ライブ配信アプリ「17LIVE(イチナナ)」が、アニメ『推しの子』のキャラクターソングなどを手掛けるクリエイター・小野寺祐輔氏と初コラボレーションしたオーディションイベント「あの『推しの子』も! 超人気アニソンクリエイター! 小野寺祐輔楽曲提供オーディション」を、13日より開催している。同イベントは、「17LIVE」で活躍中もしくは活動予定で、参加条件を満たせば誰でも参加が可能(※)。13日から28日の期間において開催されるアプリ内イベント「楽曲提供争奪戦」にて、上位7名に入賞 し、「オーディション出演権」を獲得したライバーの中から、見事最終オーディションで選ばれたグランプリ1名には、小野寺祐輔氏による楽曲提供権のほかオリジナルリリックビデオ制作権が贈呈される。また、制作した楽曲は、池袋ハレザビジョンにて1週間放映される。さらに、「楽曲提供争奪戦」ランキング1位入賞者には、作曲家・ぎゃぷいち氏による楽曲提供権、上位3 名には 「Vocal Magazine Web」へのインタビュー記事掲載権が贈呈される。(※イベント終了時点で認証及び準認証のライバー(V ライバーを含む)登録が済んでいる、収録又は撮影等の指定された日程、場所へ参加できる)
2023年11月14日東京芸術祭のメインプログラムとして、2018年から始まった野外劇。今年も、池袋西口野外公園にあるGLOBAL RING THEATREを会場に上演される。今回の演目は、カンパニーデラシネラを主宰する演出家・振付家の小野寺修二による『嵐が丘』だ。英国作家エミリー・ブロンテの名作『嵐が丘』が、独自の身体表現によってどう構築されるのか。出演者のひとりであり、小野寺とは何度も創作をともにしてきた片桐はいりが、この公演への思いを語った。片桐と小野寺が最初に出会ったのは、カンパニーデラシネラの舞台『異邦人』(2010)。「4、5歳の頃に東京文化会館で『白鳥の湖』を観て以来、ずっとダンスというものに興味を持っていた私にとっては、本当に楽しい経験でした。セリフを言わなくていい楽しさというか(笑)、身体を使う原始的な楽しさに立ち返れたんです」。以降、「上手く踊れたり機敏な動きができるといったことはさておき、身体も頭も心も含め全部で、『片桐はいりでございます』という気持ちで立ちたい」と思うようになったとか。「しかも今回は野外劇。西口公園ではテントを張ってお芝居をしたこともあります。だから、かつての姿も知っている者として、この地面の、この街の人の“気”みたいなものをパワーにして立てたらなという思いもあるんです」。改めて読んだ『嵐が丘』は、「前は愛憎入り乱れる恋愛小説という印象でしたが、他にもさまざまな人間関係があり、ホラーや笑いの要素もあって面白かった」そうだ。「小野寺さんもいろんな仕掛けを考えていらっしゃるようなので、そのいろんな要素をお見せできると思いますし。私も何の役を演じるということではなく、いろんなところにいろんなことで出てくると思うんです。そもそも小野寺さんは、野外→自然→嵐→『嵐が丘』と、この作品を思いついたそうですから、通常とは違う発想の仕方をされる方。すでに、『そんな人物や物に注目しますか!?』とびっくりするようなこともおっしゃっています(笑)。でも、ポン・ジュノがアカデミー賞の授賞式で、マーティン・スコセッシの『最も個人的なことが最もクリエイティブなことだ』という言葉を挙げていましたが、私自身も観て感動するのはまさにそんな作品なんです。だから、小野寺さんのやりたい『嵐が丘』ができればいいなと思っています」。そんなクリエイティブな作品をここでは誰でも観ることができる。「たまたま通った人が立ち止まるとか、面白そうだから座って観ようと入場料を払うとか、500円でこんなすごいものを観ることができたとか、そんな思いになってもらえる場になれば」と燃える片桐。開かれた場にとてつもない刺激が待っている。取材・文=大内弓子撮影=石阪大輔<公演情報>野外劇『嵐が丘』2022年10月17日(月)〜10月26日(水)会場:GLOBAL RING THEATRE〈池袋西口公園野外劇場〉詳細はこちら:
2022年09月30日新国立劇場で2017年に上演された、小野寺修二カンパニーデラシネラ『ふしぎの国のアリス』が再演される。構成・演出を手がけ、自らも出演する小野寺は、マイムをベースとした身体表現で独特の世界を打ち出し、数々の作品を発表しているアーティスト。再演の舞台を前に、オンラインで話を聞いた。「不条理を形にしたような作品。大好きでした」と、原作、ルイス・キャロルの『不思議の国のアリス』について語る小野寺。言葉を介さずに物語や情感を伝える独自の表現を追求しながら、「当時は言葉を使うことに興味があって、キャロルのテキストを子供たちに聴かせたいと、作中にはかなり言葉を入れました。難しくてよくわからない言葉も、子供たちが受け取ってくれたことが新鮮で、“意味合いだけではない何か”ってあるんだなと感じたものです」と、5年前の初演を振り返る。そこここに驚きや笑いが散りばめられた彼ならではの『アリス』は、幅広い世代の観客を魅了。客席には、この物語に初めて触れるという観客も多くいただろう。「ウサギの穴に落ちて、大きくなったり小さくなったりと、『アリス』の世界はいろんなところに飛んでいきますが、それが世界としてちゃんと成り立つための、言い方、ものの動かし方、皆の配置や歩き方などを丁寧にやることで、お客さんは意外にすんなりと入ってきてくれます。視覚的な面白さのある物語ですから、今回はそこをもっとお伝えしたくて、ほぼ喋らないようにしようと考えているんです」本来、この再演は2020年に実現するはずだったが、新型コロナウイルス感染症の拡大によりリハーサル半ばで中止に。「もう1回やれるなんて思ってもみなかった!」と、喜びを隠せない様子だ。「アリスはどんなことにも臆さず、自分からどんどん向かっていくところが魅力的。今僕たちはまさに不条理の中で生きているけれど、もっと楽しくとか、より能動的に何かを受け取るということを彼女から学ぶべきではないか。この作品はまさに今、やるべきことだと感じていて、何かしらお伝えできるよう頑張りたい。心からそう思います」昔読んだ原作はうろ覚え、ワクワク感も忘れがちという大人も、きっと夢中にさせる舞台になる。小野寺も「自分の中で忘れかけていたものを思い出す時間になってくれれば」と、穏やかな笑顔を見せた。公演は3月18日(金)〜21日(月・祝)、新国立劇場小劇場にて。チケットは発売中。文・加藤智子
2022年03月09日竹野内豊主演「イチケイのカラス」の10話が6月7日放送。被害者の少年を演じた小野寺晃良に大きな注目が集まるとともに、被告役の板尾創路の“素性”に過去の番組を思い出す視聴者からの声も多数SNSに投稿されている。竹野内さん、黒木華、新田真剣佑、山崎育三郎、桜井ユキ、水谷果穂、升毅、中村梅雀、小日向文世らが出演。絶対に冤罪を生むことのないよう、自らの足で現場検証を行い、事件の真相を明らかにしていくという異端な刑事裁判官、入間みちおに竹野内さんが扮し、みちおが裁判官を務める東京地方裁判所第3支部第1刑事部(通称イチケイ)の面々や検察官たちが、みちおに振り回されながらも、最後には真実にたどり着いていく様を描いてきた本作。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。今回はみちおの弁護士時代の同僚、青山(板谷由夏)が国選弁護人を務める裁判をみちおたちが担当することに。それは被告人が素性を明かさない“名無しの権兵衛”だという傷害事件。事件は被告が当時17歳だった被害者の朝倉純(小野寺さん)の胸部を工具で殴打し、ケガをさせたというもの。路上生活者だった被告は、河川敷で路上生活者仲間とバーベキューをしていた際、被害者の純を含む5名の少年たちから石を投げつけられる。被告は少年たちを追いかけ、純を捕まえて注意するが、そのことに腹を立てた少年たちは再び投石。路上生活者のひとりにケガをさせてしまう。純を探し出した被告人は、もみ合いになった際に彼が持っていたスパナを奪って殴りつけたという。純は肋骨が折れるほどの大ケガだったが被告は、第1回公判で被告人(板尾創路)は名前はもちろん、自らの素性を明かすことを拒み、自分は殴ってないと答え…というのが今回のストーリー。純を演じた小野寺さんは「賭ケグルイ双」や「年の差婚」「ホリミヤ」などに出演している若手俳優。以前から小野寺さんに注目していた視聴者からの「イチケイのカラス出てたの小野寺晃良くんだよね??こんな大きくなってたんやな~」「イチケイのカラスに小野寺晃良くん出てる~~成長したなあ」「今回のイチケイみたいなヤンチャな役もかわいい」といった声まで多数の反応がSNSに投稿されていく。職権が発動され被告の素性が明かされる。被告の御手洗は青山の母が看護師をしていた田舎の病院の医師で、17年前、危険な妊婦の出産の際に、胎児を救うことはできたが母体を死なせてしまい、それをきっかけに行方をくらましていた。さらに法廷で御手洗が無資格医師だったこと。純が17年前に御手洗が救った子どもだったことがわかる…。板尾さんが無資格医師を演じたことに、「イチケイのカラス、板尾創路のブラックジャックじゃん」「板尾さんの素性とかがもう「板尾創路のブラックジャック!」すぎ」かつて板尾さんが過去にお笑い番組でやっていた企画を思い出した視聴者からの声も多数投稿されている。(笠緒)
2021年06月08日3月2日、新国立劇場は2021/2022シーズンの舞踊ラインアップを発表、吉田都芸術監督による説明会を実施した。「芸術監督就任後、6カ月とは思えないほどの濃い日々を過ごさせていただいています」と、コロナ禍の中でスタートした今季前半を振り返る吉田。「いろいろな方が手を差し伸べてくださった。私たちに何ができるかといったら、質の高い、いい舞台を作るべく努めること」。来季の上演リストには、その強い思いを映すかのようなチャレンジに溢れた作品が並んだ。まず10月のオープニングでは、ライト版『白鳥の湖』に再挑戦。昨年、吉田の芸術監督就任第1作として期待されるも、感染拡大の影響により実現できずにいたが、「ダンサーたちは今、私がどんな表現を求めているかということを少しずつ感じてくれるように。より深い作品づくりができるのでは」と、1年の延期を前向きに捉える。その後のクリスマス・シーズンは、恒例の『くるみ割り人形』(イーグリング振付)の上演だが、初の試みとして、新年3日までなんと計12回もの公演を実現。続く「ニューイヤー・バレエ」は、吉田が敬愛する振付家、アシュトンの『夏の夜の夢』に初挑戦。バランシン『テーマとヴァリエーション』とのダブルビルだ。2月の〈吉田都セレクション〉は、鬼才フォーサイスの『精密さによる目眩くスリル』、オランダの巨匠ファン・マーネンの『ファイヴ・タンゴ』、プティの小粋なセンスが光る『こうもり』より「グラン・カフェ」と、大人の雰囲気。「新国初のフォーサイス作品は、かなりのチャレンジになる」とも。来年4月〜5月の『シンデレラ』に先立ち、エデュケーショナル・プログラムvol.1として「ようこそ『シンデレラ』のお城へ!」を2月に実施。「舞台が作られていく過程をお見せし、舞台をより身近に感じていただけるように」と準備を進める。6月の『不思議の国のアリス』は、海外からゲストを迎えての再演だ。またダンス公演では「DANCE to the Future: 2021 Selection」(11月)、小野寺修二 カンパニーデラシネラ『ふしぎの国のアリス』(2022年3月)、森山開次による『新版・NINJA』を予定。開幕公演前の今年7月に上演する、こどものためのバレエ劇場2021『竜宮』も森山の作品だ。あらゆる年齢層に訴える多彩な作品が揃う来シーズン。吉田芸術監督の采配に、今後も注目していきたい。文:加藤智子
2021年03月04日演劇界を牽引する劇作家・演出家ケラリーノ・サンドロヴィッチ(KERA)と女優・緒川たまきが立ち上げたユニット「ケムリ研究室」の旗揚げ公演、新作『ベイジルタウンの女神』が、9月13日(日)より、世田谷パブリックシアターで初日を迎える。この度、本舞台の9月22日(火・祝)18時開演回(追加公演)が生中継配信されることが決定した。出演は、緒川たまき、仲村トオル、水野美紀、山内圭哉、吉岡里帆、松下洸平、尾方宣久、菅原永二、植本純米、温水洋一、犬山イヌコ、高田聖子など。新作ごとに異なる魅力を放つKERAの待望の新作とあって、チケットは争奪戦必至だ。この度の生中継配信は、コロナ禍の影響で今年既に2本の舞台の中止を経たKERAの「来場できない状況の方にもご観劇頂ける機会を」という思いが発端となった。配信は、「PIA LIVE STREAM」と「WOWOWオンデマンド」で視聴可能。「PIA LIVE STREAM」は、チケットぴあの購入ページより視聴チケットを購入し視聴。「PIA LIVE STREAM」配信では、公演生配信に加え、キャスト座談会映像を併せて収録配信予定だ。「WOWOWオンデマンド」は本編配信のみ、WOWOWの加入者対象の配信となる。「PIA LIVE STREAM」配信のチケットは、9月5日(土)より、チケットぴあ にて発売開始。なお、この日は、『ベイジルタウンの女神』東京公演の後半日程の一般チケット発売日であり、9月22日(火)の追加公演の劇場の観劇チケットもこの日に同時発売される。物語は、ふとした事から貧民街で暮らすことになった、俗世知らずの女社長を巡るロマンティック・コメディ。実力派のキャスト陣がどんな群像劇を繰り広げるのか。幅広い層の観客が楽しく笑えるコメディ作品になるとのことだが、「ケムリ研究室」が届ける笑顔の時間を、劇場で、それぞれの場所で、ひととき共有できればと思う。『ベイジルタウンの女神』9月22日(火・祝)18時開演公演中継生配信「PIA LIVE STREAM」※本編休憩時間&終了後にキャスト座談会付き(予定)予定キャスト・緒川たまき×仲村トオル×水野美紀・温水洋一×犬山イヌコ×高田聖子・山内圭哉×吉岡里帆×松下洸平視聴チケット料金:¥4,000(税込)※生配信のみ。アーカイブ視聴無し視聴チケット販売期:2020年9月5日(土)10:00〜9月22日(火・祝)19:30まで(要チケットぴあ会員登録)※公演の途中からご視聴頂く場合でも、巻き戻し再生はできませんので予めご了承ください。チケット販売ページ ※ご視聴方法、推奨環境、等詳細、お問い合わせにつきましては、 PIA LIVE STREAM( ) のページにてご確認ください。「WOWOWメンバーズオンデマンド」※本編生配信のみ。アーカイブ視聴無し詳細 ■『ベイジルタウンの女神』公演詳細情報ケムリ研究室 no.1『ベイジルタウンの女神』公演概要●スタッフ作・演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ振付:小野寺修二映像:上田大樹音楽:鈴木光介●キャスト緒川たまき、仲村トオル、水野美紀、山内圭哉、吉岡里帆、松下洸平、望月綾乃、大場みなみ、斉藤悠、渡邊絵理、荒悠平、高橋美帆、尾方宣久、菅原永二、植本純米、温水洋一、犬山イヌコ、高田聖子(※高橋美帆の「高」は、はしご高)公演日程【東京公演】9月13日(日)〜27日(日) 世田谷パブリックシアター※未就学児の入場はご遠慮ください。※車椅子でのご来場は事前にキューブまでご連絡ください。●チケット料金S席12,000円A席 8,800円学生割引席6000円●チケット一般発売日9/13(日)〜20(日)の公演→8/22(土)発売9/21(月)〜27(日)の公演→9/5(土) 発売●お問合せ(東京公演)株式会社キューブ03-5485-2252(平日12:00〜18:00)
2020年09月04日臨時休業を経て再開した大丸京都店、初のイベント。圧倒的な芸術世界をご堪能ください。会期:2020年7月8日(水)~13日(月)※最終日は午後5時閉場会場:大丸京都店 6階イベントホ-ル ※入場無料・展示即売<一部非売品もあります>「草間彌生展」「かぼちゃ」「網・ネット」などの人気モチーフの版画中心とした作品などをご紹介します。YAYOI KUSAMA「PUMPKIN」339/380(スクリーンプリント、14.0×20.0cm、2005年)「向井修二×清水六兵衞」展無意味な記号で埋め尽くし、あらゆる価値の転換を図る「向井修二」先生と、京都の伝統の上に、建築を学ばれ、土の板を組み合わせた現代的な造形作品を制作される「清水六兵衛」先生。「彫る」「塗る」「盛る」などの工程を経て、二人のアーティストの新たな付加価値を創出したコラボレーション作品を、特別企画として会場内「向井清水庵」で、展開いたします。向井修二×清水六兵衞 共同作品向井修二1940年兵庫県神戸に生まれる。空間をデザインするアーティスト。2013年、ニューヨーク・グッゲンハイム美術館の「具体回顧展」でのオープニングを飾るインスタレーションパフォーマンスを実施。2016年12月にニューヨークにオープンしたルイ・ヴィトン ソーホー店に建築家ピーター・マリノ氏プロデュースにより記号柱のインスタレーション作品「天・地・空」を制作。空間を無意味な記号で埋め尽くすことにより、あらゆる価値の転換を図るのが向井芸術の真骨頂。清水六兵衞八代六兵衞は七代の長男として1954年に京都に生まれる。1979年に早稲田大学理工学部建築学科卒業後、京都府立陶工職業訓練校で轆轤、京都市工業試験場で釉薬を学び、本格的に作陶活動に入る。実質的なデビューとなった1983年の朝日陶芸展でグランプリを受賞。制作は図面にあわせて正確に土の板を切り、結合させることでなされるが、器体にスリットを入れることで強度を操作する、あるいは重力の力を利用するなど焼成によるゆがみやへたりを意図的に造形に取り入れている。2000年に八代を襲名し、以後、造形性を持った器物を中心に作品制作を展開する。2003年に京都造形芸術大学教授となり、精力的な創作活動の傍らで後進の指導にもあたってる。2005年に2004年度日本陶磁協会賞を受賞するなど、現在の陶磁界を代表する一人である。向井修二特集、清水六兵衞特集も特別展示歴代の「清水六兵衛」先生が、著名日本画家とコラボレーションした作品も、特別展示いたします。四代清水六兵衛 と 竹内栖鳳 の合作の茶碗五代清水六兵衛 と 横山大観 の合作の水指※上記2点は(非売)●向井修二先生による記号パフォーマンス7月11日(土)午後1時~5時(予定)※作品ご購入者の方に限りまして、ご希望のご持参の持ち物に、作家が「記号」を「揮毫(きごう)」いたします。「現代ア-ト展」白髪一雄、吉原治良、嶋本昭三、井上有一、元永定正、前川強、ミズテツオ、渡辺おさむ、江上越、金丸悠児、ICCO Yoshimura など具体美術の巨匠・人気作家から現代アートを牽引する作家の作品をご紹介します。ICCO Yoshimura 「shepherd’s purseI」(アクリル、91.0×91.0cm)ICCO Yoshimura1987年 京都生まれ、高校まで関西を中心に過ごす。幼少期に図画工作の教室に通い、楽しかった記憶から以来、独学で絵を描く。両親がフレンチレストランを営業していたため、物心ついた頃から厨房やフロアで過ごすことが多く、ワインの瓶や食器をとく描く。「sherpherd’s purse」は、食材となる家畜がモチーフ。「いただきます」という言葉があまり使われなくなっていると感じ、食材ロスの対して描いている。「Blessed」は、毎日囲む食卓がモチーフ。家族や友達と食事をするという日常のささやかな幸せを表現している。●ICCO Yoshimura氏によるライブペイント7月12日(日)午後1時~ (予定)※作家来場は変更になる場合もあります。※新型コロナウイルス感染症の影響等、諸事情により中止または変更となる場合があります。ご来場の際は、事前にホームページ等をご確認ください。※会場の混雑状況により、お客様の安全確保のため、入場制限をさせていただく場合があります。あらかじめご了承ください。企業プレスリリース詳細へ本記事に掲載しているプレスリリースは、株式会社PR TIMESから提供を受けた企業等のプレスリリースを原文のまま掲載しています。FASHION HEADLINEが、掲載している製品やサービスを推奨したり、プレスリリースの内容を保証したりするものではございません。掲載内容に関するお問い合わせは、株式会社PR TIMES()まで直接ご連絡ください。
2020年06月27日出演、振付、演出とたくさんの舞台にさまざまな形で求められ続けている小野寺修二。現在公演中の話題作『FORTUNE』のステージングも担当している。そんな彼のホームであるカンパニーデラシネラの新作公演『どこまでも世界』が2月27日(木)から3月1日(日)までKAAT 神奈川芸術劇場 大スタジオにて上演される。今作について小野寺は、「台詞のない舞台、をつくろうと思っています。言葉をすべて省くことで、思いも寄らない着地をしたり、複数の回答が生まれたり、やってみる程なるほどそうかと気付くことがあります」とコメントしている。小野寺の作品は、とても雄弁だ。そこに言葉がなくとも、観る側はステージに立つ人々の動きから、表情からたくさんのものを受け取る。それに付随して緊迫感も、笑いも、そして感動も生まれる。けれども、そこには明確な正解があるわけではない。小野寺のコメントにあるように、演じる側に複数の回答があるのと同様、観客ひとりひとりにとってもそれぞれの受け取り方がある。観る側が自分だけの答えを見つける面白さ、表現に触れることの豊かさを、カンパニーデラシネラの作品は私たちに提供してくれる。カンパニーデラシネラはこれまで、公演ごとにメンバーを選ぶ形で上演が行われてきた。けれども今年度からはメンバーが固定された新体制として再出発している。前作『見立てる』で台詞が削られ、身体の表現によって作品が立ち上がっていたが、今作ではそこからさらに進化して、虚構と現実がシームレスに連なっていく世界が描かれるという。カンパニーデラシネラ『見立てる』舞台の可能性を追求し続ける今作は、他では味わうことのできない体験になるだろう。文:釣木文恵
2020年02月25日KAAT神奈川芸術劇場の2020年度ラインアップ発表会が行われ、同劇場芸術監督の最終年度を迎える白井晃、2019年から参与を務める長塚圭史のほか、本年度の公演に携わるクリエイター計10人が登壇した。【チケット情報はこちら】冒頭で白井は「大きく揺らぐ過渡期の日本で“忘れられがちだが大切なこと”に着目する、社会的な題材のプログラムを前半に揃えました」とコメント。その筆頭として、白井は自身の演出作『アーリントン〔ラブ・ストーリー〕』、音楽家の清水恒輔が「発展しすぎた資本主義が現代に通じる」と述べた『メトロポリス 伴奏付上映会 ver.2020』、演出家・桐山知也によるリーディング公演『ポルノグラフィ』の3作品を紹介した。白井いわく、「シーズン後半はKAATの10周年企画が続きます」──。自身が1995年に青山劇場の10周年記念で演出した音楽劇『銀河鉄道の夜』、芸術監督の就任後に取り組み続けたブレヒト劇の集大成となる『コーカサスの白墨の輪』、任期ラストを飾るミヒャエル・エンデ原作のオペラ『モモ』に懸ける思いを語る。地点×KAATの第3弾企画に新作『君の庭』を書き下ろす松原俊太郎は「今回は法廷劇」と構想を明かした。谷賢一はベストセラー『サピエンス全史』に想を得た『人類史(仮)』で「ヒトの起源を探りたい」とひと言。日韓共同製作に定評のある多田淳之介は『外地の三人姉妹(仮)』でチェーホフ劇の翻案に臨む思いを「日韓の芸術交流を粛々と進める」とした。長塚は『セールスマンの死』再演に対して「新作の消費より1本をゆっくり見つめ直して」と呼びかける。岡田利規からは「ザハ・ハディドと高速増殖炉もんじゅを主人公に据えた夢幻能『未練の幽霊と怪物』をつくる」という映像コメントが到着。ギリシャ悲劇をもとにした新作現代劇(作:瀬戸山美咲)に挑戦する杉原邦生も映像コメントで「大スタジオより広いホールをどう活用するか」と思いを巡らせた。なお、野村萬斎の演出版が2018年に多数の演劇賞を獲得した『子午線の祀り』もラインアップされている。サン=テグジュペリの名著『星の王子さま』をダンス化する森山開次は「哲学的な言葉をどう身体表現で見せるか」を課題に掲げ、小野寺修二は「“わからないけど魅力的なもの”に好奇心を向けさせる作品を」としてルーツのパントマイムに立ち返る点を強調。現代美術家の冨安由真は「現実と非現実の境が曖昧になるインスタレーションを」と意気込んだ。キッズ・プログラムは2本。昨夏、山本卓卓によって上演された『二分間の冒険』は全国7会場の巡演ツアーとして復活。初の子ども向け作品に挑戦する松井周からは映像コメントが到着し、「白石加代子さん演じる認知症の老婆が子どもと記憶を探す物語」である『さいごの1つ前』が紹介された。就任当初から「事件を起こせる劇場でありたい」と目指すKAAT像を設定し、2020年度もラインアップに落とし込んだ白井。ラストイヤーの芸術監督ぶりから目が離せない。取材・文:岡山朋代
2020年02月07日人気若手俳優・坂口健太郎が、「世にも奇妙な物語 ’18秋の特別編」の一遍で本シリーズ初出演&初主演を務めることが決定した。2014年の俳優レビュー以来、「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」、連続テレビ小説「とと姉ちゃん」、「コウノドリ」シリーズなどに出演し、「シグナル 長期未解決事件捜査班」では連続ドラマ初主演を果たすなど、出演作が相次ぐ坂口さん。今回そんないま大人気の彼が主演するのは、密室サスペンス劇「脱出不可」。坂口さん演じる出版社編集部勤務の志倉真司は、ある日目を覚ますと、コンクリートの狭い部屋の中にいた。喉の渇きを癒やそうとドアの方へ向かうも、施錠されていて外に出ることができない。途方にくれていると突然、部屋の中にある4つのモニターが起動。1つには真司自身の姿、そのほかのモニターには真司と同じ境遇の男女3人がそれぞれの部屋で困惑する様子が。そして画面の下には“視聴者数”の表示…。“脱出ゲームスタート。三重にかけられたロックナンバーを見つけ出し脱出せよ”の文字が出ると、視聴者のコメントが流れ出す。どうやら4つのモニターに映っている映像は、インターネットを通じて不特定多数の人に閲覧されているようで――。一体、なぜ真司は密室に閉じ込められてしまったのか?そして脱出ゲームの主犯は何者なのか…不思議なストーリーとなっている。台本を読み、まず「自分ならどうするだろう」と考えたという坂口さん。「SNSの怖さを感じる作品になっていると思いますが、実際、誰の身に起きたとしてもおかしくない話だと思うんです。心のどこかで他人事を客観視したり、自分と距離をあけてしまったり…。そういった現代に生きる人の行動心理を表現した作品ですので、視聴者の方がリアリティを感じてくださったらこの作品として成功なのかなと思います」と本作について明かす。また今回演じてみて「密室に一人きりで閉じ込められるというシチュエーションでしたので、演じる難しさを感じました」と感想を語る坂口さんは、「主人公と一緒に視聴者の方にもストレスを感じながら見て欲しいと思いますし、そのためにも臨場感やスリル感をどうやったら表現できるか、試行錯誤しながら演じました。狭い密室の中で動けるスペースは当然限られるので、その分、表情や身振り手振りだけなく、いろんな表現の仕方を駆使しなければいけないなと思いました」とふり返っている。さらに、「この作品を通じて何かメッセージを届けたい、というよりは、視聴者の皆さんに負荷を感じていただけたら、きっと心に残る作品になるんだろうな、という気持ちです。必ずしもポジティブな感覚ではないかもしれませんが、負荷をかけて見ていただいた方が、より一層物語を面白く感じていただけるんじゃないかなと思います」と視聴者へメッセージを寄せている。これまで発表された「世にも奇妙な物語 ’18秋の特別編」放送内容「幽霊社員」佐野史郎と勝地涼がW主演する本作は、クスッと笑えて心温まる友情ドラマ。存在感ナシの“幽霊社員”・工藤良治を「世にも奇妙な物語」10年ぶり10本目の出演となる佐野さん、“本物の幽霊”里山秀平を、勝地さんが演じる。<ストーリー>建設会社の社史編集室でひっそりと働く工藤良治(佐野史郎)は、存在感ナシの幽霊社員。定年まであと4年、余計なことをせず平穏に過ごそうと思っていたそんなある日、過労死したはずの若手社員・里山秀平(勝地涼)に遭遇。なんと里山は、幽霊となって工藤の前に現れたのであった。「最後の仕事をどうしてもやり切りたいんです!どうか力を貸して下さい!」と懇願された工藤は、里山がやり残した仕事を渋々引き受けることに…。「あしたのあたし」本作は、国仲涼子が主演する不思議で不気味なファンタジードラマ。第二子を出産し、今作が産後復帰第1作目となる国仲さんが主人公の主婦、その元カレ・小野寺修二を忍成修吾が演じる。<ストーリー>主婦・斉木香織(国仲涼子)は、ある日、スマホ画面に現れた“あしたのあたし”というものに興味本位でアクセスした。すると、いきなり香織本人の姿が画面に現れ、映画の予告編のような動画が流れ始める。そしてその中で、元カレ・小野寺修二(小野寺修二)と再会を果たす香織。まるでラブストーリーのような展開だ。翌朝、いつもと変わらない日常が始まり、すっかり動画のことなど忘れかけていた香織だが、目の前に修二が本当に現れ…。「クリスマスの怪物」本作は、「世にも」初登場の川栄李奈が主演を務める背筋が凍るホラー作品。恋人役は本郷奏多が演じる。<ストーリー>クリスマスイブが近づき、IT企業社長で恋人の緒方良輔(本郷奏多)に素敵なホテルディナーを予約してもらったジュエリーショップの店員・小野寺奈央(川栄李奈)は、その日、良輔からプロポーズされることを期待していた。だが気がかりなのは、クリスマスイブになると必ず現れる不気味な装いの“怪物”の存在。7年前に起きたある事件を境に、クリスマスイブになると奈央の前に必ず現れるようになった。そしてイブ当日、良輔と食事を終えた奈央は、良輔から「先に部屋行ってて」と言われ一人ホテルの部屋へ向かうが、廊下の先にその怪物が立っていて――。土曜プレミアム「世にも奇妙な物語 ’18秋の特別編」は11月10日(土)21時~フジテレビにて放送。(cinemacafe.net)
2018年10月31日女優・川栄李奈が、「世にも奇妙な物語 ’18秋の特別編」の一遍「クリスマスの怪物」にて、シリーズ初出演にして初主演を務めることが決定。さらに、共演に本郷奏多を迎えることも明らかになった。■「クリスマスの怪物」ストーリークリスマスイブが近づき、IT企業社長で恋人の緒方良輔に素敵なホテルディナーを予約してもらったジュエリーショップの店員・小野寺奈央は、その日、良輔からプロポーズされることを期待していた。だが気がかりなのは、クリスマスイブになると必ず現れる不気味な装いの“怪物”の存在。ボロボロのコートを羽織り、背中が大きく曲がっている醜い姿の怪物は、7年前に起きたある事件を境に、クリスマスイブになると奈央の前に必ず現れるようになった。そしてイブ当日、良輔とホテルのレストランで食事を終えた奈央は、良輔から「先に部屋行ってて」と言われ、一人ホテルの部屋へ向かうが、廊下の先にその怪物が立っていて――。■直木賞作家が贈るホラー作品本作は、直木賞作家・朱川湊人の短編集「水銀虫」(集英社文庫)に収録されている「薄氷の日」の映像化。クリスマスイブに主人公の女性に降りかかる恐ろしい出来事を、ホラーテイストたっぷりに描いていく。演出は、本シリーズでこれまで10作品以上を演出してきた岩田和行監督。背筋が凍るホラー作となっているようだ。■川栄李奈、「世にも」初主演作は「放送を見るのが怖い」今作の主人公・小野寺奈央を演じるのは、本シリーズ初出演にして初主演となる川栄李奈。連続テレビ小説「とと姉ちゃん」、「僕たちがやりました」、「崖っぷちホテル!」、「健康で文化的な最低限度の生活」、現在公開中の『恋のしずく』では主演を務めるなど、「AKB48」卒業後も女優として活躍中の彼女が今回演じる奈央は、恋人もいて一見順風満帆に見えるが、実は7年前に起きた“ある事件”のトラウマを抱えている…という役どころだ。台本を読み、「怖かった」と感想を語る川栄さんは、「“過去の行いは、いつか自分に返ってくる”というテーマ性を感じました。台本を読んだとき、“この怪物ってどういう存在なんだろう”っていろいろ想像を巡らせていたのですが、昨日、撮影現場で不気味なルックスを目の当たりにしまして。想像以上に怖かったです(笑)しかも深夜、自宅の前で杖をついた怪物に“赤鼻のトナカイ”を歌われて(笑)クリスマスのハッピーソングのはずが…放送を見るのが怖いですね」と、とにかく怖かった様子。また、「クリスマスってハッピーなイベントですし、クリスマスが待ち遠しくなる季節に放送されますが、“こんな奇妙なクリスマスがあるんだ”って感じながら見ていただければ面白いんじゃないかなと思います。そして、最後の最後までぞっとする展開が連続しますので、目を離さずに見ていただければうれしいです」とアピールしている。■本郷奏多、物語のキーパーソンに「ギャップが大事なキャラクター」さらに、奈央の恋人・緒方良輔役には、2009年放送の「世にも奇妙な物語 春の特別編」の一遍「爆弾男のスイッチ」に出演し、9年ぶり2度目シリーズ出演となる本郷奏多。温厚でスマートな性格のIT企業社長である良輔は、クリスマスイブに奈央のためにホテルディナーを予約するジェントルマンだが、実は物語の行方を左右するキーパーソンという役どころ。「“世にも”らしいストーリー」と本作の印象を語る本郷さんは、「僕が演じる緒方良輔という役柄は、ストーリーの後半に向けて、ギャップが大事なキャラクターだと思っています。ですので、前半と後半で演じ分けできたらなと思いながら演じています」と気になるその役どころについて明かし、「これを見た子供たちが、良い子で過ごしてくれたらうれしいです」とコメントしている。■これまで発表された「世にも奇妙な物語 ’18秋の特別編」放送内容「幽霊社員」佐野史郎と勝地涼がW主演する本作は、クスッと笑えて心温まる友情ドラマ。存在感ナシの“幽霊社員”・工藤良治を「世にも奇妙な物語」10年ぶり10本目の出演となる佐野さん、“本物の幽霊”里山秀平を、勝地さんが演じる。<ストーリー>建設会社の社史編集室でひっそりと働く工藤良治(佐野史郎)は、存在感ナシの幽霊社員。定年まであと4年、余計なことをせず平穏に過ごそうと思っていたそんなある日、過労死したはずの若手社員・里山秀平(勝地涼)に遭遇。なんと里山は、幽霊となって工藤の前に現れたのであった。「最後の仕事をどうしてもやり切りたいんです!どうか力を貸して下さい!」と懇願された工藤は、里山がやり残した仕事を渋々引き受けることに…。「あしたのあたし」本作は、国仲涼子が主演する不思議で不気味なファンタジードラマ。第二子を出産し、今作が産後復帰第1作目となる国仲さんが主人公の主婦、その元カレ・小野寺修二を忍成修吾が演じる。<ストーリー>主婦・斉木香織(国仲涼子)は、ある日、スマホ画面に現れた“あしたのあたし”というものに興味本位でアクセスした。すると、いきなり香織本人の姿が画面に現れ、映画の予告編のような動画が流れ始める。そしてその中で、元カレ・小野寺修二(小野寺修二)と再会を果たす香織。まるでラブストーリーのような展開だ。翌朝、いつもと変わらない日常が始まり、すっかり動画のことなど忘れかけていた香織だが、目の前に修二が本当に現れ…。土曜プレミアム「世にも奇妙な物語 ’18秋の特別編」は11月10日(土)21時~フジテレビにて放送。(cinemacafe.net)
2018年10月27日先日放送が決定した「世にも奇妙な物語 ’18秋の特別編」の第2弾ラインナップがこのほど発表。国仲涼子が主演する不思議で不気味なファンタジードラマ「あしたのあたし」を放送することが分かった。■「あしたのあたし」ストーリー本作は、35歳の主婦・斉木香織が主人公。刺激のない退屈な生活を送っていた香織は、夫・拓也ともすっかり倦怠期に入り、トキメキとはほど遠い状況。そんなある日、香織のスマホ画面にバナー広告らしきものがポップアップされ、そこには“あしたのあたし”という文字が…。興味本位でアクセスすると、いきなり香織本人の姿が画面に現れ、映画の予告編のような動画が流れる。元カレで医者の小野寺修二と再会を果たす香織。“元カレとの再会”、“神様もう一度恋をしてもいいですか?”と、まるでラブストーリーのような展開。もう一度再生しようとするも再生はできなかった。そして翌朝、目の前に修二が本当に現れた。“あしたのあたし”動画で予告されたことが翌日現実に起こる。そんな不思議なことが幾度となく繰り返され、香織は元カレ・修二と急速に接近。“最終回”で事態は急展開。想像を絶する“まさか”の結末が――。■国仲涼子、「世にも奇妙な物語」初主演!主人公・斉木香織を演じるのは、連続テレビ小説「ちゅらさん」のヒロインを務め、その後も様々なドラマに出演した国仲さん。本シリーズには、2011年放送「世にも奇妙な物語 21世紀 21年目の特別編」の一遍、「PETS」に出演。今回シリーズ7年ぶり2度目の出演で、初主演を務める。■産後復帰第1作目は「刺激的で面白い話」今年、第二子を出産し、今作が産後復帰第1作目となる国仲さんは、「わたしも主婦なので、こういう主婦の身に起きる奇妙なストーリーは、刺激的で面白い話だなと思いました」と言い、「映画の予告ってとってもかっこいいし、ドキドキしますよね。きっと一度は“予告の中のヒロインになれたらな”“主人公が私だったらな”と空想することってあると思うんです。普段、客観的に自分の生活を“物語”として見ることはないと思うので、“予告の中に自分が主人公として登場する”という題材が面白いと思いました」と本作についてコメント。また、「見ている人の捉え方によって色々な見方ができる作品なんだと思います。元カレに偶然再会して、しかもデートまでしちゃって…。全体的にひやひやするんじゃないかな(笑)。ぜひ楽しんで見てもらえたらうれしいです」とメッセージを寄せている。■元カレ役は忍成修吾国仲さんのほかにも、忍成修吾が元カレ・小野寺修二役。元「アイドリング!!!」の森田涼花、俳優・渋谷謙人も出演。演出は「THE YELLOW MONKEY」など様々なアーティストのMVを手掛けてきた高橋栄樹が務める。土曜プレミアム「世にも奇妙な物語 ’18秋の特別編」は11月10日(土)21時~フジテレビにて放送。(cinemacafe.net)
2018年10月19日カンパニー「デラシネラ」を主宰する演出家・振付家の小野寺修二とバレエダンサー・首藤康之によるコラボレーション企画『斜面』(作・演出:小野寺修二)が6月9日、池袋の東京芸術劇場シアターウエストで開幕した。【チケット情報はこちら】小野寺と首藤が初タッグを組み伝説の舞台となった『空白に落ちた男』から節目の10年、ふたりが挑戦を続けるフィジカルシアター・シリーズの第4弾だ。ある男の幻想のような旅を、パントマイマーとバレエダンサーのしなやかな身体と美しい照明でつづっていく。追う者と追われる者、それぞれの視線、現実と夢のねじれが、ヨーロッパ映画のように展開する舞台となっている。鋭角な斜めが多様された舞台美術。幕が開き、目つきの鋭い男(雫境)が現れる。追っていたのか追われているのか…。すべての世界をシャットアウトしたように男の動きが止まり、『斜面』の“物語”は始まる。舞台は一転、ひとつの椅子とごく普通(に見える)の男(首藤)。競馬場、お金、女(藤田桃子)の何かの依頼、アタッシュケース、地中海…さまざまな象徴が多角的に絡まり、普通に見えた男の“物語”も動き出す。そこへ、敵なのか友なのか、ある男(王下貴司)との関係が絡み合っていく。今回の身体表現はごくシンプルだ。派手なダンスもアクションもない。楽器の音質を生かしたどこかノスタルジックな音楽。鍛えこまれたパフォーマーだからこそ可能な計算された照明。見る席で印象を変える斜めを多用した舞台美術。小劇場ならではの繊細な表情とそれを見る観客の視線。小野寺はさまざまなイメージを揺らしよじれさせ紡いでいく。ストーリーは明確には示されない。しかし、小野寺が用意したディテールを集め、謎を追うようにパーツを組み立てているうちに、勝手に物語を創り上げていた。そして、予期せぬ感情が生まれていた。この感情を作品のどこに忍び込ませるかで、全体の受け止め方も大きく変わっていきそうだ。普通に見えた男の旅はどうなるのか?今の我々とどうつながるのか?イメージの連鎖を楽しんでいると、小野寺はぱっとそのイメージをも翻す。夢か現実か戸惑う観客に、小野寺はほくそえみ、期待を込めた視線を向けてくる。「やられた!」と思ったときには斜面の上にたたずみ、客席の自分を見つめているような感覚となった。初日を終えた小野寺は「間について、もっともっと味方につけていきたい」と語る。せりふこそないが、雄弁なイメージに試されるような舞台だった。6月17日(日)まで、東京芸術劇場シアターウエストで上演。取材・文:田窪桜子
2018年06月11日小野寺修二と首藤康之が初めてタッグを組んだ『空白に落ちた男』(2008年)から10年目。節目となる今年、6月に第4弾『斜面』が上演される。【そのほかの画像はこちら】その日、稽古場では首藤とろう者の舞踏家・雫境(だけい)とが対峙するシーンが作られていた。小野寺と首藤を中心として、「足を一歩前に踏み出す」「視線を外す」「居住まいを正す」など、細やかな動きひとつひとつに対し、その瞬間の感情についての意見が飛び交う。登場人物はセリフを発しないが、稽古で交わされる言葉は尽きない。稽古を終えたふたりに話を聞いた。首藤は「今日の稽古で腑に落ちたのは、“思わず”動く、その瞬間に真実が見えるということ。小野寺さんの作品は、ストーリーやキャラクターを前面に出すのではなく、真実を追求するものだと思うんです。そのためには自分をさらけ出す必要があるから勇気も必要だけれど、ぼくはそこに豊かさと楽しさを感じています」と話す。それを受け小野寺は「首藤さんとの企画が立ち上がるときは、必ず僕が変化を求めているときなんです。それは、偶然というにはうまくできすぎているほど(笑)。毎回それぞれ“自分になにができるのか”を考え、新たなチャレンジをしていますが、とくに今回は10年目ということもあって、気持ちも新たに作品に向き合っていますね」と語る。10年の間に作品を重ねたふたりだが、首藤は「最初は小野寺さんの言ってることが全然わからなかった」と笑う。「10年経って、ちょっとだけ小野寺さんの世界の住人になれたかなという嬉しさを感じています」というと、小野寺がこう続ける。「先日の稽古で、首藤さんが雫境くんに“もっときたなくしてみて欲しい”と言っていたんです。それは僕が最初の頃、首藤さんによく話していた言葉。当時は“意味がわからない”と首を傾げていた首藤さんが、今回その言葉を共演者に伝えていたのが印象的でした」。すかさず首藤が「“きたないはきれい”ですからね」と付け加えた。日本を代表するバレエダンサーである首藤と、パントマイムを礎にジャンルを超えた活躍をしている小野寺。ともにベテランといえる立場にありながら、稽古場では何かを発見したかのような「そうか!」という声が度々上がった。ふたりがフレッシュに〈動き〉と向き合っている証左だ。「いまはひとつひとつの動きの意味をじっくり探っている。スタート地点に立つまでの時間を大切にしたぶんだけ、走り出したらすべてが繋がってゆく気がします」という首藤と、「今回、マイムが大好きになりました。マイムの面白さを、首藤さんという表現者を通じて伝えたい。“やっぱりこのふたりでやったら面白いね”といわれるものを見せたいと思っています」という小野寺。このふたりにしかつくりえない舞台が期待できそうだ。NAPPOS PRODUCE『斜面』は6月9日(土)から17日(日)まで東京・東京芸術劇場 シアターウエストにて上演。取材・文:釣木文恵
2018年05月21日「関ジャニ∞」丸山隆平が映画単独初主演を果たす、西田征史監督作『泥棒役者』。この度、西田監督初監督作品となった『小野寺の弟・小野寺の姉』から、向井理と片桐はいり扮する“小野寺姉弟”がカメオ出演することが明らかに。あわせて、仲良すぎのコメント映像も到着した。『小野寺の弟・小野寺の姉』は、2014年に公開された西田監督の監督デビュー作。向井さん演じる弟・進と、片桐さん演じる姉・より子、“日本一不器用な姉弟”の日常を描いた作品だ。そして今回、その小野寺姉弟が西田監督最新作『泥棒役者』にカメオ出演することが明らかに。2人は、劇中の重要なシーンで登場するそうで、その変わらぬ姉弟のやり取りには思わずニヤニヤしてしまうこと間違いなし。また到着した映像では、「タマとミキ」の絵本を片手に『泥棒役者』を観に行こうと話し始める小野寺姉弟が描かれる。タイトルの泥棒と聞いて、「怖いやつダメだもん」と尻込みするより子を、「怖くない、怖くない」と諭す進。そして、映画について「どういうのなの?」とより子から聞かれた進は、「ラブコメ」と答えるという内容だ。この映像は、即興芝居風になっており、2人は完璧に(?)“役者”になりきっている。またコメント部分でも、2人にしか醸し出せない空気感に思わずクスりとしてしまう映像となっている。『泥棒役者』は11月18日(土)よりTOHOシネマズ新宿ほか全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:泥棒役者 2017年11月、TOHOシネマズ 新宿ほか全国にて公開(C) 2017「泥棒役者」製作委員会
2017年11月13日ケラリーノ・サンドロヴィッチ(KERA)が世田谷パブリックシアターとタッグを組み、新作舞台『キネマと恋人』でシアタートラムの濃密な小空間に初挑戦する。ウディ・アレンの名画『カイロの紫のバラ』を大胆に翻案するロマンチック・コメディだ。舞台『キネマと恋人』チケット情報「僕にとっての映画は、ノスタルジーを求めてしまう存在。映画を題材にした舞台を作るとなると、自ずとロマンチックに収めていきたくなるんですよね。映画でミア・ファローが演じていた“映画を観ることしか楽しみのない女性”(緒川たまき)と、“映画から出てきた男”と“その男を演じている俳優”(妻夫木聡の二役)。この三人が展開するラブストーリーはそのままに、今回は物語の背景を1930年代の日本に置き変えて、ヒロインとその妹(ともさかりえ)との関係を膨らませるなど、もう少し複雑な話になっていくと思います」映画の登場人物が突然スクリーンから飛び出してくる…という映画の一番の妙味を、演劇で効果的に見せるためにKERAが頼った強力な助っ人が、振付の小野寺修二と映像監修の上田大樹だ。「小野寺くんはすでにプレ稽古を始めてくれていて、アイデアを見せてくれたんですね。それが素晴らしくて非常に刺激になりました。そこに映像効果――何と言っても映画を重要なモチーフにした作品ですから――もあいまって、勝算はありますね。今回、ふたりの仕事のボリュームは普段よりもかなり大きいです」そのシーンを体現するのが、満を持してKERA舞台に迎える妻夫木聡である。「彼はニュートラルでありながら、レッドゾーンに振り切るような芝居をリアルにできる。演劇に求められるリアリティを瞬時に把握して、表わすことのできる俳優さんだと思いますね。緒川さんは劇場とのプロダクション会議から参加してくれてます。ミア・ファローとはまた別の味わいでヒロインを演じてくれるでしょう。このふたりにともさかさんを始めとした手練7人が加わって、面白くならないはずがないでしょ?」ロマンスに心ときめかされるが、映画の終わりはホロリと苦い。KERAも「まだ結末は決まっていないけど、ビターなものにはなるでしょうね」と見据える。「僕自身つねに現実から逃げたくて作品を作っているようなところがあるけど、でも結局、作品の中で生きることはできても、作品の中で死ぬことはできない。やっぱり現実に立ち戻らなければいけない…という人たちの話です」豪華キャストによるKERAの新作を小劇場で味わう贅沢な機会。虚構と現実を行き交う人々の愛しくも哀しいドラマに浸りたい。「自分のキャリアの最高傑作にする意気込みです。こんなに前もって『最高傑作にする!』なんて吹聴するのは初めてのことなんですよ(笑)。何年かして振り返った時に、『あれは文句なしに良かった』と思える公演になると確信しています」公演は11月15日(火)から12月4日(日)まで東京・シアタートラムにて。取材・文上野紀子
2016年09月21日デビューは中学2年生。すでにキャリアは37年になるのに、小林聡美さんは、インタビューのなかで何度も「自分は女優に向いていない」と口にした。誰もが認める素晴らしい女優でありながら、まるで女優っぽくない、その不思議な魅力はどこにあるんだろう。――今回、舞台『あの大鴉(おおがらす)、さえも』に出演されます。6年ぶりの舞台出演をお決めになったのは、どういったことからでしょうか?小林:私のなかでは、舞台というジャンルが自分から一番遠い領域で、苦手意識があるんです。そういうなかで、共演者が片桐はいりさんだったり、出演者が3名だけっていう少なさだったり、前回の舞台『ハーパー・リーガン』で振付を担当されていた小野寺(修二)さんが、戯曲を演出されるというところに興味が湧いたというのもあります。少人数というところで、面白いことになるんじゃないかという予感がありまして。――小野寺さんは、マイムをベースにした新しい舞台を作られています。小林さんはどこに面白さを感じているんですか?小林:彼自身の世界が明確にあって、毎回、個性的で面白いものを見せてくださるんです。セリフは少なくても、ステージはとても饒舌。これまで何度か舞台を拝見していますが、出演者の方々はすごく動くじゃないですか。まさか自分がここに入るのか?と思うと、軽く背筋が凍りますが(笑)。――この舞台に限らず、映画でもドラマでも、出演したいと思うのは、作品のどういったところを見て感じるんでしょう?小林:なんか皆がワーッて熱狂しているものって、入っていきづらいんですよね。それを掻き分けてまで見たいとは思わないんです。だから、あまり知られていないものを見てみたいし、やってみたい。…非常にマイナー志向(笑)。――出演者は少人数がいい、というのもそこから来てるわけですか。小林:そうです、そうです。――そういう志向は、もともとお持ちだったんですか?小林:多分そうだと思います。大人数のチームでやる部活とかスポーツって、どういうモチベーションで参加していいのかわからない。社交的じゃないわけじゃないんですけれど、大人数になると、なんか閉じちゃうんですよね。――10代、20代の頃の作品の印象があるからか、健康的で活発な体育会系のイメージだったので…。小林:全然体育会系ではないです。なんでもひとりでやっちゃったり、出かけちゃったりするのが好きだし、誰とも口をきかずに一日が終わることもあります(笑)。――ただ、俳優ってチームプレーが大切なお仕事ですよね。小林:だから、向いてないことを、ここまで一生懸命やってきたんだなって思います。――でも、向いてないと思いながらも続けてきたのには、何か理由があったのかなと思うのですが。小林:きっと20代って誰もがそういう時期だと思うんですが、私もその頃には、自分の可能性っていうのがもっと他にあるかもしれないって考える日々でした。仕事しながらも、居心地の悪さを感じたり。それでも、これといったタイミングがないまま、ゆっくり走り続けてきたという感じです。理由があるとしたらきっと、仕事でちゃんと責任なり役割を自分が果たせたとか、そういうことで続けてこられたのかな。自分が俳優にあまり向いていないと思いながらも仕事を続けられているのは、私で何かをやりたいとおっしゃってくれる人がいるからなんだろうなと。それはとてもありがたいことで、私だけのことじゃないんだという意識がどこかにあって、自分が嫌だから辞めようってところまでいかなかったんだと思うんですよね。――なるほど。小林:そんな人生ですわ(笑)。――でもそれも、小林さんがプロデューサーや監督、演出家のような方々の創作意欲を刺激する存在だからだと思うんです。小林:どうなんでしょうね。自分ではよくわからないんです。――例えば、それぞれの作品において、ご自身のここが求められているのかなと感じることはあるんでしょうか?小林:年代ごとにありましたよね。CMをよくやっていた頃は、元気で明るい感じを求められているんだろうなって思ったり、映画『かもめ食堂』くらいからは、自分のやりたいことをやっていく清々しい女性だったりとか。そんな匂いを感じ取ってはいます。――そういう世間的なイメージを、どう受け止めていたんでしょう?小林:まあ、自分にないわけじゃないけれど、あんなに元気で明るくないし、あんなに清々しくて凛としてないしって思いながら…。――淡々と、求められているものを演じていらっしゃる、と。小林:そうそう。この場での私の役割はそれだなーって(笑)。――よく俳優さんを評して、演技がうまいとか、ナチュラルな芝居だとか言いますが、小林さんの作品を拝見していると、そういうところとは別次元にいるような印象を受けるんです。役になりきるというより、役と小林さんとがシームレスに繋がっているような。小林:役ですか…作ってないですね。台本の通りですよ。台本に描かれた物語から、自分が感じたイメージを頭に思い浮かべてやっているというだけです。◇こばやし・さとみ1965年生まれ、東京都出身。'79年に女優デビュー。'82年に映画『転校生』で主役に抜擢され、その後、数々のドラマ、映画に出演。おもな出演作にドラマ『すいか』、映画『かもめ食堂』など。エッセイも執筆しており著書多数。近著に『読まされ図書室』(宝島社)がある。◇小林聡美さんが出演する舞台『あの大鴉、さえも』は、36年前に書かれた現代演劇史に残るナンセンス・コメディ。演出は、いま注目を集める小野寺修二さん。共演は、片桐はいりさん、藤田桃子さん。9月30日~10月20日まで東京芸術劇場シアターイーストにて上演。東京芸術劇場ボックスオフィス TEL:0570・010・296※『anan』2016年9月21日号より。写真・内田紘倫ヘア&メイク・北 一騎(Permanent)インタビュー、文・望月リサ
2016年09月18日向井理と片桐はいりという異色の顔合わせが話題を呼んだ昨年公開の映画『小野寺の弟・小野寺の姉』。本編に加えて80分に及ぶ特典映像と豪華特典を収録したブルーレイ&DVD(特別版2枚組 ブルーレイ 5,800円税別 / DVD 4,800円税別 発売元:ポニーキャニオン)がリリースされた。監督・脚本・原作は映画『怪物くん』やアニメ『TIGER & BUNNY』など、数多くのヒット作を手がけている西田征史。西田はこの作品で第39回報知映画賞の新人賞を受賞するなど、その手腕を存分に発揮。今後さらなる活躍が期待されるクリエイターの一人でもある。物語は早くに両親を亡くして以来、一つ屋根の下で二人暮らしをしているより子(片桐)と進(向井)の姉弟が主人公。過去の失恋が原因となり恋愛に臆病になってしまった33歳の進と、他人よりもこだわりが強すぎ、おまけに生命力も異常なまでに強すぎる40歳のより子。互いにクセがありながらも、ほどよい距離感を保ちながら暮らしていた2人だが、ある日、誤って配達されてきた一通の手紙をきっかけに、それぞれの人生が意外な方向へ転がっていく……。2012年の単行本出版、2013年の舞台版(向井、片桐主演)を経て映画化された、"日本一不器用な姉弟"の恋愛と家族愛を描いたハートウォーミング・ストーリーだ。撮影を振り返っての思い出や作品への思い入れについて、向井は「舞台版の時に3カ月くらい、毎日ずっと稽古で、もちろん片桐さんも一緒で、地方に1週間っていうのもありましたし。舞台の演出も幕が開くと二人芝居から始まる形だったので、幕開け前は二人で必ず握手をしてました。映画は、そういうのがあっての集大成な感じもしますね」とコメント。また、「オーディオコメンタリーはかなり裏話をしているのでおすすめです。また、色々な質問にも答えているので楽しめると思います」と、今回のパッケージ化のオススメポイントをアピールしている。向井のコメントにもあるように、今回リリースされた特別版と通常版には映像特典として向井理と片桐はいり、西田監督によるオーディオコメンタリーとメイキング映像、予告編集を収録。加えて特別版は劇中に出て来るキャラクター・犬のペロ君のポストカード、そして全24ページオールカラーブックレット付と実に盛りだくさんとなっており、作品を見た人はもちろん、初めてこの作品に触れる人にも楽しめる内容となっている。ブルーレイだと特別版と通常版の値段の差は1,100円だが、その分かなり充実したボリュームとなっている。
2015年03月17日前編に引き続き、電子黒板機能付きプロジェクター"CP-TW3003J"の開発を担当した小野寺氏と、プロトラブズ社長トーマス・パン氏との対談をお届けする。後編では、実際の利用シーンと将来の活用方法について話が発展した。○これ一つですべての授業が可能にトーマス・パン氏(以下パン氏):電子黒板機能付きプロジェクターを使いこなせば、これだけで学校の授業を完結させることができますね。単に補佐するものではなく、こうした製品であるのは、どのような理由からでしょうか。小野寺信二氏(以下小野寺氏):黒板に書くような手書きと、デジタル機器として教材を呼び出したり書いたものを保存したりといったことの両方を、画面内の操作だけでシームレスかつ直観的に行えることをめざしたいと思い、開発しました。パン氏:それは学校への導入に際して、従来の考え方では難しい点があったということでしょうか。小野寺氏:機能を増やすと、先生方が使いこなすにはどうしてもトレーニングが必要になります。PCが動かないというだけで混乱してしまう。とはいえ、そのハードルは2年前と比べるとだいぶ下がってきました。スマホやタブレットが普及したおかげで、フラットパネル上での指やペンでの操作が身近になりました。パン氏:確かに、触って操作することに多くの人が慣れてきましたね。そうした教育の現場以外で、注目されている分野はどこでしょうか。小野寺氏:まずはビジネスユースです。書いた画像を保存できるので、会議の情報を容易に共有できますから。企業のお客さまからは、マーカーに近い書き心地や小さい字を書きたいという要望もあります。また、そのほかに美術館や展示会での利用も考えられると思います。双方向性を活かして絵画の関連情報を知ることができる、そんな利用方法も面白いのではないでしょうか。○双方向が創る未来パン氏:ハードウェアとアプリケーションが複雑に関係し合っているこのプロジェクターですが、新しいマーケットを見据えて、ソフトウェアを飛躍させることによりハードを売るという流れも見えてきますね。小野寺氏:一つお伝えできるのは、デジタル教科書です。今、教科書業界で次世代デジタル教科書の共通プラットフォーム開発に取り組んでいるという話もあります。例えば歴史の時間には「関ヶ原の戦い」が動画で見られるなど、電子黒板の上に教科書の内容に関連した動画などのデジタル教材が出せるようになります。このとき、操作やインタフェースがある程度共通化されると、先生方にとっても使い勝手が向上するのではないでしょうか。そのような環境が整い、先生方がアナログ・デジタルを意識せず、双方向のツールとして電子黒板を使い、子どもたちと向き合える、そんな授業のお手伝いができればと思っていますし、こういった進化に、プロジェクターもどんどん対応していきたいと思っています。パン氏:なるほど。教材を共有すれば、どんな先生であっても教え方を標準化することができますね。ここには非常に大きな夢があるように感じます。ものづくりの会社をやっている身としては、社内のトレーニングに使いたいですね。適切なガイドをすることで、誰が作っても高い品質のものができるようになる。そういった教育が、インタラクティブ機能を持ったこのスクリーン上で可能になりますね。小野寺氏:「表示するだけ」のプロジェクターにとどまらず、「双方向」というキーワードのもと、より広い用途で使っていただきたいですね。○アナログとデジタルをなめらかにつなぐパン氏:こちらの製品は2014年7月に発売されたばかりですが、反響はいかがですか?小野寺氏:主に教育関係の方に使っていただき、おおむね好評を得ています。しかし、課題もあります。今までマーカーでホワイトボードに書かれていたというお客さまからは、応答性をもっとあげてほしいという声がありました。人は字を書くとき、書いた軌跡を瞬時に判断し、次に書き始める位置を決めていきますが、電子黒板への指や電子ペンでの入力は、どうしても遅延が発生してしまうので、自分がいつも書いている文字と少し違ってきます。センサーのレスポンスやセンシティビティをさらに上げるのが今後の課題です。パン氏:もっと細かく、素早く反応してほしいというわけですね。ただ、解像度も処理速度も上げるとなると、コストとの兼ね合いが難しくなるのではないでしょうか。小野寺氏:確かにそうですが、お客さまからの要望でもあり、理想としては、アナログペンと同じような感覚でデジタルを使えるというところまで持っていきたいと考えています。また、今は平らな面に限られていますが、将来的には曲面や凹凸面など、さまざまな場所で操作可能な「投写する表示装置ならではの機能」を開発したいと思っています。○製品づくりで忘れないことパン氏:お話をうかがっていく中で、この電子黒板機能付きプロジェクターは単なるツールではなく、一つの文化になっていく可能性を秘めた製品だと感じました。また、ものづくりをしている者として品質へのこだわりと苦労にはとても共感できます。日立さんはパートナーさんとの関係をきちんと構築し、最後までやり抜いて日立の高品質な商品として市場に送り出している。この点はとても印象的でした。小野寺氏:ありがとうございます。「品質を守る」は、入社以来ずっと言われてきたことです。今後も品質を守りながら、パートナーの皆さんと一緒にものづくりを進めていきたいと思っています。「製品はお客さまのためにある」のだとわれわれは考えています。
2014年12月24日古味直志氏による漫画で、2014年1月~5月に放送されたTVアニメ『ニセコイ』に登場する「小野寺小咲」と「鶫誠士郎」が、2.5頭身のデフォルメフィギュア「ねんどろいど」シリーズで立体化され、「GOOD SMILE ONLINESHOP」にて予約受注がスタートしている。価格は3,704円(税抜)。2015年2月に発売される『ねんどろいど 小野寺小咲』は、特徴的な凡矢理高校の制服を丁寧に作り込んで立体化。表情パーツには、優しい「笑顔」に加え、ちょっと困ったような表情が小咲らしい「恥ずかし顔」やコミカルな「慌て顔」を用意している。さらに「通学かばん」や物語の鍵となる「約束の鍵」などオプションパーツも豊富に用意しており、ドキドキの告白シーンや登校シーンなど、劇中のさまざまなシチュエーションを再現できる。そして、2015年4月に発売される『ねんどろいど 鶫誠士郎』は、「ビーハイブ」の腕利きヒットマンを立体化。動きやすさ重視のブレザー系男子制服はもちろん、トレードマークでもある大きなリボンや銃もデフォルメながらも細部まで細かく造形されている。表情パーツにはクールな「通常顔」、コミカルな「慌て顔」や女の子らしい「恥ずかし顔」を用意。そのほか銃や劇中で登場したYシャツ姿の上半身が付属し、『ねんどろいど 小野寺小咲』と合わせて、劇中シーンを楽しめる。原型制作は、ともに七兵衛が担当。商品価格は3,704円(税抜)で、「GOOD SMILE ONLINESHOP」の受注締切はともに、11月26日21:00。商品の発売および発送は、『ねんどろいど 小野寺小咲』が2015年2月、『ねんどろいど 鶫誠士郎』が2015年4月を予定している。(C)古味直志/集英社・アニプレックス・シャフト・MBS
2014年11月03日俳優の向井理と女優の片桐はいりが30日、都内で行われた映画『小野寺の弟・小野寺の姉』(公開中)の大ヒット御礼舞台あいさつに出席した。『小野寺の弟・小野寺の姉』は、両親を亡くしてから、一軒家で暮らす不器用な姉弟の恋を描く、温かい人間ドラマ。向井、片桐の他、山本美月、及川光博、ムロツヨシ、寿美菜子、麻生久美子、大森南朋ら豪華キャストが出演。実写映画『怪物くん』(2011年)や、アニメ「TIGER&BUNNY」などの脚本を手掛けた西田征史監督がメガホンをとった。ぴあの出口調査で満足度ナンバー1になったことについて向井は「すごくうれしいです。満足度ってバロメーターなので」と大喜び。姉弟役ということで、似ている部分を尋ねられると、片桐は「体温が同じでした。体温というか、作品に対するモチベーションの温度が、同じでした。それは奇跡的なこと」と言うと、向井もうなずき「気負いがなかった。だらけているわけじゃないけど、西田さんがメガホンをとっていたからだと思います。一軒家で撮影していて、昭和のノスタルジーみたいな感じ。今回は脱力系のお芝居が必要とされていたので、そこの調節が似ていたかなと思います」と、撮影を振り返った。続いて、向井と片桐の仲良しぶりがわかるエピソードを、西田監督が披露。「一軒家に控室があり、呼びに行ったら、ふたりが横で寝てるんです。男と女じゃないですか!主演女優と、主演男優でしょ!?2人が無防備に寝てるのを見て、姉弟みたいだなと思いました」と感心。2人は覚えてないようだったが、片桐は「でも、これだけいっしょにいて、何の噂もなかった(苦笑)。悔しいな」と恨み節を口にし、会場は爆笑の渦に。3人とも続編についても前向きで、向井が「何でもできると思うんです。西田さん次第で」と言うと、片桐も「寅さん映画みたいに46作!」と西田監督にラブコールし、会場からも拍手が上がる。また、クロストークの後、向井たちから、感謝の気持ちを込めて、スペシャル映画グッズが当たる抽選も行われ、大盛況のまま、幕を閉じた。
2014年10月31日飛ぶ鳥を落とす勢い、とはまさにこのこと。向井理さんがすごい勢いで活躍しまくっているのはご存じの通り。先日、あるお仕事でインタビューをしましたが、あのちっちゃなお顔を目の前にして、「確かに、カッコいい」と認めざるを得ませんでした。そして、取材の際に撮影した写真がまたカッコいい。映画でも、TVでも、CMでも、グラビアでも文句なし。でも、“何をやってもカッコいい”という評判は、もしかすると、俳優にとってはちょっとやっかいなものなのかもしれません。美しすぎた若き日のブラピが、デビューからしばらくは奇妙な役ばかりやっていましたが、やはり真剣に演技へと向かっていこうとすると、外見がイカし過ぎなのは考えもの。そこばかりに目が行き、正当な評価がされにくい。贅沢な話ではありますが、本人たちにとっては深刻な事態。あえて、個性的な役に挑むのは当然の流れといえます。そこで映画『小野寺の弟・小野寺の姉』。ここで向井さんが演じるのは、早くに両親を亡くしてから、姉・より子(40歳)と一軒家で共に暮らし続けている小野寺進(33歳)。不器用で内気、恋に奥手な進と、弟の幸せを願い続け自分の幸せを後回しにしてきた姉の、互いを思いやる心が何とも胸に染み入る物語です。進は、いつも髪に寝ぐせをつけ、ファッションにもそれほどこだわらない黒縁眼鏡男。“崩れた”というには、まだまだ“向井理”の原型を残し過ぎですが、決してイケメンではない役で、ぼそぼそと喋る完全な理系。ご自身も、わりと“暗い”らしく(本人談)、さらに親しくしている西田征史監督が彼のために書いた役だそうで、本人に近い部分も多いとか。この世界に入っていなかったら、彼はこんな感じで生きていたのかな…という“もうひとつの可能性”を探ってみるのも、本作の面白い見方かもしれません。とはいえ、向井さんじゃなく小野寺進だって、現実に近くに居たら十分に“射程圏内”という人は多いはず。姉の優しさにより育まれた彼の思いやり溢れる性格は、人によっては物足りなかったり、分かりにくかったりするかもしれません。ちゃんと好きなら好きだと言って欲しいし、自分からデートに誘って欲しいし、二人の関係がなかなか進められない理由があるならそれもきちんと説明して欲しい。そう思うのが女性でしょう。でも、日本人は昔から、察する文化を共有してきたのだから、こんな風に不器用な人の気持ちを察することは比較的得意なはず。みなまで言わない、そういう奥ゆかしさがカップルの中にあってもいいし、それができる間柄も素敵だと思うのです。親しい仲にも、距離はあっていい。実は、進とより子の関係も、親しいばかりでなく距離があります。それは、冷めているからではなく、思いやりや敬意があるからこそ生まれる距離。それを大切にできる人たちは、人を慮ることができるし、誰にでも優しくて調子ばかり良い器用な人よりは、ずっと誠実な感じがするのです。外見ばかり気にしていておしゃれ過ぎる男性も、ちょっと浅い気がしますし。進の寝ぐせだけはどうにかしてほしいですが、これは女性が毎朝何とかしてあげられそうですからね。つまり、私は好きなんです。不器用でちょっと距離感がある進のような人が。そういう人が徐々に距離を詰めてきたとき、さらに喜びを感じたりして。明け透けでない相手の心をさぐるのも楽しいもの。向井理≒小野寺進の魅力から、イカしすぎない男性の魅力に目覚めてみては?(text:June Makiguchi)■関連作品:小野寺の弟・小野寺の姉 2014年10月25日より新宿ピカデリーほか全国にて公開(C) 2014『小野寺の弟・小野寺の姉』製作委員会
2014年10月27日「ぴあ」調査による2014年10月24日、25日のぴあ映画初日満足度ランキングは、向井理と片桐はいりが主演した『小野寺の弟・小野寺の姉』がトップに輝いた。2位にデンゼル・ワシントンが『トレーニング・デイ』の監督と再タッグを組んだ主演最新作『イコライザー』が、3位にヨガを通して変わっていく女性の姿を描いた『シャンティ デイズ365日、幸せな呼吸』が入った。その他の写真1位の『小野寺の弟・小野寺の姉』は、生真面目な姉と引っ込み思案で奥手な弟の恋と人生を描いた作品。監督は『TIGER&BUNNY』の脚本家、西田征史。出口調査では「ほのぼのと心温まる姉弟の物語で、片桐はいりの素朴で味のある演技がよかった」「姉弟ふたりの掛け合いが本当におもしろかった。笑えて、ラストはうるっとくる締め方で泣きそうになった」「のんびりとした映画だったが、自分のことを振り返り、改めて身近にいる人たちの大切を感じた」「思いやりの心、ありがとうの気持ちが描かれているので心に余裕がない人に観てほしい」など、10代から60代までの観客から支持を集めた。2位の『イコライザー』は、ワシントンが仕事請負人として夜な夜な世の不正を抹消していく男を演じたアクション映画。観客からは「寡黙だがやるときはやるという主人公のキャラと、デンゼル・ワシントンの落ち着きがあってタフで強いという雰囲気がマッチしていてよかった」「デンゼル・ワシントンの力強いアクションが観られて大満足! 伏線をしっかり回収したストーリー構成もよい」「観終わったあとに余韻を残す“静”のあるアクション映画。本で主人公の心理を表現するなど、いろいろな工夫があっておもしろかった」「身の回りの物を使って敵を倒すなど、映画的におもしろい要素が多くある作品」などのコメントが寄せられた。(本ランキングは、10月24日(金)、25日(土)に公開された新作映画7本を対象に、ぴあ編集部による映画館前での出口調査によるもの)
2014年10月27日「今回ほど、自分自身と役の境目がなかったことはないですね」。映画『小野寺の弟・小野寺の姉』で演じた進という役柄について、向井理はそう語る。朝ドラから漫画原作の映画までタイプの異なる幅広い役をこなし、自然に役に溶け込むがゆえ、どの役からもなかなか彼自身の“素”が見えないが、本人の言葉を信じるなら、本作で見せている姿が、まさにプライベートでの向井理そのものということになる。その他の写真両親の死後、2人で生きてきた姉のより子と弟の進が反発し合いながらも互いの幸せを願い奔走する姿、各々の不器用な恋愛模様を絡めつつ描き出す本作。向井にとって特別な作品となったようだ。原作は本作で長編初監督を務めた西田征史自身による小説。映画に先立ち昨年、映画と同じく向井と片桐はいり主演、西田演出による舞台版が上演されたが、5年ほど前から映画化を含めた企画が決定していたとあって「やっと来た、という思いだった」と明かす。舞台版が姉弟に降りかかる非日常的な事件を描いたのに対し、映画で描かれるのは他愛のない日常。それを踏まえ、向井が意識したのは「より子との距離感」だった。「2人が一緒にいて話しているシーンはもちろんですが、セリフなしでより子を見ている進の表情からより子の人物像が見えてきたり、一人でいる時でも何となく互いへの愛情が見えてくる、そんな雰囲気を出せればと思ってました」。とはいえ冒頭の発言でも分かるように、役を作りこむといった作業は一切なく、西田からも細かい注文も片桐と姉弟関係について話し込むということも全くなかった。「何も考えてなかったというのが正直なところです(笑)。舞台の上で少し緊張してスタンバイしている僕らの姿や、撮影の合間にベラベラと話している様子を見て、西田さんには僕らが本当に姉弟に見えたそうです。作りこんで役に寄せるのではなく、自然に築いてきた関係をそのまま映像に乗せたという感じでした」。2010年の『ゲゲゲの女房』への出演と前後して巻き起こった“熱狂”から数年。いまなお人気は衰えることを知らないが、周囲の喧騒をよそに当人は「僕自身はデビューしてから何も変わってないというのが正直な思い」と冷静そのもの。ただ、本作の西田然り、同じ監督・演出家と2度目、3度目となる仕事が増えてきたことに喜びと責任を感じている。「一度呼ばれて、次もまたその次の作品でも呼ばれるものを常に提示していきたいです」。『小野寺の弟・小野寺の姉』10月25日(土)新宿ピカデリーほか全国公開取材・文・写真:黒豆直樹
2014年10月23日首藤康之のダンス公演『DEDICATED 2014 OTHERS』が明日、10月24日(金)よりKAAT 神奈川芸術劇場 ホールで開幕する。2011年にダンサーの首藤がスタートさせたダンスシリーズ『DEDICATED』の第3作。シリーズのテーマは「ダンスを通して自分の思いを捧げること」。今回は、“OTHERS”(他者)と題し、首藤康之ソロ作品『ジキル&ハイド』(構成・演出:小野寺修二)と、首藤康之・中村恩恵のふたりのダンサーに女優のりょうを迎えた『出口なし』(構成・演出:白井晃)の豪華2本立てで上演する。開幕を目前に控えた稽古場を取材した。『DEDICATED 2014 OTHERS』チケット情報『ジキル&ハイド』は、2011年『DEDICATED』立ち上げの公演で、首藤が最も信頼する演出家のひとりである小野寺修二とタッグを組み上演、好評を博した作品。初演時の会場であるKAAT大スタジオから今回はホールに会場を移し、さらにダイナミックかつ緊密な世界を展開する。リハーサルでは、実際の舞台装置になる鏡や小道具を使い、作品の流れの中で動きの動機を探る細かい作業を積み上げ、本番さながらの通し稽古が行われていた。さまざまなイメージを喚起する舞台美術と構成、それらとせめぎ合う首藤康之のダンスに目を奪われる。『出口なし』はサルトルの同名戯曲を題材にして、KAATのアーティスティック・スーパーバイザー白井晃が構成・演出する作品。稽古場の空気は出演者、スタッフ全員が集中し、その密度は高い。ダンス作品演出に初めて挑む白井、ダンサーの首藤と中村、女優のりょうの4名いずれもが「新しい経験」と話すクリエーションは、言葉とダンス、声と身体を交錯させながら、新たなイメージを立ち上げていく。それぞれがこれまでにない挑戦をしながらも、最終的には同じ方向へ向かっていく、そんな不思議な創作のプロセスが垣間見られた。“OTHERS”(他者)と題された今作。他者を通して見えてくるものとは…。自己の中に潜む他者とは…。2作品の連続上演を通し、人間存在について深く考えさせられるような公演になりそうだ。公演は10月24日(金)から26日(日)まで。
2014年10月23日映画『小野寺の弟・小野寺の姉』の試写会が10月14日(火)に開催され、主演の向井理と片桐はいりが揃って舞台挨拶に登壇した。不器用ながらも互いを思いやる姉弟の姿を描いたハートウォーミングコメディ。親を亡くして以来、2人で暮らしてきた小野寺姉弟のなかなか進まない恋模様などを描き出す。公開前に映画をアピールする絶好の機会ながら、向井さんも片桐さんも劇中のテンションそのまま自然体ののんびりしたムード。片桐さんが「眠くなるような…いや、家でくつろいでいるような感じで観ていられる映画が出来ました」と言えば、向井さんも「何もない…いや、ストレスなく観られる映画です!」とまさかのネガティブPRかという失言まじりで映画を紹介し笑いを誘う。ダメ男気味の進を演じる上で、向井さんには意外な苦労があったそう。役柄的にどちらかと言えばヒョロッと弱々しいイメージの進だが、ちょうど本作の撮影の時期は、向井さんが元プロボクサーの警官を演じたドラマ「S -最後の警官-」の撮影と重なっていたそうで当時、向井さんの肉体はムキムキ!「大変でしたよ。緩い服を着ないと(筋肉が)浮いちゃう…」と苦笑交じりにふり返ったが、“姉”からすかさず「筋肉自慢?」と茶々が入る。さらに片桐さんは「シャワーシーンもありますので!」と向井さんの隠れマッチョ(?)ぶりを発見するチャンスとばかりにファンの期待を煽る。片桐さんは、改めて向井さんについて「みんなが弟にしたいキャラ。いつもこっちが勝手なこと言ってても微笑んで受け止めてくれる」とその度量の広さ、懐の深さを絶賛。向井さんは片桐さんについて「自然体でいられるのがすごい。作っているわけでも天然でもなく、素でそこにいられる強さを持っている」と評する。初共演の時から現場で自然に仲良く言葉を交わしていたそうで、その時には舞台や本作の企画もすでに動き出しており「常にこの作品のことが頭の隅にあった」と向井さん。片桐さんは「その間に“ゲゲゲ(=向井さん出演の朝ドラ『ゲゲゲの女房』)”も“じぇじぇじぇ(片桐さん出演の朝ドラ『あまちゃん』)”もあり、向井理の成長を見てきました。ずいぶん変わりましたよ」と“弟”の成長に目を細めていた。『小野寺の弟・小野寺の姉』は10月25日(土)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:小野寺の弟・小野寺の姉 2014年10月25日より新宿ピカデリーほか全国にて公開(C) 2014『小野寺の弟・小野寺の姉』製作委員会
2014年10月15日片桐はいりと向井理が姉弟役で共演する舞台、『小野寺の弟・小野寺の姉』が7月に開幕。そこで小野寺の姉・より子役の片桐はいりと、小野寺の弟・進役の向井理にそれぞれ話を訊いた。舞台『小野寺の弟・小野寺の姉』チケット情報すでに『ママさんバレーでつかまえて』『ハングリー!』でも共演を果たしている片桐と向井。向井は片桐について、「本当にすごい人」と切り出し、「僕が心から尊敬していることを、はいりさんは全然感じていないと思いますけど(笑)。そんなはいりさんと、特に舞台でご一緒出来るのは本当に楽しみですし、同じくらい怖くもあります」と明かす。それについて片桐は、「向井さんは私と真逆の人。不器用な私と違って、何でもサラリとこなせてしまう。自分とは全然違うタイプだからそう思うのではないでしょうか…」と、遠慮がちに語る。今回作・演出を手がけるのは、『ママさん~』でもそのふた役を担った西田征史。実は片桐にとって西田作品は、「最大公約数をつかむような、かなり難易度の高いもの」らしい。「私が考えつかないような角度から、西田さんの笑いは生まれていく。どちらかと言うと私は、ピンポイントを狙うような芝居に慣れているので、そこはもうちょっと間口を広げていかないと難しいかなと思います」と、現段階での課題を挙げる。さらにあまりやったことのない、物語の主軸を担う人物だけに、「そういう“わきまえのある主役”というのを(笑)、向井さんに教えてもらいたいです」と続ける。その向井にとって西田は「兄貴みたいな存在」であり、「ちゃんと笑えて、意外に泣ける。すごく緻密で愛のある作品を作られる方。そんな西田さんが長年温めていた作品に参加できるのは、すごく嬉しい」と目を輝かせる。また舞台では初のコメディということで、「そこは今まで全部はいりさんに持っていかれたところなので、今回はぜひ僕も取りにいきたい」と意欲を見せる。向井が演じる進は、姉に翻弄されながらも能天気で自由な、ちょっと内気な男性。自らのことを「あまり快活ではない」と語る向井だけに、「あまり違和感なくできるのでは」と笑う。片桐演じるより子は、本人いわく「思いの分量が多過ぎる人」。また足し算ではなく引き算していく役だと考えており、「今回はちょっと薄味にチャレンジしてみようかなと。『私の出汁、どれくらい出てますか?』ってことをはかられる場所になると思います」と話し、ベテラン女優のさらなる飛躍を予感させた。公演は7月12日(金)から8月11日(日)まで東京・天王洲 銀河劇場、8月22日(木)から28日(水)まで大阪・梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティにて。東京公演のチケットは発売中。大阪公演は5月18日(土)午前10時より一般発売開始。なお、チケットぴあでは大阪公演のインターネット先行抽選を5月1日(水)午前11時より受付。取材・文:野上瑠美子
2013年04月26日KAAT(神奈川芸術劇場)が昨年に続き開催する「KAATキッズ・プログラム2012」について、5月16日に記者発表が行われた。会見には、芸術監督を務める宮本亜門のほか、主催公演を担当する前川知大、小川絵梨子、小野寺修二が登壇した。「KAATキッズ・プログラム2012」チケット情報昨年の震災をきっかけに、大人と子どもが一緒になって楽しめる本物の舞台で観客を元気にしたいとスタートした「キッズ・プログラム」。ミュージカルとワークショップを手がける宮本は、ミュージカル『ザ・ウィズ-オズの魔法使い-』について「元気になるようなものをやりたい!というところから企画しました。自分の力を信じるというシンプルなメッセージを伝えたい」とコメント。主役のドロシー役についてはAKB48をはじめ、NMB48、HKT48、SKE48のメンバーにオーディションを実施中。「徹底的に競い合って、もっと上手くなりたいという根性と熱さをもった人を選びます。最悪、見つからなければ別から」と、宮本自身がひとりひとりを見て、実力のみで審査していることを明かした。また、1990年に初演した宮本の演出・脚色によるミュージカル『ピノキオ~または白雪姫の悲劇~』をもとにワークショップも実施する。2013年の上演を目指し、今年は完成前のワークショップの過程を無料公開する。完成した作品はテント小屋方式で、全国で公演を行う。前川が脚本を書く『暗いところからやってくる』は、小川が演出を担当。前川は「僕の作品はホラーっぽいものが多いが、その原体験は子どもの頃のもの。一番怖かったのはウルトラセブン。子ども向けだが、大人でも楽しめるおもしろさがある。自分の作品で子どもたちにもそういった経験をしてもらえたら嬉しい」とコメント。小川は「以前、ニューヨークにいたときに子ども向けの作品を作ったことがあり今回も楽しみ。前川さんの脚本はいつもワクワクする感じがするので、それを伝えたい」と抱負を語った。小野寺が手がけるのは子どもと大人のためのダンス『ゲーム』。「子どもの方がシビアで嘘がばれやすい。飽きるとあっという間だから強敵」だと話す小野寺。パントマイムから出発した小野寺は「身体表現が伝えるものは世代を越えていく。身体をより見せるために言葉をなくす」とのことで、今回は原点に戻ってセリフなしの新作を上演する。そのほか、海外の団体を招聘しての公演も実施。カナダのコンフェティ劇団による『チックタックの秘密のとびら』、モンゴル国立馬頭琴オーケストラのコンサートと竹下景子による朗読劇で構成される『白い馬の物語』、ウィーン国立歌劇場による子どものためのオペラ『魔笛』が上演される。昨年、好評を博した、が~まるちょばによるサイレントコメディ『That’sが~まるSHOW!』も上演される。「KAATキッズ・プログラム2012」は6月16日(土)から11月23日(金)まで同所にて開催。チケットは随時発売する。取材・文:大林計隆
2012年05月17日10日間で50組以上が出演する日本最大級の短編舞台フェス『PLAY PARK 2012 ~日本短編舞台フェス~』。このフェスティバルの第3弾となる出演アーティストが発表された。「PLAY PARK 2012 ~日本短編舞台フェス~」の公演情報今回発表になったのは小野寺修二×森山開次、明和電機、小林顕作の、明大前フォーク集会。の3組を筆頭に、ASA-CHANG&康本雅子、扉座・轟組、鉄渋(鉄割アルバトロスケット+渋さ知らズ)、メトロファルス、転球劇場、ザ・ギース、ラブレターズ、ボクデス、きたまり、Baobab、こゆび侍、子供鉅人、開幕ペナントレース、男肉 du Soleil、世田谷シルクの計18組。これで、発表済みのアーティストとあわせて42組が決定した。今後もさらに出演者は増え、順次発表となる。『PLAY PARK2012』は50組以上のアーティストが参加する、30分程度の短編作品で構成された舞台フェスティバルだ。そのジャンルは、演劇、ダンス、音楽、パフォーマンス、アート、古典芸能、お笑いなど幅広く、若手からベテランまで、まさに多種多様。10日間で20プログラムが予定されており、1プログラムあたり5から6組の作品を見ることができる。どの出演者がどの回に出演するのか、詳細情報については公式HPで随時発表される。事務局メンバーであり出演者でもある劇団鹿殺しの丸尾丸一郎は「普段2時間程度の作品をつくっているひとたちが、短編でどんなものをみせてくれるのか楽しみです。よりエッセンスが凝縮されたものが見られるのでは。おもしろい舞台が見つかると思います」と語った。東京での開催を発案した同じく劇団鹿殺しの菜月チョビは「私たちのような出演者の中でも特に若手は、ジャンルが違う人と一緒だったり、先輩たちと名前を一緒に並べられたりということで、やってやるぞ! と刺激を感じている人が多いですね。ベテランの方々も、客層をはじめ、普段とは違った環境で舞台をみせることができる機会ということで、楽しみにしてくださっています」と意気込みを語った。関西でのフェスを企画し、今回も事務局メンバーの中核として活動するウォーリー木下は「神戸の震災復興記念として始まったこのフェスの、東京での一発目として予定していた昨年の『PLAY PARK 2011』が、皮肉なことに地震の影響で中止となってから一年。様々な人が集まることで起こる摩擦や思い、お祭りを楽しむそんなエネルギーが入り交じることで、今だからこそ、このフェスが意義あるものになると信じています。舞台でしか味わえないとびっきりの熱を感じてもらえると思います」とコメントした。公演は4月20日(金)から29日(日)まで東京・CBGKシブゲキ!!にて上演。(取材・文:大林計隆)
2012年01月18日