惹かれる気持ちの根源に迫った映画『エゴイスト』に出演した鈴木亮平さんと宮沢氷魚さんが登場。“愛”という感情の本質について語ります。――お二人はこの作品に参加されたことで、“惹かれる”、あるいは“愛”といった感情に対して、何か気づきはありましたか?鈴木亮平:実は僕は「純粋な愛ってあるのかな」とかねがね思っていて。「好き」とか「愛している」とか、「大事にしたい」といった気持ちは、相手を思ってのことではあるけれど、実はただの自分の欲望であり、欲求なのではないかと…。この物語は、そういった僕の気持ちを具現化したような物語です。宮沢氷魚:確かに、亮平さんが演じた浩輔も、僕が演じた龍太も、どちらも行動原理が「好きな人のために」的な人でしたね。鈴木:そう。浩輔は愛ゆえに、龍太はもちろん、龍太の母親のためにもいろんなことをするよね。宮沢:龍太も、母親をはじめ自分の周りにいる人たちを幸せにする、喜ばせるために頑張る人。僕は、誰かを好きになることは素晴らしいことで、相手のために自分を犠牲にするのも愛だ、と思っていたんです。でもこの作品に参加してからは、時として愛はエゴであり、結局自分の行動は、“僕がそうしたいから”しているんだ、ということに強く気づかされたというか…。なので、自分自身の愛や、恋愛に対する考え方が大きく揺さぶられました。「愛ってなんだろう…」と、頻繁に考えています(笑)。鈴木:でも、愛はエゴだからこそ美しいとも思うんですよ。相手を慈しむ気持ちが生まれて、願わくばその行動で相手も喜んでくれたら…と思う気持ち。身勝手かもしれないけれど、それはある種の美なのかもしれない、と。――この作品はゲイの恋愛を描いています。同性に惹かれるという、ご自分とは異なるセクシュアリティを持つ役を演じるために、何を意識されましたか?鈴木:世間が考える男らしさ・女らしさのように、〈ゲイらしさ〉というのがありますが、でも現実のゲイの人たちはもっと多様なので、どんな表現もあり得るわけですよね。それを踏まえた上で、今の日本の社会に発表する映画として、どういうバランスをもって演じることがこの作品として妥当なのか、そこをすごく考えました。過度にいわゆる“オネエ”的なゲイを演じてしまうと、偏見を助長することにも繋がってしまうかもしれない。かといって異性愛者と全く同じように演じるのは、同性愛をウォッシュアウトすることになる。いろんなことを調べ、いろんな方に相談をし、浩輔のキャラクターや表現に落ち着いたという感じです。宮沢:本を読むことでも知識は吸収できますが、どんな役でも、当事者の方にお会いして初めて分かることがたくさんある。僕の親友がゲイで、以前、映画でゲイの役を演じたときにも彼にすごく助けてもらったんですが、今回も彼にたくさんサポートをしてもらいました。とても感謝しています。――作品の中で描かれる“愛し合う浩輔と龍太”が、とても幸せそうだったのが印象的でした。鈴木:ですよね。僕が勝手に思っているだけかもしれませんが、僕と氷魚くんは、とても相性が良かったと思ってます。宮沢:ふふふ(笑)。鈴木:自然と心が惹かれました。振り返ると僕にとって氷魚くんは、欠けているものを埋めてくれる人だったと思う。宮沢:僕もまったく同じで、あの作品を撮っていたときは、『エゴイスト』という世界を生きていた感覚でした。毎朝起きれば亮平さんに会いたいと思っていたし、カメラの前ではありましたが、二人の時間がリアルなものとして刻まれた感じがあった。僕にとって、今までにない経験でした。鈴木:撮影の手法もとても珍しくて、その場で起きたことをそのまま切り取っていくというか、ドキュメンタリーのような撮り方だった。台本もあってないようなもの。宮沢:確かに、台本に書いていないセリフだらけですよね。鈴木:ああいう撮影は、お互いに本当に役になりきれていたからこそ可能だったんだと思う。宮沢:自然に言葉が出てきたり、動きがついてきたりするのが、自分でも本当に不思議でした。でもたぶんそれは、僕が亮平さんとの間に信頼感を構築させてもらえたからだと思っています。鈴木:僕にとっても僕らの関係性は、スリリングであり、そしてとても理想的なものだったよ。――次はどんな役で向き合いたいですか?鈴木:氷魚くんに殺されたい(笑)。なんか殺し屋とか似合いそう。宮沢:僕が連続殺人犯で、亮平さんが刑事で、逃げ続けているんだけれど実は近いところにいて…。鈴木:最後に俺が殺される(笑)。でもそれも、恋愛とは違う意味で、惹かれ合う二人なのかもね。宮沢:かもしれないです。ぜひまたご一緒したいです(笑)。すずき・りょうへい1983年3月29日生まれ、兵庫県出身。代表作に大河ドラマ『西郷どん』、ドラマ『TOKYO MER~走る緊急救命室~』、映画『孤狼の血 LEVEL2』など。昨年のドラマ『エルピス―希望、あるいは災い―』での演技も話題に。衣装協力・ジョルジオ アルマーニジャパン TEL:03・6274・7070みやざわ・ひお1994年4月24日生まれ、サンフランシスコ出身。ドラマ『偽装不倫』、映画『his』などに出演し、2021年映画『騙し絵の牙』で日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。昨年は連続テレビ小説『ちむどんどん』にも出演。コート¥338,800ニット¥105,600パンツ¥151,800スニーカー 参考価格¥125,400(以上ジル サンダー バイ ルーシー アンド ルーク・メイヤー/ジルサンダージャパン TEL:0120・919・256)映画『エゴイスト』東京で自由に生きている浩輔だが、14歳で母を亡くし、ゲイであることを押し殺し生きてきた過去が。一方、龍太は病気の母を支えるために高校を中退し、今は自分の夢のために母と二人で健気に生きている。そんな龍太のピュアさに惹かれた浩輔は、「お母さんに」と高級寿司を買ってあげる。龍太も心を開き、二人は体を重ね、恋人に。「浩輔が龍太に惹かれたのは事実だと思いますが、でもたぶん、龍太の母親や、龍太が母親を大事にする姿に、自分の亡くした母への愛を重ねていたんだと思います。“龍太のために”してあげたことは、母を失ったことなどで生まれた“自分の欠けた部分”を満たすエゴイスティックな行為だったのかも。ただ、惹かれる気持ちがエゴイズムだとしても、僕はそこに美しさを見出してもいいと思います」(鈴木さん)。2月10日より、全国公開。©2023 高山真・小学館/「エゴイスト」製作委員会※『anan』2023年2月15日号より。写真・小川久志スタイリスト・臼井 崇(THYMON Inc./鈴木さん)庄 将司(宮沢さん)ヘア&メイク・宮田靖士(THYMON Inc./鈴木さん)Taro Yoshida(W/宮沢さん)セットデザイン・MIKI YOSHIKO(by anan編集部)
2023年02月12日映画『エゴイスト』(2月10日公開)の公開記念舞台挨拶が11日に都内で行われ、鈴木亮平、宮沢氷魚、阿川佐和子、ドリアン・ロロブリジーダ、松永大司監督が登場した。同作は高山真の自伝的小説『エゴイスト』の実写化作。母を失い田舎町で鬱屈とした思春期を過ごした浩輔(鈴木)は、東京の出版社でファッション誌の編集者として働き、自由な日々を送っている。シングルマザーである母を支えながら暮らす、パーソナルトレーナーの龍太(宮沢氷魚)と出会い惹かれ合った2人は満ち足りた時間を重ねていく。亡き母への想いを抱えた浩輔にとって、母に寄り添う龍太をサポートし、愛し合う時間は幸せなものだったが、2人でドライブに出かける約束をしていたある日、何故か龍太は姿を現さなかった。10日に初日を迎えた本作は、全国で満席となる劇場が続出するなど、好調なスタートをきっている。鈴木、ドリアン、そして松永監督は実際に初日に劇場に足を運び、観客の熱量を体感、宮沢と阿川もSNSなどでその熱量は感じていたという。そ宮沢は「普段はエゴサーチはしないんですが、この作品ではしています。『エゴイスト』と入れると、映画の感想がバーッと出てくるんですが、その中に(鈴木)亮平さんのツイートがあって。昨日、劇場に行ってきたと書いてあったんですが『亮平さん、誘ってよ』と思いました。スケジュール的に行けなかったんですが」と笑いながら付け加えた。一方の鈴木は、1月19日に行われたプレミア試写会の際に「『エゴイスト』だけにエゴサーチをしますので、どんどん感想を書いてください」と呼びかけていたが、その言葉通り、「ひとツイートも逃さず。批判も称賛も全部見ました。うれしかったですね」と切り出すと、「ほとんどの方が褒めてくれる内容でしたし、そうでない方もなるほどなと思わせるような内容でした。中でもうれしかったのは、この映画を観た時に、SMAPさんの『夜空ノムコウ』の『ぼくの心のやわらかい場所を〜』という歌詞が頭に流れてきたという感想。それをはじめとした、いろいろな感想を拝読できてうれしかったです」と笑顔を見せた。また登壇者たちにとっても、映画を通じて思う事は多かったようだ。宮沢演じる龍太の母・妙子を演じた阿川は「この役を演じて何かが変わったと自覚するのは難しいのですが、たぶん今回の経験は、この先にジワジワと自分の中で育っていくんじゃないかなと思います。今日ここに来るまでは、昨日の(雪の)天気とは違ったすばらしい青空で。これは東京なのかと思うくらいに空気が澄み切っていて。だから今日、この映画をご覧になった方々が、(劇場の)外に出て、この美しい外の空気と、美しい空を見て。これから新しい時間が始まるぞという思いでかっ歩して。おうちに帰ってくださるような。そんなことを考えながら青い空を見ました」とコメント。さらに浩輔の友人を演じたドリアンは「わたしはゲイ当事者のひとりとして出演させていただいて。同じゲイの皆さんからも感想をいただいているんですけど、その中に『今までの日本映画の中では、描き方にしても、キャラクターにしても、なかなか自分のことと思える映画ってなかったんですけど、この映画に関しては、あまりにも自然すぎて。映画であることを忘れてしまうくらい、本当に自分事だし、明日は自分の身に起こることかもしれないと。本当に今の僕たちの映画だよね』という感想があって。その感想がうれしくて。そうした作品に関わらせていただいたこともすごく誇りに思いました」と晴れやかな表情。「クィア映画としても、日本映画史上まれにみる傑作だと思います」と当事者の立場から称賛の声をあげた。それを聞いた松永監督も「映画ってひとりでは作れなくて。原作の高山さんをはじめ、(書籍の)編集の方、プロデューサーなど、いろんなひとたちが関わっている。本当にいいチームでやらせてもらっているなと、しみじみと感じております」と語ると、「ありがとう、みんな!」と登壇者たちに呼びかけた。最後のメッセージを求められた鈴木は、「この映画には答えがないと思うんです。観ていただいた方がこれを愛と思うか、エゴと思うか、依存しあっているだけの関係だと思うのか。本当に人それぞれだと思います。もしかしたら、これからの人生のどの瞬間に観るのかということによっても、捉え方が全然違う映画なんじゃないかなと思います。分かりやすいものを提示するのではなく、いろんなものを提示しているこの映画を誇りに思っております」とコメント。さらに「これまで何度か、この映画は作られないんじゃないかという瞬間がありました」と続けた鈴木は、「僕も原作に感動して、ぜひやらせていただきたいとまわりを説得して。演じさせていただくことになったのですが、届いた台本を見て、監督に『これじゃやれない』と電話をしたこともありました」と告白。さらに「その時に監督がおっしゃったのが、『僕を信じてくれ。僕が作るのは、この脚本から役者がリハーサルをして、演じているのを観て、どんどん生き生きとしたものにしていくんだと。僕の作品はこの台本だけでは伝わらないんだ』と一生懸命説得してくださったんです」と明かしてみせると、「この映画を観て、皆さんの表情を観ていると、本当にあの時、監督を信じて良かったなと思います。こんな作品が出来上がるとは思いませんでした。ありがとうございます」と松永監督に謝辞を述べ、頭を下げた。そんなやり取りに、会場からは大きな拍手がわき起こった。そんな鈴木の瞳はいつしか涙でうるみ始め、さらに言葉を絞り出すように、「この作品を生んだのは高山真さんという方で。その方がいなかったら、今日ここで皆さんにお会いすることはありませんでした。残念ながらこの映画の最終決定を聞くこともなくお亡くなりになってしまったのですが、ひとりの人間が遺したものが、いかにいろんな人に影響を与えるのか。人生って突然終わることもあるけど、ひとりの人間が世の中に与える影響ってすごいなと、今日あらためて思っています」とコメント。さらに「高山さんはあまり天国という言葉は信じていないと思うんですが、それでも今日は天国の高山さんに感謝したいと思います」と呼びかけ。高山さんを生前からよく知るドリアンも、その鈴木の言葉に思わず涙ぐんでいた。さらに宮沢が「1年半ほど前に撮影して。その時は僕たちのすべてを注いで、熱い気持ちで挑みました。どの作品もそうですが、公開されるまでにはたくさんの不安があって。僕たちがやったことが果たして正解なのか。ちゃんと届くのかという不安があって。時には押しつぶされそうになった瞬間もありました」と正直な思いを吐露すると、「だからこうやって皆さんの前でこうやってこの作品を公開できることがしあわせでいっぱいです。たくさんの方に届いているのもうれしいですし、この作品は10年後、20年後、30年後も生き続けて、より多くの人に届く作品だと信じています。『エゴイスト』という作品は走り始めたばかりなので、多くの方に届くことを願っています」とメッセージ。そして松永監督が「亮平も言うとおり、いろんな解釈がある映画だと思いますし、それは覚悟の上で作りました。だからこそ多くの人に観てもらって、考えて、議論してもらって。その考えは違うんじゃないかとか、その考えはいいかもしれないなど、議論してもらうこと、考えてもらうことが、僕らがこの作品をひとつの意義だと思います。純粋に考えてもらえるようなきっかけになればいいと思います。この先は皆さんの力でこの作品を育てていただけたら」と呼びかけた。
2023年02月12日俳優の鈴木亮平が主演を務める映画『エゴイスト』(2月10日公開)の場面写真が21日に公開された。同作は高山真の自伝的小説『エゴイスト』の実写化作。母を失い田舎町で鬱屈とした思春期を過ごした浩輔(鈴木)は、東京の出版社でファッション誌の編集者として働き、自由な日々を送っている。シングルマザーである母を支えながら暮らす、パーソナルトレーナーの龍太(宮沢氷魚)と出会い惹かれ合った2人は満ち足りた時間を重ねていく。亡き母への想いを抱えた浩輔にとって、母に寄り添う龍太をサポートし、愛し合う時間は幸せなものだったが、2人でドライブに出かける約束をしていたある日、何故か龍太は姿を現さなかった。この度、浩輔(鈴木亮平)と龍太(宮沢氷魚)の仲睦まじい雰囲気いっぱいの本編映像が公開された。2人の幸せなひとときを映し出す約18秒の映像で、ふざけて携帯で浩輔を撮影している龍太に、浩輔は「やめて(笑)」と龍太をくすぐるという、2人の愛に満ち溢れたシーンを切り出した本編映像となっている。また鈴木亮平×宮沢氷魚×阿川佐和子による公開直前キャストインタビュー映像も到着。3人の一番好きなシーンを語り合い、鈴木は前述のシーンに繋がる“龍太と浩輔が一緒にお酒を飲みながらソファーで昔話をしているシーン“について、観客として観た時に「2人の空間に自分も入りたいと思えた」と語る。一方宮沢は”3人でご飯を食べているシーン“を選び、阿川は、”歩道橋で浩輔と龍太がキスをするシーン“と語っている。公開前の先行上映でほぼ満席となり、公開前に日本国内で注目されるだけでなく、3月12日に香港で開催されるアジア全域版アカデミー賞「第16回アジア・フィルム・アワード」(AFA)にて、主演男優賞で鈴木亮平、助演男優賞で宮沢氷魚、さらに衣装デザイン賞(衣装担当:篠塚奈美)にノミネートされた同作。この度4月21日より台湾での公開も決定した。(C) 2023 高山真・小学館/「エゴイスト」製作委員会
2023年02月09日鈴木亮平が冴羽獠を演じるNetflix映画『シティーハンター』。この度、ヒロイン・槇村香を森田望智が演じることが発表された。1985年から1991年まで「週刊少年ジャンプ」にて連載され、単行本の累計発行部数が5000万部を突破した伝説の漫画「シティーハンター」。1987年にはTVアニメの放送もスタートし大ヒットシリーズとなった。日本のみならず、漫画は台湾や韓国、タイ、フランス、イタリアなどで出版され、世界中で人気を博している。物語の舞台は、現代の新宿。新宿区・新宿区観光協会・歌舞伎町商店街などの全面協力の元、実際の新宿・歌舞伎町で過去最大級規模の撮影を行っている。今回新たに発表されたヒロイン・香は、獠の元相棒・槇村秀幸の妹であり、獠の新たな相棒。演じる森田さんは、「パパ活」「全裸監督」「妻、小学生になる。」などに出演した俳優。公開された写真では、駅の伝言板の前で香が笑顔で立っている姿が写し出されている。森田さんは「心臓が跳ね上がるような緊張と、浮き立つような喜びを同時に日々噛み締めています」と話し、「彼女の心を覗けば覗くほど、その魅力の虜になっている自分がいます。皆さんの記憶の中にある彼女の断片に、少しでも触れることができるよう、愛を持って全力で突き進んでいきたいと思います」とコメント。鈴木さんは「香と獠として共に過ごして数ヶ月。柔らかくて、素直すぎるほど素直で、いつも一生懸命な森田さん。セット裏で一人必死な顔で小道具を振り回す練習をする森田さんの姿は、まさに子供の頃から大好きだった、あのひたむきで天真爛漫な槇村香そのものでした。きっと、皆さんの中にある香さんのイメージを裏切らない、そして何より森田さんにしかできない、チャーミングで愛すべき香ちゃんに出会っていただけると確信しています」と語った。Netflix映画『シティーハンター』は2024年全世界独占配信予定。(cinemacafe.net)■関連作品:【Netflix映画】ブライト 2017年12月22日よりNetflixにて全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】マッドバウンド 哀しき友情 2017年11月17日よりNetflixにて全世界同時配信【Netflixオリジナルドラマ】オルタード・カーボン 2018年2月2日より全世界同時オンラインストリーミング2月2日(金)より全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】レボリューション -米国議会に挑んだ女性たち-
2023年01月31日妻夫木聡が天才執刀医を演じる「Get Ready!」第3話が1月22日オンエア。仮面ドクターズに協力する謎の運び屋として登場した鈴木亮平にSNSでは「まさかのMERと共演」「鈴別のクルマで手術するのかな?」などといった感想が寄せられている。超人的なオペ技術と法外な治療費で、どんな手術も請け負う正体不明の闇医者チームがあった…チームを率いる孤高の天才執刀医=通称“エース”が患者を選ぶ基準はただ1つ、「お前に生き延びる価値はあるのか?」ということだけーー。本作は“生きる意味を問う”異色ダーク医療エンタテインメント。表向きはパティシエとしてケーキを作り、裏では法外な報酬と引き換えに超人的なオペ技術で、どんな手術も請け負う闇の最強医療チームを率いる波佐間永介=エースを妻夫木さんが演じる。エースがオペを行う患者と交渉する役割を担っている下山田譲=ジョーカーに藤原竜也。過去は謎に包まれている超一流オペナースの依田沙姫=クイーンには松下奈緒。天才的な若き万能ハッカー、白瀬剛人=スペードに日向亘。千代田医科大学附属病院・第一外科・外科医の染谷慈恩には一ノ瀬颯。染谷の婚約者で千代田医科大学附属病院の院長の娘、剣持玲於奈には結城モエ。エースたちのやり方を批判する千代田医科大学附属病院・院長兼理事長の剣持理三には鹿賀丈史。染谷の同僚で外科医の橋元芙美には橋本マナミ。波佐間のケーキが大好きな高校生の嶋崎水面には當真あみ。謎の占い師・POCには三石琴乃。エースたちを追う警視庁の佐倉亮一には矢島健一。同じく警視庁の刑事・菊川忍には片山友希といった俳優陣も共演。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。今回は娘を暴行殺人で失った父親・安達(杉本哲太)が、10年を経て犯人の元少年たちに復讐を始める…しかし安達に刺された元少年たちをエースがすぐに処置。彼らは一命を取り留める。だが犯人の安達(杉本哲太)もまたエースの患者だった…というのが3話の展開。ケーキを買うという名目でエースに会うために波佐間のパティスリー「カーサブランシェ」にやってきた水面だが店休日。すると水面は「スキ」と書いたハート型の付箋を店のドアに貼り付ける…。そんな水面の行動に「水面どんだけエース好きやねん」「そんな付箋はっちゃダメでしょ かわい~」「スキってかわいすぎじゃん」などの声が続出。またラストでは仮面ドクターズに協力する謎の運び屋を鈴木亮平が演じていたことが判明。「運転手まさかの鈴木亮平?!」「運び屋、鈴木さんとか豪華過ぎません!?」など驚きの声が上がるとともに、同じ日曜劇場で放送された「TOKYO MER」に鈴木さんが主演していたことから「まさかのMERと共演ですか!?」「鈴木亮平さん、別のクルマで手術するのかな?w」といった反応もSNSに投稿されている。【第4話あらすじ】天才彫刻家の洋子(美村里江)は脳腫瘍の摘出が不可能であると医師から告げられ、残された時間で最期の最高傑作を作ろうと決意する。そこにジョーカーが現れ、6億円で腫瘍の摘出手術をしてもらう契約を結ぶ。ところがエースは洋子のMRI画像を見て、彼女が腫瘍が原因で発症した後天性サヴァン症候群であることを見抜く。腫瘍を取り除けば命は助かるが彫刻家としての才能は失われてしまう…。「Get Ready!」は毎週日曜21時~TBS系にて放送中。(笠緒)
2023年01月22日主演・鈴木亮平、共演・宮沢氷魚で、先日アジア・フィルム・アワードにて主演男優賞・助演男優賞・衣装デザイン賞の3部門でのノミネートが発表された『エゴイスト』。1月19日にテアトル新宿にてプレミア上映会が行われ、主演の鈴木さん、共演の宮沢さん、阿川佐和子、ドリアン・ロロブリジーダ、監督の松永大司が登壇した。ステージに登壇した鈴木さんは「いろんな意味で美しい映画ができました。ドキュメンタリータッチなんですけど、本当にすべての場面、色も美しくて。僕たち二人が一緒にいる空間に、ずっと一緒にいたいなと思うような映画になっていると思います」と挨拶すると、宮沢さんも「この作品を撮ったのは一昨年の夏ごろでしたが、ようやく観てもらえるということで。今日の日を楽しみにしていました。とにかく美しくて、グッとくる作品なので、ひとりでも多くの人に観てもらいたい」と続けた。松永監督は「今日は久しぶりにみんなと顔を合わせて、あらためていいチームで映画を作れたんだなと思いました。昨年の東京国際映画祭でお披露目した時にもいろんな方に観てもらいましたが、その後にアジア・フィルム・アワードの3部門でノミネートされることになったというのが本当にうれしくて。なぜ選ばれたのかというのも、映画を観ていただけたら分かると思います」と自負すると、会場からは祝福の拍手が送られた。鈴木亮平「これはやるべきご縁じゃないかなと」そんな本作に鈴木さんが出演した決め手は何なのか。「とにかく原作が素晴らしくて。おこがましいですが、原作を書かれた高山(真)さん、そして劇中の浩輔がちょっと自分に似ているなと思ったんです。作者の方と共通点があるということで、これはやるべきご縁じゃないかなと。それが決め手でした」と語る鈴木さん。「書かれている小説に、自分を客観的に見ている自分の心情とか、なぜ自分がこういうことをするのかということが事細かに書かれているんですが、それが、心の声が使えない映画になった時にどういうものになるんだろうという興味・好奇心がありました」と付け加えた。対する宮沢さんも「『エゴイスト』の話をいただいた時に台本と原作を読んで、なんて美しい物語なんだろうと思って。もし自分が関わることで、ひとりでも多くの人にこの作品が届くのであれば、絶対に出たい」とコメント。この日を迎え、「夢のような瞬間です」としみじみ付け加えた。監督がオファーした阿川佐和子「演出のひとつひとつが面白くて」一方、龍太(宮沢さん)の母親役として出演した阿川さんは、「すてきな方だと思っていた」と語る松永監督たっての希望でオファーされたという。「わたしは演技の経験がものすごく少ないんですが、監督とプロデューサーからお話をいただいて、面談した時に監督がカッコよくて。プロデューサーもセンス良さそうなすてきな人だなと思って」と打ち明け、「わたしは一緒に仕事をするのは、この人と一緒に仕事をしたら面白そうだなということで決めていて。まだイエスとも言っていないのに、髪を伸ばした方がいいですかね、とかやる気満々でしたね」と笑いながらふり返る。だが後々、阿川さんが監督について調ると『ハナレイ・ベイ』の監督だと知ったという。「(同作主演の)吉田羊さんから厳しい監督だったと伺っていたので。ドキドキしながら現場に行ったんですが、実際には鮮度の高さを感じたというか。こうやってものを作っていくのか。こうやって演者の心を開いていくのかとか、演出のひとつひとつが面白くて。楽しく過ごしました」と笑顔で語った。原作者・高山真と交流のあったドリアン「本当に濃密な時を過ごしました」そして本作が映画初出演となるドリアンさんだが、実は原作者・高山真と交流があったという。「彼は2020年に亡くなっているんですけど、亡くなるまでの3年間は本当に濃密な時を過ごしました。『エゴイスト』の原作が出たのは、彼と会うずっと前なんですけど、その時からこの原作を読んでいて。すてきな作品だなとずっと思っていたんです。だからこの小説が映画化されるとご連絡をいただいて、絶対に出ますと申し上げました」とふり返った。鈴木さんも「ドリアンさんとは長い付き合いになりましたね」と言い、「原作者の高山さんはどのような人だったのかということをお伺いするような、ヒアリングの会を開いていただいた時に初めてお会いしたので。ここの場所に一緒に立てるのが光栄です」としみじみと語った。宮沢氷魚、“浩輔さん”に「引っ張ってもらった」また、そんな鈴木さんについて恋人役を演じた宮沢さんは「不思議なもので、現場にいるときは(鈴木)亮平さんという感じではなくて、そこに浩輔さんが常にいたんです」と言う。「それは支度をしている時も、お昼休憩の時も常に、僕は中村龍太という人物でそこにいて。(鈴木さんは)浩輔さんとしている。だからその関係性というか、信頼関係ができていたので、もちろん亮平さんに助けていただいたところもたくさんあるんですけど、僕は浩輔さんに救われた、引っ張ってもらったという感覚の方が強いかもしれないですね」と語る。鈴木さんは、「松永さんの今回の映画の演出方法がけっこう特殊で。台本にないことをしゃべってもいいし、しゃべらなくてもいいし。けっこう自由というか、こういう気持ちでここに向かってくれれば、浩輔なりのやり方でいいと言われた」とふり返ると、「だからお互いがお互いを俳優として見ないというか。龍太は龍太だし、浩輔は浩輔として見ているという関係性が必要だったので。だから最近です。氷魚くんを氷魚くんとして見られるようになったのは」と打ち明けた。この日のキャスト陣からは口々に松永監督の演出が特殊だったというコメントが飛び出したが、実際にキャスト陣の自然な表情を捉えるため、時にはキャストにサプライズで違うセリフを投げかけて、素の表情を引き出したり、待機時間中にそっとカメラを回したりしたこともあったそう。松永監督は「ドリアンや阿川さんらも含め、自分であるということを持っている方たちを(役として)どうやったら僕たちが引き出せるか、ということを考えながら映画を撮っていたように思います」とその意図について明かした。そんな本作について、「この作品の中には、日常のささいなしあわせがたくさん詰まっていて。僕はこの作品を観たときに、心から温かいものを感じて。なんてしあわせな気持ちなんだろうと思いました。この作品を通してあらためて愛とは何か、愛とはエゴなのかと考えるきっかけになると思います。ぜひ一人でも多くの人に観てもらえたら」と語る宮沢さん。すると鈴木さんも、「本当に僕にとっても大切な作品です。できあがるまでにいろんなことがありました。この映画は、最初に『エゴイスト』というタイトルが出て、最後に『エゴイスト』というタイトルが出て終わります。その時に、最初に感じたエゴイストという言葉の印象と、最後に感じた印象が変わっていたとしたら、皆さんに何かしらの影響を与えられたのではないかなと思っています」と観客に向けメッセージ。そして「もし何かを感じましたら、ぜひまわりの方に話してください。今はSNSがありますので、僕たちも見ています。『エゴイスト』だけに、僕たちも“エゴサーチ”をしますんで」と笑顔で付け加えていた。なお、アジア・フィルム・アワードノミネートを記念し、急きょテアトル新宿にて2月4日(土)、2月5日(日)に先行上映が発表された。『エゴイスト』は2月10日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:エゴイスト(2023) 2023年2月10日より全国にて公開© 2023 高山真・小学館/「エゴイスト」製作委員会
2023年01月20日Twitterで人気ドラマの感想をつづり注目を集める、まっち棒(@ma_dr__817125)さんのドラマコラム。2022年10月スタートのテレビドラマ『エルピス—希望、あるいは災い—』(フジテレビ系)の見どころや考察を連載していきます。誰も触れられない『パンドラの箱』を開けた彼らに待ち受けたのは、『災い』か『希望』か。手に汗握る、最終回スタート大門副総理(山路和弘)の元秘書・大門享(迫田孝也)の死は病死として公表された。だが真相は他殺だった。そして村井(岡部たかし)はそのことを知り、『ニュース8』のスタジオに殴り込み、怒りを爆発させる。その村井の姿を見た浅川(長澤まさみ)は、自分の古巣である報道を木っ端微塵にしたくなる程の真実があると感じ、その事情を聞きに岸本の元を訪ねに行く。一方、岸本(眞栄田郷敦)は憔悴しきっていた。浅川が訪れた時も、一度居留守をしようとしたが通用せず、岸本は渋々部屋に通す。信じていた浅川から「番組を背負う立場で無茶はできない」と跳ね返されてからというもの、二人は言葉を交わすこともなく、岸本は深い失意の中にいた。だが浅川もたとえ信用を取り戻せなくても、消えそうな真実を見過ごすことはできなかった。言葉に詰まりながらもう一度お願いすると、岸本は享へのインタビュー音声を浅川に差し出した。だが、彼はもう手を引くつもりだった。始まりは、ただ勝ち組でいるためだった。だが、浅川をはじめ、周りに助けられていく中で、本当の自分と向き合い、我武者羅に突き進んできた。諦めかけてもその度に自分の情熱に従い、全てを賭けて挑んできたのだ。それがいつしか自分よがりの『報道ごっこ』となっていたのだ。希望が見えなくなる先へ足を踏み入れることが、何より怖かった。そんな様子に対して、浅川は自分で報道すると言い出す。岸本は「殺されますよ」と忠告をするが、浅川は声を荒げて言い放つ。「何で殺されなきゃいけないのよ!」この浅川の叫びは、亨の言葉でもあった。確かに全部覚悟の上だ。しがらみを捨てた自分に訪れる悲劇を、何処かで感じてもいただろう。だが、人の命の価値もわからぬ人間のくだらぬ欲望のために殺される以上に理不尽なことはない。真実を伝えることは何も無茶なことでないはずだ。浅川はアナウンサーとして、一人の人間として、真っ当に生きたいだけなのだ。誰かを信じていたいという願いや『希望』を奪われ続けたこれまでを思い、浅川は息を切らしながら本音をぶつける。でもこんな災いだらけの闇の中に、希望はあるのだろうか…。そう弱気になりそうな瞬間に享へのインタビューの続きがレコーダーから流れる。ふと、真っ暗闇の中に一筋、細い光がさしたような気持ちです…。そして浅川は、その中に探し続けてきた答えを見つける。享が見た光と二人が、リンクしたかのように、西日の暖かい光が、冷え切っていたはずの岸本の部屋に滑り込んでくる。「希望って、誰かを信じられるってことなんだね」岸本の目にも涙が込み上げてくる。お互いが知らぬうちに希望を与える存在になっていたのだ。目の前にいる信じられる誰かが『希望』そのものなのだ。浅川は誓った。「希望がないなんて、もう二度と言わない」ついに動き出した浅川早速浅川は、滝川(三浦貴大)に今夜の『ニュース8』で大門の揉み消しに関する報道を扱いたいと相談を持ちかける。渋る滝川に対して清々しい顔で、浅川は「私やったことあるもん」と答える。正気ではないと周りから指差されようとかつての『浅川恵那』はもうゴミ箱へ捨ててきたのだ。揺るがぬ覚悟を決めスッキリした表情で去っていく浅川に、ひと言、滝川がクギを刺す。だが一度考えてみたい。狂っているのは、本当はどっちの方なんだろうか。そして、浅川の強行を知った滝川は、放送前のスタジオに斎藤(鈴木亮平)を呼び出す。そして浅川に、斎藤は大門のニュースを外してほしいと願い出る。案ずるはこの国の行く末。緊迫した世界情勢の中での国政と司法の混乱。国際的信用の失墜の中で起こり得る悲劇。このカードを今切るべきではない…斎藤はそう強く説得する。確かに先を見据えれば真っ当な意見に聞こえるし、浅川が取れる責任で賄えきれるほどその波紋は小さいものではないだろう。だがこんな時だけ都合良く国家や世界という大きな存在を提示して良いのだろうか。紛れもない真実を権力で押し潰すような腐り切った存在に、未来を預ける方が余程怖いことなのではないのか。国際的信用を失う行動をしている人間は、私達ではなく、力を持った貴方達のはずなのに。おかしいものをおかしいと声を上げる者の小さな声を無視したって、何事もなかったかのように世界は回り続ける。国家を形成する一細胞である自分が何かを成しても人生も世界もマシになんてならない。だがもう目の前にいる誰かを裏切り続けるなんてできない。浅川には迷いはなかった。壇上を降りて、勝負に出る。「では、本城彰を逮捕させてください」浅川の表情には一点の曇りもなかった。そして斎藤が差し出した手を浅川は強く握り返し、ついに本城彰の特集の放送が決まった。もう1人ではない、『希望』という存在を得た浅川しかし半ば勢いだったし、「明日まで待つと、事故か病気で出れなくなるよ」という脅しまでオマケされ、浅川は少々不安気味だった。だが浅川には『希望』がいた。岸本拓朗がいた。その『希望』が偶然にも、テレビ局に特集データを持って出向いていた。「君、最高!」という言葉に、信じていて良かったという気持ちが詰まっていた。浅川は岸本に何故か愛情のビンタをお見舞いし、そのままスタジオへ駆けていく。そして運命の『ニュース8』の放送が始まった。彼らが必死に掴んできた真実が、知りたい誰かに伝わっていく。駆け抜けた彼らの集大成だ。そして冤罪を暴くために協力してくれた人々が、岸本の連絡を受け、その放送を見守っていた。誰よりも松本を信じ続け、冤罪事件を暴くそのきっかけを作ったチェリー(三浦透子)をはじめ、『フライデーボンボン』で特集に協力した若者達。被害者のために奮闘した遺族や西澤の嘘の目撃証言を覆した由美子。松本の冤罪証明に何年も前から奮闘してきた木村弁護士(六角精児)や情報を提供してくれた笹岡(池津祥子)。皆、誰かを信じ、必死に生きた者達だ。彼らの小さな声が集まり、大きな声となって届いた。『生きること』の本質とは放送後すぐ、岸本と浅川は小さな定食屋に入る。そこは村井行きつけの美味しい牛丼が食べられるお店だった。浅川が「お腹すいた」とこぼし、大盛りの牛丼を大きな口を開け微笑みながらそれを頬張る。そして遅れて登場した知った顔に「遅い」と不満を投げながらも、笑顔で迎える。そして無事に冤罪が証明された松本が、チェリーが作ったカレーとショートケーキを美味しそうに食べる。そんなごく当たり前の日常が、何故か強く響いてくる。何も喉を通らなかった浅川が。孤独感に苛まれてきた岸本が。信じたものに何度も裏切られてきた村井が。多くの時間を奪われ続けた松本が。そんな彼らが笑い合あってご飯を食べているのだ。信じ合える人と美味しいご飯を食べているだけで、世界で一番最強になった気分にだってなれてしまう。そしてエンディングで黒く爛れたケーキを作り続けた浅川と真っ白なケーキを食べ続けたチェリーの『信じる誰かへの希望があるか』での対比。それらが『生きること』はつまり『信じる人と共に食べること』という本質に気づかせてくれた。『正しさ』はそこに存在しながらも、時に強大な力に飲み込まれ、歪められ、真実との間に壁をつくり、凶器へと姿を変える。闇に葬られた真実は人の見えない場所で渦を巻き、また別の真実の手を掴み引き摺り込もうとする。そんな腐りきった構図は一瞬でひっくり返えせるものではない。だが、浅川恵那や岸本拓朗のように、何の問題意識も感じてこなかった人間だって、自分自身を見つめ直し、壁にぶち当たる度に変わり続け、戦い抜けば、災いの中の『希望』を掴むことだって決して不可能なことではないのである。そうだ。『エルピス』が描いてきたのは、横暴な国家権力やメディアの報道責任に対する挑戦だけではないはずだ。絶望の中をこれからも生きていく私達に、誰かを救うことのできる『希望』をそっと託してくれたに違いないのだ。[文・構成/grape編集部]
2022年12月31日鈴木亮平と宮沢氷魚が恋人役を演じ、第35回東京国際映画祭コンペティション部門に選出された映画『エゴイスト』から、ふたりの愛に満ちた本予告と本ビジュアルが解禁となった。東京国際映画祭にていち早く鑑賞した観客からは、「言葉も無用なほど純愛に満ち溢れた傑作」「この映画の記憶を反芻しそうだ」「キャスティングがぴったり」「すべてよかった。文句がつけられない」「惹かれ合うこと、求め合うことの美しさが投影されていた」「あの世界の中に永遠に、い続けたかった」など、キャスト陣たちの演技や、本作の世界観に好感触の声が続出している。この度解禁となった本予告では、ハイブランドの服に身を包み、気ままながらもどこか虚勢を張って生きているファッション誌編集者の浩輔(鈴木亮平)と、シングルマザーである母(阿川佐和子)を支えながら暮らすパーソナルトレーナーの龍太(宮沢氷魚)が出会い、惹かれ合う姿が映し出される。息子がゲイであると知らずに「お前もそろそろいい歳なんだし。いい人いないのか」と悪気なく言ってくる父親(柄本明)の言葉をかわしつつも、龍太の実家を初めて訪れる時には「恋人の親に会うとか無いから」と不安や緊張でいっぱいになる浩輔。普段は年上の恋人として余裕を見せる浩輔の頼りない姿に「いつも通りで大丈夫だから。恋人だなんて言うわけないでしょ」と優しく背中を押す龍太。14歳で母を失い、未だ亡き母を思慕する浩輔にとって、時に龍太の母も交えながら和やかな満ち足りた時間を重ねていくことは幸せそのものだった。しかし、ドライブに出かける約束をしていたある日、龍太は姿を現さず、浩輔の元に1本の電話がかかってくる…。終盤に畳み掛けられていく幸せに満ちた2人の姿から一転、「僕は愛が何なのかよくわからないです」という浩輔が絞り出す弱々しいつぶやきで、予告は幕を閉じている。また本ビジュアルは、浩輔と龍太がベッドでキスを交わすシーンを切り取ったもの。鮮烈な愛を体現した鈴木さんと宮沢さんの姿のほか、タイトル『エゴイスト』が示す意味のヒントを表した「愛は身勝手。」というストレートでシンプルなキャッチコピーが目を引くものとなった。『エゴイスト』は2023年2月10日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:エゴイスト(2023) 2023年2月10日より全国にて公開© 2023 高山真・小学館/「エゴイスト」製作委員会
2022年12月20日俳優の鈴木亮平が主演を務める映画『エゴイスト』の予告映像・本ビジュアルが20日に公開された。同作は高山真の自伝的小説『エゴイスト』の実写化作。母を失い田舎町で鬱屈とした思春期を過ごした浩輔(鈴木)は、東京の出版社でファッション誌の編集者として働き、自由な日々を送っている。シングルマザーである母を支えながら暮らす、パーソナルトレーナーの龍太(宮沢氷魚)と出会い惹かれ合った2人は満ち足りた時間を重ねていく。亡き母への想いを抱えた浩輔にとって、母に寄り添う龍太をサポートし、愛し合う時間は幸せなものだったが、2人でドライブに出かける約束をしていたある日、何故か龍太は姿を現さなかった。予告ではまるで自分を守る鎧のようにハイブランドの服に身を包み、気ままながらもどこか虚勢を張って生きているファッション誌編集者の浩輔が、シングルマザーである母(阿川佐和子)を支えながら暮らすパーソナルトレーナーの龍太(宮沢氷魚)と出会い惹かれ合う様子が収められる。息子がゲイであることを知らずに「お前もそろそろいい歳なんだし。いい人いないのか」と悪気なく言ってくる父親(柄本明)の言葉をかわしつつも、龍太の実家を初めて訪れる時には「恋人の親に会うとか無いから」と不安や緊張でいっぱいになる浩輔と、普段は年上の恋人として余裕を見せる浩輔の頼りない姿に「いつも通りで大丈夫だから。恋人だなんて言うわけないでしょ」と優しく背中を押す龍太。14歳で母を失い、未だ亡き母を思慕する浩輔にとって、時に龍太の母も交えながら和やかな満ち足りた時間を重ねていくことは幸せそのものだった。しかし、ドライブに出かける約束をしていたある日、龍太は姿を現さず、浩輔の元に一本の電話がかかってくる。幸せに満ちた2人の姿から一転、「僕は愛が何なのかよくわからないです」という浩輔が絞り出す弱々しいつぶやきで予告は幕を閉じる。本ビジュアルは、浩輔と龍太がベッドでキスを交わすシーンを切り取ったものとなった。(C) 2023 高山真・小学館/「エゴイスト」製作委員会
2022年12月20日鈴木亮平と宮沢氷魚が恋人役で共演する映画『エゴイスト』が2023年2月10日(金)に公開される。この度、ふたりの愛に満ちた予告映像と本ビジュアルが解禁された。愛と毒のある切り口で数々の名コラムを世に送り出してきた高山真の自伝的同名小説を、『トイレのピエタ』『ハナレイ・ベイ』などの松永大司監督が映画化。『孤狼の血 LEVEL2』で第45回日本アカデミー賞最優秀助演男優賞を受賞し、Netflix映画『シティーハンター』への主演も話題の鈴木亮平が主人公の浩輔を、その恋人となる龍太を『レジェンド&バタフライ』やNHK連続テレビ小説『ちむどんどん』など話題作への出演が続く宮沢氷魚が演じ、鮮烈な愛を体現している。さらに浩輔の父親役で柄本明、龍太の母親役で阿川佐和子が出演する。先日開催された第35回東京国際映画祭で、コンペティション部門に選出された本作。いち早く映画祭で観た観客からは「言葉も無用なほど純愛に満ち溢れた傑作」「この映画の記憶を反芻しそうだ」「キャスティングがぴったり」「惹かれ合うこと、求め合うことの美しさが投影されていた」などのコメントが寄せられ、公開前から注目を集めている。この度、それらの魅力がたっぷり詰め込まれた予告映像と本ビジュアルが解禁された。まるで自分を守る鎧のようにハイブランドの服に身を包み、気ままながらもどこか虚勢を張って生きているファッション誌編集者の浩輔(鈴木)。そんな彼が出会ったのは、シングルマザーである母(阿川)を支えながら暮らすパーソナルトレーナーの龍太(宮沢)。ふたりは惹かれ合い、恋人になるまで時間はかからなかった。「お前もそろそろいい歳なんだし。いい人いないのか」と、息子がゲイであることを知らずに言う父親(柄本)の言葉をかわしつつ、龍太の実家を初めて訪れる際には「恋人の親に会うとか無いから」と不安になる浩輔。普段は年上の恋人として余裕を見せる浩輔の頼りない姿に「いつも通りで大丈夫だから。恋人だなんて言うわけないでしょ」と優しく背中を押す龍太。14歳で母を失い、未だ亡き母を思慕する浩輔にとって、ときに龍太の母も交えながら和やかな時間を重ねていくことは幸せそのものだった。しかし、ドライブに出かける約束をしていたある日、龍太は姿を現さず、浩輔のもとに1本の電話がかかってくる……。予告にはふたりの幸せに満ちた姿が次々と映し出されるも、終盤には一転、浩輔は「僕は愛が何なのかよくわからないです」と弱々しくつぶやく。この切ない言葉は何を意味しているのか?あわせて公開された本ビジュアルは、浩輔と龍太がベッドでキスを交わすシーンを切り取ったもの。タイトル『エゴイスト』が示す意味のヒントにもなっている「愛は身勝手。」というストレートなキャッチコピーも目を引く仕上がりとなっている。映画『エゴイスト』本予告『エゴイスト』2023年2月10日(金)公開レイティング:R15+© 高山真/小学館© 2023 高山真・小学館/「エゴイスト」製作委員会
2022年12月20日北条司氏の漫画『シティーハンター』が日本で初めて実写化され、2024年にNetflixにて配信されることが15日、発表された。俳優の鈴木亮平が主人公・冴羽リョウを演じる。1985年から1991年まで『週刊少年ジャンプ』にて連載され、単行本の累計発行部数が5000万部突破、一大ブームを巻き起こした『シティーハンター』。1987年にはTVアニメの放送もスタートし、1999年放送の TV スペシャルまで至る大ヒットシリーズとなった。主人公は、東京・新宿を拠点にしている冴羽リョウ。無類の女好きで、美女とみれば見境いなくちょっかいを出すが、いざ依頼を受ければ、並み外れた銃の腕と身体能力、そして冷静沈着な頭脳で、仕事を遂行する超一流スイーパー。コメディとハードボイルドアクション、ラブストーリーと多くのエンターテインメント要素が盛り込まれた『シティーハンター』は多くの読者の心を捉え、日本のみならず世界中で愛され続けている。実写版ではこれまで香港、韓国、フランスで映像化がなされているが、本家である日本では今回が初。実際の新宿の街での撮影や、原作で表現される日本語独特のニュアンスなどを活かして、日本ならではの実写化を目指す。物語の舞台は現代の新宿。それに伴い、キャラクター設定もわずかにアップデート。リョウの衣装はアニメ版のジャケット姿ではなく、原作漫画のロングコートを採用し、ステンカラーからタイロッケンコートへと変更。今回公開する写真では、愛用するコルト・パイソン 357 マグナムの撃鉄に指をかけ、シティーハンターの事務所で新宿の夜景をバックに佇む冴羽リョウの姿が描かれている。このたび、主演の鈴木亮平、佐藤祐市監督、原作者の北条司氏らがコメントを寄せた。○■鈴木亮平この度、Netflix 映画「シティーハンター」にて主人公の冴羽リョウ役を演じさせていただくことになりました。北条司先生が生み出したこの珠玉の名作を、そして数え切れないほどのファンに愛される冴羽リョウというキャラクターを皆様からお預かりさせていただくことに、非常に大きな責任を感じると共に、緊張に打ち震えております。やらせていただくと決めた以上、これまでに培った経験の全てを注ぎ込み、誠心誠意向き合わせていただく所存です。大きな愛情と責任を持って、大切にお預かりさせていただきます。どうすればファンの皆様に、そして原作を知らない世代の方にも「シティーハンター」の世界を一番良い形で楽しんでいただけるのか。どうすればこの令和の新宿に、冴羽リョウという男を現実の人物として召喚できるのか。虚構とリアル、80年代と2020年代、そのバランスを日々考え続けながら現場に立っています。あのクールで、ロマンチックで、おバカで、もっこりで、そして最高に格好良いシティーハンターの世界を、大切に大切に、皆様にお届けしたいと思っております。○■原作・北条司構想約10年(笑)、ようやくクランクインしました。実写化するなら「シティーハンター」好きの方にやってもらいたいなとずっと思っていた中、鈴木亮平さんが冴羽リョウ役をやられるという企画をいただきました。それから長い時間がかかりましたが、亮平さんの情熱が絶えなかったおかげでようやくこの日を迎えることができました。撮影も見学させてもらいましたが、現場が和気藹々ととても楽しそうで、撮影も細部まで妥協がなく素晴らしかったです。いい役者さんたちとスタッフに関わっていただけていることを感じて、とても楽しみになりました。語弊があるかもしれませんが、漫画的な表現にこだわらず、映画的なリアルな面白さを追求してもらえたら嬉しいです。○■佐藤祐市監督どこで聞いたのか?定かでは有りませんが鈴木亮平くんがシティーハンターの大ファンだった。と言うのは結構前から知っていました。もしかしたら、直接ご本人に聞いたのかも知れません。スタッフ・キャストに助けられながら、素敵な「アクション(もっこり)エンターテイメント」を目指して皆んなと共に突き進んで行きたいと思っています。お楽しみに。○■エクゼクティブ・プロデューサー/高橋信一(Netflix コンテンツ部門 マネージャー)以前、鈴木亮平さんとご一緒した作品を通して彼の作品にかける情熱と献身性に魅入られ「またいつかご一緒したい」と強く思っていました。原作、アニメーションを通して、リョウと香たちの物語を追いかけ続けてきた者として、亮平さんが冴羽リョウ役を演じ、「現代の新宿をリョウたちが疾走する背景にはどんな大騒動があるのだろう?」と想像するだけで興奮が隠せません。全世界で愛される「シティーハンター」の原作の魅力を引き出し、更に見たことのない実写化を佐藤監督、キャスト・スタッフの皆様と目指していきます。
2022年12月15日鈴木亮平を主演に迎え、伝説のコミック「シティーハンター」をNetflixが実写映画化。連載開始から数十年の時を超えて、日本初の実写版“冴羽獠”が誕生する。1985年から1991年まで「週刊少年ジャンプ」にて連載され、単行本の累計発行部数が5000万部突破、一大ブームを巻き起こした伝説のコミック「シティーハンター」。1987年にはTVアニメの放送もスタートし、1999年放送のTVスペシャルまで大ヒットシリーズとなった。コミックは台湾・香港・中国・韓国・タイ・インドネシア・フランス・イタリア・スペイン・メキシコ・ポーランドと世界各国で出版。2019年に公開されたアニメーション映画『シティーハンター〈新宿プライベート・アイズ〉』は興行収入15億を超える大ヒットに。劇場版アニメの新作が2023年に公開される。物語の主人公は、東京・新宿を拠点にしている冴羽獠。無類の女好きだが、いざ依頼を受ければ、並み外れた銃の腕と身体能力、そして冷静沈着な頭脳で、仕事を遂行する超一流スイーパー。コメディとハードボイルドアクション、ラブストーリーと多くのエンターテインメント要素が盛り込まれている。主演:鈴木亮平実写版ではこれまで香港、韓国、フランスで映像化がされてきたが、本家である日本では今回が初。実際の新宿の街での撮影や、原作で表現される日本語独特のニュアンスなどを活かして、日本ならではの実写化を目指すという。物語の舞台は現代の新宿。冴羽獠の衣装はアニメ版のジャケット姿ではなく、原作漫画のロングコートを採用し、ステンカラーからタイロッケンコートへと変更。今回公開された写真では、愛用するコルト・パイソン357マグナムの撃鉄に指をかけ、シティーハンターの事務所で新宿の夜景をバックに佇む獠の姿が描かれた。主演:鈴木亮平、佐藤祐市監督、原作者・北条司よりコメントが到着主演を務める鈴木さんは人気漫画の日本初実写化にあたり、「非常に大きな責任を感じると共に、緊張に打ち震えております。やらせていただくと決めた以上、これまでに培った経験の全てを注ぎ込み、誠心誠意向き合わせていただく所存です。大きな愛情と責任を持って、大切にお預かりさせていただきます」と意気込む。「どうすればファンの皆様に、そして原作を知らない世代の方にも『シティーハンター』の世界を一番良い形で楽しんでいただけるのか。どうすればこの令和の新宿に、冴羽獠という男を現実の人物として召喚できるのか。虚構とリアル、80年代と2020年代、そのバランスを日々考え続けながら現場に立っています」と語っている。また、監督は『名も無き世界のエンドロール』『ストロベリーナイト』など多くの映画やヒットドラマを手掛ける佐藤祐市。「鈴木亮平くんがシティーハンターの大ファンだった。と言うのは結構前から知っていました。もしかしたら、直接ご本人に聞いたのかも知れません」と明かし、「皆んなと共に突き進んで行きたいと思っています」とコメント。原作者である北条司は、「実写化するなら『シティーハンター』好きの方にやってもらいたいなとずっと思っていた中、鈴木亮平さんが冴羽獠役をやられるという企画をいただきました。それから長い時間がかかりましたが、亮平さんの情熱が絶えなかったおかげでようやくこの日を迎えることができました」と、感慨深げにコメントした。Netflix映画『シティハンター』は2024年、Netflixにて全世界独占配信。(text:cinemacafe.net)■関連作品:【Netflix映画】ブライト 2017年12月22日よりNetflixにて全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】マッドバウンド 哀しき友情 2017年11月17日よりNetflixにて全世界同時配信【Netflixオリジナルドラマ】オルタード・カーボン 2018年2月2日より全世界同時オンラインストリーミング2月2日(金)より全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】レボリューション -米国議会に挑んだ女性たち-
2022年12月15日伝説のコミック『シティーハンター』がNetflix企画製作×鈴木亮平主演で実写映画化されることが決定。この度、鈴木亮平、監督の佐藤祐市、原作者の北条司、エクゼクティブ・プロデューサーからコメントが到着した。原作は、1985年から1991年まで週刊少年ジャンプにて連載され、単行本の累計発行部数が5000万部突破、一大ブームを巻き起こした人気コミック『シティーハンター』。1987年にはTVアニメの放送もスタートし、1999年放送のTVスペシャルまで至る大ヒットシリーズとなった。また、コミックは台湾・香港・中国・韓国・タイ・インドネシア・フランス・イタリア・スペイン・メキシコ・ポーランドと世界各国で出版。2019年に公開されたアニメーション映画『シティーハンター〈新宿プライベート・アイズ〉』は興行収入15億を超える大ヒットを記録した。物語の主人公は、東京・新宿を拠点にしている冴羽獠。無類の女好きで、美女とみれば見境いなくちょっかいを出すが、いざ依頼を受ければ、並み外れた銃の腕と身体能力、そして冷静沈着な頭脳で、仕事を遂行する超一流スイーパー。コメディとハードボイルドアクション、ラブストーリーと多くのエンターテインメント要素が盛り込まれた「シティーハンター」は多くの読者の心を捉え、日本のみならず世界中で愛され続けている。これまで香港、韓国、フランスで映像化がなされているが、本家・日本での実写化は今回が初。実際の新宿の街での撮影や、原作で表現される日本語独特のニュアンスなどを活かして、日本ならではの実写化を目指す。物語の舞台は現代の新宿。それに伴い、キャラクター設定もわずかにアップデート。獠の衣装はアニメ版のジャケット姿ではなく、原作漫画のロングコートを採用し、ステンカラーからタイロッケンコートへと変更。今回公開する写真では、愛用するコルト・パイソン357マグナムの撃鉄に指をかけ、シティーハンターの事務所で新宿の夜景をバックに佇む冴羽獠の姿が描かれている。令和の新宿を舞台に、現代に生きる冴羽獠たちの物語が今始動する。“冴羽獠”役を務める鈴木亮平は「緊張に打ち震えている」「愛情と責任を持って大切にお預かりさせていただく」と意気込みを語っている。また、原作者の北条司氏も今回の実写化にあたり、鈴木が主演を務めることへの期待と喜びのコメントを寄せた。なお、本作は2024年にNetflixにて全世界独占配信される。【コメント全文】主演:鈴木亮平この度、Netflix映画「シティーハンター」にて主人公の冴羽獠役を演じさせていただくことになりました。北条司先生が生み出したこの珠玉の名作を、そして数え切れないほどのファンに愛される冴羽獠というキャラクターを皆様からお預かりさせていただくことに、非常に大きな責任を感じると共に、緊張に打ち震えております。やらせていただくと決めた以上、これまでに培った経験の全てを注ぎ込み、誠心誠意向き合わせていただく所存です。大きな愛情と責任を持って、大切にお預かりさせていただきます。どうすればファンの皆様に、そして原作を知らない世代の方にも「シティーハンター」の世界を一番良い形で楽しんでいただけるのか。どうすればこの令和の新宿に、冴羽獠という男を現実の人物として召喚できるのか。虚構とリアル、80年代と2020年代、そのバランスを日々考え続けながら現場に立っています。あのクールで、ロマンチックで、おバカで、もっこりで、そして最高に格好良いシティーハンターの世界を、大切に大切に、皆様にお届けしたいと思っております。原作:北条司構想約10 年(笑)、ようやくクランクインしました。実写化するなら「シティーハンター」好きの方にやってもらいたいなとずっと思っていた中、鈴木亮平さんが冴⽻獠役をやられるという企画をいただきました。それから⻑い時間がかかりましたが、亮平さんの情熱が絶えなかったおかげでようやくこの⽇を迎えることができました。撮影も⾒学させてもらいましたが、現場が和気藹々ととても楽しそうで、撮影も細部まで妥協がなく素晴らしかったです。いい役者さんたちとスタッフに関わっていただけていることを感じて、とても楽しみになりました。語弊があるかもしれませんが、漫画的な表現にこだわらず、映画的なリアルな⾯⽩さを追求してもらえたら嬉しいです。監督:佐藤祐市どこで聞いたのか?定かでは有りませんが鈴木亮平くんがシティーハンターの大ファンだった。と言うのは結構前から知っていました。もしかしたら、直接ご本人に聞いたのかも知れません。スタッフ・キャストに助けられながら、素敵な「アクション(もっこり)エンターテイメント」を目指して皆んなと共に突き進んで行きたいと思っています。お楽しみに。エクゼクティブ・プロデューサー/高橋信一(Netflix コンテンツ部門 マネージャー)以前、鈴木亮平さんとご一緒した作品を通して彼の作品にかける情熱と献身性に魅入られ「またいつかご一緒したい」と強く思っていました。原作、アニメーションを通して、獠と香たちの物語を追いかけ続けてきた者として、亮平さんが冴羽獠役を演じ、「現代の新宿を獠たちが疾走する背景にはどんな大騒動があるのだろう?」と想像するだけで興奮が隠せません。全世界で愛される「シティーハンター」の原作の魅力を引き出し、更に見たことのない実写化を佐藤監督、キャスト・スタッフの皆様と目指していきます。Netflix映画『シティーハンター』(シティーハンター/)2024年 Netflixにて全世界独占配信
2022年12月15日Twitterで人気ドラマの感想をつづり注目を集める、まっち棒(@ma_dr__817125)さんのドラマコラム。2022年10月スタートのテレビドラマ『エルピス—希望、あるいは災い—』(フジテレビ系)の見どころや考察を連載していきます。八頭尾山連続殺人事件の真相解明は、瞬く間に全国に広まっていったが、その後は大した進展もなく、松本死刑囚(片岡正二郎)の冤罪はまだ証明できずにいた。一方、浅川恵那(長澤まさみ)は『ニュース8』の看板アナとして忙しない日々を過ごし、岸本(眞栄田郷敦)は経理部へ異動。一方の齋藤(鈴木亮平)は、会社を辞め、ジャーナリストとして他局のテレビに出演するなど政治の世界へと飛び込んでいた。そんな斎藤を通して浅川は、八飛市出身の副総理大臣の大門(山路和弘)がなんらかの形で事件に関わり、報道にも圧力をかけていたのではないかと考え、新聞記者の笹岡(池津祥子)に大門の身辺調査を依頼する。笹岡によれば、事件当時は警察庁長官だった大門が県警に圧力をかけたとするならば、高リスクを顧みなかっただけの相当な理由があったのではないかという。相当に近しく有力な人物からの頼みであった可能性が浮上してきたのだ。一方の岸本は異動でかえって動きやすくなっていた。だがDNA鑑定も再審も一向に動く気配はなく、真実が人間が作ったものだとは思えないくらい、重たく、冷たく感じられた。そして岸本は母・陸子(筒井真理子)と久しぶりに会うことに。弁護士である陸子も、検察の力が圧倒的な構図の中で、DNA再鑑定まで持ち込むことは難しいと話す。「この社会というのはね、君らが思っているよりずっと、恐ろしいものなのよ」そんな陸子の言葉だが、岸本はそれをもって実感してきた。母親との関係もそうだ。裕福な家庭、力のある両親、色々な権力に従ってやっと勝ち組でいられた自分はきっと、検察に嫌われてたくないがために真実を捻じ曲げてきた者たちと同じなのだ。だがもう同じにはなりたくなかった。何も信じられなくなっていても、あの頃には戻りたくなかった。岸本はそんな思いからか、実の母親に対しても終始他人行儀で接していた。そして岸本が村井(岡部たかし)に愚痴をこぼしていると、『ニュース8』から浅川の声が聞こえて来る。そして二人の瞳に飛び込んできたのは、松本死刑囚のDNA再鑑定実施の速報だった。退官する人間に働く『圧力』弁護士の木村(六角精児)によると、現裁判長が再来月に退官するため、この先出世も左遷もないからこうした奇跡的な決断を下したのだという。しかし再鑑定には検察の壁がそびえ立っていた。検察側と弁護側の両方がDNAを鑑定するため、松本とDNAが一致しないとしても、検察側がそれを正直に公表するとは限らない。過ちが詰まった箱を退官する人間に勝手に開けられまいとする力が、それを必死に閉じ込めようとするのである。浅川はこの事態を重く受け止めつつも、木村の「組織というのは必ずしも一枚岩ではない」という言葉を聞き、強大な組織の中の個人の良心を信じたい気持ちが大きくなっていた。だが岸本からは、「それは平和ボケして考えることから逃げてるだけだ」と喝を入れられる。信じたいと思うことは決して逃げではないが、自分では何もアクションを起こそうとせず、ただ全てを丸投げする意味での『信じる』も存在する。確かに報道にいる浅川は最近「時間がない」と岸本の声掛けを遮ることが増えていた。岸本から見れば、事件を追うことを辞めたと捉えられても無理もなく、浅川も結局、権力の一部となっているかのように思えただろう。岸本は、無関心で生きていた自分に対して浅川か投げかけた「おかしいと思うものを飲み込んじゃダメなんだよ」という言葉を今も繰り返し唱えてきた。だからこそ、寂しさも感じているのだ。一方の浅川は本当に時間がなかったが、その中でも大門の情報を集めるなどやれることはやってきたつもりであるし、この環境に甘えているわけでもなかった。浅川は半ば逆ギレしたかのように岸本にバックを投げつけ、『バカな岸本』を殴り倒して帰っていった。帰る途中、村井から電話がかかってきて、泣き言を吐かれた浅川は「甘ったれないでください」と逆に喝を入れ、そのまま電話を切る。浅川は忙しい。だが、それに甘えはしない。まだ何も終わっちゃいないのである。刑事が告白した許されざる罪そしてDNAの鑑定結果が公表される。弁護側の鑑定では検出されたDNAは犯人の松本とは一致しなかったものの、検察側の鑑定ではDNAは検出されなかったという結果だった。岸本は想定内だったが、一方の浅川は心塞がる思いだった。浅川は、八飛市出身の大門が当時の警察に圧かけて逮捕させなかった可能性があることを伝え、笹岡に調べてもらった大門関連の資料を岸本に託す。そんな頃、岸本の元には以前訪れた八飛署の平川刑事から連絡が入り、話を聞くことになる。あれほど「絶対にあり得ない」との一点張りだった平川だったが、金銭を受けとった後、その重い口がようやく開く。語られた真実は、許されざる罪だった。「うちは無実の人間を犯人にでっち上げたんです」上が真犯人を逮捕させたくないという裏事情があると現場の皆が感じていたという。だからこそ丁度よかったのだ。悲しむ家族がおらず、少女を匿っていた松本良夫が、それに適任だった。こうして署の刑事たちは目を明け、真実を追い求めることを辞めた。長い間、耳を塞ぎ、口を閉ざし続けてきた。だが平川自身は「あくまで正義側の人間である」と語る。金銭という手土産もなく、そこまで世間から注目されていなかった時にはあれだけ否定していた隠蔽を、今は自慢気に話すのだ。平川はきっと警察内部の当時を語ったヒーロー気分なのだろうか。目の前にあるのは正義なんかではなかった。毒に侵され続けた平川が願うのは、犯人の逮捕だという。「組織は一枚岩ではない」と言い放った平川の告白がまさかこの言葉の象徴とされるとは思わないだろう。岸本はそんな平川に思わず口がすべってしまう。「なんというか、まじクソですね」その後、被害者の井川晴美の姉・純夏が八頭尾山連続殺人事件の被害者遺族の会を立ち上げる。だが集まりの中で、結成の記者会見を開きたいというと、会場はざわついた。被害者遺族は当時から散々マスコミの的にされてきたのである。もう一度注目を浴びるなんて御免なのだ。そして他にも気になる点があった。それは多くの家族が出席している中、去年当時14歳で殺害された中村優香の遺族だけは連絡が取れなかったのだという。というのも、岸本が平川から受け取った資料によると、家族はまだ30代の母親と二人の兄弟の三人暮らし。そして彼女は18歳と偽って風俗で働いていたという。中村優香の事件が真犯人の犯行だとするならば、松本を救い出す最短の道になり得る。岸本は遺体現場まで出向き、解決を願い、被害者に静かに手を合わせた。明るみになってきた、八飛と大門の関係その帰り、岸本は麓の八飛市中に大門のポスターが貼られていることに気づく。地元の人間によれば、大門の幼馴染である本城が代表を務める本城建託が、ここ一帯の権力を握っているのだという。そして岸本は託された資料の中で本城を見つけるが、兄妹の中で一人だけ業務を手伝っていなかった長男の本城彰(永山瑛太)が気にかかった。この人物こそあの商店街で店をしていた人間だ。浅川が『見つめられただけで体が動かなくなってしまった』あの男だ。明るみになってきた、八飛と大門の関係。そして中村優香の殺人事件の真相とは。物語はついに終盤へと加速していく。[文・構成/grape編集部]
2022年12月11日鈴木亮平、賀来賢人、中条あやみ、菜々緒、石田ゆり子らが再集結した劇場版『TOKYO MER~走る緊急救命室~』より、手に汗握る大迫力の予告映像が初公開された。危険と隣り合わせの現場で多くの命を救ってきた「TOKYO MER」が今回出動するのは、横浜・みなとみらい。ランドマークタワーで大規模火災が発生する衝撃的なシーンから始まり、厚労省の肝いりで新たに発足したエリート医療集団「YOKOHAMA MER」と鮮やかなライトブルーのERカー・Y01も登場。どんな困難な現場にも立ち向かっていく喜多見チーフのやり方に異を唱え、YOKOHAMAのチーフドクター・鴨居(杏)は「待っていなくちゃ、救える命も救えなくなる」と真っ向から意を唱え、かつてない過酷な状況のもと、2人の医師は真逆の信念を激突させる。予告編では、猛火の中で繰り広げられる緊迫の演技からも、衝撃の展開を予感させる。また今回、完全撮り下ろしとなるスペシャルドラマの制作が決定(詳細は今後の続報にて発表)。先日発表されたドラマ一挙再放送、新作ドラマスペシャル、そして劇場版へと、2023年は正月からGWまでをつなぐ壮大なスケールで「TOKYO MER」が日本を熱くする。劇場版『TOKYO MER~走る緊急救命室~』は2023年4月28日(金)より公開。「TOKYO MER~走る緊急救命室~」ドラマリピート放送は2023年1月2日(月)12時~、3日(火)6時~/12時~放送(※一部放送されない地域あり)。(cinemacafe.net)■関連作品:劇場版TOKYO MER~走る緊急救命室~ 2023年4月28日より公開©2023劇場版『TOKYO MER』製作委員会
2022年12月07日Twitterで人気ドラマの感想をつづり注目を集める、まっち棒(@ma_dr__817125)さんのドラマコラム。2022年10月スタートのテレビドラマ『エルピス—希望、あるいは災い—』(フジテレビ系)の見どころや考察を連載していきます。松本良夫(片岡正二郎)が犯人だとする西澤(世志男)の証言は本当なのか。その問いに「嘘です」と答えたのは西澤の元妻・由美子だった。この逮捕の決め手となった目撃証言が覆され、再審の可能性が一気に浮上し、浅川恵那(長澤まさみ)と岸本(眞栄田郷敦)は一層勢いづく。だが浅川はもう『フライデーボンボン』で扱えるネタの範疇を超えているとして、今後は報道部に任せるつもりだった。取り扱う手段や媒体によって事の重みというものは変わってしまうものだ。一個人が声を上げようが誰にも注目されないまま放置されていくように、事実にはそれに見合った大きさの器がある。事実を正しく広めていく方がよほど大切だと浅川も考えていた。しかしチーフの村井(岡部たかし)はそれを遮り「うちでやる」と宣言する。浅川が説得するも村井の強気な姿勢は変わらなかった。村井も以前は報道にいた人間で、報道魂を燃えたぎらせ覚悟を決めていたのだ。そして『フライデーボンボン』での運命の放送が始まる。もはやいつものフライデーボンボンのおちゃらけた雰囲気は無く、冒頭から目撃証言に関する特集映像が流れ始める。「死刑が確定している松本良夫死刑囚には、冤罪の可能性が強まったことになります」それは瞬く間に日本中に広まっていく。情報提供した由美子、嘘の証言をした西澤、松本を思う大山ことチェリー(三浦透子)、報道の斎藤(鈴木亮平)がそれを見守っていた。あれだけ一喜一憂していた視聴率もどうこう言ってる場合ではないほど、反響は想像を超えた。他局や新聞をはじめとするメディアが次々と取り上げた。すると由美子や家族のもとにマスコミが押しかけ、しまいには西澤は逃亡し、証言を得られなくなってしまった。浅川たちはいかに甘かったかを思い知らされることとなった。そして社内の緊急幹部会が行われ、上層部が決めたのは、『事件を追っていた記者』としての浅川の『ニュース8』出演だった。アナウンサー・浅川恵那がかつて輝きを放っていた、あの場所だ。浅川に届いた、斎藤のメッセージこの凱旋出演に、浅川は手放しで喜ぶことができなかった。斎藤が副総理の大門(山路和弘)と繋がっていると知ったときから、斎藤を通じて大門から当局に圧力をかけられたのではないかという疑念を抱いていた。出演前に浅川のもとを訪ねてきた村井もそれが気がかりだったと言う。そして浅川に今日の出演を取り止めてもいいという提案をする。村井は斎藤と関係を持つ浅川と、アナウンサーとしての浅川を救うため、逃げ道を照らそうとしたのだ。しかし、「もう逃げも隠れもしない」と浅川は断る。「この仕事は、私です。丸ごと今の私自身なんです」その時、浅川のスマホの通知音が鳴る。それは斎藤からのメッセージだった。「オンエアの後にしようかと思ってたけど」という内容。それに続く言葉が、浅川の頭の中で渦巻いて見えていた。わかっていても、放送前にその続きを読む覚悟はなかったため、浅川は村井にスマホを託し、一人スタジオへ向かった。大事なことは言わないくせに、メッセージは無駄に刻んで伝えてくる斎藤による通知音が鳴り響く。その通知音を消せず文句を漏らす村井が一人その場所に残される中、浅川は、『ニュース8』に出演を果たした。放送終了後、浅川は続きを見る。そこには「ここまでにしよう」という言葉が綴られていた。斎藤は報道という器から溢れてしまった。その器が自分がいる場所ではないことが、最初から決まっていたかのようだった。そして浅川は斎藤との間に出来、た決して埋められぬ溝を必死に取り繕ってきた。だが斎藤から送られるサインの本当の意図を、背中合わせの浅川は見ることは叶わないのだ。いつか目の前に訪れる別れという終着点を迎えるために、一本道をひたすら歩いた。そこは斎藤の甘い優しさに包まれていて、足先が元いた場所に向く瞬間は、浅川に訪れることはなかった。それでも決めた『ニュース8』への出演。それが意味するものは別れだった。「それでもそういう君をこそ、俺は好きだった」斎藤の最後の言葉を目にして、浅川は一人で泣き叫ぶ。その裏で斎藤は今日も、大門の横で笑みを浮かべるのだ。バラバラになった元『フライデーボンボン』のその後そして番組は改編期に合わせて打ち切りとなった。だがMCの海老天(梶原善)は続投で『ウィークエンドポンポン』が後番組に続き、スタッフも大体がそのまま残留。番組がリニューアルしただけのようだが、会社としてはケジメをつけたことを世間、そして大門に示す必要があったのだ。一方、村井は関連子会社へ飛ばされ、岸本は経理部への異動が決まっていた。番組陣での最後の宴会が行われた。誰もこんな番組の宴会の最後が、和やかな雰囲気になると思ってなかっただろう。誰も何も期待しない、そんな昨日を繰り返すようなぬるま湯の『フライデーボンボン』の雰囲気は浅川と岸本、あの冤罪事件を中心に変わっていったのだろうか。浅川と岸本が歌う『贈る言葉』を聞きながら、村井をはじめ製作陣が流した涙や笑顔が、この10年間を『墓場』に捧げた、彼らなりの執着点そのもののように見えた。ついに浅川は、メインキャスターとして『ニュース8』の舞台に返り咲いた。それからというもの、浅川の毎日は、オンエア中心の生活になった。1秒も待たずに変化していく世界に追いつくのに必死だった。浅川には、時間がなかった。今も一人で事件を追う岸本からの電話を即刻遮ってしまう。報道っていつも必要以上に忙しい、忙しい、時間ないふりして。浅川は自分自身に問う。忙しいふりをして大事なことを忘れようとしているだけなのだろうか。第一話で浅川が報道に対して発したこの言葉が自分に返ってくる。上層部はこれが狙いだったのかもしれない。目紛しく回る報道に浅川を置くことで、あの事件に関して無駄な詮索ができないようにさせたのだ。新たな問題は、別の問題を隠して、闇に埋もれさせ、見えなくさせる。情報が広まるのが著しくはやいこの時代でそれは表裏一体となる事実なのだ。新たなものが積み重なって、奥にあるものを直視できる時間が減っていく。綺麗な空気に触れる時間が削れて、真実は朽ちて、風化し、忘れ去られていくのだ。そして問題を追う者の心も同じ結末になる可能性すらある。皆、冤罪事件を追っていてもジャーナリズム精神だとか、上に良い顔したいからだとか、自分が自分で居続けるためにだとか、松本のために冤罪を暴くことが根底にある者は少ない。方向を見失えば、真実は簡単に朽ちていってしまうのである。最終章へとつながる、巨大な構図そして岸本は一人でも新たな情報を探しに、連続殺人事件が起きた八飛市の商店街の喫茶店を訪れていた。そこで耳にしたのは、大門が副総理になってからというもの八飛が本城建託の土地の天下になったという話だった。岸本は商店街のあの場所を訪れる。浅川が謎の男と会った店は、貸店舗となっていた。そしてその横には大門のポスターが貼られていた。大門は八飛市出身だったのだ。ついに見えてきた巨大な構図。浅川達は新たな情報を掴めるのか、今後も目が離せない。[文・構成/grape編集部]
2022年12月05日Twitterで人気ドラマの感想をつづり注目を集める、まっち棒(@ma_dr__817125)さんのドラマコラム。2022年10月スタートのテレビドラマ『エルピス—希望、あるいは災い—』(フジテレビ系)の見どころや考察を連載していきます。時は2018年。12年前に起きた八頭尾山連続殺人事件の冤罪特集が深夜の情報番組『フライデーボンボン』で2回放送された後、突如棄却が決定した松本良夫(片岡正二郎)の再審請求。冤罪を暴くことに身も心も入れ込んできた浅川恵那(長澤まさみ)と岸本拓朗(眞栄田郷敦)だったが、上層部から正式に放送と制作の中止を言い渡され、二人は何も口出しできなかった。実際、視聴率も世間の反響も良かった。無関心でいる世の中の風向きが少しずつ変わり始めようとしたこのタイミングだ。数字が命の上層部だって、きっと第三弾を心待ちにしていたはずだった。だが実際は、テレビの要となる報道にお気楽バラエティーは敵うはずがなかった。現に、報道にいる齋藤(鈴木亮平)も制作中止の理由を、報道に検察などの大きな国家権力の圧がかかっているからだと考えていた。制作者の墓場である『フライデーボンボン』だから捻り潰さ潰されたのではなく、バラエティーは、報道には逆らえないといったパワーバランスが働いているのだ。そして岸本にこの話を持ちかけたチェリーこと大山さくら(三浦透子)が自殺を図っていた。命は助かったものの、錯乱状態だったチェリーは、自分自身に殺意を向け、ベランダから身を乗り出したのだ。松本のために真相追及していたチェリーだったが、それがかえって松本を追い詰めることになり、責任を感じているのだ。浅川はそのチェリーの姿を見て、これ以上詮索することは危険だと判断し、引き返すことを決めてしまった。手に入れた決定的な証言一方の岸本はこの時、立派な髭を生やし、人が変わってしまったようだった。友人を見殺しにした過去。『負け続けている』本当の自分を知り、彼は正義に縋ることでしか精神を保てる方法が見つからなくなっていたのだ。それは、ここで諦めたくないと躍起になっていた、かつての浅川恵那のようだった。「なんでこんなとこまで来ちゃったんだよ…」というぼやきは、タイヤがパンクしたまま加速し続ける自転車のハンドルをただ握り、後ろの自分が見えないようにする岸本の心の声なのだろう。そんな彼が目を付けたのは、松本逮捕の決め手となった目撃証言だった。当初報道された『ロン毛の男』の証言はいつの間にかすり替わり、いかにも松本を犯人に仕向けたような胡散臭い証言が取り上げられた。これを証言した西澤正(世志男)の身辺を調べ始めると、10年前まで八頭尾山近くの町に住んでいたことが判明する。その後も地道に現地で聞き込みを続ける中で、西澤の息子・健太の同級生だという男と接触することに成功した。その男が語ったのは、西澤がDVをしていたという新情報だった。岸本は健太を探す理由を述べた上で、健太を介して母親との接触を試みた。そして岸本は西澤の元妻・由美子に約束を取り付け、早速インタビューを行うが、そこで明かされたのは、隠された真実だった。由美子は、西澤の証言を「あり得ない」とキッパリと否定する。その時刻は自宅で酔っ払って寝ており、八頭尾山で松本の姿を見ていたはずがなかったという。そして金のために嘘の証言をしたという線も、身に覚えのない架空らしき会社からの振り込みという決定的証拠が裏付けていた。由美子は涙ながらに謝罪し、ふと事件が起こった日のことを思い出していた。あの日は獅子座流星群が流れる日だった。父親が暴力を振るう毎日、西澤家にとってこれが『普通』の日々となっていた。その『普通』を変えたのは、流れ星を一緒に見ようという息子の言葉だった。そして一緒に星空を見上げたという。日常が麻痺した彼らにとって、この日は特別だった。あの夜空だけは彼らに平等にあったのだ。そしてあの日、八頭尾山にいた井川晴美も、同じ空を。こうして岸本は今後を揺るがす、決定的証言を手に入れた。だがいつもなら喜んで報告する岸本の姿は、浅川の隣にいない。彼女はすでに齋藤正一という男に支配されていた。無機質な恰好から、カジュアルな出立ちとなり、「好きな女とうまいもん食いたい」という甘い言葉に乗せられ、今日もまた、浅川の心は冤罪事件なんて忘れて、自分達マスコミの罪なんて考えず、完全に斎藤の元にあった。そんな時、『ニュース8』のディレクター・滝川雄大(三浦貴大)から、斎藤が副総理・大門雄二(山路和弘)に可愛がられていると教えられ、浅川は驚く。斎藤は多くは語らない男だ。知らなくていいことだと何かを隠し、優しさを見せる。浅川はその優しさの裏側にあるものを見ようとしなかったのである。再び距離が近づいた二人だったが、お互いの思惑をそう上手くは汲み取れないのだ。岸本が抱えるもう1つの葛藤一方岸本は、母・陸子(筒井真理子)との歪な関係にもケリをつけたかった。陸子は「俺、この家出るね」と切り出した岸本の腕を掴み、「不自由なく暮らせたのは自分のおかげだ」と訴え、引き戻そうとする。「お前を食わせているのはこの私だ!」という言葉をよく聞くが、自分が与えてきた愛をこうして裏切られるなんて思いもしないのである。岸本は目も合わせようとしなかった。陸子は助けを求める声を無視し、大切な友人の命は一瞬にして消え去った。そしてその事実さえ、握り潰されてしまったのだ。だが陸子も家庭を守るには権力者に倣うしか術がなかったのである。二人共、結局同じなのだ。勝ちに留まるためには勝った者の前で平伏し、ひたすら負け続けるしかなかったのだ。岸本はそのまま母を置いて家を飛び出してしまう。閉じた岸本の扉を開いた唯一の人物は…そして岸本は冤罪特集の3回目を独断で放送することに決めた。岸本は嵌めようとした張本人であるであるボンボンガールの篠山あさみを利用しようとするも、差し替えVTRを渡す岸本の震える手を見て、事前に村井(岡部たかし)が差押えたため、放送はされなかった。放送終わり、村井に呼び出された浅川は、その時初めて岸本が掴んだ真実を知ることになった。浅川は、また真相が闇に葬られたことを嘆いていた岸本を呼び出し、「君は、本当にすごいことをしたね」と岸本を讃え、釈放の希望の光も見えてきたと前のめりに話した。少し間を置き、やっと口を開いたかと思えば岸本は「俺ちょっと、雑炊食っていいですか?」と言い出す。突然のことに失笑してしまうが、岸本は既に限界を迎えていたのにも関わらず、ずっとご飯を食べておらず、睡眠も取っていなかった。元気に雑炊を平らげ、眠りにつく岸本を見て、浅川は安堵する。岸本がたった一人で突っ走った結果、報道としての浅川を再び呼び覚ました。そして反対に、閉ざされた岸本の道をまた開いたのは、浅川ただ一人なのだ。今回は、報道とバラエティー、国家権力とマスコミの絶対に逆らえぬ関係、斎藤と岸本の先輩・後輩の関係、斎藤と浅川の依存関係、岸本と母親歪な関係…と今回は特にパワーバランスに焦点が当たっていた。それと対象に、浅川と岸本はお互いに良くも悪くも影響を及ぼし合っている関係なのだと言える。夜がもう少しで明けようとしていた。夜明けに岸本が感じたのは、真実を嫌う者が葬り去る闇の世界が晴れる、確かな自信なのだ。[文・構成/grape編集部]
2022年11月27日Twitterで人気ドラマの感想をつづり注目を集める、まっち棒(@ma_dr__817125)さんのドラマコラム。2022年10月スタートのテレビドラマ『エルピス—希望、あるいは災い—』(フジテレビ系)の見どころや考察を連載していきます。「構わない、全部覚悟の上だ。逃げも隠れもしませんよ」松本良夫死刑囚(片岡正二郎)冤罪特集を独断で放映した浅川恵那(長澤まさみ)はそう決意し、その瞳は放送中も真っ直ぐを捉え続けていた。このことは、MCの海老田天丼/海老天(梶原善)を除き、制作を共にした岸本拓朗(眞栄田郷敦)も、反対していたディレクターの名越公平(近藤公園)、そして村井(岡部たかし)をはじめ、誰も知らなかった。だが、その村井にジャーナリズム魂が舞い戻ったのか、何故か続行のサインを出し、オンエアも番組も無事終了。その後、浅川は名越からお決まりのパワハラ気味な叱責を受け、岸本にもお決まりの目力で責められる。その一方で、視聴率万年最下位『フライデーボンボン』史上最大の関心が寄せられるなど、世間の特集への反響は想像以上に大きかった。浅川と岸本のもとに、被害者遺族として取材した井川晴美の姉・純夏から電話がかかってくる。純夏は特集を見た晴美の友人が両親に反応を寄せたと聞き、浅川に感謝を伝えたかったのだという。浅川は直ぐに涙が溢れた。この特集を放送する意義があり、そして自分の正義が報われた瞬間だった。SNSの反応を見ても、事件をこのまま終わらせまいとするネットユーザーが大半を占め、6.5%という高水準の視聴率も浅川の背中を押した。放送不適切と判断したはずの局長もなぜか大喜びだった。浅川は、名越の嘘だったと言うが、局長が手のひらを返しただけのようにも思える。どちらにせよ、浅川の言う通り「おじさんたちのメンツとプライドは地雷」なのだ。自分のポジションを奪われないために必死にしがみつき、小さな塵のようなプライドを大きく見せびらかして壁の頂上で良い顔しながら笑ってるのだ。そんな状況の中だからまだ危ういことは、浅川自身もわかっていた。ただ一部が動き出すきっかけをつくっただけである。素直に喜ぶ岸本を制しながら一層意気込む思いだった。そして、笹岡まゆみ(池津祥子)から行方不明女子中学生の殺害事件の被害者と晴美の死体の特徴が酷似していることを教えられる。しかも自分達の間違いを隠蔽するためなのか、警察は捜査を終了させるとの噂もあるという。この情報提供を受け、浅川たちが次に調べたのは、矛盾している目撃証言だった。目撃者の西澤(世志男)は、「身長160cm、40~50代の作業服を着た男が山道から駆け降りてきて、自転車で立ち去った」と証言していた。しかし、捜査の初期段階では「ロン毛の若者だった」という別の証言があったはずだ。西澤の証言が嘘ならば、再審請求も通るはず。しかし『開かずの扉』と呼ばれる日本の司法ではそれが叶うケースの方が少ないのである。検察側の同意がいるDNA鑑定。隠したいことがあれば思い通りにできてしまうのだ。可能性はゼロではないものの、こんなのゼロに等しいも同然なのである。それでも浅川達はまずはこの目撃情報や矛盾点について第二回の特集を組んだ。ネットメディアを中心に世間の話題として広めることに成功し、名越も局長も後戻りはできなくなっていた。視聴者を騒然とさせた、長澤まさみのベッドシーンそんな矢先、浅川は弁護士の木村(六角精児)から、に、再審請求が棄却されたことを告げられる。視聴率は取れて世の中の関心は強いのにこのタイミングでの棄却。番組と関係があるのかも、何もわからなかった。しかしこれだけは推測できた。検察や裁判所、そのメンツがプライドが捻り潰されたようなものなのだ。今すぐ手を打ちたいものなのだろう。「敵はどこにいるかわからない」という村井の言葉が今返ってくる。人のためにある司法が時として敵として立ちはだかる。岸本は捜索を続ける意思を主張するが、浅川はもう半分諦めるしかないと思っていた。国中が再審しろと言えば動くかもしれないって思っていたが、ネットの反応なんて世の中の一部の声にすぎない。時が立てば話題は移り変わり、すぐ鎮火してしまう。浅川の「勝ってこないよ君」は岸本を含めた若者のような全てが人任せの人間を指しているのだ。国家権力の力を、思い知る。そして浅川は政治にも精通している斎藤(鈴木亮平)が話したかった内容がこれに関わることなのか気になり始める。斎藤を家に招き、早速再審請求が棄却されたことや何を話そうとしていたのかを聞くが、「知らない方がいいこともある」と言い、浅川の頬に手を添えるだけだった。そんな斎藤の誘惑を、浅川は拒むことはできない。断捨離で全てを捨て去ったはずの部屋にはダブルベットが置かれている。浅川にとっては、この世界に絶望した時に「大丈夫だよ」と言われ、何かを考えるより、ただ抱かれ、斎藤の温もりを感じる方が自分を守っているように思えるのだ。斎藤もそれを理解っていた。二人の関係は、ただ愛で繋がっているものではない。「かなわない、かないっこなかった、最初から」浅川の言葉はきっと斎藤に、そして権力にも。開け広げすぎた『パンドラの箱』そして岸本の元に視聴者から晴美と手紙の文通していたというネタが寄せられるが、斎藤からガセネタと告げられ、まんまと騙されたことを知り、村井とやけ酒をしていた。そこで村井に改めて忠告を受けるも、「負けちゃダメ」と特集を続ける意思を見せる。いや、『続けなくては』ならないのだ。自分が持ち込んだことへの責任を感じているわけではない。ただ彼は、全てにおいて勝ち組であり、エリートである自分を誇りに思い続けるしかないのだ。でも本当は、もうわかっていた。勝ち組という幻想の中に居続けるために、友達を見殺しにしてまで、偽りの笑顔を演じてきただけということを。それは、『負けている』と同然だったということを。「一体僕は、何に勝ってるっていうんですかね」そう村井に打ち明け岸本は、ある場所へと連れて行かれた。そこは明王中学の校舎が見える屋上だった。村井は当時、生徒の自殺を取材していたのだ。逃げ出そうとする岸本に、「自分が何に負けてきたのか向き合え。それができねえ限り、お前は一生負け続けて終わるぞ」と忠告する。岸本の目にはまだ、『あの手』がこびりついていた。「何だよ勝ち組って、どう勝ってんだよ…!」岸本は声を枯らして泣く。負け続けた『岸本拓朗』を、他人からも、勝ち組の自分にも見抜かれてしまった。勝ち組である自分が崩れ始めた。一発指で弾けば簡単に砕け散る、そんな脆い器だった。いつもそこにあった、奴の強烈な目力は今はもうない。食べ物も喉を通らなかった。浅川はそんな岸本の様子に「脳天から真っ二つに切られたような気がした」という。「自分の弱さを、愚かさを、情けなさを、見抜かれたと思った」そう言いながら鏡を見る浅川。落ちぶれたもう一つの自分を客観視したような気になったという暗示だろうか。『岸本拓朗』。つまりこれは私、『浅川恵那』なんだと。そしてラスト、再審請求が棄却されたと聞いた、チェリーこと大山さくら(三浦透子)らしき女性がベランダから転落する。パンドラの箱を開け広げてしまったことなよる、余波はどこまで続くのか。次週も注目だ。[文・構成/grape編集部]
2022年11月18日長澤まさみ、眞栄田郷敦、鈴木亮平共演「エルピス」の4話が11月14日放送。恵那を“口封じ”しようとする斎藤…その姿に「悪い男って言葉だけじゃ説明できない悪い男」「斎藤さんの思う壺って感じで後味悪かった」など視聴者から憤りの声が噴出している。本作は長澤さん演じる転落したアナウンサーと、彼女の番組を担当する若きディレクターが、女性連続殺人事件の冤罪疑惑を追う中で、一度は失った自分の価値を取り戻していく姿を描く、実在の複数の事件から着想を得た社会派エンターテインメント。キャストはニュース番組のサブキャスターを担当していたが、路上キスを週刊誌に撮られて深夜の情報番組「フライデーボンボン」に飛ばされた浅川恵那に長澤さん。両親が弁護士で裕福な家庭に育ったが、学生時代に暗い過去がある様子の「フライデーボンボン」芸能ニュース担当・岸本拓朗に眞栄田さん。恵那の路上キスの相手で、拓朗が新入社員時代に指導を受けた報道局エース記者の斎藤正一に鈴木さん。拓朗に“八頭尾山少女連続殺人事件”について調べるよう頼んだヘアメイクの大山さくらに三浦透子。恵那と拓朗の番組「フライデーボンボン」のチーフプロデューサー・村井喬一に岡部たかし。弁護士をしている拓朗の母の岸本陸子に筒井真理子。八頭尾山少女連続殺人事件で犯人とされる松本の弁護をしている木村卓に六角精児といった顔ぶれ。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。恵那は、八頭尾山少女連続殺人事件の被害者遺族ら事件関係者にインタビューした映像の放送を強行。VTRを独断で流した恵那は名越から厳しい叱責を受けるが、特集は好評で第2弾も放送される。そんな矢先、恵那は木村から、松本死刑囚(片岡正二郎)の再審請求が棄却されたという衝撃の事実を聞かされる…というのが今回のストーリー。“自分たちの報道のせいで松本の再審請求が棄却されたのでは?”と大きなショックを受けた恵那は特集継続の中止を決める。そして斎藤に連絡し「私に放送を止めさせたかったんじゃないですか?」と問う。斎藤は「そうだよ」とあっさり認め、「知らないほうがいいこともあるんじゃないの?」と続ける。怒りと悔しさが入り混じったような表情を浮かべる恵那の頬を撫で、「やめて」と拒もうとする恵那に「じゃあさ、なんでベッド買ったの?」とささやく…。この斎藤の放ったセリフに視聴者からは「じゃあ、なんでベッド買ったの」の破壊力えぐすぎて言われたい台詞オブザイヤーに堂々のランクイン」「もう「じゃあなんでベッド買ったの?」しか思い出せない どうしてくれるんだ」「じゃあ何でベッド買ったの?」をこんなに色っぽく言える鈴木亮平がすごい」など大きな反響が巻き起こる。また明確に“口封じ”しようとしていたことを明かす斎藤に「恵那がまだ好きだってことわかってるから……斎藤は、まじ悪い男だ」「斎藤さん、悪い男って言葉だけじゃ説明できない悪い男」「今回は完全に斎藤さんの思う壺って感じで後味悪かった」など、憤りの声も多数。一方で「恵那はただの女に落ちてるわけではなく、斎藤を引っかけようとしてる……?」と、恵那が単に斎藤に拐かされてるわけではないという投稿もタイムラインに上がっている。【第5話あらすじ】松本の再審請求が棄却され責任を感じたさくらが自殺を図る。特集の続編制作も禁じられ、あがらえない大きな力に脅威を感じた恵那は、上層部の決定を静かに受け入れる。だがどうしても納得できない拓朗は、単独で事件の目撃証言をした西澤(世志男)の身辺を調べ始める。聞き込みを続けるなかで西澤の新たな顔が浮かび上がってくる…。「エルピス―希望、あるいは災い―」は毎週月曜日22:00~フジテレビ系にて放送中。(笠緒)
2022年11月15日Twitterで人気ドラマの感想をつづり注目を集める、まっち棒(@ma_dr__817125)さんのドラマコラム。2022年10月スタートのテレビドラマ『エルピス—希望、あるいは災い—』(フジテレビ系)の見どころや考察を連載していきます。人それぞれに『正しさ』がある。そしてその『正しさ』は時に凶器へと変わる――。『エルピス』第3話をあらすじとともに振り返る三人の死刑執行が突然報道される。12年前の連続婦女殺人を冤罪事件として追う、浅川恵那(長澤まさみ)は、死刑執行が死刑囚となった松本良夫(片岡正二郎)でないことに安堵するも、一刻も早く冤罪証明が急がれた。そんな中、当時の担当弁護士の木村卓(六角精児)から、首都新聞の記者・笹岡まゆみ(池津祥子)を紹介され、共に事件を追う岸本拓朗(眞栄田郷敦)も同席して会うことに。笹岡のクセの強さに圧倒されつつも、新聞社が調べた過去の事件資料を手に入れた浅川達は早速、資料をもとに取材を行うことにした。まず、事件の捜査に関わった八飛署の刑事・平川勉のもとを訪ねた。岸本が真犯人が野放しになっている可能性があると必死に伝えるも、平川は完璧に解決済みであり、絶対にあり得ないとの一点張り。だが当時の捜査のことは「正直、あんまり覚えていない」と言う。覚えていないのにそう言うのは、最高裁の判決を信じているからなのだ。我が国の司法に絶対的正しさを求める彼にとっては、岸本が思う闇なんてどこにもない。だが岸本は自分の正しさを見せつけるかのように言い返す。浅川に『空気の読めない人』だと言われたが、岸本は『空気を読む』ことを正しさと信じて人生を送ってきたのである。「空気ってどうやったら読まないでいられるんだろう」そう呟く浅川も空気を読んでばかりだった。自分が我慢さえしておけば、世界は勝手に動いていく…そう思うのだった。マスコミが被害者に与える罪その後、当時取り調べを行った山下守にインタビューを敢行できることになる。この人物こそ、松本の自供を引き出したとされる人間だった。身に覚えのない罪で連行し、暴力を振るい、脅し続けた結果、松本が漏らしてしまった「もう許してください」を自白の代わりとした人間だ。山下は言葉を濁しながら、「それはやったということです」と正当化する。もう私には関係のない話だからこれ以上聞くなという空気がそこにはあった。『空気が読める』浅川は言い返すことができなかった。それから撮影した映像を編集していた際に、斎藤正一(鈴木亮平)から被害者遺族を味方につけるというアドバイスを受け、ご遺族の居場所を探すことに。これが難航するかと思われたが、事件の捜査を行った刑事を見つけるよりずっと簡単だった。それは被害者のプライバシーなど、全然守られちゃいないということを意味していた。事件が起こるとマスコミは被害者近辺を漁る。交友関係を探り、家を囲み、採れたてホヤホヤの情報から無神経な質問ばかり投げかける。被害者の心配をしている者などほとんどおらず、ネタの鮮度ばかり気にして大スクープだと騒ぎ出すのだ。12年前の事件の被害者の遺族も同じだった。井川晴美が下着を売るためにあの山に入ったと報道されたことを受け、次々と不躾な質問を投げかけられた。マスコミにはもう懲り懲りだった。そんなところで「別に真犯人がいる」などと今更言われたって、最愛の娘は帰って来やしないのだ。浅川達は案の定門前払いされてしまう。浅川が偶然出会った店主は、キーマンとなりえるのか取材を諦めた浅川がその近くを歩いていると、偶然怪しげな路地裏に迷い込む。そのシャッター街の中で、その店は開いていた。浅川は恐る恐る、店主らしき男に、事件について覚えているかと尋ねる。その長い髪を結んだ男は、何かを知っているような反応を見せた。「あなたがお知りになりたいことは、言語なんて目の粗い道具だけですくいきれるものではありませんよ」男は浅川に徐に近寄った。男の瞳はまばたきさえせず、静かに浅川を捉えた。電話が鳴ったため、浅川は一度その場を離れるも、岸本を連れて戻った時にはその店はもう、そこにはなかった。何かある。あの人は何かを知っている。浅川は静まり返った路地裏を振り返った。この人物がキーマンとなるのだろうか…。そして、遺族のインタビューに既に諦めムードな岸本に、浅川は同じマスコミである自分達の過ちは自分達で挽回するしかないと一喝する。それからも取材に奔走していると、被害者の井川晴美の姉・純夏から電話が入る。純夏は事実は別にあるかもしれないという言葉に救われていた。あの日の夜、姉妹で八頭尾山へ流星群を見に行く約束をしていたこともあり、晴美が下着を売るために山に入ったという説明もどうしても信じられなかった。「純夏さんのお姿とお声は、私たちがどれだけ言葉を並べたって伝えられないことを、一瞬で伝えてくださると思います」『言語という目の粗い道具』では掬いきれぬくらいの純夏の思いを乗せたインタビューは、浅川の正義感を奮い立たせ、感化されやすい若者の中にある正しさを目覚めさせた。「正しいことなら味方は勝手についてくる」という浅川の言葉は本当だった。しかし、ぬるま湯に浸かり続けてきた者たちは最も変化を恐れる。番組の体制自体に問題があると念を押すも、製作陣は難色を示していた。だがプロデューサーの村井喬一(岡部たかし)は賛成する。当時の刑事の顔出しNGを指摘するなど、ジャーナリズム心に火が着いたかのように思われたが、局長に却下されることを見越してただ投げやりになっただけらしい。一方の浅川もそれは何度も経験したことで分かりきっていた。正しいと思うことを貫きたいマスコミだっているのだが、そこには腐りかけた世の中が作り上げてきた壁があるのだ。覚悟を決めた浅川の『正義』が視聴者を動かすその夜、話したいことがあると、浅川の自宅に斎藤が尋ねてくる。お酒を飲んでぐったりする浅川の前で、斎藤は一人煙草を吸い始めた。食べ物すら喉に通らない浅川はまた吐き出してしまう。権力に敵わないと思い知ったとしても、どうしても飲み込みたくはなかったのだ。浅川は声を上げて泣き出し、斎藤の優しさを求めた。酒と煙草に縋るしか落ち着いてはいられない二人は、互いを求め合った。今この時に湧き上がる欲望と気持ちに正直になったのである。そして浅川は一人、覚悟を決めた。翌日、『フライデーボンボン』で放送されたのは、冤罪特集の映像だった。いつも通り浅川が笑顔を見せて始まるコーナーの中身は、パンドラの箱。それはまるでEDでチェリーこと大山さくら(三浦透子)がテレビ越しに浅川を見ていたように、受け取る視聴者に浅川の正義は広まって行く。混乱に包まれた現場を置き去りにして、そのVTRは流れ続けた。浅川と岸本、2人の『正しさ』とは人それぞれ『正しい』と思うことがある。浅川はもはや何かに取り憑かれているようだ。「自分たちの過ちなんだから、自分たちで何とか挽回するしかない」という言葉は、根底にある正義なのだ。同じく、いじめの加害者として友達を見殺しにした岸本も、とにかく正しいことがしたいのだ。冤罪を暴くことも、披露宴で楽しくなくても笑い、祝福する気がなくても話を合わせて空気を読み、未だに墓参りに行くのも、自分は正しさの中にいるのだと気持ちよくなりたいのだ。浅川恵那、岸本拓朗。二人の正しさは『救い』か『凶器』か。新たなフェーズを迎える次回も必見だ。[文・構成/grape編集部]
2022年11月13日Twitterで人気ドラマの感想をつづり注目を集める、まっち棒(@ma_dr__817125)さんのドラマコラム。2022年10月スタートのテレビドラマ『エルピス—希望、あるいは災い—』(フジテレビ系)の見どころや考察を連載していきます。今真実として見えている世界は、嘘か真か。「真犯人は野放しになってるんですよ」大洋テレビの番組『フライデーボンボン』のコーナーMCを担当するアナウンサー・浅川恵那(長澤まさみ)は、そう言い残し早々に離脱した若手ディレクター・岸本拓朗(眞栄田郷敦)に代わり、12年前の連続殺人事件の冤罪を暴くために、一人で事件を追っていた。そんな中、事件は再び音を立て始める。行方不明となっていた八飛市在住の女子中学生・中村優香が八頭尾山で遺体で発見されたのだ。そして首には絞められた跡が。これは連続殺人事件の被害者と同じ状況だった。これが真犯人ならば死刑囚となった松本良夫(片岡正二郎)の冤罪を証明できる。浅川は今が世間の興味を引ける絶好のチャンスだと考え、自分のコーナーで取り上げようとするも、プロデューサーの村井(岡部たかし)達に猛反発され即刻却下。誰も危険な橋は渡りたくない、お気楽で地に落ちたまま安定してしまった環境。それが業界の墓場『フライデーボンボン』だ。落ちこぼれた者達の受け皿というのは、実際、浅川も同じだった。だが浅川は固く決意していた。「私はもう、あとに引く気はない」チェリーが明かした、松本の素顔浅川は逮捕当日に松本の家で保護されたヘアメイクのチェリーこと大山さくら(三浦透子)から話を聞く。彼女が声を震わせながら語ったのは、松本から感じた確かな温もりだった。事件が起こった日はチェリーの誕生日だった。19時頃に家に帰ると、松本はカレーを作り、お祝いのケーキも用意して待っていた。虐待を受けてきたチェリーにとって、これが初めて生まれてきたと実感した瞬間だった。虐待から身を救い、誕生日まで祝ってくれた松本のことを思うと、殺人犯とは信じ難かった。他人に見せる表情など、本当の姿のほんの一面に過ぎないのかもしれない。それでもチェリーはこの十数年間、たった一人で裁判記録を纏め上げ、冤罪事件と闘い、松本を信じてきたのだ。そんな思いを受け、浅川はひとまず事件当日の松本の行動を洗うことに。そして一度は手を引いた岸本も、浅川の動向は気になって仕方なく、その異様に強い目力で浅川を見つめ続け、覚悟はないが自分も手伝いたいと申し出てくる。無責任に足を踏み入れ、人の目を怖れて中途半端に身を引いたと思ったら、覚悟なんてそらに浮いたまま首を突っ込む。そんな現代の若者の写鏡のような岸本に呆れつつ、仲間は多い方がいいと考えた浅川は、岸本にも松本の動きを再現してもらうことに。その中で、違和感があることに気づく。弁護側は退勤後、食品とケーキを買ってそのまま帰宅。1時間かけてカレーを作ったと主張。しかし検察側は、ケーキを買った後八頭尾山に向かい、30分の間に殺害して、チェリーが帰宅するまでの10分でカレーを作ったと主張していた。実際に二人が検察側の主張通り足取りを再現するも、時間的に厳しいものがあった。しかも10分で作ったカレーは当然不味く、ケーキは原型を留めていなかった。そんな短時間でカレーを作れるもんじゃないことを、検察側の人間も解っていたはずだった。それでも、松本を挙げるという上の方針は変わることはなかったのである。しかも、岸本が協力をお願いしていた報道局のエース斎藤正一(鈴木亮平)によると、山の入り口で目撃されたのは『ロン毛の若者』だと報道されたが、いつの間にかこの目撃証言はすり替わっていったのだ。このインチキな報道が偽物の真実を作り上げたのだろうか。最初から全て無かったかのように。そして控訴審から松本を弁護していた木村卓(六角精児)を通して面会を申し込んでいた松本から、浅川宛てに手紙が届く。綴られたのは、悲痛な叫びだった。「私は弱い人間であります。情けない男であります。しかしながら、私は決して殺人犯ではありません」身に覚えのない罪で力づくで連行され、昼夜問わず暴力を振るわれ、脅され続けれ、身も心も疲弊したタイミングで、認めれば楽になれると見せかけの優しさに、松本は「もう許してください」と漏らしてしまった。それが自白の代わりとなった。松本は今、死刑囚として突然処刑を告げられる朝、格子の隙間から差す光を見る時を待っている。そんな、違う世界線だと思いたくなるような自白の取り方を有り得ないと感じただろうか。きっとリアルならば、私達は自分が巻き込まれてなくて良かったと思うだろう。真実がそうだと簡単に飲み込んでしまうのは、自分のテリトリー外のものには、潜在的に信頼を寄せていると見せかけて、ただ無関心なのだ。だが実際そうした大きな権力が、松本のような声の小さい弱い者を選別し、踏み潰すと同時に、何も知らない人間を、嘘で塗り固められた簡単には出られぬ塀の中に追いやるのだ。そして今日も純白なケーキを笑って食べる。それが本当はぐちゃぐちゃになっているとも知らずに。『エルピス』がフィクションでありながらリアルな点情報提供のお礼として斎藤を自宅に招いたとき、そして「マスコミ報道は無責任」と木村に突かれたとき、浅川は自分のこれまでの有様を思い返していた。浅川は上層部にかけあって入社3年目でサブキャスターとなった。将来性のある斎藤との関係も、今思えば自分を大きく見せるための手段でしかなかった。その矢先のスキャンダル。浅川は皮相だけを見続ける自分に気づいたのだ。ずっと前から知らぬうちに沢山のものを失っていた。そしてそれは『どんなことが起こっても正しい真実を伝えるキャスター』という夢も同じだった。「そんな夢は一生叶えられないと知りました」浅川は思い出す。3.11。原発に関して、問題ないと強調した自分を。2020五輪の招致。汚染水による東京への害はないと、最終プレゼンを報道した自分を。東京五輪が開催決定し、震災復興へ人々も期待を寄せているというコメントをした自分を。そこには、実在する出来事の映像と共に、笑顔の仮面を着け、渡された原稿を、何度も練習して修得した『真実のような語り口』で伝える浅川の姿があった。この作品が『フィクション』であり同時に『リアル』な点はここにある。実際の事件から着想を得た今作で、現実にリンクさせた演出が伝えるのは、目に見えない圧力だ。あたかも真実のように伝えられた中に紛れてしまった真実や抑え込まれた叫びがどれほどあったのかということなのだ。この一つの冤罪事件を通して、私たちも今、見つめ直すべきなのだ。第1話と変化した第2話ED初回から続いて大注目となった第二話。今回で気になるのが初回とのEDの違いだ。最後、浅川を見ながらショートケーキを食べていたチェリーから、じっと見つめるチェリーに変わっている。事件の鍵を握っているのチェリーという暗示なのだろうか。そして浅川と斎藤の関係、岸本の掌の鉛筆で刺した傷の記憶とは…。そして死刑囚の死刑を執行を告げるニュースを、浅川達は目にする。また『本当の真実』が消えてしまうのだろうか。次回も目が離せない。[文・構成/grape編集部]
2022年11月06日Twitterで人気ドラマの感想をつづり注目を集める、まっち棒(@ma_dr__817125)さんのドラマコラム。2022年10月スタートのテレビドラマ『エルピス—希望、あるいは災い—』(フジテレビ系)の見どころや考察を連載していきます。『エルピス』とは古代ギリシャ語の中で『厄災をもたらすパンドラの箱』として残されてきたものだ。そしてそれは、良き予測としての『希望』と悪き予測としての『災いの予兆』という二つの側面を持つ言葉として位置付けられてきた。誰も触れられない『パンドラの箱』を開けた彼らに待ち受ける、希望と絶望とは。スキャンダルで立場を追われた女子アナが行き着いた『墓場』時は2018年。大手テレビ局・大洋テレビに万年低視聴率を記録し『制作者の墓場』と呼ばれた番組があった。深夜情報バラエティー番組『フライデーボンボン』。そこでコーナーMCを担当するアナウンサー・浅川恵那(長澤まさみ)もまた、この墓場に追いやられた人間の一人だ。浅川はかつて同局の看板番組『ニュース8』のサブキャスターを務めた人気NO.1女子アナだったが、週刊誌に社員との路上キスを撮られ、番組を降板していた。その相手とは現在報道局のエース記者となった斎藤正一(鈴木亮平)だった。女子アナは干され、社員はそのまま出世街道を進んでいた。この手のスキャンダルは女性側への社会的制裁が異常なまでに重い。浅川はそれが原因なのか、睡眠と摂食障がいを患い、吐くことを繰り返していた。ノドを通っていくのはのみ込みたくないこの現実と、チーフプロデューサー・村井喬一(岡部たかし)から受けるハラスメントばかり。こんなハラスメントも随分と見なくなったと言われる今だが、軽く受け流し、その裏で身も心もすり減っている人が大勢いるのが現実だ。そして『フライデーボンボン』の出演者も制作側も、皆業界で生き残るために必死にしがみついていると言えば聞こえはいいが、物事を動かそうともせず、墓場という安全地帯に身を寄せ、上に良い顔使って言いなりになっている。皆、上に逆らうなんてのは受け流すよりずっと怖いから。そんな浅川の日々が、とあるきっかけで動き出す。眞栄田郷敦が演じる岸本拓朗の相談とは浅川は同番組の新米ディレクターの岸本拓朗(眞栄田郷敦)に相談があると呼び止められた。「僕と一緒に真相、追及してくれますか?」その真相とは、10年前に八飛市で若い女性が殺され遺棄された八頭尾山連続殺人事件の犯人・松本良夫(片岡正二郎)が実の犯人ではないというものだった。家出中の女子中学生が松本の家に偶々身を寄せてただけというが、マスコミが誘拐、監禁、そしてロリコン殺人鬼だと騒ぎ始め、世間は松本が犯人だと信じ始めた。松本は一度は事実を認めたものの、裁判では無罪を主張。その後の最高裁で死刑判決を下された。いわゆるマスコミによる印象操作が無実の人を犯人に仕立て上げ、冤罪を生んだのだという。以前『ニュース8』で冤罪特集を扱っていた浅川にこそ力を借りたいと目力で訴える岸本だが、目の色を変えそこまで躍起になるのは事情があった。岸本はヘアメイクの、チェリーこと大山さくら(三浦透子)に「手出し禁止の出演者を口説いたという証拠をばら撒かれたくなければ力を貸せ」と脅されていたのだ。弁護士の両親のもと裕福な家庭で生まれ育ち、順調に名門に進学。大手のテレビ局に入所した岸本は、そのルックスもあり、異常なまでに自己評価が高かった。どれだけ村井にパワハラをされても全く効き目はなく、寧ろ自分を優位に思わせてくれる存在としか考えていないようだ。そんな岸本に、自分が思い描いたままのエリート人生の危機が急に迫ってきたのだ。実はその女子中学生こそ、幼き頃虐待を受け家出した大山なのだが、岸本は訳のわからぬまま、冤罪を暴くしかなかった。問われる報道の『責任』そんな岸本のお願いを軽く受け流していた浅川だったが、同市で同様の行方不明事件が発生しているニュースを見て、報道に持ち込むことを提案する。それで気が収まればと思ったのだろう。案の定、ディレクターの滝川雄大(三浦貴大)には聞き入れてもらえず、不服そうな岸本に浅川はこう続ける。「誰も自分達が報道したことの責任なんて振り返りたくないんだよ。だから報道っていつも必要以上に忙しい忙しいって、時間ないふりして」浅川はこの事件を報道したことはないと話していたが、本当は死刑判決も、無罪を主張し控訴したことも報道していたのだ。自分も報道の責任なんて、考えたくなかったのだ。世間の構図を映し出したかのような『エルピス』そんな時、岸本は入社当時の研修担当だった斎藤が事件を報道したと知る。その斎藤が浅川の路チュー相手だと知らない岸本は、凍りつくフロアの空気も読めないまま浅川を半ば強引に誘い出し、話を聞くことに。二人の関係を知り、非常に気不味い雰囲気の中、斎藤は冤罪特集を組むことを提案する。そして浅川と共に覚悟を決め、村井に企画を出すことに。しかし、村井から「冤罪を暴くってことは、国家権力を敵に回すってこと」と突き返される。確かに村井の言う通りではあった。誰も見向きはしない深夜の情報バラエティー。闇のような暗がりにいる番組で、闇に葬りさられそうになる真相を扱っても、結局闇に他ならない。世間は平穏を装いながら、今日もまた、真面目に真相を追う者にくだらない正義感だと指をさし、誰かのために声を上げる者を笑い、目に見えない力で捻じ曲げる。それが今の世間の構図なのだ。長いものには巻かれたい岸本は相談の本当の訳を浅川に伝え、諦めようとする。保身のために首を突っ込み、無責任に引き返そうとする岸本に浅川は強烈なビンタをお見舞いする。「惑わされちゃダメだよ、おかしいものはおかしいじゃん。おかしいと思うものをのみ込んじゃダメなんだよ」足を踏み入れてしまったのは、簡単には引き返せない先は見えぬ暗き沼だ。浅川は今更戻る気はなかった。「私はもうのみ込めない。これ以上」吐き気は、のみ込みたくない衝動だ。のみ込みたくもない馬鹿げた現実を、そこに闇があるのを横目に平然と進み続ける日常を、根強く残り続ける差別を、何も知らない者達の無責任な評価を。のみ込んでしまった分、吐き続けてきた。そうやって、そこにある権力に縋り、そこにある温かさに身を寄せるだけ頼り、何も動かなかった平凡な自分と、今決別する。浅川は、透明な水を飲み干すのだ。黒さに惑わさず貫かれる、透明な真実を。意味深な『エルピス』エンディング映像にも期待まだ登場人物も闇に包まれたままの初回。大山の虐待による手の傷跡を見て、岸本が思い出した過去の出来事とは何か。そして行方不明の少女が山中で遺体で発見されたことで、事件は再び動き出す。加えて意味深なED映像。ルンルンで料理する浅川を、統制された笑みを浮かべ、虚構を語り並べるメディアに準えるものだとしたら、黒く爛れ、失敗したケーキが闇に呑まれた真実のように感じられる。そしてそれが入るケーキ箱が、パンドラの箱のようにも見えてくる。また、1ピース欠けた純白のホールケーキを食べながら、慌てふためく浅川を見守る、チェリーの構図が暗示する未来とは…。EDまで意味を持たせてくることでも、信頼感が増す思いだ。そして、冤罪事件という題材を通し、国家権力の圧力や数々の隠蔽、マスコミの報道責任を描く今作。腐りかけた世の中で、何かに揺らぐことなく、当事者意識が欠乏した私達の背筋を確かに伸ばしただろう。そのマスコミ側であるテレビ局を舞台に、テレビがこれを放送するという覚悟を初回で十二分に感じた。プロデューサーの佐野亜裕美さん、脚本の渡辺あやさんが各局に提案するも、断られ続けた企画がついに連ドラとして幕を開けた。『エルピス』に触れた私たちに確かに芽生えた揺らぎは、希望、あるいは災いか。[文・構成/grape編集部]
2022年10月30日俳優の鈴木亮平と宮沢氷魚が24日、東京・日比谷で行われた「第35回東京国際映画祭」(TIFF)のレッドカーペットに登場した。「コンペティション」部門に選出された映画『エゴイスト』で主演を務める鈴木と共演の宮沢は、松永大司監督とともに登場。鈴木は「今日はこの場に立てて非常に光栄です。思い返せば3年前の東京国際映画祭で監督から『亮平と一緒にやりたい企画がある』と言われて出来上がったのがこの『エゴイスト』という作品です。それに宮沢氷魚くんという非常に強力な味方を得て、ここに立てて感無量です」と感慨深げに語った。「東京国際映画祭」は、日本で唯一の国際映画製作者連盟から公認を受けた国際映画祭。日比谷・有楽町・銀座エリアに会場を移して2年目となる今年は、10月24日から11月2日まで開催する。今回、丸の内ピカデリーや丸の内ピカデリーなども会場として加わり、主要9部門の上映本数も昨年の86本から110本へと増加。海外ゲストの招へいも本格的に再開した。コンペティション部門は、107の国・地域から寄せられた1,695本もの応募の中から15作品が選ばれ、日本からは『窓辺にて』(今泉力也監督/稲垣吾郎主演)、『山女』(福永壮志監督/山田杏奈)、『エゴイスト』(松永大司監督/鈴木亮平主演)が選出されている。撮影:蔦野裕
2022年10月24日俳優の鈴木亮平が主演を務める映画『エゴイスト』の場面写真が21日に公開された。同作は高山真の自伝的小説『エゴイスト』の実写化作。母を失い田舎町で鬱屈とした思春期を過ごした浩輔(鈴木)は、東京の出版社でファッション誌の編集者として働き、自由な日々を送っている。シングルマザーである母を支えながら暮らす、パーソナルトレーナーの龍太(宮沢氷魚)と出会い惹かれ合った2人は満ち足りた時間を重ねていく。亡き母への想いを抱えた浩輔にとって、母に寄り添う龍太をサポートし、愛し合う時間は幸せなものだったが、2人でドライブに出かける約束をしていたある日、何故か龍太は姿を現さなかった。この度解禁された新場面写真は、浩輔と龍太2人の各々の感情が伝わってくる6つのシーン。いつものハイブランドの服とは異なるスーツ姿の浩輔と、とても嬉しそうな龍太との1枚や、龍太の母の妙子(阿川佐和子)も含めた幸せそうな3ショットの集合写真。そして幸せな顔でお互いに手を振っているシーンなど、とてもいい関係を築いている2人ということが伝わってくる。さらに、打って変わって、何かに悩み、寂しげな表情を浮かべる龍太の姿を写した場面も収められた。(C) 2023 高山真・小学館/「エゴイスト」製作委員会
2022年10月21日主演に鈴木亮平、共演に宮沢氷魚を迎え、第35回東京国際映画祭コンペティション部門への出品が決定している映画『エゴイスト』。この度、2人が演じた浩輔と龍太、各々の感情が伝わってくる新場面写真6点が解禁となった。まるで自分を守る鎧のようにハイブランドの服に身を包み、気ままながらもどこか虚勢を張って生きている浩輔(鈴木さん)。最初は戸惑いながらも浩輔から差し伸べられた救いの手をとった、自分の美しさに無頓着で健気な龍太(宮沢さん)。この度解禁された新場面写真では、いつものハイブランドとは異なるスーツ姿の浩輔と、とても嬉しそうな龍太との1枚や、龍太の母の妙子(阿川佐和子)も含めた幸せそうな3ショットの集合写真。そして幸せな顔でお互いに手を振っているシーンなど、とてもいい関係を築いている2人ということが伝わってくる。しかし、打って変わって何かに悩み、寂しげな表情を浮かべる龍太の姿を写した場面も。龍太は何について悩み寂しげな表情を浮かべているのか。今後の2人がますます気になる場面写真が到着した。『エゴイスト』は2023年2月10日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:エゴイスト(2023) 2023年2月公開予定© 2023 高山真・小学館/「エゴイスト」製作委員会
2022年10月21日韓国・釜山で10月8日(土)に行われた第4回アジアコンテンツアワード(ACA)にて、TBS日曜劇場「TOKYO MER~走る緊急救命室~」で主演を務めた鈴木亮平が主演男優賞、また、Netflixシリーズ「新聞記者」に出演した横浜流星がニューカマー賞を受賞した。アジアコンテンツアワードは、釜山国際映画祭に併設されたアジアンフィルムマーケットで2019年に新設。アジア全域で過去1年間に制作された独創的で優れたテレビ、OTT(動画配信サービス)、オンラインコンテンツや俳優に贈られる賞。アジアの優れたコンテンツを奨励し、アジアのコンテンツおよび映画市場の活性化を目的に、今年で4回目を迎えた。今年はコロナ禍以来3年ぶりに釜山でオフライン開催され、授賞式ではベストコンテンツ賞、ベストアジアアニメ賞、俳優賞、新人賞、作家賞に加え、今年新設されたベストアジアドキュメンタリー賞、助演賞など12部門の結果が発表。韓国ドラマ「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」が作品賞にあたるベストコンテンツ賞および主演女優賞(パク・ウンビン)、「イカゲーム」が技術賞と助演男優賞(パク・ヘス)の2冠を達成した。「TOKYO MER」主演男優賞・鈴木亮平は韓国語と英語でスピーチ2021年7月期の日曜劇場として放送された「TOKYO MER~走る緊急救命室~」で主演男優賞を受賞した鈴木さん。現地で授賞式に参加し、韓国語で挨拶と自己紹介をして会場を和ませたのち、英語で受賞の喜びと新型コロナ感染症と闘う医療従事者への尊敬の言葉をスピーチ。「このような素晴らしい賞をいただき、たいへん光栄です。私たちはこのドラマを、すべての医療従事者、そしてその家族への尊敬を込めて、特に2019年以降、現在に至るまで、最前線で新型コロナウイルスと闘い続ける方々の勇気を讃えたいという思いで作りました。この受賞の名誉は彼らのものです。東京、日本、韓国、そして世界中すべての医療従事者の方々にこの賞を捧げたいと思います」と語った。本作の“MER”とは、モバイル・エマージェンシー・ルームの略称で、東京都知事のもと結成された架空の医療チームであり、鈴木さんはチームを率いるリーダー・喜多見幸太役を演じた。救命救急のプロフェッショナルとして、最新の医療機器とオペ室を搭載した大型車両(ERカー)で危険極まりない重大事故・災害・事件の現場に駆けつけ、患者の命を救うために現場に飛び込み、熱いチームワークで負傷者を果敢に救命していく彼らのストーリーは多くの視聴者の心を熱くした。2023年に劇場版が公開される。同アワードではほかにも、助演女優賞に「TOKYO MER~走る緊急救命室~」の中条あやみと、2022年1月期日曜劇場「DCU」の中村アン、また優れた撮影技術・美術・音楽・ビジュアルエフェクトなどに与えられる技術賞に「TOKYO MER~走る緊急救命室~」がノミネートされていた。なお、TBSドラマからは、「凪のお暇」で主演を務めた黒木華が第2回の主演女優賞を受賞し、「半沢直樹」が第3回審査員特別賞を受賞している。劇場版『TOKYO MER~走る緊急救命室~』は2023年公開予定。「新聞記者」主要3部門ノミネートから横浜流星が受賞Netflixシリーズ「新聞記者」はベストコンテンツ賞、主演女優賞(米倉涼子)、ニューカマー賞(横浜流星)の主要3部門にノミネートされており、見事、横浜さんが受賞。2019年6月に劇場公開された映画『新聞記者』は近年の政治事件やスキャンダルに切り込み、第43回アカデミー賞の最優秀作品賞を含む主要3部門を獲得したほか、多くの映画賞を受賞した。その衝撃の問題作がさらにスケールアップし、全6話のドラマとしてキャストを一新、新たな物語として誕生したのが今作。“新聞業界の異端児”と呼ばれる主人公の東都新聞社会部記者・松田杏奈を米倉涼子、理想を抱きつつも組織の論理に翻弄される若手官僚・村上真一役に綾野剛、そして新聞配達をしながら大学に通う就活生・木下亮役に横浜流星と豪華キャストが集結。監督は映画版に引き続き、藤井道人が務めている。配信直後の週末から3日連続で、Netflixの日本における今日の総合TOP10にて1位となるなど大きな話題と関心を集めた。今回の横浜さんの受賞について、アジアコンテンツアワード組織委員長は「難しい演技が必要な社会派ドラマにおいて、存在感のある素晴らしい表現力を発揮されていました。正義のために葛藤するその姿に、今後アジアを代表するビッグスターになると確信しました」とコメントし、横浜さんの演技力を高く評価。知らせを受けた横浜さんは「本作では、藤井道人監督が一般市民目線を描きたいということで、僕に託してくださり、覚悟をもって、“亮”を生きました」とコメント。「キャスト、スタッフ一丸となって作った『新聞記者』が、国を越えたくさんの方に届き、嬉しく思います。これからも皆さんの心に残る作品をお届けできるよう、精進します」と喜びを語っている。Netflixシリーズ「新聞記者」はNetflixにて全世界独占配信中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:【Netflix映画】ブライト 2017年12月22日よりNetflixにて全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】マッドバウンド 哀しき友情 2017年11月17日よりNetflixにて全世界同時配信【Netflixオリジナルドラマ】オルタード・カーボン 2018年2月2日より全世界同時オンラインストリーミング2月2日(金)より全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】レボリューション -米国議会に挑んだ女性たち-劇場版TOKYO MER~走る緊急救命室~ 2023年公開予定©2023劇場版『TOKYO MER』製作委員会
2022年10月10日俳優の鈴木亮平が出演する、東海旅客鉄道「いざいざ奈良」の新CM「吉野編」が23日より順次放送される。鈴木が今回「いざいざ奈良」のキャンペーンで訪れたのは、世界遺産・吉野。一目千本といわれるほどの日本屈指の桜の名所であると同時に、自然豊かで、歴史がつまった、鈴木も“実は奈良で一番行きたかった”という、あこがれの場所である。金峯山寺では、鈴木が護摩供の燃えさかる炎を見つめ、日本最大の秘仏・金剛蔵王大権現の青く荒ぶる大迫力の姿に出会う。その後、門前町の散策で、古くから吉野に伝わる高級食材・吉野本葛の葛切りを初めて口にし、「この葛切りを食べるためにまた来たい」とその味を堪能した。そして山道をさらに進み、吉野の大自然を見渡す展望スポットへたどり着くと、思わず深呼吸。最後は香りがいいブランド木材・吉野杉でできた宿でほっと一息、吉野の自然と歴史に浸る。○■鈴木亮平コメント吉野といえば桜が有名で、春に訪れたいと思う方はたくさんいらっしゃると思いますが、吉野はどの季節も非常に美しい土地です。夏は緑が美しく、秋には紅葉があり、ご飯もおいしい。冬には凛とした空気があって、そして何より歴史がつまっています。歴史好きな方、自然を独り占めするのが好きな方、温泉好きな方、みなさんに楽しんでいただける奈良、吉野。みなさん是非吉野に来てください。いざいざ奈良! よしよし吉野!
2022年09月22日主演・鈴木亮平、共演・宮沢氷魚が紡ぐ独りよがりな愛の献身を描く『エゴイスト』が、この度、第35回東京国際映画祭コンペティション部門に選出決定。ティザービジュアルの解禁とともに、追加キャストとして阿川佐和子、中村優子、和田庵、柄本明の出演が明らかとなった。女手一つで龍太(宮沢氷魚)を育てた母・中村妙子役として、2008年に小説「婚約のあとで」で第十五回島清恋愛文学賞を受賞、2014年第六十二回菊池寛賞を受賞するなど執筆を中心にインタビュー、テレビ等、幅広く活躍する阿川佐和子が、浩輔(鈴木亮平)と龍太をつなぐ非常に重要な役どころで出演する。阿川佐和子(中村妙子役)浩輔が14歳の時に亡くなった母・斉藤しず子役を演じるのは、2001年、映画『火垂』で主演を務め、同年ブエノスアイレス映画祭で主演女優賞を受賞、2020年の青龍映画賞で最優秀監督賞と脚本賞をW受賞した韓国映画『ユンヒヘ』にも出演した中村優子。中村優子(斉藤しず子役)中学時代の浩輔役を演じた和田庵は、『ミックス。』に映画初出演、映画『茜色に焼かれる』で主人公の息子役を熱演し、第95回キネマ旬報ベスト・テン新人男優賞などを受賞した期待の若手俳優。和田庵(中学時代の浩輔役)浩輔の父・斉藤義夫役は、1976年劇団東京乾電池を結成し座長を務め、1998年『カンゾー先生』にて第22回日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞。以降、舞台や映画、テレビドラマにも多数出演し、数々の映画賞他、2019年には旭日小綬章を受章した柄本明が演じる。柄本明(斉藤義夫役)まるで自分を守る鎧のようにハイブランドの服に身を包み、気ままながらもどこか虚勢を張って生きている浩輔。最初は戸惑いながらも浩輔から差し伸べられた救いの手をとった、自分の美しさに無頓着で健気な龍太。解禁となったティザービジュアルは、そんな2人を象徴する“これ以上ない幸せな瞬間”を切り取った1枚。亡き母への想いを抱えた浩輔は、母に寄り添う龍太の姿にどこか自分を重ね、溢れんばかりの愛で包むように龍太の髪を乾かす。それに応えるかのように、龍太は純粋無垢な微笑みで浩輔を見つめる。2人の澄み切った笑顔に惹きつけられるティザービジュアルとなった。さらに本作は、10月24日(月)~11月2日(水)の10日間開催される第35回東京国際映画祭コンペティション部門に選出。35回目を迎える東京国際映画祭は、日本で唯一の国際映画製作者連盟(FIAPF)公認の国際映画祭であり、昨年に引き続き日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区にて開催される。<阿川佐和子よりコメント>数少ない私の演技経験の範囲で申し上げるのは僭越ながら、この映画と、そして松永監督率いるすべてのスタッフと関われたことは、私にとってかけがえのない宝物として心に刻み込まれました。軽々には捉えにくい愛の世界を前にして、これほど素直になれ、これほど美しいと思えることは、なんと豊かで幸せなのでしょう。『エゴイスト』は2023年2月、全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:エゴイスト(2023) 2023年2月公開予定© 2023 高山真・小学館/「エゴイスト」製作委員会
2022年09月21日俳優の鈴木亮平が主演を務める映画『エゴイスト』の場面写真、及び特報映像が29日に公開された。同作は高山真の自伝的小説『エゴイスト』の実写化作。母を失い田舎町で鬱屈とした思春期を過ごした浩輔(鈴木)は、東京の出版社でファッション誌の編集者として働き、自由な日々を送っている。シングルマザーである母を支えながら暮らす、パーソナルトレーナーの龍太(宮沢氷魚)と出会い惹かれ合った2人は満ち足りた時間を重ねていく。亡き母への想いを抱えた浩輔にとって、母に寄り添う龍太をサポートし、愛し合う時間は幸せなものだったが、2人でドライブに出かける約束をしていたある日、何故か龍太は姿を現さなかった。初めて解禁された約30秒の特報映像および場面写真では、自分を守る鎧のようにハイブランドの服に身を包み気ままながらもどこか虚勢を張って生きている浩輔と、最初は戸惑いながらも浩輔から差し伸べられた救いの手をとった、自分の美しさに無頓着で健気な龍太という2人の幸せな時間が映し出されている。場面写真は、2人が並んでコーヒーを片手に微笑んでいる、幸せな時間を切り取ったもの。また特報映像は龍太が浩輔にキスをするシーンから始まり、龍太の髪を乾かす浩輔、龍太のことを「なんかね。ピュア」と好意を寄せる浩輔、幸せそうな笑顔で手を振る2人、手にハンドクリームを塗ってあげる浩輔と、浩輔による献身的な愛と、誰かを心から愛することを知った幸せそうな龍太の時間が映し出されている。だがそんな幸せな時間から一転、最後に浩輔の「僕は愛がなんなのかよくわからないです」というセリフを残して特報映像は終わる。タイトルが意味するものとは何なのか気になる内容となっている。(C) 2023 高山真・小学館/「エゴイスト」製作委員会
2022年08月29日鈴木亮平と宮沢氷魚が共演、『トイレのピエタ』『ハナレイ・ベイ』などの松永大司が監督を務める映画『エゴイスト』。この度、本作の場面写真および特報映像が解禁となった。まるで自分を守る鎧のようにハイブランドの服に身を包み、気ままながらもどこか虚勢を張って生きている浩輔(鈴木さん)。最初は戸惑いながらも浩輔から差し伸べられた救いの手をとった、自分の美しさに無頓着で健気な龍太(宮沢さん)。初めて解禁された約30秒の特報映像および場面写真では、そんな2人の幸せな時間が映し出されている。特報映像では龍太が、浩輔にキスをするシーンから始まり、龍太の髪を乾かす浩輔、龍太のことを「なんかね。ピュア」と好意を寄せる浩輔、幸せそうな笑顔で手を振る2人、手にハンドクリームを塗ってあげる浩輔。浩輔による献身的な愛と、誰かを心から愛することを知った幸せそうな龍太との時間が映し出されている。場面写真では、2人が並んでコーヒーを片手に微笑んでいる、幸せな時間を切り取っている。しかし、そんな2人の幸せな時間から一転、特報映像の最後のシーンでは、「僕は愛がなんなのかよくわからないです」という浩輔のセリフを残して映像が終わっている。愛がわからないと伝えた理由は何なのか。タイトルの『エゴイスト』という単語のように浩輔の独りよがりの愛がゆえのひと言なのか、気になるものとなっている。『エゴイスト』は2023年2月、全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:エゴイスト(2023) 2023年2月公開予定© 2023 高山真・小学館/「エゴイスト」製作委員会
2022年08月29日