東京都・清澄白河の東京都現代美術館は、戦後美術の歴史や、作品の素材・表現に着目した展覧会「MOTコレクション 戦後美術クローズアップ」を開催する。会期は7月18日~10月12日(月曜休館、ただし7月20日・9月21日・10月12日は開館、7月21日・9月24日休館)。開館時間は10:00~18:00(7~9月の金曜日は21:00まで)。観覧料は一般500円、大学・専門学校生400円、高校生・65歳以上250円、中学生以下無料(企画展のチケットがある場合は別途観覧料は不要)。同展は、戦後70年の節目にあたる年度の「MOTコレクション」として、戦後美術の歴史や、作品の素材・表現に着目した展示を1階と3階、ふたつのフロアに分けて行うもの。1階では、戦後美術の流れを軸にした通史的な展示が行われる。おおよそ制作年代順に展示される作品からは、当時の社会状況を読み取ることができる構成となっている。また、3階では、古くから制作の素材である木と石、その現代の表現に焦点を当て、作品が開示する多彩な世界観を5つの部屋で探る。とくに、天井高のある3階では、小さな作品から大きな作品までが様々に組み合わさって展示される予定となっており、それぞれの作品のもつスケール感を楽しむことができる。なかでも、全長20mにおよぶ遠藤利克の「泉」は、14年ぶりの公開ということだ。なお、関連企画として、担当学芸員によるツアー「もっと!MOTコレクション」が開催される。開催日時は8月29日、9月26日の15:30より1時間程度。そのほか、会期中にトーク等のイベントを予定されている。詳しくは美術館ホームページにて。
2015年06月17日月刊誌『美術手帖』で知られる美術出版社は、2015年3月に民事再生法の適用を申請していたが、このたび同社の事業再建に協力するスポンサーとして、カルチュア・エンタテインメントを選んだと発表した。美術出版社は3月11日の民事再生手続開始直後から、事業再建を目指してスポンサーの選定を進めていた。今回、多数の候補者の中から選ばれたというカルチュア・エンタテインメントは、TSUTAYA、蔦屋書店、およびTポイントプログラムを運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブのグループ会社で、映像、音楽、出版などの企画・制作を行っている。同社はアート系書籍や雑誌を含む幅広い出版物を取り扱うほか、近年では美術関連事業にも注力するなど、美術出版社との親和性が極めて高いことから、スポンサーに選ばれたという。両社は監督委員の同意を得て、すでに基本合意書を締結したとのこと。美術出版社は今後、スポンサーであるカルチュア・エンタテインメントのもとで事業の再建を目指し、全社一丸となって事業の再生に取り組んでいくという。
2015年05月20日『美術手帖』によるアートニュースサイト「ビテチョー(bitecho)」が、5月15日にオープンした。同サイトでは、これまで『美術手帖』で取り上げてきたコンテンポラリーアートを始めとして、アート、デザイン、写真、建築、イラスト、工芸、雑貨、音楽、旅、映画などの幅広い分野で、『美術手帖』編集部のネットワークを活かしたアートの裏話を始め、季節モノや時事に合わせた特集記事などをアップ。さらに、展覧会の開催情報やアート界での最新の出来事なども掲載していく予定だという。読み物記事としては、「ミラノサローネで有田焼!? これからのARITAを世界に発信」や「危機をいかに乗りこえるか? 狩野派絵師たちに学ぶ3つの処世術」、「日本最高峰のパフォーマーが揃うバーレスク&ピンナップの祭典!」など、『美術手帖』ならではの切り口のものが並んでいる。なお、同サイトで掲載される記事は、SNSでもチェックすることが可能。Twitterでは最新の記事を随時紹介。Facebookでは読者に人気の記事をピックアップして展開していく。また、Instagramでは、編集部が取材で訪れた展覧会の写真などを配信。ハッシュタグ「#bitecho」を用いることで、作品や展覧会の写真をシェアすることも出来る。
2015年05月18日2015年3月に民事再生法の適用を受けていた、現代美術の雑誌「美術手帖」を発刊する美術出版社は15日、 新たなアートニュースサイト「bitecho(ビテチョー)」を公開した。「bitecho」は、"創造力を社会に生かす"というコンセプトのアートニュースサイト。これまで「美術手帖」で取り上げてきたコンテンポラリー・アートに留まらず、デザイン、 建築、 ライフスタイル、イラスト、工芸、雑貨、音楽、旅、映画など、カルチャー全般の情報を幅広く発信していくという。また、同サイトでは季節や時事に即した特集記事や、「美術手帖」編集部のネットワークを活かしたアートの裏話などを配信予定。それ以外に、 記事配信以外のプロジェクトも進行中とのこと。最新情報は、同サイトのFacebookやtwitterで発信し、Instagramにて編集部が取材で訪れた展覧会の写真などの配信を行う。なお、同社は民事再生法による再建を目指しており、適用後も「美術手帖」(2015年4月号、5月号)は発行されている。
2015年05月15日クラシエフーズは、現代美術家・村上隆とコラボレーションした「FRISK Neo」の新フレーバー「FRISK Neo フライトニングミント」「FRISK Neo ブルーミングチェリー」を、3月16日より数量限定で発売開始する。価格は369円(税抜)。同商品は、ルイ・ヴィトン、ファレル・ウィリアムス、カニエ・ウェストやゆず、六本木ヒルズ、シュウ ウエムラ等とのコラボレーションで知られる村上隆がパッケージデザインを担当した限定品。「FRISK Neo フライトニングミント」は唐辛子成分が入った新しい刺激のフレーバー、「FRISK Neo ブルーミングチェリー」はチェリー風味のライトなフレーバーとなっているという。また、パッケージのほかにも、タブレットの形状が「ドクロ」(フライトニングミント)、「お花」(ブルーミングチェリー)と凝ったつくりになっている。
2015年03月13日帝国データバンクは5日、月刊誌「美術手帖」などを出版していた美術関係専門の老舗出版社「美術出版社」および同社のグループ会社「美術出版ネットワークス」の2社が、東京地方裁判所に4日づけで民事再生法の適用を申請していたことを報じた。負債総額は24億4,300万円。美術出版社は、月刊誌「美術手帖」をはじめ、「美学」のほか、書籍「カラー版西洋美術史」、「カラー版日本美術史」など、1905年(明治38年)の創業以来、百年以上にわたって美術やデザイン、建築物など芸術分野に関する雑誌・書籍の出版を手がけていた老舗出版社。年間30~40点の新刊を発刊し、2014年3月期には年売上高約12億800万円を計上していたが、従前からの多額の負債や出版事業の売り上げの落ち込みにより苦しい資金繰りが続いていたことから、過大な債務負担を圧縮するべく、民事再生法による再建を目指すとしている。一方の美術出版ネットワークスは、美術出版社のグループ会社として、アプリやWebサイトの受託開発を主体に、スマートフォンや携帯電話向けコンテンツの開発・配信を手がけていた。2014年9月期には年収入高約2億4200万円を計上していたが、美術出版社に連鎖する形で今回の措置となったということだ。
2015年03月06日東京都・六本木の国立新美術館で、若手作家の登竜門「シェル美術賞2014」の受賞・入賞作品を展示する「シェル美術賞展2014」が開催される。開催日時は12月10日~12月23日(12月16日休館)。開場時間は10:00~18:00(入館は17:30まで)、12月12日・19日は10:00~20:00(入館は19:30まで)、12月23日は10:00~16:00(入館は15:30まで)。入場料は一般400円、大学生200円。同展は、国内の現代美術の発展に寄与する事を目的に昭和シェル石油が1956年に創設、今回で43回目の開催となる"若手作家の登竜門"シェル美術賞の受賞・入賞作品を展示する展覧会だ。今年度は、815点の作品の中から選ばれた計52点の作品、および審査員・昭和シェル石油推薦の作家4名の近作・新作を展示する「シェル美術賞アーティストセレクション」が展示される。また、受賞作家7名と審査員によるトークショーが展覧会場内で実施される。開催日時は12月13日14:00~15:00。会場では同時に、各受賞・入選者の過去作品が参照できる「ポートフォリオファイル」の閲覧スペースも設置。さらに、展覧会来場者による投票により受賞・入選作品の中から「オーディエンス賞」が選出される。選出作品はWebサイトにて展覧会終了後に発表予定とのことだ。なお、同展の入場料に関して、シェル美術賞公式Webサイトより、100円の割引券をダウンロードできるとのこと。
2014年12月08日東京・初台のNTTインターコミュニケーション・センター[ICC]は11月22日より、展覧会「大友良英音楽と美術のあいだ」を開始した。音楽と美術の領域を越境するアーティスト・大友良英による大型インスタレーション作品と、本展のための最新作を展示する。2008年制作の「quartets」は、音響と映像の大型インスタレーション作品。大きな展示室を丸ごと使ったこの作品では、8名の演奏家による即興演奏を事前に記録し、それらをコンピュータ・プログラムによって四つのカルテットに再編成した演奏音が流れる。中央に設置した白いキューブの各側面には、各演奏家達のシルエットが投影され、キューブの側面ごとに正対する展示室の壁面スクリーンには、木、鉄、液体などで作られたオブジェのディテールが映し出される。これらの映像は、演奏音に合わせて振動し変化していく。本展のために制作された「guitar solos 1」は、館内の階段を利用したサウンドインスタレーション。8対のスピーカーが階段の段上に設置され、それぞれのスピーカーから、事前に録音されたギターの音がランダムに再生される。スピーカーの前を通過したり、立ち止まったりしながら、複雑に変化していく演奏音を楽しむ。異なる芸術表現である「音楽」と「美術」は、お互いにそれぞれの歴史を持ち、各々独自の発展を遂げてきた。近年、両者の領域を横断する多様な表現が生み出されてきているが、それらは従来の芸術ジャンルの外枠を大きく拡げた一方、各分野の間にあった境界線は曖昧なものとなった。大友は「(音響作品である)『quartets』は時間を掛けてゆっくりと“観”ほしい作品」と語る。本展は美術館における音響インスタレーション作品の存在意義を、鑑賞者に再び問うものである。大友の作品は、固定化した聴覚音源とも、一過性のライブ体験とも異なる、「展示による上演」という新しいシステムを鑑賞者に観せてくれる。今一度「音楽」と「美術」それぞれに目を向けながら、それらの「あいだ」にあるもの、それらの「あいだ」を繋ぐものとはなにかを考えさせる展覧会だ。【イベント情報】「大友良英音楽と美術のあいだ」会場:NTTインターコミュニケーション・センター[ICC]ギャラリーA住所:東京都新宿区西新宿3-20-2東京オペラシティタワー4階会期:11月22日から2015年2月22日時間:11:00から18:00休館日:月曜日(祝日の場合翌日)、12月29日から1月5日、2月8日入場料:一般・大学生500円、高校生以下無料
2014年11月23日韓国を代表する現代美術作家、ヂョン・ヨンドゥの大規模個展「地上の道のように」が、茨城・水戸芸術館現代美術ギャラリーにて11月8日より開催される。初期作品から最新作まで、ヂョンの作品を一挙公開。各国からの移民が地域ごとに暮らす街の特性を活かして制作された映像作品『Six Points』、見慣れた街の風景を映像トリックで異世界に変化させる『日常の楽園』、鑑賞者が映画の登場人物になった気分を味わえる体験型映像インスタレーション作品『ドライブ・イン・シアター』に加え、ヂョンが水戸で出会った盲目のマッサージ師・白鳥建二が撮影した写真をもとにした映像作品や、3D映像によるバーチャルリアリティ体験ができるヘッドセットモニター・オキュラスリフトを用いた新作、水戸を舞台にイリュージョンアーティストのイ・ウンギョルやジャズピアニストの小曽根真が出演する映像作品などを展示する。なお、展覧会名は魯迅の短編小説『故郷』の一説からの引用で、新たな視覚体験やウィットに富んだ映像作品を通して記憶と忘却、希望の意味を問い掛ける。ヂョンは1969年韓国・晋州生まれ、ソウル在住のアーティスト。2007年に最年少で韓国のアーティスト・オブ・ザ・イヤー賞を受賞し、市井の人々の夢や思い出を題材とする作品をヴェニスや上海のビエンナーレ、ニューヨーク近代美術館、東京の国立新美術館等で発表している。【イベント情報】ヂョン・ヨンドゥ展「地上の道のように」会場:水戸芸術館現代美術ギャラリー住所:茨城県水戸市五軒町1-6-8会期:2014年11月8日から15年2月1日時間:9:30から18 :00(入場は17 :30 まで)休館日:月曜日(ただし祝日は開館し翌火曜閉館)、年末年始(14年12月27日から15 年1月3日)入場:800 円
2014年10月09日豊かな木立ちと緑に囲まれ、恵まれた立地に佇む世田谷美術館。現在は「ボストン美術館 華麗なるジャポニスム展―印象派を魅了した日本の美」が開催中です。この世田谷美術館へはいつも、田園都市線用賀駅から美術館へと続くプロムナードと砧公園を通って10数分、散歩しながら向かうのが楽しみなのですが、会期中は用賀駅と美術館を往復する直行バスが出ていると知り、乗ってみたらすぐ着いてしまってびっくり。これは便利です。(休館日は除く)ジャポニスムとは、19世紀半ばの開国以来、日本の文物が浮世絵をはじめ、陶磁器、絹織物、扇子、団扇など、美術品から日用品に至るまで欧米に伝わり大流行しましたが、こうした日本美術や品々が西洋の文化芸術に与えた影響全体を現在はそう呼んでいます。その最たる作品たちに迫ります。世界初公開! モネの傑作《ラ・ジャポネーズ》の修復後世界屈指の印象派と日本美術のコレクションを所蔵するボストン美術館が、1年余という渾身の修復プロジェクトを経て、まず最初にお目見えさせたのが今展の日本です。クロード・モネが最初の妻カミーユを描いた、その名も《ラ・ジャポネーズ》。壁に散る団扇(うちわ)、手に持った扇子、謡曲「紅葉狩」の一場面が描かれているという赤綸子(あかりんず)と思われるゴージャスな打掛、床には絨毯でなくゴザ? と、たちまち細部に目を奪われてしまいます。クロード・モネ 《ラ・ジャポネーズ(着物をまとうカミーユ・モネ)》 1876年1951 Purchase Fund 56.147この打掛を目の当たりにしたモネに、チャレンジ魂をムラムラとさせたであろう気概が伝わる作品。最新技術の粋を駆使した修復により、1876年完成当時のカンヴァスが蘇ったと思うとドキドキしますね。修復って、別に大したことないんでしょ?と思ったら大間違い。ミケランジェロが描くシスティーナ礼拝堂の天井画は、洗浄によって明るくなったあまり、天動説と地動説の違いほどの衝撃を与えたし、近年、洗浄が完了したダ・ヴィンチの「最後の晩餐」も、皿の中身が確認され、当時の風俗や文化研究に影響を及ぼしています。西洋人には斬新だった「浮世絵」のシンプルな構図と背景当時、日本で流行していた美人画に描かれるのは、美しくあることがプロフェッショナルの花魁(おいらん)、芸者たち。それが、西洋人を魅了し、日本といえば“フジヤマ、ゲイシャ”モードが長く続いているのはご存じの通り。浮世絵では、着物や装身具、仕草などは細部まで繊細に描き込まれていますが、顔は全部、線だけで表された誰もが同じツリ目の顔立ち。これが子供の頃は不思議でした。日本人の美意識は個々の顔より細部に宿るのですね。とはいえ、西洋人もさすがに日本人の顔は取り入れていません。でも、構図や背景には多大な影響を受けました。アメリカで生まれパリで活躍したメアリー・カサットは、熱烈な浮世絵ファン。1803年に描かれた喜多川歌麿の《母子図 たらい遊》を、1891年《湯浴み》(ゆあみ)という作品に反映させています。線が活かされたシンプルな構図、すっきりしたテクスチャーは、一見西洋画には見えず、とてもおもしろいです。(左)喜多川歌麿 《(母子図 たらい遊)》 江戸時代 享和3年(1803)頃 William Sturgis Bigelow Collection 11.22154(右)メアリー・スティーヴンソン・カサット 《湯浴み》 1891年頃 Gift of William Emerson and The Hayden Collection-Charles Henry Hayden Fund 41.806ゴッホと浮世絵の共通点「装飾性の強い背景」日本美術に表現された、女性たちの親密な生活空間、つまりインテリアや子どもへの優しいまなざしは、西洋の芸術家たちの心をワシづかみしたみたいです。カサットの《湯浴み》もそうですが、ゴッホの《子守唄、ゆりかごを揺らすオーギュスティーヌ・ルーラン夫人》の背景の壁紙が、歌川国貞(三代豊国)と歌川広重による《当盛十花撰 夏菊》に描かれた、花火のように華やかに背景を彩る大輪の菊から影響を受けていたとは、今まで知りませんでした。しばし絵の前に佇んで、ゴッホの胸中に思いを馳せました。(左)フィンセント・ファン・ゴッホ 《子守唄、ゆりかごを揺らすオーギュスティーヌ・ルーラン夫人》 1889年Bequest of John T. Spaulding 48.548(右)歌川国貞[三代豊国]・歌川広重《当盛十花撰 夏 菊 二代目沢村訥升、初代沢村由次郎 》安政5年(1858)William Sturgis Bigelow Collection 11.42317この展覧会は、世田谷美術館では2014年9月15日まで。その後、京都市美術館で2014年9月30日~11月30日、名古屋ボストン美術館に2015年1月2日~5月10日、巡回します。傑作揃いをこの機会にぜひ! ・「ボストン美術館 華麗なるジャポニスム展―印象派を魅了した日本の美」 ・ モネ《ラ・ジャポネーズ》の修復プロジェクト最新情報 <料金>・東京展(世田谷美術館) 一般:¥1,500/ 65歳以上:¥1,200 大高生:¥900 / 中小生:¥500・京都展(京都市美術館) 一般:¥1,500/ 大高生:¥1,000 / 中小生:¥500・名古屋店(名古屋ボストン美術館) 一般:¥1,300/ 大高生:¥900※前売/団体料金は異なります。詳しくは展示会公式サイトをご確認ください。All photographs(c)2014 Museum of Fine Arts, Boston.
2014年08月15日東洋と西洋の近現代美術コレクションを持つ世界トップクラスの台湾コレクター「ヤゲオ財団」。その全面的な協力を得て、ユーモアとチャレンジに満ちた展覧会「現代美術のハードコアはじつは世界の宝である展」が、東京国立近代美術館で6月20日よりスタートした。展覧会には珍しく、一見多弁に見えるタイトル。しかし、ここに記された「世界の宝」という言葉には二つの意味が込められている。一つは、展示作品の市場価格・保険評価額からしてまぎれもなく「世界の宝」であるということ。一体、どれほど「宝」なのか。一例を挙げるなら、パリで活躍した北京生まれのザオ・ウーキーの作品が、2013年12月1日に行われたサザビーズのオークション(北京)で8,968万元(約15.3億円)、また、フランシス・ベーコンにおいては、2011年2月10日に行われた同オークション(ロンドン)で2,300万1,250ポンド(30億822万円)という莫大な金額でそれぞれ落札されている。もう一つは、美術史的に見ても「世界の宝」であること。今回、展示される作品を生み出したアーティスト達はアートの長い歴史を踏まえつつ、「今」にフォーカスし、「今」表現すべきことを表現し、同時に移ろうことのないメッセージを未来に向けて伝えようとしてきた。本展では、マン・レイ、アンディ・ウォーホル、ゲルハルト・リヒターといった西洋の現代美術の大御所並びに、サンユウ(常玉)やツァイ・グオチャン(蔡國強)、リウ・ウェイなど、中国近現代美術を代表する面々、東西混合計40人のアーティストによる74点の作品が「ミューズ」「崇高」「記憶」「新しい美」といったキーワードを元に、10章に分けられて展示されている。この展覧会のポスターにも使われているマーク・クインの「ミニチュアのヴィーナス」やアンドレアス・グルスキーによる「メーデー(May Day)」、今回、唯一の日本人アーティストである杉本博司の「最後の晩餐」や「ティレニア海、コンカ」などを始め、多種多様な見応えある作品群が並ぶ。開幕にあたって、来日したヤゲオ財団代表のピエール・チェン氏はこう語る。「優れた作品とは、倉庫の中に大事にとって眠らせておくものではないのです。アートはもっと身近なもの。生活の中に溶け込ませて、共に生きてこそ、意味がある」かつて苦学生だったというチェン氏。大学の学費をアルバイトで稼ぎながら、1年半掛けて貯金した1万5,000元(約5万1,000円)で初めてアート作品を購入した。「台湾にあるチェン氏のご自宅にお邪魔したのですが、バスルームにマン・レイがあったり、リビングにウォーホルがあったり。アートと共に生活する。これをまさに地で行くライフスタイルに仰天しました」と同美術館主任研究員の保坂健二朗氏。作品の展示と共に、ヤゲオ財団のコンセプトである“living with art”“art is accessible”を表現すべく、チェン氏の自宅やゲストハウス、オフィスなどに飾られたアート写真も見所の一つだ。また、同美術館館長の加茂川幸夫氏は「若い人達にもぜひ親しんでいただきたい」と語り、来場者には作品を楽しみつつ、アートコレクターの感覚を追体験できる「ゲーム」も用意した。東京国立近代美術館での開催後は、9月6日から名古屋市美術館、12月20日から広島市現代美術館、2015年3月31日からは京都国立近代美術館と3都市を巡回する。【イベント情報】現代美術のハードコアはじつは世界の宝である展会場:東京国立近代美術館住所:東京都千代田区北の丸公園3-1会期:6月20日から8月24日時間:10:00から17:00(金曜日は20:00まで)料金:一般1,200円、大学生500円、高校生以下無料休館日:月曜日124
2014年06月20日テレビや教科書で見たあの名画をぜひ見てみたい「モナリザ」や「最後の晩餐」など、世界にはさまざまな名画・名作美術品があります。旅に行ったら、このような美術品を見るのが楽しみという人も多いのではないでしょうか。そこで今回は、414名のマイナビニュース会員の男性に、直接見てみたい名画、名作美術品をアンケートしました。歴史的名作がたくさんランクインしています。>>女性編も見るQ.直接見てみたい名画、名作美術品を教えてください(複数回答)1位モナ・リザ/ダヴィンチ(ルーヴル美術館/パリ)38.9%2位最後の晩餐/ダヴィンチ(サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ修道院/ミラノ)31.4%3位叫び/ムンク(オスロ国立美術館/ノルウェー)20.3%4位最後の審判/ミケランジェロ(バチカン美術館/バチカン)16.7%5位ヴィーナスの誕生/ボッティチェリ(ウフィッツィ美術館/フィレンツェ)15.5%■モナ・リザ/ダヴィンチ(ルーヴル美術館/パリ)・「テレビや本などでよく見たことがあるが、一度、本物を見てみたい」(45歳/医療・福祉/専門職)・「あのやさしいほほ笑みを間近に見てみたい」(22歳/建設・土木/技術職)・「ダヴィンチの作品は一度でいいから見たいと思っています」(25歳/金融・証券/事務系専門職)■最後の晩餐/ダヴィンチ(サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ修道院/ミラノ)・「テレビや教科書で何回も見ているものが、実際どんなものか見てみたい」(24歳/機械・精密機器/技術職)・「かなり大きい作品とのことなので、どれくらいの大きさなのか、現物を見てみたいと思う」(32歳/運輸・倉庫/事務系専門職)・「人物が多く書かれている絵画は迫力があると思うので、ぜひ本物を見てみたい」(29歳/情報・IT/技術職)■叫び/ムンク(オスロ国立美術館/ノルウェー)・「あの独特の世界観を近くで見てみたい」(27歳/運輸・倉庫)・「ずっと見たいと思っています。いまだに叫びの意味を知らないので知りたい」(26歳/小売店/販売職・サービス系)・「叫びのマネをして、並んで写真をとりたい」(41歳/その他)■最後の審判/ミケランジェロ(バチカン美術館/バチカン)・「精緻(せいち)さを間近で見てみたい」(33歳/情報・IT/技術職)・「実際に見たら感動したので、また見てみたい」(43歳/電機/技術職)・「バチカン美術館に行きたいから」(26歳/金融・証券/事務系専門職)■ヴィーナスの誕生/ボッティチェリ(ウフィッツィ美術館/フィレンツェ)・「よく教科書で見る絵画だから」(26歳/学校・教育関連/事務系専門職)・「テレビでは見たことがあるけど、実際は見たことはないので、一度は見てみたいと思っています」(28歳/食品・飲料/販売職)・「おそらく感動すると思うから」(25歳/学校・教育関連/事務系専門職)■番外編:実際に見たら、その世界に引き込まれそう・睡蓮/モネ(オランジュリー美術館/パリ)「オランジュリー美術館の睡蓮の間で見たときに感動したから、また見てみたい」(33歳/団体・公益法人・官公庁/技術職)・落穂拾い/ミレー(オルセー美術館/パリ)「『ビブリア古書堂の事件手帖』に出てきたから見てみたい」(30歳/学校・教育関連/技術職)・青いターバンの少女/フェルメール(マウリッツハイス美術館/オランダ)「吸い込まれそうな瞳を実際に見てみたい」(30歳/情報・IT/事務系専門職)総評数ある名画、名作美術品の中から1位に輝いたのは、「モナ・リザ/ダヴィンチ(ルーヴル美術館/パリ)」でした。誰もが思い浮かべられる作品ですが、実際どんな絵なのか確かめてみたいという人が多かったです。世界中の人が知っているあのほほ笑み、ぜひ近くで感じてみたいですよね。2位は同じくダヴィンチの「最後の晩餐(サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ修道院/ミラノ)」でした。教科書などで見ると大きさが分かりませんが、実際は4.2m×9.1mの大きな壁画。その大きさと迫力を間近で感じてみたいという声が多く集まりました。3位には「叫び/ムンク(オスロ国立美術館/ノルウェー)」がランクイン。こちらもおなじみの作品ですが、実際どんな絵なのか興味がある人多数。ちなみに、絵に描かれている人物が叫んでいるのではなく、大地の叫びにおののいて耳をふさいでいるといわれています。その辺りも実際に見て確かめてみるといいかもしれません。4位には「最後の審判/ミケランジェロ(バチカン美術館/バチカン)」、5位に「ヴィーナスの誕生/ボッティチェリ(ウフィッツィ美術館/フィレンツェ)」が入りました。「最後の審判」は、作品はもちろんのこと、バチカンという土地に興味を持った人も多かったようです。ほかにも、「睡蓮」「落穂拾い」「青いターバンの少女」などの名画が挙げられました。特にモネの「睡蓮」が人気。実は全部で200点以上の連作。実際に見に行った人が「感動した」とコメントを寄せているように、これはぜひ現地で見てみたい作品ですよね。(文・OFFICE-SANGA二宮由紀子)調査時期:2013年2月15日~2013年2月21日調査対象:マイナビニュース会員調査数:男性414名調査方法:インターネットログイン式アンケート■関連リンク【男性編】一度は訪れたいディズニー映画の夢の世界ランキング【男性編】行ってみたい名作アニメの舞台ランキング【男性編】あなたが行ってみたいアニメ・漫画ミュージアムランキング完全版(画像などあり)を見る
2013年03月11日どんな世界にも「ヘー!」となってしまうトリビアがあるように、美術の世界にも思わず「ヘー!」と言ってしまう見事なトリビアがあるのです。今回は、ダ・ヴィンチにピカソにモネにダリといった、世界的に有名な画家にまつわる美術のトリビアを紹介します。●ダ・ヴィンチは未完製作品だらけ『モナ・リザ』、『最後の晩餐』などでおなじみのレオナルド・ダ・ヴィンチだが、依頼された絵画作品で無事に完成させて納品した作品は生涯で3本ほど。大半が製作途中で投げ出され、依頼者の元に納品されることはなかった。中には途中で友人に渡してトンズラした作品もあったという。そのため完成作品として後世に残されたものは非常に少ない。●寡作のフェルメールフェルメール・ブルーという鮮やかな青色を使った絵で知られるオランダの画家・ヨハネス・フェルメールも非常に寡作な画家だった。現存する作品は30点ほどと非常に少なく、また研究者によってはもっと少ない作品数であるとされている。●人違いに怒るマネ『笛を吹く少年』などの絵画を残した印象派の画家エドゥアール・マネは、ことあるごとに同じ印象派の画家であるクロード・モネと間違われていた。上品で紳士的であると評判だったマネも、いくどとなく間違われることにいつも怒っていたという。1866年にフランスでも行われた展覧会ではマネの名前でモネの作品が飾られる事件が起きた。マネとモネ、確かに紛らわしい。●マネのアスパラガスモネ、もといマネの作品の中で『一束のアスパラガス』というアスパラガスを描いた静物画がある。マネがこの作品を描き上げた後、シャルル・エフリュシという人物に800フランで売却。ところがこの絵をいたく気に入ったエフリュシ氏は、マネの希望額より多い1000フランを支払った。するとマネはアスパラガスが1本だけの絵を描き、「先日お送りしたアスパラガスの束から1本抜け落ちていました」というメッセージを添えてエフリュシ氏に贈ったという。●ムンクの叫びは叫んでない有名なムンクの絵画『叫び』だが、あれは叫んでいる所を描いたのではない。一見すると人が頬に手を当てて叫んでいるように見えるが、実は耳に手を当てているだけ。描かれているのはムンク本人で、「自然を貫く果てしない叫び」が聞こえるのでそれにおびえて耳をふさいでいる姿なのだとか。思い違いをしている人も多いトリビア。●世界一高額な絵有名な絵画は度々競売にかけられ、高額で取り引きされていくが、史上最高落札額がついた作品はムンクの『叫び』である。2012年の5月2日にニューヨークで競売にかけられ、1億1990万ドル(現在の日本円価格で約94億円)で落札された。●演技派のダリシュールレアリスムの画家として知られるサルバドール・ダリ。象に乗って凱旋門を訪れる、フランスパンを頭にくくりつけて「ほらリーゼント」と言うなど、奇人として知られる彼だが、実はその奇行はすべて演技だった。実際のダリはまじめで内気な性格だったらしい。●ピカソはタフボーイキュビスムの創始者であり、『ゲルニカ』や『アヴィニョンの娘たち』といった名画を残したパブロ・ピカソだが、スキあらばモデルの女性とイケナイことをしていた。その結果かどうか、ピカソの人生は離婚騒動や未婚の母、複数の愛人といった非常に華やかなものだったという。以上、美術の世界の「へー!」な話でした!一般の人は知らなかったりする話題なので、ここぞというときにひけらかせば「へー!」と言ってくれること間違いなし!特に『マネのアスパラガス』の話はちょっとした小話としても使えるのでぜひ!(貫井康徳@dcp)
2012年09月26日みなさん秋のプランはもうたてましたか?食欲の秋、読書の秋、レジャーの秋、いろいろな秋の楽しみ方がありますが、この秋にぜひ堪能していただきたいのが芸術。感性を磨いて女子力をアップさせてくれそうな美術展が各地で開催されています。中でもイチオシの3つの展覧会をご紹介します。■マウリッツハイス美術館展どっぷりと絵画を堪能したい方はぜひマウリッツハイス美術館展へ。オランダの宝箱・マウリッツハイス美術館から、貴重な名作約50点が来日しています。注目はオランダを代表する画家、フェルメールの「真珠の耳飾りの少女」。静謐でおくゆかしい表現方法が日本人好みと評されるフェルメールは、西洋美術のキラーコンテンツともいわれ、展覧会が開かれる度、絶大な集客力を誇っています。そんなフェルメールの代表作ともいえるのがこの作品。今回も、神戸に先駆けて展覧会が開催された東京会場では、50万人以上の人びとがこの少女にくぎ付けになりました。大きな真珠に、透き通った瞳、半分開いた瑞々しい口元、高価な顔料ウルトラマリン(別名フェルメールブルー)をふんだんに使って描かれた青いターバン。彼女には見る価値があります。tel: 078-391-0035開催時間: 9:30~17:30(土・日曜 ~19:00)休室日: 月曜日当日券: 一般¥1,500 大学・高校生¥1,100 小・中学生¥600 公式サイト ■FUTURE BEAUTY 日本ファッションの未来性本格的な絵画はちょっと敷居が高い…という人にはこちらの展覧会がオススメ。1980年代から2000年代までの30年にわたる日本のファッションの変遷を一挙公開しています。三宅一生や山本耀司にはじまり、時代を色濃く反映しながら日々進化して、世界のファッションをもリードし続けてきた日本のファッション。私たちにも身近な「ファッション」がテーマなので興味をもちやすいのではないでしょうか。今に続く歴史を知り、ファッションをもっと楽しみたくなること間違いなし。おしゃれ女子必見の展覧会です。tel: 03-5777-8600開催時間: 10:00~18:00休館日: 月曜日当日券:一般¥1,000 大学生・65歳以上¥800 中・高校生¥500 小学生以下無料 公式サイト ■アラブ・エクスプレス展この秋、新しい世界を知りたいという方はこちらへ。近年なにかと世界から注目されているアラブ世界。しかし注目されているのは政治や経済の面だけではありません。経済の発展とともに、アラブ諸国のアートも発展し、今まさに成熟を迎えつつあるようです。アラブに生きる一般の人々は日々何を思い、どんな風に生きているのでしょうか。その実態は意外と知られていません。日本ではじめてアラブの現代美術に焦点をあて、複数のアーティストの作品が集うこの展覧会で、世界が注目するアラブの「今」を感じてみましょう。tel: 03-5777-8600(ハローダイヤル)開催時間: 10:00~22:00(火曜 ~17:00)休館日: 会期中無休当日券: 一般¥1,500 高校生・大学生¥1,000 4歳~中学生¥500 公式サイト アートは日常では感じられない刺激を脳に与えて私たちを別世界に導き、癒しや、何かを考えるきっかけをくれます。この秋は、ぜひさまざまな芸術の世界に触れて感性に磨きをかけましょう。※おでかけの際には各自で最新情報をお問い合わせください。(金沢 霞)
2012年09月23日夢をかなえるため学生へ!タレントとしてもはばひろく活躍する、人気モデル、マリエ。彼女がニューヨークの名門美術大学Persons The New School for Design(パーソンズ美術大学)に入学、学生になったそうだ。4日、自身のブログで報告している。彼女が本当に憧れだったというこの大学。ファッション業界では、ロンドンのセントラル・セント・マーチンズ・カレッジ・オブ・アート・アンド・デザイン、ベルギーのアントウェルペン王立芸術学院と並ぶ世界の3大校とも称されるほどの名門校だ。同校はダナ・キャラン、アナ・スイ、マーク・ジェイコブスら世界で活躍する有名デザイナーを多数輩出している。マリエの今後に期待!ブログで入学写真を撮影して公開している彼女。初日ということでかなり緊張したようだ。「表情がひきつっています笑」と、本人もコメントしているが、たしかに普段見るマリエのイメージではない表情だ。これからの学生生活がどんなものなのか、クラスメイトとかなり世代も違うのでは?といったことなど、不安も抱いているようだが、挑戦を応援してくれる人たちに感謝しつつ、頑張りたいと抱負を語る彼女は、いつになく輝いても見える。今後のさらなる飛躍に期待して、見守りたい。元の記事を読む
2011年10月06日東京都写真美術館では、コレクション展「こどもの情景-こどもを撮る技術」を開催中だ。親は誰でも「こどもの今を永遠に残したい!」と思うもの。しかし、こどもはこちらの都合のいいように、静止してはくれない…。みなさんも日々ご苦労されているのではないだろうか?縄跳びするマリー・ルー ハロルド・ユージン・エジャートン 1940年写真が登場した19世紀、世界初の写真方式であるダゲレオタイプの技術では、瞬間を切り取ることができず、静止できないこどもたちの姿は当然の如くぶれていた。それでも、こどもを撮影する努力は続けられ、写真初期の技術において人々はいかにこども静止させるかを考え、その姿を写真に留めていたという。題不詳(家族像) 制作者不詳 1840-1859年また、演出写真や芸術写真にも、アノニマス(匿名的)なこどもの姿が登場していた。カメラを持つことが一般的でなかった時代にも、一握りの人々が様々な角度、視点、技術でこどものイメージを発信し続けたのだ。写真を撮るウーナ、1977年「いまだ失わざる楽園」あるいは「ウーナ3歳の年」 ≪静止した映画フィルム≫より ジョナス・メカス 1940年本展は『いかにしてこどもを撮影するか』を、多彩な作品と写真の歴史からひもとくとともに展示室内に体験コーナーも特設。こどもを中心に、観る・撮るの両面から写真を楽しめる空間を展開している。写真好きな親にとって、大変興味深い展示だ。愛い児 黒川翠山 1906-1910年頃また、9月には「おしゃべり鑑賞タイム」という、こどもたちと作品を目の前にして会話を楽しむ時間も設けられている。いつもの静寂な展示室とはちがう和やかな雰囲気の中で、名作ぞろいのコレクション作品をめぐり、親子やこども同士で会話を楽しむことができるという。このほか、小学生を対象にしたプログラム、 「写真のこどもに手紙を書こう。」 コンクールも展開中だ。家族連れで楽しめるコレクション展、ぜひカメラをご持参の上、訪れてみてはいかがだろうか。<展示構成>Chapter1:写真技術史とこどもChapter2:表現の中のこどもChapter3:光で変わるこどもの写真(体験コーナー) <主な出品作家>ウィリアム・ヘンリー・フォックス・タルボット、フェリーチェ・ベアト、ナダール、江崎 礼二、小島 柳蛙、下岡 蓮杖、ジュリア・マーガレット・キャメロン、ユージン・フランク、エドワード・ウエストン、アンリ・カルティエ=ブレッソン、ロバート・キャパ、ハロルド・ユージン・エジャートン、黒川 翠山、堺 時雄、大久保 好六、小川 月舟、河野 龍太郎、小石 清、東松 照明、森山 大道、篠山 紀信 ほか そのほか、カメラ・オブスキュラ、ダゲレオタイプカメラをはじめとするカメラや写真機材などの展示もあり。おしゃべり鑑賞タイム(9月)----------------------------------2011年9月2日(金) 15:00~18:002011年9月9日(金) 15:00~18:002011年9月16日(金) 15:00~18:00担当学芸員によるフロアレクチャー----------------------------------2011年9月2日(金) 14:00~2011年9月16日(金) 14:00~お問い合わせ:東京都写真美術館 取材/おうちスタイル編集部 ☆デジタル一眼カメラ「EOS Kiss X50」、リサ・ラーソンの猫デジカメなど豪華賞品が当たる!!おうちスタイルオープン記念プレゼントキャンペーンはこちら≫
2011年08月29日絵画や彫刻など、美術館や博物館が海外から展覧会のために借りる美術品損傷リスクを国が補償する法案について、開会中の臨時国会に政府が提出することになりそうだ。これは朝日新聞が報じたもの。画像:kubotake’s photostreamこれまで展覧会を開く主催者は、事故や地震などによる損壊に備え、掛け捨て保険を掛けている。しかし近年は、美術品の評価額が国際的に高騰し、またテロなどによる保険料率自体も上昇しているため、展覧会の規模縮小や開催すら断念する事例が生じているという。海外へ出かけずとも著名作品の鑑賞が可能に!このため、菅首相が20日の参院決算委員会で、「制度の内容が固まり次第、法案を国会に提出していきたい」と、提出を急ぐ姿勢を示したもので、来年4月の施行を目指しているとのこと。この内容は、被害額が50億円を超える(最大1千億円までの)部分については国が補償し、これ以下の被害は展覧会主催者が民間保険でまかなうため、国の負担額は最大950億円となる。また補償対象の展覧会は、文化審議会の意見を踏まえ、国公立の施設に限らず年10件程度を選ぶ予定とのこと。美術館の負担が軽くなれば、世界的に著名な作品の展覧会を地方でも行われ易くなるため、わざわざ海外へ出かけずとも作品を鑑賞することができることになりそうだ。
2010年10月22日