近年、質・量ともに高水準を誇っているアニメ・特撮映画は、アカデミー賞をはじめ、国内外の賞を受賞することも多く、言うまでもなく日本映画の重要な一角を占めるジャンルへと成長した。今年は『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』や『ONE PIECE FILM Z』などの注目作が続々と公開され、劇場に足を運ぶ回数が増えたアニメファンも多かったのではないだろうか。そこで今回は、年の瀬の総決算として「2012年公開のアニメ・特撮映画でもっとも面白かった作品」を女性406名に聞いてみた。>>男性編も見るQ.2012年公開のアニメ・特撮映画でもっとも面白かった作品は?(単一回答)1位『おおかみこどもの雨と雪』 30.1%2位『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』 17.0%3位『劇場版 TIGER & BUNNY -The Beginning-』 12.3%4位『るろうに剣心 明治剣客浪漫譚 新京都編 後編』9.7%5位『映画 ONE PIECE FILM Z』6.8%6位『ももへの手紙』 5.4%7位『マダカスカル3』 4.0%8位『メリダとおそろしの森』 3.3%9位『映画 図書館戦争 革命のつばさ』 3.2%10位 『宇宙刑事ギャバン THE MOVIE 』 2.8%次点 『探偵コナン 11人目のストライカー』2.2%1位は、『時をかける少女』で国内外のアニメの賞を総なめにし、『サマーウォーズ』に続く細田守監督の最新作『おおかみこどもの雨と雪』。親子をテーマにしているだけあって「母親の強さを学んだ!映像も綺麗でよかった」(24歳/金融・証券/事務系専門職)という声が大部分を占めた。感動的なストーリーとともに、宮崎あおい、大沢たかおといったキャストも女性には惹きになったようで1位を獲得。2位は、テレビシリーズはもちろん、前作からも大幅に舵を切った『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』。「予想外の展開にびっくり!」(30歳/その他/その他)というように、予想の斜め上をゆくストーリーはファンのみならずさまざまな考察や議論を巻き起こし、来るべき最終章・第4作へ向けての期待感を大幅に引き上げる仕上がりで、劇場公開後1カ月で興行収入45億円を記録。そして、3位は2011年に放送されたヒーローアクションアニメの映画化作品『劇場版 TIGER&BUNNY-The Beginning-』は、テレビシリーズの第1話と第2話をベースに、新作カットや第2話と第3話の間となる新規エピソードも描いている。やはり女性票が圧倒的で「テレビアニメを全部見ていた自分でも楽しめる内容だった」(23歳/医療・福祉/販売職・サービス系)という声が寄せられている。■総評男性編では2位だった『おおかみこどもの雨と雪』は、ハートウォーミングなストーリーが支持を集め、1位に。興行収入では2位の『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』や5位の『映画 ONE PIECE FILM Z』に届かないものの、11月末の時点で観客動員数341万人を突破、興行収入は41.8億円を記録。今年の代表作として挙げる人はこの2作を上回っている。細田監督は制作にあたり「1人の女性が、恋愛・結婚・出産・子育てを通じて自立する過程」を描いたと語っており、2時間で13年間という"時間"を丸ごと描き出すというアニメーションという手法だからこそ実現可能なエンターテインメント作品となった。ニュータイプのヒーローアニメとして話題を集めた『劇場版 TIGER & BUNNY -The Beginning-』も女性人気が高かった作品。現在は第2弾『劇場版 TIGER & BUNNY -The Rising-』の制作が進められており、テレビシリーズのその後を描く完全新作になるという。テレビアニメの劇場版が多くランクインした男性編と異なり、ディズニー作品『メリダとおそろしの森』、ドリームワークス・アニメーション作品『マダガスカル3』もランクインしている女性編は実にバラエティ豊か。年末年始の休日を利用して、ランキング内の見ていない作品をチェックするのもいいかもしれない。(文・塩澤真樹/C-side)調査時期:2012年12月6日~20日調査対象:マイナビ ニュース会員調査数:女性406名調査方法:インターネットログイン式アンケート■関連リンク【女性編】『100万回生きたねこ』や『大奥』など12月公開"お正月映画"の中で最も期待度の高い作品ランキング【女性編】No.1ヒーローアニメランキング、1位はあのキャラ!!最新作公開記念! 劇場版『ONE PIECE』ランキングTOP10発表完全版(画像などあり)を見る
2012年12月30日近年、質・量ともに高水準を誇っているアニメ・特撮映画は、アカデミー賞をはじめ、国内外の賞を受賞することも多く、言うまでもなく日本映画の重要な一角を占めるジャンルへと成長した。今年は『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』や『ONE PIECE FILM Z』などの注目作が続々と公開され、劇場に足を運ぶ回数が増えたアニメファンも多かったのではないだろうか。そこで今回は、年の瀬の総決算として「2012年公開のアニメ・特撮映画でもっとも面白かった作品」を男性363名に聞いてみた。>>女性編も見るQ.2012年公開のアニメ・特撮映画でもっとも面白かった作品は?(単一回答)1位『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』 32.7%2位『おおかみこどもの雨と雪』 17.6%3位『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ』前編・後編 10.3%4位『宇宙刑事ギャバン THE MOVIE』 7.5%5位『探偵コナン 11人目のストライカー』6.8%6位『映画 ONE PIECE FILM Z』6.5%7位『宇宙戦艦ヤマト2199』6.0%8位『機動戦士ガンダムUC episode5「黒いユニコーン」』5.8%9位『009 RE:CYBORG』3.2%10位 『ベルセルク』黄金時代篇I・II 3.0%次点 『アシュラ』2.9%1位は、公開からわずか9日間で200万人を動員した『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』。本作は「かつてテレビで見たエヴァが、新たな表現と映像美でよみがえった!」(25歳/その他/その他)という声のとおり、テレビシリーズ中盤の流れを踏まえつつも大幅に新展開へと舵を切った第2作『破』を経て、まったく新しい第3作となった。テレビシリーズに登場しない使徒や新キャラクターの活躍、そして衝撃の展開はファンだけでなく、その外側の人々も巻き込み、大きな話題となった。2位はアニメファンからの評価が高い『時をかける少女』や『サマーウォーズ』を手がけた細田守監督の最新作『おおかみこどもの雨と雪』。「久しぶりにアニメで泣いた」(26歳/団体・公益法人・官公庁/事務系専門職)という意見が圧倒的で、主人公・花と"おおかみおとこ"の出会いをきっかけに恋愛から結婚、彼女たちの子供である"雨"と"雪"の出産と子育て、そして成長と自立の13年間を描いた大作。3位は2011年に惜しまれつつ終了したテレビアニメの総集編である『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ』前編・後編。「テレビシリーズの面白さがばっちり伝わってきた」(28歳/情報・IT/技術職)という意見のほか、テレビのダイジェスト版を超えるクオリティを称賛する声も寄せられた。■総評2012年アニメ・特撮映画の注目作品として外せないのは、1位の『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』だろう。新劇場版4部作の3作目に当たる本作では、2作目の『破』以上に想像のつかない新たなストーリーが展開され、劇場公開後1カ月で興収45億円を記録し、大ヒットとなった。また、アンケート時期の関係でランキングは6位に終わったものの、尾田栄一郎が総合プロデュース、人気放送作家の鈴木おさむが脚本を務め、12月15日に公開された映画『ONE PIECE FILM Z』も公開10日間で261万人を記録。『ヱヴァ』に負けず劣らずの好調なスタートを切っている。この2つの作品はアニメの枠を飛び越え、日本映画史を塗り替える大記録を達成することは間違いないだろう。原作ありきや、テレビアニメの劇場版がランキングを占める中で、唯一オリジナル作品となった『おおかみこどもの雨と雪』は、細田作品としての期待を裏切ることなく、前作『サマーウォーズ』以上という評価の声もある。また、原作のスケール感を余すところなく伝えた『ベルセルク』シリーズ、特撮としては唯一のランクインとなった『宇宙刑事ギャバン THE MOVIE』は子供たちとともに往年の特撮ファンを唸らせ、今年を代表する作品と言える。2012年に続き、2013年も注目の話題作が続々公開され、アニメ・特撮ファンには楽しみな1年になりそうだ。(文・塩澤真樹/C-side)調査時期:2012年12月6日~20日調査対象:マイナビ ニュース会員調査数:男性363名調査方法:インターネットログイン式アンケート■関連リンク【男性編】『007』『ONE PIECE』『仮面ライダー』など12月公開"お正月映画"の中で最も期待度の高い作品ランキング男性編】No.1ヒーローアニメランキング、1位は誰だ!?完全版(画像などあり)を見る
2012年12月30日「死にゆく父の顔を写真に撮る」という“おつかい”と、行き着いた先に待っていた人生の修羅場で奮闘する姉妹を通して、母の思いや家族の絆を描き出す『チチを撮りに』。このたび、本作が第63回ベルリン国際映画祭ジェネレーション部門に正式出品されることが決定した。ジェネレーション部門は児童向けの「Kプラス」と若者向けの「14プラス」の2つから構成され、本作は14プラスに出品される。最優秀賞にはクリスタルベアー賞が贈られる本部門では、2010年に細田守監督作『サマーウォーズ』が出品されている。メガホンを握るのは、本作で長編映画監督デビューを果たし、その独自の感性と視点に熱い視線が集まる中野量太。次代を担うクリエイターを発掘する「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭 2012」にて日本人監督として初めて「監督賞」を、さらに今後の可能性を感じる監督に授与される「SKIPシティアワード」をW受賞する快挙を成し遂げた新進気鋭の若手監督だ。オランダ・香港に拠点を置く世界的な映画セールス会社「フォルティッシモ・フィルムズ」が国際販売権を取得し、海外の映画関係者からも熱い期待と確かな評価を集めている注目作となる。おかしくもリアルな掛け合いが見どころの姉妹には、柳英里紗と松原菜野花。また今月15日(土)に行われた、第55回アジア太平洋映画祭(12月14日~16日開催)授賞式にて、本作で心意気ある母親役を演じた渡辺真起子(『ヒミズ』)が、最優秀助演女優賞を受賞!渡辺さんからは「とにかく驚いています。同世代の監督の劇場デビュー作品での今回の受賞は、とても大きな喜びです。関係者のみなさまにお礼を申し上げたいです。監督と100回位ハグしたいです!」と興奮冷めやらぬ喜びの声が届いている。人生が愛おしくなる、ユーモアとペーソスにあふれた日本映画がいま世界中の熱い視線を集めている。『チチを撮りに』は2013年2月16日(土)より新宿武蔵野館ほか全国にて公開。■関連作品:チチを撮りに 2013年2月16日より新宿武蔵野館ほか全国にて公開© 2012ピクチャーズネットワーク/日吉ヶ丘ピクチャーズ
2012年12月18日この夏、日本中をさわやかな感動で包んだ長編アニメーション『おおかみこどもの雨と雪』のブルーレイ&DVDが、2013年2月20日(水)に発売されることになり、声優を務めた宮崎あおい、大沢たかお、黒木華、西井幸人、大野百花、加部亜門、メガホンを執った細田守監督が都内のスタジオでオーディオコメンタリーの収録を行った。その他の写真『時をかける少女』『サマーウォーズ』で国内外から高く評価された細田監督が、自ら書き下ろしたオリジナルストーリーを映像化。家族愛をテーマに、“おおかみおとこ”と結婚し、“おおかみこども”の雨と雪を授かった人間の女性・花が子育てに奮闘し、自身も成長を遂げる。7月21日の全国公開以来、世代を越えた支持を獲得し、異例のロングラン上映に突入。11月末時点で観客動員341万人、興行収入41.8億円の大ヒットを記録した。細田監督は「これほど多くの方にご覧いただけるとは予想しておらず、ビックリしている。きっとみなさん、自分と重ね合わせ、大切な人を思い浮かべながら見てくださったのだと思います」とヒットの理由を分析。思い起こせば、東宝本社で本作の製作発表会見が行われたのが、昨年12月中旬のこと。まさに怒とうの1年となった2012年の終わりに、“総仕上げ”ともいえるオーディオコメンタリーの収録に臨み、「やはり製作当時を思い出しますね。こんな素晴らしいみなさんと、人生に寄り添うような作品をつくれたのは本当に誇らしい」と感慨もひとしおの様子だ。主人公・花を演じた宮崎は「無理にお母さんっぽくならないようにした」と役作りを述懐。この日は幼少期の“おおかみこども”を演じる大野と加部、10代になり自我が芽生えた二人を演じる黒木と西井と久しぶりに再会し、「普通の女の子だった花が、子どもを前にすると言葉に優しさと厳しさが込められる。私自身も自然とその気持ちになれました」とすっかり母親の表情を取り戻していた。今回のブルーレイ&DVD化には「見たいシーンを何度も鑑賞できますからね。私は大きくなった雪ちゃんと(同級生の)草平君が、夜の教室で話をするシーンが大好き」とリリースを心待ちにしていた。『おおかみこどもの雨と雪』ブルーレイ&DVDは2013年2月20日発売、同時レンタル開始。取材・文・写真:内田 涼
2012年12月10日今年7月に公開され、興行収入40億円突破を記録した『おおかみこどもの雨と雪』のブルーレイ&DVDが来年2月20日(水)に発売されることが決定。12月7日(金)に声優を務めた宮崎あおい、大沢たかお、黒木華、西井幸人、大野百花、加部亜門、そして細田守監督が都内スタジオに再集結し、ブルーレイ&DVDに収められるオーディオコメンタリーの収録に臨んだ。『時をかける少女』、『サマーウォーズ』の細田監督の最新作で、“おおかみおとこ”のカレとの間に“おおかみこども”の雨と雪を授かった花が、おおかみおとこの死を乗り越えて母としてたくましく姉弟を育て上げていく姿を瑞々しく描き出す。収録後の会見には大沢さんをのぞく6人が出席。宮崎さんは「大沢さんともさっき話したんですが、『いい作品は何度観てもいいね』と。何度観ても鳥肌が立つし、泣きそうになったり感情が揺さぶられます。すごい映画だったんだなと思います」と改めて本作の素晴らしさを口にした。百花ちゃんは久々の“おおかみファミリー”の再会に「いままでのアフレコの現場を思い出しました」とニッコリ。西井さんも再集結を喜びつつ自身が演じた雨のラストシーンについて「またウルッとしました」と明かし、「楽曲も映像もキレイ。自然が感じられる画が見どころ」と語る。亜門くんも印象的なシーンとして、西井さんが挙げたラストシーンを挙げ「お母さんが『しっかり生きて!』というシーンは最初に観たときから心に残っています」と明かした。細田監督は本作のヒットについて「こんなにたくさんの方に観ていただけるとは思わなかった」と驚きを口にする。「いろんな感想を聞かせていただけたんですが、観た人それぞれが家族や恋人、大切な人を思い浮かべて自分と重ね合せて観ていただけたのかな?人生に寄り添うような作品にできたことがよかったのかと思います」とふり返った。母親役を演じた宮崎さんだが「無理にお母さんぽくならないようにした」と述懐。「ただの女の子から始まって、子供たちを前にして自然と優しさや厳しさが出てきて、頭で考えずに自然と(母に)なれました」と明かす。黒木さんは日々成長していく雪を演じたが「子供っぽくとか考えてたんですが、監督に『そのままでいい』と言っていただきました。画の雪を見ていたらそのまま引っ張られるようにできました」と宮崎さん同様に自然体を強調した。宮崎さんはこれから作品を観る人々に向け「子供たちが自分はおおかみなのか?人間なのか?と選択していくという話ですが、私たちも普通に生活する中でいろんな選択をしていて、かけ離れた話と感じずに観ていただけると思います」と根底に流れる普遍性をアピール。「普段はアニメーションをあまり見ないうちの祖母も『すごく面白かった』と言ってくれました」と幅広い世代で楽しんでもらえる作品であるとを訴えた。『おおかみこどもの雨と雪』ブルーレイ&DVDは2013年2月20日(水)発売。「おおかみこどもの雨と雪 Blu-ray&DVD ファミリーパッケージ版」(2枚組)価格:6,090円(税込)「おおかみこどもの雨と雪」[Blu-ray](2枚組)価格:7,140円(税込)「おおかみこどもの雨と雪」[DVD](2枚組)価格:5,040円(税込)発売日:2013年2月20日(水)販売元:バップ■関連作品:おおかみこどもの雨と雪 2012年7月21日より全国にて公開© 2012「おおかみこどもの雨と雪」製作委員会
2012年12月10日細田守監督の最新作『おおかみこどもの雨と雪』(公開中)の大ヒット御礼舞台あいさつが7日、東京・TOHOシネマズ有楽座で行われ、細田監督をはじめ、声優を務めた宮崎あおいと大沢たかおが登壇した。その他の写真7月21日に全国381スクリーンで封切られ、8月6日時点で動員135万人、興収16.8億円を記録。細田監督の前作『サマーウォーズ』(動員126万人、興収16.5億円)を早くも上回る好調ぶりで「ノンブランドの作品ですが、何かを感じ取ってくれた観客の皆さんが、広めてくれたおかげ。もちろん3年間、1シーン1シーンを積み上げてくれたスタッフや素晴らしいキャストにもお礼を言いたい」と、細田監督は感激しきりだった。本作は、“おおかみおとこ”(大沢)と結婚し、“おおかみこども”の雨と雪というふたりの子を授かった人間の女性・花(宮崎)が、夫の死後、都会を離れて自然の豊かな土地で懸命に子どもを育てる姿を描く、家族愛をテーマにした細田監督のオリジナルストーリー。宮崎は「親子という普遍的なテーマが、世代を問わず共感されたのだと思う」、大沢は「この作品に触れると、心がきれいに洗われる。そういう部分が僕も好きですね」とそれぞれの持論で、ヒットの理由を分析した。すでに世界34の国と地域での配給も決定しており「公開前にプレミアで訪れたパリのファンの皆さんも、すごく細かい部分まで見ていた」(宮崎)、「深みのある世界観を海外の人にも観てほしいですね。願わくは僕らの声が(吹き替えではなく)このまま変わらなければいいな」(大沢)。細田監督も6月に行われたパリでのワールドプレミアを述懐し、「現地のマスコミからよく質問されたのは、劇中に出てくる日本の自然美のこと。『あれはどこの風景なんだ。ぜひ行きたい』って。もちろん日本の四季は見どころだし、その中でお母さんになった花がさまざまな困難を乗り越える精神性に、震災後頑張っている日本人の姿を見て取ってほしい」と世界を視野にアピール。同日は、宮崎演じるヒロイン・花にちなみ“花(87)”の日ということで、写真撮影では宮崎、大沢、細田監督の3人が記念の花束を手に登場した。『おおかみこどもの雨と雪』公開中取材・文・写真:内田 涼
2012年08月07日「花は『こんなお母さんになりたい』という僕の憧れを形にした存在」―。『おおかみこどもの雨と雪』で自らが作り上げたヒロインを細田守監督はそんな言葉で表現する。『時をかける少女』『サマーウォーズ』と国内外で高い評価を得てきたが、本作に関しては「これまでとは違ったアプローチだった」とも。改めて作品に込めた想いを聞いた。その他の写真おおかみおとこの彼との間にふたりの子を授かるも、彼を失い母子3人となってしまった花。試行錯誤を繰り返しつつ子供たちと共に成長していく彼女の姿を描き出す。親となった友人の姿を見て「母親というのはすごくヒロイックな存在だと気づいた」と本作の着想を語る監督。自身に子育て経験はないが、まさにこの点こそが自らの体験や心情に基づいて作られた前2作との違いでもある。「元々、僕はヒーローに対する憧れがないんです。ひとりのヒーローが世界を救うなんてのは違うだろうって。これまでの作品の主人公にもそれは反映されてます。自分と地続きの日常に物語があったんです。逆に今回は体験しようがないことだからこそ思い切り理想と憧れを反映させましたね。それはまさしくヒーローものの作り方といえます」。経験がないからこそ感じたい。そんな想いは花の声を務めた宮崎あおいに対する「“母親”を演じようとしなくていい」という指示にも表れている。「あおいさんも子育て経験はないけれど、映画を通じて一緒に花の気持ちを新鮮に体験してほしかったんです」。人気スタイリストの伊賀大介が登場人物たちが着る服のスタイリングを手がけているのも新たな試みのひとつ。監督は「13年という長い年月を表現する上で多くの衣裳が必要でした。シーンごとの登場人物の気持ちを服で表したかった」とその意図を明かす。特に強い思い入れを持っているのが、花がデートで着る青いワンピース。「『美女と野獣』のベルもそうですが、青いワンピースの女性は素敵でしょ(笑)。映画の中で“お姫様”が着る服として伊賀さんにリクエストしました。あおいさんが実際に着たら? そりゃ似合うでしょ! ぜひ着ていただけたらうれしいですね(笑)」。その顔には母親のような(?)優しい笑みが浮かんでいた。『おおかみこどもの雨と雪』公開中取材・文・写真:黒豆直樹
2012年07月31日「ぴあ」調査による7月21日公開の映画・満足度ランキングは、アウンサン・スーチー女史の半生を描いた『The Lady アウンサンスーチー ひき裂かれた愛』がトップに輝いた。2位に『時をかける少女』『サマーウォーズ』の細田守監督の最新作『おおかみこどもの雨と雪』が、3位にフランスで大ヒットを記録したヒューマンドラマ『屋根裏部屋のマリアたち』が入った。その他の写真1位の『The Lady…』は、ビルマの民主化運動指導者スーチー氏の激動の半生を描いた作品。監督はリュック・ベッソン。劇場には、幅広い世代の観客が足を運び「政治的な背景を含め、親として妻として、ひとりの女性としての力強さを感じた」「伝記映画は多いが、現代に生きている人物を映画にすることでリアルさが生まれ、凄みを感じた」「ビルマの現状がよくわかり、政治的な側面だけでなく家族との関係も描いてるところが印象的だった」「歴史から目をそらさずに、自分たちの立場を理解するという意味で、多くの人に観てほしい」などのコメントが寄せられた。2位の『おおかみこどもの雨と雪』は、“おおかみおとこ”と結婚した女性とその子どもの成長を描いた物語。出口調査では「前作よりも家族という面を描いている。母親の育て方が印象的。自分の親に観てほしい」「映像が美しい。自然や風景の描写に魅せられた」「じんわりと心に染みる作品」「序盤から涙が出た。台詞や映像に優しさがあり、何でもない日常を観ているのが心地よかった」など、10代から30代を中心に好評だった。(本ランキングは、2012年7月21日(土)に公開された新作映画10本を対象に、ぴあ編集部による映画館前での出口調査によるもの)
2012年07月23日『時をかける少女』、『サマーウォーズ』の細田守監督の最新アニメーション『おおかみこどもの雨と雪』が7月21日(土)に公開を迎え、細田監督を始め声優を務めた宮崎あおい、大沢たかお、黒木華、西井幸人、大野百花、加部亜門が上映後の舞台挨拶に登壇した。“おおかみおとこ”との間に2人の子、雨と雪を授かった花が自然に恵まれた田舎で子供たちを育てていく様を13年にわたって綴る。宮崎さんは「たくさんの人に愛してもらえる作品だと心から確信してます。いまは幸せと嬉しさと安心した気持ちを感じてます」と優しい笑みを浮かべて心境を明かす。特にお気に入りのシーンは雪の中で2人の子供たちを抱きしめる場面。「ギュッとハグしたときの息づかいまでも絵で表していて、すごく好きです!」と明かした。少女となった雪の声を担当した黒木さんはアフレコ初挑戦だったが、「大好きで大切な作品になりました。これから多くの人に観ていただけるというのが心から嬉しいです」と喜びを語った。アフレコは一人一人が別々にではなく“一家”で揃って声を録っていくという方法が採られた。少年に成長した雨役の西井さんも、黒木さん同様に初めてアフレコに挑んだが「何も分からない僕をみなさんが優しく支えてくださいました」と改めて感謝の思いを口にした。幼年期の雪と雨を演じた百花ちゃんと亜門くんは、猫耳ならぬ“おおかみ耳”を着用して登場。突然、劇中のセリフをリクエストされると「あのときやりきったので、あの声はもう出ないです」(百花ちゃん)、「あの場所でみんなの力が合わさらないとできない」(亜門くん)と共にしっかりと“プロ意識”を感じさせる受け答えで会場を沸かせていた。おおかみ家族の“父”を演じた大沢さんは元々、細田作品の大ファン。「脚本を読んでどうしても参加したくなりました。実は出番は少ないんですが(苦笑)、誰にも負けないくらい大好き」と本作への思い入れを語った。細田監督はそれぞれが演じたキャラクター造形について「もちろんキャラクターのデザインが先なんですが、不思議なことに配役が決まって声を出してもらったら、みなさんをスケッチしたかのように思えてきた」と告白。特に大沢さん演じるおおかみおとこについて「大沢さんにしか見えなくなりました」と明かし、大沢さんは「自分に似てるとは思いませんがいい男でよかったです」と少し照れくさそうに語っていた。宮崎さん演じる花に農業を教える老人・韮崎を演じた菅原文太は現在、山梨で実際に農業に従事しており、農繁期ということもあって舞台挨拶は欠席。この日は手紙で「この物語を豊かにしているのは、細田さんの故郷への愛が詰まっているからだ」とメッセージを寄せ、細田監督は「感激してます。アフレコ中も文太さんの厳しさの中に温かさを感じました」と語り深々と頭を下げた。『おおかみこどもの雨と雪』は全国にて公開中。■関連作品:おおかみこどもの雨と雪 2012年7月21日より全国にて公開© 2012「おおかみこどもの雨と雪」製作委員会
2012年07月23日映画『おおかみこどもの雨と雪』の試写会が7月16日(月・祝)に都内で開催され、上映後の舞台挨拶に声優を担当した宮崎あおい、音楽の高木正勝、主題歌を歌うアン・サリー、細田守監督が登壇。アンさんによる主題歌「おかあさんの唄」の生歌に、宮崎さんが感動のあまり涙ぐむ一幕もあった。『時をかける少女』、『サマーウォーズ』の細田監督の最新作で、おおかみおとこの彼との間に2人の子供を授かるも、彼を失ってしまった花(宮崎さん)が、母として奮闘する姿を温かく描き出す。高木さんのピアノ伴奏に合わせてアンさんは「おかあさんの唄」を透き通るような歌声で熱唱。歌い終わると会場は静寂の後に大きな拍手に包まれた。宮崎さんと細田監督は舞台袖で聴いていたが、マイクを握った宮崎さんは「すいません、泣いてしまって…。いろんなことが愛おしいなと思いながら聴かせていただきました」と涙声で感動を語った。監督は「イメージの詞を書いて、たたき台として高木さんに送ったら、すぐ翌日くらいに曲ができてビックリしました」と述懐。高木さんは「徹夜をしてて朝の5時か6時くらいにメールが届いたんですが、そのまま(曲が)出てきました」と語り、「花になったり花を見守る立場になって書きました。お母さんになった友達の家でピアノで弾いたら、終わったときにみんなが泣いてるという不思議な曲です」と明かした。アンさんは最初に映画を観たときのことを「自分が歌っているのを忘れて映画に感動して涙を流して、最後に自分の歌声が聞こえてきて我に返りました」とふり返る。観客の前で披露するのはこの日が初めてだったが、「歌詞を噛みしめて、感動しながら歌いました」と静かな笑みを浮かべた。「直接、魂に届く曲が必要だった」という監督は、アンさんの起用について「世界中のお母さんを代表する歌声はどなただろう?と高木さんと考えたとき、アンさんにお願いしようと一瞬で決まりました」と明かした。宮崎さんは「歌を聴いていて思ったんですが、お母さんというのは子供の危険や悲しみを察知するアンテナですよね。母親になると当たり前のように子育てをしますが、それってすごいことであり大変なこと。毎日が忘れちゃいけない奇跡のようなものなんだなと思います」とアンさんの歌声を聴いて、母の存在に思いを巡らせたようだった。『おおかみこどもの雨と雪』は7月21日(土)より全国東宝系にて公開。■関連作品:おおかみこどもの雨と雪 2012年7月21日より全国にて公開© 2012「おおかみこどもの雨と雪」製作委員会
2012年07月17日いよいよ今週末に公開を迎える日本アニメ界の重鎮・杉井ギサブロー監督の最新作『グスコーブドリの伝記』、そして『サマー・ウォーズ』の細田守監督が大沢たかお&宮崎あおいら豪華キャストを声優陣に迎えて贈る注目のアニメ『おおかみこどもの雨と雪』。公開を目前に控え、日本アニメーション界を背負って立つ2大クリエイターの夢の対談が実現した!青春アニメの代表格「タッチ」や「キャプテン翼」など、これまで数多くのファンを生み出してきた杉井監督と、気鋭のクリエイターとして世界中から注目を集めており、先日行われた映画のパリ上映会では満員御礼のスタンディングオベーションを受けた細田監督。童話・寓話の文豪、宮沢賢治の同名小説を原作にした『グスコーブドリの伝記』では家族愛を、『おおかみこどもの雨と雪』では“おおかみおとこ”と人間の女性の間に生まれた“おおかみこども”たちの成長と母親の子育て奮闘劇をファンタジックに描いており、共に「家族」をテーマにしている。この対談を迎えるにあたり、杉井監督と細田監督の両監督はお互いの最新作を鑑賞した。細田監督は、大先輩である杉井監督へ「(『グスコーブドリの伝記』は)この夏に観るべき映画だと強く感じました。ものすごくファンタジックな世界観で、これでもかと圧倒されるぐらいの美しい世界が本編中ずっと展開され、夏休みの爽やかな空気を感じるような素敵な映画でした」と“先制褒め”で口火を切ると、杉井監督も「ある生命が生まれて育てられて、一人前になっていく過程があって初めて成長する。そこにある細田監督の目線の厳しさと優しさがガンガン伝わってくる。珍しくホロっとしながら観て、感動させてもらいました」と返し、世代を超えてお互いの独特の世界観にすっかり魅了されたようだ。そして、話はそれぞれの作品の核心に触れるものへ――。『グスコーブドリの伝記』では劇中、主人公のブドリが自然災害から村を守るため、ある大きな決断を下すが、細田監督は「イーハトーヴの風景、素晴らしい世界というものがありながら、一方で今日的なテーマを深く描いている映画でもあり、僕らがこれから日本人として“どういうふうに生きていくのか”を考えさせられました」と解釈。物語と、昨年の東日本大震災を経験した日本人たちの姿を重ね合わせ心を打たれた様子。一方、杉井監督も若き才能の描き出すテーマに深く心酔している様子で「親と子、人間と動物が自分たちの生命を子供たちに託して、その子供たちがちゃんと受け継いで一人前になっていくのを必死で守っていく“母性”というものを楽しく、ある意味では厳しく、アニメーションなのに行間をリアルに伝えてくる作品だと思いました」と熱く語る。さらに、「今回はおおかみと人間ですがそれはシンボルであって、世の中にある宗教の違いや文化の違いとか、ミクロの差でしかない“つまらない違い”を、『いや、同じじゃないか』と監督が問いかけている作品だと思って観させてもらいました」とさすがは巨匠の鋭い読み解きで、細田監督に最大の賛辞を贈った。クリエイターらしい目線で、作品の裏に込められたメッセージについて熱弁が止まらない様子のふたり。同じ土俵で新しいものへと挑戦していくふたりだからこその共鳴、惜しみない賞賛が生まれた。日本を背負って立つ才能はガッチリと握手を交わし、満面の笑みで「これからもアニメーション監督として一緒に頑張っていきましょう!」と最後まで熱いエールを贈り合っていた。『グスコーブドリの伝記』は7月7日(土)より丸の内ピカデリーほか全国にて公開。『おおかみこどもの雨と雪』は、7月21日(土)より全国東宝系にて公開。■関連作品:おおかみこどもの雨と雪 2012年7月21日より全国にて公開© 2012「おおかみこどもの雨と雪」製作委員会グスコーブドリの伝記 2012年7月7日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2012「グスコーブドリ製作委員会/ますむらひろし
2012年07月05日7日(土)から公開される映画『グスコーブドリの伝記』を手がけた杉井ギサブロー監督と、21日公開の映画『おおかみこどもの雨と雪』を手がけた細田守監督がこのほど対面し、エールを交換した。その他の写真日本アニメ創生期から活躍し続ける杉井監督と、日本アニメ界の未来を担う才能として注目を集める細田監督は、互いの作品を観賞した後に対面。細田監督は『グスコーブドリ…』について「ものすごくファンタジックな世界観で、これでもかと圧倒されるぐらいの美しい世界が本編中ずっと展開され、夏休みのさわやかな空気を感じるような素敵な映画です」と言い、「イーハトーヴの風景、素晴しい世界というのがありながら、一方で今日的なテーマを深く描いている映画でもあり、僕らがこれから日本人として“どういうふうに生きていくのか”を考えさせられます。イーハトーヴというのは宮沢賢治が作り出したもうひとつの日本みたいなところですよね。そういったところと僕らのこれからの未来というものを照らし合わせて見られる、とても意義のある映画だと思います」と感想を述べた。一方、杉井監督は『おおかみこども…』について「人間であれ動物であれ、ある生命がうまれて育てられて、一人前になっていく過程があってはじめて成長する、そこにある細田監督の目線の厳しさと優しさががんがん伝わってくる。めずらしくほろっとしながら観て、感動させてもらいました。親と子、人間と動物が自分たちの生命を子どもたちに託して、その子どもたちがちゃんと受け継いで一人前になっていくのを必死で守っていく“母性”というものを楽しく、ある意味では厳しく、アニメーションなのに行間をリアルに伝えてくる作品だと思います」とコメント。最後にふたりは、同じ映画監督としてかたい握手を交わし、エールを交換した。美しい故郷を自然の脅威から守るために奔走する主人公ブドリの姿を描いた『グスコーブドリの伝記』と、ふたりの“おおかみこども”を女手ひとつで育てる人間の主人公・花の姿を描いた『おおかみこどもの雨と雪』。どちらの作品も今夏、幅広い層の観客から支持を集めそうだ。『グスコーブドリの伝記』7月7日(土)全国ロードショー『おおかみこどもの雨と雪』7月21日(土)全国ロードショー
2012年07月05日『サマーウォーズ』で国内外から高い評価を得た、細田守監督の最新作『おおかみこどもの雨と雪』のワールド・プレミアが6月25日(現地時間)、芸術の都・パリで行われ、細田監督と声優を務めた宮崎あおいが登壇した。人間の姿で暮らす“おおかみおとこ”と彼に恋をした大学生の花(宮崎さん)。2人は愛し合い、やがて2つの新しい命を授かる。姉の“雪”と弟の“雨”、人間とおおかみの2つの顔を持つ“おおかみこども”として生を受けた子供たちだったが、それを隠しながら家族4人、都会の片隅でひっそりと暮らしていた。だがある日突然、父である“おおかみおとこ”が命を落とし、花と雪と雨の3人は取り残されてしまう…。約500席にも及ぶパリ最大のシネコン「ユージーシー・シネサイト・レ・アール」で行われたプレミアイベントは満員御礼!上映前に舞台挨拶に登壇した細田監督は「世界に先駆けて、本作をフランスのみなさんにご覧いただけることを嬉しく思っています」といつものにこやかな笑顔で挨拶した。上映中は歓声が起きたり、後半では涙を拭う観客の姿も見られたが、一緒に会場で鑑賞した宮崎さんは「みなさんの感情表現がとても豊かで、こんなに笑うところがある映画なんだという新しい発見もあって、新鮮な気持ちで観ることができました」と、日本とは違う現地のリアクションに驚き、喜びを明かした。本編上映後には、「Bravo!(素晴らしい)」という賛辞と共に、2分間ものスタンディング・オベーションが送られた本作。細田監督はこれまでも『時をかける少女』で見られた時間を飛び越える能力など、現実世界にどこかファンタジックな要素を盛り込んできたが、本作では“おおかみこども”という独特のキャラクターの描写に挑戦。渾身の一作は、「ディズニーやピクサー作品とは一線を画すアニメーション映画だ!」、「大人も楽しめる複雑な物語を内包した映画的な映画」と、芸術には辛口コメントで知られるフランスのマスコミ陣からも絶賛でもって迎えられた。さらに、現地ではティム・バートンや宮崎駿など錚々たるクリエイターの個展を開催してきた「ギャラリー・アーリュディック」にて、本作を記念した「『おおかみこどもの雨と雪』細田守アートワーク展」がスタート。細田監督の過去2作品のDVD、フランス語版関連書籍など自慢のコレクションを手にした数多くの監督のファンたちがサインを求めて詰めかけていた。『おおかみこどもの雨と雪』は7月21日(土)より全国東宝系にて公開。■関連作品:おおかみこどもの雨と雪 2012年7月21日より全国にて公開© 2012「おおかみこどもの雨と雪」製作委員会
2012年06月29日『時をかける少女』『サマーウォーズ』で国内外から高く評価された細田守監督の最新作『おおかみこどもの雨と雪』のジャパンプレミアが18日、東京・有楽町の東京国際フォーラムで開催された。細田監督をはじめ、声優を務めた宮崎あおい、大沢たかお、黒木華、西井幸人、大野百花、加部亜門が舞台あいさつを行った。その他の写真“おおかみおとこ”と結婚し、“おおかみこども”の雨と雪というふたりの子を授かった人間の女性・花が、夫の死後、都会を離れて自然の豊かな土地で懸命に子どもを育てる姿を描く、家族愛をテーマにした細田監督のオリジナルストーリー。プレミアに先がけ、細田監督とエグゼクティブプロデューサーの奥田誠治氏が会見し、韓国、台湾、フランス、スペインなど世界34の国と地域での配給決定が発表された。細田監督は「身近な場所から題材を得た作品なので、ここまで大きな規模での配給は想定していなかった」と喜びよりも驚きが先にある様子。それでも「子育てや成長って何だろうというテーマに絞って、2時間の中で13年間のドラマを描いた。題材に誠実に向き合って作ったつもりなので、今は誇らしい」と胸を張った。現地時間の25日(月)には、フランス・パリで“ワールドプレミア”が開催され、細田監督と宮崎が現地入りする予定で、宮崎は「素直にうれしい。現地の皆さんの反応も楽しみですね」と語った。ヒロインの花を演じる宮崎は「お話をいただいたときから、完成した作品を早く観てみたいと思った。そういった作品に関われるのは幸せなこと」。“おおかみおとこ”を演じる大沢は、以前から細田作品の大ファンだったといい「参加できて、とても光栄。アフレコも役者が揃った上で順撮りだったので、声優というより普段の演技とほとんど変わらず、逆に新鮮でした」と振り返った。キャスティングに関して、細田監督は「長い時間をかけて成長するヒロインの姿をお芝居で表現できるのは、あおいさんしかいないと思った。とにかく集中力がすごい。大沢さんは役柄同様、大きな器を持っていて花たちを包んでくれた」。10代と幼少期、それぞれの雨と雪を演じる黒木と西井、大野と加部らを含め「全日本級のキャストに恵まれた」と満足そうに語っていた。『おおかみこどもの雨と雪』7月21日(土)より全国東宝系にてロードショー
2012年06月19日宮崎あおい&大沢たかおが相合傘で登場!大沢の“パパ”ぶりに絶賛『時をかける少女』、『サマーウォーズ』の細田守監督の最新アニメーション『おおかみこどもの雨と雪』のジャパン・プレミアが6月18日(月)に都内で開催。細田監督を始め、声優を務めた宮崎あおい、大沢たかお、黒木華、西井幸人、大野百花、加部亜門が舞台挨拶に登壇した。細田監督のオリジナル脚本による本作。“おおかみおとこ”の彼(大沢さん)と恋に落ち、彼との間に“おおかみこども”の雪と雨を生んだ人間の女性・花(宮崎さん)。おおかみおとことの死別という悲しみを経ながらも、母として雪と雨をたくましく育てていく彼女の成長を優しく描き出す。“雨”と“雪”にちなんで、この日は屋内のホールに雨と雪を降らせるという斬新かつ大がかりな演出でスタート。宮崎さんと大沢さん、黒木さんと西井さん、百花ちゃんと亜門くんがそれぞれ相合傘で登場すると客席は拍手と歓声に包まれた。宮崎さんは本作への参加にあたり「まず私自身がこの作品を観てみたいという気持ちでした」と語り、出演の喜びと手応えを口にした。細田監督は、宮崎さんと大沢さんの役柄を「非常に難しい役柄」と語るが、2人の起用について「長い時間を描く映画ですが、お芝居で(花の)成長を表していただきたくて、あおいさんしかいないと決めてお願いしました。大沢さんは、(おおかみおとこが)大きな人間性と器で花を包む役なので、大きな優しさ、愛を表現してくださる方としてお願いしました」と明かす。ちなみに声優だけでなく実写も含め、宮崎さんと大沢さんは本作が初共演。特に本作はアフレコをひとりずつ行うのではなく、声優陣が顔を揃えて収録が行われた。宮崎さんは改めて大沢さんとの共演について「大きくて優しい方でした」と述懐。大沢さんは自身の収録がないときもスタジオに顔を出していたそうで「見守ってくれて心強かったです」と笑顔でふり返った。成長した少女期の雪の声を演じた黒木さんも、大沢さんの存在に助けられたそう。「初めての声優で緊張してましたが、大沢さんが『大丈夫だよ』と言ってくださって『大沢さんが言うんだから大丈夫だ』と思えました」と微笑んだ。同じく少年期の雨を演じた西井さんも「お母さんみたいに見守ってくれました」と、大沢さんと宮崎さんへの感謝を口にした。幼年期の雪を演じた百花ちゃんは「小さい頃の雪は“ケモノ率”が高いので、監督とお話ししておおかみらしい声でやりました」とニッコリ。同じく雨を演じた亜門くんは「監督に初めて会ったとき、オーラを感じました。『サマーウォーズ』は何度も観させていただいて、すごくいい監督さんだなと思ってました」と、9歳とは思えない堂々とした挨拶で会場を沸かせた。2人とも、収録時には大沢さんにたくさん遊んでもらったそう。「大沢さんが宝の地図を書いて隠すという遊びで、宝は大沢さんが買ってきてくれたお菓子でした」(百花ちゃん)、「お菓子がどんどんグレードアップしていきました。本当にいい人だなと思いました(笑)」とすっかり“お父さん”になついた様子を見せた。大沢さんは「暇だったので」と少し照れくさそうに笑いつつ、「でも、2人とも現場に入ると集中して、ビックりするほどうまかったです」と目を細めた。また、細田監督は改めて宮崎さんについて「ほぼ出ずっぱりで休みがほとんどなかった。そんな中でも集中力が高くて驚きました」と称賛を送った。宮崎さんは劇中で大学生の頃と、結婚後、出産後とそれぞれ異なる人生のステージでの花を表現している。特に母親としての声をどう演じるかについては収録前に悩んだ部分だったそうだが「監督から『自然の流れの中で成長していくので、お母さんを役割として演じないでいい』と言われ、それがヒントになりました」と明かした。なお、本作はすでに34の国と地域での配給が決定しており、来週6月25日(月)にはパリにてワールドプレミアも開催。細田監督と宮崎さんがフランスに渡り出席する予定となっている。宮崎さんは「違う国で観ていただけるのは素直に嬉しい。みなさんの反応が楽しみです」と期待を語る。細田監督も「国内での公開を前に海外で試写などが行われるのは珍しいこと」と喜びを露わにし、「このチャンスに、フランスのみなさんに感じてもらいたい」と意気込みを語った。『おおかみこどもの雨と雪』は7月21日(土)より公開。■関連作品:おおかみこどもの雨と雪 2012年7月21日より全国にて公開© 2012「おおかみこどもの雨と雪」製作委員会
2012年06月18日『時をかける少女』『サマーウォーズ』の細田守監督の新作『おおかみこどもの雨と雪』で、菅原文太、染谷将太、谷村美月、麻生久美子が声優を務めることが発表された。その他の写真『おおかみこどもの雨と雪』は、“おおかみおとこ”と結婚し、“雨”と“雪”というふたりの子を授かった人間の女性・花が、都会を離れて自然の豊かな土地で懸命に子どもを育てる姿を描いた物語。主要キャストとして“おおかみおとこ”を大沢たかおが、母親・花を宮崎あおいが担当することが決定している。本作で菅原文太は、都会からやってきた花たち家族を助ける、村の長老のような存在の韮崎を演じ、厳しい自然の中で、自給自足の生活をしようと奮闘する花に、農作業の手ほどきをするという。自身も山梨県で農業を行なっている菅原は、「日本の農業は、戦後50年である意味死んでしまったんだ。農業というものはもっと単純で、本当は楽しいもの。風や水や空気に囲まれてコツコツと作っていくものなんだということを、“おおかみこども”たちが今の若い日本人に気付かせてくれるといいね。監督、そういう作品を作りな」と力強く語っている。本作は、海外で定評の高い細田監督作品とあって、既に8月29日(水)からフランスで公開されることが決定している。『おおかみこどもの雨と雪』7月21日(土)より全国東宝系にてロードショー
2012年05月30日日本はもちろん世界各国の映画賞を席巻し、いま最も注目を集めるアニメーション映画監督・細田守の最新作『おおかみこどもの雨と雪』が7月、全国にて公開される。このたび、本作のメインボイスキャストを、宮崎あおいと大沢たかおという日本映画界を牽引する2人が務めることが発表された。人間の姿で暮らす“おおかみおとこ”に恋をした大学生の花。2人は愛し合い、やがて2つの新しい命を授かる。姉の“雪”と弟の“雨”、人間とおおかみの2つの顔を持つ“おおかみこども”として生を受けた幼き2人だったが、それを隠しながら家族4人、都会の片隅でひっそりと暮らしていた。だがある日突然、父である“おおかみおとこ”が命を落とし、花と雪と雨の3人は取り残されてしまい…。“おおかみこども”を授かった人間の女性の子育ての日々と子供たちの成長を描いた本作。宮崎さんが演じるのは、“おおかみおとこ”とのおとぎ話のような恋をきっかけに結婚、出産、そして子育てを通じて女性として成長していく主人公・花。そして、数奇な運命を受け入れ、花と子供たちを優しく見守り続ける“おおかみおとこ”を本作で初めて長編映画の声優を務める大沢さんが演じる。本作が初共演となる2人だが、お互いの印象について「言葉が心に届いてとどまってくれる印象があります。心強くなるというか、この人がいてくれれば大丈夫という安心感を、声を通して感じることができました」(宮崎さん)、「横で声を聞いて素敵な花が飛び出してきたようでした。シンプルに『守りたい。守れなくても見守っていたい』と思える、魅力ある、表現力のある方だと思いました」(大沢さん)と息もピッタリの様子。さらに、2人を抜擢した細田監督は「この映画の企画を3年続けてきましたが、2人の声を聞いて、花とおおかみおとこはこういう声をしていたんだ、3年目にしてようやく本物に出会えたと感動しました」と、その出来栄えに太鼓判を押す。また、“おおかみこども”の姉弟、雪と雨の幼少期を演じるのは、『きな子~見習い警察犬の物語~』の大野百花とTVドラマ「グッドライフ~ありがとう、パパ。さよなら~」の加部亜門。やがて10代となり自我が芽生えていく2人には、昨年『東京オアシス』で映画デビューした黒木華と、『告白』での演技が記憶に新しい西井幸人という若き才能も集結。脚本は『八日目の蝉』で第35回日本アカデミー賞最優秀脚本賞を受賞した奥寺佐渡子、キャラクターデザインを『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』シリーズでも人気の貞本義行が手がける。『時をかける少女』、『サマーウォーズ』に引き続き最強の細田組が再結集した本作を、この豪華キャストがどのように盛り上げてくれるのか期待が高まる。『おおかみこどもの雨と雪』は7月、全国東宝系にて公開。■関連作品:おおかみこどもの雨と雪 2012年7月、全国にて公開© 2012「おおかみこどもの雨と雪」製作委員会■関連記事:『サマーウォーズ』細田守監督、最新作で描くのは19歳の母と“おおかみこども”
2012年04月05日香港で国民的人気を誇るアニメーション「マクダル」シリーズの最新作で、日本、香港、中国合作で製作された『マクダルのカンフーようちえん』が今夏、日本で公開されることが決定!さらに、日本語版のボイスキャストを人気子役の鈴木福と剛力彩芽という旬の2人が務めることが明らかとなった。原作は1991年に連載がスタートした香港の人気作家、アリス・マクの同名コミック。1997年にTVアニメ化されるや、香港の子供たちの間で大ブレイクし、2001年に公開された劇場版第一弾『マイ・ライフ・アズ・マクダル』は、香港製作のアニメ作品史上最高の大ヒットを記録し、子供から大人まで愛される国民的アニメとなった。シリーズ最新作である本作は、2009年にアジア圏を中心に劇場公開され、中国では1,200万ドルを越える、アニメーション映画としては類を見ない大ヒットを記録。お人好しで素直で、ちょっとおバカな子ぶたのマクダルが、ガールフレンドの子牛のメイを始めたくさんの仲間たちと共に中国の山奥にある「カンフーようちえん」で武術を学びながら一歩ずつ成長していく姿が、ほのぼのとした笑いと共に描かれる。声優では初の単独出演となる福くんは主人公の子ぶた・マクダル役を、声優初挑戦となる剛力さんはマクダルのガールフレンドで子牛のメイ役を演じる。昨年の秋にアフレコ収録を行った2人は、「ちょっと難しかったです。マクダルはアリも踏めないくらい優しい男の子。話し方も僕よりゆっくりなので、いつもよりゆっくり、ニコニコで話すようにしました。香港ではすごく人気があるって聞いたので、日本でも人気が出たらいいなと思いました」(福くん)、「普段、表情や動きを付けてお芝居しているので、声だけで表現するのは本当に難しいですね。メイちゃんは幼稚園生なので、子供らしく可愛く、素直で純粋なままに演じようと心がけました。声優にもすごく興味があったので、新しいスタート、新しい道だなと思って頑張りました」(剛力さん)とコメント。劇中では恋人同士の2人だが、実際には福くんは7歳、剛力さんは19歳と、その年の差は12歳。剛力さんは「いままで一回り年上の方とお仕事する機会はあっても年下の方は経験がなかったので、最初にお話を聞いたときはすごく驚きました。でも、こんな12歳下のボーイフレンドがいたら、すごく可愛がっちゃいますね!」とまんざらでもない様子。日本アニメ界の巨匠・宮崎駿監督(『崖の上のポニョ』)や細田守監督(『おおかみこどもの雨と雪』)も受賞経験のある、アニメ映画界の最高峰「アヌシー国際アニメーション映画祭」でグランプリを受賞した秀作とあって、“アニメ大国”日本での反応は果たして?さらに、映画公開に合わせて、主人公のマクダルがスクリーンを飛び出し、芸能事務所のオスカープロモーション所属タレントとして活動するようなので、こちらも楽しみである。『マクダルのカンフーようちえん』は今夏、シネマート新宿ほか全国にて公開。■関連作品:マクダルのカンフーようちえん 2012年夏、シネマート新宿ほか全国にて公開© Bliss© SEGA
2012年03月09日『時をかける少女』(’06)、『サマーウォーズ』(’09)と幅広い世代に支持されるアニメーションを手がけてきた細田守監督の最新作が2012年夏に公開されることが決定。これを受けて12月13日(火)、都内某所にて記者会見が行われ、細田監督とプロデューサーの奥田誠治が出席。全世界の期待を集める最新作の一端を明らかにした。前2作では“青春”や“家族”といった普遍的なテーマとクオリティの高いアニメーション映像で国内外から高い評価を得た細田監督。最新作『おおかみこどもの雨と雪』でも磐石の布陣で臨む。前2作からの続投で脚本を担当するのは、今年大ヒットを記録した永作博美&井上真央主演の『八日目の蝉』の脚本を務めた奥寺佐渡子。さらに、キャラクターデザインを『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』シリーズの貞本義行が担当。細田監督の出身地である富山県を舞台に、“おおかみおとこ”との間に授かった2つの命を懸命に育てる19歳の人間の母親の奮闘記をファンタジックに描き出す。現在製作中の本作について、細田監督は「(今回は)“お母さん”が主人公です。母親の理想像と言えるような凛とした、背筋が伸びた素敵な女性を描きたいなと思いました」と説明し、人間と“おおかみおとこ”の間に誕生する“おおかみこども”たちについては「(主人公の)花が育てていく子供たち2人がかわいらしくて、活き活きとしていて、バイタリティにあふれています」と愛しそうに我が子を紹介し“親バカ”っぷりを見せた。また、本作のテーマを“親子の絆”に据えたきっかけは自身の友人に子供が誕生したことだと明かす監督。「友人たちが子供を可愛がっているのを見ていると、素晴らしいなと思えて。そういった当たり前なものへの憧れをそのまま映画にしてみました」。実は、3月の大震災の際には映画製作のために設立したスタジオで初打ち合わせをしていたという細田監督はそこで被災体験もしたそうで「影響はあります。震災以降、世界が変わってしまいました。親子というテーマを強くしたきっかけにもなりました」と神妙な面持ちで語った。日本での成功はもちろん、世界各国にファンをもつ細田監督の最新作とあって海外での評価も気になるところ。プロデューサーを務める奥田氏は「前作(『サマーウォーズ』)ではベルリン映画祭での上映で多くのヨーロッパの方々に楽しんでいただきました。今回はさらに大きく、“細田アニメ”を世界で展開させていこうと思っております。ぜひ、お楽しみに」と含みのある言葉で本作への期待を煽った。ジブリ作品を始め、“ジャパニメーション”と呼ばれる良質な日本アニメの一翼を担う力作となりそうだ。『おおかみこどもの雨と雪』は2012年7月、全国東宝系にて公開。■関連作品:おおかみこどもの雨と雪 2012年7月、全国にて公開© 2012「おおかみこどもの雨と雪」製作委員会
2011年12月13日『時をかける少女』『サマーウォーズ』の細田守監督の最新作『おおかみこどもの雨と雪』の製作発表と記者懇親会が13日に東宝本社で行われ、細田監督とエグゼクティブプロデューサーの奥田誠治氏が登壇した。『おおかみこどもの雨と雪』ポスター『おおかみこどもの雨と雪』は、“おおかみおとこ”と結婚し、“雨”と“雪”というふたりの子を授かった人間の女性・花が、“おおかみおとこ”の死後、都会を離れて豊かな自然に囲まれた土地で懸命に子を育てる姿を描く。前2作が日本だけでなく、世界で高い評価を得た細田監督が新作のモチーフに選んだのは“母子”のドラマ。細田監督は「僕の友人たちのなかに子どもをもうけるカップルが何組もいて、それを見ていてたまらなく素敵だと思った。そんな“あこがれ”を映画にできたら」と語り、劇中に登場する“おおかみこども”について「子どものバイタリティをうまく描くためには、そのまま描くのではなく、何かに比喩して描くのがいいと思った」と解説。“おおかみこども”は、完全の人間の姿から四つ足で歩行するオオカミの姿まで数段階に“変身”するそうで「ふたりの子どもたちが本当に愛らしい。生命力のある生き生きとした映画をつくりたい」と意気込みを語った。本作は、奥寺佐渡子が脚本、貞本義行がキャラクターデザイン、山下高明が作画監督を務めるなど前2作のスタッフが続投するが、細田監督は「本作をいい状態で作りたい」という願いから新スタジオ“スタジオ地図”を設立。作品ごとに観客の期待は高まっているが奥田氏は「監督は何も変わらない」といい「日本だけでなく世界の人々に楽しんでもらいたい」と海外での配給や映画祭での紹介も視野に入れていると述べた。本作の絵コンテはすでに完成しており、現在、製作中。来年5月に完成予定で、7月に全国公開される。『おおかみこどもの雨と雪』2012年7月公開
2011年12月13日全国のDVD&ブルーレイレンタル店および販売店の店員1,734人が「いちばんオススメしたい大好きな作品」を投票する「第1回ビデオ屋さん大賞」の結果が発表され、細田守監督によるアニメーション映画『サマーウォーズ』が栄えある大賞に輝いた。書店員の投票によって選出され、いまや既存の文学賞以上の影響力を持つに至った「本屋大賞」に続けとばかり、近年、「マンガ大賞」、「映画館大賞」など“現場”の視点で消費者にオススメするという形の賞が生み出されてきたが、またひとつ新たなアワードが創設!また、ビデオ屋さん大賞のイメージキャラクター(画像)のデザインをリリー・フランキーが手がける。確かな目を持ったプロが仕入れを行い、お客さんに素敵な出会いを提供するビデオ屋さん。数万タイトルの在庫に囲まれ、日々、消費者のニーズに最前線で触れている彼らが「何ならタダで見てほしい」と思うのはどの作品なのか?それを形にすべく、四半世紀の歴史を持つビデオレンタル店向け業界誌「ビデオ・インサイダー・ジャパン」と、DVD販売店向け業界誌「DVDナビゲーター」(キネマ旬報発行)が実行委員会を組織。2010年にリリースされたDVD&ブルーレイ45,000タイトルを対象に、全国の店員1,734人が10ポイント投票制――つまり、1作品に10ポイント投票するもよし、1ポイントずつを10作品にふり分けるもよし、という形式で票を投じ、その総獲得ポイントで順位を決定した。1位に輝いた『サマーウォーズ』は、総投票者数247人で798点を獲得!「オリジナル脚本で描かれたスケールのデカさにやられました。ラストへ向けての盛り上がりがハンパなく、何回観ても一緒に叫びたくなる。『こい!』」(カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社中国支店 映像バイヤー)、「3日に1度は必ず見てます!」(文苑堂TSUTAYA熊野店)など全国の店員から熱いコメントと票を集めた。同作の細田守監督からは「栄えある『第1回ビデオ屋さん大賞』を頂戴し、大変嬉しく思います。『サマーウォーズ』は世界的な危機に対して、日本の家族、親戚が戦う物語です。このアニメーション映画も、多くのスタッフの家族的繋がりによって作られました。改めて、この映画を共に支えてくれた多くのスタッフ、また日本中のビデオ屋さんに足を運んで頂いたファンのみなさまに感謝致します」という喜びのコメントが到着した。第2位には1位と僅差の237人の票が投じられ、775点を獲得した『トイ・ストーリー3』がランクイン。3位には221人による637点を集めた『アバタ―』。以下、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破 EVANGELION:2.22 YOU CAN (NOT) ADVANCE.』、『インセプション』と続いた。上位10位のうち、先述の『サマーウォーズ』、『トイ・ストーリー3』、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』に8位の『ONE PIECE FILM STRONG WORLD』を加えた計4作品がアニメーション作品。洋画が4作で、邦画では共に堺雅人が主演を務める『ゴールデンスランバー』(7位)、『南極料理人』(9位)の2作がトップ10入りを果たした。また、ひとり10ポイント投票制という独自のルールを生かし、各作品の得点をその作品に投じた人数(投票者数)で割った数値、すなわち、その作品のひとりあたりの平均得点を“偏愛濃度”として換算。この偏愛濃度の全体の平均数値は2.39となっており、数値が多ければ大きいほど、この作品を一途に愛する人が多く、少なければ少ないほど、より多くの人がマイベスト10に入れた、みんなが大好きな普遍的に愛される作品という目安となる。ちなみに『サマーウォーズ』は、798点÷247人で偏愛濃度3.23とやや高めといったところ。トップ10に入った作品では第10位の『オーケストラ!』が投票者数74人に対して得点は303点で偏愛濃度4.09と圧倒的な高さを見せた。ほかには各部門ごとの特別賞も決定!未公開洋画・OV部門では、脱獄犯と刑事の間で繰り広げられる12ラウンドに及ぶ緊迫の脅迫ゲームを描いた『12ラウンド』が受賞したほか『バック・トゥ・ザ・フューチャー 25thアニバーサリー Blu-ray BOX』が初BD化部門賞を獲得した。ベスト10作品を順番に借りて楽しむもよし。また、偏愛作品に賭けるか、安心して見られる「みんな大好き」作品を見るかなど楽しみ方はいろいろ。玄人好みでもあり、一般のお客さんのニーズにもしっかりと対応。「NO MORE ガッカリ!」を謳った頼れるDVD&ブルーレイガイドの誕生は、今後も大きな話題を呼びそうだ。第1回 ビデオ屋さん大賞※()内の数字は左から得点数、投票者数、偏愛濃度1位:『サマーウォーズ』(798/247/3.23)2位:『トイ・ストーリー3』(775/237/3.27)3位:『アバター』(637/221/2.88)4位:『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破 EVANGELION:2.22 YOU CAN (NOT) ADVANCE.』(475/137/3.47)5位:『インセプション』(432/137/3.15)6位:『第9地区』(405/197/2.06)7位:『ゴールデンスランバー』(403/148/2.72)8位:『ONE PIECE FILM STRONG WORLD』(340/111/3.06)9位:『南極料理人』(322/91/3.54)10位:『オーケストラ!』(303/74/4.09)※公式サイト内で上位100作品を発表特別賞未公開洋画・OV部門:『12ラウンド』TVA・OVA部門:「けいおん!!」海外TVドラマ部門:「FRINGE/フリンジ」アジアTVドラマ部門:「三国志 Three Kingdoms」国内TVドラマ部門:「モテキ」バラエティ部門:「LONDONHEARTS」初BD化部門:『バック・トゥ・ザ・フューチャー 25thアニバーサリー Blu-ray BOX』公式サイト:■関連作品:バック・トゥ・ザ・フューチャー 1985年12月より公開バック・トゥ・ザ・フューチャーPART2 1989年12月より公開バック・トゥ・ザ・フューチャーPART3 1990年7月より公開オーケストラ! 2010年4月17日よりBunkamuraル・シネマ、シネスイッチ銀座ほか全国順次公開© 2009 Focus Features LLC. All Rights Reserved南極料理人 2009年8月8日よりテアトル新宿にて先行公開、22日より全国にて公開ゴールデンスランバー 2010年1月30日より全国東宝系にて公開© 2010「ゴールデンスランバー」製作委員会第9地区 2010年4月10日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2009 District 9 Ltd All Rights Reserved.インセプション 2010年7月23日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2010 Warner Bros. Ent. All Rights Reservedヱヴァンゲリヲン新劇場版:破 2009年6月27日よりシネマスクエアとうきゅうほか全国にて公開© カラーアバター 2009年12月23日よりTOHOシネマズ 日劇ほか全国にて公開© 2009 Twentieth Century Fox. All rights reservedトイ・ストーリー3 2010年7月10日より全国にて公開© DISNEY/PIXARサマーウォーズ 2009年8月1日より新宿バルト9、池袋HUMAXシネマズ、梅田ブルク7ほか全国にて公開© 2009 SUMMER WARS FILM PARTNERS■関連記事:ジョゼフ・ゴードン=レヴィット、『バットマン』新作で悪役に挑戦テキサス州で開催のメディア見本市にE・ペイジらが出席。震災への義援金募集も実施大震災に見舞われた日本に、セレブたちが続々とメッセージを送信『カーズ2』本編前の短編で『トイ・ストーリー3』の“その後”の物語を上映!『ナルニア』初登場1位!オスカー4冠『英国王のスピーチ』も異例の大ヒットスタート
2011年03月22日全国150もの独立系映画館のスタッフの投票で決定する“映画版本屋大賞”と言うべき「映画館大賞 2010」が発表され、クリント・イーストウッド監督・主演の『グラン・トリノ』が見事、1位に輝いた。昨年の第1回と比べ約40館増えて、北海道から沖縄までおよそ150館の独立系映画館で働くスタッフが参加した今年の映画館大賞。昨年の『ダークナイト』に続き、今年も洋画が1位を獲得した。『グラン・トリノ』は頑固な白人の老人とアジア系の青年との交流を描いており、イーストウッドの俳優引退作となるのでは?とも言われている。また「イーストウッドの最高傑作」との声も挙がっており、国内でもつい先日発表された日本アカデミー賞の最優秀外国作品賞を始め、数々の映画賞を獲得。その高評価を裏付ける形で映画館スタッフが最もオススメする映画に選ばれた。2位には邦画から西川美和監督、笑福亭鶴瓶主演の『ディア・ドクター』が入った。3位には、まさに映画館で観るべき作品と言うべきか『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』がランクイン。4位には、園子温監督の4時間近くに及ぶ超大作『愛のむきだし』、5位には雪山での撮影による美しい映像が話題を呼んだ『劔岳 点の記』がそれぞれ入った。ベスト10を眺めてみると、昨年は1作もベスト10に入らなかった韓国映画から、ポン・ジュノ監督作で日本でも人気の高いウォンビンが出演する『母なる証明』が7位にランクイン。また、アニメ作品では昨年は『崖の上のポニョ』が10位に入ったが、今年は細田守監督の『サマーウォーズ』が6位に。そして日本アカデミー賞で最優秀作品賞を受賞した『沈まぬ太陽』は10位という結果となった。また、3人の著名人が最も印象に残る1本を選ぶ企画「あの人の1本」には阪本順治監督、竹中直人、中谷美紀が参加。阪本監督は警察の組織的な犯罪事件を題材にした社会派ドラマ『ポチの告白』、竹中さんはギレルモ・デル・トロ製作×J・A・バヨナ監督による魅惑のスピリチュアル・ムービー『永遠のこどもたち』を選出。そして、中谷さんが選んだのは、多くのミュージシャンたちに絶大な影響を与えながらも、自分たちはブレイクすることなく、ほとんどの人の記憶から忘れ去られているバンド「アンヴィル」が、いまなおスターダムを夢見て活動を続ける姿を追ったドキュメンタリー『アンヴィル!夢を諦めきれなかった男たち』。中谷さんは「『夢を叶えるには人生は短すぎる。しかし、夢を諦めるには人生は長すぎる』と、ある監督は言いましたが、この作品はまさにそんな映画でした。ヘヴィーメタルなんて全く好きではありませんでしたし、始まって5分程で劇場を出ようか否か迷ったほど、退廃的で過剰なパフォーマンスに嫌悪感を抱いていたにもかかわらず、いつの間にか中年男たちが必死で夢を追いかけ生きる姿に引き込まれ、最後にはポケットティッシュを使いきってしまいました」という熱い感想を寄せてくれた。4月17日(土)から24日(土)までの期間には、シネマ・ヴェーラ(東京・渋谷)にて上位作品の特集上映や豪華ゲストを迎えてのトークイベントも開催。“映画ソムリエ”たちが「映画ファンに最も観てもらいたい」という情熱を持ってセレクトした、昨年を代表する名作の数々を劇場で楽しんでみては?映画館大賞 2010 ランキング1位:『グラン・トリノ』2位:『ディア・ドクター』3位:『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』4位:『愛のむきだし』5位:『劔岳点の記』6位:『サマーウォーズ』7位:『母なる証明』8位:『スラムドッグ$ミリオネア』9位:『イングロリアス・バスターズ』10位:『沈まぬ太陽』映画館大賞 2010 公式サイト© 花くまゆうさく■関連作品:グラン・トリノ 2009年4月25日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2009 WARNER BROS. ENT. ALL RIGHTS RESERVED.ディア・ドクター 2009年6月27日よりシネカノン有楽町1丁目ほか全国にて公開© 2009『Dear Doctor』製作委員会マイケル・ジャクソン THIS IS IT 2009年10月28日より丸の内ピカデリーほか全国にて2週間限定公開愛のむきだし 2009年1月31日より渋谷ユーロスペースほかにて公開© 愛のむきだしフィルムパートナーズ劔岳点の記 2009年6月20日より全国にて公開© 2009『劔岳点の記』製作委員会サマーウォーズ 2009年8月1日より新宿バルト9、池袋HUMAXシネマズ、梅田ブルク7ほか全国にて公開© 2009 SUMMER WARS FILM PARTNERS母なる証明 2009年10月31日よりシネマライズ、シネスイッチ銀座、新宿バルト9ほか全国にて公開©2009 CJ ENTERTAINMENT INC. & BARUNSON CO., LTD. ALL RIGHTS RESERVEDスラムドッグ$ミリオネア 2009年4月18日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて順次公開© 2008 Celador Films and Channel 4 Television Corporationイングロリアス・バスターズ 2009年11月20日よりTOHOシネマズ日劇ほか全国にて公開© 2009 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED 沈まぬ太陽 2009年10月24日より全国東宝系にて公開© 2009 「沈まぬ太陽」製作委員会アンヴィル!夢を諦めきれなかった男たち 2009年10月24日よりTOHOシネマズ六本木ヒルズほか全国にて公開© Ross Halfin /ANVIL! THE STORY OF ANVIL, © Brent J. Craig/ANVIL! THE STORY OF ANVIL■関連記事:【アカデミー賞】助演男優賞は『イングロリアス・バスターズ』クリストフ・ヴァルツ!『ハート・ロッカー』のプロデューサーがあり得ない失態で、オスカー規則違反本家オスカーを控え激戦、混戦!英国アカデミー賞で『ハート・ロッカー』6冠お味はどれが一番?アカデミー賞ノミネート作品にちなんだメニューの数々を公開あの名作をもう一度シネマライブ!「アカデミーナイト2010」に50組100名様ご招待
2010年03月15日仲里依紗、中尾明慶らが3月13日(土)、東京・新宿ピカデリーで映画『時をかける少女』の初日舞台挨拶を行い、劇中同様の“甘酸っぱい”やりとりを披露した。同作は、作家・筒井康隆が1965年に発表した原作および、1983年公開の大林宣彦監督の映画で原田知世が演じた主人公・芳山和子の一人娘・あかり(仲さん)が主人公。昏睡状態に陥った和子(安田成美)との約束を果たすため、和子の初恋の人・深町一夫を探して過去へタイム・リープし、70年代の青年・涼太(中尾さん)に恋をするという物語。2006年公開のアニメ版(細田守監督)での声優に続いての連投で“主演”した仲さんは、「『時かけ』ってすごい大きなブランドなので、1人で背負うのってどうなんだろう?と不安だったんですけど、中尾さんが助けてくれました」と感謝の言葉。隣で中尾さんが嬉しそうな顔をすると「今日は最後なので、持ち上げておきます」と照れ隠しか、いたずらっぽい笑顔。中尾さんは「初めて里依紗ちゃんに褒められて嬉しくなっちゃった」と素直に喜んだ。撮影をふり返って中尾さんが「僕が、『神田川』を歌うシーンがあったので、ずっと里依紗ちゃんに聴いてもらって練習していました」とふり返ると、仲さんは「(中尾さんが)『オンチでやだ』とか言っていたんですけど、大してヘタでもなく、普通じゃん!って思いました」と褒め言葉なしにバッサリ。中尾さんは「ひどいでしょ?『良かった』って言っておけばいいのに、正直なんだから…」と苦笑いで訴え、観客の笑いを誘った。一方、タイム・リープするなら?の話題に、仲さんは「私、恐竜に似ているってよく言われるので、恐竜がいる時代に行きたい。写真で(恐竜に)緑とか赤とか色があるけど、骨しか残っていないのに誰がつけたんだろう?って。私は全部黒だと思うんですよね。それを確認して本にします」と独創的な回答。中尾さんは「歴史的人物…戦国時代の織田信長さんとか豊臣さんに会って話をしてみたい」と願っていた。『時をかける少女』は新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ渋谷、シネスイッチ銀座ほか全国にて公開中。(photo/text:Yoko Saito)■関連作品:時をかける少女 (2010) 2010年3月13日より新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ渋谷、シネスイッチ銀座ほか全国にて公開© 「時をかける少女」製作委員会2010■関連記事:仲里依紗、いきものがかりと再タッグを約束!?『時をかける少女』舞台挨拶仲里依紗版『時をかける少女』を大林監督大絶賛「時かけ映画祭」仲里依紗「目標あれば速く走れる(笑)」バレンタインに200人ファンサービスあの名作が生まれ変わって帰ってきた!『時をかける少女』試写会に15組30名様ご招待いきものがかり、あの名曲「時をかける少女」をカバーインディーズ曲も挿入歌に
2010年03月13日筒井康隆の原作に斬新な脚色を加え、「アニメの枠を超えた」とまで言われるほど高い評価を得た『時をかける少女』の細田守監督の最新作『サマーウォーズ』。神木隆之介に桜庭ななみ、谷村美月など旬の若手俳優陣を声優に迎え、注目を集める本作が、8月5日(現地時間)よりスイスで開催されるロカルノ国際映画祭のコンペティション部門に出品されることが正式に決まった。カンヌ、ヴェネチア、ベルリンの3大国際映画祭に次ぐ権威ある国際映画祭といわれるロカルノ国際映画祭。1946年より始まり、邦画では1970年には実相寺昭雄監督の『無常』が、そして近年では小林政弘監督の『バッシング』がそれぞれ、最高賞に当たる「金豹賞」を獲得しているが、日本のアニメーション作品がコンペティション部門に選出されるのは、今回が初めてとなる(邦画以外では2004年に香港の『マクダルパイナップルパン王子』が出品)。細田監督は「とても嬉しく思います」と短いながらも喜びのコメントを寄せた。主人公の健二の声を担当した神木さんは「ノミネートおめでとうございます。このような作品に参加することができて役者として光栄です。これをきっかけに世界中の人々に観ていただければと思います」と喜びを語ると共に、「監督、しまっていこう!」と、現地入りする細田監督に激励のメッセ−ジを贈った。『時をかける少女』はシッチェス・カタロニア国際映画祭のアニメーション部門最優秀長編作品賞を始め、国内外で22の賞を受賞したが、今回はそれを上回るか?まずはロカルノでの受賞に期待がかかる。『サマーウォーズ』は8月1日(土)より新宿バルト9、池袋HUMAXシネマズ、梅田ブルク7ほか全国にて公開。■関連作品:サマーウォーズ 2009年8月1日より新宿バルト9、池袋HUMAXシネマズ、梅田ブルク7ほか全国にて公開© 2009 SUMMER WARS FILM PARTNERS■関連記事:神木隆之介が先輩いじり?桜庭ななみを「“ななみ先輩”は天然で癒やしキャラです」細田守監督最新作『サマーウォーズ』試写会に25組50名様をご招待山下達郎、34年目にしてアニメ映画主題歌に初挑戦大きく普遍の愛を歌う神木隆之介、谷村美月、桜庭ななみ、仲里依紗が東京アニメフェアに浴衣で揃い踏み15歳の神木隆之介、『時をかける少女』監督最新作で等身大の高校生役に抜擢
2009年07月16日2006年、単館公開からスタートし、口コミで徐々にうわさが広がりロングランヒットを記録、国内外の多数の映画賞を獲得した『時をかける少女』の細田守監督の最新アニメーション・ムービー『サマー・ウォーズ』。8月1日(土)の公開に先駆けて7月7日(火)に本作の完成披露試写会が行われ、細田監督を始め、声優を務めた神木隆之介、桜庭ななみ、富司純子による舞台挨拶が行われた。神木さんは、高校2年生の主人公・健二の声を担当したが「健二は普通の…もしかしたら普通よりも目立たないくらいの男の子。“普通”の部分をどう表現しようかと考え、自分自身を参考にしました」と語った。ちなみに、神木さん自身もこの春から高校生(この事実が知らされると場内にざわめきが!)。報道陣から高校生活について尋ねられると「赤点だけは取らないように…」と苦笑い。ちなみに得意科目は理科だそう。桜庭さんとの共演に話が及ぶと「(桜庭さんを)“ななみ先輩”と呼んでいるんですが(笑)」と明かし「ななみ先輩とは、最初は緊張していて話せなかったんですが、徐々に打ち解けていきました。(桜庭さんは)ちょっと天然で会話してて楽しいですし、現場では癒しキャラでした」と暴露した。映画については「家族の絆、あきらめないこと、何かを全力で守る、というメッセージを感じていただければ嬉しいです!」と力強くアピールした、はじめにオファーが来たとき、「『何で私なの?』と思いました」という富司さん。陣内家の当主で90歳の栄の声を担当したが「武家の血を引く気骨のあるおばあちゃん。初めての経験でもあり、魂を入れるのは難しかったです」とふり返った。富司さんは神木さんと桜庭さんとの共演について「2人ともいとも易々となさるので、圧倒されました。監督に励まされ、若い人たちに支えられて楽しくできました」と笑顔を見せた。健二の高校の先輩に当たる夏希を演じた桜庭さんも、今回が初めての声優挑戦となったが「どのマイクにどの距離で話せばいいのかも全く分からず、キャラクターの口の動きに合わせるのも大変でした」とふり返った。富司さんとの共演が相当嬉しかったようで「近くで拝見して、すごく勉強になりました」と興奮気味に語る。「おばあちゃんが手紙を読むシーンが大好き。富司さんの声が本当に素敵なんです!」と語った。この日は、七夕ということで一同、浴衣姿で登場したが、舞台挨拶の最後に、それぞれに七夕の願いごとを発表してもらった。神木さんは「いつまでも家族円満!」、富司さんは「全ての人が幸せでありますように」と書いた短冊を掲げた。そして桜庭さんはというと「また細田監督とご一緒できますように」としっかりとアピール!これには細田監督も嬉しそうに、満面の笑みで「またお願いします」と応じた。『サマー・ウォーズ』は8月1日(土)より新宿バルト9、池袋HUMAXシネマズ、梅田ブルク7ほか全国にて公開。■関連作品:サマーウォーズ 2009年8月1日より新宿バルト9、池袋HUMAXシネマズ、梅田ブルク7ほか全国にて公開© 2009 SUMMER WARS FILM PARTNERS■関連記事:細田守監督最新作『サマーウォーズ』試写会に25組50名様をご招待山下達郎、34年目にしてアニメ映画主題歌に初挑戦大きく普遍の愛を歌う神木隆之介、谷村美月、桜庭ななみ、仲里依紗が東京アニメフェアに浴衣で揃い踏み15歳の神木隆之介、『時をかける少女』監督最新作で等身大の高校生役に抜擢
2009年07月09日2007年に公開されロングランヒットを記録したアニメ『時をかける少女』の細田守がこの夏放つ最新作『サマーウォーズ』。8月1日(土)の公開に先立ち、本作の主題歌に、来年でデビュー35周年を迎える大御所、山下達郎の新曲『僕らの夏の夢』が決定した。山下さんといえば昨年3月、話題のドラマ主題歌としてリリースしたシングル「ずっと一緒さ」が大ヒット。さらに同12月より今年の5月まで27都市50公演という大規模で行われた全国コンサートツアー「Performance 2008-2009」は全てチケットが完売し、6年ぶりのツアーで人気の健在ぶりを見せた。そのツアー後半の時期に、細田監督から直々に山下さんへ主題歌の書き下ろしが依頼があったというが、タイトなスケジュールにもかかわらず、「大きくて普遍的な愛の歌が必要」という監督の熱い願いに応えるべく、楽曲の製作を開始したという。これまでも『東京タワー』(’04)や『ジュブナイル』(’00)などの映画主題歌を手がけたことはあるものの、長編アニメ映画の主題歌を書き下ろすのは、34年間の音楽キャリアの中で初となる。本作にすっかりハマってるという山下さんは、「古き良き日本の原風景と、めくるめくサイバー・バーチャル・ワールドの乱れ打ちに、思わず仕事モードを忘れて見入ってしまいます。こんな素敵な作品のテーマソングを担当させていただき、本当に幸せです。作品の素晴らしさをより一層引き立てることが出来ればと、がんばって作りました」と喜びのコメント。また、後日この曲を聴いた細田監督は「これは“素晴らしい”ではなく、“素敵”ですね」と感涙を浮かべたという。同主題歌を収録したシングルCDは8月中旬にリリース予定。映画『サマーウォーズ』は8月1日(土)より新宿バルト9、池袋HUMAXシネマズ、梅田ブルク7ほか全国にて公開。■関連作品:サマーウォーズ 2009年8月1日より新宿バルト9、池袋HUMAXシネマズ、梅田ブルク7ほか全国にて公開© 2009 SUMMER WARS FILM PARTNERS■関連記事:神木隆之介、谷村美月、桜庭ななみ、仲里依紗が東京アニメフェアに浴衣で揃い踏み15歳の神木隆之介、『時をかける少女』監督最新作で等身大の高校生役に抜擢
2009年06月10日