToDoリスト」や、お金のかけどころ/節約できるところを見極めるお金についてのコラム、さらに結婚式の最新トレンドから、結婚式の準備に協力してくれない彼の引っ張り方、彼の親との上手な付き合い方まで、プロのウエディングプランナーが本音でアドバイスしてくれるコンテンツなど、花嫁が事前に知っておきたい情報が満載です。ここで悩みや不安を解消しておけば、結婚準備がきっと楽しくなるはずです。結婚LABO/バリューマネジメント■その2:出産/子育て準備次に想定できるのは、妊娠、そして出産です。妊娠したら流産リスクが軽減する安定期に入る5か月くらいから、妊婦さんは出産にむけて準備することが多くなります。マタニティヨガをはじめたり、お産の勉強をはじめたり、また出産の仕方を決めたりなど、これから出会う新たな生命を迎える準備をします。男の子か女の子か性別が判明する頃になると、出産に現実味が出てきて、ベビーグッズの購入や新居を構える計画を立てる彼もいるんだとか。とにかく夢が広がる時期です。一方で、妊娠した女性の体調は日々変化します。ホルモンのバランスが崩れて、情緒が不安定になったり、ちゃんと子育てできるのかどうか不安になったり、どうしても心配事が増えます。そんなプレママが安心して出産を迎えられる確かな情報が載っているのが、ミキハウスが運営する「出産準備サイト」。もうすぐ、ママ、パパになる人と、それを見守るすべての人を対象に、出産、子育ての準備やいざというときに役立つ豆知識など、赤ちゃんを迎えるにあたっての素朴な疑問にこたえてくれるコンテンツが充実しています。なかでも、産婦人科医として長年多くのお産に立ち会い、また不妊治療にもかかわってきた慶應義塾大学医学部の名誉教授・吉村泰典先生による「なんでも相談室」は必読。専門家による確かな情報に安心することができます。出産準備サイト/ミキハウス■その3:子どもの教育の準備出産した赤ちゃんがおっぱいとお別れする卒乳を経て、離乳食、幼児食へ移り変わったら、あっという間に子どもは成長していきます。保育園や幼稚園に通った後は、いよいよ小学校への入学準備が始まります。私立小学校の受験を考える家庭も出てくるなど、このあたりから、各家庭の子どもの子育ての方針が明確になっていきます。そんな小学校入学を控える子どもを持つママ、パパにおすすめの準備サイトが、ベネッセの「みんなの入学準備ひろば」。いまどきの小学生のランドセル選び事情や、入学準備リスト、また先輩ママによる入学準備体験談など、はじめての子どもの入学準備で失敗しないための情報が掲載されています。「小学校入学は、幼稚園までとは違い、幅広い人と触れ合いはじめる重要な時期。そのため備品をそろえるだけでなく、教育面でもしっかりとした準備が必要です。なかでも“早寝早起き”の習慣を徹底し、自分で起きられるようにすること。そして、親が子どもとの会話で『なぜ?』を多用し、自分で考える癖をつけさせる2点が大事です」とは、ベネッセの畑秀夫さん。畑さんによれば、こうした準備を行う中で、親のほうに疑問が生じても、核家族化により「周囲に相談できる人がいない」という声をよく聞くのだそうです。「今は“昔はこうだった”という情報を入手しづらいのが現状。それを補完すべく先輩の経験が詰まったサイトを活用するのも一つの手。『みんなの入学準備ひろば』では、先輩たちが早起きのコツといったノウハウを漫画や会話形式などで指南しているので、わかりやすいと思います」(前出・畑さん)みんなの入学準備ひろば/ベネッセ* **ここまで、駆け足で「結婚」「出産/子育て」「子どもの教育」についての準備についてみてきましたが、結婚後のこうした準備に共通するのは“夫の協力が不可欠”であるということ。だからこそ、今のパートナー選びが非常に大切になってきます。意中の彼との結婚後をイメージできれば、それはGOサインの証。目先のことだけでなく、“未来の幸せの準備を共にする人”という視点でぜひ、生涯の伴侶を選びたいものですね。
2015年12月18日厚生労働省はこのほど、妊娠や出産を理由にした職場での嫌がらせ、「マタニティー・ハラスメント」(マタハラ)に関する実態調査の結果を発表した。調査の中では、派遣労働者のうち約半数がマタハラを受けたことがあると回答。マタハラの種類も、解雇や不利益な配置転換など多岐にわたった。この結果について、どう考えるべきか。そして、法律上の対策としてどのようなことができるのか。労働問題を専門としている旬報法律事務所の新村響子弁護士に聞いた。○派遣労働者も産休・育休は取れる同調査は9月14日~10月4日にインターネット上で行われ、25~44歳の女性雇用労働者(雇用された経験がある人も含む)5,000人から回答を得たもの。調査の中では、回答者のうちそれぞれ約2割の人が「解雇」や「雇い止め」にあっていると回答。マタハラの行為者としては男性の上司に限らず、女性の直属上司(11.1%)や「女性の同僚・部下」(9.5%)も上位にあがった。中でも注目すべきは、派遣労働者の48.7%がマタハラの経験があると回答したことだ。これについて新村弁護士は、「同じ仕事をしていても正社員に比べて低待遇で、"よそもの"として扱われがちな職場環境に根本的な原因がある」と指摘。その上で、「派遣社員であっても妊娠・出産を理由とする不利益取り扱いは禁止されているし、育休・産休も取ることができる」とアドバイスした。ただし育児休業を取得するためには、「(1)一の事業主に引き続き1年以上雇用されていること」「(2)子の1歳の誕生日以降も引き続き雇用されることが見込まれること」「(3)子の2歳の誕生日の前々日までに、労働契約の期間が満了しており、かつ、契約が更新されないことが明らかでないこと」の3つの条件を満たすことが必要だという。このうち問題となりやすいのは(2)の条件とのこと。「3カ月など短期の契約の場合、契約書に『更新の可能性あり』(引き続き雇用されることが見込まれる)と書かれていても、(2)の条件を満たすかどうかが不確定」と指摘。契約期間によって、育休の取得可否が変わってきてしまうという。しかし、この3条件を満たすかはっきりしなくても、取得できたケースもある。「事業主と交渉することによって、休みを取得できたという人も多いので諦めないでほしい」として、労働局の雇用均等室や労働組合、弁護士への相談を呼びかけた。○働き続けることを諦めないでさらにマタハラの内容を調査したデータでは、「『迷惑』『辞めたら? 』等、権利を主張しづらくする発言」(47.3%)という回答が最も多くなっている。「解雇」や「雇い止め」とは異なり明確な対処がしづらいケースのように思えるが、新村弁護士は「繰り返し言われた場合や職場いじめのような場合には、不法行為として損害賠償請求ができることもある」と指摘した。「『辞めたら? 』などの提案型の発言は、『迷惑をかけて悪い』と思って受け入れがちだ」としながらも、「働きながら子どもを育てるのは権利。泣き寝入りして自ら辞職を申し出るというのはやめて、働き続けることを諦めないでほしい」と訴えた。これらの現状を踏まえたうえで、マタハラを受けたと感じたときに私たちができることはなんなのだろうか。後編では、増加傾向にあるマタハラの事例や対策についてお伝えする。※写真と本文は関係ありません
2015年12月17日エリエールブランドから「除菌できるアルコールタオル」を発売している大王製紙株式会社が、「除菌」に対する意識・実態調査を行った。対象となったのは、25歳〜39歳の「子どものいる女性」「子どものいない女性」各250名。除菌への意識の高さと現状のギャップに悩むママまずは対象者全員に、部屋の中の『菌』が気になるかを質問。「気になる」と回答したママは77%であるのに対し、「子どものいない女性」では60%にとどまり、17ポイントの差が出る結果に。ここから、育児をする女性の「菌」に対する高い関心がうかがえる。その一方でママの約8割が、「十分に『除菌』ができていない」(78%)と、現状に課題を感じていることもわかった。ママが除菌したいもの1位は「おもちゃ」とくに「子どもの手が日常的に触れるところ」に対して「除菌」への意識が高いようで、「出産以降、特に気になるようになったものは?」という質問に対しては、「おもちゃ類」(46%)、「食卓(テーブル)」 (33%)、「部屋の床」(28%)という声が多く挙がった。そんなママたちに「除菌グッズ」選びのポイントを聞いたところ、「手軽」で「安心」なアイテムで子どもの手に触れるものの除菌を行いたいママたちの意向が見えてきたのだ。サッと除菌できて、コスパも◎な除菌シートそこで「除菌意識」が高いママたちにおすすめなのが、手軽に除菌ができる「エリエール 除菌できるアルコールタオル・ ウェットティシュー」。・「子どもと車の移動中とか、食事中すぐに手を洗えない時に助かります」・「薄すぎないので、手足を拭いたり、テーブルやおもちゃを拭いても、ちぎれなくて良いです」という声からもわかるように、シートの厚みや強さなど商品品質の高さ、使用シーンやニーズに合わせた豊富な商品バリエーションが魅力だ。お手軽除菌グッズを使えば、大切な子どもを菌から守りながら、同時にママの育児の負担も減らすことができるかもしれない。【参考】エリエール ウェットティシュー
2015年12月16日社会で活躍する女性が増え、また医療技術の進歩もあって、第1子出産時の母親の平均年齢は上昇傾向にあります。平成26年のデータでは30.6歳となり、30歳を突破しています。そんな中、35歳以上で出産をする高齢出産も普通のことになりつつあります。子どもを出産することは社会的にも家庭的にも喜ばしいことですが、高年齢での出産は「家計的」には対策も必要。家計の中の3大支出のうち、「教育費」と「老後資金」を準備する期間が重なることは無視できません。○35歳以上での第1子出産数は前年より増加厚生労働省の統計「人口動態統計(平成26年)」で母親の年齢・出生順位別の出生数を見てみると、平成26年に母親が34歳以下で第1子をうんだ数は前年より減少。対して、母親が35歳以上で第1子を出産した数は前年よりも上回っています。当たり前のことですが、時の流れは抑制することも調整することもできません。例えば38歳で出産したら、子どもが大学進学する時期に自分は56歳、子どもの大学卒業と定年が同時期ということに。子どもがさらなる進学を望むなら、自分のリタイア後も子どもはそのまま学生ということはありえる話です。子ども1人当たりの平均教育費はざっくり1,000万円。中でも一度に大きな負担となるのが大学入学前後の費用。大学入学および4年間の在学にかかる費用だけでも国公立で511万円(日本政策金融公庫「教育費負担の実態調査・平成26年度」参照)という状況です。老後必要資金は生活スタイルや年金額にもよりますが、定年から公的年金支給開始までの無年金期間の生活資金は最低でも準備しておかなければなりません。60歳定年として65歳までに必要な額は、月額生活費が25万円なら1,500万円、30万円なら1,800万円です。つまり、出産後約20年の間に最低でも2,000万円以上の貯蓄が必要ということになるのです。貯蓄を行うにあたり、まずは支出をチェックしてみましょう。一般的にDINKSは生活レベルも高めです。いったん身に付いたぜいたくを止めるのは努力を要することもありますが、子どもの出生後も同レベルの生活を続けると、思うような貯蓄はできません。特にDINKS時代に多い「教養娯楽費」「交際費」「外食費」などをできるだけカット。ベビー用品の買い物も高価すぎにならないよう、よく検討してください。教育費も老後資金も共に絶対に必要な資金なのでハイリスク・ハイリターンはお勧めできませんが、コツコツ貯めるだけでは間に合いません。ローリスク型の投資信託など、少しは運用リスクを取りながら利殖することも必要でしょう。NISAなどの非課税制度をうまく利用するのもいいですね。子どもの教育資金は、来年から開始されるジュニアNISAで運用するのもひとつの方法です。出産するまでキャリアを積んでいたなら、年収は決して少なくはないはず。子どもとの時間を大切にしたい気持ちもありますが、育児で仕事をセーブすることで収入ダウンとなるのはもったいないとしか言えません。子どもが学童期に入るまでの保育施設にお金がかかっても、将来の退職金や厚生年金のことを考えると、離職せずに働き続けることが最大の貯蓄と言えるでしょう。※画像は本文と関係ありません。○著者プロフィール武田明日香エフピーウーマン所属ファイナンシャル・プランナー南山大学経済学部卒業後、大手印刷会社に入社。2010年に、法人営業の仕事をしながら自己啓発のためにファイナンシャルプランナーの資格を取得。「女性がライフステージで選択を迫られたときに、諦めではなく自ら選択できるための支援がしたい」という想いから、2013年にファイナンシャルプランナーに転身。日本テレビ「ZIP!」やTBSテレビ「あなたの損を取り戻せ 差がつく!トラベル!」、「Saita」「andGIRL」等の雑誌、「webR25」「わたしのマネー術」等のウェブサイトなど幅広いメディアを通じ、お金とキャリアの両面から女性が豊かな人生を送るための知識を伝えている。お金の知識が身につく初心者向けマネーセミナー受付中(受講料無料)
2015年12月11日5日(現地時間)にロサンゼルスの病院で第2子となる男児を出産したキム・カーダシアン・ウェスト(Kim Kardashian West)。7日には、自身のオフィシャルサイトにて、息子の名前を「セイント」と命名したことを明らかにした。現在は、夫のカニエ・ウェスト(Kanye West)と赤ちゃんとともにシーダーズ・サイナイ病院(Cedars-Sinai Hospital)で、家族水入らずの時間を過ごしている。キムが入院しているのはデラックス・マタニティ・スイート。赤ちゃんも元気で、キムたちと同じ部屋にいるという。キムの家族たちも集まって、赤ちゃんの誕生を祝ったそうだ。青い風船で飾りつけた病室はかなりが、友人たちから贈られた花やお祝いの品々ですでに埋め尽くされているとか。キムは出産後の後陣痛に苦しんだが、今は落ち着いて休養しているとのこと。妊娠初期にはつわり、その後は赤ちゃんが逆子になってしまったり、出産直前にインフルエンザに罹るなど、いろいろあっただけに無事に出産できて喜びもひとしおのはず。ゆっくり休んで、また元気な姿を見せてほしい。
2015年12月09日キム・カーダシアン・ウェストが5日(現地時間)に出産した男児の名前を公式サイトで発表、なんとセイント(聖人)と名づけたことが分かった。キムが夫のカニエ・ウェストとの間の第2子懐妊を発表した時点から、ノースと名づけた長女の弟はどんな名前になるのかと注目されていた。キム自身もインタビューなどで「イーストンがいいと思ってるの」と冗談とも本気ともつかないアイデアを披露していたが、12月のクリスマス・シーズンとはいえ“聖人”とは、なんとも直球の命名だ。キムの日常はリアリティ番組「カーダシアン家のお騒がせセレブライフ」でカバーされているが、いまのところセイントが番組に登場する予定はないという。現在2歳のノースも生後1年間は番組に出なかったが、キムは “撮られている”ことを理解できるようになるまでは出演させないという方針だという。ちなみにノース出産時同様、今回も分娩室にカメラは入れなかったので、出産の様子が放送される予定もないとのこと。(text:Yuki Tominaga)
2015年12月09日キム・カーダシアン・ウェストが5日(現地時間)、夫のカニエ・ウェストとの間の第2子となる男児を出産した。キムは公式サイトで「キム・カーダシアン・ウェストとカニエ・ウェストは今朝、息子をこの世に迎えました。母と息子ともに元気です」と声明を発表した。キムは前日、インスタグラムに大きくせり出したお腹を鏡に映したセルフィーに「いつでも準備万端(笑)」とコメントを添えて投稿、その後6日朝(現地時間)にツイッターに「彼はここ!」とカニエと手をつないだ画像をアップしていた。現時点では男児の体重や名前などは明らかにされていないが、出産直前にインフルエンザにかかるなど、大変な状態で過ごしていただけに、元気な赤ちゃんの誕生は喜ばしいかぎりだ。(text:Yuki Tominaga)
2015年12月07日芸能人の妊娠・出産の話題がニュースになる際に、ちらほら目にする「ベビーシャワー」って一体なんのことかご存知だろうか?アメリカ発祥の慣習であるベビーシャワーは、出産する女性に欠かせないセレブレーションのことで、日本でも「妊活」が功を奏し、めでたくベビーを授かった女性たちが、いま最も気になっているキーワードでもある。このほど、ニューヨーク発のベビー&キッズ ライフスタイルブランド「エイデンアンドアネイ」は、ベビーシャワー文化を発信するイベントを、東京都渋谷区松濤のTRUNK SHIBUYAにて開催。ブランド創業者レーガン モヤ・ジョーンズ氏が来日し、放送プロデューサーでワイドショーのコメンテーターとしてもお馴染みのデーブ・スペクター氏をゲストに迎えてのトークショーを披露した。ベビーシャワーは、初めて出産する妊婦さんの友人や職場の同僚が開くお祝いの会。アメリカでは妊娠したほとんどの女性が経験するものと言われているほど、ポピュラーなイベントだ。イベントの前、妊婦さんはインターネット上にあるギフト・レジストリーに欲しいものをリストアップして、友人たちはそれを見てプレゼントを用意するという習慣があり、妊婦さんにとって実質的なメリットもある。ちなみに、さまざまなものがリストアップされる中で、「エイデンアンドアネイ」のおくるみはレジストリー率98%を誇り、プレママたちからも絶大な信頼を寄せられている。レーガン氏自身、長女・アネイちゃんを妊娠したときにベビーシャワーを経験し、「妊婦さんは祝福されることで出産の準備が整ったと実感できる」と話した。またベビーシャワーのスタイルについては「どんなパーティを開くかは自由。贅沢で盛大なものからお茶会まで、自分たちの好きなスタイルでお祝いします」と恒例行事でありながら、形式的ではないベビーシャワーの魅力を語った。デーブ氏は、「出産すると忙しくなる妊婦さんが友だちと最後に弾けるチャンス、いまでは結婚式より大事にされているイベントでは?」と、アメリカでベビーシャワーがいかに盛り上がっているかを話した。また「結婚式と違って儀式的なことを気にせず、自分たちの好みで思い切りおしゃれな会にできる。美味しいものを食べて、プレゼントがもらえて、女性にとってこれほど楽しい会はないのでは?」と続けた。また職場で開かれるベビーシャワーは、「仕事を通じて仲良くなった人たちが、頑張ってねと妊婦さんを送り出す送別会でもあり、応援しているよというメッセージを込めた激励会でもある」とのこと。日本でベビーシャワーの知名度が上がるにつれて、「ベビーシャワーに参加するのは出産を経験した先輩ママたちだけ」という誤解も少なからず生まれているという。実際は、ジェンダーフリーで男性も女性も、また出産の経験の有無も関係なく、誰もが妊娠・出産を祝福するためのもの。レーガン氏やデーブ氏が語るように、自由なスタイルで楽しめるものなのだ。またレーガン氏によると、アネイちゃんは自分がママのお腹の中にいるときに開かれたベビーシャワーのビデオを見るのが大好きなのだという。それは、自分がみんなに祝福されて生まれてきたと感じるためだそう。生まれてくるベビーにとっても大切な思い出のひとつになるのだ。今後、日本におけるベビーシャワーの普及について、デーブ氏は「妊婦さんもゲストも楽しめるベビーシャワーは一生の思い出になるイベント。日本で流行らないのはもったいない。東京にはおしゃれなスペースがたくさんあるのだから、話題のレストランや行ってみたい場所でベビーシャワーを開くという楽しみもあるのでは?」と日本のトレンドに詳しいデーブ氏ならではのコメントを寄せた。「エイデンアンドアネイ」は、ベビーシャワーが日本の少子化や育児環境の改善に効果をもたらすものと信じ、ベビーシャワーアンバサダーの募集やパーティのサポートなど、ベビーシャワーカルチャーを発信するさまざまな企画を今後も進めていくという。周囲に妊婦さんがいたら、妊娠・出産を一緒に祝福する一生の思い出づくりにと、ぜひ提案してみてはいかが。(text:Miwa Ogata)
2015年11月27日第2子妊娠がわかり、まず悩んだのが里帰り出産か離島での出産かということ。親のサポートがあることを考えると里帰り出産に心が傾くけれど……。――ここでは、東京・大島で子育て中の山本ユウカさんによる育児四コマ漫画をお届け。毎週金曜日更新です。○作者プロフィール山本ユウカ2012年に第一子を出産後、翌年には伊豆大島へ移住。趣味はテレビゲーム、読書、お絵描きという超インドア派だが、いい加減外に出ようとフルマラソンへの参加を計画中。雑誌、広告、Web、様々な媒体にマンガやイラストを描いている。
2015年11月27日女優・広末涼子が結婚、妊娠、出産と人生の転機をがんと闘い、食を大切に生きてきた主人公を体当たりで演じる『はなちゃんのみそ汁』。この度、ハワイにて行われている「第35回ハワイ国際映画祭」で本作のワールドプレミアが開催され、参加した広末さんが日本人女優として初の「キャリア功労賞」を受賞したことが分かった。ある日、乳がんを宣告された千恵。見えない不安に怯える千恵に、恋人の信吾は優しく寄り添いプロポーズ、2人は晴れて夫婦となる。やがて、抗がん剤治療の影響で卵巣機能が低下し、出産をあきらめていた千恵に、妊娠が判明。だが、出産するということは、がんの再発リスクが高まり、自らの命が危険にさらされることを意味していた。周りの支えで命を懸けて産むことを決意し、はなを無事出産した千恵。しかし、再び病魔が彼女を襲う。「私がいなくなっても、はなが暮らしていけるように…」。千恵はまだ幼い娘に、鰹節を削り、だしをちゃんととって作るみそ汁から、料理や家事の大切さを教えていく――。がんのためこの世を去った33歳の千恵さんと5歳の娘と夫、そんな家族の日々をつづったブログを基にした同名エッセイを映画化した本作。広末さんを始め、滝藤賢一、一青窈ら豪華キャストが出演する。会場前に長蛇の列ができるほどの大盛況で、場内は満席となった今回のワールドプレミア。上映中は温かい家族の物語に涙する人が続出し、上映後は割れんばかりの拍手が鳴り響いた。観客の様子を観ていた広末さんは「観客の皆様が沢山笑っていてくださり、安心しました。この作品を通して、千恵さんに感謝したいです。そして、安武信吾さん、はなちゃんに出会えたことが何よりの幸せです」とコメント。さらに広末さんは、10代の頃から第一線で活躍してきたキャリアに対して、高い評価が与えられ、日本人女優として初の「キャリア功労賞」を受賞。過去日本人では渡辺謙や役所広司、海外ではサミュル・L・ジャクソンらがなど錚々たるメンバーが受賞している。広末さんは英語で「この場にこうして立てることを嬉しく思っています。とても興奮していて幸せな気持ちです。ありがとうございます!」と感謝の意を示し、「『はなちゃんのみそ汁』でこの場に足を運ばせていただき、本当に光栄で嬉しく思います。それと同時に、『はなちゃんのみそ汁』も世界に羽ばたくことを夢見て、沢山の方に愛される映画となるといいなと思います」と笑顔で語った。『はなちゃんのみそ汁』は12月19日(土)よりテアトル新宿&福岡にて先行公開、2016年1月9日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年11月17日晩婚化や出産年齢の高齢化を背景に、メディアでも日常会話の中でも「不妊治療」という言葉が話題になることが多くなった昨今、6組に1組が不妊カップルといわれています。あなたの周囲にも、きっと何人かは不妊治療を考えている人や経験者がいるはずです。不妊は、どんな年代の女性にも起こり得ること。ただ、ひとくちに「不妊」と言っても、さまざまなケースがあります。出産年齢のリミットがあるからこそ、必要が生じたときになるべく早く適切な行動を起こせるよう、幅広い可能性を視野に入れておきましょう。今回は、女性側に不妊の原因がある「女性不妊」について解説していきます。○「女性不妊」の原因は?女性特有の不妊原因として多いのは、以下のようなものです。・排卵障害排卵障害とは、妊娠には不可欠な「排卵」がちゃんと起こらないこと。原因は多岐にわたりますが、加齢やストレス、ダイエットのしすぎがホルモンバランスに影響して排卵障害を引き起こしていることもあります。また、卵胞の発育に時間がかかることで排卵しづらくなる「多嚢(のう)胞性卵巣症候群」や、排卵を抑制する働きを持つプロラクチンというホルモンの分泌が増える「高プロラクチン血症」、40歳未満で卵巣の機能が低下してしまう「早発卵巣不全」といった病気の可能性も考えられます。・卵管障害卵管は卵巣と卵子をつないでいる器官ですが、ここに閉塞(へいそく)や癒着などの障害があると、卵子や精子が通れず、受精も妊娠もできません。卵管障害を引き起こす原因には、性感染症のクラミジア感染症による卵管炎や、子宮内膜症などがあります。・子宮因子子宮筋腫、子宮内膜ポリープといった子宮にできる病気が、受精卵の着床を妨げ、不妊の原因となっている場合もあります。・頸(けい)管因子通常、排卵期になると、子宮頸管(子宮の入り口部分の管)から出る粘液(頸管粘液)の量がぐっと増え、粘液の質もサラサラになり、精子が子宮内や卵管へと移動しやすい状態になります。この頸管粘液に量や状態の異常があったり、子宮頸管内に腫瘍や炎症などがあったりする場合は妊娠が難しくなります。上記のほか、比較的まれではありますが、何らかの免疫異常で精子に抗体を持っている女性や、妊娠はするのに流産を繰り返してしまう「不育症」の女性もいます。また、検査をしても原因がわからないケースも少なくありません。体や精神の問題から、セックスがうまくできない性交障害が原因になることもあります。○不妊治療の進め方不妊治療と言うと、体外受精や顕微授精といった最近話題の生殖補助医療(ART)を思い浮かべる人が多いかもしれません。しかし、専門の医療機関を受診しても、いきなりこうした高度な治療に進むわけではありません。通常の不妊治療では、タイミング法の指導、排卵誘発法、人工授精、それでも難しければ体外受精を検討する……というように、段階を踏んで進められます。不妊の原因によって必要な治療は異なるため、実際に受ける治療の内容や順番は、人によってさまざま。治療を始めてすぐに赤ちゃんを授かる人がいる一方で、妊娠までの道のりが長く、最終的に満足できる結果が得られない人もいます。そう聞くと、まだ結婚・出産を経ていない若い女性は「将来、不妊になってしまったら……」と不安になると思いますが、そんな不安を最小限に減らせる方法もあります。それは、10代や20代のうちから定期的に婦人科で検診を受けておくこと。もし病気や異常が見つかっても、早めに治療することで将来の妊娠の可能性を高めることができますし、自分の体調を把握し、「妊娠しやすい体」を意識することができるのも大きなメリットです。※画像は本文と関係ありません○記事監修: 善方裕美医師日本産婦人科学会専門医、日本女性医学会専門医1993年高知医科大学を卒業。神奈川県横浜市港北区小机にて「よしかた産婦人科・副院長」を務める。また、横浜市立大学産婦人科にて、女性健康外来、成人病予防外来も担当。自身も3人の子どもを持つ現役のワーキング・ママでもある。主な著書・監修書籍『マタニティ&ベビーピラティス―ママになってもエクササイズ!(小学館)』『だって更年期なんだもーん―なんだ、そうだったの?この不調(主婦の友社)』『0~6歳 はじめての女の子の育児(ナツメ社)』など
2015年11月13日プラスアールはこのほど、「出産時の病院・産院選びについての調査」の結果を明らかにした。同調査は10月8日~14日、妊娠・育児中の女性656名を対象にインターネットで実施したもの。どこで出産をしたか、行う予定か尋ねたところ、最も多い回答は「産婦人科病院・医院」(67%)だった。次いで「総合病院」(31%)で、「助産院」はわずか1%だった。助産院を選ばなかった人に、助産院で出産することも検討したか尋ねると、57%は「はじめから選択肢に無かった」、14%が「検討した結果より総合病院・産婦人科病院にメリットを感じた」と回答した。一方、27%が「助産院で産んでも良かった」(24%)、「本当は助産院で産みたかった」(3%)と答えている。助産院を選ばなかった理由を聞いたところ「産婦人科病院、または総合病院を選ぶものだと思っていた」(46%)が最も多かった。次いで「緊急時の医療行為への不安」(34%)で、いざという時に医師の治療がすぐに受けられるのか気にする妊婦が多いことがわかる。本当は助産院で出産をしたかったが、病院を選択したという人にその理由を聞くと、最も多い回答は、「近所に無かったため」(44%)だった。次いで「緊急時の不安が勝ってしまったため」(21%)、「情報があまりなかったため」(17%)となっている。「リスクが高い出産のため」という回答も6%見られた。
2015年11月11日ウィンフィールド・ライフリサーチはこのほど、「出産後のメイク」についての調査結果を明らかにした。同調査は9月2日~13日、10~60代の女性197人を対象にインターネットで実施したもの。子どもが生まれてからメイク用品への選び方は変わったか尋ねたところ、68.5%が「はい」と回答した。「いいえ」は18.8%、「ファンデーションをやめた」は12.7%となっている。メイク用品への選び方が変わったと回答した人に、具体的にどのように変わったか聞くと、「子どもが触れて大丈夫そうなもの」(69.6%)という回答が最も多かった。次いで、「肌への安全性」(51.9%)、「リーズナブルな価格」(48.9%)、「UVカット効果」(32.6%)と続いている。出産後にメイクにかける時間は変わったかを聞くと、81.2%が「時間をかけられなくなった」、14.7%が「少し減った」と回答し、合わせると95.9%がメイク時間を短縮していることがわかった。「変わらない」は3.6%、「長くなった」はわずか0.5%だった。最後に、メイクの情報は主に何から得ているか尋ねると、「インターネット」(63.5%)という回答が最も多かった。以下、「雑誌」(14.2%)、「ママ友や友人」(7.6%)、「店舗」(7.1%)、「テレビ」(5.1%)という結果になっている。
2015年11月09日エムティーアイはこのほど、「出産スタイルと産後について」の調査結果を明らかにした。同調査は3月18日~24日、女性のカラダとココロの健康情報サイト「ルナルナ」内において、同サイトユーザー913名を対象に行った。第一子の出産方法について尋ねたところ、最も多い回答は「自然分娩」(67.1%)だった。次いで「緊急帝王切開」(12.1%)、「吸引分娩」(11.0%)、「予定帝王切開」(6.2%)となっている。第二子の出産方法も「自然分娩」(73.0%)が最も多く、2位は「予定帝王切開」(17.6%)、3位は「緊急帝王切開」(3.5%)だった。帝王切開以外の方法で出産した人に、出産時に会陰(えいん)切開を行ったか聞くと、76.7%が「行った」と答えた。痛みについて尋ねると、「痛くなかった」が68.1%と最も多く、「痛かった」は22.4%だった。次いで帝王切開で出産した人に、その痛みについて聞くと、64.5%が「痛かった」、28.9%が「痛くなかった」と回答した。出産後、いつから生理が始まったか尋ねると「平均7カ月」となった。母乳を与えていない人は平均3カ月ほどで生理が始まっているのに対し、授乳期間が6カ月ほどの人は生理再開まで6カ月かかっている。授乳期間が1年程度の場合は生理が1年以内に再開する人が大半で、授乳期間中に再開することも多い。母乳を与えている期間が長いほど生理の再開が遅いことがわかった。第二子、第三子がいる人に、出産後の生理再開までの期間について聞くと、第二子出産後の生理再開は平均6カ月、第三子出産後の生理再開は平均5カ月だった。第二子、第三子と出産経験が増えるほど、生理再開までの期間が早くなる傾向があるようだ。出産前と比べて、生理の状況に変化があったか聞くと、出産前に比べ生理が「軽くなった」29.9%、「重くなった」20.1%、「変わらない」50.0%だった。
2015年11月05日妊娠・出産という女性特有のライフイベント時に「休めること」はもちろん大事ですが、その後、長く続く「子育てしながら働く数年、数十年」がどうなるか、あまり議論になっていないためです。これまで2回のコラムで、仕事と育児の両立を望む20代女性は「長い育休」ではなく、復帰後の「柔軟な働き方」を重視した方がいい、とお伝えしました。妊娠・出産という女性特有のライフイベント時に「休めること」はもちろん大事ですが、その後、長く続く「子育てしながら働く数年、数十年」がどうなるか、あまり議論になっていないためです。○子育てを終えた女性でも、キャリアアップが望める環境を前回のコラムで紹介したアメリカのワーキング・マザー・メディア社の調査は、子育て期に柔軟に働くことだけでなく、そういう経験をした人が、役員まで昇進している企業を評価しています。出産・子育て期にキャリアをスローダウンしても、その後、再び出世街道に戻って来られることが、男女平等の観点からは非常に重要だからです。日本では、今、出産後に仕事を辞めず会社に戻る女性を増やすため、努力している段階です。今後、10年、20年経ったとき、そういう女性達が会社の経営に関わる仕事ができるのか。問われてくるはずです。では、今の日本企業で出産後も平等な扱いを受けたい、と考える女性は、どうしたらいいのでしょうか。女性役員や女性部長はまだ少ない。子どもを持って上級管理職の仕事をしている女性はうんと少ない中では……。○「男性の働きやすさ」は「女性の働きやすさ」私はやっぱり「男性の働き方」に注目したいと思います。男性が休みを取れているかどうか、特に有給休暇をどのくらい取っているか気になります。たとえ普段は忙しくても、旅行や家族の行事、個人的な趣味や看病、介護などのために男性が休みを取っている。そういう職場なら、女性が妊娠・出産で休むことへの違和感は少ないでしょう。仕事以外の個人的な事情は、育児中の女性だけに生じるものではありません。ただ、女性の妊娠・出産は見た目に分かりやすいだけです。私がこれまで取材してきた例を振り返ると、男性のワーク・ライフ・バランスが取りやすい職場は、子育て中の女性も働きやすいことが多いのです。趣味のスポーツをするため早く帰りたい男性管理職が、部下の女性管理職の働き方を大らかに見守っていた例。若い男性が鬱病になった際、会社の制度を駆使して数カ月休職後に復帰をサポートした管理職のもと、出産した女性部下も次々復職していた例。男性が介護や子育てや趣味に関わりやすい職場ほど、子どもを持つ女性も違和感を持たずに仕事を続けていました。これから就職や転職で「女性が働きやすい職場」を探そうとしている方は、ぜひ「男性の働き方はどうですか?」と質問してみて下さい。そこに、ワーク・ライフ・バランスの本質が見えるはずです。○著者プロフィール●治部れんげ豊島逸夫事務所副代表。1974年生まれ。1997年、一橋大学法学部卒業。同年日経BP社入社。記者として、「日経ビジネス」「日経マネー」などの経済誌の企画、取材、執筆、編集に携わる。2006年~2007年、フルブライト・ジャーナリスト・プログラムでアメリカ留学。ミシガン大学Center for the Education of Woman客員研究員として、アメリカ男性の家事育児分担と、それが妻のキャリアに与える影響について研究を行う。またツイッターでも情報発信している。○【連載】25歳のあなたへ。これからの貯”金”講座25歳。仕事や私生活それぞれに悩み不安を抱える年齢ではないだろうか。そんな25歳のあなたへ、日本を代表するアナリスト・豊島逸夫とウーマノミクスの旗手・治部れんげがタッグを組んだ。経済と金融の最新動向をはじめ、キャリア・育児といった幅広い情報をお届けする特別連載。こちらから。
2015年11月02日