ファッションデザイナーのラルフ・ローレン氏は世界でも有数の自動車のコレクターとして知られており、2011年には彼のコレクションの中から選り抜きの名車を「The Art of Automobile 」展としてパリのルーブル宮殿にて展示したことも。その愛する自動車のディテールを、腕時計のデザインで表現した新作ウォッチ コレクションを発表した。「ラルフローレン オートモーティブ コレクション」はローレン氏が所有するコレクションの1つである1938年型ブガッティ タイプ 57SCアトランティック クーペにインスピレーションを得ている。デザインにはブガッティのステアリングホイールやダッシュボードを彷彿させる楢材やインドシタンを使用するなど、イメージだけでなくドライバーが感じる質感も取り込んでいる。10月21日にラルフ ローレン 表参道にて行われたレセプションでは女優の高島礼子さんとモータージャーナリストの九島辰也さんによるトークショーが行われた。会場となったラルフ ローレン 表参道の店舗前には、ブガッティが展示されており、久島さんは会場入り前に写真を撮影したと告白。会場内にはラルフ・ローレン氏が所有する車の8分の1サイズのミニチュアコレクションを展示されており、高島さんは「男性が車とか時計とか語りだすと目の色が変わりますよね」とレーサーのライセンスも所有する車好きでありながらも、女性とは違う男性ならではの特徴を笑顔で指摘。「ラルフローレン オートモーティブ コレクション」がステアリングなどのデザインを時計に落とし込んでいることについて久島氏は「本当にびっくり。他の時計メーカーで1950年代、60年代の車のメーターを意識してレタリングを作りましたというものなど見せていただくことはあるのですが、これを見たらみんなぶっとぶと思う。実際に車を持っているからウルトラ級の発想ができるのでしょうか」と興奮した様子で語った。九島氏の「車好きと時計好きはリンクしているところがある」という言葉に対し、高島さんはこれには強く同意。「私もそう思います!車と時計は収入よりもいいものを持とうと子供の頃からずっと思っていました。『いいものを持って、これに見合ういい人間になるんだ』」と自分自身の成長の目標として車と時計を大切にしてきたと熱い思いを語っていた。こちらのモデルはラルフ ローレン 表参道で販売中。
2015年10月27日コンビニエンスストアを中心に展開している"ハズレなしのキャラクターくじ"「一番くじ」より、「一番くじ ワンパンマン ~先生! 俺たちのヒーローグッズができました!~」が、11月14日より全国の書店、ホビーショップ、ゲームセンターなどで販売される(一部店舗を除く)。価格は1回620円(税込)。今回の「一番くじ」は、10月より放送がスタートしたTVアニメ『ワンパンマン』を題材に、作中に登場するヒーローたちをモチーフにしたアイテムなど、A賞~H賞の8等級全25種類+ラストワン賞をラインナップ。A賞には、無敵のパワーを手にした主人公・サイタマの顔を、これまで「一番くじ」に登場した皿系商品史上最大級の28cmのビッグサイズの皿に描いた「大皿」(全1種)が登場。B賞は、サイタマの強さにあこがれて弟子入りするサイボーグの青年・ジェノスをモチーフにした「ブランケット」(全1種)、C賞はヒーロー勢ぞろいのオリジナルデザインの「トランプ」(全1種)を用意している。D賞は、さまざまな表情のサイタマたちが描かれた「湯のみ」(全3種)。E賞はサイタマ、ジュノス、タツマキ、ソニックそれぞれをモチーフにした「トレーニングタオル」(全4種)。F賞は、押印したところにメッセージが書き残せる「メッセージスタンプ」(全4種)。そのほかにも、ヒーローたちがデザインされたクリアファイルが2枚1セットになった「クリアファイルセット」(全4種)や、キャラクターたちを「きゅんキャラいらすとれーしょんず」で再現した「アクリルストラップ」(全5種+シークレット2種)などのアイテムがラインナップされている。お店で最後のくじ券を引くとその場でもらえるラストワン賞には、サイタマ役の声優・古川慎とジェノス役の石川界人の録り下ろし音声を収録した「目覚まし時計」(全1種)。なお、くじの半券を使って応募するダブルチャンスキャンペーンも同時に展開され、これらのヒーローグッズを開発中のサイタマとジュノスが描かれた「クリアポスター」(B3サイズ)が50名に当たる。(C)ONE・村田雄介/集英社・ヒーロー協会本部
2015年10月26日現在、東京都・浜松町の「増上寺」にて、デザインイベント「AnyTokyo 2015」が開催されている。本稿では、プレス内覧会の様子をお届けする。「AnyTokyo」は、2003年より開催されている催し。増上寺の光摂殿を会場とし、小規模ながらも最先端のプロダクトを展示している。デザイン・アート関連の催しというと青山・六本木エリアが中心となっている印象だが、浜松町、しかも「寺」を会場としているのは目新しい。同イベントの実行委員会の担当者によれば、増上寺側が「文化の発信」という観点で、同イベントへの理解を示したことが協業のきっかけになったのだという。増上寺での開催は今回で2度目だが、「口コミがきっかけになるなど、デザインイベントという枠外からも足を運んでくださる方もいる」ということだ。会場では、クラウドファンディングで多額の支援を集めたソニーの腕時計「wena wrist」の展示も。この展示が、一般販売前としては最後の機会となるという。一見すると"ふつう"の腕時計だが、スマートフォンの着信通知や運動量などのログをとる機能、そしてFelica搭載によるおサイフケータイ対応などが可能となっている。展示ブースでは、どの部分に何を搭載しているのかを示したディスプレイも見られた。映像スタジオ「WOW」のプロダクトプロジェクト「BLUEVOX!」による漆器「SHIZUKU」は、漆だけでかたちづくった器。平滑な面に塗ると剥離しやすい性質を利用し、シリコン型から抜くようにして、塗装してつくる器では難しかった薄さや形状を実現した。そのほか、トヨタIT開発センターと慶應義塾大学脇田研究室が共同開発中の運転インタフェース「FINA」のプロトタイプも、エントランス付近に実車(プリウス)と併せて展示されていた。車の運転をする際には、走行時のスピードや障害物を確認するため、前方から少し目をそらす必要がある。腕にそれらの情報をプロジェクションマッピングすることで、その状況を解決しようというのがこのプロジェクトだ。前を向いたまま、周囲の状況や現在の速度など、「クルマが感じているであろう環境情報」を読み取ることができるよう設計されている。居眠り運転の防止を目的とした投影パターンも用意されていた。なお、「AnyTokyo」の入場料は無料。「デザイン関係者だけでなく、さまざまな方がデザインと接点を自然ともてる機会になるよう、間口は広くしていきたい」(担当者)という。歴史ある寺と最先端のデザインが融合する空間には、このほかにもさまざまな展示があるので、興味を持った人は足を運んでみてほしい。会期は11月3日まで。
2015年10月24日セイコーウオッチは11月13日に、スポーツウオッチ「セイコー プロスペックス」のダイバーズウオッチ「マリーンマスター プロフェッショナル」から、国産ダイバーズウオッチ誕生50周年を記念した機械式のJAMSTEC(海洋研究開発機構)スペシャルモデル「SBEX003」を発売する。500本の限定となり、税別価格は650,000円。1965年、セイコーウオッチは国産初のダイバーズウオッチをリリース。そこから50周年を迎えるにあたり、今回のSBEX003が登場することとなった。SBEX003は、ヘリウムなどの高圧混合ガスを使用する潜水方式(飽和潜水)用の1,000m防水仕様で、水深1,000mでの圧力に耐える。深海をイメージした緑がかった深いブルーの純鉄ダイヤルには、波を連想する美しい型打ち模様を施した。ダイヤル上の「HI-BEAT36000」の文字には、JAMSTECと海をイメージした鮮やかなブルーを採用している。ケースとバンドの素材には、軽量のチタンを用いた。独自の表面加工技術「ダイヤシールド」によって強度を高め、日常使用で付きやすいキズから時計本体を保護する。ベゼル上の文字は、レーザーの陽極酸化処理による銀色仕上げ。剥脱したり、色が褪せたりすることはない。ベゼルは逆回転防止付き。裏側には「LIMITED EDITION」の文字とシリアルナンバーを記しており、本体は深海をイメージした限定ボックスに収納。国産ダイバーズ開発50年の歴史とJAMSTECとの関わりを盛りこんだミニブックレットと、付替用のシリコンバンドが付属する。加えて、毎時36,000回(毎秒10振動)という高速振動によって、安定した精度を実現するメカニカルムーブメント「8L55」を採用。盛岡セイコー工業の雫石高級時計工房にて、高いスキルを持つ技能士がひとつひとつ手作業で組み立て、調整している。巻上方式は手巻き付きの自動巻きで、最大巻上時の持続時間は約55時間。そのほか主な仕様は、風防がサファイアガラス(防曇処理)、耐磁性能が強化耐磁時計(JIS耐磁時計2種)、ケースサイズが外径48.2×厚さ19.7mm。
2015年10月23日シチズン時計は10月上旬に、セレクトショップ「ユナイテッドアローズ」が展開するブランド「BEAUTY&YOUTH」(ビューティ&ユース)から、2015秋冬モデルとなる新作の腕時計を3モデル発売した。それぞれ税別価格は22,000円。ベースとなるのは「PLAIN LEATHER BELT」シリーズで、新作ではトラッドスタイルにアレンジ。太めのレザーバンドを採用し、ベージュ、ネイビー、ブラウンの3色をラインナップした。ケース色/バンド色/文字板色が、ゴールド/ベージュ/アイボリーの「BG5-123-10」、ゴールド/ネイビー/ブラックの「BG5-123-50」、ゴールド/ブラウン/ブラウンの「BG5-123-90」だ。ケース素材はステンレススチールで、ケースサイズが径38.5×厚さ8.3mm(設計値)のユニセックス仕様。風防は球面クリスタルガラス、防水性能は5気圧となっている。
2015年10月23日シチズン時計は10月下旬から、グループ会社で有る米ブローバが手がけるファッションウオッチ「キャラベル ニューヨーク」の2015秋冬コレクション(4モデル)を発売する。税別価格は14,000円~15,000円。米ブローバは、140年の歴史を持つアメリカの時計メーカー。今回の2015秋冬コレクションでは、ネイビー×ローズゴールド、ブラック×ゴールドといった、クラシカルなカラーコンビネーションをラインナップした。ケースサイズは30mmで、50ポイントクリスタル入りとなっている。税別価格は、ブルーレザーストラップの「44L178」が14,000円、ステンレススチールバンド(シルバー)の「43L185」が14,000円、ステンレススチール(ローズゴールド)の「43L175」が15,000円。また、セラミック素材を用いたモデルでは、要望が大きかったというブラックモデル「45M109」が登場。こちらのケースサイズは36mmと大きめなので、男女を問わず着用できるデザインだ。税別価格は15,000円。
2015年10月23日『コードギアス 反逆のルルーシュR2』に登場するルルーシュ・ランペルージをイメージした腕時計「リストウォッチ/ルルーシュモデル」が、SuperGroupies限定商品として登場。本体の配色やギアスマーク、チェスの駒といったキャラクターのイメージを落とし込んだデザインで、発売は2016年4月下旬の予定となっている。価格は13,800円(税別)。フェイスはチェスの盤面をエッチング加工で表現。メタリックなギアスマークとキングの駒がポイントのリストウォッチで、高級感のあるメタルベルトはシルバーとゴールドのコンビメッキとなっており、シルバーアクセともゴールドのアクセサリーとも相性抜群。派手になり過ぎないよう、ゴールドメッキはマットな質感になっている。リュウズにはルルーシュの瞳をイメージした紫のストーン。クールなデザインながら小さなフェイスと細めのベルトで女性らしさを忘れない時計に仕上げられている。サイズ調整用の工具を同梱の上、内側にギアスマークが箔押しされたオリジナルボックスに入れて発送される。予約期間は、2015年11月15日(日)までで。準備数に達した場合は、予約期間中でも締め切られる。発送は2016年4月下旬予定。申し込み方法など、そのほか詳細は特設サイトをチェックしてほしい。(C)SUNRISE/PROJECTGEASSCharacterDesign©2006-2008CLAMP・ST
2015年10月23日「スイス・サンティミエのロンジン ミュージアムに収蔵されている貴重なアーカイブが"“たまたま”東京に来ているらしいんですが、見に行きませんか?」と、マイナビニュースの家電fan編集部から突然のお誘い。聞けば、それは1954年に製造された「Longines Twenty-Four Hours」(ロンジン トゥエンティーフォー アワーズ)のオリジナルモデルらしい。もちろん、一も二もなくぜひとお願いして、我々は銀座のスウォッチ・グループ・ジャパン「ニコラス・G・ハイエックセンター」を訪れた。○オリジナルだけが放つ「魅力と風格」Longines Twenty-Four Hoursのオリジナルモデルは、1953~1956年にかけて、ロンジンがスイス航空のためにと特別に製造した製品だ。1940年代、パイロット用に設計した機械式ムーブメント「キャリバー37.9N」を搭載した24時間計(24時間で時針が一周する)で、計70個が製造されている。目にすることができた個体は、バックに「SWISSAIR 29」の文字が刻まれていた。これは、触れ込み通りスイス航空に納品されたものであるとともに、合計生産数70個のうちの29番目であることを示している。これをロンジン社内の資料と照らし合わせることで、当該個体が1954年に製造されたことが判明したのだ。スイス航空に納品されたはずの29番が、60余年を経た現在、ロンジン ミュージアムの収蔵品となっている理由については、同社広報より以下の回答が。「元スイス航空パイロットの方からの申し出によって寄贈され、2010年からロンジン ミュージアムで保管されている」と。なお、残り69個の行方については、ロンジンでも把握していないそうだ。このアーカイブがなぜ銀座にあるのだろうか。実はこのTwenty-Four Hours、10月7~12日まで仙台で開催されていた、百貨店の時計フェアで展示するために持ち込まれた、というのが真相。その移動の間隙を突いて、我々は貴重な邂逅(かいこう)を果たすことができたのだ。ちなみに、ロンジンはこのLongines Twenty-Four Hoursを2011年に復刻している。ブラックマットダイヤルに浮かぶアラビアインデックスなど全体的な雰囲気はそのままに、デイト表示やハンターケースバックといった要素を加えて現代風にアップデート。ケース蓋の裏には「Re-edition of a Longines navigation watch exclusively made for Swissair navigators, 1953-1956」という文字が刻まれ、復刻モデルであることと、オリジナルモデルの出自を示している。価格は38万1,000円(税別)。翻って、オリジナルモデルに目を向けてみよう。本物のクラシックならではの艶と風情、そして風格に目を奪われる。やや目立つケースの傷には、この時計が刻んできた歴史が表れているし、それでいてわずかな凹みも欠けもないラウンドケースとガラス風防からは、パイロットという過酷な仕事の中で、オーナーがひときわ大切に扱ってきたことが容易に想像できるだろう。砂地のブラックダイヤルに映えるゴールドのスペード針。ウイングド・アワーグラス(翼付きの砂時計)のないロンジンロゴ。レールのないミニッツメーター。それらはすべて極めてシンプルだ。ゆえに美しく、いつまで眺めていても見飽きることがない。航空ナビゲーションというプロフェッショナルな現場のための24時間時計。機構や精度、視認性という「機能」と、腕時計としての「美」をともに追求するロンジンの思想を、この歴史的アーカイブが雄弁に語っている。
2015年10月21日前回はApple Watchのフェイスに様々な情報を表示させる「コンプリケーション」の使い方をご紹介しました。実はそのコンプリケーション、一般的な腕時計のリューズのような「デジタルクラウン」を回すと、ちょっと面白いことができるんです。○時刻に合わせて過去と未来の情報を確認watchOS 2では、時刻表示に合わせて前後の時間帯のカレンダー、天気などを見ることができる「タイムトラベル」機能が搭載されました。数時間前/後の情報を、時刻表示を動かすことで確認できるという、時計らしさを活かした機能です。タイムトラベル機能では、次のような情報を確認できます。デジタルクラウンをクリックすると、元の表示に戻ります。○目覚まし時計にするなら「ナイトスタンドモード」が便利もう一つ、新しく追加されたフェイスの機能をご紹介。充電中に横置きにすると、置き時計のような表示になる「ナイトスタンドモード」です。アラームとしても活用が可能です。ただし、20秒弱でスリープするので置時計代わりには向きません。スリープ中は画面に触れると点灯します。この機能はApple Watchの「設定」アプリから設定を行います。iPhoneからも設定が可能です。枕元に置いて、目覚まし時計として活用できます。
2015年10月20日10月16日~25日の10日間、東京都港区の東京ミッドタウンで「Salone in Roppongi(サローネ・イン・ロッポンギ)」が開催されています。3回目となる今年は、若手建築家として業界やメディアからひっぱりだこの中村拓志(なかむら・ひろし)さんが、イタリアの老舗時計ブランド「PANERAI(パネライ)」と組んで、「Diving Bell(ダイビングベル)」を展開。「美しさから生まれる強さと繊細さ、自然と向き合う真摯な考え」が国内外で高い評価を得ているという中村さんに、同イベントに対する思いをうかがいました。―――メインインスタレーションデザインを務めてみていかがでしたか?中村:普段インスタレーションを担当することはほとんどなく、天井を作ってはいけなかったり、暗くすることができなかったりという会場の条件を考慮して、日常の中に作り上げなければいけない難しさを感じました。産みの苦しみのなかでなんとかここまで来たという感じです(笑)。―――「Diving Bell」は、中に入って約90秒の潜水体験ができる作りになっていますよね。作品に対する思い、来場者に感じてほしいことなどをお聞かせください。中村:自分が建築家として物づくりをしているときに「無限の空間に対する憧れ」というものを感じています。敷地境界線やテナントリースラインといった境界線の中に、屋根や壁を作る仕事をしているので、境界線が一切ない“無限の空間”というものを実現したいという思いがありました。今回、インスタレーションだからこそ無限の空間を実現できるんじゃないか、そこに「パネライ」の哲学をミックスすることで想像以上の新しいものを作り出せるのではないかと考えました。パネライは、イタリア海軍の特殊潜水部隊が任務を遂行するときに使うための時計からスタートしたブランド。蓄光や夜光塗料の開発も世界に先駆けて行いました。その“深海への旅”を同イベントで表現することにより、パネライのブランド哲学と海の中の無限の空間というものも感じてもらえるのではと思い、海に潜るためのツールであるドライビングベルを作りました。実際に体験していただくと、LED照明が淡いマリンブルーから徐々に漆黒の闇に落ちていくようになっていて、すごく寂しくて孤独な旅だと感じるかと思うのですが、その中に人類の根源に戻っていくような懐かしさを感じていただければと思います。パネライの時計の夜光塗料が、外の光を蓄えて孤独な空間でもしっかり輝いて正確な時を刻んでいることがどれだけありがたいことか、それにすがるような感覚を体験した人たちが感じてくれたら、パネライのすべてを体験できたことになるのではないかと思います。また、今回はあまりアーティスティックにしすぎず一般の方が楽しめるように心がけました。パネライの哲学や無限の空間を楽しんでいただければうれしいです。◇InformationSalone in Roppongi日程:2015年10月16日(金)~25日(日)場所:東京ミッドタウン主催:サローネイン六本木実行委員会特別協賛:OFFICINE PANERAIテーマ:「六本木からミラノへ、そして世界へ」
2015年10月19日オリエント時計は10月17日、JIS規格のスキューバ潜水用防水機能を備えた機械式ダイバーズウオッチとして、ニュルブルクリンク24時間耐久レースで優勝したWRX STIとのコラボモデル「オリエント M-FORCE × STI 24時間耐久レース 優勝記念限定モデル」を発売した。世界限定2,000本(国内では300本限定)、税別価格は65,000円。今回の限定モデルは、オリエント時計がスポンサードするレーシングチーム「STI」(スバルテクニカインターナショナル)が、2015年5月にドイツで開催された第43回ニュルブルクリンク24時間耐久レースに参戦し、WRX STIがクラス優勝(SP3Tクラス)したことを記念したもの。時計のケースには、回転ベゼル目盛りにSTIのコーポレートカラーであるチェリーレッドカラーを採用。裏ぶたには優勝監督とドライバー名、シリアルナンバーを刻印している。カーボン材を使用した文字板は、右下にさりげなく「STI」のロゴをあしらった。また、バンドはステンレススチールだが、交換用のウレタンバンドが付属している。そのほか主な仕様は、ムーブメントが自動巻き(手巻き付き)、防水性能が200mスキューバ潜水用(JIS1種)、ケース素材がステンレススチール、ケースサイズが縦52.0×横45.0×厚さ13.6mm、風防がサファイアガラス、耐磁性能が耐磁1種。
2015年10月19日エイベックス・ミュージック・クリエイティヴは10月16日、音楽プレーヤーと目覚まし時計が一体化した音楽目覚まし時計「ランダムキューブ」を発売した。購入時から楽曲がプリインストールされており、ランダムに目覚まし音楽を選んでくれる。価格12,000円(税別)。ランダムキューブはシリーズ化する予定で、モデルごとにプリインストールされる楽曲とボディデザインが異なる。第一弾となる「Wake up! MOZART(ウェイクアップ!モーツァルト)」では、モーツァルトの曲を100曲(10時間41分)プリインストール。ボディデザインにも、モーツァルトの肖像画と古楽器をイメージした木目調を採用している。今後は、アーティストやジャンル別のさまざまなランダムキューブをリリースしていく。機能面では、設定時間に音楽を鳴らす「デジタルアラームクロック」、トラック順に音楽を再生する「音楽再生プレーヤー」、設定したイベントの日時までをカウントダウンする「マイカウントダウン」などを搭載。本体にはモーションセンサーを内蔵しており、本体をパタパタと90度回転させることで、各機能を切り替える仕組み。音声出力は内蔵モノラルスピーカーのほか、ステレオイヤフォンジャックも備える。プリインストールされている楽曲の消去や、新しい楽曲のインストールはできない。音楽圧縮方式はMP3形式。本体サイズは一辺85mmの正六面体で、重量は約250g。電源には単3形乾電池とCR2032電池を使用する。
2015年10月19日『バイオハザード』シリーズのミラ・ジョヴォヴィッチと、『007』シリーズのピアース・ブロスナンが共演するノンストップ・サスペンス・アクション『サバイバー』が今週末17日(土)から公開されるのを記念して、本編映像の一部が公開になった。ジョヴォヴィッチ演じる主人公と、ブロスナン演じるテロリストが対峙するアクションシーンだ。その他の画像/『サバイバー』映像公開本作は、ロンドンのアメリカ大使館の赴任した外交官のケイトが、最強のテロリスト“時計屋”から追われながら、たったひとりで、100万人の命を救うために戦う姿を描いたアクション大作。『Vフォー・ヴェンデッタ』のジェームズ・マクティーグが監督を務めている。このほど公開になったのは、ロンドンの地下通路でケイトが“時計屋”に攻撃を仕掛けられるシーン。ケイトが暗闇の中を懐中電灯だけで進む緊迫感のあるシーンから一転して、ド派手なアクションへとなだれこんでいく見どころの多い場面だ。これまで数々のアクション作品でキレのある動きと、鋭い表情で観客を魅了してきたジョヴォヴィッチと、貫禄たっぷりの演技と軽快な身のこなしで様々な役を演じてきたブロスナンが本作では直接対決を果たしており、その行方が気になる映像になっている。『サバイバー』10月17日(土)新宿バルト9ほか全国公開
2015年10月16日セイコーウオッチは、GPSソーラーウオッチ「<セイコー アストロン>8Xシリーズ デュアルタイム」から、日本国内限定販売となる「SBXB071」を発表した。11月13日に発売し、税別価格は280,000円、限定数は2,000本。「セイコー アストロン」は、GPS電波による高精度な時刻修正機能と、ソーラー充電機能を搭載した腕時計。8Xシリーズは第2世代となる。今回の限定モデルは「クールジャパン」がコンセプト。ブラックコーティングのチタン×ホワイトセラミックスという異素材ミックスによるケースとバンドに加えて、黒、白、赤の配色で近未来の機能美を表現した。黒と白のモノトーンをベースとして、秒針の先端などに赤を効かせたカラーリングは、静動を併せ持つ現代の日本を象徴する配色としている。裏ぶたには「LIMITED EDITION」の文字とシリアルナンバーを印し、時計のカラーリングに合わせた限定専用BOXに収めた。防水性能は10気圧、耐磁性能はJIS耐磁時計1種、ケースサイズは外径48.7×厚さ13.2mm。機能とムーブメント「GPSソーラームーブメント キャリバー 8X53」の仕様は以下の通り。・時間精度平均月差±15秒(受信できない状態で、気温5℃~35℃において腕につけた場合)・受信機能GPS衛星電波受信によるタイムゾーン修正機能、スマートセンサー(自動時刻修正機能)、強制時刻修正機能、捕捉衛星数表示機能、受信結果表示機能、受信オフ機能(機内モード)・デュアルタイム表示機能(AM/PM表示つき)・その他機能針位置自動修正機能、パワーセーブ機能、パワーリザーブ表示機能、ソーラー充電機能、ワールドタイム機能(40タイムゾーンに対応)、パーペチュアルカレンダー(2100年2月28日まで)、DST(サマータイム)機能
2015年10月16日オリエント時計は10月17日に、自動巻き(手巻き付)の機械式時計「オリエントスター アーバンスタンダード TITANIUM」を発売する。3アイテムをラインナップし、税別価格はいずれも120,000円。新モデルのコンセプトは「機械式時計の魅力に、"軽さ"という心地良さを加えた都会的なNEW STANDARD」。チタンの素材感を引き出すシャープでエッジの効いたケースによって、男性らしい存在感を演出するとともに、傷に強いハードコーティングを施した。風防にはガラスの反射を99%おさえるというSARコーティングを採用し、視認性にも配慮。金属文字板の反射目によって、高級感を持たせている。ラインナップは、文字板カラーに定番のネイビーを用いた「WZ0021AF」に加えて、ダークグレーの文字板にピンクゴールドのインデックスを合わせた「WZ0011AF」、およびホワイトの文字板に爽やかな青の秒針とパワーリザーブ針を合わせた「WZ0031AF」だ。共通の仕様として、ケースとバンドの素材がチタン(ハードコーティング)、ケースサイズが縦48.4×横40.0×厚さ12.1mm、風防がサファイアガラス(SARコーティング)、シースルーバックの裏面がクリスタルガラス。防水性能は10気圧、耐磁性能は耐磁1種、駆動時間は40時間以上(最大巻き上げ時)となっている。○オリエントスター アーバンスタンダード TITANIUM プレステージショップ限定モデル同時に、オリエントスターに注力している取り扱い店舗「オリエントスタープレステージショップ」の限定モデルも10月17日に発売する。税別価格は120,000円。文字板に、通常のホワイトより深みのあるミルキーホワイトカラーを採用。ピンクゴールドカラーの針とインデックスを組み合わせることにより、洗練された印象を与え、男性の腕元に程良い色気を演出する。その他の主な仕様は上記のレギュラーモデルと共通。
2015年10月16日マイナビニュースの姉妹サイト「iPad iPhone Wire」より、先週1週間の人気アプリ情報をお届けする。もっとも多くダウンロードされたアプリはどれ? 先週新登場のアプリでもっとも注目されたのはどれ? 10月4日~10月11日の人気アプリ&新着アプリランキングをチェックしてほしい!○注目の人気アプリ&新着アプリは……全体ランキングの注目は10位にランクインした「朝日コネクト」。朝日新聞の紙面にiPhoneをかざすと、関連した様々なコンテンツを表示できるというアプリだ。対応箇所にiPhoneのカメラをかざすと、動画の再生、3Dモデルの表示、Webサイトの表示などのコンテンツを閲覧できる。新着アプリの注目は1位の「Adobe Photoshop Fix」。Adobeが提供するMac/PC用画像編集ソフト「Photoshop」の技術をベースにしたアプリで、修復、滑らかさ、ゆがみや明度の調整をはじめ、各種画像レタッチ機能を利用できる。Adobeのほかのモバイルアプリ、Mac/PC用アプリとの連携も図られている。○10月4日~10月11日の人気アプリランキング本コーナーでは、App Storeの全アプリを対象に、iPad iPhone WireのさまざまなページからApp Storeに移動して実際に購入された"かもしれない"回数に基づいたランキングをご紹介する。価格などの記載情報は配信元の都合などにより変更されることがあるので、あらかじめご了承いただきたい。第1位Wireless Mobile UtilityWireless Mobile UtilityはiPhone、iPad、iPod...第2位ジオメモ◆ iOS9対応記念セール 240円→無料(10/9まで)◆「iOS 9 で...第3位ムービープレーヤー―全てのビデオを再生!今、ムービープレーヤーで全てのお気に入りの映画をiPhone、iPadまたはiP...第4位ドローパッドプロ : 無制限のノートパッドとスケッチブックドローパッドプロは、あなたのノート、スケッチ、走書きなどを作成、管理する優れて革...第5位My Sketch スケッチMy Sketchは、1千万人以上もの素晴らしいユーザに支持されているベストスケ...第6位Ad Kill Pro - Safariがすべての広告をブロックするための広告ブロッカーPRO VERSION WITH ALL FEATURES UNLOCKED!...第7位GSOplayClassical Concerts whenever you want the...第8位Corridor Flyあなたの義務は、エスケープです !最高の航空機と未来の廊下からの脱出を得る。未来...第9位脚本の 腕時計脚本の時計は、あなたの手首に脚本を表明されています!音声コントロール、スペッ...第10位朝日コネクト=よくあるお問い合わせ=動画再生時は画面をダブルタップすると、全画面で表示され...○10月4日~10月11日の新着アプリランキング本コーナーでは、先週一週間の間にApp Storeに新たに登録されたアプリを対象に、iPad iPhone WireのさまざまなページからApp Storeに移動して実際に購入された"かもしれない"回数に基づいたランキングをご紹介する。こちらも、価格などの記載情報は配信元の都合などにより変更されることがあるので、あらかじめご了承いただきたい。第1位Adobe Photoshop FixAdobe Photoshop Fix — 誰もがどこでも満足できるPhotos...第2位虚構新聞/虚構新聞社公式アプリ虚構新聞社のニュースサイト「虚構新聞」が読める公式アプリがパワーアップして帰って...第3位レイヴン(RAVEN)■□■ゲーム紹介■□■『レイヴン(RAVEN)』は誰でも手軽に楽しめる超...第4位セブン‐イレブンアプリセブン‐イレブンアプリは、お客様にセブン‐イレブンこだわりの商品や、お得なキャ...第5位謎解きゲーム マトリョーシカの謎難問奇問を詰め込んだマトリョーシカ。あなたは全て開くことができますか?● ...第6位Tiny CalmA beautifully simple and free meditation...第7位Stop Ads - Safari用の究極の広告ブロッカーStopAdsはiOS 9 (iPhoneおよびiPad)上で動作するSafar...第8位Pinnote[ピンノート] - 素敵な仲間や場所に出会えるマッチングアプリPinnote[ピンノート]は、チェックインを通じて趣味や興味の近い人とつながる...第9位Ayurvedica Herbs.Ayurvedica medicine is a system of tradi...第10位おわかりいただけただろうか・・・写真をよーく見ると、そこには霊が…
2015年10月13日シチズン時計は、20~30代のアクティブに働く女性に向けた高機能腕時計「シチズンxC(クロスシー)」シリーズから、レディスとメンズのペアモデル「ハッピーフライト ダブル」を発表した。発売日は11月19日で、それぞれ限定2,000本となり、個別でも購入可能。税別価格はどちらも70,000円。「ハッピーフライト」シリーズは、ワールドタイム機能を搭載した電波腕時計。毎年秋に数量限定でペアモデルを発表しており、今年のデザインは「ずっと続く幸せ」がテーマ。全体は落ち着きのあるゴールドカラーで、文字板にはスパークリングワインの泡を連想させる凹凸模様を施した。レディスモデルは、12時の位置にダイヤモンドを配置している。両モデルともに、定期的な電池交換や時刻合わせのいらない多局受信型のエコ・ドライブ電波時計。ワールドタイム機能を使用する際は、りゅうずを一段引いて秒針を文字板外周部の都市名に合わせる。2ステップの操作で、世界24都市の正確な時刻を表示できる。ケースとバンドには、シチズン独自の硬質化技術を採用した「デュラテクト ステンレス」を採用。風防は無反射コーティングされたサファイアガラス。ケース径と厚みは、レディスモデルが30.0mm/7.8mmで、メンズモデルが40.0mm/9.0mm。防水性能はメンズが10気圧、レディスが5気圧。
2015年10月11日10月7日から10日まで、千葉県の幕張メッセにて開催している「CEATEC JAPAN 2015」。エプソンブースには、すでに発売中のメガネ型ディスプレイ「MOVERIO BT-200」に加え、9月に発売されたばかりの「MOVERIO PRO BT-2000」を試せるコーナーも。そのほか、4K対応のホームシアタープロジェクターや、腕時計型ウェアラブルデバイスも展示されていた。○MOVERIOはやっぱり盛況MOVERIOコーナーでは、BT-200で近畿日本ツーリストによる360度ムービーの観光コンテンツ、業務向けのBT-2000では修理現場を想定した作業補助デモンストレーションを体験できる。BT-200とBT-2000が想定する利用シーンは異なる。BT-2000はディスプレイの輝度を上げているほか、ホールド性を高めるバンドを採用。前方カメラもBT-200の30万画素から500万画素へアップしている。光源にレーザーダイオードを採用した4K対応ハイエンドホームシアタープロジェクター「EH-LS10000」も体験コーナーを用意しており、MOVERIOコーナーと合わせて長い行列を作っていた。○ゴルフスイング解析システムもウェアラブル機器としては、MOVERIOのほかにも腕時計型のGPSデバイス「WristableGPS」やゴルフスイング解析システムの「M-Tracer For Golf」などが展示されていた。
2015年10月09日オリエント時計は10月10日に、自動巻き(手巻き付き)の機械式時計「オリエントスター クラシックパワーリザーブ」を発売する。深みあるロイヤルブルー文字板の「WZ0371EL」と、シンプルな白文字板の「WZ0381EL」を用意。税別価格はどちらも62,000円。今回の新モデルは、「どこか懐かしく愛着の湧くデザイン」がテーマ。直径39mmのケースに、やわらかな曲線を描くボンベ文字板とボックスガラスを組み合わせた。時分針は斜面を仕上げ分けし、視認性を高めている。共通の仕様として、ケースとバンド素材はステンレススチール、ケースサイズは縦44.5×横38.5×厚さ13.1mm、風防はボックスクリスタルガラス、裏面はシースルーバックのクリスタルガラス。防水性能は5気圧、耐磁性能は耐磁1種、最大巻き上げ時の駆動時間は40時間以上となっている。
2015年10月09日オリエント時計は10月24日に、自動巻き(手巻き付き)の機械式腕時計「オリエントスター モダンスケルトン オリエント時計65周年記念世界限定モデル」(WZ0261DK)を発売する。世界限定2,000本となり、税別価格は85,000円。「オリエントスター モダンスケルトン」は、機械式時計ならではの個性的なダイヤルデザインが人気のシリーズ。「コンテンポラリースタンダード」と「クラシック」に分かれ、今回の限定モデルは実用性と上質さを備えたコンテンポラリースタンダードに属する。シャープでエッジの効いたケースにピンクゴールドのベゼルを組み合わせ、男らしさの中に上品な色気を感じさせるモデルに仕上げたという。フェイス部分にはダークブラウンの文字板を採用し、インデックスは限定特別仕様のピンクゴールド&シルバー。大胆なダイヤルからは、自社製の国産ムーブメントがのぞく。裏ぶたにはシリアルナンバーを刻印しており、限定ボックスに収めている。ケース素材はステンレススチール(一部ピンクゴールド色めっき)、ケースサイズは縦49.0×横41.0×厚さ12.3mm、風防は無反射コーティングのサファイアガラス、裏面はクリスタルガラス。防水性能は10気圧、耐磁性能は耐磁1種、最大巻き上げ時の駆動時間は40時間以上となっている。
2015年10月09日10月5日から7日(太平洋夏時間)にかけての3日間、米カリフォルニア州ロサンゼルスにあるロサンゼルスコンベンションセンターおよびマイクロソフトシアターにおいて、Adobe Systems主催のクリエイティビティ・カンファレンス「Adobe MAX 2015」が開催されている。2日目の基調講演は、4名の著名なクリエイターによる、クリエイティビティをテーマにした講演となった。これは、Adobe MAXが"クリエイティビティ・カンファレンス"となって以来、恒例となったスタイルである。登壇したのは、作家兼イラストレーターのMaira Kalman氏、写真家のBrandon Stanton氏、デザイナー兼作家のElle Luna氏、そして映画監督のBaz Luhrmann氏の4名。各分野で活躍している4名が経験や思考を披露し、そのクリエイティビティの源泉をうかがわせるひとときとなった。本稿では、この2日目の基調講演の様子をレポートする。○1日の中のハッとした瞬間を写真におさめて作品を作る1人目の登壇者であるMaira Kalman氏のキャリアは作家からスタートしており、のちにイラストレーターとしても活躍するようになった。Kalman氏は1杯のコーヒーの写真を見せ、「毎朝1杯のコーヒーを飲む時間が、生きていることを実感する非常に大切な時間」だと語った。彼女は、そのような"これ"と思う一瞬に特別な価値を見いだしており、その瞬間を写真やイラストにおさめるようにしているという。「時間というのは限られています。何が起こるかわからないので、時間というのは非常に重要なのです。私は1日の中で自分がハッとした瞬間だけを写真におさめて作品を作っています」セッションではそんなKalman氏がこれまでに行ったさまざまな活動が紹介されたが、中でも"リンカーンの時計"のエピソードは興味深いものだった。ワシントンのスミソニアン博物館には、150年前にリンカーン大統領が愛用していたという懐中時計が、実働する状態で保管されているという。ある展示会の企画でこの時計を10分間だけ動かす許可を得たKalman氏は、その「コチコチ」という動作音を録音し、それに音楽をつけたサウンド作品を作ったという。この日の講演ではその作品も披露されている。150年前の懐中時計が刻む音を使った作品は、「時間というのは最高のものです」と語るKalman氏を象徴しているように感じられた。日々の時間の時間そのものが、彼女にとってのインスピレーションの源となっているようだ。○5年前に恐怖心を乗り越えた瞬間からすべてが始まった続いて登壇したBrandon Stanton氏は、「Humans of New York」と呼ばれるブログサイトを運営していることで有名な写真家である。Humans of New Yorkは、Stanton氏がニューヨークの街中を歩く人を撮影し、その人のストーリーを添えて投稿しているサイトである。すでに1万人以上の写真が投稿されている。Stanton氏がHumans of New Yorkをはじめた最初のきっかけは、それまでシカゴで債権トレーダーとして勤めていた会社をクビになったことだという。クビになる前の2年間は、毎日職とお金を失う恐怖と闘いながら、それを防ぐために100%の時間を費やしてきた。しかし実際にクビになった瞬間に、それまで職を守るために費やしてきた時間が無駄なものに感じ、これからはその時間を自分がやりたいことだけに費やすことにしようと決心した。そこでカメラを買っていろいろなものを撮影してシカゴの街を歩いたが、ある日地下鉄で撮った2人の子供の写真がすべての始まりになったとStanton氏は語る。「この写真を撮るのがどんなに怖かったことか。これが初めて人物を被写体にした瞬間で、いろんなことを考えてためらいました。でも思い切って撮影した。私は恐怖を克服したんです。この経験が私の中の燃料となり、それから何万人もの人を撮ることができたのです」この写真を撮ったあとでStanton氏はニューヨークに移住し、Humans of New Yorkを始めることになった。最初はただ写真を撮っていただけで相手の話を聞いたはしなかったが、あるとき被写体の女性が言ったセリフが興味深く、それを載せたところ大きな反響があった。これがHumans of New Yorkが変わった瞬間である。それからは、単に写真を撮るだけでなく、その人のストーリーを語るために撮ることに決めたという。Humans of New Yorkは今ではストーリーテリングのブログとして有名になり、ブログに載せられた写真やストーリーをきっかけに被写体に対する寄付活動が始まったり、オバマ大統領にインタビューする機会を得たりするなど、その影響力は極めて大きなものになっている。「写真を撮った事すらない自分がオバマ大統領にインタビューできたのは、5年前に勇気を振り絞って恐怖心を乗り越えたからです。私は何か新しいものを作りたかったのです。何千回と繰り返していればなりたい自分になれるだろうと思って続けました。なので、みなさんもきっとできると思います」○SHOULDにとらわれずに自分のMUSTを実現する続いてデザイナーであり作家としても活躍するElle Luna氏が登壇。彼女がアーティストとして活動するようになったのは、たびたび夢に現れた「白い部屋」がきっかけだったそうです。そこは落ち着く空間でした。あるとき現実の世界で夢とまったく同じ白い部屋を見つけ、住み始めます。しかし現実にはそこは落ち着く空間ではなく、Luna氏はひどく混乱したといいます。そしてその混乱の理由を白い部屋とともに自答したところ、人生の"SHOULD"と"MUST"を考えるようになったそうです。SHOULDは他人のためにやらされていること、MUSTは自分のためにしなければならないことで、人生においてはMUSTが最も重要な選択だと彼女は語ります。Luna氏のMUSTは、仕事を辞め、クリエイティブな世界に身を置くことだったといいます。「SHOULDは、私たちが世の中を生きるために必要なことを教えてくれるものです。しかしもし自分の本来進むべき道に必要でないSHOULDであれば、それは捨てなければなりません。実際には多くの人が不要なSHOULDを捨てられないがために、自由を奪われています」SHOULDの牢獄から抜け出し、MUSTを選択しなければならないとLuna氏は呼びかけました。「私たちは一人ひとりがユニークであり、それぞれのMUSTを持っています。いまこそ自分のMUSTを実現しましょう」○「何か表現したいという欲求に耳を傾けてください」最後は、『ロミオとジュリエット』(1996) や『ムーラン・ルージュ』(2001)、『華麗なるギャツビー』(2013)などを手掛けた映画監督のBaz Luhrmann氏が登場した。Luhrmann氏のパートは、AdobeでChief Marketing Officerを務めるAnn Lewnes氏がインタビュアーとなって質問する形式で行われたが、Luhrmann氏は個性的なキャラクターで始終会場から笑いを引き起こしていたのが印象的だった。同氏の話は、映画製作から人生論に至るまで多岐に渡った。例えば映画を製作する際にどのようなことからインスピレーションを得るかという質問には次のように答えている。「あるプロジェクトを始めるときには、まず何をするべきか考えます。そこにある見えない壁を突破する必要があります。いろいろなことをやってみて、インスピレーションを探します。他の人とコラボレーションすることも大切ですね」また、Photoshopについては「電子コラージュソフト」と読んで笑いを誘った。この呼び方は、同氏が俳優にイメージを伝える際に、Photoshopで作ったビジュアルコラージュに使っているというエピソードから生まれたもの。「頭の中のイメージを伝えるのに、最初はスケッチを描いたけれど誰にも理解してくれませんでした。そこでPhotoshopに助けられました」とLuhrmann氏は語った。最後に、会場からの質問でクリエイティビティについて聞かれた同氏は次のように語って講演を締めくくった。「クリエイティビティはコントロールできません。私は何とかキュレーションするところまでたどり着くことができました。皆さんはなにか表現したいという欲求がありますか?他人に言われるまでクリエイティビティを発揮してはいけないというはずがありません。自分の欲求に耳を傾けてください」
2015年10月09日10月7日、千葉県の幕張メッセにて、最先端IT・エレクトロニクス総合展「CEATEC JAPAN 2015」が開幕した。CEATEC JAPAN 2015で見つけたウエアラブルデバイスをまとめて紹介する。○見た目はアナログ時計 - ソニーの新プロジェクト「wena」ソニーの新規事業創出部から誕生した「wena」。クラウドファンディングでの資金集めも話題となった。一見、普通の腕時計だが、れっきとしたスマートウオッチ。ただし、スマートウオッチとしての機能は、すべてバンド部分に集約され、ケース(フェイス)部分には、ムーブメントのみを搭載している。ケース全体はシチズン製OEMを使っている。デザインはソニーのオリジナルだが、時計のデザインを手掛けた経験を持つスタッフが担当したという。Bluetoothで連携したスマートフォンの「通知」を振動とLEDで知らせたり、歩行量などを測定する活動量計としての機能も持つ。また、バンド内側に「FeliCa」を内蔵しているため、手首をFeliCa端末にかざすだけで決済サービスなどの機能も利用できる。クラウドファンディング支援者へは、2016年3月より順次出荷を予定。○「UP」シリーズに新デザイン・新色が登場 - JAWBONEJAWBONEのブースでは、10月8日発売のリストバンド型デバイス「UP2 Rope」と「UP3」の新色を展示。価格は「UP2 Rope」が税込16,500円、「UP3」が税込28,600円。「UP2 Rope」は、従来モデル「UP2」からデザインを一新。紐状のストラップを採用し、全5色を展開する。「UP3」は、心拍数や温度を計測できるJAWBONEの最上位モデル。従来のブラックダイヤモンド、シルバークロスに加え、ルビークロス、サンドツイスト、インディゴツイスト、ティールクロスの4色を追加した。○指輪型ウエアラブル端末「OZON」 - アルプス電気アルプス電気のブースでは、16Labと開発を進める指輪型デバイス「OZON」を展示。本体には、プロセッサやモーションセンサー、Bluetooth機能、NFCなどを搭載している。ワイヤレス充電に対応し、フル充電から約2日間駆動する。ブースでは、NFCを使った決済や、3次元ジェスチャで個人認証を行うデモンストレーションを実施していた。これらの機能を活用するために、プレミアムパートナー企業として、トヨタ自動車と音響機器メーカーのヤマハが参画。パートナー企業の各種製品を操作するインタフェースとして、OZONを活用していく考えだ。今後、この2社を含めたパートナー企業と連携し、実用化に向けてさらにブラッシュアップしていくとのこと。指輪型デバイスは、日常的に装着できるデザインが普及の鍵と感じており、そういった意味では、女性の細い指に馴染むような、さらに小型でスタイリッシュなデバイスが出ることを期待したい。○極小スイッチや高機能センサーを搭載 - 村田製作所村田製作所のブースでは、メガネの製造で有名な福井県鯖江市と共同で製作したスマートグラス「Cool Design Smart Glass」のコンセプトモデルを参考展示。レンズ部分にARディスプレイを備え、テンプル部分に極小スイッチモジュールを搭載している。テンプル部分のスイッチを操作することで、レンズ部分のARディスプレイを操作できる。また、Bluetooth接続したスマートフォンアプリの操作も行えるという。○スマートグラス「MOVERIO」に人が集まる - エプソンエプソンは、ウエアラブルデバイスを中心に展示。スマートグラス「MOVERIO」や「MOVERIO Pro」のタッチ&トライコーナーには、多くの来場者が列を成した。MOVERIOのコーナーでは、野球観戦時の試合解説を日本語音声から中国語音声に同時翻訳する機能や、自分の視界に選手の打率や得点、選手情報などを重ね合わせて表示する機能を体験できた。この体験コンテンツは、プロ野球チームの北海道日本ハムファイターズが協力して制作されたもの。台湾の観光客向けに、札幌ドームで開催した試合で実際に使われた。筆者も体験したが、試合を観戦しつつも、その時に知りたい情報をスマートフォンで検索しなくてもすぐに確認できる点が良かった。文字盤に電子ペーパーを採用した「Smart Canvas」、脈拍を測れる「PULSENSE」など、リスト型デバイスも複数展示していた。○Android Wear搭載「Huawei Watch」 - ファーウェイファーウェイのブースでは、10月16日発売のAndroid Wear搭載スマートウオッチ「Huawei Watch」を展示。実際に触って確かめることも可能だった。市場推定価格は、シルバーの本体とブラックレザーバンドを組み合わせた「W1 Classic leather」が45,800円。直径42mmフェイスの丸形デザインを採用し、文字盤部分が1.4インチ有機LEディスプレイのタッチスクリーンとなっている。クラシカルなデザインなので、ビジネスシーンで装着しても違和感を覚えにくいだろう。その他、リスト型デバイス「TalkBand B2」や、NTTドコモがサービス提供する腕時計型の子ども向けウェアラブルデバイス「ドコッチ」を展示していた。
2015年10月08日冬が近づくと、雪やクリスマスの話題がチラホラ出てきますよね。寒い冬だからこそ、「心が温まる恋がしたい!」「胸がキュンキュンすることに出逢いたい!」と思っている女性は多いのでは?でも、なかなかそんな場面に遭遇することはありません。それなら、身近なところで少しリアル体験をしてみませんか?■1:川口春奈ちゃんのゲレンデマジックが可愛すぎる!雪というキーワードで、JR SKI SKIの「ぜんぶ雪のせいだ」CMが頭にパッと浮かびませんか?恋する川口春奈ちゃんの姿が話題になったので、連想する女性は多いはず!あのCM、恋が芽生え始めたことを自覚して、「ゲレンデマジック」と言いながら雪に倒れ込む春奈ちゃんの姿がものすごくキュートなんですよね。タイアップ曲のSEKAI NO OWARI『スノーマジックファンタジー』も、雪のシーンにピッタリでときめき感をアップさせていました。スキー場で今まで意識していなかった男友達が突然かっこよく見えることは、女子あるあるのひとつ。日本中の女性が「私もこんな恋がしたい!」と心の中で叫んだのではないでしょうか。そう、意外とCMを見ているだけで感情を揺さぶられること、結構ありますよね?そこで、JR SKI SKIに負けず劣らずの胸キュンCMを他にもご紹介しましょう。たった30秒のCMですが、どんなに心が乾いている時でも、ピュアな恋心がよみがえってきますよ!■2:広瀬すずちゃんのCMはテニスがしたくなる!まずは、『SEA BREEZE』のCM。人気急上昇中の中川大志くんと、このCMで初共演した広瀬すずちゃん。これは、爽やかな大志くんがテニスの指導をしてキュートなすずちゃんが指導を受ける姿をガールズ目線とボーイズ目線の2パターンで表現された、ちょっと斬新なCMでした。大志くんのようなイケメンにテニスを教えて貰ったら、恋に落ちない女子なんていませんよね。「Girl’s Side」では、レッスンが終わろうとしているときに「まだ終わりたくないから」と叫ぶすずちゃんの姿には、「わかる!」と共感するし、頭をポンッと触られたら女子なら舞い上がってしまいます。さらに、「Boy’s Side」の「付き合ってよ、練習じゃなくてさ……」なんて言われたらどうですか?もう、ズッキューンですよね。このCMのスゴイところは、キュンキュンするだけでなく、「テニスを始めてみようかな?」と簡単に思ってしまうところ。すずちゃんが羨ましすぎて、ついつい真似したくなるんですよね。■3:恋する有村架純ちゃんのCMは切なすぎる!あと、シチズンの腕時計『wicca(ウィッカ)』のCMも恋心を取り戻すのにピッタリ。切ない乙女心を有村架純ちゃんが等身大の姿で熱演している12本のショートムービーで、1本が7秒にまとめられているものの、そのひとつひとつのストーリー展開が絶妙なドキドキ感なのです!どれも純粋な恋心からくる行動ばかりで、見ていると思わずため息が出てしまうこと間違いなし。例えば、「友達が苦しい、なんて知らなかった」とつらい恋に枕を濡らしたり、「キスしていい?なんて、聞かなくていいのに」と小さな不満を心の中でつぶやいたり……。誰にでも経験したことがある繊細な女子の心理状態ですよね。それを、今をときめく架純ちゃんが見事に表現しているのです。“旬のカワイイ”がたくさん詰まった女性向け腕時計『wicca』をさりげなく身につけた架純ちゃんのピュアな恋愛ストーリーは、ほんわか「こんな恋がしたいな~」と思わせてくれます。*どれも、30秒以内のCMばかり。見ているだけで胸がキュンキュンしてトキメキを思い出すので、今、恋をしていないなら、CMで疑似恋愛体験してみては?すると、今年の冬は本当の恋に出会えるかもしれないですよ。(文/Jeana)【参考】※「JR SKISKI」キャンペーン始動!-東日本旅客鉄道株式会社※CMギャラリー-SEA BREEZE※wicca(ウィッカ)※ときめく7秒 / ダイジェスト版―有村架純さん主演wiccaオリジナルムービー-YouTube
2015年10月08日●新機種、改善のポイントウェアラブルデバイスを開発するベンチャー企業16Labは、指輪型デバイス「OZON(オズオン)」の新型機を発表した。まずは開発者向けのデベロッパーキットとして年内にも予約を開始し、世界8カ国で販売を行う。その後、来年以降に一般向けの販売も行う予定だ。OZONは、昨年のCEATECで公開された指輪型のウェアラブルデバイスで、新型機では本体幅を約30%削減。同社の誇る超低消費電力化技術を生かしてバッテリ駆動時間も20%向上させた。どんなにハードな使い方をしても、1回の充電で最低2日間はバッテリが持続するという。内蔵する機能としては、3次元ジェスチャー機能、通知機能、電子鍵、決済といった4つの機能を提供。内蔵Bluetoothで対応する機器を指輪からコントロールしたり、ペアリングしたスマホの着信やメール受信などの通知を振動で知らせたり、NFCを使うことでPCやスマートフォンのロックを解除したり、NFCによるモバイル決済をする、といったことが実現できる。ジェスチャーは内蔵のセンサーで空中で動かすことでその動きを認識。タッチセンサーをタップしたり、指を滑らすことでボタンを押すといった操作も可能。同社の木島晃社長によれば、もともとの開発のきっかけは4年前で、スマートフォンメーカーがディスプレイにこだわっていることに違和感を覚え、カバンから鍵や財布を探すという動作に疑問を感じたことから、ディスプレイを省いたウェアラブル端末の開発を思い立ったという。デバイスの形状として、最後まで時計型と迷ったという木島社長。ただ、時計は思い入れの強いデバイスであり、それと競合するのは得策ではないと判断したということで、空いている指に付けられる指輪型を選択したそうだ。●精度に自信同様の指輪型デバイスは世界中のメーカーが開発しているが、OZONの特徴はその精度だという。ジャイロセンサーや加速度センサーなどを搭載し、3次元の動きを高精度に認識できる、とする。ある投資家は、ほかのデバイスを実際にチェックした上で、OZONの精度が圧倒的に上回っていたことで、同社への投資を決めた、と木島社長はアピールする。このジェスチャーは、Android OSのロック画面を解除する9点のジェスチャーに、さらに奥行き方向を加えた3次元を認識するイメージで、指輪がこの動きを認識してテレビなどのコントロールができる。Bluetoothを搭載するテレビなどの家電操作を想定しており、内部ではAndroid TVの操作はすでに実現済みだという。赤外線リモコンを使うデバイスに対しては、中継機を提供することで操作を可能にし、「一定の時期より最近の家電はすべて操作できるようにしたい」と木島社長。中継機は今後、準備が整い次第発表する計画。OZONの設計やデザインは16labが担当するが、実際の製造、量産はアルプス電気が担当する。昨年の発表時はプロトタイプレベルだったが、量産を前提とした製造を行っており、内部の基板、アンテナ、バッテリーといった基幹部品はすべて専用設計ということで、コストは高くなるものの、精度と安全性を高めたとしている。特にバッテリーは、円形の指輪型に収めるため、板状のバッテリを曲げるのではなく、円形の形状を想定した専用バッテリーを開発したという。木島社長は、同社は独自の超低消費電力技術に優れているとアピールしており、これによって小型のバッテリーでも一定の駆動時間を確保。2~3日のバッテリは十分に持つとしている。さらに、専用のワイヤレス充電機能も搭載。充電台に置くだけで充電できるようにした。決済では、現在NFC Type A/Bを搭載しているため、Apple PayやAndroid PayのようなNFCのモバイル決済に対応できる。スマートフォン側で登録した決済のタッチでバイスとして利用することが可能だという。●SDKの公開でアプリの開発を促進日本ではFeliCaを使ったおサイフケータイが一般的だが、FeliCa認定のためのアンテナ出力が確保できないため、非搭載になっている。フェリカネットワークス側に基準の緩和を求めており、それが実現できれば、今後搭載していく方向だという。こうした機能を実現するためには、アプリケーションやサービス側の対応が必要のため、まずはデベロッパーキットとして開発者向けに販売をし、SDKも公開することで対応アプリケーションなどの開発を求めていきたい考え。すでに、プレミアムパートナーとしてトヨタ自動車とヤマハが参画。両社の製品を操作するインタフェースとしてOZONを活用していくという。昨年の出展以来、多くの企業からアプローチがあったということで、「来年の早い段階に、さらに1社が発表する」と木島社長。OZONのデバイスとしては指輪型だが、簡易版の小型モジュールも開発。8mm角の小さな基板に通知機能に必要な実装がされており、OEMとして供給していく計画だという。すでにグローバルの高級ファッションブランドへの提供が決まっているそうだ。この場合、超小型バッテリーなら10日間、一般的なボタン電池なら1カ月は動作する、としている。当初は、指輪としては1サイズのみの提供だが、今後複数サイズも用意していく考え。専用設計ということで価格の安さは求めず、「スマートフォンよりは安くなる。2ケタ万円(10万円)には絶対にいかないようにしたい」という程度の価格になる見込みだ。なお、詳細なスペックは予約開始時点に明らかにする、としている。こうしたデバイスは、実際に製品が登場してみないと評価できない部分ではある。木島社長らが強調する世界が実現できるか、実際の製品化が待たれるところだ。
2015年10月07日10月7日、高島屋が東京・日本橋に、初の路面店形式となる売場「タカシマヤ ウオッチメゾン」(東京都中央区日本橋3-1-8 スターツ日本橋ビル)をオープンした。同売場は元々、高島屋日本橋店本館6階フロアの一画にあった「時計・宝飾品」売場から、時計売場のみを移設して新設したもの。移設先は、本館正面出口に面した中央通りを挟んだ斜め向かいに建つ建物内1階・2階である。移設に伴い、空間演出の担い手として白羽の矢が立ったのはチームラボ。指名を受けた彼らがまず考えたのは、全83ブランドという世界最大級の品ぞろえを誇る“時計の館”に、いかにして通行人に足を踏み入れてもらうかということ。結果、ファサードに設置されることとなったのが、デジタルアート作品「Flowers in the Sandfall」だ。全長8メートル、流れ落ちる砂の奥に季節の花が咲き誇るの同作品は、人が正面に立つと、センサーが感知して波が割れていくという不思議な体感ができる。さらに、奥の花々が店内へといざなうように咲き乱れ、観る者の心を魅了していく。オープン前日のプレス内覧会に出席した、チームラボ Catalyst team プロダクトチームマネージャー・中村洋太氏によると、砂や花の動きはプログラムによって瞬間瞬間に生み出されているもの。二度と同じ景色を観ることができない自然の世界と同じなのだという。また、10月中に作品内で咲き誇る花はコスモスだが、花の種類は月ごとに変化するため、建物の前を通るたびに何度でも見たくなるのも特徴だ。作品は、ファサードに6つと建物内の階段踊り場に1つの、合わせて7つ。いずれの作品内にも時計の長針と短針が埋め込まれているが、ファサードのものはそれぞれ、ソウル、台北などの都市の時間にセットされており、踊り場のものは現在の東京の時刻にセットされている。この仕掛けは、流れ落ちる砂や季節の移ろいを感じさせる花々と美しく融合。道行く人々までもが、都会の真ん中に居ながらにして、知らずと時間の迷宮へと迷い込んでしまうはず。
2015年10月07日フランク ミュラー ウォッチランド グループが、京都の「THE SODOH (艸堂)」にてエキシビション「WPHH JAPON 2015 in KYOTO」を、10月19日から22日まで開催する。天才時計師が興したブランドであるフランク ミュラー(FRANCK MULLER)を中心とした9ブランドで形成されるウォッチランド グループ。フランク ミュラーの他、マスター オブ ダイヤモンドのバックス & ストラウス(BACKES & STRAUSS)、先進技術と勇壮な美観を併せ持つクストス(CVSTOS)などのブランドが属している。第3回目となる今年の「WPHH JAPON 2015 in KYOTO」では、今年の注目作品を含む23年の歩みを振り返る珠玉のコレクションが特別に一般公開される。また、フランスの有名シェフであるジョエル・ロブションの愛弟子・須賀洋介、ミシュラン1ツ星シェフ・原田慎次、レストラン サンパウ東京(RESTAURANT SANT PAU)」のエグゼクティブシェフ・岡崎陽介、東京ミシュランガイドの星も獲得した和の達人・黒木純といった4人のスターシェフによる限定ランチメニューが提供される。その他、“時”を大切にするというフランク ミュラーの感性に共鳴した西陣織の老舗・細尾、日本を代表する着物作家・中川正洋、織物作家・高尾弘とのコラボレーションアイテムが数量限定で発売。熟練の時計技師によるスイス時計作りの伝統技巧の披露や、和洋折衷を取り入れた「フランク ミュラー カフェ」などの企画されている。なお、事前登録した来場者には「イベント限定オリジナルトートバック」がプレゼントされる。【イベント情報】「WPHH JAPON 2015 in KYOTO」会場:THE SODOH HIGASHIYAMA KYOTO住所:京都府京都市東山区八坂通下河原東入八坂上町366会期:10月19日~22日時間:11:00~19:00(10月19日・22日は17:00まで)※20歳未満の来場者みの場合は、入場不可。
2015年10月07日ユニットコムは6日、メモを書き込めるボードが付いた置き時計「N004-HSD1140C-LED」を、パソコン工房の通販サイト内雑貨店「Nantena」にて発売した。価格は2,139円(税込)。N004-HSD1140C-LEDは、置き時計とメモボードが一体になった製品。ボードはうっすらと青色に光る仕様になっている。ボードへは付属のペンで書けるほか、市販のホワイトボード用ペン(アルコール系インク)も使用できる。時計機能としては、アラーム、タイマー設定、温度、日付表示などを搭載している。電源は単4形乾電池×3と、USBに対応。PCのUSBポートと接続すると、4ポートのUSBハブとしても利用できる。通信速度はUSB 1.1相当。本体サイズはH118×W139×D64mm、重量140g(メモ書きボード含む)。
2015年10月06日Apple Watch、Basis Peak、Fitbit Charge HR、Microsoft Band、Moto 360、Moov、Withings Activité Popなど、前回は過去1年半の間に使用してきた7つのバンド型ウェアラブルデバイスを紹介した。今日のバンド型ウェアラブルは2つに大別できる。1つはアクティビティ・トラッカーやフィットネス・トラッカーのような特定の目的に特化されたデバイス。用途が絞り込まれているから小型・軽量で装着しやすい。もう1つは多機能なスマートウォッチだ。大きなデバイスになりがちで、さまざまな目的を満足させられるものの、1つの目的において深く満足させられるとは限らない。ただ、人々はより多くの機能をウェアラブルに求める傾向が強く、それがスマートウォッチの話題の盛り上がりにつながったのだと思う。スマートウォッチはいろいろなことができる1本で十分という人も多いと思う。筆者の場合、機能によって不満を覚え、特定の目的を満たす製品を目的に応じてあれこれ組み合わせて使っている。例えば、Apple Watchの「アクティビティ」だ。Apple Watchで記録した歩数、エクササイズ、消費カロリー、スタンドなどの目標達成度を、Apple WatchやiPhoneで簡単に確認できる。デザインに優れたアプリで、Apple Watchを使い続ける理由にアクティビティを挙げるユーザーも多い。だが、筆者にとってアクティビティは"使えないアプリ"なのだ。カジュアルに「毎日5000歩は歩きたい」という程度の目標だったらアクティビティで十分だが、もっと高い目標を設定して本気でその達成を目指すなら、まる1日の本当のデータが欲しい。それなら、常に記録するデバイスを身に着けておく必要があり、ほぼ毎日充電が必要で装着感のあるApple Watchだと不可能と言わないまでも一苦労である。やはり、常に身に着けていられるデバイスは小型・軽量、具体的にはコイン型のMOOV NowやMisfit FLASHぐらいのサイズと軽さで、かつバッテリーが少なくても数日(できるなら数週間から数カ月)はもってくれるデバイスである。それならスマートウォッチを使用していないかというと、筆者はApple Watchユーザーで、今でもバッテリー切れにすることなく、ほぼ毎日使用している。ただ、Apple Watchを使うメリットがある場面のみ使っている。かたよったユーザーである。使っている機能は「通知」と「時計」だ。例えば、自宅ではスマートフォンを机の上に置きっぱなしにしているから、テレビを見ている時や料理している時など、机を離れる時にApple Watchを巻いて通知をチェックしていることが多い。外出時は取材などでスマートフォンを取り出しにくい時はApple Watchを付けて出掛けるが、普段はiPhoneだけである。ジョギングに「iPhone+Apple Watch」は重装備すぎるので、iPhoneしか持っていかない。本気で走る時はiPhoneとMOOVである。Apple Watchの時計は周りに迷惑をかけずに起きられるアラーム機能やタイマー機能が便利で、Apple Watchをはめて寝ることが多い。この使い方だと、いろんなデバイスを使ってバラバラに歩数や移動距離を計測することになるが、基本的にHealthKit対応製品のみを使っているので、iOSの「ヘルスケア」アプリに集まるデータをグラフ化するアプリを使って毎日の歩数や移動距離、消費カロリーなどを確認している。アクティビティほど見やすくないのは残念だが、目的に応じて好きなデバイスを選べる自由さを気に入っている。小型・軽量デバイスを24時間・365日装着してはいないものの、ヘルス関連のデータを収集できるデバイスを常に何かしら身に着けているので、ほぼ同じ状態になっている。○Appleがヘルスデータにこだわる理由アクティビティの設計から想像すると、AppleはApple Watchをユーザーが毎日身に着けるAppleデバイスにしたいのだと思う。そうしたい理由も理解できる。先月、マサチューセッツ州の高校生がフットボールの練習中に胸痛を感じ、Apple Watchで心拍の異常に気づいてすぐに救急医療を受けたことで一命を取り留めたことが話題になった。先週末には9to5MacのエディターであるJeremy Horwitz氏の「Apple Watch should double down on health sensors, battery life + waterproofing」というコラムが話題になった。Horwitz氏の奥さんが子供を学校に送り出した後、突然、呼吸困難に陥った。医師がブルガダ症候群を疑った際、Apple Watchで記録していた心拍数のデータが役立ち、適切な救急措置によって大事にならずに済んだ。こうしたストーリーに触れると、ムリしてでもApple Watchの装着を続けてみる価値があるように思えてくるが、実際にやってみても筆者の場合は続かない。ヘルス関連のデータを常に記録する価値はわかるものの、それを普及させるにはハードウェアもソフトウェアも進化し、心拍数以外にももっとさまざまなデータを収集できるようになる必要があると思う。ただ、Appleの目標がはっきりしているから、遠くない将来にApple Watchは通知機能が便利というだけではなく、ヘルス関連のデータ収集に優れたデバイスになると期待できる。でも、理想を言えば、それはApple Watchの進化で実現するのではなく、ウェアラブル全体の進化として実現してほしいと思う。主役はデバイスではなく人である。1日1万歩歩かないといけないのはデバイスではなく人なのだ。Apple Watchが記録した歩数とFitbitが記録した歩数を、ユーザーがサードパーティのツールを使ってまとめないと使えるデータにならない現状は明らかに不便である。特定のプラットフォームやデバイスに縛られることなく、Apple Watchでも、iPhoneでも、Fitbitでも、Android端末でも、ヘルス関連のデータを収集できる何かを身に着けていたら、その人のデータが着実に記録されていくような未来が実現してほしいと思う。
2015年10月06日5日、アップルとフランスの老舗メゾン・エルメスとのコラボレーションで生まれた「Apple Watch Hermès」が発売となった。取り扱い店舗は、Apple Store 表参道/銀座/心斎橋/at Isetan Shinjuku、Dover Street Market Ginza、Hermès 銀座、Hermès 大阪御堂筋の7店舗。売れ行きは好調な様子で、表参道では午前中に在庫がなくなったモデルもあった。「Apple Watch Hermès」は、9月9日のアップルのスペシャルイベントで発表となった。"Simple Tour"、"Double Tour"、"Cuff"という3ラインでの展開で、通常のApple Watchと異なりケースの裏蓋部分とストラップの裏側に"Hermès"と刻まれている。Double Tourは38mmモデルのみで、フォーヴ色のヴォー・バレニア、ブルー・ジーン、カピュシーヌ、エタン色のヴォー・スウィフトの4タイプ、Simple Tourは38/42mmモデルに、フォーヴ色のヴォー・バレニア、または黒のボックスカーフの2タイプ、38mmモデルはカピュシーヌ色のヴォー・スウィフトを選ぶこともできる。Cuffは42mmモデルとフォーヴ色のヴォー・バレニアの組み合わせのみ。価格はDouble Tourが158,000円、Simple Tourは38mmのモデルが138,000円、42mmのモデルが158,000円、Cuffは188,000円となっている(いずれも税別)。いずれのモデルもストラップとケース部の別売は行われない。また、このモデルのみで使用できるWatchフェイスが内蔵されており、Hermèsの腕時計「クリッパー」「ケープコッド」「エスパス」にインスピレーションを得たデザインの文字盤を利用できる。発売当日、筆者が尋ねたのはApple Store 表参道。予約無しの購入が可能ということもあって、開店から多くのファンが詰め掛けた。筆者は前述の9日に開催されたスペシャルイベント後のハンズオンで、Cuffしか試着できなかったので、ずっと気になっていたDouble Tourを手にしてみた。Double TourはHermèsの定番腕時計でも採用されているデザインのストラップだ。今から15年ほど前、当時のクリエイティブディレクター、マルタン・マルジェラのアイディアで生まれ、現在でもブランドの顔とも言える位置づけでラインナップされている。ストラップの質感はHermèsの製品そのもので、高級感にうっとりしてしまう。一回巻いたところで、左に出して二回目を巻くか、右に出して巻くかはお好みでとのことだ。アップルのWebサイトでは左に出して巻いているようだが、どちらで巻いてもセンサーの稼動については関係ないようである。但し、大柄な男性が二回巻くにはストラップの全長が、やや短いので、細身の方、華奢な方限定かなという気がした(言い方を変えると、女性向けのモデルとも)。化粧箱もこのモデル向けに特別な仕様になることはアップルのWebサイトで分かっていたが、ショッパーも写真の通り、特別なものが用意されている。売り上げはどのショップも好調のようだが、表参道では午前中のうちに品切れになるものも出ていた。なお、Apple Store 表参道/銀座/心斎橋/at Isetan Shinjukuでは、今回発売となったApple Watch Hermèsはもちろん、全てのモデルが用意されているので、他のも気になるという向きにはおススメだ。Apple Watch Hermèsに先行して販売が始まった「Apple Watch Sport」のローズゴールドとゴールドという新色も、すぐに試着できる。今回の取材では、ペアで購入する人も何組か見かけた。クリスマスシーズンにカップルで揃えるのも良いのではないだろうか。
2015年10月05日---------------------------------------------------------------------------ドラマにありがちなシチュエーション、バラエティで一瞬だけ静まる瞬間、わずかに取り乱すニュースキャスター……テレビが繰り広げるワンシーン。敢えて人名も番組名も出さず、ある一瞬だけにフォーカスする異色のテレビ論。その視点からは、仕事でも人生の様々なシーンでも役立つ(かもしれない)「ものの見方」が見えてくる。ライター・武田砂鉄さんが執拗にワンシーンを追い求める連載です。---------------------------------------------------------------------------○私たちは時間を確認しすぎているハイソを気取る男性ファッション誌が「男の価値は時計と靴で決まる」と繰り返してくるのだが、時計もせずにサンダルで方々へ出かけていくこちらは、男としての価値を保有していないのだろうか。もしくは、本当はとてつもない価値を持っているのに時計と靴を得ていないから気付かれていない、ということなのだろうか。後者だとしたら、私は没後、「あの人は時計さえしていれば……」と近親者に悔やまれるのだろうか。みんな、腕時計をしすぎである。バレンタインなんてチョコレート業界の戦略だろ、ハロウィンなんて広告代理店が盛り上げているだけだろ、という意見はあちこちで聞くが、私はそれよりも「腕時計は時計業界の策謀である」と力強く訴えたい。こちらが腕時計をしないのには明確な理由がある。そこらじゅうに時計が溢れているからだ。例えば自分の家から最寄り駅までの12分の間に、マンションの管理人室、児童館、ミッション系女子大学のチャペル、コンビニ、パチンコ屋の電光掲示板、商店街のゲートの下と、少なくとも6ヵ所は時計が存在している。平均して2分に1度も他人様が時間を教えてくれるというのに、なぜ腕に縛り付けてまでも時間を確認しなければならないのか。それに今は、携帯がある。携帯電話・PHS・スマートフォンの普及率は、今年3月に総務省がまとめたデータによれば138.5%である。私たちは時間を確認しすぎている。○本当に「男の価値は時計で決まる」のかもやしみたいな細さの時計を腕に巻いている女性を見かけるが、なぜあそこまで細かい短針を見てまで時間を確認しようとするのだろう。本屋を通りかかる度に、片付け術の本が大量に出ているという大いなる矛盾状態を確認するが、断捨離のターゲットから時計の部類が除外されているのは納得がいかない。「携帯を持たずに出かけて自分を見つめ直す自由な時間を」なんてスローガンも時たま聞こえるが、無駄に哲学的な問答を繰り広げれば、「時間」が意識されている限り、それは純粋に「自分」と言えるのかどうか。時間を自分で専有するという意識が、時間から自由になれていない証左ではないか。これだけどこでも何度でも時間が確認できるというのに、時計産業は拡大を続けている。一般社団法人日本時計協会によれば、2013年のデータで、前年比120%の6,955億円、2010年以降4年連続のプラス成長だったという。その内訳はウォッチ(腕時計)市場が前年比121%、クロック(置時計・掛時計・目覚まし時計)市場が107%の成長である。この2つの数値を単純計算で合わせれば、前年比の成長は110%くらいになるはずだが、そうならないのは市場規模の差だ。確認して驚く。ウォッチ市場が6,405億円であるのに比べ、クロック市場は550億円。わずか8%なのである。街中では、腕時計が頻繁に巻き替えられ、その一方で、家の中ではおんなじ時計が使われる。この市場成長率は「腕時計は時折替えるべき」、つまり、「男の価値は時計で決まる」方向がリアルに機能していることを意味する。○時計の役割は目を覚まさせることだけだ時計とは本来、日々の暮らしを運搬するための、切実な要望に答えながら使われてきたものだ。決して男の価値を高めるためのものではなかった。「1円単位まで割り勘しようとする男」は漏れなく嫌われるが、「1分刻みで行動しようとする男」は嫌われないどころか、仕事の出来る人間として男の価値をどこまでも高めていくらしい。屁のつく理屈と自覚しつつも、「何事にも捕われないオレ」の豪快さを語るビジネスマンが高級時計をぎらつかせているのを見ると、時計嫌いとしては「え、捕われてんじゃん」と突っ込むのを忘れない。しかし、この意見に賛同者は少ないだろう。時計の役割とは何か。目を覚まさせることである。個人的にはそこに絞られる。7時なら7時に「7時です」と伝えることだ。「6時50分だ」と知らせて、まだ7時ではないけれどそろそろ起きておくべきと伝えてくれることだ。「いい加減起きろ」と何度も知らせ続けてくれることだ。単身で上京した学生が親のありがたみを痛感するのは、目覚まし時計をかけ忘れて眠りこけてしまっていたお昼前、と決まっているのだ。しかし、その役割も普及率138.5%の携帯電話が奪っていく。「望郷の目覚まし時計」はもはや朽ちていくアイテムである。○寝坊のエンタメ化毎度ながらの長い前置きをいい加減終えて本題へ入ると、テレビドラマではまだまだクラシックな目覚ましシーンが散見されるのである。これまで時計嫌いを徹底し、時計の役割とは目覚ましのみにあり、と強く信じてきたこちらは、そのシーンを観て「これぞ時計の真骨頂」と独りで興奮に包まれてきた。いくつかのパターンに分けられる。最もクラシックなスタイルは、ハッと飛び起き、目覚まし時計を持ち、その音に気付かなかった自分、慌てて時刻を見て、「やっばっ」と顔面蒼白になるパターン。デートへの遅延ならば、彼女からの着信が15件入っているスマホの画面を見て、青ざめる。急いで身支度を整えている最中に、ベッドの角に小指をぶつけるシーンが目立つが、あれはいったい誰が始めたのだろう。切迫した状況を際立たせる効果があるものの、ドジっぷりを強調する行動としての頻度が高すぎる。そこだけものすごく、振る舞いが昭和っぽい。「このシーンなんだけど、もう1アクセント入れられないかな~」が口癖の監督を納得させるための行為が今に引き続いているのだろうか。実際の事象としては、寝坊はただただ残酷であり、リアルに人間関係やビジネスを決壊させるわけだが、寝坊をポップに撮りたがる人々は、寝坊をエンタメ化させる。目覚まし時計を両手で持って「えーうそー」なんて言っている暇はないのだが、じっくり寝坊と向き合うのである。○このドラマはベタですと知らせる鳴り響く目覚まし時計に気付かずに寝たまんま、という描写も根強い。目覚ましの音にちょっとだけ反応して「むにゃむにゃ」と小声を出したりするのだが、起きることはない。一度手にした目覚ましが、寝相の流れのなかでベッドから落としてしまうというケースを見かけるが、本来はなかなかの偶然である。偶然をカウントしてみる。寝ぼけ眼で自分のところに目覚まし時計をたぐり寄せて(1)、その後で落としてしまう(2)。落としたことによって自分の耳元ではないところで再度鳴る(3)、その音に気付くことがない(4)。奇跡的な連鎖だが、寝坊とはもっとシンプルに、鳴る、でも起きない、という残酷なものである。時間に追われているオレが好き、という人は一向に減らない。経験上「あっ、そこの時間だったら何とかなります」とか言ってくる人は、往々にして、その前後の時間を指定し直しても別に大丈夫であることが多い。忙しいことが美徳であるとする風習は、もちろんドラマの中身にも影響を与え、寝坊シーンの量産に一役買う。目覚まし時計はこれまでの名作ドラマを支えてきた。しかしながら、腕時計ファシズムの進行によって、置き時計軽視が進むと、目覚ましドタバタシチュエーションは低減していくのだろうか。黒電話にかかってきた男の子からの電話に出たオヤジが不機嫌そうに「由実香とはどうゆう関係だい!?」と凄むシーンは、もはや現代のホームドラマではありえない。目覚まし時計が鳴り響くシーンも、次の時代では「まあコレは平成のホームドラマだよね、古い古い」と、すっかり過去のものとして語られるアイテムとなってしまうのだろうか。そうならないために、ベタな目覚ましシーンを意識的に愛でる。動物の耳のようにベルが付いている目覚まし時計がけたたましく鳴る、このドラマはベタですと知らせるベルだ。私は、そのベルを心から歓迎する。<著者プロフィール>武田砂鉄ライター/編集。1982年生まれ。2014年秋、出版社勤務を経てフリーへ。「CINRA.NET」「cakes」「Yahoo!ニュース個人」「beatleg」「TRASH-UP!!」「LITERA」で連載を持ち、雑誌「AERA」「SPA!」「週刊金曜日」「beatleg」「STRANGE DAYS」等で執筆中。近著に『紋切型社会言葉で固まる現代を解きほぐす』(朝日出版社)がある。イラスト: 川崎タカオ
2015年10月05日