NHK・総合テレビで5月18日(木)今夜放送される音楽番組「SONGS」に、「よー、そこの若いの」がロングヒット中の竹原ピストルが出演。女優・吉岡里帆をナビゲーターに迎え、竹原さんの歌の魅力とその人間像をみつめていく。千葉県出身で大学時代にハマノヒロチカと「野狐禅」を結成。2003年にメジャーデビューしている竹原さん。その後2009年に野狐禅を解散するとソロに転向。2015年に発表されたアルバム「youth」の楽曲「よー、そこの若いの」がCMに起用され話題となったのは記憶に新しい。また、この春発売された最新アルバム「PEACE OUT」収録の「Forever Young」がテレビ東京系ドラマ「バイプレイヤーズ」で使用されるなどアーティスト活動も順風満帆だ。同時に2006年には映画『青春☆金属バット』に主演、俳優としても活動を開始。2011年には本名の竹原和生名義で「さや侍」に出演、松本人志監督にその才能を絶賛されたほか、昨年には本木雅弘が『おくりびと』以来7年ぶりに主演した映画『永い言い訳』に出演、第90回キネマ旬報ベスト・テン助演男優賞、第40回日本アカデミー賞優秀助演男優賞を受賞するなど俳優としても高く評価されている。今回の放送ではオーディションで上京するたびに竹原さんの「東京一年生」を聞いて背中を押してもらっていたという吉岡さんをナビゲーターに迎え、竹原さんの魅力を探るべくスタジオで一夜限りのスペシャルライブを実施。以前は年間250本以上のペースで行われていたという竹原さんのライブにもカメラが入り、なぜ彼の歌は心に響くのか?その歌を形づくった人生について迫っていく。200人の観客を前にギター1本で竹原さんが歌い上げる「よー、そこの若いの」「Forever Young」「東京一年生」「カウント10」など名曲の数々も必聴だ。今夜のナビゲーターを務める吉岡さんだが、ロジャー・パルバース監督による日豪合作映画『STAR SAND-星砂物語-』の公開を控えている。『秘密 THE TOP SECRET』「精霊の守り人II 悲しき破壊神」の織田梨沙を主演に迎え、満島真之介、三浦貴大、オーストラリア人俳優ブランドン・マクレランドらも出演。「1945年の戦時中、戦うことを拒否した“卑怯者”の脱走兵である日本兵と米兵、そして彼らを見つめる少女の物語」を描く。1945年の太平洋戦争末期と2016年の現代と2つの時代の視点から進む物語のなかで吉岡さんは現代部分の主人公・志保を演じている。『STAR SAND ─星砂物語─』は6月21日(水)より沖縄・桜坂劇場にて先行公開、8月4日(金)より東京・ユーロライブほか順次公開。「SONGS」は5月18日(木)22時50分~NHK総合にて放送。(笠緒)
2017年05月18日『ゆれる』『ディア・ドクター』の西川美和監督が、『おくりびと』以来7年ぶりの映画主演となる本木雅弘を迎えた最新作『永い言い訳』。2016年10月の劇場公開以降、国内外で高い評価を受けた本作のBlu-ray&DVD発売に合わせ、西川監督と、日本アカデミー賞優秀助演男優賞などを受賞した竹原ピストルのトークショーが開催された。Blu-ray&DVD発売日となった4月21日(金)夜、タワーレコード渋谷店B1F「CUTUP STUDIO」では、最新アルバム「PEACE OUT」を発売したばかりの“ミュージシャン”竹原さんがライブで熱唱。その後、竹原さんのライブTシャツを着た西川監督と、「MOTOKI MASAHITO(本木雅弘)」と記されたTシャツ姿で竹原さんが登壇した。MCから撮影で印象に残ったことを聞かれた竹原さんは、一番緊張したこととして、子役の最終選考に参加して一緒にエチュードをやったことを挙げた。「できないと、すごくごねたのに、参加させられたんですよね(笑)」という竹原さんに対し、監督は「かっちりとした演技をされる幸夫役の本木さんに対して、陽一役は、ミュージシャンの人の対応能力は豊かだと思いキャスティングしたが、蓋を開けてみたら、一挙手一投足指示されないと動けませんと言われ驚いた」とふり返る。しかし、逆に楽曲のイメージ、自由な振り幅をもっているだけでなく、職人的な積み重ね、緻密なものがある人だということを知り、「同じものづくりをする人間としては、近いものを感じた」と監督は明かす。竹原さんは、エチュードで「突然怒って」と監督から指示された結果、子どもたちを泣かせてしまうなど、さまざまなことをさせられ、自分にとっては「陽一役のもう1つのオーディションのようだった」と思い返していたが、その様子を観察していた監督は「おそらくご本人は意識していないだろう、子どもたちとの距離の近さを感じたし、この人なら任せられると安心していた」とさすがの視点で当時をふり返っていた。次に、公開されて25週間が過ぎたいまだからこそ聞きたいこととして、竹原さんからは「海外での反応はどうだったのか?」との質問が。本作は、カナダ・トロント国際映画祭を皮切りに、韓国、ローマ、台湾などで上映されてきたが、監督の印象としては「正直あまり日本のリアクションと変わらない」と感じたそうで、どこの国にも“自分は幸夫だ”という人はいたという。ただ、香港で「女の人じゃなくて男を主人公にしたのは何故か?夫を亡くした妻の話じゃダメなのか」という質問があがり、「妻を失った夫のほうが、ダメージが大きいんじゃないか?よりドラマティックになるんじゃないかと思ったからと答えたところ、香港は女性の社会進出率が高く、共働きで、喪失感の男女差がない」と言われたことが強く印象に残ったという。その後は、事前にツイッターで募集した質問に答えていった2人。「本木雅弘さんのアップが多いのは何故か?イケメン好きだから?」との質問に、監督は「確かに。顔立ちに関わらず、顔というものが好き。いままでもアップで終わる映画が多い。山下敦弘監督にも『顔好きですね』と言われた」と返答。「思っていることを正直に言えない人間=幸夫を、本木さんも演じるのが大変だったと思う。複雑な心情を、ちゃんと撮りたいと思ったからじゃないかな。でも、アップに耐えられる顔こそ、映画俳優の顔。そういった意味では、竹原ピストルさんもすごく良い表情するので、これからもスクリーンで観続けたい」と、真摯にコメントした。また、「劇中で一番好きなシーンは?」という質問に、竹原さんは「ひときわ切ないのは、陽一が真平(息子)をトラックの助手席側にのせ走り出すシーンで、幸夫が手を振った後に振りかえって歩いていくシーン」とコメント。「実際には、あのトラックは、ドライバーさんが運転していて、(自分は)本木さんの横にいたんだけど撮影中に近くなれた気がしていた本木さんが、スクリーンに戻っていってしまったような気が現場でしていて、いま見ても切ない気持ちになる」と語った。監督は、「クランクアップの日(10月28日)に撮影したラストの場面で、ピストルさんが、幸夫にニコっと笑うシーン。このシーンを撮れたから、この映画は大丈夫だと確信した」と、本作の手応えを実感した瞬間を語ってくれた。そして、ブルーレイの特典に「自信がある」という監督は、まず、本編の編集でカットしなくても良かったんじゃないか?というシーンについて、そのシーンとカットした理由に触れ「ぜひ観てもらって、それぞれでも考えて観てほしい」とコメント。加えて、陽一の娘・灯が観ている劇中アニメ「ちゃぷちゃぷローリー」(完全オリジナル!)を「自身の過去作をみて泣いたことがなかった自分が泣いた、素晴らしいアニメーターさんがつくってくれたもの」と、感激しながら絶賛。一方の竹原さんは、メイキングで「撮影中の監督の表情にぐっときたので、そこも楽しんで欲しい」とPRした。さらに、監督から竹原さんの最新アルバム「PEACE OUT」は「電車に乗っている間に聞くと、危うく泣いてしまう曲。家でじっくり聞くべき」という感想や、ロンドンから届いた本木さんのメッセージが読み上げられ、終始、和やかなムードで笑いが絶えないトークイベントとなった。『永い言い訳』Blu-ray&DVDは発売中。(text:cinemacafe.net)
2017年04月22日アジア版アカデミー賞「第11回アジア・フィルム・アワード」(AFA)にて、作品賞・監督賞・主演男優賞の主要3部門にノミネートされた映画『淵に立つ』が、3月21日(火)に香港で開催された受賞式にて、浅野忠信が「主演男優賞」を受賞したことが分かった。昨年、同アワードで浅野さんは最優秀助演男優賞(『岸辺の旅』)を受賞しており、2年連続で同じ俳優が受賞することは、前例のない初の快挙となった。「アジア・フィルム・アワード」は、アジア映画を対象とした映画賞として2007年よりスタート。2014年より東京国際映画祭が香港国際映画祭、釜山国際映画祭と共にアジア・フィルム・アワード・アカデミーを創設し、アジアの映画業界と連携、その年のアジアの映画人を表彰しスポットライトを当てることで、アジア映画ファンの創出や世界へのアジア映画の振興・文化交流を図っている。今年日本からは、最優秀女優賞に黒木華(『リップヴァンウィンクルの花嫁』)、最優秀助演男優賞に綾野剛(『怒り』)、最優秀脚本賞に新海誠(『君の名は。』)、最優秀衣装デザイン賞に黒澤和子(『真田十勇士』)、最優秀視覚効果賞に大屋哲男(『シン・ゴジラ』)、最優秀音響賞に中村淳(『シン・ゴジラ』)らがノミネート。結果、浅野さんの主演男優賞のほか、今回『シン・ゴジラ』の大屋哲男氏も「最優秀視覚効果賞」を受賞する運びとなった。過去の俳優部門では、『おくりびと』で本木雅弘が主演男優賞、『嫌われ松子の一生』で中谷美紀が主演女優賞を受賞している同アワード。浅野さんは、「本当にありがとうございます。この場に戻れて光栄です。昨年は最優秀助演男優賞を頂きました。今年は本当に特別です。とても幸せです」とトロフィーを掲げながら受賞の喜びを述べ、「深田晃司監督に心からの感謝を申し上げたいです。監督には、多くのことを助けられました、また多くのことを教えて頂きました。我々は本当に多くのディスカッションをしましたし、リハーサルもたくさんして、私の役を築き上げることができました。だからこそ、この賞を頂くことができました!」と監督への感謝のコメントを寄せた。また、受賞式に一緒に出席した深田晃司監督は、「浅野忠信さん、おめでとうございます!本当に、俳優が評価されることは監督にとって最高の栄誉です。映画作りの過程で交わした浅野さんとの対話は私にとっても刺激に満ちた創造的なもので、浅野さんは圧倒的な存在感で八坂という役に血肉を与えてくれました。映画はスタンドプレイでは作れません。浅野さんのみならず、『淵に立つ』の俳優たちのアンサンブルを誇りに思います」と祝福している。『淵に立つ』は、下町で金属加工業を営む夫婦(古舘寛治、筒井真理子)のもとに、突然一人の男(浅野忠信)が現れ、奇妙な共同生活が始まり、一見平和だった家族に“異物”が混入することで夫婦それぞれが抱える秘密があぶり出されていく人間ドラマ。夫婦とは、家族とは、愛とは、人間とは何か、普遍的なテーマを問いかけながら、人間の心の奥底を揺さぶる衝撃作。昨年10月より公開された本作は、現在もロングラン公開中。さらに、第69回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門で審査員賞を受賞して以来、ヨーロッパ・アジア・北米で世界30か国以上での世界配給が決定。また、日本国内の各映画賞でも高い評価を得ており、第31回高崎映画祭での最優秀作品賞と最優秀女優賞(筒井さん)をはじめ、第38回ヨコハマ映画祭では主演女優賞(筒井さん)と最優秀新人賞(太賀)など高い評価を受けている。『淵に立つ』は全国にて公開中。『淵に立つ』Blu-ray&DVDは5月3日(水)より発売。(cinemacafe.net)
2017年03月22日プリーツプリーズイッセイミヤケ(PLEATS PLEASE ISSEY MIYAKE)六本木店がオープンから10周年を記念して「YOROKONBU-CHAN」(2万8,000円)を3月30日から限定販売する。昆布は「よろこぶ」といい、おめでたい席で供される縁起もの。これをキーワードに、昆布をカーニバルの衣装に見立てて10周年を祝って踊る女の子が遊び心あるデザインで仕上げられた。
2017年03月16日「春まつり 2017」が、2017年3月31日(金)から4月2日(日)まで六本木ヒルズにて開催。毛利庭園や六本木さくら坂など、数々の桜の名所を持つ六本木。「春まつり 2017」では、そんな桜色に色づく六本木を楽しめるイベントを多数企画した。桜のライトアップや、お花見のお供にぴったりなフードの屋台、そしてライブパフォーマンスやワークショップなどを開催し、”見て、味わって、聴いて、体験して”朝から晩まで、美しい季節を満喫できる。桜のライトアップ毛利庭園や六本木さくら坂では、桜のライトアップを実施。ソメイヨシノや枝垂れ桜が花など、計90本もの桜の木が光に照らされ、淡いピンク色が夜空に滲んでゆく。日本庭園である毛利庭園では、滝や川のせせらぎを聴きながら、風流で贅沢なひと時を満喫できる。夜のゆっくりと進む時間の中で、オレンジの光が霞む東京タワーや高層ビルとともに眺める”都会の夜桜”は、夢のように幻想的な美しさを放つだろう。メイン会場で桜を眺めながらグルメ屋台を堪能さらに、「春まつり」のメイン会場である六本木ヒルズアリーナでは、六本木ヒルズ内のレストランなど14店舗によるグルメ屋台を出店。「人形町 田酔」のおでんの盛り合わせや、「六本木 百鳥」焼き鳥、「バルバッコア」のシュラスコなど、おつまみにも最適なフードを片手に、ピンク色のラグの上でくつろいで、ピクニックを楽しめる。また、会場では、「春」や「桜」をテーマに絡めたステージパフォーマンスやライブも開催される。“春を感じる”オリジナルサンドが集結その他にも、桜を眺めながら外で食べたいピクニックの定番サンドイッチも。17店舗のカフェやレストランが六本木ヒルズに集結し、それぞれ個性豊かなオリジナルサンドを用意した。野菜やチーズ、お肉をボリューミーに挟んだサンドで人気の「キングジョージ 」も出店。たっぷりの食材が織りなす色あざやかな断面は、ついつい桜と一緒に写真を撮って、シェアしたくなる1品だ。東京シティビューで“天空のお花見”また、六本木ヒルズの屋上「スカイデッキ」から、桜で彩られた東京の街一帯の絶景を眺められる「東京シティビュー」も実施。中でも、緑の中に浮かぶ青山霊園の桜並木のピンクの十字は、この高さだからこそ見られる幻想的で美しい絶景だ。【詳細】六本木ヒルズ「春まつり 2017」開催日:2017年3月31日(金)〜4月2日(日)会場:六本木ヒルズアリーナおよび毛利庭園周辺住所:東京都港区六本木6-11-1時間:31日(金) 15:00~20:00、4月1日(土)・2(日) 12:00~18:00■桜のライトアップ開催日:2017年3月下旬~4月中旬頃 ※桜の開花状況により変動時間:17:30〜23:00 (六本木さくら坂は〜22:30)場 所:毛利庭園、六本木さくら■グルメ屋台出店店舗例グランド ハイアット東京、六本木 百鳥、人形町 田酔、旅亭 まんぷく、バルバッコア■オリジナルサンド展開期間:2017年3月17日(金)〜4月23日(日)商品例:・キングジョージ 「Chicken Walnut & Apple」「Rucola Pesto Sprout」1,500円 ※限定25食/日・ミスターファーマー 六本木「「SAKURA」咲くラップロール」 1,566円 限定15食/日・エッグセレント「たまごづくしのプロテインブリトー」1,000円(ドリンクセット+300円、アルコールセット+500円 )
2017年03月09日第40回日本アカデミー賞の授賞式が3日、東京・品川のグランドプリンスホテル新高輪にて行われた。多くの名優が一堂に会する授賞式だが、今回は「男性俳優同士の絆」が話題に。映画『怒り』で共演した妻夫木聡と綾野剛は、恋人役として熱演したが、役作りのために2週間の同居生活を送っていたことを明かした。一緒にお風呂に入ったり、寝坊する綾野を妻夫木が起こしたりと「ラブラブでした」という生活で絆を深めた2人は、妻夫木が同作で最優秀助演男優賞に選ばれると、固く熱いハグ。互いが互いをリスペクトする様が垣間見えた。また、『永い言い訳』で優秀助演男優賞に選ばれた竹原ピストルは、同作の主演を務め、今回はプレゼンターとして登場した俳優・本木雅弘とのエピソードを語る。普段はミュージシャンとして活躍する竹原だが「本木さんが歌の感想を言ってくださったりとか、富山までライブに来てくださったり、福岡まで僕のライブを来てくださったり」と本木の”竹原ファン”っぷりを明かした。本木は竹原について「これからの映画界に必要な存在感」と絶賛しつつ、「私はただのイチおっかけです」と恐縮。竹原は、本木に「『竹原ピストルを売るにはこうしなきゃだめだよ! って僕のマネージャーに説教した姿、一生忘れないと思います」と語りかけ、「いろんな面でお気遣い下さってありがとうございました」と頭を下げた。○演技に火をつけあった2人『聖の青春』で実在の棋士・羽生善治を演じ優秀助演男優賞に選ばれた東出昌大と、村山聖を演じて優秀主演男優賞に選ばれた松山ケンイチも、演技で戦って得た絆を見せる。松山は東出について「演技を超えたところで表現されてた」と評価。「そういう方が目の前にいてくれて支えにもありましたし、火がつきましたね」と撮影時の気持ちを振り返った。東出も「松山さんが命と向き合うために命を削ってらしたので、僕も最強のライバルとして、村山聖と殺しあうつもりで盤面を挟んで共演できたことは、役者人生の宝です」と真摯に語り、松山は「ありがとう、でっくん!」とニックネームで呼びかけた。異色のエピソードを明かしたのは映画『SCOOP!』で優秀助演男優賞に選ばれたリリー・フランキー。主演の福山雅治と六本木で「イチャイチャしながら横断歩道を渡るシーン」があり、「撮影中だとは知らない写真週刊誌にスクープされまして」と明かした。福山とのキスシーンも話題となったが「映画初キスだったんですよ。あの後ロケバスで号泣しました俺。初めてのキスシーンでしたもん」と冗談交じりで語り、会場を笑わせていた。授賞式では日本テレビでの放映も行われたが、Twitterでは「妻夫木聡と綾野剛、映画みたいに感動した」「松ケンのコメント泣ける」「本木さんに向けるピストルさんの笑顔が素敵」と、様々な俳優たちの絆が話題となっていた。
2017年03月04日第71回毎日映画コンクールのオープニングセレモニーおよび表彰式が15日、神奈川・ミューザ川崎シンフォニーホールで行われ、各賞を受賞した本木雅弘、筒井真理子、香川照之、市川実日子らがオープニングセレモニーに登場した。同賞は毎日新聞社とスポーツニッポン新聞社などが主催している映画賞。表彰式を前に、受賞者はオープニングセレモニーに登場した。映画『永い言い訳』で男優主演賞を受賞した本木は、公開時の館数が100館程度だったことに触れ、そこからクチコミで広まった喜びを語った。本木は「この作品を引き続き長く愛されるように」と願い、「4月21日にDVDも発売しますので」と宣伝。さらに「共演しました竹原ピストルさんの新しいアルバムも4月5日に発売されます。よろしくお願い致します」と竹原のCDをアピールした。女優陣も華やかな格好で登場。大人の色気を見せた筒井、レースのロングドレスでスタイルの良さを際立たせた市川、清楚な白のレースワンピースで爽やかな中条、ビビッドカラーのボタニカルなドレスで元気にまとめたのんなど、それぞれの個性が光った。表彰式ではそれぞれ受賞の喜びを披露。スポニチグランプリ新人賞を受賞した29歳の毎熊は、友人の監督と組んだ映画『ケンとカズ』が高く評価された。「タレント名鑑にもWikipediaにも載ってない」と会場を笑わせたが、賞をもらったことで今後も役者活動を続けると改めて決意。また、香川は毎熊のスピーチを聞いて「スマホで調べたら本当に載っていなかった」と驚いた様子だった。香川はさらに、若い頃に東映グループ 岡田裕介会長から「役者の才能がないんだからやめなさい、僕のように一刻も早くプロデューサーになるべきだ」と言われたエピソードを明かし、「会長、俳優をやめなくてよかったです!」と一言。岡田会長は「よくぞここまで這い上がってきてきれましたよ。嬉しい限りでございます。僕の教えがよかったんじゃないかと」と笑顔で答えていた。■受賞一覧<作品部門>日本映画大賞:『シン・ゴジラ』日本映画優秀賞:『この世界の片隅に』外国映画ベストワン賞:『ハドソン川の奇跡』<監督賞・脚本賞>監督賞:西川美和『永い言い訳』脚本賞:向井康介『聖の青春』<俳優部門>男優主演賞:本木雅弘『永い言い訳』女優主演賞:筒井真理子『淵に立つ』男優助演賞:香川照之『クリーピー 偽りの隣人』女優助演賞:市川実日子『シン・ゴジラ』スポニチグランプリ新人賞:毎熊克哉『ケンとカズ』スポニチグランプリ新人賞:中条あやみ『セトウツミ』田中絹代賞:松原智恵子<スタッフ部門>撮影賞:斉藤幸一『64 ロクヨン』美術賞:林田裕至・佐久嶋依里『シン・ゴジラ』音楽賞:コトリンゴ『この世界の片隅に』録音賞:白取貢『聖の青春』<ドキュメンタリー部門>ドキュメンタリー映画賞:『桜の樹の下』<アニメーション部門>アニメーション映画賞:『君の名は。』大藤信郎賞:『この世界の片隅に』<TSUTAYA映画ファン賞>TSUTAYA映画ファン賞(日本映画部門):『君の名は。』TSUTAYA映画ファン賞(外国映画部門):『ズートピア』<特別賞>特別賞:島村達雄(白組社長)
2017年02月16日女優の中条あやみが第71回毎日映画コンクールで「スポニチグランプリ新人賞」を受賞し、15日(水)にミューザ川崎シンフォニーホールで行われた表彰式に出席した。菅田将暉と池松壮亮のダブル主演で、しゃべるだけの青春映画として話題を集めた『セトウツミ』で、マドンナ・樫村役を務めた中条さんは時折声を詰まらせ、「初めての演技での賞を大好きな『セトウツミ』で獲らせていただいて光栄に思います。これからの自信になります」と感激し、涙。実は自身の撮影期間は3日間だけだったそうだが、地元・大阪での撮影だったことも思い入れの要因になったようで、止まらない涙をぬぐいながら「これから、どんな映画にも愛着を持って丁寧に演じて行けるように、感謝の気持ちを持って頑張っていきたい」決意を表した。そして、応援に駆け付けた大森立嗣監督から「海外に行っちゃえばいいのに」と期待されると、「It’s my dream. 世界で見て貰えるような女優になりたい」とはにかんだ。サスペンススリラー映画『クリーピー』で、主人公夫婦を恐怖のどん底に突き落とす不気味な隣人・西野役で男優助演賞に輝いた香川照之は、「40代の頃は1年に5~10本の映画に出演させてもらったが、(2011年に)歌舞伎の世界に入ってからはそれが難しく、昨年は1本も参加していない」と51歳の近況に触れると、「新たな僕の人生として再び映画の賞をいただけたことが新鮮」としみじみと喜んだ。一方で、来賓の東映株式会社 岡田裕介代表取締役グループ会長から、23歳頃に東映映画に出演した際、「君ね、役者の才能ないからやめなさい。見るに忍びない」と言われたことを明かしつつ、「会長、俳優を辞めなくて良かったです!」と皮肉たっぷりに投げかけ、会場を沸かせた。ダメ男の再生を描いた映画『永い言い訳』で主人公・幸夫を演じ、男優主演賞を獲得した本木雅弘は、「話題作が多く、激戦区の(俳優部門の)中で唯一授かった一冠でございます。非常に貴重で噛みしめております」と感慨深げな表情。また、「宣伝活動で煩悩の数108回のインタビューを受けて気が楽になるかと思いきや、芝居に対する反省が深まるばかりで、まさに永い言い訳が止まらない感じ」「主役としての出来栄えは『聖の青春』の松山ケンイチさんの方が上」と自虐コメントで笑いを誘うも、「身から出る錆を自分の持ち味として出していけるような役者を目指していきたい」と熟年を迎え、なお一層進化することを誓った。(text:cinemacafe.net)
2017年02月16日女優の中条あやみが15日、神奈川・ミューザ川崎シンフォニーホールで行われた第71回毎日映画コンクール表彰式に登場した。同賞は毎日新聞社とスポーツニッポン新聞社などが主催している映画賞。今月、20歳になったばかりの中条は、映画『セトウツミ』にてスポニチグランプリ新人賞に選ばれた。地元・大阪で撮影があり、実家から撮影現場に通っていたという中条だが、思い入れを語るうちに右目から大粒の涙がこぼれた。モデルとして活躍していた中条は「初めての演技での賞を、愛着のあるセトウツミでとらせていただいてすごく光栄に思います」と感謝。「これからもどんどん、どんな映画も愛着を持って一つ一つ丁寧に演じていけるように感謝の気持ちを忘れずに頑張っていきたいと思います」と頭を下げた。表彰式後の囲み取材では、この涙について「撮影期間は3日くらいしかなかったのに」と苦笑した中条。「それだけ思い入れがあって、賞をいただけるきっかけになったのも皆さんのおかげ」と、改めて周囲に感謝しながら、「これをきっかけにスタートしていかなければならないな」と今後の女優人生の希望を語った。■受賞一覧<作品部門>日本映画大賞:『シン・ゴジラ』日本映画優秀賞:『この世界の片隅に』外国映画ベストワン賞:『ハドソン川の奇跡』<監督賞・脚本賞>監督賞:西川美和『永い言い訳』脚本賞:向井康介『聖の青春』<俳優部門>男優主演賞:本木雅弘『永い言い訳』女優主演賞:筒井真理子『淵に立つ』男優助演賞:香川照之『クリーピー 偽りの隣人』女優助演賞:市川実日子『シン・ゴジラ』スポニチグランプリ新人賞:毎熊克哉『ケンとカズ』スポニチグランプリ新人賞:中条あやみ『セトウツミ』田中絹代賞:松原智恵子<スタッフ部門>撮影賞:斉藤幸一『64 ロクヨン』美術賞:林田裕至・佐久嶋依里『シン・ゴジラ』音楽賞:コトリンゴ『この世界の片隅に』録音賞:白取貢『聖の青春』<ドキュメンタリー部門>ドキュメンタリー映画賞:『桜の樹の下』<アニメーション部門>アニメーション映画賞:『君の名は。』大藤信郎賞:『この世界の片隅に』<TSUTAYA映画ファン賞>TSUTAYA映画ファン賞(日本映画部門):『君の名は。』TSUTAYA映画ファン賞(外国映画部門):『ズートピア』<特別賞>特別賞:島村達雄(白組社長)
2017年02月16日女優ののんが15日、神奈川・ミューザ川崎シンフォニーホールで行われた第71回毎日映画コンクール表彰式に登場した。同賞は毎日新聞社とスポーツニッポン新聞社などが主催している映画賞。アニメ映画『この世界の片隅に』が日本映画優秀賞、アニメ部門 大藤信郎賞、音楽賞に選ばれ、会場には片渕須直監督、のん、音楽を担当したコトリンゴが登場した。片渕監督は「日本映画全体の中の優秀賞をいただけるようになったのが、本当にありがたいと思っています」と感謝を述べる。第二次世界大戦中の日本の普通の姿を描いた同作だが、実は「アニメーションの技術を活かすのにぴったりだった」と振り返った。主役・すずの声を担当したのんは、同作が素晴らしい作品だと「公開される前から確信していた」が、「こんなにたくさんの方に観ていただけるような作品になるとは」と改めて驚いた様子。のんは「本当にびっくりですね、とお話ししたら、監督は『監督は無限に夢を見るので』とおっしゃて」とエピソードを披露し、「ああ、本当にたのもしくてかっこよくて、素直な監督だなと思って、参加できてよかったと強く思いました」と、片渕監督の印象を語った。また、のんは作品に参加して「人は笑えることがあれば明日が見えるんだ」というメッセージを受け取ったという。「どんなことがあっても、毎日が戻ってくるという力強いメッセージを感じて感動しました」と改めて作品の感想を表した。さらに司会の生島ヒロシが「『この世界の片隅に』が、世界の隅々に行き渡るようになりますね」と話しかけると、片渕監督は「ちっちゃな片隅が集まっているのが世界なんじゃないかなと思います」と返し、会場は拍手に包まれた。■受賞一覧<作品部門>日本映画大賞:『シン・ゴジラ』日本映画優秀賞:『この世界の片隅に』外国映画ベストワン賞:『ハドソン川の奇跡』<監督賞・脚本賞>監督賞:西川美和『永い言い訳』脚本賞:向井康介『聖の青春』<俳優部門>男優主演賞:本木雅弘『永い言い訳』女優主演賞:筒井真理子『淵に立つ』男優助演賞:香川照之『クリーピー 偽りの隣人』女優助演賞:市川実日子『シン・ゴジラ』スポニチグランプリ新人賞:毎熊克哉『ケンとカズ』スポニチグランプリ新人賞:中条あやみ『セトウツミ』田中絹代賞:松原智恵子<スタッフ部門>撮影賞:斉藤幸一『64 ロクヨン』美術賞:林田裕至・佐久嶋依里『シン・ゴジラ』音楽賞:コトリンゴ『この世界の片隅に』録音賞:白取貢『聖の青春』<ドキュメンタリー部門>ドキュメンタリー映画賞:『桜の樹の下』<アニメーション部門>アニメーション映画賞:『君の名は。』大藤信郎賞:『この世界の片隅に』<TSUTAYA映画ファン賞>TSUTAYA映画ファン賞(日本映画部門):『君の名は。』TSUTAYA映画ファン賞(外国映画部門):『ズートピア』<特別賞>特別賞:島村達雄(白組社長)
2017年02月15日テクノロジーアートの祭典「メディア アンビション トーキョー2017(MEDIA AMBITION TOKYO [MAT] 2017)」を六本木ヒルズを始めとする都内各地で開催。会期は、2017年2月11日(土)から3月12日(日)まで。現代において、テクノロジーはその勢いを止めることなく飛躍し続け、もはや単なる有用性という枠組みを超えて、私たちの知覚や文化体験そのものを変化させている。5回目となる「MAT」では、最先端のテクノロジーカルチャーを実験的なアプローチで提案。六本木を中心に、渋谷、銀座、お台場など東京の街全体を舞台に、様々な分野のアーティストや企業、そして一般の参加者を巻き込んで、アート、映像、音楽など、様々な”未来”のカルチャー体験を探ってゆく。今年も、WOWやライゾマティクスなど、第一線で活躍するアーティストが多数参加。人間、自然、そしてコンピューターがシームレスにつながり合う「デジタルネイチャー」を提案する話題の研究者・落合陽一や、テクノロジーを手段にデザインの可能性を探るTakram、さらに小室哲哉も初登場だ。さらに、おなじみのチームラボは、子供に向けたワークショップを開催する。作品の展示や、映像、トークセッション、さらには新技術を使った実験的な音楽ライブまで、様々なアプローチの企画を実施。中でも今回は、「笑い」と「新しい視覚体験」の特化した。日常的な笑いをテクノロジーアートに取り入れ、直観的に楽しめる作品を多数展示。また、会場では全天球型スクリーンやシャボン膜に映像を投影するスクリーンを設置。レクサスとWOWの共同制作よる、全天球型のモーショングラフィックス「TOKYO LIGHT ODYSSEY : future by LEXUS」は、高層ビルの光や、街頭のネオン、電車や車のライトなどで、無数の光に溢れる東京の街を、まるで宇宙船で浮遊しているような不思議な視点から見ることができる。【詳細】メディア アンビション トーキョー2017会期:2017年2月11日(土)〜3月12日(日) ※会期は会場によって異なる会場:六本木ヒルズ(六本木)、ART & SCIENCE GALLERY LAB AXIOM(六本木)、アンスティチュ・フランセ東京(飯田橋)、渋谷ヒカリエ(渋谷)、デジタルハリウッド大学(御茶ノ水)、チームラボ(水道橋)、ラフォーレミュージアム原宿(原宿)、日本科学未来館(お台場)、Apple Store, Ginza(銀座)、代官山蔦屋書店(代官山)■参加アーティスト例落合陽一、寺田鵬弘、水口哲也、長谷川愛、チームラボ、脇田玲、小室哲也、WOW、ライゾマティクス※各プログラムやトークショーなどの詳細については公式サイト(より。
2017年02月11日映画雑誌「キネマ旬報」が主催する「第90回キネマ旬報ベスト・テン表彰式」が2月5日(日)、都内にて行われ、受賞した宮沢りえ、柳楽優弥、杉咲花、竹原ピストル、小松菜奈らが登壇した。2002年度の『たそがれ清兵衛』、2004年度の『父と暮せば』に続き、『湯を沸かすほどの熱い愛』で3度目の主演女優賞受賞となった宮沢さんは、出演の決め手について、「この役をほかの女優さんがやったら嫉妬するだろうなって思うほど、好きな脚本でした」と、中野量太監督の熱い思いに共鳴していた。「キネマ旬報ベスト・テン」は、アメリカのアカデミー賞よりも古い歴史を持ち、その年の称賛すべき作品や映画人を多面的に選び出している特徴を持つ賞。年齢や所属の幅も広い映画を多く観ている選出者が、当年の映画界の実勢を反映することから、最も中立的で信頼に足る映画賞という評価も受けている。宮沢さんは、『湯を沸かすほどの熱い愛』で余命2か月と宣告され、残された時間と命を家族のために使おうとひたむきに生きる双葉を熱演した。「『紙の月』の後に、たくさんの方から『次はどんな監督、作品をやるの?』って言われて。興行的な映画を初めて撮る中野監督と、一緒にやりたいと思いました。『次は中野監督』って言うと、みんなびっくりしていたので、ちょっとやったなって思いました(笑)」と、笑顔で出演の経緯をふり返った。花束ボーイとしてサプライズ登場した中野監督は、「誰がやってくれるかで決まると思っていました。最初にりえさんがやると言って、(杉咲)花もやると言ってくれたとき、これはいけるんじゃないかなと思いました」とうれしそうに語り、自身の受賞がないことには「全然大丈夫です!」と大声で言い切って、宮沢さんらを笑わせていた。同作で、宮沢さん演じる双葉の娘・安澄を細やかな芝居で演じきった杉咲さん。「作品に愛情を持って温かい人々しかいない現場で。そんな作品に巡り会えただけでも幸せなのに、素敵な賞をいただけて、ただただ感謝しかありません」とあふれんばかりの作品への愛をにじませた。宮沢さんについて、杉咲さんは「毎日メールをして写真を送り合うこと、敬語をやめること、お母ちゃんと呼ぶルールがありました。カメラに映っていないところでもお母ちゃんでいてくださって救われました」と役作りを明かし、宮沢さんに「花、おめでとう!」と微笑みかけられ、親子さながらのやり取りを壇上で交わしていた。「こんな素敵な賞をいただけるなら、バカみてえな芸名にしなければよかった(笑)」と会場を爆笑の渦に包み込んだ竹原さんは、『永い言い訳』で助演男優賞を受賞。主演の本木雅弘とのやり取りがいまでもあると明かし、「本木さんは、しばしば私にメールをくれますが文末に必ず(返信不要)と書いております。ずっと返信していなかったら、(返信不要。でも元気かどうか知りたいです)ときて(笑)、どっちなんだよと。毎回困ります」と温かいエピソードを披露していた。『ディストラクション・ベイビーズ』で主演男優賞に輝いた柳楽さんは、『誰も知らない』(2004年度)で新人男優賞受賞以来となった。柳楽さんは「12年間悩んだり、いろいろやっていたんですけど、光栄です。演技に対してしっかりと真面目に向き合って、いい作品に出れるような人でありたいと思います」と真摯に語った。現在公開中の『沈黙 -サイレンス-』に出演中の小松さんは、このたび『溺れるナイフ』、『ディストラクション・ベイビーズ』など計5作品による新人女優賞受賞となった。小松さんは「自分の心が追いつかないくらい、全身全霊で戦った年でした。特に『溺れるナイフ』では、すべてをむき出しに無我夢中で走り続ける現場で、私の中で大切な作品になりました。これからも努力を惜しむことなく頑張っていきたいです」と、さらなる飛躍を誓った。(cinamacafe.net)
2017年02月05日最近、草食系ならぬ「僧職系男子」というのが人気なのはご存知でしょうか。「僧職系」というのは文字通り、僧侶のこと。そう、お坊さんです。寺ガール、御朱印ガールが一般化して久しく、テレビ番組や映画、漫画などでもお坊さんを見かける機会が急激に増えた昨今、僧職系の男子たちが女子たちのアツい注目を集めているようなのです。■お坊さんとの会話は癒される!穏やかで聞き上手、悩みを相談すれば誠心誠意寄り添って示唆に富んだアドバイスをくれる…そんなお坊さんと会話をする時間が求められるのはごく自然なことでしょう。忙しない世間にくたびれてしまった女子たちにとっては、一服の清涼剤のように感じられるのだとか。お坊さんとだと不必要な人間関係のしがらみを感じる必要もないので、身近な男性陣と接するのとは訳が違うのかもしれません。それにお坊さんたちがくぐり抜けてきている修行は、ちょっと一般人には想像もつかない厳しさもあるので、なんだかそれを思うだけでも発する言葉に重みが感じられたり(お坊さんの修行に興味がある方は、本木雅弘さん主演の「ファンシィダンス」という映画を観ると禅宗の様子が分かりやすく描かれています)。初対面でも心のこもったアドバイスをくれる相手って、なかなかいませんよね。■気軽にお坊さんに会える場もたくさんとはいえ、唐突にお寺を訪ねて忙しいお坊さんをつかまえて話をするのはなかなかハードルが高いもの。そこで最近は、寺カフェや坊主バーといった気軽にお坊さんとお話できるお店が登場して人気が出ています。ネット上でも、お坊さんに人生相談ができる『hasunoha』というサイトがウィットに富んだ回答で話題になるなど、世の中に「お坊さんと話したい」というニーズが溢れているのを感じられます。お坊さんたちの側も、もっといろいろな人々と話す機会を、と思っている方はたくさんいらっしゃるようで、実際に会ってみると、とても気さくに話を聞いてもらえてホッとした気分になれたり。他にも坐禅や写経の体験ができるお寺も随分と増えていて、宗派を問わないことも多いですし、必ずしも仏教を知らなくても、誰でも足を踏み入れることができます。きっと想像以上に敷居が低い!と思うはず。■若手僧侶グループによる人気イベントもさらに気構えずにお坊さんと話してみたい、という方には2月24日~26日に東京・青山で開催される『東京禅僧茶房』というイベントがオススメです。これは曹洞宗の若手僧侶のグループ「Shojin-Project」が年に1度、主催しているもので、若い女性もたくさん訪れる、今最注目のスポット。禅を紹介するパネル展示や坐禅、法衣の試着など全て無料で体験できます。毎年人気のワークショップは今年は「香り袋づくり」とのこと。ワークショップは要予約ですが、こちらも無料です。若手のお坊さんばかりなのもあり、雰囲気はいたってカジュアル。ふらっと立ち寄って本格的な坐禅指導を受けられるので、まず仏教やお坊さんと接してみたい、という方はぜひ、お運びください。僧職系男子たちの魅力がたっぷり詰まっていますよ!『東京禅僧茶房2017』日時:2017年2月24日(金)~26日(日)会場:ふくい南青山291入場・参加・飲み物:全て無料オフィシャルサイト:ライタープロフィール二美(ふたみ)ややダメンズ傾向のある30代の独身OL。ファザコンの延長なのか年上男性が好きで、かつてはSNSで「おじさま萌え」という名のコミュニティを運営していたことも。ここ最近は心の平穏を求めてか、お寺の魅力に目覚め、様々に仏教にまつわるスポットを巡っている。
2017年01月29日海外へトリップした気分! 本格クリスマスマーケット開催10周年を迎えるこのクリスマスマーケット。まるでドイツにいるかのようにワクワクした素敵な時間を過ごすことができます。かわいいスノードームやマグカップなど約1,000種類以上のクリスマスアイテムが並ぶマーケットは、見ているだけでワクワク♡ お腹が空いたら、グリューワインやソーセージなどの本格的なドイツ料理も楽しめます。種類も豊富なので、どれを食べるか迷ってしまいます。(開催場所:大屋根プラザ 期間:2016年11月26日(土)~12月25日(日)11:00~21:00※金・土・祝前日は22:00まで営業延長)新感覚! 光るバルーンツリーは必見ウェストウォークには光のバルーンでできたクリスマスツリーが登場。風船に特殊な電子回路を閉じ込めて、雪の結晶や星などのモチーフが浮かび上がる姿はなんとも幻想的。17時から、毎時30分ごとにスペシャル演出もあるので、時間を狙って見に行ってみて!このウェストウォークイルミネーションは2016年11月18日(金)~ 12月25日(日)の11:00~24:00(※17:00からの毎時30分おきにスペシャル演出)の間点灯されます。※ 12月16日(金)~12月17日(土)および12月22日(木)~12月24日(土)はツリーのみ29:00(翌5:00)まで点灯します。また、本木ヒルズの入り口にある66プラザには、白熱球とLEDで照らし出されるシンボルツリーが登場! 約12,000灯のLEDと約1,200球の白熱球がクリスマスの幻想的な雰囲気を盛り上げます。仕事終わりや休日にふらっと立ち寄って、ドイツの雰囲気をここ六本木で味わってみてはいかがですか。この66プラザイルミネーションは2016年11月17日(木)~12月25日(日)の間、17:00~24:00に点灯されます。※12月16日(金)~12月17日(土)および12月22日(木)~12月24日(土)は29:00(翌5:00)まで点灯します。文・佐藤百店舗情報店名:ROPPONGI HILLS ARTELLIGENT CHRISTMAS 2016住所:六本木ヒルズ内アクセス:都営日比谷線・都営大江戸線六本木駅営業時間:2016年11月14日(月)〜12月25日(日)
2016年12月17日『ゆれる』『夢売るふたり』などで知られる西川美和監督のもと、本木雅弘が妻の死さえ悲しむことができない“自意識の塊”のような人気作家を演じた『永い言い訳』。このたび、12月15日発売の「月刊ジェイ・ノベル」2017年1月号(実業之日本社)に掲載されている西川監督の連載エッセイ「映画にまつわるxについて」の中で、主演の本木さんが西川監督へ宛てたメールの数々が初公開されていることがわかった。『日本のいちばん長い日』『天空の蜂』で日本アカデミー賞最優秀助演男優賞を受賞するなど、高い評価を受けた本木さんが、アカデミー賞外国語映画賞受賞作『おくりびと』以来、実に7年ぶりとなる映画主演に挑んだ本作。西川監督が自身の直木賞候補となった小説を映画化し、ミュージシャンの竹原ピストル、池松壮亮、黒木華、山田真歩、堀内敬子、さらに21年ぶりの再共演となった妻役の深津絵里など、実力派俳優が脇を固めた。現在公開中の本作は、鑑賞者の満足度が非常に高くリピーターが続出中、本年度の映画賞にも多数ノミネートされており、ロングランヒットを続けている。「特別編」と冠された今回の西川監督のエッセイのタイトルは、「x=主役」。撮影準備段階の2014年春から劇場公開後の2016年秋まで、およそ2年半という長期間、自作の主演俳優として本木さんを間近で見つめてきた西川監督が、17ページ1万5千字にわたり、本木さんの知られざる意外な素顔について記している。このエッセイの大半を占め、読者を驚愕させるのが、プロデューサーを介して西川監督が本木さんから受け取った大量のメールからの抜粋。監督からの出演オファーに対して延々と悩み、嫌がる監督に「役作りのため原作小説を読ませてほしい」と懇願し、ブラインドタッチやダイエットなどの課題に奮闘する本木さん…。秘められたエピソードが赤裸々に綴られ、西川監督曰く「底なし沼のような不安と不満、期待と反省」「言い訳と、覚悟と、友愛と共鳴に満ちた」という本木さんのメールの数々からは、一見“完璧”ともいえる“俳優・本木雅弘”のイメージからは想像もつかない、生身の“人間・本木雅弘”の複雑な内面と、周囲の誰もを虜にする天性のアイドル的魅力、そして何より、俳優として真剣に役柄と向きあい、作り手と作品に深い愛情を注いでいる様子が見てとれる。そんな本木さんを見つめる、西川監督らしい毒と優しさが織り交ざった軽妙な筆致も冴えわたり、通常はほとんど明かされることのない映画作りにおける監督と主演俳優との濃密な関係が浮き彫りに。本作に魅了されたファンも興味深く楽しめる貴重なエッセイとなっている。なお、本エッセイは、12月20日より4週にわけてWEBマガジン「ジェイ・ノベルプラス」でも無料で公開される予定だ。『永い言い訳』は全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)
2016年12月15日ジュエリーブランド「oeau(オー)」が、期間限定ストアをエストネーション六本木と松屋銀座にオープンする。期間はエストネーション六本木が2016年12月25日(日)まで、そして松屋銀座が12月10日(土)から16日(金)まで。2015年にデビューした「oeau」のジュエリーは、すべて上質な18Kホワイトゴールドを使用し、素材やつけ心地にこだわっている。シンプルで繊細なデザインなため、重ね着けを楽しめるのも特徴だ。ブランド名は「酸素(O2)」とフランス語の「水(eau)」を合わせた造語。人にとって必要不可欠で、24時間365日寄り添える存在でいてほしいという想いで名付けられた。今回の限定ストアでは、ファーストコレクションから新作のサードコレクションまでのリングやブレスレット、バングル、ネックレス、ピアス、イヤークリップを展開。人気のカラーパールやブラウンダイヤモンドをあしらった、クリスマスにぴったりで華やかなアイテムも揃う。また松屋銀座では、別注カラーとして淡いピンク色の日本産アコヤパールを使用したネックレスとロングピアスを各5点ずつ限定販売する。自分へのご褒美やクリスマスギフトを選びに、足を運んでみてはいかが。【詳細】oeau 期間限定ストア<エストネーション六本木ヒルズ店>期間: 2016年12月1日(木)〜25日(日)場所:六本木ヒルズ ヒルサイド けやき坂コンプレックス 2F住所:東京都港区六本木 6-10-2時間:11:00〜21:00※12月17日(土)・18日(日)・22日(木)〜25(日)は〜21:30TEL:03-5159-7800(大代表)<松屋銀座>期間:12月10日(土)〜16日(金)場所:スペース・オブ・ギンザ 1F住所:東京都中央区銀座 3-6-1時間:10:00〜20:00※12月10日(土)・15日(木)・16日(金)は〜20:30TEL:03-3567-1211(大代表)■松屋銀座 別注ジュエリー<限定5個>・ネックレス 80,000円+税・ロングピアス 120,000円+税■価格帯19,000〜320,000円+税
2016年12月08日映画『永い言い訳』の西川美和監督と、西川監督の10年前の作品『ゆれる』に主演したオダギリジョーが、12月3日(土)に『ゆれる』公開時以来となるトークセッションを行ない、映画について、お互いについて、語り合った。オダギリさんは今回のトークを前に『永い言い訳』を2回見たと明かし「これは傑作ですよ!」と断言。「真面目な話はテレくさいけど、これはすごい。こんな作品を撮るようになっちゃたら、次に撮りたいものがなくなっちゃうんじゃないかと心配になるくらい、ひとつの完成形を見せつけられた気がします」と手放しで絶賛する。有名作家としてテレビなどにも出演する衣笠幸夫(本木雅弘)が、不倫にふけっている最中に事故で妻を亡くし、その葬儀でも本心からの涙を流すことができなかったが、同じ事故で妻を亡くした男やその子どもたちとの触れ合いの中で、妻への愛に失ってから気づいていくさまを描く本作。オダギリさんは本木さんが演じた幸夫の魅力に引き込まれたよう。「すごく気になったのは本木さんがたびたび言う『そうでしょ?』というセリフ。本木さんがアドリブで入れたのかと思いました。ものすごくお上手!『そうでしょ?』を言わせたら、いまの日本で本木さん以上の人はいない!」とも。実は、オダギリさんは若い頃から本木さんが大好きで「本木さんの影響を受けたことは、自分の中で20%くらいある!いや、言い過ぎかな(笑)。でも17%くらいはあります。芝居もそうだけど、ファッションとか、あの時代のとんがった感じ。紅白歌合戦でコンドームをぶら下げた衣裳を着たり(笑)」と熱く語る。当初、オダギリさんの言葉を「意外!」と受け止めていた西川監督も「そう言われると共通しているかも。突飛でとがった行動の部分は似てる」と納得した様子。ちなみに西川監督によると、本木さんは幸夫役に自分がふさわしいのかを、公開後もずっと「グチグチと(笑)」気にしているそう。キャンペーンで地方を回っても「自分じゃなかったら、誰がふさわしいか?と尋ねて、具体的な名前を挙げるまで待つ(笑)。挙げたら挙げたで『それはちょっと違う…』とか言う」と幸夫以上に自意識の捻じ曲がっためんどくさい性格であると暴露する。また、幸夫役に関しては、原作の本がテレビで取り上げられた際、『ゆれる』でオダギリさんの兄役を演じた香川照之から西川監督に「あれをやるのは僕しかいないと思う」と直接売り込みの電話があったとか!すでに、そのときには本作の撮影が始まっており、監督は「『ありがとうございます』と言って電話を切った…(笑)」とのこと…。オダギリさんはこのエピソードを笑いつつも「この役は俳優なら演じてみたいですよ。ものすごく魅力的。西川さんの携帯を知っているかいないかの差ですね(笑)」と香川さんの行動に理解も示す。作家というクリエイティブな仕事をする一方で、TVに出るなどタレント的な活動もする幸夫は、俳優と重なる部分も多く「俳優から見ると、(幸夫の言動の)何もかもがイタイ!自分の一部を見せつけられている気になる」とも。一方で、「本木さんは特に内面にそういうものを持たれている方。こういう役はいいですね!ほかの俳優じゃ出ないものがある」と本木さんにしかできない役だと語っていた。また、オダギリさんはこのトークのために、前夜、約10年ぶりに『ゆれる』を見返したそうだが「当時、20代最後の作品で、ムッチャ気合入れて臨んでて、自分の中であるひとつの答えを出せた気になってたけど、いま見ると…ショボい(苦笑)!」と自身の演技に辛口評価。またメイキングの様子を見て「生意気でした(笑)」とも。また、『永い言い訳』の幸夫を見て「『ゆれる』で僕が演じた早川猛が、大人になったらこうなっていてもおかしくないと思った。繋がっている気がした」と語る。西川監督は『ゆれる』で20代の自分自身を猛に、『永い言い訳』で30代の自身を幸夫に投影したと明かし、オダギリさんの感じた“つながり”を肯定。「10年後に、50代になった猛が(映画の中に出て)来るかも」と語っていた。『永い言い訳』は公開中。(text:cinemacafe.net)
2016年12月04日『永い言い訳』の主演・本木雅弘と西川美和監督が、第20回オーストラリア日本映画祭より招待を受け、シドニーとメルボルンで行われた上映後Q&Aにそろって登壇した。突然の妻の死にも泣くことができなかった、自意識過剰な人気作家を本木さんが熱演する本作。鑑賞者のリピーターが続出し、ロングランヒットを続けており、先日は報知映画賞・日刊スポーツ映画大賞でも作品賞・監督賞・主演男優賞・助演男優賞にノミネートされた。オーストラリア日本映画祭は、1997年から始まった国際交流基金が主催する日本映画普及のための映画祭。その規模や動員数は毎年拡大しており、いまやシドニー・メルボルン・キャンベラ・アデレード・パース・ブリスベンの6都市を巡回する世界最大規模のものとなっている。本木さんは、本映画祭には初参加。2009年に『おくりびと』でアジア・パシフィック・スクリーン・アワード最優秀主演男優賞を受賞した際、ゴールドコーストで行われた授賞式に長男を伴って出席して以来の渡豪に。また、西川監督は前作『夢売るふたり』に続く2度目の参加。今回、「オーストラリアでの受賞歴もある世界的な俳優と、海外映画祭でも高く評価されている稀有な女性監督をぜひ招待したい」と映画祭側に熱望されての、2人そろっての参加となった。10月27日(現地時間)夜、本木さんと西川監督はシドニーのイベント・シネマズで行われたクロージング上映後のQ&Aに登壇。本木さんは、共演の竹原ピストルの名前を書いたTシャツ、監督は本木さんの名前を書いたTシャツをそれぞれ着込み、黒のスーツにコアラのぬいぐるみをあしらうという完全ペアルックで現れ、約400人のファンで満席となった客席に迎えられた。現在ロンドン在住の本木さんは、「この映画『永い言い訳』はどうしようもなさ、もろさを心に抱えた人々を描いています。およそ劇的とは言えない物語ですが、そんな人々のささやかな心の旅に皆さんが何かつながりを見出してくれたんじゃないかと思います」と、流暢な英語で挨拶。さらに、「私自身、非常に自意識が高く、うまくいかない人生を抱えていて、共感する部分が多々ありました。それをそのままフィルムに焼き付けたという形です。この映画は、人間とは誰でも不完全なんだということを認めて愛してくれる映画だと思います。私自身は、物語が示してくれている最終的なゴール、答え、いただけたアイデアにたどり着けるように、という気持ちで演じました」と述懐した。また、この映画を作るきっかけを聞かれた西川監督は、2011年の東日本大震災に触れ、「直接、被害にあった方はもちろんのこと、当たり前にある日常がいかにあっけなく失われてしまうかということを実感し、この物語を着想しました」とコメント。「素晴らしかった」と絶賛された子どもたち(藤田健心、白鳥玉季)については、「子どもらしさを重視し、泣いてくれと言ったら泣いてくれるという技術ではなくて、彼ら自身がもっている性格や環境がいかに役に近いかで選びました」と語り、「本木さんは子どもたちとしっかり距離をとりつつ、彼らにとっていなくてはならない『お助けマン』として、現場でオセロをやってくれたり、凧揚げをしてくれたりしてうまく演出をつけてくださいました」と明かした。すると、本木さんは、「1つ言っておきたいのは父親役のシンガーソングライター、竹原ピストルさんについてです。いま彼の(名前が入った)Tシャツを着ているんですが(と言ってTシャツを見せる)、彼もどんなお芝居をしてくるかわらからない、それがスリリングで私もリアルなお芝居ができました。チャンスがあればぜひ彼の唄を聴いてみてください。なぜ監督が竹原さんをキャスティングしたのかわかると思います」と、同じく大切な存在を失った役柄を演じた竹原さんの演技について言及。『おくりびと』のアカデミー賞受賞や、昨年のアジア・パシフィック・スクリーン・アワードで最優秀主演女優賞(『あん』)を受賞した義理の母、樹木希林についても触れられた本木さんは、「『おくりびと』は個人でいただいた賞ではないですし、自分が何かをいただいたという感覚はないんですけれども、時代と作品の出会いというものが重要だということを勉強させていただきました。役者としての自分にはハリウッドからお声がかかることもなく、特別な変化はありませんでした(笑)。樹木さんは、西川監督と同様に人間への観察眼が非常に鋭くて辛辣ですが、慈愛に満ちている人で、私の心を柔らかく導いてくれる存在です」と応じた。さらに2人は、翌10月28日夜にメルボルン・オーストラリア国立映像博物館での上映後Q&Aにも登壇。二都市を巡る短い滞在ながら、「観てくださった方の反応はどの国も共通している。何か通じてくれているものがあるのだと思う」(西川監督)、「ここでも観た人が身につまされつつもどこか前向きになってくれていると感じる。かすかな幸福感が満足感につながっているようでうれしい」(本木さん)と、本作の手ごたえを語り、世界でも広く愛されていくことに期待を寄せていた。『永い言い訳』は全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)
2016年11月30日現在公開中の映画『永い言い訳』に出演する、“ネクストブレイカー”竹原ピストル。この度、そんな彼に迫るドキュメント番組「ネクストブレイカー 竹原ピストル」が、10月30日(日)に放送されることが分かった。「よー、そこの若いの 俺の言うことをきいてくれ『俺を含め、誰の言うことも聞くなよ。』」という、耳に残る話題のCMソング、独特な言い回しの歌詞と耳に残る野太い歌声が人々の心を掴んで離さない、いま巷でジワジワと注目を集めている“ネクストブレイカー”、それが孤高の歌うたい・竹原さん。実は、「ダウンタウン」の松本人志など芸能界にも多くのファンを持つ逸材だ。そして、その才能に強烈に惚れ込むもう一人の人物が今回の番組のプレゼンター、俳優・本木雅弘。竹原さんを知ったきっかけは、今月公開を迎えた映画『永い言い訳』での共演。撮影現場で竹原さんの魅力に取り憑かれた本木さんは、待ち時間にいつも竹原さんの歌を聞き、歌詞を完璧に覚えて口ずさむほどだったと言う。日本を代表する実力派俳優をも心酔させる竹原さんとは、一体どんな人物なのか?その活動のベースは、大きなステージとは呼び難い全国各地のライブハウスを一人転々とし、年間200本にも及ぶと言われる“ドサ回り”ツアーにあった。300日間にも渡るドサ回りに密着した今回のドキュメンタリーは、本木さん自らがインタビュアーとなって、人間味溢れる彼の魅力に迫った濃密な対談、さらに“ネクストブレイカー”と呼ばれる所以でもある渾身のライブの模様を、竹原さんのツアーファイナルからお届け。なお、ナレーションには同じく『永い言い訳』で共演した注目の若手俳優・池松壮亮が務める。『永い言い訳』は、『ディア・ドクター』『夢売るふたり』の西川美和監督が、『おくりびと』以来7年ぶりの映画主演となる本木さんを迎え、直木賞候補となった自らの小説を映画化。突然のバス事故で長年連れ添った妻・夏子を失い、独りになった人気作家の津村啓こと衣笠幸夫が、同じ事故で最愛の妻を失ったトラック運転手の幼い子どもたちの世話をすることに。これまで感じたことのない生きがいを手にし、幸福に満たされていく…といったストーリー。本木さん、竹原さん、池松さんのほかにも、黒木華、山田真歩、堀内敬子、深津絵里など屈指の実力派俳優が出演する。「ネクストブレイカー 竹原ピストル」は10月30日(日)22時~NHKBSプレミアムにて放送。『永い言い訳』は全国にて公開中。(cinemacafe.net)
2016年10月26日何ともインチキくさい男。それが、映画『永い言い訳』の主人公、衣笠幸夫の印象でした。外見はなかなかカッコイイ人気作家。メディアにも登場しているので、髪形も服装も自分に似合ったスタイルを選んでいるのだけれど、冒頭から妻・夏子に話をする様子はどこか湿気を含んでくどく、内容は自分のことばかりでかなり自意識過剰。自己愛が強すぎて、妻を突然のバス事故で失っても、涙ひとつ流せない男です。一緒に亡くなった妻の親友・大宮ゆきの家族や、ほかの遺族たちのように、心からの怒りや悲しみを感じることができずにいる自分にやや戸惑いも覚えているのです。しかも、文章を仕事にしているにもかかわらず、発する言葉がことごとく軽い。演じる本木雅弘は、そこそこ素敵なのに薄っぺらさがにじみ出るダメ男を実に見事に表現していて、「自己愛が強くて、主張ばかりえらそうな、こういう人っているよね」というところを上手くついています。そんな彼が、ゆきの遺族と交流を始めることから徐々に変化していきます。熊のようないかつい風貌なのに中身はピュア、感情を隠さないおそろしく優しいゆきの夫、かしこすぎて本音を親に言えない長男、そして何にも物おじしない幼い妹。ひょんなことから、幸夫はこの大宮家の2人の子どもの面倒を見ることになり、これまでの薄っぺらい自分では子どもには通用しないことを悟っていくのです。さらに、子ともたちと打ち解けるにしたがい、慕われ頼りにされる喜びを手に入れ、大宮家と過ごすことに生き甲斐を感じ始めます。大宮一家と幸夫は、まるで失ったものを補い合うかのように、疑似家族さながらに日々を共に過ごしていくわけです。その過程で彼に生じた変化と言えば、自己中心だった男が、いつしか献身的に3人の世話をし、料理を作ったり、進学の相談に乗ったりするように。そんな彼には外見の変化も現れます。髪は長く伸び、服装は以前よりカジュアルでリラックスした雰囲気に。肩の力は抜け、表情は活き活きとしてくるのです。これは、庇護する対象を見つけ、自己だけに向けられていた愛情が外にも向けられるようになったことから来る変化なのかもしれません。感情のバランスが取れて来たとでも言いましょうか。話は変わりますが、以前、ファッション業界で活躍する素敵な女性たちと話をしていたときのこと。どんな男性がタイプかという話題になると、彼女たちは口を揃えて、「決めすぎていない人」と言ったのです。実は、出版業界でファッション誌を担当する美しき女性たちからも、同じことを聞きました。キメキメの人は、必要以上に自己愛が強そうで、パートナーには向かないかも、ということで。かく言う筆者も激しく賛同。もちろん、とびきりおしゃれでも人間的に素敵だってたくさんいることでしょう。でも、おしゃれな男性が多い業界で働く彼女たちがあえてそう言うのは、偽物のいい男も多いということ。薄い土台の上にいくら装飾を施したとしても本体の薄さは隠せないし、それどころかむしろ目立ってしまうということを経験から知っているのかも。それが、あえて「おしゃれすぎる男はいや」という言葉となって出てきたというわけです。さらに彼女たちは、「Tシャツとデニムで、素敵にみえる人がいい」ときっぱり。実は、いい男っぷりを滲みだせるこちらの方がハードルは高かったりするのです。外見を気にしすぎる男性と出会ったとき、もしそこに中身が伴っていない場合、「外見よりも気にすべきことがあるだろう!」と、強く突っ込みたくなる女性は少なくないわけです。これは、女性にも言えること。外見を気にしないのは社会人として問題ですが、要するに大事なのはバランスなのでしょう。以前の幸夫はバランスが著しく崩れた男で、“人から自分はどう見えるか”が最も大切という印象でした。そんな彼が、自分以外に大切にしたい存在と出会い、誰かと生きることを意識していく過程がとても丁寧に描かれているのが本作。彼がそれに気づいたとき、さらに超えるべき壁も出現し、そこでまだまだ処理しきれなかった肥大化した自己愛が顔を出すのですが、大切な誰かを見つけると言うことは、その誰かの選択やそこから生まれる変化をも受け入れることだと気づく様子は、切なくも美しい。そして、誰かを大切にしたいという気持ちは決して誰にも奪うことができない宝物だと気づいたとき、妻への思いを噛みしめることができ、彼は本当の意味でのいい男になれるのです。これは、亡き妻が生きた人生が、遺された夫を救う物語。ラブストーリーでもあり、男の成長物語でもある。最後に見せる幸夫の表情がとても素敵な作品です。(text:June Makiguchi)
2016年10月25日六本木ヒルズのクリスマスイベント「Artelligent Christmas 2016」が、六本木けやき坂通りのイルミネーション「けやき坂 Galaxy イルミネーション」の点灯を皮切りに11月14日から12月25日まで開催される。「けやき坂 Galaxy イルミネーション」は、けやき坂通りを約400mに渡り約120万灯の光で彩る壮大なイルミネーションで、時間ごとに寒色系と暖色系の異なる2種類の明かりが楽しめる。例年人気な白×青の寒色系カラー「スノー&ブルー」はそのまま、今年は暖色系の「キャンドル&レッド」カラーを新たに琥珀色を基調とした「キャンドル&アンバー」に変更し、力強くかつ温かな光でけやき坂通りを染め上げる。また、所定のQRコードを読み込み、色を選択することで、対象の木に吊されたパワーストーンの色を変更できるスマホとの連動企画も実施。色に応じた占いも楽しめる他、携帯フォトフレームもゲットできる。六本木ヒルズの玄関口にある66プラザには、1,200個の白熱球とガーランド、約180個のプレゼントボックスで装飾された高さ7.5メートルの巨大クリスマスツリーが登場。ツリーは、グリーン、レッド、シャンパンゴールドなどクリスマスカラーを中心とした色使いとなっており、聖夜の訪れを感じさせる。11月18日からウェストウォークでは、“光の風船”を使ったイルミネーションが登場。光を乱反射する風船に特殊な電子回路を閉じ込めることで、雪の結晶や星などのクリスマスモチーフが宙を漂うような幻想的なツリーに仕上げている。また、“光の風船”は持ち持ち帰りも可能。さらに、11月26日からは今年で10回目となる「クリスマスマーケット」を開催。世界最大と言われるドイツ・シュツットガルトのクリスマスマーケットを再現したマーケットには、ドイツのクリスマスアイテムを展開するケーテ・ウォルファルトをはじめ、1,000種類以上のクリスマス雑貨やドイツ料理を楽しめる店など合計11店舗が並ぶ。また、今年は10周年を記念した特別メニューやオリジナルマグカップもラインアップされる。その他、期間中六本木ヒルズ内では、クリスマスコンサートや“もみの木ショップ”、クリスマスカードを送るイベントなどを開催。ヒルズ展望台では17年1月29日まで、星空をイルミネーションで再現した「星空のイルミネーション」も行われる。
2016年10月20日『おくりびと』以来7年ぶりの映画主演となる本木雅弘と、『ゆれる』『夢売るふたり』などの西川美和監督が初タッグを組んだ『永い言い訳』。10月19日(現地時間)、第11回ローマ国際映画祭のオフィシャルセレクションとして招待された本作の公式上映が行われ、本木さんと西川監督がそろって登場した。あの有名野球選手と同じ読みを持つ、人気作家・津村啓こと衣笠幸夫(きぬがささちお)。妻・夏子が旅先で不慮の事故に遭い、親友とともに亡くなったと知らせを受けるが、幸夫は涙を流すことさえできず、世間に対して悲劇の主人公を装うことしかできなかった。そんなある日、妻の親友の遺族――トラック運転手の夫・陽一とその子どもたちに出会った幸夫は、ふとした思いつきから、幼い彼らの世話を買って出る…。本作のヨーロッパプレミアともなった今回のローマ国際映画祭。レッドカーペットで、上映への期待を問われた西川監督は、「文化も違いますし、どのように主人公の人物像を捉えられるのかということが、半分怖いような気持ちです」と緊張の面持ちで語っていた。だが、監督の心配は杞憂に終わり、上映会場400席は満席に、終映後も場内から割れんばかりの拍手が鳴りやまなかった。また、上映後、登壇した本木さんは、「イタリア語で挨拶をしようと思っていましたが、映画に夢中になってしまい、すっかり忘れてしまいました」と茶目っ気たっぷりに挨拶。「こんなに自分の国とは離れた場所で上映されて、皆さんが物語に集中してくださっている、映画がつないでくれるものというのは、素晴らしいものだなと改めて実感しました」と語り、「上映の機会をくれた映画祭の皆さん、遅い時間にも関わらず、映画をご覧になってくださった皆さんに本当に心から感謝いたします。いい記念になりました」と感無量の様子で謝辞を述べた。また、西川監督との仕事について聞かれた本木さんは、「だいたいの方が、見られたくない感情を暴き出す作風の監督だと思っていると思いますが、今回そんな西川さんが絆が壊れていく話ではなく、そこから他者とつながっていき、人間が変わっていくきっかけが生まれるという優しさが加わったところが新鮮に思えたので、ご一緒してとてもよかったと思っています」と、監督への熱い思いを吐露。すると、初タッグで長期間の撮影をともにしてきた主演俳優の温かい言葉に、西川監督が思わず涙を浮かべるひと幕もあった。本作は一般市民が審査を行う同映画祭で、日本映画唯一の招待作品となっており、現地時間22日に発表される最高賞にあたる観客賞にも大きな期待がかかっている。『永い言い訳』は全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)
2016年10月20日「ぴあ」調査による2016年10月14日、15日のぴあ映画初日満足度ランキングは、『ゆれる』『夢売るふたり』などの西川美和監督が自らの小説を映画化した『永い言い訳』がトップに輝いた。その他の画像本作は、本木雅弘を主演に迎え、妻を突然のバス事故で失うも、涙を流すことができなかった人気作家の主人公・衣笠幸夫が、同じ遺族との触れ合いを通して人生を取り戻していく様を描いた作品。これまでも西川監督の作品は、鋭い人間描写が高く評価されてきたが、本作でも出口調査では「人間のきれいな面も汚い面もきちんと描かれていた」「淡々と進んでいるように見えて、感情の揺れがすごくて引き付けられた」「共感する部分もあればどこかで否定したくなる部分もあった。心の奥に語りかけてくる映画」「幸夫のだめな部分、情けない部分に加え、激しさ、怒りが表現されるたびに引き込まれた」など丁寧な心理描写にコメントが集まった。幸夫は、同じバス事故の遺族の幼い兄妹、真平と灯(あかり)の面倒をみることで、これまでにない幸福感を味わう。しかし一方で、自身の愚かさにも気付いていく。そんな幸夫の言動は、特に男性の観客から共感を得たようで、「主人公の都合のいい行動も、理解できてしまった」(23歳、男性)、「主人公のダメ男っぷりは、世の男性には少なからず共通するところがあるのでは?と思い、自分自身を戒めたくなった。自分を大切にしてくれる人を大切にしなければならないと心から思わされた」(28歳、男性)といった声が聞かれた。兄妹との出会いにより、幸夫が人生観を変化させていく一方で、兄妹もまた、母を亡くした悲しみを抱えながらも、少しずつ成長をしていく。そんな兄妹には、子役の藤田健心と白鳥玉季が扮しており、観客は「子供の視点も上手く表現され、子役もとても良かった」「子役の演技が素晴らしい。自然で心に残る」「重いテーマの中で、子役の女の子(白鳥)の演技が大人と対照的で目立っていた」などの感想を寄せた。なお、満足度ランキングは、人気を博したSFロボットアニメの劇場版『ゼーガペインADP』が2位に、大ヒットSFアクション・コミックを3DCGアニメで映画化した『GANTZ:O』が3位に入っている。(本ランキングは、10/14(金)、15(土)に公開された新作映画6本を対象に、ぴあ編集部による映画館前での出口調査によるもの)『永い言い訳』公開中
2016年10月17日俳優の本木雅弘が、16日に放送された日本テレビ系バラエティ番組『行列のできる法律相談所』(毎週日曜21:00~21:54)にゲスト出演し、東野幸治に苦しめられた過去を明かした。27年前、東野と今田耕司らがMCを務めていた毎日放送『4時ですよ~だ』に本木もMCとして出演することに。オンエアでは笑いのあるやりとりが繰り広げられていたが、裏ではアイドル出身の本木に共演者は敵意むき出しだったそう。その中でも東野はレベルの違う怖さがあり、あいさつしても目を合わせずに不気味な笑みを浮かべて無視。本木は精神的に追い込まれて極度の東野ストレスから吐いたこともあるという。今回、番組で東野と再会した本木は「東野さんは私の存在を抹殺しているオーラをものすごく出していた」と告白。東野が「アイドルの人と仕事したことないから、どう接したらいいかわからなかった。あいさつされても前を見てニヤニヤするしかできなかった」と釈明すると、「私には不気味な笑みっていうことしか…あんなに人間のおぞましさを見せつけられたのは初めてで」と当時の恐怖を振り返った。そして本木は、「若気のいたりとはいえ失礼な態度をとっていたことをおわびしたいのと同時に、あの頃見せられた人間の非情さというか、それがその後の役者人生にいい引き出しとなって定着した」と明かし、「今回の映画でも相当いけすかない嫌な男を演じているんですけど、私の中では東野さんをモデルにした」と公開中の映画『永い言い訳』の役のモデルにしたと告白。「そのことに対してのお礼も同時に申し上げたい」と嫌みを交えて話した。さらに、「今は大丈夫になった?」と聞かれると、数秒の沈黙の後に、「これから先も、嫌な人間を演じるときは東野さんのことを永遠に思い出しながら」と本木。東野は「やかましいわ!」とツッコんだ。
2016年10月17日映画『永い言い訳』の公開記念舞台挨拶が15日(土)都内で行われ、主演の本木雅弘、竹原ピストル、藤田健心、白鳥玉季、池松壮亮、西川美和監督が登壇。不倫をしている男を演じた本木さんを、竹原さんと池松さんが取り合う一幕があった。映画『ゆれる』『ディア・ドクター』『夢売るふたり』の西川監督による、直木賞候補となった自らの小説を映画化。人気作家・津村啓こと衣笠幸夫(本木さん)は、妻・夏子(深津絵里)を突然の事故で失うが、まさにそのとき、幸夫は不倫相手と密会中。夏子の死に一滴の涙も流すことができなかった。そんなある日、事故で亡くなった夏子の親友の父親(竹原さん)とその子ども(藤田さん・白鳥さん)たちに出会い、ふとした思いつきから幼い彼らの世話を買って出るのだが…。池松さんの低音ボイスに「ヤバいね、声素敵だね」と惚れ惚れする本木さんは、池松さんから“職人のような人”と評され「色々なことを極めている。次に会ったら人として敵わないような存在になっているような気がする」と褒められると「池松さんこそ、職人、というか天才でしょう」と返礼。劇中で池松さんがタックルしてくるシーンを挙げて「本番では、タックルしてくる中で私のお腹が見えないようにシャツでサッと隠してくれた」と告白し、これに池松さんも「本木さんが『お腹が見えたら恥ずかしい』とかうるさいものだから…隠すしかないと思った」と気遣いを打ち明けた。そんな2人の交流を羨ましそうに眺めていたのは竹原さんで「本木さんは僕といるときは僕を可愛がってくれて優しくベタベタしてくれるけれど、スタッフ陣のメールによると、池松さんといるときは池松さんとイチャイチャしているらしい。僕と池松さんのどっちが好きなのかはっきりしてほしい!」とジェラシー丸出しで、本木さんに迫った。当の本木さんは「撮影が終わって名残惜しい感じもあって、竹原さんのライブにもお邪魔しました。その興奮が未だに残っています」と思わせぶりなことを言いつつも「(竹原さんが)本妻、(池松さんが)愛人!」と役柄同様のナンパぶり。さらには西川監督に「池松さんのように、能力も精力もある役者を目指して修行します」と宣言するなど、竹原さんと池松さんを手の平で転がしているようだった。『永い言い訳』は全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)
2016年10月15日俳優の本木雅弘が、あす16日に放送される日本テレビ系バラエティ番組『行列のできる法律相談所』(毎週日曜21:00~21:54)に出演。因縁の東野幸治と、27年ぶりに対面する。本木は27年前、ダウンタウンがメインを務めていた関西の人気番組『4時ですよーだ』(MBS)で、東野や今田耕司ら若手芸人が集結する中で、突如MCに抜てき。当時東野は、アイドル出身の本木に冷たく、無視する態度もとっていたそうで、本木はアウェイの現場に慣れずに孤立してしまい、"東野ストレス"に悩まされて、別の映画の現場で吐いてしまうこともあったという。そして、今回東野と27年ぶりの対面。本木は「人間のおぞましさを見せつけられたのは、初めてで…東野さんの態度は自分の存在が消されたようだった。東野さんに会わなきゃいけないと思うと、眠れなくて、生霊がいるんですよ」と、当時を振り返る。また、自身も失礼な態度をとっていたといい、「お詫びしたいのと同時に、あの頃見せつけられた、人間の非情さ、そういったものが私の役者人生にいい引き出しとなって蓄積したので、御礼も同時に申し上げたい」と伝える。それでも本木は、東野に「力量がなかった」と指摘すると、スタジオで言い合いとなり、東野が本木に突進する。この日の放送は、後藤輝基がMCを務め、他にも、IMALU、湯山玲子、宮迫博之、渡部建、磯野貴理子が出演。弁護士軍団は、北村晴男、菊地幸夫、本村健太郎が登場する。
2016年10月15日めんどくさい男である…。本木雅弘は自意識過剰であることを自認し、それを公言する。他人に「自意識過剰」と指をさされることが最も恥ずかしいことともいえる現代社会において。一見、それは潔いことのようにも見えるが、当人は「ねじれた自分を正直に見せている“フリ”をして、『だから簡単に変われないからね!』と言い訳してる。ある種の自己防衛なんですよ」と自嘲気味に笑う。この客観的な視点こそ自意識過剰な男ならでは!なるほど、確かにねじれてる。そんな本木さんが、絵に描いたような自意識過剰のタレント作家で、不倫相手と密会中に妻を亡くしながら、葬儀では自らが世間にどう見えるかを気にし、“突然、最愛の妻を失った悲劇の男”を装い、その実、妻の死に直面しても一滴の涙さえも流せずいるという、これ以上ないほど面倒な男を演じた映画『永い言い訳』がまもなく公開となる。ゆがんだ自意識、コンプレックス、自己顕示欲...この面倒だけど、確実に自分を形作っているものたちとどう向き合い、どう付き合い、歩みを進めていくのか? 50代を迎えて掴んだかすかな答えのようなものとは?これからお届けするのは、映画のプロモーションというよりも、本木雅弘の長い、長い、長い言い訳である。準備に少し時間がかかったせいか、本木さんは予定時間よりほんの数分遅れて現れたが、インタビュールームに入るなり、何度も「お待たせして申し訳ありません」と丁寧に頭を下げ、スタッフに「遅れた分は終わりの時間を延ばしてくださいね」と申し出る。そして、テーブル1枚を挟んでのこちらとの距離に「近い!」と漏らし、自らテーブルを動かして慎重にインタビュアーとの距離を決める。この一連のやり取りだけで、彼の人柄はもちろん、他人との距離と関係性の“詰め方”が見えてくる。こうして、インタビューは始まった。【本木雅弘の人間性と主人公・衣笠幸夫の類似とずれ】幸夫はねじれた自意識やコンプレックスを持ちつつ、妻の死後、妻と共に亡くなった親友の遺族である大宮家の父・陽一(竹原ピストル)と子どもたちと接する中で、少しずつ変わっていく。原作となる同名の小説も自ら執筆している西川美和監督は映画完成後「本木さんこそ幸夫であり、幸夫こそ本木さん」と語っている。一方で本木さん自身は、自らの持つ“醜さ”と監督が幸夫に求めている情けなさに、微妙なずれを感じたという。「私自身も、監督が原作小説の中で幸夫について書いているように『自意識の度合いは激しいのに、健全な範囲での自信に欠けている』のは事実で、面倒な両面性を持ってます。そこに葛藤していく姿を見てみると、実は幸夫は、本人が気づかないだけで根底には素直な心を持ってるんです。大宮家の面々と触れる中で内心妻の思いに打たれている。でも私自身は…そういう素直さがなく、愛情表現を拒む意固地さがあるというか、もっと投げやりなんですよね(苦笑)」。自意識過剰なコンプレックスにあふれたダメな男――そんなイメージを自らさらすのは「半分は自己防衛」と言い放つ。「『できない!』『走れない!』と言った上で、懸命に突っ走る。3等賞になったときの言い訳を先に作っとかなきゃって意識ですよ(笑)。でも、密かにこの作品で、自分のそういう“セコさ”“えげつなさ”を出してしまおうか?という挑戦をしてみるかって意識はありましたね。ただ、僕がそのまま自然に幸夫をやると、怒りの部分がもっと強く出ると思います。自分に、周囲に苛立って、ちゃぶ台をひっくり返すような自暴自棄になっていく。でも、監督が求めたのは、怒りよりも哀しみなんですね」。本木さんが、例として挙げたのは、終盤の大宮家での鍋のシーン。トラック運転手の父・陽一に代わり、大宮家の子どもたちの世話を見るようになった幸夫。だが作家としての執筆活動もある幸夫に気を使った陽一から、子どもたちの世話の代替案を提案されると、自分の居場所を失ったような気持ちになり、途端に反発する。「居場所を失うような気がして追い詰められ、彼らの無垢な心に触れるほど、自分の中の毒々しさとのギャップを感じて混乱していく。本当は素直になれるチャンスなのに、自分で台無しにしちゃう(苦笑)。そこで監督から言われたのは、単にちゃぶ台をひっくり返すんじゃなく、そこに見たくない自身の傷と対面してしまう恐怖、無様な自分に接吻するほど近づいていくことへの怯えがほしいと言われました。言葉はきつくなっていくけど、同時に消え入りそうになっていく気持ちを混ぜてくれと。自然な僕自身だったら、きつい言葉を吐いて、そんな自分を俯瞰して『あ~あ、またやっちゃってるよ』って心で叫びながらもさらに荒れるとなりそうなところで、幸夫は本当の意味で自分を葬り去りたいような気持ちにもだえるんです。あれは監督の調整がなければ出来なかったことだと思います」。妻の死にうまく向き合えず、涙もこぼせない男。本木さんにとって本作は『おくりびと』以来、7年ぶりの主演映画となるが、『おくりびと』がいかに死者をおくり出すかを描いているのに対し、本作は「残された者たちの苦しみ――それでも、死者に報いるためにどう生きていくか?死者ではなく、死に貼り付いている“生”に重きを置いた映画だと思います」と語る。「私自身、この映画と原作をひとつのセラピーのようなものとして受け取り、心が軽くなった部分はあると思います。たかが、されどと自問自答を繰り返しながら生きる中で、自分自身が人生そのものなのではなく、不確かでも、他者との間に生まれ、見えてくる光のような、漂う匂いのような、風のようなもの――それこそが人生である。抽象的だけどリアルなその捉え方は、案外大事なことだと思います。『愛するべき日々に愛することを怠ったことの代償は小さくはない。人は後悔する生き物だということを、頭の芯から理解してるはずなのに、最も身近な人間に対して誠意を欠いてしまうのは、どういうわけなんだろう?』というフレーズにやられ、『ですよねっ!』って思いましたよ(苦笑)。心の中で感じていれば、相手も感じ取るはずだと思って、無償の愛ではなく、“無言の愛”を強要していたんですよね。この作品を通じて、少し、実人生が滑らかになったんじゃないでしょうか(笑)」。約1年の時間を費やして制作された本作の撮影のさなかに、本木さんは50歳の誕生日を迎えた。いまなお「自意識過剰のめんどくさい自分」を抱えつつ、それでも、若い頃と50代を迎えたいまとで、自分の中に起きた変化を認めている。「そりゃ10代の頃から人目にさらされてきて、その視線に慣れてしまった部分はあります。職業柄、自意識からは逃れられないし、もはや、それなくして自分は成立しないとも思ってる。でも役者として役を与えられたとき、その瞬間だけでもそのキャラクターに没頭すればいいのに、勝手に実の自分とのギャップを感じて思わず自分と向き合っちゃう。特に偉人役をいただくと、結局、ギャップばかりが大きくなって、わざわざ傷つくということを繰り返している(苦笑)。もうちょっと上手くに役に乗り移っていく方法があるんじゃないか?50代でそれを見つけたいって遅いかあ(笑)。実際、この映画の撮影中に50歳を迎え、何だか、少しおおらかになれるような予感はありました。以前から『ほどほどに希望して、人生を楽しくあきらめていく』って言ってましたが、その境地に少しずつ近づけているのかな?期待はするけどそこには固執しない。ただのあきらめではなく、ちゃんとそこで面白がる。達観と諦観が混ざった感じを目指してます。いい意味で、現場、現況に身を投げられたらいいのかなって」。そんな風に思えるようになったのは、周りの共演者の存在も大きいのかもしれない。今回でいうと、竹原ピストル、池松壮亮らの存在から強い刺激を受け取ったという。「これも結局自意識の話なんですが(笑)、撮影前のお祓いでメインキャストや監督が玉串を奉納するんです。あれが僕はすごく好きで、数メートル歩いての二礼二拍手一礼に個性が出る。僕自身、そうやって誰かに見られてるって意識が働くし、みなさんきっと『本木は、きちんとしてる』と思っているだろうから(笑)、その期待に応えるべく自然な感じを装って姿勢がいいようにコントロールしてる自分がいるんですよ(笑)。そんな中で、竹原さんは『あ、僕ですか?』ってスタスタっと出て行って、礼をして『パンパーン!』と拍手したんです。それは僕がいままで聞いた中で最もテンポが速く、スコーンと響く清々しさのある拍手でした。自意識をイジイジとこねくり回してる自分となんのてらいもなく清々しさを響かせた竹原さん。まさに陽一と幸夫だなって思いましたね」。池松さんが演じたのは、幸夫の担当編集者。決して共演シーンが多いわけではないが、本木さんが衝撃を受けたのは、お芝居における力の抜き具合!「池松さんが『本番で100%の力でやると暑苦しいから、80%を目指します。もっと言うと、テストの感じに戻れるのが理想』と言っていて、大人だなぁと(笑)。自分は古い時代の役者なので、100%どころか、120%込めなきゃ何も焼き付かないって教えられてきたし、気負ってないフリして、気負ってなきゃダメだって思ってる自分がいたんですよね。池松さんは、どこでどうチューニングしていまに至ってるのか…?今回のような冷静な役だけでなく『セトウツミ』とか、少しだけハジケるようなところがある役でもそうなんですよね。一見、低温で脱力だけど、ちゃんとメリハリを感じる。それはデビューが『ラストサムライ』だからなのか…(笑)。すごいなと思います」。他者と触れ合い、自意識やコンプレックス、自己顕示欲にもがきつつ、前に進んでいく。「おそらく、自分が抱えている劣等感と向き合うのが嫌いじゃないんだと思う。どこかでその劣等感を打ち消したいという思いで、自己とも仕事とも格闘する。そんな中、やはり他者との出会いが気付かせてくれるものは特別に有難いと思っていますよ」。(photo / text:Naoki Kurozu)
2016年10月14日本木雅弘を主演に迎え、西川美和監督が自身の小説を映画化する最新作『永い言い訳』が、いよいよ10月14日(金)より公開される。このほど、主演の本木さんと西川監督の撮影中のやりとりをとらえた貴重なメイキング映像が解禁。西川監督の要求に、あの名優が「できません」と苦戦していることが分かった。人気作家の津村啓こと本名・衣笠幸夫(本木さん)は、妻の夏子(深津絵里)が旅先で不慮の事故に遭い、親友とともに亡くなったと知らせを受ける。まさにそのとき、不倫相手の編集者・福永(黒木華)と密会していた幸夫は、世間に対して悲劇の主人公を装うことしかできない。そんなある日、妻の親友の遺族であるトラック運転手の夫・陽一(竹原ピストル)とその子どもたち(藤田健心&白鳥玉季)に出会った幸夫は、ふとした思いつきから幼い彼らの世話を買って出ることに…。人を愛することの“素晴らしさと歯がゆさ”を、西川監督らしいリアルで毒の利いた演出で描き、観る者の感情をかき乱す本作。今回公開されたメイキングは、本木さん演じる幸夫が、掴みかけた幸せを自ら台無しにしてしまう、中盤の核となるシーンの裏側だ。そのときの幸夫の心情について、西川監督から繊細な演出を受ける本木さん。神妙な面持ちで監督の言葉に耳を傾け、相づちを打っていたものの、やがて自信なさげに「できません」と言う本木さんに、すかさず「できます!」と励ます監督。そのやりとりが微笑ましく、なぜか2人ともチョコ系アイスをほおばっているのも印象的。監督の演出を真摯に受け止め、セリフに込める想いを自分のものにするため、ニュアンスを細部にまでわたり追求する本木さんの高いプロ意識が垣間見えると同時に、本木さん自身の愛らしい性格がにじみ出る映像ともなっている。以前より、西川監督の演出に関して「サディスティック」と語る本木さんだが、“Sッ気”に満ちた西川演出は愛あればこそ。作品にとっても、俳優にとっても、なくてはならないものといえそうだ。『永い言い訳』は10月14日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年10月13日自転車に乗っていて車がそばをすごいスピードで通りすぎたとき、母親が突然死んでしまうドラマを見ているときなど、ふと頭によぎるのが「自分が死んでしまったら、家族はどうなってしまうのか?」という不安。ママとしては、突然自分がいなくなってしまったあと、夫や子どもがどうなるか気になりますよね。映画『永い言い訳』では、突然妻を亡くした男性の姿が描かれています。ママ不在で起こる、一番怖いことが「アナフィラキシーショック」映画の主人公は、バス事故で突然妻を亡くした小説家。しかも妻を全く愛していなかったという不幸な男が、亡くなった後から妻のことを深く思い、愛していたことを思い出し、人生を再生させていく物語です。妻の親友もバス事故で一緒に亡くなり、その親友一家が、今回「ママがいなくなった家庭」として、注目したいポイントです。ママを突然失った家庭に起こる出来事、最初の災難が、「アナフィラキシーショック」。親友一家には、小学生6年生の男の子、保育園に通う5歳の女の子がいて、女の子はエビとカニのアレルギーでした。お父さんは知らずに食べさせてしまい、「アナフィラキシーショック」に。女の子は、急きょ病院に運ばれることになってしまいます。保育園の送り迎えや受験の準備など、ママがいないといろいろな問題が第2の災難は、「保育園のお見送り&お迎え問題」。親友一家は、パパが超距離トラックの運転手で、仕事に出たまま数日戻らない日もたまにあります。それまでは母親が送り迎えをやっていたわけで、いなくなったとなれば、お迎えが小学生の男の子の仕事になってしまいます。そして迎える第3の災難が「中学受験の問題」。男の子は、妹の世話や送り迎えが忙しく、塾を休んでしまったり授業に遅れてしまったりで、目標にしていた中学受験が難しくなってきます。パパも、一番の頼りだったママが突然いなくなり、心にぽっかり穴が開いてしまったかのような状態に。精神的なダメージが大きく、目の前の家族の状態を冷静に受け入れることができていません。子どもの体や病気、保育園のことをパパと共有しておくほとんどの家庭では、子どもまわりのことはママが主導権を握って、パパが知らないことも多いのではないでしょうか。さしずめアレルギーぐらいは知っていても、食事のときに、「エビかカニが入っていませんか?」と確認するのは、ほとんどがママの役目だと思います。普段から、子どもの体質やかかりやすい病気、病気になったときにどう対処するのか(かかりつけ医はどこか)を共有して、医者通いなどはたまにパパにお願いするなど、お互いが同じ立場から、子どもの体について知っておくことが大切になります。保育園の送迎問題も同じ。普段は園の送迎はママに任せきりだとしても、パパが代休の時や朝夕の時間に余裕がある時は、代わりに送り迎えをしてみて、「登園時間はいつまでか?」「最大何時まで預かってくれるか?」「準備するものは?」「どんなふうに受け渡すのか?」など、送り迎えや園についての基本的なことを共有することも大事です。受験に体する備えは、貯蓄が一番の安心ママ不在が受験に与える影響は、経済的・時間的な制約ができてしまうことです。小学校高学年となると塾には1人で通えますが、ママがいなくなることで、お弁当を準備する負担や、兄弟の世話をする負担がかかってしまいます。こんなときのために、近隣に住む祖父母たちに頼れるよう上手な関係作りや、祖父母が近くにいない場合は、送り迎えなどがお願いできる「ファミリーサポート」などのシステムについて調べておくことも必要かもしれません。また中学受験は、ある程度お金がかかるもの。ママがいなくなった家庭では、パパも多少仕事をセーブしなくてはいけないので、収入面にも影響は出てきます。そうなったときに困らないためにも、普段から定期的な貯蓄も必須だと言えます。妻として見られたくないものは、日常的な断捨離と整理整頓をここからは、「妻」としてやっておくべきことについてです。映画の中で、主人公の小説家の男性は、亡くなった妻の遺品のスマートフォンから、あるものを見つけてしまいます。「もう愛していない。ひとかけらも」というメッセージでした。妻が誰宛に書いたものか、もしくは自分自身に問いかけたものか、真意は分かりませんが、これを見た男性は自分宛に書いたものと思い、激しく動揺してしまいます。自分が亡くなった後に、スマートフォンはもちろん、手帳や日記、手紙など、いろいろ詮索され、自分の思いとは違った形で人を傷つけたり、ショックを与えたりこともあるかもしれません。そんな悲しさ、もどかしさを招かないためにも、プライベートで見られたくないものは、必要なくなったら随時捨てたり、整理したりすることも大切。そういう意味でも、断捨離や整理整頓を、定期的に行うことは意味があるのかもしれません。家族そろって過ごす幸せ、家族の愛を再確認できる映画映画『永い言い訳』を、ママ的、そして妻的目線から紹介しましたが、この作品は、ママ世代にとても突き刺さる映画だと思います。日々家事や子育てに追われているママは、まわりから評価されたり、今の暮らしの幸せというものを実感できることが少ないかもしれません。この映画を通じて、人の死によって、もう元に戻すことはできない生活を振り返りながら、新たな人生を進むことの大切さ、愛することの美しさを改めて再確認できると思います。そして、家族そろって過ごせることのささやかな幸せや、何も起こらない普通の生活がいかに素晴らしいかを実感して欲しいです。また、主人公を演じる本木雅弘さんの魅力も見どころのひとつ。実生活では子育て経験がありながらも、劇中では初めて子どもに触れる不器用な小説家を演じています。子どものような一面を残した愛嬌たっぷりかつダメさのある男性役が、はまり役とも言えます。妻が死ぬ前と後で、姿も内面も大きく変化しますが、どちらもとても魅力的でセクシーです。1人はもちろん、ママ友同士で、夫婦で観るのもおすすめの映画『永い言い訳』を、ぜひチェックしてみてください。『永い言い訳』原作・脚本・監督:西川美和出演:本木雅弘、竹原ピストル、深津絵里、池松壮亮、黒木華ほか配給:アスミック・エース10月14日(金)より全国ロードショー©2016「永い言い訳」製作委員会<文・写真:フリーランス記者武田 由紀子>
2016年10月13日『ゆれる』『夢売るふたり』の西川美和監督が、直木賞候補となった自らの小説を本木雅弘を主演に迎えて映画化した『永い言い訳』。このほど、本木さん演じる妻を亡くした主人公の幸夫が、同じく妻と母を亡くした大宮家で初めて留守番を任される本編シーンの映像が解禁。幼い保育園児に、すっかり翻弄されていることが分かった。テレビにも出演する人気作家の津村啓こと本名・衣笠幸夫(本木さん)は、長年連れ添った妻・夏子(深津絵里)が親友のゆき(堀内敬子)とともに、旅先のバス事故で亡くなったという知らせを受ける。だが、世間に対し、「妻を失った悲劇の主人公」を装うことしかできない幸夫は、ある日、ゆきの遺族と出会う。妻の死に憔悴し切ったトラック運転手の父親・大宮陽一(竹原ピストル)と、母を亡くした幼い兄妹。幸夫は、ふとした思いつきから幼い彼らの世話を買って出る。子どもを持たない幸夫は、誰かのために生きる幸せを初めて知り、虚しかった毎日が輝きだしたかに思えたが…。アカデミー賞外国語映画賞を受賞するなど、大きな話題を呼んだ『おくりびと』から、7年ぶりの映画主演となる本木さんを中心に、ミュージシャンの竹原ピストル、池松壮亮、黒木華、山田真歩、堀内敬子、深津絵里など、屈指の実力派俳優が脇を固め、ひとときも見逃せない緊張感と、人間のずるさや滑稽さ、そして温かさを描き出した本作。今回は、本木さん演じる人気作家の幸夫が、団地暮らしの大宮家の長女・灯(白鳥玉季)と過ごす初めての留守番シーンが公開された。母を亡くした大宮家の子どもたちは、中学受験を控えた小5の長男・真平(藤田健心)と、保育園に通う妹・灯の2人兄妹。それまで幸夫は、幼い子どもたちと関わる機会などなく、接し方もまるで分からない。初めて面倒を見ようとするも、距離感の取り方がどうも難しい様子。恐る恐る灯に話しかけてみても、灯の反応は冷たく、幸夫の買ってきた親子丼を少し口にしたかと思えば、すぐにテレビの前に座ってしまう。そして、灯のお気に入りのアニメ「ちゃぷちゃぷローリー」がはじまると、もう幸夫の声は聞こえない。なんとかして灯とコミュニケーションをとろうと懸命に話しかけるも、無視され続ける幸夫…。子ども相手にすっかり翻弄される本木さん演じる幸夫の、ちょっぴり悲壮感が漂う(?)姿が印象的なシーンとなっている。『永い言い訳』は10月14日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年10月12日