恒例のリサイタル・ツアーを昨年、「名曲の花束」として衣替えしたピアニスト及川浩治。その2年目が、来年2月23日(土)サントリーホールの東京公演で大詰めを迎える。「動画配信サイトでなんでも見れちゃう時代。特に若い層のクラシック離れは深刻です。だからこそ、ちっちゃい頃から大好きだった名曲の数々を、ぜひ生のコンサートで聴いてほしい。自分自身がクラシックへの憧れや愛情を忘れないためにも。広く愛されている名曲はやはり完成度が高いと思います」【チケット情報はこちら】《愛のあいさつ》《ラ・カンパネラ》《トルコ行進曲》《別れの曲》《愛の夢第3番》……。誰もが1度は聴いたことのある名曲ばかりを並べるのは勇気がいるはずだ。ハードルが高くなるし、実力派ピアニストとして、もっと手垢にまみれていない作品で勝負したいという気持ちもあるだろう。「でも、これがいま自分のやりたいことなんです。若い頃は、自分の世界で、弾きたい曲だけを弾いて、それが嫌な人は聴きに来なくてもいいと思ってました。B型なんで(笑)。でもね、お客さんがいなかったら練習と変わらない。客席の雰囲気も含めてコンサート。ぜひ私と一緒にしんみりしたり、感動したりしながら楽しんでください」とはいえ、プログラムにはさまざまな仕掛けも。バッハのオルガン・コラール《目覚めよと呼ぶ声あり》から上記のような曲へ。オルガンやヴァイオリン曲、歌曲や管弦楽曲が原曲の作品が並ぶのは、19世紀に「リサイタル」という形を創始したリストに倣っての、ガラ・コンサート的なラインナップだ。そして、小品ばかりではなく、ベートーヴェン《月光》やストラヴィンスキー《ペトルーシュカからの3楽章》など、骨太の作品も。「《ペトルーシュカ》は久しぶり。若い頃よく弾いていたので、ずっと入れたかったんですけど、難しい作品だと受け取られたくなくて避けていました。でもこのプログラムに放り込んでみたら、スタッフからも異論なく賛成してもらえた。たとえばもしロシア・プログラムとして組んだら、きっともっと難しい印象でしたよね。見せ方が大事なんです」派手な演奏パフォーマンスも彼の人気の要因のひとつだ。「見られる」ことは意識しているのだろうか。「まったく意識してません。なんでだろう。音楽に没入している時に自然に出るんだと思います。指のコントロールを考えながら弾いている練習の時は動きませんから。子供の頃から、レコードを聴きながら歌ったり指揮したりしていたのがそのまま出てるんじゃないですかね。もしパフォーマンスに見えるとしても、それが自分のスタイルなので、音楽のためにも、無駄ではないと思います」自然体の真っ向勝負で聴かせる珠玉の名曲の数々。演奏の合間にはトークも交える。その場で感じたことを正直に話すことで自身もリラックスして弾けるのだという。「長く喋りすぎたらごめんなさい」と笑う。いえいえ。このコンサートには、きっとそれも似合う!公演は2019年2月23日(土)サントリーホール 大ホールにて。チケット発売中。取材・文:宮本明
2018年12月04日ギタリスト村治佳織がデビュー25周年を迎えた。コアなクラシックファンに認められ、一般のファンからも愛される村治佳織は、クラシック界においてとても稀有な存在だ。しかも15歳でのデビュー以来、常にトップランナーとしてクラシック界を牽引してきたその輝きは、デビューから25年を経た現在も少しも変わっていない。記念アルバム『シネマ』の発売と同時に、アプリ版ぴあでの「ライフストーリー:映画のような私の人生〜いつもギターが一緒だった〜」も連載開始。読んでから聴くか、聴いてから読むか。いずれにしても中身は濃いぞ。
2018年09月19日人を恐れるが故に道化を演じ続けてきた男を描いた『人間失格』に、失敗作の植物たちが自らの不遇を嘆く『失敗園』。太宰治の2作が“踊る小説”として『ERROR ~踊る小説4~』というダンス作品になる。オモシロをこれでもかと詰め込んで、太宰治の『人間失格』をダンスに!?「失敗作の植物たちが、太宰の有名な『生まれて、すみません』という言葉を発して始まり、『人間失格』を演る。この作品で、太宰さんはかなり人間について考えているわけで、その人間のことをわかるには、人間じゃない客観的な視点を入れた方がいいんじゃないかと思ったんです」そう話すのは、本作を手がけるCHAiroiPLIN主宰のスズキ拓朗さん。蜷川幸雄さんの元で俳優として活動していた時にコンテンポラリーダンスの魅力に触れ、現在は、学ランダンスカンパニー・コンドルズのメンバーとしても活躍する。「蜷川さんの元でいろんな文学を学びましたが、難解でわからないものが多いんです。僕は絵本が好きだし、チャップリンの『モダン・タイムス』に影響を受けていることもあり、文学もあんなふうに見てわかりやすくできたらいい。太宰さんの傑作といわれる『人間失格』の面白さを僕自身があまり理解できていないからこそ、ちゃんとわかりたくて挑戦するんです」これまでも、シェイクスピアや芥川龍之介などの小説を題材にしてきた。作中のモチーフやオノマトペを、リズムに乗せて言葉遊びにしたり。ふたつの家の対立を、紅白の運動会に模してみたり。さまざまな趣向がこれでもかとてんこ盛り。音楽や演劇、パントマイムの要素も加え、ダンス作品の枠を超えた、賑やかで無条件に楽しい舞台を生み出している。「思い付いたアイデアも現場の意見も、面白いと思ったら何でも盛り込む。全部入れ込んで、持ち上げた時に溢れ出たら、それは多分必要のないものだと思うから。小道具も過剰な数を登場させるし、出し惜しみナシ。だって、過剰なものって、それだけでも面白くないですか?(笑)」すずき・たくろう1985年生まれ。演劇的要素を取り入れたダンス作品が高く評価され、舞踊批評家協会新人賞など数々の賞を受賞。現在、舞台や映像作品で振付家としても活躍する。4月21日(土)~30日(月)三鷹市芸術文化センター 星のホール振付・構成・演出/スズキ拓朗一般前売り3000円(当日3300円)、学生2000円、高校生以下1000円(すべて税込み)※早期観劇・平日マチネ割引あり三鷹市スポーツ文化財団TEL:0422・47・5122※『anan』2018年4月18日号より。写真・内山めぐみインタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2018年04月13日11月28日、渋谷・Bunkamuraオーチャードホールで原田知世のデビュー35周年ツアーは千秋楽を迎えた。この日は原田の50歳の誕生日。彼女は観客に向かってこう語りかけた。 「皆さん、これからもいっしょに歩んでください」 だがその胸のなかでかけ巡っていたのは、いっしょに歩むことが叶わなくなった人との思い出だったかもしれない。故郷長崎で暮らしていた実父・聰さんが亡くなったのは、今年の初めのことだったという。享年90――。 原田知世は’67年11月28日に長崎県長崎市で、4人きょうだいの末っ子として誕生した。父・聰さんは建築会社を経営しつつ、“原田左斗志”という号で俳人としても活動。原田は42歳のときに新聞のインタビューに、父についてこう語っている。 《俳句がまさにそうですけど、短く表現された言葉が、受けとめる人によって、ふわーっと膨らんだりしますよね。(いっしょに)旅行に行ったりしたときに言葉の意味や使い方を教えてもらったり。父は今も一番の相談相手です》 事前に渡されたメロディから、言葉を削ったり磨いたりすることにより、歌詞を生み出していく彼女にとって、父は頼りになるアドバイザーでもあったのだ。 本誌は2年前に父・聰さんを電話で取材している。実はこの取材の数年前に聰さんの長男であり、原田より10歳年長の兄が逝去していた。 「(長男が亡くなったのは)とても寂しいですが、娘たちが東京で、それぞれ頑張ってくれているのが、私の励みになっているんです……」 長崎の原田家の知人は言う。 「聰さんが体調を崩したのは、2年ほど前からだったと思います。今春に亡くなる前は、ずっと入院されていました。本人のご意向もあったようで、葬儀も想像していたより小規模なものでした」 バースデーライブの前日の夜、本誌は原田が自宅からほど近いマンションに入る姿を目撃している。 「そこはお姉さんの貴和子さん一家が住んでいるマンションと聞いています」(原田家の別の知人) 姉妹水いらずの誕生会で語り合ったのは、長崎から見守り続けてくれた父の思い出だったに違いない。
2017年12月05日オサムグッズ(OSAMU GOODS)とヴィレッジヴァンガードによるハンバーガーショップ「ヴィレッジヴァンガードダイナー」がコラボレーション。下北沢店で2017年4月28日(金)から5月17日(水)まで、原宿店5月20日(土)から6月10日(土)まで期間限定カフェをオープンする。イラストレーターの原田治が生み出したオサムグッズは、だれもが一度は目にしたことのあるポップなデザインが魅力。これまでカルビーのポテトチップス、ミスタードーナツ、ECCジュニアなどのキャラクターも手掛けている。2016年、40周年を迎えた年に原田が他界。しかし、オサムグッズの醸し出す温かな空気は変わることはない。今回の限定ショップで提供されるメニューは、そんな世界観をそのまま落とし込んだ3種類。ハンバーガーは、100%ビーフパティとエッグをサンドし、グリルパイナップルの爽やかな酸味と濃厚BBQソースをマッチさせた。代表的キャラクターでもあるハンプティダンプティはパンケーキに。チョコレート・バニラアイス・ホイップクリームをたっぷりトッピングした甘い一皿。そして、ボリュームメニューを楽しんだらジャックが浮かんだカフェラテでホッと一息。Jill or Bettyどちらか1枚のクッキーが付属する。また、それぞれのメニューはランチョンマットをはじめとするノベルティ付きだ。加えて期間中、会場ではオサム グッズの新商品を先行販売。Tシャツ、クッション、マグカップ、ポーチなど幅広いアイテムが揃う。【詳細】オサムグッズ×ヴィレッジヴァンガードダイナー■下北沢店期間:2017年4月28日(金)~5月17日(水)住所:東京都世田谷区代田6丁目3-1 リバブル下北沢B1F営業時間:11:30~0:00グッズ販売営業時間:12:00〜18:00電話:03-3481-5620■原宿店期間:5月20日(土)~6月10日(土)住所:東京都渋谷区神宮前6丁目13-6営業時間:11:30~23:00グッズ販売営業時間:12:00〜18:00予定電話:03-6427-9781■メニュー・OSAMU GOODS HAWAIIAN BUEGER 1,280円(税込)ノベルティ:ペーパーランチョンマット1枚、バーガーフラッグ1枚※別途ドリンク注文でコースター1枚・HAMPTY DAMPTY’S PANCAKE 864円(税込)ノベルティ:ペーパーランチョンマット1枚※別途ドリンク注文でコースター1枚・JACK LATTE 626円(税込)ノベルティ:コースター1枚、クッキー1枚※数量限定のためなくなり次第終了。
2017年04月26日「原田いちごファーム」でいちご狩りを体験しよう「原田いちごファーム」は、兵庫県三田市にあるいちご狩りスポット。2015年にオープンしたばかりの新しい農園ですが、今年から一般公開でいちご狩りを始めたため、すでに多くの人々の注目を集めています。開園期間は12月中旬から6月頃まで。いちご狩りは完全予約制なので、訪れる際は事前の予約が必要となります。“原田いちごファーム ご予約はこちらから”出典:大粒でジューシー! ほっぺが落ちる美味しさの「紅ほっぺ」「原田いちごファーム」のいちご狩りは、30分食べ放題。大人は1人1,700円で美味しいいちごをお腹いっぱい食べることができます。メインの品種である「紅ほっぺ」はその名の通り、ほっぺが落ちるような食味の良さが魅力。果皮と果肉が美しい紅色をしているので、色鮮やかな見た目も楽しめます。美味しいいちごを自宅に持ち帰りたい場合は、量り売りでの購入(100gあたり250円)も可能です。天候に左右されないビニールハウス栽培なので、急な雨も気になりません。「吹上の森」で、いちごを使ったスイーツを食べよう「吹上の森」は、原田いちごファームから車で6分ほどの位置にある喫茶店です。趣のある外観、どこか懐かしさが感じられる店内は、訪れた人にほっと一息つける空間を作り出しています。メニューはいちごを使ったスイーツを中心に展開。「いちごのクレープ」(税抜750円)、「ほっこり春のいちごパフェ」(税抜850円)、「いちごのティラミス」(税抜550円)など、魅力的ないちごメニューが豊富となっています。いちご好きならきっとファンになる、美味しいスイーツが楽しめるお店です。美味しいいちごを心ゆくまで堪能したい人におすすめの「原田いちごファーム」と「吹上の森」。友人や家族と一緒に、素敵な時間が過ごせます。ぜひ一度訪れてみてください。スポット情報スポット名:原田いちごファーム住所:兵庫県三田市尼寺417電話番号:TEL 090-6986-2926 電話受付時間9:00~15:00
2017年04月21日俳優の原田龍二が16日、自身のブログを更新。俳優の渡瀬恒彦さんが14日に胆のうがんのため死去したと報じられたことを受け、追悼の意を表した。原田は「大先輩」というタイトルで更新。「2006年、2012年にドラマ『おみやさん』にゲストで出演させて頂いた際に、主演の渡瀬恒彦さんに大変お世話になりました」と感謝の思いを記し、「京都の撮影所ではよくお会いし、ダンディーと鋭さが同居している魅力的な大先輩として拝見していました」とつづった。続けて、「共演した際も、暖かく厳しい目で僕の芝居を受け止めてくださり、嬉しかったことを思い出します」と振り返り、「昔から見ていた偉大な先輩…大変ご苦労様でした。渡瀬さん、ゆっくりお休み下さい。御冥福を心よりお祈り致します」と偲んだ。
2017年03月16日資生堂(SHISEIDO)トップヘア&メーキャップアーティスト・原田忠初の作品集『原田忠全部』が発売。また、それに合わせて企画展「原田忠全部展」が、2017年7月1日(土)から7月9日(日)の間開催される。2017年8月実写映画化される漫画『ジョジョの奇妙な冒険』や、伊藤英明主演で実写映画化された『テラフォーマーズ』など、人気キャラクターをヘア&メーキャップとファッションで3次元化するなどして、ビジュアル表現による無限の可能性に挑戦し続けてる原田忠。これまで、高度な美容技術と独自の世界観で、ユニークで人々の記憶に残る作品を生み出してきた。本書では、15年におよぶ過去作品から厳選された作品180点以上を収録。中には、新作撮り下ろしも。すべてオールカラ―で表現された、原田の世界観を存分に堪能できる1冊となっている。また、この作品集『原田忠全部』から、厳選した数十点を集めた企画展「原田忠全部展」が、東京・紀伊國屋書店 新宿本店で開催。会場には、『ジョジョの奇妙な冒険』のキャラクターを3次元化した、特大作品をはじめ、本書撮り下ろし作品、撮影で用いたヘアウィッグなどを揃える。また期間中は、原田本人が来場し、ヘアピース制作する実演イベントや、トークショー&サイン会も開催される。【アイテム詳細】■『原田忠全部』8,000円+税発売日:2017年1月25日(水)仕様:A4 変形、272ページ(オールカラー)発行:株式会社女性モード社<内 容>・第I章 冥闇の領域・第II章 光彩の領域・第III章 幻造の領域・第IV章 かたちと理の領域・第V章 彩色の領域・第VI章 幽世と浮世の領域・第VII章 紡ぎ編む領域・第VIII 幻像の領域章■企画展「原田忠全部展」開催期間:2017年7月1日(土)~7月9日(日)会場:紀伊國屋書店 新宿本店 4階フォーラム住所:東京都新宿区新宿3丁目17‐7入場料:無料・編み込みヘアピース制作実演日時:7月4日(火)13:00~、16:00~(各回約1時間)・トークショー&サイン会日時:7月9日(日)13:00~、16:00~(各回約45分)※イベントの参加に事前申し込みは不要。先着順での案内。※編み込みヘアピース制作実演は、来場者様多数の場合、入場制限する場合有り。※トークショー&サイン会は、定員(各回60名)に達したら、入場制限する場合有り。
2017年01月20日女優の倉科カナが、きょう10日(19:00~20:54)に放送されるフジテレビ系バラエティ番組『ネプリーグSP』に出演。天然発言連発で、ネプチューンの原田泰造に「もうしゃべるのやめた方がいいよ」と忠告されてしまう。倉科は、Hey! Say! JUMPの山田涼介率いる月9ドラマ『カインとアベル』チームとして、桐谷健太、高嶋政伸とともに出演。しかし、キャプテンの山田も、凡ミス解答でチームの足を引っ張ることになる。対するネプチューンチームの名倉潤は「ネプリーグは"番宣をさせない"で有名やから」と断言するも、月9チームは順調にポイントを重ね、余裕が出てくるまでに。モノの割合を答えて風船を割っていく「パーセントバルーン」で、山田はネプチューンチームに「1個も割らずに終えるんじゃないですか?」と挑発するが、最終ステージで高嶋がプレッシャーからミスを連発してしまう。今夜の放送には他にも、林修、黒沢かずこ(森三中)、祐真キキ、柳原可奈子が出演。なお、ネプチューンの堀内健は、体調不良のため出演を見合わせる。(C)フジテレビ
2016年10月10日女優の木村佳乃がこのほど、MCを務める関西テレビ・フジテレビ系特番『ラブドラマバラエティー 50キュン恋愛物語』(11日22:15~23:39)の収録に参加。アラフィフたちの恋愛ドラマを見て「いいなぁと思いました」とうらやましがった。この番組では、80年代から90年代前半に全盛を迎えたレンディドラマを見ていた世代が、最近"キュン"とした恋愛エピソードをドラマ化。賀来千香子、有森也実、菊池桃子、森口瑤子、田中美奈子がそれぞれ主演を務め、当時、劇中で活躍していた役者陣が演じ、挿入歌にも、サザンオールスターズ、久保田利伸、DREAMS COME TRUE、YMOといった、当時のヒット曲が使用される。スタジオで見た同世代のヒロミは「このドラマ、24時間見ていられるね。やっぱり、王道はいいよね」とご満悦で、八嶋智人も「出てくる俳優さんに説得力がある」と興奮するが、アラハタ(はたち)の大島優子は「車の中で無音はちょっと…」と難色を示す。収録を終えた木村は「ひょっとしたら、私みたいな子育て真っ最中の40代が、一番胸キュンと縁遠いのかも」と感じたそうで、「50代になると、子育てしてひと段落して、余裕が出てきて、いいなぁと思いました!」と、羨望のまなざしで話した。ともにMCを務める渡辺直美は「アラフィフの人たちは、人生経験も豊富だから、そんなにキュンキュンこないんじゃないかと勝手に思っていたんですが、意外とみなさん、キュンキュンされていて、何だかうれしかったですね」と感想。その上で、「未来が明るくなりましたよね」とまで語っている。この番組は、鈴木おさむが著書『新企画』の中で掲載していた企画を実現したもので、鈴木自身も、大学時代のテニスサークルの後輩と20年ぶりの再会を果たす賀来主演の「君とテニスに恋してた」の脚本を担当。イラストレーターの原田治氏が描き下ろしたキャラクター「シゲッチ」に扮(ふん)したサバンナの高橋茂雄が、天の声として進行を務める。
2016年10月07日原田優一出演の音楽劇『瀧廉太郎の友人、と知人とその他の諸々』が、10月5日(水)に開幕する。音楽劇『瀧廉太郎の友人、と知人とその他の諸々』チケット情報音楽家・瀧廉太郎にまつわる“IF-イフ-”の物語である本作は、『故郷』『朧月夜』『荒城の月』など唱歌の中に存在する作者不詳曲の作曲に関わったとされる岡野貞一と、天才とうたわれながら弱冠23歳で亡くなった瀧廉太郎が音楽と向き合う姿を、事実を交えながら展開していく。岡野役の原田は初演からの出演。演出は再演版から引き続き板垣恭一。今回、本番まであと約1週間というタイミングの通し稽古におじゃました。感動したのは登場人物6人それぞれの芝居の豊かさだ。物語は、ドイツ留学中の瀧(和田琢磨)が暮らす部屋に、日本から仕事でやってきた岡野(原田)が訪れるシーンから始まる。誰もいない部屋をひとり見回す岡野のただそれだけの姿から、瀧への想いや再会の喜びが流れ込んできて、あっという間に気持ちを掴まれた。また、瀧が病を告白するシーンでは、それまで多くを語らなかった瀧が爆発するように感情を吐露する。その言葉は八つ当たりともいえるひどいものだが、悲しみや悔しさなど言葉とイコールにならない感情がひしひしと伝わってくる。ヴァイオリニスト・幸田幸(愛加あゆ)と瀧の間にそっと存在する恋心も、ふたりが語り合う姿を見ているだけでときめいてしまうほどかわいい。ふたりの恋から感じる瑞々しさはこの物語の潤いだと感じた。そして、コミカルさも本作の魅力。幸の世話人として瀧とも交流があるフク(星野真里)と岡野のやり取りには何度も笑わされた。他にも、岡野の酔っぱらう姿は絶品だし、役人・野口(佐野瑞樹)のお説教はどこか楽しいし、基吉(Wキャスト・白又敦/服部武雄)の笑ってしまうほどの軽薄さは魅力的。コミカルさや笑いの中にも真実や温かさがあり、どれも大切なシーンとなっている。本作は「音楽劇」だが、ミュージカルのように心情を歌うのではなく、物語の流れの中で唱歌を原田と愛加が歌うというもの。唱歌は『荒城の月』など誰もが歌ったことのあるものだが、原田や愛加の歌声で聴くと極上。ふたりの声が合わさると鳥肌が立つ。何気なく歌ってきた唱歌に感動する経験は新鮮だった。芝居と歌とピアノの生演奏が互いを高め合うかのように存在している舞台。シンプルなのに豊かで、舞台の醍醐味を感じられる本作は、老若男女問わずにオススメしたい。公演は、10月5日(水)から10日(月・祝)まで、東京・草月ホールにて。取材・文:中川實穗
2016年10月05日漫画『こちら葛飾区亀有公園前派出所』の作者・秋本治氏が、4日に放送されたフジテレビ系トーク番組『ワイドナショー』『ワイドナB面』(毎週日曜10:00~10:55/10:55~11:15)にゲスト出演し、連載が終了することについて心境を語った。連載40周年となる『週刊少年ジャンプ』42号(9月17日発売)をもって、終了することを3日に発表した秋本氏。単行本の最終巻が200巻になることに触れ、「1作1作書くのが精いっぱいで、気がついたらという感じですよね」と淡々と振り返りながら、「『こち亀』が40週年の42号で終了します」と報告した。スタジオが騒然となる中、松本人志は「最終回はゴルゴを捕まえてほしいなぁ」と『こち亀』と同じく長期連載が続いている『ゴルゴ13』の主人公・デューク東郷の逮捕を提案して笑いを誘い、秋本氏も「あー!いいアイデアですね!」「ちょっと書きたかった」とまんざらでもない様子。「ゴルゴを追って巻数を争ってた時期もありましたから」「(負けないように)がんばりたいと思っていました」とライバル作品だったことを打ち明けた。気になる最終話は「これから」で、すでに内容は決めているという。40周年の節目で終えることについては、「今もずっと楽しんで描いています。でも、長編作品はどこかで終わりにしないといけない。200巻というのも大きな節目になりました」と説明。「ちょうど40周年のお祝いの時。両さんはお祝いごとやお祭りがすごく好きだから、その時にお祭りをワーッとやって姿を消すのが、キャラ的にもエンディングかな」と主人公・両津勘吉への思いも口にした。また、「やっぱり止められました。続けてほしいということで」と編集サイドから説得されたことも明かす。『こち亀』終了後はしばらく休むが、秋本氏が「大きいポイント」と前置きして伝えたのが、「漫画家を辞めるつもりはなくて。両さんと同時並行で描いていた作品もあるのでそっちを続けようかなとも考えています」という衰えることのない創作意欲だった。番組の締めくくりにコメントを求められると、「40年と200巻ということなんですが、やっぱり読んでくれる人たちがいるからで。少年漫画で40年書かせてもらえるのはすごく幸せなこと。200巻ということは200冊。200冊まで出してくれるということは、漫画家にとってはすごくうれしいこと。決して悲しいことではなく、支えてもらったことにすごく僕はお礼を言いたいです。本当に」と読者や関係者に感謝。「1話完結の作品。続き物だと最終章で盛り上がっていくんですけど。極端に言うと"いつ終わってもおかしくない"状態の作品なので、なるべくだったらいつも通り自然のまま、最終回を迎えられた方がいいかなと思っています」と国民的長寿漫画の重みをうかがわせた。
2016年09月04日オフブロードウェイ・ミュージカル『bare -ベア-』が6月30日(木)より東京・新宿 シアターサンモールで開幕。上演に先がけて、ゲネプロと会見が行われ、演出の原田優一、キャストの鯨井康介、田村良太、増田有華、川崎麻世が出席した。【チケット情報はこちら】同作は2000年にアメリカで初演。日本での初演は2014年12月に今回と同じく俳優の原田優一が演出を務め、大きな反響を呼んだ。今回、新たなキャストを迎え再演される。物語の舞台は全寮制のセント・セシリア高校。平凡な生徒ピーターにはある秘密があった。それは、学校一の人気者であるジェイソンという同性の恋人がいること。いつかは自らを―bare―さらけ出し、愛し合いたいと強く願っていた…。この日行われたゲネプロでは生バンドによる演奏で、力強く疾走感溢れるロックから、ラップやダンスミュージック、聖歌などジャンルを越えた音楽が、登場人物のそれぞれの葛藤を表現。ラップに合わせたブレイクダンスはパーティーシーンを盛り上げる。また、入絵加奈子演じるシスター・シャンテル扮するブラックミュージックの歌手のシーンも必見。一見、「同性愛」「宗教」「ドラッグ」というセンセーショナルな題材だが、「周りに理解してもらえない」「もっとキレイになれたら」「自分の方に目を向けて欲しい」など登場人物の抱える不安や悩みは、誰しもに通じるものがある。観るものをbare(=さらけ出す)するきっかけになる作品だ。開幕を前に、ジェイソン役を務める鯨井は「文武両道、人気者のジェイソンが抱える秘密、これがどうストーリーに作用していくかが見どころ。キャスト・スタッフ含め素晴らしいカンパニーなので、仲間たちと一瞬一瞬をきちんと演じていきたい」とコメント。増田から「緊張してない?」とツッコミが入ると、「普段は緊張しないんですが…確かに緊張してます(笑)。少し不安なんですが、逆にこの不安定さがジェイソンの持つ気持ちの不安定さとして良い作用を持たせられたらと思います」と話した。対照的にピーター役を務める田村は「僕は全然緊張してないんですが…(笑)。演出の原田さんの素晴らしい導きもあったし、キャストも信頼できる方々なので、皆さんを信用して思い切りやりたいと思います」と意気込んだ。ジェイソンに好意を寄せる女性アイヴィ役を務める増田は、今回初のキスシーンに挑戦。「凄く恥ずかしいけど、この作品のようにさらけ出して行かないとダメだなと思った」と照れながら語ると、鯨井が「(キスの相手は)私です!光栄です!」と挙手し、笑いを誘った。鯨井は「(増田は)稽古ではそんなに構えている様子はなかった。僕のほうが心臓がバクバクしていると思います(笑)」と語った。オフブロードウェイ・ミュージカル『bare -ベア-』は7月10日(日)まで、東京・新宿 シアターサンモールで上演。なお、ぴあでは原田優一のファンクラブを好評受付中。詳しくは下記関連リンクより。
2016年07月04日今年、誕生40周年に当たるオサムグッズ。初の本格的な展覧会となる「オサムグッズの原田治展」が、7月1日から9月25日まで、東京・根津の弥生美術館で開催される。「オサムグッズ」は、イラストレーター原田治のイラストをあしらったファンシーグッズ。文具や陶器、布製品など多種多様なアイテムがあり、1980年代後半には年商20億円、年間販売個数500万個を誇った。とりわけ「スクールバッグ」は当時の女子高生が持っていた“80年代ガールズカルチャー”を象徴するアイテムだ。さらに、原田治のイラストは、1984年から約20年にわたり「ミスタードーナツ」のプレミアムとして起用され、全国的な知名度を獲得。老若男女に愛される存在になった。初公開の資料や原画も多数公開される本展では、約1,000点に及ぶ懐かしのオサムグッズを一挙展示。日本一のオサムグッズ・コレクターで、吉祥寺にある絵本プロダクション「トムズボックス」を主宰する土井章史の秘蔵コレクションも公開される。アメリカン・ポップアートへのオマージュも垣間見られる本展のポスターやチラシ、公式ロゴは、今回の展覧会のために原田治が自らデザインしたものだ。なお、会期中には、会場限定グッズの販売をはじめ、原田治を迎えたサイン会やトムズボックスの土井章史によるギャラリートークなどが開催される。スケジュールやイベントの詳細は、弥生美術館の公式サイトで確認出来る。【イベント情報】「オサムグッズの原田治展」会場:弥生美術館 1階~2階会場住所:東京都文京区弥生2-4-3会期:7月1日~9月25日時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)同時開催:弥生美術館3階会場「高畠華宵展」竹久夢二美術館「竹久夢二とモダン都市東京展 夢二のいた街、描いた街」料金:一般900円、大高生800円、中小生400円休館日:月曜日(7月18日、9月19、20日は開館)、7月19日
2016年06月17日「現代の名工」と称される職人達がいる。これは国が認めた「卓越技能者」に送られる表彰制度の通称であり、そのうちの一人がジュエリークラフトマンの首藤治氏だ。首藤氏は名古屋に店舗兼工房を構えながら、日本の名だたるジュエリーブランドのハイジュエリー作品を製作し続ける、まさしくジャパニーズジュエリー界における最高峰の技術を擁する一人。七宝や金、プラチナ、そして数々の宝石が織り成す美しい世界に思わず息を飲み、吸い込まれて目が離せなくなる不思議な魅力を持つ首藤氏の作品の数々。七宝で再現された葉の透き通るような瑞々しさ、葉脈までも表現する繊細な地金のライン。あるいは、まるで息遣いを感じるような動物達の愛らしいフォルムや瞳。作品はすべて表も裏も同じように緻密に細工が施され、どの角度から見ても優美な趣を感じられる構造となっている。どうしてここまで巧緻を極められるのだろうか。作品を生み出す首藤氏のジュエリーへの想いとは? またその発想を生み続ける首藤氏のルーツとは? 初の個展を行ったばかりの首藤氏に話を伺った。ー技術の素晴らしさはもちろん、一つのジュエリーにこれだけの力を注ぎ、美を追求する首藤さんの情熱はどこから生まれたものなのでしょうか?私は幼少時代から絵を描くことが大好きで、いつかは絵描きになりたいと思っていた程です。ただ、家業の都合もあり日々猛然と働くうちに、夢から遠のいていました。20歳になったときに「やはり美術の仕事に就きたい、自分の作りたいものを作れる道に進むしかない」と決意し、金属装身具制作の仕事に就きました。電話帳をめくっては電話をかけ、ようやく師となる岡村光也氏に出会えた。どうしてもここで働きたいとお願いして採用されました。鉛筆を削るテストなんかもありましたね(笑)。ー美術を一時は離れ、再び美術に立ち返った首藤さんがジュエリーに魅了されたのは何故でしょう?やはりジュエリーしかないと感じたのは、師匠である岡村氏の仕事ぶりや作品を見た時です。ー師との出会い、貴金属装身具制作の仕事は現在に大きな影響をもたらしているのですね。では、首藤さんの考えるジュエリーとは?流行に押されて同じようなものが大量生産され消費されてゆく、ジュエリーというのはそのような商業的なものではないと思っています。大切なのは身につける人の「その人らしさ」を表現すること。師である岡村氏から学んだことは「最後に笑顔になることをイメージしてつくる」という、作品に思いを込める大切さです。ジュエリーには、その人らしさを発揮させる力があると学びました。ーまさしく笑顔を引き出す作品ばかりです。これらを生み出すインスピレーションというのはどこからくるのでしょうか?生まれ育った熊本県阿蘇の大自然が原風景でしょうか。子どもの頃の景色を思い出して湧いてきたイメージを描きとめています。細かく見すぎないほうが思ったままを容にできる。たとえば動物なら、しぐさや表情は頭の中のイメージから直接デッサンに起こし制作しています。心がけているのは「優しさ」「品のよさ」「おしとやかさ」などが漂うようにということでしょうか。ー植物や動物の自然の営みを表した「ピクチャーシリーズ」や、貴石が煌めく「デコラティヴジュエリー」、アンティークな魅力の「クラシックジュエリー」など、趣向は違えどもすべての作品に通じる美しさがあります。首藤さんが考える美しさとは?どの作品でも根底にあるテーマは「静から動へ」。静止しているものが動き出すときの躍動感、放たれるエネルギーを表現し、見た人にそれを感じてもらう作品を作りたいと思っています。古くから使われる伝統技巧も用いますが、それは宝石をいかに美しく見せるかという方法を追求していくと自然と古代の技法に戻ってしまうから。やはり数千年にも渡り続いてきた技法は理にかなっているのだと思います。ただ、現代ならではの制約もあり、たとえば「プリカジュール」の葉の透け感を表すための七宝は、薄さを追求すると気泡が目立ち濁って見えてしまう。なのに、どうしてルネ・ラリックの作品はあんなに透き通って美しいのかと調べたら、現在では使用できない薬品が使われていました。そんな制約のある中で現代の技術、技巧を最大に生かした作品づくりに挑戦することも大切にしています。ー先日、生涯に一度だという個展「首藤治展~静から動への軌跡~」がイセタンサローネで開催されました(現在は終了)。いま、このタイミングで個展を行った気持ちはどんなものでしたか?いつかは個展を開きたいという気持ちでいました。ただ、商業的な個展を何度もやるものではないという考えもあり、一生に一度、自分の道が定まったときに行いたいという思いもありました。20歳でこの道に入って40年、還暦という区切りもありましたね。昔の作品を振り返ると、それぞれ満足ではありますが、今ならこうするとか、やりすぎたところや足りないところが見えてくるものです。ー首藤さんの工房では若手職人の育成にも力を注がれています。どのような思いでお弟子さん達と向き合っているのでしょう?若手育成というと大仰ですが、「全てを隠さず教えよう」というのが私の考えです。見て覚える昔の時代なら習得まで10年かかったことも、いまのように説明しながら教えれば3年でできるようになるでしょう。しかし、何より大切なのは技術と同時に「心」も教えることです。技術が成熟していても、心のないジュエリーは、“作っては売る商業的なジュエリー”と同じで人の心にも手元にも残りません。「心」を教えることを意識しながら、弟子達の目線にまで降りて一緒に「どう感じるか」を考えています。優しく、時には厳しく「飴、飴、鞭」で接しています(笑)。ー最高峰の技術を持ちながら、次の世代の職人に技や心を伝えようという熱意はどこから湧いて来るのでしょう?私自身、師の教えから現在の基礎をつくり、その後2代目の元から独立していつか認められるまで頑張ろうとしてきました。続けるうちにようやく、師匠がやりたかったこと、言いたかったことが分かるようになった。若い職人達も育ってきて、今はチームでスクラムを組んで作品作りに向き合っている状態です。私が彼らと共に、世に作品を出すことでその教えを繋いでいけると思っています。そして、若い職人達にも技術と心が生み出す「これだ!」という表現を身につけてほしいと願っています。【プロフィール】首藤 治(しゅどう おさむ)1955年熊本県生まれ。1975年より故・岡村光也氏に従事。1984年に国家技能検定一級技能士を取得し1986年名古屋にジュエリークラフトシュドウ開業。その後も第12回一級技能士全国大会「技能グランプリ」金メダル及び労働大臣賞受賞や卓越技能者表彰(現代の名工)など数々の受賞歴がある。2015年秋の黄綬褒章受章。アイビーファッションVANのコレクターという一面のほか、幼少期から犬や鳩、カエルなどを飼う動物好き。現在の愛犬はペコちゃんとゴマちゃん
2015年12月16日この秋、黄綬褒章を受章した現代の名工・首藤治氏が自身の還暦を記念し、六本木・東京ミッドタウン内にあるイセタンサローネで2日から8日まで個展を行う。「還暦の年に生涯に一度の個展をしたいと長年考えていた」という首藤氏。この個展を「首藤治展ー静から動への軌跡ー」と題し、新作17点に加え、個人蔵の作品も含めたアーカイブ作品29点を展示及び一部販売する。首藤氏は日本のハイジュエリーブランドの逸品を多く手がける、知る人ぞ知る現代の名工であり、作品を長年待ち続けるファンも多い。国家技能検定一級技能士でもあり、「技能グランプリ」全国大会での金メダル・大臣賞受賞という圧倒的な技術力を誇る。その作品は、流れるような葉のモチーフなど自然の営みをモチーフにした「ピクチャーシリーズ」、細かなパーツを一つ一つ組み立てる楽器シリーズ、愛らしい表情の動物をモチーフにしたものなど多岐に渡る。宝石や地金といった素材のもつ輝きを引き出しつつ、細やかな表情を導く精巧なつくりは、首藤氏以外では実現できないといわれるほど。緻密で技術が詰まる崇高な美術品でありながらもどこか優しく、首藤氏の想いや人柄が伝わる。同展では、実際に購入できる作品の他、個人蔵の作品もオーナーから借り受けて展示。約50点が一同に会する初の大型展示会であり、首藤氏が還暦を迎えた節目となる今、これまでの軌跡を辿るという趣向。首藤氏が美意識をつきつめたコレクションの数々は、一見する価値あり。ジャパニーズジュエリーの細やかな手仕事の魅力を存分に味わえるこの機会にぜひ足を運んでほしい。同時期イセタンサローネでは、フランク ミュラー(FRANCK MULLER)が手がけるテーブルウェアコレクション「フランク ミュラー フューチャーホーム」や、クロエ(Chloe)のクリスマスエクスクルーシブコレクションなど、ホリデーシーズンを華やかに彩る企画が目白押し。美しいものに包まれた空間で贅沢な気分に浸るのはいかがだろう。【イベント情報】「首藤治展ー静から動への軌跡ー」会場:東京ミッドタウンイセタンサローネ2階住所:東京都港区赤坂9丁目7番4号 東京ミッドタウン・ガレリア1階・2階会期:12月2日から8日営業時間:11:00~21:00
2015年12月01日東京・銀座のポーラ ミュージアム アネックスで11月20日から、ロンドンを拠点に展開する帽子ブランド・ミサハラダ(misaharada)のデザイナー・原田美砂の日本初個展「『HATS OFF!』- 賛美の帽子 -」が開催される。原田はロンドンのロイヤル・カレッジ・オブ・アート(王立芸術学院)を卒業後、帽子ブランドのフレデリック・フォックス(Frederick Fox)にデザイナーとして勤務。エリザベス女王在位50周年記念式典では、パレードで女王が着用する帽子に選ばれ、大きな話題を呼んだ。その後、98年に自身のブランドmisaharadaをスタートしてからは、ジャネット・ジャクソンのワールドツアー用の帽子をはじめ、ジェニファ ー・ロペス、クリスティーナ・アギレラ、ブリトニー・スピアーズ、マリア・シャラポアなど多くのセレブリティーを顧客に持ち、また『Sex and the City』や『アリー my Love』などの TVドラマでも使用されるなどして一躍有名となった。現在は、本国イギリスの老舗百貨店フォートナム & メイソン(Fortnam & Mason)や、パリのボン・マルシェ(Le Bon Marche)、アメリカのブルーミングデールズ(Bloomingdales)など、世界約10ヶ国、およそ200店舗で展開されイギリスを代表する帽子デザイナーとして地位を確立している。同展のタイトル「HATS OFF!」は日本語の「脱帽する」という言葉に近い「お見事!」や「感心!」という意味を表す。会場は「Creation」「Collection」「Client」「Collaboration」の4パートに分けられ、コンセプトスケッチ、帽子作りの仕事部屋(再現)などの製作工程から最新の作品まで、原田が作る帽子とそのクリエーティブの裏側を知ることができる。【イベント情報】原田美砂「HATS OFF!」- 賛美の帽子 -会場:ポーラ ミュージアム アネックス住所:東京都中央区銀座1-7-7 ポーラ銀座ビル 3階会期:11月20日~12月27日(会期中無休)時間:11:00~20:00(入場は19:30まで)料金:無料
2015年11月18日女優の樹木希林と原田眞人監督が9日(金)、都内の日本外国特派員協会で「Japan Now 監督特集<原田眞人の世界>」のPR記者会見を行い、3度目のタッグ作となる新作映画の構想を明かした。「Japan Now」は、10月22日(木)から31日(土)まで都内で行われる第28回東京国際映画で新たに設立された部門。近年の日本映画界の多様性を象徴する作品および監督を選んで上映するもので、映画『ラブ&ピース』『恋人たち』『野火』などを紹介するほか、特集上映<原田眞人の世界>では『クライマーズ・ハイ』『わが母の記』『駆込み女と駆出し男』『日本のいちばん長い日』など5本の原田監督作品を上映する。『わが母の記』で日本アカデミー賞最優秀主演女優賞を受賞するなど原田監督とはゆかりの深い樹木さんは「今日は原田監督を持ち上げながら、時々足を引っ張りにやってきました」と笑わせながら「原田監督は、黒澤明監督、小津安二郎監督、岡本喜八監督の作品の話をするときは満面の笑みでずっと語っている。その喜びのようなものが映画作りに反映されている。それを乗り越えようとして色々頑張るんです。時には失敗する事もあるけれど……。でもやはり腕がある。そんな事を一俳優が言ってはいけないけれど、上手いのよ」と絶賛と共に紹介した。樹木さんと原田監督は映画『わが母の記』『駆込み女と駆出し男』と2度タッグを組んでいるが、「3度目の構想は?」と聞かれると、樹木さんは「まったくありません」と即答。すると原田監督は「一応あるけれど、オフィシャルには言えないんです」とフォローしながら「とりあえず樹木さんには歴史上の重要な人物で、まさか樹木さんがやるとは誰も思わないような役をやってもらいます」と時代劇映画の構想を明かした。またトム・クルーズ主演の映画『ラストサムライ』(2003)などで俳優としても活動している原田監督は、イギリス人記者から「俳優と監督、どちらが楽しい?」と聞かれると「もちろん監督。セリフを覚えなくて済むから」とジョーク交じりに答えつつ「『ラストサムライ』の時は前日にセリフを変えられてパニックになりました。普段から自分も役者に対してやっているけれど、それはいけない事だと思いましたね」と苦笑いで当時を振り返った。第28回東京国際映画祭は10月22日(木)~10月31日(土)開催。(text:cinemacafe.net)
2015年10月09日飛騨高山・日本酒「飛騨の酒 山車」醸造元の原田酒造場はこのほど、「山車 飛騨牛地酒カレー」を、原田酒造場本店直営店(岐阜県高山市)にて販売開始した。Webサイトでのオンライン販売は、10月12日より開始予定となる。○カレーのコクに飛騨牛の旨み+日本酒&酒粕使用同商品は、カレーのコクと旨みを"飛騨牛の旨み+日本酒&酒粕"でさらに深くしたレトルトカレー。子どもから年配者にまで好まれ、さらに広く世界に広がる日本の食「カレーライス」をさらにおいしくすべく開発。カレーのコクにこだわり、「飛騨牛」の肉の旨みをルーに溶け込ませ、日本酒と酒粕が持つ「旨み」でさらに味わい深いコクのあるカレーに仕上げたという。使用した日本酒には6年連続モンドセレクション金賞受賞酒の「山車 辛くち」をリッチに使用。スパイスを効かせた辛口な味わいがコクと共に後引く味わいになっているとのこと。具材は、飛騨牛・じゃがいも・にんじん。内容量200gで、価格は680円(税込)。
2015年10月02日オサムグッズを生み出したイラストレーターの原田治によるエキシビジョン「OSAMU GOODS TRIBUTE」が、8月28日から9月16日まで東京・原宿のトーキョー カルチャート by ビームスにて開催される。80年代から90年代に日本中のティーンエイジャーから絶大な人気を集めたオサムグッズ。弁当箱やマグカップ、バッグ、傘、キーリングなど、シンプルな線で描かれたユーモラスなキャラクターが描かれた様々なアイテムが展開されていた。同イベントでは、古き良きアメリカへの憧憬が反映されたレトロなデザインの空間に、過去のアーカイブからピックアップされた貴重なオサムグッズの数々を紹介。同時に、イラストレーションなど平面作品も展示される。また、原田治に影響を受けた、または原田作品のファンであったデザイナーやイラストレーターによる“原田治リスペクトTシャツ”も販売される。その他、8月28日の18時から20時までは、作家を招いたレセプションパーティーを開催。9月13日の15時から17時までは、原田治本人に加え、「Groovisions」の伊藤弘と「OVERHEAT MUSIC」の石井志津男を交えたトークセッションも行われる。【イベント情報】「OSAMU GOODS TRIBUTE」会場:トーキョー カルチャート by ビームス住所:東京都渋谷区神宮前3-24-7 3階会期:8月28日~9月16日時間:11:00~20:00(最終日は18:00まで)休館日:木曜日入場無料
2015年08月17日大泉洋主演×原田眞人監督の人情エンタテインメント『駆込み女と駆出し男』のブルーレイ&DVDが11月26日(木)に発売されることが決定した。これを記念して、原田監督が映画に関することなど、さまざまな質問に答えるWEB版ティーチインが開催される。監督への質問は、本日から9月27日(日)まで公式サイト内のQ&A特設サイトで受け付けている。その他の画像映画は、井上ひさしの時代小説『東慶寺花だより』を原案に、江戸幕府公認の縁切寺に、さまざまな事情を抱えながら離縁を願う“駆込み女”たちと、その手助けをする“駆出し”の医者が、悲喜こもごもの離婚調停を繰り広げる人情時代劇。大泉のほか、戸田恵梨香や満島ひかり、樹木希林らが出演している。「小学校3年生の頃、太秦の東映、大映、松竹の撮影所で初めてみた時代劇撮影の現場から数えれば、構想55年といった初の時代劇です」という原田監督。ブルーレイ&DVDリリースにあたり「丹念に作った作品です。見どころは全篇。ひとつふたつ抽出するのが困難なほど全シーン、全カット、全登場人物に愛着があります」と話し、「京都で生まれ育ったスタッフを中心に、第一級のスタッフ、キャストが勢揃いして、文句なしの時代劇デビューを飾ることができました」と語った。さらに今後の映画制作を野球に例え「とりあえずは、俊足の一番バッターを打席に送り、足で稼いで二塁まで行けたというところでしょうか。これをホームに帰すための強打の二番、三番も既にユニフォームを着て出番を待っています。『駆込み女と駆出し男』から始まる原田時代劇の大きな波に乗ってください」とコメントを寄せている。原田監督への質問は、メールやTwitter、Facebookなどで募集しており、本作に関することはもちろん、幅広い内容を受け付けるという。回答は8月上旬より特設サイトにて随時発表されていくほか、ブルーレイ&DVDに収録される本編オーディオコメンタリーでも、寄せられたいくつかの質問に監督が回答する予定だ。『駆込み女と駆出し男』ブルーレイ&DVD:11月26日(木)発売※12月2日(水)レンタル開始ブルーレイ【特装限定版】:6800円+税通常版:4800円+税DVD【特装限定版】:5800円+税通常版:3800円+税発売・販売元:バンダイビジュアル※レンタルBD&DVDはポニーキャニオンより
2015年07月30日映画『日本のいちばん長い日』の完成披露試写会が7月15日に開催され、主演の役所広司、本木雅弘、松坂桃李、原田眞人監督が舞台あいさつに登壇した。舞台あいさつその他の写真半藤一利のノンフィクション小説を原作に終戦間際、阿南惟幾陸相、鈴木貫太郎首相、昭和天皇を中心にしたポツダム宣言の受諾を巡るやりとり、陸軍将校による決起事件を描く。「(戦後)70年。たった70年で日本はだいぶ変わった」としみじみと語る役所。「戦闘シーンは出てきませんが、この映画の背景には広島、長崎への原爆投下があり、戦地では兵士たちが飢えに苦しみながら戦っている。それを感じながら見てほしい。戦争って本当に嫌なものです。二度と繰り返さないようにと感じていただければ」と訴えた。本木は昭和天皇を演じたが、そのプレッシャーはやはり並大抵のものではなかったよう。「公開が近づくにつれて『責務を果たせたのか?』という問いが重くのしかかってきます。賛否は全て受けるつもりですので、叱られながら、早く楽になりたい…(苦笑)」と劇場公開を待ちわびる。松坂は陸軍の永遠を信じ決起する将校を演じたが「若者たちを“動”とするなら役所さんや本木さんは“静”。それぞれが国を思い、どうなっていくのか? スピード感のある物語の中で、僕はその静と動が変わっていくさまを『怖いな』と思いました。どうして怖いと思ったのか? みなさんに、観て感じていただければと思います」と呼びかけた。戦後70年を迎え、原田監督は「戦争体験者がどんどん亡くなっている」と当時を知る人間がいなくなり、記憶や歴史が風化してしまうことを危惧し「いま、こういう政治状況にあり、戦後70年の根っこで何が行われたのか? もう一度検証するいい時期であり、この映画の歴史的価値を感じています」と語る。この日も、安保法案が衆院平和安全法制特別委員会で採決され、大きなニュースとなったが原田監督は映画でも描かれる、70年前に阿南陸相、鈴木首相、昭和天皇が国の行く末を案じ、民意を無視した政治と軍の暴走を命がけで止めたという点に言及し「安倍首相の答弁の言葉を借りれば、能力のない政府が総合的に判断し、民意を無視するという事態になっている。国民を救うということ、“民意”とは何か? 日本はどこから来てどこへ向かって行くのか? 自問し行動に移してほしい」と訴えた。『日本のいちばん長い日』8月8日(土)全国ロードショー
2015年07月15日ケラリーノ・サンドロヴィッチ(KERA)によるプロデュース企画「KERA・MAP」が7年ぶりに始動、太宰治の未完小説『グッド・バイ』を舞台化する。入水自殺によって絶筆となってしまった太宰の作品のその先を、KERAはいかに綴っていくのか。また、主人公の田島を演じる仲村トオルと、彼の妻を偽るキヌ子役の小池栄子は、KERAにどう応えていくのか。ビジュアル撮影の現場に潜入して、舞台『グッドバイ』の構想を探った。KERA・MAP『グッドバイ』チケット情報物語の舞台は戦後の昭和。雑誌編集の傍ら闇商売で儲け、10人もの愛人を抱える田島が、田舎に暮らす妻子を呼び寄せるため、キヌ子を偽の妻に仕立てて、愛人たちと別れようとするところから話は始まる。ビジュアル撮影では和服姿で登場した仲村。どこか色っぽさが漂うその姿に、小池は「愛人がいるのも納得(笑)」と絶賛する。一方、小池が演じるキヌ子は、絶世の美女でありながら怪力で強欲で大食漢という役どころ。底力を感じさせるモンペ姿の小池に、仲村もまた、「キヌ子のイメージ通り」と太鼓判を押す。KERAがイメージしたビジュアルは、昭和を静かにリアルに切り取った植田正治のモノクロ写真。仲村と小池はその世界に違和感なく溶け込んでいた。KERAが『グッド・バイ』の舞台化を思いついたのは、「小説で描かれているのは、これから愛人一人ひとりと別れていくという冒頭の部分のみ。これはまさに秀逸なシチュエーション・コメディの設定だと思った」からだという。実際この小説には、退廃的な匂いのするそれまでの作品とは異なり、ユーモラスな描写も多い。「『人間失格』のあとでこんな軽やかな作品を書き、途中でやめて死んだという不可解さも、書いていくうちに深く追求したくなるかもしれませんけど、とにかく今回は、このお膳立ての上で、スピード感ある軽いコメディをやりたいと思っているんです」。そのコメディの真ん中に立つ仲村は、女たちに振り回されることになる。「KERAさんが僕のなかに、愚かで、振り回されるという部分を見ているんだと思いますが(笑)。今回も、僕という素材の新しい使い方を発見してもらえたらいいなと思っています」。そして、振り回す女を演じる小池。「キヌ子っていう名前がまずいいし(笑)、本音をズバッと言える面白い女なんです。きっとみんな舞台上でのたうち回ることになると思うので、面白おかしく見ていただければ」。太宰が、KERAが、味わい深い役者たちが見せる喜劇。軽やかさのなかにこそ真実が見えるかもしれない。公演は9月12日(土)から27日(日)まで東京・世田谷パブリックシアター、10月10日(土)・11日(日)大阪・シアターBRAVA!、10月17日(土)・18日(日)KAAT 神奈川芸術劇場 ホールにて。チケットの一般発売は東京・大阪公演が7月5日(日)午前10時より。なお、チケットぴあでは大阪公演のインターネット先行を実施中、神奈川公演のインターネット先行は7月4日(土)午前11時より。取材・文:大内弓子
2015年07月03日集英社『ヤングジャンプ』で連載中の人気漫画『テラフォーマーズ』の13巻が発売されることを記念して、資生堂トップヘア&メーキャップアーティストの原田忠が同漫画のキャラクター、アドルフ・ラインハルトを“3次元化”した。原田忠はこれまでに、『ジョジョの奇妙な冒険』や『テラフォーマーズ』といった漫画のキャラクターを、モデルで実写化したヘア&メイクアップとファッション、CGを掛け合わせることで“3次元化”してきた。今回の共同プロモーションでは、『テラフォーマーズ』のアドルフ・ラインハルトを3次元化。さらに、これまでに原田忠が手掛けてきた『ジョジョの奇妙な冒険』と『テラフォーマーズ』の3次元化したキャラクターを、1冊のブックレットに収録。資生堂の商品を取り扱う一部の理美容室に数量限定で配布され、サロン顧客は店内で閲覧できる。更に、5月18日から24日にかけて東京メトロ銀座駅構内の2か所に、原田忠による『ジョジョの奇妙な冒険』と『テラフォーマーズ』のキャラクターをモチーフにした「集英社×資生堂プロフェッショナル」の交通広告を展示している。原田忠は資生堂トップヘア&メーキャップアーティスト。宣伝広告を始め、パリコレクションでのヘア&メイクアップ、ヘアスタイリング剤の商品開発など幅広い活動を行っている。13年には『ジョジョの奇妙な冒険』とのコラボレーション作品を発表し、14年には『テラフォーマーズ』のキャラクターを3次元化した。その他、「東京ワンピースタワー」クルーのヘアメイクディレクションや、映画『ドラゴンボールZ 復活の「F」』の主題歌『「Z」の誓い』を歌う「ももいろクローバーZ」のMVヘアメイクディレクションなども手掛けている。
2015年05月19日日本映画界を代表する名匠・原田眞人監督が5月16日(土)に、東京・有楽町の丸の内ピカデリーで行われた『駆込み女と駆出し男』の初日舞台あいさつに出席。「素晴らしいキャストとクルー、全員が大傑作を作ったと思っております。今後、この大傑作を皆さんの力で名作に育てていただければ。長い目で応援願います」と初の時代劇に強い自信を示した。初日舞台挨拶その他の写真江戸幕府公認の縁切寺に、さまざまな事情を抱えながら離縁を願う“駆込み女”たちと、その手助けをする“駆出し”の医者が、悲喜こもごもの離婚調停を繰り広げる人情時代劇。井上ひさしの時代小説「東慶寺花だより」を原案に、原田監督がメガホンをとった。舞台あいさつには原田監督をはじめ、主演の大泉洋、戸田恵梨香、満島ひかり、キムラ緑子、内山理名、武田真治が出席。苦労したシーンを問われると、「首をつられるシーンですね。監督の『カット』の掛け声が遅くて、スタントマンさんがいらっしゃるのに、僕自身がつられてしまって」(大泉)、「ひかりちゃんを背負って、石階段をかけあがるシーンで、足がガタついちゃって。でも監督のカットが遅くて…」(戸田)と同様の“クレーム”が原田監督に届く場面もあった。これに対し、原田監督は「モニターを見ていると、いい表情をしているから、もっと膨らませたくなってしまう。こちらとしては『もう少しで主演賞!』と応援しているつもり」と釈明。すでに続編の構想もあるといい、「ちょうど映画のPRで大泉さんが出ていた番組をヒントに、江戸の学者たちに大泉さんが囲まれて、それが夢だと気づくシーンで始まる」と具体的なアイデアも披露していた。この日は現在、第68回カンヌ国際映画祭に出席中の樹木希林から、ビデオメッセージが届いた。『駆込み女と駆出し男』公開中取材・文・写真:内田 涼
2015年05月16日ストラタシスはこのほど、Volvo Trucksがフランス・リヨンのエンジン生産工場に同社のFortus 3Dプロダクションシステムを導入し、生産用治具の製造時間を短縮することに成功したと発表した。Volvo Trucksではこれまで、金属製の治具の設計と製造に36日間要していたが、Fortus 3Dプロダクションシステムで熱可塑性プラスチックABSplusを用いることで、それを2日間まで短縮した。これにより、工場全体の効率性と融通性も向上しただけでなく、設計変更が容易となったことによる廃棄物量の減少、コストの削減などの効果が得られた。コストについては、同じ品目を金属で製造した場合100ユーロ/cm3かかっていたのに対し、ABSplusの場合最小で1ユーロ/cm3で済む計算だという。また、信頼性についてVolvo Trucksは「我々は重工業部門なので、当然、信頼性が重要です。現在までのところ、我々が3Dプリンティングで製造した部品はすべて、100%目的にかなっています」としている。ストラタシスは「Volvo Trucksの例で分かるように、治具やワークサポート装置の製造に積層造形技術を採用することは、生産プロセスの効率を向上させる信頼性の高いソリューションです」とコメントしている。
2015年03月30日映画『クレヨンしんちゃん』シリーズの傑作を集めたオールナイト上映会が、3月28日に東京・池袋の新文芸坐で開催され、野原ひろし役の藤原啓治と原恵一監督が出演することが明らかになった。新文芸坐では、定期的にアニメ雑誌『アニメスタイル』との共同企画でアニメ作品をセレクトしたオールナイト上映会を開催。上映前にはクリエイターや出演者によるトークイベントも実施され、合わせて見どころとなっている。3月28日のオールナイト上映は、映画『クレヨンしんちゃん』の傑作選で、主人公の野原しんのすけの父親である野原ひろしにスポットをあてたプログラム。上映作品は、野原一家の活躍を描いた娯楽大作の第5作『クレヨンしんちゃん 暗黒タマタマ大追跡』(1997年公開)、名作として高く評価されている第9作『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲』(2001年公開)、昨年公開の最新作でひろしがロボットになってしまう第22作『クレヨンしんちゃん ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん』(2014年公開)の3本。さらに歴代映画『クレヨンしんちゃん』の予告編大会も予定されている。トークの出演者は、野原ひろし役の藤原啓治と、上映作品の「暗黒タマタマ大追跡」「オトナ帝国の逆襲」を手がけ、新作アニメ映画『百日紅』の公開を控えた原恵一監督。トークは藤原がメインとなり、原監督が藤原啓治に質問をする形で進んでいくという。上映会の前売り券は3月4日よりチケットぴあ、新文芸坐窓口で発売開始。(C)臼井儀人/双葉社・シンエイ・テレビ朝日・ADK 2014
2015年03月03日CLASKA Gallery & Shop "DO" 本店では1月25日まで、企画展「西川治が世界で集めた食器バザール」を開催している。○西川治氏が収集した、古今東西の食器が集合同展は、写真家、文筆家、画家、そして料理人として、テレビ・雑誌などで活躍する西川治氏が、これまで50年に渡り世界各地で集めてきた食器を一大放出する、期間限定の大食器バザール。会場には、古伊万里の大皿から現代作家もの、アジア、ヨーロッパの食器まで、白磁あり、色絵あり、塗りモノありと古今東西の食器が集合。器好きならずとも楽しめること間違いなしの企画展となっているという。開催日時は、1月21日~25日 11時~19時。会場は、CLASKA Gallery & Shop "DO" 本店(東京都目黒区中央町1-3-18)。また、1月24日 15時~16時には、トークイベント・西川治×日野明子「世界で集めた大皿と料理」を開催。参加無料で、定員は30名となる。
2015年01月23日エードットはこのほど、MUGENと共同で、東京都千代田区の新東京ビルに"もったいない"魚を活用した飲食店「魚治」をオープンした。○"もったいない"を"おいしい"にするプロジェクトが始動同店は、「もったいないアクション」の第1弾。同プロジェクトでは、世の中に存在する、まだ食べられるのに捨てられてしまう"もったいない"食材を活用。同店は、東京中央卸売市場「築地市場」の"もったいない"を解決する飲食店となる。2012年度、同市場で、まだ食べることができる一般廃棄物は2万629トンとなっている。「規定より小さい・大きい、形が少し悪い」「漁や運送でついたほんの小さなキズがある」「獲れすぎ・旬から少しずれている」等の理由で、おいしく食べられる魚が年間数10億円の量で廃棄されているという。同店では同市場の仲卸、山治の全面協力を得て、"もったいない"魚の仕入れを行っていく、としている。所在地は、東京都千代田区丸の内3-3-1 新東京ビル地下1階。営業時間は、昼が11時~14時30分、夜は17時~23時30分となる。
2015年01月08日資生堂トップヘアメーキャップアーティスト・原田忠。同社トップアーティストとして確固たるテクニックを駆使し、ヘアメイク表現の可能性に挑み続ける彼は、『ジョジョの奇妙な冒険』や『テラフォーマーズ』など型破りな作品を世に送り出し、業界を越えたインパクトを起こし続けてきた。その活動はこれまでヘア&メイクに関心が無かった人達の心まで惹きつけている。漫画や映画が好むという彼が生み出す世界観はダークファンタジー。インスパイアされた作品も原田の視点から官能性を孕んだファッションというファンタジーに昇華する。その独特の美意識とクリエーションはどこから生まれてくるのか。 氏にアンケートインタビューを行った。――作品に通ずる構築的な美しさはどのように生まれるのでしょうか。作品のテーマやコンセプトによりますが、一つのエッセンスとして、妖しさや艶かしさを意識し、見る人に感じてもらえるよう表現しています。例えば、男女問わず、体の持つ曲線美や骨格、筋肉の隆起、目元や口元、指先などに意識を払うことで、よりヘアメイク作品としての表現の奥行きや情緒的な感情を醸し出せると考えています。――究極のこだわりがあるように感じます。ディテールフェチなんです。自分はきっと、細部フェチであると思います。自然の造形美や動物、昆虫、絵画や建築などデザインされたもの等々……時間と労力を費やした人の手が作り出した細かい仕事にはとその人の思いを感じて、ついつい魅入ってしまいます。基本的に細かい作業や気の遠くなる作業は嫌いではないです。例えば髪の編み込みは、髪の毛1本1本を丁寧に扱い、制作に時間を要する繊細な作業です。細かいディテールが積み重なって形を成す過程や、作業に集中することで新たな発見に出合える楽しさを見出すことができます。それらのものづくりのエネルギーの結集が作品だと思っています。――妖しい美しさを感じますが、人生で初めてセンシュアリティーを感じた対象はなんですか。1976年公開のアメリカ映画『キングコング』のヒロイン(ジェシカ・ラング)に女性らしい優しさや母性を感じました。時に力強く、時に艶めかしく。キングコングとのコントラストでより際立っていたように記憶しています。その印象は、幼少期の自分の目に強烈に焼き付いた対象と言えます。――原田さんにとってセクシーなアイコンとは?アーマロイド・レディー(漫画『コブラ』のキャラクター)草薙素子(『攻殻機動隊』のキャラクター)キューティーハニー(漫画『キューティーハニー』のキャラクター)キャットウーマン(アン・ハサウェイ、ハル・ベリー、ミシェル・ファイファー)――作品に美しさや官能性を感じるアーティスト・クリエーターがいたら、教えてください。H・R・ギーガー(イラストレーター)空山基(イラストレーター)寺田克也(イラストレーター)荒木飛呂彦(漫画家)池上遼一(漫画家)寺沢武一(漫画家)永井豪(漫画家)――原田さんのクリエーションに裏側にあるものとは?自己に欠けたもの、もしくはまだ見ぬもの、手に入れられないものへの欲求であり羨望。その欲求がより新たな美しさや、価値に向かうことで、自分や周りの他者との美意識の共有化と高次元化を目指すことが、次なるクリエーションにつながる原動力です。――ものづくりをしていて喜びや達成感を得られる瞬間は?作品をイメージし、そのイメージを超える仕上がりと完成度に達した時。また、完成した作品が多くの目に留まるような状況を作り出し、世の中に向けて発信された時。0から1を生み出す一連の流れが、イメージ通り達成できた瞬間です。【原田忠プロフィール】1971年生まれ。群馬県沼田市出身。航空自衛隊航空管制官を経て、資生堂傘下のヘア&メイクスクールSABFA卒業後、2000年資生堂入社。資生堂「ウーノ」の宣伝広告のヘアディレクター、ニューヨーク・パリコレクションでのヘアメイクチーフ、メンズファッショントレンドのヘアメイク分析や予測、ヘア商品開発などを行う。美容業界最高峰の権威を誇るジャパンヘアドレッシングアワードのグランプリを04・12年に2度獲得、その他受賞歴は美容業界内で最多のタイトルホルダー。13年開催した個展「原田忠 全部!! Ver.5.0」(目黒)と、「Japan Original Beauty」展(銀座)の中で発表された『ジョジョの奇妙な冒険』とのコラボレーション作品は、そのクオリティーの高さから国内外で大きな話題になり、来場者数8,000人(10日間)を超える動員、公式HP期間限定の作品公開では300万を超えるアクセス数を記録するなど、ヘア&メイクの枠を超えた革新的なクリエーティブ活動に業界内外から注目が集まる。著書に『一流の男のボディケア』(PHP研究所)がある。
2014年12月23日