歌舞伎座「六月大歌舞伎」第三部『ふるあめりかに袖はぬらさじ』に出演する坂東玉三郎、喜多村緑郎(思誠塾岡田役)、河合雪之丞(遊女亀遊役)が都内で取材に応じ、意気込みを語った。有吉佐和子の原作で、昭和47年の文学座公演での初演以来、杉村春子による主人公・お園が当たり役として繰り返し上演され、昭和63年からは玉三郎に受け継がれてきた名作舞台。平成19年(2007年)12月、歌舞伎座でついに歌舞伎として初上演され、豪華キャストの競演が話題を集めた。「今は明るい話がいいんじゃないかと思った。深刻にさせないで、人生をしみじみと感じさせる」と演目の魅力を語る玉三郎は、有吉氏の作風について「洞察力が深く、世の中を俯瞰している目がある。芝居上では良いも悪いも、肯定も否定も何も言っていないんですね。笑いの中で転がっていきながら、日本のありようの神髄を突いている」と分析。「有吉先生がお望みになるか分かりませんが、歌舞伎座で演じられるのは良いことだと思いますし、先生は古典様式を使った現代作家でもあるので、歌舞伎座には合うと思います」と話していた。『ふるあめりかに袖はぬらさじ』芸者お園=坂東玉三郎撮影:岡本隆史緑郎・雪之丞とは、両名が研修生時代からの長い付き合いだといい、玉三郎は「気楽にやってもらいたい。昔から一緒なので、何とも特別感もなく、(劇団)新派に移籍したということで、共演できなかったのが不思議」とコメント。「帰ってくればと思うほどで(笑)。僕たちには垣根はないし、いつでも一緒にできればいいなと。役者の数も減っているので、これがいいきっかけになれば」と今後の共演にも意欲を見せた。緑郎の歌舞伎座出演は『修禅寺物語』以来8年ぶりで、「とにかく突然のことでしたが、心の底からうれしい。魂がひどく震えております」と緊張しきり。玉三郎の“気楽に”発言には、「いやあ、気楽というわけには」と苦笑いしつつ、「いい意味で気を抜いてということで」と決意を新たに。移籍によって「いろんなジャンルに触れる機会になったし、視野が広がった。勉強不足も痛感した」といい、「(新しくなった)歌舞伎座に立ち、どう変わるのか、自分自身としても楽しみ」と期待を寄せた。また、『東海道中膝栗毛』以来6年ぶりの歌舞伎座出演となる雪之丞も「緊張と震えが止まらない思い」と心境を明かし、「女方として大々先輩ですから、お稽古場でも本番中でも細かく教えていただけるんですが、また1年生のように勉強させていただける。大切なお役ですし、しっかりお稽古を重ねていきたい」と背筋を伸ばしていた。取材・文=内田涼写真提供=松竹(株)<公演情報>「六月大歌舞伎」2022年6月2日(木) ~27日(月) 東京・歌舞伎座※休演:9日(木)、20日(月)第一部午前11時~第二部午後2時15分~第三部午後6時~※開場は開演の40分前を予定
2022年05月24日どんな役もしなやかに演じ分ける坂東龍汰さん。初のW主演を務める映画『フタリノセカイ』では、トランスジェンダーの真也役に挑む。オファーを受けた時の心境を「難しい役だと思いました」と打ち明ける。性を超えたカップルを通じて、形にとらわれない愛を描き出す。「W主演ということにも驚きましたけど、女性の体で生まれながら男性として生きることを望む、FtMの役ということで、僕には胸もないし、男性の骨格で生まれてきたので、リアリティという意味で大丈夫なのか、FtMの方が演じないとダメなんじゃないかと」難役への理解を深めるため、クランクインまでにさまざまな体験を重ねた。自身がトランスジェンダーである、飯塚花笑(かしょう)監督と話し合いを重ねたこともそのひとつ。「真也が性の違和感に気づき、自分に向き合うと決めて、“大変”という言葉でまとめていいのかはわからないですけど、いろんなことを乗り越えようとした10年を、短い撮影期間で表現しなければいけなくて。撮影前の1か月間は、何度となく監督とお話しさせていただきました。その中で、監督からブラジャーをつけて生活してみてほしいと言われて実際につけて人前にも出てみたんですが、なんとも言えない不思議な感覚になりました。特殊造形で胸を作ってもらい、つけた時の重さを感じられたことも大きかったですね。監督には、トランスジェンダーの方たちが集まるバーにも連れていってもらったんです。そこではざっくばらんにたわいもない話を楽しくして、みなさんの雰囲気に触れることができました。バーのお客さんからも監督からも言われたんですけど、僕の声がいいんですって。高くも低くもないミックスボイスが、FtMの方と近いみたいです。そうしたことを重ねながら、もちろん調べた知識も大事ですが、頭で考えるよりも体で感じたことを役に活かそうと思うようになりました。このような役作りのアプローチは初めてでしたが、FtMの当事者ではない僕が、極力嘘なく、表現するにはどうしたらいいのか。そうした迷いはクリアにしてから現場に入れました」真也が、会った瞬間に恋に落ち、いずれ結婚して家族を作りたいと願う相手・ユイは、女性の体で生まれ、性自認も女性。真也への想いと彼が抱える事情の狭間で葛藤する役を演じるのは、ドラマ『ボイスII 110緊急指令室』などで注目されている片山友希さん。「片山さんのリクエストで、真也とユイのようなカップルにお会いして、お話しする機会を監督が作ってくれたんですが、お二人ともすごく明るく幸せそうだったんです。この作品を通じて、愛にはいろんなあり方があって、それぞれが素敵なんだと気づかされました。どんな愛でも、二人が幸せなら、それが本物の愛なんだと。それは愛に限らず、仕事もそう。形や理屈にとらわれず、これまでに演じたことのない役に挑戦していきたいです」『フタリノセカイ』写実家の弁当屋を手伝うトランスジェンダーの真也は、保育園勤めのユイと出会い、恋に落ちる。やがて同棲を始めた二人だったが、その先には乗り越えなければいけない、厳しい現実があった。1月14日より全国順次公開。©2021 フタリノセカイ製作委員会ばんどう・りょうた1997年5月24日生まれ、北海道出身。2017年、俳優デビュー。翌年『花へんろ 特別編 春子の人形』で主演。放送中のドラマ『真犯人フラグ』に出演。今年、映画『峠 最後のサムライ』が公開予定。※『anan』2022年1月12日号より。写真・岩澤高雄(The VOICE)ヘア&メイク・浅井美智恵インタビュー、文・小泉咲子(by anan編集部)
2022年01月11日11月の歌舞伎座『吉例顔見世大歌舞伎』の第二部で、十世坂東三津五郎七回忌の追善が行われる。追善狂言は『寿曽我対面』、三津五郎襲名披露の際に初役で務めた曽我五郎時致を、長男の坂東巳之助が同じく初役で務める。「(尾上)菊五郎のおじさまはじめ、父の先輩方、父と一緒にやってきてくださった先輩方、皆さまがお顔を揃えてくださること、そして歌舞伎座で追善をさせていただけること、ただただ感謝しかありません。父が遺してくれた大事な機会ととらえて曽我五郎を勤めさせていただきます」と語る。曽我五郎のこしらえで撮影された写真パネルを前にして、「常ならば舞台稽古の日に初めて衣裳を着け翌日が初日となりますが、初役ですから、舞台稽古より前に衣裳を着けさせていただけてたのは勉強になり、ありがたかったですね。また五郎としての形、ポーズもいろいろしてみて、なるほどこういうことかと、少し役が見えてくるような感じがしました」と語る。「役については(尾上)松緑の兄さんに教わっています。五郎という役には、思っていた以上に約束事、決まり事がこんなにちりばめられているのだなと改めて思い知りました。どの役でもそうですが、基本的な部分を大切にすることは父の芸風でもありましたので、そこを守っていくことが父の追善になると考えています」曽我兄弟の敵討ちを題材とした歌舞伎の様式美あふれる演目だ。中でもこの曽我五郎は荒事の役の典型であり、力強く美しい見得の数々や、どこか稚気も感じさせる若者の力強さが魅力だ。三津五郎も過去3度にわたり、曽我五郎を勤めている。「父から言われたのは、“荒事は小難しいことを考えちゃいけない。”ということ。父を討った工藤祐経に対して常に怒りをまっすぐに向けていることが大事だと。もちろん気を付けるべきことは他にもあります。でもあれこれ考えずにできるようになるまで稽古をしなくちゃいけない。そういう役だと思っています」『寿曽我対面』(H23.1新橋演舞場)左から、化粧坂少将=坂東巳之助、大磯の虎=中村雀右衛門、曽我五郎=十世坂東三津五郎(c)松竹曽我五郎という役どころについては、父とのこんな思い出も。「『対面』の五郎は初役ですが、踊りの会では『草摺引』の曽我五郎を踊ったことがあります。同じ曽我五郎ですし荒事の代表的な役柄という意味では共通するものがありますので、荒事の体の使い方をいろいろ教わりました。その会の時に父が僕の化粧を直してくれたことがありました。”なんか変だな、なぜだろう”と左の眉毛をずっとずっと直していて、”あ、右だったか”とまた右も直し始めて、結局両方のとも眉毛がすごく太くなってしまったという思い出もございます(笑)」また三津五郎は常々こんなふうにも語っていたという。「父は本当に歌舞伎や歌舞伎舞踊をするための体つきで、手足の長さ、顔の大きさとバランス、実におさまりのいい体形でした。父に比べれば、僕はいわゆる現代人の体形です。羨ましいなと何度も思いました。実力がどうこうという以前に体形は変えようがありません。でもその父から、”僕は君のようには背が高くないし手足も長くない。だから基本的なことは教えられるけれど、僕にも教えてあげられないことがある。大事なのは自分の身体を十分に使って、良い形を見つけて表現することだよ”と。そんなふうに言ってもらったときは僕自身救われる思いでした」五郎のこしらえをした巳之助の写真を目にすると、やはり三津五郎の面影が重なる。「父の生前からよく似ているとは言われていました。それが正直居心地が良くない時もありましたが、亡くなってみると諦めというか開き直りというか、”そりゃそうですよね”と(笑)。似ていると言われることに、こそばゆさが薄くなってきたのかもしれません」『寿曽我対面』曽我五郎=坂東巳之助 (c)松竹昨年の3月以降、コロナ禍の影響で出演を予定していた公演が次々に延期・中止となっていったことについては「なにしろ正体のつかめていない未知のウイルスですので、一つ所に人を集めてお芝居をごらんいただくというのは難しいだろうと。現状は落ち着いてきましたが、でもこれが終息していくかどうかはわかりません。どんなに僕らが十分に対策をして舞台に立っても、お客様に”何を押しても劇場へお越しください”とは、やはりまだまだ言えないですよね」と率直に語る。「ステイホーム中には2歳になる長男とは公園で遊んだりしていました。思いがけず一緒にいられる時間が増えました。ただ、家族でも楽屋へは入れない状況が1年以上続いています。僕らの子供の頃といえば楽屋で過ごしながら、衣裳さんが通ったり、化粧する人が隣にいたり、モニターから舞台の音が聞こえたり。その中で育ってきたわけです。初御目見得や初舞台でも、本当に初めて出会う大人たちに囲まれて舞台に放り出されたわけではありませんでした。でも今の子供たちにはその下地を作ってやれない。全然知らない大人たちに囲まれていきなり舞台に立たされる、それはお客様に対しても本人たちに対しても、やってはいけないことだと思っています。なので今はまだ初御目見得などについて語るには厳しい状況だと思っています」おしまいに、追善の演目となった『寿曽我対面』について、改めてその魅力を語った。「小林朝比奈のように突拍子もない見た目の人は出てくるし、役柄も実にいろいろなタイプが登場します。決まり事もいろいろありますが、歌舞伎に詳しい方も、ご覧になってまだ日の浅いお客様にも楽しんでもらいやすい。先人たちが長く守って続けてきてくれた演目の強みだと思います」『吉例顔見世大歌舞伎』は11月1日(月)より11月26日(金)まで。取材・文:五十川晶子公演情報『吉例顔見世大歌舞伎』2021年11月1日(月)~2021年11月26日(金)会場:東京・歌舞伎座
2021年10月23日日本映画のレジェンド、篠田正浩監督が坂東玉三郎を主演に泉鏡花の世界を映像化した『夜叉ヶ池』が、今年のカンヌ国際映画祭クラシック部門(カンヌ・クラシックス)で上映される。この度、本作のBlu-rayが本日7月14日に発売された。『夜叉ヶ池』は、幻想文学の礎を築いた泉鏡花の原作を、『梟の城』や『スパイ・ゾルゲ』などで知られる巨匠・篠田監督が、1979年に取り組んだ意欲作。女方の坂東玉三郎が初めて映画に出演し、村に暮らす女性・百合と夜叉ヶ池の竜神・白雪姫の二役を演じて妖艶な世界を表現。さらに加藤剛、山﨑努、丹阿弥谷津子が出演している。日本の特撮技術の基礎を築いた特撮監督の矢島信男の指揮のもと、大船撮影所のステージを大改造して作ったセットで、50トンもの水を使い大洪水シーンは圧巻。クライマックスの洪水シーンの撮影のために、ブラジルのイグアスの滝やハワイを始めとする海外ロケも敢行された。当時、本作を観たマーティン・スコセッシ監督は、篠田監督への手紙の中で、「玉三郎の演技と、あなたが彼を素晴らしく演出した手法に魅了された」「玉三郎が演じた百合を超えるのは、玉三郎が演じた夜叉ヶ池の白雪姫の他にない」と絶賛している。この度発売されるBlu-rayには、1979年劇場公開時のポスターデザインのポストカード、1979年劇場公開時のプレスシート縮刷版が封入される。また現在、ユーロスペースで42年ぶりに本作がリバイバル公開され、レトロスペクティブ「篠田正浩監督生誕90年祭 『夜叉ヶ池』への道 モダニズム ポップアート そしてニッポン」が開催、各地で順次公開される予定だ。「篠田正浩監督生誕90年祭 『夜叉ヶ池』への道 モダニズム ポップアート そしてニッポン」開催期間:2021年7月10日(土)〜30日(金)上映劇場:ユーロスペース上映作品:『夜叉ヶ池 4Kデジタルリマスター版』『私たちの結婚』『涙を、獅子のたて髪に』『乾いた花』『暗殺』『心中天網島』『無頼漢』『沈黙 SILENCE』『化石の森』『はなれ瞽女おりん』※その後全国各地で順次公開予定Blu-ray『夜叉ヶ池 4Kデジタルリマスター版』発売中価格:6,380円(税込)封入特典:・1979年劇場公開時のポスターデザインのポストカード・1979年劇場公開時のプレスシート縮刷版発売・販売:松竹※山崎努の「崎」は「たつさき」が正式表記
2021年07月14日「Snow Man」ラウールが映画単独初主演を務めた『ハニーレモンソーダ』より、ラウールさんが演じる三浦界の親友、友哉(濱田龍臣)と悟(坂東龍汰)の場面写真がシネマカフェに到着した。レモン色の髪がトレードマークの学校の人気者である界。彼の良き理解者で親友の高嶺友哉と瀬戸悟は、クラスメイト。そこに、羽花(吉川愛)と界の元カノ・芹奈(堀田真由)、悟の幼なじみのあゆみ(岡本夏美)が加わり、6人でいつメンとなるのだ。今回到着した場面写真に写る大人びた性格の友哉は、界だけでなく、いつメンみんなのことをよく分かっており、羽花や芹奈の相談相手になることも。自分の本心に気づけていない界に対して、さりげなく助言をする場面もあり、界と羽花の恋を後押しするキーパーソンのひとり。また、独り言のような話し方をするところが特徴的でもある。対して明るく天真爛漫な性格の悟は、みんなの盛り上げ役。恋愛に関して疎いようで、幼なじみのあゆみが片想いをしていることにも全く気がついていない。また、何かを隠して羽花らに冷たい態度を取る界を気遣い、悟ならではの行動をとる、界や羽花らを見守る存在だ。場面写真では、海辺にいる友哉と屋上にいる悟のそれぞれのカットに加え、屋上での2人のワンシーンも切り取られている。羽花との関係に悩んでいる界に、さりげなく助言をする友哉に対して、助言の意味がイマイチ分からない鈍感な悟。2人のキャラクター性が感じられる場面となっている。そして本編では、そんな男子3人の高校生らしい掛け合いも必見だ。『ハニーレモンソーダ』は7月9日(金)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:ハニーレモンソーダ 2021年7月9日より全国にて公開(c) 2021「ハニーレモンソーダ」製作委員会(c)村田真優/集英社
2021年06月09日十八世中村勘三郎のチャーミングな鰯賣の猿源氏に、坂東玉三郎のたおやかで気品あふれる傾城蛍火実は丹鶴城の姫。幸福感と笑いに包まれた三島由紀夫の名舞台『鰯賣戀曳網(いわしうりこいのひきあみ)』が、シネマ歌舞伎となってお目見えする。俳優の息遣い、手の動き、表情、衣裳のディテールや小道具の質感、そして客席のライブな雰囲気に至るまで、臨場感たっぷりに再現するシネマ歌舞伎。映像作品なのに、生の舞台とはまた異なる“観劇空間”として人気だ。坂東玉三郎(C)松竹坂東玉三郎は自身が出演した舞台をシネマ歌舞伎として観てみて、「改めて“好いなあ”と思うんです」としみじみと語る。「他のシネマ歌舞伎の作品『籠釣瓶花街酔醒(かごつるべさとのえいざめ)』や『刺青奇偶(いれずみちょうはん)』にも同じように感じますね。私たち俳優は、舞台の上でその時はどれほど感情こめて芝居していても、どこか客観的で、技術的、意識的にお芝居をしているものなのです。お客様がついてきてくれているかな、尺八だけでここの場面が何分持つかな、などそういうことを頭のどこかで考えながらお芝居している。それに私も哲明さん(十八世中村勘三郎)も、芝居の最中はお互いをじっくり真正面から見るわけではありません。でもシネマ歌舞伎となったものをこうやって改めて観てみると、ふたりの間の、特に哲明さんの情緒がとても現れているのが分かります」。さらに十八世中村勘三郎について、「ああいう俳優には二度と巡り会えないのではという思いがあります」という。「先代の勘三郎(十七世中村勘三郎)さんと哲明さん、親子二代で同じ作品、同じ役を当たり役とされていて、どちらもお客様にとても喜ばれているでしょう。それも哲明さんが十七代目のひな型をなぞっているのではないですしね。これはどちらが良い悪いではなく、荒事のような型で演じていく作品ではなくて、感情の機微、自分の中からしか出てこない情緒、そういうものが必要なこのお芝居で、二代続けて当たり役というのはめったにないこと」と感慨をこめる。シネマ歌舞伎『鰯賣戀曳網』チラシ玉三郎と勘三郎のふたりの息があまりにもぴったりで、その時そこに偶然生まれてきた言葉のように見える場面も。「(アドリブは)全くありません。哲明さんはアドリブで思いついたことを型にすることがありますよ。でも彼は、その動きが生まれた必然性を型にできる俳優でした。たとえば(蛍火と一緒に猿源氏が座敷に上がる場面で)、私がすっと上がる、哲明さんはそれまでのやり方を変えて『ここ、ピョンッと上がってもいい?』と。それがとても自然で可愛いんですね。幕切れでふたりが花道に座り、観音様に心を込めてお礼を言うことにしたのも、単にさよなら公演だからではなく、観音様のお導きでふたりが出会えた、だから手を合わせて感謝するのだと。彼は戯曲の情感を読める人でしたね」時には舞台の上で“つっ走ろうとする”勘三郎にブレーキをかけることもあったという。「たしかに、ありました(笑)。ただ、平成中村座やコクーン歌舞伎も拝見しましたが、彼がアドリブでつっ走って笑わせたりしても、他の俳優さん達のそれとは違います。他の方だと行きっぱなしで見ていて醒めてしまうこともあるのですが、哲明さんは役が崩れない。役の本当の部分をしっかりと考えている。それはきっと幼い頃から修行して身に着けた”作法”なのでしょうね」3人だからこそ生まれた濃密な空気またシネマ歌舞伎ならではの、映像に封じ込められた共演者たちとの濃密な空気についても、「平たい言葉で言えばあうんの呼吸。お互い尊敬しあう者同士が醸す空気が、にじみ出ているのではないでしょうか。哲明さんにしても(片岡)仁左衛門さんにしても、幼い頃から一緒に舞台に出ていていますが、私生活ではお食事ですら3度くらいしかご一緒したことがありません。お互いに言わず語らずのうちに、馴れ合いにならないようにと考えていたのでしょう。先代の勘三郎さん、十三世(片岡)仁左衛門さん、うちの父(十四世守田勘彌)と、それぞれ教育法が似ていましたし、その中で修行した3人だから自然に生まれた空気なのかもしれません」と語る。このシネマ歌舞伎をきっかけに歌舞伎の魅力を知り、劇場に足を運ぶようになる人も少なくない。「演劇って歌舞伎でも、日本人の好きなシェイクスピアでも、基本的にお話が飛躍しているものですよね。たとえば『ロミオとジュリエット』。牧師さんから仮死状態になる薬をどうやってもらうのか。亡霊がそう言ったからといって、ハムレットはどうして敵討ちなんてできるのだろう。能楽にしても旅の僧の前に霊が時空を超えてやってきて、夜が明けたからさよなら……とかね。こういった飛躍を楽しめるかどうかが、お芝居を好きになれるかどうかの分かれ道かもしれません。ただ、この飛躍した物語によって人間の魂が劇場の中で立ち上がっていく、それを感じたくて皆さん劇場へ通うのだと思います」この『鰯賣戀曳網』は三島由紀夫の戯曲の中でも珍しくハッピーエンドでおとぎ話のようなラブストーリー。運命に導かれて出会う蛍火と猿源氏に、玉三郎と十八世中村勘三郎の深い信頼関係がフワリと重なる。不安な気持ちに陥りがちの今だからこそ、幸せに満ち溢れたこの作品に注目したい。6/4全国公開取材・文:五十川晶子
2021年05月22日映画『弱虫ペダル』のBlu-ray&DVDが本日3月10日に発売となった。それを記念し、永瀬廉、橋本環奈、坂東龍汰の3人が、Blu-ray&DVDでの作品の見どころを改めて語る、特別フリートーク映像が公開された。本作は累計2500万部突破の大人気スポーツ青春漫画『弱虫ペダル』を実写映画化した青春ドラマ。全国レベルの強豪校・総北高校自転車競技部を舞台に、高校生の熱い青春を描いた物語だ。主人公・アニメ好きの高校生・小野田坂道役をKing & Princeの永瀬廉が主演を務め、同じ自転車競技部の仲間として伊藤健太郎、坂東龍汰、竜星涼、柳俊太郎、菅原健ら人気上昇中の俳優陣が本気で自転車競技に挑み、CG一切なしの走行シーンが大きな話題となった。長い自粛期間を経て、2020年8月14日に公開されるや否や「CG無しで自転車を漕いでるなんて凄い!」「自転車に乗りたくなった!」「原作読んでたけど感動したし元気出た!」と映画を待ち望んでいたファンのみならず、原作・アニメファンからも絶賛の声が。公開されたトーク映像の抜粋は以下となっている。永瀬「(おすすめのみどころは)意外とお風呂のシーンとか」橋本&坂東「あはははっ!(意味深に笑う)」永瀬「チーム総北のワチャワチャ感がギュッと詰まってるよね」坂東「ワチャワチャしてたね」永瀬「(あと)うまいこと隠れてるよねぇ(意味深に)」坂東「ギリギリだったからね(意味深な身振り)」永瀬「ソレも含めてワチャワチャ感をもう一度見てほしいかな」■リリース情報『弱虫ペダル』Blu-ray&DVD3月10日(水)発売<豪華版(初回限定生産・3枚組)>Blu-ray:(本編BD+特典DVD1+特典DVD2) 価格:6,700円+税(本編DVD+特典DVD1+特典DVD2)価格:5,800円+税特典映像:本編DISC・予告 / TVCM集特典DISC1・ビジュアルコメンタリー、公開記念特番特典DISC2・本編メイキング、イベント映像集外装特典:特製ケース<通常版>価格:3,800円+税全ての小売店舗・ECサイトにて豪華版オリジナル特典「総北高校 生徒手帳風メモ帳」付(豪華版のみ / 全9色 / 詳細は公式HPへ)特典映像:予告 / TVCM集
2021年03月10日自然体でいて、かつ妖麗な雰囲気を纏う次世代俳優・坂東龍汰。デビューから3年、すでに数々の名監督から起用される実力と、ファンだけでなく同期や先輩をも惹きつける愛嬌の裏には、芝居に対する、しなやかで熱い姿勢がありました。昨年、映画『弱虫ペダル』など多くの作品に出演し、今、大きな注目を集める坂東さん。小学校の頃から学校のカリキュラムとして演技を学び、俳優の道へ。「高校の卒業公演で、演じることに爆発的な快感を覚えて痺れたんです。『もっとお芝居がしたい』と震えた瞬間でした。前には、社交ダンスで生きようと思った時もありました。部を作って、北海道大会で3位になったんですよ、6組中ですけど(笑)。プロに誘われたりもしましたが、相手の子が映画監督になりたいと言うので、僕も自分の道を選びました」坂東さんが受けていたシュタイナー教育では、テレビやゲームなどが禁じられている。「電子機器類が全部ダメなんです。中学生になってからは、特別に週に1本映画を観ることが許されて。土曜日に父が借りてきたDVDを観ていました。父が選ぶのは、最初の1本こそ『七人の侍』でしたけど、『ダイ・ハード』とか『ロボコップ』とかゴリゴリのハリウッド系。最近は、松田龍平さんの『舟を編む』を観て、映画の中で生きてらっしゃる姿がとても素敵だなって。オダギリジョーさんのお芝居にも気持ちが持っていかれます」’20年は、黒沢清監督作『スパイの妻』に出演。とても大切な作品となったそう。「初号試写を観て、微力ながら作品のひとつのピースになれたように感じられたんです。試写が終わってもなかなか立ち上がれなかったほど感動して、心の底からこのお仕事を続けていきたいと思いました」この作品には、不思議な縁もあったそう。「実は高校卒業後、上京資金を貯めるために旅館で仲居として働いていたんですけど、その場所が、僕が演じた役が籠もった有馬温泉なんです。脚本を読みながら『こんなめぐりあわせがあるんだ』ってびっくりしました。現場では、何でも吸収したくて、お芝居とは別に役者さんとのコミュニケーションの時間を大切にしています。『スパイの妻』では、共演させてもらった蒼井優さんや高橋一生さんが、ご自身の経験を話してくださるのが嬉しくて、一秒も無駄にしたくなかったです」そうしたまっすぐな思いが伝わるのだろう。数々の先輩から愛されている。「プライベートでは村上虹郎、仲野太賀さん、栁俊太郎くん、夏帆さんや忽那汐里さんとお話する機会が多いですね。太賀さんが特にそうなんですけど、先輩方は『頑張って俺らについてこい』と背中で語ってくれて、本当にありがたいです。『弱虫ペダル』で共演した栁俊太郎くん、竜星(涼)くんからは、愛あるイジリをしていただいて。(永瀬)廉からは、完全に年下扱いを受けてます(笑)。同世代では、大下ヒロト、楽駆、倉(悠貴)がイツメン。飲んでは、別れ際に『負けねえぞ!』って言い合ってます。彼らとはオーディションがよくカブるんですが、尊敬し合える友達にも、用意してきたカードは明かしたくない。でも終わった途端、『ちょっとカフェ行こうよ』『どうだった?』みたいに雰囲気は元通りです」さまざまな役を演じ分ける秘訣は?「映画は、共演者の方々との本番のテイクで起こることがすべてだと思っているので、プランを決め込んで現場に行ったことは一回もないです。台本を何度も声に出して読むこともなくて。音読して台詞を覚えていた時期もあるけど、普段の会話は前もって用意しないじゃないですか。その瞬間に初めて出たトーンがリアルなのかなと思うようになったんです。声は『役者は一に声、二に顔、三に姿』という言葉もあるくらい大切。自分のいろんな声を録音したり、声の研究を始めたところで、これから突き詰めていきたいですね」夢は、世界の映画祭の舞台に立つこと。「夢を叶えることは、簡単ではないと思います。でも、真っすぐな道よりも、グネグネした道のほうが、先がまるで見えない楽しみがあるし、見えた時の感動も自分の成長も大きいはず。ためらわず一歩目を踏み出して、まだ見えない可能性を求めていきたいです」ばんどう・りょうた1997年5月24日生まれ。北海道出身。出生地はニューヨーク。高校卒業後、上京。’17年、俳優デビュー。主な出演作に『十二人の死にたい子どもたち』『閉鎖病棟』など。ドラマ『今ここにある危機とぼくの好感度について』(NHK)が4月スタート。映画『峠 最後のサムライ』が6/18公開予定。『弱虫ペダル』の影響で始めた自転車、ギター、カメラなど多趣味で、手縫いでリメイクするほどのファッションラバーでもある。ジャケット¥22,000パンツ¥13,000(共にメゾンスペシャル/メゾンスペシャル 青山店 TEL:03・6451・1660)シャツ¥22,000(アダンス/サカス ピーアール TEL:03・6447・2762)シューズ¥68,000(パラブーツ/パラブーツ青山店 TEL:03・5766・6688)ソックスはスタイリスト私物※『anan』2021年1月13日号より。写真・三瓶康友スタイリスト・藤長祥平ヘア&メイク・イケナガハルミ取材、文・小泉咲子(by anan編集部)
2021年01月07日歌舞伎俳優の坂東玉三郎が大阪松竹座でお正月公演「坂東玉三郎 初春特別舞踊公演」を上演するのを前に11月20日、京都市内で取材会を行った。公演は花道の使用を避けるなど、コロナ対策を徹底する。玉三郎は「今はどこを見てもコロナの話題ばかり。舞台ではお客様に苦しい現実を忘れていただくのが何より大事。演劇とはそういうものです」と力を込める。「坂東玉三郎 初春特別舞踊公演」チケット情報演目は3つ。『お年賀 口上』で幕を明け、27年ぶりの上演で初役を勤める『賤の小田巻(しずのおだまき)』、18年に新作舞踊として初披露した『傾城雪吉原(けいせいゆきのよしわら)』を上演する。口上は「幸せ感溢れるものにしたい」と、目にも豪華な内掛の衣裳を披露する趣向を考えた。京都の職人が1年がかりで仕立てたという貴重な紅い鳳凰柄のものから、『天守物語』で披露した2枚、さらに『伽羅先代萩(めいぼくせんだいはぎ)』で特別に仕立てた1枚の計4枚を候補に挙げる。「お客様には華やかなものをお見せしたい。口上でも充実してお楽しみいただければと考えました」。『賤の小田巻』は源義経の愛妾で、今は捕らわれの身となった静御前が主人公。宿敵・頼朝とその妻政子に舞を所望され、その席で義経の身の安全を祈願したことから頼朝の不興をかった故事に由来した人気曲目のひとつ。哀愁の中にも繊細な情趣や華麗さがある。玉三郎は「静御前が現実にどれだけ悲しんだかというよりも、その風情を見せるのが大事」と極意を語る。衣裳は格調高い唐織着流し。以前『船弁慶』の静御前で着用したものが3枚あると言い、公演中はそこから「その日の気分で自由に選んで着ようと思います」。『傾城雪吉原』は、恋人を思い春を待つ傾城が、四季折々の風情と共に、古風な趣と格式で魅せる幽艶な舞踊劇だ。玉三郎は長唄の名曲『高尾懺悔』から恨みの歌詞を抜くなどして改曲、新作『傾城雪吉原』として魅力も新たに蘇らせる。「能楽でも世阿弥らがお客様に楽しんでいただくために、昔からあったものを改曲し、目新しく華やかに見せていくことがあったと思います。長唄『高尾懺悔』が名曲ながらあまり上演されなかったのは、亡霊が四季を踊るという地味なものだったから。それを華やかにしたいと『傾城雪吉原』に仕上げました。冒頭の雪景色は『鷺娘』のような雰囲気もあり、最後は「春は来にけり」の歌詞で終わらせました」。9月からコロナ渦での公演を再開させた玉三郎。改めて観客への感謝と決意を口にする。「この状況下でお客様が前売券を買って劇場に来てくださることのありがたさ、大劇場で幕を開けられることの幸せをつくづく感じます。まずはお客様を安全第一にお迎えし、その情熱に応えたい。現実を忘れていただけるような時間を提供できればと思います」。公演は1月2日(土)から19日(火)まで、大阪松竹座にて上演。チケットは12月2日(水)午前10時より一般発売。取材・文:石橋法子
2020年12月02日映画『弱虫ペダル』(8月14日公開)に出演する坂東龍汰と栁俊太郎が27日、渋谷パルコ B1階 ギャラリーXで行われている「弱虫ペダル ART&MOVIE EXHIBITION」(31日まで開催)に登場し、取材に応じた。同作は累計2500万部突破の大人気スポーツ青春漫画の初実写映画化作。連載は今年で12年を迎え、アニメ・アニメ映画・舞台・小説・ドラマなど様々なコンテンツでメディアミックスされている。地元・千葉から秋葉原にママチャリで通うアニメ好きの高校生・小野田坂道(永瀬廉)が、あることをきっかけに自転車競技部に入部することとなり、そこで出会ったかけがえのない仲間たちの為に、自分の限界や壁を越え、レースに勝利するための努力を覚えていく。同所で行われている原画の展示に「すげ〜!」と目を輝かせた2人。栁は「ファンにはたまらない」と感心し、坂東は自身が演じたキャラクター・鳴子章吉の原画の前で腕を組んで同じポーズをとる。映画で使用した衣装や小道具なども展示されており、ヘルメットに貼ってある番号を見ては「これ、自分たちで貼ったんだよ」(坂東)、「すぐ剥がれちゃう」(栁)と解説も。坂東はゼッケンなどの展示に「博物館みたい!」とはしゃぎ、鳴子のロードレーサーを愛おしそうに見つめ、栁はその様子を見守っていた。2人が撮影中に撮った写真も展示されており、栁は「スタッフさんを撮る機会があまりないから、撮っていたら『使えません』って……」と苦笑。坂東が「僕がずっと撮ってるから、僕が映らないじゃないですか。寂しくて『俺も撮って』とカメラを渡したら、俺以外のスタッフさんばっか撮って、俺を1枚も撮ってくれない!」と訴える。中学1年生から一眼レフを使っていたという坂東は、総北メンバー全員が初めて揃ったシーンで撮った時の制服の写真や、永瀬と夕日の前で自撮りしてる写真など、お気に入りの写真を挙げたが、「1回、(橋本)環奈ちゃんを隠し撮りしたらめっちゃ怒られて。夕日が綺麗だった日に正式に『撮らせてください』とお願いしました」と明かし、栁が「展示されるとも決まってなかったから、単純にお趣味だと思われてたんでしょ? しょうがないよ」とフォローしていた。仲の良い2人だが、互いに好きなところを聞かれると、「うわ〜!」「あはは!!」と爆笑してガチ照れ。栁は「けっこうガンガンくるんですよ。いきなりタメ語で『やっと会えたね』とかそういうことを言う。面白いなと思って」と明かす。初めて練習した日には、互いに家が近いことが発覚し、車で来ていた栁が坂東を送り届けたというエピソードも。栁は「断れないですよ。会って2回目くらいでそんな言われたら、『無理』なんて言えない」とこぼし、「すごいバカに見えるけど、誰にでも100%みたいな、僕とかが失ってる部分を持っている。気持ちを素直に伝えるし、素晴らしい」と称賛。坂東は「僕は全員に素直に伝えるけど、あんまり受け付けてくれない人もいる。ヤナパイは包み込んでくれる。そういうところで、相思相愛ですね。優しいところが好きですね」と関係の深さを見せた。改めて、俳優人生における同作の存在について聞かれると、栁は「もう高校生役はないかなと思ってたので、久々に学生時代の熱い感じを思い出させてくれた。原作もすごく好きで、アニメも映画も全部見てて、(演じた巻は)人気あるキャラクターですし、評価されるという意味でも勝負だなと思った作品でもあります」としみじみ。坂東が「キャスト聞く前から、ヤナパイ以外、思いつかなかったです」と告白すると、「うそつけ!」と疑う栁だが、坂東は「思ってた思ってた!だから、『やっと会えたね」って」と、ここで初対面時の発言の真意を説明する。坂東も改めて「僕はめちゃめちゃびっくりしましたし、原作も、鳴子章吉というキャラクターもすごく人気で、大チャレンジ。公開していろいろな反響ももらってて、今までの自分とは違う自分が見つけられた、ステップアップの作品になったな」と熱弁。「役者としてもひとつ次のステップに進めたかもしれないと思ってるので、出会った前とは、かなり見えている世界が違う。すごく感謝してます」と締め括った。
2020年08月27日2020年、新しい時代の到来を象徴するような“次に来る”俳優・女優はいったい誰か?これまで山崎賢人、横浜流星、中村倫也、山田裕貴、杉咲花、永野芽郁、桜井日奈子、清原果耶らのブレイクをいち早く予見してきたシネマカフェが、フレッシュなネクストブレイク候補たちを厳選。特に、あの「3年A組」の“卒業生”が大きな飛躍を遂げそうだ。森七菜、朝ドラ&岩井俊二監督作まで誰もが認める2020年のトップランナー新海誠監督の観客動員1,000万人超えの大ヒット作『天気の子』でヒロイン・天野陽菜の声優に起用され、社会現象となった「3年A組―今から皆さんは、人質です―」ではフェイク動画の解析を行った電脳部所属の堀部瑠奈役で注目を集めた森七菜(もり なな)は、現在公開中および待機している作品が話題作ばかり。窪田正孝主演の今年前期NHK連続テレビ小説「エール」では、窪田さんの妻・音(二階堂ふみ)の妹で、小説家を夢見る・関内梅役というブレイクポジションに抜擢。若手女優の登竜門といわれる「全国高等学校サッカー選手権大会」応援マネージャーもつとめている。2001年8月31日、大阪生まれの大分育ち。2016年に大分でスカウトされ、行定勲監督が手掛けたWebCMでデビューする。園子温監督のAmazon Prime Videoオリジナル「東京ヴァンパイアホテル」(’17)ほか、櫻井翔主演「先に生まれただけの僕」(’17)や、神木隆之介主演「やけに弁の立つ弁護士が学校でほえる」(ともに’18)で生徒役を演じ、熊澤尚人監督の実写映画『心が叫びたがってるんだ。』(’17)にも出演した。新垣結衣主演、野木亜紀子脚本の「獣になれない私たち」の回想シーンで、田中美佐子演じる花井千春(田中圭の母役)の少女時代を透明感たっぷりに演じたことで知った人もいるかもしれない。2019年には、『東京喰種 トーキョーグール【S】 』でトーカ(山本舞香)のクラスメイト・小坂依子を演じ、玉城ティナの再現度が話題の『地獄少女』では親友・遥(仁村紗和)のために禁断の決断をする市川美保というキーパーソンに。オーディションから起用された『最初の晩餐』では、戸田恵梨香の少女時代、なんと小学生から高校生までを違和感を感じさせずに演じていた。一転、「ティファニー(TIFFANY)」と「ゼクシィ」のコラボによるショートフィルム「TIFFANY BLUE」では仲野太賀と共演し、学生役を卒業してちょっぴり大人っぽく、カフェで働く女性に。本動画は脚本を川村元気、監督を米津玄師「Lemon」MVでも知られる山田智和が担当している。そして、岩井俊二監督の4年ぶりの新作『ラストレター』では、松たか子の娘と少女時代との二役、岸辺野颯香/遠野裕里(回想)役としてスクリーンで躍動する。同作では、主題歌「カエルノウタ」で歌手デビューも決定。岩井監督が演出したMVが公開され、そのアートワークは『最初の晩餐』の“父”永瀬正敏が手掛けていることでも話題に。「森七菜さんはもう既に“表現者の女神”に愛されているんだと思う。少しの期間だったけれど、僕はもう何度も彼女に驚かされた」と永瀬さんも大絶賛だ。「エール」では、連続テレビ小説初出演に、「夢だった連続テレビ小説に出演させていただけること、憧れの二階堂ふみさんとお芝居させていただけること、本当に嬉しい気持ちでいっぱい」とコメントしている森さん。親友ポジションや文学少女から、心に影を持つ少女まで演じられる演技力とナチュラルな存在感は、まさしく“2020年の顔”となりそうな予感。なお、そんな森さんと『最初の晩餐』『地獄少女』と共演が続いた新星・楽駆(らいく)も、独特の飄々とした存在感を持っており、彼もまた注目を集めそうだ。神尾楓珠「左ききのエレン」でも好演!作品ごとに成長が加速する「3年A組」の生徒役には子役から活躍していたり、すでに人気のある若手俳優たちも出演していたが、グンと知名度を上げたのが神尾楓珠(かみお ふうじゅ)だろう。ヒットドラマ「アンナチュラル」随一の神回といわれる、第7話「殺人遊戯」の男子生徒役でも知られている。1999年1月21日生まれ、東京都出身。2015年、24時間テレビ内のドラマ「母さん、俺は大丈夫」で俳優デビュー。2017年に映画『兄に愛されすぎて困ってます』で剣道部の鈴木くんを演じ、「シグナル 長期未解決事件捜査班」や深夜ドラマ「恋のツキ」(ともに’18)、映画『うちの執事が言うことには』(’19)などに出演してきた。講談社「ViVi」による「国宝級NEXTイケメンランキング2019下半期」では「なにわ男子」道枝駿佑に続く第2位にランクイン、ブレイク候補として注目されている。上白石萌歌演じる景山澪奈に関係する水泳部のマネージャー・真壁翔役を演じた「3年A組」の後は、「都立水商!~令和~」で初めてともいえるクラス一のお調子者役に挑戦。「HiGH&LOW」シリーズと、不良漫画の金字塔「クローズ」「WORST」がクロスオーバーした『HiGH&LOW THE WORST』の「鬼邪高校・全日制」の中越大役では、かつてないワイルドな一面も披露した。「3A」仲間の鈴木仁、若林時英とはユニバーサルスタジオジャパンの“青春”動画「青春は一瞬で、無限大だ。」でも共演しており、素のような弾けた笑顔も印象的。先日、佐野勇斗主演の「里見八犬伝」にて初めての舞台出演を終えたばかりで、1月21日(火)には多忙な1年となった20歳の神尾さんをとらえたファースト写真集「Continue」が発売される。MBS/TBS系ドラマイズム「左ききのエレン」では、池田エライザとW主演を果たした。池田さんが演じたのが、ザ・サウスポーと呼ばれる天才のエレン。神尾さんが演じたのは、広告代理店に勤務するデザイナー・朝倉光一。エレンとは違い、“天才”になれなかった人代表であり、苛立ちや葛藤を抱え、あるきっかけから“闇落ち”して氷のようなハートの持ち主になってしまう光一を神尾さんは好演。制服姿の高校時代や大学時代のフラッシュバックを挟みながら、いまの若い働き世代を見事に演じ切った。作品ごとに成長を感じさせる神尾さんは、『サラバ静寂』『黒い暴動』の宇賀那健一監督の『転がるビー玉』など話題作が待機する。吉川愛、演技力は実証済み!今年はさらなる飛躍へ映画『転がるビー玉』は、女性ファッション誌「NYLON JAPAN」創刊15周年プロジェクト。今作で、『カメラを止めるな!』と同じワークショップから生まれた『お嬢ちゃん』で主演をつとめ、ベルリン国際映画祭パノラマ部門観客賞を受賞した『37セカンズ』にも出演する萩原みのり、「左ききのエレン」にも出演し、女優活動を邁進する元「欅坂46」の今泉佑唯とともに、主演の一角を担うのが吉川愛(よしかわ あい)だ。先の月9「シャーロック」や、「ボイス 110緊急指令室」「緊急取調室」第3シーズン、山下智久と『映画クロサギ』(’08)以来の共演となった「インハンド」など、記憶に残るゲスト出演ほか、横浜流星が大ブレイクするきっかけとなった「初めて恋をした日に読む話」の“エトミカ”江藤美香役でもお馴染み。1999年10月28日生まれ、東京都出身。5歳のころから子役(別名義)として活動し、映画『さくらん』(’07)、「メイちゃんの執事」「ハガネの女」(’10)、「リーガル・ハイ」(’12)、「あまちゃん」(’13)、映画『ルームメイト』「夜行観覧車」(’13)などに出演。『映画ひみつのアッコちゃん』(’12)では綾瀬はるか演じるアッコちゃんの少女時代を演じた。その後、一時俳優業から退いていたが、2017年のドラマ「愛してたって、秘密はある」で復帰。佐野玲於(GENERATIONS from EXILE TRIBE)、中川大志、高杉真宙、横浜さんの主演作『虹色デイズ』(’18)で恒松祐里、堀田真由、坂東希(E-girls/Flower)とヒロインを演じ、若手俳優がしのぎを削った『十二人の死にたい子どもたち』(’19)の金髪ギャル役でも異彩を放った。大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺~」の終盤にも登場したほか、「義母と娘のブルース 2020年謹賀新年スペシャル」に新キャストで出演。上白石萌音と佐藤健が共演する新火曜ドラマ「恋はつづくよどこまでも」にて、上白石さん演じる新人ナースの同期でライバルとなる役柄を演じる。さらに、オーディションになかなか受からないモデル・愛を演じる『転がるビー玉』は、新しくなった「渋谷パルコ」の「ホワイトシネクイント」にて1月31日より先行公開、2月7日より全国順次公開がスタート、映画初主演・工藤遥や伊藤健太郎、鈴木仁らと共演する『のぼる小寺さん』も控えている。初めての「ファンイベント」も2月に開催されることが決まっており、ついに彼女の時代が来た、のかもしれない。「4マリ」関水渚、『カイジ』完結編&『コンフィデンスマンJP』に大抜擢『舟を編む』『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』の石井裕也監督が安藤ゆきの人気少女漫画を映画化した『町田くんの世界』で、細田佳央太と共に1,000人を超えるオーディションから選ばれたのが関水渚(せきみず なぎさ)。「4分間のマリーゴールド」で、主人公みこと(福士蒼汰)の同僚の消防士で救急救命士を目指して勉強中の阿部志乃役を演じたばかりだ。1998年6月5日生まれ、神奈川県出身。第40回ホリプロタレントスカウトキャラバンのファイナリストとなり、2017年に「アクエリアス」のCMでデビュー。『町田くんの世界』が初めて参加した映画のオーディションであり、もちろん初めてのお芝居に初めての映画となった。初々しくも、スクリーンで観る者をとらえて離さない華やかな存在感があり、岩田剛典、高畑充希、前田敦子、仲野太賀、池松壮亮、戸田恵梨香、佐藤浩市ら日本映画界を引っ張る先輩たちとの共演によって、確かな“何か”を掴んだことは間違いない。吉高由里子主演の水曜ドラマ「知らなくていいコト」に後輩役でレギュラー出演が決定。原作者・福本伸行による完全オリジナルストーリーで描かれる藤原竜也主演『カイジ ファイナルゲーム』(1月10日公開)ではヒロインを務め、福士さんや新田真剣佑、山崎育三郎、瀬戸利樹、吉田鋼太郎らと大暴れしてくれそう。さらに、マレーシアにある“伝説の島”ランカウイ島を舞台にした『コンフィデンスマンJPプリンセス編』(5月1日公開)では、ダー子(長澤まさみ)の“子猫”としてチームに新加入するらしいが、解禁画像では“プリンセス風”!?こちらも期待が高まる。また、大抜擢といえば、Netflixオリジナルシリーズ「全裸監督」により、第24回釜山国際映画祭アジアンフィルムマーケットにて「アジアコンテンツアワード」最優秀新人賞に選ばれた森田望智(もりた みさと)にも注目。下積みが長かった彼女だが、天海祐希主演の日本テレビ系土曜ドラマ「トップナイフ」で脳外科の看護師に、4月にはNHK BSプレミアムのスペシャルドラマ「柳生一族の陰謀」で時代劇に初挑戦するなど、次々と作品が決まっている。鈴鹿央士、鮮烈なデビューで新人賞総ナメか!?デビューのきっかけが、広瀬すずのスカウトだったというシンデレラボーイが鈴鹿央士(すずか おうじ)だ。映像化困難といわれた恩田陸の小説を『愚行録』の石川慶が監督・脚本を手掛けて映画化した『蜜蜂と遠雷』で、突如として現れた天才少年・風間塵は、まさにそんな鈴鹿さんそのもの。100人以上のオーディションから選ばれた新星は、役柄同様、圧倒的ピュアネスと神秘性を放っている。2000年1月11日生まれ、岡山県出身。広瀬さんが『先生!、、、好きになってもいいですか?』(’17)の撮影中、エキストラとして参加していた当時高校2年生の彼に目をとめたのが始まり。その後、「メンズノンノモデルオーディション」で優勝し、2019年にモデル活動をスタート。合わせて、『蜜蜂と遠雷』『決算!忠臣蔵』、広瀬さんがヒロイン・なつを演じたNHK連続テレビ小説「なつぞら」にも「マコプロ」の制作進行・町田役でドラマ初出演を果たし、「おっさんずラブ -in the sky-」の整備士・“ミッチー”道端寛太役を演じるという、新人離れした活躍ぶり。岡村隆史演じる勘定方・矢頭長助の息子役にオーディションから起用された『決算!忠臣蔵』が最も撮影が早かったそうで、中村義洋監督のもと、堤真一や濱田岳、妻夫木聡ら錚々たる面々もそろった初映画は「現場にいるだけで幸せで、本当に参加できてよかった」(シネマカフェインタビューより)と語るほど大きな糧になったようだ。そして『蜜蜂と遠雷』では第44回報知映画賞作品賞とともに新人賞、第41回ヨコハマ映画祭最優秀新人賞も受賞している。「なつぞら」や「おっさんずラブ」では新人役でワタワタしていたが、実際の彼は腰が据わったマイペースなところがあるらしい。次はどんな役柄を演じてくれるのか、楽しみだ。寛 一 郎、「グランメゾン東京」で注目度上昇中木村拓哉主演の日曜劇場「グランメゾン東京」の芹田公一役で「存在感ある」と話題を呼んだばかりの寛 一 郎(かんいちろう)。ゴールデンタイムの連続ドラマにレギュラー出演したのは同作が初めてとなり、幅広い層から注目を集めた。1998年8月16日生まれ、東京都出身。名優・佐藤浩市を父に、故・三國連太郎を祖父に持つ三世俳優なのは、もはや説明不要か。2017年、アニメも大ヒットした『心が叫びたがってるんだ。』で野球部の元エース・大樹役、「Hey! Say! JUMP」山田涼介主演『ナミヤ雑貨店の奇蹟』では主人公の幼なじみ・幸平役に抜擢されてスクリーンデビュー。翌年、第27回日本映画批評家大賞新人賞に選ばれている。実際の初演技の場となったのは、クラウドファンディングにより配給・宣伝費が集められ、2018年に公開された『菊とギロチン』だ。『楽園』『64―ロクヨン―』の瀬々敬久監督が構想30年、関東大震災直後の“女相撲”の力士たちと実在したアナーキスト集団「ギロチン社」の交流を描いた意欲作で、新人ながらアナーキストの青年役を演じて存在感を発揮し、キネマ旬報ベスト・テン新人男優賞に選出、第28回日本映画批評家大賞にて助演男優賞を受賞するなど、映画通や批評家から支持された。さらに2019年は、門脇麦、成田凌、玉城ティナ、村上虹郎らと新進気鋭の二宮健監督『チワワちゃん』に出演して青春群像劇の中でも輝きを見せ、『下忍 赤い影』『下忍 青い影』では「快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー」の結木滉星とそれぞれ主人公を演じ、時代劇とアクションにも初挑戦したばかり。『雪子さんの足音』では父・佐藤さんが友情出演も果たしていた。「グランメゾン東京」での先輩に影響を受けながら着実に成長していく、真っ直ぐでハートの熱い青年の姿は、発展途上の寛 一 郎さんとも重なり、今後の活躍にますます期待がかかる。なお、先クールのドラマでは、「俺の話は長い」で生田斗真演じる満を何度も唸らせていた高平陸役の水沢林太郎(みずさわ りんたろう)も、真逆のキャラを演じた「ブラック校則」と掛け持ちしながら両作品で光っていた。11月に「メンズノンノモデルオーディション」で準グランプリを獲得し、新メンノンモデルとなったばかりの、2003年生まれの16歳。彼もまた新世代の旗手となり得るかもしれない。(text:Reiko Uehara)■関連作品:ラストレター 2020年1月17日より全国東宝系にて公開ⓒ2020「ラストレター」製作委員会蜜蜂と遠雷 2019年10月4日より全国にて公開(C)2019 映画「蜜蜂と遠雷」製作委員会決算!忠臣蔵 2019年11月22日より全国にて公開(C)2019「決算!忠臣蔵」製作委員会転がるビー玉 2020年1月31日より渋谷パルコ ホワイトシネクイントにて先行公開、2020年2月7日より全国にて順次公開カイジ ファイナルゲーム 2020年1月10日より全国東宝系にて公開©福本伸行 講談社/2020映画「カイジ ファイナルゲーム」製作委員会下忍 赤い影 2019年10月4日よりシネマート新宿・心斎橋ほかにて公開(C)2019「下忍」製作委員会下忍 青い影 2019年11月15日よりシネマート新宿・心斎橋ほかにて公開(C)2019「下忍」製作委員会
2020年01月01日名古屋・御園座では、1月2日(木)から4日(土)まで、『坂東玉三郎 御園座新春特別舞踊公演』が催される。新春を寿ぐ華やかな舞台だ。幕開けには『お年賀口上』が付き、玉三郎が挨拶をする。舞踊の演目は地唄の『雪』『鐘ヶ岬』で、間に『三曲糸の調べ 阿古屋琴責』が入る。『雪』は、今は仏門に入った芸妓が、かつて雪の夜にひとり寂しく恋人を待ちわびたことを思い起こす姿を描く。『鐘ヶ岬』は道成寺もののひとつで、釣鐘ごと安珍を焼き殺した清姫「安珍清姫伝説」の後日談。女の執念や艶やかさを詩情豊かに浮かび上がらせる。『阿古屋琴責』は、源平合戦で平家が滅んでも、なお源頼朝の命を狙う平家方の男・景清の居場所を白状させようと、景清の子を身ごもっている遊君阿古屋を詮議する場面。源氏方の重忠が、阿古屋に琴・三味線・胡弓の三絃を弾かせ、もし「景清の居場所を知らぬ」と言うその心に偽りがあれば音が曇るはずだと耳をそばだてる。阿古屋を演じる女方にとって、舞台の上で実際に琴・三味線・胡弓をひとりで演奏する難役だが、玉三郎は1997年から阿古屋を演じ素晴らしい演奏を続けてきた。とりわけ胡弓の音色には、重忠ならずともうっとりと聞き惚れてしまう。豪華な衣裳にも注目したい。文:仲野マリ
2020年01月01日12月15日(日)オンエアの「ボクらの時代」に、歌舞伎俳優の坂東玉三郎、ボーカリストのEXILE ATSUSHI、歌舞伎俳優の中村児太郎の3人がゲスト出演。12年ぶりの本番組出演となる坂東さんと初登場となるATSUSHIさん、中村さんが語ったこととは?本番組は毎回様々なジャンルで活躍するゲストが集い、多彩な話題や事象を取り上げていくトーク番組。14歳で十四代目守田勘弥の養子となると五代目坂東玉三郎を襲名。抜群の美しさと演技力で当代一の女形として多くの人を魅了する一方、海外の芸術家とのコラボレーションや、演出、映画監督などでもその才能を発揮。多才なる活動が評価され、今年「第31回高松宮殿下記念世界文化賞」演劇・映像部門を受賞するなど、日本を代表する歌舞伎俳優となった人間国宝の坂東さん。2001年、「EXILE」のボーカルとしてデビューすると2006年からはソロ活動も開始。「いつかきっと…」などのオリジナル曲とともに数多くのミュージシャンとのコラボなどで、ボーカリストとしての自身の可能性を追求。日本人ソロアーティスト史上初の6大ドームツアーを成功させたほか、法務省矯正支援官として全国各地の刑務所や少年院への慰問活動も行っているATSUSHIさん。9代目中村福助を父に、7代目中村芝翫を祖父に持ち、2000年に6歳で6代目中村児太郎を襲名。今月2日に東京・歌舞伎座で初日を迎えた「十二月大歌舞伎」では昨年に引き続き、琴、三味線、胡弓(こきゅう)の3曲を演奏する女形の大役「阿古屋」を演じるなど次世代の歌舞伎界を担う存在となった中村さん。もともと「EXILE」の大ファンで、共通の知人がいたことをきっかけにATSUSHIさんと友人になったという中村さん。今回の共演は以前、坂東さんと中村さんが楽屋で話している際「ATSUSHIさんの歌声がいい」という話題になり、中村さんがATSUSHIさんと知り合いだったことから実現したという。収録が始まる前、ATSUSHIさんが先日初めて歌舞伎を見に行ったという話題で歓談するなど、終始和やかな雰囲気で行われた今回の鼎談。同じ歌舞伎俳優の坂東さんと中村さん、アーティスト、ボーカリストであるATSUSHIさん、それぞれ立場は違えど、表現者として同じ芸能界で活躍しているということで仕事の話に花が咲く。“どれだけ年数を重ねても、舞台に上がる前は緊張する”という話題では、それぞれ共感するところがある様子で、収録後、坂東さんが「歌舞伎俳優もアーティストも、舞台に出る前の気持ちは同じだということが分かって良かった」と収録をふり返ると、ATSUSHIさんも「(玉三郎さんは)道は違えど、芸能界の大先輩なので、貴重なお話を聞けてありがたかったです」と今回の鼎談に参加できたことに感謝。2人をつないだ中村さんは「尊敬しているおふたりと鼎談させていただいたのは、とても楽しく貴重な経験で、あっという間に時間がたってしまいました。本当に楽しかったです」と今回の収録の実現を喜んでいた。司会者がいない3人だけの自由な空間だからこそ飛び出す、ほかの番組では聞くことのできない自然体のトークを楽しめる「ボクらの時代」は12月15日(日)7時~フジテレビで放送。(笠緒)
2019年12月14日映画『3人の信長』(9月20日公開)の公開記念舞台挨拶が21日に都内で行われ、TAKAHIRO、市原隼人、岡田義徳、相島一之、前田公輝、坂東希、渡辺啓監督が登場した。同作は、“織田信長”の新たな姿を描いた時代劇エンターテインメント。永禄13年。金ヶ崎の戦いにより敗走中の織田信長の首を狙って廃村に潜んでいた元今川軍の蒲原氏徳たちが、影武者を含めた3人の信長を捕らえてしまい、あの手この手で本物をあぶりだそうとするが、それぞれ信長に似通っている3人が今川軍を翻弄する。主演となったTAKAHIROは「誰もが知る戦国武将ということで、プレッシャーは感じたんですけど、お二人がいらっしゃるので、身を委ねながら楽しませていただきました」と振り返る。「テレビで見てる人たちという印象でしたし。衣装合わせで会った時にミーハー心が。『うわ、本物だ』と思った」と最初の印象を明かした。撮影では朝から晩まで一緒だったというが、「隼人くんに関しては、サウナでもよくご一緒させていただいた。サウナにパッと入ると、隼人くんが腕を組んであぐらをかいていて、胸筋がすごすぎて、女風呂と間違えたのかなってくらい巨乳」と驚きの発言。「プルプル、ピクピク。ボリュームがすごかった」と告白し、市原は「2歳からスポーツをやってるので」照れ笑いを浮かべていた。また前田は高嶋政宏、相島との撮影が多く「こんなに先輩お二人とずっと時間を一緒にすると、考えたこともなかった」としみじみし、相島からは「友達になったもんね」と肩を組まれる。最後には、信長が南蛮から伝えたとされることから530mmx485mmx55mmの巨大カステラが登場し、長崎出身のTAKAHIROは「長崎にいたときはカステラが主食みたいなものだったので」とジョークを飛ばしつつ喜んでいた。
2019年09月21日織田信長の影武者3人が、敵を欺こうとしのぎを削るオリジナル時代劇『3人の信長』の完成披露試写会が8月20日、都内で行われ、“信長”を演じるEXILE TAKAHIRO、市原隼人、岡田義徳が舞台挨拶に立った。「自分こそが本物だ」と主張する信長の影武者たちと、あだ討ちに燃える元今川軍の侍たちが翻弄し、翻弄される謀略合戦を繰り広げる本作。時代劇映画に初挑戦したTAKAHIROは「誰もが知る戦国武将ですからね。プレッシャーもありましたが、楽しそうな世界観ですし、ワクワクしました」と手応えは十分。「今回、映画で演じたことで、さらに信長の人となりに興味が湧きましたし、出会えてうれしいキャラクターです」と話していた。同じく信長を演じる市原も「本(台本)が面白かったので、すぐ現場入りしたかったですね。3人の俳優が1人の人物を演じるなんて、前代未聞ですから」とユニークな発想に胸躍らせ、「常識を覆す、でも王道のエンターテインメントとして楽しんでもらえる」と自信のコメント。岡田は「不思議でしたよね。三者三様の信長ですけど、共通点もあって面白さが伝わると思います」と語った。舞台挨拶には共演する高嶋政宏、前田公輝、坂東希、渡辺啓監督が同席。時代劇経験が豊富なベテラン、高嶋は「影武者が3人も登場する時代劇は、いまだかつてないですよ!黒澤明監督の『影武者』だって1人でしょ?」とやはり、ストーリーの面白さに驚かされた様子。「3人(TAKAHIRO、市原、岡田)の息もぴったりで。本格時代劇ですが、笑える作品になった」と太鼓判を押した。また、TAKAHIROの“座長ぶり”について「なんと、現場にクレープ屋一軒差し入れしてくれたんですよ!」と報告。この発言に、当のTAKAHIROは「島根の山奥で撮影でしたから、お店もないし、暑いなかスケジュールも大変だったので…。2回くらいですかね?太っ腹なので(笑)、覚えていない」と話していた。『3人の信長』9月20日(金)全国で公開
2019年08月20日TAKAHIROが時代劇映画に初挑戦した『3人の信長』の完成披露試写会が8月20日(火)、都内で行われ、TAKAHIROさんをはじめ、同じく信長の影武者を演じる市原隼人、岡田義徳が舞台挨拶に出席した。本物の信長を守るため、“頭がキレるかぶき者”の信長・甲(TAKAHIROさん)、漢気たっぷりの信長・乙(市原さん)、世の中を変えようとする信長・丙(岡田さん)が「我こそが信長」と猛アピール!翻弄される今川軍との、互いの誇りを賭けた笑いと人情の謀略合戦を繰り広げる。信長を演じるTAKAHIROさんは「誰もが知る戦国武将。プレッシャーもあったが、楽しそうな世界観でワクワクした」とにっこり。本作をきっかけに「信長の人となりに興味がわくようになった」と話していた。「3人の俳優が1人の人物を演じる、前代未聞の時代劇。常識を覆す、王道のエンターテインメントとして楽しんでもらえれば」(市原さん)、「不思議ですよね。三者三様の信長なんですけど、共通点もあって。チャレンジとして面白い経験でした」(岡田さん)と“信長たち”も斬新な設定に舌を巻いていた。舞台挨拶には共演する高嶋政宏、前田公輝、坂東希、本作がデビュー作となる渡辺啓監督が同席。高嶋さんは3人を追い詰める役どころで、「影武者3人もいる映画は見たことない。黒澤明監督の『影武者』だって1人でしょ?いまだかつてないですよ」とベテランながら、やはり本作のアイデアに驚いている様子。また、TAKAHIROさんの“座長ぶり”について「なんと、現場にクレープ屋さんを一軒差し入れしてくれたんですよ!」と驚きの告白。当のTAKAHIROさんは「島根の山奥で、お店もないですし。スケジュールも大変で、暑いなかでの撮影だったので」と語り、「何回くらいですかねー?2回?太っ腹なので、覚えていない(笑)」と豪快な一面を見せていた。『3人の信長』は9月20日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:3人の信長 2019年9月20日より全国にて公開Ⓒ2019「3人の信長」製作委員会
2019年08月20日映画『3人の信長』(9月20日公開)の舞台挨拶付き完成披露上映会が20日に都内で行われ、TAKAHIRO、市原隼人、岡田義徳、高嶋政宏、前田公輝、坂東希、渡辺啓監督が登場した。同作は、“織田信長”の新たな姿を描いた時代劇エンターテインメント。永禄13年。金ヶ崎の戦いにより敗走中の織田信長の首を狙って廃村に潜んでいた元今川軍の蒲原氏徳たちが、影武者を含めた3人の信長を捕らえてしまい、あの手この手で本物をあぶりだそうとするが、それぞれ信長に似通っている3人が今川軍を翻弄する。TAKAHIROは、高嶋について「ドキドキ通り越してムラムラするっておっしゃってたので、僕らは終始ヒヤヒヤしてます」と苦笑。「現場でも本当にすごかったので。高嶋さんは見たことないくらいジェントルマンなんですけど、淡々と下ネタをおっしゃるので」と説明すると、高嶋は「大人のセクシーなジョークね」と訂正。「今日も何をおっしゃるかヒヤヒヤ」とTAKAHIROが心境を吐露すると、「つい最近映画の会見でクレームきたことあるので、気をつけます」と明かした。高嶋はさらに「TAKAHIROさんからの、クレープ屋一件差し入れ! これは最高でした」と現場での対応を絶賛。TAKAHIROは「島根の方で撮影させていただいたんですけど、山奥だったのでお店もないですし、スケジュールもタイトな中撮影してたので、何か喜んでいただけるものを」と、理由を話す。毎朝3時45分出発だったというが、高嶋は「出雲のオープンセットがLDHさんの持ち物だったので、使い放題。何時までというのがないので、有意義に撮影ができたよね」と、語った。さらに前田が「TKAHIROさんのクレープは、クランクアップされた後もクレープ屋を差し入れてくださったんですよ。自分が終わったにも関わらず」と補足すると、高嶋は「ソツがないねえ! HiGH&LOW!!」と褒める。19日に行われた映画『HiGH&LOW THE WORST』(10月4日公開)の最速プレミア試写会に触れられ、前田は「昨日のやつ!!」と、照れ笑いを浮かべた。渡辺監督も「最終日もいただいた気がします」と明かし、TAKAHIROは「そうでしたっけ? ちょっと太っ腹なんで覚えてないですね」と笑顔を浮かべた。渡辺監督はさらに「TAKAHIROくんの着物の中に蛾が入って、そのときにTAKAHIROくんが出した声を覚えていて、意外と高かった」と暴露すると、高嶋は「何、喘ぎ声を出した!?」と大喜び。また「市原くんと高嶋さんが重たいシーンを撮ってた時に、ものすごくみなさんを待たせてしまっていたら、現場を和ませようとTAKAHIROくんがちょんまげに裸と、ジャージで来たんですよ。笑うしかないですね」とエピソードを披露する。渡辺監督は「重いシーンだったんで、市原くんはどうだろうと思ったら、肉体美を見て『パンプアップしてる!』って喜んでた」と振り返り、市原は「そうですね、はい」と照れた様子を見せていた。
2019年08月20日ダンス&ボーカルグループ・三代目 J Soul Brothersの山下健二郎が主演を務める映画『八王子ゾンビーズ』の全キャストが8日、明らかになった。同作は鈴木おさむが脚本・演出・監督を務めるオリジナル作で、2018年8月に舞台として上演された。ダンサーになる夢に破れ、八王子の山奥のお寺で自分探しを始めた羽吹隆(山下)は、墓場に集まる陽気なイケメンゾンビたちを成仏させるために、ダンスを教えることになる。7日にクランクインを迎えた同作。舞台版に引き続き出演する久保田悠来が元チーマーのリーダー・仁、藤田玲がメンバーの琉人、丘山晴己が快斗、劇団EXILEの小澤雄太が泣き虫の楓、高野洸)がバイク乗りの翼、牧島輝が瀧を演じる。さらに手業がすごい三太(三浦海里)と四太(才川コージ)が加わった。また、RIKACOが八王子市長・大池役、早乙女友貴が寺の用心棒・一刃役を続投し、一刃の妹・水刃役として坂東希が出演。「八王子ゾンビーズ」メンバーを憎む希望寺の住職・孔明役に松岡充、希望寺に仕える弟子・宝田役に勝矢が加わった。○山下健二郎コメント『八王子ゾンビーズ』は、ただのゾンビ映画ではなく笑いあり感動あり、そして夢がある方の背中を押せる作品になればと思っています。今回、鈴木おさむ監督と舞台に引き続きタッグを組ませていただきますが、映像作品では初めてなので色んな引き出しを開けていただいて成長したいです。舞台から約一年が経ちましたが、同じキャスト陣はすでにチームワークが出来上がっているので顔合わせから楽しかったですし、新しいキャストの方も増えていますが、2019年も熱い夏にして主演としてしっかり引っ張って、皆さんから愛される作品になるように頑張ります!!
2019年07月08日映画『3人の信長』が、2019年9月20日(金)に全国公開。EXILE・TAKAHIRO、市原隼人、岡田義徳主演。信長が3人⁈前代未聞の時代劇エンターテインメント映画『3人の信長』は、「我こそが信⻑」と主張する3⼈の信⻑と、元今川軍の侍たちとの攻防を描いた前代未聞の時代劇エンターテインメント。物語の舞台となるのは、永禄13年。⾦ヶ崎の戦いにより敗⾛中の織⽥信⻑の⾸を狙って、元今川軍の蒲原氏徳たちは廃村に潜んでいた。主への復讐心に燃える中、元今川軍は遂に信長を捕獲!…しかし、彼らの前に現れたのは、なんと“3人の信長”だったのだ。2人は影武者に違いなく、一族のプライドをかけて本物をあぶりだそうとする元今川軍。対する信長勢は、真の信長を守るために、“我こそが信長だ!”と猛アピールを開始する。いずれも噂にきいた信長とそれぞれに通っている為、今川軍はしまいに混乱に陥ってしまう…。果たして本当の信長は誰なのか?!互いの誇りをかけた笑いと人情の謀略合戦が幕を開ける!!メインキャスト物語の個性的なキャラクターを演じるキャスト勢にも注目。初の⻑編単独主演『僕に、会いたかった』に続き、主人公を務めるEXILE・TAKAHIROをはじめ、市原隼人や岡田義徳といった豪華な顔ぶれが揃う。<3人の信長>信⻑・甲(EXILE・TAKAHIRO):3人の中で最も頭が切れるかぶき者。信長・乙(市原隼⼈):噂通りの貫禄はあるが、ときどき天然。信長・丙(岡⽥義徳):噂通りのうつけ者だが、まったく読めない。<敵>蒲原⽒徳(髙嶋政宏):3人の信長に翻弄される今川軍残党。半兵衛(前⽥公輝):蒲原の家来。瀬名信輝(相島⼀之):今川義元の元家⾂。朽⽊ハル(E-girls/Flower坂東希):織⽥信⻑への恨みを抱く、戦国⼤名の妻。監督・脚本に渡辺啓監督・脚本を担当するのは、渡辺啓。TVドラマ『タンブリング』や映画『HiGH&LOW』シリーズなど、数々の人気作品を手掛けてきた人物だ。MAN WITH A MISSIONの楽曲が主題歌にオオカミロックバンドMAN WITH A MISSIOの「86 Missed Calls feat. Patrick Stump」が主題歌に決定。MAN WITH A MISSIOは「『3人の信長』は、笑いあり、大ドンデン返しありで、最後には涙が出てしまう素晴らしい作品となってます。映画とともに私たちの楽曲も楽しんで頂ければ幸いです。」とコメントしている。【詳細】映画『3人の信長』公開日:2019年9月20日(金)監督・脚本:渡辺啓出演:TAKAHIRO、市原隼⼈、岡⽥義徳、相島⼀之、前⽥公輝、奥野瑛太、坂東希、 髙嶋政宏配給:HIGH BROW CINEMA
2019年04月18日ダンス&ボーカルグループ・EXILEのメインボーカルTAKAHIROが、映画『3人の信長』(9月20日公開)に主演することが15日、明らかになった。同作は、“織田信長”の新たな姿を描いた時代劇エンターテインメント。永禄13年。金ヶ崎の戦いにより敗走中の織田信長の首を狙って廃村に潜んでいた元今川軍の蒲原氏徳たちが、影武者を含めた3人の信長を捕らえてしまい、あの手この手で本物をあぶりだそうとするが、それぞれ信長に似通っている3人が今川軍を翻弄する。TAKAHIROは3人のなかで最も“頭がキレるかぶき者”である、主人公の信長・甲を演じ、初の時代劇映画主演にして、ちょんまげ姿を披露する。さらに“噂通りの貫禄はあるが、ときどき天然”な信長・乙を市原隼人、“噂通りのうつけ者だが、まったく読めない”信長・丙を岡田義徳が演じる。3人の信長たちに翻弄される今川軍残党の蒲原氏徳役には、髙嶋政宏。今川義元の元家臣・瀬名信輝を相島一之、蒲原の家来・半兵衛を前田公輝、織田信長への恨みを抱く戦国大名の妻・朽木ハルをE-girls/Flower坂東希が演じる。メガホンを握るのは、ドラマ『ラストマネー -愛の値段-』『タンブリング』、映画『HiGH&LOW』シリーズなど数々の脚本を手掛けてきた渡辺啓。3人の信長と今川軍との攻防を喜劇的に描き、滑稽な姿を見せる新たな信長像を生み出す。(C)2019「3人の信長」製作委員会
2019年04月15日坂東玉三郎が5月、日生劇場で『坂東玉三郎世界のうた』を開催する。日本の歌、シャンソン、ミュージカルナンバーなど、玉三郎自身が選んだ約20曲ほどを歌う、二部構成のコンサートだ。公演に先立って記者懇親会が開かれた。【チケット情報はこちら】「コンサートには、ひと晩のうちに色々な人生観をまとめる楽しさがあります」と、玉三郎は語る。「歌は、3~5分で世界が完結することがすごく大きい。『桜姫東文章』なら5時間半頑張ってやっとひとつだけれど、トニー・ベネットが歌った『いそしぎ(シャドウ・オブ・ユア・スマイル)』なら4分ですから(笑)。その代わり、音というより心を、歌い分けなければなりません。日生劇場の舞台にひとりで立つのは、歌では初めてなのですが、歌舞伎俳優による“下手の横好き”とならず納得していただけるよう練習します」今回は、青春時代の玉三郎のそばに常にあったという井上陽水の歌を初めて披露する点にも注目だ。「僕達の世代は、玉置浩二さんや井上陽水さんとは“切っても切れない関係”。玉置さんの歌は過去に歌わせていただきましたが、今回は陽水さんの歌を3曲ほど歌わせていただきます。恋愛ばかりではない陽水さんの歌を聴いて、その日を越せたこともありました。中でも『つめたい部屋の世界地図』は、部屋にいて旅をしたいとか、海を船で行くといった抽象的な詞がすごく良くて、当時の自分の人生とリンクするところがありましたね」その他の披露曲は決まっていないものの、『虹の彼方に』『星に願いを』『人生は歌だけ』や、ミュージカル『ウエスト・サイド物語』の『サムウェア』や『サウンド・オブ・ミュージック』の『すべての山に登れ』などが候補になっているそう。カラオケボックスにこそ滅多に行かないものの、プライベートでは様々な歌を歌い、30年近く特別舞踊公演を行ってきた八千代座にカラオケ用の部屋を作ってもらったこともあるという玉三郎。「芝居の時には声を使うのであまりできませんが、舞踊公演などでは、気の置けない仲間と歌うと気が晴れますね。桑田佳祐さんや矢沢永吉さんの歌も好きで歌ってはいるのですが、コンサートではちょっとまだ(笑)。ああいう男らしい曲が似合うようになったら、いつか挑戦するかも知れません」東日本大震災を受けて2011年5月に開いた「坂東玉三郎チャリティー・コンサート」以来、玉三郎は聴衆に歌を届けてきた。「歌の力を分かっているからこそできることです。子守唄にしても、畑仕事をしながら自分を慰めるために歌った歌にしても、魂に届けるものなのでしょうね。お客様が楽しんでくださって、生きていてよかったとか、これからなんとかなるかなとか、そう思っていただければ、歌う意味があるんじゃないかと思うんです」公演は5月28日(火)・29日(水)に東京・日生劇場にて。チケットは発売中。取材・文:高橋彩子
2019年04月09日EXILE・三代目J Soul Brothers from EXILE TRIBEの岩田剛典と女優の杉咲花、そしてE-girls(SAYAKA、楓、藤井夏恋、YURINO、須田アンナ、鷲尾伶菜、坂東希、佐藤晴美、石井杏奈、山口乃々華、武部柚那)が26日、W主演映画『パーフェクトワールド 君といる奇跡』(10月5日公開)の公開直前イベントに登場した。同作は講談社『Kiss』にて連載中の、有賀リエによる同名コミックを実写映画化。インテリアデザイン会社に就職した川奈つぐみ(杉咲)は、高校の先輩であり初恋の人・鮎川樹(岩田)と再会するが、樹は事故で車イスに乗る障がい者になっていた。2人は困難を乗り越え絆を深めていく。イベントでは、E-girsがスペシャルライブとして主題歌「Parfect World」を披露。袖から見ていたという岩田は、「本当にキレキレでしたね。感動しました」と感想を表した。実は、メンバーである坂東と高校の同級生であるという杉咲。「学校の帰り道とかで、いつか私の出た作品で、のんちゃん達が主題歌できたらいいね、と本当に話していて。その夢が叶って、本当に嬉しいです」と明かした。この縁には、岩田も「スーパー同級生ですね。そんなことあるんですね」と感心。同作の宣伝隊長も務めているという坂東は「お友達ということで。こんなところで『久しぶり』なんていうのが、変な気分です」と照れ笑いし、杉咲も、「ちょっと恥ずかしさもあります」と互いに見つめ合っていた。またE-girsとコラボするのも初という岩田は「本当に光栄だし、映画の世界観に合わせて楽曲も作ってくださったので、パフォーマンスを見て、危なくなるくらい感動してしまって。すごい時間だなと思って、噛み締めてます」と語った。映画にちなみ、「今までの人生で泣きたくなるくらい感動した瞬間」を「パーフェクトワード」にまとめて書いてきた出演者陣。メンバーを代表した佐藤は、「涙の『オツカレ』」というフリップを出し、11人での初ツアーの最終日でスタッフが「オツカレ」と書いた垂れ幕を掲げたために、全員が号泣していたというエピソードを披露する。「クランクアップ」と書いた杉咲は、同作のクランクアップで感動したことや、実は先に撮影を終えた岩田が杉咲のクランクアップに駆けつけようとしていたことを明かす。岩田は「間に合っていたらかっこよかったんですけど」と苦笑していた。岩田は「三代目JSBオーディション合格」と書いた紙を見せ、「芸能界に入る前のオーディションの時期、肉体的にも精神的にも追い込まれていた」と振り返る。「HIROさんから合格の発表があった時は、張り詰めてた緊張が解けて、いきなり涙がドバーッと出たんですよ。いきなりですよ? あの経験は、なかなかそうそうはできない、強烈な思い出」としみじみと説明した。最後に岩田は、「障がいというものを抱える青年、その家族や恋人、恋人の家族や同僚・友達、人生に関わる方々にとって、一変するような大きなターニングポイントだと思う。主演の2人だけでなく、誰か一人には感情移入できる作品だと思うので、各々自分の中で感じたことをどんどんもっともっと多くの方に広めていっていただいたら嬉しいなと思います」と真摯に同作について語る。さらに「何より花ちゃんがかわいいと思います。花ちゃん市場一番可愛い映画なんじゃないでしょうか」と笑顔を見せると、会場のファンからも黄色い悲鳴が上がっていた。
2018年09月26日新作歌舞伎『NARUTO-ナルト-』の公開舞台稽古が3日に東京・新橋演舞場で行われ、坂東巳之助、中村隼人取材に応じた。同作は岸本斉史による人気コミック『NARUTO』を歌舞伎化。落ちこぼれ忍者のうずまきナルト(巳之助)が、うちはサスケ(隼人)らとともに、強大な敵・うちはマダラ(市川猿之助・片岡愛之助)に挑んでいく。72巻もの長さの原作だが、巳之助は今回の舞台化で「完結させるのを目標に掲げた。選りすぐってやっていくので、ノンストップで進んでいきます」と説明。全てが見どころだという。また隼人は「普段の立ち回りよりももっともっとテンポの速い、歌舞伎ではなかなかないアクション」とポイントを語る。水の中での立ち回りなどアクションシーンも多いが、巳之助は「バトル漫画なので、物語の進行にアクションが伴う。戦いでキャラクターが気持ちを交換するので、不可欠なんです」と説明した。和楽器バンドが音楽を務めることもあり、ロックテイストを取り入れた舞台に、2人の格好もまるでビジュアル系のようだと言われると、隼人は猿之助と愛之助の格好を示し「モロX JAPANですからね」と苦笑。2人の格好について「連獅子の獅子とかで使っている毛を使っていて、結構、歌舞伎にあるものを使っています」と解説した。また同じ少年ジャンプ掲載作品では、2人も出演していた「スーパー歌舞伎II『ワンピース』」の成功もあるが、巳之助は「全然違う舞台になっています。原作自体も陽と陰の違いがありますし、じっくりと物語を楽しめる濃密な作品になっています」と同作の特徴を語った。公演は8月4日〜27日、新橋演舞場にて行われる。
2018年08月03日「別冊マーガレット」(集英社)で連載され、いまなお多くの読者に愛され続けている「虹色デイズ」。本作が満を持して、佐野玲於(GENERATIONS from EXILE TRIBE)、中川大志、高杉真宙、横浜流星という、いま最も話題のある若手俳優をキャスティングし実写化された。近年多くの少女マンガが実写化される中、本作ならではの魅力を掘り下げる!■あらすじピュアで元気な愛されキャラの【なっちゃん(羽柴夏樹)】、チャラくて女好きなモテ男の【まっつん(松永智也)】、秀才で超マイペースなオタクの【つよぽん(直江剛)】、いつもニコニコ実はドSな【恵ちゃん(片倉恵一)】。性格も趣味もまったく違うのに、4人はいつも一緒な仲良し男子高校生。おバカでお騒がせな楽しい毎日を過ごしていたが、恋に奥手のなっちゃんが同級生・杏奈に片想いしたことで、4人の日常に変化があらわれ…!?■原作は2012年に連載の始まった、水野美波の代表作!「別冊マーガレット」(集英社)にて2012年から2017年まで連載され、単行本の販売数は、累計300万部を突破している、水野美波の少女コミックが原作となる本作。今回の実写化に際し、原作者の水野氏は「この度、虹色デイズを実写映画にして頂けることになり、素敵過ぎるスタッフ・キャストの皆様には本当に感謝の気持ちでいっぱいです!」と喜びを隠しきれない様子。さらに「この漫画は個性が強い二次元的なキャラクターたちばかりなのですが、きっと三次元でも変わらず楽しくわいわいアホなことをするんだろうなぁと思っております。観て下さる方にとって、共感だったり、憧れだったり、懐かしさだったりそれぞれ好きな気持ちで楽しめる映画になればいいなぁと思います」と原作の良さが実写化にも生かされることをコメントした。そんな原作を映画化するにあたり、本作のプロデューサーは、少女マンガの実写化作品が飽和状態を迎えたいまだからこそ「男子高校生の目線で描かれる青春ストーリー」という斬新さに惚れ込み、企画をスタートさせたという。そして、オファーを受けた飯塚健監督は、原作を一読し「俗に言う少女マンガのフォーマットではなく、自分に声を掛けていただいた意味を理解した」と快諾。「荒川アンダー ザ ブリッジ」や「REPLAY&DESTROY」など、男子を中心にした“わちゃわちゃ”青春群像を手がけてきた飯塚監督が描く、“男子目線で語られる恋”が期待を集めている。■若手の俳優、女優が勢ぞろいする、フレッシュすぎるキャスティング!高校生の青春を描いているだけに、キャスティングもフレッシュ感溢れる、ある意味でほかの映画では見られない出演陣が実現している。まずはカルテット主演を務めた、イマ旬の4人をご紹介。“なっちゃん” 羽柴夏樹役/佐野玲於「GENERATIONS from EXILE TRIBE」にてパフォーマーを務める佐野さん。本作で初主演を務めており「果たして自分で務まるのか」と不安を口にしつつも、「監督や周りのキャストの皆さんから色々なことを吸収しながら、『虹色デイズ』が大切にしている友情や色褪せない日常を表現していけたらと思います」と意気込みをあらわにする。“まっつん” 松永智也役/中川大志チャラくて女好きなモテ男“まっつん”を演じるのは、ドラマ「賭ケグルイ」「花のち晴れ~花男 Next Season~」や『覚悟はいいかそこの女子。』など話題作に引っ張りだこの中川さん。初めて原作を読んだときに「笑撃」を受けたと言う中川さんは、「少女漫画なのにシュールに描かれる主人公の男子4人のやり取りを、映画でも、より生っぽく表現できたら良いなと思っています」とコメント。“つよぽん” 直江剛役/高杉真宙秀才で超マイペースなオタクの“つよぽん”こと直江剛役には、「第9回TAMA映画賞」で最優秀新進男優賞を受賞し、主演映画『世界でいちばん長い写真』が公開中、「賭ケグルイ」「モンテ・クリスト伯 ―華麗なる復讐―」などでも好演を見せた高杉さん。「自分自身、以前からこの作品が好きで、僕が演じる“つよぽん”と僕は、アニメ漫画などが好きなところなど、共感する部分がかなりあると思います」と原作ファンだという高杉さんは、「佐野さん、中川君、横浜君と一緒にこの世界で生き、ともに青春を歩んでいきたいと思います」と撮影に向け気合十分の様子だった。“恵ちゃん” 片倉恵一/横浜流星いつもニコニコしているが、実はドSな“恵ちゃん”こと片倉恵一を演じるのは、『オオカミ少女と黒王子』『honey』『兄友』など青春・恋愛映画への出演が続く横浜さん。本作の監督を務めた飯塚健とは、ドラマ「放課後グルーヴ」以来4年ぶりのタッグとなり、「少しでも成長した姿を見せたい」と意気込み、「4人の空気感を大切に、楽しく恵一を演じたいです。皆さんご期待下さい」とコメントを寄せた。■女性陣にもネクストブレイク候補が続々愛すべきおバカな男子高校生4人と、青春を繰り広げる女性キャストには、吉川愛、恒松祐里、堀田真由、坂東希(E-girls/Flower)らが出演し、こちらも大きな話題を呼んでいる。小早川杏奈役/吉川愛佐野さん演じる“なっちゃん”が片想いする、ちょっぴり天然で大人しい杏奈を演じるのは、子役の頃から「山田太郎ものがたり」「メイちゃんの執事」など映画・ドラマ・CMに出演する吉川さん。なっちゃんに想いを寄せられるまで、恋というものを知らなかったが、少しずつ意識し始めて変わっていく心の機微を、繊細な演技で表現していく。・筒井まり役/恒松祐里杏奈の親友で大の男嫌い&毒舌という、まりを演じるのは、『サクラダリセット』『散歩する侵略者』「5→9~私に恋したお坊さん~」などに出演する恒松さん。男嫌いゆえ、大切な杏奈に近づくなっちゃんには怖い態度で接するものの、中川さん演じる“まっつん”の熱烈なアプローチと優しさに触れていくうちに変わっていく、少し寂しがり屋な女の子を好演。浅井幸子役/堀田真由高杉さん演じる“つよぽん”の彼女で、コスプレ好きな女子高生・ゆきりんこと幸子を演じるのは 、連続テレビ小説「わろてんか」に出演した堀田さん。劇中、唯一のカップルでいつも明るい笑顔を見せる一方、進路に悩むつよぽんを健気に支えようとする芯の強い一面を持っている。千葉黎子役/坂東希「E-girls/Flower」のパフォーマーで、ファッションモデルとしても活動する坂東さんが演じるのは、男子4人のクラスメイトでバレー部の活発女子、千葉ちゃん。男子4人の恋や友情を近くで温かく見守りながら、一緒に笑ったり、助言したりする女子を伸びやかに演じる。■降谷建志が書き下ろしたエンディングテーマも聞ける予告編!現在解禁されている、本作の予告編映像では、個性豊かなの男子たちの友情だけでなく、思わずキュンとなる恋の要素も加わったことで、10代には憧れや共感を、20代以上には仲間との青春時代を思い出す、甘酸っぱくも楽しいキラキラした映像に仕上がっている。また、本作の予告でも流れている「ワンダーラスト」は、降谷さんがソロとして手がけるエンディング・テーマとなっており、映画からインスパイアを受けて制作された。降谷さんは「この映画と出会わなければ決して生まれることのない、選ぶことのない旋律や言葉を見出してくれてありがとうございます。晴々としたエンディングから、観る人の劇場を出るまでの歩調がほんの少し軽やかになれば幸いです」と、唯一無二の楽曲が生まれたことについてコメントを寄せている。■中川大志、本気の恋に目覚める男気溢れるショットが公開中!シネマカフェでは、本気の恋に目覚めていくチャラ男“まっつん”を演じた中川さんの魅力に注目。川辺に座って、あんまんを頬張るまっつんとまり(恒松さん)の姿や、高校生活最後の文化祭が近づく中、まっつんがまりに対して本気のアプローチをする姿があり、まっつんの男気が存分に感じられる。その一方で、女好きなまっつんと男嫌いなまりの、正反対な2人のやり取りは可愛らしく微笑ましい。これまでとは違う本気の恋にぶつかったまっつんが、どのようにまりとの距離を縮めていくのか、本作への期待がより一層高まる場面写真だ。■佐野さんが高杉さんをバックハグ! 特別映像に注目集まる!仲良し男子高校生の4人が、プールに飛び込む爽やかなシーンからスタートする特別映像では、4人それぞれの恋愛模様が余すことなく紹介されている。同級生・杏奈(吉川さん)のことで頭がいっぱいの、佐野さん演じるなっちゃんは、勉強会での彼女の私服にときめいたり、まっつんは男嫌いのまりに惹かれ、彼女の気持ちをつかもうと奮闘中。また、高杉さん演じるつよぽんは彼女・ゆきりん(堀田さん)と放課後デートするなど、仲睦ましい様子が描かれる一方、彼女と進学の間で悩む姿も。横浜さん演じる恵ちゃんは、後輩の女の子に告白されるシーンが!加えて今回の映像の中には、役柄さながらの仲の良さが垣間見られる撮影風景やオフショットも見ることができ、その様子にも胸がキュンキュンすること必至。■舞台挨拶では、主演4人がそれぞれ本気モードの告白を披露!公開に先立ち、都内で行われた本作の完成披露試写会・舞台挨拶では、主演4人がそれぞれ本気モードの告白を披露する場面も! 横浜さんは「あのさ…、この後さ、俺んち来る?」とコミカルにキメると、なぜか、まりの兄役を演じた山田裕貴が絶叫しながら「めっちゃキュンキュンする! 行く行く! 行くよ」とときめいていた。2番手の高杉さんは、意外にも「俺が幸せにするので、付き合ってください!よろしくお願いします」とシンプル&硬派な告白。3番手の佐野さんは、コミカル路線で目をカッと見開いて客席を凝視し「ずっと見てるよ」と愛(?)を伝え、会場は笑いと歓声に包まれた。そして、トリを務めるのは中川さん。この映画を一緒に見に行った帰り、というシチュエーションで「あれ? 見て! 虹出てる!」と相手の気を引きつつ、その隙に顔を近づけてチューをするという高等テクニックを披露!これには客席のみならず、共演者も悶絶し、会場は大盛り上がりとなった。少女マンガの中でも特別な男子目線の恋、青春を是非チェックして。『虹色デイズ』は7月6日(金)より全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:虹色デイズ 2018年7月6日より全国にて公開© 2018『虹色デイズ』製作委員会
2018年07月07日佐野玲於(GENERATIONS from EXILE TRIBE)、中川大志、高杉真宙、横浜流星が“高校生”に扮しカルテット主演を務める『虹色デイズ』。この度、降谷建志によるエンディング・テーマ「ワンダーラスト」と本作がコラボしたMVが公開された。エンディング・テーマ「ワンダーラスト」は、人気ロックバンド「Dragon Ash」のボーカルである降谷さんの書き下ろし。本作にインスパイアを受け、作曲されたという楽曲は、たった一度しかない青春を思い出させる、切なくも爽やかな1曲だ。今回到着したのは、そんな楽曲に乗せて飯塚健監督が青春の輝き溢れるシーンを切り取ったMV。なっちゃん(佐野さん)、まっつん(中川さん)、つよぽん(高杉さん)、恵ちゃん(横浜さん)、それぞれが恋にぶつかり、真剣な眼差しを見せるシーンから始まる本映像では、男子目線で恋が語られる一方で、杏奈(吉川愛)がなっちゃんと千葉ちゃん(坂東希)が仲よくしている姿を見て、複雑な気持ちになるシーンなど、女子目線での恋も描かれる。さらに、男子たち4人が勢いよくプールに飛び込むシーンをはじめ、ワチャワチャした青春の日々も見どころ。それぞれが恋のお相手とキス寸前になるシーンも収められ、より物語の核心に迫る内容に。強面の田渕先生(滝藤賢一)が厳しく進路指導する場面では、青春の楽しさだけでなく、ちょっぴりほろ苦い部分も描かれている。また、本映像では、映画本編では見られない“未公開シーン”が多数収録されており、繰り返し見たくなること必至だ。『虹色デイズ』は7月6日(金)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:虹色デイズ 2018年7月6日より全国にて公開© 2018『虹色デイズ』製作委員会
2018年06月28日三代目 J Soul Brothers from EXILE TRIBEの山下健二郎が23日、『ウタモノガタリ-CINEMA FIGHTERS project-』内の『幻光の果て』舞台挨拶に、加藤雅也、岸本司監督、DEEP(TAKA、YUICHIRO、KEISEI、RYO)とともに登場した。同作は6つの詩から生まれた6つの新たな楽曲を6編のショートフィルムで描くオリジナル作。『カナリア』(監督:松永大司、主演:TAKAHIRO)、『ファンキー』(監督:石井裕也、主演:岩田剛典)、『アエイオウ』(監督:安藤桃子、主演:白濱亜嵐)、『Kuu』(監督:平林勇、主演:石井杏奈、山口乃々華、坂東希)、『Our Birthday』(監督:Yuki Saito、主演:青柳翔)、『幻光の果て』(監督:岸本司、主演:山下健二郎)からなる。沖縄で行われた撮影では、深水プールに潜るシーンもあったが、「1時間くらい前に聞きまして。監督ニコニコしてるけど、結構酷いなと思いました」と訴える山下。岸本監督が「こちらの伝達ミスで……」と恐縮すると、山下は「監督のミスなのか、LDHの伝達ミスなのか、『勘弁してよ』って思いました」と苦笑した。経験のある加藤は「水槽を見て、大変だろうなあって。大変さは知ってるので。しかも今日初めて潜るって、『すごいなあ、さすが三代目』と思った」と振り返る。「水の中って静かで、潜って入っちゃえば気持ちいいなと思いました」という山下に、岸本監督も「さすが三代目」と感心していた。2人の共演について、加藤は「四代目としましては。先輩と共演できることは光栄です。よろしくお願いします」と頭を下げる。一方山下が加藤について「本当に優しくて、空き時間も一緒に食事行ったり。いろんな作品や技術の話をしてくださって、貴重なお時間をいただけた」と感謝すると、加藤も「若い人から話を聞くと自分の知らない世界があって、なかなか楽しかったですね」と笑顔に。岸本監督は「僕、男性なんですけど、ニヤニヤしましたね。2人のコラボは面白いかなと思いました」と魅力を感じているようだった。主題歌「Baby Shine」を担当したDEEPは、アカペラでの歌唱も披露。山下の演技についても「(銛で)刺すシーンやばかったですね。夢に出てきました」(RYO)、「追いかけられたよね」(KEISEI)と衝撃的だった様子。また、山下はメンバーの反応について「実際(『ファンキー』に)出てる岩ちゃん(岩田剛典)とはよく話しましたね。お互いの作品を見て、『ここが面白かった』とか」と明かす。「潜るシーンの撮影の時は、岩ちゃんも水の中に潜ってるシーンを撮っていたので、連絡しあって『こんな奇跡あるんだね』って。2人でキュンとした瞬間でした」と振り返った。
2018年06月23日映画『虹色デイズ』の完成披露試写会が5月30日(水)に開催され、佐野玲於(GENERATIONS from EXILE TRIBE)、中川大志、高杉真宙、横浜流星らが登壇。4人は壇上で“本気告白”を披露し、会場は女性ファンの悲鳴に包まれた。累計発行部数300万部突破の同名人気漫画の映画化となる本作。仲良しの男子高校生4人組を中心に、彼らの日常生活や恋などを男子目線で描き出していく。この日は、主演4人に加えて吉川愛、恒松祐里、堀田真由、坂東希(E-girls/Flower)、山田裕貴、飯塚健監督も出席した。■秋の寒さの中、プールでの撮影で横浜流星の唇が限界!?トークでは撮影中の思い出やエピソードが明かされたが、昨年の10月から11月にかけての寒い中でも、夏の設定で撮らなくてはいけないシーンも多く、かなり過酷だったよう。主演4人が制服のままプールで浮かぶシーンは朝9時から夕方までほぼずっとプールの中だったそうで、中川さん曰く「横浜さんの唇が(寒さで)アスファルトみたいな色になってた」。佐野さんと吉川さんが出演する電車のシーンでも、吉川さんはほぼ1日中、電車に乗っており「お昼も電車で食べました」と述懐し、佐野さんも「1時間に2本くらいしか電車がない中、日が落ちる前に撮らなくちゃいけなくて…」と苦労を口にした。さらに縁日のシーンも寒さの中での撮影で、高杉さん、堀田さんらは吐く息が白くならないように、氷を口にしながらの撮影だったとふり返り、飯塚監督はキャスト陣の苦労話の連続に「愚痴が止まんねぇ…」と苦笑しきりだった。山田さんは、恒松さんの兄を演じたが、撮影期間も短いため「どうにか仲良くなれないかと…」と考え、恒松さん、吉川さんと写真を一緒に撮り、顔を交換するアプリで遊んで距離を縮めたと明かす。かなりの「傑作」が撮れたようで、山田さん、恒松さんは自信満々だったが、これに中川さんが「そんな努力を。どうしても世代がね…」と山田さんをいじり、山田さんは「やめろよ!(中川さんと)8つ違うのに同じクラス(の生徒役を)やったことあるだろ(※ドラマ『GTO』)」と苦笑交じりに突っ込み、会場は笑いに包まれた。■高杉真宙は硬派に告白! 横浜流星&佐野玲於は…そして、舞台挨拶終盤には、主演4人がそれぞれ本気モードの告白を披露! じゃんけんの末、一番手になった横浜さんが「あのさ…、この後さ、俺んち来る?」とコミカルにキメると、なぜか山田さんが絶叫しながら「めっちゃキュンキュンする! 行く行く!行くよ」とときめく。2番手の高杉さんは、意外にも「俺が幸せにするので、付き合ってください!よろしくお願いします」とシンプル&硬派な告白。3番手の佐野さんは、コミカル路線で目をカッと見開いて客席を凝視し「ずっと見てるよ」と愛(?)を伝え、会場は笑いと歓声に包まれる。そして、トリを務めるのは放送中のドラマ「花のち晴れ~花男 Next Season~」でも王子さまっぷりを発揮している中川さん。この映画を一緒に見に行った帰りというシチュエーションで「あれ?見て!虹出てる!」と相手の気を引きつつ、その隙に顔を近づけてチューをするというさすがの高等テクニックを披露し、これには客席のみならず、共演者も悶絶!さらに、中川さんのリクエストで、予定になかった山田さんまで告白を披露するハメになり、山田さんは中川さんと同じ、映画帰りのシチュエーションで「あの4人には劣るかもしれないけど、5番目でいいから俺を好きになって!」とステージに手をついて必死でお願いし、歓声を浴びていた。『虹色デイズ』は7月6日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:虹色デイズ 2018年7月6日より全国にて公開© 2018『虹色デイズ』製作委員会
2018年05月31日佐野玲於(GENERATIONS from EXILE TRIBE)、中川大志、高杉真宙、横浜流星がカルテット主演を務める映画『虹色デイズ』(7月6日公開)の”虹入れ”セレモニー、及び完成披露試写会舞台挨拶に、吉川愛、恒松祐里、堀田真由、坂東希(E-girls/Flower) 、山田裕貴、飯塚健監督とともに登場した。同作は水野美波による累計300万部突破の人気コミックを実写化。『別冊マーガレット』(集英社)連載にもかかわらず男子高校生4人組が主人公で、男子高校生たちの友情と恋を描く。レッドカーペットではなく、”ブルーカーペット”に現れた出演者陣。佐野は緑、中川は赤、高杉は黄色、横浜はオレンジのペンキを手にして、バックパネルに描かれた「虹」を完成させる。丁寧に塗っていく高杉と、色をかすれさせながらも大胆にペンキを塗る横浜、職人のようにパネルに向き合う佐野と、点描のようにちょこちょこと塗っていく中川など、塗り方にも性格が出てくる結果となった。また、舞台挨拶では撮影中の思い出を振り返る4人。佐野は「みんなで最初ごはんに行って、1回解散したんですけど『寂しいな』と思って、真宙の部屋に集まって。監督にも『真宙の部屋に来てください』とか言って、男5人で」と、高杉の部屋で語り合った思い出を振り返る。中川は高杉について「ホテルにも、据え置き型のゲームを持ってきてるんですよ」と暴露すると、高杉は「やめれ!」と照れた様子に。ロケの日も高杉の部屋に集まってゲームをして青春を過ごしていたという。主演の4人の様子に、今回恒松の兄役として出演した山田は「俺もこんな時代あったなーって思いながら。キラキラしてんなーって伝わってきました」としみじみ。恒松と仲良くなるために、写真のアプリを使ったというが、中川から「山田さん、世代がね」とつっこまれ、「8つ違うのに同じクラスやったことあるだろ!」と抗議していた。
2018年05月30日佐野玲於(GENERATIONS from EXILE TRIBE)、中川大志、高杉真宙、横浜流星がカルテット主演を務める映画『虹色デイズ』(7月6日公開)の完成披露試写会舞台挨拶に、吉川愛、恒松祐里、堀田真由、坂東希(E-girls/Flower) 、山田裕貴、飯塚健監督とともに登場した。同作は水野美波による累計300万部突破の人気コミックを実写化。『別冊マーガレット』(集英社)連載にもかかわらず男子高校生4人組が主人公で、男子高校生たちの友情と恋を描く。男子の本気の恋を描く同作にちなみ、主演の4人が本気の告白を披露。じゃんけんで順番を決めたが、最初に勝った高杉は大喜びで飛び上がり「喜び方のクセが強い」と周囲からつっこまれていた。1番の横浜は「あのさあ、このあとさ、俺んちくる?」と言ったものの、微妙な反応に。すかさず山田が「すげえ!! めっちゃキュンキュンする!! 行く行く〜!! 私行くよ〜!!!」と叫び、その場をフォローしていた。めげない横浜は「もう1回いいですか」とさらに2回披露するハートの強さを見せ、最後には観客からの「行く行く〜!」を引き出していた。2番手の高杉は、真剣な声で「俺が幸せにするので付き合ってください! お願いします」とストレートな告白で歓声が上がる。続く佐野は「僕はちょっと控えめというか、しゃべれなかったんだけど、という感じで」とステージ上をウロウロしながら「……ずっと見てるよ。ずーっと見てるよ」と繰り返す。「うちの(白濱)亜嵐くんがよくやる」と種明かししたが、客席の女性からは悲鳴が上がり、賛否両論だった。4番手の中川は「好きな子と映画『虹色デイズ』を見た帰り道」というシチュエーションで、「虹が出てるよ!!」と指差しながら、好きな子にキスし走り出すという芝居を披露。会場全体が黄色い悲鳴に包まれた。最後に、「やっぱり山田くんもやった方がいいんじゃない」「全然キラキラ王子ですよね」「裕貴くんのファンもいっぱいいますよね」と煽られた山田も告白を披露することに。「『虹色デイズ』を見た帰り」と、中川の設定を引き継ぎつつ、最終的に土下座しながら「あの4人には劣るかもしれない。でも、5番目でもいいから好きになってくださいお願いします! お願いします好きになってください!」と絶叫する姿に、拍手が沸き起こっていた。
2018年05月30日6つの詩から生まれた6つの新たな楽曲、その世界観を6名の監督がショートフィルムで映像化した映画『ウタモノガタリ-CINEMA FIGHTERS project-』。この度、 TAKAHIRO、岩田剛典、青柳翔らが出演する6つの作品それぞれの予告編が一挙に解禁された。「CINEMA FIGHTERS project」2作目となる本作。6つの詩から生まれた6つの新たな楽曲は、EXILE TAKAHIRO、「三代目J Soul Brothers from EXILE TRIBE」、「GENERATIONS from EXILE TRIBE」、「JAY’ED&鷲尾伶菜」、「DANCE EARTH PARTY」、そして「DEEP」が歌い上げる。■『カナリア』(松永大司監督)本作は、 TAKAHIRO扮する牧場で牛の世話を手伝う青年・亮が、どこにも吐き出せない哀しみや切なさ、自らの感情や環境と向き合う物語。到着した予告編では、亮が愛する人を亡くし、希望の光を求めて彷徨う姿が映し出されている。■『ファンキー』(石井裕也監督)『舟を編む』の石井裕也監督が手掛ける本作は、「亡くなった母親に会いたい」と願うファンキー集団のリーダー、純司(岩田剛典)のために、ファンキーな仲間たちが行動を始める…というストーリー。予告編では、岩田さんをはじめ池松壮亮らファンキーな奴らが登場。純司が悲しみを乗り越え、亡き母への想いに向き合おうとする姿も捉えられている。■『アエイオウ』(安藤桃子監督)本作は、次なる世界大戦の予兆が全世界を覆う中、白濱亜嵐演じる孤独な若き自衛隊員・安住ひかるは、特命任務に突如選抜、開戦を阻止すべく、将補・山崎と共に最果ての地へと赴く…というあらすじ。予告編では、そんなひかるが砂浜を歩くシーンからスタート。また、本作のタイトルを発する人物の姿で終了するという、意味深な仕上がりとなっている。■『Kuu』(平林勇監督)「E-girls」の石井杏奈、山口乃々華、坂東希が出演する本作は、何モノかから逃げる様にさまよい歩くアンは、対岸にいたハナとテンに助けを求めようと思うが、「自分とは違う人々」ではないかと感じる。また、ハナとテンは「自分たちとは違う人々」なのか、身体を使ってアンに対話を試みる…というストーリー。今回の映像では、3人がダンスや表情といった体のみで対話する姿を確認することができる。■『Our Birthday』(Yuki Saito監督)運命を感じ惹かれ合う戸倉奏(青柳翔)と梨香(佐津川愛美)は、誕生日に結婚の約束を交わすが、梨香は突然離れてしまう。しかし翌年の誕生日、1人帰宅した奏は真っ暗なはずの部屋でキャンドルに照らされた梨香の姿を見つけ…というストーリーの本作。予告編では、奏と梨香の幸せそうな姿や、奏が失った恋人に再会し永遠の愛を誓うシーンも登場。■『幻光の果て』(岸本司監督)山下健二郎が漁師に扮する本作は、サメに襲われ大切な人を失った漁師が魚影を追い続ける物語。予告編では、漁師・ヨシヤ役の山下さんと、彼が雇う花田役の加藤雅也が胸倉をつかみ言い合う様子、ヨシヤが幻光の中で見たサメを鬼気迫る勢いで追い続ける様子が収録されている。『ウタモノガタリ-CINEMA FIGHTERS project-』は6月22日(金)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:ウタモノガタリ-CINEMA FIGHTERS project- 2018年6月22日より全国にて公開©2018 CINEMA FIGHTERS
2018年05月30日