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10月8日(火)から全国のファミリーマート限定(一部店舗を除く)で、「クリーーーーームワッフル キャラメル」が発売されました。早速、実食レポを紹介します!■クリーーーーームワッフル キャラメル 280円(税込)5月に北海道産生クリームを使ったワッフルで人気だったシリーズ。今回はキャラメルクリームです!パッケージを見るからに、クリームに自信あり!ですね。楽しみ…!この箱があると無いとでは大違いです!持ち帰る際に、クリームが潰れないかとヒヤヒヤしましたが、この箱のお陰で無事でした…!ワッフルの高さが気になって、測ってみたら、約4.5cmありました!クリームだけでも2cmはありますね!ふわふわ~!とっても軽い!手のひらサイズの大きさも満足感ありそうですね。手でサクッときれいに半分に割れます!あまりの気持ちよさに、これはちょっと、感動しちゃう(笑)キャラメルソースのクリームは、キャラメルの苦みがしっかり、甘みもしっかりでおいしいです。生地はふわふわだけど軽い!クリームも軽いのでパクパクすすみます。夫は「うーん、美味しい!好きな味!これ半分こでも食べ応えあるかも」と気に入ってました。私も半分で満足しちゃうほどのクリーム感でした。<栄養成分表示(1個あたり)>エネルギー 271kcalたんぱく質 3.9g脂質 15.7g炭水化物 28.4g食塩相当量 0.2g■どんなスイーツにも合う 万能キャンディ今回、ファミマの「クリーーーーームワッフル キャラメル」と先の記事で紹介した「ダブルクリームたい焼き(つぶあん&バタークリーム)」と合わせた紅茶はCha Tea紅茶教室の「キャンディ」です。渋みが少なく、舌触り軽いので、とっても飲みやすいですよ。▼こちらの新作もチェック!
2024年10月09日4人体制となった新星A.B.C-Zが現在、大阪、神奈川、愛知、熊本、東京の全国5都市でワンマンツアー『A.B.C-ZConcert Tour 2024 F.O.R』を開催中。約4年ぶりとなるオリジナルアルバムを引っ提げ9月29日(日)に東京LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)で行われたステージをレポートします。4人体制となった新生A.B.C-Zがワンマンツアーでファンとの絆を再確認2023年12月21日に河合郁人さんがグループを脱退し、4人体制となったA.B.C-Z。2024年8月21日にリリースした4人になって初めてのアルバム「F.O.R-変わりゆく時代の中で、輝く君と踊りたい。」を引っ提げての全国ツアーをこの秋、行っている。アルバムとツアータイトルにあるF.O.Rは、4人組の“four”でもあり、“For you”、“For me”という“ファンの方々のために”、“求められているところに”、“自分たちが行きたいところに”など、色々な読み解き方があるという。A.B.C-Zを応援してくれるすべての人へ感謝の想いを捧げるステージが「君じゃなきゃだめなんだ」から幕開けした。今回は、「君じゃなきゃだめなんだ」のミュージックビデオのコンセプトでもあった昭和から平成の歌番組にあるレトロな世界をリバイバル。TODAY RANKINGと題して、歌番組風に歌う楽曲を紹介する場面も。テーマは、“歌って踊る日本のアイドル”。眩しくスポットライトが照らす中、ヒョウ柄の衣裳で階段を降りながら情熱的に歌うのは、切ない恋心。最後に4人が手を合わせる振り付けがドラマティックに映る。「Fantastic Ride」では橋本良亮さんが「Hey! 元気? OK! その調子で行きましょう」、塚田僚一さんが「皆、最高の思い出作ろうぜ」と呼びかけ「花言葉」へ。愛する人を永遠に守りたいという色あせない思いを歌う曲をしっとりと歌う4人。会場に集まったファンが振るペンライトも彼らの熱い歌声にシンクロするように熱がこもり、気持ちをひとつにしていく。4者4様のみどころがあるソロ曲。塚田さんのソロ曲は、「Stay Back」。レーザー光線が飛び交う中、黒のグローヴをはめてスタンドマイクを持って歌う姿は、男っぽい雰囲気たっぷり。途中からは振付と演出を務めた屋良朝幸さんが飛び入り参戦し、2人でダンスしてハイタッチ。女装して女性アイドルになりきり歌う“塚リカ”のキャラが定着し、コミカルな楽曲をソロで披露してきた印象が強いことから、恰好いいナンバーは新鮮。戸塚祥太さんのソロは、作詞作曲も自身が手掛けた「月に行くね、光の連続」。光が差し込み、スモークが立ち込める幻想的な世界観の中、裸足で歌う姿は、まっすぐ。ゆるやかで独創的なコンテンポラリーダンスと、それとは対照的に言葉をまくし立てるように歌うコントラストが面白い。戸塚さんが月に込めた想いとは一体何なのか、想像を膨らませながら聴きたくなる曲に仕上がっている。後半に披露した五関晃一さんのソロは、「リマレンス」。ピンスポットライトを浴び、階段をゆっくり降りながら歌う楽曲は、恋の相手にロマンティックな感情を抱く思いを歌うラブソング。美しい映像との世界観とリンクしたしなやかなダンスで会場を魅了していた。白い布が降りてくると橋本さんのソロ「浮遊」へ。ベッドが置かれたスタイリッシュな空間で、つかみどころのない切ない恋心を歌う。真っ白な衣裳を素肌に着た橋本さんが時折、ジャケットから肩をはだけさせる姿に大人の色気が漂う。彼女目線の映像とパフォーマンスがシンクロする中、ラストは大量の白い羽根が落ちてきて…。ドラマティックな世界観を完成させた。MCでは、腰を痛めたという塚田さんから「自分、怪我しちゃいまして。今回のツアーはこのような感じになっています。すみません。自分のできる範囲内のパフォーマンスということで。ちょっとフォーメ―ションとかも改良してもらって」と説明が。上半身だけの振りをダイナミックに踊っていた塚田さんに「でも、めっちゃ踊っていたよね」とメンバーたち。ここで塚田さんのソロ曲でサプライズ出演を果たした屋良さんがステージに登場。「お久しぶりです。2月から独立して、後輩のステージに立つ1発目がA.B.C-Zです。振り付けとしても1発目。これまで俺が所属していた時に、塚ちゃんから『振り付けやって下さい』って来たことないし。俺が退所したタイミングでなんか変わったのかなぁ(笑)。急に『振り付けやって欲しいんです』って連絡が来て。塚ちゃんって結構コミカルな曲のイメージが多いんだけど、今回はロック調でカッコよくしたいって」と、ソロ曲の振付と演出を担当したいきさつを語る屋良さん。今回は、恰好いい曲で攻めたいということになり、本当はトランポリンを使った演出もあったそう。塚田さんの腰のケガを知った屋良さんは、「塚ちゃんが踊れないから、僕が踊らせてください」と助けるつもりで駆け付けたものの、かなり踊っている姿にビックリしたという裏エピソードが語られた。他には五関さんがMCを仕切り、U-NEXTでのコンサート配信決定と11月27日に15枚目のシングル「ヒリヒリさせて」の発売決定、採録配信EPのリリースという嬉しい発表も飛び出し、大きな歓声が上がる会場。新曲は、作詞に森浩美さん、作曲に馬飼野康二さんら豪華クリエイターが集結し、振付はTAKAHIROさんが担当。時代を感じるダンスナンバーになるというので楽しみだ。ラスト2曲に差し掛かった頃、ステージセンターから高さが5mある巨大な船が登場。この船の名前は、時空を旅する「F.O.R」。船体には、古いラジカセやブラウン管テレビなどのレトロな装飾が施されており、A.B.C-Zという船が変わりゆく時代を旅してきたことを表現しているという。船のデッキにつかまり歌ったのは、「Twilight Blue」。スモークが立ち込める中、幻想的な海が広がる光景が現れる。一生かけて叶えていきたい夢の旅路を歌う楽曲で、遠くを見つめて力強く歌う4人。これまでファンとA.B.C-Zが紡いできた歴史を船に乗せ、この先の未来も駆け抜け、ストーリーをつないでいこうとする決意表明に聞こえた。ラスト曲の前に今の想いを語る場面があり、船のセットのセンターに立ち、トップバッターで語ったのは、戸塚さん。「感謝の気持ちでいっぱいです。皆が僕たちのことが面白いと日々応援してくれているおかげで、こうやって自分たちは今、スポットライトの中に入れています。ありがとうございます。もう感謝です。いっぱい僕、『ありがとう』って言っているんでね。皆さん、今後日常生活の中でね、最近、人から『ありがとう』って言われてないなって思った時は、この今のありがとう引き出してください。ありがとうBagから(笑)。いくらでも好きなように使って下さい」。とっつーワールド全開のトークを繰り広げた後は、「昨日、突然ふと思ったんですけど、僕たちの、こうやって喋り声とか肉声とか、皆さん聞く機会ってありますよね。今日もそうですし、ラジオとかテレビとか、僕たちの声を皆さんが聞く機会ってたくさんあると思うんですけど、逆に僕たちはみんなの声、肉声で何か言葉を聞く機会ってそんなに多くない気がしていまして。SNSのメッセージやファンレターで皆さんからの言葉を受け取っていますけど、皆さんの声で僕たちが聞ける機会って、なかなかない。せっかく今日みんなこう集まっているんで、みんなの声でちょっと僕が聞きたいフレーズっていうのをオーダーしてもいいですか?」と会場に尋ねる。「いいよ」と叫ぶファンの皆さんに「それではちょっとオーダーします。“すっごく大好き”このフレーズをオーダーさせてください」と戸塚さんが言ったそばから、「すっごく大好き」と個々に叫ぶファン。「今のソロの音もすごく素敵でした。これをみんなで 1つになっていったらすごいんじゃないかなと思って。僕が“せーの”って言うんで、そのフレーズみんなで言ってもらっていいですかね。準備は大丈夫ですか。大好きな人のことを心の中で思い浮かべてください。誰でもいいんですよ。 本当に誰でもいいんです。その人に届けてください。“すっごく大好き”なんて言う機会、まあ滅多にないですし。シラフですよね、皆さん(笑)。お酒でも入っていればギリいけるかもしんないですけど、なかなかないですよね? チャンス来ました。行きますよ! せーの」。そして、“すっごく大好き”の大合唱が巻き起こると、「いただきました。最高です。ありがとうございます。ごちそうさまでした!」と笑顔に。戸塚さんが愛溢れるファンとのやりとりを繰り広げた後に続いた五関さんのトークは、ファンへの親しみが感じられるものだった。「ここだけの話さ、U-NEXTで配信された時にさ、なんかすげえなんかかっこいい人って感じで行きたいんだ。演じるからついてきて!なぁ、ぼたん、今日楽しかった? (「楽しかった!」とファン) 知ってる。みんなが心から楽しんだからこそでる素敵な笑顔、眩しかったぜ!今日もぼたんに素敵な発表ができたけど、これからもドンドン素敵な発表、そして、素敵な楽しい時間を過ごせるように俺たちも頑張っているから、一生ついてきてくれよな。素敵な笑顔をまた見せてくれ。その時まで元気でな。どうもありがとう。今日は楽しかったぜ!」続いて塚田さん。「皆さん、ありがとうございます。本当にありがとう。このコンサートツアーのタイトルは、僕たちA.B.C-Zからファンの皆さんへメッセージ込められているんですけど。ここ最近、A.B.C-Z新体制4人になって発表をして感じるのは、自分たちがこうしているっていうより、こうしてもらっているなっていうのをすごく感じます。今回こうやって来てくれるみんなもそうだし、怪我をして対応してくれたスタッフの皆さん、メンバーはもちろんそうだし、頑張ってという気持ちを込めて振り付けして下さった屋良くんもそうですし、関係者の皆さんにも本当にF.O.R(ツアータイトル)してもらってばかり。でも、そういう関係性って、こうやって活動しているから感じられることだと思う。これからもそんな関係性をどんどん高めていきたい、大事にしていきたいなって、より思いました。F.O.Rし合って、明るい未来にしていけたらなと思います。今日はありがとうございました」。「皆さん、本日はありがとうございました」とお礼の言葉から始まったのは、橋本さん。「今日もね、みんなのこと好きだな、愛しているなと思えた公演でした。皆さんの力は偉大でパワーがすごいなと毎回思いますし、そのパワーを、舞台上で僕を輝かせるパワーだと思って常にいっぱいパワーを送っていただきたいなって思っております。皆さんがいないとね、僕、スイッチ入らないんですよ。稽古場やリハーサルでは全スタッフさんに『橋本、やる気ない』って思われているかも。今までのDVDのリハーサル風景とか見ていただくとわかると思うんだけど、ダラダラしがち。ちゃんとやっていますけど、お客さんが入って、スイッチが入るので。朝、『おはようございます』って楽屋に入った時、スタッフさんに『ここから橋本くんがどうスイッチが入るのか、楽しみです』って言われるくらい(笑)。俺の切り替えは、すごいらしくて。それは、皆さんのおかげだよっていう話でした」と、ファンの前に立つとスイッチが入ることを力説。続いての話題は、ゲスト出演した屋良さんについて。「今日はやらっちにね、来ていただきまして、ありがとうございます。やらっちとは印象的に残っている思い出があって。僕が16歳の時かな。『PLAYZONE』をやっている時に千葉の方でリハーサルがあったの。やらっちがバイクで来て、『やらっち、かっこいいバイク乗ってるね』ってなって。バイクに興味津々になった俺に、やらっちが後ろに乗れって地元まで送ってくれました。有名なラーメン屋さんに行って2人で食べて帰った思い出がありますね。その後、俺も原付きの免許を取って、『やらっちと一緒にツーリングできる!』ってなって。千葉のリハーサルだった時に原付で行って、地元までずっとツーリングしました。原付なので30キロしか出ず(笑)。やらっちも遅いペースで走ってくれて、あの時は、すみませんでした…っていう話でした」と、屋良さんとの懐かしい思い出を教えてくれた。ラストソングは、バラードソング「君の隣で目覚めたい」。奇跡のような出会いを歌うラブソングで、どこか懐かしいトラックが耳に残る。これまでと変わらず、A.B.C-Zとファンが寄り添っていたいという想いが感じられる優しい歌声をまっすぐに届けた。新生A.B.C-Zとファンの皆で一緒に新しいステージに向かおうと心をひとつにした今回のライブ。時代は移り行き、どんなに変わっても、A.B.C-Zとファンの絆は永遠。彼らに寄り添うような温かい空気感の会場には多幸感が満ち満ちていた。写真・池上夢貢 取材、文・福田恵子
2024年10月03日2024年9月22日(日)にヤンマースタジアム長居で開催された『KAMIGATA BOYZ DREAM IsLAND 2024 ~やっぱこの街好っきゃねん~』。KAMIGATA BOYZ として活躍中のSUPER EIGHT、WEST.、なにわ男子、Aぇ! groupの4組とLil かんさい、Boys be、AmBitiousら関西ジュニアが勢ぞろいしたチーム関西のステージをレポートします。最強無敵の関西人チーム・KAMIGATA BOYZが浪花から日本を元気にするエンタメを発信!明るく無敵なパワーを放つKAMIGATA BOYZは、関西発のファミリープロジェクトとして結成されたユニット。2024年5月、SUPER EIGHT、WEST.、なにわ男子の3組が、上方魂全開で底抜けに明るく照らす楽曲「無責任でええじゃないかLOVE」をデジタルリリースして話題に。前作時点でメジャーデビュー前だったAぇ! groupは、9月18日に配信リリースされた2枚目のデジタルシングル「世界を明るく照らしましょう」から満を持して参加。さらにパワーアップした彼らの初のライブが、9月21日、22日、ヤンマースタジアム長居で開催された。2日間で11万人を動員したライブは、KAMIGATA BOYZでしかできない豪華絢爛の浪花の夏祭りに…!この日のヤンマースタジアム長居は、朝からあいにくの雨模様。しかし、定刻の17時を迎える頃には“底抜けに明るく世界を照らしたい”というKAMIGATA BOYZの想いに賛同するかのように雨雲が消え去った。関西をルーツとするグループとジュニアが一堂に会して開催されたライブは、演出を手掛けた大倉忠義さんがそれぞれのグループへ招待状を送るオープニング映像からスタート。配達人役として、松竹座育ちの永瀬廉、向井康二も映像に友情出演し、チーム関西が大集結。会場に集まった5万5千人が沸いた。1曲目は、KAMIGATA BOYZの「無責任でええじゃないかLOVE」を全員揃って披露。道枝駿佑さんが「愛してるよ」、小瀧望さんが「そばにいてよ」と恰好良くささやくと、村上信五さんが「かまへんでぇぇ~っ!!」と関西弁で叫んで笑いを誘ったり、合間にギャグを盛り込んだり。コテコテの関西色を詰め込んだ歌詞の楽曲を明るく歌い踊り、ここから日本を元気にしてくれそうな圧倒的な西のパワーを見せ付ける。なにわ男子の「なにわ Lucky Boy!!」、WEST.の「ズンドコ パラダイス」、SUPER EIGHTの「前向きスクリーム!」と底抜けに明るい楽曲を畳みかけた所で「僕たちがKAMIGATA BOYZでーす!」とあいさつ。桐山照史さんが「雨が止んで良かったですね」と言えば、晴れ男の重岡大毅さんも「雨止んだこと、もっと喜びましょう!雨止んだよ~!」と飛び切りの笑顔を見せる。KAMIGATA SUMMER MEDLEYと題したパートでは、Aぇ! groupがSMAPの「BANG! BANG! バカンス!」を隣にいるメンバーと肩を組みながら陽気に歌い上げる。夕陽が一瞬差し込める中、なにわ男子がHey! Say! JUMPの「ファンファーレ!」、WEST.がNEWSの「恋を知らない君へ」をしっとり聴かせる。前半のラストは関西ジュニアが歌い継いできた「シルエット」を。「大阪ロマネスク」ではデビュー組の24名が24台のリフターに乗り、夏の終わりを惜しむかのように大阪の夕暮れに想いを届けた。MCでは、今年20周年を迎えたSUPER EIGHTを関西グループ全員でお祝い。ケーキと花束が贈られると、全員で記念撮影タイム。大橋和也さんが「皆、EIGHTさんに拍手を~!」と会場に呼びかけると、盛大な拍手が巻き起こった。20年間走り続けた想いをトップバッターで語ったのは、大倉さん。「本当にいろんなことがあって。20年続くとも思わなかったし、途中で終わるかなという日もやっぱりありましたから。それが今日ステージに立てていることが嬉しいです。続いたことが本当に良かった。この背中を見てもらって、これから何年もやって欲しい人たちがいっぱいて幸せです。ありがとうございました」。安田章大さんは「後ろで(後輩の)皆がステージに立っている姿を見ていると、4年前と比べて遥かに成長していて。すごい頼りになるなって。それぞれがそれぞれの見せ方をちゃんとやっている姿を見て、お父さんのような感覚になりました(笑)。僕たちは20年目ですけど、WEST.は10年、なにわ男子は3年、(Aぇ! groupは)始まったばかり。死ぬまでアイドルやって下さい」と後輩たちに熱く呼びかける。そして、「ついこの間まで、仙人みたいな髪型だったんですけど、こんなアイドルっていうのもいるんだなと思ってもらえるのがSUPER EIGHTだったらいいかなと思っております(笑)。 たくさんの黄色い声を聞かせてくれてありがとう」。横山裕さんは、「昨日、久々に丸山(隆平)くんとご飯を食べて。何年ぶりかな。こうやってたまにメンバーと集まることも大事かなって思ったんですけど。1つ丸山くんに叱られたことがあって。『裕ちん、マジでファンサしぃや!』って、マジでブチ切れられて(笑)。俺、(今日は)めちゃくちゃファンサするし。それは負けへんから!後輩にも負けへん。今日もほんとにこうやって後輩の皆さん、そして、皆さんと迎えることができて、本当に感謝しています。ありがとうございました」と丸山さんとのやりとりを再現して笑わせた。「ありがとうございました。貴重な時間を我々に費やしていただきまして」とお礼を伝えてから語り始めたのは、村上さん。「本当に長くやっていれば、いろんなこともありますし、メンバーに腹立つことも出てきます。それは必ず。でも、長くやっていれば何でも乗り越えられて、僕はグループ結成してから、今が一番メンバーのことが好きやし。胸を張って誇りでしかない。支えてくれる皆さんがいて、いろんな景色を見させていただいていて。みんなでしか見られない、各グループの景色っていうのが必ず出てきますから、ぜひ長く続けていろんな景色をファンの皆さんと見てください」と、メンバー愛を爆発させながら、後輩の活躍を願った。丸山さんは「20年間、やっぱりいいことばかりではなかった。ただ、それをファンの方々と一緒に共有して、一緒に乗り越えてくれて、ここに本当に今いられるのは、すごくありがたいです。初期の方から歌っている曲も20年続けてくると違う風に響いて聞こえてきたり、歌う時もマインドが変わってきたり。結構、癖が強い曲も多いですけど、それが深みを増していく。長く続けることは本当に簡単なことじゃないんだけど、みんながいてくれたから、祝ってもらうこともできるし、本当に感謝でございます」とお礼を伝えた。その後、「こういうの、俺に似合わないかな…20周年ギャグ!」と叫んで、「パンパンパカパカパンパンパカパカ、皆がいる~、これ天国。今地獄~!」と、ギャグを公開。すかさず、照れながら「俺だけや、涼しいの(笑)。皆の貴重な時間を奪いまくって、罪の意識ドーーン!」とギャグを畳みかける丸山さんの姿に高橋恭平さんが「見習います!」と微笑む。丸山さんはこの日もドキドキしながらギャグ披露したそうで、「20年間ずーっとこんな感じ!」と笑わせた。後半の目玉は、シャッフルコーナー。なにわ男子やAぇ! groupがまだ駆け出しのジュニア時代に何度も歌ってきた「SUPER ROCKET」を大西流星さん、道枝さん、高橋さん、長尾謙杜さん、佐野晶哉さん、Lil かんさいというメンバーでアイドル力をフル発揮しながら笑顔で可愛らしく歌う。佐野さんがシャカリキに踊る姿も発見!一方、西畑大吾さん、藤原丈一郎さん、大橋さん、正門良規さん、小島健さんは、レーザー光線が飛び交う演出の中、男っぽく「Midnight Devil」を。“君を奪いたい”と、許されない恋を歌う切ない表情は、“あの頃”より成長を感じさせる大人の雰囲気たっぷりだ。会場の黄色い歓声もひと際大きいものに。村上さん、濵田崇裕さん、小島さん、岩倉司さん、真弓孟之さんは、白いスモークと共に登場。「LOVE & KING」で、はじけまくって大暴れ。濵田さんがラジカセを持ってあおる姿や「飛べ、飛べ!」と激しくあおる小島さんに会場も大きく盛り上がった。重岡さん、西畑さん、伊藤篤志さんのメンバーカラー赤の3人が赤色のキラキラ衣裳をビシッと着こなして歌ったのは、「Dial up」。NYC boysの曲でもあるこの曲は、元々は重岡さんが所属していた7 WESTで歌っていた曲。ずっと応援し続けてきたファンは、当時の姿も重なり懐かしい気持ちに浸っていたはず。グループの中ではやや小柄の安田さん、神山智洋さん、大西さん、末澤誠也さんは、かわいらしいジュニアの千田藍生さん、岡野すこやかさんと一緒に「おおきくな~れボク!!!」を。神山さんと末澤さんがぶりっこポーズで頬に手を当てるなど、可愛らしいしぐさを振りまく一コマも。末澤さんはハグポーズをしたり、キュートなダンスをしたり、普段とのギャップに驚かされる。ラストは安田さんがお茶目な顔で「これ以上はおっきくならないですぅ」とニッコリ。そして、白馬の王子様のように「DERA MY LOVER」を歌ったのは、中間淳太さん、小瀧さん、長尾さん、大橋さん、西村拓哉さん。小瀧さんの甘い歌声から始まるロマンティックなナンバーに会場はうっとり。中間さんと長尾さんが見つめ合って歌ったり、西村さんと大橋さんが肩を組んで歌ったり、仲良しぶりにもクギ付けに。ラストは中間さんが「ねぇ、聞いて、愛してる」と告白の台詞をささやき、5人でハートを作ってキメポーズ!しっとりしたバラード「夏のハイドレンジア」で歌声をのびやかなボーカルで切なく届けたのは、丸山さん、桐山さん、濵田さん、高橋さん、佐野さんだ。リフトでファンのペンライトの輝きをみつめながら歌う姿は、スマート。「ichiban」のイントロが流れ、キャーという声が上がるなか登場したのは、神山さん、藤原さん、末澤さん、草間リチャード敬太さん。花火が吹き上がる中、キレ味たっぷりに激しくダンスする姿が男らしい。横山さんと正門さんは、ギターをかき鳴らしながら「宙船」を熱く披露。この日横山さんが弾いていたのは黄色のギター。2年前に横山さんが自分のギター買いに行く際、正門さんに付き添ってもらい選んでもらったものだ。ふたりの絆を感じさせるセッションとなった。大倉さん、藤井流星さん、道枝さんの高身長でスマートな3人の選曲は、「青春アミーゴ」。大倉さんと藤井さんによる“修二と彰”が歌っていると、途中で道枝さんが二人の仲を引き裂くように登場し、ラストにVサイン。この3人は今回のライブのセットリストの話し合いにも参加したという。目まぐるしいセットリストで、それぞれのユニットにハマる楽曲を選曲していたのはさすがの一言。そして、ラストスパートでは、嵐の「Monster」、WEST.の「ええじゃないか」を全員で歌い、チーム関西のこれまで築き上げてきた歴史と絆、団結力を証明してくれたステージとなった。終盤、「私は今、どうしても言いたいことがあります」と突然言い出す横山さんに「なぁに?」と声を揃える会場。「どうしても、今、言わなきゃいけないことがあります。言ってもいいですか。「ねぇ、今もだよ…」と、甘い声で「初心LOVE」の道枝さんのキメ台詞をささやく横山さん。続いて、「そんなことじゃなくて、本当に言いたいことがあります。LOVE & KING!」と今度は村上さんのキメ台詞を叫ぶと、すかさず村上さんが「思いの他、恥ずかしいですよね(笑)」とフォロー。その後、横山さんが「泣いても、笑っても、この時間はもう帰ってきませんよ。思いっきり声だそうぜ。行くぞ~!」と曲フリして「ズッコケ男道」へ。最後にグループの代表者による挨拶が。なにわ男子からは西畑さんが「大好きなここ大阪で、大好きな先輩方と大好きな後輩ちゃんと一緒にKAMIGATA BOYZとしてこのスタジアムに立ったことを本当に光栄に思います。またいつかKAMIGATA BOYZとして、どこかで集まれるように。その集まりを夢見てこれからも精進していきたいと思いますので、これからも何卒よろしくお願いいたします」と背筋を伸ばす。Aぇ! groupからは正門さんが「皆さん改めまして、本日は最高の時間、そして、最高の思い出を本当にありがとうございました。Aぇ! groupとしてはですね、デビューイヤーにKAMIGATA BOYZとして参加して、チーム関西で先輩方、そして大事な仲間たちとこういうかけがえのない時間を過ごせたことが本当に幸せですし、一生の思い出になっていきます。今日という日が皆さんにとって最高の思い出に、最高の宝物になっていくように、これからも応援してくれるかと思うアイドルになっていけるよう精進して参りますので、どうぞついてきて下さい」と、頼もしい言葉を。WEST.からは小瀧さん。「今日はホントにライブがあるのかなというぐらいお昼は土砂降りで…。不安でしたけども、無事こうやって公演をできることができて、本当に良かったなと思います。来て下さっている方もそうですし、配信で今見て下さっている方、ありがとうございます。僕たちは今日こんなに素敵な景色を見られて、素敵な笑顔を見られて、本当に幸せものです。ここで終わりたくないなという気持ちがあるので、またぜひぜひ機会があれば来てください」。最後にSUPER EIGHTを代表して安田さんが「皆、楽しかったかい? もっと声出していいから! 楽しかった? (「イェーイ!」と会場)KAMIGATA BOYZのライブは皆さん参加してもらわなきゃダメですよ。KAMIGATA BOYZ、元気ですか?」とコール&レスポンスをしてから、「皆さんアイドルは心が折れないと思っているかもしれませんが、ちゃんと1個1個、心がポキポキ折れる瞬間があるんです。だから、みんなが僕たちのことをどうか、どうか救ってあげてください。いいですか?いただいた愛情は、もっとたくさんの深い愛情でお返しするから。僕たちがあなたたちを連れていくから、いろんな景色、いろんな思い、たくさんの経験をさせるから。だから安心してついて来て下さい。この僕たちと新しい未来を明るく照らして、皆で明るく明日も生きていきましょう。嬉しい時も、悲しい時も、全部笑っていってくれ」と呼びかけ、ラストソング「世界を明るく照らしましょう」へ。この曲は、KAMIGATA BOYZの新曲。日々の疲れや悩みを吹っ飛ばす令和版の“明日があるさ”のような、最強ポジティブソングだ。人情と笑顔で繋がる世界は明るいと歌い、この世を生き抜く活力を与えてくれるチーム関西のメンバーたち。アンコールでは、ジュニア時代、皆が歌ってきた関西ジュニアの名刺代わりの代表曲「関西アイランド」を総勢106名でパフォーマンス。横山さんが「皆さんのこと、本当に愛しています!」と愛と感謝を伝えて幕を閉じた。最強無敵の関西人・KAMIGATA BOYZが笑い飛ばしながら、これからも日本のエンターテインメントを盛り上げてくれることに期待したい。取材、文・福田恵子
2024年10月01日2024年4月23日にCDデビュー10周年を迎えたWEST.がデビュー10周年ツアーのラストを飾るドーム公演「WEST.DOMETOUR AWARD~10thAnniversary~」を開催。3都市8公演で行ったライブから8月29日(木)の東京ドーム公演をレポートします。ファンからのサプライズが感動的な10周年記念ライブに!定刻時間を迎えると、彼らのデビュー曲である「ええじゃないか」の映像がスクリーンに映し出される。すると、東京ドームに集まった5万5千人が大合唱で7人を出迎えた。10周年を祝福するファンの熱い歌声が会場に響き渡ると、4分30秒という長尺のオープニング映像がスタート。10周年を迎えてのメンバーへの想いやドーム公演の意気込みを語る7人の姿に歓声が起こる。すっかり温まったところで、1曲目はWEST.のロックな表現を引っ張ってきた代表曲「証拠」。輝き溢れる黒のメタリック衣裳に身を包み、10周年にふさわしい華やかなお祭りがいよいよ始まった。WEST.のライブ演出は、藤井流星さんが担当している。今回は10周年ライブを盛り上げるド派手な特殊効果の演出が盛りだくさんだ。「AWARD」では、音玉が炸裂して威勢よく炎が燃え盛り、「Beautiful」では彼らのライブでは初の演出という美しい噴水が吹き上がるなど ダイナミックな演出が楽曲の世界観を盛り上げた。ライブで久々のユニットコーナー「WEST.ユニット曲アワード」では、歴代のアルバムに収録されたユニット曲から人気ユニット曲を披露。中間淳太さんと藤井さんがコミカルに「ONI-CHAN」を歌ったかと思いきや、重岡大毅さんが電子ピアノ、桐山照史さんが三線を演奏して、情感たっぷりに「乗り越しラブストーリー」を。神山智洋さんと濵田崇裕さんは「GOD DAMN」で軽やかなアクロバットパフォーマンスでファンを魅了。藤井さんと小瀧望さんは、サングラスをしてスタイリッシュな雰囲気で「Terrible」を。途中でサングラスをはずしてキメポーズをとると歓声が巻き起こる一コマも。ユニット曲のラストは、重岡さんと神山さんの「Lovely Xmas」。ぶりっ子ポーズをとったり、コミカルな表情でおどけたり、季節外れのクリスマスソングを歌った“かみしげ”コンビ。大きなプレゼントボックスから重岡さんと神山さん以外の5人が登場すると、桐山さんが「セクシーローズ(Sexy Rose)!!」と叫んで笑わせた。MCでは、「ええじゃないか」を歌った開演前から、声援が大きかったと盛り上がるメンバーたち。重岡さんは、「すごく面白かった。『なんでやねん』。『どないやねん』って(笑)」。小瀧さんは冒頭から、ウルっと来ていたそうで、「いや~、危なかった。(涙)半分出てた。始まる前にスタッフさんに『超満員の東京ドーム、盛り上げてくれよ』って言われて。ステージに立ったら、ほんまに(超満員で)揺れてるペンライトに圧倒された」と、しみじみ。ここでは、10周年ということで、10ではなくあえて5大ニュースの発表が。この日行われた会見でも詳細が発表されたが、1つ目は、POP UP イベントWEST.10周年記念展『10周年記念展関西七色大祭り』開催決定のお知らせ。重岡さんは、「どうやったら皆が喜んでくれるんやろうってことをいっぱい考えて。ワクワクできるようなポップアップイベントになっております」とニッコリ。2つ目は、10月9日にLIVE Blu-ray & DVD「WEST.10thAnniversaryLIVETOUR AWARD」が発売されることについて。3つ目は新曲「まぁいっか!」のキャラクターとして登場する「まぁくん」と「イッカ」のLINE公式スタンプの9月10日発売決定。楽曲キャラクタースタンプのリリースに「嬉しい」「可愛い」とメンバーも大喜び。そして、4つ目はWOWOWでオリジナルライブ(「WOWOW presents WEST. 10th Anniversary Live “W”」)を10月26日から独占放送を配信すること。「とんでもなくいろんな方、プロフェッショナルの方にご協力いただいて。映像作品としてもやっぱすごい。ライブと映像作品のいいとこ取りみたいな、ほんとに今までないライブ」(重岡さん)とのことで、リハーサルから本番までの舞台裏も見られる映像に。桐山さんは「カメラさんめちゃくちゃいっぱいいてくれてんけど、カメラがどこにおるかわからへんくらい7人だけの空間でやった。恋愛リアリティーショーみたい(笑)」というと、「照史、恋愛リアリティーショー好きすぎやし、見すぎ(笑)」と重岡さんからツッコミが。最後の5つ目は、「大阪松竹座公演決定!」とスクリーンに映し出されると、ドカンと大きな歓声に会場が包まれた。中間さんは「デビュー前、僕たち、この松竹座でずっとやってたんですよ。久々に凱旋します」と笑顔。たくさんの嬉しいお知らせができることに「ホンマに10周年って感じがする」と喜ぶ濵田さん。「そして、まだあります。皆さんの前で新曲やっちゃおうかな」と神山さんの声で23枚目の新曲となる「まぁいっか!」を初披露することに。この曲は、シンガーソングライターのmeiyoさんから「POP&POP」に続く二度目の楽曲提供となるハイパーポジティブな自己肯定ソング。底抜けに明るくホップな楽曲に合わせて会場も手拍子をして、元気パワーを注入。歌唱後、最近はロックな曲が多かったから、可愛い曲はしんどいと笑う桐山さん。濵田さんも「踊るのが恥ずかしい」というくらい、OKポーズなど、パワーパフボーイズさん考案の可愛らしい振付もあるので注目だ。後半はアコースティックコーナー「・(ten)」では、重岡さんと神山さんのふたりで作曲、7人で作詞した人生応援歌を披露。そして、「ええじゃないか」から「しあわせの花」まで10周年の軌跡を振り返るシングルのMVが流れる中、10周年メドレーを披露。フロートに乗って会場を駆け回り、目の前のファン一人ひとりに感謝の思いを伝えながら歌う姿が印象的だった。ラストスパートは、WEST.のライブですっかりおなじみとなったバンドコーナー。10周年の楽曲投票で、1位、2位に選ばれた「アンジョーヤリーナ」「間違っちゃいない。」ではパッション全開で歌う7人。「俺たちの10周年どうだった?」など、重岡さんが熱い言葉を次々放ち、会場のボルテージも最高潮に。感動的だった最後の挨拶は、桐山さんから。「楽しかったです、東京!すごいわ。いつも“すごい”と思うけど、今日すごいわ。10周年、7人でこうやってできています。俺はこの事務所に入って20数年経って、メンバーだけじゃなくて、いろんな仲間たち、いろんな背中を見てきたし、いろんな人に支えてもらって、ここに立たせてもらっているなと改めて思いました」と感謝の思いを届けてから、今の想いを。「俺はこの先も見てるから、10周年は通過点。11周年、15周年、20周年、どういう風になるのかも分からないけど。今日のライブで10年先まで見えた気がしました。本当にありがとう。まぁ、どうなるか知らんけどな(笑)。メンバーも笑ってるし、ファンの皆さんも、スタッフさんもバンドチームもみんな笑ってる。ちっちゃいことでいいから笑える時間をいっぱい作れたらなと思いました」中間さんは、アイドルとして夢を見られている自分の想いをこう語った。「よくアイドルって、“夢を見せる仕事でしょう”って言われるんです。 でも、この10年間やっていて思うのは、逆やなって。逆にみんなに僕たちは夢見させてもらっています。ありがとうございます。僕たちが見せているのは、夢でもなんでもなく、紛れもない現実。みんな日常でね、もしかしたら嫌なこともあるかもしれんし、今日みたいに楽しいこともあるかもしれん。でも、これ、全部現実だから。楽しい現実を今後も僕たちと歩んで行ってほしいです。これからも皆様よろしくお願いします」濵田さんは「楽しかった、楽しかった、楽しかった、楽しかった! もう楽しかった! それに尽きるかな。そんなに言いたいことはないです(笑)。ほんまに良かった。5大ニュース早く発表したかったから、発表できてね。10月、11月、僕はミュージカルもあるし、ミュージカルあるメンバーもたくさんいますし。12月は松竹座もあるし。今年1年、楽しみがいっぱい。最高!楽しみを先々いっぱい進んでいって、これからも楽しみいっぱい作るから。ありがとうございました」神山さんは、「こうやってステージに立たせてもらっているのは、本当に皆様の日々の応援や支えがあってのことですけど、やっぱりステージに立つたびに、ライブってすごいなって。非現実的な空間、普段では絶対に味わえない空気、楽しく幸せな空気がこの会場に満ちてるなと思いました。この会場に5万5000人が集まって、そして僕たちがこのステージ上に立っていて、5万5007人の人生、それぞれの道が一個にギュッってなってる。これってホンマすごいことやなって。応援して下さってる方皆さんと出会えた人生で良かったなという風に心から思っております。これからもいろんな景色、皆さんと一緒に見ていきたいので、これからも皆さん応援よろしくお願いします」感動した表情で会場を見つめていた小瀧さんは、「今日は本当に天気が悪い中、来てくださって本当にありがとうございます。こんなすごい景色を見れるなんて、ホントに僕は幸せものだと思います。今日もみんなの声、みんなの笑顔、みんなの存在、一人ひとりに感謝を伝えたつもりです。いつ折れてもおかしくなかった柱をあなたたちが支えてくれました。本当に10年間ありがとうございました。そして、これから先もよろしくお願いします。もう今日はホントにありがとうございました」と感慨深げだ。「ほんまに今思っていること、一つだけ言っていいですか。今、口の中、カピカピなんです」と笑わせたのは藤井さん。メンバーからそれなら水分摂取すればと勧められ、「3、2、1」のカウントの後、水を飲んでから、「こんなバカなことができるのもWEST.のライブならではってことでね。皆さんも苦労して、俺たちもいっぱい、いろんなことをして。何が言いたいかというと、しんどいこともいっぱいあると思うけど、また皆で集まって、バカみたいなことを一緒にしましょう」最後に、赤色に染まったペンライトの光について「皆さん、こうやってきれいに赤に変わって…ありがとう、サンキュー」とお礼の言葉から話し始めた重岡さん。「今日ね、オープニングで小瀧がちょっとぐっと来てたけど、あれ、ホントにいい景色でしたね。今日ね、ご飯食べていたんですよ、ライブ前に。僕が事務所に入った時からお世話になっている音楽スタッフの方なんですけども、その人がちょっといいこと言っていてね。『人生が夢を作るんじゃなくて、夢が人生を作る』って。で、『じゃあ、夢って何なん?』って聞いたんですけど。楽しそうにね、『こんなことしたい、思いついた!』って楽しそうに喋ってたのよ。ホントに人が幸せそうにしてるのが、自分の幸せってなれているのが嬉しい。マジでありがとう。本当に幸せもんだと思います。夢が人生を作るのであれば、これから皆さんこうやって応援していただいている僕、重岡大毅はどこまでも調子に乗って、自分自身をいっぱい楽しんで、たくさんの夢を作って、そして、そんな人生を思いっきり歩みたい。そんなことを思ったこの10年、そして32歳でした。ありがとうございます」アンコールでは、スクリーンに「サムシング・ニュー」の歌詞が映し出されると、会場に集まったファン5万5千人がサプライズで大合唱。その歌声に「すげえびっくりした。何これ? サプライズ?どういうこと? サプライズなの」と目を丸くする桐山さん。ファンが「WEST.10周年おめでとう!」と声をそろえ、お祝いの言葉を放つと、「ありがとう」とメンバーたち。重岡さんは「クーデターが起こったかと思った」と驚き、濵田さんは、「スタッフさんに『え、これ何ですか?』って聞いたら、『愛されてる証拠です』って(笑)」と笑顔。「いや、すごいね。世界一のファンの皆さんやな」「幸せもん。俺らもちゃんと返さなあかんね」と感動で胸がいっぱいの様子の7人。そして重岡さんが「最後の最後に聴いてほしい。僕が今年の年始、車ぶっ飛ばしながら作った曲なんですけど。あ、ぶっ飛ばしてないね、法定速度は守っています。ありがとうっていう言葉じゃ伝えきれない。ありがとうにも負けない気持ち、感情に出会いたいみたいな、そんな夢いっぱいの曲です」と説明をして、アンコール最後の曲「あかさたなららら」へ。言葉だけでは伝えきれない“ありがとう”の想いを込めた曲を誠心誠意、歌う姿に胸を打たれる。彼らの熱のこもった歌声は、聴く者の心を揺さぶる圧倒的なパワーに満ち溢れている。この10年間で培った会場を巻き込む全身全霊のパフォーマンスで感謝の思いを届けた7人。ハートフルでスペシャルな10周年ライブは、WEST.らしさ全開。長年連れ添ったファンとの絆を再確認して、この先の未来がますます楽しみになる激アツのステージだった。写真・くさかべまき 取材、文・福田恵子
2024年09月05日8月17日(土)~9月1日(日)まで『PASSION!! ~忍 in the Summer 2024』をTOKYO DOME CITY HALL(TDC)で絶賛開催中の少年忍者。台風7号の影響で公演中止となった8月16日(金)の振替公演を行った8月22日昼公演の模様をレポートします。少年忍者が久しぶりに21人揃ってパッションを炸裂させた真夏のステージ!8月中盤からひと足遅れて、少年忍者の夏がやって来た。彼らがTDCホールで有観客の単独ライブを行うのは初めてのこと。2020年8月の「Summer Paradise 2020 俺担ヨシヨシ 自担推し推し 緊急特別魂」以来、4年ぶりのTOKYO DOME CITY HALL公演だ。すっかり夏の風物詩となったジュニアのTOKYO DOME CITY HALL公演で、少年忍者が熱い夏の思い出のひとときを創り上げる。テーマは、“PASSION”。もはや少年忍者の代名詞となったワードを掲げて、少年忍者21人とバックに付くジュニア24名の総勢45名がステージに立った。意気込みコメントでは、織山尚大さんが「今年の夏は、自分たちが今やらなければならない事を本気で形にしたコンサートになります。“少年から青年になる”そんな一瞬一瞬をどう形にするのか、そして、少年忍者を好きでいてくださる方たちに今届けたいことをどうすれば形にできるのか、このふたつを本気で試行錯誤しました」とコメントを寄せていたが、瞬く間に成長し続ける今の少年忍者だからこそ見せられる、燃えたぎるPASSIONを1曲目から魅せつけたステージに。磨けば光る原石=少年忍者を象徴するモニュメントがレインボーに光り始めると、いよいよステージが幕開け。ライブ直前にダンス動画を配信して、会場にいる全員で踊れるダンスも盛り込まれる迫力のパフォーマンスを披露。“何度でも立ち上がって限界を突破しろ”というメッセージが彼らにぴったりな「KEEP GOING」や「TDC、行こうぜ!」の織山さんの声で始まった「Merry Very Go Round」では、フォーメーションやボーカルをクルクル変えながら、彼らの魅力を届けた。ユニット曲もあり、田村海琉さん、小田将聖さん、安嶋秀生さん、ヴァサイェガ渉さん、瀧陽次朗さんは、嵐の「P・A・R・A・D・O・X」を黒いジャケットを翻しながら披露。ヴァサイェガさんが重低音ラップであおる中、ハードに色っぽくダンス。久保廉さん、山井飛翔さん、長瀬結星さん、稲葉通陽さんは、パーティのごとく、King & Princeの「Funk it up」をミラーボールが眩しく光る中、ファンキーダンス。シルバーのラメジャケットをクールに着こなし、躍動的なパフォーマンスを魅せつけた。SixTONESの「Boom-Pow-Wow!」を選曲したのは、内村颯太さん、黒田光輝さん、鈴木悠仁さん、川﨑星輝さん。モノトーン衣裳で踊る姿は、勢いたっぷり。コール&レスポンスコーナーでは、内村さんが「今日は焼肉屋さんの好きなものを言います」と前フリをして、「ハラミ!」「タン塩!」「お塩!」「トング!」と叫ぶ。予想もしない「トング」というワードに戸惑う会場。「トング?」とメンバーたちもニコニコ笑顔だ。MCでは、川﨑皇輝さんが「2つに分けて、どっちの方が声出るかなってやつをやろう。真ん中にいる渉くんよりこっち(上手)にいる人とそっち(下手)にいる人で分けて。こっちの声出しを涌さんお願いしていいですか?」と提案。上手の仕切りを任された元木さんが「こっち側からですからね。“私、関係ない”じゃないですからね。皆さん、声出せますか?」と、あおると「イエーイ」と控えめな歓声が。「あれ? 夏バテかな」と気を取り直して、「俺たちと楽しめますか?」と2回目のコール&レスポンスを。下手の仕切り役の檜山光成さんは、「皆、分かってるよね。行くよ! じゃあ、渉よりこっち側の人、盛り上がれんのかい?」と声をあげ、「イエーイ!」と会場。どっちの声が大きかったか、ジャッジをしたのは、ヴァサイェガさん。「どっちかな。1回で限界突破できた、こっちかな」と、檜山さん側が勝利。すると、「これは俺の責任です。すみません、やらせていただきます」とステージで腹筋を始める元木さん。すると皇輝さんが「皆が一番声出るやつをやりたい。台風への恨みを“イエイ”で返して欲しい。行くよ! じゃあ、“台風恨んでるかーい?”で、行くからね? 振替公演にいらした皆様、台風を恨んでるかい?」と、会場に尋ねると、「イエーイ!」とこの日一番の大きな声が巻き起こった。コール&レスポンスで盛り上がったところで、星輝さんが給水の「いただきます」コールを。「皆さん、ペッボトル開けていただいて…。水筒でも大丈夫です。ペットボトル開けていただいて。掲げていただいて。せーの、いただきます!」という声で会場もメンバーも一同水分補給タイム。檜山さんが水をこぼして、「すみません、ステージに水をこぼした子どもがいます」とメンバーに報告される場面も。皇輝さんがMCを仕切り直し、「今回は初日の振替公演です。お待たせいたしました、皆さん。約1週間ぶり、よくお越しくださいました。ありがとうございます。昨日の夜の大雨もちょっとヒヤヒヤしたんですけど。市ヶ谷が雨がすごくて。それこそね、水道橋とかね、さっきも雨降っていたんでしょ?」と台風や大雨の中、会場に足を運んでくれたファンをねぎらう。そして、新曲の新衣裳を説明したのは、星輝さん。「今回、制服をコンセプトにして、皆がちょっと同じ学校の生徒みたいな感じでパフォーマンスできたらいいな、みたいな。渉、青木(滉平)と、おり(織山)、4人で考えました」と報告。会場やメンバーからも制服衣裳について「可愛い」という声があがる。皇輝さんが「皆さん前半いかがでしたか。ここは好きという推しポイントを教えてほしいなって思います」と尋ねるとヴァサイェガさんが「映像で観ていて、登場がめちゃいいなって」と登場の場面がいいとアピール。今回のセットでは、21個の扉が登場するのもポイントだという。1曲目の新曲「Na Na Na」については、皇輝さんが「皆さん、振付覚えていただきました? 簡単だったでしょ。あれね、振り付けの動画なんかもね、今回公開させていただいたりしましたけども、ぜひ今後も踊っていただけたらなと思います」。ここで、活動復帰した内村さんの話になり、皇輝さんが「うっちーが帰ってきたんですよ。“トング”って聞いたとき、うっちー帰ってきたな、と(笑)」と、「Boom-Pow-Wow!」での内村さんのコール&レスポンスの話に触れると「焼肉屋さんの好きなものだから、メニューじゃなくてもいい」と主張する内村さん。「ハラミとタン塩が来て、ヘルシーだなと思ったら、塩単体で来て(笑)」と内村さんのユニークな発想に驚くと皇輝さんに「タン塩にお塩かけんのめっちゃウマいから!」と内村さんはキッパリ。「でも、本当にみなさん温かく見守ってくれて…帰って来させてくれてありがとう」と会場にお礼の言葉を伝えていた。そんな内村さんは、今回のライブについて「ファンの皆さんのおかげでまたステージに立てます。どう感謝を伝えられるかを常に考えながら今回の公演に臨んでいます。ファンの方々の少しの癒しになれたら、元気の源になれたら、とてもうれしいです」とコメントしている。MC明けは、約6年前に少年忍者が披露していた「Mr.Jealousy」を歌うミライBoys。少年忍者がまだ幼かったあの頃を思い出される、同じ振付でダンスする姿に会場から「可愛い」の声があがった。ここからはジュニアと少年忍者がコラボして夏気分を盛り上げる楽曲たちを届けた。後半のユニット曲は、皇輝さん、檜山さん、北川拓実さんがSixTONESの「マスカラ」をシャツに黒パンツの大人っぽい衣裳で披露。グラスにお酒を注いでから、スポットライトを浴びながらセクシーにダンスする3人。椅子に座ってパフォーマンスやネクタイをゆるめながら踊る場面も。最後は3人が1つのグラスに色付きの飲み物を注ぐと3色が混じり合う。織山さん、深田さん、元木さん、青木さん、豊田さんの5人で披露したのは、バトラーたちがお嬢様をめぐって恋の火花を散らすKing & Princeの「バトル・オブ・バトラー!」。この曲では、日替わりでお嬢様が出したお題で対決。今回は、「疲れて帰ってきた私を癒す一言」でバトルすることに。トップバッターの深田さんは「疲れたの? おいで!」。二番目の豊田さんは「俺の大好きな人! お帰りなさい」、青木さんは「なぁなぁ、今日一緒にお風呂入らん?」、元木さんは「疲れちゃったか…甘えるな~」とツンデレ気味。ラスト、織山さんは「もー、早くお風呂入って一緒に寝て!」と甘えん坊モード。上機嫌のお嬢様からのご褒美は、「私にプロポーズする一言」。ルーレットで選ばれたのは、深田さん。「こんなん罰ゲーム…」と一瞬、おじけつきながら、「ハイ、分かりました…。ずっと大好きです! 僕と結婚してください」。照れながらのプロポーズに元木さんが「まだ足りないよな」と観客を見まわす一コマも。そして、ラストスパートのMemoriesコーナーでは、これまでさまざまなステージを経て、今に辿り着いた少年忍者が感じられるセットリストに。1曲目はアリーナ公演ではかなわなかった内村さんも揃って21人の「The Shining Star」。星輝さんが「僕たち少年忍者は、汗を流すこの姿を通して、言葉より鮮明に気持ちを届けられるグループです。だからこそ、そんな気持ちの根源である情熱を今回タイトルに置いて、ステージを作り上げました」とこのライブに込めた想いを語れば、元木さんも「5月に少年忍者の目標のひとつである横浜アリーナに立ち、さらに成長しようとこのTDCに立ちます。来年、再来年、その先は少年忍者のことをより多くの方に知ってもらって、幸せを届けたいとおもいます」と熱さ全開。皇輝さんは、「僕たちの歴史は、すべてパフォーマンスに詰まっています。だからこそ一つひとつが大事な作品であり、大切な宝物です。続いてのコーナーはそんな宝物を詰め込んだコーナーをご覧になっていただきたいと思います。昔から少年忍者を好きでいてくださっている方にも、今日初めて来たよっていう方にも愛してくださっている皆さまに捧げます。何より楽しんでいただけたらと思います」と曲フリを。これまで披露してきたKing & Princeの「RING DING DONG」、KAT-TUNの「ツキノミチ」などを披露。ラストソングとして歌ったのは、Hey! Say! JUMPの「パレードは終わらない-Life is anAdventure-」。不安に押しつぶされそうになる心境を歌詞にのせて内村さんが歌うと、「大丈夫」と内村さんに優しく寄り添うようにそばで歌う黒田さんと元木さん。次々とメンバーが内村さんを中心にして優しく守るように取り囲み、一人ではなく仲間がいるから道なき道を歩めるという曲をうたう姿から少年忍者の21人の絆が感じられた。そして、一人ひとり名前を名乗り、ラストに「日本を代表するアイドルになる」と力強く宣言。21人という大人数だからこそ、夢を叶えようとするパワーもそれだけ強大。少年忍者がPASSIONを武器にその夢を叶える未来に期待したい。写真・くさかべまき 取材、文・福田恵子
2024年08月28日5月15日に「《A》BEGINNING」でデビューしたAぇ! groupが「Aぇ! group Debut Tour ~世界で1番AぇLIVE~」を開催。5月25日の北海道公演から始まったツアーは、8月18日に有明アリーナでファイナルを迎えた。バラエティ豊かな楽曲構成と個性が詰まったダンスパフォーマンスで彼らの魅力を届けたステージをレポートします。一回一回の公演を“世界で1番AぇLIVE”に!Aぇ! groupの熱量マックスのデビューツアー。Aぇ! groupのデビューツアーが幕を閉じた。デビュー後、初のアリーナツアーは、全国8都市を回るというこれまでで最大の動員規模で、熱狂させたファンはその数37万人。“世界で一番えぇLIVEだった!”と思ってもらえるライブにしたい、という小島健さんの願いが込められたツアータイトル「Aぇ! groupDebut Tour ~世界で1番AぇLIVE~」の通り、8月18日有明アリーナでのツアーファイナル公演では、多彩なエンターテインメントを繰り広げ、世界で1番熱いライブに…!ライブ1曲目は、彼らの初めてのオリジナルソング「Firebird」から。ステージ中央のLEDが開いて登場すると、火花の特効が眩しく燃え盛る中、気合いたっぷりの白熱パフォーマンスを見せつける5人。末澤誠也さんが「騒げ~!」と絶叫すると、会場は大歓声に包まれる。続いて、ダンスナンバー「アエテオドル」でアグレッシブに踊り、3曲目は明るく陽気な「Aッ!!!!!!」。「みんなで一緒に踊ろうぜ。分かるよね?行くよ~!」という草間リチャード敬太さんの掛け声で、集まった1万5千人が一緒にダンス。Aぇ! groupの表現力の幅を見せつける、ガラリとタイプの違う楽曲で畳みかけていく。夢のテーマパークをイメージした“Aぇ! LAND”がステージに再現されたブロックでは、ステージがワクワクドキドキの遊園地に!パンダのかぶりものをした末澤さんと佐野晶哉さん、そしてパンクパンダに扮装した正門良規さんが「パーンク!」と叫んで登場し、なんとギターから花火が噴き出す演出も。3人でキュートに「パンぱんだ」を歌い踊る姿は、遊園地の楽しい雰囲気たっぷり。黒のハットにメタリックジャケットでマイケル・ジャクソンに扮した草間さんとパンクパンダの正門さん、コスプレ姿の佐野さんの3人は、「ブリュレ」、正門さんと草間さん、佐野さん、幼稚園児の“けんちゃん”になった小島健さんが「だってアイドルだもん!!」、正門さん、末澤さん、草間さん、小島さんで「三十路少年」と、先輩であるSUPER EIGHTの曲を、組み合わせを替えて歌う場面もあり、ファンを湧かせた。そして、YouTubeで生まれた2年越しの企画がついに実現も…。大喜利企画で「爆笑をかっさらった記念すべきAぇ! group10枚目のシングルタイトルは?」のお題に対して、小島さんが答えた「佐野ソロ『愛してるって言わNight』」を小島さん作詞、佐野さん作曲でこのツアーのために制作したという。馬にまたがり、甲冑の衣裳を着てナイトになった佐野さんが剣を振りかざし、パフォーマンスするというユニークな演出で披露。ふたりの笑いのセンスが光る爆笑告白ソングが誕生!MCの後のアコースティックコーナーでは、佐野さんがカホン、草間さんがサックス、小島さんがキーボード、末澤さんと正門さんがアコースティックギターを演奏し、ゆったりとした空気の中、「ストーリぃ!」を。佐野さんが「みんな、歌ってくれ!」と声をあげると会場も手拍子しながら合唱。みんなで一つになり、エモーショナルな瞬間を生み出す。続いての「トラベAぇルコーナー」では、デビューツアーで回った8都市・北海道、宮城、東京、静岡、福岡、愛知、福井、大阪のご当地のイメージにぴったりハマる関西の先輩グループの楽曲をチョイスしたセットリスト。北海道なら雪が降る中、SUPER EIGHTの「10年後の今日の日も」、静岡なら湯飲みを持ちながらWEST.の「考えるな、燃えろ!!」、福井はメガネをかけたミステリアス男子(!?)に扮して、なにわ男子の「The Answer」など、関西グループ愛を炸裂させながら披露。佐野さん扮するよし子が乱入するなど、ときおり笑いが盛り込まれるのがAぇ! groupらしさ満点。彼らの観客を楽しませたいという想いがあふれていた。そして、デビューツアー最高潮の盛り上がりのなか満を持して披露したのが、特別な曲となったデビュー曲の「《A》BEGINNING」。5月15日のリリース後、初週78万枚のセールスを達成、その爆発的人気を証明した。また、オリコン上半期ランキング2024 アーティスト別セールス部門 新人ランキングで1位を獲得し、大ヒット。そんな彼らのとどまることない勢いを表現するかのように、炎の特効がガンガン打ちあがる演出で熱量マックスのパフォーマンス。「Stray dogs.」の後、まだベースを初めて半年に満たない草間さんがソロでベース演奏を。ピンスポットライトを浴びながら、真剣な表情でベースをかき鳴らす草間さんの姿をみつめるメンバーたち。デビューツアーのために腕前を磨いた努力の結晶が光った。ここからラストスパートは、バンド演奏でありったけの情熱をぶつけ、「PRIDE」では末澤さんのハイトーンボーカルで会場を熱狂の渦に。興奮冷めやらぬ中で、デビューツアーの想いを語ってくれた5人。まずは佐野さんから。「デビューツアーラスト、楽しかったか?俺らもマジで楽しかった、ありがとう。Aぇ! groupデビューしたぞ!デビューツアーやってんぞ!デビューツアーはこれで終わりやけど、ジュニア時代の5年間とか比べものにならんくらいAぇ! groupはここから長いぞ。5年、10年、15年、20年、25年、30年…先輩方も見たことないような景色を俺たちで見に行くからさ。マジで大好きなんですね。Aぇ! group。こんな強いグループおらんって本気で心の底から思う。1人1人が大好きですし、5人といる自分も好きで、5人でいる空間が好きです」さらにまっすぐにメンバーへの愛を語った佐野さん。「朝ホテルから眠そうに出てきてエレベーターに乗っている時間すら愛おしくて。この5人でずっと一緒にいられたら、どんな景色だって、どんなちっちゃい景色だっていい、みたいなきれいごとは言いません。この5人やったら、マジででっかい景色を見に行けると思っているからその時まで、…いや、それが終わってからも、見たことない景色に行けるまで俺たちについてきてください。デビューさせてくれてありがとう。みんなのおかげです。あなたが見つけてくれたAぇ! groupです。これから先もよろしくお願いします!」続いて小島さん。「世界で1番Aぇ! groupやったか?楽しかったかい?声出したかい?めちゃめちゃ、めちゃめちゃ楽しかったかい。明日頑張れるかい?ありがとうございます。みんなが『イエイ!』って言ってくれるから、俺たちも明日も頑張れます。こんな感じでみんながここに遊びに来て、俺たちもこうやって一緒に1つになって遊べるような楽しい時間がこれからもずっと続けられたらと思っております」そして、ステージに立てる感謝の気持ちを小島さんが熱く語り続けた。「これで今回のデビュー公演は、もうラストになっちゃいますけど、ここまで色々あって、こうやってステージの上でみんなと一緒にライブできる状況っていうのは本当に当たり前じゃないと改めて昨日、一昨日に実感しまして。ステージに立って、みんなとライブできているっていうこの日常を大事にしていけたらなと、改めてライブの大事さが分かりました。そして、みんなの大事さも改めて分かりました。本当にみんながいないとAぇ! groupは何もできないので、これからも僕らと一緒にいろんな景色を……もう本当に俺たちどんな景色が待っているのか、まったく分からんくて。それがめちゃめちゃいいのか。もしかしたら、ちょっと良くないのかも分からへんけど、それでもみんなと一緒に(歩んで)行きたいと思います。これからも楽しいことを一緒にやっていきましょう。今日は本当にありがとうございました。これからもお願いします」草間さんは、「みなさん今日は本当にありがとうございました。イエイ!楽しかったか? Aぇ! groupが好きか?当たり前や!Aぇ! groupは生が一番カッコええ!誇りを持って、みんなに言え!こうやってちゃんとノッてくれるの、めちゃくちゃ嬉しいです。雰囲気を作ってくれるみんなが大好きです。今回のデビューツアーで、毎回毎回、違うファンのみんなと触れ合って、これだけの人たちが僕たちのこと応援してくれてるんやって改めて思いました。みんなもAぇ! groupの良さを、Aぇ! group の雰囲気を改めて実感してくれたかなと思っています。実感してくれましたか?」と、ファンとコール&レスポンス。草間さんは、ベースに挑むことになった気持ちも告白。「ベースも、今回のツアーでソロを入れられることになって、マジで困ってたの。そんなレベルじゃないから、やりたくないってずっと言っていて。でも、やっぱり1番最初の今のタイミングでやるからこそ意味があると言われて。ソロはド緊張!気づいたら、(みんなが)「リチャー!」って言ってくれるようになって。あれだけ自信満々に弾けるようになったよ。みんなが歓声を出してくれるから、みんなのおかげで自信を持てたよ。もっと上手くなるからな。期待しとけ!今のレベルは今だけです。次は、度肝を抜いたるわ(笑)。言ったからには、やらなあかん。でも、頑張るから、これからもどんどん進化し続けるAぇ! groupを一緒に隣で見てください。オッケー?デビューツアーはここで終わるけど、これからもAぇ! groupはまだまだ続くから、ずっと一緒にいようね。今日はホンマにありがとう。また会いましょう。ありがとうございました」正門さんは「みなさん、改めまして、世界で1番Aぇ時間を本当にありがとうございました。本当に、本当にデビューできてよかったと思っています、心から。ホントにみなさんのおかげでデビューはというものを勝ち取ることができて、今このステージに立つことができています。 みんな言っていますけど、本当に僕たち5人だけでは何もできないです。この5人を面白がってくれる、楽しんでくれる、好きでいてくれる人がいないと、僕たちは何もすることができません。僕たちがやればやるほど、出せば出すほどしっかり受け取ってくれる。そして、それ以上のものを返してくれるみなさんという存在がいるから、僕たちは自信を持ってステージに立つことができています」と、ファンの支えを実感している様子。続けて、「これから本当にどんな物語がAぇ! groupに待っているのかは正直分からないですけども、酸いも甘いも、楽しいも辛いも、このメンバーとなら、そして今日遊びに来てくれたみなさん、そして、このライブに足を運んでくださったみなさん、そして僕らのライブのチケットを求めてくださったみなさん、全員となら、どこまでも行ける気がします。本当にみなさんとこれから作っていく時間、思い出が僕らにとって宝物になりますように。僕たちにとっての宝物になるように、そんな大きいグループに、自信を持って好きと言えるグループにこれから時間をかけてじっくりとなっていきたいと思いますので、どうぞみなさんこれからも末永くよろしくお願いします。いつもありがとう」最後は末澤さん。「本日ありがとうございました。デビューツアー、終わっちゃいますね。寂しさはめちゃくちゃあるけど、全国を回らせてもらったら、いろんなところで応援してくれている、ファンのみんなの声を聞けて、顔が見られて、ものすごく幸せでした。 自分がこんなにたくさんの人に愛されてるんやっていうのを改めて今回のツアーで実感させてもらって、みんなにすごく支えてもらってるなっていうのを感じたツアーでした。ファンのみんな、そして、僕らのこういうことやりたいとか、わがままをたくさん聞いてくれるスタッフさんとか、ほんとたくさんの人に支えられて、こうやってライブもできていますし、この活動ができてる。…もっとやろうね、楽しいこと。僕たちも頑張ります。何か面白いことをね、5人でできるように、それまでしっかりスキルアップして、また大きくなったAぇ! groupを見せられるように頑張るので、少し待ってください。分かりましたか?よろしい!本日はありがとうございました」アンコールでは、メンバーの幼き日の写真が1人ひとりLEDに映し出され、続いて京セラドームでCDデビューを発表した瞬間の映像が流れる。ここで10月9日にリリースされる2ndシングル「Gotta Be(ガラビー)」の文字が映し出され、歓喜の声をあげるファン。「Gotta Be」はデビュー曲にさらに疾走感がプラスされたロックダンスチューン。夢を叶え、ここからまだまだ攻め続ける彼らにぴったり重なる歌詞が印象的な、まさにAぇ! groupにしか歌えない曲だった。そして、アンコール3曲が終わっても、「Aぇ!」コールが鳴り止まない会場。彼らを求めるその歓声の大きさは圧倒されるほど。この日はダブルアンコールもあり、「《A》BEGINNING」で幕を閉じた。今年デビューしたアーティストの中でも、最も注目を集める彼ら。「いつか…」と叶えたい夢を追い、高みを目指して走り続ける5人のさらなる快進撃を見守りたい。写真・くさかべまき 取材、文・福田恵子
2024年08月23日全9都市42公演、約43万人を動員する全国アリーナツアー「なにわ男子 LIVE TOUR 2024 ’+Alpha’」を開催中のなにわ男子。猛暑の中、5日間にわたって行われた横浜アリーナの最終日8月13日(火)は、MC中にアジアツアーのサプライズ発表も!歓喜に包まれたステージの模様をレポートします。なにわ男子が初のアジアツアーとサブスク音楽配信決定をサプライズ発表!なにわ男子が世界に羽ばたく一歩を踏み出す、初のアジアツアー開催というスペシャルな発表があったこの日。横浜アリーナに集まった観客たちは、始まる前から彼らの登場を待ちわびるかのようにペンライトを灯していた。開演定刻時間の12時30分を迎えると、軽快なクラシック音楽が流れる中、メンバー紹介の映像がスクリーンに映し出されるOvertureが。煌びやかな衣裳を着た7人がリフターでズラリ横一列に並んで登場した瞬間、道枝駿佑さんが「今から俺たらがスペイシーで、スペクタルで、スペシャルなライブを始めるから、最後まで楽しんでいこうぜ!」とファンに呼びかける。1曲目は、ヴィヴァルディ「四季」の春をモチーフにした「NEW CLASSIC」から。運命を変える旅立ちに向かう心のときめきを歌うドラマティックな曲は、ドキドキをあおるオープニング楽曲にぴったりだ。ライブ前に行われた会見では、今回のステージのこだわりについて大西さんが「’+Alpha’(+α)というテーマなので、自分たちのキラキラ+α、カッコ良さであったり、しっとりバラードであったり、いろんな自分たちの一面を出せるように考えました。今まで以上の輝きを皆さんに提供するために謙杜が考えてくれた衣装もキラキラ全開です!」と解説。キラキラ衣裳のデザインを考案したという長尾謙杜さんは、「それこそalphaは“輝き”という意味もあるので、オープニング衣装は、これまでにないぐらいキラキラにしようと思って。1人3万個ずつ石をつけて、すごくキラキラにしています」ということで輝きを+αするパープル×水色のキラキラ衣裳にも注目だ。オープニング曲だけでなく、ベートーヴェン「第九」第4楽章をモチーフにした「Live in the moment」など、クラシック音楽が融合された楽曲を炎の特効が激しく吹き上がる中で届け、これまでのなにわ男子とはひと味違う楽曲もセットリストにプラス。スタンドマイクを前にジャジーな曲を大人っぽく披露するなど、デビュー3年目からのなにわ男子は、キラキラやキュートさや爽やかさに磨きをかけつつ、多彩な表情で観客を魅了していく。今回は3枚目のアルバム「+Alpha」を引っ提げたツアーということでセットリストもアルバムの楽曲中心。3組に分かれて歌ったユニット曲もアルバム収録曲だ。“チーム・ポジティブ”を名乗る高橋恭平さん、長尾さん、大橋和也さんの3人は、ニットキャップにサングラスなど個性的な衣裳を身に包み、「ウルリルラリラリ」をノリノリダンス。ロープパフォーマンスをしたり、ダンサーに肩車をしてもらったり、奇想天外なパフォーマンスにクギ付け状態に。西畑大吾さんと大西流星さんコンビは、「恋やけどめ」を披露。火傷しそうなくらいホットな恋心を歌う可愛らしい曲で、持ち前のキラキラアイドル力をフル発揮。甘いキュートなキメ台詞を発したり、ほっぺハートを作ったり、怒涛の“可愛い”攻撃を仕掛ける2人に会場から黄色い悲鳴が。道枝さんと藤原丈一郎さんのユニット曲は、ラブバラード「Precious One」。歌う前に「僕らどういうユニット曲にしようかなと話をしたときに、カッコいい曲とか可愛い曲がいっぱいある中で、ふたりで『せーの!』でやりたいことを言ってみようということになり。それがふたりともラブソングだった。そこからラブソングでも片思いとか、両想いとかいっぱいあるやん。ここは結構悩んだ」と、制作秘話を語った藤原さん。楽器にも挑戦しており、道枝さんがギター、藤原さんがハーモニカを担当。「楽器の音色はもちろん、歌詞にもぜひ注目していただけたら」と藤原さんが呼びかけてから、運命の人だと思っていた君への恋心を引きずる切なすぎる失恋ソングを披露。歌った後に藤原さんが「すみませんね、みっちー担。めちゃめちゃ見つめ合っていました(笑)」と報告していた。MCでは、「横アリ、ラストですよね。色々な会場で盛り上がってきたけど、子どもも結構いらっしゃるよね。ちょっと声、聞きますか」と西畑さんの提案で藤原さんが「まずは子どもから声を聞きたいと思います。お母さん、お父さんは『あんた、今から大きい声出すんやで~!』って説明してあげてください」と前フリをして、大西さんが「子どもなにふぁむ、イェイ!」となにふぁむ(なにわ男子のファンネーム)に呼びかける。可愛らしい子どもたちの声に、大橋さんは「おもちゃ買ってあげる。1人2体までな(笑)」とご満悦。ここから男性ファン、女性ファンともコール&レスポンスでコミュニケーションをとる場面も。MC中に公式YouTubeチャンネルの生配信があったこの日。配信が始まると、「僕たち、なにわ男子からお知らせがございます。なにわ男子、最新アルバムと、これまでにリリースしたシングル曲の音楽配信が決定しました」とサプライズ発表する西畑さん。「着信音であったり、アラームであったり…『恋やけどめ』(西畑さんと大西さんのユニット曲)にするわ。“大好きだよ”から起きるの、最高!“大好きだよ”で起きたい!」と興奮気味の西畑さんに「いいけど。勝手にして(笑)」と大西さんがツンデレなツッコミを入れると会場に笑いが起こる。さらには、「なにわ男子アジアツアーの開催が決定いたしました。日本でのツアー終了後、11月から1月にかけて、台北、ソウル、香港のアジア3都市のアリーナでアジアツアーを開催させていただくことになりました」と初のアジアツアー『Naniwa Danshi ASIA TOUR 2024+2025’+Alpha’』を発表。「日本、出ちゃったね。嬉しい!」と喜ぶメンバーたち。「宿泊先のホテルで、『いつか海外でライブしたいね』っていう夢を語りあったじゃないですか。そこから叶えることができて、嬉しいですね」と、しみじみする西畑さん。藤原さんは、「これはホントにね、今この会場にいるなにふぁむや日本中にいるなにふぁむ、海外にいるなにふぁむのおかげ」とファンに感謝しつつ、「恭平がASIATOURを“芦屋”?って言ってた(笑)」とメンバーへのツッコミも忘れず、盛り上がる7人。YouTube配信のラストに歌ったのは、今回のツアーで初披露となった新曲「コイスルヒカリ」。大西さんの主演映画『恋を知らない僕たちは』の主題歌となっているラブソングを、肩を組むなど、青春感満点に歌う姿が爽やかだ。ラストスパートは疾走感あふれる楽曲でダンスパフォーマンスを魅せる楽曲がたくさん。「名もなき旅人」では、最新の映像テクノロジーを使用した7本のシールドがメンバーの頭上に登場。スケルトンタイプで、歌唱中にメンバー1人ひとりを覆い映像が映し出される。パフォーマンスと一体となったSFチックな演出に驚かされた。最後のあいさつでトップバッターを飾ったのは、西畑さん。「楽しんでいただけましたか? これからもなにわ男子は皆さんの人生の+αでいられるように精進いたします。これからも応援よろしくお願いします」。続いて藤原さんが「今日は、たくさんのなにふぁむがここ、横浜アリーナに来てくれました。本当にありがとうございます。これから僕たちなにわ男子7人は、もっともっとたくさんの夢を叶えていきたいです。そのためにもなにふぁむの力が必要です」と、ファンへ熱いメッセージを届ける。大橋さんは、「本日はご来店いただきまして、誠にありがとうございました。皆さんの拍手だったり、うちわフリフリ~だったりで僕たち、このステージに立てて良かったなって、めちゃくちゃ思います。その気持ちを皆さんにぶつけて、皆さんに喜んでもらえるように僕たち精一杯頑張りますので、応援よろしくお願いします」。「本日は僕たちに会いに来てくれて、本当にありがとうございました。今日1日楽しかったですか?」と会場に呼びかけたのは、長尾さん。ファンの「イエーイ!」という声に「僕も最高に楽しかったです。こうやって幸せな空間で遊べたらなと思っていますので、これからも応援よろしくお願いします。僕たちについてきてください」。大西さんは、「本日はありがとうございました。めちゃくちゃ幸せな時間で、僕たちも皆さんからたくさん勇気をもらっているので、もっともっとその勇気を100倍にして返していきたいです」と笑顔に。高橋さんは「本日はありがとうございました。皆さん、幸せでしたか? 俺たちのこと、大好きですか?」と会場に尋ねてから、マイクなしの地声で「俺もみなさんこと、めっちゃ大好きやねん」と大阪弁で愛を叫ぶ。「皆さんからのたくさんの愛を感じて、すごく幸せでした」と笑顔をのぞかせた道枝さんは「次、いつ会えるか分からないけど、寂しかったら、僕たちの曲を聴いてください。僕たちは、皆さんのすぐそばにいます。これからも皆さんと一緒にいろんな景色を見て行きたいと思っています。これからもなにわ男子の応援をよろしくお願いします」。最後に西畑さんが「皆さんを見つめると笑顔で見返してくれる。この時間が僕たちは本当に大好きです。これからもなにわ男子は、たくさんの+αを身につけて、皆さんを笑顔にしていきたいと思います。今日という日をいつまでも、どこまでも一緒に…!」とあいさつを締めくくった。ラストソングは、「Alpha」。「Snap!」の歌唱時にはパシャリとシャッター音が鳴り響く中、ポージングを決めた7人。そのビジョンに投稿されたメンバーの集合写真、約5万枚が「Alpha」ではアリーナの客席に降り注ぐサプライズが…!いろんな驚きと工夫が詰まった楽しい演出が盛り込まれたステージにファンは最初から最後まで、笑顔だ。初のアジアツアーも決定し、グループの活動の勢いの加速が止まらないなにわ男子。今の自分たちがいるのは、なにふぁむのおかげと感謝の思いを伝えていた7人。終盤、西畑さんが「この公演は僕たちの力だけではできなかった公演です。見えているところでも、見えてないところでもたくさんのスタッフさんたちが僕たちを支えて下さっています。そんな、なにふぁむスタッフの皆さんに大きな拍手を。そして、何よりも横浜アリーナに来てくださったなにふぁむ、全国、全世界にいるなにふぁむに、大きな拍手を!」と支えてくれているすべての人に拍手を呼びかける姿もあった。大橋さんは、ステージを立ち去る最後まで「俺らのヒーローはお前らだ。みんな幸せをありがとう」「マイハニー、愛してるよ」など、愛の言葉を伝える姿が印象的だった。ライブ前の会見では、長尾さんが「僕たち、デビュー日に飛行機で会見があったのですが、そのときに『なにわ男子から世界へラブを届けたいです』って言っていて。ようやくアジアツアーで世界にラブを届けるようになったので、これからはより多くの方々にラブを届けていけたらなと思います」と、世界中へ愛を発信していくことを約束。大橋さんも「3都市、回らせていただくっていうことでね、日本中、世界中、宇宙中まで愛を届けて皆さんを幸せにしたいっていう気持ち。この愛を日本中だけじゃなく、世界中まで飛ばせるように精一杯僕たち頑張りますので、応援よろしくお願いします」と気合じゅうぶんに意気込みを語っていた。サブスクでの音楽配信も始まり、なにわ男子の音楽を世界に届けていく。日本から、アジアへ。アジアから世界へ…なにわ男子が世界に羽ばたく、その日を楽しみにしたい。写真・くさかべまき 取材、文・福田恵子
2024年08月22日全国8か所46公演で約11万人を動員する初の全国ホールツアーを開催中の7 MEN 侍。7月29日(月)にTOKYO DOME CITY HALLを皮切りに始まったツアーの初日の公演直前に行われたゲネプロ公演を一部ネタバレありでレポートします。初の全国ホールツアーで勝負の夏に挑む7 MEN 侍のコンセプトはJOY!この夏、グループとしてステージに立つ熱い勝負の日々を過ごしている7 MEN 侍。初めての全国ホールツアーと同時期の9月4日(水)からは東京・新橋演舞場でグループ単独主演する舞台『MASSARA』も始まるという絶好調ぶりだ。ファンと触れ合えるステージでの時間を夏から秋にかけて走り抜ける熱き6人の侍スピリットとは? タイトルにもあるAnd JOY=ENJOYの精神でぶつかる彼らの姿は、遊び心たっぷり、本気で楽しむ姿勢が眩しい。独特な世界観の言葉遊びがユニークなあおりナンバー「B4N4N4」から始まったライブ。この曲は、彼らのオリジナル曲で矢花黎さん作詞作曲、ラップ詞を本髙克樹さんが担当した読解が何難解なリリックが面白い曲だ。「クラップハンズ!」と本髙さんが声をあげると手拍子で応戦する会場。序盤はオリジナル曲「サイレン~Hot Night~Chaoskiller」の3曲のマッシュアップメドレーで畳みかけ、疾走感たっぷりにボルテージをアップさせていく。ここでメンバーから最初の挨拶が。「こんにちは~! 元気ですか~?」と矢花さんがゲネプロに集まった取材陣に呼びかけ、「本日はゲネプロにお越しいただき、ありがとうございます。この調子で頑張っていきますので、皆さんいい写真といい記事をお願いします」と、一礼。続いて菅田琳寧さんは「いらっしゃいませ~、いらっしゃいませ。7 MENの公演に暑い中来ていただき、ありがとうございます。これから2週間近く、暑い中(この会場で)素晴らしいライブを作り上げていきたいと思いますので、皆さんもお力添えよろしくお願いします」。今野大輝さんは「僕ら2週間、ケガと体調には気を付けるので、応援よろしくお願いします」、「どぅもぉ~! 佐々木大光です」と満面の笑顔で元気に自己紹介した佐々木大光さんは、「皆さん、盛り上がっていますか? 記者だからと言って、すましていちゃダメよ(笑)」とユーモアたっぷりに盛り上げる。本髙さんも「皆さんお手元にもしかしたら、セトリがあるかもしれませんが、そんなことを忘れさせるくらい皆さんのことを盛り上げていきたいと思っていますので、本日よろしくお願いします!」とゲネプロならではの挨拶を。中村さんは「どうも、1000年に一度のアイドル、中村嶺亜です! さぁ、皆さん、夏バテしていませんか? まだまだいけますか? 今日は最高の思い出作っていきましょう。めちゃくちゃ声出してください」と会場を無敵のアイドルスマイルであおる。先輩の楽曲をピックアップしたバンド演奏の後、それぞれのソロ曲披露も。菅田さんは、両手でマイクを握りしめながら、“笑顔になってほしい”というメッセージソングを。今野さんは、ソファに横たわりながら色気たっぷりなパフォーマンスで魅せる楽曲を選曲。佐々木さんは、キラキラ輝く黒ジャケットにミラーボールが照らされる中、スタイリッシュなダンスで会場を魅了。矢花さんソロはパワフルでのびやかな歌声とヘッドバンキングで“矢花ワールド”全開な自作曲を披露。スタンドマイクでシャウトするロックな姿は、とにかくド迫力で圧倒されるものが。そして、例年通り、ソロでキラキラアイドルぶりを魅せつけたのは中村さん。自作の少女漫画がスクリーンに映し出される中、可愛らしいしぐさが光るダンスを。しっとりピアノ演奏でラップを歌う時とは、またひと味違う甘いバラードを届けたのは、本髙さん。七人七様のソロ曲で、それぞれの個性が丸わかりだ。注目コーナーは、3組に分かれてコンビで届ける日替わり曲。ゲネプロでは、今野さんと矢花さんによる「本音と建前」を披露。椎名林檎さんが紡ぐ世界観をふたりがクールに歌いあげる姿は、どこか妖艶で色っぽさがある雰囲気が漂う。他の2組も一体どんなパフォーマンスを繰り広げるのか期待が高まる。今回のライブで「アスパラベーコン」と「足跡」の2曲がグループのオリジナル曲に仲間入り。MCタイムでは、この曲について解説。矢花さんが作曲、菅田さんが作詞を手掛けたこの曲は、「アスパラベーコン」のコール&レスポンスが楽しい楽曲に仕上がっており、彼らのユーモアセンスに思わず脱帽してしまう曲。おふざけ曲を1曲自分たちで作りたいという話になり、彼らがYouTubeなどであいさつ代わりに発してきた“アスパラベーコン”というワードを最近あまり使用してないという話から、生まれた曲だという。「アスパラベーコン」を歌う前の曲ふり映像は、矢花さんが制作。強烈なインパクトを放つお遊び曲が誕生した。ゲネプロ時のMCは、「何を話していいのか分からない」と、戸惑い気味の6人だったが、中村さんが途中で仕切り直し…。「さぁ、今日からツアーが始まります。去年までみたいに『サマーパラダイス』ではないのか。『and JOY!』ですね。今回ライブタイトルを決めるのに時間がかかって…」とタイトル決めに難航したことを打ち明けていた。“どんぐり”や“ゾンビ”案もあったそうで、「さすがにちょっとふざけすぎだろうってなるのを恐れて、やっぱり一緒に楽しみたいねっていうことで、and JOYで“エンジョイ”にしました」(中村さん)。本髙さんは「何よりも今回、舞台セットがやばいよね」と中村さんが一部デザインしたというサイバーパンクな世界をモチーフにしたいステージセットも注目という。去年に続いて、自分たちで作った部分も多かったと昨年から衣裳デザインやセットデザイン、オリジナル曲、演出など、自分たち発信で生み出せるものが増えたと話していた。後半戦は、会場中をメンバーが走り回り、ファンの目の前で歌う夏の名曲メドレーで会場を熱くする。夏気分を盛り上げる爽やかな曲から、お祭りソング、夏の夕暮れに聴きたくなるしっとりバラードなど、ここにくれば夏を存分に楽しめる曲が勢ぞろい。ラストパートは、オリジナル曲をバンドでエネルギッシュに演奏して届けた。そして、ラストに中村さんが「こうして今日、初日を迎えることができます。これからもどうか僕たちを温かく見守ってください。今回のライブの新たな新曲です。聞いて下さい、『足跡』」と曲ふりして、本公演が初披露となる新曲へ。6人が横一列に並んで、ときに胸に手をあてながら、目を閉じながら、しっとりと心を込めて歌ったバラード。踏み出す一歩があしたを変えると歌うまっすぐな歌声は、仲間たちと歩んできたこれまでの道程とこれからの未来を祝福するような希望に溢れるものだった。ゲネプロ終了後は、会見で初日に向けての意気込みを語った6人。現在はツアーと並行して、舞台「MASSARA」の稽古の真っただ中ということで、ハードスケジュールに追われているそう。ライブと舞台と重なる期間もあるとのことで、「どっかがまっさらになっちゃう、みたいな(笑)」と佐々木さんが舞台タイトルにかけて笑わせると。「俺ら、頭がカタくて。こんがらがりそう(笑)。でも、逆にモチベーションとコンディションを保ちつつ、駆け抜けられそうなので、7 MEN 侍、絶好調ですね」と頼もしい中村さん。レポーターさんから、体力を保つ秘訣を尋ねられると、体力には自信がある菅田さんは、「嶺亜、琳寧、大光で舞台稽古終わりにジムで走りこんだり、腹筋トレーニングをしたりしています。結構、やっていて。だから、おかげ様で全然疲れないんですよ」と、胸を張る。本髙さんは「名前が外されて、ビックリしましたけど、僕も(ジムへ)行ってますよ。あまり結果が出てないのかな?(笑)」と慌てると、「“行ってる”って言っても、あまり説得力ない。体形が…(笑)」と、メンバーたちからいじられ、「行っているんですけど、その分、食べちゃって相殺されているのかなぁ」と苦笑い。健康管理については、「常にマスクをつけて通し稽古をやっていて。あとは、やっぱり睡眠ですね。必ず7時間眠るっていうのを意識しています」と鍛えるよりも身体を休めることに重きを置いているという今野さん。矢花さんは「僕は翌日以降のスケジュールを見ないようにしています。体調が悪くなるので。ちゃんと目の前のことをこなすようにしています。毎日、精一杯です(笑)」。そう話す矢花さんだが、ソロ曲「I Know.」でのパワフルさは見る者誰もが目をみはるほど。メンバーからもソロ曲がすごかったことを褒められると、「あれは、もう明日のスケジュールを見なければ、皆さんも全然できます」と謙遜モード。それぞれ今回のツアーで見てほしいところを語る場面では、「僕はソロ曲の映像の編集だったり、ゲーム演出に登場するメンバーのドット画を描いたり、オープニング映像も作ったり。メンバーのこだわりが詰まっているステージなので、そこも見て、聴いて、楽しんでいただきたいです。どこを矢花がやったのか想像しながら、全部エンジョイしてもらえたら嬉しいです」と矢花さん。本髙さんは、「菊池風磨くんのソロ曲『But…』の演出を僕が担当しました。曲の特性として、同じシークエンスで流れているような、同じループで曲が構成されているっていうところから発想をもらいました。サイバーパンクの世界観に合わせて、新しい形で我々のスタイルでお伝えできたと思います」。中村さんは、「ソロで二宮(和也)くんの『秘密』をやらせてもらっていて、後ろに流れる少女漫画の映像の画を全部、僕が描いています。今回はセットの一度のデザインのほか、僕たちが着ている新衣装も、僕が絵で描いてデザインさせてもらいました。そういったデザインは視覚的に楽しめると思うので、嶺亜がやったんだって、見てもらえると嬉しいです」というコメントからデザイン力と絵の才能もあふれていることを再確認。ソロパートでドラムパフォーマンスを披露している佐々木さんは、「今回“デライザー”という新しい装置を使いました。ドラムセットの下にある器具で、これは先輩から代々受け継がれている機構です。僕たちも昔、舞台で使用したので、今回また使いたいなって言ったんですよ。そうしたら、自動で回せるということだったので、使っているんですけど…、僕は“デライザー”で回ってない(笑)」。菅田さんは、「今回、セットは廃工場やサイバーパンク風で過去から未来みたいな感じ作られています。昭和から令和を感じられるように昔の曲から今の曲も歌っていて。セットリストは、過去にやったものもあれば、最近やったもの、新しく見られる曲もあり、7 MEN 侍のヒストリーが見られるライブを楽しんでいただけたら嬉しいです」とセットリストについて説明。今野さんは、「やっぱりソロ曲がみどころですけど、今回『and JOY!』を作るにあたって、みどころなんだろうなって考えたときに、全編を通してみどころだな、と。なので、1秒も瞬きせず見ていただきたいです」と自信をもって届けられるステージになったと話していた。もちろん新曲もみどころで、バラード曲に挑戦した「足跡」については、「日々の皆さんの生活の中でこの曲が響いたらいいなという思いで作りました」とその想いを明かすメンバーたち。菅田さんは、「私情になっちゃうんですけど、ちょっとうちの猫が弱っていて…。だから、自分はその猫ちゃんに『今までありがとう。今日1日頑張るね』っていう思いで歌っていました」と愛猫との「足跡」を振り返っていたと告白。この話に「猫のことを想っていたんだと思ったら、ちょっとビックリ…。人それぞれなんだなぁって」と本髙さんしみじみすると、「どうせ食べ物のことしか考えてないだろ(笑)」と、いじられ、「誰が食べ物や!!」とツッコミ返す、わちゃわちゃな場面も。最後に中村さんが「東京公演は 1か月近くやらせてもらいます。そして、全国ツアーをまわりながら、『MASSARA』の舞台に挑みます。ハードスケジュールに聞こえますけど、いつも支えてくれる大好きな皆さんに会える機会がたくさんある、幸せな期間だと思っているので、この1公演1公演、毎回100%、120%と記録更新していって、これが終わる頃にはもう最強の7 MEN侍になれたらなと思っています。この夏は僕たちと一緒に秋までかけて、イチャイチャ楽しくやっていきましょう!」と締めくくり、充実した表情を覗かせる。ここから7 MEN 侍がand JOY(ENJOY)しながら進む日々の一歩一歩が彼らの未来を創り上げる大きな一歩に――。彼らの勝負の夏は、まだまだ始まったばかりだ。写真・くさかべまき 取材、文・福田恵子
2024年08月04日世界的パフォーマンスグループs**t kingzが7月27、28日に横浜BUNTAIで音楽フェス『s**t kingzFes 2024 ももたろう』を主催。今までs**t kingzがダンスを通じて知り合ったアーティストたちを招いて、4時間超のフェスを熱く楽しく盛り上げた。ダンスの神にきらびやかなゲストが盛りだくさん、贅沢すぎる!タイトルにもあるとおり、ももたろうに扮したs**t kingzの4人が仲間を探して、最後にはみんなで鬼ヶ島へ行くというストーリー仕立てでフェスは進む。まずはオープニング、おばあさんが川から引き上げた4つの桃から誕生したs**t kingzとももたろうダンサーズによるダンスパフォーマンスが繰り広げられると、続いて登場したのはs**t kingzとは13年の付き合いというDa-iCE。彼らの代表曲「CITRUS」にはじまり、KAZUKIが振り付けしたという「もう一度だけ」、そしてNOPPOが振り付けた「TOKI」に続いて4人が振り付けした「FAKE ME FAKE ME OUT」では花村想太の呼びかけでs**t kingzがステージに登場。パフォーマンスに4人も加わり、ステージに倒したスタンドマイクを足で跳ね上げる振り付けなど歌とダンスで魅せるDa-iCEらしいステージに観客も大盛り上がり。いったんステージから去ったs**t kingzは最後の「スターマイン」で再びステージに乱入し、会場は一気にヒートアップ。トップバッターにふさわしい熱気で会場中を熱くさせた。そんなDa-iCEは無事にももたろうに仲間として迎え入れられることに。Da-iCE続いて登場したノルウェー出身のQUICKSTYLEは、「洗練されてるし、ファンキーだし、スタイリッシュだし、かっこいい」とOguriもべた褒めのパフォーマンスを披露。彼らが振り付けした藤井風の「きらり」ではs**t kingzとコラボしていたが、一緒にパフォーマンスするのは10年ぶりだそう。この日、最後に披露した「Kala Chashma」は、結婚式でパフォーマンスした動画が世界的にバズったことで彼らは一躍、時の人に。そんなQUICKSTYLEも、ももたろうの仲間として鬼ヶ島行きを決めた。QUICK STYLE2021年にs**t kingzがリリースした1stアルバム『FLYING FIRSTPENGUIN』のファーストトラックを飾った「FFP」を楽曲提供したC&Kも登場。C&Kはシンプルな装いのKEENと、彼とは対照的に交通整備の人のようなライト付きの安全ベストを着用したCLIEVYという異色のシンガーソングライター2人組で、しかしそんな見た目とは裏腹にボーカルは本格派。「FFP feat.C&K」ではペンギンに扮したs**t kingzがステージに登場すると、大勢のダンサーを従えた群舞からスタート。今までにない大迫力なパフォーマンスに、客席からは大きな歓声が上がった。カズキのタネフェスではその他にもYouTubeチャンネル『カズキのタネ』からKAZUKIとRADIO FISHのShow-heyやパワーパフボーイズ、そしてシークレットゲストとしてガチャピン&ムックとKing & Princeの髙橋海人も登場。髙橋海人はダンスの師匠であるNOPPOとともに激しいフラメンコ調のギターに合わせて、時にシンクロしながら、時に激しいステップを踏みながら、ダンスだけで客席を魅了。気づけば会場全体が手拍子で一体となり、2人のパフォーマンスを見守っていた。2人の関係は「海人が中学生の時、2年間くらい僕のレッスンを受けてた」(NOPPO)だそうで、「その時から僕が見ていても人を魅了する能力を持っていた」とNOPPOが大絶賛すれば、髙橋は「ダンスでこんなにいっぱいのお客さんを集めているs**t kingzさん、感動です」としみじみ。「あの当時はちっちゃいスタジオでNOPPOさんを独り占めできてたんですよ。でも今はみんなのs**t kingzになっちゃったからうれしいけどちょっと嫉妬してます」と付け加えて客席の笑いを誘った。左、髙橋海人(King & Prince)右、 NOPPO(s_t kingz)満を持して登場した三浦大知は1曲めの「能動」の途中からs**t kingzがステージに現れ、続く「Unlock」まで一気に駆け抜けた。s**t kingzとは10年超えの友人ということで、フェスを開催するということで駆けつけたという。さらに「これは言っていいのかわからないんだけど…」と前置きしつつ、この日の楽屋には4人の手書きのメッセージが置かれていたそうで、「大知と一緒にやれてうれしいよ」と書かれていたことを暴露。その話を受けて4人は「言うなよ、恥ずかしいだろ!」「二度と書かないからな」と恥ずかしそうにしていた一幕も。さらにリリースしたばかりの新曲「心拍音」を初披露。ただいま絶賛開催中のオリンピックに出場している日本選手団に向けて作った曲だと語り、この曲を聴いた人に寄り添うような曲と紹介したとおり、客席の手拍子と三浦大知の力強く美しく響く歌声が印象的。シッキンバンドの演奏もあいまって、歌とダンスの融合したパフォーマンスに会場中が酔いしれた。三浦大知最後に登場したのはもちろんs**t kingz。7月10日にリリースしたばかりの新曲「MORECHAU feat. edhiii boi, Janet真夢叶(ぺろぺろきゃんでー), JIMMY(PSYCHIC FEVER)」にはじまり、前日にフェスに登場した在日ファンクの「衝動DO feat.在日ファンク」では曲の合間にDa-iCEとQUICKSTYLEが登場、衝動的なダンスで会場を沸かせた。s**t kingzさらにこの日のために作ってきた楽曲として、「みんなに愛を届けるぜ!」というshojiのシャウトの後、RIE HATAがステージに登壇、「The Love feat.RIE HATA」でしっとりとしたひとときを作り上げた。三浦大知もパフォーマンスに加わった「No End feat.三浦大知」やs**t kingzイチ激しいパフォーマンスを見せる「Oh s**t!! feat.SKY-HI」を経て、最後には「KID feat.LEO(ALI)」でこの日フェスに登場した全員がステージに上がり、タオルを振り回して大盛り上がり。会場も総立ちになってタオルをぶん回し、s**t kingz初の音楽フェスを最後まで楽しみ尽くした。それでイベントは終わりかと思いきや、最後にs**t kingzからうれしいお知らせが。8月4日放送予定の『情熱大陸』にs**t kingzが登場!1年間密着した濃密な映像が期待される。さらに来年、2月1日〜9日まで新国立劇場・中劇場で舞台「See」が決定。「最後にみんなと直接会えるその日を約束して終わりたいと思って発表しました」(shoji)と、これからも楽しみが続くs**t kingz。彼らの快進撃はこれからも続きそうだ。取材・文 尹 秀姫 写真・タマイシンゴ、SARU、木下マリ、高田真希子(以上Team SOUND SHOOTER)
2024年08月03日2024年4月1日にグループ名が“timelesz”に――!初の全国アリーナツアー「We’re timelesz LIVE TOUR 2024 episode0」を現在開催中のtimelesz。7月23日(火)に横浜アリーナで行われたステージの模様を、そして1万5000人に向けて今の心境を打ち明けたラストの挨拶をたっぷりのボリュームでお届けします。メンバー増員で進化を遂げるtimeleszの最初で最後の3人でのツアー!無限の可能性を追求して、さらなる高みを目指す…。まだ見ぬ景色を見るため、メンバーを増員するtimelesz projectが始動中のtimelesz。彼らにとって、最初で最後の3人の貴重なステージとなるのは、全国7都市25公演で27万6000人を動員するツアー「We’re timelesz LIVE TOUR 2024 episode0」だ。進化を求めて歩みをやめない決意表明の曲となった「RUN」から始まった3人のステージ。イントロが流れると、「うわーっ」という大きな歓声を上げる観客たち。この曲がファンにとって、大切な一曲なのが伝わってくる。「行くぞ、横浜!」。菊池風磨さんがパワフルに叫ぶと、会場はさらに熱狂の渦に包まれる。ブルーのレーザー光線がまばゆく照らす中、スケルトンのムービングステージに乗った3人が歌いながらファンの元へ。今はまだ激動の変化の真っただ中にいるtimelesz。パズルのピースが完成する日を夢見て歌っているように見えたのは「puzzle」。その心と歌声を一つに合わせるように、ステージで3人が見つめあって歌う姿に心があたたまる。松島聡さんが「さあ、皆さん一つになりましょう」と手ぶりで一体になると、ハッピーな空気に包まれる会場。ラストは3人で寄り添い、「ハイ、チーズ!」と記念撮影をして決めポーズ。この貴重な一瞬を心に刻み込んだ。今回は現在、過去、未来をつなぐように懐かしの曲から最新曲「Anthem」まで詰め込まれたセットリスト。5人時代の曲や4人時代の曲を3人の歌割りとパフォーマンスで届けた。ソロコーナーでは佐藤勝利さんが、ファンから音源化の希望が高いという「Black/White」を選曲。ライブでは2017年以来のパフォーマンスになるという。フォーマルなブラック衣裳に身を包んで歌う姿は、まるでミュージカルスター!菊池さんがソロでチョイスしたのは、2017年の公演以来の披露となった「rouge」。椅子に座ったパフォーマンスから始まり、ダンサーをつけて妖艶に踊る姿が色気たっぷり。ピンスポットライトを浴びながら、アカペラでマイクなしの地声で歌う場面や吐息のような声をもらす場面もあり、見逃せない。松島さんのソロは、松島さんが活動休止中にほかのメンバー4人でパフォーマンスした映像とともにソロバージョンとして「CRY」を初披露。リベンジとなったこの曲は、泣きたいなら泣けばいいと包み込むように歌うメッセージソング。松島さんのもつやさしさとまっすぐな歌声が聴く者に癒やしを届ける。最後に“どんな涙も明日に繋がる”という素敵なメッセージも。MCでは菊池さんが「さあ、横浜アリーナ。今回のツアーの横浜最終公演でございます」と名残惜しそうに言うと、松島さんも「あっという間だったね。皆さんの熱気でここまで来られているところがありますから…」としみじみ。菊池さんも「いや、そうですよ。とにかく皆さんの声援、盛り上がりがすごい」と観客のテンションに感謝。佐藤さんが、「冒頭の「『RUN』で出てきた時、すごかったよね」と言えば、松島さんは「ごめんだけど、泣きそうになった。ホント、すごかったよ。『puzzle』でも向かい合って歌うときもそう」と感極まるポイントが何度もあったという。菊池さんは、「puzzle」のパフォーマンスについて、「あれ、もともとは向かい合って歌う演出じゃなかったんですよ。Bステの方からね、皆でちょっと踊りながらセンターに着くんですけど、ムービングステージで、僕たち3人で三角形を作って歌っていたじゃないですか。じつはこの横浜公演から、途中で変わったんですけども、あれは(櫻井)翔くんがドラマの撮影でお忙しい中、観に来て下さって…」と裏エピソードを語りだし、ここで佐藤さんに説明をバトンタッチ。「翔くんが『puzzle』がグッときた。3人の思いがすごく伝わってきてよかった。だから、『puzzle』で目を合わせて歌ってよ。そしたら、もっとグッとくる、って言ってくれて」と嬉しそうな佐藤さん。菊池さんも「翔くんからのリクエストもありまして、次の公演でやってみようってことでやってみたら、俺らもグッときちゃってね」。松島さんも3人で見合って歌う「puzzle」は、本当にいい時間だと感慨深げだ。これまで松島さんは感極まるたびにステージで涙を流すことが多いため、「おっと、これは今日ちょっと危ないんじゃないですか」と茶化され、「聡ちゃんは本当にいつも頑張ってる」と泣かしにかかる菊池さん。佐藤さんも「ちょっと空回りしている聡ちゃんも可愛い。そのままでいいんだよ。別に泣いちゃってもさ」とやさしい言葉を畳みかける。「“それでいいよね”って言葉に、もう号泣しちゃうから。弱いの。涙腺崩壊だから、本当にやめて(笑)」と笑う松島さん。そして、「横浜アリーナっていうと、僕らは思いが乗っかる部分があるというか、いろいろ思い出が詰まっていて。各地方、それぞれに思い出はありますけれども、中でも横浜アリーナは1番僕らが長く、回数多く立たしてもらっている場所。悔しい思いも、悲しい思いもあれば、やっぱり楽しい思い出がたくさんある。そんな横浜最終公演、勝利もちょっと泣いちゃう?」と菊池さん。松島さんも「泣いちゃうんじゃない?勝利のファンならわかると思うけどさ、勝利はやっぱりセンターとしていろんなものを見て、いろんなものを抱えてきてるわけよ。timeleszの顔、どうよ?(笑)」。この“どうよ?”には「最後に丸投げな。ちょっと自分で迷子になるのだけやめて(笑)」と松島さんにダメ出しをしつつ、「それぞれがいろんな苦労、苦悩があってここまで来ていますからね。今回のこの声援の大きさが僕らの背中を押してくれているんだなっていうのは本当に感じます」とまとめる菊池さん。佐藤さんは「本当にありがとうございます。嬉しいよね。こんな歓声を受けてね。風磨くんも泣いちゃうんじゃないかっていう(笑)」とニヤリ。これからメンバーがステージで涙を流す回数が更新されるのかも気になるところだ。そして、Sexy Zone時代から恒例の、今の自分たちの思いをまっすぐに伝えるファンへの愛がこもった長い挨拶の全容を紹介。トップバッターは松島さん。「timeleszとして初のツアーがスタートしました。3人で立つ最初で最後のツアーかと思いますが、今回のライブはこれまでSexy Zoneとして歩んできた道のり、そして現在とこれから歩んでいく未来を詰め込んだライブになっております。昔から応援してくださっているファンの方は、懐かしい楽曲がたくさんあったかと思います。そして最近、ファンになってくださったかたは僕たちの歴史を知っていただけたかなとは思うんですけども。この数時間だけじゃね、なかなか僕たちのこと知ってもらうのは難しいとは思うんですけども、僕たちの音楽を通して、ちょっとでもこれまでの歩みを皆さんに知ってもらえたら嬉しいなと思って、今回のライブ作っております」。そして、会場を見渡しながら、「毎年ツアーで、こうやって1人1人の顔を見て、直接リアクションをもらうことができて。そんな場所なかなかないので、こうやってみんなに会える場所を本当に嬉しいなと思います。そして、グループとして色々変動がある中で、こうやって会いに来てくれたことも本当に嬉しいです。ありがとうございます。この会場に行きたくても来られなかったかたがたの思いまで皆さんには楽しんでほしいです。今日はオープニングのところから、たくさん声を出して、手を振ってって、いろんなオーダーを皆さんにしてみました。それに応える皆さんのエネルギーが伝わって、皆さんから勇気をもらえました」。ファンに愛情たっぷりの言葉を投げかける松島さんの挨拶はまだまだ続く。「本来なら僕らが皆さんに勇気とか希望を届ける立場なんですけども、いつも結局皆さんからもらっています。それだけ皆さんが1人1人が持っているパワーってすごいんだよってことも今日は伝えたかったです。 最近またコロナが流行り出して、ちょっとこれからが心配なんですけども、こうやってステージに立ってパフォーマンスできること、みんなに直接会えること、当たり前だと思ってはいけないなって思いました。1分1秒を大切にして、みんなに会える時間を貴重な時間を丁寧に過ごしたいなと思って、今日もこの景色を目に焼きつけています」。「ソロ曲の時にペンライトの色を変えてくれたり、それぞれのブロックに行くたびに色を変えてくれたり、そういう皆さんの優しさも、今日たくさん伝わってきました。きっといろんな思いでこの会場に来てくれたと思うんですけども、みんな、お化粧とかさ、可愛い洋服着たりとかさ、かっこいい服着てくれたり、そういう僕らにかけてくださる時間っていうのは本当にどれも貴重で。1日の中で僕らのこと考えてくれていると思うんですけど、我々も毎日みんなのことを考えていますから。だから、これからもみんなといろんな時間を共有して、素敵な時間を過ごしていきたい。4月にtimelesz projectを発表させていただきましたけども、少しずつね、皆さんに理解してもらえるように、活動を通して一生懸命、頑張っていきたいと思います。皆さんも混乱しているとは思うんですけども、少しずつ、ついてきてもらえたら嬉しいです。最終的にtimeleszを応援してて良かった、timeleszが誇りだと思ってもらえるようなグループを目指したいと思うので、これからもついて来てくれますでしょうか。今日はホントにみんなに会えて嬉しいです。ありがとう。ビッグラブ」と最後にハートで決めポーズするのが松島さんらしい。続いて佐藤さん。「4月からtimeleszと名前が変わり、いろいろな発表をさせていただき、戸惑いや不安をたくさん与えてしまったと思います。僕たちとしては、上を見て歩いていて、高みを目指していて、見たことない景色を見せたいなという思いがあって。目の前の皆のことを笑顔にさせたいという気持ちでいるので、不安にさせてしまったことは、本当に申し訳ないなと思っています。こうやって今日もライブができていることは、本当に当たり前のことじゃないなってステージ裏でも毎回思っています。そして、ライブが始まって、今日は特にすごい盛り上がりを見せてくれていて、今の状況をファンの皆が支えようとしていることがすごく僕たちに伝わってきます。聡ちゃんも言っていましたが、僕たちが支えなきゃいけない立場なのに、みんなが支えてくれて、本当に感謝しています」何度も口にしたのは、ファンを不安にさせてしまって申し訳ないという思い。「いろんなことがあって、何回も何回もみんなに支えてもらって。これからはいろんな不安や戸惑いを与えてしまった分、皆が見たことない景色を絶対に見せたいなと思うので、これからもついてきて欲しいなと思います。timeleszと名前は変わりましたが、じつはtimeleszという名前の頭文字はTで、アルファベットで数えていくとUの前が必ずいつもTです。U=YOU。あなたの前にtimeleszがいる。そんな思いも込めています。絶対みんなの目の前にいるグループになりたいと思います。ずっとずっと、ついてきてほしいなと思います。これからもどうぞよろしくお願いします」。ラストは菊池さん。「僕たち3人は、とにかく前を向いています。前を向いて突っ走って、その先にある大きな夢を叶えたい。素敵な景色を見たい。そんな思いで一心不乱に今走り続けています。ただ、それが皆さんにとっては少し寂しい思いをさせているんじゃないかなとも思います。メンバーが2人辞めてしまって、そしてグループ名まで変わって、それに対してもっと干渉に浸ったり、思いを馳せたり、一歩立ち止まって振り返ってほしい、そんな風に思う人も少なくないと思います」。そして、まっすぐ前見据えて、「僕たちはそれでも前を向きます」と言葉を続ける。「なぜ前を向くのか。無我夢中で走り続けるのか。それは、僕たちが抱く夢は、見たい景色は、5人のSexy Zoneが叶えたかった大きな、大きな夢だからです。5大ドームも、国立競技場も、チャートの総ナメも全部5人のSexy Zomeの夢だからです。Sexy Zoneっていう形じゃなくなって、(マリウス葉さんと中島健人さんの)2人がそれぞれの夢に歩いていっても、僕たち5人で思い描いた夢は、これからも僕たちtimeleszが追いかけていきます。timelesz projectでメンバーをオーディションで募る…そんなことは前代未聞で、皆さんからしても驚いたと思います。どんなに無謀だと思われても大丈夫です。全部、全部うまくいきます。なので、どうか、僕たちtimeleszにこれからもついてきて下さい」。ラストスパートでひと際、力強く熱いパフォーマンスを届けたのは、山下智久さんがプロデュースし、“龍のように力強く舞い上がってほしい”という願いを込めて制作された「Anthem」。命がけで魂を燃やす3人の底力を見せつけるような激しいダンスに共鳴するかのように上がる炎。電光石火のごとく、花火も吹き上がり、燃え滾るtimeleszの闘志――。思い描く未来を信じて突き進もうとする彼らのこれからの展開を見守りたいと思えるステージだった。写真・くさかべまき 取材、文・福田恵子
2024年07月26日現在、全国3都市7公演の3大ドームツアー『Kis-My-Ft2 Dome Tour 2024 Synopsis』を開催中のKis-My-Ft2。東京ドーム公演での最終日となった7月7日(日)の七夕の日に会場に集まった5万5千人と一体感あふれる熱いステージを繰り広げた模様をお届けします。七夕の夜、「ドームに立ち続けたい」と願ったKis-My-Ft2の熱い決意のステージ!この日のライブ前に行われた会見では、七夕当日ということで、短冊にしたためた願いごとをそれぞれ発表。「この先もドームに立って、皆さんの前でパフォーマンスをしたい」(二階堂高嗣さん)とドームのステージへの熱い想いを語っていたKis-My-Ft2のメンバーたち。新体制になってから、2023年10月5日から2024年2月15日まで初の全国アリーナツアーを開催しているが、今回は6人になって初のドームツアーだ。ツアーのコンセプトは、“ゲーム”。セットは、洗濯機や冷蔵庫、電子レンジやラジカセなど、巨大サイズの家電がネオンカラーライトで装飾されており、おもちゃ箱をひっくり返したような賑やかなワクワク空間。その中央には大きなテレビがあり、スクリーンにはゲームの中の世界観が繰り広げられている。オープニングは、メンバーがそれぞれ魔法使い、勇者など、ゲームのキャラクターを熱演している映像が流れるので注目。誰がどんなキャラクターを演じたのか、これからライブに足を運ぶ方は、ぜひ楽しみにしてほしい。スクリーンに「NEXT STAGE」の文字が浮かび上がると、遊び心たっぷりのセットから勢いよく登場した6人。ここから繰り広げるKis-My-Ft2のネクストステージとは…?期待が高まる中、歌ったのは最新アルバム「Synopsis」収録の「Loved One」だ。この曲は、過去も未来もいつだってLoved One(大切な人)がいるから進んでいけると歌う壮大なメッセージソング。大切な人たちに出会えたことを祝福するナンバーを右手の拳を高らかに掲げて歌う姿が力強く、たくましい。今回のライブの目玉は、「Synopsis」に収録されているメンバープロデュースの楽曲披露もそのひとつ。千賀健永さんプロデュースの「Keep it 100」は、疾走感満点のノリノリのグルービーなナンバー。振付は千賀さんが担当し、プロダンサーをバックにつけた迫力あるダンスもみどころだ。曲の途中に千賀さんが二階堂さんとハイタッチする姿も見られた。二階堂さんプロデュース曲は「Connecting!!」。みんなと一緒に歌いたい、騒ぎたい、盛り上がりたいという二階堂さんの想いが込められており、曲中にファンの皆さんとの掛け合いも楽しい楽曲に。映像インターでユーモアあふれる世界観が表現されていて、家電のセットを使った仕掛けも注目。二階堂さんはメンバープロデュース曲以外の演出も担当している。星空が輝くような演出で、七夕のこの日にぴったりな雰囲気だった「ほしゆい」は、横尾渉さんのプロデュース曲。光を掴む物語をテーマにしたというこの曲は、和と洋が融合したドラマティックなナンバー。客席の色とりどりのペンライトがキラキラと星のように輝き、楽曲との一体感を生み出していた。藤ヶ谷太輔さんプロデュース曲は、日常の見過ごしがちな幸せを描いた「With…」。支えてくれている人がいるから、前に進めるという思いが込められているという。バッハの「G線上のアリア」をサンプリングしたクラシック×R&Bソングは、大人っぽくスタイリッシュな曲。電飾が施された“スウィングマイクスタンド”が揺れたり、回ったりするどこか幻想的な雰囲気の中、6人の大人の余裕を感じさせる表情が印象的だった。そして、全身黒の衣裳にスケルトンLEDの演出で歌ったのは、宮田俊哉さんプロデュース曲「B-SIDE」だ。この演出は、LEDがスケルトンになると内側のメンバーと連動し、ある風景の中にメンバーが見える仕掛けも。人間の弱い部分、汚い部分などの二面性や、人間の裏側を意識した世界観をスケルトンLEDの映像でも表現。藤ヶ谷さんと横尾さん、二階堂さんと千賀さん、宮田さんと玉森裕太さんなど、おなじみコンビが寄り添って、パフォーマンスする瞬間も見逃せない。ファイヤーボールや音玉など、特攻を大連発。キスマイライブの名物“特攻祭り”を怒涛の勢いで繰り広げた演出が豪華絢爛だったのが、玉森裕太さんプロデュース曲「WANI-WANI」。挑発的な攻めナンバーで2,895発というキスマイライブトップクラスの炎が眩しく打ちあがり、熱いパフォーマンスで観客を巻き込んでいく。ドームでなければ、実現不可能の盛大な演出で感動的な光景を生み出し、絶頂の盛り上がりを魅せつけた。「みんな、楽しいんでるかい!?」という会場のファンとのコール&レスポンスで始まったMCは、宮田さんが女性は「織姫」、男性は「彦星」という七夕らしい呼びかけで声出し確認。キッズや男性の声も、人数の多い女性たちに負けずに大きいと喜ぶメンバーたち。幅広い年齢層のファンに支えられていることを実感し、感謝していた。ちなみにこの日の東京の最高気温は、34度超え。会場内はさらに熱気で充満しているため、熱中症対策で水分補給を呼びかけるメンバー。なかでもヒートアップしていたのは、横尾さん。「我慢っていうのが1番怖いですからね。とくにキッズ、お父さん、お母さん、しっかり自分の子どもを見てあげて下さいね。水分補給させてください」と真剣な顔で選挙演説のように語りだし、「みなさんドリンクを右手に持って下さい」と乾杯の音頭をとって、みんなで水を飲む場面も。「キンキンに冷えてるの、最高!」とステージドリンクを飲み干していた。MCは宮田さんの仕切りで「ゲームをテーマに作ったライブということで、このセットをちょっと改めて見てみようかな。高嗣プロデュースが詰まったセットでしょ」と、こだわりのセットを隅々まで紹介。オープニングはキスマイがゲームの主人公になっていてテレビ画面から飛び出してくるイメージだったが、セットはリビングをイメージしているそう。二階堂さんは「この1番デカいのがテレビで、洗濯機があって、冷蔵庫があって…っていうちょっと家にあるものを置いている」とセットを感慨深げに見つめながら解説。本棚のセットがズームアップされると、そこには宮田俊哉という著書名が書かれた『境界のメロディー』も並んでおり、宮田さん作家デビュー作の本もしっかり再現。細かいところまでこだわったセットに「(自分はセットの)大枠のイメージを伝えただけ。細かいイメージは、スタッフさん。愛を感じるよね」(二階堂さん)と感謝するメンバーたち。そして、それぞれの個人の活動の告知をする場面では、宮田さんの出演情報が続々と紹介される。9月公開の藤ヶ谷さんの映画『傲慢と善良』や冬公開予定の玉森さんの『グランメゾン・パリ』のお知らせもあり、拍手で期待を寄せる会場。個人活動も盛りだくさんで、充実した輝きを見せる彼らの今後の活躍も楽しみだ。細部にまで遊び心が詰まっているのはセットだけでなく、玉森さんが担当したという衣裳も同じ。カラフルで大きなストーンがついたジャケットは、「手縫いで、1人ずつ作ってもらって。1人あたり約3,000個付いていて、6体で18,000個。ひとり8kgもある」と会見で明かしていた玉森さん。ダンベルを持っているくらいの重量感があるが、ステージではアドレナリンが出るので踊れてしまうとのこと。こだわりの衣裳は、ステージから離れた距離から見てもキラキラと輝き、華やかだ。トロッコでメンバーが会場を駆け回り、ファンの目の前に来る楽曲も盛りだくさん。ファンとコミュニケーションを楽しむ姿が印象的だ。ひときわ目を引いたのが、通常のクレーンの約1.6倍、長さ19.5mで、地上からの高さ約17mまで上昇するスーパークレーン。スタンドバルコニーの高さまでリフトアップするクレーンは、メンバーと話し合う中で演出に組み込んだもの。「ファンのかたと距離を縮めたい、より近くに行きたい」という強い思いがあり、演出担当の二階堂さんは高所恐怖症だが、ファンファーストで快諾したそう。そのスーパークレーンを使用する「HEARTBREAKER」では、一人ひとり乗るクレーンがメンバーと交差する瞬間も。二階堂さんと玉森さんがマイクを使ってタッチしあう姿には、会場が歓声をあげて沸いていた。他のメンバーがクレーンの上でもダイナミックに両手で手を振る中、仁王立ちをして、揺れないようにゆっくり静かに手を振る二階堂さん。片手はしっかりクレーンにつかまりながら、緊張感が漂いながらも、必死で笑顔を振りまく姿が微笑ましい。コール&レスポンスする楽曲では、ファンのありったけの熱量のレスポンスが熱く、メンバーも「伝わった」と満面の笑顔を見せた今回のライブ。「ここからはペンライトを使って1曲完成させたいと思います。真似して踊ってください」と呼びかけたのは、グッズのペンライトを使用した「Forever girl」。サビでペンライトを使ってメンバーと一緒にダンスして一体に。光量が従来のペンライトの約8倍になるペンライトの光が彼らを照らす。アンコール曲では、二階堂さんが「もうね、みんな最高!超、もうガンガン伝わってくるから。それに負けないから(俺ら)。もう最高でした。楽しさがじゅうぶん伝わってきました。ありがとうございました」とファンに感謝の思いを伝え、メンバー一同感動した表情に。玉森さんは「疲れた!」と倒れそうになりながらもパフォーマンスを全力投球しつつ、あふれんばかりの最高の笑顔だ。「全員集合~!」と二階堂さんが声をかけるとメンバーとダンサーが集結。やりきったいい顔で肩を組む姿に会場から拍手が贈られる。会見でも「年々、ファンの皆さんとの絆が深くなっているっていうのをツアーをやるたびに感じるので。今回のドームでもそれを更新しているなと思います」(宮田さん)と語っていたが、ファンが彼らを支えようとするパワーが増しているのが感じられるドームライブだった。最新アルバムの楽曲を中心のセットリストの中、目立っていたのは、彼らのデビュー初期を華々しく盛り上げた楽曲たちの披露。アルバムのタイトルであるSynopsis=あらすじを意味するライブであるため、これまでのキスマイの道程を語るに外せない人気曲をマッシュアップメドレーと題して展開。6人体制になってからの歌割りとフォーメーションで見せる曲もあり、今までとはひと味違う新たなキスマイのスタイルを提案しながら、原点回帰のステージを繰り広げた印象だ。ライブで、みんなで作りあげるあらすじもあれば、理想を追うメンバーによって進化し続けるあらすじもある。Kis-My-Ft2がこれから生み出すSynopsis=あらすじは、変わり続けていく。写真・くさかべまき 取材、文・福田恵子
2024年07月11日結成5周年を迎えた関西発の5人組グループLil かんさい。5月29日(水)~31日(金)の3日間、東京ガーデンシアターで開催された初の東京単独公演では、48,000人を動員。5月31日の昼公演の「Lil かんさい LIVE 2024 『一舞入魂』」のステージの模様をお届けします。初の東京単独公演を成功させたLil かんさいの「一舞入魂」のステージ!Lilかんさいの初単独公演のタイトルは、「一舞入魂」。“ひとつの舞台に魂を込める”という思いを込めて付けられたという。グループの結成は、2019年1月22日、今年で5周年を迎える。元気でチャキチャキした関西気質なトークを武器にした、キラキラ系のザ・王道アイドルの印象が強い5人組だ。最年少の當間琉巧さんが4月22日で20歳になったが、最年長の西村拓哉さんが4月19日で21歳になったばかりで、メンバー間の年齢差は、たった1歳。仲良し同級生のグループ感が強く、わちゃわちゃしたやりとりが可愛らしい。そんな彼らのステージは、関西ジュニアの「NEXT STAGE」から始まった。きらめきの未来を目指して、道なき道を行こうと歌うこの曲から始まった5周年の記念すべきステージ。疾走感あふれる楽曲で、ネクストステージへの勢いを魅せつけ、2曲目の「Bright It On」へ。さあ、派手に行こうぜ、今がその時と歌い、ここから攻めていきたい彼らの気持ちとリンクするような歌詞の楽曲が続く。「Blow out」では、メインステージから「行くぞ~!」と、アリーナの中央ステージへ駆け出す。長年歌い継がれてきた関西ジュニアの曲で会場が温まったところで、メンバーが挨拶。“特技はアイドル”と胸を張る嶋﨑斗亜さんは、「どうも~、嶋﨑斗亜です。皆さん、盛り上がる準備できていますか?いやいや、皆ならもっとできるでしょう。最後までよろしく!」。大先輩の木村拓哉さんが名前の由来という西村拓哉さんは、「西村拓哉です。皆さん、声出す準備できていますか?もっと!」と、会場を熱くあおっていく。東京ガーデンシアターは4階まである会場。ツンデレキャラの大西風雅さんは、「どうも、大西風雅です!1階、2階、3階、4階!全員、幸せにします。盛り上がって行こうぜ!」。マイペースなリーダーの岡﨑彪太郎さんは、「岡﨑彪太郎です。どうもコタちゃんです。もっともっと声出して下さい。よろしく!」。ラストは、ラップ担当で最年少の當間琉巧さん。「當間琉巧です。端から端まで、この会場全員、俺たちと楽しみましょう」。明るくポップな楽曲が揃ったセットリストで、Lil かんさいの青春感を満喫できたのが、関西メドレー。なにわ男子、SUPER EIGHT、WEST.と関西出身の先輩グループの曲や関西ジュニアの名曲を熱量たっぷりに畳みかけていく。今回のライブは、今まで以上に長い時間をかけて全員が納得したセットリストだという。ソロのパフォーマンスもそれぞれの魅力をフル発揮できる選曲に。藤ヶ谷太輔さんの「Think u x.」でセクシーな魅力を放ったのは、西村さん。フードをかぶって登場し、階段に座って歌い、中盤からはしなやかにダンス。肩をはだけさせ、ラストはペロリと舌を出すとファンの黄色い悲鳴が。二宮和也さんが作詞作曲した「爪痕」を白シャツのシンプルな衣裳で歌ったのは、嶋﨑さん。夕焼けの情景が思い浮かぶ切ない愛の唄を選曲。ピンスポットに照らされる中、胸に手を当てながら、まっすぐな歌声で届けた。大西さんは、菊池風磨さん作詞の「20 -TW/Nty-」を。白い羽根の付いた衣裳で「愛しているよ」と愛のメッセージを放つ。岡﨑さんは、嶋﨑さんと大西さんがバックダンサーを務める中、山田涼介さんのハッピーなラブソング「Oh! My darling」を。バラの花を持ちながら、軽やかにステップを踏んだり、ターンを決めたり、華麗にパフォーマンス。極めてきたラップ力にますます磨きがかかってきた當間さんは、作詞作曲はもちろん構成も初めて自分で担当した“當間 Rap”コーナーでキャップを目深にかぶって披露。“こざかしく生きるのはナシ”と自分の生き様を歌う歌詞からは、當間さんのポリシーが丸わかりだ。嶋﨑さんが「斗亜がいちばん得意かもしれん」と、空中ウォーク・スリックバックを披露することから始まったMC。「浮いてたよって人? ちょっとリトかんで斗亜って浮いてるなって思ってる人?」と冗談交じりに会場に確認して、「スリックバック流行ってたとき、めっちゃ練習したんよ」と得意気な嶋﨑さん。すると、「なんか(大西)流星くんのスキップみたいやんな(笑)」と當間さん。嶋﨑さんは「大西流星くん、スキップできへんから、スキップ浮いてんねや。スリックバックの動画が出始めた時から、何か見たことあるなと思った(笑)」。「斗亜のママ、たまに熱が入ったようにフラフープをやる。可愛いやろ。ほんま可愛いで~。斗亜も可愛いよ、キュン!」と嶋﨑さんが母親の話をしたことから、メンバーの母親エピソードも飛び出す。「斗亜とお母さんとのメールがさ、チラッと見えた時あって。めっちゃ会話可愛かった。“今日見に行くから頑張ってな”って送られてきていて、“頑張るわ”…みたいな」(當間さん)。西村さんは「昔YouTubeかなんかで、斗亜が俺にきついツッコミをしてたらしくて。“拓哉くん、(斗亜が)キツイこと言ってごめんね”って」と、斗亜ママから連絡が来たことが判明。「お母さんそこまでリスクヘッジしてくれてたんや。メンバー間のことも考えてくれたんかな」とありがたげな嶋﨑さん。當間さんは、母親のメールに返信していないことを嶋﨑さんに暴露され、「皆さん、いっぱい歌って踊ったりした後ってメール見れます?俺は未読無視にしているのは、やさしさやと思ってる(笑)」と言い訳する當間さんに大西さんが「スタンプぐらい返したりいや」と諭していた。MC後は、スクリーンに雷神のコスプレをしたお茶目な嶋﨑さんが登場すると、ゲームコーナーに突入。「そこのちっちゃいの5人組。お前たち、俺の退屈しのぎにつきあってくれ。今から低周波マッサージ器を使ったゲームに挑戦してもらう。もし失敗したらキツイ罰ゲームが…。協力して頑張るんだな」と雷神・嶋﨑さん。低周波のマッサージ機を装着すると、「電気風呂も入られへん」とビリビリを怖がる當間さん。一方、「電気、強いのよ。ビリビリペンで僕が今後リアクションしていたら、嘘やと思ってください(笑)」と自信をのぞかせたのは、嶋﨑さんだ。ビリビリ電気が流れた状態で大縄跳びを制限時間2分以内、 10回連続で飛ぶことができたらチャレンジクリアというゲーム。ビリビリに叫びまくっていた西村さんが引っ掛かり、記録は9回でチャレンジは失敗。2つめのビーチボールラリーは、制限時間2分以内10回連続ラリーできたらクリアというゲーム。ヘッドでボールを当てに行く大西さんに「手を使え!」と叫ぶ嶋﨑さんたち。ラスト西村さんのターンで今度は10回成功。ビリビリ電流に叫びながら、わちゃわちゃする可愛らしい姿に会場は、ほっこり。告知コーナーでは、関西発グループによる新プロジェクト「KAMIGATA BOYZ」が9月21日、22日に開催するイベントにLil かんさいも参加することを報告。大西さんが「詳しくはKAMIGATA BOYZのホームページを見てください。俺は文を書いてるから、むちゃくちゃ賢い!」とメンバー代表でコメントを寄せていることをアピール。西村さんが、「(大西さんが)いちばん日本語力ないのになぁ」と言うと、當間さんも「そう。こそあど言葉…これ、それ、あれ、どれ、でしか喋らんそうやんな(笑)」と同意。西村さんは、「ダメ出しのときも、何のこと言ってるか、分からへん。まったくよく分からん会話しているのに、こたちゃんは分かってて。すごいよな、こたちゃん(笑)」と言葉足らずな大西さんの言いたいことを理解できる岡﨑さんを褒めまくり。他にもKAMIGATA BOYZのイベントでシャッフルユニットコーナーがあるなら、當間さんが「どういう分け方?色なのかな?MBTIで分けたら楽しいね」と盛り上がっていた。ソロの他にユニット曲も盛りだくさん。嶋﨑さんと西村さんがアイドル力を爆発させながら、KinKi Kidsの名曲「愛のかたまり」をドラマティックに歌い、会場のファンをトリコに。大西さん、岡﨑さん、當間さんの3人は、「King & Queen & Joker」を。岡﨑さんがキング、大西さんがクイーン、當間さんがジョーカーとなんとそれぞれトランプになってダンスするというコミカルな演出がユーモアたっぷり。ラストスパートでは、レーザー光線が飛び交う中、Aぇ! groupのダンスナンバー「アエテオドル」で“一舞入魂”の舞を体現。なにわ男子の「2 Faced」ではスパークラーや花火が激しく吹き上がる中、ハードなパフォーマンスでカッコいいLil かんさいもしっかり届ける。それでも最後は、King & Princeの「シンデレラガール」、なにわ男子の「ダイヤモンドスマイル」でキラキラアイドルの本領をフル発揮。最後は、やっぱりこの曲を披露しなくてはならない彼らの代表曲「Lil miracle」でこの日いちばんの笑顔がこぼれた。ラストあと1曲になったところで、今の思いを伝える挨拶を。トップバッターは嶋﨑さん。「昨日もちょっとこの場に立ったとき、同じようなことをお客さんに伝えたんですけど。本当に改めて、こうやっていろんなアイドルさんがいる中、僕たちLil かんさいを選んで、こうやって今日この場に来てくれたこと、本当に嬉しく思います。僕らLil かんさい、すべてのアイドルの中のトップを目指すつもりです」。「今、皆さんの中で、常にLil かんさいという存在がアイドルの中でいちばんでいられているのかなと思うと、本当に嬉しくて。すごい実力のある先輩方やカッコいい先輩がたくさんいる中、Lil かんさいを応援してくれて、うちわとか作ってくれたり、メイクこういうの好きかなとか、髪型こういうの好きかなとか、いろいろ僕たちのことを考えて、行動してくれる皆さんに本当に感謝しかないです。僕たちLil かんさいは、感謝を何十倍、何百倍にして、皆さんに返せるようにどんどん努力していきますので、Lil かんさいの応援よろしくお願いします」。続いて、當間さん。「今日も朝は雨が降っていたから、大変じゃないですか。そんな中、来るのって。この5人のために、平日なのでお休みもとっている方もいると思うんです。僕たちに会いに来てくれること、本当に喜んでいます。めちゃくちゃ嬉しい!今回、僕たち史上いちばん大きい会場でやらせてもらって、一度にこんなに多くの人が来てくれたことに感謝の気持ちでいっぱいです。Lil かんさいは、間違いなく、皆さんの期待に応えられるグループになっていますし、僕、當間琉巧も期待に応えられる男になりますので、ぜひ見守っていて下さい」。会場に足を運んでくれるファンへ感謝の思いをたくさん語ったのは、岡﨑さん。「今回、こうやってステージに立たせてもらって。本当に僕たちすごくたくさんの人たちに支えられているんだなと感じました。メンバー5人でお互いの足りない所を補いあったり、お互いの良い所を皆さんに提供したり、そういった部分で支え合っていたり。スタッフさんにもいろんな所で支えてもらって。何よりファンの皆さんにとても僕たち支えてもらっていると思います。ペンライトを振ってくれているだけでも、ホンマにそれだけで元気をもらえるし。声出してくれるだけで、僕たちもよりいいパフォーマンスにしようってなるし。僕たちに時間を使ってくれて、僕たちに会いに来てくれて、本当にありがとうございます。これからも僕たち伸びしろいっぱいに頑張っていきますので、これからも応援のほうよろしくお願いします」。ペンライトがメンバーカラーの紫に輝くと大西さんの番に。「本日はありがとうございました。今日もすごく楽しかったです。とても幸せでした。皆さんも一緒に幸せになってくれたら嬉しいなと思います。僕たちは、来ている皆さんがいないと生きていけないし。ファンの皆さんがいないと自分は本当に何してたんやろうなって思います。僕たちを輝かしてくれる皆さんがすごく大好きです」。爽やかな笑顔が印象的だったのは西村さん。「本当に毎回、ステージに立つたびに最高の景色を皆さんに見せてもらっているなと実感します。うちわからも、ペンライトからも、何をとっても皆さんの愛情をたくさんたくさん感じて。表情もそうやし、本当に5人のことを愛してくれているんやなっていうのが、伝わってきて。いつも幸せに感じています。今日素敵な景色を見せてくれたのは、皆さんなので、これよりもっともっとキレイなすごい景色を見せると約束します。だからどうか、ずっとずっと、ついて来てくれたらなと思います」。結成5周年を迎えた彼ら。西村さんが「今回は、史上最高に自信があるライブに仕上がりました。今まで支えてくださった方への感謝の想いとこれからの僕たちの未来が大きく明るいものだと確信できる熱量が伝わると思います」と最終日のライブに向けてコメントを寄せて、Lil かんさいの明るい未来を予感させるステージとなった初の東京単独公演。この夏も「関西ジュニア サマバケ 2024」を大阪松竹座で予定。関西らしさを活かしながら創りあげるバラエティに富んだ“一舞入魂”精神のライブで、ファンをますます楽しませてくれるだろう。写真・くさかべまき 取材、文・福田恵子
2024年06月05日関西ジュニアの9人組グループAmBitiousが初の全国Zeppツアーを5都市13公演で開催。Zepp Hanedaで行われた5月19日(日)昼公演「AmBitious 踊 ROK! DANCE TOUR」のステージの模様をお届けします。関西らしさ満点で初のZeppスタンディングツアーを成功させた新生AmBitious5月1日からBoys beのメンバーだった山中一輝さんが加入し、新生AmBitiousが誕生。15歳の山中さんが仲間入りしたことで、10代のメンバーが9人中6人とよりフレッシュなグループに生まれ変わった印象だ。新メンバーのお披露目のいい機会となった初のZeppスタンディングツアーは、期待感で溢れるペンライトの光りに埋め尽くされていた。ミラーボールの光が会場を照らす中、レインボーに輝く9本のレーザー光線が張り巡らされたOverture。スモークが立ち込め、9人のシルエットが映し出されると、横一列に並んで遂に登場。1曲目は、関西ジュニアの「Can’t stop」。このステージから始まるストーリーは、誰も邪魔させないという熱い曲は、彼らのプロデュースを手掛ける大倉忠義さんが歌詞を担当。作曲を安田章大さんが手掛けている。ダンスで勝負している彼らだからこそ、疾走感あるナンバーで畳みかけていくセットリスト。2曲目は、アクロバットを盛り込みつつ、Snow Manの「D.D」。まだオリジナル曲が少ない彼らがセットリスト24曲(そのうち2曲はアンコール曲)に選曲したのは、関西ジュニアの楽曲以外は、WEST.から4曲、Snow Manから4曲チョイス。彼らと同じ9人組でフォーメーションが華やかなSnow Manの楽曲では、本領発揮と言わんばかりに身体能力を活かした軽やかなダンスを披露していた。河下楽さんのボーカルから始まるオリジナル曲「Reach for the sky」では、燃えたぎる野心をぶつけるように踊る9人。パッション溢れるパフォーマンスに同調するかのように会場のファンのペンライトが激しく揺れる。そして、ここで最初の挨拶。AmBitiousはおなじみの自己紹介あいさつがあるのが関西出身グループならでは。まずは、憧れのMCは村上信五さんという“喋るセンター”真弓孟之さんが「Hey! Hey! 皆さん、楽しんでいますか? 今日はその調子で一緒に歌って叫んで、最高の1ページを作りましょう。お願いします。それでは、改めまして、自己紹介させてもらいます。まずは前髪切りすぎて、オン真弓~!」とおなじみの挨拶をして、「今日は俺たちと一緒にバカになろうぜ!」と会場を盛り上げる。“身長181cmの音大生”がアピールポイントでミュージカルや舞台のお仕事がしたいという大内リオンさんは、「Lじゃないよ、Rだよ。ライオンじゃないよ、リオンだよ。どうも大内リオンです! 東京最終日、俺たちと声上げて楽しんで行きましょう、よろしく」。「よ~し、いったろ~! 吉川太郎です。皆さん、今日はここを世界一熱い会場にしましょう」と呼びかけたのは、ライブ中、関西気質のお笑いが光っていた吉川太郎さん。ジム通いで手に入れた筋肉ボディと英語力に自信アリだという。現在17歳でダンス歴は12年という井上一太さんは「せ~の、3、2、いちた! 井上一太です。皆さん、最高の思い出一緒に作りましょう」、「どうも~、It’s meいつき~!」と自己紹介したのは、新メンバーで最年少の山中さん。「明日のことを忘れて皆さん最高に楽しみましょう」。歌とアクロバットに自信があるという“歌特化マン”の河下さんは「せーの、ガガガガガガ、がく! どうも河下楽です。皆さん今日はカンガルーみたいに何も考えるぅ~暇ないくらいに楽しみましょう」、“何色にも染まれる真っ白キャンバス”がセールスポイントというグループイチのキラキラアイドルキャラ浦陸斗さんは「底抜けのスマイル全開、おもてなし、浦陸斗です。Hey!東京、今日は日焼けじゃなくて、恋焼けさせてやるぜ、よろしく!」。バラドルを目指す明るいキャラの岡佑吏さんは、“憑依型バラエティ担当”。「しゃけ~? こんぶ~? それともおかか? どうも岡佑吏です。今日はホンマに頑張ります」と元気いっぱい。「オレ、レオ。東京、騒げるのかい?絶対、幸せにして帰します」と宣言したのは、“美白ファッショニスタ”永岡蓮王さん。会場も一緒になって叫ぶユニークな自己紹介の後は、声出しの練習をして、一体感を高めていた。MCは、ジュニアの番組でMCを担当、レギュラーラジオを2本もつ真弓さんがトークを仕切るスタイルで進行。「皆さんね、今日もいっぱい声出してくれて、ホントありがたいでございます。奥のほうも見えているからね」と2階を見渡し、2階のほうも皆、見えてる?俺らのこと。逆に(笑)」と呼びかけ、ジャンプする真弓さん。メンバーがジャンプする中、1人床に横たわるボケを披露して、「ごめんなさい」とすぐに謝罪したのは、吉川さんだ。「ここまで12公演ですかね。今日が最終日ということで。楽屋から熱入ってたんで、みんなで合唱してたじゃない?」と楽屋裏もテンションが高まっていたことを真弓さんが明かすと、大内さんは「それはタケが音楽を流すから、みんな歌い出すん」、井上さんは「楽屋でリオンがギター弾いてくれるやん。だからそれに乗ってみんなで歌ってるよね」、浦さんは、「ホテル出て、楽屋1発目から10分ぐらい歌うよな」と喉のウォーミングアップをしているというメンバーたち。この日は、楽屋裏トークをしたいと真弓さんが提案すると、永岡さんが「楽屋でさ、公演前にいろんな人の髪の毛セットするわけやん。今んとこ、がっくんをずっとしてんねんけど、がっくんのセットに費やしている時間、多分人生の半分ぐらいある(笑)」と報告。慌てて、河下さんは、「これには理由があって。蓮王とこの前ラーメン行ったんですよね。俺がこのラーメンを奢るかわりに、コンサート中はずっと俺の髪の毛セットして下さいって…」とラーメン1杯で契約を交わしたと説明。「代償デカない?契約金ラーメンなんや。人生の半分を1000円で…!?」とメンバーたちはビックリ。永岡さんは、「でもな、チャーシュー丼みたいなのつけてくれた」と言いつつ、「誰かセットできる人おらへんの?」とメンバーを見渡す。「俺はできるで~」という真弓さんは、「今日は自分でしたん。でも、フワフワヘッドとか俺できんから。そういうのは、(山中)一輝とか蓮王ができる」。永岡さんのスタイリングが人気のようで、「1番ヒドい時さ、リオンのやって、がっくんのやって、一太のやって、太郎くんのやって、自分のやってた」と、驚きのカリスマ美容師ぶり!?他に楽屋裏トークはないかという話になると、井上さんが「ここ(会場)についてさ、俺がお風呂入っていたら、真弓くんお風呂入ってきました!」。真弓さんは「お前、待ってくれ。作り話が過ぎるぞ。撮影があって、俺、頭がガッチガチに(セットで)固まっていたから、お風呂で流していたら、コイツが入ってきた。しかも、無限シャンプーをしてきて…」と、洗い終わる頃に井上さんにシャンプーをつけられたと井上さんのいたずらっ子ぶりを暴露。他には、岡さんが弁当のお箸入れをクシ入れにしている話に。「あれね、松竹さんに出させてもらった時に毎回出るお弁当に箸を入れるやつがついてくるんですけど。クシを入れるやつないかなって探して、たまたま入るやんと思って、ずっと使ってんねんけど。なんかみんな違和感、もつよなあ(笑)」。大内さんは「今日楽屋にハエが入ってきて、それを俺の大切な毛布で(真弓さんが)追い出そうとした」と子どもの頃から愛用中の毛布を遠征する時は絶対、持って行くという話も飛び出す。そして、河下さんが「聞きたいんですけど。俺のメロンパン、食べた人、誰ですか?サクサクだけ残ってた。全部食ってくれよ(笑)」と言い出し、皆目を閉じて犯人捜しをすることに。「じゃあ、俺のメロンパンのサクサクじゃない部分を食べた人は、手を上げて下さい」と河下さんが質問すると、4人が挙手し、「真弓、井上、山中、吉川です!」と4人の名前があがる。新メンバーの山中さんも仲間に加わっていたことに驚く一同。真弓さんは「俺、寝てたもん。寝ていて、口に入れられただけやもん」と自らの犯行ではないと言い出し、井上さんが「太郎くんが『これ、がっくんのメロンパンあるけど、食べるか、かじるか、どうする?』って言い出した」と犯人を教えると、吉川さんは「いや、でもな。俺は食べてないねん。計画はしたけど、食ってないから、ちゃうで~(笑)」と言い訳をするも、メロンパン事件の犯人は、吉川さんで一件落着。大内さんの毛布の話やメロンパンの話は、仲の良さが垣間見られる可愛いわちゃわちゃなやりとりが微笑ましい。そして、注目のひとつは、3組に分かれて披露したユニット曲。真弓さん、岡さん、浦さんは、Princeの「Prince Princess」をパープルのキラキラ衣裳を着て、スタンドマイクの前で可愛らしさ全開にパフォーマンス。永岡さん、井上さん、山中さんは、少年隊の「仮面舞踏会」をキレ味たっぷりにダンス。ジャケットをひるがえしながら踊る姿が軽やか。ラストはバック転披露も。高身長の吉川さん、大内さん、河下さんの3人は、関西ジュニアの「シルエット」。大内さんのギター演奏で歌い上げ、ラストは河下さんがVサインを。ラストスパートは、Snow Manの「Cry out」で火花が吹き上がる華やかな演出が。ハードなナンバーほど生き生きと輝く井上さん。堂々とセンターでいつになく男っほい表情を見せる岡さん。AmBitiousのオリジナル曲「Ride」では、激アツのラップも。オレンジ×グリーンの照明やスパークラーが彼らのパワフルなダンスをあおるように盛り上げ、会場の熱気も最高潮に。アンコールの「関西アイランド」の合間には、浦さんが「3、2、1、0」とカウントするも、「終わってもーてるやないかい!」と井上さんから突っ込みが入り、永岡さんが「3、5、7、1」と言うと「素数やないかい!」という井上さんの突っ込みが。岡さんが「ここは東京やなくて京都!」と叫べば「東京で合ってた」、真弓さんが「昨日の夜はホンマにごめん!」と謝ったため「何があったん!」など、井上さんのツッコミ大会で盛り上がる。公演ごとにツッコむメンバーが変わり、今回は井上さんが担当。最後まで関西らしさ全開だ。最後の挨拶では、吉川さんが「本日は本当に、本当に、世界で一番熱い会場になりました! ありがとうございました」。続いて大内さんは、「東京最終日を皆さんと迎えることができて、本当に良かったです。9人これからも一緒に頑張っていきますので、応援よろしくお願いします」。岡さんは会場をあおりながら「皆さん、今日は楽しかったですか? 本当に楽しかったですか?AmBitious9人のこと、愛していますか? オレも皆さんのこと、愛してます!」と挨拶。河下さんは、「ここにいる大好きな皆も僕たちのことを支えて下さっているスタッフさんも全員含めてAmBitiousです。皆ホンマに幸せやった、ありがとう」。浦さんは「本日はありがとうございました。この空間、めちゃめちゃ熱い空間でした。みんな一人ひとりのおかげです。本当にありがとう。また次も声出して一緒に遊ぼうね」、山中さんは、「皆さんとの時間、ホンマに僕の宝物です。本当にありがとうございました」。永岡さんは「皆さん、幸せになれましたか? 僕たちも幸せでした。みんなの1本1本振っているペンライトが僕たちの元気になりますので、これからもいっぱい振ってください」。井上さんは「皆さん、楽しかったですか? 最高の思い出作れましたか? 皆さんの笑顔がすごいパワーになっています。僕たち9人、絶対大きくなってまた皆さんと会えるように頑張りますので、これからも応援よろしくお願いします」。最後に挨拶したのは、真弓さん。「Hey、Hey!羽田にいる2925人の皆さん、楽しかったですか? ありがとうございます。今回は、スタンディングといういつもと違う環境の中で、それでも皆さんいつも以上の熱量を下さって、僕たちマジでいつも幸せです。ありがとうございます。これからこの9人でいろんな景色を見られるように僕たち頑張りますので、応援のほどよろしくお願いします」と締めくくった。ダンスツアーというツアータイトル通り、ダンスで驚かせるような力強いパフォーマンスを見せたいという彼らの狙いそのままのステージ。一体感溢れるダンスを披露したAmBitiousの魅力は、やっぱりダンスと改めて確認できるZeppツアーだった。1人ひとりが個性的で関西らしいバラエティ力ももち合わせ、トークも笑いたっぷりでテンポ感が絶妙。歌もダンスもトークも10代メンバーが多いグループだからこそ、伸びしろが無限大の新生AmBitious。これから関西ジュニアを引っ張って行く要注目の面白いグループに成長していくという勢いが感じられる、踊ROK!溢れるステージだった。写真・くさかべまき 取材、文・福田恵子
2024年05月22日全3公演45,000人を動員する初の単独アリーナ公演「少年忍者 Arena Concert 2024 The Shining Star」を華々しく成功させた少年忍者。5月8日(水)、横浜アリーナに集まった15,000人を魅了したフレッシュなステージの模様をお届けします。全員が主役! パッション全開で少年忍者の初の単独アリーナ公演が実現憧れだった夢のステージ。コーラスラインを飛び越え、メインで浴びる眩いスポットライトの光景…。彼らが何度も何度も、思い描いてきたアリーナ単独公演。少年忍者が掲げてきた目標がこの春、遂に叶った。中央ステージの白い紗幕がハラリと落ちると、リフトアップステージの上に横一列に並んだ20人が登場。このズラリ揃った迫力の景色は、大所帯グループである彼らだからこそ見せられる壮大な光景だ。1曲目は、ライブタイトルにもなっている少年忍者の代表曲「The Shining Star」。この曲は、光り輝く憧れの世界で、自分たちの可能性を信じて突き進もうとする少年忍者の決意表明でもある彼らにとって大切な曲。とにかくがむしゃらに前へ前へ進みたい…。アイドルとして誰よりも輝きを放ちたい、高みを目指したいという切なる想いがリアルにぎゅっと凝縮された歌詞に胸が締めつけられる。白い衣裳にゴールドのジャケットを羽織ったメンバーたちは、誰もが溢れんばかりの笑顔。センターもいちばん端も、立ち位置関係なく、“全員が主役”。1人ずつがスクリーンにアップになるたび、この日を待ちわびていたと言わんばかりに何度も歓声が沸き、ペンライトが激しく揺れる会場。夢のステージの実現を願っていたのは、ファンも同じだ。2曲目の「SEVEN COLORS」も仲間とゆるぎない夢へと走り出す曲。織山尚大さんが「ヤッホー、少年忍者です。今日は俺たちと楽しんで行きましょう!」、川﨑皇輝さんが「横浜アリーナ、少年忍者が来たぞ。まだまだそんなもんじゃないよな?」と会場に呼びかける。キラキラと輝く希望に満ち溢れた表情で届けると、曲のラストには彼らの未来を祝福するように美しい虹がかかっていた。まだまだオリジナル曲も少ない彼らは、先輩の曲がセットリストの大半を占める。「絶対、勝つぞ~!」という雄叫びから始まったのは、Hey! Say! JUMPの「AinoArika」。現在活動休止中の内村颯太さんの想いも背負って歌う20人。元木湧さんの力強いラップや織山さんのどこにいても一目で居場所が分かる激しいダンスで忍者らしさをプラス。オリジナル曲「太陽の笑顔」では、檜山光成さんは「横浜アリーナ、俺らと声出す準備できていますか?」でコール&レスポンス。黒田光輝さんは「横アリ、俺たちに会いたかったか?OK! 今から声を聴かせてくれ!」と“忍者コール”を繰り返し盛り上げていく。元木さんは「横アリの皆さん、楽しむ準備はできていますか? 全然、聞こえないよ!」と元気なあおりを繰り返し、おなじみのあいさつ「元木~わくわく!」と会場と一緒に声を揃えてワクワクポーズ。盛り上げ担当の長瀬結星さんも「まだまだお客さん、盛り上がっていけますか?」。MCは皇輝さんがリードしつつ、曲の合間のコール&レスポンスのあおりや曲紹介では、それぞれ違うメンバーが担当してファンとコミュニケーションをとり、全員が活躍していた印象だ。MCは、終始安定感ある仕切りで皇輝さんがリード。「念願だった横浜アリーナ単独ライブが昨日、幕を開けて…。あともう1回やりますけども、今日が最終日です。早いです。 こうやってさ、(会場)いっぱいに忍者のファンの方々が集まって下さって、めちゃくちゃ嬉しいよね。実感はどのタイミングで湧いた?」とメンバーの顔を見る皇輝さん。「僕たち、裏の(モニターで)お客さんが入ってくるところを見られるんで…」と檜山光成さんに皇輝さんは「もうあれを見るとソワソワする。わかるね」と同意しつつ、「緊張もやっぱ、なかなかすごかったですよ。『The Shining Star』のリフトで上にあがっていく瞬間もそうだし」と最初の登場を振り返る。するとライブの織山さんと共に演出を担当した星輝さんは「まだまだ実感湧いてないからね。本当なんか夢みたいすぎて…」と自分たちが思い描いたステージの実現に胸がいっぱいの様子。「明日で終わりか」と名残り惜しそうな元木さんに同意しつつ、「初めての公演は、やっぱり最初で最後ですから、楽しんでいただけたら」(皇輝さん)と語っていた。ライブタイトル『The Shining Star』のロゴデザインを手掛けたのは、青木滉平さん。「書いたんです! ロゴ。みんな、かわいい?」と会場に尋ねて、拍手をされると再び「あのロゴかわいい?」と呼びかけ、「かわいい!」という会場の大合唱に「気持ちいいー!(笑)」と叫ぶ微笑ましい姿も。オリジナルグッズのTシャツとトートバッグとペンライトトップのデザインも注目とアピール。おすすめは、メンバー全員が横一列に繋がった『The Shining Star』状態の横幅45cmくらいのアクスタだという。「これ買ったよって人います? アクスタ」と確認する皇輝さん。そのアクスタを無邪気に振り回す深田竜生さん。「トートバッグはですね。こだわりポイントは白」と青木さんが説明すると「じゃじゃーん」とトートを紹介する長瀬さん。「これね、おやすみ忍者くんって言います。お星さまのクッションに寝ていて、寝言を言ってるんですよ。ぜひね、何を言ってるかちょっと実際の手元で確認してみてください」と青木さんがグッズもアピール。グッズのトートにアクスタを入れるとはみ出すということで、長瀬さんは「雨の日は俺、バッグから出ちゃって濡れちゃう(笑)。カバーでもつけてくれると」と笑わせていた。オリジナルグッズやうちわも初めてということで、自分たちの1人ひとりの顔のうちわが会場にあることを喜ぶメンバーたち。MCの最後には、「ひとつ発表します。夏のコンサート決まりました!今年こそ皆様と素敵な夏休みを過ごすことができます。ということで、タイトル、場所、日程決まっております」(皇輝さん)と嬉しいサプライズ発表が…!「PASSION!! ~忍 in the Summer 2024~」をTOKYO DOME CITY HALLで開催決定に喜びの声が溢れる会場。「僕たち初進出ですね。以前、配信ライブはやったことがある場所ですけども、今回は夏のライブ。夏の終わりごろですかね、8月16日からですので。ぜひ来ていただけたらなと思います。こちらタイトルを昨日、決めまして、僕たちが1番大切にしている情熱で忍者サマー。このタイトルを大切に夏のライブやっていけたらなと思っております」(皇輝さん)。注目は、3ブロックに分かれて披露していたユニット曲。田村海琉さん、稲葉通陽さん、皇輝さん、檜山さん、星輝さんは、Hey! Say! JUMPのラブソング「DEAR MY LOVER」を。Vサインで決めたり、指でハートを描く檜山さん、ウインクする星輝さん。皇輝さんと星輝さんが背中合わせになって歌う場面も。王道アイドルのキラキラを完璧に魅せつけた5人。先日、国立代々木競技場第一体育館で開催された「Rakuten GirlsAward2024SPRING/Summer」ではモデルとして華麗にランウェイを歩いたヴァサイェガ渉さんと深田さんは、ふたりでKinKi Kidsの「愛されるより 愛したい」を熱唱。忍者のビジュアル担当の深田さんとモデル体型のヴァサイェガさんのコンビが素肌に黒いジャケットを着て、スモークが立ち込める中、セクシーに、しなやかにダンス。会場の熱い視線を集めていた。抜きんでた圧倒的なパフォーマンス力で少年忍者の中心メンバーとして活躍してきた織山さんと、現在18歳でまだまだ伸びしろが大きくこれからが楽しみな久保廉さんのコンビは、King & Princeの「Big Bang」を選曲。フードを目深にかぶってラップソングを掛け合う姿は、いつになくワイルド。力強く鋭い眼差しでダンスセンスを魅せつける姿に脱帽。SixTONESの「Imitation Rain」を歌ったのは、安嶋秀生さん、豊田陸人さん、瀧陽次朗さん、青木さん、長瀬さん、山井飛翔さん。青木さんがピアノでメロディーを奏で、瀧さんがギター演奏をする中、透き通る白い布を持って幻想的にコンテンポラリーダンスを披露する安嶋さん。山井さんの美しいボーカルや赤い傘を持って楽曲の世界を盛り上げる豊田さんの姿も。そして、TOKIO「雨傘」では、瀧さんのギター演奏で鈴木悠仁さんがしっとり情感たっぷりに歌い上げる。そのまま青木さんがピアノ演奏を担当し、二宮和也さんの「虹」を北川拓実さんがアカペラで歌うパートもありながら披露。それぞれの特技や持ち味を活かしたパフォーマンスで会場を魅了した。ユニットのラストは、元木さん、黒田さん、小田さんによるSixTONESの「Outrageous」。怖いものなしの大胆不敵な生き様の男っぽい曲を歌う3人。シルバーっぽいパープルの髪にファーの衣裳が目立っていた元木さん、会場を激しくあおる姿が印象的だった小田さん。黒田さんは衣裳の白シャツをはだけさせ、セクシーに熱唱し、かけていたサングラスを絶妙なタイミングで外す姿も。少年忍者の楽曲とはまた違った世界観で無限の可能性を感じさせる選曲だった。ラストスパートは、少年忍者の魅力でもあるパッションが全開に。King & Princeの「RING DING DONG」では深田さんや檜山さんのラップパートが激しく炸裂。Snow Manの「縁-YUÁN-縁-」では、運命の絆で結ばれる少年忍者のメンバーたちを象徴するかのような赤い紐が彼らを結びつける。そして、炎の特効が激しく上がる中、Kis-My-Ft2「PSYCHO」を。すべてのパフォーマンスが大人数だから表現できるフォーメーションとダイナミックさが生まれる、そこが面白いのが少年忍者。どのパフォーマンスからも“自分を見つけて欲しい”という心の叫びが聞こえてくる。大所帯だからこそ生まれる、みんなに埋もれたくない、誰にも負けたくないという熱い野心。そして、個性溢れる1人ひとりでありながら、団結しようとするとてつもないパワー。メンバー全員のエネルギーとパッションがぶつかる瞬間、どのグループにも負けない“らしさ”と一体感が生まれる。ラスト曲「The Shining Star」では、元木さんと深田さんが握手したり、久保さんと織山さんが肩を組んだり。メンバー同士の絆が感じられるやりとりもたくさん。一緒に笑って、一緒に泣いて、一緒に戦ってきた最高の仲間たちとこれから心躍るステージをたくさん作り上げられる可能性に秘めた彼ら。最後に皇輝さんが「これからも少年忍者をよろしくお願いします。まだまだ先に進みますので、ずっとついて来てください」とグループの前進を約束した。少年忍者なら憧れだけで終わらない、夢のその先へきっとたどり着けるはずだ。写真・くさかべまき 取材、文・福田恵子
2024年05月13日この春、9都市33公演の全国ツアー「WEST. 10th Anniversary LIVE TOUR AWARD」を開催中のWEST.。1万5000人のファンが熱狂した5月4日(土・祝)のコンサートでは、デビュー10周年ツアーのラストを飾る3大ドームツアーのサプライズ発表も!大歓喜に包まれたステージを振り返ります。WEST.とファンが歓喜に沸いた!デビュー10周年を祝う3大ドームツアー開催を発表!4月23日にCDデビュー10周年を迎えたWEST.。この10年で培ったのは、圧倒的な歌唱力とパフォーマンス力で観客を巻き込むズバ抜けたパワー。お芝居やバラエティで活躍する彼らだが、より一層輝きを放つのがステージの上と証明するようなライブだった。横浜アリーナ4DAYS最終日。会場には、始まる前から熱気がこもっていた。真っ赤な緞帳が上がると、重岡大毅さんの「俺たちがWEST.~!横アリ、AWARDラスト、ただのライブにはしねぇぜ~!」というアツいあいさつから幕開け。ファンも一緒に声を揃えて「ええじゃないか!」と叫んだのは、デビュー曲のタイトルだ。「さぁ、本日のWEST. !絶好調、10周年いくぜ~!」(重岡さん)と勢いたっぷりに記念すべき祝典が始まった。「ええじゃないか」の最後のキメポーズでは、おちゃめな表情を見せるなど、ユーモア溢れるのがWEST.の魅力。そして、会場のファンに呼びかけるメンバーの声がとにかく熱いのがWEST.だ。重岡さんが「Hey!横アリ、調子どう?横アリ、調子どう?楽しいことが起こる気がする!」と叫べば、藤井流星さんは「声出せんのかい!もっと出せんのかい!」と会場をコール&レスポンスで温める。桐山照史さんは「幸せになりたい人~!任せておけ~!」と胸を張り、小瀧望さんは、「なぜか回を重ねるごとに俺たちWEST.のパワーが上がってます!」と、ツアー半ばにして絶好調ぶりをアピール!今回のセットリストは、デビューシングル「ええじゃないか」から始まり、デビュー当初にリリースした懐かしい楽曲も盛りだくさん。最新シングル「ハート」までの10年間の軌跡を感じられるものになっている。ファンによる楽曲投票「THE GREATEST WEST. SONG No.1」に選ばれた楽曲「アンジョーヤリーナ」では、10周年の軌跡を追う映像を背負って歌唱。「ラブソング」投票1位に選ばれた楽曲では、美しくも切ないミディアムバラードをしっとり歌い上げた。「ミュージック・ビデオが見たい楽曲」の投票1位の曲も披露。神山智洋さんは、この楽曲の振付と冒頭のギターソロ演奏も担当しているので注目。今回のライブの演出は、藤井さんが担当した。WEST.のライブでは初という制御ライトを使用しての楽曲もあり、ファンのペンライトで一緒に作り上げる楽しさが満点だ。今年で3年目を迎えるアコースティックで披露するコーナーでは、「あじわい」で重岡さんがピアノ、中間さんがグロッケンシュピール、桐山さんがカホーンを演奏。濵田さんと神山さんがギター、藤井さんがタンバリン、小瀧さんがシェイカーでアコースティックのあたたかな空気を生み出した。続く「しらんけど」では中間さんと藤井さんがサックスを演奏。CDとはまた一味違うアレンジだ。目玉となっていたのは、ライブでは5年ぶりとなるコント披露。「中間ん家物語」と題した4年ぶりのシリーズは、小学生になった三男・のぞむ(小瀧さん)が天才発明家へ成長しているところから始まった。のぞむ以外の配役は、エプロン姿のおかん淳子を中間淳太さん、ねじりはち巻きをした長男の崇裕を濵田崇裕さん、次男のだいきは、重岡さん。真っ白のドレスがお似合いな智子役には神山智洋さん、道頓堀一丁目署勤務で智子と結婚した警察官を藤井さん、杖をついたおじいちゃん役を桐山さんが笑いたっぷりに熱演。のぞむが発明した“答えたくなるライト”を浴びせると何でも答えたくなる、何でもやりたくなるという「ドラえもん」の秘密道具のようなアイテムが登場し、中間家のちょっとしたピンチを救うストーリーだ。それぞれのキャラになりきる演技力と笑いのセンスに脱帽。関西出身のグループは、コントコーナーがセットリストに盛り込まれることが多いのが伝統。久々のコントを楽しんだ彼らが「中間ん家物語」についてMCでトークを。「いや~、久々にコントするといいね。周年ライブさせてもらえているって感じ」と、おじいちゃん役がハマっていた桐山さん。重岡さんは、「嬉しかったのはさ、僕たちそれこそ昔、ジュニアの時から、関西の松竹座っていう劇場に出してもらって。 それこそ(SUPER)EIGHT兄さんとか見ながらさ、コントとかちょっとやらさしてもらってさ。10周年だから、松竹の皆さんも観に来てくれて、ご挨拶させてもらったのは、嬉しかったよね」と、懐かしそうな表情を。中間さんも「今回の脚本のかたも、昔、デビュー前に松竹座でやった時の脚本家さん」と縁あるスタッフさんについて触れた。コントについてはこんな裏話も。「今回分かったのは、コントのタイトルが『中間ん家物語』っていうタイトルやのにさ。流星だけは他人やったんやな、今まで」と桐山さん。藤井さんは、智子の恋人で中間家の一員でなかったことが判明。ちなみに中間さんいわく「俺(淳子)はシングルマザーで、照史はシングルじーちゃん(笑)。それこそ昔は流星が俺のこと、狙っていたよ」とのこと。「俺は淳子さんがずっと好きで一方通行やった」(藤井さん)という、中間さんと神山さん、藤井さんが三角関係の恋。桐山さんは「あと、2本くらいいけるね」と中間家コント続編を希望していた。この10年間のコンサートを振り返る場面もあり、「いろんなことをしてきたな」としみじみするメンバーたち。「3年目ぐらいで京セラドームに立たせてもらってさ」と感慨深げな中間さん。当時は、クリスマスのライブということで「シンデレラクリスマス」など、他のグループの曲を歌ったことを懐かしむ。ポップアップの演出で、思い切りジャンプするのは濵田さんが上手いそうで、コツを尋ねられた濵田さんは、「スキルの違いか(笑)。地上に着くギリギリに跳ぶ!」と得意げ。重岡さんが「人の見たら、分かるかもしれんな。ちょっと1回、跳んでみてくれへん?」と濵田さんにエアポップアップをおねだり。ジャンプする濵田さんを見ていた桐山さんが「やらせるだけ、やらして(笑)。この辺の関係、全然変わってないな」と爆笑。重岡さんは「『こんなんやって』っていつも淳太から言ってくるもんな。俺に」と中間さんのむちゃぶりが多いと嘘をつくと、「言うてへんわ。ホンマに」と中間さん。藤井さんが「2年目か3年目のツアーのMCで淳太がシゲに突っ込みすぎて声が枯れてた(笑)」と重岡さんに中間さんが振り回されていたと話すと中間さんは「俺、レコード会社のスタッフさんに『マジで悩んでるんやったら、相談してな』って言われた(笑)」と、周囲に心配されたことを暴露。桐山さんに「シゲは淳太には行くのに絶対、神ちゃんには行かないよね」とツッコミを入れられていた。デビュー10周年を迎え、今のWEST.だからこそ表現できるクールで野心むき出しの「REWARD」のような楽曲を歌えるようになった7人。10年の月日で培ってきた経験が彼らを一流のエンターテイナーに。このコンサートにあたって寄せていたメッセージには、「ライブは毎回発見があったり、毎公演手応えが違うので、相変わらず10年経った今でもずっと魅了されています」と重岡さん。中間さんと小瀧さんは「誰1人欠けることなく10周年を迎えられて嬉しいです」、濵田さんも「何よりメンバー7人、誰も欠けることなく続けられていることが一番良かった」と、変わらずに7人でいられる喜びを感じて10周年を迎えたそう。桐山さんは「個人的には今年に入って体調を崩したりと、色々なことを考える時間があった中で、やっぱりステージの上に立たせてもらえること、自分の帰る場所をファンの皆さんが作っていてくれていたということに本当に感謝しています」。神山さんも「思い返すとこれまで色々な可能性を探っていく中で悩んだ時期もありました。でも、ファンの皆さんはそれをすべて受け取ってくれて。7人だけじゃここまで来れなかった」と、応援してくれるファンの皆さんがあってこその今だとコメントしている。演出を手掛ける藤井さんはメンバーをよく見ており「ライブ中、よくメンバーの顔を見ますが、年々ライブしている時のメンバーの表情がよくなっていっていますね。ホンマに楽しそうにしている顔を見るとみんな10年経ったからこその表情だなと感じます」。ステージの上の7人の顔は、本当に生き生きと輝いている。そんな彼らをみつめるファンの一体感は圧倒されるほどに最強だ。この10年間、寄り添ってくれたファンへの感謝の想いをぶつけるかのように情熱たっぷりに歌ったのは、バンドセクション。何が正解で何が間違いなのか分からないまま、ただがむしゃらに駆け抜けた10年を背負って歌ったのは、「証拠」。歌う前に重岡さんが叫ぶ。「この10年間やってきたこと。歌にダンスにコントにお芝居にバラエティ…でも、結局みつけた答えは、一生懸命歌うことだった!横アリ、ラストだ! WEST.だ!」。重岡さんが「まっぷたつにしてやる!」と勢いたっぷりに宣言したかと思いきや、小瀧さんは「Hey!横浜アリーナ、俺らの感謝の想いとか、愛とか、言葉にできない想いとか、今日はせっかくやから、歌にのせるから、よろしく」と大きな声で叫ぶ。神山さんと桐山さんが肩を抱き合いながら歌うなど、ひとつになってパッション全開で歌う7人。会場にいた誰もがその痛いほどまっすぐな想いで胸がいっぱいになっていると、重岡さんが「Hey!横アリ、調子どう?俺さっき、真っ二つにするって言ったよな?俺たちだけじゃない、皆でやるんよ!準備はいいか。気持ちいいぞ。きっとね…」とファンに語りかけ、最後は会場のみんなも声を揃えて、「エイエイオー!」と叫ぶ。重岡さんが投げかける言葉は、まだまだ留まらない。「横アリ、ラスト。いちばんでないと気が済まないから。みんなよろしく!声出し切るぞ。隅々まで一人ひとりに届けば、もう最高!綺麗ごとかもしんないですけど、綺麗ごとを追いかけさせたら、WEST.ナンバーワンなんでよろしくお願いします」。最後にあいさつをしたのは、くじ引きで前日から3公演続けてあいさつを引き当てたラッキーボーイ・神山さん。「僕たちホントライブがすごく好きで。『1番好きなお仕事ってなんですか?』って聞かれたら、ライブって言えるぐらい本当に好きな空間なんです。この空間はこの横浜アリーナで言うと1万5000人の方に集まっていただいて。皆さんが足を運んでいただいて実現できます。全国の会場に来てもらう皆さんのおかげでライブが成立する。だからね、ライブは、皆さんの存在が、本当に欠かせない、大切な大きい存在です。一緒に作り上げていってもらっているなって本当に感謝しています」。今抱えている想いのすべてを伝えようとする神山さんに熱い視線を送る会場。「正解とか不正解とかって、ホンマにやってみないと分かんないことばっかりで…。手探りの状態でこの10年間ずっとやってきて。これから先もそれは続くんですけれども、それが皆様のなんか楽しいって思ってもらえる1つのきっかけになればいいなという思いを込めて、僕たちステージに立ち続けますので、これからもWEST.の応援よろしくお願いします。一度きりの人生、思い返した時に後悔がなけりゃ万々歳。俺たちの人生、皆さんの人生を心から愛してあげて下さい」。そんな心からのメッセージと共に、いよいよラストソングへ。歌い終わると「これからも皆さんの人生の一部でいられるように頑張ります!ありがとう」と笑顔を見せる神山さん。藤井さんは「10年間ホントにありがとうございました。これからもよろしくお願いします。またね!」、小瀧さんは「最高に楽しかったです。横浜、ありがとうございました」と感謝の言葉を。最後は重岡さんが「さっきいろいろ言いましたけど、健康やったら、何でもオッケーです。また会いましょう。またライブでね」と再会を約束して緞帳が降りる。そして、アンコール…。会場の興奮が冷めない中、最後に発表されたのは、この夏、京セラドーム大阪、みずほpaypayドーム福岡、東京ドームの3大ドーム公演開催のお知らせ。割れんばかりの大歓喜の声を上げる1万5000人のファン。「おーい、ドームで会えるよな。レベルアップして待ってるぜ、よろしく!よっしゃ!! 東京、大阪、そして福岡で美味しいもん食べるぞ~!」と重岡さんはニヤリ。初の会場となる福岡公演もあり、まだまだ続く10周年のお祭り。WEST.の10周年の夏は、史上最高にアツいものになりそうだ。写真・くさかべまき 取材、文・福田恵子
2024年05月09日今年の2月に京セラドームから始まったSixTONES初の全国ドームツアー「VVS(バイブス)」。最終公演を迎えた4月22日(月)東京ドームでは、最強のバイブスで5万5000人を興奮のるつぼに巻き込んだ圧巻のステージをレポートします。次は5大ドーム! 大胆な野心が清々しいSixTONESのバイブス全開ドームツアー!2024年5月1日で結成から丸9年、10周年に突入するSixTONES。ドラマ、映画、バラエティ番組など個々での目覚ましい活躍も注目される中、グループ初となる4大ドームツアーを完走した。今回は、メンバーにとってひとつの賭けであり、挑戦だったという初の360度ステージが目玉。1度に5万5000人を動員する大きなドームでもファンに至近距離に感じてもらいたいと、客席をグルリと取り囲む今までにないステージに。そのドセンターに堂々とそびえ立つのは、メカニックでありながらパルテノン神殿のように神々しく輝く鉄骨の機構だ。レーザー光線が眩しいほどに飛び交うと、6方向に長く伸びたアームの先端に設置されたクレーンから6人が登場。このクレーンは、“ロックレーン”とメンバーが命名。音楽ジャンルのROCKとSixTONESグループ名である石(ストーン)のROCK、SixTONESのSixを表す数字の6に機構のクレーンを掛け合わせた造語だという。観客を見下ろしながら歌ったのは、この仲間と前へ前へ進んでいく…と、パワフルに宣言する「アンセム」。他力本願じゃ何も得られないと一心不乱に挑む様を歌う楽曲だ。アイドルとして型破りなスタイルを貫くSixTONESのテーマソングのような1曲からの幕開けとなった。噴水が勢いよく吹き上がる中での「Rollin」では、6方向に作られた花道を堂々と歩きながら、6人が中央ステージへ。髙地優吾さんが「Hey! 東京、ラストだぞ!」と叫び、歓声を上げるファン。初の試みとなる生バンド演奏がCDとは違ったライブならではのアレンジで楽曲を盛り上げていく。「Outrageous」では森本慎太郎さんのパンチのある歌声から始まり、ハードなダンスで観客を圧倒。「ABARERO」のロックリミックスバージョンでは、炎が激しく交差するスリリングな空間に。SixTONES と観客のバイブスがぶつかり合う。「シャウト!」と叫んだタイミングやクラップのタイミングで音楽に合わせて絶妙に炎が上がり、序盤で観客たちは酸欠になりそうな盛り上がり。ジェシーさんが「Hey!Hey! 東京ドーム!東京ドーム! どうも、ジェシーのSixTONESです!逆だね」とお馴染みの自己紹介をして、「騒ぐ準備はできているかい? ストレス発散しに来たんだろ? ぶちかまそうぜ~!」と叫び、「右向き、左向き、ムッキムキ」とマッスルポーズを。「おっはよー!」とハイテンションな京本大我さんは、「いや~、今日もいい天気ですよね?…って東京ドームかーい!!最終日だぞ。俺たち、SixTONESと音楽でぶつかり合う準備はできてんのかい?もっと!」と、激しいあおりで観客とひとつに。最後に「やれるもんならやってみな~」と、あっかんべーポーズをしてファンの悲鳴を独占していた。松村北斗さんは「いらっしゃいませ~、いらっしゃいませ~。6人もいるんで、俺のターンだけ、力抜いて大丈夫です。ちっちゃくていいから声出して下さい。ちっちゃめで大丈夫です。いらっしゃいませ~」。森本慎太郎さんは、「Hey! ドーム。みんな、SixTONESに会いに来たんでしょう? 今日はラストだよ。まだまだ声出るんじゃないの?音楽感じてね?このリズム、覚えてね」とレクチャーしてから、コール&レスポンス。「乗り遅れたら、一瞬で置いてかれちゃうよ。OKね。お前ら、騒げー!!」。髙地さんは「東京ドーム、まだまだ声出ますか?上のほう、声出ますか? 下のほう、声出ますか? 全員、声出ますか?SixTONESがバンド連れてきたぞ!今日はラストだぞ、バイブス上がってるか?」と言葉を次々と投げかける。ラストにあいさつしたのは、サングラスに武器のようなゴールドのチェーンネックレスをした田中樹さん。耳に手をあてると「あれ? お前らそんなもんだっけ? まだ出るよね? なんか今後のこととか考えちゃってる? まだ出るよね。今日は360度、上から下まで誰ひとり気を抜くなよ!」と男気たっぷりに呼びかける姿が勇ましい。この日は、ツアーの最終日ということで、「もうラストですよ。早いもんですね」とMCでも名残り惜しそうな田中さん。「寂しいな。来年も全く同じことやってもみんな一応盛り上がってくれる? 会場入ってさ、自分の席どこかなと思って、パッって顔上げたら、全く同じものがそびえ立っていても、『イエーイ!』って言ってくれる?」と、また同じセットで「VVS」をやりたいと懇願。その後、会場のファンに「メンズ!」、「ちっちゃい子!」と呼びかけ、コール&レスポンスで盛り上がるメンバーたち。ちびっ子たちの甲高い声に松村さんは「何歳からこの重低音聞かせていいんだろう」と首をひねり、田中さんは「結構気を付けなきゃいけない領域の重低音やっていると思うよ」、ジェシーさんは「この後、もっと激しいしね」と同意。田中さんが「気をつけないと大人になった時に、そこらの楽曲じゃ満足できない(笑)」と言い出すと「俺たちのせいだ」とジェシーさん。松村さんも「小学生に入学して初めて校歌を歌った時、『…ぬるくね!?』」とふざけ出し、「今回の校歌って360ステージでバンドアリだっけ?ま、あとは、俺らが何歳までこういう音楽やっているんだろう…」。「いや~、俺、60まで引っ張るよ!」と田中さんがキッパリ60歳まで現役宣言をすると、「杖をつきながらね(笑)」とジェシーさんも賛同。「いや~、何歳まで俺ら、このスタイルでいられるかね。いつかは、やっぱり優しい感じのふりをしないといけない」と田中さんが音楽スタイルも年齢と共に変わらなくてはいけないのか心配すると「でも、レッチリとかはさ、変わらないわけじゃん。だから、樹も変わんなくていいんじゃない?」と森本さん。するとジェシーさんが「レッチリかジュッチリか、どっちでしょう(笑)」とボケ始め、「ジュッチリは弱くね? めちゃくちゃ弱そう」と、のっかる田中さん。誰も止めず、「じゃあ、レッドのほうをとって、田中レッドでいけば?」と森本さんがさらにのっかれば、松村さんが「田中チリペッパーズ!」と言い出し、もはやボケ合戦状態に。さらにはジェシーさんが「髙地みたいに年齢を非公開にすれば?」と提案。「お前、いい選択肢をとったな!」と田中さんに褒められた髙地さんは「何歳にもなれるからね」と嬉しそうだ。ここまでMCでじっと沈黙を貫いていた京本さんに「おいおい、お前何かしゃべれよ、京本!」と田中さんが話を振るも、ストローでステージドリンクをチューッと飲んで、すました顔をしている京本さん。振られても喋らない様子にメンバーたちが驚きの声をあげると「マジで今回めっちゃ楽しいじゃん。1つだけさ、前半の曲やらない?」とむちゃぶり提案を。それにのっかるファン。「お前ら、『フゥー!』って言ってるけど。俺ら一公演を通して、最後にちょうどゼロになるように仕上がってる。後半ができなくなるよ」と、なだめる田中さん。ここで森本さんが「どっちがいい?6人でもう1曲やるか。俺のPay Payダンス見るか?(笑)」と提案して、宮川大輔さんがCMで披露する“Pay Payダンス”を披露。スモークも立ち込め、リフトアップステージまで可動させ、ワンマンショーでキレキレダンスをする森本さんにみんな大爆笑。ほかには松村さんがSNSにまつわる豆知識を話し始めると「へーっ」と乾いた相槌ちをするメンバー一同。田中さんは思わず、「“へー”で終わる系の話題、お前、いっぱい持ってるなぁ。楽屋で俺らに楽しそうに話しかけてくれるけど、基本“へー”で終わる(笑)」。「そうね。会話っていうか、披露」とメンバーからのリアクションが薄いことを松村さんが認めると「(会話の)キャッチボールじゃないんだ?お披露目会をしてるだけ?」と驚く田中さん。これには京本さんも黙っていられなかったようで、「それって家でさ、これメンバーに言おうとか考えるの?」。松村さんがいくつか今までのとっておきの話題を披露するも、「そういうの、俺ら以外に披露する人っていないんだ?(笑)」と田中さんはバッサリ。その空気を和らげるようにジェシーさんが「シュークリームのシューはフランス語でキャベツっていう意味です。覚えて帰ってね~」と、マメ知識を披露した。他にも「最近、ちょっと思ったことを言っていい?」と切り出した髙地さんが「ゴルフの話題をラジオでするとゴルフボールの差し入れが増える」という話に。黙って聞いていた京本さんに「ちょっと髙地、エピソード弱いよ(笑)」とツッコミを入れられると「弱いか弱くないかじゃなくて、広げるか広げないかはお前次第!!」と言い返す髙地さん。松村さんの豆知識同様、ダメ出しを受けたのは、髙地さん。この日のMCのようにサングラスをかけている時の髙地さんのトークは滑りがちと指摘するメンバーたち。「俺も前、ラジオの時に言われたんだけど、俺と髙地みたいなタイプはサングラスかけながら喋っちゃいけないんだよ。樹とかさ、ジェシーはサングラスかけてもそのままでいられるじゃない。俺と髙地はサングラスかけたら、“入っちゃう”から(笑)」(森本さん)。髙地さんが同じエピソードトークでも、サングラスをしている時としていない時で面白さが変わるのか実演して検証する場面も。そんな爆笑MCは45分も続くが、映像化するとお蔵入りになるネタも毎回あるという。フリートークが本当に自由すぎるSixTONES。ライブ会場限定で楽しめるトークもあるのがお決まりだ。注目のひとつは、ツアーでおなじみ、最新アルバムに収録されたユニット曲の披露。京本さん×森本さんは、笑って生きていきたいと歌うロックチューン「希望の唄」。胸を叩きながら歌う京本さんの伸びやかなボーカルは、まっすぐすぎて胸を打たれる。ふたりで肩を組んだり、顔を見合わせたり。最後ジャンプしてハグする姿も。ふたりのトークから自然な流れで始まったのは、松村さん×田中さんによる「スーパーボーイ」。仲良くステージに腰かけながら、会話劇のようにゆるく歌う姿にほのぼの。このふたりが揃うと、完全無敵の幼なじみのようなスーパーボーイ感がある。ジェシーさんと髙地さんのユニット曲は「Blue Days」。長年連れ添ってきたふたりだからこそ歌えるやさしい世界と青い日々。ブルーになりそうな日々だって、自分を肯定してくれる誰かがいれば温かい気持ちになれる。そんなふうに思わされる曲を、噴水の演出がキラキラと盛り上げた。そして、ラストスパート。6人が乗り込んだ電飾でカラフルに光る賑やかなデコレーショントラックが出動し、外周を走り回る。「PAM-PAM-PAM」では、デコトラから激しくケムリが吹き上がり、今にも爆発しそうな勢い。「Bang Bang Bangin’」では度肝を抜かれる火花の特効祭りで、会場の一体感もMAXに。一心不乱にリズムをとり、トランス状態でエキサイトする観客たち。言葉にできない一体感で、その勢いとVVSに圧倒されたステージだった。アンコールの「WHIP THAT」では、ジェシーさんが「大我、足りないね?」の声に「みんなも足りないけど、俺らも足りないんだわ」と会場をあおる京本さん。それから「5月1日発売のこの曲、やって出し切ろうぜ!!」と叫ぶと、キャーと声を上げる観客。「そういう(ブチ上がり系の)曲じゃない(笑)。みんな、ギャップにビックリしないように」とメンバーたち。「エモい気持ちで聴いて!」と田中さん。「じゃあ、初披露になります!最後にこれを聴いて、SixTONESと皆、俺たち明日から生きていこうぜ!」と「音色」を歌う。この曲についてはMCで京本さんが「『お迎え渋谷くん』の主題歌でありながら、SixTONESのこれまでの軌跡を歌詞に込めています。5月1日は結成日でもありますよね。その日に発売できるということで、ぜひぜひ皆さん、記念だと思ってね、この1枚を手に取って、いっぱい聴いてもらえると嬉しいです」とアピールしていた。ラストに「お前らがどうしてもやりたいって言った360゜ステージは楽しめたか? お客さんのVVSは感じられたか?まぁ、相変わらずMCはなげぇし、つまらねぇ時もあったけど最高に楽しめたよ! また一緒にTOURやろうね! 大好きだぞ!!TOUR STAFF一同」というスタッフからのメッセージがスクリーンに映し出されると「チームSixTONES、最高だね!」と飛び切りの笑顔をのぞかせる森本さん。メンバー皆、ツアーを終えるのが名残惜しそうだ。髙地さんの「いつか5大ドームやれたらいいよね!!」という声に「イエーイ!!」と大きな声を上げる観客。ジェシーさんも「もっともっと、上行けるでしょ~」、森本さんも「スタジアム、行こうぜ!」とさらにスケールアップしたツアーを実現させることを宣言。360度ステージ、生バンド、デコトラ…SixTONESの持ち味を活かすインパクト満点でド派手なステージは、バイタリティーたっぷりに突き進む彼らのエネルギーが満ち溢れたものだった。大胆な野心さえ清々しい6人の今のバイブスは最強に無敵だ。写真・くさかべまき 取材、文・福田恵子
2024年04月26日6周年を迎えるKing & Princeが音楽と花火がシンクロしたエンターテインメントショー『King & Princeとうちあげ花火』を4月11日(木)にZOZOマリンスタジアムで開催。夜空いっぱいに13,000発の超豪華な花火を咲かせ、3万人がその美しさと輝きに酔いしれたイベントをレポートします。デビューから激動の5年を駆け抜けたKing & Princeを称えるように輝いた打ち上げ花火の壮大な景色に3万人が感動!4月11日、千葉県のZOZOマリンスタジアムに3万人のTiara(ファンの総称)が集結した。CDデビュー5周年の最後を締めくくる盛大なイベント『King & Princeとうちあげ花火』を開催したKing & Prince。この日のイベントの前に行われた会見では、永瀬廉さんと髙橋海人さんが今回のイベントに込められた想いを語っていた。「King & Princeのチームみんなで、この5周年の締めくくりに何ができるか、ずっと考えていて。そしたら、花火大会ができるよ…と教えていただいて、ぜひやらせてくださいって決まりました。自分たち的にも、ファンの皆さんと一緒に過ごす時間をたくさん作って、感謝を伝えていきたいなっていうのと、みんなで走り続けてきたこの5周年を、みんなで花火を見ながら振り返るのが楽しみですね」と髙橋さん。「ずっとこの日が待ち遠しかったので、今からワクワクしています」と笑顔を見せる。永瀬さんは「5周年プラス、新たなスタートとなる年になったので、いろんなことをして盛り上げていきたいな、と。ファンミーティングなど、僕たちが今までしたことのなかった本当にたくさんのことに挑戦させていただきつつ、2人でのツアーもやらせていただいて。そんな激動の1年の最後にこの花火大会っていう今までうちの事務所の方々もあまりしたことがないような挑戦、花火大会という素晴らしい催し物で締められるのは、喜びでいっぱいですね」と、新たな挑戦ができる喜びを語っていた。じつは、スタジアムクラスの規模感での花火大会になると予想していなかったという永瀬さん。「最初、おのおので手持ちの花火を持ち寄るのかなと(笑)。こんなめちゃめちゃちゃんと打ち上げると思ってなかった」と驚きを隠せない。この言葉に髙橋さんが「え、手持ちだと思ってたの!?」とツッコミ。永瀬さんは「ホンマにそう。運のいい数人のファンの人を集めてやるみたいな感じかと。だから、ネズミ花火やりたいなって思っていた(笑)」と笑う。永瀬さんは「たくさんのファンの方々と一緒に、めちゃめちゃ大きい綺麗な花火を見られる会っていうのを知った時、嬉しさはより増しましたよね。だからこそ、『King & Princeとうちあげ花火』が、我々にとってもファンの方々にとっても、最高の5周年の締めくくりになるなっていうのは、確信しているというか。自分たちでいろいろ考えさせてもらって、僕らの気持ちが詰まっているので、海人が言った通り、ワクワクが止まらない状態」と目を輝かせていた。リハーサルで実際にスタジアムのステージに立ってみた髙橋さんは、「やっぱり空が抜ける空間は、本当に気持ちいいなって。リハーサルをやっていても、自分たちの歌声、音楽が空に抜けていくのがすごく新鮮だった」と初スタジアムに心を躍らせていた。永瀬さんは「打ち上げ花火って規模感が大きいから、今日来て下さっている方々以外にも見えるじゃないですか。町の中で普通に歩いていて、『あ、なんで花火やってんのやろ?』っていうところから『King&Princeこんなことしてんの?』って。そこから、もしかしたら僕たちのことを知ってくださる方々もいらっしゃるかもしれないので、1つのアピールになる。スケールもでかくて綺麗やし、見ているこっちも感動するし、一挙両得(笑)。この1回のイベントでいろんなものが得られそう」と、偶然花火を見た人にも僕らのイベントを知ってもらうチャンスと話していた。始まる前に映像で花火と楽曲の融合がどんな感じになるか確認したという髙橋さんは「いや、ホントにすごくて。自分たちの楽曲にもうピッタリ音ハネされた花火がどんどん打ち上がっていくので、映像で見ていて、飽きなかったんですけど、ホントにこれができるものなんですか?って」と驚いたそう。永瀬さんは「楽曲と花火の融合という形で花火を見る経験っていうのは、ほぼないことだと思うので。より違った感動を得られるし、我々のファンからしたら、この5年積み重ねてきた楽曲と共に花火が見られたら、より心が動くものがあるんじゃないかなという風に思いますね。素晴らしい風景にプラス花火っていうところでより感動するやろうな」と花火とKing & Princeの楽曲の共演に期待を馳せる。スタジアムの周辺にはズラリと屋台が並んでいて、どの屋台も行列ができるほど大盛況。「こういうのを入れて欲しいっていうのを、ホンマに細かい所まで僕たちの意見をくみとって、具現化して下さった」と永瀬さん。フードコートのメニューや櫓(やぐら)DJブースなど、あらゆる面でふたりが演出・監修したという。ちなみに今回のグッズで、一番こだわったのは、「やっぱ、顔面クッションじゃない? ホンマに自分たちの顔に自信ある人たちじゃない?っていうグッズ。なかなか攻めてるやん(笑)」と自信たっぷりだった永瀬さん。髙橋さんは「僕はちょっと写真のチョイスを結構熱心にさせていただいた」と話すが、永瀬さんは、写真のセレクトも一発だったと胸を張る。開始予定の1時間前、スタジアムの客席に到着すると、スクリーンにはデビュー曲から始まり、この5年間でリリースしたKing & Princeのシングルのミュージックビデオが流れ始めた。早く到着したファンが退屈しないように細やかな部分まで配慮が行き届いている。始まる前からペンライトを振って盛り上がるファンの姿も。だんだんと日が暮れて、夜の帳が下りる頃、ふと気づけば、三日月が空にくっきり浮かび上がっている。Tiaraの“キンプリ”コールの声が大きくなり、定刻を15分ほど過ぎた頃、「『King & Princeとうちあげ花火』始まるよ~!」というふたりの声がスタジアムに響きわたり、いよいよイベントがスタート。1曲目は、昨年ふたりでの新体制となってリリースした「なにもの」。背中に『King & Princeとうちあげ花火』のタイトル名が入った黒のトレーナーを着た永瀬さんと色違いの白を着た髙橋さんがスタジアムのメインステージに向かってゆっくり歩いていく。「みんな、打ち上げ花火にようこそ~! 一緒に素敵な思い出作りましょう」とTiaraに呼びかける髙橋さん。続いて歌ったのは、「名もなきエキストラ」を。「みんな手をあげろ!」と叫んで、手振りで会場が一体に。メインステージに到着すると「改めまして、King & Princeです!ようこそ~!」とあいさつ。「みなさん、楽しんでくれていますか?楽しみに、準備してきましたか?喉、あったまってますか?」「屋台でごはん食べて、お腹パンパンですか?」と次々と言葉を投げかけ、コール&レスポンスで盛り上げる髙橋さん。「外ですっぽり(天井が)空いてるけど、声響かせられますか?」「真ん中の列、行きますよ~!」と声をかけてから、「昨日、俺とディナーを食べていますか?」というイタズラな質問をすると、それでも「イエーイ!」と返事をするTiaraに髙橋さんはニヤニヤ笑う。この日の夜の天気は、雲も少なく、晴れ模様。髙橋さんは「みんな、てるてる坊主作ったんでしょ?今日ちょっと曇りっぽくて、どうかなって思っていたけど…。夜だから分かんない(笑)」。それでも「寒くない?大丈夫ですか?」と優しく声をかけるふたり。「いや~、ついにこの日が来ましたね。打ち上げ花火を(みんなで)見ることないからね。ありがとうね」と観客に向かって手を振る永瀬さん。「みんなで“たまや”って言って下さいね」と髙橋さん。トークは続き、「昨日、ドーム来た人?」と永瀬さん。髙橋さんは千賀健永さんと楽屋裏でアートの話をずっとしていたと『WE ARE! Let’s get the Party STARTO!!』の裏話も飛び出す。永瀬さんは山田涼介さんとしゃべりかったと残念そう。山田さんと道枝駿佑さん、髙橋さんと永瀬さんの4人で「シンデレラガール」を歌った時の山田さんの話を興奮気味で話す永瀬さんに「俺からしたら、廉もヤバい。顔面が(笑)」と褒めるヒトコマも。正面ステージからちょうちんがついた櫓で移動したふたりがバックステージに到着するといよいよ打ち上げ花火タイムへ。「残り10秒になったら、一緒にカウントをして盛り上げましょう」という永瀬さんの提案で10秒前から声を揃える会場。「3、2、1、スタート!」という掛け声と共に絶妙なタイミングで花火パートの「シンデレラガール」がスタート。デビュー曲から14thシングル「愛し生きること/MAGIC WORLD」までの歴代の代表曲とともに、花火と極上の音響の共演を実現させていく。打ち上げのタイミングや滞空時間も緻密に計算された打ち上げ花火。音楽とシンクロして、ぴったりなタイミングで様々な色とりどりの美しい花火が上がっていく。その数は、なんと全国で行われる大きな花火大会と同等クラスの13,000発。ブロックごとに小MCやVTR映像を挟みつつ、King & Princeの楽曲と花火が繰り広げられた。King & Princeの文字も夜空に浮かび上がるなど、見たこともない景色が盛りだくさん。花火をみつめるふたりの姿がスクリーンに映し出され、記念撮影をする姿や動画をまわす姿、目をキラキラさせながら、じっと花火をみつめる姿も――。6ブロックの花火が打ちあがった後は、甚平姿で「ゴールデンアワー」を熱唱。大輪の花火を背負って歌う姿は、盛大でこれ以上ない超・最大級の演出だ。CDデビュー6周年の記念日である5月23日にシングル『halfmoon/moooove!!』がリリース。この日の会見では、今後の活動についての展望も語っていた。「この5周年という年は、『King & Princeとうちあわせ』というファンイベントから始まって。ライブ以外にもファンのみんなと今までの5年間をたくさん振り返ってきて、懐かしんで、愛しんで、っていうことをやってきたんですけど。6周年からは、また次なる歴史の1歩1歩を作っていく年になっていくと思うので、とにかく前向きに皆さんにKing & Princeってこんなこともやっているんだとワクワクしてもらえるように1つ1つの作品やイベントに丁寧に打ち込んでいきたいです」(髙橋さん)「海人と常々話していることの1つは、新しいことをどんどんやっていきたいということ。 打ち上げ花火もそうですし、ファンミーティングもそうですし。新しいことをどんどん挑戦していってファンの人たちにも新しい刺激じゃないけど、King & Prince を応援してると、ホンマにいろんな経験ができて、めちゃめちゃ飽きひんなと思ってもらいたい。6周年も勢いを落とさず、10周年、15周年、20周年に向けて、より勢いのあるものにしていけたら」(永瀬さん)そして、ファンの皆さんに向けてのメッセージではこんなことを語っていた。「本当に去年からいろいろご心配とか、不安を感じさせてしまうことが多かったと思うんですけど…」と、前日に行われた『WE ARE! Let’s get the Party STARTO!!』でのパフォーマンスを振り返りながら、「ファンの皆様の不安を少しでも取り除けるように。我々の意思とか姿勢をパフォーマンスで、精一杯に伝えました」と永瀬さん。「(これからも)前向きな気持ちになれて、元気が出るようなパフォーマンスしていきたいですね。心配せずに、これからも我々のことを信じて、楽しんで応援していただけたらなという風に思います」。髙橋さんは「昨日ドームのステージに立てたことで自分たちも前向きになれたと思うし、勇気を持ってこれから進んでいこうって思ったし、よりみんなを笑顔にさせたいって思いましたね。ここから6周年目に入っていくので、より一層、スタッフさんや周りの方々、何よりファンのみんなに今まで以上に感謝の気持ちを持って、これから頑張っていこうって思いました」と、本当に晴れ晴れとした、頼もしい表情を見せていたのが印象的だった。感謝の想いを抱きながら迎える6周年は、一体どんな輝かしいものになるのか。最後の最後まで怒涛の花火が打ち上がったイベントの最後では、「ありがとう~!」と何度も叫んでいたふたり。「みんな、今日は本当に来てくれてありがとう。みなさん、最高の思い出できましたか?明日からも俺たちと歩んで行きますか? 約束です!」と、小指を会場に差し出す髙橋さん。「もうすぐで6周年目になります。6周年目もこうやって、もっと素敵なKing & Princeを…もっと素敵な景色と素敵な時間を共に過ごしていきたいと思います」と永瀬さん。この5年間、怒涛の日々を夢中で駆け抜けたふたりを称えるかのように眩く夜空に輝いた花火。この美しい壮大な景色は、まるで彼らに捧げる豪華な勲章のよう。ふたりにとっても、ファンにとっても、永遠に色あせることのない極上の思い出になったのは間違いない。King & Princeならまだ誰も見たことのない、最高の景色を更新してくれるはずだ。写真・くさかべまき 取材、文・福田恵子
2024年04月16日約19万5千人を動員する過去最多、全国5都市のアリーナツアー「美 少年 Arena Tour 2024 Gates+」に挑戦中の美 少年。6人それぞれの個性を際立たせた演出が目玉となったステージから3月30日(土)昼公演の模様をお届けします。美 少年の華やかな個性を発揮した煌めきのステージで夢の扉・Gatesを開く!今回のツアータイトル「Gates+」を Gateの複数形にしたのは、6人の個性を見せたいという想いから。“+”はファンの人たちを意味しており、6人とファンが作り上げる夢のテーマパークのような空間だ。メンバーカラーに輝く6つの扉から華麗に登場した美 少年。岩﨑大昇さんが「Welcome to our Gates!! 来たぞ、横浜!お前ら、騒げるかい?1つになれるのかい?」と叫ぶと大きな歓声をあげるファン。まるで夢の国から飛び出した王子様のような6人が「Cosmic Melody」から始まり、ハッピー感一色の美 少年の持ち歌をリミックスアレンジで届けていく。目玉となったのは、新曲「魔法の夜」。この曲は、時計の秒針を刻む音から始まり、ジャズの音色で奏でる、まるで舞台のショータイムのようなラブソング。いつもより柔らかで大人の雰囲気を醸し出すボーカルで歌うのは、“君が大好きだ”という止まらない純粋な想いを届ける一夜の物語。扉を開けるしぐさや指切りをするポーズ、「俺についてきて!」と言わんばかりに手を差し出す振り付けもあり、美 少年がどんな魔法の夜にエスコートしてくれるのか、期待が膨らむようなロマンティックでキュートな1曲に仕上がっている。今回のコンサートのテーマとなっている、それぞれの個性を見せるソロ曲については、MCでの曲解説を交えつつレポート。那須雄登さんのソロ曲は藤ヶ谷太輔さんの「Think u x.」。MC中、金指一世さんが“Touch me now”というフレーズを真似して歌う姿に「俺のソロ曲、大好きだよね~、金指」と那須さん。岩﨑さんいわく「今までの那須のソロ曲をずっと金指はやるわけ。ホント好きなんだね」と、歴代の那須さんソロ曲を金指さんが真似してきたそう。金指さんも大好きだという「Think u x.」は、狂おしいほど愛しすぎた想いを歌う曲。黒のロングコートを羽織った那須さんが胸元をはだけさせながらセクシーにダンスし、会場の視線を集めていた。 演出については、「最初は、はだけるつもりがなかったけど、テンション上がっちゃって」と那須さん。「かっこいいんだけどさ、テンション上がって脱ぐのはヤバいよ(笑)」と岩﨑さんに突っ込まれていた。これまでもラップの作詞を手掛けてきた金指さんは、King & Princeの「ichiban」をソロで披露。ラップパート部分の作詞をしてオリジナルのものに。満月に照らされながら、熱くラップを畳みかける姿は、ワイルドで無敵感たっぷり。特技であるキックボクシングの動きをアクティブに披露する場面もあり、自分が追求しているものをとことん詰め込んだソロ曲に。佐藤龍我さんは、ソロ曲「To You」で作詞とピアノ演奏に挑戦。MCで「めっちゃピアノ、ムズい。合唱コンやってくれていたのは、マジめっちゃ感謝だったなと思ってます。手が震える」とピアノ演奏の大変さに気づいたという佐藤さん。ピアノ演奏はもちろん、メンバー一同「龍我が詞を書く日が来るとはねぇ」と、作詞を手掛けたことについてもしみじみと感心。浮所飛貴さんが「作詞ノートもずっと持っていたもんね。『少年たち』の舞台中、龍我の楽屋に行くと“作詞ノート”って書いたノートを持っていて。見せてよって言っても見せてくれなかった(笑)。ずっと前から準備していたね」と暴露すると「ハズい」と照れる佐藤さん。ステージでは、メンバーカラーの赤一色が照らす中、しっとりピアノを弾き語り。「そばにいさせてよ」と歌うラブソングを歌う姿は、惹きこまれるほどまっすぐだ。岩﨑さんもソロ曲で作詞作曲を手掛けており、タイトルは「We’re gonna be a star」。「作曲は楽器でやったり、パソコンでやったり。楽しかった」と岩﨑さん。浮所さんが「みんなで1つに完成させる系だね、大昇の曲は。お客さんたちも含めて」と曲の印象を話すと、「グッとみんなが1つになって、パッと上がれる曲になったらな、なんて思いながら」と曲に込めた想いを語っていた。会場のファンがハミングで歌って一体となるパートの歌声は、壮大。曲中に「みんな歌ってくれて、ひとつになってくれてありがとう」「今日、最高に楽しかったって笑える1日にしたいから、楽しもうぜ!」など熱く語り掛ける姿も印象的だった。浮所さんのソロ曲はSixTONESの「Mad Love」。クッションを抱きしめたり、ベッドに寝転がったり、セクシーなパフォーマンスで会場を釘付けに。岩﨑さんから「超かっこいい。またいつもとは一味違ってね」と褒められると、「今回ギャップじゃないんだけど、ホントそういう系。こんなおしゃべりしていますけど、真反対の浮所を見せたくて」とクールにカッコイイ曲を選曲した理由を明かす。すると「プライベートでは根暗だもんな」と笑う岩﨑さんに「プライベートでもいつも明るいわ。大昇って、いつも俺が暗い人っていう設定をつける。楽屋で1人携帯を真っ暗な中でいじっていたとか…。何ですか、それ(笑)」と浮所さん。「いや、普段明るいけど、じつは暗闇で親指しゃぶってんじゃないかって(笑)」と岩﨑さんにいじられると「心配するでしょ。違う、違う。俺じゃない。どっちかっていったら、那須」。思わぬ飛び火に「俺じゃない!俺、明るいし」と那須さん。ちなみに浮所さんがプロデュースした自分のうちわの写真は、片面がはだけたものになっており、「浮所のうちわは『anan』(笑)」と那須さんから突っ込まれるヒトコマも。MCの終わりで「うさぎさんが来てくれて、それを追っかけてきたんだけど…。なかなか見つからなくて」と藤井直樹さんが会場を見渡すと、藤井さんのソロ曲へ突入。選曲は、二宮和也さんの「秘密」。うさぎを探して会場を練り歩き回りながら歌うというパフォーマンスは、どこかファンタジックでほのぼのとした絵本の世界。うさぎの他、ライオン、ペンギン、パンダと動物の仲間たちも登場。その中身は一体誰なのか?も注目だ。挨拶は最年長の藤井さんから。「今日は2日目ですけれども、もうね、みんなから元気めっちゃもらっちゃいました。本当はね、僕たちが元気を送りたいんですけれども。みんなのパワーがめちゃくちゃ伝わってきて、俺たちは負けないぞって気持ちでね、最高に素敵な時間を過ごせたかなと思います。今回はゲートっていう素敵なセットも作ってもらってね。6つの扉があって、6人の個性が出せればいいなって、ソロもね、やらしてもらいましたけど。やっぱりコンサートって終わった後に楽しかったって帰ってほしいなというのが1番にあるから、ファンと一緒に楽しめるようなことができればいいなと思ってやらせていただいたんですけれども、楽しかったですか? またこの素敵な時間を一緒にみんなで作っていけるように頑張りますので、皆さん僕たちについてきて下さい」。続いては、末っ子の金指さん。「こうやって今、美 少年が横浜アリーナに立たせていただいていること、本当に感謝しています。僕たちが頑張ってやった『Gates+』、楽しんでいただけましたか? 僕たちアリーナツアーは3回目になるんですけど。今回のツアーでは、美 少年 6人の魅力、1人1人の個性をふんだんに発揮しようと思って、『Gates+』っていういろんな扉があるよっていうタイトルにしました。アリーナでソロを6人がやるのは初めて。1人1人の個性がめちゃくちゃ出ていて。誰1人被ってないのがすごいなって思いました。僕たち1人1人個性、そして、6人の魅力をもっとレベルアップして、もっとゲートを開けていけたら。これからも全力で頑張ります」。那須さんは「皆さん楽しかったですか? 美 少年はイケメンでしたか? 僕たちもめちゃくちゃ楽しかったです。新曲『魔法の夜』は、みんなとのスイートな曲。『Sing it』の派生形で新しい曲がほしいねって話をして『魔法の夜』になりました。みんなと僕たちの宝物の1つになったらいいなと思っています。ソロ曲は藤ヶ谷くんの『Think u x.』をやったんですけど、5、6年前ぐらいからずっとやりたくて。ダンス練習して、やっと今できるかなっていうレベルに」と新曲とソロ曲について解説。そして、「僕と浮所が高校生くらいの時は学校があって、舞台に出られない期間があったりしたんですけど、この前、無事大学を卒業できました。皆がSNSとかで僕と浮所におめでとうってたくさんのあったかい言葉を綴ってくれたのは知ってます。まるで自分のことのようにみんなが喜んでくれて、周りの人に恵まれたなって思いましたね。ホントに感動しました。学生という肩書きはなくなったので、バシバシ…ビシバシアイドルして頑張っていきます」と、アイドルとして高みを目指す宣言を。まるで選挙演説のように力強く言葉を放ったのは岩﨑さん。「今回アリーナツアー5都市を回ります。はじめは2都市で前回から3都市、今年から5都市にパッと増えて、みなさんにたくさん会える機会をいただけて、本当に僕は嬉しく思っています。やっぱり何よりもいろんなことに挑戦させていただけるのは、皆様のお力、ご声援、応援のおかげです。本当に感謝しています。様々な挑戦させていただいたんですが、グループでも新しいことをしたり、個々でソロの詞を書いたり、今まで培ってきたことをさらに磨き上げて、皆様にお届けしました。僕たちがこんなに成長したんだよ、もっといけるよっていうところを見ていただけたかなと思います。僕たちがいろんなことに挑戦させていただけるのは、本当に皆様のご声援のおかけ。この1年間、正直、苦しい時期、不安な時期、たくさんあったと思いますが、僕たちを信じてついてきてくれたこと、本当に感謝しています」。ソロでピアノに挑戦した佐藤さんは「僕は新しいことに挑戦することは苦手だったんですけど、今回こういう場を決めて挑戦してみようと思って1歩踏み出してみたら、めっちゃピアノ楽しくて。今後も続けていきたいです。1歩踏み出すことは怖いし、勇気もいるけれど、失敗してもいいんで、1歩を踏み出すことが大事だと思う。皆様も迷ったら 1歩踏み出しましょう」と、ニッコリ。そこから「今年ね、美 少年 8年目。長いですね」と今までを振り返り、「こうして横浜アリーナでも2年連続できるのは、当たり前じゃないし、皆さんがいるからこそ僕たちはこうやって輝けます。ほんとに感謝しかないです」と佐藤さんが会場にお礼の言葉を伝えた。浮所さんは、「初めてアリーナツアーした時かな。こうやって最後に喋るところで言わせてもらったんですけど、最初は小さい会場から始まって。ペンライトにメンバーカラーがない時期から考えると、今こうして8年経って、こんなにも広い会場で、僕たち6人のためだけにこれだけのお客さんが集まってくれる。言葉で表せないくらい嬉しいことなんです。僕自身もコンサートを観に行ったり、お家でDVDをみたりした時に、コンサートを観た後ってすごく幸せな気持ちになるんですね。春休みもうそろそろ終わって学校、明日からまた仕事、4月から社会人になる方、家事育児やっている方もいると思います。いろんなことを乗り越えるほどのパワーがコンサートには僕はあると思うんです。僕たちのパワーを皆さんに分けられている自信もあります。ちゃんと元気になりましたか? 僕たちも皆さんの声援で頑張ろうって思えます」と会場を見渡しながら、胸を張る。「今回のコンサートは、6人それぞれソロに重点的にパワーを置きました。個人でも芸能界、世界に通用するスターになるために、今回は個人のパワーを伸ばすことを目標にした公演となりました。今後も6人それぞれ個性と特技を磨いて、1人1人がスターと呼ばれるような存在になれるように頑張っていきたいと思いますので、応援よろしくお願いします」(浮所さん)そして、浮所さんが「さぁ、皆さん、続いてがラストの曲になります。僕たちのパワー、想い、勢い、パッションの全てを今から全力でぶつけたいと思いますので、心して見て下さい。それでは、皆さんの毎日に素敵な虹がかかりますように…!」と素敵な曲振りでラストソング「虹の中で」を。冒頭で「横アリ、ラストだぞ!まだ声出せるだろ!最後まで一緒に燃え尽きようぜ」浮所さんのあおる声で歓声を上げるファン。好きな人への想いがギュッと込み上げていくピュアなラブソングを想いを込めて歌う美 少年の姿に会場の一体感は、最高潮に!そんな中、浮所さんが「君のせい…」というフレーズを甘くささやき、投げキスをすると、観客の歓声がひと際沸いた。アンコールでは、1曲目の『Super Boys』が 終わると、那須さんが「バイバイしちゃうの?バイバイ嫌な人!聞こえない。バイバイ嫌な人! (「はーい」というファンが返事)みんなバイバイ嫌だって。みんなかわちぃからなぁ、どうしよう?」とメンバーを見ると金指さんが「じゃあ、行っちゃいます?じゃあ、聴いて下さい。僕たちの大切な曲、『Super Compass』」と前曲のタイトルにかけて“スーパー” を付けて『Compass』を紹介。そんな曲振りに冒頭のフレーズで思わず笑って声が震える那須さん。最後まで仲良しぶりが微笑ましい美 少年の6人。それぞれが自分の新たな表現の扉を解放し、繰り広げた渾身のステージは、6人6様の個性豊かなものに。1人1人の持つ力をパワーアップさせ、さらに大きなグループに進化を遂げようとパフォーマンスに磨きをかける彼らの熱い想いが伝わるコンサート。ここからどんなチャンスを掴み取り、夢の扉“Gates”を開くのか、美 少年の未来が楽しみでならない。写真・小池理恵 取材、文・福田恵子
2024年04月05日3月31日にSexy Zoneとしての活動の幕を降ろした佐藤勝利さん、中島健人さん、菊池風磨さん、松島聡さん。ラストステージを飾った涙の配信ライブをレポート。4月1日、配信ライブで新グループ名をtimelesz(タイムレス)と発表した怒涛の2日間を振り返ります。Sexy Zoneのラスト配信ライブは4人の友情と絆が感じられる感動のステージに!2024年3月31日20時――。定刻時間を迎えると、2011年11月16日にリリースしたデビューシングル「Sexy Zone」から始まった配信ライブでのラストステージがスタート。シルバーのラメが輝くジャケットのセットアップの衣裳に身を包み、4人でパフォーマンスをする本当に最後のかけがえのない時間。披露する楽曲は、ファンから事前に募ったアンケートで考案したセットリストだ。彼らの代表曲の1つとなった「RUN」を疾走感たっぷりに歌い上げ、「ぎゅっと」では佐藤勝利さんが「Sexy Zoneです。今日はSexy Zoneとしての最後のパフォーマンスです。感謝を込めて、みんなと一緒に楽しいライブにしたいと思います」とあいさつ。菊池風磨さんが中島健人さんを変顔をして笑わせ、「マジでやめて(笑)」と噴き出してしまうヒトコマもありながら、菊池さんが「配信ライブをご覧の皆さん、それからSexy Zoneの皆さん。最後に我々と皆さんと『ぎゅっと』できますか。じゃ、行きますよ。せーの!」と声をかけ、ぎゅっと寄り添う4人。MCでは、中島さんが「俺のパートでめちゃくちゃ変顔するの、やめてくれる?」と菊池さんの変顔に笑ってしまった話に。「最後まで笑わせ合いっていうのは、きっとファンの方はSexy Zoneっぽいなって思うよ」と佐藤さんが言いつつ、「俺らふざけすぎ!」と笑いが止まらない4人。そんなリラックスした雰囲気だが、この配信前に菊池さんとサウナへ行ったという松島さんは「整いに行っちゃった。ちょっと緊張をほぐしに行きたくて」と最後の配信ライブに緊張していたことを明かしていた。ファンによる事前アンケートで選ばれた楽曲について触れ、「この曲が来るんだとかさ、意外性があったよね」と驚いたという4人。松島さんが「デビュー当時、ライブ作るの大変だったもんね。自分たちの持ち曲がまだなくて」と言うと、「『Sexy Zone』5、6回歌ってなかった?」と中島さん。菊池さんは、「ファーストライブでいろんな『Sexy Zone』を歌って。普通の『Sexy Zone』をオープニングで歌って、途中でバラードバージョンを歌って、最後にまた普通の『Sexy Zone』を歌って」と懐かしそうに振り返る。ここから昔話に花が咲き、ジャケ写を見ると今とデビュー当初の松島さんが全然違う、いちばん変わったと盛り上がる。「まだ物心ついてなかったでしょ」「まだ赤ちゃんみたいだった」とイジられる松島さん。いろんな変化を遂げて13年目を迎え、「いろんな歴史がありました」としみじみする4人。「今回は僕らが個人的にと言いますか、表ではあんまりわからないようなことをまとめてみました」(菊池さん)と映像と共に振り返るパートも。2013年にドバイに行った時の写真が公開され、「ドバイでマグロ丼食ったこととか覚えてない?」と中島さんが言い出すと「えっ、それってハワイじゃない?」と佐藤さんがツッコミ、「いやいや、ドバイにもあんのよ」と中島さん。さらには「あっ、ポケじゃない?」と松島さんがポキ丼を“ポケ”と言い間違える可愛らしい一面を覗かせ、「ポケだとなんか捕まえられそうだから(笑)」とフォローする中島さん。微笑ましいやりとりが延々と続く。ハワイの写真にはマリウス葉さんの姿も一緒のショットがたくさん。マリウスさんの写真が映し出されるたび、「現地のコーディネーターさんが写っちゃってる」「これにもコーディネーターさんが!」と盛り上がる4人。菊池さんが「異国の地で(配信ライブを)見てくれてるというお友達がいまして。聞こえているかな。名前を呼びますか。せーの」で「マリウス!」と叫び、マリウスさんがオンラインで飛び入り参加。「見てたよ。こっちまで緊張した。あと、後ろのディスコグラフィが懐かしい」と、これまでのシングルやアルバムのジャケット写真がコラージュされたセットに触れるマリウスさん。思い出を尋ねられると、「よく覚えてるのは、ハワイとかドバイとか行った時に通訳をしようとして、英語は理解できてたんだけど、それを日本語にできなかった(笑)」と笑う。菊池さんが「マリウスはバレンタインデーにさ、結構クッキーとかチョコをメンバーに作ってくれてたね。俺さ、1番最初にもらった時に“カタい”って文句言ったら、それから俺にはくれなくなった(笑)」とさみしそうな顔を見せると「じゃあ、来年から再開します」とマリウスさん。話の途中で、「あいつ(アルバム『ザ・ハイライト』の)パーカー着てるぞ」とメンバーが気づくと、背中のデザインを見せてお尻を振るマリウスさん。「なんでちょっとお尻振ったの!?(笑)」と笑いが起こる一幕も。5人のSexy Zoneはこんな感じだったなと思い出される懐かしいやりとりにほっこり。たっぷりのMCの後、「puzzle」を。ここからは「With you」「バィバィDuバィ~See you again~」「夏のハイドレンジア」「本音と建前」「Sexy Summerに雪が降る」と人気曲を怒涛のメドレーで畳みかけていく。最後の挨拶は、最年少の松島さんから。「2011年からSexy Zoneという名前でずっと活動してきましたけども、これをご覧になっている皆様、Sexy Zoneを知ってくれている全ての皆様にまず感謝をお伝えしたいと思います。ありがとうございます。『皆さんの存在があって、僕らはこうやってステージに立てている』という言葉は、ライブやいろんな場所でお伝えさせてもらっているんですけども。改めて先ほどもステージに立ってみて、それをすごく強く実感しました。Sexy Zoneという名前は今日で卒業はするんですけども、今後もそれぞれの活動をぜひ応援していただけたらなと思いますし、皆さんに応援してもらえるようなアーティストにもっともっとなっていきたいなって思っているので、本当に皆さん1人1人の存在にこれからも感謝して、引き続き頑張ってまいりたいと思います」。続いて、佐藤さん。「2011年9月29日にSexy Zoneを結成しました。それから約12年経って今日を迎えております。たくさんの愛情と応援をいただきました。ちょっと泣きそうになるので、冷静に話しますけど、色々なことがあったと思います。5人揃っていた時間が、どれぐらいあったのかなって思い返すと…。誰のせいってわけでもないし、タイミングなんだけど、少しね、寂しい思いをさせてしまった期間もあると思います。でも、僕たちは 1番5人が好きだったし、5人が好きなファンのみんなに何か届けてこられたと思うし、その12年に嘘はないと思うので、本当に一緒にSexy Zoneというグループをみんなで作れたような気がして、ファンのみんなに本当に感謝しています。そして、こういう場所を作ってくれて、ここまで連れてきてくれたスタッフの皆様にも感謝申し上げます。僕たちにはたくさんの個性があって、時にはまとまらないような5人だったと思いますが、ここまで一緒に楽しいものを作ってくれて、ここまで一緒に走ってくれて感謝です。今日でSexy Zoneとしてはひとまず最後ですけど、明日からはソロとグループ、それぞれの道に進んで行きますので、僕たちがまず応援し合って、みんなでまた楽しい時間を共有できたらなと思います」。「順番的に私が」と話し始めたのは、菊池さん。「今回こうやってSexy Zoneっていう名前が変わるタイミングで中島さんが抜けてしまうっていうことで。僕らは話し合いを重ねる準備期間があったので、自分の中で整理をつけていくことはできたんですけども。ファンの皆さんからすると本当に怒涛の3か月になってしまったな、と。発表してから2か月しかなくて。この配信ライブっていうのもその時は決まってなくて。すごく寂しい思い、悲しい思い…これからどうなるんだろうっていう不安な思いもさせてしまったなと。本当に申し訳ございませんでした。ただ、これは本当にもう僕らなりの前向きな決断ということで。あと、中島が抜けるってことだけじゃなくて、Sexy Zoneって名前が変わるっていうことにおいて、僕たち4人、それからマリウスが今も見てくれていると思いますけど、5人がSexy Zoneっていうグループからの卒業なんじゃないかなと僕ら5人で口を揃えて言っておりまして。なので、みんなそれぞれが、それぞれの形で次のステージに、次のステップに進んで行くっていう僕たちの決断です。ここから先、僕らなりの誠意として、この決断が正しかったと皆さんに思ってもらえるような活動をしていけたらと思います。本当にいろんな夢を叶えさせてもらいました。いろんなところに行ったり、いろんなところでライブやったり、ドーム公演を5人でできたり。『やっぱりドームだよね』なんて、15、16歳の僕たちが言ってたあの時から、こんなに早くSexy Zoneからの卒業っていうものが来てしまうとは…。あの時の僕らからすると想像もしていなかったことかもしれません。だけど、これからもっと想像以上の僕たち5人でいられるように精進いたしますので、これからもどうか応援のほどよろしくお願いします」。最後は“Sexy Zoneの最年長”と紹介された中島さん。「テンション上がって汗がすごいんですけど。このグループの形として、こうして僕が汗をかけるのも今日で最後です。去年の中期からいろんな話し合いや、お互いに発展的になれるような、そういう時間を過ごすためにはどうしたらいいのかっていうものをたくさん積み重ねて、このような答えをグループとして出しました。なので、このオンラインライブを皆さんに早急に準備していただけたこと、本当に感謝しておりますし、このオンラインライブをですね、見に来てくださっている全てのファンの皆さん、そしてSexy Zoneに興味があると思ってくださる全ての方々に心から感謝を申し上げます。僕たちのラストローズが届くといいなと思っております」。そんな“らしい言葉”を紡いだ後、「僕は今日で最後なので」と、ここからメンバー全員にメッセージを送る中島さん。「まず聡ちゃん。ありがとうね。本当に小さい頃から2人で電車乗ったり、お寿司屋や焼肉にも行ったり。まさか聡ちゃんが個展をやる、芸術家の道に進むとは、意外だったというか、すごい。12年の中で成長を間近で見られるってのいうのは貴重な経験だったと思います。アイドルとして、すごく最強になっている姿を間近で見させていただいて、自分も負けられないなという刺激をいつも実は受けていましたし、尊敬しています。個展、また見に行くね」。「そして、勝利ちゃん」と“ちゃん”付けで親しみを込めて呼び、「いや、もう本当な。『Withyou』の時から色々やってたよな。帝劇もそうだし、2人でまず『Sexy Zone』の元みたいな振り付けの時間があったり。『Sexy Zone』のサビの振り付けが変わる前の振り付けとかもやったりして。あの時間ってやっぱりこの会社に入って成長しないと過ごせない。だから、今、話をしている姿は、なんかお兄ちゃんからしたら本当にお前カッコよくなったな、と。今、舞台ですごく活躍してるし。勝利はSexy Zoneのセンターだったけど、次は世間のセンター取りに行きなよ。自分も負けないようにしたいし、いつまでも応援してる。ありがとう」。「そして、隣にいる菊池くん。最後だな。1番付き合い長いもんね」と言ったところで中島さんが言葉を詰まらせ、「いやいや、ごめんね。…本当この16年の中で、本当に嫌いだった時も好きだった時も全部が青春だったと思うわ。全部が青春だったし、自分を強くしてくれた。メンバーの中でも年も近くて、ほぼ同い年だし。お前がいてくれたから、俺は強くなれたよ、正直。本当にみんなに感謝してる。2人でご飯を食べた時に言っていたバラエティーのゴールデンのMCを頑張って取りにいって。もう明日からメンバーじゃなくて友達に戻るから…。2008年4月に出会って、本当にここまで一緒に走ってこれで良かったです。ありがとう」。涙を流しながら語る中島さんの想いを受け取った菊池さんも今だから言える本音を語る。「中島とは同期で。彼のほうが1週間早かったんですけど。俺は中島と出会ってなかったら多分デビューしてないと思うんですよね。それだけ腐りかけた時もあったし、悔しい思いも一緒にしてきたし、もちろん好きな時も嫌いな時もあったし。でも、どっかでお互い、特にジュニアの頃なんかは、こいつに負けたくないと思って、そんな中でやってきたジュニア時代だったし、グループになってからその思いとはまた違ったライバル関係でずっとここまで来れたっていうのは、中島が僕らの世界で言うと“シンメ”って言うんですけど、対になって一緒にずっとやっていくシンメが中島じゃなかったら、俺はどっかで腐ってたし、デビューもできてなかったかもしれないし、色々今のお仕事させてもらえてなかったと思うので、中島に出会えて良かったなってすごく思うし。なんか思い返すと全部楽しかった。だから、1人で、ソロでやってくっていうのも応援したいと思ったし。それをもしかしたらファンの子たち、スタッフ、メンバーからしたら、『いや、お前が止めないと』っていうのはあったと思うんですけど、俺は止められなかったっすね。だって、曲がかかったらさ、この人のコンディションわかるんだもん、その日の。そんな相手の決断を止められないよね。でも、やるからには誰にも負けずに、中島健人らしく。僕も、僕らも負けずに頑張ります」。ジュニア時代から人気だった菊池さんと中島さんのコンビ“ふまけん”の深い絆と、共に切磋琢磨して成長してきた関係性が分かるあいさつは感動的なものに。中島さんが流した一筋の涙がキラリと光った瞬間、Sexy Zoneの本当にラストの瞬間が訪れた。最後の曲振りをするのが名残り惜しくて、菊池さんと中島さんが大ケンカをする時は必ず佐藤さんの前だった話など、わちゃわちゃトークを続ける4人。「今ステージ上にいるのは4人ですけど、マリウスも含めて5人、今日でSexy Zoneを卒業します」としんみり静かに話す佐藤さん。「僕ら5人のSexy Zoneを宝箱に閉じ込めるような感覚ですかね」と菊池さん。最後に締めようと中島さんが「いや、本当に素晴らしく素敵な時間を過ごさせていただいております。僕たちにとってのラストローズがですね、皆さんに届いてるといいなっていう風に」と話し始めると、「ちょっとラストローズが『バチェラージャパン』っぽいなぁ(笑)」と、すかさずツッコミを入れる菊池さん。「お前、俺のこと、ホント好きだな~!!」と嬉しそうに笑う中島さん。こんなやりとりが見られるのもこれが最後だ。「まあまあ、華やかな人生をみんなでこれから生きていこうよ」と気を取り直した中島さんが「セクシーラバーズ、大丈夫ね? それではですね、皆さんにこの言葉が届きますように。『Congratulations』」。と曲振りでラスト曲へ。赤い薔薇を持って『Congratulations』を歌いながら、Sexy Zoneを4人が卒業。グループの幕を降ろした。新グループ名はtimelesz(タイムレス)と発表! 新メンバー加入オーディションも開催。その感動的な配信ライブの翌日の4月1日、佐藤さん、菊池さん、松島さんが公式YouTubeとインスタグラムを更新し、再びライブ配信を。新グループ名を発表する瞬間がやってきた。昨晩は眠れなかったと話す3人。松島さんが視聴者に見えないように色紙に毛筆で新グループ名を書き始めると、「皆がどんな反応するんだろう」と心配そうな菊池さん。佐藤さんは「(グループ名を)当てられる人はいないよね」と予想。そして、発表の瞬間。松島さんが「ご準備よろしいでしょうか」と大きく息を吸って、3人で「We are timelesz(タイムレス)」と発表。菊池さんが「あ、そういうこと? ってなってるかもしれないですけど、マリウスが卒業のタイミングで5人で作った曲が『timeless』」と5人の想いを乗せたグループ名にしたと説明。「Sexy Zoneの歴史だったり、皆に見せてもらっていた夢だったり、思いを継承したいので、『timless』ではなく、『timelesz』。僕らなりの誰も置いていかない答えです」と語っていた。そして、佐藤さんが「僕らtimeleszとして初めてアリーナツアーが決定しました」と6月の北海道公演を皮切りに全国ツアーを開催することも発表。さらに、菊池さんが「新メンバー加入オーディションを開催します!」と驚きの告知を。Sexy Zoneを応援して下さった方とこれまで以上の景色を見たいと新しい夢を追いかける仲間探しをしたいという。菊池さんは、「誠意をこれからの姿勢でお見せできれば。複雑な想いもあるかと思いますが、いつかその先で笑っていただける活動をしたいと思います」と真剣な表情に。「中島が抜けるって時に3人で話し合った時に現状維持ではなく、階段を駆け上がりたい。飛躍するには大改革が必要だなということでこの決断に至りました」(菊池さん)。松島さんはファンが置いてけぼりになっていないか心配しながら、「少しずつ時間をかけて理解してもらえたら」と話し、菊池さんは「新メンバー加入は僕が言い出しっぺ。受け入れてもらえなくて当然」、佐藤さんは「提案してくれたのは風磨くんだけど。3人で決めたことだから」と、3人の意見は同じだ。ファンネームは「secondz」で「セコンズ」か「セカンズ」か読み方は今後、決めるという話にもなり、最後に「怒涛でした。この情報量、俺なら泡吹いて倒れてる…」と笑う菊池さん。6月からのアリーナツアーと『timeleszオーディション』の開催も発表され、当面は3人で活動を続けて行くという。これからtimeleszがどんな進化を遂げていくのか、まだまだ未知だが、その新たな旅路の行方をあたたかく見守りたい。取材、文・福田恵子
2024年04月03日現在、HiHi Jetsが全国5都市21公演のアリーナツアー「HiHi Jets Arena Tour 2024 BINGO」を開催中。メンバー全員で構成を考案したツアーは、これまでにないゴージャスな演出で遊び心たっぷりのステージ! ツアーのトップバッターを飾った神奈川・ぴあアリーナMMから3月24日(日)の昼公演をレポートします。多彩なオリジナルソングを30曲持つHiHi Jetsのステージは、遊び心たっぷりなド派手空間!まるでラスベガスのネオン街のようにネオンサインが眩しいステージセット。メンバー紹介の映像から始まり、メンバー5人のトランプカードが揃い、セットのスロットマシーンがツアータイトルの「BINGO」の文字に変わると…そのマシーンからHiHi Jetsが登場。1曲目は、彼らの冠番組「HiHi JetsのHiしか言いません!」の主題歌で、ステージ初披露となる「Hi Hi Let’s go now」から。赤チェックに黒ベストの華やかな衣裳に身を包んだ5人がアップテンポでご機嫌なナンバーに合わせ、華麗にダンス。「楽しんでいこうぜ~」と髙橋優斗さんが叫ぶと会場が湧きまくる。2曲目の「$10」では、大量のオリジナルお札が宙に吹き上げられる演出で景気づけ。「Hey! Hey! 横浜! 今日も最高にたぎっていこうぜ」(髙橋さん)という勢いたっぷりな呼びかけに歓声が起こる。シャツに黒パンツという爽やかな衣裳で歌ったのは、「NEVER STOP -DREAMING-」。ローラースケートで花道を飛び出し、ファンの目の前へ。街頭の機構が天井に上がっていくと、5人が宙にぶらさがり軽やかにフライング。まるでメリーゴーラウンドのようにクルクル回転しながら歌う姿を見上げる1万人の観客。派手な演出にしたいという彼らの狙いの通り、見る者をワクワクさせる演出を次々と畳みかけ、魅力していく。ソロ曲とユニット曲が充実していた今回。井上瑞稀さんと猪狩蒼弥さんが披露した「Lazy」は、猪狩さんが作詞作曲を手掛けたオリジナル曲。一見、近未来のロボット開発の研究室のような雰囲気の中、椅子に座ったふたりが疾走感たっぷりに楽曲を熱唱。猪狩ワールドサクレツの詞の世界観も今後、参戦する人は注目だ。作間龍斗さんは嵐の大野智さんのソロ曲「two」を甘く切ない歌声で披露。指先まで美しいエモーショナルなダンスと繊細なロングトーンボイスに胸が締め付けられる。髙橋さんは華やかなショースタイルの衣裳を着て、ステッキを巧みに操りながら、「Kissからはじまるミステリー」を。しっとりギターの弾き語りで「care」を披露したのは、橋本涼さん。会場のペンライトがブルーに染まる中、スタンドマイクを前にギターをかき鳴らした。井上さんは自ら作詞作曲した「PUPPET」。シュールなパペットの映像が流れる中、「これでも愛してくれますか?」と歌い、紐にがんじがらめになる独創的なパフォーマンスで会場を圧倒させる。猪狩さんも本人の作詞作曲で演出にこだわった「luvitch」でピアノ演奏。昨年は演奏していたピアノが炎上する演出で驚かされたが、今回はドームの中でピアノがグルグルと回転し、桜吹雪の中、幻想的な空間で演奏。この曲で目まぐるしく回転するとは…と、発想力がユニークな猪狩さんならではのソロ曲だった。MCでは、5人でひとつになってローラーを滑る「純情ウォーアイニー」の話に。猪狩さんいわく「連結して滑る時、先頭がダントツで辛いんですよ。誰が先頭か決めてない」と言いながら、これまでの公演では橋本さん3回で髙橋さんが2回で先頭率が高いと振り返るが…。髙橋さんは「あれ? 俺3回やったよ?お前、盛るんじゃねーぞ。2回しかやってないんだから」と橋本さんに突っかかり、橋本さんは「て、てめえ…(笑)」と小さく呟き、男子高校生のような微笑ましいお馴染みの髙橋VS橋本バトルが繰り広げられる。井上さんは、ローラーを滑る時、象を引っ張っているかのような重さを感じているそうで、猪狩さんの体重のかけ方がおかしいのではと疑惑が勃発。猪狩さんが「だって、漕いじゃダメじゃん。電車乗ったことないの? 先頭車両のペースでいかないと…」と言い訳するも「いやいや、ぺース合わせてさ、車輪は合わせろよ。ストッパーになっちゃってるもん、完全」と髙橋さんからクレームが!? さらには先頭にならないように計算してスタンバイしている猪狩さんが、「いちばん、チキってる!」と井上さんたち。そんな楽屋裏まんまのわちゃわちゃトークが彼らの魅力だ。とりとめもない楽屋裏トークが続き、MC中に衣裳チェンジをする順番の話に。猪狩さんと2人残された作間さんは、「毎回みんな先行くんだよな。髙橋はね、着替えが後の3人って決めていて本当は居残りなんですよ。決めてるんだけど、毎回しらんぷりして行っちゃう」と首をひねるヒトコマも。井上さんは、冒頭のお札が吹き上げられる演出に触れ、「マジ、『イカゲーム』じゃない? お札が普通にこうやってぐしゃぐしゃって落ちてるとさ、普通に千円落ちてんじゃないかなって思っちゃう」と1枚1枚にツアータイトルや曲タイトルなど入っている細部にまでこだわったお札を「可愛い」と絶賛。猪狩さんは「ホント絶景なんすよ。アリーナの上から見る景色がホントに気持ちいい」と、お札が振る光景は景気良くていいと満足気。ちなみにお札が振る演出の直前に髙橋さんが「カモン!」と叫ぶが、決めゼリフはいろんなパターンがあるそう。キザな声のトーンで「群がれ!」「受け取れ!」と2パターンの再現をする髙橋さん。このお札の演出は「BINGO」というタイトルにかけて考案されたものだ。ツアータイトル案は、多数あったそうで、「BINGO」は作間さん案だという。「打ち合わせで出た『ブロッコリー』ってタイトル、結構気に入ってた」と橋本さん。猪狩さんは、「1番最初のライブ会議の時に『シェイク』ってタイトルもあった。前回の『BOOOOOST!!』は橋本命名だから。我々、橋本さん頼りで。最初は『シェイク』かなって」と猪狩さん。そこから感嘆詞のタイトル案もあり、髙橋さんが「漢字がかっこいい」と言い出し、「『勇気凛々』に決まりかけた。危ない~。『勇気凛々』がお気に召していたけど、それだとほぼ『アンパンマン』(笑)」(猪狩さん)と髙橋さん案を却下しつつ、「じゃ、分かった。ことわざにしようって髙橋さんが出してくれたのが、『時は金なり』」。他に「タイムイズイエイイエイ」っていう感嘆詞とハイブリッドのタイトル案や野菜の名前がかっこいいと言い出した髙橋さん発信で「ブロッコリー」「カリフラワー」なども飛び出したほか、井上さんが「そこから、優斗が『鯖(サバ)』って言ったんです(笑)」と、紆余曲折あったと話し、タイトル決定まで2時間費やしたそう。気づけばMCタイムも19分経過で、「タイムズイエイイエイしすぎた!」とはしゃぐ5人。一人ひとりたっぷり語ってくれたラストの挨拶は、ダイジェストで凝縮してお届け。まずは、トップバッターの猪狩さん。この日は横浜公演の最終日を迎えたことから「4日間(毎日2公演)ですよ。マジで信じられない。こんな幸せありますか? 着実にビルドアップしている感じが、たまらなく気持ちいいです。皆さんのおかげです」と公演数が増えたことを喜ぶ。「俺らのライブって、話す時間を設けるようにしていて。意外と少ないんですよね。俺たちの生の声を届けられる機会って…。俺はこの空間にいる人たちを相手にして話せている、この時間がすごく好きです」と自分の言葉を届けられるこの場所やファンやスタッフなど愛を注いでくれる人たちに感謝を。「普通に生きているだけだと、俺ってもらってばかりだな、と。俺のために何かしてくれる人はいっぱいいるけど、俺は返せているのかなって思ったりするんですよ。でも、ライブで、ちょっとでも返せていたらいいなって。俺はライブっていう空間が好きだし。俺が発する言葉を受け取って欲しい。俺の想いとか、反対にみんなの言葉をぶつけて欲しい。みんなとの絆を深められたら、こんなに素晴らしいことはないなって思います」。井上さんは、「この時間を一言でまとめると“ありがとう”だけ。本当に皆さん来てくれて嬉しい。たくさん伝えてくれて、“ありがとう”。このライブを通して、あったかさを感じたのは、『Dear WOMAN』を一列になって歌った時。橋もっちゃんのファンの方がいて、後ろに俺のファンの方がいたの。俺が目の前に来たら、橋もっちゃんのファンが“みずっこん後ろいるよ、見てあげて~”みたいな。多分、一緒に来ているんじゃないのに。そういう優しさに、すごくあったかい気持ちになった」と嬉しそうに微笑む。さらには「ソロの時も皆ペンライトを変えてくれて。一緒になって盛り上げてくれる。皆さんの温かさを感じて、嬉しく思いました。そんな自慢のH・A・Fの皆さんに誇れる自分でいられるようにこれからもたくさん頑張りたいと思います」と前を向く。橋本さんは、「HiHi Jetsのライブが始まった瞬間、雨降ってきたって。ヤバくね?(笑)。傘持ってきた? あ、持ってきてない人、分かってないねぇ。初めましてかな? もしかして」とHiHi Jetsの雨男伝説を冒頭で語ってから、グループ結成時、ファンクラブを取り仕切っていたベテランスタッフから言われた言葉を振り返る。「HiHi Jetsができたくらいの時かな、僕も多感な時期で。『自分のファンの人が、他の曲で座っているのが嫌だった』って言ったら、『あんたねぇ、ファンはタレントに似るのよ。だから、あんたのせい』って。『ハァ?』って思ったけど、確かになって。この年になって分かるんだよね。似てくるらしいよ? そうなの? 皆、人に優しくしてる? 俺みたいになりたくないよっていう人(わずかの人が「はーい!」)えっと…手を挙げたやつ、かかって来いよ!冗談です(笑)。自分みたいになるとは思わないし、皆さんキレると怖いしさ(笑)」と、ファンに親しみを込めて愛情たっぷりに話す。「完璧を目指す必要はないけど、人の痛みが分かる人になって欲しい。この言葉がすごく好きで。強制はしないけど、そういう人になってくれたらいいなと思うし、自分も一緒に目指せたらいいなと思います」。作間さんは、髙橋さんと井上さんが番組に出演した際、自分が相模原出身だということをテレビで公開された話に触れ、「僕は神奈川県までしか言ってなかったんですけど、相模原って出ていて(笑)。そこから包み隠さず、『相模原の人間なんですけど』って。アクセス悪いんですよ、相模原。満員電車キツイし、都内まで時間がかかります。でも、まだ電車が走っているだけマシ。今日もきっとね、バスや電車を使ったり。いや、チャリっていう人や徒歩っていう人もいらっしゃらないことはないか。今日、2時間ちょっとの時間のために下手したら、移動時間のほうが長いよって人もいるかもしれない。そういう人のために精一杯この2時間を楽しんでもらいたい。例え、雨が降っていても。場内アナウンスが流れるまでは、楽しんでいただきたい」と、作間節全開で、ライブでファンを楽しませたいという想いを語っていた。天の恵みを司る雨男の髙橋さんは、「…雨って俺のせいなのかな?いや、ちょっと考えもんだよな、マジで。俺じゃないと思うんですけど。ごめんな。髪のキューティクル失われるかも」と、笑わせてから、「HiHi Jetsのコンサート、皆さんめちゃくちゃ声を出してくださるじゃないですか。それって、めちゃめちゃ有難いことだなって改めて思って。『もっと来いよ』って言ってる俺が言うのも何ですけど。他の人のコンサートに行って、声を出した試しがないですね。『イエーイ』って言えないの、恥ずかしくて」と自身を省みる。ここから美 少年の岩﨑大昇さんと玉置浩二さんのコンサートに行った話に。「『田園』で玉置さんがマイクを(会場に)向けた瞬間、皆歌っているのに恥ずかしくてあまり声だせなくって。コンサートで俺は、『もっと来いよ』って言っているのにね」と意外とシャイな一面を明かし、「HiHiのコンサートの一体感は、愛があるから生まれるものだなって。皆さんに改めて感謝したいと思いました。これからも、ガンガンあおっていくので、よろしくお願いします」。この日最高潮の盛り上がりを見せたのは、新曲「TODAY」。HiHi Jetsにとって30曲目の新曲をこのツアーで初披露した。炎が激しく燃え盛る特効の中、ローラーでパフォーマンス。橋本さんと井上さんが背中合わせになって歌うと歓声を上げるファン。今この瞬間を熱く生きる彼らにぴったりなナンバーで会場が一体に。世界を塗り替えていけ…と歌うこの曲で勢いを加速させ、夢を掴みとろうとする5人。ステージにおいても最高のTODAYを更新していこうとアイディアをぶつけあうHiHi Jetsの未来が楽しみだ。写真・くさかべまき 取材、文・福田恵子
2024年03月27日3月16日(土)に京セラドーム大阪で開催されたファンミーティング『Aぇ! group Aッ倒的ファン感謝祭 in 京セラドーム大阪~みんなホンマにありがとう~』。京セラドームに集結した約5万人と配信で見守るファンの前で、自分たちの言葉でCDデビューを発表!その喜びと涙に溢れた感動のイベントをレポートします。Aぇ! group、約5万人のファンに囲まれ感動のデビュー発表!先輩のコメントも、めちゃ熱い!2019年2月に結成し、これまで関西ジュニアを牽引してきたAぇ! group。クールさと熱量の高い野性味あふれるパフォーマンスを武器に関西ジュニアの中でも注目を集めてきた。パフォーマンスの完成度と、見るものを揺さぶり、巻き込んでいく熱量をもったドラマ性を武器に、メジャーデビュー前とは思えない熱狂的な人気をもつグループだ。雑誌『anan』では2度のグループ表紙やソログラビア企画、様々な組み合わせでのバディ企画に挑んできた。トレンドを賑わせる勢いと活躍の中、昨年の「anan AWARD 2023」では、エモーショナル部門を受賞したことも記憶に新しい。そして、3月13日発売の『anan』では、末澤誠也さんがデビュー前のジュニアとして異例のソロ表紙で登場、全国書店をジャックする勢いで席巻した。そのAぇ! groupが、2024年3月16日と17日の2日間で約10万人を動員した京セラドームのイベントで遂にデビュー発表。結成から全員の情熱と才能を駆使し、心を動かすエンターテインメントを届け続けてきたAぇ! groupにとって生涯忘れられない、記念すべき瞬間が訪れた。5周年を迎えた感謝の思いを届けるイベントは、オリジナル曲「Aッ!!!!!!」から始まり、関西ジュニアのおなじみのナンバー「バンバンッ!!」「ロマンティック」「アホ新世界」と畳みかけ、「Firebird」で最高潮の盛り上がりに。MCコーナーで正門良規さんの「プレゼントって言ったら、あれですけども。皆さんにちょっとお知らせことがございます」という声でスクリーンに映し出されたのは、約40万人動員規模、全国8都市34公演でのアリーナツアー開催決定のお知らせ。5月25日からラストの東京・有明アリーナまで次々と会場を紹介していき、喜びに湧く会場のファンたち。そして、ここで「せっかくこれだけの方に見ていただいている環境ですので、僕たちAぇ! group、5人の言葉で皆さんにご報告したいことがございます」と、改まる正門さん。「僕らAぇ! group…」と溜めてから、「CDデビューします!」と声を揃える。この日を待ちわびていたファンの歓喜に溢れる大興奮の渦の中、「ありがとう~!」と叫び、飛び切りの笑顔で、ギュッと力強く肩を抱き合う5人。目がウルウルと涙で輝く正門さんと草間リチャード敬太さん、小島健さん。溢れる涙が止まらない様子の佐野晶哉さん、万歳ポーズをする末澤さんの姿が…。いつまでも鳴りやまぬ拍手が巻き起こる中、デビュー発表のタイミングで上から降ってきた金色の紙吹雪が自分の上に降り注がないことに「俺の所には届かへん…」と嘆いて観客を笑わせる佐野さん。小島さんの元に大量に落ちて来た金色の紙吹雪を見て、「これ、カリスマ(ランキングで1位だった末澤さん)のおこぼれをいただいているわ(笑)」と笑うメンバー。ちなみにCDデビューをどういう形で伝えるかみんなで話し合ったそうで「僕たち発信でCDデビューします、って言うのはなかなかないんで。せっかくやから、自分たちの言葉でみんなに聞いてもらおうかって…」と、末澤さんがいきさつを説明する場面も。この後も続々と発表される嬉しいニュース!ユニバーサルミュージックより5月15日にリリース決定。「僕たちのCDのタイトルも決まっています」と、タイトル「《A》BEGINNING」を大公開し、「“これから”という意味を込めて、このタイトルをつけさせていただきました。どんな曲なのか楽しみにしていて下さい」と報告。「そして、この発表を待ちまして、先ほど皆様にお伝えしました。ライブツアーがこういう形になります!」と「Aぇ! groupDebut Tour ~世界で1番AぇLIVE~」という記念すべきデビューライブとして全国をまわることに。「夢だったことが5月にドドドンと叶う運びになりました」と正門さんが喜びの声を上げ、「皆さん、好きなグループのファンクラブ入りたくないですか。絶対入ってくれよな」と会場のファンに呼びかける5人。公式Xも開設され、情報過多に嬉しい悲鳴を上げるファン。CDデビュー発表を共に喜び、コメントを発表したのは彼らと絆の深い、関西出身のグループたち。最初にVTRに登場したのは、なにわ男子のメンバー。「CDデビューおめでとうございます」とお祝いの言葉を伝え、「嬉しすぎて、声枯れてるんちゃう?」と奇声をあげる藤原丈一郎さん。西畑大吾さんは「ずっと一緒にやってきたメンバーですからね」と感慨深げ。続いて激励したのは、WEST.。「いや~、良かったね、ホントにな」と重岡大毅さんがしみじみと言うと、「(僕らの)ツアーもついてくれてたからね」と、これまで共にした時間を振り返る藤井流星さん。桐山照史さんは「今日この会場に来てくれているファンの皆さんもそうやし。こんだけ周り見たら、仲間がいて。EIGHT兄さんも、なにわ男子も、みんな引っ張っていってくれる、助けてくれる人がおるから。困ったことがあったら言ってきなさい」と頼もしい言葉を。濵田崇裕さんの「お手を拝借」の合図で一本締めをするヒトコマも!2月にグループ名を改名したばかりのSUPER EIGHTも、「おめでとうございます」と祝福。大倉忠義さんさえも彼らのデビューを「全く知らなかった」と驚きの声をあげる。彼らのプロデューサーを務めてきた横山裕さんは感慨深げ。丸山隆平さんは「えぇー、なんてこったジャカジャカ!!」など、謎の一発ギャグを披露したり、「会場のみんな、よく見えてるぜー。サシ飲みしようか」と呼びかけたりして笑わせる。安田章大さんは「いろんな武器をもっているグループなんで、どこへ進むか楽しみにしている」と期待を寄せ、村上信五さんは「東京でこれから仕事をする機会もあると思いますが、へこたれずに、歯を食いしばって、息の長いグループに」と愛のある喝を入れていた。MC明けは、ファン投票で選曲したメドレーコーナーへ。まずはバラード曲部門に選ばれた「名脇役」から。ペンライトの光が彼らを祝福するように照らす中、しっとり歌い上げた。ダンス曲部門「YSSB」では、スモークが立ち込める中、セクシーに格好良くダンス。メンバーが時折寄り添いながら、ロマンティックに歌い上げたのは、王道アイドル曲部門の「White Love」。盛り上がり曲部門の「WHIP THAT」と「V.I.P.」ではフロートに乗ってファンの元で元気を届けた。待望のバンドコーナーでは、これまでサックスを演奏していた草間さんがベースを担当。わずか2か月の練習期間で修得したベースの腕前で演奏を披露。「Oh Yeah!」では末澤さんが小島さんのキーボードに触れ、一緒に演奏するようなしぐさをしたり、草間さんと正門さんが顔を見合わせながら演奏する姿も。「みんな、ありがとうな~。俺たちのこと、これからもよろしくな!」という勢いたっぷりな末澤さんから始まった「君からのYELL」では、目を閉じて心を込めて歌い上げる末澤さん。佐野さんがドラムを力強く叩くパッションも全開だ。ここで会場に訪れたファンと配信を見守るファンへメンバーひとりひとりからメッセージが…。トップバッターであいさつしたのは、佐野さん。「みんなのおかげで、Aぇ! groupはデビューできました。ずっと支えてくれたスタッフさん本当にありがとうございました。メンバーもありがとう。1回あきらめようとしたけど、小島くんと正門くんが怒ってくれて。2人が畳の楽屋で大人の人に土下座してくれて、今があります。5人で良かった。ホントに今めちゃめちゃ幸せです。ラブソングの歌詞みたいやけど、Aぇ! groupでいる時の僕が好きです。1番素でいられているような気がするし、そのありのままの僕をここにいるみんな、5万人配信で観てくれているみんな、全国、全世界のファンのかた、みんなが認めてくれて、支えてくれて、好きでいてくれて…大好きです」。そう応援してくれているファンへの愛の言葉を口にしてから、「この景色、絶対忘れずにまたここから、ゼロからスタートです。なんかしんどい時とか辛いことがあった時、今日のデビュー発表のこと思い出して。横山くんが言っていた通り、息の長いグループに…。この5人で白髪はやして、髪が薄くなって、じいちゃんなってもバンドができるように。僕らのことを愛し続けてください」。小島さんは、「Aぇ! groupができて5年。京セラに立ってるぞ」と右手を高らかに上げてから、「5人で京セラに立つ…ホンマにこれは俺たちだけの力じゃ絶対無理。家族、友達、仲間、先輩後輩、たくさんのスタッフさん、そして何より来てくださってる、配信で観てくださってるファンの皆様のおかげで、俺たち夢の舞台で夢のようなことを発表できました。ありがとう」と、改めて感謝の想いを。「10年前、プールの約束があったのにオーディションに連れて行かれ…。ここまで楽しかったこと、めちゃくちゃ嬉しかったこと、めちゃくちゃ辛かったこと、めちゃくちゃ悔しかったこと、めちゃくちゃしんどかったこと、いっぱいあります。でも、もう今はとにかくその全ての今までの出来事に感謝して、これから未来をこの5人でグループを作っていきたいと思います。ファンの皆さん、最高の景色を見に行きましょう。絶対に連れていきます」。草間さんは「やっと言えた…。言いたくて、言いたくて、でもなんかね、決まったと思って言ったらなくなっちゃうような気がしちゃって。ソワソワしてて。やっとこの舞台上でみんなに向かって自分たちの言葉で伝えることができて、心の底から嬉しいです。みんなが『おめでとう』って言ってくれたから安心できたし、こんだけついてきてくれたんやって、一緒に大きくなれる人たちがいるっていうことが実感できたのは、ホンマによかったなって思います」と涙で大きな目を潤ませる。「事務所入って、15年ですよ。辞めようとした時、それを横山くんや屋良くんが止めてくれて、周りのみんなのおかげです。頑張ってみようやってグループができて、こんだけ絆深めて、こんな舞台立ててるんですよ。ツアーもできるんですよ。デビューできるんすよ。最高やんけ!!」と叫んで、喜びを表現。正門さんは、「お待たせしました。ようやく最高に幸せなご報告をすることができました。ホンマに、メンバーの話を聞いていて、いろいろあるグループやなと実感しています。でも、そんなところも僕は好きです。メンバーとなら、皆さんとならどこまでも行けると思いますし、皆さんとだったら、想像もつかない景色を見ることができるんじゃないかと本当にワクワクしてます」と期待に胸を膨らませる。そして、「色々先輩方がおっしゃっていたように、これからが大変なのかもしれませんけど。何の根拠か分かんないですけど、全部俺たちらしく楽しく乗り切れるような気がしています。これからどういう旅をして、どういうグループになっていくのか、これから先、純粋に皆さんと楽しいことをして過ごしていきたいと思っておりますので、どうぞこれからもAぇ! groupについて来てください」とファンへ呼びかける。あいさつのラストを飾ったのは、末澤さん。「やっとデビューすることができました。(間があって…『頑張れ~!』という声援が会場から起こる)いや、あんまりさ、言ってこなかったかもしないけど、今日だけ…。めっちゃ辛かったわ。たくさん励ましてくれるみんながいて。で、いつも笑かしてくれる、頼れるメンバーがいて。Aぇ! groupで良かったなと 本当に思います。何よりリチャといっしょで 芸歴15年。で、29歳。この今の今まで何一つ僕に文句一つ言わなかった両親に感謝してますね。間違いなく、不安なことやった。家族もそうやし、友達もそうやし。本当にいろんなことがあるたびにスタッフさんが全力で支えてくれて、本当にたくさんの人に愛されているグループやなって感じていますね」。そして、何度もあきらめそうになった末澤さんだからこその言葉を。「みんなに結構、待たしちゃったけど報告することができたのは、辞めんで良かったなと。だから、ここに来てくれているみんな、配信を見てくださっている方、後輩にも言いたいことは、諦めることってすごく簡単。今の仕事を辞めたいと思っている人もいるかもしれないし、頑張る気力がないって思う人もおるかもしれない。でも、俺は間違いなくゆっくり一歩ずつやったかもしれへんけど、自分の仲間、1つの夢を叶えることができたので、諦めずに頑張り続ければ必ず夢が叶うと思います」と力強く前を見る。最後に「これからライブに選びに来てもらって、少しでも元気もらってもらえるように、また明日から頑張ろうって思ってもらえるように。これから俺たち、今まで通り、いや、今まで以上に頑張りたいと思います。こんな京セラドームにデビュー前に立たせてもらえることに本当に感謝です」と、まっすぐな飾らない言葉を伝えてから、「みんなに僕たちからの感謝を伝えたいと思います」とラストソング「ボクブルース」を。アンコールでは小島さんが「関ジュ大好き」と叫ぶと、見学席にいたLilかんさいや大勢の関西ジュニアたちがステージに駆け出した。嶋﨑斗亜さんが号泣して泣き崩れるなど、みんな感動の表情でAぇ! groupと共に「関西アイランド」を熱唱。共に関西を盛り上げてきた固い絆で結ばれた関係性を垣間見ることができた。5月15日にデビューが決定し、さらには約40万人を動員するアリーナ―ツアー「Aぇ! groupDebut Tour ~世界で1番AぇLIVE~」を控える彼ら。北は北海道から南は福岡まで、全国を駆け回る大規模なデビューライブ。見る者の心を突き動かすパワーに溢れた歌声とパフォーマンスで、ますます日本中にAぇ! group旋風を巻き起こし、その圧倒的な勢いにAッ!と驚かされることは間違いないだろう。写真・くさかべまき 取材、文・福田恵子
2024年03月18日2024年4月1日(月)~29日(月・祝)に新橋演舞場で開催されるSnow Manの岩本照さん、深澤辰哉さん、宮舘涼太さんが主演する舞台『祭 GALA』。舞台を目前に控え、3人の気合いが伝わってくる製作発表記者会見をレポートします。この春、Snow Manの3人が新たに新橋演舞場で生み出す新しいエンターテインメントこれまで桜の咲く季節に新橋演舞場で『滝沢歌舞伎』シリーズに挑んできたSnow Manのメンバー。昨年、惜しまれながら集大成を迎えた伝統の舞台に代わって、この春、和と洋が融合したまったく新たなエンターテインメントが誕生。そのタイトルは、『祭 GALA』だ。新橋演舞場を知り尽くした岩本照さん、深澤辰哉さん、宮舘涼太さんが創造する世界から、一体どんな新たなステージが生み出されるのか期待が高まる。大勢の取材陣が待ち構える会場に1人ずつ礼儀正しく一礼をして、着席した岩本照さん、深澤辰哉さん、宮舘涼太さんの3人。岩本さんは首元にメンバーカラーの黄色のスカーフがアクセントのブラックコーデ、宮舘さんは柄シャツに黒のノースリーブジャケットのモノトーンコーデ、深澤さんは光沢あるシルバーグレーのフォーマルなジャケットに身を包み、気合い漲る正装スタイルだ。司会者から「主演・演出のお3方からそれぞれご挨拶をいただきたいと思います」と紹介されると、まずは岩本さんから「本日はお時間を作ってくださり、お集まりいただき本当にありがとうございます。この新しく始まる『GALA』という作品を制作、発表をしっかりさせていただけることを本当に嬉しく思います」と挨拶が。続いて、笑顔を浮かべながら深澤さんが「はい、どうも。深澤辰哉です。今日はですね、俳優モードでいまして、面白いことは何も言えないかもしれないんですけど(笑)。短い時間ですけどね、『GALA』について熱く語っていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします」と、会場の緊張感を一気に緩ませる“らしい”挨拶を。最後に姿勢をビシッと正した宮舘さんが「こうして『GALA』という作品で新たなスタートを踏み出します。今日は皆さんに僕らの熱い思いをたくさん受け取っていただいて、もっともっと『GALA』の魅力を皆さんに知ってもらえるチャンスだと思っていますので、いっぱい伝えられたらいいなと思います」と、改まった表情に。早速、質疑応答コーナーに。レポーターから「この3人でこの舞台が決まった時のお気持ちを伺えますか」と質問されると、「岩本さん、言っちゃって!」と岩本さんをみつめる深澤さん。「素直に嬉しかったです。これだけ連続で立たせてもらうことないってくらい、新橋演舞場さんのステージには立たせてもらって、僕たちは育ってきて。で、また新たな形で新橋演舞場のステージに立てるっていうことがわかった時は、また春が来るって思いましたね。それぐらい嬉しかったです」。すかさず、「うまいねぇ、また春が来るなんて…」と突っ込み、しみじみする深澤さん。わちゃわちゃする深澤さんに宮舘さんは「こんな感じ(のノリ)でいいんですか?」と確認しつつ、「僕も嬉しい気持ちでいっぱいなんですけど、新たに3人で演出という部分で未熟な部分もあるかと思いますが、今一生懸命稽古に励んでいる段階なので、稽古を1日1日やっていくごとに楽しみに変わってきましたね。なので、早く見ていただきたい気持ちで今はいっぱいです」と稽古から楽しんで挑んでいる今の心境を明かす。そのコメントに「素晴らしい」と深澤さん。「今ふたりとも全部、言ってくれた。俺が言いたかったこと」とコメント力を絶賛しつつ、「いちばん初めの気持ちとしては、やっぱり嬉しかったですね。新橋演舞場に思い入れがたくさんあるので、そのステージにまた改めて立てるっていうことで、嬉しいです。そして、4月ということで、新生活が始まる新たなスタートのタイミングで、こうやって3人で作品をスタートさせることができて、ワクワクしていますね。早く皆に観ていただきたいな、と。ホントにやりたいことがたくさん。たくさんのかたに観てもらって、何か受け取ってもらえたらいいなっていう風に今は思っております」。ここで日本語の「祭」と外国語で祭を意味する「GALA」という同じ意味をもつ2つの言葉が重なり合うタイトルロゴについて説明が。宮舘さんが「祭と書いていますけれども、これは外国語で“ガーラ”という風に言うんですけど、僕らの場合はこれをちょっと“ガラ”と もじりまして…。日本の文化でもある祭りを象徴した舞台になっていくんじゃないかなと思います。そして、和と洋の融合を空想の中で実現をさせるという僕らの想いでつけさせていただきました」と身振り手振りを交えながら、独特の間で熱く説明。「祭」のタイトルロゴのデザインを指差しながら、「メンバーカラーで僕だったら赤、岩本だったら黄色、深澤だったら紫をロゴに入れさせていただいて。3人で舞台をやらせていただくという決意表明でもありますね」と宮舘さん。岩本さんを現わすカタカナの「ヒ」のロゴを指刺し、「ヒはここです!」と席を立ちあがる、サービス精神たっぷりな深澤さん。振付を担当するのは、もちろん岩本さん。「振り付け、演出、構成、照明、ほぼ僕が入らせてもらっているんですけど。どういう風に踊ったら面白いかなと頭の中で想像しながら振りを作っている最中って感じですね」と現在、絶賛考案中と語る。衣装担当は宮舘さん。「衣装は、岩本が作る振り付けの世界観や後ろに出て下さる大勢の方とのバランスを取りたいですね。あと、オープニングの衣装を世界的なデザイナーでもありますコシノジュンコさんにお願いをしまして。派手な衣装を作っていただくこととなりました!」と衣装にも楽しみになる素敵な報告を。「コシノさんがデザインしてくださった衣装は、『あ、そういうパターンか』っていう僕たちもわっと驚くような和の要素が入った衣装。オープニングから迫力あるんじゃないかなっていう風には思っています」(深澤さん)。ここで深澤さんは自ら差し入れ担当を志願し、「僕たち3人は同じグループで常に一緒にやっていますけど、キャストの皆さんって、初めての方がいる中で絆は大事。僕に何ができんだろうと思った時に差し入れだなって(笑)。ピザパーティーでもやります!」と笑わせる。Snow Manのメンバーもこの舞台を楽しみにしているそうで、「やっぱり舞台とか、いろんなメンバーが経験しているのを見て、すごいなという圧巻することが去年は多かったので。今年3人で舞台に立っている姿をメンバーに見ていただけるのは喜びもある」と宮舘さん。岩本さんは「康二に『俺がめちゃめちゃ見に行くで!』みたいなことを言われましたね。思い入れがある新橋演舞場さんでの作品は、他のメンバーも楽しみにしてくれていると思います」とメンバーの期待を背負って新橋演舞場に立つ。新曲の披露はもちろん、彼らが生み出す演出も楽しみなこの舞台。かなり体を張る場面もあり、相当のエネルギーの消費量になると岩本さん。祭りの出店みたいな感覚の出し物があるかも?…など次々とヒントが飛び出す。岩本さんは「新橋演舞場はすごくパワーがある場所なので、パワースポットみたいな感覚でストーリーを作っていった。皆が同じ気持ちになれるようなストーリーにしたいです。神社やお寺に来る感覚で来てもらえたら」と、ストーリー構成にあたっての独特な世界観を語る場面も。お客さんにどう届けたらいいか試行錯誤している時間が楽しいと語る3人のワクワクは止まらない。目玉のひとつとなりそうなのが宮舘さんによるフライング。「変わったフライングの内容になっていますので、ぜひ乞うご期待!」と宮舘さんが言えば、深澤さんは、「僕は普段からおしゃべりなので、おしゃべりを活かしたシーンがあるんですけど、リハーサルでやったら、僕1人で 9分ぐらい喋っていた(笑)」と、しゃべりっぱなしの演目も…?岩本さんは、「『滝沢歌舞伎』で変面っていう演目をやらせてもらっていたんですけど、それを新たに進化させた形のものには今回挑戦させていただく予定です。僕は個人的には見たことないなってものに挑みます」と、『滝沢歌舞伎』の人気の演目だった変面がまた新しく生まれ変わり、届けることを宣言。最後に舞台を楽しみにしている皆さんへメッセージが。宮舘さんは、「今日会見させていただいて、これで新たなスタートラインにようやく立てたかなと思います。これから稽古を経て、 4月1日の初日を迎えるわけですけれども、より多くの方に楽しんでもらえる、そして心を踊って帰っていただくという夢のような時間を作り上げたいと思いますので、ぜひ皆さん、よろしくお願いいたします」。深澤さんは「僕たち3人で夜中まで打ち合わせして、この作品に対してどれだけ愛情をもって作れるかっていうことを大事にして作りました。まだリハーサルとしてはできてない状態なんですけども、観に来て下さる人たちに少しでも笑顔になってもらって、何か感じ取ってもらえるような作品にしたいなというように一生懸命作っていますので、ぜひ楽しみにして欲しいです」と来場いただく人たちの笑顔を願う。最後に岩本さんが「僕は新しいことにチャレンジしたりするのが好きなんだなって自分自身で感じる期間を今過ごさせてもらっていて。僕の中ではもう初日もあけていて、『ああだったね、こうだったね』って言っているお客さんたちが想像できた段階から、リハーサルがスタートしているので。どんなふうにお客さんに色濃く届けられるか自分の中で考える時間を楽しみながら、今まで味わったことない作品をお客さんに届けたいです」。まだ誰も観たことのない、誰も感じたことのない舞台を目指しているという『祭GALA』。この春、話題独占間違いなしの和と洋が融合した躍動感あるエンターテインメントになりそうだ。その全貌は、4月の新橋演舞場で明らかに…!注目が集まる3人の新たなチャレンジが詰まった祭のような夢のステージは見逃せない。新橋演舞場2024年4月1日(月)~29日(月・祝)S席(1・2階)¥13,500、A席(3階)¥7,000※3月20日(水・祝)10:00よりチケット発売開始写真・小池理恵、取材、文・福田恵子
2024年03月08日初夏にニューアルバムを引っ提げ3大ドームツアーの開催決定を発表したKis-My-Ft2。新体制になって初の全国ツアー「Kis-My-Ft2 -For dear life-」のラストを飾ったのは、デビュー発表を行った聖地・代々木国立競技場第一体育館。最終日である2月15日の昼公演の模様と夜公演でメンバーが涙したダブルアンコールの瞬間をレポートします。Kis-My-Ft2が新体制で全国ツアーを完走!次は6人で初の3大ドームツアーに挑むKis-My-Ft2がデビュー発表をした思い出の地・国立代々木競技場第一体育館に帰ってきた。スクリーンに“当たり前のことなんてない”というメッセージが映し出されると、この日の公演では、2024年初夏にニューアルバム発売決定、そして、東京、名古屋、大阪の3都市で3大ドームツアーという嬉しいお知らせが発表される。会場が歓喜の声に包まれると同時に6人が軽快なイントロと共に登場!1曲目は、“奇跡は奪うもの”と歌う激しいヒップホップナンバー「Rebirth Stage」。“新しく生まれ変わる”という意味の“Rebirth”と“逆転”という意味の“Reverse”が掛け合わされたタイトルの曲で、勢いを加速していく新生Kis-My-Ft2。炎が上がる中、エッジの効いたパフォーマンスで魅せ、「HANDS UP」「Edge of Days」「Smokin’ Hot」と、ハードなダンス曲を4曲連続で畳みかけ、会場の熱気もさらに上昇していく。「Mr.FRESH」では、藤ヶ谷太輔さんが「楽しんでますか?最後までキスマイについて来れますか?」とファンとコール&レスポンス。宮田俊哉さんは「お帰りなさいませ、お姫様」と呼びかけると、“お帰りなさいませ、王子様”とファン。「王子様、大満足!」とニッコリ笑顔に。二階堂高嗣さんは、「Kis-My-Ft2の二階堂です。舞祭組の二階堂です。せーの、ニッカニッカニッカニッカ」とお馴染みのあいさつを。千賀健永さんは「“順調”と言ったら、“超順調”って言ってください。順調?」と呼びかけ、ファンの「超順調~!」の声に満足気な表情に。横尾渉さんは、「皆さ~ん、腹の底から声出せますか?もっと!」。玉森裕太さんは、「代々木、盛り上がってますか? じゃあ、いつもの。せ~の!」で“玉ちゃん”コールが巻き起こる。今回のライブの演出やセットリストは、二階堂さんが中心となって構成。メンバーの上下が逆さになる映像インターの後、「CHUDOKU」では、椅子に座ったままフライング。高所恐怖症なのに“自分が見たいキスマイ”を考えた結果、この演出を考案したという二階堂さんも華麗に堂々と空中で逆さまに。LEDスクリーンに映し出された逆さまの世界と交じり合うように、それぞれが自分のタイミングで歌いながら、クルリと軽やかに回転して、観客を驚かせた。ファンキーなセットでカラフルな照明の中、歌ったのは「Tequila! -テキーラ-」。二階堂さんと宮田さんが軽快なタップダンスを披露すると、ミラーボールのような小道具を太鼓のように叩く横尾さん。その隣でリズムをとる藤ヶ谷さんの姿も。ご機嫌なナンバーでハイテンションに!どこからか会場に漂うあま~い香り…。キスマイライブでは初の試みという香りの演出が取り入れられたのは、「Lemon Pie」。甘酸っぱい恋心を爽やかに歌い上げるポップな楽曲で、甘いレモンの香りを漂わせながら、パフォーマンス。藤ヶ谷さんがめいっぱい吸い込んで至福の笑顔を輝かせていた。二階堂さんが何年も前からやりたかったという香りの演出は、他にももう1曲。「(コンサートを)見て楽しむだけでなく、香りでキスマイのことを日常的に思い出してくれたら」という素敵な想いが込められている。「想花」では会場に金木犀の香りがフワフワ漂う。切ないミディアムバラードをしっとりしたボーカルで聴かせる中、LEDには、アニメーションと手書き風の歌詞が映し出され、優しい世界観に包まれる。これまで7人で歌ってきた楽曲の歌割りはもちろん、ポジションやフォーメーションも変わってくる。演出担当の二階堂さんは、昼公演前に行われた会見で「作り直すというより、今まであった曲をまた新しく生み出す感覚に近い。今まで歌っていなかったメンバーの歌声を聴いて、『あ、そんな優しい声してたんだ…』」という発見もあったという。今回、新たな歌割りで届けた「SHE! HER! HER!」もそうで、「歌割りが代わって、最初は北山(宏光)さんが歌っていたところを僕が歌うんですけど。何度か歌い忘れてしまって、それから玉が隣で毎回チェックしてくれる」と、宮田さんも新鮮な歌割りに、まだ慣れないと語っていた。2月半ばにも関わらず、東京は気温が20度近くあったこの日。「暑いね~。今回のツアーで最高気温!」と盛り上がるメンバーたち。「急に気温が上がりましたから、体調に気を付けながら楽しんでください。『For dear life』ツアー、今日が最終日です!」とMCを仕切る宮田さん。「去年の10月にツアーがスタートしましてね。今は2月ということは約5か月間にわたるツアーをやってきて…なんか寂しいな。(中略)13年前の2月12日に、この代々木の会場で僕たち茶封筒をいただいてCDデビュー発表をしました。その発表があってから、今回のツアーまで、代々木での公演っていうのは僕たちやってなくって。…13年ぶりに帰ってきたぞ~!!」(宮田さん)と、ファンに飛び切りの笑顔を向ける。横尾さんは、「すごいよね。だってここ、重要文化財の場所でもありますからね」と、改めて国立代々木競技場第一体育館でコンサートをできることに、感慨深げ。宮田さんが「いや~、ホントにライブって楽しいなと思いつつ…ニカ、今日どうしたの? 『Tequila-テキーラ-』の時、ゼェーゼェーしてなかった?」と心配そうに確認してから、声高になり、「高嗣、ダメだぞ、あれ(笑)。お前はアイドルだから。普通のおっちゃんになったら」と愛のあるダメ出しを。二階堂さんは、照れ笑いしながら、「多分、気温もあると思う。あと、ここ(花道)が長いのよ」と、会場の本ステから地下に入ってダッシュする通路移動が大変だったことをその時の姿勢をリアル再現しながら説明。床に手をつきながら移動する姿に「スパイダーマンだ!」と、ふざけるメンバーたち。千賀さんが「裏では俺たちの移動の部分も結構ね、大変だったりするところもあったりする」とフォローを入れると、再現で疲れ果てた二階堂さんに「またセイゼイ言ってるぞ。ファンの皆さんの前でそういう姿を見せたらダメだって(笑)」と宮田さんが突っ込み。すると、横尾さんが「俊くんはどうだったの? 今日は」と尋ねたことから、二階堂さんも「やってみろよ!」という流れに。「いやいや、だって俺はパーフェクトアイドル宮田俊哉だから」と今度は宮田さんで「Tequila-テキーラ-」登場までの流れを再現して見せた。「行くぞ、行くぞ。GO!」とダッシュして、歌い出しのポジションに到着して「俺はパーフェクトアイドル宮田俊哉。…いや~、疲れたわ。心臓バクバクだよっ」と叫ぶ宮田さんをニコニコ見守る玉森さん。懸命にキメ顔を作る宮田さんに「さすがですよ」と言いつつ、爆笑するメンバー一同に会場も笑顔に包まれっぱなし。そして、宮田さんが「『For dear life』をやって、6人の形っていうのを作っていこうっていうツアーだったので、このツアーから、次に繋がれば」と仕切り直し、10枚目のニューアルバムリリースと、アルバムを引っさげて、東名阪3大ドームツアーを開催することを改めて発表。喜びの大きな声が巻き起こる会場。「アルバムを出すっていうのは、2020年の『To-y2』以来ということで、その間にベストアルバムは出したんだけど。オリジナルアルバムを出すのはちょっと時間が空いてしまいました。アルバムを引っさげて、またドームに立つことができます。アリーナツアー、完走しようぜっていうモチベーションでやっていくなか、『やっぱり俺たちドーム立ちたいよな』って思いになって」と宮田さんがドームライブへの熱い想いを語った。“日常を飛び越えてここへおいで。本物のSHOWを見せてあげるよ”という新たなキスマイの世界に飛び込んで来てほしいという想いを込めた楽曲が「C’monova」。Come on over=ここへおいでとnova=新生を内包しているタイトルだ。この曲では振付けのないラフなスタイルでゆるっとダンス。歌いながらメンバー同士が顔を見つめ合う姿が印象的。玉森さんはラストで腕を組んでキメポーズを。後半のダンスナンバーパートでは、これぞKis-My-Ft2という演出が。ダンスインターから繋がる形でファイヤーボールが上がると共にメンバーがポップアップで登場し、炎が眩しく会場を照らすなか「PSYCHO」を熱唱。そして、モノクロ映像をバックにした「Black & White」では、勢いたっぷりのダンスナンバーでハードに魅せていく。感動的だったのは、ラストソング「ともに」。この曲は、メンバー全員で作詞を担当。ファンの皆への想いを込めて制作した1曲であり、やりたいことに向かって希望を持って歩もうとする仲間を鼓舞する曲とも捉えられる曲。ここでは、北山さんのメンバーカラーである赤色に会場のペンライトが灯され、愛の色、一色に染まる。ひとりひとりに感謝の想いを届けるように、リフトアップステージの上で会場のファンをみつめながら歌う6人。それぞれがいろんな想いでこの大切な曲と向き合っているのが伝わってくる。彼らがマイクを会場に向けると、キスマイと共に歩んできたファンの優しいハミングで会場とステージがひとつに――。スクリーンにアップになった玉森さんの瞳がキラキラと輝き、潤んでいた。この日の夜公演では、ダブルアンコールでメンバーがツアーの最終日を締めようとするタイミングでサプライズ企画を実施。全国のライブ会場のブースでファンの皆さんがメンバーへのメッセージを書いている映像が流れると同時に、そのメッセージが印刷された金テープがメンバーに降り注がれた。6人が目を潤ませながら、サプライズへの驚きと感謝の気持ちをファンへ伝える場面も。宮田さんは、「このツアーをやるってことが勇気のいる決断でした。すぐにツアーを始めようっていう決断をしたけど、それも6人からしたら、すごく勇気がいることだったし、ちゃんと完走しないとなっていうプレッシャーとか責任とかもすごくあったツアーだった…」と言葉を詰まらせ、横尾さんは「うちのメンバー、ふだん泣かないんですよ。皆さんの愛が届いたから、泣いてるんですよ。ありがとうございます」。涙が止まらない様子の玉森さんは、照れ隠しで冗談っぽく、「よし、帰ろうぜ!」と言いつつ、改めて「たくさんの愛を受け取りました」と、胸がいっぱいの様子。普段から涙もろい千賀さんも「こうやってファンのみんなの思いを言葉で受け取ることってなかなかないから嬉しいな」と愛のこもったファンからのメッセージに感動しきりだ。藤ヶ谷さんは「ホント、(グループを)閉じなくて良かったな。続けてよかったよ。続けていたら、人生いいことあるな」と、しみじみ。二階堂さんは、「色々、思い出しちゃった、ライブを作る過程とか」と、6人でのライブを作るにあたって、メンバーとの話し合いを重ねたことを回顧。「皆さんの愛とたくさんのスタッフさんに支えられて、僕たちは本当に活動できてるなと思っています」(横尾さん)と、皆、スタッフや会場に来てくれたファンへの感謝の想いで胸がいっぱいになって、全国ツアーのラストステージを終えた。ツアーのタイトル「-For dear life-」には全力を尽くすという意味が込められている。6人の新体制になって、全力を出し切って走り抜いた初めてのツアー。玉森さんが「楽しんでいただけましたか。これからも僕たちは皆様と一緒に楽しい思い出、未来を作っていけるよう、これからも全力で進んでいきますので、皆さんあたたかく応援してくださったら嬉しいなと思っております」と、6人のKis-My-Ft2で歩みを止めないことを宣言。そして、再びスクリーンに映し出されたのは、“当たり前のことなんてない”という言葉――。7人でパフォーマンスを届けてくれることが当たり前だと思い、想像してなかった6人の未来。不安を乗り越え、6人で歩む決意を胸に、新たなキスマイの形をみせてくれたのが国立代々木競技場第一体育館という思い出の地だ。2011年2月12日、この同じ会場で茶封筒を受け取り、CDデビューが告げられたあの日。ステージを駆け回り、メンバー同士が抱き合って喜び合った感動の瞬間から13年経った――。これまでも数々の出来事を乗り越え、ともに歩んできた彼らだからこそ、またここから、素敵な足跡をたくさん残してくれるだろう。写真・くさかべまき 取材、文・福田恵子
2024年02月19日約14年ぶりにソロコンサートを開催したKAT-TUNの上田竜也。「MOUSE PEACE 2024~我龍転生~」と題して、1月から北海道、愛知、大阪、福岡、東京と全国5都市のZeppにて公演。最終日、Zepp DiverCity TOKYOで行われた2月6日(火)の昼公演・セミファイナルステージの模様をお届けします。上田竜也14年ぶりのソロコンは、ファンとバンドメンバーへの愛情が伝わるピースフルな空間東京に大雪が降った翌日――。Zepp DiverCity TOKYOの会場内は、寒さはどこ吹く風。積もった雪も一瞬で解けそうなほど、始まる前から熱気に満ち溢れていた。館内の電源トラブルが発生し、定刻の14時を20分過ぎた頃にようやくスタート。開始の案内が告げられると、手拍子で「竜也」コールが巻き起こる。雷の音が鳴り響くと、客席の頭上には、全長6.5mもある巨大なドラゴンが登場。世界初の演出というドラゴンバルーンが縦横無尽に舞い踊る姿は、大迫力で圧巻な景色だ。一匹のドラゴンの化身が会場に降り立ったように上田さんが勢いよくポップアップで現れ、「お待たせしました~!最高に盛り上がって行こうぜ」と叫ぶ。1曲目は、上田さんが作詞を手掛けたハイテンションナンバー「ヤンキー片思い中」だ。ケンカでは負けないヤンキーの恋心を綴る楽曲では、サングラスを装着し、腕にはドラゴンのタトゥーペイント、衣装の背中にもゴールドのドラゴンが施されたワイルドなビジュアルを披露。ステージ中を動き回り、「お前が好きだよ」というフレーズを歌う場面で、バンドメンバーとグータッチ。最後は、サングラスを勢いよく外して、キメ顔を覗かせる。続いては、雪の日の切ない恋の別れを歌う「~again」。雪が降るこの季節にぴったりな楽曲をしっとりと歌い上げた後、スタンドマイクを前に色っぽく歌ったのは、2006年に上田さんが赤西仁さんと共作で作詞を手掛けた「BUTTERFLY」。情熱的なナンバーをバンドメンバーと顔を見合わせながらシャウトしていく。4曲駆け抜けたところで、「皆さん、お待たせいたしました。20分ほどですか。ちょっと電源が落ちましたね。すみません…!僕のジラしプレイではありません(笑)」と会場を笑わせる。続けて、「きっと神様が『MOUSE PEACE』を止めたくないと言っているのでしょう。…と言っても、このまま押すと2回目公演に支障が出てしまいます。まあ、そのことは一旦置いといて、昼公演をしっかりと楽しんで素晴らしい時間にできればいいなと思っていますので、皆さんよろしくお願いいたします」と、ユーモアたっぷりに挨拶。そこから「ちょっと声出してみますか。もう散々声出しやったからな。1階、行けるかい? 2階、行けるかい? 真ん中、行けるかい?」と、男らしく呼びかけ、「そこ行けるか!」とピンポイントで1階の1部の席を指さすと、大きな声が会場に響き渡り、「素晴らしい。1人でも声を出せる勇気、素晴らしいでございます(笑)。今日の声も期待ができますね」とご機嫌だ。そこから一緒にずっと走り続けてきたバンドメンバーを紹介。ドラムのメンバーなら「皆さんの感情のコントロールはドラムによってコントロールされていると言ってもおかしくありません。やっぱりドラムってすごく上がるからね、感情が。俺はよく1曲目の『ヤンキー片思い中』で(ドラマーと)目を合わせているんですけど、ドラムが乗れば乗るほど、こっちのテンションも上がっていく。感情をコントロールするのが、ドラムだと思っているんで、皆さんうちのコントローラーをよろしくお願いします」など、1人1人丁寧に愛情たっぷりにからんでいく様子から、仲間を大切にする上田さんの想いが溢れまくり。自分の紹介では、「MOUSE PEACEの大魔王、上田竜也でございます」と名乗り、「もう今日で終わりですけどもね、このメンバーでやってまいりました。わかる、わかる。君たちよりも俺たちの方がさみしい気持ちなんで」と観客と会話しながら、「楽しい時間を過ごして、皆さんを夢の世界へご案内したいと思います」と「Lollipop」へ。噴き出し花火のスパークラーが熱く燃え上がる中、ダンサーを従えて激しくダンス。今回のステージは、“上田竜也の歴史全てを詰め込む”という内容になっており、ロックからバラード、幅広いジャンルで多彩な表情を魅せつけた。上田さんがこれまで手掛けた作詞曲の披露も盛りだくさん。2007年に作詞した「Lost」は、愛の喪失感を歌うディープな曲で、色っぽく衣装をはだけさせながら、鍛え上げられた肉体美をアピール。“モンスターメイク”と上田さんが呼んでいた真っ赤なルージュをオーバーリップに仕上げたメイクが目を引く姿で歌ったのは、「MONSTER NIGHT」。ロングのヘアウィッグにファーが付いたモンスター衣装でうさぎのダンサーやフランケンシュタインのダンサーたちと歌い踊り、ポップでファンタジックな世界へ突入。どこからともなく甘いお菓子の香りがすると思いきや、「皆さん、『MONSTER NIGHT』という曲でチョコレートの匂い、感じました?この機材、すごくお金がかかっているので、皆さんに感じていただいて何よりでございます(笑)」と上田発信で仕掛けられた煙が香り付きだった種明かしをしていた。MCでは、1月6日からスタートしたZeppツアーを「こんなに濃厚な1か月ももう終わり」と振り返り、「濃厚で楽しい思い出をたくさん作らせていただいて。そして、この東京へ戻ってきたというわけでございます。あっという間だったなぁ」と名残惜しそう。そこから、初期の上田さんソロツアー「MOUSE PEACE」からギターを担当するまさみさんの話に。劇場アニメ『耳をすませば』でヒロインの雫が「カントリー・ロード」を歌う場面で、最初は「私、絶対に無理、無理…!」と遠慮していたのに歌い出したら、堂々と声を張り上げる可愛らしさを説明するまさみさん。上田さんは、この話が大好きで何回も聞いているそうで、「俺、この話聞いてから、もう1回、観直したのよ。雫の野郎、歌うまでは無理、無理って言っていたのに手まで叩き始めちゃって(笑)。皆さん、ちょっと観直してみてください」と、力説するひとコマも。上田さんがモンスターメイクを落とす間、まさみさんが上田さんに代わってトークを繰り広げる場面も。前日の公演では、堂本光一さん、越岡裕貴さんが見学に訪れ、MCでトークに参加。その後に上田さんから「じゃあ、まさみ頼むね」って1人でトークを頼まれたそうで「ヤバない?阪神対巨人観た後、草野球を観るみたいな感じやん(笑)」と焦った話を披露しつつ、“上田竜也の理解度チェック”と題した小テストを出題。「とある夏の日、私とターボーさん(上田さん)とバーベキューしておりました。私は、ウインナーが焼けたなと思って食べようとしました。そしたらターボーさんが、『あ、まさみ。ちょっと待って!』と、この後なんと言ったでしょうか」というお題。正解は「まさみ、あと、8秒待って」だったそうで、食べたら、「8秒前より美味しいよな」と。ここで上田さんがステージに戻ってきて、「はちきれそうではちきれないくらいが旨い!」と、独自の見解を語っていた。「目の前にピアノがあるので、ぜひちょっと弾いていきたいんですけど、弾く曲名は、『カンタービレ』でございます。皆さんは歌詞が出るので、カラオケとして歌ってください。意外と難しいです。最後にラップも待ち構えています。きっとSNS等で知って、練習してきているでしょう?」と、会場を見渡す。「音楽室でピアノを弾いている男を、ちょっと盗み見るみたいな感じにしていただければ、気にせずに俺も弾けるんで」と前置きがあった後でピアノ演奏タイム。ファンの歌声に「綺麗な歌声でございます!」と気持ち良さそうに歌うファンに特大の花丸をつけていた。MC明けに「いいタイミングで雪が降ってくれました。つまり、何を歌うかわかりますね? 僕が初めて作詞作曲した曲ですね。あれは、もう20何年前の話かな」と、前フリをしてから歌ったのは、「Love in snow」。ピアノの美しい調べから始まったこの曲は、雪景色の情景が思い浮かぶような繊細なラブバラードだ。ライブ後半のKAT-TUNブロックでは、中丸雄一さんのソロ曲「WHITE WORLD」や亀梨和也さんのソロ曲「1582」もメンバーへのリスペクトを込めて熱唱。殺陣パフォーマンスを織り交ぜた華麗なダンスで舞い、ラストは、人差し指を唇にあてるポーズで会場を湧かせた。他にもKAT-TUNの大ヒット曲「Keep the faith」と「RESCUE」を歌う場面も。「RESCUE」ではラップパートで中丸雄一さんがステージ上に飛び入り参加のサプライズ。ふたりで背中合わせになって歌う場面もあり、この日最大の割れんばかりの大歓声が…!歌い終わると中丸さんが「『MOUSE PEACE』最終日、おめでとうございま~す! 素晴らしい。いや、ずっともちろん拝見させてもらってましたけど…エモい!! 自分の学生時代とかもひっくるめて振り返って来れて良かった。いや~、よく頑張ってるよ」と大絶賛。「中丸くんがMCに来たら、もう中丸くんに全部任せるっていうのが定例なんで…」と話を振る上田さんに「わかりました。でも、あれですよね、色々諸事情でトラブルがあって、ちょっと押しているから、ここは早く切り上げないと(笑)」と中丸さん。「そしたら、ごめんなさい。夜公演、押させていただきます」と、他愛もない、微笑ましいやりとりが続く。そして、「(単独)いつぶりっすか? 結構、空きましたよね」と中丸さんが聞くと「14年ぶりぐらいかな」と上田さん。バンドメンバーとの連帯感を見た中丸さんは、「14年ぶりっていう感じじゃないからね。なぜかね、上田くんの14年前のライブの時、バンドメンバーオーディションに立ち会って…」と14年前を振り返る。「俺がこうやってサングラスかけて、偉そうに入って来たら、中丸がマネージャーみたいに『すいません』って(笑)」と、当時の思い出話に花が咲くふたりに会場は爆笑。中丸さんは個人のYouTubeを開設した宣伝でステージに登場することになり、「だったら、ボイパやってくれよ」ということになったという本日の流れを説明しつつ、「2階のほうで、ちょっと拝見させてもらいましたけど。めちゃくちゃ声が出てますよね」と褒めると、上田さんは満足気に「とにかくファンの子の熱量がすごい!」と嬉しそう。中丸さんは、トレーナーにスウェットパンツというカジュアルな私服で登場したため、「あれだな~。一応、ゲストで出させてもらっているから、なんか衣装着させてくれよ(笑)」と冗談交じりにボヤく姿からもふたりの仲の良さが伝わってくる。今回のツアーでは、櫻井翔さんと共同制作した新曲「ギリスト!」と「光射す方へ」も披露。「ギリスト!」は櫻井さんとの絆や仲間の大切さが込められた曲で、「光射す方へ」は、ファンの皆さんとの関係をテーマに作った曲だという。ライブでのファンとのコール&レスポンスを意識した曲ということで、事前にこの2曲について上田さんからレクチャーが。「コール&レスポンスの後にぶん回せと言いますので、皆さん永遠にぶん回して下さい。ある意味、耐久勝負でございます(笑)」とお願いがあった通り、会場が一体になってタオルを回し、クラップでひとつに。ラスト曲は、美しく甘いボーカルが印象的だった「愛の華」。ピンクと白の照明が照らされる中、スモークの煙が幻想的な雰囲気を生み出す。アンコール後の挨拶では、「皆さん、ありがとうございました。このライブというものはいいものですね。この環境で皆さんと一緒に、声を出して、同じ熱量で、同じ一体感で、時を過ごすというのは、何事にも変えられなものだと毎日、毎日思いながら過ごしています。この公演は1月頭から始まって1か月ほどでしたが、本当に全公演を皆さんと、共に同じ景色、そして同じ熱量を感じることができて、本当に幸せでした」と感慨深げな表情に。最後に上田さんが「マウス」と叫ぶと、全員で「ピース!」と叫んで、幕を閉じたコンサート。バンドを軸に視覚、聴覚を刺激するこだわりの演出が施されたステージは、14年ぶりのブランクを感じさせないアットホームな空間で愛が溢れていた。写真・小池理恵、取材、文・福田恵子
2024年02月09日1stアルバム『Road to A』で念願のCDデビューを果たしたTravis Japanが全国7カ所26公演を周るアリーナツアー『Travis Japan Concert Tour 2024 Road to Authenticity』を開催中。3月末まで続くステージから、初日を迎えた1月4日(木)の昼公演の模様を、MC中心にレポートします。デビュー1周年を経て、Travis Japanの真骨頂のシンクロダンスを繰り広げたアリーナツアーが開幕!ツアータイトルにある“Authenticity”(本物・真実)というワードは、エンタテインメントの神髄を追い求めていくというTravis Japanの決意が込められたもの。そんなコンサートは、踊りっぱなしで一瞬たりともメンバー不在の瞬間を生まないように計算されたステージ。1月4日、初日を迎えた横浜アリーナは、デビュー1周年、グループとしてひと回り大きく成長した7人の姿を待ちわびる観客の熱気で満ち溢れていた。「横アリ、騒げるか~!」と、地上6m50cmの高さのゴンドラに乗って登場したのは、カラフルな衣装を身に纏い、サングラスをかけた7人。幕開けは、疾走感たっぷりなナンバー「DRIVI’N ME CRAZY」から。松倉海斗さんが「横アリ、明けましておめでとうございます! みなさん、一緒に声を出しますよ。こ・と・よ・ろ~!」と新年のあいさつをすると、「ことよろ」と声を揃えるファン。代表曲である「夢のHollywood」の英語バージョンでは、一糸乱れぬパーフェクトダンスを披露。デビュー曲「JUST DANCE!」では、サビの“ピロブンダンス”をファンと一緒に息ぴったりに踊ったり、空も飛べそうな勢いで大きくジャンプ。アリーナ後方まで動くムービングステージでぐるり360度ファンに見守られながらパフォーマンスする姿は、どこから見てもダイナミックで、パワフルで、パッションが溢れまくり!「盛り上がる準備はオッケー?改めまして、我々がJust dance together.We are Travis Japan!!」と叫んだのは、宮近海斗さん。ここからメンバー紹介が始まり、松田元太さんが「元太でーす! 元太でーす! みなさん、しんがきんねん~(謹賀新年)、しんがきんね~ん!」と天然ぶりサクレツなあいさつを。「どうも松倉海斗です。アイムまちゅ!マチュピチュ!みなさん、2024年明けました。しんがきんねん!(謹賀新年) 今年もどうぞよろしくお願いします。しんがきんねん!」と、松田さんに習って、謹賀新年を“しんがきんねん”と繰り返すお茶目な松倉さん。七五三掛龍也さんは、「どうも、しめです。Hey! 横アリ。声を出す準備はできていますか?今日は俺らよりも声を出す準備はできていますか? 俺らに会いたかった?」とコール&レスポンスでファンとのやりとりを楽しむ。吉澤閑也さんは「どうも閑也です。みんな元気?今年も元気にやっていく?今年もみんなとTravis Japanで、幸せな思い出をたくさん作りましょう!」とニッコリ微笑む。川島如恵留さんは、「今日はここにいるみんなとTravis Japan で今年いちばんを作ろうね。今年一発目だから、みんなで気持ち高めて、最高の思い出を作りましょう」と呼びかける。「せーのって言ったら、“うみ”って言ってね。ありがとう」とファンの大きな“うみ”コールにご機嫌だった中村海人さんは、「みんな盛り上げる準備はできてる?僕たちがこれから目指す道を示したり、僕たちが本当の一番になれるように作ったコンサートです。みんな、俺らについて来れる?」と、にっこり。ラストは、リーダーの宮近さん。「どうも、ちゃかです。みんな調子はどうだい?コンサート楽しみだったかい?俺も楽しみだった!じゃあ、ピロブンダンスしていくよ。ピロピロブンブン!ピロピロブンブン!ほら、恥ずかしがらないで。…お見事!」と、おなじみ“ピロブンダンス”でファンとひとつに。英語バージョンに続いて日本語版の「夢のHollywood」では、ゴールドのスーツを華麗に着こなし、巨大スロープLEDから登場。「トラ年で頑張りまーす!」と宮近さん。ステッキを持って、7人がタップダンスを踏む音が会場に軽快に鳴り響く。2ndブロックでは、昨年のツアーでも登場した虎のトロッコ・トラッコに乗って、アリーナを駆け巡り、ファンの手が届きそうなほど、目の前へ。MCは、「イェイ~、歌ってますか?Travis Japanのことは好きですか? 会えて嬉しいですか? 僕たちもです」というコール&レスポンスから始まり、「お正月に摂取したカロリーをね、全部ぶちまけていきましょうね」と川島さん。それに宮近さんが「ただいま僕もぶちまけております」とのっかり、カロリー消費中と笑う。まずは川島さんが率先して「今日初めてTravis Japan のライブに来たよって人いますか。Travis Japan、いつもこんな感じです。よろしくお願いします。あったかい雰囲気でやっています。Travis Japanと久々に会ったよって人!」とファンと交流タイム。宮近さんが「ご無沙汰、ご無沙汰。初めての人は、はじめま、はじめま~!」と明るく呼びかけながら、「ここにいる皆さんはさ、2024年初ライブでしょ。そうだよね?」とファンに尋ねる姿も。七五三掛さんが「ファンのみんなに伝えたいことがあって…。俺らCDデビューしたよ~!」と改めて報告すると盛大な拍手に包まれる会場。ここで川島さんが「皆様にね、温かく迎えていただきましたTravis Japanですけども、皆様に新年のご挨拶ということで、用意してきたプレゼントがあります。我々の今年の抱負を、元太が書いてくれました。今年の漢字でございます。元太さん、オープンお願いします」と切り出す。「行きます!せーの!!」という松田さんの掛け声と共に現れたのは、“周”の一字。「上手だね。達筆だね~。さすが!」と、松田さんの美文字を絶賛するメンバーたち。松田さんは、「みんなでこのツアーもそうだし、ちゃんと走り切りたい思いもあるし。今後ね、いろんな国だったり、いろんな場所で自分たちが夢を叶えられたらいいなという思いを込めて、この周という漢字を書きました」と誇らしげな表情に。「素晴らしい。いっぱい周っていこうね」(川島さん)とメンバーも松田さんの漢字一字に大賛同。この日は、ツアー初日ということで、MC中に公開記者会見を開催。ゴンドラで登場した気持ちを尋ねられた吉澤さんが「鳥肌立った…」と感動したことを独特な言葉で説明し始めると、「毎回毎回、ライブをやるたびに鳥肌立つ瞬間が、塗り替えられるんだよね?」と宮近さん。吉澤さんのコメントにフォローを入れる宮近さんに川島さんは「すごいな。海外生活が長すぎて、自分たちで通訳するようになっちゃって…」と感慨深げな表情に。松田さんは、「オープニングもそうだけど、今回、如恵留が総合演出で、こだわって作ってくれて。いろんな景色を見てもらえるのは、すごく気持ちいい。コンサート始まるなってワクワク感がありました」とニッコリ。そんな言葉を受けて演出を担当した川島さんが「最初の登場も去年は、車での登場だったんですけど、今年はゴンドラでマジック登場みたいな…。我々がね、今まで培ってきた技術を活かせました」と言うと、「2年連続、空中から…!去年は、うさぎ年だから車がジャンプしているんですけど、今回は辰年なんで、昇り龍のように。ゴンドラゴン!!」と宮近さんもオープニングのゴンドラの意図を自分らしく説明。そんなTravis Japanの今年の抱負はというと…。宮近さんは、「仕事始めがコンサートというのは、なかなか経験できることじゃないので。そのありがたみを感じながら、今年はいろんな場所でコンサート回っていきたい。仕事始めも仕事終わりもコンサートができるように頑張りたいです」。吉澤さんは、「俺は、振り付けをいっぱいしたいです。ジュニアの子たちに振り付けもしてみたい」。七五三掛さんは、「今年は辰年。辰って龍じゃないですか。僕も龍也っていう名前なので、グループや自分のやりたいことが叶う年になったらいいなと思います」。松田さんは、「いろんなことを去年経験させていただいたので。今年もいろんな経験をさせていただきたい。何かに絞るとこもなく、視野を広く見て、色々経験できたらいいなと。楽しくね、ファンのみんなと行けたらいいなって思います」と、自分の想いを飾らずに語る。中村さんは、「健康に過ごせればいいなと思います。ホントに体が基本だから、体調を崩さないように」と言うと、「体が資本?」と突っ込む川島さん。これには、「体が基本なので…。あっ、バカキャラはこっちだから(笑)」と松田さんのほうを見る中村さん。すかさず、「いや、たぶん、みんなわかっていると思うけど、ここ6人は、バカキャラだと思うよ(笑)」と愛情たっぷりに川島さんがメンバーをいじると、「おい、如恵留!!ふざけんなよ!」と、大騒ぎする6人。宮近さんは「夢のHollywood」の振付で怒りを全身で表現。そんなわちゃわちゃ、微笑ましいやりとりに会場は、ほっこり笑顔に。松倉さんは、「僕は、グループとして、ファンの皆さんにたくさん会える機会を増やしたい。個人の目標は、個展をやること。趣味で、写真を撮ったり、去年アクリルアートを描いたりしたので、松倉海斗の個展をやって、みなさんに来ていただける機会を作りたい」と普段も吉澤さんに似顔絵で腕前を発揮していることを明かしていた。続いて、「今回Travis Japanのツアーの演出をして楽しかったので、いろんなコンサートをやりたいんですよね。また違うタイトルでもみんなで演出したい。個人の目標は、今年も資格を頑張って取りたい」と川島さんが話すと、「…また増やすの?」と、ざわつくメンバー。「去年は、国内旅行業務取り扱い管理者という資格を取得して。今年は、総合旅行業務取扱管理者の資格を。それに合格したら、ワールドツアーが組めるんですよ。チケット、ホテル、航空券を諸々セットで、安全なパッケージを作れる」と、アイドルの域を超えた計画にメンバー一同、ただただ感心。念願のCDデビューを叶えたことについては、七五三掛さんが「ファンの皆さんと僕たちで誓った夢だった。それが遂に叶えることができたのは、ファンの皆さんがずっと一生懸命応援してきてくれたからだと思うので、皆さんに感謝だなと思います」と、ありがとうの想いを伝える。2019年にオースティン・マホーンのステージに前座で出演して以来の横浜アリーナでのパフォーマンスということで、「あの頃は英語ができなかった」と振り返るなど、思い出話に花が咲く7人。そして、「こうしてデビューして、2年目で横浜アリーナのステージで立てているのは、本当に皆さんのおかげですね。まだまだ(上へ)行きたいんでね。引き続きよろしくお願いいたします」と宮近さんがキリリと真剣な表情を覗かせた。注目は、ユニット曲。松田さんと松倉さんの“松松コンビ”が作詞作曲に挑み、ギターの弾き語りで歌ったのは、「Bro:)」。松倉さんが「“松松”になったのは、2012年からだから、もう12年ですかね。その想いがのっている楽曲となっておりますので、“松松”を感じながら、しんみり聴いていただけたら嬉しいです」と曲紹介。ギター演奏をするのは、初めてという松田さんは「ファンのみんなにね、僕たちの気持ちを熱く込めた歌詞をじっくり味わっていただけたら。もし知ってる人いたら、歌って欲しい」と、ちょっぴり緊張した表情で呼びかける。運命の出会いを歌うふたり。ときおり、顔を見合わせながらギター演奏する姿からは、強い絆が感じられ、見守る会場の空気もホットに。宮近さんと川島さんのユニット曲は、作詞作曲を川島さん、作詞と振付を宮近さんが手掛けた「Day Off」。LEDに手書きの歌詞が映し出される中、ムービングステージでダンス。肩を組んで歌う場面もあった。中村さん、七五三掛さん、吉澤さんのユニット曲「Paranoia」は、シャツをはだけさせながら色っぽさ全開でダンス。3組それぞれの魅力が光るパフォーマンスにファンは大興奮。思わぬサプライズが待ち受けていたのは、アンコール。この日の思い出をお土産として持ち帰って欲しいというTravis Japanの粋な計らいで、「JUST DANCE!」のパフォーマンスではスマホで撮影タイムが設けられた。「今日の公演を忘れないために、皆さん大事に、大事にして欲しい。Travis Japanに会いたいなって時は、振り返ってもらえるお土産です」と宮近さんの言葉を聞いて、ペンライトからスマホに持ち帰るファン。海外の活動が多い彼らだからこその日本での新たな試みに驚かされる。最後に語ったのは、宮近さん。「楽しい時間は終わってしまいますが、引き続きTravis Japanは、皆さんと共に突き進んでいきたいと思います。Just dance togetherです。よろしくお願いします」という締めのあいさつでメンバー全員、円陣を組む。宮近さんの「この調子でまだまだ楽しんで、エンタメを広げて日本中、世界中を元気にしちゃってもいいですか?」という言葉に「賛成!!」とこの日一番の声をそろえて叫ぶメンバーとファン。序盤から最後までダンスで魅せ、その海外でも認められたパフォーマンスの高さを証明したステージは、初日を迎えたばかり。夢だったCDデビューを果たしたTravis Japanの挑戦は、果てしなく続いていく。写真・くさかべまき 取材、文・福田恵子
2024年01月11日King & Princeが約1年ぶりの全国ツアー『King & Prince LIVE TOUR 2023 ~ピース~』を全国7都市24公演で開催。2023年8月末に宮城セキスイハイムスーパーアリーナからスタートした本公演から、10月22日(日)神奈川・Kアリーナ横浜で行った昼公演のピースフルなステージの模様をたっぷりレポートします。King & Princeの“今までとこれから”が繋がる瞬間――ふたりだけの初の全国アリーナツアー万華鏡のように美しい幾何学模様が丸いスクリーンに映し出されたステージ――。幕開けをドラマティックに盛り上げる鐘の音色が大きく鳴り響くと、永瀬廉さんと髙橋海人さんが登場。白いロングジャケットを翻しながら、ふたりが並んで歌ったのは、飾らない愛の言葉を伝えようとするロマンティックな「My Love Song」だ。会場の温度をホットに温める甘いラブソングに、会場のペンライトがやさしく揺れる。ふたりが創り上げた初めての全国アリーナツアー。King & Princeにとって5枚目となる最新アルバム「ピース」を引っ提げたツアーは、“平和”や“楽しさ”、“ふたり”など、アルバムタイトル同様にさまざまな意味が込められている。コンセプトは、肩肘張らず、気負わず、自分たちが先ずは楽しむこと――。彼らの笑顔につられて、会場のティアラ(ファンの総称)たちにも笑顔の花が咲く。2曲目の「Magic of Love」の冒頭で永瀬さんが「『King & Prince Live TOUR 2023ピース』へようこそ!楽しんで行くぜ!」と叫んで、花道へ駆け出すふたり。永瀬さんが歌うパートでは客席に手を振っていた髙橋さんは、待ちわびていたかのように「横浜の皆さん、どうも海人でーす!皆、俺たちに会いたかったですか?」と会場に呼びかけ、ファンの歓声に耳を傾ける。「OK! その調子で最後まで一緒に盛り上がっていきましょう、よろしく~!」とニコリと微笑む。新生King & Princeとして今回のライブは、新たな出発点。その船出の瞬間を大事に、大事に、作り上げてきたという。新たな旅路を踏み出す覚悟を持ったふたりだからこそ、ライブの幕開けは、ファンの反応を確かめるように会場に集まった2万人を見渡す姿が印象的だ。そして、今回は今までのKing & Princeの歴史や楽曲を大事にしながら、ふたりでの新しい見せ方にもこだわったステージにしたいという想いも込められているという。今までのヒット曲も盛りだくさんで、ライブで幾度も披露してきた「koi-wazurai」「恋降る月夜に君想ふ」も、もちろん新たな立ち位置と歌割りだ。過去と現在が重なり合う瞬間は、ちょっぴり切なくも、ふたりが奏でるハーモニーの化学反応のマジックが新たな楽曲のスタイルを生み出していく。まるで不思議の国のアリスのお茶会のような世界観がスクリーン映像に映し出されたのは、「静寂のパレード」。軽快なメロディーが鳴り響くと、カラフルな電飾のツリーのネイチャーなトロッコに乗ったふたりがアリーナの観客のすぐ目の前へ。このツアーのバックについて盛り上げる7 MEN 侍がフラッグを持って、キュートに行進。今回は、ダンサーや7 MEN 侍のメンバーと共に織り成すダンスパフォーマンスも目玉のひとつ。ハートフルな前半戦は、永瀬さんと髙橋さんの持ち味でもある“ゆるさ”を最大限に発揮できる楽曲が詰まっていた。ふたりの息がぴったりと改めて判明したのは、MC。永瀬さんの「我々ふたりが~、せーの!」というフリで声を揃えて「King & Princeで~す!」と、自己紹介からスタート。今年の9月から開業したばかりのKアリーナ横浜でライブをするのはもちろん初めてのこと。髙橋さんが「このKアリーナは、ブロックごとに分かれているから…いちばん上、7階の皆、元気ですか?おぉー、昼なのに声出てらっしゃいますね」「5階の皆、元気ですか?お~、デカイ。負けてられない(笑)」「3階の皆、元気ですか?」といった具合にブロックごとにふってコール&レスポンスを。音楽のために造られた最大級のアリーナは、観客の声援もしっかり届くため、髙橋さんは「気持ちいい~」と大声援に嬉しそうな表情だ。永瀬さんは「初めてKing & Princeに会ったよっていう人は、どれくらいいらっしゃいますか?」と会場を見上げて質問。「結構多くない? ありがとう、来てくれて」とティアラとのコミュニケーションを楽しむふたり。髙橋さんが「キッズの皆さん、元気ですか?」と会場に尋ねた「イエーイ!」という声を聞いた永瀬さんが「めちゃめちゃ20代くらいのキッズが何人かおったけど(笑)」と、思わず噴き出す一コマも。この日、話題に上ったのは、前日のライブ公演を観に来た髙橋さんの父親の話。永瀬さんが「海人パパの横に俺の友達4人いて。隣の席になった海人パパが俺の友達に『お前らジュニア?』って聞いてきて。俺の友達は毎回、パパとライブで一緒になるたび、『ジュニア?』って聞かれるらしい。次くらい友達になっているかも!?(笑)」と髙橋さんに報告。友達は銀テープをキャッチできなかったけど、海人パパは、3、4本取っていたらしいとの情報で、「いくらでも俺に会えるんだから、そこはファンに譲って欲しいよね(笑)」と髙橋さんは苦笑い。続いて、永瀬さんが「ようやく涼しくなってきたな。10月も暑かった~!10月といえばハロウィンの季節。何かする予定あるの?」と、ハロウィントークへ。「子どもの頃、知らない人のうちにピンポンを押して、お菓子をもらいに行ってたの。『トリックオアトリート』って」と、北海道にいた時代のハロウィンの思い出を語る永瀬さんに「えっ、アメリカ!?え、北海道もその文化、やってんの?」とビックリする髙橋さん。そして、「俺はよくお姉ちゃんの友達にトイレットペーパーでグルグル巻きにされて、ミイラみたいになって泣いてた」(髙橋さん)と可愛らしい話を披露するも、「そのトイレットペーパーはシングル?」と独特の視点でくいつく永瀬さん。軽快なテンポで続く他愛もない仲良しトークに会場は、ほっこりした空気に包み込まれる。後半戦のセットリストに盛り込まれていたソロコーナーでは、それぞれの音楽の趣向の違いが楽しめるものに。髙橋さんは最新アルバムから『ワレワレハコイビトドウシダ』を7 MEN 侍のバンド演奏で披露。クリープハイプの尾崎世界観さんが楽曲提供した曲で、切ない恋の別れをユニークな感性で綴られているのが特徴。白Tシャツにクラッシュデニムというシンプルな衣装でスタンドマイクの前に立ち、スポットライトを浴びながら歌う髙橋さん。永瀬さんのソロ曲は、「きみいろ」。こちらも最新アルバム収録曲で、初めての作詞(作曲を手掛けたYUUKI SANOさんとの共作)に挑んだラブソングをバンド演奏で歌い上げる。コンビニデートや何気ない日常を歌ったこの曲は、一見ふつうの恋のワンシーンに思えるが、永瀬さんにとっては、理想の恋を歌う曲。“きみいろ”に染まりたいというピュアな男心を、甘い歌声でときおり目を閉じて歌う姿に酔いしれるティアラたち。最後は、サイレントで“ありがとう”と、つぶやく。メインステージ、バックステージ、花道やトロッコなど、会場をめいっぱい使用したステージには、会場に遊びに来たティアラに楽しんで欲しい、ティアラの近くへ行きたいという想いが溢れている。7階席の目線まで高く上がるゴンドラでは、歌いながら一生懸命に手を振る姿も。そして、日本国内ツアーでの使用は初という最先端の電子花火を発生させながら180度波打つスパーク効果の特効を導入されたのは、「CHASE IT DOWN」。たちこめるスモークに華やかなレーザーや炎の特効が飛び交う中、ハードにダンス。火花が縦横無尽に動きながら吹き出すスパークラーにあおられながらのパフォーマンスは、迫力満点だ。終盤では、一部ティアラの「海ちゃん」コールが起こった後にまずは高橋さんから、今の心境を語るあいさつを。「自分がこのライブに対して込めたメッセージは、皆が見終わった後にただ純粋に楽しかったねって笑顔でピースな気持ちで帰れるように頑張って作りました。ライブやっていて思うんですけど、皆が笑顔でいてくれるのは、全然当たり前じゃない。きっと俺たちの前では皆、笑顔を見せてくれているけど、自分たちが与えてしまった不安だったり、心配だったり、苦しさと、いっぱい戦ってくれたと思います。そんな気持ちを抱えながら、今日はキンプリのライブに、『楽しむぞ!』って思って来てくれたと思うんです。そんな皆さんを包容力がある女性たちだなと思います(笑)。皆に甘えてばかりな自分ですけど、ここにいる覚悟とこれからも皆といろんな景色を見たいっていう気持ちがあって。廉とふたりでもっともっとキンプリっていうエンターテインメントを楽しんでもらいたいっていう気持ちです」と、まっすぐに自分の言葉で語る姿は、誠実で一生懸命。途中で、「あれ? 言葉がちゃんと紡げているか分からないんですけど、頭の中で上手く編集してください」と笑ったり、噛んだりする微笑ましい場面がありながら、「とにかく言いたいことは、人生の中のすごく大事な時間を僕と廉、King & Princeに使ってくれたことを本当に感謝しています。これからも皆の幸せの思い出の中に自分たちがいられるように、皆の心に残るように、頑張っていきたいと思います」と“ありがとう”の想いを伝える。永瀬さんは「今日は皆様、改めまして、本当にありがとうございました」から始まり、この1年間、本当にたくさんのことがありましたね」と、しみじみ。そして、続けたのは今抱えている想い――。「皆さんを悲しませたり、不安だったり、これからどうなっていくんだろうっていう心配を含め、いろんな気持ちを抱え込ませてしまったなと思っていて。どういかに皆さんの不安をとってあげられるか、その気持ちを埋めてあげられるには、何ができるんだろうって考えています。このライブもやっぱり皆さんが安心して楽しんでもらえるという目標を持って、海人とスタッフさんとしっかり作って。いざこうやって皆の前に立つと僕らが思っていた心配の気持ちは、一瞬で吹き飛んでいく。それだけ皆さんの楽しんでいる表情とか、顔とかのパワーってホンマに自分たちが思っている以上の力を持っているなって、毎公演やるたび思いますね」。ファンから放たれる愛のパワーに助けられながらステージに立っているという永瀬さんは、自分自身もファンの力になりたい、恩返しをしたいと願っている。「5月から僕たちKing & Princeは、新しい形として再出発しましたけど、今までの5年の歴史もしっかり背負いつつ、僕たち2人はKing & Princeとして活動していくという決断をしたので、皆さんが道に迷うじゃないけど、どうしていいか分かんなくなってしまったときに、その道の先を照らす光になりたい。道しるべとして皆さんを引っ張っていけたらなと思います。俺には海人がおるし、海人には俺がいるし、そして僕たちには皆さんがいるので。これ以上に心強いことはないと思っています。これからも安心して、僕たち2人とKing & Princeの歴史を一緒に作り上げていきましょう」。ふたりがラストソングに選んだのは、すべてはここから始まった「シンデレラガール」。そして、アンコール1曲目ではふたりで再出発を切った「なにもの」だ。そんな新生King & Princeのふたりを彩ったのは、スクリーンに映し出される美しい大輪の花たち。いろんな思いを背負いながら歌う「シンデレラガール」は、あの頃の「シンデレラガール」と不思議とまた違った切ない輝きを放つ楽曲に。歌い終わり、「ありがとう」と、ささやく髙橋さん、大きく目を見開き、前をみつめる永瀬さん。アンコールの「なにもの」は、ゴチャゴチャだった絵も、いつか壮大な風景に変わっていくと歌う曲で、彼らの等身大ソング。歌詞の通り、ふたりが歩んだ道のりを振り返れば、いつか、きっと爽快なストーリーに変わっていくはず。この2曲がセットリストの前後に繋がることで“今までとこれから”が繋がり、前向きな想いになって欲しいという想いが込められている。新生King & Princeが生み出すピースな空間は、ティアラという大切なピースが揃ってこそ、完成すると改めて気づかされたステージだった。写真・くさかべまき 取材、文・福田恵子
2023年10月24日関西ジャニーズJr.がTOKYO DOME CITY HALLで8月10日(木)~30日(水)まで「Summer Paradise 2023 ~関西だし魂味~」を開催中。本番直前の9日(水)に行われたフレッシュなパワーに溢れたゲネプロの様子をレポートします。関西ジャニーズJr.のライブは旨味たっぷりな関西だし魂味(そうるあじ)!!大勢いる関西ジャニーズJr.の中でも日々進化を続ける注目のメンバーが集結した「Summer Paradise 2023 ~関西だし魂味~」。Lil かんさいから嶋﨑斗亜さん、當間琉巧さん、AmBitiousから真弓孟之さん、永岡蓮王さん、Boys beから伊藤篤志さん、池川侑希弥さん、角紳太郎さんの7名が参戦。BSフジで放送中の「まいど! ジャーニィ~」のメンバーが揃っての晴れ舞台だ。「ホンマに~、やったるで~!!」と7人が横一列になって元気いっぱいに登場。1曲目は、関西弁のフレーズが耳に残る関西ジャニーズJr.おなじみのナンバー「浪速一等賞!」から。歌の途中、嶋﨑さんが勢いたっぷりに「どうも~、関西ジャニーズJr.です。僕たちが作る関西だし魂味、楽しんでいってください」と叫ぶも、途中で噛んでしまい、ちょっと照れた表情を浮かべるのが可愛らしい。ラストで一等賞と人差し指を天高く掲げる7人。勢いたっぷりにジャニーズWESTの「Big Shot!!」を歌った後は、嶋﨑さんが「どうも嶋﨑斗亜です。関西ジャニーズJr.、東京に来たぞ!」と挨拶。真弓さんは「前髪切りすぎて~、オン真弓!」など、ちょっとユーモア溢れた自己紹介を。伊藤さんはマスコミに向けて、「今日は僕のビジュのいい写真をいっぱい撮ってください」とキュートにはにかみ、池川さんは「本日は最後まで盛り上がっていただけるように頑張りますので、応援のほどよろしくお願いします」と丁寧な挨拶を。永岡さんは「どうも、オレ!レオ!永岡蓮王です。僕たちの可愛い姿をいっぱい撮ってくれたら僕たちめちゃくちゃ喜びます」、角さんは「仕事のこと忘れちゃって、盛り上げてください」、當間さんは「シャッターチャンスやります」と決めポーズするなど、七人七様の個性を猛アピール!グループに分かれての歌唱もあり、Boys beの伊藤さん、池川さん、角さんは、関西ジャニーズJr.の「Dial up」で切ない表情でいつもよりちょっぴり大人の表情を覗かせ、真弓さんと永岡さんは、AmBitiousのオリジナル曲「Reach for the sky」で疾走感溢れるダンスパフォーマンスを軽やかに披露。嶋﨑さんと當間さんはLil かんさいのオリジナル曲「碧空」で本領発揮のキラキラオーラを振りまきながらジャンプしたり、パフォーマンスをカッコよく決め、ラストにVサイン!これから関西ジャニーズJr.の夏の鉄板ソングになること間違いなしの新曲「KANSAIサマー」を歌うと、ステージ上でお祭りを開催!嶋﨑さんが「いや~、夏祭り楽しいなぁ」とハイテンションで言うと「楽しい~!!」と息ぴったりに声を揃える6人。「俺たち浴衣、似合いすぎ」「いっぱい女の子が行列になっちゃったりして」「こんなに格好良く着こなしちゃったら」と大ハシャギ。最高の夏の思い出を作るために夏祭りの屋台を楽しむ彼らの様子が、新喜劇のコントのように堪能できる。どっちが多く風船を割れるか勝負する、ダーツまとあてゲームでは、當間さんが屋台の店主となって仕切り、“ひょろひょろのお兄ちゃん”の永岡さんと“顔が濃いお兄ちゃん”の角さんが対決。角さんのダーツが耳に刺さると「鋭利な~鋭利な耳かき~イテッ」と歌うおふざけギャグでおどける嶋﨑さん。面白い輪投げ屋さん屋台では、當間さん的屋役、真弓さんが店員役で伊藤さんと池川さんが輪投げにキュートに奮闘して、皆で祭りを謳歌しまくり。「いや~、この祭り、広すぎちゃって皆とはぐれちゃったな~」という嶋﨑さんがみつけたのは、パリピに扮して、ある先輩の名曲を歌った真弓さん。オリジナルのギャグも炸裂するのでこれから参戦する人はお楽しみに。角さんはカレーを手に持ち、オリエンタルな衣装のインド人に扮装し、NEWSの「チュムチュム」を踊る姿が激ハマり(ちなみに當間さんと永岡さんが福神漬け役で登場)。これにはこれには「本場感ありますねぇ」と皆、大絶賛!?関西ジャニーズJr.らしい笑いの世界を生み出す。DJメークの盆踊りコーナーでは、浴衣を着て関ジャニ∞の「浪速いろは節」をはじめとした夏ソングメドレーが展開。太鼓を叩く當間さん、他のメンバーは“祭”と書かれた内輪を持って歌い踊る。祭りが盛り上がると同時に當間さんが「もっと盛り上がろうぜ」とDJに変身。内輪に電飾が灯るとあつ~いサマーパーティの始まりだ。記者がいるMCということで、「どうしても自分たちの言った言葉を見出しにしてほしい」(嶋﨑さん)と、どれだけキャッチーなことを言えるか「見出し選手権」を繰り広げることに。トップバッターは當間さんで「関西ジャニーズJr.東京進出味濃すぎ」。「こういうこと、こういうこと!!」と喜ぶ嶋﨑さん。続いて角さんが「産毛濃いねーん」と絶叫。「脱毛かなんかのチラシ?」と笑う一同。嶋﨑さんは「関西ジャニーズJr.東京でお祭り大騒ぎ」とシンプルな見出しを。永岡さんは「まさかの東京で関西だし魂味」とタイトルにかけた見出しに。真弓さんは本日の公演の嶋﨑さんの最初の一言にかけて「嶋﨑斗亜、出だし甘噛み」。伊藤さんは「関西ジャニーズJr.浴衣でダンスパキバキ」。池川さんが「関西ジャニーズJr.東京に火種を巻きに来た」と言うと當間さんが「2年前にさ、“狼煙”をあげたけど、今回は火種なんや」突っ込む一幕も。続いては7人個人戦で獲得ポイントを競うジャニーズソングでイントロドン。V6の「MUSIC FOR THE PEOPLE」で真弓さん、嵐の「Truth」で當間さんが正解するなど、好成績をゲット。罰ゲームのセンブリ茶を回避するための勝負もあり、わちゃわちゃが止まらない。そんなゲームコーナーの後は、公演ごとのシャッフルコーナーも。関西盛り上がりメドレーは、観客のすぐ目の前でのパフォーマンスがみどころ。そのセットリストには長年歌い継がれてきた「バンバンッ!!」の他、関ジャニ∞の「ズッコケ男道」やムービングステージで披露したジャニーズWESTの「ええじゃないか」、可愛らしいちゅきちゅきポーズを見せつけた、なにわ男子の「ちゅきちゅきハリケーン」など関西の先輩の楽曲がズラリと並ぶ。ラストスパートはもちろん関西ジャニーズJr.のオリジナル曲で畳みかける。ラスト曲前に嶋﨑さんが「この7人でポーズで以心伝心をやりたいと思います」と提案。「テーマはジャニーズ! ジャニーズっぽいポーズをして下さい。せーの」で思い思いのジャニーズポーズを。毎公演どんなテーマで以心伝心のポーズをとるのか注目だ。関西ジャニーズJr.の一等賞を目指す彼らのステージは、タイトルの関西だし魂味の通り、パンチの効いた出汁がクセになる関西魂味。関西の看板を掲げた「Summer Paradise」公演は、お祭り騒ぎが似合う7人のフレッシュな姿が眩く、最高の夏の思い出に。癖になる魂味(そうるあじ)は忘れられない味わい。彼らの関西だしは、さらに色濃く旨味たっぷりに進化していく予感!写真・小池理恵 取材、文・福田恵子
2023年08月13日ジュエリーブランド・レポシ(REPOSSI)のアイコンコレクション「セルティ・シュール・ヴィド(Serti Sur Vide)」から、新作ペンダントが登場。2023年4月27日(木)から5月2日(火)まで、レポシ 日本橋三越本店にて先行発売される。“ストーンが宙に浮く”ペンダント「セルティ・シュール・ヴィド」は、ダイヤモンドが ”肌の上に浮いている”ようなデザインが特徴のアイコンコレクション。今回の新作は、ストーンが宙に浮かぶような構造はそのままに、エメラルドやルビーのカラーストーンでアップデートした。ソリティアリングのようなジュエリーには、繊細なダイヤモンドをセット。よりラグジュアリーな印象に仕上げている。【詳細】「セルティ・シュール・ヴィド」新作ペンダント先行発売期間:2023年4月27日(木)~5月2日(火)販売場所:レポシ 日本橋三越本店アイテム:・セルティ・シュール・ヴィド ペンダント エメラルド 2,629,000円・セルティ・シュール・ヴィド ペンダント ルビー 4,048,000円
2023年04月16日美 少年が初の全国3都市アリーナツアーを開催。桜が満開に咲き誇る春爛漫な時期に行われた「美 少年 ARENA TOUR 2023 We are 美 少年~Let’s sing it~」の横浜アリーナ公演。桜に負けない美しさでステージを彩った2023年3月30日(木)昼公演をレポートします。美 少年が初の単独アリーナライブで魅せた眩しい煌めきの世界美 少年は2016年12月3日に結成された6人組グループ。今や単独アリーナライブで会場をフルに埋め尽くすほどのジャニーズJr.の人気グループに急成長し、バラエティ、ドラマ、CMなど、活躍ぶりが目覚ましい今日この頃だ。ツアータイトルに“We are 美 少年”と掲げたコンサートは、ジャニーズの王道を突っ走る彼らの魅力が詰まった、まさにキラキラのステージ!セットリストはもちろん、舞台装置など細部まで自分たちでこだわって作り上げた夢の空間だ。幕開けは、「It’s Show Time!」という叫び声で鍵盤のゴンドラに乗って華々しく登場した6人。1曲目に選んだのは、美 少年のオリジナル曲「Sing it」。“一緒に歌おう”というツアータイトル通り、コンサートで美 少年とファンのハートフルな歌声が一体感を生み出す。未来は愛と、夢に満ち溢れていると歌うこの曲は、眩しい輝きを放つ彼らにぴったりな1曲。金指一世さんが「はっきり言って、今日のショー…ヤバすぎる!! 我ら美 少年とあなたで作る最高のライブ。まさにYOU&ME。ココロゆくまで~」とDJ風に軽快な挨拶で盛り上げた後、コミカルで軽快なナンバーが続いていく。トップバッターで挨拶をしたのは、『VS魂グラデーション』(フジテレビ系)にレギュラー出演中の浮所飛貴さん。「皆、声を出す準備はできているか?もっと行けるよねぇ?元気ですか?」と明るく元気いっぱいに会場を煽る。続いて、那須雄登さんが「『We are 美 少年~Let’s sing it~』始まったぜぃ!!俺たちのこと、生で見てどう? イケメンでしょ?俺たちがこの世でいちばん美少年でしょ!!」と堂々と胸を張って“イケメンでしょ”を繰り返す、すっかりおなじみとなった挨拶で会場を笑顔に。癒し系スマイルを覗かせ、「元気、勇気、直樹~!!」と叫んだのは、美 少年の振り付け担当であり、メンバーカラーグリーンの優しき最年長・藤井直樹さん。「横浜アリーナ、来ちゃったぞー!! 今日はラストのラストまでファンの皆さんを幸せにします!」とノリノリで宣言したのは、藤井さんと共にラップ担当を務め、最近メンバーカラーを紫にチェンジした最年少の金指さんだ。美 少年の楽曲の歌声をリードする美声の持ち主である岩﨑大昇さんは、「イエーイ!!あんたが?」「大昇!!(大将)」「私が?」「大昇!!(大将)」とコール&レスポンス。美 少年イチのおしゃれ好き・衣装担当の佐藤龍我さんも「玄関開けたら~!!」と叫び「佐藤龍我!!」とコール&レスポンスでごはんのCMをイメージしたギャグ風の挨拶で盛り上げる。そこからキリッとした表情で「僕たち美 少年は皆さんを幸せにします」(佐藤さん)と堂々宣言!トロッコで客席を目の前にすると、手を振ったり、指ハートを作ったり、「この瞬間を待っていた」と言わんばかりの心底楽しそうな表情でファンと交流する6人。情熱的な愛を歌うオリジナルのラブソング「ねぇ もっと」では、浮所さんが「I miss you」と吐息のようにささやき、佐藤さんはラストに「ねぇ、もっと…」と甘いキメ台詞を。パフォーマンスやしぐさからは、華やかさとファンを熱狂させるパワーに溢れている。那須さんの「踊ってくれるよな?」という声で始まった新曲「Big Wave!!!!!!」は、底抜けに明るいハイテンションナンバー。今回のコンサートで初お披露目となった曲にも変わらず、サビではメンバーと一緒に手振りダンス&ジャンプで一体に。ビッグウェーブに乗った美 少年の勢いは猛スピードで加速をし続け、もはや誰にも止められないと期待が高まるナンバーだ。ことし帝国劇場で上演された『JOHNNY’S World Next Stage』でお披露目された「吉吉Bang! Bang!」に続いて、アガるハッピーナンバーがオリジナル曲に仲間入り。そして、新曲「Big Wave!!!!!!」の話から始まったMC。岩﨑さんが「皆さん、どうでしたか? 楽しい、皆で騒げるような曲が欲しいと相談してできた曲です」と説明。那須さんは「皆がさっそく覚えてくれているから嬉しい」浮所さんは「さすがです!!」とニコニコ。「皆でジャンプできたら楽しいけど、(飛ぶ場合)スニーカー履いて来てね」と岩﨑さん。初めて単独で横浜アリーナに立った初日を振り返り、「いやぁ、どうだった?」とメンバーに尋ねる那須さん。「昨日は見学でHiHi Jetsの皆が来てくれて。アンコールで出るっていう…ビックリしたね」。岩﨑さんは「そう。ちょうどMCで『昔、横浜アリーナといえば、SixTONESさんのライブやKing & Princeさんのライブを見学した時に飛び入りさせてもらったよね』って話をしていて。そこにサプライズで出てくれたっていう。伏線回収できた(笑)」と嬉しそう。横浜初日はSexy Zoneの中島健人さんがライブを観に来てくれた話になると、金指さんが「(中島さんの)インスタグラムを見たんですよ。“久しぶりに彼を見たら、ラップをやっていたのに驚き”って。それがめちゃくちゃ嬉しかった!!ちゃんと1人1人のことを見てくれる」と声を弾ませる。那須さんいわく本番終了後、楽屋で中島さんから30分ほどアドバイスをもらったそう。岩﨑さんが「那須くん、何て言われたんだっけ?」とニヤニヤすると「健人くん、5回くらい『那須くんは爽やかだね』って(笑)」。「話と話のブリッジに入ってたね」(岩﨑さん)と、爆笑するメンバーたち。浮所さんは「『ホントに来てほしいです』っていう熱烈なラブコールメッセージを送ったの。『そのラブメッセージがあったから、今日来たんだ』って…。ずーっとケンティだった。ホントにかっこいい!!大好きマジで」と中島さんにメロメロな様子。「健人くんからアドバイスいただいている時の浮所の顔はマジ、乙女なのね(笑)」(那須さん)と目がハートだったことも判明!盛り上がったのは、岩﨑さん、那須さん、藤井さん、金指さんの4人が現在撮影中のドラマ『春は短し恋せよ男子。』(日本テレビ系)の現場でのエピソード。最近、金指さんと那須さんが仲良しという話から藤井さんが「ドラマの撮影中もずっと話しているよね、ふたりで」と話を振ると、食べ物の名前をセクシーに言うという遊びをして盛り上がっていると発覚。さっそく、実践することに。「セクシーな言葉を言います…!!出汁巻きたまご」とささやく金指さん。那須さんも負けじと余韻のある言い方で「紅しょうが…」とセクシーに言い放つ。ちなみに佐藤さんは「もぐら」、岩﨑さんは「ビビン…バッ」、藤井さんは「だいがーくいも」、浮所さんは「ぱ・ぱ・い・あ」、佐藤さんは「エスカルゴのオーブン焼き」をセクシーっぽく言い合い。ジャニーズJr.らしい、わちゃわちゃトークが止まらない。ユニット曲も満載で、その組み合わせならではの化学反応が爆発。ジャケットを翻し、長い手足で美しいパフォーマンスを披露した佐藤さんのソロ曲、那須さんがヴァンパイアとなって浮所さんと重なり合う姿に悲鳴が巻き起こった話題のあの曲、岩﨑さんが伸びやかな声で歌った外国曲、藤井さんの猫耳姿が見られる曲など、それぞれの見せ場も盛りだくさん。金指さんのヤンチャな持ち味が光る新曲「GET A CHANCE」も5月の大阪城ホール参戦予定のファンは見逃せないポイントだ。ラストスパートはもちろん美 少年オリジナル曲が満載。1年前のぴあアリーナMMで大好評だった、自転車に乗って花道を疾走する彼らが見られる「ザ・ハイスクールヒーローズ」も。瞬きをするくらい一瞬だったと言っていいほど、怒涛の1年を駆け抜けた美 少年の成長と進化は止まらない。ラストスパートで「最高の景色をありがとう」と笑顔全開だった浮所さん。「やっぱりこうやって皆と直接会えるのは嬉しいです。昔、Jr.祭りでJr.大勢でこのステージに立ったじゃない? その何年後かに美 少年だけでこの会場に立てていることがどれだけ嬉しいことなのか痛感しました。皆のおかげです。ありがとうございます」と感謝の想いを語りながらファンをみつめると会場に温かい空気が生まれる。最後は「皆にとっても、僕たちにとっても大切なこの曲でお別れしましょう」(那須さん)と、「Beautiful Love」を。この曲は美 少年が愛するファンに永遠の愛を誓うようなロマンチックな世界観のラブソング。美 少年というグループ名を背負うにふさわしいメンバーが勢ぞろいした彼らは、ますます美しいパフォーマンスに磨きをかけ、自分たちの神髄を追求し、ジャニーズイズムを届けてくれるだろう。世界中が笑顔になれ…というメッセージソングをまっすぐな眼差しで歌う、この6人が生み出すハッピーな世界の具現化を共に夢見たい。写真・渡辺美知子 取材、文・福田恵子
2023年04月05日本来2020年に開催される予定だった、現メンバーでの10周年を記念したアリーナツアー。新型コロナウイルスの影響でやむなく中止となった公演が、3年越しでようやく開催された。幕張メッセ国際展示場と大阪城ホール、各2日間行われたアリーナツアー、その2公演目、幕張メッセ2日目の模様をレポート!アーティストとファン、ひねくれている者同士のケミによる幸せなグルーブ!徐々に音量が大きくなったSEがとまり、拍手と歓声が上がる中、尾崎世界観さん(Vo・Gt)、小川幸慈さん(Gt)、長谷川カオナシさん(Ba)、小泉拓さん(Dr)の4人が登場。ヘビーなギターリフが轟き、「身も蓋もない水槽」からライブがスタート。尾崎さんは冒頭の歌詞を「緊急事態宣言から約3年幕張メッセには張りつめた空気が漂っていてせっかくだから今日はあんたたちと3密よりも親密になりたい」と変えて歌い、この3年間を踏まえた開幕宣言にオーディエンスの熱量が一気に上がる。尾崎さんが間奏で「忘れてねえよ3年前を」と呟いた後、この3年間のうっ憤をぶつけるかのように歌う。まさに、張りつめた空気が充満するが、一転してまろやかなイントロが鳴り、ふわーっと音像が広がる「しょうもな」へ。ひりひりするような文系ロックの新鋭として音楽シーンに現れたクリープハイプだが、今やその楽曲はどんな曲線も自在に描ける自由度の高さがあり、どんどん多彩になっている。2021年に放送されたテレビ東京系水ドラ25『八月は夜のバッティングセンターで。』のオープニングテーマとして書き下ろした「しょうもな」も、焦燥感と甘酸っぱさが立体感を伴って押し寄せるクリープハイプの進化形だった。尾崎さんが「クリープハイプのお客さんは常に何かを探ってる。クリープハイプはそうじゃないと見つからないバンドだと思う。ちゃんと世の中を見て、探っている人に届いて、見つけてもらったからこそ、こうやって大きな会場が埋まっていると思っています。(制限無しの声出しは)今までさんざんダメだって言われてたから迷いもあると思うけど、その迷いこそが今日このバンドを観に来ている本質なんじゃないかと思います」と口にし、ストレートに感謝を伝えた。ライブ中盤で尾崎さんは、「最近自分の歌真似をメディアで見る機会が増えた」と話した後、「歌い方は特徴があるかもしれないけど、クリープハイプの本質は曲の良さ。この声とこの歌い方で曲が良くないと届かない。ハードルを上げてますが、軽々と超えてみせます」と言って、「ボーイズENDガールズ」へ。そう、何せ曲が良いから、一過性のインパクトではなく、今ここで1万2千人キャパのワンマンを成功させているのだ。メジャーデビュー当初、周囲の喧騒に対し、楽曲の中でも外でものたうち回っていたクリープハイプだが、自らの本質を対象化し、だからこそ何が起きても大丈夫だと言わんばかりの佇まいで名曲群をまっすぐに解き放つ。そして、ダイレクトにオーディエンスの心をつかんでいく様はとても多幸感に満ちていた。この曲にインスパイアされ、クリープハイプのMVをずっと手掛けていたことでも知られる松居大悟監督が映画『ちょっと思い出しただけ』を制作したことも記憶に新しい「ナイトオンザプラネット」。まずは尾崎さんがアカペラで歌い、長谷川さんが鍵盤を担当したバンドアンサンブルに突入。夜という親密で艶やかで謎めいた時間にまつわる物語を、現行のインディーR&Bのビート感を感じさせるトラックに乗せるのもまた新しいアプローチだった。最後に尾崎さんは、〈それでちょっと思い出しただけ〉と歌ったが、“ちょっと”といいながらも、多大なる感傷を秘めたそのフレーズはとてもマジカルで、まるで映画『ちょっと思い出しただけ』が凝縮されたように聴こえるのがすごい。「ひねくれてる人間がこんなこと言うのは気持ち悪いけど、ひねくれた人間が言うからこそ意味があるんじゃないかと思って言います。今日は来てくれた人を心から幸せにしたいです」と尾崎さんが言うと、大きな拍手が起こった。それを聞きながら尾崎さんは「したいっていうか、する」と照れ気味に口にした。そんな約10年かけてたどり着いたストレートな告白から始まった後半戦。まずは、3月29日にリリースするEP『だからそれは真実』に収録されている「本当なんてぶっ飛ばしてよ」を披露。ファニーなビートがとても新鮮で、オーディエンスの手が自然と上がる。代表曲「愛の標識」は〈死ぬまで一生愛されてると思ってたよ〉という一節が何度も繰り返される別れの歌だが、尾崎さんは最後、「死ぬまで一生愛されてると」と歌った後、素に戻ったような声で「思っててもいいですか?」とオーディエンスに問いかけた。大歓声が上がり、万感の表情で「思ってるよ」と想いを込めて歌った。その後の「栞」では、サビで桜を模したピンクと白の紙吹雪が舞い、エモーションが極まった。長谷川さんがボーカルを担い、ビジョンに燃え盛る炎が映った「火まつり」、「週刊誌」、「社会の窓と同じ構成」と次々と曲が披露され、フロアのあちこちから「最高!」という声が上がる。そして、あのベース音が聴こえ、オーディエンスが絶叫。「HE IS MINE」だ。間奏で尾崎さんが、「昨日はめちゃくちゃ盛り上がったけど、今日はどうする?」と挑発すると、割れんばかりの大歓声が上がる。「昨日と比べるのは、昨日を越えるためでしょ。3年ぶりのあれは格別で感動したんだけど、あっさりとたった1日でそれを越えてくれませんか?」とさらに挑発。1万2千人の「セックスしよう!」という声が轟き、銀テープが舞う。尾崎さんが「1億回再生突破した曲もないし、ドラマの主題歌にもならない。そういう曲ばかりでもこんなに大きな会場を埋めてもらえているのは本当に幸せなことだと思います。ちゃんと見つけてもらってるっていう喜びがあるから裏切れない」と話し、長谷川さんの方を見る。それを受けて長谷川さんは、「皆さんもひねくれてらっしゃるから見つけてくれたんだと思う」と口にした。この日、クリープハイプのメンバーは幾度となく感謝の気持ちをオーディエンスに伝えた。そのムードは最後まで貫かれた。「こちらはいつでもどの場面でも、そこに歌を置いておきます。でもせっかくここにいてもらってるから、あと1曲一生懸命歌います。ひねくれたバンドだから、少し背中を押しただけでメッセージソングだと思われるのは恥ずかしいんだけど」と言った後、少し間を空けて笑顔を浮かべながら「実際めちゃくちゃメッセージソングです」と言った尾崎さん。ラストの曲は、「二十九、三十」。渋谷のスクランブル交差点、がら空きの新幹線、道頓堀、京都タワー、黄色のテープを巻かれ使用が禁止されたブランコのある公園、「休業宣言」の張り紙…コロナ禍における、日本の様々な景色がビジョンに映し出される。メジャーデビュー10周年を迎えた感謝だけではなく、この3年間の苦難の季節を経て、ここに聴き手がいてくれることへの感謝も込められた「二十九、三十」を演奏し、尾崎さんはメロディに乗せて「ありがとう」と歌った後、再び「ありがとう」と口にした。Information尾崎世界観(Vo/Gt)、小川幸慈(Gt )、長谷川カオナシ(Ba)、小泉拓(Dr)からなる 4人組ロックバンド。2012年、アルバム『死ぬまで一生愛されてると思ってたよ』で メジャーデビュー。2014年には日本武道館2days 公演を行うなど、シーンを牽引する存在に。 2018年の5月11日には約4年ぶりとなる2度目の日本武道館公演「クリープハイプのすべて」を開催。2021年12月には6thアルバム『夜にしがみついて、朝で溶かして』をリリース。『だからそれは真実』メジャーデビュー10周年を締めくくる新作EPが3/29に発売!TOHO animation10周年企画「TOHO animation ミュージックフィルムズ」への書き下ろし曲「凛と」をはじめ、PARCOで開催された展覧会「クリープハイプの声をシャワーのように浴びる展」のテーマソング「本当なんてぶっ飛ばしてよ」、長谷川カオナシが作詞作曲した「朝にキス」、配信リリースされた「愛のネタバレ」、さらに尾崎世界観による弾き語り曲「真実」まで、クリープハイプならではの個性が炸裂した5曲を収録。次ページ>>クリープハイプ の画像特設ページはコチラ文・小松香里
2023年03月28日