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年少の娘の初運動会。「一番になりたい!」と言って挑んだかけっこで、誰も予想していなかった爆笑の展開に……!? 娘のある行動で、大盛り上がりの運動会に! 年少の娘にとって、人生で初となる運動会が開かれます。娘は「かけっこは一番になってメダルをもらいたい!」とやる気満々の様子。本人はもちろん、親である私自身も当日を楽しみにしていました。そして迎えた運動会当日、娘の初競技は障害物競走。娘は誰よりもマイペースに競技を進め、結果は最下位でした。続いてはかけっこ。私はスタート前、心の中で「今度こそは頑張れ」と応援し、ドキドキした気持ちで見ていました。しかし、いざスタートすると明らかに出遅れた様子の娘。私は「かけっこは一番になりたいって言っていたのに、また最下位になるかも……」と心配していました。 しかし、そんな私の心配をよそに娘はなんと満面の笑みで「やっほ~」と言い、観客席の保護者たちに手を振りながら走りだしたのです! 会場全体に向かって楽しそうに手を振るその姿は、まるでアイドルのよう。親の私だけでなく、ほかの保護者からも笑いと拍手が起こり、大盛り上がりでした。 運動会終了後、娘に「運動会どうだった?」と聞くと「楽しかった~」と、とても満足そうな様子。娘は周りのお友だちや観客席の大人が笑顔になってくれたから、手を振り続けていたのでしょう。競技は最下位でも、周囲を楽しませてくれた娘を誇らしく思った出来事です。 作画/mosu著者:佐野千佳
2024年01月19日保育園の運動会がありました。次の競技はいよいよ3歳クラスの息子のかけっこ。この後、まさかの出来事が起こってしまったのです……。息子の驚きの行動スタートを切った息子に、私は応援席から大声で「〇〇頑張れ!」と声をかけました。 すると私の声を聞いた息子は、走りながら私を見つけ、目を輝かせて応援席に向かって走ってきてしまったのです。 私は焦ってしまい、恥ずかしさから顔が真っ赤に。しかし、それを見ていた保育士さんが「ママのところに1等賞だね!」とフォローしてくださり、息子と一緒にゴールまで走ってくれました。 息子も無事にゴールできてうれしそうでしたし、保育士さんのサポートに心が温かくなりました。 作画/ぽよ母著者:玉村あき
2023年12月06日新しい編み物に挑戦したい方におすすめの「ダブルフックアフガン編み」。両端に同じサイズのかぎ(フック)がついた専用の編み針を使用して、追いかけっこするように2本の糸を交互に編んでいきます。ぐるぐる編んでいくと、簡単に輪編みが楽しめますよ♪アームウォーマーやネックウォーマーなど、筒状の作品はもちろんのこと、ストールなどの平編み作品も作ることができます。ぜひ「ダブルフックアフガン編み」にもチャレンジしてみてくださいね❣ダブルフックアフガン編みの基礎編み針編み針は「ダブルフックアフガン針」を使用します。針の両端に同じ号数の”かぎ”がついている専用の編み針です。編み方①目に左かぎを入れ、糸をかけて拾ったら(=往き)②針をくるっと持ちかえて右かぎにチェンジ。針に別糸をかけ、引き抜くように編んで追いかけます。(=追い)このように、2つのかぎで2本の糸を交互に編んでいくことで、織物のような編み地を楽しむことができます。2色の糸の組み合わせも、ダブルフックアフガン編みの楽しいところ✨同系色や反対色の組み合わせで、思いがけない編み地が編みあがるかもしれません。ぜひいろいろな組み合わせを試してみてくださいねおすすめレシピ8選ふわふわモヘアのネックウォーマーふわふわとした風合いの、軽くてあたたかいネックウォーマーですシンプルな作品なので、はじめてさんにもオススメ♪「匠」ダブルフックアフガン針ジャンボで編みます。レシピはこちら輪編みのリストバンド写真プロセス付きのレシピがあるので、こちらも初心者さんにおすすめです✨ぐるぐる輪編みをお楽しみください♪レシピはこちらダブルフックアフガン針で編む巾着ふんわりとやわらかい巾着袋です。見本作品のように淡い色の糸で編むと、とっても可愛い編み地が楽しめますよレシピはこちらダブルフックアフガン針で編むミニバッグ本体はダブルフックアフガン編みで、ハンドル部分は片方のかぎだけを使ってアフガン編みで編みます。持ち手の付け方はお好みでアレンジしてお楽しみください☺レシピはこちらリバーシブルアフガン編みのワンショルダーバッグリバーシブルで使えるストライプ柄が印象的なバッグです。V字型に編んで、バッグの形に折って仕上げます♪春夏用に、綿糸や麻糸で編んでも素敵に仕上がると思いますレシピはこちらペアのバケットハット流行のバケットハットもダブルフックアフガン針で!編み地が厚くてあったか、チェック柄もおしゃれです✨MサイズとLサイズは、編み針の号数を変えるだけで、目数や段数は一緒です。レシピはこちらリバーシブルアフガン編みのふんわり付け襟往復編みで編む付け襟です。片方の糸をループヤーンにすることで、表裏の表情が変わってリバーシブルで楽しめますよ❣レシピはこちらリバーシブルアフガン編みのふんわりアームウォーマーカフス部分は往復編み、手の部分は輪編みで編みます。付け襟とおそろいで作って、コーディネートするのもオススメです☺レシピはこちら手芸情報は他にもたくさん!今回は、ダブルフックアフガン編みをご紹介しました❣最後までご覧いただき、ありがとうございました☘クロバーのホームページでは、ほかにも色々なジャンルのハンドメイドレシピや動画、手芸用品情報など、手芸好きの皆さまに役立つ情報をお届けしています✨ぜひぜひ、遊びに来てくださいね♪クロバー公式ホームページはこちら
2023年01月18日■前回のあらすじあの子から「ブランコを押して」と言われるが、娘のブランコを押しているため断ると「大人なんだから一緒に押して!」と言われてしまう。小さい子相手に大人げない自分を恥ずかしく思い、ブランコを押すが…。「おばちゃんの子ども… 走るのおっそーい」。あの子の意地悪な物言いに娘が泣き出してしまい…?次回に続く「あの子」(全22話)は12時更新!
2023年01月11日秋はスポーツに最適な季節。サッカーW杯も盛り上がりを見せていますが、お子さんがクラブ活動や部活に励んでいる家族も多いのではないでしょうか。運動能力を上げるめには、効果的なトレーニングを行うことが必須。そこで本記事では、11月19日にオンラインイベント「桐生選手、村田選手 オンラインスポーツ教室」の模様をご紹介します。そこで本記事では、11月19日に開催されたオンラインイベント「桐生選手、村田選手 オンラインスポーツ教室」の模様をご紹介します。スペシャルゲストとして登場したのは、日本を代表する陸上短距離走者・桐生祥秀選手、ボクシングの世界チャンピオン・村田諒太選手。効果的なトレーニングを直伝してくれたほか、子どもやその家族に向けて、夢を叶える方法や本番で力を出す方法などもアドバイスしてくれました。■100m9秒台の桐生選手から、足が速くなるトレーニングを伝授まずは準備体操として、体を使った脳のトレーニングからスタート。ランニングインストラクター「きゃっするひとみー」さんが登場し、出された手にあえて負けるジャンケンなど3つの体操を紹介してくれました。このような頭を使ったトレーニングは普段使わない脳の部分が刺激され、脳の引き出しが増える効果があるそうです。続いて桐生祥秀選手と村田諒太選手が登場し、まずは桐生選手が足が速くなるトレーニングをレクチャーしてくれました。村田選手も普段から走るトレーニングは取り入れているそうで、「走ることは、運動としても、生き物としても基本中の基本」「100m走のチャンピオンこそ、キングオブアスリートだと思っている」との談。競技によって鍛える部位は異なるそうで、速く走るためのポイントはズバリ「お尻の筋肉を強化すること」。短距離走選手はお尻から太ももにかけて筋肉がしっかり付いており、ふくらはぎから足首にかけてはキュッと細い選手が多い……とのことでした。ただしこの部位は日常ではあまり動かさないため、意識的に動かすトレーニングを習慣づけることが大切なのだそう。そこで伝授してくれたのが「片足立ち」「ペットボトル置き」「リズムもも上げ」のトレーニングです。走っているときは両足が地面に付いていることはないので、「片足で立ち、もう片方のももを90度にあげて止まる」だけでも有効性があるのだとか。毎日左右2〜3セットほどやっていると、速く走るために不可欠な「足が上がる動作」が身に付いてくるそうです。また人は視覚からかなりの情報を得ているため、目を閉じての片足立ちもおすすめとのこと。目を閉じて立つと、体の感覚でコントロールする感覚が身に付き、使うべき筋肉を意識しやすい、とのことでした。「自分で意味があると思えるトレーニングをやることが大事。最初は無理をせず、少しずつ秒数を長くしていくなどして達成感を得ながらやってみてください」と桐生選手。「ペットボトル置き」「リズムもも上げ」の方法は、伊藤園の特設サイト 「スポーツに、むぎ茶」 でも動画が見られます。村田選手も「科学に基づいた、洗練されたトレーニング方法。使いたい筋肉をアクティベートしておいてから競技に臨むのだな、と改めて勉強になった」と感心した様子。特に「ペットボトル置きは、子供の脳の発達にも良いトレーニングだと思う」と大推薦。「ペットボトルを置きたい気持ちがはやるとうまくできないので、冷静さも必要」「なぜこれができないのか、できるのかを考えながら、体の使い方を覚えていこう」と指南してくれました。大人向けにも「体を動かそう!ラクラク運動」「はじめてのウォーキング&ランニング講座」等の動画コンテンツが充実しているサイトなので、ご家族でチェックしてみてくださいね。■スタイルアップにも効果的!村田選手直伝のボクシング&体幹トレーニング続いては、村田選手がトレーナーに。ボクシングの基本の構え方から、基本のパンチであるジャブとストレートの打ち方を伝授してくれました。「肩幅に足を開き、両手を顎のあたりに構え、利き手のほうの足を後ろに1歩引く」のがボクシングの基本的な構え方。前にあるほうの手をまっすぐに出すのが「ジャブ」、後ろにある手で反動をつけて強いパンチを出すのが「ストレート」、この2つのパンチをつなげたのが「ワンツー」と呼ばれる動作になります。半身の姿勢でパンチを出すため、パンチを打つと自然と腰のあたりがツイストされます。「格闘技のトレーニングは、綺麗な体をつくるのにも効果的。家の中で遊びとしてやっていても、お腹周りのエクササイズになります」とのこと!さらに、安全で効果の高い筋トレ方法も教えてくれました。ひとつは「シットダウン(腹筋)」。起き上がるタイプの腹筋トレーニングは腰を痛めやすいわりに、筋肉への負荷が少ないそう。それよりも、5カウントくらいでゆっくり後ろに倒れていく「シットダウン」のほうが、怪我のリスクが低く、腹筋や背筋を鍛えられるそうです。「プッシュアップ(腕立て伏せ)」も、ひと味違う方法を教えてくれました。腕を立てた状態からガクッと一気に伏せる(体を下に落とす)ことで、肩甲骨周りにグッと負荷がかかり、筋トレとしての効果が高くなるそうです。まずは5〜10回で十分とのこと。最後に「スクワット」。お尻や太ももにかけては大きな筋肉があるので、この部位を鍛えることは代謝をあげることにも非常に有効だそうです。スクワットのコツは、まっすぐに重心を下に下ろすこと。「膝を内側に入れない」「腰が反りすぎても曲がりすぎてもNG」で、お尻と股関節周りが痛くなれば上手にできている証だそうです。「スクワットをすることで糖尿の値が下がった知人もいて、健康にも効果があるトレーニングだと思います」と村田選手。ただし、体幹トレーニングには腰を痛めるなどの怪我のリスクがあるため、いずれの筋トレも「無理な負担がかかっていないか」を確かめながらやってほしいとのことでした。■スポーツ選手が夢を叶えた道のりに迫る!トークセッション続いて、桐生選手、村田選手の幼少期や夢を叶える方法に迫るトークセッションが行われました。お二人から語られたスポーツ教育のポイントをまとめると、以下5点です。小学生くらいは同じ学年でも発育の差が大きい。結果を気にしすぎず、成長に合わせた練習をしよう子どものうちは筋力をガンガン鍛えるより、うまく筋肉が使える体になるよう「巧緻性(こうちせい)」を鍛えよう得意なスポーツがあると、その子の大きなアイデンティティになる本人が「やる」と決めない限り、強制的にやらせても大成しない子供は本気になったら一直線。うまく休ませてあげることも親の大切な役割特に印象に残ったのは、(3)(4)の内容です。村田選手は中学生でボクシングを始めたものの、しんどくて一度逃げ出した経緯があるそうです。しかし中学3年生になり、自分でもう一度やろうと決めてからは、様子が一変。それまでやんちゃな子どもだったそうですが、「才能があるからがんばれ」と認めてもらえることが嬉しく、アイデンティティを与えられた感覚があったのだとか。ジムに行くのが楽しくなり、実力がついてくるのがただ面白くて、「根性で努力をした」というよりは「常にその瞬間瞬間を一生懸命にやってきた」だけだとと感じているそうです。「結果を出せたとき初めて、それまでの過程が肯定されるが、意図的にその結果を作るのは難しい」「こういう方法をやったら叶う、という夢の法則はない。計画どおりにやってうまくいくなら、万人が成功するはず」「夢は見たり消えたりするもの。現実で曇って見えなくなることもあるが、目の前のことを一生懸命やっていれば道はひらけていく」……といった持論を紹介してくれました。桐生選手も村田選手と同様、日本代表やオリンピックを目指したことは一度もないのだとか。学校では一番足が速かったものの、区や市の大会で勝てるほどではなかったそうです。小学校の頃はサッカーに打ち込んでおり、兄が陸上を始めたことで、自分も中学生から陸上を始めてみたものの、遊びの延長の感覚で、面倒だと思う練習はサボることもあった、とのこと。しかし「この人に勝ちたい、と思う相手が出てきてから、しっかりと練習するようになった」そうです。同級生に勝ちたい、高校生に勝ちたい、と目の前の目標が積み上がっていった結果、日本代表になっていたそうです。「スランプや試練はあって当然。ドラマの主人公も、ずっと良い思いをしていることはない。沈んでいる時に宝物を見つけることもある」「選手人生のスタートからゴールまでは、一直線ではない旅のようなもの。今もその途中」……とスポーツを通じて得た人生観を語ってくれました。さらにイベントの視聴者からも、さまざまな質問が飛び出しました。本番で力を出す方法については、「自分は本番に弱い、と思い込むことは気力を下げてしまうだけで良いことなし」「今日のベストのパフォーマンス出したらどれくらいいけるかな?と、楽しんで自分のパフォーマンスを見つけてみよう」「今日はベストを出せた!といった喜びを目指してやれば、楽しく競技に臨めるのでは?」と桐生選手からアドバイス。怪我の克服については、「怪我を経験しないアスリートはほとんどいない、という事実に目を向けて。自分だけが不幸だと思わないことも大切(村田選手)」「スポーツでは、時に休む努力も必要。次の目標を見つけつつ、体を休ませよう(桐生選手)」といったアドバイスが贈られました。■糖分を気にせずミネラル補給ができる「健康ミネラルむぎ茶」を二人も愛飲中!イベントの合間には、今回のイベントを主催した伊藤園から「スポーツ中に汗をかくと、水分だけでなく、ミネラルが一緒に失われること」「ミネラルは体の機能を維持するために重要な5大栄養素の一つであり、体内では作れないので、食事や飲み物で補う必要があること」が紹介されました。毎日の手軽なミネラル補給をサポートしてくれる、伊藤園の『健康ミネラルむぎ茶』。村田選手も「ボクシングは体重競技。スポーツドリンクばかりだと糖分を摂りすぎてしまうので、麦茶でミネラルを補充できるのはとても助かります」と大推薦。桐生選手も「子どもの頃から慣れ親しんだ飲みやすい味で、口の中がスッキリする感覚もスポーツの後に最適。うちの子どもたちも0歳から飲んでいて、幼稚園にも持って行っています」と語っていました。甘こうばしい味わいの麦茶で、スポーツ選手も愛飲している伊藤園の『健康ミネラルむぎ茶』。夏のイメージが強い麦茶ですが、汗で失われる大切なミネラルを効果的に補える無糖・無添加のスポーツドリンクとして、秋もごくごく飲んでいきましょう!(取材・文/外山ゆひら)
2022年11月25日・この子、できる…!賢い!・どっちが遊んでいるのか。遊ばれているのはどっち?・お父さんの帰宅が、よほど嬉しいのでしょうね。そんなコメントが寄せられ、Twitter上で大きな反響を呼んでいる動画があります。動画を投稿したのは、コーギーのもなかちゃんの飼い主(@corgimona0907)さん。お父さんが帰宅すると、もなかちゃんはほぼ決まってすることがあるといいます。それは、ハンカチをくわえての追いかけっこ!もなかちゃんが遊んでもらっているのか、それともお父さんが遊んでもらっているのか…どちらにせよ、なんともほほ笑ましい追いかけっこの様子をご覧ください。パパ帰宅後、もはや日課のハンカチ強奪と追いかけっこ pic.twitter.com/9RGuiQ9x3S — もなかコーギー (@corgimona0907) July 11, 2022 お父さんが足を止めると、もなかちゃんもその場でピタッと静止。再びお父さんが追いかけ始めると、すぐさまもなかちゃんもハンカチを持ったまま逃げ始めます!一方的に逃げるのではなく、お父さんの様子をちゃんと観察しているもなかちゃんは、コメントでも寄せられている通り、賢いですね。16万件を超える『いいね』が寄せられたほど、反響を呼んだこちらの動画。今日もまた、もなかちゃんとお父さんは追いかけっこをして遊んでいるのかもしれませんね![文・構成/grape編集部]
2022年07月13日子どもが体を動かす機会が減った現代、「うちの子はかけっこが苦手……」と気にしている親御さんも少なくないようです。そこで今回は、うまく走るコツや、楽しいかけっこイベントをご紹介します。かけっこに自信が持てれば、運動会への準備となるだけでなく、日頃の体育の時間も楽しくなること請け合いですよ。かけっことはそもそも「かけっこ」とは何なのか、まずは明らかにしたいと思います。小学館の『精選版 日本国語大辞典』によると、かけっこは漢字で書くと「駆こ」。意味は「駆競(かけくらべ)」と同じで、走ってほかの人と競うことです。また学習指導要領において、かけっこは小学校中学年で指導される内容です(低学年では「走・跳の運動遊び」、高学年では「短距離走」)。「調子よく走る」技能を身につけることを目的に、「前後に腕を大きく振る」「軽く前傾する」など、走り方の基本が教えられます。つまり、かけっことは、遊びと競技の中間に位置する、走り方の基礎を身につけるための運動だといえるでしょう。かけっこはスタートの姿勢が大事!かけっこで速く走るのに大事な要素のひとつは、スタート時の姿勢です。かけっこ指導で知られ、株式会社ジムプロの運動教室で指導員を務める安藤典弘氏によると、正しい姿勢は以下のとおり。上半身は前傾し、足は前後に開く。腕は足と逆側を前にするのが正しい姿勢だ。苦手な子供は上体が垂直だったり、前に出す足と手が同じ側だったりする。前に出す足は片足跳びがしやすい方。前傾の角度の目安は「前に出す方の足だけで立って上体を前に倒していき、バランスが取れる限界程度の角度」。(太字による強調は編集部が施した)(引用元:産経ニュース|かけっこが速くなるコツ「腕の振り」を前後にしっかり、「スタートの姿勢」は前傾で)前傾姿勢になるのは、体の重心を前に持っていきやすくするためです。株式会社エボーリュのヘッドコーチで、大学や企業でランニングの監督を務めた経験を持つ弘山勉氏によると、胴体を前に倒せば重力に従った加速度運動ができるそう。それに合わせて脚を動かすと、少ない労力で走れるとのことです。かけっこにおいては、走る前の姿勢が大事。ぜひ、お子さんに教えてあげてください。かけっこは腕の振り方が大事!かけっこにおいては、腕の振り方も大事です。上述の安藤氏によると、「肘を自然に曲げて体の横で前後に振る」のが正しいやり方なのだそう。肘を後ろに強く引くイメージで行うといい。スタートの合図と同時に、前に出している腕を後ろへ思い切り強く引く。(引用元:同上)速く走るには腕を振ることが重要、とはよく知られていますが、それには科学的な理由があります。ランニングインストラクターの斉藤太郎氏によると、腕を振るのは、それによって生まれたリズムを「背骨を通して下半身の足運びにつなげる」ため。走りに合わせて腕を動かすのではなく、腕に合わせて脚を動かすのです。かけっこは、脚だけで走るのではなく、腕を使って走るもの。お子さんによく意識してもらうとよいでしょう。かけっこが速くなる練習と教え方かけっこの基本はわかりました。では、速く走るために、子どもはどんな練習を行い、親はどんな教え方をすればよいのでしょう?まずは、腕を振る練習。短距離走でオリンピックに出場した経験があり、中京大学で短距離走のコーチを務める青戸慎司氏は、大学院のスポーツ科学研究科でかけっこの指導法を研究した成果として「青戸式かけっこ指導マニュアル」をまとめ上げました。それによると、腕を振る練習は以下のとおり。生卵をそっと握るイメージで、両手を軽くにぎる。その状態で脇を締め、肘を直角に曲げ、「小さく前にならえ」をする。手のかたちとひじの角度を保ちながら、腕を前後に大きく振る。20回ずつ3セット繰り返す。セットごとにスピードを速める。 また青戸氏は、前傾姿勢でスタートする練習のやり方を「倒れこみスタート練習」として提案しています。スタートラインに立つ。背中と脚を伸ばしたまま少しずつ前に傾く。それ以上体を支えられない角度になったら、ももを上げて走りはじめる。 親は子どもに動画を見せたり、横から見守って姿勢に注意したりなどサポートしてあげましょう。運動が苦手な人こそいっしょに練習してみると、子どもの気持ちになってアドバイスしやすいかもしれません。ただ「がんばって」と声をかけるより、科学的に効果のある練習方法を教えてあげたほうが、かけっこの上達に役立つはずです。かけっこ教室に行ってみる?かけっこの自主練習もよいですが、親御さん自身に運動経験が少ない場合は特に、「本当にこのやり方で合っているのかな?」と不安になることもありますよね。そんなときは、幼児向けの「かけっこ教室」に参加してみてはどうでしょう。いくつかご紹介します。日本スポーツ指導協会ランニングクラブ一般社団法人・日本スポーツ指導協会は、スポーツを通しての心身の健全な成長などを目的とする、2016年に発足した団体です。東京都を中心に、子どもの年齢や運動能力に応じてさまざまな「かけっこ教室」を開催しています。たとえば小学1・2年生が対象の「ランニングクラブ 小学生低学年コース」は1回50分。単発での開催なので、毎週予定を空ける必要はありません。1回とはいえ、専門知識を持つ指導者に正しいフォームを教わるだけでも、だいぶ走りが変わるはずです。かけっこアタック一般社団法人・日本ランニング協会が主催し、スポーツ庁の後援を受けている、小学生が対象のイベント。「純粋に走ることを楽しむ」子どもが増えるよう、「今の自分より速くなる」ことを目標としたグループレッスンです。2019年は、4月28日(日)にイオンモール千葉ニュータウンで開催予定。11時~、13時~、15時~の3部制です。参加費は無料なので、気軽に申し込んでみてはいかがでしょうか。「運動が苦手……」という子も、体の正しい動かし方さえ知ってしまえば、かけっこの時間が楽しくなるかもしれませんよ。かけっこ大会に挑戦!練習してかけっこに自信が持てた、もとからかけっこが得意……という子は、かけっこ大会に挑戦してみるのも楽しい経験になりそう。日本陸上競技連盟などが主催し、スポーツ庁が後援する「全国統一かけっこチャレンジ」は、親子で参加できるイベントです。「全国統一かけっこチャレンジ」は誰でも参加できる間口の広いイベントですが、会場は全国各地の陸上競技場と本格的。タイムの測定には、オリンピックの公式記録にも使われる写真判定装置が使われ、ゴールしたときの判定写真つき記録証がプレゼントされます。全国の参加者のなかで自分のタイムが何位なのかも知ることができますよ。参加者はただ「かけっこするだけ」ですが、本格的な陸上の世界に興味がわきそうですね。2019年5月以降、「全国統一かけっこチャレンジ」は神奈川県、青森県、兵庫県、福岡県など各地で開催予定。ぜひチェックしてみてください。かけっこに関する本最後に、かけっこにもっと親しみがわくような本を紹介します。監修・西薗一也監修、イラスト・左藤芳美『うんどうの絵本(1)かけっこ』あかね書房、2015年小学校低学年向けに、運動のコツを紹介する絵本のシリーズ。読み聞かせるのにも、子どもが自分で読むのにも最適な、分かりやすい内容です。読み終わったら、かけっこの練習がしたくてたまらなくなりそう。監修・水口高志『運動ができるようになる本(4)かけっこがはやくなる!』ポプラ社、2011年6歳~小学校2年生が対象の、うまく走るために体を動かす方法を解説する本です。体の動かし方が、写真と簡潔な文で分かりやすく説明されているので、子どもが理解できるのはもちろん、大人も納得です。***今はかけっこが苦手という子は、体の動かし方を知らないだけ。コツをつかめば、きっと体育の時間が楽しくなりますよ。(参考)コトバンク|駆こ文部科学省|走・跳の運動について~かけっこ・リレー産経ニュース|かけっこが速くなるコツ「腕の振り」を前後にしっかり、「スタートの姿勢」は前傾でアスリートLab|速く走るために重心を前方に持っていく理由日本経済新聞 電子版|正しい腕振りを身につけようハサミがヒントにあおしんドットコム|小学校の体育授業におけるかけっこマニュアル早稲田大学|小学校の体育授業におけるかけっこ指導法の改善に関する研究一般社団法人日本スポーツ指導協会|ランニングクラブ概要かけっこアタック全国統一かけっこチャレンジ
2019年04月12日ストライダーに乗るようになってから子どもたちが変わった!という声をよく聞きます。「外遊びが好きになった」「積極的になった」と並んで耳にするのが「かけっこが速くなった」「走る姿がさまになってきた」というもの。そこで今回は、ストライダーで「かけっこ」が速くなるのか、ストライダージャパンが調査しました。以下 ストライダージャパンホームページ 引用かけっこが速くなる一番のヒケツは前傾姿勢と蹴りだした足の引き付け。かけっこが速くなるために必要な3つのヒミツ[1]前傾かつ頭から足までが一直線の姿勢を保つ。[2]上半身がぶれないフォームを身につける。[3]足を引き付けて、前に出す力をつける。かけっこが役立つ!ストライダー3つのヒミツ[1]自然と理想的な前傾フォームが身につきやすい。[2]上半身の動きが制限されるので体がブレにくい。[3]前に進む車体に足がひっぱられるので、後ろ足を引き付け大きく前に出しやすい。まず、短距離選手の理想的 フォームと、ストライダーで速く 走った場合のフォームを比較して みましょう。似ているとは思いませんか?驚くべきは、このストライダーの走行フォームは誰かに教えられたものではなく、子どもがストライダーに乗るうちに自然と身に付けたフォームだということです。なぜストライダーに乗るとこのようなフォームが身に着くのでしょうか?子どもたちを対象としたかけっこ教室を運営するスタートラインの永野先生にお話を伺いました。お話を伺ったのは……体育指導のスタートライン永野 佑一早稲田大学スポーツ科学部卒業。学生時代は400mハードルの日本代表として、国際大会に出場。教室での指導に加え、各種メディアの取材協力など、指導のプロとして幅広く活躍。ストライダー編集部(以下スト編):ずばり聞きます(笑)、 ストライダーに乗るとかけっこは速くなりますか?永野先生:僕の教室にもストライダーキッズがたくさん通っていますが、実際にかけっこが速い子がとても多い印象です。スト編:かけっこが速くなるために一番大事なことはなんでしょうか?永野先生:それは姿勢です。 上半身が前傾し、頭から足までが一直線になっていることが理想なんですが、この理想的なフォームがストライダーに乗る 子どもたちはしっかり身に付いていることが多いんです。スト編:それはなぜでしょうか?永野先生:理由は二つあると思います。ひとつは、ストライダーの場合、速く走ろうとすると、必然的に後ろに足を蹴りあげる動作が強く大きくなります。かけっこの時よりその動作はとても大きくなるんです。そうすると自然と上半身が前傾になり、その姿勢をキープできるんです。スト編:なるほど。前傾姿勢がつくりやすいんですね。もうひとつの理由はなんでしょうか?永野先生:小さな子供にかけっこさせると、どうしても上半身の動きが無駄にブレてしまうんです。ところが、ストライダーはシートに座ることによってまずお尻の位置が固定されますよね。加えて両手はハンドルを握ることによって、上半身の動きに制限がかかります。自然と意識は下半身の動きに集中できているように思います。スト編:上半身の動きに制限がかかることによって、下半身に意識が向き、ブレにくい姿勢が自然とつくられるということでしょうか?永野先生:そう言えると思います。かけっこの場合、子どもはどうしても上半身に力が入ってしまいがちなんですが、上半身が固くなってしまうと速く走ることはできません。スト編:足の動きはかけっことストライダーに乗るときとでは同じなのでしょうか?永野先生:とても似ていますね。とくにかけすこでは大きく後ろに蹴りだした足を引き付けて戻す力、つまり足を前に出す力が重要になってくるのですが、この足を前に出す動作がストライダーに乗りなれた子は非常に優れていることが多いですね。スト編:自転車に乗る時の足の動きとは全く違うものでしょうか?永野先生:全く違います。使う筋肉も全く違います。自転車でトレーニングしてもかけっこのトレーニングにはならないと思います。スト編:ストライダーキッズをみていて、他に気づくことはありますか?永野先生:あとはやはり、スピードに慣れている子が多いですね。自分でこれくらいのスピー ドが出せるはずというイメージが出来上がっているんでしょうね。スト編:イメージやメンタル部分も、かけっこでは重要なのでしょうか?永野先生:重要です!すべてのスポーツにおいてメンタルはものすごく重要ですね。ストライダーカップのレースを見たことがありますが、あれは絶対にメンタルが強くなりますよ!あれだけの大観衆の中で、ひとりひとり名前を読み上げられて、しっかり選手扱いされていますよね?運動会のかけっことは比べ物にならないくらい緊張すると思いますよ(笑)。ストライダーの良さは、とにかく軽いこと。永野先生:ストライダーはとにかく軽いので、特に2歳~3歳の子どもにとってこの軽さは 一番のメリットだと思います。スト編:重いよりも軽いほうがかけっこの練習になりますか?永野先生:そうですね。やはりかけっこは瞬発力が大事ですから、軽いほうが全然いいですね。スト編:なにより、軽いほうが楽しいですからね(笑)。ベビモフTwitterキャンペーン実施中『ストライダーベイビーバンドルを1名様にプレゼント!』応募方法① ベビモフの公式Twitterアカウント(@baby_mofrau)をフォロー!Follow @baby_mofrau② ストライダー公式Twitterアカウント(@strider_jp)をフォロー!Follow @baby_mofrau③ 指定の記事(ストライダー記事)をどれか1つリツイートしたら応募完了!【記事1】「20年後の君へ」キャンペーンページをリツイート!【記事2】ストライダープレゼントキャンペーンページをリツイート!【記事3】『ストライダーに乗ると『かけっこ』が速くなる!?』(このページ)をリツイート!応募期間2月16日(土)12:00 ~ 3月31日(日)23:59まで応募に関する注意事項※下記の注意事項をよお読みくださいますようお願い申し上げます。● 本キャンペーンの内容は、予告なく変更・中止することがありますのでご了承ください。● 本キャンペーンには、Twitterアカウントの投稿からのみ応募できます。● 当選者にはベビモフのTwitterアカウント(@baby_mofrau)より、ダイレクトメッセージでご連絡をさせていただきます。ご連絡時にアカウント停止(退会)されている方は対象外となります。● 当選者には、プレゼントをお送りするにあたり、ダイレクトメッセージにて「住所」「氏名」をお伺い致します。● 本キャンペーンで頂いた個人情報は、商品発送など本キャンペーンに関わる目的にのみ使用し、他の目的には使用いたしません。● 当選した賞品の権利の譲渡はできません。また、賞品当選後のキャンセルはできかねます。● Twitterの複数アカウントからのご応募は禁止させていただきます(おひとり様1アカウントのみ対象といたします)。● 賞品の発送は日本国内のみと限らせていただきます。● 本キャンペーン開催期間中、複数の懸賞品に重複して当選することはできませんのでご了承ください。● 当選者の発表は賞品の発送をもって代えさせていただきます。● キャンペーンはtwitterの各運営会社とは一切関係ありません。
2019年03月09日運動会の花形競技といえば「かけっこ」。走るのが速い子どもはいつの時代もヒーローとなりますよね。そして、多くのお子さんは「せっかく走るなら、少しでも速く走りたい!」と思っているはずです。それなのに、「うちの子は運動が苦手だから」「両親ともに運動が苦手だから」と心の中で思っている親御様はいらっしゃいませんか?実は、足の速さは遺伝とあまり関係がありません。きちんとした練習をすれば、誰でも足が速くなれるんです。今回は、かけっこの極意を3つに絞ってご紹介します。正しい走り方、できてる?理想的な走り方とはみなさんは正しい走り方を意識したことはありますか?何も意識せずがむしゃらに走っているという子どもがほとんどだと思いますが、速く走るには正しい走り方を身につけることが大切です。1. 姿勢は首を垂直にまっすぐ伸ばし、首を伸ばすように肩を落とす。2. 走り出すときには、頭からつま先まで一本の芯が通っているようにまっすぐな姿勢を保つ。3. 踏み込む時の足は、つま先から体の中心近くの地面に着地する。4. 体をまっすぐな状態に保ち、体の中心近くに足をつま先から着地させて走る。これが、理想的な走り方です。正しい走り方をマスターすれば、重力の抵抗が少なく、地面の反発力を使って論理的に効率よく走ることができるため、自然とかけっこも速くなりますよ。とはいえ、上述した4つの走り方を子どもに教えるには、親の根気と時間が必要になってしまうかもしれません。そこで今回は、上の4つが簡単に身についてしまう、「歩き方」「体躯」「ジャンプ」の3つの動きをご紹介します。この3つは、かけっこだけでなく、どんな運動をするときでも必要です。子どもの運動能力アップのためにぜひ取り入れてみてくださいね!かけっこが速くなるための極意1:正しい歩き方を身につけよう特に幼稚園~小学校低学年頃までは、足の速さと運動神経はあまり関係がありません。あることを習得すると誰でも上達させることができるんです。それは「正しい歩き方」。「歩く」という動作は「走る」動作の基本です。それでは、「正しい歩き方」の習得法をご紹介しますね。1. 姿勢をよくする背筋を垂直に保ち、猫背にならないように注意して姿勢よく立ちます。壁に頭、お尻、かかとをぴったりくっつけて立ってみるのが簡単でおすすめです。このとき、スマホで撮影して「まっすぐに立ててるね!」などと声をかけながら、本人にも確認させてあげてください。2. 目線を下げないまっすぐ立つことができたら、そのまま自分の前方に足幅の2本のレールがあることをイメージし、レール上に左右の足を着地させるような感覚で交互に足を踏み出します。このときのポイントは「目線を下げない」ことです。お子さまが下を向いているようであれば、目線を上に上げてまっすぐ先を見るように声かけを。3. 体の真ん中を意識する体の軸を意識して歩くことがポイントです。「体に1本串が通っているよ~」「〇〇くんはお団子になってるよ」などとイメージを持たせてあげましょう。その際、上半身の移動とともに土踏まずの上に自分の頭が乗るようなイメージで着地をすると、綺麗な姿勢のままで前進できます。この正しい歩き方は、走るときのフォームにも影響します。元日本代表選手やプロのアスリートが指導にあたる運動教室を運営する『NPO大江戸』代表の橋本直和さんが話していたように、「走るフォームがきれいな子は、タイムも良い」のです。かけっこが速くなるための極意2:体幹を鍛えよう「正しい歩き方」を実践してみて、お子さまの体の軸がぶれやすいように感じたり、姿勢がぐらつきやすいように感じた親御さまも多いのではないでしょうか。軸がぶれて正しい歩き方をするのが難しいときは、体幹を鍛えてみてください。「歩く」「立つ」などの日常の動作も、複雑な動きをするスポーツも、すべての動きにおいて、体幹部の筋肉が体を動かすためのエンジンのような存在を担っています。体幹をしっかり作っておくと、正しいフォームで歩きやすくなり、その結果、走るフォームも安定して走るのが速くなるのです。さあ次は、体幹を鍛えるための“楽しい”トレーニングをやってみましょう。1. 水をこぼさないように座る、立つ水の入ったコップを胸の前で両手で持って立ちます。水面が揺れないように、コップを見ながらゆっくり立ったりしゃがんだりします。ここで体幹部をしなやかに使えないと、水がこぼれてしまいます。できれば親子でチャレンジしてください。親子で一緒に挑戦し、子どものやる気を引き出しましょう。2. 水をこぼさないように動く立ったりしゃがんだりができるようになったら、次はコップを胸の前で持ったまま片足立ちしたり、その場で足踏みを行なってみましょう。その際、体幹部をゆるく動かすことを意識して、上体や腕を固めず柔らかく使いながら、脚を動かすことが大切です。3. 水をこぼさないように歩く足踏みができるようになったら、そのまま歩いてみましょう。このときには、すでにお子さまのほうが上手にできているかもしれませんね。「正しい歩き方」を思い出しながら、親子で楽しく歩いてみてくださいね。このときのポイントも「目線はまっすぐ先!」ですよ。かけっこが速くなるための極意3:つま先ジャンプをしよう歩き方と体幹を鍛えたら、最後は足の動かし方です。足の裏の使い方、といったほうが正しいかもしれません。かかとから足を地面にべったりつけるのではなく、つま先から着地することで、地面の反発力を利用して速く走ることができるのです。この足の動かし方に有効なのが、ジャンプすること。ジャンプするときは、つま先から着地した方が軽く弾むことができますよね。これは走るときも同じなのです。走ることは、地面から足を離すことと着けることの繰り返し。いわばジャンプの連続なのです。まっすぐな姿勢を保ったまま、つま先で軽く弾むジャンプの練習を続けることで、効率的に走ることができるようになりますよ。コツをみてみましょう。1. まっすぐ上にジャンプお子さまはその場でまっすぐ上に跳ぶことができますか。まっすぐな姿勢を保ったままジャンプができるようになりましょう。縄跳びの後ろ跳びがこの練習に適しているので、できる子はぜひやってみてくださいね。このとき気をつけることは、前傾姿勢にならないこと。頭の上からつま先までまっすぐに伸びていることを意識して、かかとから地面に下りないように注意しながら軽やかに跳ぶことが大切です。2. 腕振りジャンプまっすぐ上に跳んで、つま先から着地する感覚を掴んだら、今度は腕を振りながらのジャンプもしてみてください。このときお子さまが、ジャンプする瞬間に腕を大きく振ることでジャンプの力が大きくなる感覚を掴めているかチェックします。また、必ずひざを曲げずに“つま先から”着地することも忘れずに意識するように声かけをしてあげましょう。3. 前進ジャンプ最後は前進ジャンプです。靴2足分を目安に印をつけ、ジャンプしながら前へ進んでいきましょう。前に進もうとして頭を前に振ったり、着地の際に膝が前に出たりしてしまうと姿勢が崩れ、ジャンプの距離も伸びせません。縄跳びジャンプのときのように、まっすぐな姿勢で跳ぶことが重要なのです。今回お伝えしたことは、かけっこだけでなく、どんなスポーツにおいても有効です。世界で活躍するスポーツ選手で、姿勢の悪い選手はいないと思いますし、ベタベタと足裏をつけたまま歩く選手もいないでしょう。外遊びや自宅でのリラックスタイムなど、ちょっとした時間を利用して、親子でトレーニングをしてみてくださいね。続けるうちに、運動能力はもちろんのこと、姿勢も美しくなりますよ。***そして、かけっこで1位になれなかったとしても「フォームがきれいだったよ!」と声をかけてあげたなら、お子さまはきっと「走るときには姿勢に気をつけよう」と思うでしょう。即効性はないかもしれませんが、お子さまが高学年になったとき、今よりも走ることが好きになっているはずですよ。(参考)All About|運動会のかけっこ練習!みるみる足が速くなる法則とは日本経済新聞|ランニングの基本、正しく歩くことにこだわる大阪府柔道整復師会|体幹って身体のどの部分?廣戸聡一(2016),『 こどもの運動力は4スタンス理論で引き出せる』,日本文芸社.Benesse|足がどんどん速くなる!かけっこトレーニング~ジャンプ~Benesse|足がどんどん速くなる!かけっこトレーニング~基本姿勢~ログミー|スポーツは感覚じゃない、理論だ!理想的な“走り方”を徹底解説秋本真吾(2016),『スプリント力を上げる!つま先力トレーニング』, KADOKAWA/角川マガジンズ.
2018年10月27日かけっこが苦手、かけっこが得意でもっと速くなりたい…。どんな子でもタイムが伸びるかけっこのコツがあると聞いて、伝授してもらいました。教えてくれたのは、「体育指導のスタートライン」リーダーの永野佑一先生。今から特訓すれば、運動会を楽しく迎えられること間違えなしです。まずは、腕ふりと姿勢が正しくなればO.K.!永野先生は、小学生の頃から学内で断トツ足が速かったそうですが、本格的に陸上を始めたのは、高校に入ってから。大学でも陸上を続け、国内大会・国際大会での入賞経験も多く、指導者としての実績と実力もある敏腕トレーナーです。ご覧の通り、イケメン。そんな永野先生に、息子(9歳)と娘(5歳)を相手に、かけっこ指導をしてもらいました。速く走れるフォームには、いくつかポイントがあるそうですが、永野先生は、「正しい腕ふりと姿勢ができれば、それだけでタイムが上がります」とのこと。腕ふりからフォームを確認していきましょう。1.手のひらは、軽く握る。子どもへの伝え方は、「優しく握った手を目に当てて、穴からのぞいたときに、向こうが少しだけ見えるぐらい」。2.ひじを後ろに当てるイメージで走る。大人が後ろに立ち、ひじで大人のお腹をパンチしてみるとイメージしやすいそうです。3.「できるだけ速く振ってみよう」と伝え、振りやすい角度を確認します。次に姿勢です。姿勢で大事なのは、前傾であること。小さい子は前傾のイメージがつかめないので、頭の前に手のひらを出し、「頭を手のひらにつけて」と伝えるとよいそうです。スタートからゴールまで、まっすぐ走り抜くには⁉スタートの模範的な姿勢はこちら。出遅れないためのポイントは3つ。1.後ろ足は下げすぎない。足を下げすぎると、スタートしてから一度、体が沈んでしまうので注意。2.肩はつま先より前に出す。3.かかとを浮かす。スタートの感覚を覚えるために、直立したまま体を前に倒していき、後ろから押されたら(あるいは自分の体重で)足が前に出てしまうぐらいまで耐える、足が前に出てしまったらそのまま走る、という練習も有効です。大人が押してあげる場合は、背中ではなく、腰のあたりを押すように意識しましょう。スタートしてから真っ直ぐではなく、斜めにゆがんで走ってしまう子がいますが、これは腕を横に振っていたり、下を向きすぎてレーンがわからなくなってしまっていたりが原因のことが多いそうです。またO脚やX脚が影響している場合も。後半は、疲れて腕の振りが大きくなってしまいがち。「最後まで腕をしっかりと小刻みに動かす」ことを意識しましょう。ゴール前で失速しないように、最後までしっかりと走り抜けましょう。そうそう、かけっこのコツなのに、まだ脚のことが出てきていませんでしたね。脚を速く動かすためにも有効なのが、縄跳び。できるだけスピードアップして跳ぶように練習するとよいそうですよ。本番までに、毎日の縄跳びを習慣にしてみてはいかがでしょうか?スキップやケンケンも、リズム感を養うのに役立つそうです。何よりも、自信をもって、楽しむことが大事永野先生は、子どもを指導する際、最初に良い点を褒めてから改善点を伝えるなど、子どもが自信を持てるように意識しているそうです。「人と競争するのは本番だけで充分だと思っています。普段の練習では、人との比較的ではなく、自分のタイムをのばすことを楽しんで欲しいですね。子どもには『できるよ』という言葉をかけることで、自信をつけてあげることを意識しています。子どもの可能性を広げてあげたいので」と言います。ちなみに永野先生は未熟児として生まれ、「身体を強くしてあげたい」と願う両親に、とにかく外で遊ぶように促されたと言います。「幼児期に、おもちゃやゲームなど家の中ばかりで遊んでいる子と、外で思い切り走り回っている子では、その後の運動能力に差がでると思います」と永野先生。普段から体を動かす時間を作ってあげることも大事ですね。永野先生は、子ども一人ひとりの特徴を把握し、適切なアドバイスをするのが得意。「子どもたちとの会話が弾むように、子どもたちが好きな番組を見たりしています」というステキなトレーナーです。永野先生のレッスンは、国立競技場等で受けられるほか、出張家庭教師の依頼も1回から可能。今からレッスンを受ければ、5月の運動会には余裕をもってのぞめそうです。<協力>・体育指導のスタートライン・永野佑一先生のブログ『かけっこでヒーローに』<文:フリーランス記者鯰美紀>
2018年01月31日かけっこ万年ビリ!でも動じない娘…やっぱり母は心配だ!運動会でいつもビリの、広汎性発達障害の娘。そんな娘の姿に父が熱血コーチで走り方を教えましたが、結果は惨敗…それでも一生懸命走ってくれたらいいのですが…娘は安定のニコニコゆったり走法で、ビリでも一向に気にしていない様子…「このままでは、連帯責任の時、責められる日が来るかもしれない…。どうしたものか…」と思いながらも、ただ見守ることしかできませんでした。もしかして、足が遅いだけじゃないのかも…!?そんな娘を日々観察し…そして悟った…!!!娘は足が遅いだけではなく…かけっこで一番大事なアレがないようなのです。そう…Upload By SAKURA走ることへの『競争心』がない!!!娘よ、かけっこは走って競争するスポーツなんだよ…?娘がまったく勝ち負けにこだわらないかと言うと…Upload By SAKURAUpload By SAKURA玉入れは、勝てば喜ぶし…ダンスは、家でも真面目に練習するほど楽しそうでした。他のことであれば、『勝ちたかったのに~!』と悔しがることもあります。Upload By SAKURAしかし、走ることに関しては、一番になりたい!負けたくない!という気持ちがないようで、明らかに全力疾走ではない余裕っぷり。負けても笑顔な娘…なぜかけっこだけ競争心がわかないの…?娘に聞いてみた問題は『走ることに関しての競争心』だとわかった!娘に「なぜ、走ることに関しては…そうなのか」問いかけてみました。Upload By SAKURAリアクションは謎…「と…とにかく、競争心を育てよう」母が立ち上がった!父が必死になって教えてくれた、走りのフォームなど、技術的な教えは、ほとんど効果を見せませんでした。そこで今度は、私が立ち上がることに。競争心と言うものを感じてほしいと、とにかくテンションをあげてもらうため、一緒にかけっこをしたり、走ることの勝ち負けを教えてみました。しかし、親とのやり取りでは、勝ちたがっても、学校の体育となると、結局スイッチオフ(笑)親として、見ていて何とももどかしい結果しか出ていません。Upload By SAKURA「競争心」を手に入れるまで、見守るしかないけれど技術的なことよりも、気持ちのありかたや考え方というのは教えることが難しいです。どんなに説明しても、本人が変わらなければ意味がない。今はその時期ではないのかもしれません…結局、いまだ解決策は見つからず。しかし、どこかのタイミングで…競争心を見つけるかも!しばらくは引き続き、見守ることが続きそうです。Upload By SAKURAいつかは運動会で一生懸命走る娘を見られる日が来ますように!
2017年11月08日運動大好き!…なのにいつもビリ!?広汎性発達障害のある6歳になる娘。ダンス大好き!運動大好き!スポーツ大好き!体を動かすことが、大好きです。しかしそんな娘が、なぜか…Upload By SAKURAなぜか…走るのが遅ーーい!幼稚園の頃から、運動会のかけっこは、年少さん、年中さん、年長さん…と、毎年ビリ。年長さんの時に行った、組対抗リレーでは、娘一人が足を引っ張ったと言っても、過言ではないぐらいの有様でした。毎年父が熱血指導!今年の運動会こそは…娘のかけっこは、遅いうえに速く走ろうという様子もあまりない…毎年毎年、その焦りのない走りを見ては、頭を抱えていた父。「せめて一生懸命走るということを教えなければ!」と、まずは、娘の走るフォームを指導。しかし、娘は一向に速くなりませんでした。そしてやってきた、小学生になって初めての運動会。「あんなに教えてきた…練習の時は本気で走ってくれなかったけど、きっと本番では、今まで教えたことを発揮して、去年よりは速くなっているはず!」という期待と…「難易度も高く、全体責任になるリレーで、クラスのみんなに迷惑をかけるんじゃないか…」と言う不安が、混ざり混ざって見守りました。Upload By SAKURA娘、安定の走りっぷり…!運動会、母として最も怖いのは…私が怖いのは…連帯責任の場合に、娘のせいで負けてしまったとき。見るからに一生懸命でない娘に対しての、周りからの責めの声です。Upload By SAKURA幸運にも、今のところ、娘がそういった状況になったことはありません。自分の頃を思い出してみれば…当たり前のようにあった状況。Upload By SAKURA私の場合…一度責められると、怖くなり、好きな運動であっても、避けるようになってしまっていました。しかし、親が口を出すこともありませんでした。小学校と言う社会で、おそらく多くの子が経験するであろうこと…わかっていても、自分の娘のこととなると…冷静に状況を見ることができるか…?親としては不安ですが、今はただ、現状を見守るしかできない日々です。
2017年10月25日運動会シーズンがやってきました。この日は、子どもたちが練習の成果を発揮する大事な1日。参加するプログラムは子どもだけじゃなく、応援するパパやママもドキドキ…。なかでも猛烈に緊張するのが「かけっこ」ですよね。ヨーイドン! の合図で一斉にとびだす子どもたちは真剣そのもの。見ているほうも、ついつい力がはいってしまいます。そこで今回は「かけっこ」にちなんだ運動会絵本をご紹介! 熱がはいりすぎてしまう子にはリラックスを、やる気がなかなか出ない子にはパワーを与えられるようなラインナップとなっているのでぜひ参考にしてみてくださいね。■ぼくかけっこはやいよ作・絵:中谷 貴子/出版社:鈴木出版 「ぼくかけっこはやいよ」 主人公のだんごむしくんはお散歩中、みんなに抜かされていることに気づきます。「ぼくだって…」と、たくさんの足をシャカシャカ一生懸命に動かし、みんなに追いつこうとがんばるだんごむしくん。けれど、なかなか追いつきません。物語のラスト、だんごむしくんは自分の特性を披露してくれるわけですが、こんなにエネルギッシュになれるのも、たくさんのライバルがいるから。競う相手がいるとメラメラ闘志が燃えてくる…。勝ちたい! という強い思いがパワーを生むんですね。全国学校図書館協議会選定図書にも選ばれている一冊です。■かけっこ かけっこ作:きむら ゆういち/絵:北村 裕花/出版社:講談社 「かけっこ かけっこ」 かけっこがどうしても好きになれない、誰かと競争したくない…。そんなお子さんにおすすめなのがこちら。男の子が走っていると「ぼくもいれて」と1匹の動物が声をかけてきます。「いいよ」と答えると今度は「わたしもいれて」と別の動物が登場。最後にはゴリラやダチョウ、ウサギやクマなどにぎやかな「かけっこ」に…! 途中には、ライオンから逃げるため、みんなで川を渡って大ジャンプするシーンも。友だち同士のかけっこって楽しい! 素直にそう思える一冊です。「こんなかけっこなら、してみたいなぁ」と興味をもってくれるお子さんもいるのではないでしょうか。■うまちゃん かけっこなら まけないもん!文:中川 ひろたか/絵:ふくざわ ゆみこ/出版社:ポプラ社 「うまちゃん かけっこなら まけないもん!」 いつも1等賞をとっている、かけっこの得意なうまちゃん。絶対に勝つと思っているから、走る前から自信満々! けれど思わぬハプニングでほかの動物に抜かされて、ショックを隠し切れずにゴールに向かうのがつらいうまちゃん。でも待っていたのは拍手喝采でした。得意なことはかけっこだけだと思っているうまちゃんにはとっても優しい「友だち思い」な一面があり、そのことをゴールで待つみんなが知っていました。拍手をもらえるのは1等賞の子だけじゃないんですね。12の干支にちなんだ動物たちが主役となるシリーズの一冊です。■こねこのプーフー (2) かけっこいっとうしょう作:アン&ゲオルグ ハレンスレーベン/訳:ふしみ みさを/出版社:小学館 「こねこのプーフー (2) かけっこいっとうしょう」 「きょうね、すごいことがあったんだよ!」「まあ、いったい何があったの」こねこのプーフーは眠る前にパパとママに、その日あったことをお話しします。「リサとガスパール」「ペネロペ」シリーズの生みの親が新たにスタートさせたこちらの絵本は、まさに寝る前の読み聞かせにぴったり。主人公・こねこのプーフー はかけっこで1等賞になりますが、その理由がおもしろい! 子どもって思いもかけない行動を起こすことがありますが、プーフーはその例そのもの。でも、そのおかげで1等賞になれちゃうんだからあなどれません。楽しいお話を聞かせてもらいながら、ママもウトウト眠くなってくるかもしれませんね。■1ねん1くみ1とうしょう作:後藤 竜二/絵:長谷川 知子/出版社:ポプラ社 「1ねん1くみ1とうしょう」 物語の軸となるのは元気でいたずらっ子なアクの強いキャラクター、くろさわくん。そして、そんなくろさわくんにいつもふりまわされている気弱なぼく。回を重ねるごとに2人の友情が少しずつ育まれていくシリーズものとなっており、今作ではかけっこがテーマとなっています。いつもビリのぼくに「俺についてくれば2等だ!」と声をかけるくろさわくん。本番当日、はたして結果は…? 等身大だけれど真逆ともいえる2人の関係性が物語の肝になっており、どちらの気持ちにも感情移入できるシーンがありそうです。成長していく姿を絵本で楽しめるのもいいですね。自信がある子、苦手な子、競争心のある子、競争したくない子…。運動会のメインイベントもいえるかけっこへの思いは、子どもそれぞれですよね。1等賞は誰でもうれしい! けれど1等になることだけが、すべてじゃない。そんなことを絵本を通して子どもに伝えられたらいいですね。
2017年10月06日スポーツの秋、もうじき運動会が控えているご家庭も多いはず。運動が得意な子も、そうでない子も「少しでも速く走らせてあげたい」「何より自信を持って楽しく走らせてあげたい」と思うのが親心ですね。「0.01秒でも速く走るために」をコンセプトに、子どもからプロアスリートまでを対象に走り方を指導する『0.01』が主催するスプリント教室で、子どもが速く走るためのコツを聞いてきました。運動会目前、いきなりたくさんのことを子どもに言って混乱させてしまっては元も子もありません。今回はポイントを絞り、子どもに伝わりやすいアドバイスをいただきました。そのキーワードはなんと、「焼き鳥」と「モグラ」。■走る時は、焼き鳥になったつもりで体を1本の串のように真っすぐ時おり小雨が降りしきる中、小学生10数人を教えていたのは、十種競技出身の船場大地コーチ。子どものフォームをじっくりとチェックしながら指導していました。船場コーチによると速く走るために一番大切なのは正しい姿勢で、「体が、焼き鳥の串になったように、真っすぐな姿勢で走る」ことだそう。「手を大きく振ること」「大きなストライド」などのアドバイスを予想していた筆者にとって、ちょっと意外なアドバイスでした。「姿勢が悪いと、どの動きをしても効率的に力を使えません。一生懸命、足を高く上げようと思っても、足がつかえてしまったり、そもそも足が上がりにくかったりしてスピードが出にくいのです」(船場コーチ)。まず、自分が焼き鳥の串になったイメージで、足から頭まで一直線になることを意識してみます。そして、その真っすぐな姿勢のまま、進行方向斜めに倒れた姿勢で走ることが理想だそう。一直線の美しい姿勢だとパワーを生かし効率よくスピードが上げられます。走り始めるといつの間にか頭が下がってしまう子も多いそうなので、「頭が下がって、焼き鳥の串が折れたみたいにならない」ことも大切。頭が下がってきたら、「串が折れちゃったよー」と注意してあげましょう。■地下で眠るモグラを起こさない! 軽やかにはずむ感覚で走る「地下にいるモグラさんを起こさないように走ってね~」「アリさんを踏まないように走ってね~」スプリント教室の最中に、さかんに船場コーチが子どもたちにアドバイスをしていたのは、軽やかに走ること。地下にもしモグラがいたら、モグラを起こさないように音を出さないで静かに走る。地面にアリがいたら、足をベタベタつけず、アリを踏まないように、つま先は指先ではなく拇指球(ぼしきゅう:親指のつけ根のふくらんだ部分)周辺が地面に接するようにする。そのような感覚を、声がけで子どもたちに意識づけていました。かかとを地面にベタっとつけて走ったり、ひざを曲げすぎてドスンドスンと重い感じで走ったりすると、やはりスピードが出ないそうです。軽やかに走る動きは、縄跳びを跳ぶ動きに似ているそうで、縄跳びをしたり、その場でピョンピョンと真っすぐ跳ねてみると、子どもたちはその感覚を理解しやすいようです。 ■スプリント教室だけで終わらない! 家でできる練習はコレ速く走るのには、姿勢とはずむ感覚が大切なのはわかりました。それでは運動会目前でも、自宅で気軽にできる効果的なトレーニングはあるのでしょうか? なかなか口で伝えるだけではわかりづらい感覚を、子どもに理解させる練習方法を教えてもらいました。1.縄跳びやその場でのジャンプではずむ感覚を身につける背筋を伸ばし、腕を軽く回しながらピョンピョンと跳ぶ縄跳びは、走る時の体の使い方と共通点が多いそう。「走る動作は縄跳びのジャンプの動きの連続と考えることができます。縄跳びをすると、はずむように軽やかに走る感覚が身につきます」と船場コーチ。縄跳びなしでそのままピョンピョンと軽く跳ぶのでもOKだそうです。あるいは、家の前などにある段差を利用して、段差を前後にピョンピョンと跳ぶのでも、自分の体をバネのようにはずませて走る感覚を理解しやすい、とのことです。2.いい姿勢を意識できる練習をする子どもが跳ぶ時に肩を押さえてあげると、体がぶれにくく姿勢を崩さずに跳ぶ感覚が身につきやすくなります。このほかにも、正しい姿勢を意識しながら、おへそのちょっと下あたりまでひざを上げる、もも上げの運動も効果的です。■もう間に合わない! 運動会直前の一夜づけにはスタートの姿勢を変える1~2週間前から地道に先ほどあげたようなトレーニングをしたいところですが、「本当に一夜づけだったらどうしたらいいですか? 」と図々しい質問もしてみました。「うーん、そうですねえ…」とちょっと困りながらも船場コーチが教えてくれたのは、「一番即効性があるのは、スタートの姿勢を変えること」だそう。スタートの姿勢はあまりきちんと教えられていないことが多く、同じ側の手足を前に出していたり、足の幅を大きく開きすぎて構えていたりするそうです。おすすめのスタートの姿勢は、1.「気をつけ」の姿勢からしゃがみこみ、前に置く足の土踏まずの横に後ろ足の膝を置く。2.そのまま体を串のようにピンとした姿勢を意識しながら立ちあがる。スタート姿勢を作る際には前の足のひざはつま先の上にくるくらいまで曲げてしっかり前の足に体重をかける。3.スタートの合図がなったら真っすぐの姿勢のまま前の足をけって飛び出す。このかっこいい、いかにも速そうなスタート姿勢をマスターできたら、子どものモチベーションもあがりそうですね!取材協力:0.01速く走るためのスプリント指導をするプロフェッショナル集団。様々なプロスポーツの選手から小学生まで幅広く指導。 取材・文/まちとこ出版社
2017年09月22日