美 少年が初の全国3都市アリーナツアーを開催。桜が満開に咲き誇る春爛漫な時期に行われた「美 少年 ARENA TOUR 2023 We are 美 少年~Let’s sing it~」の横浜アリーナ公演。桜に負けない美しさでステージを彩った2023年3月30日(木)昼公演をレポートします。美 少年が初の単独アリーナライブで魅せた眩しい煌めきの世界美 少年は2016年12月3日に結成された6人組グループ。今や単独アリーナライブで会場をフルに埋め尽くすほどのジャニーズJr.の人気グループに急成長し、バラエティ、ドラマ、CMなど、活躍ぶりが目覚ましい今日この頃だ。ツアータイトルに“We are 美 少年”と掲げたコンサートは、ジャニーズの王道を突っ走る彼らの魅力が詰まった、まさにキラキラのステージ!セットリストはもちろん、舞台装置など細部まで自分たちでこだわって作り上げた夢の空間だ。幕開けは、「It’s Show Time!」という叫び声で鍵盤のゴンドラに乗って華々しく登場した6人。1曲目に選んだのは、美 少年のオリジナル曲「Sing it」。“一緒に歌おう”というツアータイトル通り、コンサートで美 少年とファンのハートフルな歌声が一体感を生み出す。未来は愛と、夢に満ち溢れていると歌うこの曲は、眩しい輝きを放つ彼らにぴったりな1曲。金指一世さんが「はっきり言って、今日のショー…ヤバすぎる!! 我ら美 少年とあなたで作る最高のライブ。まさにYOU&ME。ココロゆくまで~」とDJ風に軽快な挨拶で盛り上げた後、コミカルで軽快なナンバーが続いていく。トップバッターで挨拶をしたのは、『VS魂グラデーション』(フジテレビ系)にレギュラー出演中の浮所飛貴さん。「皆、声を出す準備はできているか?もっと行けるよねぇ?元気ですか?」と明るく元気いっぱいに会場を煽る。続いて、那須雄登さんが「『We are 美 少年~Let’s sing it~』始まったぜぃ!!俺たちのこと、生で見てどう? イケメンでしょ?俺たちがこの世でいちばん美少年でしょ!!」と堂々と胸を張って“イケメンでしょ”を繰り返す、すっかりおなじみとなった挨拶で会場を笑顔に。癒し系スマイルを覗かせ、「元気、勇気、直樹~!!」と叫んだのは、美 少年の振り付け担当であり、メンバーカラーグリーンの優しき最年長・藤井直樹さん。「横浜アリーナ、来ちゃったぞー!! 今日はラストのラストまでファンの皆さんを幸せにします!」とノリノリで宣言したのは、藤井さんと共にラップ担当を務め、最近メンバーカラーを紫にチェンジした最年少の金指さんだ。美 少年の楽曲の歌声をリードする美声の持ち主である岩﨑大昇さんは、「イエーイ!!あんたが?」「大昇!!(大将)」「私が?」「大昇!!(大将)」とコール&レスポンス。美 少年イチのおしゃれ好き・衣装担当の佐藤龍我さんも「玄関開けたら~!!」と叫び「佐藤龍我!!」とコール&レスポンスでごはんのCMをイメージしたギャグ風の挨拶で盛り上げる。そこからキリッとした表情で「僕たち美 少年は皆さんを幸せにします」(佐藤さん)と堂々宣言!トロッコで客席を目の前にすると、手を振ったり、指ハートを作ったり、「この瞬間を待っていた」と言わんばかりの心底楽しそうな表情でファンと交流する6人。情熱的な愛を歌うオリジナルのラブソング「ねぇ もっと」では、浮所さんが「I miss you」と吐息のようにささやき、佐藤さんはラストに「ねぇ、もっと…」と甘いキメ台詞を。パフォーマンスやしぐさからは、華やかさとファンを熱狂させるパワーに溢れている。那須さんの「踊ってくれるよな?」という声で始まった新曲「Big Wave!!!!!!」は、底抜けに明るいハイテンションナンバー。今回のコンサートで初お披露目となった曲にも変わらず、サビではメンバーと一緒に手振りダンス&ジャンプで一体に。ビッグウェーブに乗った美 少年の勢いは猛スピードで加速をし続け、もはや誰にも止められないと期待が高まるナンバーだ。ことし帝国劇場で上演された『JOHNNY’S World Next Stage』でお披露目された「吉吉Bang! Bang!」に続いて、アガるハッピーナンバーがオリジナル曲に仲間入り。そして、新曲「Big Wave!!!!!!」の話から始まったMC。岩﨑さんが「皆さん、どうでしたか? 楽しい、皆で騒げるような曲が欲しいと相談してできた曲です」と説明。那須さんは「皆がさっそく覚えてくれているから嬉しい」浮所さんは「さすがです!!」とニコニコ。「皆でジャンプできたら楽しいけど、(飛ぶ場合)スニーカー履いて来てね」と岩﨑さん。初めて単独で横浜アリーナに立った初日を振り返り、「いやぁ、どうだった?」とメンバーに尋ねる那須さん。「昨日は見学でHiHi Jetsの皆が来てくれて。アンコールで出るっていう…ビックリしたね」。岩﨑さんは「そう。ちょうどMCで『昔、横浜アリーナといえば、SixTONESさんのライブやKing & Princeさんのライブを見学した時に飛び入りさせてもらったよね』って話をしていて。そこにサプライズで出てくれたっていう。伏線回収できた(笑)」と嬉しそう。横浜初日はSexy Zoneの中島健人さんがライブを観に来てくれた話になると、金指さんが「(中島さんの)インスタグラムを見たんですよ。“久しぶりに彼を見たら、ラップをやっていたのに驚き”って。それがめちゃくちゃ嬉しかった!!ちゃんと1人1人のことを見てくれる」と声を弾ませる。那須さんいわく本番終了後、楽屋で中島さんから30分ほどアドバイスをもらったそう。岩﨑さんが「那須くん、何て言われたんだっけ?」とニヤニヤすると「健人くん、5回くらい『那須くんは爽やかだね』って(笑)」。「話と話のブリッジに入ってたね」(岩﨑さん)と、爆笑するメンバーたち。浮所さんは「『ホントに来てほしいです』っていう熱烈なラブコールメッセージを送ったの。『そのラブメッセージがあったから、今日来たんだ』って…。ずーっとケンティだった。ホントにかっこいい!!大好きマジで」と中島さんにメロメロな様子。「健人くんからアドバイスいただいている時の浮所の顔はマジ、乙女なのね(笑)」(那須さん)と目がハートだったことも判明!盛り上がったのは、岩﨑さん、那須さん、藤井さん、金指さんの4人が現在撮影中のドラマ『春は短し恋せよ男子。』(日本テレビ系)の現場でのエピソード。最近、金指さんと那須さんが仲良しという話から藤井さんが「ドラマの撮影中もずっと話しているよね、ふたりで」と話を振ると、食べ物の名前をセクシーに言うという遊びをして盛り上がっていると発覚。さっそく、実践することに。「セクシーな言葉を言います…!!出汁巻きたまご」とささやく金指さん。那須さんも負けじと余韻のある言い方で「紅しょうが…」とセクシーに言い放つ。ちなみに佐藤さんは「もぐら」、岩﨑さんは「ビビン…バッ」、藤井さんは「だいがーくいも」、浮所さんは「ぱ・ぱ・い・あ」、佐藤さんは「エスカルゴのオーブン焼き」をセクシーっぽく言い合い。ジャニーズJr.らしい、わちゃわちゃトークが止まらない。ユニット曲も満載で、その組み合わせならではの化学反応が爆発。ジャケットを翻し、長い手足で美しいパフォーマンスを披露した佐藤さんのソロ曲、那須さんがヴァンパイアとなって浮所さんと重なり合う姿に悲鳴が巻き起こった話題のあの曲、岩﨑さんが伸びやかな声で歌った外国曲、藤井さんの猫耳姿が見られる曲など、それぞれの見せ場も盛りだくさん。金指さんのヤンチャな持ち味が光る新曲「GET A CHANCE」も5月の大阪城ホール参戦予定のファンは見逃せないポイントだ。ラストスパートはもちろん美 少年オリジナル曲が満載。1年前のぴあアリーナMMで大好評だった、自転車に乗って花道を疾走する彼らが見られる「ザ・ハイスクールヒーローズ」も。瞬きをするくらい一瞬だったと言っていいほど、怒涛の1年を駆け抜けた美 少年の成長と進化は止まらない。ラストスパートで「最高の景色をありがとう」と笑顔全開だった浮所さん。「やっぱりこうやって皆と直接会えるのは嬉しいです。昔、Jr.祭りでJr.大勢でこのステージに立ったじゃない? その何年後かに美 少年だけでこの会場に立てていることがどれだけ嬉しいことなのか痛感しました。皆のおかげです。ありがとうございます」と感謝の想いを語りながらファンをみつめると会場に温かい空気が生まれる。最後は「皆にとっても、僕たちにとっても大切なこの曲でお別れしましょう」(那須さん)と、「Beautiful Love」を。この曲は美 少年が愛するファンに永遠の愛を誓うようなロマンチックな世界観のラブソング。美 少年というグループ名を背負うにふさわしいメンバーが勢ぞろいした彼らは、ますます美しいパフォーマンスに磨きをかけ、自分たちの神髄を追求し、ジャニーズイズムを届けてくれるだろう。世界中が笑顔になれ…というメッセージソングをまっすぐな眼差しで歌う、この6人が生み出すハッピーな世界の具現化を共に夢見たい。写真・渡辺美知子 取材、文・福田恵子
2023年04月05日本来2020年に開催される予定だった、現メンバーでの10周年を記念したアリーナツアー。新型コロナウイルスの影響でやむなく中止となった公演が、3年越しでようやく開催された。幕張メッセ国際展示場と大阪城ホール、各2日間行われたアリーナツアー、その2公演目、幕張メッセ2日目の模様をレポート!アーティストとファン、ひねくれている者同士のケミによる幸せなグルーブ!徐々に音量が大きくなったSEがとまり、拍手と歓声が上がる中、尾崎世界観さん(Vo・Gt)、小川幸慈さん(Gt)、長谷川カオナシさん(Ba)、小泉拓さん(Dr)の4人が登場。ヘビーなギターリフが轟き、「身も蓋もない水槽」からライブがスタート。尾崎さんは冒頭の歌詞を「緊急事態宣言から約3年幕張メッセには張りつめた空気が漂っていてせっかくだから今日はあんたたちと3密よりも親密になりたい」と変えて歌い、この3年間を踏まえた開幕宣言にオーディエンスの熱量が一気に上がる。尾崎さんが間奏で「忘れてねえよ3年前を」と呟いた後、この3年間のうっ憤をぶつけるかのように歌う。まさに、張りつめた空気が充満するが、一転してまろやかなイントロが鳴り、ふわーっと音像が広がる「しょうもな」へ。ひりひりするような文系ロックの新鋭として音楽シーンに現れたクリープハイプだが、今やその楽曲はどんな曲線も自在に描ける自由度の高さがあり、どんどん多彩になっている。2021年に放送されたテレビ東京系水ドラ25『八月は夜のバッティングセンターで。』のオープニングテーマとして書き下ろした「しょうもな」も、焦燥感と甘酸っぱさが立体感を伴って押し寄せるクリープハイプの進化形だった。尾崎さんが「クリープハイプのお客さんは常に何かを探ってる。クリープハイプはそうじゃないと見つからないバンドだと思う。ちゃんと世の中を見て、探っている人に届いて、見つけてもらったからこそ、こうやって大きな会場が埋まっていると思っています。(制限無しの声出しは)今までさんざんダメだって言われてたから迷いもあると思うけど、その迷いこそが今日このバンドを観に来ている本質なんじゃないかと思います」と口にし、ストレートに感謝を伝えた。ライブ中盤で尾崎さんは、「最近自分の歌真似をメディアで見る機会が増えた」と話した後、「歌い方は特徴があるかもしれないけど、クリープハイプの本質は曲の良さ。この声とこの歌い方で曲が良くないと届かない。ハードルを上げてますが、軽々と超えてみせます」と言って、「ボーイズENDガールズ」へ。そう、何せ曲が良いから、一過性のインパクトではなく、今ここで1万2千人キャパのワンマンを成功させているのだ。メジャーデビュー当初、周囲の喧騒に対し、楽曲の中でも外でものたうち回っていたクリープハイプだが、自らの本質を対象化し、だからこそ何が起きても大丈夫だと言わんばかりの佇まいで名曲群をまっすぐに解き放つ。そして、ダイレクトにオーディエンスの心をつかんでいく様はとても多幸感に満ちていた。この曲にインスパイアされ、クリープハイプのMVをずっと手掛けていたことでも知られる松居大悟監督が映画『ちょっと思い出しただけ』を制作したことも記憶に新しい「ナイトオンザプラネット」。まずは尾崎さんがアカペラで歌い、長谷川さんが鍵盤を担当したバンドアンサンブルに突入。夜という親密で艶やかで謎めいた時間にまつわる物語を、現行のインディーR&Bのビート感を感じさせるトラックに乗せるのもまた新しいアプローチだった。最後に尾崎さんは、〈それでちょっと思い出しただけ〉と歌ったが、“ちょっと”といいながらも、多大なる感傷を秘めたそのフレーズはとてもマジカルで、まるで映画『ちょっと思い出しただけ』が凝縮されたように聴こえるのがすごい。「ひねくれてる人間がこんなこと言うのは気持ち悪いけど、ひねくれた人間が言うからこそ意味があるんじゃないかと思って言います。今日は来てくれた人を心から幸せにしたいです」と尾崎さんが言うと、大きな拍手が起こった。それを聞きながら尾崎さんは「したいっていうか、する」と照れ気味に口にした。そんな約10年かけてたどり着いたストレートな告白から始まった後半戦。まずは、3月29日にリリースするEP『だからそれは真実』に収録されている「本当なんてぶっ飛ばしてよ」を披露。ファニーなビートがとても新鮮で、オーディエンスの手が自然と上がる。代表曲「愛の標識」は〈死ぬまで一生愛されてると思ってたよ〉という一節が何度も繰り返される別れの歌だが、尾崎さんは最後、「死ぬまで一生愛されてると」と歌った後、素に戻ったような声で「思っててもいいですか?」とオーディエンスに問いかけた。大歓声が上がり、万感の表情で「思ってるよ」と想いを込めて歌った。その後の「栞」では、サビで桜を模したピンクと白の紙吹雪が舞い、エモーションが極まった。長谷川さんがボーカルを担い、ビジョンに燃え盛る炎が映った「火まつり」、「週刊誌」、「社会の窓と同じ構成」と次々と曲が披露され、フロアのあちこちから「最高!」という声が上がる。そして、あのベース音が聴こえ、オーディエンスが絶叫。「HE IS MINE」だ。間奏で尾崎さんが、「昨日はめちゃくちゃ盛り上がったけど、今日はどうする?」と挑発すると、割れんばかりの大歓声が上がる。「昨日と比べるのは、昨日を越えるためでしょ。3年ぶりのあれは格別で感動したんだけど、あっさりとたった1日でそれを越えてくれませんか?」とさらに挑発。1万2千人の「セックスしよう!」という声が轟き、銀テープが舞う。尾崎さんが「1億回再生突破した曲もないし、ドラマの主題歌にもならない。そういう曲ばかりでもこんなに大きな会場を埋めてもらえているのは本当に幸せなことだと思います。ちゃんと見つけてもらってるっていう喜びがあるから裏切れない」と話し、長谷川さんの方を見る。それを受けて長谷川さんは、「皆さんもひねくれてらっしゃるから見つけてくれたんだと思う」と口にした。この日、クリープハイプのメンバーは幾度となく感謝の気持ちをオーディエンスに伝えた。そのムードは最後まで貫かれた。「こちらはいつでもどの場面でも、そこに歌を置いておきます。でもせっかくここにいてもらってるから、あと1曲一生懸命歌います。ひねくれたバンドだから、少し背中を押しただけでメッセージソングだと思われるのは恥ずかしいんだけど」と言った後、少し間を空けて笑顔を浮かべながら「実際めちゃくちゃメッセージソングです」と言った尾崎さん。ラストの曲は、「二十九、三十」。渋谷のスクランブル交差点、がら空きの新幹線、道頓堀、京都タワー、黄色のテープを巻かれ使用が禁止されたブランコのある公園、「休業宣言」の張り紙…コロナ禍における、日本の様々な景色がビジョンに映し出される。メジャーデビュー10周年を迎えた感謝だけではなく、この3年間の苦難の季節を経て、ここに聴き手がいてくれることへの感謝も込められた「二十九、三十」を演奏し、尾崎さんはメロディに乗せて「ありがとう」と歌った後、再び「ありがとう」と口にした。Information尾崎世界観(Vo/Gt)、小川幸慈(Gt )、長谷川カオナシ(Ba)、小泉拓(Dr)からなる 4人組ロックバンド。2012年、アルバム『死ぬまで一生愛されてると思ってたよ』で メジャーデビュー。2014年には日本武道館2days 公演を行うなど、シーンを牽引する存在に。 2018年の5月11日には約4年ぶりとなる2度目の日本武道館公演「クリープハイプのすべて」を開催。2021年12月には6thアルバム『夜にしがみついて、朝で溶かして』をリリース。『だからそれは真実』メジャーデビュー10周年を締めくくる新作EPが3/29に発売!TOHO animation10周年企画「TOHO animation ミュージックフィルムズ」への書き下ろし曲「凛と」をはじめ、PARCOで開催された展覧会「クリープハイプの声をシャワーのように浴びる展」のテーマソング「本当なんてぶっ飛ばしてよ」、長谷川カオナシが作詞作曲した「朝にキス」、配信リリースされた「愛のネタバレ」、さらに尾崎世界観による弾き語り曲「真実」まで、クリープハイプならではの個性が炸裂した5曲を収録。次ページ>>クリープハイプ の画像特設ページはコチラ文・小松香里
2023年03月28日Nissyが現在、6大ドームツアー『Nissy Entertainment 4th LIVE ~DOME TOUR~』を開催中。ソロアーティストによる6大ドームツアー公演は、史上2人目。2023年2月16日(木)、17日(金)に行われた東京ドーム公演ももちろん超満員。3時間半にわたる“Nissy Entertainment”から17日の模様をレポートします。コロナ禍を乗り越え、Nissy Entertainmentのパワーで6大ドームツアーを開催中!Nissy Entertainment 4th LIVE 〜DOME TOUR〜at TOKYO DOME 2023.2.172023年8月6日でソロアーティスト活動を始動してから10周年を迎えるNissyさん。今回の全国ツアー『Nissy Entertainment 4th LIVE ~DOME TOUR~』は、昨年10月21日の埼玉・ベルナールドームでスタート。当初は5大ドームツアーの予定が、Nissyさんの地元北海道の札幌ドームでの追加公演が発表され、6大ドームツアーに。これはソロアーティスト史上なんと2人目の快挙とのこと。昨年5月にリリースした最新アルバム『HOCUS POCUS3』を引っ提げたステージ。演出、衣装、映像、ライブの総合演出をすべてセルフプロデュースしたNissy Entertainmentだ。現実からNissy Entertainmentの世界へ――。ライブの世界に誘導してくれたのは、AIの「THREE」。来客者をスキャニングして、さまざまな角度で会場に集まったオーディエンスを遊び心たっぷりに分析。LIVE開始前の会場の期待値がグングン上昇していく。1曲目は「Do Do」から。この曲は、リリース発表直前、「いつになったら君の前で歌っていい?」というメッセージを掲げたティザー映像やコロナ禍のエンタメ業界への想いを込めたミュージックビデオが話題になった曲。ミュージックビデオ内とのシンクロはNissyお得意の!?伏線を回収だ。2曲目からはダンサーと共にムービングステージで踊りながらオーディエンスの目の前へ。疾走感溢れるナンバーを、目まぐるしく飛び交う炎の特効が盛り上げる。ジャケットを脱いでベスト姿になったNissyさんが「東京の皆さん、元気ですか?」と呼びかけると「元気!!」とありったけの声で叫ぶオーディエンス。「東京は2日目でございますが、皆さんと今日会えたここは1回目。初めまして皆さん!」「もっともっと行けますよね?男の声、聴こえないなぁ。男、声を聞かせろ!女の子も負けてられないよね?女の子、声を聴かせて!」とコール&レスポンス。東京ドームに久しぶりに歓声が戻ってきたのを実感するひとときだ。まるで虹色のカーテンかのような水の演出が煌めく中、その美しい歌声に会場のあちこちからため息が漏れたのは、ラブバラード「君に触れた時から」。“年齢はただの記号”という言葉は、彼のためにあると思うほどに36歳という年齢を感じさせない。まるで永遠のピーターパンのような奇跡のビジュアル。そんなNissyさんが届ける透明感溢れる研ぎ澄まされた歌声に、うっとり聴き入るオーディエンスたち。歌うために生まれてきた選ばれしシンガーが奏でる圧巻のメロディに、誰もが陶酔していく。ラストは涙を浮かべているように見えるほど、目を潤ませて歌う姿が印象的だった。オーディエンスの「Nissy~!!」と叫ぶ声に反応して、何度も「ありがとう」を繰り返すことから始まったMC。「すごいっすね。むっちゃ元気やね。有り余ってるね、元気が」と嬉しそうに顔をほころばせる。「自分たちの声、いろんな人たちの声を聴いたのは、何年ぶりですか?」と問いかけると、会場にはそれに応える声が溢れる。親しみを込めてオーディエンスとやりとりを繰り広げた後、熱く語り出したのは、徐々に緩和されてきたコンサートのガイドラインによって声出しが可能になった現状と、それまでの道のりについて。「2月4日の京セラドームから、100%皆さんの声を聴ける環境になったんですね。そして、昨日の東京ドームで2日目。去年の西武ドーム(ベルーナドーム)は、(声出しが)許されてなかったんですよ。その時、こんな環境のツアーは、2度と無ければいいなって思って…」と、歓声を失ったコンサートの空間にたった心境を話す。拍手でやりとりしてきた西武ドーム、ナゴヤドームを経て、12月の福岡ドームから僅かながらに歓声を発せられるようになり、2月4日の京セラドームから100%の声出しが可能になった、とツアーの中でも変化がたくさんあったという。「僕がこのアルバム『HOCUS POCUS 3』を作った2020年の3月末くらいは、生活するのもままならない環境で心が何回も折れて。洋服を買いに行くことも、大切な人と会話すらできない。そんな中でも、エンタメって絶対必要だからやらなきゃと思った」と、アルバムを制作し、ドームツアーを決断した心の内を明かす。自分の生活もずっと1人で孤独との戦いだった中、歌詞が思い浮かばないという辛い経験もあったというNissyさん。そんな時、自分を救ってくれたのもやはりエンタメだったという。「偶然YouTubeでチョコレートプラネットさんのコントを見たんです。それは『静かにしろ』っていうコントで。僕ら、静かにしなくてはならない環境だったときに『静かにしろ』がこんな風に笑いになるなんて、こんなエンタメがあるんだって本当に、素直に救われて。今回のアルバムには、うまくいってないことをベースにして、それをエンタメにして、どうやったら、皆さんに楽しんでもらえるか考えました」。試行錯誤の中、世に生み出されたのが、2017年から約4年半ぶりとなるアルバムだった。「コロナ禍で起きた出来事に関しては今後、教科書に載るけど、エンタメは教科書にほぼ載らない。だったら、自分のアルバムを手にとってくれた人が10年後になぜこんな展開のストーリーだったんだろうと思った時にああ、そういえば10年前に(コロナ禍が)あったなって知る教科書になってくれたらいいなと」と、2022年に発表されたアルバムの楽曲がこのご時世を感じ取ってもらう教科書を作り上げる気持ちで作り上げたのだと説明した。「ツアーの発表も、『えっ、このタイミングでドームツアーやるの?』って頃。でも、何かしら前に進まないと…。一歩前進するためにドームツアーを決めました」。それだけでなく、全国でコンサートをやることでその地域の経済をまわせたらという願いもあったそう。さまざまな想いを語ったNissyさんは、スッキリした表情に。そして、「毎回言っているけど、この会場にきてくれたことを感謝しています」。ライブの幕間では、チョコレートプラネットとNissyさんが共演を果たし、「静かにしろ」のコントを繰り広げるコント映像や、コロナ禍であるミッション遂行するためにタイムトリップしてきた主人公を演じるドラマ映像も。他にも「Nissy EntertainmentオールナイトNissy」というラジオ番組映像など、盛りだくさん。俳優のNissyさん、ラジオパーソナリティのNissyさん、お笑いを届けるNissyさんなど、ファンが見たいエンタメがこのコンサートで全部見られてしまう贅沢さ。こだわりが細部まで詰まった見応え十分な映像もNissy Entertainmentの魅力のひとつだ。アンコールでは、最後に皆で一緒に記念撮影をしたり、ストーリーズを撮ったり。とにかく最初から最後まで楽しむ心意気が詰まったステージ。なんと、即興で他のアーティストの楽曲を歌うサービスまで。オーディエンスと過ごす時間が愛おしくてならないということが伝わってくる3時間半。最後のトークでは「MCで長くしゃべりすぎて、しゃべることがない(笑)。思いは伝えられました。皆、メシでも食いに行く?(笑)」と東京ドームのオーディエンス全員と食事できる場所を探そうと冗談を言うおちゃめなひとコマも。ラストに「今年10周年を迎えるので、また何かできたらいいなと思っていますが、絶賛考えている最中。またぜひお付き合いいただけたらと思っています。(中略)時間は止まってくれないけど、また今同じ時代を生きている同士として、この続く時間を一緒に過ごしていきましょう。今日の思い出が皆様のパワーになってくれたらと思っています」と挨拶を。ドームを埋め尽くすファンをトリコにしてしまう愛情溢れるサービス精神で10周年からのNissy Entertainmentも見る者を熱狂させていく。© TM & © 2023 Sesame Workshop、© 2023 Peanuts Worldwide LLC、© TM & © Universal Studios. All rights reserved写真・田中聖太郎写真事務所 取材、文・福田恵子
2023年03月26日SHINeeのリーダー、ONEWのソロコンサート「ONEW CONCERT "O-NEW-NOTE" in JAPAN」が2023年3月14、15日の2日間に渡って東京・国立代々木競技場第一体育場で開催された。SHINeeのカムバック予告もあった、3月15日のライブレポ!ONEWも身震いした、歓声に包まれたステージ!今回のコンサートは韓国で行われた同名コンサートの日本公演。昨年、日本で開催されたソロツアー「ONEW Japan 1st Concert Tour 2022 〜Life goes on〜」の追加公演以来、およそ半年ぶりの来日となった。「Sunshine」のイントロが始まると、花をあしらったイエローグリーンのカーディガンを着たONEWが花をバックに登場。サムホールになっている袖もかわいらしく、登場から笑顔を見せる。2階席のファンにも手を振ったり、前回のツアーで得た手応えが自信につながっているのか、序盤から余裕を感じさせた。新曲「Anywhere」に続いて、「Sign」ではまるでミュージカルの登場人物のように指ハートをしたり、ステップを踏んだり、表情豊かに歌い上げる。曲の合間にはかごから一輪の花を取り出し、客席に豪快に投げるサービスも。一転、「On the way」ではセンターステージにてスタンドマイクで歌い踊る。アコースティックギターのサウンドから始まる新曲「Paradise」はアップテンポのリズムに合わせてジャンプしたり、軽やかなダンスでONEWらしさ満点のステージでオープニングを終えた。「みなさん、こんばんはーーーーーーーー!」と超ロングトーンで挨拶すると、「これだけみなさんの前でライブするのが本当にうれしいですね」と半年ぶりのファンとの再会がうれしくてたまらない様子。しかも今回は日本のコンサートでは久しぶりに歓声が許された公演。「みなさんの歓声を聞きながら公演するから、本当にドキドキします」というと、客席からは大きな歓声があがり、それを聞いてONEWは大きく手を広げて歓声を思う存分味わいながら、「感動です!ありがとうございます」と思わず身震いしていた。コンサートのタイトルに”O-NEW-NOTE”、 “香調を意味するノート”と名付けられているように、今回のコンサートは香りがテーマ。コンサートの合間で流れる映像でもONEWが香調師のように花や草木など自然のものから香りを抽出する映像が流れ、さまざまな香りをイメージした演出がなされていたが、ONEW自らタイトルの意味を解説してくれた。「香水の香りには3つの種類があって、ベースノート、ミドルノートそしてトップノートがあります。その3つがあわさって1つの香りの香水ができます。今日は香水のように僕のいろいろな魅力をお見せしたいです。楽しみにしてください」。そして今回のコンサートは韓国で3月6日にリリースされた初の韓国フルアルバム『Circle』を引っさげ開催されたもの。「新曲が多いから、みなさんちゃんと意味がわかるか心配でしたけど、(前回のツアーとは)違う魅力だから、楽しんでくださいね」とあらためて公演への想いを伝えた。そして始まった「DICE」では、客席からコールが飛ぶ盛り上がり。続く「Yewoobi」は、天気雨を意味するタイトルにふさわしく、雨降る森をバックに、ブラウンに統一した衣装をまとったONEWはまるで森の中の大樹のよう。しっとりと、淡々としたONEWの歌声がまるで降りしきる雨音のように心地よい波動となって会場を満たしていく。「Love Phobia」では一転して、ピンクの照明の中で大人なムードに。「Cough」、「Always」ではファルセットの美しさが際立ち、途中、何かを思うようにステージの上を見上げていたのが印象的だった。曲が終わって「さっきの曲を歌ってからずっと心が(手をゆらゆら動かして)します。揺れる。『泣いたらダメ』と考えながら歌いましたけど、どうでしたか?」と問いかけると、客席からは大歓声がわきあがり、その反応に思わず「よかった!」とホッとした表情を見せた。続いて、ステージにはピアニストとギタリストが登場。ONEWも気心が知れているのか、2人を紹介する声がうれしそう。そして華やかなピアノの旋律が唐突に始まると、ピアノにもたれたONEWが慌ててそれに付き合い、SHINeeの「An Encore」のサビパートを歌い出す。「実はこのパートは僕が休むための時間だけど、歌っちゃいました。それで歌詞を間違えてしまいました。でも演奏が素晴らしかったから(よかった)」と言うと、客席からはあたたかい拍手がわきあがる。一方のギタリストも即興で「Replay」を弾きはじめ、またしてもONEWがそれに合わせて歌い出し、「韓国でも日本でもデビューした曲ですよね。メンバーに会いたいなあ!」としみじみ。「ここは SHINeeがデビュー前にライブしたところですよね。初めて日本で公演した場所だから、いろいろ意味がある、思い出がたくさんある場所ですよね。こんな大きなアリーナで、みなさんとまた会えたからうれしいです。みなさんのおかげです、ありがとうございます」とあらためて感謝の気持ちを表現した。韓国のコンサートでは「夜と星の歌」という曲がセットリストに入っていたのだけど、意味と発音が難しいかなと思い、今回は他の曲を準備したそう。でも、「それがさみしい人のために、ここでちょっとだけでも一緒に歌ったらどうかと思って」ということで、ピアノとギター伴奏で少しだけ観客も一緒に歌うことに。客席から聞こえる歌声に、ONEWは「みなさんと一緒に作る公演ですね。うれしいなあ!」と満面の笑み&拍手で讃えた。ここからはピアノとアコースティックギター伴奏によるバラードパート。「Under The Starlight」にはじまり「Timepiece」、「Mind Warning」をメドレーで歌いつないでいく。シンプルな構成なだけにONEWの素晴らしい歌声が際立って、拍手と歓声がなかなかやまないほどだった。続く「Illusion」ではたっぷりの声量で感情豊かに歌い上げ、会場をONEW色に染めた。海をイメージした映像を挟んだ後には、まるで海の中のような雰囲気で歌われた「In the whale」に続き、真っ赤な照明の中でセクシーなダンスが映える新曲「Expectations」、そして艶っぽい表情で「Beauty」と一気に駆け抜ける。トークでは「日本のオリジナル新曲、そしてプラスワン、もう一曲あります。準備しました!」とネタバレしたり、「もしかしたらアンコールとか、したらいいじゃないですかね」とアンコールを予告して、本編最後の曲「No Parachute」がスタート。曲間に銀テープが飛び出すとともに、会場が一気に香りに包まれ、まさに「ONEW NOTE」の名前にふさわしいラスト・ソングとなった。香りにまつわる想いを語った映像が終わると、いよいよアンコールがスタート。繰り返されるメロディと淡々としたリズムながら力強さと独自の世界観に引き込まれる「O (Circle)」ではONEWが今いる到達点を感じさせるパフォーマンスで場内を圧倒し、「さっき言ったプレゼントです!」という声で始まった「INSPIRATION」ではステージから大きく手を降り、客席も一緒に踊らせる。大きな笑顔で楽しそうに歌いながらジャンプすると、最後はダブルピースからの「わーー!」っと絶叫&ダンサーたちとハイタッチするほど、感情を爆発させた。「INSPIRATION」は3月22日にデジタル配信スタートしている日本オリジナルの新曲で、「ファンのみなさんと盛り上がりたくて作った曲です。みなさんも盛り上がって楽しんでくださいね」とアピール。そしてもう1曲、「Knock On My Door」も同時配信されるので、「これも聴いていただきたいんですけど、自分の携帯が(手元に)ないから、無理かな」と残念がっていた。「でも、みなさんと、この意味がある場所で一緒にいられたから、胸がいっぱいです。いつまでかわからないけど、いつまでもみなさんの笑顔とか、みなさんの幸せとか、安心とかのためにがんばりますね、僕は!」と力強く語った。そして、本編最後に会場を満たした香りについて、「今、香りを感じてますか?いいにおい?私が作ったNOTEです。この香りはみなさんにどんなにおいを感じてもらいたいか考えて、癒やされたらいいなと思って作りました。この香りのように、みなさんの隣で、かすかに、いつもみなさんの隣にいたいです。記憶の奥とかでも大丈夫だから、ちょっとだけでもいいですから」と、いつまでもファンとともに一緒にいたいと語った。最後には「みなさんの心があたたかくなる曲だと思います」と、会場の香りによく合う曲として「Shine On You」をしっとりと歌い上げる。ペンライトを掲げながら、左右にゆっくりと振りながら、最後には「愛してるよ」というメッセージも。「久しぶりに日本に来て、みなさんと会って、本当に本当に心の深いところから全体的に幸せです」と語り、幸せを噛み締めた。そして「SHINeeのみんなも、みなさんを待ってるから。ちょっと後にはSHINeeのアルバムが出るから、それも待ってくださいね」と、いよいよSHINeeのカムバックが間近であることを感じさせた。「みなさんの記憶の奥でも大丈夫だから、どこでも一緒に存在するだけでもいいから、幸せになるから、僕は。ちょっとだけでもいいから、記憶してくださいね」と語り、「Your Scent」でONEWのソロコンサートは幕を閉じた。次ページ>>SHINeeのリーダー、ONEW の画像特設ページはコチラ文・尹 秀姫 写真・田中聖太郎
2023年03月22日Travis Japanが世界デビュー後、初となるアリーナツアー「Travis Japan Debut Concert Tour 2023 THE SHOW~ただいま、おかえり~」を開催。アメリカ留学からの帰国後、初めてファンと「ただいま」「おかえり」の言葉を交わしたコンサートから2023年3月12日(日)神奈川・ぴあアリーナMM昼公演の模様をお届けします。堂々と花道を歩いてTravis Japanが帰ってきた!2022年10月、配信シングル「JUST DANCE!」で世界デビューを果たしたTravis Japan。アメリカ・ロサンゼルスでの留学生活から帰国後、初めてのツアーのタイトルには“THE SHOW”の文字が。世界で勝負してきたダンスパフォーマンスを繰り広げるステージには、SHOWの幕開けを待ちわびるかのように赤い緞帳が艶めき輝いている。心の高鳴りを煽るカウントダウンと共にTravis Japanが登場したのは、ステージ上空。真っ白なオープンリムジンに乗って、華々しく幕開け!宮近海斗さんの「ただいま」の声で会場が大歓声に包まれるなか、1曲目の「The Show」がスタート。巨大LEDには、彼らが葛藤や苦悩を抱えながら戦ったアメリカでの日々をイメージさせるハリウッドの街並みが映し出されている。「覚悟はいいかい」「一緒に行こうぜ」と、これから始まるショータイムに誘うように歌う7人。曲のラストでは東京タワーの前に到着。颯爽とオープンカーから降りると、黒タキシードで「PARTY UP LIKE CRAZY」を。この曲は、野外音楽フェス「ライジング・ジャパン・ミュージックフェス」でも披露した曲。レッドカーペットの花道を堂々と歩く姿が頼もしい。ステージに大階段が登場し、まるで本場のHollywoodのようなSHOWを繰り広げたのは、彼らの代表曲のひとつである「夢のHollywood」。赤のベロアスーツを身にまとい、ステッキとタップダンスで一糸乱れぬパフォーマンスを。このバージョンは、2018年3月26日に横浜アリーナで行われた「ジャニーズJr.祭り 2018」単独ライブを思い起こさせる演出だ。川島如恵留さんのピアノ伴奏で歌った「Happy Groovy」のジャズバージョンでは、川島さんと松田元太さんが見つめ合いながらアカペラでサビを歌う姿に会場から歓声が。そして、赤いハットを被って歌った新曲「Swing My Way」では、留学で鍛えられた英語力を発揮しながらインパクトあるダンスを披露。この曲の演出は、ブロードウェイ・ミュージカルの振付師、ボブ・フォッシーを彷彿とさせるものに。ユニット曲では、宮近さんと中村海人さんがKis-My-Ft2の北山宏光さんと藤ヶ谷太輔さんの「FIRE!!!」を。球体LEDが会場を巨大ダンスフロアのミラーボールのように眩しく照らす中、挑発するような誘惑の艶めきダンスで会場を魅了。V6の「PINEAPPLE」では吉澤閑也さんのソロから始まり、椅子に座ってしなやかなダンスパフォーマンスで大人な雰囲気を醸し出す。川島さんと松田さんは、少年隊の名曲「君だけに」をしっとりカバー。ラブバラードに合せて、切ない表情を見せ、時にはふたりで指をからめながらコンテンポラリーダンスを披露。大量の白い羽根の中で舞い踊り、曲の最後には愛し合う恋人同士を演じるかのように松田さんが川島さんを後ろからそっと抱きしめる姿も。Sexy Zoneの「LET’S MUSIC」をカバーしたのは、七五三掛龍也さんと松倉海斗さん。スタジャンの衣装で片手にラジカセを持って登場し、グルーヴィーなストリートダンスを。手拍子をしたり、ジャンプしたりしながら、会場をひとつにしていく。虎のトロッコ=通称・トラッコで会場のファンの元へ駆け回ったのは、ニックネームが盛り込まれたメンバー紹介ソング「Unique Tigers」。笑いのセンスが抜群のリーダー・ちゃかちゃん、ゆるふわ天然な小悪魔・しめちゃん、気分屋マイペースなうみんちゅ、最年少愛されおバカのげんげん、優しきコレオグラファーのしーくん、ピュアにギターをかき鳴らすまつく、顔立ちが彫刻みたいにエレガントな頭脳派アイドル・のえさんと歌詞から7人のキャラがまるわかりの遊び心たっぷりなナンバーに笑顔がはじける。MCでは、「横浜最終日ですよ。このデビューツアーも最終日となってしまいましたねぇ」と、名残惜しそうな川島さん。七五三掛さんは「終わって欲しくないよねぇ?」と会場に呼びかけ、松倉さんは「早すぎない? 始まったのは、1月末でしょ」と、振り返る。この公演で22公演目だそうで、宮近さんが「22といえばね、皆さん知っての通りゆかりのある日ですよね?」と、ボケると「そうですね。我々Travis Japan、全員22歳になったことがあります。ありがとうございます」と懇切丁寧にボケを拾う川島さん。そんなやりとりに大爆笑する会場。たくさんのCMに出演していることや新CMの出演が決まったことを報告して、「昔、(報告することが)何もなかったから。『何か宣伝したいので、よろしくお願いします』って言っていたからね」と懐かしむ宮近さん。こうしてたくさんの活動を「宣伝できる今は幸せだ」(七五三掛さん)と感謝の言葉を伝える姿も。ラストの挨拶は、1人1人、デビューツアーを実現できた思いをファンに伝えた7人。自分の言葉で心を込めて言葉を投げかける姿に会場も大感動。トップバッターは松田さん。「こうやって僕たちがステージに立ってパフォーマンスをして、それを受け取ってくれる皆がいて。コンサートを一緒にできて、一緒の時間を過ごせるのは、何より幸せなことだと思います。僕はコンサートが一番好きです。いろんなお仕事をさせていただく機会がありますけど、その中でもコンサートが好きです。ファンのかた会えるし、自分たちの本業でもあるし。その時しかできないこと、その時しか出せないエネルギーだったり。“その時”を感じている感じ?(笑)」。うまく伝えられず、もどかしそうな松田さんの“らしい言葉”に会場は笑顔に。続けて、「ホントに何より皆に感謝しています。今日来るにもたくさん準備してくれたと思うし。エネルギーや愛情、パワーを感じて。こっちももっともっとお返しをしなきゃって毎度毎度思います。ツアーは終わっちゃうけど、これからもTravis Japanと一緒にでっかいでっかい大きな夢を掴みに行きましょう」。松倉さんは会場に「楽しかったですか?」と聞いてから、「デビューコンサート、こうやってステージに立っていて、改めてジャニーズにいて良かったなと。ジャニーズで良かったなと。Travis Japanでよかったなと。Travis Japanでデビューできて本当に良かったなと感じながら、このステージに立っていました。ただただ、幸せです、今。入所してから13年経つんですけど、本当に長い道のりだったなと。そして、いろんなことがあって、くやしい思いもあったし、乗り越えた壁もあったけど。何より楽しくアイドルとしてステージに立ち続けていたら、ありがたいことにファンの皆さんが僕たちを好きになってくれて…。気づいたら、デビューコンサートのステージに立っていました。改めてこれからもファンの皆と大きい夢を1歩1歩、手をつなぎながら、掴んでいけたらと思います」。自分のジャニーズ人生を感慨深げに振り返ったのは川島さん。「僕はジャニーズ事務所でデビューした人間の中でいちばん最年長でデビューしました。27才と11か月…。いろんな人生の選択肢が他にももしかしたら、あったかもしれません。あの時、もしかしてあきらめていたら、あの時、くじけていたら、あの時、一度白に戻したらとか、いろいろ考えたことがあります。でも、この道を選んで良かったなと心から思っています。いろんな数多く分岐する世界線の中で、この道を、この一色を、選んで良かったなって思います。僕の好きな言葉のひとつにこんなものがあります。白って200色あんねんて(笑)。黒も300色くらいあるらしいですよ。200色ある中で僕はこの白を選んだんだな。今みんながつけているこの白。ありがとう。メンバーカラーの白、Travis Japanの川島如恵留としての白。この色を数多くの中から、たったひとつのこの色を選んで、この道を選んで生きてきて良かったなと思います。皆がTravis Japanをデビューコンサートに連れてきてくれました。本当にありがとう。今度はTravis Japanが皆をいろんなところに連れて行くから。また次のコンサートで今日よりもっと輝いている笑顔を見せてください。本当にTravis Japanは幸せをもらっています。僕たちはそれに全身全霊で応えていけるように皆の日常に届けてあげられるように頑張るから…。引き続き応援をよろしくお願いします」。博識な川島さんの豆知識を聞いて「いや~、黒って300色あるんですね。初めて知りました」という言葉から始めたのは、中村さん。「ふと思ったことなんですけど、俺たちは、ここにいる皆に出会えてとっても幸せです。もちろん今日来られなかったファンの皆もそうです。だって、皆のおかけで俺らは今ここに立てているし。いろんな困難も一緒に乗り越えてきたのかなと思います。たまには辛い時もあるし、あったけど、一緒に乗り越えられたことが幸せだし。これからもいろんな大変なことがあると思うけど、俺らならできるよねぇ? 俺らなら越えられるよねぇ?世界とれるよねぇ?マジで皆のことを大好きだし、これからも幸せにしたいと思っています。だから、俺たちはずっと努力します。自分たちの夢、皆との夢、叶えるためにずっと努力するので、大変なときはお互い支え合っていきましょう」。「皆の声聞かせてください。楽しかったですか?」と会場のファンを笑顔で見渡したのは、七五三掛さん。 「Travis Japan、これだけ言いたいなっていうことがあって、言ってもいい? Travis Japan、デビューして帰ってきました。(「お帰り~」というファンの声) ありがとう。本当に良かったなと思います。この7人でデビューできて。一緒に夢をつかみとることができて本当に良かったなと思います。本当にありがとうございます。皆さんのおかげです。このコンサートで新しくイヤモニを作ってもらったんですけど、“Shime of Travis Japan” って刻みました。“Travis Japan”のしめっていう意味で作りました。メンバーがいるから俺はこうやって楽しく踊ることができて、歌うことができて。ファンの皆さんがいるから俺は素の俺でいられるし。皆の前に立つことができるし、コンサートをすることができています。その意味を込めて、イヤモニに文字を刻みました。ずっとTravis Japanでいたい。ここまで来るのに本当にいろんなことがあって。悔しいこともたくさんありましたし、もちろん楽しいこともたくさんあって。皆と一緒にデビューという夢を掴めたのは幸せなことです。これからも俺らTravis Japanについてきてください」。吉澤さんは「今日は幸せな時間をありがとうございました。めちゃくちゃ幸せでした。皆は幸せでしたか?」と、何度も“幸せ”という言葉を繰り返す。「俺は周りの人、メンバーの人、家族、いろんな人が笑顔で、幸せでいられるのが夢であり、目標。辛い時もたくさんあるけど、ライブに来て楽しんでくれることで幸せと笑顔を増やすことが、こうやってアイドルをしている理由です。昔話を言うと僕には親友がいて、小、中学の時にケンカばかりしていて、俺は『やめろ、バカだな。もっと楽しく笑顔でいればいいじゃん』っていつも言ってたんです。周りを楽しませるためにアイドルをしています。Travis Japanのファン、皆さんを愛しています。自分のファン、担当の人だけじゃなくて、本当に一人ひとりが愛おしくてしょうがないです。一人ひとりにファンサービスできてないかもしれないですけど、やってるつもりです。皆、気づいています。僕たちのパフォーマンスを見たり、動画を見たりして、笑顔になっていただけたら、満足です。そして、これからもTravis Japanの笑顔を守り続けます」。挨拶のラストはリーダーの宮近さん。「僕たちの、皆様の、念願でもあったデビューを叶え、デビューツアーとしてこのステージに立たせていただいています。ありがとうございます。振り返ると大勢の前でこうやって話していることが有り得ないことだなと思います。宮近海斗はあまり強い人間ではなく、トラブルがあったら、できるだけ避けて、いなせるものならいなしたいタイプです。真っ向勝負という言葉が苦手かもしれません。…そうなんです、ちょっと避けてきたんですけど、でも、いま俺が知ってる中で最強のグループのリーダーをやってます。この世にひとつしかないこの肩書きを、この上ないものにするべく、そして、誰もが認める、うらやむ肩書きにするべく、強く生きたいと思っています。なので皆さん、俺たちの…そして、俺の強さでいてください」。ファン1人1人に伝えるように、感動的な熱いメッセージを送った7人に贈られたのは、鳴り止まない盛大な拍手。そして、「改めて、我々Travis Japanから伝えさせてください。せーの、ただいまー!!」と、声を揃える7人に「お帰りー!!」と、ありったけの声で叫ぶファン。そんな家族のような愛情たっぷりのやりとりの後、「いくぞー!!Travis Japan」と叫んで、この日何度目かのデビュー曲「JUST DANCE!」を。会場全員で“ピロピロブンブンダンス”で一体になり、高らかにジャンプする姿がハッピー感満点だ。ファンとTravis Japanが「ただいま」と「おかえり」の言葉を幾度と繰り返したこのツアー。待ってくれていたファンの皆に直接「ただいま」と言いたいという彼らの想いが実現したステージは、これまでコンサートの最後に歌われてきたファンとの絆曲「Together Now」でラストを飾った。“君とまた時間を重ねたい”と願うバラードソングを歌いながら、再びオープンリムジンに乗って、旅立つ7人。次の夢のSHOW TIMEに向かって出陣だ。日本のトップアイドルとして世界に羽ばたこうとする彼らの夢はたった今、始まったばかり。どんな時も彼らを支えてきたファンと一緒に、ここからまた大きなグループへ進化していくことを誓う選手宣誓のような輝かしいステージだった。information写真・邑田卓也 取材、文・福田恵子
2023年03月16日「関ジャニ∞ ドームLIVE 18祭」を福岡、愛知、東京、大阪の4都市で開催し、無事完走した関ジャニ∞。冬の祭りで暴れまくった東京ドームのラスト、2023年1月9日(月)17時公演のステージをレポート。関ジャニ∞の妹分、会えそうで会えないアイドル・キャンジャニ∞の活躍も見逃せない!?2023年幕開けを飾るのにふさわしい、笑い満載、ハッピーな祭りに!左から安田章大、村上信五、大倉忠義、横山裕、丸山隆平。2019年の「十五祭」以来、3年ぶりに開催したドームライブ。昨年の夏は、関ジャニ∞にとって初となった日産スタジアム公演、長居スタジアム公演に続き、今回は同じ「18祭」を掲げたステージだ。デビューして18年間走り続けてくることができた喜びの想いを込め、1曲目に歌ったのは、待ちわびた今日を歌う「歓喜の舞台」。幕開けを飾るのにぴったりな壮大なナンバーで祭りが始まる。「声を出せるライブへようこそ、騒ごうぜ!」と安田章大さんが叫ぶと喜びの声をあげるエイターたち。「ど~も!安田章大です。教えてくれる?好き~? 」と会場に聞くと響き渡る「好きー!」。大倉忠義さんは「みんなをメロメロにしてやっぜ」。村上信五さんは「調子はどうだ?東京ラスト。今日はここに集まった5万5千人、全員でみんな一緒にばかになろうぜ~!」。エイターのテンションをあおり、「無責任ヒーロー」「前向きスクリーム」と畳みかけるように歌う明るいお祭りソングを披露して、関ジャニ∞ワールド全開に!「アラフェス」をオマージュしたおなじみ「ハチフェス」では、横山裕さんのこだわりの演出が光るジャニーズメドレーをお届け。「みんな、人は“一番”に憧れる。この中で誰が一番か決めてもらおう」という丸山さんのセリフから始まったKing & Prince「ichiban」では、「俺が一番!」「俺の方が一番!」と歌い合い、誰が1番か争いが勃発…!?KinKi Kidsの「たよりにしてまっせ」では、間奏で「俺を頼りにしちゃってる?」「金は天下のまわりもの」など、絶妙に可笑しい合いの手が。ジャニーズソングに愛とリスペクトが感じられながらも笑いに特化した演出が連続する中、嵐の「Monster」ではかっこいい関ジャニ∞を見せつける圧巻の忠実再現パフォーマンスを披露した。この日のMCでは、横山さんのプライベートトークからスタート。「ライブ前にジムに行ってるで。2時間半くらい。ずっとベンチプレス!バイクを漕ぐので1時間半くらい。好きな動画を見たり、台詞を覚えたりしながら」という話から、「1時間半でどこまで行けるか」という話に。「20kmくらいやから飯田橋?」と、おとぼけ発言をする安田さんに「どこからや? やすって変やなぁ(笑)」と爆笑する大倉さん。村上さんがコンサート当日「午前0時の森」(日本テレビ系)で生放送があるため、「誰か来る?」と言い出したことから、「こんな公開オファーないから行っといで!!」と、この日の深夜に仕事がないメンバーに猛プッシュする横山さん。安田さんは「番組に相談もなく、そんなポップに出られるの?」と驚き、丸山隆平さんは「ライブを見に来てる友達のけんちゃんと約束がある…」と困りつつも、大倉さん、安田さん、丸山さんの3人が生放送出演をかけて、じゃんけんをする。しかし、急に村上さんが「やっぱ年明けて一発目やからごめんな!!」と断ったことから、横山さんは「お前なんやねん? 俺、そういう女子めっちゃ嫌い。好きにさせといて、結局ふるやつ。俺も仕事やなかったら行こうと思ったのに。くやしいわ~。(丸山さんの親友の)けんちゃんの気持ちもお前考えろ。けんちゃんに謝れ!!」と、すねまくる姿に会場が笑いに包まれる。関ジャニ∞ライブでおなじみのヒーロー・エイトレンジャーも久々に降臨。今回は「エイトレンジャー・センターは俺だ!俺だ!の巻」。「センター顔って言ったら俺やろ!貴族顔やろ!」と、堂々胸を張る大倉さんに横山さんは「センターはリーダー性」とキッパリ。丸山さんは「新しい時代のヒーロー欲しくない?面白いのがセンターにふさわしい」と、ふざけ倒す。安田さんは、「じゃん俺、先代と同じサイズ感!」、村上さんは「俺が立ってるところがセンターやって言ってるやろ」と、おのおのがセンターにふさわしいと内輪もめをしていると新・悪の組織アンビ団が登場。「BAD団(ジャニーズWESTの中間淳太さん&桐山照史さん)に代わって俺らが相手だ!」と、新たな宿敵が登場して、爆笑コントを大展開。続いてのコーナーは、関ジャニ∞の妹分“会えそうで会えないアイドル”キャンジャニ∞。昨年の12月、約7年ぶりに秋元康さん作詞の新曲「ないわぁ~フォーリンラブ」を発表した彼女たちが夏のスタジアムライブに続いて参戦し、楽曲を披露した。関ジャニ∞のメンバーの女性アイドルぶりは、チャーミングで完璧な身のこなし。しかし、自己紹介がぶっ飛びまくり。「好きな言葉は、やさしさと思いやりと還付金。村子です!」と個性的なキャラクターが勢ぞろいだ。横子が「昨日ちょっとお知らせさせていただいたんですけど…。私たち、anan出ます!!」と突然、告知をする場面も。すると、「表紙があの子よね、キンプリの永瀬くんよね、確か。彼、まぁまぁねっ(笑)」とメンバー一同、女子トークで大盛り上がり。「関係者の皆さんが来ていらっしゃるから、ここで言っておきます。私たち次から表紙しか出ません!!」と横子。村子も「さぁ、写真を出すのはどこの出版社かしら?楽しみ」とノリノリだ。テンポ感も絶妙なやりとりは、無限に見ていたいほど面白い。ラストスパートは「ズッコケ男道」をバンド曲で届け、「勝手に仕上がれ」ではコール&レスポンスで盛り上がる。会場が一体になった最後の挨拶では、ペンライトの色が青一色に染まると、最初に安田さんが口を開いた。「『KANJANI’Re:LIVE 8BEAT』で“関ジャニ∞で良かった”って言葉がふと降りてきて、伝えたときに自分の想いがひとつ見つかった気がしました。あのときは、関ジャニ∞で音楽を届けられることが幸せで“関ジャニ∞で良かったな”って思ったけど、それはみんなが僕たちのことを大切にしてくれているから、“関ジャニ∞で良かった”って言葉が出たんやなって。ありがとう。これからも仲良くしてな」と優しい笑顔で微笑む。そして、マイクを使わず、地声で「最高~!!」。横山さんは「ライブをやっている時がいちばんいいなって改めて思います。それは皆さんのおかげです。ライブをやると楽しいし、すげー幸せです。東京ドームで2023年、関ジャニ∞すげーいいスタートを切れたと思っています。今年もなんか楽しいことをいっぱいしたいと思いますので、皆さん、俺たちについて来てください」と、生き生きした表情に。前日の東京ドームを振り返りながら語り始めた丸山さんは「昨日ちょっと同じ場面のときに泣きそうになってしまいまして…昨日の僕は、全部受け止めきれるほどの器がなかった。でも、今日は皆の声を聴いても、全身全霊で受け止めて返しますから。試していいですか? えー、皆さんの思いを口に出して、ひとこと叫んでもらっていいですか? 行くよ。3、2、1」とカウントすると、それぞれの熱い想いをありったけの声で叫ぶ会場。「全部聞こえました。全部受け止めました!今日ここでもらった皆の言葉、ここから先、絶対に返していきます。変わらず、関ジャニ∞を包み込んで愛してやってください」。いつになく真剣な表情の村上さんは、「長くやってきますとね。こうやってステージに立っている人にしか分からない、といえば語弊があるかもしれないですけど。言葉にできない思いというのが、すごく膨らんできまして。グループにいないと分からない、このグループだけの思いや気持ちというのは、もう18年やらしてもらってきて、改めて噛みしめさせてもらっています。十分に幸せな人生を歩ませてもらっている中で、これから皆さんの豊かな人生のひとつにぜひ関ジャニ∞を使っていただければ、幸いです。最後にひとこと…けんちゃんごめんなさい! 」。最後に丸山さんの友達に謝罪をするというオチで落とし、会場はドッカン大爆笑。しんみり語ったかと思いきや、最後に笑わせるトーク力に脱帽だ。笑いに包まれる中、大倉さんが話し始めると、また会場は静かに耳を傾ける。「ステージに立てていること、そして、グループが当たり前じゃなく続いていっていることに本当に感謝。奇跡のようだなと思っています。こんだけやっていると、その当時には分かってなかった曲の歌詞が染みてくるんですよねぇ。その時はね、皆に向けて、“気張ってこーぜ!”って言ってたのが、自分たちに言ってるように聞こえるようになったし。いろんな曲が、いろんな思いで愛せるようになったと思います」と、関ジャニ∞の楽曲への愛情も深まったことを語る。最後は15周年のコンサートでも歌った「ひとつのうた」を。愛しき言葉とメロディーを感謝の想いを込めて歌う曲で、「lalalalala…」というフレーズでは、会場が優しさに溢れたハミングで心ひとつに。いつまでも愛するファンと泣いて、笑って、共に歩んでいきたい――。まるで関ジャニ∞からのファンの皆へのありがとうのメッセージの曲に聴こえてくる。歌い終わると「みんなありがとう」と、横山さんが幸せそうな表情でお礼を伝える。18歳を迎えた関ジャニ∞は、東京ドームがよく似合う。大きな会場で歌い続けてきても、1人1人に思いを届けるように丁寧に、最後に感謝の想いを届けるのが恒例儀式。バックについてくれたLilかんさいやAmBitiousらはもちろん「皆さんの見えるところ見えないところにいる俺たちの大事なスタッフに拍手を」「今日もちっちゃいカラダで大きな声を出してくれた子どもエイターに」「そのお子さんを連れて来てくれたお父さんお母さんエイターに」「そして、今日、“そんな言うならついてくわ~”って連れて来られた人!」「初めて見たけど、“まあまぁこいつらやるな”っていう人!」と、村上さんの呼びかけでさまざまな世代や観客に贈られる拍手。この日いちばんの大歓声を聞かせてくれたのは、男エイター。会場が割れんばかりの雄叫びに「かっこいいぞ~!また来いよー!」と満面の笑みを覗かせる村上さん。そして、「元気なおじさんに拍手を」「陽気なおじさんに拍手を」と続く光景に、ジャニーズのコンサートでいちばん男性ファンが多いグループであることを改めて再確認。「素晴らしい5万5千人を集めてくださった東京ドームにも」と会場にも拍手を贈る手厚さ。「そして、いちばん大きな拍手を!俺たち関ジャニ∞の大事な、大事な、大事な、大事な、エイターのみんなに大きな拍手を」で皆に改めて拍手。鳴りやまない手拍子の音には、愛が溢れていた。さらに横山さんが「東京ラストです。本気で僕たちに声をください。そして愛をください。そして、俺たちが最高で、最強の~!!」のフリの後、全員で叫ぶ「関ジャニ∞!」は最強にパワフル。メンバーそれぞれが「幸せ」「感謝」という言葉を口にしていたが、そんな想いを感じながら歩めているデビュー18周年。関ジャニ∞が変わらず笑いとハッピーを届け、素晴らしいエンターテイナーであり続けてくれる奇跡に感謝したい。写真・くさかべまき 取材、文・福田恵子
2023年01月19日INIがデビュー後初のアリーナツアー「2022 INI 1ST ARENA LIVE TOUR [BREAK THE CODE]」を無事完走。東京、愛知、大阪、福岡をめぐる全4都市、追加公演も含めて全13公演を、誰ひとり欠けることなく駆け抜けた。ライブ序盤から盛り上がりは最高潮!左から、池崎理人、許豊凡、西洸人、松田迅、藤牧京介、木村柾哉、佐野雄大、尾崎匠海、後藤威尊、高塚大夢、田島将吾2022年12月17日、愛知・AICHI SKY EXPO ホールAにてスタートしたアリーナツアー最終日は、急遽追加された日本武道館での公演。ロケットが飛び立つがごとく、スクリーンが火花を散らしながら上にあがると、そこには全身黒い衣装をまとった11人の姿が。デビュー曲「Rocketeer」がスタートすると、激しい振り付けの合間に、思わず笑みがこぼれてしまうメンバーの表情を見つけることができた。この場に立てたうれしさと喜びが、ダンスする全身から、顔の表情から伺い知れて、見ているこちらも思わずグッと引き込まれていく。「Put your hands up (手を上げて)武道館!」という田島将吾のシャウトで始まった「Cardio」、燃え盛る炎をバッグに熱気ムンムンで見せた「BOMBARDA」まで一気に加速し、会場のボルテージを上げていく。「武道館―!盛り上がってますか!?」と木村柾哉が大きな声で問いかけると、武道館の客席からは大きな拍手が沸き起こる。「最終日の最終公演、みなさん盛り上がる準備はできてますか?最高に盛り上がっていきましょう!」と池崎理人が客席を煽ると、尾崎匠海は「これで本当に最後なんですけど、みなさんと一緒に僕たちもライブを作り上げていきたいと思っています。みなさん一つになって、今日はとことん楽しんでいきましょう!」と全員の気持ちをひとつにする。高塚大夢は「あらかじめ言っておきますけど、この2時間半、泣く時間じゃないですからね」と会場のMINI(INIのファン)とメンバーにも念押し。「楽しんで笑って帰れる2時間半にしましょう!」と気合を入れた。ラストは田島将吾が会場の全員に手を挙げるよう声かけ。「3階、手を挙げてください!」と呼びかけるも、武道館には3階席がないため、客席には“3回”手を上げ下げする人が続出。メンバーのツッコミを受けつつも、最後には会場全員の手を挙げることに成功した。気持ちをあらたにメンバー一同、「あけましておめでとうございます、今年もよろしくお願いします!」と新年の挨拶をすると、メンバー唯一うさぎ年生まれの藤牧京介がINIの今年の抱負を語ることに。その合間に高塚大夢がタオルでうさ耳を作り、あまりのかわいさに会場は大盛りあがり。松田迅もうさ耳を作って藤牧の頭に載せようとしたが、「おれはいいよ」と断った藤牧の後ろでひそかに木村が手でうさ耳を作っていた。ちなみに抱負は「もっとたくさんのMINIのみんなに会うこと」だった。「僕たちにとっても思い出深い曲」と佐野雄大が告げて始まったのは、オーディション課題曲だった「RUNWAY」と「ONE」。今、この曲をINIがパフォーマンスすることで、あらためて彼らの成長を感じることができた。そんな2曲に続いて、VCRを挟んでの「Do What You Like」「KILLING PART」「AMAZE ME」はゴリゴリに踊れるだけではない、INIのかわいさを惜しみなく打ち出していく。「KILLING PART」は曲の合間に木村と佐野が手をつないだり、ステージを自由に行き交いながら、ファンとのコミュニケーションも楽しんだ。「AMAZE ME」では松田からねだって佐野にお姫さま抱っこをしてもらっていたが、曲の終わり頃には「すごい角度!」とメンバーも驚愕する抱っこの仕方になっていたのはご愛嬌。曲の合間に佐野と許豊凡の振りをメンバーが真似るパートがあったのだが、佐野は「うさぎ年なのでうさぎジャンプを」、許は「飛んでデカイハートを作りました」。先のVCRで木村が見せた「ぶりっ子」(藤牧談)、「おたがいの気持ちを確かめ合おう」というセリフをいかにかわいく言うか選手権が突如開催されることになり、まずはお手本として木村が披露。続いて池崎は大きな目をさらに見開いて、藤牧から「最下位です」の烙印を押されていた。そんな藤牧もやってみせ、「期待していたのとちょっと違う」と木村からツッコミが。最後は“キラキラアイドル”尾崎がザ・王道のかわいさを発揮し、文句なしに優勝した。「いつも僕たちを照らしてくれてありがとう」という言葉で始まった「Brighter」と「STRIDE」に続いてはユニットステージに。木村、後藤威尊、松田の3人がシャープなダンスで魅せた「DANCE #1」、オーディションから見てきた人にはおなじみ池崎、田島、西洸人のトリオによる「How are you」はメロディアスラップが耳に心地よく、尾崎、佐野、許、高塚、藤牧は5人5様の異なる歌声が重なり合って美しいハーモニーを織りなす「Mirror」を披露。全員が一定以上のレベルに達しているINIだが、中でも得意な分野に特化したユニットステージでは彼らの個々人の魅力と才能がより際立って感じられた。「またツアーをやることがあったら、また違うユニットでステージができたら」と尾崎も言っていたように、早くも別のユニットが楽しみにもなった。「つらいことがあった時、立ち向かうことも大切だけど、逃げるという選択肢も僕は間違いじゃないと思う。みなさんの逃げる先、癒やしの場所に僕たちがなれるように願っています」という池崎の言葉で始まった「Runaway」は、追加公演のためだけに準備されたステージ。11人が歌う後ろには、公式サイトで募ったMINIからの「INIに愛を伝える“11文字”」が映し出されていた。この曲の作詞にはメンバーの田島が参加。「ラップパートを作詞しました。意識したのは、僕たちの等身大の想いを歌詞にできればと思って作詞しました」と、リリックに込めた想いを明かした。タイトルツアーでもある作戦名「BREAK THE CODE」に挑み、パスワードを探す映画のように壮大なVCRの後には、「Password」、「CALL119」、「Shooting Star」と激しい楽曲を続けざまにパフォーマンス。ライブも終盤にさしかかったにも関わらず、まるで今ライブが始まったかのようなキレのあるダンスは、彼らのパフォーマンスにかけるはかりしれない情熱の表れ。どの瞬間も手を抜いてたまるかという意地すら感じさせた。ライブもいよいよ終盤へ。「Dramatic」、「BAD BOYZ」に続き、西の「今までやった曲、もうこのツアーで踊らないんだぜ。だから1つひとつ大事に、出し切って!」という言葉で気合をあらたにして、本編最後の「SPECTRA」へ。「声は出せないけど、持ってるもの全部振って!」という言葉通り、メンバーの気迫あふれるダンスに負けないくらい、会場のペンライトを振る腕にも気合がこもっていた。感謝の気持ちと涙があふれたアンコールアンコール1曲目はオーディションのテーマ曲「Let Me Fly〜その未来へ〜」。彼らにとってはじまりの曲を踊りながら、楽しそうにメンバーで目を合わせていたのが印象的。曲の終わりには木村が目をぎゅっとつぶったいい笑顔を見せて、エンディング妖精を飾った。この日の最後の1曲を残して、メンバーがツアーの感想と今の想いを語る時間が設けられた。冒頭のMCで高塚が「泣く時間じゃないですからね」と言っていたにも関わらず、ここではこらえきれず涙をこぼすメンバーが続出。佐野は「Let Me Fly〜その未来へ〜」を初めて踊った2年前を思い出しながら、この2年で出会ったMINIとメンバーについて言及。「メンバーがいいやつすぎて、ほんまに毎日めちゃくちゃ幸せ!」と泣きながら感謝の言葉を伝えると、両隣にいた後藤と池崎の手を握り、それを見た他のメンバーも全員隣のメンバーの手を取りあって、気づけば全員が手をつないでいた。松田はツアーを振り返って「本当にあっという間だったなって」と語りだし、あらためて武道館に立った喜びを表現。そして今日まで支えてくれた両親に「自慢の息子やろ!」と叫び、涙をこぼしながら笑顔を見せた。木村は長い長いお辞儀の後で、MINIをはじめスタッフへの感謝の言葉を口にしつつ、「INIは老若男女関係なく愛されるグループになると信じて、またMINIのみなさんに会える日を楽しみにまたがんばります」と涙をこらえながら宣言した。「みんな覚悟してINIやってます」と力強く言い放った西は、最初の頃はINIと引き換えにかつての仲間を失ってしまったという喪失感があったことを告白。「でも全然そうじゃなかった。みんな今でも応援してくれて、ツアーにも来てくれて、めっちゃ楽しかったってみかん食いながらずっと言ってて」と、自分の周りにたくさんの人がいることをあらためて感じたそう。「それだけ覚悟を決めてやってるし、本気だし、おれらグローバル・ボーイズグループって言ってるけど、まだまだこれからだって思ってるし。それくらい本気で世界に行きたいです」と、目線はずっとその先にあることを伺わせた。そして最後は「We Are」で、年をまたいで行われたINIの初アリーナツアーは閉幕。ステージの右端から左端までくまなく歩き回り、会場にいる1人ひとりと目を合わせるかのように手を振り続けた。客席を見ながら再び号泣する佐野を左右から支えるように尾崎と後藤が寄り添い、「ありがとう」「MINI大好きだよ」と惜しみなく気持ちを言葉にするINIの姿が印象的だった。そして早くもこの『2022 INI 1ST ARENA LIVE TOUR [BREAK THE CODE]』のBlu-ray &DVDの発売が決定!アリーナツアーに参加した人はもちろん、参加できなかった人も、次のツアーまで感動のステージを目に焼き付けよう。©LAPONE EntertainmentInformation「2022 INI 1ST ARENA LIVE TOUR [BRAKE THE CODE]」2023年4月19日発売初回生産限定盤(数量限定)Blu-ray ¥6050 /DVD¥5500通常盤 Blu-ray¥4950/DVD¥4400FC限定盤 Blu-ray¥7150/DVD¥66002022年12月25日(日) 東京・有明アリーナ公演を収録。 1ST ALBUM『Awakening』収録曲を中心に、初披露曲やユニットによるパフォーマンスなど、全22曲が楽しめる!※予約受付開始については後日発表予定。取材、文・尹秀姫
2023年01月11日待望の3rdアルバム『声』を引っ提げ、全国6か所26公演をまわるアリーナツアーを絶賛開催中のSixTONES。2023年の幕開けを飾ったツアー初日の1月4日公演では、グループ初の2大ドーム公演の開催を発表!ファンと彼らの嬉しい声が会場に満ち溢れたステージの模様をお届けします。初の2大ドームツアー発表!SixTONESにとって2023年は勝負の年と宣言ツアータイトルは「慣声の法則」。SixTONESのエネルギー源であるファンの“歓声”で未来に突き進んでいくという想いが込められたコンサートは、1月4日に発売された3rdアルバム『声』の楽曲をメインに披露したステージだ。歓声の消えた時代だからこそ、いつの日かまた熱い声を聴きたい、自分たちの声を届けたい――。そんな願いが詰まったSixTONESの『声』は、音楽ファンからも高い評価を獲得した2ndアルバム『CITY』の反響を上回るものに。常に最高を更新していくのがSixTONES。彼らが新たな年に見据える未来とは? その答えはもちろんステージに!6人の“声”が合わさると化学反応を巻き起こすことを証明したOverture。ポップなパッチワークがちりばめられるなど、6人6様のカラフルな衣装に身を包み、サングラスをして登場したSixTONES。吹きあがるスモークの中、美しいハーモニーを会場に響き渡らせる。バラバラの個性を持つ6人だが、愛する音楽でつながる彼らの歌声のグルーヴ感は最強。目の前のファンに届けようとするその声に共鳴するかのように声をあげる観客たち。これまで声に出して伝えることができなかった熱い想いを彼らにぶつけ、解放していく。オープニングから疾走感あるナンバーでステージの熱は加速。ジェシーさんが「Hey、Hey! ジェシーのSixTONESです。…逆だねっ!!」と昨年もやったおなじみの挨拶で笑わせると、「Hey、Hey! その調子で盛り上がっていこうぜ」と観客をあおる京本大我さん。松村北斗さんは「いらっしゃいませ~! 上のほうもいらっしゃいませ。下のほうもいらっしゃいませ。横浜いらっしゃいませ」と”いらっしゃいませ”のオンパレードでファンを出迎える。森本慎太郎さんは「謹賀新年~!! 皆さんの声、気持ち、表情…届いています」、髙地優吾さんは「新年明けましておめでとうございます。横浜アリーナ、最高に声を出して盛り上がっていきましょう。よろしくお願いします」と丁寧に新年の挨拶を。最後に挨拶したのは、田中樹さん。「お前らの声聞くの、久しぶりじゃね? うん、久しぶりだよね。みんな、心の声とか、溜まってると思うけど、みんなのいろんな声を今日全部、俺らが聞いてやるから。ここで出し切って帰ってね」と男気溢れる”らしい”言葉を観客に投げかける。今回のセットには新機構“フェS(フェイス)”がお目見え。田中さんが昨年の機構を振り返り、「(昨年のコンサートの機構は)S字のやつでSカレーターにしたからね。『あの顔、何にする?』って言われて、フェS。“フェイス”って呼んでほしい」と解説。ジェシーが「“マジ”と書いて“本気”ってことだね(笑)」とお得意のボケでいたずらっ子の顔になると、「逆だね!!」と、拾う髙地さん。ムンクの叫びのような6つの岩の顔が並ぶこのフェSは、40個くらいの候補がある中からそれぞれが選んで絞られた6つになったそう。「お客さんは気づいてないかもしれないけど、顔が全部違う」(京本さん)というので、これからライブ参戦される方は要チェック。口をあんぐり開けてみんなの話を聞く森本さんに、京本さんが「慎太郎、フェSと同じ顔になっちゃってるよ!!」と絶妙な突っ込みを入れる場面も。ユニット曲は森本さんと田中さん、ジェシーさんと松村さん、京本さんと髙地さんという組み合わせで互いの声の魅力を引き出す。グリーンとブルーのペンライトの光が揺れる中、歌った森本さんと田中さんのユニット曲は、妖艶さも兼ね備えたノリの良いパーティソングで普段はヤンチャで自由奔放なふたりの色気を感じられる声が印象的。ジェシーさんと松村さんの声が合わさるとドラマティックでエモーショナル。ジャニーズJr.時代にジェシーさんと松村さんがKinKi Kidsの楽曲を歌っていたあの頃を彷彿とさせるラブソングで、愛を歌う切ないハーモニーが絶妙だ。お互いが「じつは声が似ている」と認め合う京本さんと髙地さんのふたりは、90年代の渋谷系ポップソングを明るく甘い声で歌いあげる。とにかく歌うことが大好きで多彩な音楽センスを持つ彼らだからこそ、楽曲ごとに雰囲気たっぷりに自分たちの声の可能性を広げていく。「盛り上がっていますか?」で始まったMCタイムは、声が出せる久々のコンサートということで、ファンの皆さんが最初から「キャー!!」なのか「イエーイ!!」なのか、どんな声を出せたのか確認するメンバーたち。ファンの声が返ってくる喜びを噛みしめ、「久しぶりのズドンズドン、気持ち良かったよー!!」とジェシーさんは上機嫌。「今までサイレントズドンだったからね(笑)」と田中さんが言えば、「笑い声が聞けるのって嬉しいよね。今まで拍手だったもんね」と、しみじみ言う髙地さん。ファンの声が大きければ大きいほど、リアクションが大きければ大きいほど、テンションが上がるのがSixTONESだ。それが慣声の法則!新年から愛あるメンバーイジリもサクレツ。ライブ仕様にパーマヘアに髪型を変えた髙地さんに森本さんが「髙地ってシャワーを浴びたら、髪の毛伸びるの?」。「伸びるわけねーだろ。乾麺じゃねぇつーの!!」と反撃する髙地さんに「じゃあ、3分経ったら、食べ頃です(笑)」と、ボケる田中さん。京本さんはマイクを口元に当ててみんなの話をニコニコ聞き役に回っていると……。「『バリューの真実』では毎週カンペ出されるもんな。“大我しゃべって”って」とレギュラー番組でも無口だと田中さんに暴露され、「ラジオでは面白いよね?」とジェシーさんがフォローを入れる一コマも。「そういえば、新年の挨拶してないよね?」という松村さんの声で、恒例のリーダーじゃんけんで今年のリーダーに就任した森本さんが新年の挨拶を。「えー、皆さん。2023年のリーダー森本です!SixTONESを代表して、ここで新年の挨拶をさせていただこうと思います。拝啓1月4日、18時公演お越しの皆様、新年あけましておめでとうございます。私たちSixTONES、今年も頑張っていきたいと思いますので、よろしくお願いします」と、無事にリーダーとしての初仕事を終えた森本さんはちょっぴりドヤ顔に!?そして、この日いちばんのビッグニュースを発表したのは、田中さん。「みんなのおかげでね、慣声の法則、追加公演が決まりまして……。場所で言うと2か所かな?」。すかさず、「恵比寿と渋谷?」とジェシーさんがボケる中、「京セラドーム、東京ドームの3日間決まりました~!!」とSixTONES初の2大ドーム公演発表を。「みんなのおかげ。ここにいない人の力もあって叶ったこと。ありがとうございます」と感謝の思いを口にするメンバーたち。「このアリーナツアーをドームに向けてしっかり成功させて。どんどん大きくなって、気づいたらね、もっと大きいところに進化していけるよう頑張ります」(田中さん)と、さらなる高みを目指すことを宣言!ファンの“歌声”が愛情たっぷりに会場に響きわたったのは、「この星のHIKARI」。この曲はジャニーズJr.時代からコンサートで歌ってきたファンと彼らの思い入れの深い1曲。Jr.時代、デビューが叶うことも、ドームでコンサートができることも想像できなかった時代からファンとみんなで一緒に歌うパートがあり、今回もそのフレーズを一緒に声を出して歌った。会場にマイクを向けるメンバーの姿と、あの頃の姿が交差する瞬間――。ファンとSixTONESの忘れられない思い出がまたひとつ増えていく。この日、「それこそ俺らね、今年は勝負の年なんで。マジ勝負を仕掛けるつもりなので、一緒に盛り上げてもらえたら!!」とファンを見渡しながら熱のこもった言葉を放っていたのは田中さん。2023年を勝負の年と目標を掲げた6人の勢いは止まらない。「またみんなで会おう。東京ドームで会おう、京セラドームで会おう!!」。さらには森本さんが「最後は樹んちで会おう(笑)」。そんなふうにおふざけも止まらない彼らだが、決めるところは、決めるのがSixTONES。ラストはいつもの合言葉で「皆さん、拳を上げて! せーの、ズドン!!」。松村さんが「武装をしないとSixTONESの曲は歌えない」とたびたび発言しているが、SixTONESのコンサートは、自由なノリで観客を盛り上げながらも、攻めの姿勢で畳みかけていくのが武器のひとつ。挑戦的な楽曲とパフォーマンスでステージを仕掛けていく彼らが、次はどんな見たこともない景色を見せてくれるのか。そして、どんな声を届けてくれるのか。SixTONESが生み出すステージは、王道アイドルの境界線を飛び越え、新時代の新たなスタイルを確立する可能性と見る者を熱狂させるパワーに溢れている。写真・くさかべまき 取材、文・福田恵子
2023年01月09日2022年11月14日にデビュー15周年を迎えたHey! Say! JUMPが『Hey! Say! JUMP 15 th Anniversary LIVE TOUR 2022-2023』を開催。全国4都市10公演で46万人動員のドームツアーから東京ドームで元旦に行われた華やかなステージの様子をご報告します。歓声で沸いた、スペシャルなドームの様子デビューから15周年を迎えたHey! Say! JUMP。2022年のアリーナツアーでは参加が叶わなかった八乙女光さんが活動に復帰して、待望の8人でメモリアルイヤーを祝えるドームツアー。会場は、「JUMP」コールと色とりどりのペンライトの光を放ち、彼らを出迎える準備万全だ。!!!!!!!!!…と、まるで鼓動のようにセットの感嘆符のマークが踊り始めた瞬間、豪華絢爛な純白衣装に身を包み、ゴンドラで登場した8人。1曲目を飾ったのは、誰にも止められない心のときめきを歌う「ファンファーレ!」から。2023年の幕開け、そして、15周年を祝うステージは、華やかで盛大!山田涼介さんが「騒げ、ドーム!!」と叫ぶと、声出しOKになって、久しぶりに聞くファンの悲鳴が会場に巻き起こる。楽曲の間奏で有岡大貴さんが「あけおめ、あけおめぇ~!!」、髙木雄也さんが「皆、会いに来てくれて、ありがとう。今年、最初のデートを楽しみましょう」、知念侑李さんが「新年だ新年だ」とコールするなど、お正月を感じられる挨拶でハッピー感は満点に。山田さんが考案したオープニングブロックでは、 高さ13m×横22mにもおよぶ巨大なLEDが。そこに投影されたのは、バーチャルJr.マンション。バーチャルの世界の中でジャニーズJr.たちがダイナミックにステージを盛り上げる。デビューからスーパーアイドルとして、ジャニーズイズムを体現してきたHey! Say! JUMPが生み出すステージは、夢の国のテーマパークのようなときめきに溢れる楽しい空間――。それは15年経っても変わることはない王道のTHE・ジャニーズワールド。この日、山田さんが放っていた「まばたきなんて、させないよ」という決めセリフのように1秒1分飽きさせない、盛りだくさんな怒涛のセットリストが彼らのコンサートの魅力だ。Hey! Say! JUMPの代表曲のひとつである「Come On A My House」では、たくさんのフレッシュJr.が参加。山田さんがちびっこJr.の頭を撫でながら歌う姿も。伊野尾慧さんが「侑李(ゆうり)のおうちに行きたいか~?」と会場に呼びかけると、知念さんの「Come On A My House」という決めセリフをちびっこの“ゆうりくん”に奪われてしまう。すると怒った知念さんが「明けまして…『Get Out Oh My House!!』」と、ちびっこJr.の“ゆうりくん”を本気で追いかけまわす。そんな無邪気な姿に会場はほっこり!?「あらためまして……、明けましておめでとうございま~す!!」という声から始まったMC。薮宏太さんが「昨日、カウントダウンコンサート、見てくれた人?」と切り出したことから、31日に行われた「ジャニーズカウントダウンコンサート」の話に。「タイミング、間違ったよね?」(有岡さん)と、番組のトップバッターで「ファンファーレ!」を歌った山田さんがタイミングを誤ったことを暴露。渋い顔をして認める山田さんに中島裕翔さんが「大丈夫、大丈夫。俺なんて、去年の始まり、すごくミスしているから(笑)」と優しくフォローしつつ、Kis-My-Ft2の「SHE! HER! HER!」をの振付を再現。立ち位置を間違えて、踊りながら移動したことを告白する。「めっちゃかっこつけてたのよ。“忘れられないよ”って(決め台詞を)言ったら、井ノ原(快彦)さんと(国分)太一くんのアップだったの。ハッ!!って気づいたけど、もう1回言ったよ。スン、スンって(笑)」と、その時のスンとして表情をして笑わせる山田さんに会場は爆笑。お正月っぽいエピソードも満載で中島さんが年越し蕎麦を2度食べた話や髙木さんが「ジャニーズカウントダウンコンサート」の楽屋裏で過去のカウントダウンコンサートの映像を見てモチベーションを高めていた話のほか、恒例で用意してもらう焼肉弁当の話で盛り上がる場面も。「赤身になったんです。赤身と牛タンが選べるようになっていて。今まではカルビだった。本番前だから胃もたれしないようにって赤身になったのかなと思ったら。他の楽屋を見に行ったら、若い子たちはカルビでHey! Say! JUMPから上は皆赤身だった(笑)」(有岡さん)。 「カルビいけるよ、なめんな!!」と絶叫する山田さんたち。と言いつつも、赤身が人気だった様子。他にも有岡さんと知念さんが映画を見に行った時の話で、八乙女さんが「初デートの話!?」と驚くほどのふたりの仲良しぶりが語られたり、薮さんが「15周年を皆さんにすごく応援していただいたので、23年は恩返しの年にしたい」と感謝の思いを語ったり。平和な爆笑トークに会場は笑顔の花が咲く。15年の歴史を感じられたのは、山田さん、知念さん、中島さんによるHey! Say! 7と有岡さん、髙木さん、伊野尾さん、八乙女さん、薮さんによるHey! Say! BESTの2組に分かれてあの頃の面影と重ねてしまう懐かしの楽曲を披露。そして、15周年のお祝いを盛り上げる盛大な花火が打ち上がったのは、「サンダーソニア」。最新アルバム「FILMUSIC!」に収録のロックバンドsumikaの片岡健太さんが作詞作曲を手掛けた曲。「僕らは二度と離れない一つも枯らさない」と歌う曲で、8人がこれからも約束の花を咲かせていくと誓う。シアターに映し出された映像の巨大花火と共にドーム内に華々しく打ち上がり、お祭りムードは最高潮に――! 「これまでついて来てくれて本当にありがとう。これからもこの8人と皆でまた見たことのない景色を見に行きましょう」(中島)。さらには15周年スペシャルメドレーでは、Hey! Say! JUMPの大人気曲が勢ぞろい。八乙女さんがラップ詞を作詞した壮大な愛を歌う曲では、「愛のありかを知ってるよね?」(八乙女さん)と叫んでから歌い、会場をキュンとさせる曲では伊野尾さんが「お前ら恋をしてるか?」と、アドリブのキラーワードをつぶやく。彼らの15年間が詰まったメドレーは全10曲、ノンストップでラストスパートを盛り上げた。メンバー全員で肩を組んで歌った「Ultra Music Power」の後にスクリーンに映し出されたのは、2007年のデビュー会見時に“平成”と書いた掛け軸を持ったメンバーたちの初々しい姿。目まぐるしく移り変わり続けるエンターテインメントの世界で15年間、歩みを止めることなく夢と希望を届けてきた彼ら。「新年一発目、こうして皆さんと素敵な時間を過ごせることは、本当に夢のようですけど。毎年ね、こうやってやらしてもらっていますけど、最高なスタートに恵まれているなと思います。そして、ステージに立つたびに皆の顔を見て思うのは、『ああ、僕たちHey! Say! JUMPは大丈夫なんだな』と、いつも思います。だからね、これからもコンサートで素敵な笑顔を僕たちに見せて下さい」(薮さん)と最後の挨拶で、ついて来てくれるファンに感謝の思いを。変わり続ける時代の中で、変わらないHey! Say! JUMPを届けてくれる……そのプロフェッショナルなアイドル力で、15周年からこの先もジャニーズのエンターテインメントを守り続けていく。InformationHey! Say! JUMP公式サイトはこちら写真・小池理恵、取材、文・福田恵子
2023年01月08日デビューから現在までに東京ドームでコンサートを開催した公演数は64公演、総動員数は、352万3,000人にもなるというKinKi Kids。聖なるクリスマスの日、2022年12月25日に東京ドームで行われた『KinKi Kids Concert 2022-2023 24451 ~The Story of Us~』の模様をお届けします。同じ時代を生きる目の前のファンと出会えた奇跡を感謝するコンサートに2022年7月21日にCDデビュー25周年を迎えたKinKi Kids。お祝いムードだったこの1年を締めくくるラストステージを行ったのは、12月25日のクリスマスの東京ドーム。コロナ禍になってから久しぶりに行動規制のないクリスマスということで街がイルミネーションで色づくなか、会場は堂本光一さんのイメージカラーである赤と堂本剛さんのイメージカラーである青色のペンライトの2色の美しい光に包まれ、幻想的な空間に――。KinKi Kidsを意味するふたつの“K”の巨大アルファベットが開くと、眩いスポットライトに照らされながら現れた光一さんと剛さん。1曲目は、来年1月18日にリリースされるCDデビュー25周年イヤー第三弾シングル「The Story of Us」から。ピアノの旋律が美しく音色を奏で、オーケストラが厳かな雰囲気で盛り上げるなか、ふたりの伸びやかなハーモニーが会場いっぱいに響き渡る。今この時代を共に闘い、共に新しいストーリーを描いていこう……というメッセージが込められたバラードソングは、KinKi Kidsの真骨頂ともいうべき壮大なナンバー。スクリーンには地球の映像が映し出されている。“新しい1ページを歩こう”と誓いの歌で聖なるクリスマスの幕開け。ドラマティックな「硝子の少年」のイントロが流れると、剛さんが「メリークリスマス! 今日は皆さんと楽しいクリスマスにしようと思っております」、光一さんは、「皆さんメリークリスマスです。今日という大事な日を僕たちのために使ってくれてありがとうございます。素敵なクリスマス共に過ごしましょう」と、しっとり挨拶。赤と青のペンライトの光がより一層、激しく揺れるなか、時おり目を閉じながら、情熱的に歌うふたりの歌声に酔いしれる。KinKi Kidsのライブといえば、光一さんと剛さんの絶妙な掛け合いで繰り広げるロングタイムのMCが楽しみのひとつ。楽曲のブロックごとにMCを挟むスタイルで届けた今回のトークは、光一さんの「こんなに大事な日にね、我々のライブに使って頂いて本当にありがとうございます。街はイルミネーションがキレイですけど…」とクリスマスに集ってくれたファンへのお礼の言葉からスタート。剛さんが「それこそ2年前くらいに比べたら、街の彩がいいですね」と、しみじみ語ると、「今日はファンの皆さんのペンライトというイルミネーションが僕の目に焼き付いています」と、低音の渋すぎる声で、まるで台詞のように言う光一さん。すかさず、剛さんが「嘘ついている?(笑)」と突っ込みを入れ、漫才コンビのよう。ふざけていたかと思えば、光一さんが「コロナ禍になって2、3年。その時代にあった見方を皆さんがしてくれて。コンサートの雰囲気を皆さんが作ってくれてありがとう」と、改めて感謝の思いを口に。盛り上がったのは、“緊急事態”だったと振り返る、この日のオープニングの照明の話。「昨日は、ボヤーンと明るくて全然問題なかったけど…」(剛さん)「今日はド暗転だったんです。歌詞が『ヤベー!!』ってなって(笑)」(光一さん)。なんと1曲目の「The Story of Us」の照明が暗すぎて、用意されていた歌詞が見えないというアクシデントが発生したそう。その時の姿勢をステージの床にはいつくばって再現するふたり。視線を見下ろして“見上げた空”と歌い、“心が迷子”と歌いながら、自分たちが迷子状態だったと笑わせる。照明が前日よりも暗くなったいきさつについては、「昨日、終わってからダメ出しをして。光一が『ちょっとオープニングにしては、この明かりは明るいな』って、めっちゃオコ!! (怒って) 確かに配慮したほうがいいわな、で終わったから(笑)」と、剛さんが説明すると、観客は声を出して爆笑。「もう一回、頭からやり直しません?」という光一さんの提案でオーケストラも加わり、歌い直す場面も。1曲目の「The Story of Us」は、作詞作曲をKinKi Kidsが担当した曲。剛さんいわく「歌詞は変更を重ねるうちに。えーっと…なんだっけなって現象が起きやすい。自分の書いた詞あるある(笑)」とのこと。「すごく疲れました。オープニングでこんな疲れるんやなぁ…」と2曲目の「硝子の少年」の時も引きずってしまったと、グッタリする剛さん。一方、光一さんは「最高のスタート!」「ああ、面白かった!!」と大爆笑。ライブを見に来た後輩くんに『今日楽しみにしています』って言われて、まぁ、見ててや!!(と、恰好良く言ったのに…)」とボヤく剛さんに光一さんは「こうなったらダメっていう見本だね(笑)」と笑いが止まらない。そんな楽しい掛け合いに会場はほっこり笑顔に。クリスマスムードを高めるドラマティックな楽曲や冬のこの時期にぴったりな珠玉のバラードソングなど、想いを込めて歌うふたり。作詞作曲を剛さんが担当した「KANZAI BOYA」。この曲はジャニーさんに「YOUたちにカッコいい名前思いついたんだよ! KinKi Kidsだよ!」と命名された時のエピソードから生まれた曲。グレーのジャケットに黒のキャップをかぶったジャニーさんに変装したふたりがコミカルに歌い上げる。今までも光一さんがジャニーさんに扮装したことはあったが、「剛がジャニーさんをやったのは初!!」とスペシャル感を煽る場面も!?楽しく盛り上げたと思えば、しっとり真面目に語り出す、その緩急も絶妙なKinKi Kidsのトーク。ツアータイトルに『The Story of Us』と込められたその思いを語る場面では、会場が感動的な空気に包まれる。「『The Story of Us』というタイトルもついておりますけど。ああ、この1人1人に物語があって、この広い宇宙の中、今、同じ時代を生きて。長い歴史の中で今っていう1秒1分を共にしているのはすごいこと」と、東京ドームに集ったファンを見渡しながら、感慨深げな表情を覗かせる光一さん。今、この時代を共に生きるファンと同じ時間を過ごせる奇跡を噛みしめながら、目の前の光景をみつめる。その思いが伝わったと言わんばかりにドームが大きな拍手に包まれる。25周年という長い歴史の中で、「昔の曲をライブでやると当時を思い出しながら歌ったりする。そうすると歌詞にも目がいくようになって。昔はそこまでだったけど、『この曲、改めてこういう曲だったんだなって噛みしめながら歌うように』」と、寄り添ってきた楽曲との向き合い方も変化してきたと語る光一さん。そこからこの日、披露した作詩を剛さん、作曲を光一さんが担当した合作曲「銀色 暗号」の歌詞の話になり、“唇噛む”というワードと“アスファルトを足で撫でた”というワードを「どういう状況かな?」と再現して見せるふたりの姿に笑わされっぱなしだ。光一さんが「今までの歴史の中で多くの方に支えてもらっていたんだなと感じる25周年でした」と語っていたが、KinKi Kidsが東京ドームでコンサートを行うのは、この日のコンサートで64回目。「今までの集客数は今回でだいたい1千万人。本当に長いこと、デビュー前から応援して下さる方もいらっしゃるでしょう。こんな私たちについて来て下さって……」と光一さんが言うと、「コロナ禍の今の時代でライブができるのを叶えて下さっているのは、皆さん」と感謝の思いで会場を見つめていた剛さん。そんな優しい愛に溢れた空間で、最後は、「皆さんと素敵なクリスマスを過ごせて幸せでした」(剛さん)。「オープニングからね、いろんなことがあった2022年12月25日のクリスマスでしたけれども、今日こうして皆さんと過ごせたことが素晴らしい物語となるように、これからも大事にしていきたいと思っております」(光一さん)と感動的に締めくくった。25周年からこの先も続いていく物語――。それはKinKi Kidsと彼らの楽曲を愛するひとりひとりの人生の物語とリンクして、永遠に歌い継がれていく物語。ときに愛に溢れ、ときに切なく、私たちの人生を彩ってくれるハーモニーを、これからも歌い続けてほしいと願わずにはいられない。The Story of Us。写真・小池理恵 取材、文・福田恵子
2022年12月28日デビュー12年目にして、初のドームツアー「セクシーゾーンドームツアー2022ザ・ハイライト」を実現させ、2022年12月25日に完走したSexy Zone。彼らの夢だったドーム公演初日、12月16日に5万5千人を熱狂させた東京ドームのステージ、感動のハイライトを5,000字超えの特大ボリュームでレポートします。めざすは国民的グループ!Sexy Zoneが掴んだ夢のドームツアー2022年11月16日でデビュー11周年を迎えたSexy Zone。ドラマ、バラエティ、CMなど、メンバーそれぞれが目覚ましく活躍し、グループとしても大きく飛躍する中、夢だったドームツアーが実現。そこに辿り着くまでの11年という軌跡を振り返るかのように始まったのは、デビュー曲「Sexy Zone」だ。眩いレーザー光線が飛び交う中、5万5千人の大歓声と共に登場した4人。「Sexy Zone、ドームに辿り着いたぞ~!新章の幕開けです」と叫ぶ佐藤勝利さん、キラキラと目を潤ませる松島聡さん。オープニングから感情を爆発させる4人に共鳴するかのように会場は熱狂していく。「これがSexy Zoneが走ってきた道です、というドーム公演にしたい」とオープニング映像で語っていた菊池風磨さん。その言葉の通り、セットリストにはこれまでのシングル曲が盛りだくさん。2曲目の「RUN」は彼らにとっても、セクシーラバーズ(Sexy Zoneのファンの呼称)にとっても、特別に思い入れの深い曲。それは、悲しみも喜びも分かち合いながら、たとえ何度壊れても、何度やり直しても、立ち止まらずに走り続けたいと歌う彼らの決意表明の曲だから。全力疾走で花道を駆け抜ける4人を称えるように歓声が巻き起こる。ファンキーでアップテンポなナンバー「LET’S MUSIC」や「ROCK THA TOWN」では、地上約18mの高さまでリフトアップするスーパークレーンでセクシーラバーズの目の前へ。松島さんが「東京ドーム!僕たちの夢が叶ったよ。今日は魂込めて、命がけでステージに立ちます。いい思い出作りましょう」と喜びに満ち溢れた笑顔で叫び、会場を見渡す。中島健人さんは「最高の愛を俺たちにくれよ。よろしくみんな!」とフェロモン全開のキメ顔という“らしい”挨拶を、菊池風磨さんは「皆、見てるか?見えてるか?俺たちはドームに立ってるぞ!! 上のほう、下のほう、盛り上がって行こうぜ~」と、力強く叫ぶ。最後に佐藤勝利さんが「さぁ、それでは最終確認です。皆さん、東京ドームで思い出作れますか?楽しんでいけるか?」と会場に確認すると、声を出して全力で応戦するファン。初めてのドームコンサートの記念すべきファーストステージを楽しむ、最高にエネルギッシュな瞬間だ。シングル発表当時の懐かしの衣装で披露したのは、「Lady ダイヤモンド」「バィバィDuバィ~See you again~」「Sexy Summerに雪が降る」。この3曲はデビューから2、3年にリリースした楽曲。当時のキメセリフや振付をキュートにダンスする4人は、まだあどけなさが残るあの頃より大人に成長。それでも平均年齢は14.4歳とジャニーズ史上、最年少デビューを飾った彼らは、10年経っても全員がまだ20代。20周年も全員が30代で迎えられるという意味でもアイドルとして息の長いグループになれる可能性を秘めている。ザ・アリーナハイライトコーナーでは、白いグランドピアノで「夏のハイドレンジア」を弾き語りした中島さん。ピンスポットで照らされながら、ラブソングをしっとり演奏する姿は、白馬の王子様のよう。いつしか他のメンバーも加わり、ハートフルにハーモニーを奏でる。同じラブソングでもラップで届けたのは、涙の夜も全て今につながる大切な日々と歌う「Iris」。最新アルバムと近年の曲を中心に披露したセットリストでデビューから11年で表現できる楽曲の幅が広がりを魅せつけたコーナーに。「セクシーラバーズ…マジで最高な時間を今過ごしてる」という中島さんの甘いささやきの後に始まったMC。菊池さんが「楽しめてますか?」「ときめいていますか?」「ドームに来ちゃったぞ」と会場に何度も確認して、声が戻ってくる喜びを爆発させる。続けて菊池さんが「聡ちゃんは一発目の『Sexy Zone』でスライドアウトして。いい顔してるかな?って横見たら。(感極まる表情を再現)ううって…。『泣くのはまだ早いよ』って楽屋で言ったじゃん? そしたら『泣かないもん、絶対!!』って」と愛情を込めて、冒頭から泣いていた松島さんをイジリ倒す。「だってこの景色だよ?」とファンと約束したドームライブの景色を見られたことに感激する松島さんは「僕たちの夢が現実になってさ。ちょっと信じられない。夢の中みたい」と幸せを噛みしめる。中島さんは「昨日リハからゾクッときてたの。(中略)俺さ、初めてドームでリハができているのがすごくない?って。勝利の顔がリハなんだけど、入っちゃっていて(笑)」とリハでの佐藤さんのキメ顔を思い出して吹きだすと、「俺、もうドームアーティストだから(笑)」と恰好を付けだす、おちゃめな佐藤さん。松島さんがライブ当日に楽屋でカラーリングして、ホワイトヘアに変身した話など、絶妙なチームワークで特別なこの日を迎える気持ちの高まりを伝える。それは、ファンにとって愛おしい時間に。ダンサーをつけてのハードなダンスなど、激しいダンスナンバーで魅了したブロックも。次々と炎があがる中、パッション全開の「Freak your body」では色気を放ちながら踊る4人。最新シングル「Trust Me, Trust You.」ではブルーのレーザー光線が美しく飛び交う中で、幻想的にスタイリッシュなダンスを繰り広げ、会場を圧倒していく。そして、ダンスナンバーとハイライトメドレーをつなぐ映像にもこだわりが。彼らがこれまでを振り返るインタビュー映像は、本音トークが詰まったものに。菊池さんは、『SUMMARY』という伝説のライブを振り返り、「正直、当時は苦行(笑)。でも、今ライブを作るにあたってSexy Zoneの曲じゃんってなるから。今となっては財産かな」。佐藤さんは「必死だった。目の前のことに必死すぎて…」とデビュー当初を振り返る。中島さんは「10周年で再び自分たちにローズを差し出してくれた瞬間というのは…人生が華やかになる瞬間っていうのがあるんだって思えた」と、独特な感性を炸裂させる。映像をみつめながら、「櫻井(翔)くんが司会の歌番組で、5人で『RUN』を披露したんだよね」という話になり、5人のSexy Zoneへの想いを語る場面も。「やっぱりメンバーと曲をやったり、作品を作ったりする時間っていいな」としみじみ語る松島さん。「足りないところがいっぱいあるから、足りない部分を補いあって」(佐藤)「やっていきたいんだよね。この人たちと」(菊池)。「よく運命共同体っていうけど、本当に運命を共にする仲間としてこれからもやっていきたい」(松島)。Sexy Zoneを全力で守り続けてきた11年。その心の内を正直に伝えるVTRに会場は温かな感動に包まれる。後半、ラストスパートはハイライトメドレー。デビュー曲の「Sexy Zone」から始まり、Jr.時代に何度も歌ってきた思い出の曲「With you」、中島さんが連ドラ初主演を飾ったドラマの主題歌だった「BAD BOYS」、シャカリキな振付が可愛い「スキすぎて」、バレーボールの応援ソングでバルーンを持って応援していたフレッシュな姿が思い出される「Cha-Cha-Cha チャンピオン」など、1曲1曲にがむしゃらだった日々の思い出が詰まったセットリスト。たとえ形を変えても立ち止まらず、歩みを止めず、このドームという大舞台に立てる今に辿り着けた奇跡に酔いしれる瞬間だ。エモーショナルに過去にタイムトリップした後は、‘22年6月リリースの「Forever Gold」で今この時代にリンク。歌詞を歌い替えて、「探していた答えはきっとドームにあったー!!」と力強く叫ぶ菊池さん。肩を組みながら、最高にいい笑顔をのぞかせる4人に会場は拍手に包まれた。最後の挨拶で最初に口を開いたのは中島さん。「いや~、本当に見たかったです。この景色が。14年前にジャニーズJr.になって初めて嵐さんのコンサートで出演して、旗持Jr.からスタートしました。さっきステージでこの素敵な景色を見た瞬間に遂にここまで来られたんだなって本当に感慨深い気持ちになりました。そして、旅の途中でSexy Zoneに出会いました。2011年にデビューして突如集められた僕たちがグループを組んで、右も左も分からず、今日この日までたくさんの経験をしながら、いろんな場所でコンサートをさせて頂いて。遂に東京ドームに来て(言葉をつまらせる)……。僕ら東京ドームに経つ姿を世界で最初に見たのは、ここにいるセクシーラバーズです。10年以上一緒にやってきて。今もいろんなことがあるけど、こうしてたくさんの思い出をSexy Zoneのメンバーと振り返ることができて、嬉しいです。人生に1回しかないファーストドーム、こうして皆さんと、メンバーと迎えることができて、感謝します。僕らSexy Zoneは皆さんが応援してくれる限り、突き進みます。この時代にSexy Zoneというアイドルを選んでくれて心からありがとう。東京ドーム、セクシーサンキュー!!」。続いて、佐藤さんは「伝えたいこと、話したいことがありすぎて、まとまらないかも」と前置きをしてから、自分の言葉で話す姿が印象的。「たくさんいい思い出もあるけど、”Sexy Zoneこんなにいいグループだから報われてほしい”という言葉もたくさん耳にしました。でも、僕は報われているなとすごく思ってます。なぜかというと、ずっと一緒に過ごしてきた中で、僕たちにきれいな笑顔を見せてくれてたじゃないですか。楽しい時間を振り返るといっぱいあるじゃないですか。僕はその笑顔を見ると報われているなってずっと思ってきて。ドームに立ったら、まずはそれを伝えたいと思っていました。デビューした時から『夢はドームです』って言ってきて、それから10年以上経って…。長かったかもしれません。でも、叶ったよ!ドームというすごいステージに立たせてもらった以上、もっともっと大きな夢を言っていく使命が僕にはあると思っています。だからここで誓わせて下さい。絶対に国民的なグループになって皆の笑顔をまた見たい。だから、これからも僕たちにずっとずっと笑顔を見せ続けて欲しいです」と一言一言、噛みしめるように言葉を紡ぐ。ニコニコ笑顔で挨拶したと思いきや一転、目を潤ませながら語り始めたのは松島さん。菊池さんが「そのままでいいよ」とすかさずフォローするも涙が溢れながら話を始める。「今日、本当に緊張しちゃって…。命がけでステージに立ちました。11年間、本当にいろんなことがあって、いろんな人に迷惑や心配をかけました。でも、僕なりに少しずつ、ゆっくりでいいから、メンバー、スタッフさん、ファンの皆さんに恩返しをしていけたらいいなと思って、今1歩1歩、歩ませてもらっています。その中で僕たちの夢の1つだったドーム公演という大きなステージでこの景色を見ることができて、本当に嬉しいです。ここに連れてきてくれたのは、皆さんです。ありがとうございます。(中略)この会場に来て下さった皆さん、そしてこの会場に来たくても来られなかった皆さんに伝えたいことがあって。本当に当たり前のことが当たり前じゃなくなる瞬間って急に訪れるので。毎日毎日を、1分1秒を、大切に生きてほしいです。きっと毎日皆さん、不安と隣り合わせで生きていると思うんですけど、僕たちを見たり、僕たちの音楽を聴いたりすることで少しでも元気が出てくれるなら、とにかく一生懸命に背中を押しますから。皆さんを全力で応援しますから。だから、これからもSexy Zoneのことをよろしくお願いします」。純粋なハートを震わせながら涙ながらに語る松島さんに会場は鳴りやまない優しい拍手が…。最後は菊池さん。「こうして東京ドームのステージで僕たちSexy Zoneの5人が皆様の前に立てていることを嬉しく、幸せに思います」と、活動休止中のマリウス葉さんの想いも一緒に背負ってステージに立っていたと告白。「今日は取材も入っているということでね。マリウス、見てる~?想いとしてはここ東京ドームに5人で立てて良かったなと。皆さん、こちらの星空をご覧ください。(と、スクリーンに目を向け)2011年11月16日の星空です。僕たちがデビューした、あの日の星空です。ただあの頃の僕たちは上を見る余裕なんかなくて。とにかくただ前を見て、根拠のない自信を持って、大きな夢を見ていました。その根拠もなかった大きな夢のひとつ、東京ドームが今ここで叶っています!皆さんのおかげです。そして、ここに来たくても来られなかった僕たちをずっと応援してくれている皆さんのおかげだと心から思っています。もちろん夢を叶えることは大事だけど、この空間にこれだけの人が集まってくれるのは、本当にすごいことなんだけど……。皆で大きな途方もない夢を見ることができた過程、その日々が何より幸せだったんじゃないかと思います。皆さんありがとうございます。次はまたもっと大きな夢を僕たちと皆さんとで見ていけたら。それが僕の何より大きな夢です。もう少しだけ夢を見させて下さい」。ドームに立てたことを夢のようだと口々に語っていた4人。「こうして夢のような時間はあっという間に過ぎ去ってしまいますが…、この夢が覚めても、まだ一緒に夢を見ましょう」と菊地さんの言葉で最後に歌ったのは、「Dream」だ。このドームツアーが終わってもSexy ZoneのDreamは、まだまだ終わらない。今はデビュー12年目で第二章の幕が明けたばかり。年月を重ねるごとに表現者としての輝きが増している彼らが目指すのは、国民的なスーパーグループ!夢のまた先へ――。Sexy Zoneが夢に到達する、その軌跡を見届けたい。取材、文・福田恵子
2022年12月26日越岡裕貴さん、福田悠太さん、辰巳雄大さん、松崎祐介さんとメンバー全員の名前に“ゆう”がつく4人組ユニット・ふぉ~ゆ~が昨年に続きグループ2度目となる単独コンサートツアーを開催。初日を迎えた2022年11月21日(月)13:30~NHKホールで行われた「ふぉ~ゆ~ Good Job LIVE 2022 ~U.とYouで大丈夫さ~」をレポートします。ジャニーズで初、声出し可能なコンサートを行った“ジャニーズ初”が多いふぉ~ゆ~の4人!昨年に続きグループ2度目となる単独コンサートツアーを行ったふぉ~ゆ~。コロナの影響で声援を控えてのステージ観賞が当たり前になったここ数年だが、ジャニーズ事務所のコンサート開催ガイドラインが緩和されてから公演を行うのは初めてのこと。2019年にジャニーズ初、LINE公式アカウントを開設、2019年に福田さんと辰巳さんがジャニーズ初『M-1グランプリ2019』にお笑いコンビ「つ~ゆ~」として出場するなど、数多くの“ジャニーズ初”のチャレンジをしてきたら彼ら。久々に歓声で盛り上がれるステージとあって、始まる前からNHKホールに集まったファンの高揚感がひしひしと伝わってくる。会場のテンションを温めるように始まったのは、初披露となる待望のふぉ~ゆ~の新曲「Rock the show」。オープニングで新曲からスタートするのは、初めての試み。ハードなナンバーでステージへの胸の高鳴りをあおるような曲だ。結成10周年を超えるグループとあって、すでにアルバム1枚リリースできそうなくらい豊富にあるオリジナル曲を中心としたセットリスト。“CDデビューをしない三十路ユニット”と形容される彼らだが、爽やかでスタイリッシュなダンスから舞台で披露した曲、明るい応援ソング…と、どんな曲でも4人が呼吸をひとつに合わせて熟練の研ぎ澄まされたダンスを披露。安心感かつ、安定感あるパフォーマンスがふぉ~ゆ~の魅力のひとつ。たびたび楽曲の頭の部分で“この曲を披露してくれるの!?”と言わんばかりの観客の喜びの声が上がっていたこの日。「声、出していいらしいぜ!? でも、出していい声のボリュームは隣の人と会話するくらい。分かんないから、一回隣の人としゃべってみよう(笑)。これくらいの声のボリュームで“good job good job”しようぜ!!」と、会場に呼びかける福田さん。辰巳さんは「ふぉ~ゆ~が声出し、初めてのコンサートだよ?何で俺ら皆の初めての男になっちゃうんだろう(笑)」。そこから始まったのが会場一体となった“good job、good job”コール。皆の声を聞いて、「久しぶりに聞いたよぉ~!!」と感慨深そうな松崎さん。「これがジャニーズだぁあ~!!」と叫んで盛り上がる4人、そしてファンの笑い声と温かい拍手…という光景にほっこり。「皆の声がするの、嬉しい。ちょうどいいところをみつけていこう。ちょうどい~いっ!!」と叫ぶ、興奮気味の辰巳さんの話から始まったMC。富士山の絵が描かれた銭湯の背景が登場すると、4人が湯舟のセットの中に入ってトーク。「今日はgood jobライブですから。1年本当にいっぱい頑張った疲れをここで癒してほしい。嫌なことを全て忘れられる、そういうコンサートです。ジャニーズの空気清浄機です(笑)」(辰巳)とライブへの想いを語った後、ふぉ~ゆ~のLINE LIVEが話題に。福田さんが「今日ってLINE LIVEやりたくない? 夜公演終わってすぐに」と言い出し、「今日?」って目を丸くして驚く越岡さん。福田さんがMC中にスタッフにLINE LIVEの許可がもらえるか確認しに行くという行動に会場のファンもビックリ。「これがふぉ~ゆ~のリーダーです!ふぉ~ゆ~ってこうやって直談判してるの(笑)」と辰巳さんが説明してる最中に「30分だったらやっていいよって!!」とステージ裏から戻って来る福田さん。この日の夜21時~LINE LIVEをすることに決定と発表され、急な展開に驚かされつつ、鳴りやまない拍手に包まれる。後半は、松崎さんがDJとなってジャニーズの楽曲メドレーを。ここではペンライトを使って楽しめる演出もあり、会場が楽曲ごとに一色のペンライトの輝きでひとつになっていく。この日はTravis JapanのメンバーとKis-My-Ft2の二階堂高嗣さんが見学に訪れていたことがMCで紹介されていたが、Kis-My-Ft2の曲やTravis Japanの楽曲も披露。Travis Japanのあの曲では、一糸乱れぬ華麗なステップを踏む4人に大盛り上がりも!1曲1曲ごとに「ワーッ!!」という久しぶりの歓喜に包まれて鳥肌ものだったのは、KinKi Kidsメドレー。長年、KinKi Kidsと縁の深いふぉ~ゆ~だからこそ歌ってほしい名曲がズラリ勢ぞろい。2組のユニットで圧巻のパフォーマンスで魅了したかと思いきや、再び4人で揃って歌う曲では、音響トラブルでリズムがとれずに歌うというハプニングが…。それも旨味にしてしまうのが、実にふぉ~ゆ~マジック。同じ曲を2回披露して歌い切り、プロフェッショナルとしての意地を見せたのがすごいところだ。ラストはフルで初披露となったふぉ~ゆ~の名曲。会いたい気持ちを歌うラブソングで、コンサートに足を運んでくれたファンへの「ありがとう」の想いをエモーショナルにシンクロさせる。最後の挨拶では辰巳さんが「皆本当にありがとうございました!皆、今年1年いろいろあったと思いますが、今日は一緒にいろんなものを浄化できていたら嬉しいなと思います。また僕たちと新しいもの、楽しみなことを作っていきましょう。これからもついて来てね」と力強く語りかける。越岡さんはクシャクシャな笑顔で「今日は本当にありがとうございました。やっぱり(NHKホールという)思い入れのある地で僕たちのファン“お友達”で埋まっているのは感慨深いものがあって、本当に僕たちは幸せだなと感じております。また一緒に遊びましょう」。松崎さんは「本日はありがとうございます。…待たせました!これからもこの景色、そして僕たちと“お友達”でいて下さい」と語りつつ、ファンの声援に応え、声を出せるコンサートの素晴らしさに感動した表情に。福田さんは「こんなにたくさんね、すごい人たちがいるのに、ふぉ~ゆ~のことが好きって言ってくれてありがとう。その分、僕らたくさんたくさんふぉ~ゆ~していくから、受け取って。それを大事に大事にしてください。皆、本当に大好きです。いつもありがとう」とありったけの愛を叫び、最後に「僕たち、ふぉ~ゆ~でした!!」と声を揃える4人。ふぉ~ゆ~のいつだってあなたのために心から愛を届けようとする歌声は温かく、まっすぐ。ハプニングにも動じず、愛に溢れたエンターテイナーということを証明してくれたステージは、コンサートのタイトル通り、どんなことがあっても大丈夫さと感じさせてくれるものに。最後は2023年1月1日からLINE LIVE開催のお知らせという嬉しいニュースもあり、来年もふぉ~ゆ~がハッピーを届けるために全力for youしてくれる予感!写真・渡辺美知子 取材、文・福田恵子
2022年11月27日2018年に結成された7 MEN 侍は、中村嶺亜さん(Vo)、菅田琳寧さん(Sax)、佐々木大光さん(Dr)、本髙克樹さん(key)、今野大輝さん(Gt)、矢花黎さん(Ba)からなる6人組グループ。10月14日、Zepp DiverCityで行った初の単独Zeppツアーの模様を彼らのトークを中心にお届けします。個性溢れる7 MEN 侍がバンドとダンスで侍魂を発揮した記念すべき初Zeppライブバンドを武器としている7 MEN 侍にとって、ひとつの夢だったZeppでのライブを遂に叶えた6人。侍魂を炸裂させるバンド演奏から始まったステージ。トップバッターで中村さんが「Zepp~! テンションブチ上がってるかい!?侍に会いたかったか?俺たちも痺愛(=ひめ。 7 MEN 侍のファンの愛称)に会いたかったよ。今日はさ、明日のことなんて全部忘れて。最高の思い出作っていきましょう!」とハイテンションに挨拶すると会場のペンライトが激しく揺れる。続いて、本髙さんは「Zepp、動いてますか?動けていますか?さっき動けてない人がいたんで、分けて小刻みにジャンプしてもらいますよ。ジャンプ!!ジャンプ!!」と会場を温めてから、「OK、この調子で最後までよろしく!」。気合十分、力強いハイトーンボイスで「Tokyo!!Zepp DiverCity、行けるか~?」とあおったのは矢花さん。「2階も1階も行けるのか~?真ん中、自分が真ん中だと思ってる人、行けるか?俺は真ん中だぞ、私は真ん中だぞ…行けるか~?」と、とにかく熱さ全開だ。「どうも~、7 MEN 侍の美少年と呼ばれている男、佐々木大光です!なぜ僕が美 少年にいないかって?それは7 MEN 侍が大好きだからだぁ~!!」と笑わせていたのは、最年少の佐々木さん。今野さんは「Hey、Hey、盛り上がってるのか? 今日一日最強で最高の思い出を作ろうぜ!一緒に盛り上がっていこうぜ、よろしく」と、さらっとスマートな挨拶を。菅田さんは恒例の「いらっしゃいませぇ~、いらっしゃいませぇ~」から始まり、「Zeppに来たぞ!みんな、その調子。今から私がZeppコールをします。みんなで心の中で、ペンライトでZeppコールをお願いします」とペンライトで会場の一体感を高めていく。「はい、集合~!」という掛け声から始まったMC。ダンスブロックを終えたばかりで息を荒げているメンバーに矢花さんが「ステージ上で衰えが出てますけど(笑)」と言うと、「もういい年なのよ」と言い出す菅田さん。そんな菅田さんに中村さんが「あなたこの間、マラソンで1位とってたでしょ?体力、お化けなんだから!!」とTBSの『オールスター感謝祭』でミニマラソンでの菅田さんの活躍が話題に。そして、汗だくな6人が誰の7 MEN汁を浴びたくないかという話になり……。「矢花!」と即答した佐々木さんが、「Hi美(HiHi Jetsと美 少年)と『ザ少年倶楽部』の空き時間に、Hi美7で、『誰といちばんキスしたくない?』という話をしてたのね。結果、みんなが『矢花かな?』って…(笑)」と言い出し、恒例の愛ある矢花さんいじりがスタート。「おーーいっ!!」と嬉しそうな声をあげる矢花さん。さらには矢花さんが伸びていた髪を「ジャにのちゃんねる」で切った話に。『DREAM BOYS』の時、矢花さん主催でハンバーガーパーティをした際、菊池さんに『一緒に美容院に行こう』と誘われたという。そこから、使うか分からないけど美容院での様子を動画で回した結果、「ジャにのちゃんねる」に出演できたと矢花さんが説明。その後も延々と続く矢花さんの話から、7 MEN 侍をピースフルにするのは矢花さんと判明!?今野さんと矢花さんのペア曲、中村さんと佐々木さんのペア曲、本髙さんと菅田さんのペア曲では、それぞれのペアの持ち味で選曲した楽曲を歌い上げていく。楽器を持ってのアクセントダンスや楽器演奏のインターなども盛り込まれたこだわりのセットリスト。盛り上がりも最高潮の中、中村さんが「俺たちとこの曲で勝負しようぜ!」と叫んで歌ったのは7 MEN 侍の代表曲「サムダマ」だ。ツアータイトルの「~侍 魂~」の本領発揮と言わんばかりにこの曲をバンドで披露して、熱いパッションをはじけさせる。その演奏の力強さから、このツアーで楽器演奏のスキルがパワーアップしたことは一目瞭然だ。ラストの挨拶では、佐々木さんが「僕たちZeppに立つというのは、ひとつの夢でした。時間がない中、動いてくれたスタッフさん、会場に来てくれたファンのみんなに感謝しています。いつもありがとうございます。これからもっといろんな景色をみんなで見ていきたいと思いますので、ついてきてくれたら嬉しいです」と感謝の想いをまっすぐに語る。矢花さんは、「皆さんがお察しの通り、バンドが好きなただのバンド小僧でして。ジャニーズとZeppってなかなか組み合わせがないなって。いつか立ちたいなとずっと思っていたステージで。そんなZeppで、今回ツアーで回ることができて、本当に幸せです」と夢が叶った喜びを噛みしめる。菅田さんは「5周年っていう切りの良い、めでたい日にZeppっていう会場でできて嬉しいですけど。まだまだ会場はいっぱいあるんです。武道館もありますし、横浜アリーナもありますし…。そこに僕らも行きたいです。僕らだけでなく、痺愛!!誰ひとり欠けることなく、大きい会場に行くのが目標ですので、今後とも応援よろしくお願いします」と、未来を夢見る。今野さんは「楽しかったですか?こうして僕らZeppでライブができていることは、たくさんの大人の方々、今来ているみんな、来れなかったみんなもいるけど、皆さんのおかげでステージに立てています。本当に感謝しています。ありがとうございます」と来られなかったファンにも思いを馳せる。本髙さんは「初日の次の日、『NHK短歌』さんの収録がありまして。JRに乗っていたんです。そこに僕らのファンの方がいて。矢花黎に関するツイートにめちゃくちゃ、いいね!をしてたんです。僕らのファンの方だと思って見ていたら、侍Tシャツリメイクを調べていて。今日も会場にはたくさんTシャツのリメイクをして来てくれて、おしゃれもしていて、僕なんかより(笑)。皆さんの姿を見て、痺愛の皆さんと作っているんだなと改めて思っております」とファンのみんなへの愛情を伝える。最後に中村さんが「皆さん本当に本日はありがとうございました。俺たちバカだけど、痺愛と力を合わせれば、最強のグループになれると信じています!! 」と叫び、叶えたい夢を熱く歌う曲をラストソングで熱唱。アンコールでは1曲歌った後、もう一曲をメンバー全員でじゃんけんをしてボーカルを決めることに。「俺が東京制覇しちゃうぞ!!」と言っていた佐々木さんが中村さんとじゃんけんで繰り返しあいこになった後、佐々木さんの勝利。そんな遊び心を挟みつつ、佐々木さんのボーカルでアンコールの2曲目を盛り上げた6人は、「またこういう機会を作るんで、会いに来てください」とファンにホットに約束。さらには「東京最後か。全員でやるか。…お手を拝借。よーっ!!」と全員で、一本締めで景気づけ!ダンスパートとバンドパートいうふたつの武器で構成されたライブステージで感じたのは、7 MEN 侍が本気で勝負しているのが伝わってくる、魂の迫力。ここからますます目の離せない、面白いグループになるパワーに満ち溢れた6人の勢いに圧倒された初の単独Zeppツアー。ここからどう飛躍していくチャンスを掴んでいくのか、楽しみでならない。一人一人の個性を知れば知るほど間違いなく沼に落ちる、7 MEN 侍の魅力をぜひライブで体感してほしい。写真・渡辺美知子 取材、文・福田恵子
2022年10月21日1stアルバムの累積売り上げがミリオン突破、9月21日に発売した2ndアルバム『Snow Labo. S2』は92.7万枚超えと快進撃を続けるSnow Man。絶好調の彼らのライブツアーから2022年10月5日横浜アリーナで行った「Snow Man LIVE TOUR 2022 Labo.」をレポートします。Snow Manの9人が合わさって生み出す化学反応でその一瞬一瞬しか味わえない奇跡のステージに――。Snow Manのメンバー9人の個性がミックスされると、一体どんな化学反応が生まれるのか。“スノラボ”から生み出されるステージは、その瞬間しか味わえない最高峰の輝きを放つものに――。「Snow Man LIVE TOUR 2022 Labo.」は、グループ2度めとなる全国アリーナツアー。 “Snow Man はこう!”と決まったイメージを作らずに、バラエティに富んだ楽曲にチャレンジしたアルバム『Snow Labo. S2』を引っ提げて形にしたライブは、オープニングから壮大な実験室のようでワクワクが止まらない。ステージに設置された滑り台から勢いよく滑り出し、ステージに登場した9人。「横浜、最後まで盛り上がっていこうぜ!!」と渡辺翔太さんが叫べば、岩本照さんは、「最後までブチ上げていこうぜ!」と会場のファンを煽り、息ぴったりに踊り出す。9人が生み出すグルーヴ感がライブへの期待感を高め、“スノラボ”の世界へと誘っていく。今回のライブ演出は、深澤辰哉さんと阿部亮平さんが担当。Snow Manにとって新しいチャレンジとなったとある楽曲で、阿部さんが考案したすだれ状のカーテンのような舞台装置、通称「スノクラゲ」を使ったパフォーマンスを。セクシーさ全開のボーカルとオリエンタルな雰囲気のトラックが絡み合うなか、クラゲのような9本のカーテンが照明に照らされ、幻想的に色を変えていく。このすだれは、高さ8mと壮大で、非現実的な空間を生み出す。驚かされたのは、巨大やぐらのムービングステージにメンバーが乗ってのパフォーマンス。こちらは阿部さんが「アイアーチ」と命名。会いに行くという意味やeye(見る)、上から見たときにアルファベットの“I”に見えることが由来だという。その高さは、会場を一望できる12m! エモーショナルな“スノキュン”ラブソングや疾走感溢れるナンバーなど、歌う楽曲によって「アイアーチ」の見え方が変わってくるのが、アーティスト性の高いSnow Manならでは。とあるメンバーが中心となって考案した衣装では、生地や素材までこだわりぬいたそう。注目は後半に歌う楽曲で着たブラックにゴールドのラメが施されたセクシーな衣装。岩本さんの鍛え上げられた腹筋や渡辺さんのセクシーボディを堪能できるとあって、ファンの間で話題沸騰だ。『Snow Labo. S2』にはメンバー9人が1人1ジャンルを担当して選曲した楽曲を収録。ライブではサビの「バランすのダンス」はマネする人が急増した、あの曲も披露。ミュージックビデオはSnow Man史上最速で2000万回を突破し、現在は2700万回以上の再生回数となっている。振付は岩本さんが考案したもので、バランス力が必要となってくるもののマネしやすい振りもあり、体幹トレーニングにうってつけ!? 会場のファンも「#バランすのダンス」を一緒にやる姿も発見!ジャニーズJr.時代ぶり、久々の導入だというスタンドトロッコで会場を駆け回るなど、ファンのすぐ目の前に登場してファンとの距離感もぐっと縮まったライブ。MCでは佐久間さんがファンの皆さんに「関東在住だよって方?」「地方から来たって方」「Snow Manを生で初めて見たよって方」と質問して、コミュニケーションをとる場面も。改めて、たくさんのファンが来てくれることに感謝していた9人。セットの滑り台を使用するにあたって練習した話では「いちばん上手いのは阿部ちゃん」とのこと。そこから今回のセットや演出の話になり、「スノクラゲ」についてはソーメンみたいと爆笑するメンバー。なぜ「スノクラゲ」と命名したのか阿部さんが明かすなど制作秘話が飛び出す。そして、盛り上がったのは「君の彼氏になりたい。」での深澤さんのエピソードについて。ダンス中、可愛らしく小首をかしげていた深澤さんが「首がピキッていった!!」と打ち明けると、「もう30歳がやっていい角度じゃない(笑)」と突っ込むラウールさん。最年長の深澤さんへの愛あるいじりが止まらないというおなじみの展開に、会場は大爆笑に包まれる。さらにはこの日は遂にSnow Manが公式Instagram開設を発表し、インスタLIVEを同日21時に実施することをサプライズ発表もあり、歓喜に湧く。アカウントが立ち上がると同時にあっという間にフォロワーが増え、今では100万人を突破中!どれだけスターになってもファンが身近に感じられる存在であるのがSnow Manの魅力のひとつ。作り上げたステージもファンと楽しい時間を共有したいという想いが伝わるものに――。デビューするまでに長い年月をかけたメンバーも多いなか、“Snow Man”としてデビューをするという夢をあきらめなかった彼らの底力を武器に、2020年1月22日のデビューから瞬く間にスターダムにのし上がった彼ら。コロナ禍という困難な時代を乗り越え、日本中が熱狂し、愛されるグループに成長した9人の壮大なLaboは、まだ始まったばかり。ここからグループとして、誰も想像していなかった未知の領域へ到達していく予感に心ときめくステージだった。写真・くさかべまき 取材、文・福田恵子
2022年10月11日関西ジャニーズJr.を引っ張るAぇ! groupは、正門良規さん、末澤誠也さん、草間リチャード敬太さん、小島健さん、福本大晴さん、佐野晶哉さんからなる6人組グループ。あらゆるメディアで快進撃が続く彼らの初のアリーナ公演が実現!9月28日ぴあアリーナMMで開催した「西からAぇ! 風吹いてます!~おてんと様も見てくれてますねんLIVE2022~」をレポートします。見せつけたグループの勢い。笑いと涙と熱い思いがこもったパフォーマンスを披露!ジャニーズJr.で今勢いがあるグループのひとつがAぇ! group。関西から猛スピードで爆走する活動を追い続けてきたananだが、10月12日発売の「チャージ&デトックスRecipe」特集で満を持してAぇ! groupの初表紙が実現する。10月3日0時にAぇ! group表紙初登場のニュースを発表した瞬間、ファンの皆さんの歓喜に満ち溢れた声が殺到!「とうとうanan表紙来た! 爆イケやん!!」「最近Aぇ!担忙しすぎん?」など、その反響の大きさは、編集部も驚くほど。ツアータイトルにもなっている、“西からAぇ!風吹いてます”をリアルに実感したのが、Aぇ! groupが関東地域でコンサートを初めて開催した「西からAぇ! 風吹いてます!~おてんと様も見てくれてますねんLIVE2022~」だ。セットリストは、関ジャニ∞やジャニーズWEST、なにわ男子など、これまで背中を見てきた関西発のグループの曲を中心に構成し、関西色を強く打ち出した。もちろん先輩の曲だけでなく、オリジナル曲も8曲披露。2019年2月18日に結成したグループにもかかわらず、オリジナル曲が豊富にあることにも驚かされる。この日は「僕らAぇ! groupっていいますねん」を初披露。この曲は、Aぇ! group全員で作詞を、佐野晶哉さんが作曲を手掛けたメンバー紹介ソング。この歌詞から、ハーフでダンスが得意な草間さんは、好きな食べ物が千枚漬けで嫌いな食べ物はハンバーガーと判明!? 佐野さんは可愛い末っ子キャラ、小島さんは名言を生み出すリーダー、リア恋枠の正門さんはギターの早弾きのプロとそれぞれのキャラがまるわかり。最年長の末澤さんはサイレントボイスで「愛してる」と叫び、福本さんはおなじみ「ワイパー」のギャグを。個性的な6人が集結しているのが Aぇ! groupだ。関西出身のアイドルらしく、新喜劇のごとくAぇ! 家族物語を繰り広げた爆笑コントも大公開。佐野さん演じるおなじみのキャラでAぇ! groupのライブ皆勤賞というヨシ子と、草間さん演じるアメリカンポリス・リチャード三世の恋の結末を描くストーリー。正門さんがヨシ子の母、小島さんがヨシ子の父、末澤さんがヨシ子の弟のせいちゃん、福本さんが犬(に扮した泥棒)というユニークな配役がハマりまくり。絶妙なテンポでボケとツッコミが飛び交う中、福本さんのおなじみのギャグ「ワイパー!!」も飛び出す場面も。MCではヨシ子が一瞬カンフー技を見せるためだけに佐野さんが4時間カンフーの特訓をしたコントの裏話など、大盛り上がりも。MC明けは、関ジャニ∞の「オモイダマ」の後、ジャニーズJr.チャンネルで生配信した際にダンスレクチャー動画が話題になった「Aッ!!!!!!」を。歌う前に草間さんが振り付け講師となって皆で練習。ピースを上下させる振り付けを会場のファンも真似して一体に。Aッ(あっ)と驚く夢を見ようと歌う応援ソングで、太陽にも負けない笑顔が生まれ、ハッピー感に包まれる。ラストスパートでハードな炎の特効の中歌ったのは、Aぇ! groupのオリジナル楽曲の「Stray dogs.」。ジャニーズWESTの神山智洋さんが彼らのために作詞作曲したハードなロックナンバー。メンバーの名前が歌詞に入っているところが遊び心たっぷりだ。激しく頭を振り回す振り付けで、会場のファンを熱狂させていく。ファイアボールが飛び交う中、バンド演奏した嵐の「Oh Yeah!」では、末澤さんと福本さんが背中合わせで歌ったり、正門さんとリチャードさんが寄り添ったり。「手を上げろー!!」という末澤さんのパッション炸裂の叫び声に高く、高くペンライトが突き上がっていく。そして、初の単独アリーナライブを終えた今の気持ちを打ち明けた6人。まずは草間さんが会場のファンがペンライトを振る姿を見渡し、「ペンライトを振ってくれる皆さんに負けんように僕もうわーってやったら、バテそうに(笑)。これからも僕たちにエネルギーを届けてください。僕らからもエネルギーを送っています。エネルギーを交換し合いましょう。またこういう場を持てるように僕たち頑張っていきますので、ここから一緒に上を目指して楽しんで歩んでいきましょう」と飛び切りの笑顔に。続いて福本さんが「タイトルにもありますけど、西からAぇ! 風吹いてます。その勢いをめちゃめちゃ感じています。なにわ男子がデビューして、関ジャニ∞さんは日産スタジアムでライブ、そして僕たちは今アリーナに立って…。僕はAぇ! groupを結成して、プロフィールのところに『夢は5大ドームツアー』って書いてるんですよ。だから、このアリーナはまだ通過点。5大ドームツアーの夢を叶えた先にもっとでっかい夢が待ってるかもしれません。皆さん、夢を叶えるため、僕たちも支えるんで、お互い支え合っていきましょう」と丸い瞳をキラキラ輝かせる。「皆さん、Aぇ! groupいまが推し時です」と言って、うんうんと頷く姿が印象的だった末澤さんは、「Aぇ! groupってさ、アホなことばっかりするやん?でも、皆ノリに付き合ってくれるやん。自分たちが楽しい、面白いと思っていることを皆も楽しんだり、笑ったりしてくれることが嬉しいし、これからもそういう関係でいられたらと思っております。皆、頼むよ?これからAぇ! groupまだまだ行くからね。ここで終わらんよ。これからもずっとついてきてください」と胸を張る。佐野さんは今年ジャニーズWESTのドーム公演ライブのバックについたことで、「こんな先輩勝てへん、すごすぎるて、って悔しい気持ちもたくさんあるけど、Aぇ! groupにしか出せへん空気も絶対あると思う」と前を向き、関ジャニ∞の日産スタジアムのライブを見た話を。「今年の夏、スタジアムっていうとてつもなくでかい野外の景色も見させてもらって、また夢も広がっているので。これから本気で戦っていくので、僕たちについてきてください」小島さんは「このステージにおるときは、Aぇ! group、無敵になれます。だから今後ね、僕らが失敗することもあるやろうし、ちょっと間違えちゃうこともあるやろうけど、そのたびに俺たち立ち上がって、這いつくばってでも前に進んで行きます。それがAぇ! groupなりの、俺たちなりの王道やと思ってる。皆さん、覚悟を決めて俺らについてきて下さい」とまっすぐに前をみつめる。最後にMC担当の正門さんが、会場のファンが照らす青色のペンライトの光をじっとみつめた後、しみじみ語る。「今年は皆さんと会うことはできないんじゃないかと考えたこともありました。それがこういう形で実際に顔と顔を見合わせながら、同じ空間で、同じ空気を吸って、同じ時間を過ごせる。これほど尊いことはないなと。皆さんの顔を見て、パフォーマンスができることは幸せ。小島の名言にもありますが、俺たち全員でAぇ! groupです。皆さん、どうぞこれからも末永くもっとたくさんの景色を、もっとたくさんの思い出を共に作っていきましょう」。そんな熱い挨拶に会場のファンも激しくペンライトを揺らす。6人6様の個性が大爆発したステージは、アンコールで関西ジャニーズJr.の楽曲「関西アイランド」を。この曲は関西のエンターテインメントをめっちゃハッピーに届けようと歌う曲だ。Aぇ! groupの熱いパッションがはじけたライブは、これからまだまだ無限大の可能性と伸びしろを秘めたグループだと感じさせるものに。おてんと様に見守られ、Aぇ!風に後押しされた彼らの未来は、眩しいほど明るいものになるに違いない。ここからさらなる快進撃が楽しみだ。写真・くさかべまき 取材、文・福田恵子
2022年10月07日今年デビュー10周年を迎えたA.B.C-Zが全国8都市でライブツアー『A.B.C-Z 10thAnniversary Tour 2022 ABCXYZ』を開催。10周年を記念して、メンバーTwitterも始動し、常に“スタートライン”の意識で新たな試みにチャレンジする彼ら。全身全霊で届けた2022年9月25日、神奈川ぴあアリーナMMの昼公演の模様をレポートします。デビュー10周年新たなスタートとしてジャニーズ力を世に発信するA.B.C-Z。2012年2月1日にジャニーズ初となるDVDデビューを果たし、2022年2月1日にデビュー10周年を迎えたA.B.C-Z。これまでの軌跡を振り返るアニバーサリーツアーのタイトル『ABCXYZ』に込められたのは、“Zで終わるけどまたすぐに始まるABC”という想い――。それは“歩みを止めることなく11年目につなげたい”という願いを軸に戸塚祥太さんが考案したそうだ。彼らがこれまでステージで披露してきたアクロバットやフライングなど、華麗なパフォーマンスが散りばめられた映像がスクリーンに映し出されると、5人でひとつの星の形になるフォーメーションでステージに登場!セットリストは、去年のライブ『A.B.C-Z 2021 But Fankey Tour』の最後に歌唱した「灯」からスタートしたのが彼らの強いこだわり。同じ未来へと手をつないでいこうという希望を感じさせる曲に始まり、デビュー曲や「ずっとLOVE」など、シングル曲が盛り込まれた怒涛のメドレーで懐かしい気持ちに包まれる。A.B.C-Zではジャニーズ1のアクロバット王である塚田僚一さんがかつて国立代々木競技場第一体育館のライブで連続30回のバック転技に成功させるなど、アクロバティックなパフォーマンスは恒例。今回は「VIVA You達!!」で塚田さん扮する愉快なおばあさんのキャラクター・美婆が楽曲の振り付けを映像でコミカルにレクチャー。その後、皆で一体となってダンスした後は、葉っぱの水着風コスチュームに身を包んだ美婆の塚田さんが高いステージからバク宙で華麗に着地するという圧巻の技はさすがのひとこと。バク転やバク宙など、ジャニーズの伝統芸が光る見せ場からもジャニーズのエンターテインメントの伝統を受け継いでると感じられるのがA.B.C-Zのステージだ。ソロ曲では戸塚さんがギターをかき鳴らしながら、言葉遊びがエモーショナルな「星が光っていると思っていた」で熱さを爆発させ、とっつーワールド全開。五関晃一さんは、眼帯にファーの衣装を身にまとい、狂おしい愛を謳う「story of us」で激しくシャウト。河合郁人さんはつんくさん作詞作曲の「君の優しさ VS 僕の愛情」でまっすぐなラブソングを歌い、アイドル力を発揮。塚田さんは仲間との友情が詰まった「S.J.G」を「ソロ曲なくて、ごめん~」とメンバーも登場して歌いあげるところがらしさたっぷりだ。橋本良亮さんはスタイリッシュなダンスで決めた「Calling me」と自身が作詞したラブソング「Stay with me」を赤い薔薇を持って熱唱し、2曲それぞれ違う表情でファンを完全魅了!MC中に着替えるため、じゃんけんをした5人。その結果、五関さんと戸塚さんのふたりだけがステージに残されると、「ふたりっきりのステージって何かドキドキするね(笑)」と五関さん。戸塚さんが「KinKi Kidsさんの疑似体験しています!」と言い出せば、「いいんですか?光一くんをやっちゃって…」と大喜びの五関さん。そこから戸塚さんが自前のバンダナがツアー中に飛んでいった際、会場のファンに優しく投げつけた話に。「ロックだねぇ。俺はソロ曲で眼帯つけて。踊ってズレるたびになおしちゃう(笑)」と、思わずクスリと笑ってしまうステージ裏エピソードが飛び出す。MC終盤、10月26日に新曲「#IMA」をリリースすることをスクリーンでサプライズ発表。作詞作曲・大黒摩季さん、振り付けは五関さんが担当とわかると、歓喜でこの日いちばんというほどにどよめく会場。さっそく、ステージでお披露目されたその曲は、恋する気持ちが痛いほど伝わってくる珠玉のラブバラード。しっとりと歌った後に河合さんが「10周年の締めくくりみたいな曲」と紹介、振り付けを手掛けた五関さんは、「バラードなんですけど、ちょっと踊れる曲にしたいと。バラードによせて手振りを踊るのは、A.B.C-Zっぽくないので。この曲でこんな音とっちゃうの!?…っていうギリギリのところを攻めました(笑)」と、ダンスの制作裏話も。これまでもA.B.C-Zのステージでは、巨大回転ブランコ「5Star」をはじめ、「5Rings」などサーカスさながらの装置で度肝を抜かれるパフォーマンスで魅了してきた。今回は後半の「Vanilla」から高さ10mとなる巨大な新装置「5bridge」が登場!この上下する装置に1人1人が乗ってレーザー光線が激しく飛び交う中で歌う姿は、どこか近未来的で鮮烈な印象を放つ。続いて、『火花アディクション』では会場の盛り上がりが最高潮に高まる中、炎や火花が飛び散る演出でヒートアップ。A.B.C-Zの10周年を祝うにふさわしい盛大なステージに、彼らがここまで走り続けてきたことを祝福するムード一色に!ラストに10周年を迎えることができた感謝の想いをそれぞれ熱く語った5人。まずは橋本さんが「僕たちA.B.C-Z、10周年ここまで来ることができました。もっとやりたい!絶対に今年だけじゃなくて来年もあると信じて、僕たち一生懸命頑張っていくので、皆さん応援をよろしくお願いします」とひとことひとことを噛みしめながら、ゆっくり丁寧にファンに語りかける。五関さんは、「デビュー前から皆さまの笑顔と声援と応援を活力にとにかくがむしゃらに走ってきました。皆さんに元気を頂いてきました。皆も僕たちにど~んと甘えちゃってください。辛いなって思う時、モヤモヤした時は、僕たちにどっぶり浸かってマイナス思考を吹き飛ばしていただいて。素敵な毎日を過ごしてほしいなと思います」と自分たちからパワーをチャージしてほしいと優しく微笑む。塚田さんは「今日コンサートで一緒に楽しめたのは一番(の思い出)。10周年だけど、その前からファンの人だったり、デビューのタイミングからだったり。最近知ってファンになった人もいると思います。皆で絆を深め合って、楽しい場で一緒になって素敵な思い出を作れたらなと思います」と、どのタイミングでファンになった人もとりこぼさない。パッションがほとばしっていた戸塚さんは、「いつも皆が声を出してくれたその気持ちが、今回は拍手にのっかっていることがすごく伝わっています。皆に対する“ありがとう”の気持ち、たくさんあります。もうバシバシでしたから。“ありがとう”の全部乗せでしたから。ちょっと胃もたれするんじゃないかな(笑)」と繰り返し“ありがとう”の言葉を伝え、「今日は、来られなかったけど。名前を呼びたいと思います。ジャニーさ~ん!! A.B.C-Zを作ってくれてありがとう。10周年のコンサートで最高の景色を見させてもらっています。僕たちのことをいつも見守ってくれてありがとうございます。こんなに素敵なファンの方々、身近なスタッフの皆、関係者の皆さん、素敵な人たちに本当に人に恵まれてここまで来られました。“ありがとう”って言葉、その意味を深く噛みしめるそんな期間です」。挨拶のラストは河合さんが「こうして皆さんに囲まれると本当に幸せを感じています。無敵になった気持ち。ずっとステージに立ち続けて、皆さんにパワーを与え続けていきたいと思います。そして僕たちにパワーをたくさん飛ばしてきてください。今日、会場に来られなかった人も、日本全国からきっとパワーを送ってくれていると思います。そして、15年、20年と共に歩んでいきましょう」と、この先もずっと走り続けることを、胸を張って堂々宣言。「皆に応援してもらっている僕らではあるけど、逆に皆の力になりたい」という熱い想いが伝わってきた挨拶の気持ちそのままに、アンコールでは「サポーターズ!」を。「僕たちのパワーは皆さんのパワーに、皆さんのパワーは僕たちのパワーに!」というメッセージを叫んでいた河合さん。10年間がむしゃらに走り続けてきたA.B.C-Zは、ジャニーズイチ “全力”が似合うグループ。今までも、そして、11年目のこれからも、いつだって全力・全身全霊の彼らが放つ、愛する皆を全力でサポートしたいという力強い願いは、聴く者の背中を優しく押してくれる。写真・小池理恵、取材、文・福田恵子
2022年09月29日NEWアルバム「FILMUSIC!」を引っ提げた全国7都市28公演のライブツアー「Hey! Say! JUMP LIVE TOUR 2022 FILMUSIC!」を現在開催中のHey! Say! JUMP。ジャニーズが初めて有明アリーナでライブを行った2022年9月18日の昼公演のステージをレポートします。Hey! Say! JUMPが15年間で高めてきた、エンターティナーぶりを発揮したステージ今回のライブでは、“音楽×映画”をテーマに“聴く音楽”に挑戦。FILM(映画)とMUSIC(音楽)を組み合わせたオリジナルの造語“FILMUSIC!”をテーマにしており、FILMの演出が散りばめられていたステージ。カラフルに彩を灯す街頭に照らされた街のセットの中心には、音楽×映画の世界観を生み出す超巨大シアターが。その街並みに突如としてポップアップで華麗に登場したHey! Say! JUMPのメンバーはスターの輝きたっぷり。「俺たちと遊ぼうか」--。幕開けは、山田涼介さんの甘いささやきで高揚感に包まれた。ジャニーズが有明アリーナのステージに立つのは初めてということで、薮宏太さんが「いろいろなジャニーズのアーティストがここでやることになるけど、初めてがHey! Say! JUMP。皆さんが初めての目撃者ですからね!」と誇らしげにあおる。すると、この日参戦できたラッキーな1万5000人がライブグッズの映写機型ペンライトを思い切り振るシャカシャカシャカシャカシャカ…というマラカスのような楽しい音が会場に力強く溢れ、歓喜の音色を放った。中島裕翔さんの憂いを帯びた切ない歌声に続いて山田さんが運命に立ち向かおうとする覚悟を表現するように力強く歌うドラマティックなナンバー「Fate or Destiny」では、大人びたハーモニーを届けたと思いきや、「業務スーパーマン」では底抜けに元気に明るく一変。YouTube公式アーティストチャンネルで知念侑李さんがちびっ子ジャニーズJr.と共演したMVが話題になったこの曲は、ヒーロー映画をモチーフにしたマハラージャンさん提供のユーモア満点な楽曲だ。知念さんが担当したキュートな振り付けをライブではメンバー全員揃ってコミカルにダンス&パフォーマンス!ラブストーリー、アクション、ヒューマン、ホラー…など、映画に例えるとさまざまなジャンルをイメージしたアルバム収録曲を盛りだくさんに披露するセットリスト。どんなジャンルであっても1曲1曲イントロから一瞬で楽曲の世界観に染まってしまう彼らの器用さに驚かされるばかり。まるで映画のワンシーンを走馬灯のように次から次へと見ているような感覚に包まれる。これまでドラマ、映画、舞台など、エンターテインメントの第一線で勝負して表現力を磨いてきた今のHey! Say! JUMPだからこそ歌える曲が「FILMUSIC!」に勢ぞろいしていることを改めて思い知らされる。ライブで初披露したのは、Hey! Say! JUMPの代表曲のひとつでもある「Come On A My House」のアンサーソング「Get Out Of My House」。「出て行け!」と歌うこの曲では、中島さんがアドリブでシャドーボクシングの振りをするなど、「Come On A My House」とのウェルカムでアットホームな雰囲気とは真逆な世界!?伊野尾慧さんが「皆、自分の家に帰りたくないよな?知念さん、おうちに行っていいですか?」と問いかけると、知念さんが何やら怖い顔に…!? さて、さて、その結果、どんな展開が待ち受けているのかもお楽しみに。毎度、楽屋裏での賑やかな姿が目に浮かぶ、楽しいやりとりを繰り広げるMC。今回は、知念さんが振り付けした『業務スーパーマン』のダンスのラストポーズの話で大盛り上がり。有岡大貴さんが「山田、カンチョーしたな!! お前!!」と切り出すと薮さんが「あれ、やっぱりそうだった?」と大爆笑。山田さんはしれっとした表情で聞く耳をもたない顔をしていることから、中島さんが山田さんに通訳(笑)。「何を言っているか、分からないなぁ」と小声でふざけてから、「俺の前に大ちゃんがいるわけよ?もうさ、カンチョーして下さいっておしりで…(笑)」と説明する山田さん。すると、知念さんが「カンチョーもアリですよ(笑)」と承諾したことから、全員で『業務スーパーマン』を踊って実演を。ノリノリで披露した後、伊野尾さんが「髙木かわいそうじゃん。誰にもやってもらえない。…してもらいたいよな?」と聞くと、「してもらいたい!!」と笑顔でのっかる髙木雄也さん。東京が台風の影響で大雨に見舞われたこの日だが、有明アリーナは皆、快晴の笑顔。山田さんが「外は大雨だよ。台風が来ているなかで来てくれてね。マジでセクシーサンキュー!!」と言ったり、「地球はいつでもまわってる~」と「Sexy Zone」を歌い踊ったり、ハイテンション。髙木さんが「それ、うちのグループのやつじゃないから(笑)」とツッコミを入れるといういつも通りのわちゃわちゃ仲良しトークを繰り広げた。そんな男子校の放課後のようなほっこりするやりとりを何年経っても変わらずやってくれるところが魅力の彼らだが、薮さんが「我々、Hey! Say! JUMPは、今年で15周年を迎えます。デビュー当時から応援してくれる方も、最近ファンになった方も、皆が楽しめるコンサートを僕たち目指してきました」と9月24日で結成日から早15年を迎えることを報告。「15周年の締めくくりとして、12月からドームツアーが決まりました!!」という発表に会場はこの日いちばんの拍手。そのなりやまない拍手は、メンバーが「こんな喜んでくれるなんて嬉しいね」と圧倒されるほどだ。ラストスパートは、この15年間で彼らが歌い続けてきた記念メドレーを。ファンの心を鷲づかみするキメ台詞をお届け。ファンに愛されてきた山田さんのあの名台詞がさらにパワーアップするワードで放たれるなど、ノックアウトされることは間違いなし。もちろんHey! Say! JUMPだからこそのダイナミックなフォーメーションダンスも今の彼らだからこそ、魅せられるスキルと恰好良さでファンへの感謝の気持ちを込めて披露された。アンコールではファンからの事前投票で決定した楽曲を歌うという、どこまでもファンファースト。ファンから根強い人気曲を待望の披露を果たした。11月14日でデビュー15周年を迎えるHey! Say! JUMP。最後に山田さんが「今年で我々は15歳になりました。ここまで来られたのは、ファンの皆さまが応援して下さっているおかげ。僕たち一緒に楽しい思い出を作ることができています。そして、新たに加わったドームツアーもあります。まだまだ皆さんとたくさんの楽しい景色、そしてたくさんの思い出を作っていきたいです。どうかこれからもHey! Say! JUMPをよろしくお願いします」とここまで走ってくることができた誇りを胸に挨拶。薮さんは「これからも長い、長い年月、共にしていきましょう」と、まるで長年連れ添ってきた夫婦のように優しい口調でファンに語り掛ける姿も。この日、披露した曲に「サンダーソニア」という曲がある。サンダーソニアの花言葉は、祈り――。絶望して泣いて晴れ間で笑っても枯らさずに咲き続けていこうという祈りを込めた曲を歌う彼らの眼差しは、まっすぐ。ジャニーズイズムをまぎれもなく邁進してきたHey! Say! JUMPが15年で咲かせた花は、唯一無二の花。これからもその花の彩りは変化しながらも愛で続けられるだろう。写真・渡辺美知子 取材、文・福田恵子
2022年09月21日中秋の名月であり、満願成就の満月の夜を迎えた2022年9月10 日。月夜が輝く晩にNEWSが奏でたライブツアー「NEWS LIVE TOUR 2022 音楽」。20周年を目前に控えたグループが“音楽”と真っ向から向き合ったステージをレポートします。「音楽」に向きあう、覚悟を決めた3人の決意表明となるステージの歌声はパワフル!昨年は2017年から行ってきた4部作の壮大なライブツアーの最終章「STORY」を完結させたNEWS。コンセプチュアルなステージを繰り広げてきた彼らが次に挑んだのは、3人のNEWSで音楽にまっすぐに向き合うこと。今回のツアーテーマはズバリ「音楽」。シンプルなタイトルからその覚悟が伝わってくる。定刻時間の17時30分、オーケストラの楽器の音色が鳴り響くと、ライブのツアーグッズとなっているカスタネットの軽快なタタタタタタタン…という音に会場が包まれ、3人を出向かえる準備は万全だ。セットリストの軸となるのは、12枚目のアルバム『音楽』。インタールードとして物語を紡ぐ加藤さんの短編小説を松たか子さんが朗読で参加している一枚だ。その松さんの柔らかな声の朗読で始まり、放たれた言葉は、“君の食べたことのない『音楽』を教えてあげる” ――。NEWSの音楽を盛りだくさんなフルコースのごとく届けてくれる極上のライブのはじまり、はじまり。“3人組”を意味する「TRIAD」。この場所で、積もり積もった葛藤を吹き飛ばそうと音楽を奏でようと歌うこの曲は、ヒロイズムさんが綴っているリリックで今の3人の想いを代弁するもの。まさに3人の紡ぐ三重奏が気持ちいい楽曲だ。サングラスをして歌う3人の姿は、パワフルで無敵感が漂う。NEWSが20種類以上の楽器に触れ、演奏してサンプリング録音した音で作られた楽曲で、3人のNEWSで歌い続けるという決意表明を勢いよく叩きつけた。2003年に結成されてからまもなく20年。バレーボールの応援ソングだった「NEWSニッポン」や「希望~Yell~」からスタートしたのがNEWSの音楽の始まり。この20年で紆余曲折した道のりを歩み、何度も何度も、悔し涙を流してきた彼らだからこそ、伝えられる夢や希望のかたちは深みを増し、説得力が増した。「鳴神舞(ナルカミ)」では、自分の選んだ運命を生きる覚悟を決めたと力強く歌い、愛を謳う「未来へ」では、叶うため生まれた未来で共に笑おうと誓う。3人の情熱がほとばしる、ありったけの心の叫びにも似た歌声に、会場は熱く共鳴していく。小山さんが「NEWS LIVE TOUR 2022 音楽へようこそ!!」と叫んで、カスタネットでコール&レスポンスタイムも。カスタネットでリズムを刻み、みんなで気持ちをひとつにした後は、「LOSER」を。この曲でNEWSの歌声が驚くほどエネルギッシュに進化を遂げていることを証明すると最後に「LOSER」の高らかに負け知らずの笑みでLポーズ!ソロ曲は小山さんが大人の色気を醸し出しながら「Refrain」を。増田さんは「XXX(キスキスキス)」でDJになって遊び心たっぷりに音をつないでから男っぽいラップソングをシャウト。加藤さんは自身が作詞作曲した言葉遊びが巧みな「Agitato」を真っ赤な照明に照らされるなか、“君が思うより僕は危険”と妄想をかきたてるように歌う。3人が歌う姿からは、年を重ねるごとに増していく魅力を感じずにはいられない。3人の息ぴったりのシンクロダンスが光った「KMK the boys rock you all!」、三銃士のハーモニーが絶妙な「三銃士」の後はMCタイムに突入。最新アルバムの『音楽』にはシングル曲が盛りだくさんという話から、増田さんが「デビューの時は、『NEWSニッポン』を3回歌ったのにね」と懐かしむ。すかさず加藤さんが「なにわ男子もやったと思うよ。『初心LOVE』3回(笑)」と言いだしたため、小山さんは「初心LOVE」の振付をやって見せる。加藤さんから「あなたジャニーズに詳しいわねぇ~」と突っ込まれたことから、小山さんはKing & Princeの「ichiban」を歌い踊ってドヤ顔に(笑)。続いてライブのインタールードと短編小説を手掛けた加藤さんの話に。小山さんが「加藤シゲアキ、10周年で大先生になりました!」と作家として10周年を迎えたことを称えると「くるしゅうない、くるしゅうない(笑)」と微笑む加藤さん。そこから本を読むのが苦手な増田さんの話に及び、小山さんが「まっすーは活字を読まない人なのに。ドラマに立て続けに出てらっしゃって、どうやって台本を読んだんですか?(中略) めちゃくちゃマネージャーさんと練習してたの、見たよ~(笑)」と言えば、加藤さんも「昔、全部台本読んでもらってた時あったよね? 『字が読めないから』って。ボケなのかも知らんけど(笑)」とツッコミ。それに対して増田さんは「俺、基本的に耳で覚えるタイプじゃん?」と説明するも、「知らんけど」と加藤さんに言われ、「知ってろよ。20年も一緒にいたらさ!!」。そんなやりとりに長年連れ添ったメンバーだからこその仲の良さが感じられ、会場はほっこり。その後は「皆それぞれいい出会いがありましたね。来週のあれには19年で……」と増田さんが口火を切ると「来週の“あれ”にはってもうちょっと言えね!?(笑)。来週の9月15日には名古屋にて結成日を迎えます! 20周年イヤーがスタートするよ。NEWSは20歳を迎えます!」と小山さんがまとめ、会場は温かい拍手に包まれる。「NEWSがデビューした時には生まれてないよっていう人もいるよね?」と加藤さんは会場の反応を見渡し、増田さんは「どのタイミングで増田に才能があるって気づきましたか?(笑)」と笑わせる。そして続けたのは感謝の想い。「『20周年どうですか?』って取材で聞かれるけど、20周年はファンの人が守ってくれたから、ここにいるわけじゃない?チームNEWSに対して、これから返していきたいと思います」。後半戦で月日とともにNEWSで歌う詞の内容も成長してきたことに改めて気づかされたのは、「Endless Summer」。NEWSの楽曲にヒロイズムさんの紡ぐ楽曲は多いが、この曲が生まれた12年前はやがて僕らが大人になっても…と未来を馳せていた。2008年に歌っていた「SUMMER TIME」は、夏の恋の予感にときめく青春まっさかりな歌詞だ。アルバム『音楽』をベースにしつつ、懐かしい曲もさりげなく盛り込まれ、NEWSの“あの頃”が思い出された。ラストスパートでのメドレーでカスタネットの音がより力強く大きく鳴り響いたのが「トップガン」。そして、盛り上がりも最高潮、ボルテージマックスだったのは、彼らの代表曲のひとつである「weeeek」。NEWSもファンも皆揃って高くジャンプ、ジャンプ、ジャンプ!!最高に楽しそうな笑顔で跳んで、はねて、会場が一体に。爽快な気分に会場が包まれると、小山さんが「皆、元気になった? パワー溜まったか?嫌なこと忘れたか? 今日溜めたパワーで明日も頑張れよ!」と会場を見渡し、呼びかける。増田さんは『音楽』というアルバムのツアーを通して、音楽の力はもちろん、改めてファンの力を感じられたという。「『weeeek』を歌わせてもらいましたけど。15年前にNEWSとしてリリースした曲を今歌って泣きそうになるなんて思ってもみなかったこと。皆と一緒にこの曲を守ってこられたんだなと嬉しく思います」と目をキラキラと輝かせる。「weeeek」で歌った35歳を過ぎたらどんな顔?という問いの答え合わせかのように、NEWSを守ってきた誇りと新たなステージへの扉を開いた自信にあふれていた。そんな彼らにしかできない唯一の“音楽”を見せてくれた今回のステージ。もちろんかっこいい大人になれている……がアンサー。加藤さんは「NEWSの音楽、楽しかったでしょ?NEWSの音楽、最高だったでしょ?NEWS、まだまだやれるでしょ?」。普段はシャイな加藤さんの強気な攻めの言葉に小山さんは「キャラ変わった?」とニヤニヤ、ファンも皆ニヤニヤ。このツアーを終えると、これまでのライブ通算動員数が500万人を突破すると報告していた3人。「僕たちの名前は……せ~の!!」と叫ぶとサイレントで「NEWS」とファンが心の中で叫ぶ。声に出さずとも、想いはひとつ。会場にいるファンだけでなく、これまでNEWSのライブを見つめてきた500万人ももちろんチームNEWSの一員だ。最強なチームNEWSを前にして、「愛してるぜ、さいたま~」と加藤さんが言えば「ばかやろう、俺のほうが愛してるぜ!」と叫ぶ小山さん。増田さんも「大好き、さいたま、ばかやろう(笑)」とNEWSらしい、ツンデレな愛の告白合戦も!?最後は、これからも歌い続けることを宣戦布告したNEWS。今宵は満願成就の満月の晩。その願いは聞き届けられよう。20周年を控えたNEWSが届けたステージは、これからもますますNEWSの音楽の可能性は広がっていくという希望を感じさせるものだった。写真・くさかべまき 取材、文・福田恵子
2022年09月13日Sexy Zoneがニューアルバム「ザ・ハイライト」を引っ提げた初のサマーツアー「セクシーゾーンライブツアー2022 ザ・アリーナ」を開催。横浜アリーナで行われた8月14日の昼公演では、初のドームツアーを遂に発表。Sexy Zoneの歴史に残る感動の瞬間をレポートで再現します。念願のドームへ!Sexy Zone第二章が開幕!東京に上陸した台風が過ぎ去った2022年8月14日。初めてのサマーツアーで、世界でいちばん熱い夏のひとときを体感させてくれたSexy Zone。アルバムに収録されているサマーソングを中心に歌ったライブは、夏らしい演出が散りばめられたステージ。80’s90’sを彷彿とさせるネオンの看板やジュークボックス、アーケードゲームのセットが登場する楽曲もあり、レトロポップな演出がどこか懐かしさ溢れるエモーショナルな世界へ誘ってくれた――。8月10日から始まった横浜アリーナのライブでは、佐藤勝利さんが新型コロナウイルス感染症の療養のため、11日から中島さん、菊池さん、松島さんの3人で開催。オープニングの挨拶で、「セクシーラバーズのためにも“ショー・マスト・ゴーオン”精神を持って、ステージを続けていくことを決めました。僕らの楽曲『RUN』の歌詞に“止まらないでよ僕らはまだ始まったばかりさ”とある通り、この横浜アリーナ公演を走り抜けたいと思います」と、中島さんの力強い宣言で幕開け。松島さんは「今日も勝利と連絡をとったら、睡眠も食事もちゃんととれているということで…」と、心配するファンの皆を安心させる報告を。菊池さんは、「活動休止中のマリウス(葉)の想いも胸に5人で横浜アリーナに立ちたいです。勝利のうちわやペンライトを持って来て下さる方も、僕らがいるし。極限まで目をつぶると、僕のことが勝利に見える瞬間があるはず。これは会場で1割程度ができると言われています。勝利に見えたなっていう瞬間があったら、左手を挙げて下さい(笑)」と、ユーモア満点な挨拶で会場の空気を冒頭からホットに!「頑張って行きま勝利で、行きマリウス~!!」というメンバー全員でライブに立つことを宣言する掛け声でライブは、スタート。「SEXY ZONE」のネオン看板に乗って3人が登場するとまずは、待ちわびた夏の瞬間を歌う『SUMMER FEVER』から。会場のファンはこの瞬間を待っていたかのように、リズムに合わせてペンライトを揺らす。続いて、高鳴る鼓動を歌う情熱的なナンバー、『Desideria』を炎の特攻が激しく飛び交う中で熱唱する。2011年11月にデビューした当時は、平均年齢14.2歳でジャニーズグループ史上最年少デビューだった彼ら。今では、大人な表情の楽曲を次々に繰り出し、Sexy Zoneというグループ名にふさわしい、そこに佇むだけで色気を醸し出す素敵な男性たちに――。昭和アイドルコーナーでは、デニムにタンクトップの衣装に身を包んでデビュー曲『Sexy Zone』を歌う3人。その姿は80年代アイドルそのもの!?ローラースケートを履いて今にも転びそうになりながら、『麒麟の子』を歌うというコントのような笑い満載のブロックに会場は、笑顔に包まれる。後半にも女性アイドルコーナーがあり、“聖子ちゃんカット”のカツラをかぶり、80年代女子アイドルに扮した3人の可愛らしさは、破壊力満点。「横浜アリーナ、怒涛の9公演、最終日になってしまいました。楽しめました?」という菊池さんの言葉に会場が拍手で応えたMC。中島さんはツアーを完走できるのは、「毎日、満員でセクラバが来てくれて。俺たちはその力に支えられて元気に走り続けられている」と、しみじみ語っていた。この日盛り上がったのは、中島さんと菊池さんがジャニーズJr.時代、デビューを夢見ながらHey! Say! JUMPのツアーについていた時のホテルでの思い出。「ライブ終わりに腹ペコな状態で」と菊池さんが切り出すと、中島さんは『いつか絶対にルームサービスで美味しいステーキを頼もうな』って言い合ってたよね」と懐かしそうに振り返る。「俺らJUMP兄さんがルームサービスを頼んでいたのが恰好良くて、マネしたくてね。デビューして大阪公演後にとんでもない量のルームサービスを僕と中島くんで頼みました(笑)」(菊池さん)。そんな“ふまけん”コンビのJr.時代のエピソードが続く。ここで突然、鳴ったのが緊急発表のブザー!スクリーンには「次のSTAGEへ東京ドーム、大阪ドーム公演決定」のお知らせが…。天高く見上げるようにガッツポーズをして、思わず肩を抱き合う3人。喜びを抑えきれない様子で、メインステージからバックステージまで花道を全力で走り抜ける3人の姿に会場は割れんばかりの拍手が巻き起こる。「遂に辿り着いたドーム。11年かかりました!数々の先輩、同年代の仲間、後輩……。いろんな人がドームに立つ中、いつ行けるのか、ずっと願っていた中でようやくたどり着きました。(大阪ドームは12月24日、25日)イヴの日はマジでデート、絶対禁止だからな(笑)。俺らに予定、空けとけよ!」と、セクラバとクリスマスデートの約束をする中島さん。続けて「一生に一度しかないわけじゃん? 初ドームツアーの発表って。こんな感覚なんだ!?」と興奮した様子で話は止まらない。松島さんは感極まり、言葉を時々詰まらせながら、「11年間、挑戦し続けるのか、辞めるのかっていう二択がある中で、Sexy Zoneはずっと挑戦し続けるという選択を選んできました。デビュー前から苦楽をともにしてきたメンバーの皆や家族、友人、ファンの皆さんの支えがあって、僕は改めてアイドルをやりたいと思いました。挑戦し続けるきっかけを作って下さったのは皆さんです。本当にありがとうございます」と目を潤ませて感謝の言葉を伝えた。そして、菊池さんは「ドームツアーは僕たちのひとつの夢でした。大きなステージに立ちたいというのは、デビューした時から切に願っていたことではありますけど、皆さんに待たせすぎちゃったかなと思っています。こうやって発表できることを誇りに思いますけど。Sexy Zone第二章、ついて来てください」と誇らし気な表情で、高らかに宣言!彼らの高ぶった想いは落ち着くわけもなく、再び中島さんが「お待たせ!!」と叫び、言葉を続ける。「10年越しの片思いがようやく実って。僕らSexy Zone、遂にドーム公演が決まりました。一人では何もできないんだなということもこの10年間で感じることもあって。俺、明日どうすればいいのかなという時に、いつもメンバーが頑張っている姿にもっと頑張らないとなって全力で生きられました。前進したその先に、いつもファンの皆が待っていたことは、10年間一度も忘れたことありません。1分1秒、積み重ねてきた先にようやく10年待った、10年経った、10年願った、そのドーム公演に俺たちSexyがたどりつきました。菊池くん、勝利くん、松島くん、マリウスくん、このメンバーがいなければ、ここまで絶対、来られなかった。夢のその先だった大きな会場にSexy Zoneがたどり着きました。最高のコンサートを作ります。なので、セクシーラバーズはドームで最高の思い出を作ってください」。真夏の太陽のように熱い視線で中島さんが会場を見渡すと、この日、何度目かの拍手喝采がアリーナ中を埋め尽くした。発表の瞬間に立ち会えなかった佐藤さんのコメントを松島さんが読み上げる場面も。「ファンの皆へ。ドーム決まったよ。デビュー当時からの夢が叶ったよ。10年以上かかったけど、叶ったよ。だから、泣いてないで笑ってよ。笑顔を見せてよ。嬉し涙ってわかっているけど、喜びの笑顔にしたいんだよ。なぜなら、僕らの使命は人を笑顔にすることだから…。それをドームでも叶えられるのは嬉しいです。みんなを待たせちゃった分、命をかけて幸せにするよ。いちばん大事な人たちに伝えたかったので、ファンの皆さんに報告させていただきました。横浜アリーナにいなくてごめんね。すぐに元気になってステージに戻るね。…あっ、これ言えるじゃん。ドームで待ってるよ! PS. 報道陣の皆さん、このコメントも使ってください(笑)。Sexy Zone佐藤勝利」。“いちばん大事な人たちに伝えたかった”のところで、嗚咽で手紙が読めなくなるほど、感情移入して佐藤さんの手紙を読み上げる松島さん。会場にいる全員の気持ちが、涙なのか、笑顔なのか…、佐藤さんへのあたたかい想いに満ち溢れた。すると、菊池さんが突っ込まずにはいられない顔で「感動的だし、グッとくるものがありましたけど…。ちょっとごめんなさい?聡ちゃんの泣き方の癖が強い(笑)」と思わず、噴き出してしまう、らしい一コマもあった。ラストスパートは夏らしく水を張ったステージでしぶきを上げながら、歌うパフォーマンスも。『Forever Gold』では、彼らの弾けるパッションと連動するかのように踊るたびに水が高く、高く、エネルギッシュに跳ね上がる。その踊りに共鳴するようにファンのペンライトも高く、高く、突きあがっていく。盛り上がりも最高潮な中、歌ったのは『RUN』。今年、11月16日にデビュー11周年を迎えるSexy Zone。時に涙を流しながら、葛藤し続けながら、駆け抜けた11年間の道のりを振り返るかのような歌詞の数々に胸が締め付けられる。佐藤さんのパート「ここでやめんな」という心の叫びのようなフレーズの音源が流れると、佐藤さんも今ここに、一緒にライブ完走に向けて走っているような不思議な感覚に包まれる。「僕らはまだ何も残せてない」、そう自分に言い聞かすように歌い続けて、ようやく彼らが辿り着いた先は、夢のひとつだったドームツアー。その夢が叶う直前の瞬間のステージは、輝きを放つ3人の表情で眩しすぎるほど。最後の挨拶で中島さんは「10年経ったSexy Zoneがそれぞれの活躍を広げながら、前に進んで行く、新たな扉を開く、そんなコンサートにしたい。その夢の先へ。僕たちは辿り着くことが決まっています。その大きなステージにSexy Loversと一緒に愛情をもって突き進んでいきたいと思います。皆さん準備はいいですか?」と、愛するファンに呼びかける。松島さんは「勝利の手紙にもありましたけど、僕らはファンの皆さんを幸せにするのがいちばんですから。さっき僕は嬉しくて泣いてしまったんですけど、これからたくさん皆さんに笑顔を見せていきたいです。生きづらい世の中、マイナスなことばかりでなく、嬉しいこと、幸せなこともたくさん。幸せに感じることを僕たちと一緒にシェアしていきませんか?」とファンとハッピーを共有したいとニッコリ。菊池さんは「明日から普通の日々が始まります。普通の日々があるからこそ、僕らと皆さんとで夢のようなひとときを過ごすことができるんじゃないと思います。普通の日々も僕たちSexy Zoneが寄り添える活動がここからできたらいいなと思います」。今回のライブは、スペシャルな発表もあり、ファンを前にして普段は語ることのない特別な想いを自分の言葉で打ち明けた3人。中島さんの言葉を借りていうなら、歴史的な瞬間であり、幸ある時間――。すべてが最高の瞬間で、ハイライトの連続だったこのステージ。ドームツアーでSexy Zoneがどんな素晴らしいハイライトを更新してくれるのか、期待は高まるばかり。『RUN』で歌う“あの雲の先にある光求め”、歴史的なSexyハッピーな瞬間を生み出してくれるはずだ。取材、文・福田恵子
2022年08月16日初のドームツアー「ジャニーズWEST 1st DOME TOUR 2022 TO BE KANSAI COLOR-翔べ関西から-」を成功させたジャニーズWEST。京セラドーム、バンテリンナゴヤドーム、東京ドームの3大ドームツアーで、3都市7公演325,000人を魅了したこの夏――。胸熱なステージだった2022年8月10日の東京ドーム公演をレポートします。ジャニーズWEST、悲願のドームツアーを達成した胸熱ライブ2020年夏、東京ドームと京セラドームでライブを予定していたものの、コロナ禍で開催が叶わなかったジャニーズWEST。それから2年後の2022年夏、2大ドームから3大ドームと会場をひとつ増やし、遂に悲願のドームツアーを達成! ツアータイトルは「TO BE KANSAI COLOR-翔べ関西から-」。これは濵田崇裕さんが考案したもので、関西出身のグループとして誇りを持って翔んでいく、そして、関西色に染めるという意味合いが。グループとしてはじめての東京ドーム公演は、翔んで、跳ねて、クラップして会場をジャニーズWESTCOLLARに――!そんな願いが込められたライブは、7人7様の個性が爆発するエネルギッシュなステージだった。随所にメンバーの遊び心が散りばめられているのがジャニーズWESTのライブの魅力で、開始前からスクリーンにはTwitterで募集した質問に対して、メンバーが回答。LINEの画面でジャスミン(ジャニーズWESTのファン)とのやりとりが生っぽく映し出される。ステージの幕開けは、7人がゴンドラに乗って登場。オープニング曲は「for now and forever」。“同じ夢を見て、歌を歌おう”と歌うこの曲は、東京ドームの舞台に立つ夢を叶えたジャニーズWESTと、共に歩んでその夢を現実に導いてくれたファンへの想いをのせた曲。2曲目の「Big Shot!!」でも“勝ちとれよ、Big Shot!! Big Shot!!”と、力強く歌う姿が、3大ドームツアーをようやく勝ち取った彼らの今とぴったり重なる。小瀧さんが「俺たちの夢と憧れがパンパンに詰まった東京ドーム。立ちたくて、立ちたくてたまらんかった東京ドーム。今日は熱く行こう!」と叫ぶと会場のペンライトが激しく揺れる。デビューから8周年、ドームを超満員にするほど大きなグループに成長を遂げたジャニーズWESTの底力を感じさせるその勢いに冒頭から圧倒されるばかり。ハイテンションなナンバー「Mixed Juice」ではフロートでファンのもとへ。濵田さんが「今日、楽しみにしていたっていう人、手をあげてみよう!」と言うと、桐山さんが「幸せになりたい人、手をあげてぇ~!…OK! 任せとけ!!」と、声を出せなくてもファンとのコミュニケーションはバッチリ。神山さんが振付を手掛けた「微笑み一つ咲かせましょう」や神山さんが作曲し、藤井さんとふたりで作詞を手掛けた「ANS」など、メンバーの想いが込められた楽曲も披露。しかも「ANS」は東京公演のみの披露で、彼らが可愛がっている関西ジャニーズJr.のAぇ!groupがバンド演奏! 2グループのコラボが実現した。ときに肩を組みながら、仲良く寄り添う姿は、ファミリー的な結束が伝わる胸アツなサプライズの瞬間だ。「皆さんのおかげで初めて東京ドームに立てました。ありがとうね」という感謝の言葉を綴ってはじまったMCタイム。前日にメンバーに熱いメールを送ったという重岡さん。「言いたいことは、言いたい時に言っておこうと思って……」と、汗のような涙のような笑顔を絶やさず、このステージに懸ける想いを彼らしく熱く話した。桐山さんは「ここに来たら、(恒例のカウントダウンコンサートで)『明けましておめでとうございます』やな(笑)」という一幕も。このステージに立った喜びを各々嬉しそうに語った。さらには、「僕ららしい、楽しいコンテンツにしていけたら」と待望の公式YouTube開設をサプライズ発表!重岡さんが「空とか、カプチーノの動画とか?」とおしゃれ動画を冗談で提案すると、藤井さんも「一発目はモーニングルーティーン」とのっかり、「それ言うたらやらなあかんで?」と小瀧さんから突っ込まれ、恒例の彼ららしいわちゃわちゃトークを展開。YouTubeを始めたらやりたかったという、「この動画が面白かったと思う人は、チャンネル登録、高評価をお願いします!」というセリフを全員で息ぴったりに声を揃える場面もあり、ドーム中の笑顔と呼応する。その様子はそのまま同日22時に開設されたYouTubeで1本目の動画として配信された。MC明けからは一転。シックな世界に。重岡さんが作詞作曲を手掛けた『間違っちゃいない』を、白い布のドレープが張り巡らされ、どこか幻想的な空間でしっとり歌った。この曲への想いを重岡さんが歌唱前に今にも泣きそうな表情で語りだす。「昔、まだ駆け出しの頃に書いた曲がまさか本当に東京ドームで歌えるとはね、夢が現実になったのよ。皆、ジャニーズWESTをドームに連れて来てくれてありがとう。今ここにいる大好きな皆が優しく寄り添って応援してくれたことで書けた曲。だから、落ち込んでいる時、寄り添えるような強さ、優しさ、温かさを持っているグループでありたい。そのために俺らは歌ってる。当時の俺みたいに、未来がすごく不安になって、1人ぼっちのような気分になって…。消えてしまいたいと思う人がいるのであれば、俺たち、よく分かるから」――。会場中の気持ちが一つになるような拍手に包まれる中、「皆で合唱するかわりに、手拍子で」と、一緒に歌を作ろうとセッションへ誘う。会場中に響くそのクラップは、ここまで走り続けてきたジャニーズWESTをまるで称えるかのように聞こえた。これまでのジャニーズWESTの楽曲は、この日歌った『アカンLOVE~純情愛やで~』や『粉もん』のように関西色豊かなパワフルな楽曲のイメージが色濃く打ち出されてきたが、続いて披露したのは8月3日にリリースしたシングル『星の雨』は情感たっぷりなドラマティックなナンバー。東京ドームの天井にレーザーで星空が映し出される中、ステージに立つ彼らはデビューから8年、素敵な大人のグループに成長したことを感じさせる。そしてラストスパートへ向けて、彼らの楽曲の幅が広がり、ジャニーズWESTの楽曲のターニングポイントになったともいえる2020年リリースの『証拠』を熱唱。エモーショナルな熱さが、応援歌をたくさん歌ってきた彼らのその確かな実力とほとばしるエネルギッシュな歌声に、心を打たれる。リズムをとってペンライトを振るドーム中の熱気は、声を出さずともお互いに伝わってくる、最高潮の瞬間だ。この日の一人一人の挨拶では、「ファーストドームツアー、もう最高すぎて、今は“ありがとう”しか出てこない」とライブ演出担当の流星さんが、言葉を詰まらせる。中間さんは「(終盤歌った)『サムシング・ニュー』の“僕らが望んでいた景色全部は今日という日のためにあったのだ”っていう僕のパートは本当にライブをするたびにそう思います。僕はここをゴールにしたくないです。ここは僕たちにとって通過点でしかないです」と宣言し、その言葉に神山さんも「確かに目標は達成したけど、ゴールではない。またステージに帰ってきます。夢が叶っているのは皆さんのおかげです」と感謝の言葉を。濵田さんは「最初、皆さんに『今日という日を楽しみにしてる人』って聞いた時、手挙げてくれた人、ありがとう。これからも楽しみを増やしていきましょう。皆にはいいことばかり起こりますから…、安心して下さい」と元気になれるおまじないのような言葉を。小瀧さんはしみじみと「生きてるなーって感じがした。初めて立てた東京ドームは僕たちの力ではなく、本当に皆さんのおかげ。連れてきてくれて本当にありがとうございます」。桐山さんは「僕らの目の前には格好いい関ジャニ∞さんがいて。いつか関ジャニ∞さんみたいに恰好よく歌って踊りたい…と思っていたら、今日ここに立てることになりました。先輩方に追い付き、追い越せ、ここからがスタートです。どこでライブができるか分からんけど、皆の前に1秒1分立てるように頑張ります」と先輩の関ジャニ∞さんの背中を追い続けて来たことを振り返る。最後に重岡さんは「もうすぐ30になるんだけど、20代最後のステージがここ東京ドームやった。ありがとう。俺は仲間と一緒にステージに立てていることが誇り。僕たちまだまだ夢は終われねんだよなぁ……」。そう笑顔で言うと他のメンバーも口をそろえて「そうだよなぁ~」と応戦。そして、「これからも僕たち、そして皆さん一緒に進んで行こう、夢の続きを。最後は俺たちらしく、お祭りやるで~!!」と重岡さんが叫ぶと、7人揃ってのスペシャルな和太鼓演奏!7人が心をひとつにしてダイナミックなリズムを奏でた。そしてラストの1曲は、すべてはここから始まったデビュー曲の「ええじゃないか」。お祭りナンバーにふさわしく、盛大に次々と花火が打ち上げられる。まさに盛大な夏祭りのクライマックス、異次元にいるような大迫力な光景に。ド派手なステージの中、事前にファンクラブサイトから募集した「ええじゃないか」映像もスクリーンに映し出され、会場にいないファンも3大ドームツアーの祭りに一緒に参戦できるという粋な計らいもあった。「また東京ドームに戻ってくるぞ」「また会おうぜ」――。そんな言葉をそれぞれが口にして幕を閉じた初の単独東京ドームライブ。2014年に日生劇場で行われた初の主演舞台「なにわ侍ハローTOKYO!!」でCDデビューを発表したジャニーズWESTが、3大ドーム達成という快挙を成し遂げたそのパワーに脱帽。関西ジャニーズJr.時代から強固な絆で結ばれた7人の物語は通過点で、今はまだ夢の途中だ。写真・くさかべまき 取材、文・福田恵子
2022年08月14日1997年にデビュー曲「硝子の少年」で鮮烈なデビューを飾り、今年CDデビュー25周年を迎えたKinKi Kids。2022年8月7日、記念ライブイベント「24451 ~君と僕の声~」を東京ドームで開催したステージでは、最後の挨拶を含めてMCは9回。これまで歌ってきた大切な楽曲への愛が感じられる2人の曲紹介コメントを交えながらレポートします。ライブタイトル、「24451」の意味とは?堂本剛さんの244(ツヨシ)と堂本光一さんの51(コウイチ)を数字で表現したライブタイトル、「24451(ニーヨンヨンゴーイチ)」。ふたりの美しいハーモニーが彩る名曲ぞろいだった“~君と僕の声~”のイベントは、これまでのCDジャケット写真やライブ映像のコラージュがまるで絵画のようにスクリーンに映し出されるところから始まった。ステージに数えきれないほどの2人の衣装がマネキンに飾られズラッと並ぶなか、そのうちの1体が光一さんと剛さんだったことに気づく。予想もしない登場の仕方に驚いていると、ふたりが高らかにハイタッチを交わして、1曲目の『FRIENDS』を。この曲は運命的な出会いに思いを馳せるバラードソング。光一さんは「デビュー当時の我々は、もっとカッコイイ曲やパンチのある曲がやりたいなと思っていたんですけど…。すごく素敵な曲」、剛さんは「当時は素通りしていた歌詞も人生を重ねて、そういう時間があったなって投影してしまう。ホントにいい曲。ピュアでまっすぐな歌詞で」と、ジャニーズJr.時代から歌ってきた楽曲の魅力を改めて再確認したと語るふたり。2曲目から4曲目は、山下達郎さんが手掛けた名曲『Kissからはじまるミステリー』『硝子の少年』『ジェットコースター・ロマンス』と3曲続けて披露。ふたりが『Kissからはじまるミステリー』がデビュー曲の候補曲だったことを知ったのは、最近だったそう。剛さんは「25周年を迎えて達郎さんとお話する機会があって。その時に教えてもらった新事実。『あ、ジャニーさんそんなこと言っていたんですか?』って…」と、驚くのと同時に腑に落ちる感覚もあったのだとか。光一さんが「歌えば歌うほど、達郎さんの曲の難しさを感じる」と言えば、剛さんも「本当に難しい」と口をそろえる。『ジェットコースター・ロマンス』を歌った後には「めちゃめちゃパワーがいる。皆さん、『ジェットコースター・ロマンス』をリリースしたことないでしょ?1回、お父さん、お母さん、おじいちゃん、おばあちゃんに『ジェットコースター・バカンス』っていう曲を作ってもらって、家で歌ってみて? 今の僕たちの気持ちがわかるので(笑)」とお茶目にボケる剛さんに「(達郎さんの楽曲の難しさは)”共感あるある”話にならないから!」と、光一さんが笑って突っ込む場面もあったのでした。25周年のその先の未来を問われることもあるというふたり。「偶然と偶然が重なって、形になっていくことが多いからね。頭で考えるより、出会うものすべてを僕たちらしく形にしていけたら」と、これまでのスタイルと変わらず、あゆみ続けたいという剛さん。光一さんも同じく、その瞬間、その瞬間で目の前のことと向き合ってきての今だと語ります。山下達郎さんの楽曲はもちろん、この日披露した竹内まりやさんに「Midnight Rain」を楽曲提供してもらったことについても、「ひとつひとつの出会いが奇跡」と、しみじみ…。25年間のこれまでのたくさんの出会いに感謝し、振り返る素敵な時間に――。25周年のイベントに来られなかったファンの皆さんのために公式YouTube用の収録が行われたのは、『Hey! みんな元気かい?』。「クラップを一緒に!」と呼びかけ、リズムをとる手拍子でひとつに。『Hey! みんな元気かい?』というタイトルからは明るいナンバーと思えるが、この曲は悲しみに心が支配され、いつしか心が動くことのなくなった日々の中で、この雨はいつか止むのかと友に問う曲。コロナ禍の今の時代に偶然にもマッチした心に染みる曲を届け、「YouTubeでも届いてくれたらいいな」(光一)。願いを込めて歌っていたからこそ、ちょっぴり閉ざしていた心に優しくノックされているような歌声に感じられる。オレンジ色の照明が夕陽のように眩しく照らされた空間で、どこか寂し気で、切ない歌声を響かせたのは、2001年2月にリリースした『ボクの背中には羽根がある』。「この曲はジャニーさんが亡くなってから、どうしてもジャニーさんを思い出してしまって…。羽をくれたのはジャニーさんだなと思います」と、近年この曲と向き合うたびに感じる想いを熱く語る光一さん。それだけでなく、「我々は『ターニングポイントってどこですか?』って聞かれたら、楽曲で言うと『ボクの背中には羽根がある』と口をそろえて言っています。音源的に枝を増やしてくれた楽曲です」(光一)と語る姿からKinKi Kidsの音楽の可能性を広げてくれた大切な楽曲のひとつだという想いが伝わってくる。剛さんがバンドと一緒にアコースティックギターをかき鳴らし、光一さんが情熱的に舞い踊ったスタイルで披露したのは、『薔薇と太陽』。炎の特攻が舞い上がるなか、ダンサーさんと激しいダンスを踊った光一さんは、歌い終わった途端、衣装のジャケットを脱ぎ、「暑い!」と叫ぶ。中に着ていた白シャツの袖をまくりながら、「僕ばっかり見ないでよ~!」とくしゃくしゃな笑顔を見せる一コマも。後半は息ぴったりにふたりでギター演奏しながら歌った『全部だきしめて』から始まるラブソングメドレー。『好きになってく ―愛してく』『恋涙』『愛のかたまり』と珠玉の名曲でこれでもか…というくらい恋心をドラマティックに盛り上げていくナンバーで畳みかけていく。盛り上がりも最高潮な会場の熱気が伝わってくるなか、フロートでファンの目の前へ。「コロナ禍だけど、ライブイベントで皆さんの近くに行くのはどうすればいいか考えました。声は出せないけど、だいたい近づいても皆さんじぃぃぃーっと見ているだけだから。難しいことではないですよね?(笑)」と光一さんによる恒例の長年連れ添うファンへの愛のあるいじりも健在です。光一さんは凛とした表情で、剛さんは大きくゆっくり手を振りながら歌ったのは『Anniversary』。残念ながら、20周年のタイミングではふたりで歌うことがかなわなかった楽曲。それでも皆が歌ってくれたから剛くんにも伝わっていたはずと光一さん。今回は声こそ出せないけれど、「心の中で歌ってください」というふたりの言葉通り、KinKi Kidsへ溢れる愛の大合唱が聴こえてくるような心地良い温かさに包まれる。ラストは山下達郎さんが手掛け、KinKi Kidsが共同作業で詩をのせた自身45作目となる最新シングル『Amazing Love』。25周年の記念すべきアニバーサリーソングとして誕生した楽曲。コンサートの景色を想像して描かれたという歌詞と、現実が重なった瞬間の景色は、レインボーの輝き。ファン全員に配られた色とりどりのサイリウムが生み出す虹色の光が放つ光景は、この日、この瞬間しか生まれないもの――。それはKinKi Kids の25周年を祝福するかのような美しい奇跡だった。最後の挨拶では、「こうして昨日と今日、東京ドームに5万人を超える皆さんに集まって頂いて、この形ならこういう状況でもできると皆さんが僕らに示してくれました。安心してステージに立つことができたので、我々から拍手を送りたいです」と、誇らしげな光一さん。剛さんは「来られなかった皆さんも含め、たくさんの皆さんの人生が僕たちの人生と繋がっているんだと深く、深く感じながら、4日間過ごさせて頂きました。大変な時代の中で、これだけのたくさんの人たちが自分たちに会いに来てくれる、そういう人生を送れる喜びと幸せを噛みしめたい。声を出せないからこそ、ホント痛いほど皆さんの愛を感じました。皆さんと一緒にこれからまた新しいステージをもっと作っていけたら」。そして、去り際にふたりでKinKi Kidsの頭文字であるKを指で作ると鳴りやまない拍手の嵐が――。再び、東京ドームで集う約束をして、また共に奇跡の瞬間を生み出せるという希望に満ち溢れる25周年イベントになった。写真・小池理恵、取材、文・福田恵子
2022年08月12日胸キュンワールド全開のファーストアルバム「1st Love」を引っ提げ、全国ツアーを開催中のなにわ男子。2021年、感動を呼んだデビュー発表から1年経った2022年7月28日――。なにわ男子のファン=“なにふぁむ”にとって記念すべき“なにわの日”に大阪城ホールで行われた昼公演のステージをレポートします。728(なにわ)の日、幸せとときめきにあふれるLOVEの宝箱!2021年7月28日、横浜アリーナでのコンサート中、サプライズでCDデビュー決定を知ったなにわ男子。全員で肩を抱き合い、涙を流したあの日から1年――。記念すべき“なにわの日”に関西ジャニーズJr.時代からの思い出がたくさん詰まった大阪城ホールのステージに立った7人。関西発のアイドルである彼らにとってホームとも言える大切な場所でのライブは、この1年で大きく成長したメンバーを温かく出迎えようとするファンの想いで始まる前から多幸感に満ち溢れていた。ハートの花道など、会場中にハート型が散りばめられた、なにわ男子らしいラブリーなステージ。Overtureの音楽とともに突如として現れたのは、“728”のロゴが輝くジェット機のヘッド。デビュー会見でチャーターしたボーイング737-800と同じモデルの飛行機のセットだ。その階段から1人1人颯爽と降り立ち、眩しいほどのダイヤモンドスマイルでステージに。7人が揃ったところで、デビュー曲「初心LOVE」からライブが始まった。この曲は、初めて恋に落ちた時の甘酸っぱい思いを歌うピュアなラブソング。君の笑顔に、鼓動が鳴りやまない…と美しく微笑む道枝さんの、「ねぇ、今もだよ」という甘美すぎるセリフに心をギュッと掴まれてしまう。これまでデビューした関西発のジャニーズグループとは一線を画したキラキラな王道アイドルソングから始まった彼らの1stアルバム「1st Love」も、もちろん純度100%のきらめきに溢れた1枚。そのアルバムを引っ提げてのライブも初めて恋をした甘酸っぱいときめきを感じられるものに。今回は初めて自分たちのオリジナル曲だけで勝負するセットリスト。ジャニーズJr.時代に歌ってきたオリジナル曲のメドレーを挟みつつ、ファーストツアーを実現させたなにわ男子ワールドは、最高にキュートで、最高にハッピー。いたずらっ子な笑みを浮かべ、「俺たちと暑い夏にしようぜ」という大西さんの言葉に会場の熱気は増し増しに。「魔法ヶ丘」では大西さんがキーボード、道枝さんがアコースティックギターに挑戦。ちょっぴりミスをしてしまう道枝さんに「生っぽくていいね!」とフォローを入れるメンバーたち。会場は道枝さんが奏でるリズムを見守るようなアットホームな空気感に包まれる。西畑さんが作詞を手掛け、大西さんかが振り付けをした「ちゅきちゅきハリケーン」では、なにわ男子のおなじみのポーズ・ちゅきちゅきポーズを可愛らしくキメるナンバー。「ちゅきちゅきハリケーン!!!!!!」と叫ぶ大橋さんの、ハスキーボイスでありながら、のびやかでパンチある個性的な歌声に驚かされたり、クールに見える高橋さんのアンニュイなちゅきちゅきポーズにノックアウトされたり。ラブリーなパフォーマンスがハマるのがなにわ男子の魅力。キラキラな王道アイドルソングを歌わせたら、もはや無敵だろう。もちろん可愛いだけではなく、「The Answer」のようなミステリアスで疾走感溢れるダンスチューンになると楽曲の世界観に染まったダークヒーローのシャープな眼差しに一変。楽曲ごとに、これからいかようにも変幻していける秘めた可能性を感じさせる。西畑さんの「皆さん幸せになってくれていますか?」で始まったMCでは、本日は7月28日=なにわの日という話に。藤原さんは「(普段から)728っていう数字に敏感になるよね」と笑い、長尾さんは車のナンバープレートも728が気になるという。去年の今頃はMCでデビュー発表があり、「この1年はめちゃくちゃ早かった」と怒涛の1年を振り返る7人。「しみじみ思うよな。なんかすごく感じるよな、いろいろ……」と言葉にならない想いを口にした大橋さんに、「どんな感じですか?」と問う長尾さん。「皆さんの熱い想いもそうやし…」と答える大橋さんに、今度は西畑さんが「それはどういう風な想い?」と詰め寄り、「ええっっ、好きでいてくれているのとちゃうのん!?」とタジタジになる一幕も…。デビューから何かと話題を独占してきたなにわ男子は、分刻みのスケジュールと格闘しながらめまぐるしい日々を送ってきた。そのスピードに時には焦り、時には戸惑うこともあっただろう。時の勢いに飲み込まれないよう、ただただ目の前にあることに集中し、アイドルとしてどんな時も笑顔を絶やさない。それは簡単なことではないかもしれないが、ステージ上からファンの皆に見せる笑顔は、心からの楽しい気持ちが溢れ出たリアルなもの。たとえ声を交わさなくても、心が通い合っているのが伝わってくる、愛でいっぱいの空間がそこにはあった。デビュー発表から1年が経った今の思いを最後の挨拶で語ってくれた7人。道枝さんは「本当に怒涛の1年で……これ以上ないくらい濃い1年を過ごさせてもらいました」と支えてくれているメンバーはもちろん、スタッフやファンのおかげと言い、「寂しくなったら僕たちの曲を聴いてもらえたら。僕たちがそばにいます」と、どこまでも理想の白馬の王子様。普段はナルシストキャラの高橋さんから飛び出したのは、「僕たちは“なにふぁむ”の皆のことが大好きです」というまっすぐな愛の言葉。「この1年で僕たち成長しました」と胸を張って言う姿は、「僕はイケメンキャラです」とキッパリ言いきる、いつものテンションと同じでブレない。愛されキャラのリーダー・大橋さんは「ペンライト、フリフリぃ~」と可愛らしい挨拶から始まり、「みんな、“みつめてほしい”とかうちわを作ってくださって。あっ、みつめてほしいんや~、本当に可愛いなってすごく嬉しい気持ちになって。もっと、もっと幸せにしたいなってホンマに、ホンマに思いました」と独特な柔らかな喋りで会場をほっこりさせる。なにわ男子の頼れる最年長である藤原さんは、「僕たちはまだまだ叶えたい夢がたくさんあります。僕たち叶えられる夢しか言いません。“なにふぁむ”がそばにいるから絶対叶えられるっていう自信があります。これからも絶対に僕たちのそばを離れないでください」と、言霊とファンのパワーを信じると胸を張る。末っ子の長尾さんは、「いや~、楽しいですねぇ」と天真爛漫な笑顔を見せた後、昨年のデビュー発表の瞬間を振り返り、「僕たちもビックリして。それこそMC中は泣いてたな。思い出すとグッとくるものがあります」と感慨深い表情に。大西さんはデビュー発表から濃厚な1年になったのは自分たちだけの力でなく、なにわ男子を推してくれた皆さんのおかげと感謝の思いを伝える。そして、「僕たちがたくさんの方に恩返しができるようにこの4か月間、コンサートを頑張ります」と力強い宣言を。最後に関西ジャニーズJr.時代からエース的存在で皆を引っ張ってきた西畑さんが「皆さんがいて下さるから僕たちがいます。その言葉をぜひとも覚えておいてください。去年のことを思い出すと感極まるので…ここで終わります」と明るく挨拶。彼らのステージはまだ始まったばかり。今は1度きりしかないファーストツアーの真っ最中なのだから感傷に浸る暇はない。ラストはジャニーズJr.時代から歌ってきた「ダイヤモンドスマイル」を披露。永遠に煌めけと歌うこの曲は、彼らの代表曲。まるで少女漫画の主人公のような7人がワンカラットの瞳で歌うファンタジックな姿にうっとり酔いしれる“なにふぁむ”。“プラチナのジェットにのって”という歌詞の通り、オープニングで登場したジェットにまた乗って次のステージへ―。上昇気流にのって向かう未来は、ますます輝きに満ち溢れるものになるだろう。磨けば光るダイヤモンドの原石のようななにわ男子が、これからどんな旅をして、たくさんの素晴らしい出会いを経験して、どんな成長を遂げるのか。ファーストラブから深まっていく愛の軌跡を見届けたい。取材、文・福田恵子
2022年08月01日「KOBE COLLECTION 2022 AUTUMN/WINTER」の1日目・9月23日(金・祝)に、mamagirlがプロデュースする【mamagirlステージ】のゲストモデルとして登場するソンイさんから届いたメッセージをご紹介!20周年を迎える「KOBE COLLECTION」に向けて20周年を迎えアニバーサリーイヤーとなる9月の「KOBE COLLECTION」。ここを舞台にmamagirlステージではゲストモデルとしてソンイさんがランウェイに登場!過去にも神戸コレクションへの出演経験があるソンイさんから、うれしいメッセージを頂きました。ちなみにステージ出演権をかけたオーディションイベントを(株)DONUTSが開発・運営するライブ配信&動画アプリ「ミクチャ」で7月31日(日)~8月19日(金)に開催!現在は、本オーディションへのエントリーを7月30日(土)正午12時まで受け付け中です。詳細は記事末に記載していますので、ぜひご覧くださいね! ソンイさんのメッセージはコチラ!――神戸で好きなのはどんなところ?ソンイ神戸は大好きな街のひとつです。なんといっても、その美しい街並みと根付いているカルチャーがすごく豊かだなと感じますね。神戸はのんびり散策するのにもうってつけの街。とても楽しい所だと思います!あとは食事がとにかく美味しくて、今から神戸行きが楽しみです(笑)。――ソンイさんにとって「KOBE COLLECTION」とは?ソンイスタートから20年と歴史が長く、私がモデルをする前から憧れていたコレクションなので、今回ゲストモデルとして選んでいただき、また自分がその場に何度も立たせてもらえることは、とても感慨深いです。会場にいらっしゃるお客様も品があり、マナーも素晴らしいなという印象があります。――mamagirlステージを歩く権利獲得に向けた配信イベントも同時に実施しています。参加しているママライバーさんに応援メッセージをひと言ください。ソンイ1歩勇気を踏み出して新しいことにチャレンジをするのってスゴイですよね。今よりさらに輝いて、新しく見える景色は必ずあると思います。当日、ママライバーさんたちと一緒にステージに立てることを私も心より楽しみにしています! ソンイさんと一緒に、mamagirl編集部もKOBE COLLECTIONを盛り上げていきたいと思います!特に関西圏にお住まいのママさんはぜひ会場に遊びに来てくださいね!プロフィールソンイ1989年生まれ、中国出身。父の仕事の関係で5歳から日本で暮らす。ファッション雑誌でモデルデビュー。2016年に結婚、現在は一児のママ。モデルとして活躍するほか、ライフスタイルや息子との日々を発信するSNS も人気。2020年より自身がディレクションを務めるライフスタイルブランド「SWU」をスタート。「KOBE COLLECTION 2022AUTUMN/WINTER」に関する情報はコチラからオーディションイベント詳細はコチラからあわせて読みたい🌈9月23日(金・祝)【KOBE COLLECTION】にmamagirlステージが出現!
2022年07月27日お笑いタレントであり、その名の通りたくましい筋肉を持つ、なかやまきんに君。自身のYouTubeチャンネルでは筋トレやダイエットについての情報を発信し、ボディービルダーとしても活躍しています。2022年5月31日には、アメリカのカリフォルニア州で開催されたボディービル大会『マッスルビーチインターナショナルクラシック2022』に出場。『メンズボディビル40歳クラス』で会場を大いに盛り上げ、優勝の座をつかみました。なかやまきんに君の食レポが雑すぎる理由が、かっこいいと話題に同年6月2日、なかやまきんに君は自身のYouTubeチャンネル『ザ・きんにくTV』に1本の動画を投稿。大会があった日、終了してすぐに、優勝トロフィーを持ったままファストフード店『マクドナルド』にやって来たといいます。ビッグマックやポテト、ダイエットコーラなどを注文すると、なかやまきんに君は浮足立った様子で席に着きました。食事を始めるなり、「あ~!めちゃくちゃおいしい!これはいつもの味!」「ん~!うめぇ~!うめぇ~!」など、「うまい」を何度も発する、なかやまきんに君。完食後は、このように感想をまとめました。ビッグマック、めちゃくちゃおいしかったです!感想をいわせていただくならば、最後まで!味がある!ザ・きんにくTV 【The Muscle TV】ーより引用一般的に、何かを食べる光景を撮影した動画では、なんの食材がおいしいか、どのような味がするかなどの具体的な感想を発するもの。しかし、なかやまきんに君の感想は、食レポにしてはとてもシンプルなものでした。大半の人が笑ってしまうであろう、いたってシンプルな食レポの理由…それは、なかやまきんに君のこれまでの努力が背景にあったのです。もうね、アメリカでの減量、めちゃくちゃつらかった!めちゃくちゃおいしいものがいっぱいあるのに、そしてわざわざアメリカに来たのに、いつもの鶏の胸肉とか、野菜とか、味けないものばっかり食べてました!ザ・きんにくTV 【The Muscle TV】ーより引用ボディービルの大会に出場するために立派な筋肉を保つには、厳しいボディーメイクを行う必要があります。多くのボディビルダーは増量期という時期に体重と筋肉を増やし、大会前の減量期は余計な脂肪を減らすために、より厳しい食事管理を行うのです。そのため、なかやまきんに君が大会前に口にしていたのは、ボディーメイクのための、味けのない食材ばかり。なかやまきんに君の努力と、おいしい食べ物への感動が伝わる食レポに、多くの人から反響が上がっています。・雑な食レポでつい笑っちゃったけど、意味をよく考えたらかっこよすぎる。・筋トレ仲間だから、共感しかない。味があるって幸せだよね…。・好きな食べ物をガマンしていて、本当に尊敬する。自分なら食欲に負けちゃうよ。「うまい!」「味がある!」といったシンプルな感想には、言葉にできないいろいろな感情が詰まっているのでしょう。ある意味、難しい言葉をふんだんに使った食レポよりも、おいしさを伝える『パワー』があるかもしれませんね![文・構成/grape編集部]
2022年06月03日メンバーが“原点回帰”と位置付けるアルバム『Mixed Juice』を引っ下げてのツアー「ジャニーズWEST LIVE TOUR 2022 Mixed Juice」。”原点”プラス、スキルアップした“らしさ”を存分に楽しめるツアーから、2022年5月1日昼公演をレポートします。7人とファンの熱い想いが“ミックス”されたステージ。3月から始まった「ジャニーズWEST LIVE TOUR 2022 Mixed Juice」。ここ数年、クールな印象が強かったジャニーズWESTのライブだが、『anan』の表紙を飾った際にメンバーが話してくれたとおり「カラフルでポップなライブ」に。そのシンボル的な存在が、ステージの真ん中に置かれたジュース工場を思わせる巨大なジューサー。桐山照史さんがデザインした、これまたジューサー型のペンライトから放たれる光は、さながらミックスジュースの素材のよう。7色一つひとつの光が、このライブに絶対欠かせないエレメンツとなって会場をカラフルに照らす。そして、巨大ジューサーが開きメンバーが登場すると、ひと際大きくペンライトが揺れ、7人の笑顔が弾けた。会場は、ジャニーズWESTにとって初となるぴあアリーナMM。4階席まである非常に天井の高い空間だが、「上のほうも見えてるから!」と何度となく口にして、上階の観客も絶対に置いていかないジャニーズWEST。実際、リフターを使った演出も多く、4階からでもメンバーを近くに感じられた。今回のツアーで初めて登場したのが、ムービングステージ。静電気がすごいそうで、中間淳太さんの髪が逆立ち、ステージ上で水を吹きかけて落ち着かせるくだりが、ムービングステージ導入の副産物として生まれた。さらに、花道がアリーナをぐるりと囲み、縦へ横へ、そして上へと、会場の隅々まで動き回る。そうした会場設計だけ取っても、メンバーの中心となって演出面を担う藤井流星さんの手腕が光った。濵田崇裕さんの力強く伸びやかなロングトーンから始まる「Mixed Juice」は、YouTubeショートでメンバーによるダンス動画がアップされ、ライブ前にもレクチャー動画が流されていたこともあり、多くの人がメンバーと一緒に踊り、盛り上がっていた。一体感をもたらす仕掛けは「We are WEST!!!!!!!」にも。ファンクラブで募集したコール&レスポンスの音源を使い、残念ながら会場に来られなかったファンの想いもすくい上げる。また、神山智洋さんによる「微笑み一つ咲かせましょう」の振付レクチャー動画もファンクラブサイトで事前にアップ。メンバーとファンとでたくさんの微笑みを咲かせた。神山さんは、「セラヴィ」でも振付を担当。諦めざるを得ない、終わってしまった恋愛を振付に落とし込んだダンスは、悩ましいほどにセクシー。実は、『anan』の表紙にご登場いただいた撮影やインタビューの合間に、愛用の振付ノートにペンを走らせていた神山さん。壁に向かい、考えたばかりのステップや動きを熱心に確認する姿も目撃!中間さん、神山さん、藤井さん、小瀧望さんによるユニット曲「Plan B」でも、セクシーな魅力が爆発!チェーンにつながれ椅子に座って踊る4人が大人の色気で魅せた。重岡大毅さん、桐山さん、濵田さんによるユニット曲「情熱」では、3人がブルースハープをタイトルのごとく情熱的に響かせる。近しい人との絆を歌った「涙腺」では、重岡さんがピアノ、神山さん&濵田さんがアコースティックギター、桐山さんがカホンを含むパーカッションを演奏。7人全員が、苦楽を共にしてきたメンバーへの想いを込めてしっとり歌い上げた。この日の公演替わり曲は、重岡さん作詞・作曲の「バニラかチョコ」。「しげが作る曲のファン」を公言する小瀧さんは、興奮して曲中立ちっぱなし!同じく重岡さんの自作曲「ムーンライト」の間奏では、「相棒って普通ひとりやろ?俺には6人もおるんやで。最高やろ!」と絶叫。絶対的信頼を置くメンバーへの愛を炸裂させた。「証拠」では、7色それぞれのスポットライトが照らされた7人が横並びになって熱唱。全身全霊で音楽を届ける7人の想いの強さに呼応するように、会場の熱気もぐんぐん増していく。7人が高々と腕を突き上げれば、観客の持つペンライトも高く上がり、メンバーが「ジャンプ!ジャンプ!」と煽れば、会場中が大きく揺れ…。そうしたジャニーズWESTの武器ともいえるパワフルな応援歌あり、妖艶に魅せるダンスナンバー、歌の上手さやハーモニーの美しさが際立つバラードにおなじみのパーティチューンと、‟なんでもアリ”の約2時間。そうやって、あらゆるジャンルの曲を‟ミックス”できるのも、幅広い楽曲を歌い、踊りこなせる実力があってこそ。そしてアンコールでは、ジュース瓶をかたどった被り物をつけて、最後まで楽しませることを忘れなかった。待望のドームツアー決定に喜びが爆発!この公演のハイライトといえば、ジャニーズWEST初となるドーム公演発表だろう。モニターに告知映像が流れると会場のテンションはMAX!2020年に予定されていた京セラ&東京ドームのWドーム公演はコロナ感染拡大により中止となってしまっただけに、メンバーにとってもファンにとっても、待ちに待ったドーム公演なのだ。ツアータイトル「TO BE KANSAI COLOR」を考案したのは、日ごろからコツコツ英語を勉強している濵田さん。ローマ字読みをするとサブタイトルの「翔べ関西から」になる掛詞だ。神山さんは、喜びのあまり涙するファンに「みんな泣かないの~」と優しく声を掛ける。桐山さんからは「(‘20年に発表した)2大ドームをできへんかったから、3大ドームにしてみんなに恩返ししようなって話していた」と、名古屋公演が追加された経緯が明かされた。中間さんは「みんなが応援してくれたからこそできます。ありがとう!」と、最年長らしくファンへの感謝をバシッと言葉にして伝えた。大阪で迎えるドームツアー初日は、神山さんの誕生日。桐山さんは「神ちゃんには秘密やけど、サプライズする」と予告。一方で、名古屋の初日、小瀧さんの誕生日では、絶対サプライズしないと、冗談で宣言。すると、「自分でケーキ持っていくわ」と切り返す小瀧さん。初ドームツアー決定という感動的なモーメントでも、ジャニーズWESTらしいテンポのいいトークを繰り広げた。重岡さんはドームツアーについて「激アツなライブにしよう!夢が叶う瞬間やから見届けてほしい」とコメント。「物理的距離は変わっても、俺らの熱量は変わらへんから、ドームにもついてきてな。絶対に楽しませるから。みんなを喜ばせることを考えているから!」と、期待値を膨らませる藤井さん。7人全員が、一曲一曲、一瞬一瞬に全力を注いでいたこの公演を見る限り、ドームツアーでも大いに楽しませてくれることは間違いなさそう!取材・文 小泉咲子
2022年05月13日ジュエリーブランド「レポシ(REPOSSI)」の「セルティ・シュール・ヴィド プレミアム(Serti sur Vide Premium)」コレクションから新作のジュエリーが登場。レポシ 日本橋三越本店で販売される。"肌に浮かび上がる"ダイヤモンドジュエリーの新作レポシは、1920年創業のイタリア発のラグジュアリージュエリーブランド。日本では、2019年に初の直営店を伊勢丹新宿にオープンし、以後、エレガントなアクセサリーを展開している。そんなレポシが、新作ジュエリーをリリース。ダイヤモンドが"肌の上に浮いている"ようなデザインが特徴の「セルティ・シュール・ヴィド プレミアム」コレクションから、ネックレスやブレスレット、イヤリングがラインナップする。繊細なチェーンの2連のネックレスは、煌びやかなペアシェイプダイヤモンドを贅沢に4つあしらったデザインが魅力。カラーは、上品なホワイトゴールドと肌馴染みの良いピンクゴールドの2種を用意する。また、きらりと輝く5つのペアシェイプダイヤモンドと複数のパヴェをセッティングした華やかなブレスレットや、絶妙なバランスで3つのペアシェイプダイヤモンドを飾った片耳タイプのイヤリング2種を取り揃えている。なおこれらのアイテムは、日本橋三越本店の新店で世界先行販売される。【詳細】「セルティ・シュール・ヴィド プレミアム」新作ジュエリー<アイテム例>ネックレス 2,321,000円(ホワイトゴールド、ダイヤモンド)ネックレス 2,200,000円(ピンクゴールド、ダイヤモンド)ブレスレット 2,508,000円(ホワイトゴールド、ダイヤモンド)イヤリング 1,254,000円(ホワイトゴールド、ダイヤモンド)イヤリング 844,800円(ホワイトゴールド、ダイヤモンド)■新店舗情報レポシ 日本橋三越本店オープン日:2022年4月26日(火)住所:東京都中央区日本橋室町1-4-1 日本橋三越本店 本館6階TEL:03-6262-6677
2022年05月13日日本でのファンミーティングはこれまで「HARU」に始まって「HANA」「HARE」と続き、今回のタイトルは「HANABI」。その名の通り、メンバー13人のシルエットがスクリーンに映し出され、彼らの上にバーチャルな花火が華やかに打ち上がり、イベントの始まりを告げた。2022年5月7日(土)のさいたまスーパーアリーナ、ファンミーティング1日目の様子をレポートします。初披露曲を含めた充実のステージ!【ペンになってもいいですか!?】vol. 1533万人の観客で埋まったさいたまスーパーアリーナの会場を見て、メンバーは口々に「久しぶりですね」「本当に信じられません」と2年半ぶりのCARATとの再会を喜んだ。メンバーがそれぞれ日本語で挨拶をするなか、DKは日本での公演の決め台詞、「最高じゃーん!」を絶叫!しかしその後に続けた日本語のコメントは、実はHOSHIが用意していたものだったよう。そんなアクシデントにもめげず、HOSHIも「時計がありません。今何時!?」と叫ぶと、声が出せない状況の中で、客席からは「10時10分!」の手拍子が。JEONGHANも自身が生み出した謎の造語「シンギパンギプンプンパンギ」を叫んで、会場の雰囲気を盛り上げていた。S.COUPSJEONGHANJOSHUAさらに、SEVENTEENが日本デビュー前からお世話になっているというMC、古家正亨さんをステージに呼び込んで、ファンミーティングの準備は完了。古家さんから「日本で何かおいしいものを食べた?」と聞かれてSEUNGKWANは「とんかつを食べました!お肉を口に含んだら溶けてしまいました。そこはいつも行列のお店だそうなんですが、僕が行った時は並んでなかったです」とうれしそう。DINOは「僕はMINGYU兄さんとお好み焼きを食べに行ったんですが、すごくおいしかったです!」、JOSHUAは「渋谷と表参道と原宿に買い物に行きました」と、久しぶりの日本を楽しんでいる様子が伝わってきた。JUNHOSHIWONWOOWOOZI「SVTバランスゲーム」では、質問の中からAとBのどちらかの答えを選ぶゲーム。「A/一人で食べ放題に行く」「B/一人でテーマパークに行く」のどちらを選ぶかでは、Aを選んだSEUNGKWANから「すき焼き、スシ、かつどん、うどん、お好み焼き、たこ焼き、焼きそば、天丼、モツ鍋…」と次々と日本の食べ物の名前が飛び出し、笑いを誘った。「A/思いつきで旅に出る」「B/計画を立ててから旅に出る」では、Bを選んだTHE 8とVERNONがある程度計画を立てたなかで自由に行動すると言ったのに対して、AのWOOZIは「もともと旅行が好きではないので、ストレスが少ないほうを選びました。何日も前から計画していたら、その間もストレスが溜まりそう」と意外な答え。「A/一生化学調味料なしで生きる」「B/一生SNSなしで生きる」でMINGYUは「SNSはCARATのみなさんへのプレゼントだから」とAを選択。「A/CALL CALL CALL!を5倍速で踊る」「B/CALL CALL CALL!を連続5回踊る」は「踊れない姿をCARATに見せるよりは5回踊ったほうがマシ」とS.COUPSはB。DINOも「5倍速で踊るより1回1回しっかり曲を感じたいから」とBをセレクト。逆に5倍速を選んだDKやJUN、HOSHIは5倍速ダンスをその場で踊って見せ、不可能はないと証明してみせた。最後の質問、「A/SEVENTEENがいない都市で一人で暮らす」「B/SEVENTEENしかいない無人島でみんなと暮らす」では、「SEVENTEENはいないけど、CARATのみなさんはいるから」とMINGYUとJEONGHANはAを選び、会場からは拍手が。しかしWOOZIは「僕は誰かさんたちとは違って、メンバーを裏切ったりしません」とB。「SEVENTEENのメンバーさえいれば幸せだから」とDKもBを選び、「CARATのみなさん、すみません」と苦笑いしつつ「僕はSEVENTEENがいなかったらCARATのみなさんにも会えなかっただろうから」Bを選んだと言い、拍手を浴びていた。THE 8MINGYUDK2つめのゲームは、豪華景品を賭けたチーム戦。チーム分けでは紙を引いて、Aチーム6名、Bチーム6名に。CARATと書かれた紙を引いた人はどちらのチームにも参加し、景品も獲得できるというお得な役割だったが、その座は見事HOSHIが獲得した。ゲーム内容は、輪投げやヨーヨー釣りなど4つのゲームで得たカードをミニカーでセンターステージに運び、6番目の人が7番目の人にそのカードに書かれた内容をジェスチャーで伝達、正解が出るまでの時間を競うというもの。Aチーム代表のSEUNGKWANとBチーム代表のDINOがじゃんけんし、DINOが勝ったのでBチームは後攻に。先攻となったAチームは、頭にボールをつけて連続7回ヘディングできたらクリアというミッションを担当したDKがなかなか成功せず、さらにSEUNGKWANのジェスチャーがうまくVERNONに伝わらないというアクシデントはあったものの、なかなかのタイムに。対するBチームは、輪投げで手元の輪っかを一気に投げるという発想の転換で一瞬にしてミッションクリアしたJOSHUAにはじまり、全員があっという間に自分の担当ゲームをこなし、Aチームのタイムを大幅に上回る記録で勝利!見事、賞品を人数分ゲットした。SEUNGKWANVERNONDINOファンミーティングではあるものの、ゲームだけでなくパフォーマンスも盛りだくさん。日本2ndシングルの「舞い落ちる花びら (Fallin’ Flower)」にはじまり、「Together -Japanese ver.-」や「To you」では爽やかに、「24H」ではステージング重視のSEVENTEENを見せつける。日本のCARATの前では初パフォーマンスとなる「Left & Right」「HOME;RUN -Japanese ver.-」、さらには最新曲「Darl+ing」まで全力で踊りきった。「Darl+ing」は、有観客では世界最速で初披露。メンバーの無理やりな曲フリを聞いたDINOが「まさか!」と言って曲が始まる流れもいつもどおり。メンバーはたびたび久しぶりに日本のCARATに会えた喜びを口にしていたけれど、ステージの上の彼らは長い間会えなかった期間を感じさせないくらい、今までどおりのSEVENTEENだった。アンコールで再びステージに登場したSEVENTEENは、「あいのちから」を初めて生披露。「僕たちの気持ちをギュッと込めた曲です」(JEONGHAN)、「この曲をみなさんの前で歌いたい気持ちが大きかったです。歌えてよかったです」(DK)、「長い時間を乗り越えるのは愛の力だから、『あいのちから』でおたがい強くなりましょう」(JOSHUA)とこの曲を選んだ理由を告げると、この曲を作ったWOOZIは「僕たちSEVENTEENが感じている気持ちはCARATのみなさんも同じだろうと思ったので、その気持ちを込めました」と曲を書いた時に考えていたことを教えてくれた。「ひとりじゃない」と「Healing -Japanese ver.-」はトロッコに乗って、大きな会場をぐるりと周りながら歌い、最後の「Snap Shoot -Japanese ver.-」はセンターステージからメインステージまで、広い会場を全員が駆け巡りながら、久しぶりにCARATと会えた喜びを爆発させていた。最後の挨拶では「CARATは僕の充電器」と本物の充電器を頭に刺すまねをしたおちゃめなJEONGHANが、「寒くなる頃にはもっと大きな会場でまた会えるから」と意味深なコメントも。次にまた彼らを日本で観られる日を楽しみに待ちたい。© PLEDIS Entertainment取材・文 尹 秀姫
2022年05月12日待ちに待ったKing & Princeのドームツアー「King & Prince First DOME TOUR 2022 〜Mr.〜」。2022年4月16日の東京ドーム公演の様子をレポートします。彼らのこれまで、今、そして未来を感じさせるパフォーマンス。2018年のデビュー以来、常に勢いを増し、グループとしても個人としても活躍の場を広げているKing & Princeが、4月2日、初となる4大ドームツアー公演「King & Prince First DOME TOUR 2022 〜Mr.〜」をスタートさせた。CDデビュー記者会見で、リーダーである岸優太さんが「いつかドームでのコンサートをしたい」と語っていた夢がついに実現。また、ジャニーズとしてもコロナ後初となるドームツアーとなった。福岡PayPayドーム、京セラドーム大阪を巡った彼らは、4月16日、東京ドームに降り立った。動員数は約5万5000人。広い会場には、ファンの熱く、温かな想いが満ち満ちている。照明が落ち、メンバーを紹介するムービーが流れた後、王子様のような白い衣装を纏い巨大な観覧車に乗った、まばゆい光を放つ5人が目の前に現れた。直径約10mの観覧車は時計型をしていて、さらにムービングステージとして観客の方へと迫ってくる。演出を担当した神宮寺勇太さんが「タイムービング」と命名したもので、インパクトある華やかな演出が見る者を非日常的な空間へと誘う。また、観覧車といえば、アミューズメントパークのなかでも圧倒的な存在感を放つシンボリックな存在。それは、今のKing & Princeを象徴しているようにも感じられた。今回のツアータイトルに掲げられた「Mr.」は、彼らのジャニーズJr.時代のグループ名である「Mr.King vs Mr.Prince」にちなんだもの。グループの原点から辿ってきた道を感じてもらい、好きになってほしいというメンバーの想いが込められている。「Mr.」のロゴは、髙橋海人さんがデザインしたものだ。実際、大きな見どころの一つとなったのが、ジャニーズJr.時代からの人気曲を披露するコーナー。当時の衣装で登場した5人が次々に歌い踊り、会場をエモーショナルなムードに包み込む。懐かしいと感じる人もいれば、新鮮に思う人、「このパフォーマンスをライブで見られるなんて…」と感激する人、想いはさまざまであったに違いない。もちろん、デビューからこれまで、そして今のKing & Princeも、しっかりと届けていく。デビュー曲であり、今やアイドルソングのアンセムとなった「シンデレラガール」は、フル尺でパフォーマンス。平野紫耀さんが歌い出すと会場の空気が一変。ハッと息を飲む一瞬の静けさの後、この日一番といっても過言ではない高揚感が生まれた。これまでリリースしてきた全シングル楽曲、コンサートでの人気曲、初めて披露する曲など、King & Princeの歴史が詰まったセットリストは、彼らからファンへの感謝の気持ちにほかならない。それは演出にも見てとれる。トロッコに乗って会場の隅々まで駆け巡り、また、巨大クレーン「メカアーム」に乗り込んでドームの上の方にも、ちゃんと姿を見せに行く。時折、「みなさんの顔、見えてますよ」と声を掛ける場面もあり、誰のことも置いていかないという想いが感じられる。また、メンバーカラーの紙吹雪や、レーザーを使った演出、次々に打ち上げられる花火なども、ライブに彩りを添え、祝祭ムードを盛り上げた。怒涛のパフォーマンスの合間には、5人の関係性の良さが伝わってくる微笑ましい場面も。顔を見合わせて笑い合う姿が印象的だったのは、平野さんと神宮寺さん。また、MCでは、岸さんがカッコいいと思うメンバーランキングを発表することに。永瀬廉さんを4位に選んだ後、自身の順位を3位と明かした岸さんに、永瀬さんが「ちょっと!」と詰め寄る姿には、会場が大いに沸いた。岸さんと髙橋さん恒例のいじり合いも健在。岸さんは他にも、おふざけコーナーをプロデュースしたり、「わっしょい!」「そいや!」という掛け声をファンに投げかけるなど、たくさんの笑顔を作り出していた。本編のラストに待っていたのは、怒涛のダンス曲ブロック。その一つには、平野さんと髙橋さんが振り付けを担当した楽曲もあり、豊かな表現力で魅せる難易度のパフォーマンスに思わず唸る。愛されるキャラクターだけでなく、努力をして着実に積み重ねてきた高いスキルをも持ち合わせた彼らを目の当たりにして、King & Princeの底知れない魅力と、アイドルとしての強さを実感した人も多かったのではないだろうか。最後の挨拶では、「ジュニア時代から応援してくれてる方にも最近King & Princeのことが好きなってくれたという方にも、もっともっと好きになってくれたらいいなという思いで作りました」と話した神宮寺さん。髙橋さんは「みなさんから普段もらっている愛をちゃんと返せるようにメンバーみんなで臨んだステージで、本当にこの瞬間が幸せです」と思いを伝える。永瀬さんは、「こんなに幸せな空間をジャニーさんも見てくれているんだなって思うと、懐かしい気持ちにもなるし、『King & Princeはすごい』と思わせられるようなものを作っていかないといけないなって強く思いました」とジャニー喜多川さんに思いを馳せ、決意を新たに。岸さんは、「ずっと夢に見ていた東京ドーム公演。気持ち良かったなんてもんじゃないですね。そんな言葉じゃ正直、片付けられないです。ド気持ち良かったです」と、夢が叶った気持ちを口にした。そして、平野さんは「デビューして、まだ4年でドームは早いんじゃないかなとか、会場の一番奥まで届くのかなとか、表現力が足りてるのかなとか思ったんですけど」と不安な気持ちを率直に伝え、「僕たちの想いが、心の奥までちゃんと届きましたか?」と問いかける。会場からの拍手を受け、「でも僕は、今日だけでは満足していません。こんなに素敵な景色があるなら、もっと素敵な景色があると思うんです。それをKing & Princeと、ティアラ(ファンの総称)のみんなで見にいきたい」「もっともっとカッコよくなって、みなさんが胸を張ってKing & Princeのファンだと言えるように頑張ります」と、野心と展望を強く語った。ツアータイトル「Mr.」に込められた想いの通り、King & Princeというグループのこれまでと今を見せただけでなく希望が詰まった、楽しみでしかない“これから”をも感じさせた今回のライブ。途中、平野さんが「俺はティアラに恋煩い」と歌詞を変えて歌う場面があったが、ファンへの真摯な想い、感謝の気持ちが深く、強く伝わってくるものであった。今年、デビュー5年目に突入する彼ら。さらなる高みへと駆け上がっていくことを予感させる初のドームツアーは、5月15日、平野さんの出身地である愛知で幕を閉じる。Infomation『King & Prince First DOME TOUR 2022 〜Mr.〜』福岡、大阪、東京、名古屋の全4か所を巡るグループ初のドームツアー。取材・文 重信 綾
2022年05月03日アメリカ・ラスベガスのアレジアント・スタジアム(Allegiant Stadium)で4日間に渡って開催されたBTSのコンサート「BTS PERMISSION TO DANCE ON STAGE-LAS VEGAS」が4月16日(現地時間)に最終日を迎えた。BTSはこの4日間のコンサートでのべ20万人を動員。この記録は、なんとスタジアム史上初だそう。そんなBTSのラスベガス公演最終日をレポートします!大きな歓声に包まれたBTSのラスベガス公演!スクリーンに「WE DON‘T NEED PERMISSION」の文字が浮かび上がり、そのスクリーンが上がると鉄格子が現れ、中からBTSが登場!「ON」でライブの始まりを高らかに歌い上げたと思えば、「FIRE」ではステージを真っ赤に燃えたぎらせる。続く「DOPE」ではメンバーが次々とステージ上のカメラを掴んで目線を送ったかと思えば、統制の取れたダンスで曲を引っ張っていく。大きなスタジアムの雰囲気を自在に操るBTSならではの魅力を見せつけた。RM1994年9月12日A型「今日が最後の公演、最後の夜です!」とすでに名残惜しそうなRMは、観客から大きな歓声を引き出し、うれしそう。Vは「Nice to meet you」の最後の「チュー」で投げキッスをしてみせ、隣のSUGAを驚かせていた。J-HOPEは「I’m your hope!」と自分の名前にかけた挨拶で観客のハートをわしづかみに。RMの「Let’s go」の号令で「DNA」がスタートすると、広いステージを思うままに駆けていく。メンバー同士でわちゃわちゃしていたかと思えば、サビのダンスはきっちり決める緩急は、ステージ巧者のBTSならでは。SUGA1993年3月9日O型黒いセットアップに着替えてステージに再び登場して歌った「Blue & Grey」はVの歌い出しで始まる切ない曲。ダンスを封印し、しっとりと歌い上げる姿からは大人の色気が漂うように。続く「Black Swan」では大勢のダンサーを従え、背中に大きな翼を表現する演出に加えて、激しくもやわらかいダンスで観客を魅了する。1曲ごとにがらりと世界を変えてしまうのもまた彼らの魅力。「今日は緊張する」(RM)、「最後の日だからかみんなテンションがいいね」(SUGA)、「僕はすごく気分がいいです!」(J-HOPE)と、口々に自由にしゃべりながらメインステージに戻り、「Blood Sweat & Tears」、さらに「FAKE LOVE」まで、全力のパフォーマンスを見せた。JIN1992年12月4日O型白を基調としたカジュアルルックでセンターステージに登場したJIMINとJUNGKOOKから始まる「Life Goes On」では、会場にカラフルな紙吹雪が舞い散り、JINがJUNGKOOKにパンチする真似をしたり、VがRMの肩を抱いてカメラにアピールしたり、自由な雰囲気を満喫。続く「Boy With Luv」では生バンドの音に合わせて、心からステージを楽しんでいた。「Dynamite」が始まると、どこからかホーン隊とギター隊が現れ、BTSとともにステージを埋める。バックコーラスも含めて全員がライブを楽しんでいる様子が印象的。続く「Butter」では一転して本気のダンスと遊び心満載の表情で、この日一番の盛り上がりを見せた。J-HOPE1994年2月18日A型「Telepathy」と「Outro:Wings」で広い会場をトロッコでめぐり、ライブもいよいよ佳境。色とりどりの紙テープで彩られたステージを駆けまわり、Vが体中にテープが巻き付いた状態でモデルウォークを見せる一幕も。ここでJ-HOPEから「悲しいお知らせです。ライブはもう終わりです」というと、客席からは悲痛な叫びが。そんな客席の反応を見てSUGAが「次の曲でみんなを幸せにする」と言うと、RMは「ずっと一緒にいると約束して。でも今日はこれが最後。BTSでした!」と挨拶して、「Stay」に。「So What」ではメンバーがバズーカ砲を手に、客席に向かってスモークを撒き散らしながらうれしそう。ラストの「IDOL」では最後の気力を振り絞ってステージを飛び回り、走り回りながら会場のARMY(ファンの総称)とコミュニケーションを取ろうとしていたのが印象的。最後はJUNG KOOKの「Make some noise!」の叫びで会場の歓声がひときわ大きくなったところで、本編は終了。JIMIN1995年10月13日A型けれどその後もライブが終わる気配はなく、スクリーンには会場を埋め尽くすARMYと、ARMYたちが掲げる思い思いのメッセージボードが映し出されていった。そのメッセージのほとんどはハングルで書かれ、メンバーに想いを伝えたい気持ちが滲んでいた。さらにいろんな国の国旗を掲げるARMYも見え、世界中からこの日の公演のためにラスベガスにARMYが結集したことがよくわかる。そうしているうちに、今年BTSが国連を訪れた時の映像がスクリーンに映し出され、アンコールに。「HOME」、「Anpanman」「Go Go」と立て続けに歌い、ステージの下に降りてARMYと近くで目を合わせたり、思いっきり水を振りまいたり、ラスベガス公演の最後を思いっきり楽しんでいた。JIMINが「ARMY BOMBを見せて!」というと会場のペンライトが光り、それを見てJ-HOPEは「ウェーブが見たい!」とおねだり。RMの掛け声で大きなウェーブが完成した。V1995年12月30日AB型最後の挨拶でSUGAはラスベガス公演の前に開催した韓国での公演を振り返り、歓声があげられない中でのパフォーマンスは簡単ではなかったと告白。「やっぱり歓声を聞くと生きてる感じがしますね」としみじみと語っていた。ラスベガス公演最後の曲は、ツアータイトルにもなっている「Permission to Dance」。MVと同じように、たくさんのダンサーとともに踊る様子はまさにハッピーエンド。メンバーもダンサーもともに韓国式の「クンチョル」(お辞儀)で最大限の敬意を表し、ステージを去るダンサーとハグを交わして別れを惜しんでいた。JUNG KOOK1997年9月1日A型最後は赤い紙吹雪が惜しみなく降り注ぐステージを、名残惜しそうにARMYに手を振り去っていったBTS。公演が終わった後、スクリーンには「WE ARE BULLETPROOF(僕たちは防弾)」、続けて「2022.06.10」という謎の日付が浮かび上がった。BTS公式サイトによると、6月10日にBTSの新しいアルバムがリリースされる予定だそう。最後の最後まで観る者を驚かせ、楽しませてくれた。写真BIGHIT MUSICCD「Butter」Track:01. Butter02. Permission to Dance03. Butter (Instrumental)04. Permission to Dance (Instrumental)文・尹 秀姫 写真・BIGHIT MUSIC
2022年04月22日SUPER JUNIORが約2年ぶりとなる日本公演「SUPER JUNIOR Japan Special Event 2022〜Return of the KING〜」のために来日。3日間に渡る公演の中日に行われた会見の模様をレポートします!2年ぶりに会えた! 泣いて罰金を払うことになったのは?左からRYEOWOOK (リョウク)、DONGHAE(ドンへ)、KYUHYUN(キュヒョン)、SIWON (シウォン)、HEECHUL (ヒチョル)、YESUNG(イェソン)、EUNHYUK (ウニョク)、LEETEUK (イトゥク)。【ペンになってもいいですか!?】vol. 1504月2日〜4日に渡って行われたイベントの2日目に行われた記者会見。イベント初日の感想を聞かれると、イトゥクから「昨日、涙を流したウニョクさんがお話します」と紹介されたウニョクが「実はメンバー全員、リハーサルの時から、ステージに上がった瞬間、胸がときめいてワクワクしました」と告白。「久しぶりにさいたまスーパーアリーナに来て、みんなウキウキした気持ちになりました。イベントが始まる前、ステージの下で待機していた時にメンバーと『日本に初めて来た時みたいにドキドキするね』って話してたんですよ」と語ってくれた。さらに、イベントが始まる前に歌詞や振り付けを間違えたら罰金を払う、ということもメンバー間で決めていたそう。しかし、「ステージで歌っている時、目の前にいたELF(SUPER JUNIORのファンの名称)の方が涙を流していて、その姿を見て、僕もずっと我慢していたけど涙がこぼれてしまいました。僕は泣いたせいで歌詞を間違えてしまったので、今日は5万ウォン払わなくてはいけません(笑)」【SUPER JUNIOR】4/2~4 Japan Special Event 2022 ~Return of the KING~コロナ禍でのイベント開催ということもあり、まだ観客は歓声を上げることができない状況。歓声をあげるかわりに拍手で気持ちを表現しているELFについてたずねられると、「僕たちはこれまで歓声の大きさでみなさんの反応を感じていましたが、昨日は歓声の代わりに拍手でそれを感じました。その拍手一つひとつに感動と涙と嬉しさとときめきを感じました。愛し合っている同士には会話がなくても目だけで気持ちがわかると言いますが、拍手だけで僕たちはすべてを感じることができました」とイトゥク。さらに、「ウニョクから記者のみなさんに愛の拍手をしてもらいたいと思います」と無茶振りされたウニョクが、最初は恥ずかしそうに、ヒチョルに「弱い!」と叱られてからは大きな拍手を会見に集まったカメラマンと記者に送ってくれた。来日後の隔離期間の過ごし方についての質問には、まっさきに隔離を終えたヒチョルが「僕はYouTubeで大好きなバンド、X JAPANやLUNA SEAなど日本のロックバンドの音楽を聴いていました。僕はみんなより3日早く隔離を終えたので、隔離しているメンバーを見ながら僕は思いっきり遊んでいました」と笑顔を見せ、日本語で「先輩!」と自慢げ。シウォンは3泊4日の隔離期間中に本を2冊半読み終えて、ホームトレーニングをしたり、オンライン会議をしたりと充実した時間を過ごしたそう。イトゥクから隔離期間もずっと同じ髪型をキープしていたことをいじられて、「いつビデオ会議が始まるかわからないので、いつも準備万端にしていました。それにファンのために撮影することも考えて準備していたんです」とシウォンが言うと、ヒチョルも「僕もX JAPANのYouTubeを全部見ました!」と手をXの形にしながらアピールしていた。日本でどのように過ごしたのか聞かれると、イトゥクは日本のイミグレーションで遭遇した出来事を話してくれた。「久しぶりの日本だったので日本語を忘れてしまっていて、イミグレーションで係の方に『日本語は上手ですか?』と聞かれて『日本語上手じゃないです』と言ったんですよ。でも、その言葉を聞いて日本語が上手だと思われたようで、その人は初めて聞くような日本語でペラペラと話しはじめました」。しかしその日本語は、「コロナにかかったことはありますか?」「体温は37度以上ですか?」「隔離はホテルではなく施設でされますか?」という質問だったそうで、そのすべてに「はい」と答えていたという「笑えない出来事でした」と笑顔で語った。さらに、「日本の食べ物が恋しくて、着いてすぐに何を食べるか計画を練りました。食べたいものリストを作りました」と明かすと、メンバーからは口々に「油そば、つけ麺、ラーメン、つるとんたん、ひつまぶし、モツ鍋、鉄板焼…」と食べ物の名前をあがった。キュヒョンは「隔離中は配達でおいしい食べ物を食べました。日本の配達もすごいですね。おいしいお店があってよかったです」と日本の食べ物を満喫した様子。最後に、メンバーにとってSUPER JUNIORとはどんな存在か聞かれると…。リョウク僕はもしSUPER JUNIORじゃなかったらこんなふうに活発にミュージカルに出たり、ソロアルバムを定期的に出したりできただろうかと思います。SUPER JUNIORは僕にとってありがたい存在です。ドンヘ僕もメンバーみんなに感謝の気持ちを持っています。人生でSUPER JUNIORのメンバーに出会えたことが、人生で一番大きな幸せだと思っています。イェソン僕はいつも歌をうたうことを夢見てきた人間なのですが、メンバーは共にその夢を叶えて、一緒に歩いていく同伴者のような存在だと思っています。イトゥク僕にとってSUPER JUNIORは、ファンのみなさんに会わせてくれる大切な架け橋のような存在です。時が過ぎてもこのメンバーと一緒にいたいというのが僕のささやかな願いです。ヒチョル難しいですね。僕は職場の同僚と答えようと思っていたのに、トゥギ(イトゥク)があまりに感動的な話をしたので(苦笑)。最初はSMの契約で結ばれた関係でしたが、今は全部ほんとうに友だちです。…友だちだよね?(笑)。ウニョクSUPER JUNIORはシルバータウンです(笑)。僕たちが年をとってもずっと一緒にやっていけるシルバータウンのような存在です。シウォンこんな言葉があります。『SUPER JUNIORには、クレイジーになりきれない人はいても、クレイジーでない人はいない』と。だから僕にとってのSUPER JUNIORは、精神的医療施設です(笑)。キュヒョンSUPER JUNIORはいい兄さんたちです(日本語)。文・尹 秀姫 写真・田中聖太郎
2022年04月06日