コロナ禍で目立ったヒット曲も少なく、当初は低迷が予想されていた『第71回NHK紅白歌合戦』。しかし、結果は2年ぶりとなる視聴率40%超えを記録するなど高評価。今年の“立役者”となった一人が、『香水』で大ブレークを果たした瑛人(23)。歌詞にあるウランド名「ドルチェ&ガッバーナ」を歌うことができるかにも注目されたが、見事、歌唱に成功した。そんな瑛人の母親への“お年玉”も規格外だったようだ。「瑛人くんのお母さんは神奈川県にあるスナックで働いていて、常連からも大人気でした。しかし、息子の大ブレークで取材が殺到したこともあって、お店に迷惑をかけまいと昨年末に自ら退職したそうです。お母さんには将来的に、音楽を生業にしたい若者を応援できるようなライブバーを経営したいという夢があるそうです。瑛人くんも大賛成していて、出資することを考えているそうです」(スナックの常連客)40%大台突破に貢献したのはアーティストだけではない。初司会とは思えぬ名さばきで紅組を勝利に導いた二階堂ふみ(26)は歌でも大活躍。また二階堂も出演した朝ドラ『エール』のキャストたちが美声を披露した特別企画には“大集合”する案もあったようだ。「実は岩城新平役の吉原光夫さん(42)や、二階堂さんの母を務めた薬師丸ひろ子さん(56)が出演する案もあったそうなのですが、時間の関係で泣く泣く諦めたそうです」(前出・NHK関係者)「女性自身」2021年1月19日・26日合併号 掲載
2021年01月04日シス・カンパニー公演『23階の笑い』が、5日に東京・世田谷パブリックシアターで初日を迎えた。同作は劇作家のニール・サイモンが若かりし頃に放送作家として参加していたアメリカのバラエティ番組の舞台裏をモチーフにし、1993年にアメリカ・ブロードウェイで初演を迎えた喜劇。敬愛の念が強いがゆえに、2013年上演の『ロスト・イン・ヨンカーズ』まで、ニール・サイモン戯曲演出に踏み切れなかったという三谷幸喜だが、この度、2作目の演出作として、同作に取り組んだ。瀬戸康史、松岡茉優、吉原光夫、小手伸也、鈴木浩介、梶原善、青木さやか、山崎一、浅野和之といった巧者たちが集った。マンハッタンの高層ビルの23階に構えた事務所に行き交う放送作家たちが織り成す人間模様、人情の機微、そして何よりも渦巻く笑いの数々が特徴的な同作は、全員が稽古期間中も常時マスクを身に着け、????キャスト・スタッフ一丸となって本作を練り上げてきたという。本公演でも徹底した感染症拡大防止対策を行い、観客同士の接触を極力防止するために、座席のひじ掛けにパーテーションを設置するなどの対策を講じた。○演出・上演台本:三谷幸喜 コメントニール・サイモンの名前は知っていても、作品は観たことがないという人。作品を観たことはあっても、笑ったことはないという人。ぜひ劇場に来て下さい。さんざん笑った後にちょっぴりしんみりして、最後は温かい気持ちで帰ることが出来る、まるで僕が書いたような作品になっています。後悔はさせません!撮影:宮川舞子
2020年12月05日黙していると強面(こわもて)。でも、ミュージカル『レ・ミゼラブル』の主人公・バルジャンや、ドラマ『エール』の馬具職人・岩城など、吉原光夫さんの演技を見れば、内に秘めるまっすぐな情熱や真面目な人柄が伝わってくる。ただ、今回出演する舞台『23階の笑い』は、これまでのイメージを覆すようなコメディ。自身もオファーを受け、「エッて50回くらい言ってから」出演を決めたとか。そうは見えないかもしれないですが、稽古場に通うのが本気で楽しいです。「僕は、これまでコメディを追求してこなかった人間で、そもそも笑いがわからないんです。これだけ大きな振り幅のものって初めてだし、ミスキャスティングなんじゃないかと思いつつ…。いま42歳で、新しいことに挑戦するのが無性に怖くなったりして、凝り固まりそうな部分があるんです。でもいまは、自分よりキャリアも年齢も上の百戦錬磨の方がたに囲まれて、1年生になった気分で稽古場に通えているんです」共演に名を連ねるのは、浅野和之さん、山崎一さん、梶原善さんら、今回の演出を手掛ける三谷幸喜さんの作品でもお馴染みの面々。「コメディックな方向に演技を振るのって、すごく勇気がいることだと思うんです。客席からウケるウケないっていうことに対する抵抗力というか。僕がどうしようかって迷ってる間に、みなさんはそこをポーンと飛び越えていく。そのジャンプ力がすごい。自分が演じてて、まだ楽しいとは思えないけど、このメンバーと23階の笑いっていう部屋に一緒にいるのは本気で楽しいです」そう言ってから、「僕、こういう顔なんで、そういうふうに思われてないと思うんですけど…」とボソッ。逆にこちらは、この生真面目すぎる姿に、思わず笑みが漏れ出てしまうが、本人はまだまだ悩みの淵に。「最初の本読みで、自分が求められているものと全然違うものを演じているのを感じたんです。それに気づいた瞬間から、全部捨てて、これまで無しだと思っていたものを試している段階で、苦しいは苦しいです」朝ドラへの出演、初の三谷作品と、新しい挑戦が続いている。「劇団四季を出て、小川絵梨子という演出家に出会ったとき、演劇の世界ってこんなに広くて、まだ知らないことがいっぱいあるんだって思ったんです。まさに目から鱗でした。そこから知らないままで終わってしまうことが怖くなったんですよね。いいなと思ったら、とりあえず出かけていくようにしています」シス・カンパニー公演『23階の笑い』12月5日(土)~27日(日)三軒茶屋・世田谷パブリックシアター作/ニール・サイモン演出・上演台本/三谷幸喜翻訳/徐賀世子出演/瀬戸康史、松岡茉優、吉原光夫、小手伸也、鈴木浩介、梶原善、青木さやか、山崎一、浅野和之S席1万2000円A席1万円B席8000円1階補助席9000円(すべて税込み)シス・カンパニー TEL:03・5423・5906(平日11:00~19:00)1953年のNY。高層ビルの23階にある人気コメディアン・マックス(小手)のオフィスでは大騒動が巻き起こっていた。大衆受けを望むテレビ局上層部が厳しい要求をつきつけてきて…。よしはら・みつお1978年9月22日生まれ。東京都出身。劇団四季を経て、数々の舞台に出演する傍ら、演出も手掛ける。NHK連続テレビ小説『エール』岩城役でも注目される。※『anan』2020年12月9日号より。写真・小笠原真紀インタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2020年12月05日NHK連続テレビ小説『エール』(毎週月~土曜8時~放送中。※土曜は1週間を振り返ります)は、音楽が題材とあって、俳優陣もミュージカル界で活躍する人がいっぱい!「裕一と音の人生に大きな影響を与えていくだけに、実際に演じていただくキャストの皆さまも、お芝居はもとより歌が得意な方々となりました」ミュージカル俳優が多く起用された理由をそう語ったのは、『エール』制作総括の土屋勝裕さん。「実は、古山裕一さんのモデルとなった古関裕而さんは、日本での本格的なミュージカルの黎明期に、数多くの舞台の音楽監督を務め、日本のミュージカル発展に大きく貢献された方なのです」(土屋さん)そろった顔ぶれを見た演劇ライターの上村由紀子さんは「役どころに納得いく方ばかりで、キャスティングに愛を感じます」と称賛。あの気になるキャストは、舞台上ではどんな姿を見せるのか?上村さんにコメントをいただきました!■岩城新平役・吉原光夫(41)「劇団四季在籍時には、『ライオンキング』のシンバとその父・ムファサの2役を演じた稀有な俳優。懐が深く、人間力あふれる人柄で『レ・ミゼラブル』のジャン・バルジャンそのものという印象。『エール』では無骨な役柄でセリフも少なめですが、この先の展開が楽しみです」(上村さん・以下同)■御手洗清太郎役・古川雄大(32)「ミュージカル『テニスの王子様』で一躍有名に。少女漫画から抜け出たミステリアスな王子様というイメージです。舞台ではどちらかというと、シリアスで生活感がない役を演じることも多く、ミュージックティーチャー役はターニングポイントになりそう」■山藤太郎役・柿澤勇人(32)「高1のとき『ライオンキング』を見て舞台の世界を目指したそう。祖父、曽祖父が伝統芸能の人間国宝で、芸を極めることの厳しさを知っているため当初大反対。それをはね返した努力の人です。劇団四季在籍時から幅広い役柄に挑戦し、ファンの間では“カッキー”と呼ばれています」日本のミュージカルのDNAを引き継いだキャスト陣に今後も乞うご期待!「女性自身」2020年6月9日号 掲載
2020年05月30日NHK連続テレビ小説『エール』(毎週月~土曜8時~放送中。※土曜は1週間を振り返ります)は、音楽が題材とあって、俳優陣もミュージカル界で活躍する人がいっぱい!「裕一と音の人生に大きな影響を与えていくだけに、実際に演じていただくキャストの皆さまも、お芝居はもとより歌が得意な方々となりました」ミュージカル俳優が多く起用された理由をそう語ったのは、『エール』制作総括の土屋勝裕さん。「実は、古山裕一さんのモデルとなった古関裕而さんは、日本での本格的なミュージカルの黎明期に、数多くの舞台の音楽監督を務め、日本のミュージカル発展に大きく貢献された方なのです」(土屋さん)そろった顔ぶれを見た演劇ライターの上村由紀子さんは「役どころに納得いく方ばかりで、キャスティングに愛を感じます」と称賛。あの気になるキャストは、舞台上ではどんな姿を見せるのか?上村さんにコメントをいただきました!■佐藤久志役・山崎育三郎(34)「『レ・ミゼラブル』のマリウス役に憧れ、子役を経て役を勝ち取った実力者。真面目で人を巻き込む力があるミュージカル界のプリンスの1人です。久志役はクドくならないギリギリの線で攻めているところが面白いですよね。育三郎さんが映ると画面が華やかになります」(上村さん・以下同)■夏目千鶴子役・小南満佑子(23)「学生時代に『レ・ミゼラブル』のオーディションを受け、のちにコゼット役に。岩城新平役の吉原光夫さんとは『レ・ミゼラブル』で義理の親子役で共演。海外の声楽コンクールでも受賞歴の多い実力派です」■藤丸役・井上希美(28)「劇団四季での『美女と野獣』のベル役で知られています。『エール』では裕一との共演シーンが多いようですね。四季を退団されてまた違う存在感を見せてくれると思います」日本のミュージカルのDNAを引き継いだキャスト陣に今後も乞うご期待!「女性自身」2020年6月9日号 掲載
2020年05月30日同じ作品を、同じ演出家の同じ演出プランで、イギリスと日本それぞれの俳優やスタッフとともに、それぞれの国で上演する。そんなふたつの国が手を組み立ち上げられた企画により、昨年、演劇の本場・ロンドンで制作・上演されたミュージカル『VIOLET』。現地の演劇賞に6部門ノミネートされるなど高い評価を受けた舞台が、ついに日本に上陸する。このチャレンジングな企画を担う演出家として抜擢されたのが藤田俊太郎さん。人種も文化も宗教観も違う国での現地スタッフとの創作活動は容易なものではなく、「計り知れない涙の量と、互いの価値観をぶつけ合う議論があった」そう。好評を博したロンドン公演を経て、待望の日本版が上演。「ロンドンでは何度も打ちのめされました。自分の知らない感性とも出合いましたし、僕の希望が叶わなかったこともありました。それでも、ロンドンでの経験は自分にとって財産でしかないし、総じていい作品になったと思います」今作は、幼い頃に負った顔の傷により人目を避けて生きてきた主人公・ヴァイオレットが、傷を癒すといわれる男に会うために長距離バスに乗って旅に出る物語。「バスを世界や人生のメタファーとして、自分で次の一歩を踏み出していく物語です。違う人種や価値観を持った人たちが同じバスに乗って旅をするというのは、まさにこのカンパニーも、この作品も同じ。違う人間同士が集まれば、どうしたってわからない感性や価値観は出てくるし、そのなかには受け入れ難いことも出てくる。それでも、相手を理解しようと努力することはできるし、その可能性を探っていくことが演劇なんじゃないかと思うんです」ロンドン公演の成功を踏まえつつ、現在、日本版の稽古が進行中。「いま現場では、毎日テキレジ(上演台本の細かな修正)がおこなわれています。キャリアや年齢は関係なく俳優たち全員が、同じ土壌で自分の価値観を持ってディスカッションに参加し、この戯曲の神髄に近づくために意見をぶつけ合っています。ロンドンとはまた違う、日本版キャストならではの舞台をお届けできるんじゃないかと思っています」ふじた・しゅんたろう1980年4月24日生まれ。秋田県出身。東京藝術大学を経てニナガワ・スタジオに入った後、蜷川幸雄の演出助手に。近作に祝祭音楽劇『天保十二年のシェイクスピア』など。ミュージカル『VIOLET』1964年、アメリカ南部の片田舎に暮らすヴァイオレット(唯月・優河/Wキャスト)は、幼い時に受けた顔の大きな傷を治したいと、長距離バスの旅に出た。そこで彼女はさまざまな人々の多様な価値観に触れ…。4月7日(火)~26日(日)池袋・東京芸術劇場 プレイハウス音楽/ジニーン・テソーリ脚本・歌詞/ブライアン・クロウリー原作/ドリス・ベッツ『The Ugliest Pilgrim』出演/唯月ふうか・優河(Wキャスト)、成河、吉原光夫ほか全席指定1万2000円ほか(税込み)梅田芸術劇場 TEL:0570・077・039ロンドン公演は、客席が対面式、回り舞台でバスの旅の臨場感を演出。日本公演では舞台上に仮設客席を組み4方向から囲むスタイル。2019年のロンドン公演より。Photo by Scott Rylander※『anan』2020年4月8日号より。写真・中島慶子インタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2020年04月07日6月7日(金)今夜の日本テレビ系「金曜ロードSHOW!」枠では、実写版『アラジン』の本日公開を記念して、2017年に公開され大ヒットした実写版『美女と野獣』を本編ノーカットで地上波初放送する。ある城に若く美しく傲慢な王子が住んでいた。ある日の夜に城を訪れた老婆が美しい魔女に姿を変え、城に呪いをかけてしまったことで、王子は醜い野獣に、使用人たちは家財道具に変えられる。魔法のバラの花びらが全て落ちるまでに誰かを心から愛し、愛されなければ、永遠に醜い野獣のまま。その城と美しい王子の存在が忘れられてから、長い時が過ぎた。発明家の父・モーリスと暮らす美しく聡明な女の子・ベルは、腕力だけが自慢の村の人気者・ガストンからアプローチを受けていたが、彼には魅力を感じず求婚を断り続けていた。そんなある日、市場からの帰りに野獣の城に迷い込んだモーリスが行方不明に。父を探して城を訪れたベルはモーリスに代わって自らが捕らわれの身となってしまう。家財道具に姿を変えられていた使用人たちはベルが魔法を解く“カギ”となるのではないかと考え、野獣とベルが結ばれるよう手を尽くすが、ベルは野獣とぶつかり合い城を飛び出してしまう。しかし外は危険な森。狼に襲われたベルを助けようとした野獣は深い傷を負いベルは再び城へ戻る。そして共に過ごす中でベルは野獣の優しさと聡明さに惹かれ、野獣もベルに心を開いていく…というストーリー。ベル役を『ハリー・ポッター』シリーズのハーマイオニー役で世界中から支持を受けたエマ・ワトソンが演じるほか、野獣の姿となった王子には『ナイト ミュージアム/エジプト王の秘密』などのダン・スティーヴンス。ガストンには『ワイルド・スピード』シリーズのルーク・エヴァンスといったキャスト。日本語吹き替え版にはエマ・ワトソンにミュージカル「レ・ミゼラブル」「ミス・サイゴン」などの昆夏美、ダン・スティーヴンスに「エリザベート」大河ドラマ「西郷どん」などの山崎育三郎、「劇団四季」で数々の舞台出演を重ねてきた吉原光夫、「逃げるは恥だが役に立つ」や大河ドラマ「真田丸」などで俳優としても知られる藤井隆。そのほか村井國夫、戸田恵子、小倉久寛、岩崎宏美、池田優斗、濱田めぐみ、松澤重雄、島田歌穂といった豪華なメンバーを迎える。金曜ロードSHOW!『美女と野獣』は6月7日(金)21時~日本テレビ系で本編ノーカット地上波初放送。実写版『アラジン』は公開中。(笠緒)■関連作品:美女と野獣 (2017) 2017年4月21日より全国にて公開© 2016 Disney. All Rights Reserved.
2019年06月07日5月下旬、まだ明かりも目立たない東京・吉原のネオン街。広瀬すず(20)、山口智子(54)、比嘉愛未(32)に岡田将生(29)、リリー・フランキー(55)らという豪華メンバーが集まっていた。ご存じ、朝の連続テレビ小説『なつぞら』(NHK)東京編の出演者たちだ。平均視聴率20%超えと絶好調をキープし続けている。彼らが入っていったのは桜鍋で有名な老舗店だった。「会員制で、1日数組のみの完全予約制です。吉原で最後に残った料亭を引き継いだ、地元では知らない人はいない、由緒ある名店です。食事のメニューは馬肉を中心としたコースのみで、お酒代込みで、1人2万円程度でしょうか」(地元の常連客)桜鍋は馬肉をすき焼きのようにして食べる、明治時代から愛されてきた東京の伝統料理。精力がつくメニューとしても知られる。「昨年6月から始まった『なつぞら』の収録もちょうど1年。広瀬さんは以前から、出演者たちから『夏バテしないよう、みんなでスタミナのつく料理を食べに行こうよ!』と誘われていたそうです。6月が広瀬さんの誕生月ということもあり、同じく6月生まれの比嘉さんとともに合同誕生会を開くことになったようです」(番組関係者)『なつぞら』の収録現場で、広瀬を娘のようにかわいがっているのがおでん店『風車』の女将を演じる山口だという。「山口さんは『純ちゃんの応援歌』で平成最初の朝ドラヒロインを演じました。今回、平成最後のヒロインとなった広瀬さんに『平成つながりだね!』とひとからならぬ縁を感じ、積極的に声をかけています」(前出・番組関係者)広瀬演じる奥原なつの“東京の母”並みの世話の焼き方だとか。制作関係者は言う。「朝ドラ30年ぶりの登場となる山口さんはヒロイン経験者だけあって現場をよく見渡していて、特に広瀬さんのことは目にかけています。アニメーターの役柄ゆえ、休憩時間にも色彩やトレースの練習をしている広瀬さんに、あまり根を詰めさせないよう、雑談したり、リラックスできるような気づかいを見せています。基本的にフレンドリーでオープンな性格の山口さんは、広瀬さん以外の出演者の面倒もよくみています。岡田さんは今回“歌とタップダンスが好き”という設定なのですが、素の岡田さんはそれほど得意ではないようで、レッスンでも相当苦労していました」そこで“東京の母”山口が“息子”岡田に助け船を出したという。「彼女は20代のころ夢中になったフラメンコを3年前から本格的に再開したそうで現場で披露するダンスも“キレ”が抜群なんです。劇場付きの元ダンサーという役柄同様に、岡田さんにもダンスをレクチャーしていますね。ダンスは基本的に振付師が考案していますが、彼女は意欲的に自分の意見を出しています。広瀬さんも17年の映画『チア☆ダン』でダンス漬けの日々を過ごしたことがあるので、岡田さんの苦労がわかったんでしょう。空き時間に3人で仲よくダンスのステップを踏む一幕もありました」(前出・制作関係者)そんな気の置けないメンバーが集まった“東京決起集会”。なぜ舞台となる新宿ではなく、吉原だったのだろう。「『なつぞら』東京編は昭和30年が舞台。今の新宿には古きよき街並みの面影はほとんど残っていません。当時の風情を感じられる場所ということで、下町界隈になったようです」(前出・番組関係者)広瀬と比嘉は、吉原が初めてだったようで、店に入ってしばらくすると座敷の窓を開け放って、通行人や車が行き交う、ネオンが灯り始めた吉原の様子に見入っていた。1次会が終わったのは入店から約3時間が過ぎた夜9時過ぎだった。店から出てきた一行は2台のタクシーに乗り込んだ。向かったのは、鶯谷。無数に並ぶラブホテル街のど真ん中で止まると、一行はホテルの合間にポツンとたたずむ会員制バーの中に入っていった。2時間ほどこのバーで過ごすと、夜11時過ぎに一行が店から出てきた。みんな、赤ら顔に見える。広瀬と比嘉は肩を組み、大通りのほうへ歩いていく。この日、広瀬と比嘉、山口の朝ドラヒロイントリオは、偶然にもみんなトップスが白で統一。周囲のネオンよりひと際明るいオーラを放っていた。1台目のタクシーに最初に乗り込んだのは、現役朝ドラヒロインの広瀬だった。翌日は朝から収録なのだろうか。みんな笑顔で手を振って広瀬を見送った。この日のスタミナ鍋で、なつの笑顔はさらに輝くはずだ。
2019年06月05日アイドルグループ・乃木坂46の生田絵梨花が19日、東京・帝国劇場で行われたミュージカル『レ・ミゼラブル』の初日会見に、福井晶一、吉原光夫、佐藤隆紀、濱田めぐみ、森公美子とともに登場した。同作はフランスの作家・ヴィクトル・ユゴーの同名小説を原作に、1985年ロンドンで初演。以来、世界中で上演されており、日本では1987年の初演から公演数は3,172回を数える。19世紀初頭のフランスを舞台に、社会情勢や民衆の生活を描いていく。前回と同じくコゼットを演じる生田は「演出家さんも変わったり、キャストも半分くらい新しくなったり。私自身も2年たってから演じるということで、また新鮮な気持ちで一から取り組めています。キャストの皆さんとまた新たな長い旅を1日1日、しっかりと生きていきたいと思います」と意気込む。前回は、キャスト陣の中で1番年下だったという生田だが、「今回、コゼットの(熊谷)彩春ちゃん、マリウスの三浦(宏規)くんも年下で、『これはどうするんですか?』と質問されたり」と稽古を振り返る。「ちょっとお姉さん的ポジションになることに、最初はすごくふわふわしてたんですけど、稽古を重ねるごとに『しっかりしなきゃ』とか、逆にそういう子たちのフレッシュさを見て、私は今度はどこを広げられるかなとか、今までの私だけじゃないところをどう追求しようかなとか、刺激を受けさせてもらっています」と語った。東京公演は帝国劇場にて2019年4月19日〜5月28日(プレビュー公演 4月15日〜4月18日)。他、名古屋公演、大阪公演、福岡公演、北海道公演と全国ツアーを予定している。
2019年04月19日ミュージカル『レ・ミゼラブル』の初日会見が19日に東京・帝国劇場で行われ、福井晶一、吉原光夫、佐藤隆紀、濱田めぐみ、生田絵梨花、森公美子が登場した。同作はフランスの作家・ヴィクトル・ユゴーの同名小説を原作に、1985年ロンドンで初演。以来、世界中で上演されており、日本では1987年の初演から公演数は3,172回を数える。19世紀初頭のフランスを舞台に、社会情勢や民衆の生活を描いていく。役者出身の演出補に変わり、「旧演出、新演出の間のシンプルなものを提示されている」(吉原)、「それぞれの個性を引き出してくれてる」(福井)と変化を語るキャスト陣。一方、初出演となった佐藤は「このナンバーをもうちょっと楽に歌えるかなと思ってたんですけど、流れで行くと、なんでこんなにきついんだろう、みたいな」と苦笑する。「バルジャンの先輩から『やった人じゃないとわかんないんだよ』って言われて、本当にそうだな。1人の人生をかけぬけて生きていくことのエネルギーは、見ている以上に大きいものだった」と、心境を明かした。福井は「シュガー(佐藤)が33歳でジャン・バルジャンということで、余計な予備知識なく飛び込んできてくれて、逆にハッと気づかされる。どんどん質問してくれるので、惜しみなく共有しながら稽古をすすめていきました」と、新キャストからの刺激を実感。吉原も「前回前々回は、ジャベールと2役やってたので、ディスカションする暇もなかった」と振り返り、「今回3人でいろいろ話し合ったり語ったりする時間がすごくとれた。3人で話したことをまずシュガーがやってみて、こうなるんだって検証したり。シュガーが入ったことで自分のやってることを具現化できた」と、チーム感が増した様子だった。森は、夫役で新キャストの斎藤司について「お笑いの仕事がなくなるんじゃないかってくらい真面目なんですよ。きちきちやるので、『こうですよね』確認してくれて、『斎藤さんなりにやれば』と言うんですけど、本当に真面目!」と語る。「たぶん、レミゼが終わったあと仕事が減るだろうと思うので、ミュージカルの方で仕事を入れてあげてください」と訴えた。また、初日前の気持ちを色に例えたキャスト陣は、「青。すがすがしい気持ちと、青い炎を燃やしたい」(福井)、「朱色。新しい化学反応だし、赤というより、あったかいものもあって見守ろうという感じ」(吉原)、「黄色。やってやるぞという気持ちと、芝居の中での神とのつながってく光につながってくイメージ」(佐藤)、「白金です。カーテンコールのときに白金の光に包まれているような充実感を得て、お客様も共有して、思いがひとつになる」(濱田)、「黄色。コゼットは光を宿す存在だと思うので、輝かしい、光のようなイメージ」(生田)とそれぞれのイメージを表す。最後の森は「トリコロールです。今回(ノートルダム)大聖堂が火災に見舞われて、フランス国民みんなが落胆している。フランスという大きな国が一つになって、再現しようとしている。私たちは自由に向かって前に行くわけですけど、フランスの国旗から力をもらえたかな」と、パリの火災に触れる。「少しでもこの作品をやってる限りは募金したいなと思って。日本も震災のときにいろいろ助けてもらってますから」と涙を見せた。東京公演は帝国劇場にて2019年4月19日〜5月28日(プレビュー公演 4月15日〜4月18日)。他、名古屋公演、大阪公演、福岡公演、北海道公演と全国ツアーを予定している。
2019年04月19日日本初演から30余年を迎えたミュージカルの金字塔『レ・ミゼラブル』が全国5都市で上演される。動乱期の19世紀フランスを舞台に、19年間投獄されていたジャン・バルジャンが仮出獄となり、真っ当な人間になろうと再生する姿を軸に描かれる。歴代最年少の32歳で演じて以来、今回が5度目のジャン・バルジャン役となる吉原光夫。「またあの世界を見たくなる」と心底惚れ込む作品の魅力について取材会で語った。ミュージカル「レ・ミゼラブル」チケット情報2年ぶり5度目のバルジャン役に吉原は「不器用なので、本当にたくさんの時間を得ないと成長できない」と、これまでの足跡を振り返る。初挑戦した2011年は「レジェンドと呼ばれる方々と同じ楽屋で過ごし、毎日を生きることに必死過ぎて記憶にない」と笑う。続く2013年はジャベールとの二役を演じたが、休演者が出たため、プレビュー公演から約1ヵ月半の間、大半の公演にバルジャン役で出演。「自分が倒れたら公演がクローズするという状況で、ただ役を務めることに集中した」。次こそそれぞれの役を深めたいと挑んだ2015年。「二兎を追う者は一兎をも得ず状態になるぞ、どうすんだ光夫!と自問自答の末、追い詰められている間に終わっていました(笑)」。そして前回の2017年公演で「やっと地に足付き始めた気がします」。それまで聖人的な印象で描かれてきたバルジャンは2013年から「泥にまみれた“犬”が正しい人になろうとする」新演出に。「当時演出のジョン・ケアードに言われた、常に第六感で神を感じているという点と、(彼を追う警部)ジャベールに銃口を向ける時は『本気で殺そうと思ってください』と言われたことは今も心に残っている」と言う。人間は常にやるかやらないかの選択に迫られ、生きている。「自分は真っ当に生きようとしてきたけど、これまでの選択に間違いはなかったのか。神よ!と、彼は最後まで苦悩し迷っている」。完成形を見せたくないとの思いもあり、「何度演じてもバルジャンはこうだと定まらない。常に光と影がうねっているイメージです」。大きな物語のうねりの中でさまざまな表情を求められる役者たち。「音程ひとつにも役の光と影の心情が完璧に表現されている」シェーンベルクの音楽など魅力は尽きないが、最大の見どころはバルジャンの不完全さにあると見る。「誰もがバルジャンの人生を疑似体験しているんじゃないかな。彼の人生に自分の人生を照らし合わせることで、自分自身も正しくあろうとか、変わろうとする。自分もそこに惹かれるし、この作品が長く愛される理由だと思います」。公演は4月15日(月)よりプレビュー公演の後、4月19日(金)に東京・帝国劇場で開幕。6月に愛知・御園座、7月に大阪・梅田芸術劇場メインホール、7月末から8月に福岡・博多座、9月に北海道・札幌文化芸術劇場hitaruで上演される。大阪公演のチケットは3月23日(土)一般発売開始。2月24日(日)から3月4日(月)までプレリザーブ受付。取材・文:石橋法子
2019年02月22日ミュージカル『レ・ミゼラブル』の製作発表会見が1月23日に開催された。全世界での観客総数は7千万人を突破した、世界の演劇史を代表する作品のひとつ。日本でも30年以上の長きにわたって上演を重ねている。この日は出演者72名が登壇する華やかな会見となった。【チケット情報はこちら】ヴィクトル・ユゴーの同名小説を原作に、19世紀初頭のフランスの動乱期に生きる人々の姿を描く群像劇。パンを盗んだことから19年投獄されたのち、名を変えながらも新しい人生をまっとうに生きていこうとする主人公ジャン・バルジャン、彼を追う刑事ジャベールを中心に、様々な人々の人生が描かれていく。会見ではキャストが思い思いに、役への意気込みや作品への愛情を語った。22年間マダム・テナルディエ役として出演している森公美子は「この作品はオーディションですので、次は受かる自信がない。今年が最後じゃないかなと思いながら、舞台を務めさせていただきます」とコメント。また『レ・ミゼラブル』は同じ俳優が年を重ね、別の役で出演することも多い作品。これまで若き革命家・アンジョルラスを演じていた上原理生は今回、ジャベール役として登板。「まったく違う『レ・ミゼラブル』の世界が見れるのかなとワクワクしています」と話す。1987年の日本初演時はバルジャンの養女コゼットを、その後その母ファンテーヌを、そして前回からマダム・テナルディエを演じている鈴木ほのかは「今年は元号も変わります。昭和でコゼット、平成でファンテーヌ、新元号でマダム・テナルディエ、ますます頑張ってまいります!」と力強く意気込んだ。ジャン・バルジャン役は福井晶一、吉原光夫、佐藤隆紀のトリプルキャスト。初参加の佐藤が「この役をやるには、まだ自分は精神面も技術面も足りない部分がある。いいステージをお届けできるよう、日々精進していきたい」と気を引き締め、前回より続投の吉原と福井はそれぞれ「自分に向き合って精進して、楽しみながら自分を高めていく作品」(吉原)、「本当にバラエティに富んだ素晴らしいキャストが集まって、どんな化学反応が起こるのか僕も楽しみ」と話した。会見では劇中歌7曲の披露も。テナルディエ役として初出演するトレンディエンジェルの斎藤司は、マダム・テナルディエ役の朴路美とともに『宿屋の主人の歌』を軽快に歌った。斎藤は「今まで生きてきた中で一番というくらい、のどの調子が悪かった(笑)。本番はさらに素晴らしいものをお見せできると思う」とコメントし会場を沸かせた。ジャベール役に初挑戦する伊礼彼方は名曲『スターズ』を披露、「自分で望んでオーディションを受けたこの役ですが、いざ歌ってみるととても重たいものがあった。先輩たちが30年築き上げた歴史に、新たな息吹を吹かせたい」と話した。東京公演は4月15日(月)から5月28日(火)まで帝国劇場にて上演。その後6月に愛知・御園座、7月に大阪・梅田芸術劇場メインホール、7月末~8月に福岡・博多座、9月に北海道・札幌文化芸術劇場hitaruでも上演される。
2019年01月25日ミュージカル『マリー・アントワネット』の製作発表が3日、都内で行われ、花總まり、笹本玲奈、ソニン、昆夏美、田代万里生、古川雄大、吉原光夫、シルヴェスター・リーヴァイが登場した。同作は『エリザベート』『モーツァルト!』など数々の傑作を生み出したミヒャエル・クンツェ&シルヴェスター・リーヴァイが手がけるミュージカル。2006年に日本で初演を迎えて以来世界で上演され、今回12年ぶり・新演出版で日本上演される。フランス革命で散った王妃マリー・アントワネット(花總・笹本)と、庶民の娘マルグリット・アルノー(ソニン・昆)、2人の“MA”の運命が交錯する。初演の際にもキャスト候補として名前が挙がったものの、当時は宝塚歌劇団に所属していた花總。「新演出版でも私に役を与えてくださったことに光栄ですし、身の引き締まる思いです」と感謝し、「マリー・アントワネットは、1人の女性として、1人の母親として、フランス王妃として、ものすごく成長を遂げていく。彼女がどんどん変わっていく生き様をぜひ自分なりに追求して、皆様にいろんなことを感じていただけたらいいなと思います」と意気込んだ。初演時はマルグリット・アルノーを演じ、今回出産を経て王妃を演じることとなった笹本は「 体型も戻りましたし、しっかりとドレスを着てマリー・アントワネットとして最後まで立つことができるように頑張りたいと思います」と語る。マリー・アントワネットが当時の王族には珍しく、母乳で子供を育てていた点に注目し「芯の強さを感じましたし、最後まで誇りを持っていた姿を演じたい」と役への思いを明かした。演出家から「フランス革命は、世界で一番最悪な革命だったと言われている」と聞いたというソニンは、「こないだまで(『1789 -バスティーユの恋人たち-』で)革命を信じて戦ってたのに……と思っていたんですけど、人々が革命というのに酔いしれて、自分を見失うような狂気じみた行動が出てくる。全然切り取り方が違うフランス革命を体現していて、深い」と、フランス革命の物語の魅力を分析。昆は「12年前にこの作品に出会ってから大ファンでして、『いつ、また上演されるのかな』とずっと思っていたので、自分が出演させていただけるという驚きと、日々感謝を感じている」と喜びを表した。またマリー・アントワネットの愛人となる、フェルセン公爵を演じる田代と古川の2人は「貴公子」感が大事だという紹介に笑みを浮かべる。田代は「初演を演じた井上芳雄さんが先日稽古場にいらして。お帰りになる時に『どうでした?』と聞くと、(井上は)『ほとんど知らない曲だった』と。それくらい新鮮に見てくださったようです」と、新演出版の違いを明かした。一方古川は「光夫さんから『君だけ、(『花より男子』の)道明寺みたいだね』言われて。僕も万里生さんの衣装を見てちょっとびっくりしたんですけど、 この衣装のように違いのあるフェルゼンを演じられるように頑張っていきたいです」と語り、周囲の笑いを誘っていた。オルレアン公役の吉原は、マリー・アントワネットについて「この世の中で初めてメディアに中傷された人、嘘偽りで殺されていった人」と分析。「地面がゆるい世の中じゃないですか。なんでもメディアがそう言えばこっちに行ったり」と現代の風潮に苦笑しつつ、「そういう時代の中ですが、自分は何なのかということを、作中の誰もが持っている」と、同作の魅力を表した。キャスト陣は400人のオーディエンスの前で、6曲の歌唱も披露。「100万のキャンドル」(昆夏美+アンサンブル)、新曲の「遠い稲妻」(田代万里生)、「私こそがふさわしい」(吉原光夫)と、歌い上げていく。さらに製作発表に駆けつけたリーヴァイがピアノ伴奏を務めた新曲の「孤独のドレス」(笹本玲奈)、「もう許さない」(ソニン+アンサンブル)、「あなたへ続く道」(花總まり+古川雄大)と続き、会場からも拍手が沸き起こっていた。
2018年09月02日間近で刀を見てみたい人、必見!刀鍛冶・吉原義人(よしわらよしんど)さんが出演するドキュメンタリー番組「4K Katana Project」のブルーレイ&DVD発売に合わせて、2018年8月25日(土曜日)に「吉原義人『刀~温故知新』トークイベント&サイン会」が「刀剣博物館」(東京都墨田区)1階講堂で開催されます。吉原義人さんは次期人間国宝に最も近い人物としても名高く、作品は海外の美術館にも展示されています。今回のイベントでは吉原義人さんが手がけた刀を展示。ガラスケースに入れずに、直接目に触れることが可能なスペースも設けられるので「間近で刀を見てみたい」というアナタにおすすめです。さらに、吉原さんのお弟子さんによる銘切り(刀に作者の銘を彫る作業)の実演や、吉原さんご本人への質疑応答、ブルーレイ&DVDの購入者を対象としたサイン会も行われます。トークイベントの参加は無料ですが、メールでの予約が必要です(アドレス:fanclub@horipro.co.jp)国宝、重要文化財を含む作品を多数収蔵都営地下鉄大江戸線「両国駅」から徒歩5分の場所にある「刀剣博物館」は、日本美術刀剣保存協会の付属施設として昭和43年に開館。平安・鎌倉・南北朝期の古名作を中心に、国宝や重要文化財など国の国の指定認定物件を数多く含むさまざまな年代・流派の作品が収蔵されています。毎月第2土曜日には実物の刀剣を手に持って鑑賞する「本部定例鑑賞会」を開催しています。開館時間は9時30分から17時(入館は16時30分まで)。毎週月曜日は休館日となっています。(画像はプレスリリースより)【参考】※株式会社ホリプロのプレスリリース/PR TIMES※刀剣博物館公式サイト※株式会社ホリプロ
2018年08月05日水戸でプレビュー公演を終えたオリジナルミュージカル『DAY ZERO』が、5月31日に東京・DDD青山クロスシアターで開幕した。今舞台が単独初主演となるジャニーズ事務所所属のふぉ~ゆ~福田悠太は、公開前の会見で「プレビュー公演を終えて、東京公演も落ち着いてできれば!」と少し緊張した表情で意気込んだ。【チケット情報はこちら】しかしゲネプロでは、リラックスした表情で熱唱。戦場への出征が決まってからの不安と恐怖に震える21日間を情熱的に演じきっていた。変わらないはずの日常に、突如タイムリミットが告げられる幼馴染の3人。ある日、弁護士のジョージ(福田)、タクシー運転手のジェームス(上口耕平)、小説家のアーロン(内藤大希)の元へ、召集令状が届く。これから家族と幸せになるはずだった。週末には男友達と飲んだくれ、仕事も頑張り、恋もするはずだった。ずっとそんな日々が続くと思っていたのに……。3人と周囲の人々は、ぼんやりと描いていた未来だけでなく、お互いの関係、自分の過去、今の弱さや大切なものと向き合わざるをえなくなる。出征する日(=DAY・ZERO)まで、あとDAY・21。梅田彩佳と谷口あかりら女性陣は、出征する男たちを送り出さなければいけない苦悩に直面する役を演じる。さらに西川大貴がひとりで10役以上を演じ、揺れ動く人々の不安を浮き彫りにし、作品を支える。原作は2007年にアメリカで公開された映画『DAY ZERO』(主演イライジャ・ウッド)。偶然手に取った深沢敬子(作曲・音楽監督)の声掛けで、高橋知伽江(上演台本)、吉原光夫(演出)とともに日本発のミュージカルとして上演。深沢、高橋のタッグは、2016年、2017年に高い評価を得たミュージカル『手紙』(東野圭吾原作)を手がけている。そこに今回、吉原が加わり、繊細かつ情熱的な演出で、不安に揺れ動く心情を描いた。ミュージカルには珍しく、演奏は中村康彦のギター生演奏のみで贈る。福田は「(徴兵は)日本だと実感がない。どこまでで感じ、ちゃんと演じられるのか」と大変だったが、演出の吉原から多くの話をしてもらったと言う。内藤は「死と結びつけるのはなかなか難しい。吉原さんから「デイゼロは身近なもの」と言われ、家に急に知らない人が来たらと想像して怖くなった」とイメージを膨らませたそうだ。「家族同然」(福田)と言うように、一緒にたくさん話し合い、作品を掘り下げた数日だったことをうかがわせた。東京公演は6月24日(日)まで。その後、26日に愛知、28・29日に大阪で上演。取材・文・撮影:河野桃子
2018年06月01日国内外で最も注目されるアニメーション映画監督の1人・細田守の待望の新作『未来のミライ』。このたび、本作のメインキャラクターの声優陣として、主人公の4歳の男の子・くんちゃんに第7回「東宝シンデレラ」オーディションでグランプリを獲得し、映画・ミュージカル・CMで活躍する新進気鋭の若手女優・上白石萌歌、そのほか黒木華、星野源、麻生久美子、役所広司らのキャストが発表された。細田監督が自ら原作・脚本を手がけた3年ぶりの新作となる本作。甘えん坊の男の子・くんちゃんと未来からやってきた妹・ミライちゃんが織りなす、ちょっと変わった「きょうだい」の物語だ。■上白石萌歌、映画の声優初挑戦!黒木華は細田作品3作目今作が映画の声優初挑戦となる上白石萌歌は、当初ミライちゃんの声優オーディションに参加したところ、くんちゃん役に大抜擢、映画初主演を射止めた。姉は新海誠監督の『君の名は。』で知られる上白石萌音。姉妹揃っての声優業での活躍に期待が持たれる。また、未来からやってくる妹・ミライちゃんを、今作で『おおかみこどもの雨と雪』『バケモノの子』に続いて細田作品3作目の参加となる黒木華。また、くんちゃんとミライちゃんのおとうさん役には、俳優・音楽家・文筆家と多才ぶりを発揮する星野源、おかあさん役を自身も2児の母である麻生久美子。くんちゃんが出会う謎の男をディズニー実写版『美女と野獣』のガストン役も記憶に新しい吉原光夫、くんちゃんのばあば役を映画・ドラマだけでなく、バラエティ番組でも活躍中の女優・宮崎美子、じいじ役を『バケモノの子』で熊徹を演じた俳優・役所広司が務める。上白石さんは、4歳の男の子の声に苦戦しながらも、一緒にアフレコをした先輩キャストと切磋琢磨しながら、持ち前ののびやかな声でくんちゃんを演じきった。共演した黒木さんは「透明感があって、とてもいきいきしている素敵な声」と絶賛、母親役の麻生さんは「4歳の男の子の声にしか聞こえない。ぴったりですごくかわいい」と称賛の声を贈るほどで、細田監督の期待に見事に応えた形となった。今回新たに解禁された予告2の映像では、妹・ミライちゃんの子育てに必死な両親の姿や、くんちゃんが近未来らしき駅の中で「なくしたものは、“自分自身”というわけですね」と問われるシーンなどが、山下達郎が手がけた「ミライのテーマ」に彩られながら描かれている。新たなシーンも加わり、くんちゃんの冒険とその家族の、時をこえた物語の行方にますます期待が高まる。■キャストからコメント到着!上白石萌歌(くんちゃん)最新作が公開になる度に劇場で観ていた細田監督の作品に出演することができ、すごく幸せです。ミライちゃん役のオーディションを受けた帰りに監督から呼び止められ、4歳の男の子を演じることになり、驚きました。くんちゃん役に決まってからは、保育園で4歳の男の子と実際に遊んだり、お話をしたりして、自分が4歳だったころを思い出していました。とても難しい役でしたが、模索しながらも楽しんで挑戦しました。くんちゃんはずっと見ていても飽きないくらい愛くるしい。『未来のミライ』は、細田監督の愛を強く感じる作品です。その愛情を受け取り、くんちゃんとしてしっかり存在したいです。黒木華(ミライちゃん)細田監督作品は、身近な出来事が繊細に描かれているのに、物語の世界観が壮大で勇気をもらうことができます。監督と今作で再びご一緒することができてとても嬉しいです。4歳の子どもが主人公の作品はなかなかないのでとても楽しみにしていました。私自身、姉弟がいるので、妹ができたときのくんちゃんの気持ちにはとても共感するところがありました。くんちゃんが少しずつ成長していく姿が微笑ましく、くんちゃんの冒険を通して、愛情や絆を沢山感じられる作品です。星野源(おとうさん)細田監督の世界に呼んで頂いたことを、とても嬉しく思います。僕が演じるのは、子育てと仕事に奔走し、成長せんともがいている父親です。映像を初めて観たとき、くんちゃんと赤ちゃんのミライちゃんの一挙手一投足があまりにも可愛く、転げ回りました。収録も穏やかで、何か一つの生き物を全員で大事に育てている感覚になりました。いまから公開の日を楽しみにしています。麻生久美子(おかあさん)『時をかける少女』を観たときから細田作品のファンでした。くんちゃんの家族は、我が家の家族構成とよく似ていてとても身近に感じました。私が演じるおかあさんは、ミライちゃんの誕生で赤ちゃん返りをするくんちゃんに手を焼きますが、私も同じことで悩んだことがあったので、共感の嵐でした。子どもはちょっとずつしか成長しませんが、その“ちょっと”が出来た瞬間を見る幸せが、たくさん描かれた素敵な作品です。『未来のミライ』は7月20日(金)より全国東宝系にて公開。(text:cinemacafe.net)
2018年04月11日細田守監督3年ぶりの監督作となる、映画『未来のミライ』が、2018年7月20日(金)より全国東宝系にて公開される。細田守監督が描く“きょうだい”物語『時をかける少女』『サマーウォーズ』『おおかみこどもの雨と雪』、そして『バケモノの子』と日本を代表するアニメーション作品を世に送り出してきた細田守。ヒットアニメーション映画を続々と作り出す細田監督は、国内のみならず海外でも注目を集める人物だ。新作『未来のミライ』 は、『バケモノの子』同様、細田自らが原作・脚本を担当。すでに88の国と地域で公開が決定しており、第71回カンヌ国際映画祭では、1,609本もの応募作品の中から選ばれ「監督週間」として世界初の上映を行った。全20の作品の中で、アニメーション作品が選出されたのは、細田監督のみ。改めて細田守という名を世界にとどろかせた。甘えん坊の男の子と未来からやって来た!?妹が時をこえる旅へ細田守監督3年ぶりの新作は「きょうだい」の物語だ。主人公のくんちゃんは、両親の愛情をいっぱい受けて育った4歳の甘えん坊の男の子。しかし、くんちゃんに妹が出来るとその生活が一変する。生まれたばかりの妹に両親の愛情を奪われ、初めての経験に戸惑うくんちゃん。そんな彼のもとにやってきたのは、自分のことを「おにいちゃん」と呼ぶ不思議な少女“ミライちゃん”だった。未来からやって来た妹・ミライちゃんに導かれ、時をこえた家族の物語へ旅立つ。それは小さなお兄ちゃんの大きな冒険のはじまりだった。細田守監督にインタビュー公開に先駆け、細田守監督にインタビューを実施。最新作『未来のミライ』の制作秘話や作品にかける思いについて話を聞いた。Q.映画『未来のミライ』で細田監督が目指したストーリーはどんなものでしたか。様々な人が自分の子供時代を思い浮かべたり、自分の身近な家族を思い浮かべながら見る作品。ストーリー展開を子供の視点から描く作品は過去にないので描いてみたいと思いました。Q.そのきっかけ何でしょうか。それは息子の一言でした。ちょうど息子が3歳。下の子が生まれた時期でした。毎朝、僕は息子に聞くんです。「今日はどんな夢をみたの?」って。あるとき「大きくなった妹に会ったよ」って息子が言ったんです!いつもは「電車に乗ってた」とか言うのに…「妹が大きな赤ちゃんになっちゃったの?」と聞いたら「違う、お姉ちゃんになった」って。自分の妹の成長した姿に会ったって言うんですよ。「え、面白い!」って驚いて。妹はまだ小さな赤ちゃんなので、どんな女の子になるかも分からない時期です。なんか将来の娘に会ってみたいじゃないですか。夢を見た息子を本当に羨ましく思いました。Q.息子さんの夢をきっかけに作品制作を始めたのですか。はい。そこから想像し始めたのが始まりです。息子に「大きくなった妹と会って何したの?」って聞いたら、そこはいつもの回答で「一緒に電車に乗った」って答えるんですよ。「あ~やることは変わんないんだな」って思いながらこのエピソードも劇中に取り入れました。奥さんにその話をしたら「え、でも私はまだ小さいままがいいな…」って言われてしまい、この言葉もセリフとして取り入れました。Q.お子さんの夢から広がっていったんですね。ただ始めてみると、幼児の男の子を主人公にするってことはとてもチャレンジングでして…。そもそもなんですが、男の子の幼児を主人公にした作品というのは、世界の映画史の中を探してもあまりないんですよ。『クレヨンしんちゃん』は5歳児なんですが、それぐらいしかないです。逆に、主人公とは少し違いますが、メインキャラクターではある『となりのトトロ』のメイちゃん、ほかには『ミツバチのささやき』のアナ・トレント、『ロッタちゃん はじめてのおつかい』のロッタちゃんなど女の子の幼児が主人公の映画はあるんですよね、面白いことに。そういう点からスタッフも当然不安がる。主人公は4歳の男の子と話したときなんて、誰が見るんですか?無謀だ、挑戦的だ、子供が見るんですか?とか言われてしまいました。Q.意外ですね。そうなんです。アニメーションで子供や幼児を描くのって普通だと思いません?これが意外と普通じゃない。実はここ最近、アニメーションで子供を描いている作品なんてほとんどないんです。よもや、主人公になっている作品なんてもってのほか。ともなると、現場も忘れるくらい幼児を描いていないので、子供を描ける人がいない。もちろん脇役で子供が登場することはあります。例えば僕の作品では『サマーウォーズ』『おおかみこどもの雨と雪』などには幼児が登場していることはありました。でも、主役で描くことがいままでになくて現場も対応できない。なので、子供を観察するところから始めました。幼い子供たちをスタジオに連れていってスケッチをして、抱っこして重さや柔らかさを確かめたり。それはキャラクターデザインを描くときや作画がはじまったときなど、何度か行いました。たとえば劇中で階段の昇り降りをするシーンがあるのですが、そのシーンを描くアニメーターが、スケッチブックを構えて階段を降りる子供の姿を観察することもありました。Q.描くのさえ難しい4歳児の世界をどう広げていきましたか?4歳の男の子にとって家の中というのは、彼のほぼ全てじゃないかって思ったんです。そこから家1軒と庭1つで映画を作るという試みを行いました。4歳の男の子は幼稚園には行っていますが、まだ社会生活第1歩目を踏み出したくらい。その歳の子って1歳で大きく変わっていて、4歳より幼い年少さんだと自分のことばっかりでどこにいても一人で遊んでいる。年長さんだとだんだん社会性のある行動をするようになる。でも年中さんはそのちょうど間。微妙な4歳の時期を想像すると、彼の世界は家が中心だなと感じて。そこで、家の中そのものを主人公・くんちゃんの世界であるというように表現するといいんじゃないかなって思ったんです。家からほとんど出ない、家1軒と庭1つで映画を作るという試みそのものも過去に例がなくて、面白いかなって思い浮かびました。Q.確かにくんちゃんの家は傾斜があり個性的なデザインですよね。実際に本当の建築家さんに設計してもらったんですよ。普通だったら、美術監督が美術設定として考えたりすることが多いのですが、自分が家を購入するつもりで、予算はこのくらいで、とかリアルなところまでオーダーしながら作ったんです。なので、映画に登場する家は実際に建てようと思えば建つんです。Q.家のデザインでこだわった点は?新しい家族にふさわしい新しい家にすること。『未来のミライ』では、子育ての方法を含めていまの時代の新しい家族を描いているので、平屋のような伝統的で昔ながらのデザインは取り入れていません。段差を使って家の構造を仕切り、壁をなくす。壁がないので、どこにいても家族みんなのことが見える。主人公くんちゃんの子供部屋は1番下にあるんですが、そこから見上げると他の部屋が見える。4歳の子供が走り回って冒険できるような家にしたいと思って作りました。Q.表現的なことですが段差というキーワードは、細田監督のこれまでの作品に通じるところがありますよね。『時をかける少女』もそんなシーンが印象的に思えました。段差・斜面っていうのは映画にとって重要な要素です。例えば平地だと成り立たない、坂道がないところじゃないと物語が組めないことがしばしばあります。高低差がダイナミックな空間を生み出す。そこに映画的な力が宿ると思うのです。『未来のミライ』では、家はもちろん未来の東京駅のシーンでも段差の要素を取り入れています。地下ホームまでだーんと下がって上がるっていうのも、上下の関係を使った映画的な表現。上にいったかと思えば実は下がってた、そういう要素をどのように使うかというのも監督の腕の見せ所といいますか…。それが分かって頂けたのかカンヌ映画祭・監督週間の上映では、映画の美学みたいのを持ち込んでいるんですねって声をかけていただきました。Q.段差以外に『未来のミライ』でこだわったポイントはありますか。過去の作品では、群像劇とまでは言いませんが、平行していくつかのストーリーが進み、時間とともに話が繋がっていくという流れを作っていたのですが、今回は作品を5つパートに分けました。1番最初は犬のゆっこの話、2番目は妹のミライちゃん、3番目はおかあさん、4番目はおとうさん、最後は自分の話って、家族5人にそれぞれにフォーカスを当てた5つの話を作ってあげたいなって思ったんです。一人ひとりのストーリーを一巡すると、だんだんくんちゃんそのものが変化していく様をみせられたらいいなと思って。特に、1番最後に自分の話に立ち返るっていうのがポイントです。Q.『未来のミライ』で伝えたいテーマは何でしょうか。小さな子供と一緒に過ごす喜びをこの映画を通して味わって欲しいと思います。いま社会っていうのは子供から遠ざかっている気がしていて、少子化の影響もあると思いますが、子供のことをあんまり考えない環境、社会じゃないかと感じていて。でも僕は、子供と過ごす時間や人生、そして子供と過ごす社会っていうのは、すごく大事で得るものが多いんじゃないかと思います。いま子育てをしていて感じるんですけど、小さい子供と過ごしていると、もう一回子供時代を生き直している気持ちになるんです。それは自分の時間がなくなる、お金がかかるとか世間で言われているマイナスな要素を補っても余りあるほどのもの。もっと社会全体が子供を意識して、社会の中に子供がいることを幸せに感じること、そんな幸せがあることを忘れない方がいいと思います。映画を通して、小さな子供と一緒に過ごす喜びを味わって欲しい。僕が子育てで体験していることと同じようなことを観客の皆さんにも体感してもらえるんじゃないかと期待しているんです。上白石萌歌&黒木華が「きょうだい」役に主人公・くんちゃんの声を担当するのは、映画・ミュージカル・CMなど幅広い活躍をみせる新進気鋭の若手女優・上白石萌歌だ。当初ミライちゃんのオーディションを受けていた上白石だったが、細田監督の提案でくんちゃんの声に挑戦。見事に初主演の座を射止めた。また、未来からやってくる妹・ミライちゃんを黒木華が務める。黒木はこれまでも『おおかみこどもの雨と雪』『バケモノの子』と細田作品に出演しており、今回が3度目。時を越えてやってきた妹を魅力たっぷりに演じきる。くんちゃんとミライちゃんのおとうさん役には星野源、おかあさん役には麻生久美子を起用。くんちゃんのばあば役を宮崎美子、じいじ役を役所広司が、そしてくんちゃんが出会う謎の男を吉原光夫が担当する。福山雅治、アニメーション映画へ初の本格出演主人公くんちゃんが時をこえた旅先で出会うキーパーソンには、福山雅治が抜擢。福山のアニメーション映画への本格的な出演は、本作が初となる。細田と福山は、かねてから親交があったが共演は初めて。キャスティングが難航していたこの青年役のイメージに、福山の人間性がぴったり当てはまっていると感じたことから細田監督自らオファーをしたという。オープニング&エンディングテーマに山下達郎オープニング&エンディングテーマを手掛けるのは、山下達郎。細田守とは『サマーウォーズ』以来9年ぶり2度目のタッグとなる。山下達郎自身、映画のオープニングと主題歌の2曲を手掛けるのは初めての試み。オープニングは、アップテンポのポップチューン「ミライのテーマ」、エンディングは切ない曲調の「うたのきしゃ」で山下達郎の歌声が、観客を物語へより深く引き込んでいく。ストーリーとある都会の片隅の、小さな庭に小さな木の生えた小さな家。ある日、甘えん坊のくんちゃん(4歳)に生まれたばかりの妹がやってきます。両親の愛情を奪われ、初めての経験の連続に戸惑うくんちゃん。そんな時、くんちゃんが出会ったのは、未来からやってきた妹、ミライちゃんでした。このちょっと変わったきょうだいが織りなす物語。それは、誰も観たことのない、小さなお兄ちゃんの大きな冒険の始まりでした―。【作品詳細】『未来のミライ』公開日:2018年7月20日(金)より全国東宝系監督・脚本・原作:細田守作画監督:青山浩行、秦綾子美術監督:大森崇、髙松洋平プロデューサー:齋藤優一郎企画・製作:アニメーション映画制作会社 スタジオ地■原作小説『未来のミライ』 560円+税著:細田守発売日:2018年6月15日(金)発行:KADOKAWA 角川文庫刊※児童文庫レーベルの角川つばさ文庫からは6月30日(土)に発売予定、ライトノベルレーベルの角川スニーカー文庫からは7月1日(日)に発売予定。■主題歌:山下達郎「ミライのテーマ/うたのきしゃ」1,000円+税発売日:2018年7月11日(水)<収録曲>M1:ミライのテーマ、M2:うたのきしゃ、M3:僕らの夏の夢(Acoustic Live Version)、M4:ミライのテーマ(Original Karaoke)、M5:うたのきしゃ(Original Karaoke)
2018年03月05日レズビアンの主人公とゲイの父親の別れと再生を描き、ブロードウェイで絶賛を浴びたミュージカル『FUN HOME ファン・ホーム ある家族の悲喜劇』が、2月7日(水)に日本初演を迎える。ミュージカル『FUN HOME ファン・ホーム ある家族の悲喜劇』チケット情報本作は2013年にオフ・ブロードウェイで初演され、2015年にブロードウェイに進出、同年のトニー賞では5部門を受賞(作品賞、脚本賞、作曲賞、主演男優賞、演出賞)した傑作ミュージカル。今作が日本初演となり、小川絵梨子が初めてミュージカルの演出を手掛ける。主人公・アリソンは現在を瀬奈じゅん、大学時代を大原櫻子、幼少期を笠井日向・龍杏美(Wキャスト)の3人で演じ、父ブルースを吉原光夫、母ヘレンを紺野まひる、ベビーシッター兼庭師のロイを上口耕平、アリソンの大学の友人で恋人のジョーンを横田美紀、弟クリスチャンを楢原嵩琉・若林大空、弟ジョンを阿部稜平・大河原爽介(それぞれWキャスト)が演じる。その稽古場に潜入した。最初に登場するのは、漫画家となった現在のアリソン。父が亡くなった年齢(43歳)に差し掛かった彼女は、自ら命を絶った父と自分、そして家族のことを描き始める。そこに現れる、子供時代のしあわせな家族の姿。“調和が取れていてとてもおだやか”な光景に、現代のアリソンはジッと目を凝らす。時の経過によって変色した記憶の断片を見つめなおすために――。幼少期~学生時代の記憶を、現代のアリソンと共に追体験していく本作。けれどただ再現シーンをつなげていくのではなく、そこには案内人(現代のアリソン)がいて、例えば思わず微笑む家族の団欒シーンも、ふと現代のアリソンに目を向けると観客とは違う顔で見つめている。その表情は別の予感を漂わせ、観客の心をざわつかせ、後の衝撃につながっていくのだ。記憶が明らかになるほど「よくある」とは言い難くなっていく物語にグッと引き込んでくれるのは、瀬奈や吉原、大原、紺野、上口、横田と実力派揃いの俳優陣。ひとつの楽曲の中でもグラグラ上下する想いを繊細に表現する歌唱に加え、歌も台詞もない芝居に心を震わされる瞬間も度々あった。また、子供時代のアリソンをはじめ子役たちののびのびとした演技も魅力。稽古前に大人のキャスト達と楽しそうに遊ぶ姿を見かけたが、その関係性が芝居から伝わってくるようだ。作家アリソン・ベクダルによる自伝的グラフィックノベルをもとにした本作。セクシャルマイノリティの父と娘の物語であるが、“理想的な父親”が最後にみせる姿に、誰かを“思い遣る”ということについて、強く問いかけられたように感じた。舞台は2月7日(水)から26日(月)まで東京・日比谷のシアタークリエにて上演。その後、兵庫、愛知を巡演。稽古場映像は左記リンクからご覧いただけます。取材・文:中川實穂
2018年01月30日アイドルグループ・ふぉ〜ゆ〜の福田悠太が、オリジナル・ミュージカル『DAY ZERO』に主演することが23日、明らかになった。同作は2007年にアメリカで公開された社会派映画『DAY ZERO』をミュージカル化。予期せぬ召集令状を受け取った30代の3人の男たちの葛藤と苦悩と決断を描く。舞台単独初主演となる福田は、弁護士のジョージ・リフキンを演じる。さらにタクシー運転手ジェームス・ディクソンを上口耕平、小説家アーロン・フェラーを内藤大希が演じ、元AKB48の梅田彩佳、 元劇団四季の谷口あかり、若手の実力派俳優西川大貴が脇を固める。2016年、2017年に東野圭吾原作『手紙』をミュージカル化し高い評価を得た高橋知伽江×深沢桂子が、上演台本と音楽を担当する。演出は、劇団『響人』を持つ吉原光夫が、外部商業公演での初演出を手掛ける。プレビュー公演は水戸芸術館 ACM劇場で5月25日〜27日。東京公演はDDD 青山クロスシアターにて5月31日〜6月24日、愛知公演は刈谷市総合文化センター アイリスにて6月26日、大阪公演はサンケイホールブリーゼにて6月28日〜29日。○福田悠太コメント福田悠太初単独主演舞台。自分でもなにそれ? という気持ちとゾッとする気持ちと嬉しさと楽しみな気持ちで胸がいっぱいです。やれる限り精一杯やりますので、精 一杯の人間を見たい方は是非遊びに来て下さい。○演出:吉原光夫コメント映画の「DAY ZERO」を見た時に、これは自分達にもいつかは起こる事では?と感 じてしまいました。今の「フランス徴兵制復活」のニュースもそうですが、「その危機」が自 分達のすぐ側にも近づいてる。そのなかで、素晴らしいお二人、脚本高橋知伽江さん、音楽 深沢桂子さんでこの作品を、この時期に、そしてまた、素晴らしいキャストで挑戦できるのはとても意味を感じます。その「意味」に向けて精進します。吉原光夫
2018年01月23日2017年を代表する“主役級映画”といえば、日本のみならず世界的にも大ヒットとなった『美女と野獣』や『ラ・ラ・ランド』。“極上の「映画と音楽」があれば、また明日も頑張れる…”。決して大げさではなく、そんなふうに背中を押してくれた2017年を彩ったミュージカル映画と、2018年に注目の作品をピックアップした。■ミュージカル映画に陶酔した1年!2017年公開作の振り返り『美女と野獣』が2017年国内NO.1ヒット2017年はミュージカル映画が大豊作だった。エマ・ワトソンが主演を務めた『美女と野獣』は、なんと国内興行収入は推定125億円!今年100億円超えとなったのは本作のみで、間違いなく2017年公開作品の中でNO.1のヒット作だ。エマやダン・スティーヴンス、ルーク・エヴァンス、ユアン・マクレガーら英語版のキャストはもちろんのこと、日本語吹替版声優のベル役の昆夏美、野獣役の山崎育三郎を始め、岩崎宏美、吉原光夫、村井國夫といった顔ぶれの豪華さ、その“本気度”も話題となった。さらに、大海原の多面的な美しさの描写と「どこまでも ~How Far I’ll Go」をはじめとする楽曲が全編を彩ったディズニー・アニメーション『モアナと伝説の海』は興収51.5億円を売り上げ、どこまでもキュートで“人間くさい”動物たちが自分の居場所を取り戻すミュージカル・アニメーション『SING/シング』も51億円を超えた。第89回アカデミー賞を席捲した『ラ・ラ・ランド』が日本でも大ヒットそして、ロサンゼルスを舞台に、女優志望のミア(エマ・ストーン)とジャズピアニストのセバスチャン(ライアン・ゴズリング)の恋模様を新旧ミュージカル映画や往年の名作へのオマージュたっぷりに描いた『ラ・ラ・ランド』は、興収43億円超えの大ヒット。第89回アカデミー賞で監督賞、主演女優賞、作曲賞、主題歌賞など最多6部門を獲得した映画賞レースの主役的作品が、日本でこれほどの大ヒットとなるのは珍しいこと。『英国王のスピーチ』でも最終興収18.2億円なので、『ラ・ラ・ランド』は大快挙といえる。いずれの作品も、“何度でも観たい、聴きたい、酔いしれたい”というリピーターたちが劇場に押し寄せたことが大きい。なお、『美女と野獣』や『ラ・ラ・ランド』は、生演奏オーケストラで映画を鑑賞する「シネマ・コンサート」も大好評を博した。■2017年ミュージカル映画、大ヒットのワケを徹底分析!アニメーション編――ディズニー・アニメーション最強スタッフが集結した『美女と野獣』『モアナと伝説の海』『美女と野獣』は、『ドリームガールズ』『シカゴ』(脚本)など傑作ミュージカル映画を手がけてきたビル・コンドン監督と、アニメ版に続いて音楽を担当したアラン・メンケンの手により実写化が実現し、成功を収めた。さらに、そのメンケンが過去に音楽を担当し、アカデミー賞主題歌賞を獲得したディズニー・アニメの名作『アラジン』『リトル・マーメイド』で監督を務めた最強コンビ、ロン・クレメンツ&ジョン・マスカーが、今年は『モアナと伝説の海』という名作を世に贈り出した。――『SING/シング』はハリウッド俳優陣が60曲以上のヒットソングを披露そんな中、『ミニオンズ』『ペット』のイルミネーション・スタジオによる『SING/シング』は、『リトル・ランボーズ』のガース・ジェニングスが監督・脚本を手がけ、マシュー・マコノヒー(吹替:内村光良)、スカーレット・ヨハンソン(同:長澤まさみ)、タロン・エガートン(同:スキマスイッチ・大橋卓弥)、リース・ウィザースプーン(同:坂本真綾)ら、バラエティ豊かなキャストたちがシナトラからテイラー・スウィフトまで60曲以上の多彩な楽曲を歌い、動物たちの個性を後押しした。また、昨年度アカデミー賞授賞式のオープニング、ジャスティン・ティンバーレイクが会場を一気に盛り上げたパフォーマンスを憶えている人は多いだろう。その楽曲「Can’t Stop the Feeling」は、『カンフー・パンダ』『シュレック』のドリームワークス・アニメーションによるミュージカル・アドベンチャー『トロールズ』(ブルーレイ&DVD発売中)の主題歌。ジャスティンが主人公の声と音楽の製作総指揮を手がけ、『ピッチ・パーフェクト』アナ・ケンドリック、『(500日)のサマー』ズーイー・デシャネルなど俳優やシンガーが、ポップで楽しいオリジナル曲やカバー曲を歌い、全米で大ヒット。『SING/シング』と同様、続編が決まっている。ドラマ編――フレンチ・ミュージカルのオマージュが詰まった『ラ・ラ・ランド』『ジュリーと恋と靴工場』さらに、デイミアン・チャゼル監督が『ラ・ラ・ランド』の参考にしたという『シェルブールの雨傘』『ロシュフォールの恋人たち』を彷彿とさせるフレンチ・ポップミュージカル『ジュリーと恋と靴工場』も、日本に上陸した。職なし、金なし、彼氏なしのジュリーが高級靴ブランドの下請け工場で成長していく姿が、現代への風刺を利かせながら真っ赤な靴をはじめとするカラフルな世界観で描かれていた。――映像と音楽がピッタリシンクロした『ベイビー・ドライバー』さらに2017年を振り返るうえで忘れてはならないのが、『ショーン・オブ・ザ・デッド』などのエドガー・ライト監督が、音楽と映像の完全シンクロで生み出した予測不能のクライム・ラブ・アクション『ベイビー・ドライバー』だ。オープニングシーンからとにかく圧巻で、タイトルロールの後、コーヒーを買いに行くベイビー(アンセル・エルゴート)の軽妙なステップも、壁の落書きさえも、全てが曲と歌詞にシンクロしているので要注目。リリー・ジェームズ演じるデボラとの恋、ジョン・ハムらおじさまたちの怪演も見逃せない。■2018年も心躍るミュージカル映画が続々『グレイテスト・ショーマン』――ヒュー・ジャックマン&ザック・エフロンも帰ってきた!『レ・ミゼラブル』で世界中を泣かせたヒュー・ジャックマンが『ラ・ラ・ランド』の音楽チームとタッグを組んだ、オリジナル作品『グレイテスト・ショーマン』で来年ミュージカル映画にカムバック。19世紀半ばに「ショービジネス」という概念を生み出し、庶民に娯楽をもたらした実在の人物P.T.バーナムを演じるヒューは、誰もが聴き惚れる歌声とキレキレのダンスを披露。第75回ゴールデン・グローブ賞ミュージカル/コメディ部門作品賞、主演男優賞、主題歌賞(「This Is Me」)にノミネートされている。2006年~大ヒットした海外ドラマ「ハイスクール・ミュージカル」で世に出たザック・エフロンにとっても久々のミュージカルで、特にヒューとの“対決”デュエット、空中ブランコ乗りを演じるゼンデイヤとの宙を舞うデュエットは必見(2018年2月16日公開)。共同脚本には、『美女と野獣』のビル・コンドンが参加。新鋭のマイケル・グレイシー監督が「『雨に唄えば』や『ウエスト・サイド物語』、『サウンド・オブ・ミュージック』のように“題名を聞くと歌が浮かぶ”作品にしたい」と語るように、耳にした瞬間から夢中になる楽曲を担当したのは、『ラ・ラ・ランド』の「Audition」でアカデミー賞を獲得し、本年度トニー賞6部門受賞のブロードウェイ・ミュージカル「ディア・エヴァン・ハンセン」を手がけたベンジ・パセック&ジャスティン・ポール。まだ30代前半の2人は、ブロードウェイの裏側を描いた海外ドラマ「SMASH/スマッシュ」や、「THE FLASH/フラッシュ」×「SUPERGIRL/スーパーガール」のミュージカル・クロスオーバー・エピソード、さらに上記の『トロールズ』にも楽曲を提供しており、ディズニーの実写ミュージカル「白雪姫」にも起用されている超注目コンビなのだ。『アナと雪の女王/家族の思い出』――『アナ雪』公開から4年。最新作は『リメンバー・ミー』と同時上映音楽がカギを握るディズニー/ピクサー最新作の『リメンバー・ミー』(3月16日公開)と、同時上映の『アナと雪の女王/家族の思い出』は、アナとエルサ、オラフなど人気のキャラクターたちが再登場し、アナとエルサがアレンデール王国で一緒に迎えるクリスマスが描かれるという。初めて2人が一緒に歌う「When We’re Together」ほか新曲が4作も披露される。『Mamma Mia! Here We Go Again』(原題)――10年ぶり、エーゲ海の島に「ABBA」が誘う『マンマ・ミーア!』続編2008年、結婚式を控えたソフィ(アマンダ・セイフライド)が顔も見たことのない父親とバージンロードを歩くため、母ドナ(メリル・ストリープ)が当時交際していた3人の父親候補の中から実の父親を見つけだそうと奮闘する様子を、「ダンシング・クイーン」「マンマ・ミーア」など「ABBA」の大ヒットナンバーが彩った『マンマ・ミーア!』。あれから10年、続編の『Mamma Mia! Here We Go Again』(原題/全米公開7月20日)では、若き日のドナと3人の父親候補との出会いが描かれる前日譚と、結婚式の後日譚が描かれるという。アマンダ、メリル以外にもピアース・ブロスナン、コリン・ファース、ステラン・スカルスガルド、ドミニク・クーパーなどのキャストが再結集。『ベイビー・ドライバー』でもキュートな歌声を聴かせたリリー・ジェームズが、若き日のドナに!父親候補それぞれの若き日を演じるのは、『戦火の馬』ジェレミー・アーヴァイン(ピアース演じるサム)は、『レ・ミゼラブル』ほか『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』にも出演しているヒュー・スキナー(コリン演じるハリー)、『マリアンヌ』のジョシュ・ディラン(ステラン演じるビル)。さらに、アンディ・ガルシアが加わるほか、アマンダ演じるソフィの祖母、つまりメリル演じるドナの母親としてシェールが出演。彼女がミュージカル映画に出演するのは、あの『バーレスク』以来7年ぶり、メリルとの共演は実に35年ぶりとか。『マリーゴールド・ホテル』シリーズの脚本家オル・パーカーがメガホンを取る。『Mary Poppins Returns』(原題)あの『メリー・ポピンズ』がリターンズ!エミリー・ブラント×『イントゥ・ザ・ウッズ』製作陣1964年に映画化され、いまもなお人気を博す『メリー・ポピンズ』の続編『Mary Poppins Returns』(原題/全米公開12月25日)も楽しみな1本。かつてジュリー・アンドリュースが演じた“空飛ぶナニー”メリー・ポピンズ役にはエミリー・ブラント。ロブ・マーシャル監督をはじめ、ディズニー『イントゥ・ザ・ウッズ』の製作チームと再タッグを組む。すっかり大人になったバンクス家のジェーンとマイケルのもとに、メリー・ポピンズが再び帰ってくる物語だという。そのほか、新キャラクターの“ランプライター”ジャック役に「ハミルトン」や『モアナと伝説の海』のリン=マニュエル・ミランダ。ジェーンには『ベロニカとの記憶』「ニュースルーム」のエミリー・モーティマー、3人の子持ちになったマイケルには『パディントン2』のベン・ウィショー。加えて、メリルやコリン、ジュリー・ウォルターズ、さらにオリジナル作品でバート役を演じていたディック・ヴァン・ダイク、アニメ版『美女と野獣』のポット夫人や「ジェシカおばさんの事件簿」のアンジェラ・ランズベリーといった、新旧の豪華キャストが明らかになっている。『ピッチ・パーフェクト3』(原題)――大人になった!?アカペラサークル「ベラーズ」とお別れ『ピッチ・パーフェクト』最終章現在、全米で公開中の『ピッチ・パーフェクト3』(原題)にも注目。2012年、DJを目指す主人公ベッカ(アナ・ケンドリック)が、女子だけの大学アカペラチーム「バーデン・ベラーズ」で個性的すぎる仲間たちに揉まれながら、ライバルとの対決や恋をへて成長していく青春ストーリーと、圧巻のアカペラシーンで想定外の大ヒットとなった『ピッチ・パーフェクト』。日本でも2015年に1作目、2作目が連続公開され、話題を呼んだ。製作と出演、そして2作目では監督も務めたのが女優のエリザベス・バンクス。脚本をNetflixドラマ「ガールボス」のケイ・キャノンが務めている。前作で大学最後のパフォーマンスを世界制覇という有終の美で飾った「バーデン・ベラーズ」。卒業した彼女たちは再集結し、それぞれが自分を取り戻すために「USO」(米陸軍慰問団)のヨーロッパツアーへと向かうことに。『イントゥ・ザ・ウッズ』でシンデレラを演じた歌ウマ女優アナ・ケンドリックに、本シリーズでブレイクしたレベル・ウィルソン、シンガーとしても人気のヘイリー・スタインフェルドらお馴染みのメンバーに、今回は『ジョン・ウィック:チャプター2』「オレンジ・イズ・ニュー・ブラック」のルビー・ローズがライバルバンドのボーカル役で参戦、「ザ・クラウン」のジョン・リスゴーも出演する。2018年は名作ミュージカル映画の続編が続々公開。なお、2019年にはガイ・リッチー監督による実写『アラジン』がミュージカル映画となってお目見えする。次々待機する21世紀のミュージカル映画に、楽しみは尽きない!(text:cinemacafe.net)■関連作品:SING/シング 2017年3月17日より全国にて公開。(C) Universal Studios.ラ・ラ・ランド 2017年2月24日よりTOHOシネマズ みゆき座ほか全国にて公開(C) 2016 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved.モアナと伝説の海 2017年3月10日より全国にて公開(C) 2016 Disney. All Rights Reserved.美女と野獣 (2017) 2017年4月21日より全国にて公開(C) 2016 Disney. All Rights Reserved.
2017年12月30日「2017年(第35回)毎日ファッション大賞」の表彰式が11月29日、都内で行われ、 ハイク(HYKE)の吉原秀明と大出由紀子が大賞を受賞した。表彰式で、吉原は「自分たちなりの信念を持ち、真摯に取り組んできた結果が今回の受賞につながったと思うし、受賞したことで歩んできた道が間違っていなかったと背中を押してもらえたと感じている。今回の受賞は自分たちが考えたことやビジョンを形にしてくれた工場や附属業者の人たち、お店の人、プレスの方たちなどの協力のおかげ」とあいさつ。大出は「1997年に代官山に古着屋をオープンしてから創業20年という節目の年に受賞できてうれしい。グリーン時代からずっとノミネートされていて、とれるとれる詐欺みたいになっていたので、やっぱりとれるんだと思いました」と喜びを語った。また、新人賞・資生堂奨励賞はユイマナカザト(YUIMA NAKAZATO)の中里唯馬、ファッション界に功績を残した人に贈られる鯨岡阿美子賞はスタイリストの高橋靖子がそれぞれ受賞。話題賞はアシックスとGINZA SIX、特別賞は島精機製作所の島正博会長に決まった。中里は「いばらのような道を歩いてきた中で、転機となる1年だった。これまでの衣装デザインでは、1人1人それぞれの人のためのデザインをしてきたが、技術の進化によって縫製をせずにぴったりとフィットする新しい服ができた。これからも恐れずに時代を切り開いていきたい」と挨拶。高橋は「今回の受賞で何年やってきたのかを初めて知った。今まで55年やってきたのと同じように明日からもやっていきたい」と喜びを語った。表彰式の後に行われたパーティーでは、ユイマナカザトがパリのオートクチュールコレクションで発表したコレクションを紹介するファッションショーも行われた。
2017年12月03日1987年6月17日に帝国劇場で幕を開けたミュージカル『レ・ミゼラブル』日本公演が、6月17日に30周年記念日を迎えた。“日本初演30周年記念公演”と銘打つ今年の公演だが、6月11日からはスペシャルウィークとして、本編の上演後、歴代キャストが登壇するスペシャルカーテンコールを開催。中でもまさに30歳の誕生日となったこの日は、“超スペシャル版”だ。初演のジャン・バルジャン役の鹿賀丈史をはじめ、約150名の歴代・現役キャストが登壇、さらに本作の産みの親であるアラン・ブーブリル(オリジナルフランス版脚本)とクロード=ミッシェル・シェーンベルク(作曲)も駆けつけ、この記念日を祝った。チケット情報はこちらスペシャル・カーテンコールは、この日登壇した現役・歴代キャスト150名による、1幕ラストのビッグナンバー『ワン・デイ・モア』からスタート。オリジナルキャストである鹿賀が最初のワンコーラスを歌った時点で、客席からはため息と歓声の入り混じったような声が起きる。その後も、次々と新旧のキャストが歌い継ぐと同時に、大スクリーンにその顔が映し出されると、その都度大きな拍手が沸き起こった。『レ・ミゼラブル』は“スターを作るミュージカル”と称されているが、本作でデビューを飾り初演時にアンサンブルとして出演していた藤田朋子、2011年から子役として出演していた加藤清史郎らの姿も見える。初演の初日のステージにも立っていた鹿賀は「今日の舞台を拝見しましたが、初演時の勢いよりもっと元気のいい舞台でした。…が、これもすべて我々が始めたこと(笑)」と茶目っ気たっぷりに挨拶。同じく初演キャストである島田歌穂は「私にとって大きく人生を開いていただいた作品。生涯、感謝し続けます」と話す。2003年からバルジャンを演じていた別所哲也は「僕にとって俳優人生で大切な大切な役であり、作品」と言い、2007年からマリウス役を演じていた山崎育三郎は「僕は『レ・ミゼ』が大好きで、アタマから最後までひとりで歌えるくらい『レ・ミゼ』おたく」と作品愛を語った。さらに作曲家のシェーンベルク自らが弾くピアノにのせ、バルジャンのナンバー『彼を帰して』を新旧6名のバルジャン役者が歌うパフォーマンスに劇場は大きな感動で包まれ、ラストは誰もが知る名曲『民衆の歌』の大合唱へ。1時間超に及ぶスペシャルなカーテンコールは、熱い熱い拍手の中、幕を下ろした。終幕後に行われた囲み取材には、歴代バルジャン役の鹿賀、今井清隆、別所、初演キャストである島田、岩崎宏美、鳳蘭、現バルジャン役の福井晶一、ヤン・ジュンモ、吉原光夫が出席。鹿賀は「あっという間の30年。これだけ大掛かりなミュージカルを日本でやったのは、たぶん『レ・ミゼラブル』が初めてだった。その最初に作った時の気持ちを、初演の時には生まれていなかったような若い人たちが受け継いでくれている。今日は一緒に歌うことが出来て感動しました。非常にいい時間でした」と語っていた。公演は7月17日(月・祝)まで帝国劇場にて。福岡・大阪・愛知公演もあり。
2017年06月19日ミュージカル『レ・ミゼラブル』の日本初演30周年記念日 スペシャル・カーテンコールが17日、帝国劇場で行われ、鹿賀丈史、岩崎宏美、島田歌穂、鳳蘭、今井清隆、別所哲也、福井晶一、ヤン・ジュンモ、吉原光夫が取材に応じた。同作はフランスの作家・ヴィクトル・ユゴーの同名小説を原作に、1985年ロンドンで初演。以来、世界中で上演されており、日本では1987年6月17日に初演を迎えた。19世紀初頭のフランスを舞台に、社会情勢や民衆の生活を描いていく。30周年を記念し、1週間のスペシャル・カーテンコールを行っていた同作。30周年当日となる17日は、歴代キャストに加え、作・脚本のアラン・ブーブリル、作・音楽のクロード=ミッシェル・シェーンベルクらが登場し、祝福のメッセージを贈った。また、シェーンベルクが自らピアノを弾き、福井&ヤン&吉原の現役バルジャン、鹿賀&別所&今井のOBバルジャンが歌った「彼を帰して 30周年バージョン」には多くの観客が涙していた。鹿賀、島田、岩崎、鳳の4人は初演時にステージに立っていたメンバーだが、鹿賀は30年前の今日について「もちろん覚えています」と力強い一言。「一生懸命稽古したせいですが、そんな緊張することもなく、結構伸び伸びやった気がしますけど、今日の方が緊張しました」と笑顔を見せた。別所も久しぶりの『レミゼ』曲に「蘇るものがたくさんあった」としみじみ。「スペシャルな編曲で、このために作られたものだったのでとても僕にとって思い出に残りました」と語る。今井は「キーが転調して、いつもより高い声を出さなきゃいけなくて、慌てて練習して」と、現役後に起こっていた変化を明かし、周囲を笑わせた。また、初演時は宝塚歌劇団退団直後だったという鳳は、コゼットをいじめるマダム・テナルディエ役に「毎日ファンの人が減っていくので、子供をいじめる役はダメだなと思いました」と苦笑した。現役で『レ・ミゼラブル』のステージに立つ後輩たちの姿に、鹿賀は「アドバイスなんかとんでもないです。素晴らしいですよ。僕らも一生懸命やってましたけど、力強くて、あったかくて、熱がね、すごい熱いものがあるので」と絶賛。「楽屋にいたんですけど、一緒に歌わせてもらったんです」と裏側の様子を明かした。鹿賀は改めて「今日、若い連中の演技や歌っている姿を見て、逆に力をいただいた気がします」と語り、「非常に幸せな30周年です」と喜びを表した。
2017年06月17日ミュージカル『レ・ミゼラブル』が、プレビュー公演を経て5月25日、初日の幕を開けた。日本でもコンスタントに上演され続けている人気作だが、今回は1987年の日本初演から数えて30年目の節目の公演で、いつも以上に注目が集まっている。同日、初日キャストである福井晶一、吉原光夫、知念里奈、昆夏美、生田絵梨花、森公美子が取材に応じた。チケット情報はこちらヴィクトル・ユゴーの同名小説を原作に、19世紀初頭のフランスの動乱期に生きる人々の姿を描く群像劇。パンを盗んだことから19年投獄されたのち、名を変え新しい人生をまっとうに生きていこうとする主人公ジャン・バルジャンを演じる福井は「日本初演30周年。日本の皆さまにこれだけ愛され続けてきた作品に出演出来て嬉しく思います。先輩方が築き上げ、繋いできたバトンをしっかり守っていきたい」と意気込みを。バルジャンを追う刑事ジャベール役の吉原も「感慨深い。30年、たくさんのキャストやお客さまが携わり作り上げてきたものに負けないよう、でも意識しすぎないよう冷静に演じたい」と話した。30年のあいだ、多くの新しいキャストが加わり、卒業を繰り返していった作品。今回も、1987年の日本初演でバルジャンの養女・コゼットを演じた鈴木ほのかが、コゼットをいじめる宿屋のおかみマダム・テナルディエとして初参加するなど話題も多い。初日メンバーの中ではコゼット役の生田がニュー・キャストだが「先輩方が築き上げてくださったものをしっかり受け継ぎながら、新しい空気感を出していけるように頑張っていきたい」と初々しく挨拶した。乃木坂46のメンバーとして活躍する生田だが、1月に『ロミオ&ジュリエット』で本格的にミュージカルデビューを果たし、今回が歴史ある帝国劇場への初出演。ファンテーヌ役の知念が「いくちゃんはどんどん進化している。私もかつてコゼットを演じていたので、ファンテーヌ役もいつかやってくれたら嬉しい」、エポニーヌ役の昆が「自分の大好きな人が生田さん演じるコゼットに思いを寄せているという物語なのですが、生田さんを見ていると、これだけ美しく歌声も素敵なので、完敗だなと…」と話すなど、共演者からも高い評価を得ているよう。またマダム・テナルディエ役の森も「生田さんは本当にまっすぐで、声も素直に出る。何も言うことがない。最初はキスシーンなどにぎこちなさがあったけれど、今はもう“大女優”! ファンの方たちが相手役に嫉妬するんじゃないかと思うほど。素晴らしい」と絶賛、さらに「イギリス人のスタッフの方が、わざわざ生田さんを呼び出して「綺麗」って言ったのよ」とも明かした。最後に改めて福井が「ひとりひとりが作品と向き合い、いい仕上がりになっている。たくさんの方にこの作品の感動を届けたい」と話し、キャストは初日の舞台へと向かった。30年愛され続ける名作を、節目の年にぜひ。なお、メインキャストはすべてトリプルキャストで、日によって出演者は異なる。東京公演は7月17日(月・祝)まで同所にて。その後8月に福岡、9月に大阪、9~10月に愛知でも上演される。
2017年05月25日アイドルグループ・乃木坂46の生田絵梨花が25日、東京・帝国劇場で行われたミュージカル『レ・ミゼラブル』初日囲み取材に、福井晶一、吉原光夫、知念里奈、昆夏美、森公美子とともに登場した。同作はフランスの作家・ヴィクトル・ユゴーの同名小説を原作に、1985年ロンドンで初演。以来、世界中で上演されており、日本では1987年の初演から公演数は3,006回を数える。19世紀初頭のフランスを舞台に、社会情勢や民衆の生活を描いていく。同作には初出演となる生田だが、「最初はプレッシャーだったり緊張感もありました」と振り返る。稽古の中で「背景をすごく考えるようになった」と自分でも成長を実感している様子。「最初は歌い上げようとしちゃうところが多かったんですけど、どうやって感情をのせていくか、たくさん演出を受けて」と感謝を表した。森も「本当に真っ直ぐで、素直にパーンと声が出てるんですよ」と生田を絶賛。父親役や恋人役との場面についても「最初はぎこちなくて、普段女子だけでやってるからかなと思ってたけど、今はもう大女優ですよ」と成長に太鼓判を押した。生田演じるコゼットの恋敵役となる昆も「こんだけ美しくて、とても歌声も素敵で、完全に完敗だなというのをひしひしと感じる」と頷くと、森は「イギリス人のスタッフが、呼び出して『綺麗』って言った」と明かし、「他の子は嫉妬したんじゃないか」と心配していた。また生田は「円陣に入りそびれた時に、(吉原)光夫さんが小さい円陣を4人位で組んでくださって」とエピソードを披露。「『自分のことだけじゃなくて、周りの人に集中して』ということをおっしゃっていたのでこれからも心がけていきたい」と意気込んだ。さらにアイドルと女優、どちらが楽しいか質問されると、生田は「両方楽しいです!」と苦笑。「両方違った楽しさがあるので」と主張した。東京公演は帝国劇場にて2017年5月25日~7月17日、福岡公演は博多座にて8月1日~26日、大阪公演はフェスティバルホールにて9月2日~15日、名古屋公演は中日劇場にて9月25日~10月16日を予定している。
2017年05月25日ミュージカル『レ・ミゼラブル』初日囲み取材が25日、東京・帝国劇場で行われ、福井晶一、吉原光夫、知念里奈、昆夏美、生田絵梨花(乃木坂46)、森公美子が登場した。同作はフランスの作家・ヴィクトル・ユゴーの同名小説を原作に、1985年ロンドンで初演。以来、世界中で上演されており、日本では1987年の初演から公演数は3,006回を数える。19世紀初頭のフランスを舞台に、社会情勢や民衆の生活を描いていく。森が生田とLINE友達ということを明かすと、吉原が「LINE交換してるんだ……」と羨ましそうな様子に。森が「LINEグループがあるんですよ」と説明すると、吉原は改めて「地方公演に行くまでに生田さんとLINEを交換したい」と意気込みを語った。吉原が「ジャベール(役)をやってるんで、招待されてないんですよ」とぼやくと、森は「ごめん忘れてた」と大爆笑。さらに知念も「私も入ってない……」、福井も「僕も入ってないんです」と、次々と“グループ漏れ”が発覚し、生田が「まだできたばかりなので、募集中です」と弁解する展開になった。また、今回が日本初演から30周年の記念公演となるが、それぞれの発見を聞かれると、ファンテーヌ役の知念は「ジャン・バルジャンに、娘をこんなに美しくこんなに聡明に育ててくれてありがとうと思いました。新たな発見だったかなと思います」としみじみ。生田は「今までのイメージのコゼットはおとなしかったけど、今回はそうじゃない」と明かし、「現代の女の子にも通じるような心を持ってやれたら」と語った。福井は「特に二幕からのバルジャンの心の持ちかたで発見があった」と稽古を振り返り、「相手を優先していく心持ちを前よりも理解できるようになった」という。吉原は毎回の演出の変化に「いい意味で、現代にそったような人格や性質を持っていくんではないのかな」と作品について考えを述べた。マダム・テナルディエ役の森は「どちらが頭がいいか、毎回テナルディエとの関係が変わっていくんですね。今回はテナルディエ」と演出について説明。「私はついていく方で、手数が増えたので、覚えるだけでなかなか大変」と苦笑し、「次の『レミゼ』には私がいるかいないか、またオーディションを受けて頑張りたいとは思います」と心境を吐露した。最後に、昆は演出家から言われた「音楽の力に、もっと寄り添ってほしい」という言葉をあげ、「感情を伝えつつも、音楽の力に少し寄り添えたらなというのが発見であり、目標です」と公演へ意気込んだ。東京公演は帝国劇場にて2017年5月25日~7月17日、福岡公演は博多座にて8月1日~26日、大阪公演はフェスティバルホールにて9月2日~15日、名古屋公演は中日劇場にて9月25日~10月16日を予定している。
2017年05月25日特別展『歌麿大作「深川の雪」と「吉原の花」―138年ぶりの夢の再会―』が、2017年7月28日(金)から10月29日(日)まで、神奈川・岡田美術館で開催される。本展では、喜多川歌麿によって描かれた肉筆画の大作「雪月花」三部作のうち、ワズワース・アセーニアム美術館所蔵の「吉原の花」を米国から迎え、岡田美術館収蔵の「深川の雪」、原寸大の高精細複製画として制作された「品川の月」と同時に展示する。「雪月花」三部作とは?「雪月花」三部作とは、喜多川歌麿(?〜1806)によって描かれた、一連の肉筆画の大作「深川の雪」、「品川の月」、「吉原の花」のこと。「雪月花」の最も古い記録は、明治12年(1879)11月23日、栃木県の定願寺における展観に、当地の豪商・善野家が出品したというもの。その後、三部作は美術商の手によってパリへと渡り、現在「吉原の花」は、アメリカ・コネチカット州のワズワース・アセーニアム美術館、「品川の月」は、アメリカ・ワシントン D.C.のフリーア美術館の所蔵となっている。「深川の雪」だけは、戦前に日本へ戻り、戦後まもない昭和23年(1948)と27年(1952)の2度にわたり公開展示されてから長らく行方知れずだったが、2012年に再発見され、岡田美術館の収蔵となっている。大作「吉原の花」22年ぶりの来日今から22年前の平成7年(1995)に、千葉市美術館が開催した「喜多川歌麿展」で展示された三部作の一つ「吉原の花」。今回の里帰りは、明治期に日本から出て以来2度目となるもので、日本で「深川の雪」とともに展示されるのは138年ぶりのこととなる。最大級の肉筆浮世絵の迫力を体感「雪月花」三部作で特筆すべきは、各作品の大きさだ。一番大きな「深川の雪」で、縦約2m×横約3.4m。他の2作品も大画面で、浮世絵史上最大級の掛軸画といえる大きさを誇る。屏風クラスの大きさであるにも関わらず、なぜ掛軸として描かれたのか、あるいはどこに掛けることを想定して発注されたのかなど、三部作をめぐる謎は未だ明かされていない。本展に訪れた際は、実際に絵の前に立ち、その大画面の迫力に圧倒される体験を是非楽しんでほしい。歌麿美人の変遷をたどる歌麿といえば、浮世絵界を代表する美人画絵師。生涯をかけて新しい表現に挑戦し続け、江戸の人々から強い支持を集めた画家であったという。今回展示される「雪月花」三部作の登場人物は女性が大半を占めており、「吉原の花」が最多で52人、次いで「深川の雪」が26人、「品川の月」が19人。最初に描かれた「品川の月」から歌麿晩年の「深川の雪」までは実に10年以上もの開きがあるため、歌麿美人の様式変遷が楽しめるのも本展のポイントの一つだ。貴重な歌麿肉筆画も同時公開現存する歌麿の肉筆画(筆で描いた絵)は非常に少なく、40点程度しか存在が確認されていない。そのうち「深川の雪」以外に、遊里の女性たちがプライベートな時間にくつろいだ様子で会話を交わす「三美人図」、座敷に呼ばれた芸者の凛とした姿を描いた「芸妓図」を収蔵する岡田美術館は、本展に併せ、歌麿の名品2点「三美人図」「芸妓図」を、4階展示室にて特別に公開する。開催概要『歌麿大作「深川の雪」と「吉原の花」―138年ぶりの夢の再会―』開催期間:2017年7月28日(金)〜10月29日(日)休館日:会期中休館日なし所在地:神奈川県足柄下郡箱根町小涌谷 493-1開館時間:9:00〜17:00(入館は16:30まで)入館料:一般・大学生 2,800円、小中高生 1,800円
2017年05月25日1987年の日本初演以来、30周年を迎えるミュージカル『レ・ミゼラブル』。2013年には演出を一新した“新演出版”が上演され、2015年には上演回数3000回を達成と、上演されるたびに話題を呼ぶ人気作だ。2013年からジャン・バルジャン役で出演する福井晶一に、本作にかける思いや意気込みを聞いた。ミュージカル「レ・ミゼラブル」チケット情報ヴィクトル・ユゴーの同名小説を原作に、19世紀初頭のフランス動乱期の社会情勢や、民衆の生活を描いた物語。日本初演から30年、変わらず愛され続ける作品の魅力について尋ねると、「一番は音楽。特別なことをしなくても、そのときどきのキャラクターの感情を音楽が表現してくれます。それにオーケストラが素晴らしい。ミュージカルの中でもこれだけ豪華な編成でやることはなかなかないですよね。僕たちもオーバーチュア演奏が始まるだけでテンションが上がります」と語る。さらにもうひとつの魅力は“普遍的なテーマ”だ。「観終わって劇場を後にしたとき、明日から強く生きていこうって思えたり、希望や光を感じられる作品だと思います。どの人物に感情移入するかは観る人によって異なると思いますが、時代や世代を越えて感情移入できる。僕は20歳の頃に初めて観ましたが、40歳を過ぎた今でもまた違う見方ができるんです。そこが愛され続ける理由のひとつかなと思います」。バルジャン役はトリプルキャストで、2015年と同じ顔ぶれ。吉原光夫、ヤン・ジュンモと共に日替わりで演じる。「3人それぞれに個性があるので敢えて意識することはありません。お芝居に関しては、自分で劇団や演出もやっている光夫から、また神に対しての思いをクリスチャンであるジュンモから学ぶことがありました。そんな中自分の強みかなと思うのは、劇団四季の頃から大切にしてきた、しっかりと言葉を伝えることです。素晴らしい歌詞をしっかりとお客さまに伝えていく、僕はその使命を担っているなと感じます」。上演されるたびに進化する演出もさることながら、新キャストが加わるのも楽しみなところ。「新しいキャストが起爆剤になって新たな発見が出てきますし、キャストが変わると芝居も変わるんですよね。新しいメンバーがどんなお芝居をしてくるのか、どう歌うのか、僕もその化学反応がとても楽しみです。役はダブル、トリプルで演じられるので、いろんな組み合わせの妙を楽しんでいただけたら嬉しいですね」。公演は、5月25日(木)から7月17日(月・祝)まで東京・帝国劇場、8月1日(火)から26日(土)まで福岡・博多座、9月2日(土)から15日(金)まで大阪・フェスティバルホール、9月25日(月)から10月16日(月)まで愛知・中日劇場にて上演。チケットの一般発売は、大阪公演は6月3日(土)10:00より、福岡・愛知公演は6月10日(土)10:00より開始。取材・文:黒石悦子
2017年05月22日「劇場に2回、足を運んでもらう」――そんなディズニーの強い自信が感じられる。『美女と野獣』の日本語吹替版声優陣の顔ぶれのことだ。興行収入200億円、いや、社会現象となったあの『アナと雪の女王』超えのために、彼らの声が必要!そんな思いがひしひしと伝わってくる。そもそも、1月末の吹替キャストの発表の時点で、ディズニーの本気度が感じられた。会見なしのリリースのみによる発表でも、単なる記者会見でもなく、発表の場で、いきなり吹替キャスト11名による生歌を披露!収録はまだ始まってもいないにもかかわらず、圧巻のハーモニーで集まった報道陣を魅了した。正直、一般のファンの方々がいないことが申し訳ないくらいの凄まじいパフォーマンスだった。エマ・ワトソン演じるヒロイン、ベル役の昆夏美、野獣役の山崎育三郎をはじめ、岩崎宏美(ポット夫人)、村井國夫(ベルの父親・モーリス)、吉原光夫(ガストン)、藤井隆(ル・フウ)、成河(ルミエール)、小倉久寛(コグスワース)、濱田めぐみ(マダム・ド・ガルドローブ)、島田歌穂(プリュメット)、池田優斗(チップ)。間違いなく、洋画の日本語吹替キャストとして“史上最強”のメンバーである。普段、あまり舞台やミュージカルを観ない映画ファンは「え?誰?この人たち…」と思うかもしれない。「藤井隆って歌えるの?」と疑問を感じた人もいるかもしれない…。いやいやいや、いずれも演劇、ミュージカルの世界で知らぬ者のいない実力派の面々である。ひとりひとり、どれだけすごいか説明したいところだが、とてもスペースが足りない。なので、脇役の中でひとり、ぜひこの人の声に注目を!という人を挙げるなら、ルミエール役の成河(そんは)さん。ここ数年で「ショーシャンクの空に」、「100万回生きたねこ」、「グランドホテル」、「わたしは真悟」など次々と話題の舞台に出演。現在、上演中の劇団☆新感線の『髑髏城の七人』Season花でも凄まじい存在感を放っているが、演技力の高さに加え、声が美しい!この1月末の会見場で、普段は演劇・ミュージカルの専門誌で取材をしている知り合いの記者と顔を合わせたが、彼女の興奮した面持ちが忘れられない。会見には、映画を専門とする記者、エンタメを扱う新聞社の記者などに加え、普段、映画の取材にはあまり来ることがない、演劇・ミュージカル専門の報道陣も足を運んでいたのだが、吹替キャストのメンバーが書かれたリリースを手にしたその女性記者は「ちょっと!映画専門の人たちはみんな『ふーん』って感じの反応ですけど、このメンバー、ヤバいですよ!凄まじいですよ」と熱かった。ちなみに彼女は、ミュージカルを見たことがない知り合いに、山崎育三郎について説明するとき「元モー娘。のなっち(安倍なつみ)のダンナさんで、最近では『下町ロケット』とか月9の『突然ですが、明日結婚します』にも出てて…」と言わないとわかってもらえないことを嘆いていた。『アナと雪の女王』の神田沙也加と松たか子、『シンデレラ』の高畑充希&城田優に比べて、一般の知名度という点では確かに劣るかもしれない(といって、この2作の吹替キャストが知名度で選ばれたわけでは決してなく、彼らもまた素晴らしい歌唱力の持ち主である)。知名度が多少、低く、その点でプロモーション活動は苦労はあるかもしれないが、実力は折り紙付きのメンバーをキッチリと11名揃えて、口コミの評判の高さで映画館に何度も足を運んでもらう。その覚悟が表れたキャスト発表、そしてメンバーだった。日本人は世界でも有数の“字幕版好き”の国民。オリジナルの言語、俳優の発する声、言葉を尊重し、楽しみたいという思いが強いとも言われる。実際、本作に関しても、エマ・ワトソン、ダン・スティーブンス、ユアン・マクレガーらによるオリジナル版の評価もかなり高い。だが一方で、「普段は字幕で観る」という映画関係者から「本作に関しては、吹替版が本当に素晴らしい」という声が聞こえてくる。歌唱付きの本作の舞台挨拶の場で、吹替キャストの幾人かからも「普段は自分も字幕で観るのが多いけど、この映画は吹替版で観てほしい」という言葉が飛び出したが、絶対的な自信の表れだろう。本作は歌唱シーンばかりがフィーチャーされがちだが、各シーンの映像表現の豊かさも見どころ!それを逃さないためにも、映像に集中できる吹替版をおススメする声は多い。吹替版も観たい。とはいえオリジナルの歌唱も聴きたい…じゃあ、せっかくなので、両方…とディズニーの“策略”にまんまと乗せられて、興行収入は積み上がっていく。このメンバーの歌唱を映画館の音響で聴くことができるなら1,800円は安いもの。それだけの面々が揃っている。すでに先日より公開が始まり、金土日の3日間で13億7800万円超、95万人動員という『アナ雪』を超えるペースという、“予想通り”のロケットスタート。2017年の映画界最大の社会現象が始まった。(text:Naoki Kurozu)■関連作品:美女と野獣 (2017) 2017年4月21日より全国にて公開(C) 2016 Disney. All Rights Reserved.
2017年05月02日『アナと雪の女王』を超え、土日2日間で興行収入10.6億円、動員72万人を記録。初日3日間では興行収入13.7億円、動員95万人と大ヒットスタートを切った『美女と野獣』。このたび、世界をとりこにする(?)色男ガストンとその子分ル・フウの絶妙な掛け合いが楽しい楽曲「強いぞ、ガストン」を、吹き替え版キャストの吉原光夫と藤井隆がユニークに歌い上げる本編映像が到着した。すでに全世界興行収入は1,210億円を超え、圧倒的No.1ヒットを更新中、日本でも100億超えの大ヒットが期待されている本作(1ドル=110円計算/BOX OFFICE MOJO調べ 4月24日現在)。主人公ベルを演じたエマ・ワトソンと同世代の20代女性のみならず、男性やファミリーまで幅広い客層が目立つ本作だが、その理由の1つが吹き替え版の完成度の高さ。“プレミアム吹替版”と冠するように、エンターテインメント界の第一線で活躍するスターを一同に集めた吹き替え版には「クオリティ高すぎ。とてつもない満足感」「100点満点で500億点」と、SNSでも絶賛の声が寄せられている。そして今回到着した楽曲「強いぞ、ガストン」は、小さな村のスターであるガストンを称える楽曲。セクシーでハンサムなルックスと腕っぷしの強さから皆に一目置かれ、村中の娘たちの心を思うままにするプレイボーイであり、時折うぬぼれやで卑怯な一面もあることを伺わせる歌詞も登場し、この1曲でガストンとル・フウ、そして村人たちとの関係性まで分かってしまう楽曲となっている。プレミアム吹替版を鑑賞した観客からは、「ガストンが光夫さんにしかみえない」「ガストンぴったり」「ガストンいけめんすぎ」と、吉原さんの吹き替えを絶賛する声が多く、早くも“光夫ガストン”とあだ名も付けられるほど。吉原さんは劇団四季でガストン役を演じていたこともあり、吹き替えキャスティング発表時から特にファンの期待を集めていた1人なのだ。また、ル・フウ役の藤井さんも負けず劣らずの人気ぶり。「すごく良かった!」「藤井隆のルフウがはまり役すぎ」「藤井さんの声に笑ったけどルフウにぴったり!」「歌い方がチャーミングで究極キュート! 完璧っ」といった声が相次ぎ、お調子者で陽気なキャラクターを芸人、歌手、俳優とマルチな才能を持つ藤井さんも見事に演じていることが分かる。『美女と野獣』は全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:美女と野獣 (2017) 2017年4月21日より全国にて公開(C) 2016 Disney. All Rights Reserved.
2017年04月26日