『バービー』でケン役を演じているライアン・ゴズリングが歌うバラード「I’m Just Ken(ぼくはただのケン)」が、「Billboard Hot 100」で87位にランクインした。ライアンが同チャートにランクインするのは初めて。「I'm Just Ken」は、自分のことを「ただのケン」「いつも二番手」と悲観するケンが、「日焼けに隠れた魅力に気付いて」「ぼくそのものを見てほしい」と訴える歌。この歌をフィーチャーした予告編では、ケンに扮したライアンがムキムキの肉体や個性的なファッションスタイルも見せている。同曲は、デュア・リパ、サム・スミス、ビリー・アイリッシュといった大物アーティストの楽曲と共に『バービー』のサウンドトラックに収録されており、このサントラアルバムも今週アルバムチャート「Billboard 200」で初登場2位という輝かしい成績を収めている。ライアンは劇中で「I'm Just Ken」のほか、「マッチボックス・トゥエンティ」の「Push」のカバー曲も披露。シム・リウ、キングスレイ・ベン=アディールらほかのケンと一緒に歌う、楽しいシーンだという。映画ファンは「ライアンが87位!」というニュースに、「ライアンにできないことはなにもないね」「ただのケンなのにすごい!」「おめでとう」「もっと上に行けるはず!」と祝福・激励メッセージを送っている。(賀来比呂美)
2023年08月04日笑顔のバービーの背後に立ち登るキノコ雲の画像――。「そのキノコ雲の下でどういうことが起こって、どういう悲劇が起こったかってことは、一切なしって言ったら言い過ぎかもわからないけど、想像が及んでいないのかもしれませんね」そう静かに語るのは、広島県原爆被害者団体協議会の事務局長・大越和郎さん(83)。大越さんは5歳の時に原爆を経験した被爆者だ。米ワーナー・ブラザーズの映画『バービー』の米SNS公式アカウントの行動が大きな波紋を広げている。原爆投下を連想させる『バービー』のファンアートに対して、米の公式Xアカウント(旧Twitter)が好意的な反応をして、主に日本国内から批判が殺到。冒頭の発言は、問題となっている画像の1つを見た大越さんの言葉だ。ことの発端は、アメリカで7月21日、原爆開発を主導した物理学者の半生を描いた映画『オッペンハイマー』と 、バービー人形の実写版映画『バービー』という対照的な2作品が同時公開され話題となったこと。両作品のタイトルを組み合わせた「バーベンハイマー」という造語が生まれるなど社会現象化。さらに、SNS上ではバービーと原爆を象徴するキノコ雲を絡めて合成・加工した”ネタ画像”までもが相次いで投稿されることとなった。「それだけなら一般人の無知と無神経からなる冗談で終わったかもしれませんが、米公式アカウントがそれに便乗する形で、バービーと原爆のキノコ雲を絡めた画像に対し、《忘れられない夏になりそう》とハートの絵文字を添えて返信したり、バービーの髪をキノコ雲のヘアスタイルにした画像に、《(バービーの恋人の)ケンはスタイリストだね》などと反応したため、SNS上で批判が殺到しました」(全国紙記者)《バービーの映画は公式がもう完全に原爆やキノコ雲のミーム化に乗っかってるから駄目だ。ファンが盛り上がってるだけで公式にはその意図がなかったなんて言葉じゃ救いようがない》《原爆は冗談やネタにしていいものでは決してない》《9・11やナチスをネタにすることは絶対にない。でも原爆のことはネタにできるんだな》こうした批判を受け、同社日本法人のワーナーブラザースジャパンは7月31日、《米本社の公式アカウントの配慮に欠けた反応は極めて遺憾。事態を重く受け止め、米本社にしかるべき対応を求めている》とSNSに投稿。米ワーナー・ブラザースも1日、各メディアに公式声明を発表。「ワーナー・ブラザースは先の配慮に欠けたソーシャルメディアへの投稿を遺憾に思っております。深くお詫び申し上げます」と正式に謝罪した。指摘の多かった該当ツイートはすでに削除されている。一連の騒動について大越さんに思いを聞いた。「まあ、こんなことが起こるとはわしらは予想だにしてなかったのでビックリしたんですけどね。加工・合成した画像を見ましたが、表現やその他色々な自由はあるんだろうから、原爆のことを茶化してもパロディ的に出しても構わないのだろうけれども、被曝の実相がなかなか知られてないのかな、というのが私の個人的見解です」あくまでも表現の自由だとして、問題となった画像に対しては指摘しない大越さんだが、被爆者としての複雑な胸中を明かす。「あの日の実際のことは、記録にはいっぱい残っているけど、私は5歳で爆心地からはずっと離れたところでの被害でした。肉親が亡くなったり、伯父さんが亡くなったり、姉が被曝をして大変な思いをしたってのは今でもあって。だんだん実際にあの日を経験した人たちが少なくなる中で、原爆の被害の実態が矮小化されてることについての危惧を私自身は持っています」原爆投下から今年で78年。原爆による死者数は推定だが、1945年8月6日の原爆投下で広島市では、当時の人口約35万人のうち約14万人が、8月9日の長崎市では、人口約24万人のうち約7万4000人が同年末までに亡くなったとされている。「実際、その原爆が人の大勢集まったところに落とされるってことが、どんな状況になったかっていうことが、情報はいっぱいあるんだけど、本当の真相のところが、今まで民間も公式なところも努力をして実相を知らせたり記録する活動を続けてきた。でも、やっぱり80年近く経つと、そこらの努力が無駄にはなっていないとは思うんだけど、若干歪められてくるというかね。当時から世界情勢や核兵器をめぐる情勢なんかも大きく変わっているし、現実に核兵器が使われる可能性もあったりして、世論とか考え方の多様性の中で色々な見解やら思いが出てくるのは仕方がないとは思うんだけども。しかし、私たちから言えば、あの日の実相を正確に残すことが必要なのかな、というのが私自身の思いなんですが、現実にはちょっと難しいのは難しいんですがね」原爆を実際に経験した人にしか、結局のところわからないのではないか。そんな歯痒さを抱えつつも、使命感で伝え続けてきたことが伺える。「ツイートした若い担当者も含めて、原爆に対する認識が足りていないことは、まあしょうがないよね。体験から見とるわけじゃないし。でも、いろんな資料から原爆被害の実態をそれなりに理解して、最大限に想像力を働かせることが大切だと思います。日本人以外だとよく知らない人がいることも当然だし、日本人でも被害の実態を見た人と見てない人で認識はかなり違う。我々の内部ですら、ちょっと話をすれば若干ニュアンスの差があったりして難しいなと思うので。しかし、忘れちゃいけないことだし、実際はきちっと記録をして、残し続ける努力を続けなければいけないということは、最近特に思います」最後に大越さんはこう言う。「忘れ去られていく。だから被害の実態は本当に正確に伝えられていったと思うんだけど、途中で色々なものが混ざって正確ではなくなったり、このようにパロディみたく変な格好で出されたりして、正確に伝えることが難しくなってきていることは間違いないと思います。でも、原爆の被害を茶化していいってことじゃないってことは言い続けなきゃいけないと思います。80年も経てば、こういうのが出てくるのはある意味では、風化って言ったら正確じゃないかもしれませんが、実態が忘れ去られたというか、不正確に伝えられて、それがどんどん拡散しておかしくなるのは、時間が経てばやむを得ないとは思うけど、やっぱり原点の、あの被害のところはきちっと受け止めて、我々が言うていかねばいけないのかなということを強く感じました」今回の騒動では、多くの人が「#NoBarbenheimer(ノーバーベンハイマー)」というハッシュタグをつけて、原爆の被害を写した白黒写真やアニメーションをSNSに投稿するなど、原爆の悲惨さを伝える動きをしている。大越さんたちの活動は決して無駄ではない。
2023年08月03日全世界No.1のオープニング興行収入3.56億ドルを記録した映画『バービー』のジャパンプレミアが8月2日(水)、都内で行われ、グレタ・ガーウィグ監督とプロデューサーのデイビッド・ヘイマン、バービー役の日本語吹き替え版声優を務める高畑充希が出席した。主演で、プロデューサーも兼任するマーゴット・ロビー、共演するアメリカ・フェレーラは、SAG-AFTRA(映画俳優組合、米国テレビ・ラジオ芸術家連盟)のストライキにより、来日はキャンセルとなったが、会場には思い思いの“ピンク”ファッションに身を包んだファンが集結。ガーウィグ監督は、初めての来日。以前から日本映画の大ファンだと言い「こうやって、日本の皆さんに、自分の作品を観ていただけるのは幸せだし、光栄」と感激しきり。高畑さんの日本語吹き替えについても、「すばらしい」とべた褒めし、「作品が持つユーモアをしっかりと捉えている」と絶賛した。一方の高畑さんは、「今日、取材をご一緒しファンだと言いすぎた(笑)」と明かすほど、ガーウィグ監督の作品のファン。「どの作品も毎回、映画館で観ている。こうしてご本人に会えて、感激しているし、女性としても人間的にも、よりファンになりました」と笑顔が弾けた。また、ガーウィグ監督が語った“ユーモア”については、「私は大阪出身なんですけど、先ほど、大阪はユーモアの土地なんですというお話をした。大阪出身で良かった(笑)」。マーゴットの演技は、「圧倒的なバービー感」だと語り、「感情や人間味が出てくる繊細な演技に、感情移入しながら没入した」と話していた。本作が巻き起こす社会現象を受けて、早くも続編製作が取り沙汰されているが、この件については「この先のことは、誰にも分からない」(ガーウィグ監督)、「私は今、この瞬間を生きているので」(ヘイマン)と慎重な姿勢。今はとにかく『バービー』を楽しんでほしいと言い、ガーウィグ監督は「まさに目の前に広がる光景。たくさんの人たちが一緒に笑ったり、踊りたくなったり、もしかすると泣きたくなったり。そんなスペシャルな体験を映画館で味わってほしい」とアピールした。『バービー』は8月11日(金)より全国にて公開。(シネマカフェ編集部)
2023年08月02日世界で最も有名なファッションドールをマーゴット・ロビー主演、グレタ・ガーウィグ監督で映画化した『バービー』から、「ハイ バービー!」の挨拶が飛び交う、ピンク尽くしの“みんなバービー”な世界についてキャストたちが語る特別映像が解禁された。全世界での累計興行収入は7.8億ドル(約1115億円)を突破、今年公開された作品の全世界累計興行収入ランキング3位にランクインした本作(※数字は全てBoxOfficeMojo 参考米時間7月30日現在)。監督を務めたグレタ・ガーウィグは、60年以上に渡って世界中で愛されてきたバービーについて、「まだ伝えるべき物語があるキャラクターだと感じたし、バービーの伝説を称えながら、予想外の新しい切り口で彼女の物語を掘り下げ、新鮮で活き活きとした現代に合ったバービーを描けると思った」と映画化への思いを明かしている。そんなグレタ監督が映画に登場させたのは、完璧で夢のような毎日が続く<バービーランド>で暮らす、実に様々な“バービーたち”。「ハイ、バービー!」「ハイ、ケン!」という挨拶が飛び交うバービーランドでは、なんと“みんなバービーで、みんなケン”。バービーたちには、「大統領バービー」「ノーベル物理学賞受賞バービー」「売れっ子作家バービー」など、あらゆるバービーが存在し、様々な才能や異なる身体能力を持つバービーたちが、それぞれ生き生きと活躍している。解禁された映像では、建物から道路に至るまでピンクで彩られ、細部までこだわり抜かれた圧倒的な世界観と共に、バービー役のキャスト陣が“バービーたち”の魅力についてそれぞれにコメント。おしゃれで人気者な主人公のバービーを演じたマーゴットは、「四六時中女友だちと集まって楽しくやってる」「本当に楽しくて最高!」と笑顔でバービーランドの素晴らしさに言及している。彼女たちは誰もが“バービー”であり、一人一人がユニークで、誰一人として同じバービーはおらず、あらゆる可能性を秘め、何にでもなれる。そんなポジティブなエネルギーに満ちた本作を、ドラマ「THE IDOL/ジ・アイドル」のハリ・ネフ、映画『X-MEN』シリーズのアレクサンドラ・シップ、ドラマ「セックス・エデュケーション」のエマ・マッキー、ドラマ「インセキュア」のイッサ・レイなど、様々なバービー役で出演するキャスト陣が語る様子も収められている。また、グレタ監督が本作で重要視したポイントとして、「観る人が自らをバービーやケンに重ねられること」を明かすシーンも登場している。すでに映画を鑑賞した観客からは、「期待を超えた。面白いとはわかってたけど、ここまで面白いとは思わなかった。しかも感動した」「世界に向けて女性が成長する素晴らしいメッセージもあった。女性の描かれ方がすごく良かった」「ずっと笑いっぱなしだった」「泣いて、笑っての全てが含まれた映画」「正直、もう一度観たい」など絶賛の声が相次いでいる本作。そして8月2日には、本作のオープニング興行収入で女性監督歴代最高額を記録した最注目クリエイター、グレタ監督と、『ハリー・ポッター』シリーズをヒットに導き、『バービー』だけでなく『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』も手掛けるプロデューサーのデイビッド・ヘイマンが来日する。『バービー』は8月11日(金)より全国にて公開。(シネマカフェ編集部)
2023年08月02日8月11日に日本公開される映画『バービー』を巡り、『バービー』と原爆の父オッペンハイマーを描いた映画『Oppenheimer』(原題)を一緒に鑑賞しようという動きから誕生した造語「バーベンハイマー(Barbenheimer)」がネットミームとして流行し、一部の過激なファンアートに好意的な返信をした『バービー』米公式X(Twitter)に批判が相次いだことを受け、7月31日の『バービー』日本公式アカウントに続いて、米ワーナー・ブラザースが公式声明をプレス向けに発表、謝罪した。声明は、「ワーナー ブラザースは、最近の配慮を欠いたソーシャルメディアへの投稿を遺憾に思っております。スタジオとして心よりお詫び申し上げます( Warner Brothers regrets its recent insensitive social media engagement. The studio offers a sincere apology.)」という内容の英文で、プレス向けに伝達された。アメリカでは7月21日の同日に公開されたグレタ・ガーウィグ監督の『バービー』とクリストファー・ノーラン監督の『Oppenheimer』は、超大作シリーズの続編ばかりのハリウッドで久々の作家性が際立つ監督2人のオリジナル最新作であることから映画ファンから大きく注目を集め、トム・クルーズやクエンティン・タランティーノらが「両方観る!」と期待を寄せていた作品。そこから誕生した「バーベンハイマー(Barbenheimer)」という言葉はSNSでも広まり、このタグをつけて2作品を鑑賞する人が続出したが、同時に原爆投下のキノコ雲や爆風などを、マーゴット・ロビー演じるバービーやキリアン・マーフィ演じるオッペンハイマーの画像を使ってポップに描いたものがミーム化。これに対し、『バービー』の米公式X(Twitter)が絵文字付きで好意的な返信を続けたことから(現在、該当ツイートは削除)、日本では7月31日ごろから批判が相次ぎ「No Barbenheimer」がトレンド入り。ワーナー ブラザース ジャパンが「このムーブメントや活動は公式のものではありません」と認めた上で、アメリカ本社公式が取った反応を「極めて遺憾なものと考えており」「アメリカ本社に然るべき対応を求めています」と表明し、本国に代わって謝罪していた。本作のジャパンプレミアは明日8月2日(水)夜に開催。主演のマーゴットとアメリカ・フェレーラの来日はSAG-AFTRA(映画俳優組合、米国テレビ・ラジオ芸術家連盟)のストライキによりキャンセルとなったが、グレタ・ガーウィグ監督とプロデューサーのデイビッド・ヘイマン、高畑充希(日本語吹き替え版バービー役)が参加する予定となっている。『バービー』は8月11日(金)より全国にて公開。『Oppenheimer』(原題)の日本公開は未定。キリアン・マーフィほか、エミリー・ブラント、ロバート・ダウニー・Jr.、マット・デイモン、フローレンス・ピューらが出演している。(上原礼子)
2023年08月01日8月11日に日本での公開が予定されている映画『バービー』。すでにアメリカでは公開され特大ヒットを記録しているが、本国の公式SNSによるプロモーションが、日本で大きな騒動となって4いる。本作は、アメリカ発祥の着せ替え人形である「バービー人形」のバービーとケンの2人が、バービーランドから現実の世界にやってくる、という内容の実写化映画。アメリカでは7月21日に公開され、たった2日間で全米の興行収入が1億5500万ドルを記録し、7月30日時点でも3億5140万ドルと驚異的な数字を叩き出している。そんななか、アメリカでの公開日が同じもう一つの超大作が。それは『ダークナイト』や『インセプション』といった数々の大ヒット作を手掛けた名監督クリストファー・ノーランが手掛ける『オッペンハイマー』。これは、主導した原子爆弾開発を手掛け、「原爆の父」と呼ばれた実在の人物・ロバート・オッペンハイマーの生涯を描いた伝記スリラー作品だ。ポップなトーンの『バービー』に対してシリアスなテーマの『オッペンハイマー』。豪華俳優陣が出演する大作かつ真逆のテーマの2作が同日に公開されるということから、アメリカではたちまち話題になり、“二本立て”で鑑賞する人が続出。さらに、タイトルを掛け合わせた「バーベンハイマー」という造語が生まれ、SNS上では2作品のビジュアルをミックスしたファンアートを自作して楽しむ人も相次いだ。しかし、そのファンアートの中に見過ごせないものがーー。『オッペンハイマー』に原爆が登場することから、原爆投下を連想させるキノコ雲と『バービー』の登場人物をミックスさせるファンアートが続出。爆発を背景に2作品の登場人物が笑顔を見せているものや、バービーにキノコ雲を合成させるものもあった。さらに、この流れに火に油を注いだのが、『バービー』のアメリカの公式SNSアカウントだ。ファンアートとともに《父に「バーベンハイマー」について説明すると、フォトショップでバービーのヘアスタイルを加工してキノコ雲にするのはどうだろうと言われた。1いいねで父への意見に賛成》と呟いたアメリカのあるユーザーの投稿に対して、、《This Ken is a stylist(このスタイリストはケンですね)》とウインクする絵文字をリプライ。さらに、別のユーザーが《バーヘンハイマーポスター》と称して、ビーチが燃え盛り煙も立ち上る中で、オッペンハイマーが肩に実写版バービーを乗せている画像をアップ。これに対して同アカウントは《It’s going to be a summer to remember(忘れられない夏になりそうですね)》と、ハートの絵文字付きでリプライしている。原爆投下を“ネタ”にするような投稿に対して、好意的な反応を見せたアメリカの公式アカウント。しかし、このことが日本のユーザーの目にとまると、たちまち拡散され、怒りを示す人が続出することに。《バーベンハイマー炎上してるんや。7月の半ばくらいからTLのおすすめでたくさん画像が流れてたから知ってたけど、バービー公式が肯定してたのはマズイね…》《バーベンハイマーの問題は公式が乗っからなければ日本でここまで荒れなかったと思う。あれに対して「過剰反応」「ただのジョーク」って言ってる人ってホロコーストや9.11でも同じこと言うのかな?挙手ですらナチスを連想させるからいけない事としてるあの国で?》《バーベンハイマー、危ないミームだなぁって思ってたら公式が触れて案の定炎上してる。やっぱ公式は視聴者が作ったノリに軽々と乗っかるべきじゃないわ》《バーベンハイマーのネットミームが流行ってるのは知ってたけど、まさかのバービー公式がそれに乗っかってるの見てすごい残念》7月30日夜ごろからこうした声がSNS上で拡散し、波紋を呼んでことによって、ワーナーブラザーズジャパン合同会社は31日夜に、日本の『バービー』公式Twitter(現X)アカウントで、《このムーブメントに起因したファンのSNS投稿に対して行われた、映画『バービー』のアメリカ本社の公式アカウントの配慮に欠けた反応は、極めて遺憾なものと考えており、この事態を重く受け止め、アメリカ本社にしかるべき対応を求めています》と謝罪コメントを発表した。反応したアメリカ本社に対して、怒りを顕にしたワーナーブラザーズジャパン。しかし、7月31日23時時点で、アメリカの公式アカウントは前述したキノコ雲を描いたファンアートへのものなど、批判されているリプライは削除していない。ネット上では、未だ反応を示さないアメリカ本社に対して、「#バービー公開中止」というハッシュタグとともに憤る声がやまない。《ワーナージャパンでなくアメリカ本社が謝罪するべき!!》《せめてアメリカの公式が声明を出すまでは公開しないでほしい…》《戦争で祖父が兄を 祖母が母を亡くしてる事を知ってる私としては とても怒りを感じます……》公開前にして思わぬ波紋が広がる『バービー』。果たして、本国の反応はーー。
2023年08月01日7月28日から30日にかけての週末、北米のボックスオフィスでは、先週に続き『バービー』が首位に輝いた。ここまでの北米興収は3億5,100万ドル。今年3位の『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーvol. 3』(3億5,800万ドル)、2位の『スパイダーマン/アクロス・ザ・スパイダーバース』(3億7,800万ドル)を抜くのも時間の問題だ。今年の首位は『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』(5億7,400万ドル)。2位はやはり先週に続き、クリストファー・ノーランの『Oppenheimer』。3位はこの週末デビューしたディズニーの『ホーンテッド・マンション』、4位はインディーズ映画『Sound of Freedom』、5位は『ミッション:インポッシブル/デッドレコニングPART ONE』だった。この週末北米公開された『THE FIRST SLAMDUNK』は12位だった。映画『バービー』8月11日(金・祝) 公開(C)2023 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved.文=猿渡由紀
2023年07月31日マーゴット・ロビーが“バービー”、ライアン・ゴズリングが“ケン”を演じる映画『バービー』。監督のグレタ・ガーウィグとプロデューサーのデイビッド・ヘイマンの来日を直前に控え、バービー人形を再現したドレスやカラフルなスタイルなどが続々と登場し、“ピンク旋風”を巻き起こした各国のプレミアイベントの模様が到着した。全米では、週末3日間の興行収入は1.55億ドル(約218億円)に達し、『ザ・スーパーマリオブラザース・ムービー』や『ミッション:インポッシブル/デッドレコニングPART ONE』を上回り、2023年に公開されたすべての映画でNo.1となるロケットスタートを記録した本作。in シドニー日本でも8月11日(金)より待望の公開を迎えるが、本作は全世界の公開に向けて各国でプレミアイベントを行ってきた。ロサンゼルスをはじめ、ロンドン、トロント、シドニー、ソウル、メキシコシティで実施されたプレミアでは、マーゴット・ロビーやライアン・ゴズリングをはじめ、グレタ・ガーウィグ監督、アメリカ・フェレーラ、シム・リウらに加え、本編にも出演しているデュア・リパ、そしてニッキー・ミナージュ、ビリー・アイリッシュ、サム・スミスなど音楽界からも各国に豪華ゲストが集結し、見るも華やかな衣装を身に纏いピンクカーペットに登場。会場には “バービー”と“ケン”に扮したピンクや水色のアイテムで着飾るファンで溢れ、史上最も“ピンク”に溢れたプレミアイベントが開催された。in ロサンゼルスロサンゼルスでは、マーゴットが1960年に販売されていたバービー人形「ソロ・イン・ザ・スポットライト」を見事に再現した衣装で登場。また、シドニーでは、ティザートレーラーでも話題を集めた、黒と白の初代バービー人形が来ていた水着を模した衣装を見事に着こなし、会場を魅了。in シドニーさらにロンドンでは、バービー人形“ENCHANTED EVENING”のイブニングドレス姿で登場し、まさに”リアルバービー“なルックで、ファンをときめかせた。そのほかにも全てのプレミアやフォトコールで数々のバービーを再現した衣装で登場、次はどんなバービールックで登場するのか全世界の注目を集めることに!in ロンドンマーゴットはどの時代のバービーが好きか聞かれると、「私は90年代生まれだから、やはり90年代のバービーを沢山参考にしていて、お気に入りです」と好きなバービーを答えたことも。一方で、ライアンは水色や黄色、そしてピンク色のカラフルなスーツを身に纏い、同じくケン役のシムは、グリーンとピンクの色合いがキュートな衣装を着用し、ファッショニスタ“ケンたち”の魅力を披露。in トロント本作の主題歌「Dance The Night」を手がけ、本作にもマーメイドバービーとして登場しているUKのポップアイコン、デュア・リパや、人間界にやってきたバービーを手助けするキーパーソンとなるグロリア役のアメリカ、グレタ監督など、キャスト陣&制作陣もピンクに溢れる衣装で次々と登場し、どのプレミア会場もまるでバービーランドのようなカラフルでハッピーな世界が実現。in ロサンゼルス作品にも大絶賛の声が続出しており、各国で“バービー旋風”を巻き起こしている。ファッションショーのように華やかなイベントとなったプレミアのように、『バービー』の劇中でも続々と可愛すぎる衣装が登場!バービー役のマーゴットが着こなす、ピンクのギンガムチェックのワンピースや、カウボーイスタイルのピンクのセットアップ、スパンコールが散りばめられたワンピースまで、見るもときめくファッショナブルな世界が目の前に広がり、バービーやケンが次々と着こなすファッションも見逃せないポイントだ。そんなカラフルな世界が広がり、“夢”のような毎日が続く“バービーランド”で暮らすバービーは、ある日突然身体に異変を感じ、原因を探るためボーイフレンド(?)のケンと共に悩みのつきない人間の世界へ。毎日がハッピーなバービーランドから、そうはいかない人間世界へ行きついたバービーを巡る、予想を裏切る驚きの展開にぜひ注目してほしい。in ソウル来週はいよいよグレタ監督、そして本作や『ハリー・ポッター』シリーズをはじめ、12月15日(金)日米同時公開の『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』のプロデューサーも務めるデイビッドが来日。世界で盛り上がるプレミアに続いて、日本にも“ピンク旋風”を巻き起こすだろう。in メキシコシティ『バービー』は8月11日(金)より全国にて公開。(シネマカフェ編集部)
2023年07月30日日本に先駆け7月21日に全米公開を迎えた『バービー』。8月2日(水)来日も決定し、ますます注目度が高まっているグレタ・ガーウィグ監督について、主演のマーゴット・ロビーや、ライアン・ゴズリング、ケイト・マッキノン、アメリカ・フェレーラらキャスト陣が語る特別映像が解禁となった。全米では週末3日間に興行収入1.55億ドル(約218億円)を記録し、『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』を越え、2023年に公開された全ての映画でNo.1となる大ヒットスタート。劇場にはピンクの衣装を身にまとった観客たちが詰めかけ、各所で“バービー旋風”を巻き起こしている。また、公開5日目の7月25日の時点で全世界累計興行収入は4.7億ドル(約653億円)を突破。今年公開作の全世界累計興行収入ランキング7位にすでにランクインし、どこまで数字をのばすか大いに注目されている(※数字は全て BoxOfficeMojo 参考)。そんな本作でメガホンを取ったのは、監督として『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』や『レディ・バード』を手掛け、『フランシス・ハ』などでは役者としても高い評価を得ているグレタ・ガーウィグ。『バービー』のオープニング興行収入では、女性監督として歴代最高額となる記録的な成績をたたき出し、世界中から熱い視線が注がれている。グレタ・ガーウィグ監督「リアルで面白くて、ぶっ飛んだ世界にしたかった」というグレタ監督。解禁された映像には、建物から道路に至るまでピンクで彩られ、バービーが住む“ドリームハウス”もおもちゃそのまま、細部までこだわり抜かれた圧巻の<バービーランド>のセットが。このセットではCGではなく実際にピンクの塗料を大量に使っているため、使用したメーカーのピンク塗料が全世界的に品薄になったことも話題となった。その中心にいるのが、ピンクのイヤホンを首にかけ、時にはピンクの“つなぎ姿”という出で立ちで演出をするグレタ監督。真剣な表情を見せたかと思えば、キャスト陣の熱演に思わず笑顔になってしまう場面も。主人公のバービーを演じると共に製作も務めたマーゴットは、「監督にはグレタしか考えていなかった。脚本家としても監督としてもグレタが大好き。彼女なら現代に合った映画をつくってくれると思った」とグレタへ絶大な信頼を寄せていることを明かす。バービーのピュアなボーイフレンド(?)のケンを演じたライアンは「とても優しくて素晴らしい人」と称賛。バービーを人間世界へと導く“へんてこバービー”を演じたケイトは、「すべてのディテールに対してあれほど明確なビジョンがあるなんて信じられない」とその才能に驚愕し、人間世界でバービーが出会うグロリアを演じたアメリカは「グレタのユーモア、知性、優しさはすべてに反映されている」と、本作におけるグレタの多大な影響力に言及している。子どもの頃からバービー人形に親しみ、「人形遊びは自分自身を知る手段」と語るグレタは、「バービーが人間のようになったらすばらしいことになると考えたんです。欠陥があってだらしなく完璧じゃない存在にね」と語る。さらに「映画の舞台は、大胆かつ繊細にぶっ飛んだ世界にしたかった、リアルで面白くて共感できる世界に。観る人にはただ楽しんでもらいたい」と、作品に込めた思いもコメントしている。ほかにも本映像には、予告編でも印象的なダンスパーティーのシーンや、バービーとケンが人間世界に向かう途中で船に揺られるシーン、ライアンやシム・リウ演じるたくさんの“ケン”たちが勢ぞろいしているシーンなど、見応えたっぷりな場面のメイキングも収められている。『バービー』は8月11日(金)より全国にて公開。(シネマカフェ編集部)
2023年07月28日北米でのオープニング興行収入が、女性監督の単独作品としては歴代ナンバーワンの記録を更新したグレタ・ガーウィグ監督の『バービー』。早くも続編への期待が高まっているが、ガーウィグ監督はどのように考えているのか。「The New York Times」紙から、「『バービー』はシリーズの始まりなのでしょうか。それとも明確な結末のある完結した物語なのでしょうか」と聞かれたガーウィグ監督は、「現在のところ、あれが私のすべてです。どの映画(を撮った後)でも、最後にはそう感じるんです。もう他にアイディアはないし、やりたいことは全部やったって。だれかの夢を壊すようなことはしたくないのですが、いまのこの瞬間、私はゼロの状態なんです」と、続編製作の可能性について“現時点”では否定した。その一方で、バービー人形の販売元・マテル社は『バービー』の公開前から続編製作に乗り気だった。「『いまから2作目、3作目のことをもう考えなくては』と言っているわけではありませんが、最初の1作目は成功させたいですね。大きなスクリーンでシリーズ1作目の成功例として確立できれば、チャンスはすぐにやってくると思うんです」と「Variety」誌に語っていた。「私たちは、映画シリーズを作りたいと熱望しているんです」。『バービー』は日本で8月11日(金)公開。(賀来比呂美)
2023年07月27日全世界No.1のオープニング興行収入3.56億ドルを記録した映画『バービー』の来日ツアーに、マーゴット・ロビーとアメリカ・フェレーラがSAG-AFTRA(映画俳優組合、米国テレビ・ラジオ芸術家連盟)のストライキのため不参加となることが発表。グレタ・ガーウィグ監督とプロデューサーのデイビッド・ヘイマンは来日し、バービー役の声優を務める高畑充希と8月2日(水)に開催されるジャパンプレミアに参加する。マーゴット・ロビーとアメリカ・フェレーラの不参加にともない、以下のようにイベント内容が変更となる。1、ジャパンプレミア試写会での監督、プロデューサー、日本語吹き替え版声優による舞台挨拶は、予定通り8月2日(水)に実施。2、8月2日(水)に予定していたピンクカーペットイベントは中止。3、8月2日(水)のジャパンプレミア試写会でのマーゴット・ロビー、アメリカ・フェレーラの舞台挨拶は中止。舞台挨拶にはグレタ・ガーウィグ(監督)、デイビッド・ヘイマン(プロデューサー)、高畑充希(日本語吹き替え版バービー役)が参加。なお、女性監督作品として史上No.1のオープニング成績となる大ヒットに合わせ、新予告も公開されている。『バービー』は8月11日(金)より全国にて公開。(シネマカフェ編集部)
2023年07月25日7月21日から23日にかけての週末、北米のボックスオフィスで首位を獲得したのは、マーゴット・ロビー主演の新作『バービー』だった。売り上げは1億5,500万ドルで、『ザ・スーパーマリオブラザース・ムービー』を抜いて今年最高のデビュー。また、女性監督の映画としては、史上最高のデビューだ。2位は、やはりこの週末に初公開されたクリストファー・ノーラン監督の『Oppenheimer』。R指定で上映時間3時間だが、8,800万ドルを売り上げた。これはノーランのキャリアで『ダークナイト』に次ぐオープニング成績だ。3位は『ミッション:インポッシブル/デッドレコニングPART ONE』、4位はインディーズ映画『Sound of Freedom』、5位は『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』だった。次の週末はディズニーの『ホーンテッドマンション』が北米公開される。映画『バービー』8月11日(金・祝) 公開(C)2023 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved.文=猿渡由紀
2023年07月24日北米で7月21日に封切られたグレタ・ガーウィグ監督の『バービー』のオープニング週末興行収入が1億5500万ドルの大ヒット発進となった。女性監督作品として史上最高額という偉業を成し遂げた。「Variety」誌が報じた。それまでのトップは2019年に1億5300万ドルでデビューしたアンナ・ボーデン(ライアン・フレックと共同監督)の『キャプテン・マーベル』で、女性単独監督作品では2017年に1億300万ドルを稼ぎ出したパティ・ジェンキンスの『ワンダーウーマン』だった。また、『バービー』のオープニング週末興行収入はほかにも様々な記録を達成している。パンデミック以降に公開された作品の中で首位に立ち、歴代では4位という結果に。なお、歴代1位から3位は『アベンジャーズ/エンドゲーム』『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』だ。『バービー』は、同日公開だったクリストファー・ノーラン監督の『オッペンハイマー』とあわせて『バーベンハイマー』と呼ばれ、映画ファンやトム・クルーズやクエンティン・タランティーノらが「どちらも絶対に観る!」と期待を寄せていた映画だった。『オッペンハイマー』も8050万ドルと好調な出だし。(賀来比呂美)
2023年07月24日渋谷区立松濤美術館で、「私たちは何者?ボーダレス・ドールズ」が開かれています。本展では、平安時代から現代までの日本のさまざまな人形を紹介。なじみのあるお雛さまやマネキン、リアルな生人形、さらに性を扱う人形など多彩な造形物が展示されています。会場の様子や学芸員さんのお話など、詳しくレポートします!ボーダーラインを飛び越えた人形が集結!「私たちは何者?ボーダレス・ドールズ」会場入り口【女子的アートナビ】vol. 304「私たちは何者?ボーダレス・ドールズ」では、民俗や考古、玩具、芸術など各ジャンルのボーダーラインを飛び越えた日本のさまざまな人形を展示。多様性をもつ人形をとおして、日本の立体造形表現の変遷を知ることができる展覧会です。本展を担当された松濤美術館学芸員の野城今日子さんは、本展の趣旨について次のように解説。野城さん人形にはさまざまな分野があり、表現方法も役割もすべて違います。ふだん、美術や芸術という枠組みで私たちは考えていますが、美術館に人形を並べてみると、「何が芸術なのか」と概念が揺さぶられるのではないでしょうか。人形の造形表現をとおして、カテゴライズできないところにも日本のモノづくり精神が宿るということをお伝えできればと思います。衝撃的な呪詛人形からスタート!《人形代[男・女]》平安京跡出土平安時代前期京都市指定文化財京都市蔵本展は10章構成。いくつか見どころをピックアップして、ご紹介していきます。第1会場(2階展示室)にある第1章では、考古や民俗資料としての人形を中心に展示。平安時代につくられた《人形代(ひとかたしろ)[男・女]》は、京都で出土したもので、人を呪い殺すためにつくられた人形です。本展のポスターにも使われています。野城さん人形代は、薄い木に顔を描いたシンプルなものが京都などでたくさんつくられ、儀式などで使われていました。約10年前に平安京跡の井戸から出土した人形代は、立体的で肉感もあり、精巧につくられ体に名前も書かれています。リアルにつくることにより、より強く呪いをかけられると当時の人は思っていたようです。大きなお雛さま!末吉石舟《古今雛》文政10(1827)年東京国立博物館蔵続く第2章では、おなじみの雛人形や五月人形を展示。雛人形は、貴族や公家社会の行事で、子どもの健康を願うため、また社会の規範を子どもに教えるためにも使われました。野城さんお雛さまは、小さなものや、子どもの健康を願うものなど、いろいろな種類があります。例えば、「古式立雛」は、今のドールハウスのように、子どもたちがお雛さまで遊んでいたルーツもあるようです。「古今雛」のような大きなお雛さまなどのバリエーションもあり、サイズや表現を変化させながら人々の生活に根づいていきました。彫刻と人形の違いは…小島与一 《三人舞妓》 1924年アトリエ一隻眼蔵前章は江戸時代までの人形でしたが、第3章からは明治に入り、西洋化を推し進める日本でつくられた人形が展示されています。野城さん江戸時代まで、彫刻的なものであった人形は、近代に西洋から彫刻の概念が入ると変化が生じていきます。例えば、展示されている博多人形はどこから見ても破綻のない形で、彩色も美しく、彫刻といっても人形といってもいい存在です。彫刻と人形の差はどう区別するのか、と感じていただきたいです。ギョッとする生人形「私たちは何者?ボーダレス・ドールズ」展示風景第2会場(地下1階展示室)に入ると、生人形(いきにんぎょう)が登場。生人形とは、幕末から明治にかけて流行したリアルな人形で、ギョッとするほど精巧につくられています。野城さん生人形は、見世物として架空の物語や歴史の物語のひとつの場面を表したりしているエンタメのひとつでした。お祭りなどのためにつくられた生人形もあれば、地域伝承に使われるものもあります。例えば、《生人形松江の処刑》は、松山市三津浜地区に伝わるものです。松江さんという女性が地域の乱暴な男に襲われそうになり、男性を殺めてしまいます。それで自分も処刑してほしいと父親に頼み、首を切られる場面を生人形で表しています。松江さんのお墓の横にこの人形を置き、供養のためにみなで踊ったりしていました。マネキンや現代アートも!「私たちは何者?ボーダレス・ドールズ」展示風景第8章では、商業で活躍した「人形」としてマネキンを紹介。さらに、最後の10章では、現代美術家、村上隆さんのアート作品とフィギュアが展示されています。野城さん初期の洋装マネキンは、実は彫刻家がつくっていました。向井良吉は彫刻家で、七彩というマネキンをつくる会社の創業者でもあります。会場では、彼のつくったマネキンと彫刻を並べて展示しています。また、最後の章では、村上隆さんのアート作品とフィギュアを展示。人形に対する思いは、いろいろな分野に分散しながら日本の根底に流れていき、今は現代アートとして世界に発信されています。大人の展示コーナー「私たちは何者?ボーダレス・ドールズ」展示風景第9章は、1階の特別エリアに作品が展示され、大人だけが入場できます。この展示室では、多くの人の心身に寄り添ってきたラブドールなど、性愛を対象にした人形が紹介されています。(18歳未満の方は、ご覧になれません)野城さんラブドールは、性行為をする相手としてつくられた人形で、生きているような血色、肉感がわかり、どこかリアルな感じがあります。生人形から流れている「人をつくりたい」という気持ちが現代にも受け継がれています。役割も表現の仕方も分野もすべて違いますが、人形は私たちと近い距離にあります。美術や芸術という枠組みでカテゴライズできないところにも造形精神が宿る、というのをこの展覧会で感じていただければうれしいです。展覧会は8月27日まで!本展は、前期と後期にわかれ、一部展示替えがあります。また、担当学芸員さんによるトークイベントなども予定されています。ぜひ、多様な人形の世界を楽しんでみてください。Information会期:~8月27日(日) ※前期:7月1日(土)~7月30日(日)後期:8月1日(火)~8月27日(日)※会期中、一部展示替えがあります休館日:月曜日[7/17は開館]、7/18(火)会場:渋谷区立松濤美術館時間:10:00~18:00(金曜日~20:00) *入館は閉館30分前まで観覧料:一般¥1,000大学生¥800高校生・60歳以上¥500※土・日曜日、祝休日及び夏休み期間は小中学生無料※毎週金曜日は渋谷区民無料
2023年07月23日バービー人形の玩具メーカー「マテル社」のCEOイノン・クレイツと「マテル・フィルムズ」のロビー・ブレナーが「Variety」誌のインタビューに応じ、実写映画『バービー』について語った。クレイツは『バービー』を製作するにあたり、「マテル社外の人たちには、おもちゃや人形を売るためのものだと思われてしまうリスクがありました」とふり返った。しかし、同社にとって『バービー』は「質の高いコンテンツを作ること、人々が観たいと思うような社会的インパクトのある体験を創り出すこと」が重要だったという。「私たちは映画を作る前からおもちゃを売っているので、それ(映画による宣伝効果)に依存しているわけではないのです」と強調している。今作は『レディ・バード』や『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』で女性の描き方に定評があるグレタ・ガーウィグがメガホンを取り、パートナーのノア・バームバックと脚本を手掛けた。クレイツとブレナーは、初めてガーウィグの脚本を読んだとき、「ちょっと厳しいものがあるんじゃないかと思った」というが、「この世界で“安全”はうまくいきません。大胆にいきたかった。バービーだって大胆ですし」と、失敗を恐れず突き進み実写映画を実現させたことを明かした。ブレナーは、「男性が監督することは可能だったか?」と問われると「私たちは、この映画は女性の視点から語られるべきだと強く感じていました。男性にできないと言っているわけではありません。しかし『バービー』は、究極の女性エンパワーメント映画なのです。それは映画のDNAの中にあります。(だから)私たちはみんな女性が指揮を執るべきだと感じていたと思います」。(賀来比呂美)
2023年07月21日マーゴット・ロビー演じる主人公バービーの吹き替えを高畑充希が担当することが決定している映画『バービー』。この度、新たに豪華声優11名が発表され、吹き替え版の予告編も公開となった。ライアン・ゴズリングが演じるバービーのことが大好きなボーイフレンド(?)のケン役には、『アナと雪の女王』シリーズのオラフを担当した武内駿輔が決定。「単純なコメディかと思えば、ヒューマンドラマならぬドールドラマが待ち受けています。個人的には常に飛び交うブラックジョークが最高です」と本作についてコメント。また、バービーランドの住人、世界の秘密を知る者としてバービーを導き、彼女がバービーランドから人間世界へ旅立つきっかけを与える“へんてこバービー”役を朴璐美。ケンのライバル的存在、別のケン役を小野大輔。大統領バービー役を斎賀みつき。売れっ子作家バービー役を沢城みゆき。ノーベル物理学賞受賞バービー役を坂本真綾。ケンの仲間のケン役を置鮎龍太郎。同じく仲間の一人であるケン役を諏訪部順一。バービーランドの男性で唯一ケンではないアラン役を下野紘が務める。朴さんは「色とりどりのピンク色の世界が可愛くて、眩しくて、そして…深いです。ぜひ劇場でご覧ください」と話し、小野さんも「どんな人も笑顔になれる作品。いっぱい笑ってハッピーになっちゃってください!」と呼びかける。斎賀さんは「見る人によっていろんな感想が出てきそうな、なんだか不思議な見ごこちの作品です」と説明し、沢城さんは「牛乳の中身が入っていない世界観の中に生きる、”人形”に息を吹き込むと言う作業が新鮮でした。生きてるけど人間ではないって難しい…!」とその特殊な世界観についてコメント。置鮎さんは「収録時拝見していたのはモノクロ映像だったのですが、そこからでさえ見てとれる極彩色の世界」と収録時の印象を語り、諏訪部さんも「吹替収録はとても楽しかったです!ひとりでしたが(笑)」とふり返る。坂本さんは「“できれば自分を愛して生きていたい”と思っているすべての人に向けて、心に刺さるメッセージが込められた物語。ラストは涙がこぼれました」と話し、下野さんは「アランは控えめだけど独特な雰囲気を持ったキャラクターなので、めちゃめちゃ目立つ訳ではないけど頑張ってるアランも、応援してやってください!」と呼びかける。さらに、人間世界でバービーの持ち主である少女サーシャを早見沙織、サーシャの母親にしてバービーを生み出したマテル社の社員・グロリアを本田貴子が演じる。早見さんは「私が声を当てたサーシャは、現実的で、ちょっと背伸びする所もあるけれど、根は真っ直ぐで可愛らしい人間の女の子です。バービーの物語にどのように関わってくるのかにも、ぜひご注目ください」とキャラクターを語り、本田さんは「2回3回と隅々まで見たいですね。特別な自分にならなくたって良い!毎日を自分らしく楽しく生きよう!やりたいことに制限は無し!自分が自分に言い訳しないような日々を送ろうと自然に笑顔になりました」とコメントをしている。また本作が、高画質・高音質の上映環境であるDolby Cinema(ドルビーシネマ)で上映されることも決定。ドルビーシネマ版の新ポスタービジュアルも完成した。『バービー』は8月11日(金)より公開。(シネマカフェ編集部)
2023年07月19日ベトナムが、グレタ・ガーウィグ監督×マーゴット・ロビー主演作『バービー』の公開を中止したことを受け、同国に続く可能性をほのめかしていたフィリピンが、最終的に公開を決めたという。フィリピンはベトナムと同様、『バービー』のワンシーンに出てくる世界地図を問題視していた。地図には中国が南シナ海における領有権を主張する「九段線」が描かれているように見えるからだ。しかしフィリピンは12日(現地時間)、「議論を呼んだシーンが、『九段線』を描いていないと確信している」と声明を出し、地図については「バービーがバービーランドから現実世界へと旅する架空のルートを描いており、ストーリー上必要なものである」と理解を示す姿勢を見せた。よって公開は許可されるが、配給元のワーナー・ブラザースに地図にぼかしによる修正を施すよう求めているとのこと。ベトナムが公開中止と報じられた数日後、ワーナーは地図に対し「何かに対する声明を意図したわけではありません」と、“政治的な主張”を否定していた。『バービー』はフィリピンでは7月19日、北米では7月21日、日本では8月11日に公開される。(賀来比呂美)
2023年07月13日大阪・心斎橋のラグジュアリー・ライフスタイルホテル「W大阪」では、映画『バービー』とのコラボレーションカフェ「バービー・ザ・ムービー・カフェ(Barbie The Movie Café)」を、2023年7月16日(日)から9月15日(金)までオープンする。映画『バービー』×W大阪のコラボカフェマーゴット・ロビー主演で実写化される、ファッションドール・バービーの映画『バービー』の公開に合わせて開催される今回のコラボレーションカフェ。店内では、バービーの世界観をイメージした、夢のように煌めくキュートなスイーツの数々を展開する。中でも「スイーツ・ボックス(Sweets Box)」に注目。マカロンやキャラメルナッツタルト、チーズケーキ、ミニドーナツなど、カラフルな可愛らしいスイーツを詰め合わせたボックスとなっている。ミニBBQチーズバーガーやフライドポテトなどのセイボリー、ウェルカムドリンクのモクテル、コーヒーまたは紅茶のフリーフロー付きなのも嬉しい。また、バービーの可愛らしさをぎゅっと詰め込んだ「パフェ」や、テイクアウトメニューのドーナツ型タルトケーキもラインナップ。ドーナツ型タルトは、ピンクやライトブルーといった鮮やかな見た目もポイントだ。“バービーピンク”に彩られた店内、フォトスポットもバービーピンクに彩られた店内は、まるで“バービーランド”が現実世界のカフェに登場したかのよう。バービーランドの住人たちも登場し、賑やかでハッピーな空間を演出する。バービー気分を味わえるフォトスポットも設置されるため、バービー色に染まった空間で写真撮影をさらに楽しむことができる。【詳細】「バービー・ザ・ムービー・カフェ」期間:2023年7月16日(日)~9月15日(金)場所:W大阪 1階 アート・ペストリー・バー「ミックスアップ(MIXup)」住所:大阪府大阪市中央区南船場4-1-3時間:11:30~ / 14:00~ / 16:30~※各120分制<メニュー>■スイーツ・ボックス ひとり 4,800円、スイーツ・ボックス+パフェ ひとり 7,500円内容:・ウェルカムドリンクサマーランド(モクテル)・スイーツマカロン、キャラメルナッツタルト、カップケーキ、チョコレート、チーズケーキ、マンゴームース、ミニドーナツ・セイボリーミニBBQチーズバーガー、とうもろこし風味のミニアメリカンドッグ、フライドポテト※コーヒー、紅茶のフリーフロー付き■パフェ 2,700円桃のシャーベット / ライムクリーム / レモングラスゼリー■テイクアウトケーキ 各1,000円ライチ&ローズタルト、マンゴー&ピーカンナッツタルト、ラズベリー&ピスタチオタルト※写真はすべてイメージ※メニュー内容や提供時間は予告なく変更となる場合あり※テイクアウトケーキ以外の料金はすべて、サービス料 15%込み【予約・問い合わせ先】TEL:06-6484-5812(レストラン予約)
2023年07月13日マーゴット・ロビー、ライアン・ゴズリング共演の『バービー』より予告<ただのケンver.>が解禁。サウンドトラックにも収録された、ライアン・ゴズリングが歌う「I’m Just Ken」が初お披露目された。世界で最も有名なファッションドール「バービー」を映画化した本作。キャストや監督が世界各国を訪れピンク旋風を巻き起こす中、主演のマーゴット・ロビー、ドラマ「アグリー・ベティ」で一世を風靡したアメリカ・フェレーラ、そして本作の監督・脚本を務めたグレタ・ガーウィグの来日が決定。ますますファンの期待が高まっている。そんな本作で、バービーのボーイフレンド、ケンを演じるのは、数々の賞レースを賑わせた『ラ・ラ・ランド』(16)をはじめ、『ブレードランナー 2049』(17)や『グレイマン』(22)など大作へ引っ張りだこで、アカデミー賞主演男優賞に2度ノミネートされた経験を持つライアン・ゴズリング。いまやハリウッド界に欠かせない俳優だ。日焼けした肌に鍛え上げられた筋肉、ブロンドに光る髪をなびかせる、ライアン演じるケンのビジュアルが解禁されると、瞬く間に話題に。すでにハリウッドのトップに上り詰めたライアンが渾身の姿で挑むケンがどんな活躍をみせてくれるのか、公開が近づくにつれ熱い視線が注がれている。「みんなバービー!みんなケン!」の中の1人で、その他大勢の“ただのケン”にすぎない存在だが、おしゃれで人気者のバービー(マーゴット・ロビー)に恋焦がれ、なんとかバービーの気を引くために目立とうと必死な毎日を送るケン。しかし、もう1人のケン(シム・リウ)も魅力的なバービーに想いを寄せている様で、「ハイ!バービー!」とアピール合戦を続ける2人は常にライバル同士だ。バービードールのボーイフレンドとして開発されたケンたちは、本作ではバービーの“お飾り”(?)としてバービーの引き立て役に徹している。そんなケンは、人間世界の常識を勝手にバービーランドに持ち込み、バービーたちを大変なことに巻き込んでしまう…。この度解禁された映像では、歌い、踊り、悩み、戦う、たくさんのケンが映し出される。「君無しの僕って何?」「僕だけじゃダメなんだ」と冒頭から、自身の存在意義に疑問を持ち、苦悶する。その後、楽曲にのせてケンの本当の想いが語られており、「見てくれ 僕そのものを」といった歌詞には、常に2番手で主人公にはなれず、バービーからも友達扱いされているケンの心の叫びが綴られている。さらに、バービーに良いところをみせようと、サーフィンで海に突っ込むもプラスチックの波にぶつかって吹っ飛んでしまったり、さりげなく鍛え上げられた上腕二頭筋を見せつけバービーにアピール、バービーを見つめギター片手に熱唱したりと、格好をつけた振る舞いもどこか残念で可笑しみを誘う。空回りしながらも、ひたむきにバービーのことを想うピュアなケンのことを、誰もがきっと応援したくなるはず。お茶目で愛らしい、ケンの活躍に注目だ。『バービー』は8月11日(金)より全国にて公開。(シネマカフェ編集部)
2023年07月11日8月11日(金) に公開される映画『バービー』で主演を務めるマーゴット・ロビーやグレタ・ガーウィグ監督らの来日が決定した。本作は、完璧でハッピーな毎日が続く“夢”のようなバービーランドで暮らすバービーとボーイフレンドのケンが、ある日、完璧とは程遠い“人間世界(リアルワールド)”に迷い込み、本当に大切なものを見つけるドリームファンタジー。『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒』のマーゴット・ロビーがバービーを、『ラ・ラ・ランド』のライアン・ゴズリングがケンを演じる。監督は『レディ・バード』でアカデミー監督賞・脚本賞にノミネートされたグレタ・ガーウィグが務める。マーゴットからは「See you in Japan! 日本で会いましょう!」と日本のファンへメッセージが到着。なお、マーゴットが来日するのは、2016年にハーレイ・クイン役で話題を呼んだ『スーサイド・スクワッド』以来、7 年ぶりとなる。日本時間の7月10日(月) 、映画『バービー』のワールドプレミアが開催され、劇中でバービーとケンが迷い込む“人間世界”として描かれるロサンゼルスの地に、超豪華キャスト陣が集結。バービー役のマーゴット・ロビーを筆頭に、ライアン・ゴズリング、ケイト・マッキノン、シム・リウ、マイケル・セラなどバービーランドを彩る多彩なキャストに加え、人間世界からはアメリカ・フェレーラやアリアナ・グリーンブラット、そして監督を務めたグレタ・ガーウィグが登場。さらに、本作のサウンドトラックに参加しているアーティストのビリー・アイリッシュやニッキー・ミナージュ、主題歌を担当しキャストとして出演も果たしているデュア・リパらセレブリティたちも駆けつけた。ライアン・ゴズリンググレタ・ガーウィグ監督ワールドプレミアの会場には、世界的に話題を集めている本作らしく、マスコミ約150名、ファン約400名が集結。スタッフもマスコミもファンもほぼピンクのコーディネートで参加し、まるでピンクのハロウィーンのような盛り上がりを見せた。全長約100mの“ピンクカーペット”にキャストや監督などの登壇者たちが姿を現すと、会場の盛り上がりは最高潮に。マーゴット・ロビーマーゴットは、真っ黒なスパンコールが輝くイブニングドレスで登場。かつてバービー人形のコスチュームとして実際に登場したドレスをイメージしているという一着を纏い、ピンクカーペットで圧倒的な存在感を発揮しながら、会場に駆け付けた大勢のマスコミやファンに笑顔を向けた。美しい衣装が数多く登場することでも話題の本作について、マーゴットは「バービーらしい衣装だけれど、特定のバービーの衣装のレプリカではないんです」と説明。本作で衣装を手掛けた、アカデミー賞衣装デザイン賞の受賞歴を持つジャクリーヌ・デュランについて触れながら、「ジャクリーヌは古い映画などいろいろなものを参考にしてバービー風の衣装を自由に創り上げていて、とても頭がいいんです!」とその才能を絶賛した。また、バービーランドの住人・アランを演じたマイケル・セラは、本作について「信じられないくらい素晴らしいものでした!こんなに壮大ですごいセットは見たことがなく、とても楽しかったです。これぞ真に映画だと感じました」と、作り込まれた圧倒的世界観を演者として大絶賛。さらに「この作品は人々が自分らしくあることを許容しています。自分に誇りを持って、他人の期待に沿うような生き方をしなくてもいいように。とてもポジティブで、人々の心の支えになってくれる映画です」と、作品の持つメッセージについても言及した。<作品情報>映画『バービー』8月11日(金・祝) 公開映画『バービー』本ポスタービジュアル(C)2023 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved.関連リンク公式サイト::
2023年07月10日マーゴット・ロビーが共演のアメリカ・フェレーラ、グレタ・ガーウィグ監督らとともに『バービー』のPRのために来日決定。7年ぶりに日本に来ることを、L.A.ワールドプレミアにて明らかにした。日本時間の7月10日(月)、本作のワールドプレミアが開催。劇中でバービーとケンが迷い込む“人間世界”として描かれるロサンゼルスに、バービー役のマーゴット・ロビーを筆頭に、ライアン・ゴズリング、ケイト・マッキノン、イッサ・レイ、アレクサンドラ・シップ、シム・リウ、マイケル・セラらバービーランドを彩る多彩なキャストに加え、“人間世界”からはアメリカ・フェレーラやアリアナ・グリーンブラット、そして監督を務めたグレタ・ガーウィグが登場。さらに、本作サウンドトラックに参加している超人気アーティストのビリー・アイリッシュやニッキー・ミナージュ、また主題歌を担当しキャストとして出演も果たしているデュア・リパなども駆けつけた。ワールドプレミアの会場には、マスコミ約150名、ファン約400名が集結。スタッフもマスコミもファンもほぼピンクのコーディネートで参加し、まるでピンクのハロウィーンのような盛り上がり。全長約100mの“ピンクカーペット”にキャストや監督などの登壇者たちが姿を現すと、会場の盛り上がりは最高潮に。バービー役のマーゴットは真っ黒なスパンコールが輝くイブニングドレスで登場。かつてバービー人形のコスチュームとして実際に登場したドレスをイメージしているという一着を纏い、ピンクカーペットでも圧倒的な存在感を発揮した。美しい衣装が数多く登場することでも話題の本作について、マーゴットは「バービーらしい衣装だけれど、特定のバービーの衣装のレプリカではないんです」と説明。本作で衣装を手掛けた、アカデミー賞衣装デザイン賞の受賞歴を持つジャクリーヌ・デュランについて触れながら、「ジャクリーヌは古い映画などいろいろなものを参考にしてバービー風の衣装を自由に創り上げていて、とても頭がいいんです!」とその才能を絶賛した。また、バービーランドの住人・アランを演じたマイケルは、本作について「信じられないくらい素晴らしいものでした!こんなに壮大ですごいセットは見たことがなく、とても楽しかったです。これぞ真に映画だと感じました」と、作り込まれた世界観を演者として大絶賛。さらに「この作品は人々が自分らしくあることを許容しています。自分に誇りを持って、他人の期待に沿うような生き方をしなくてもいいように。とてもポジティブで、人々の心の支えになってくれる映画です」と、作品の持つメッセージについても言及していた。マーゴットは「See you in Japan!(日本で会いましょう!)」と日本のファンへメッセージ。マーゴットの来日は2016年にハーレイ・クイン役で話題を呼んだ『スーサイド・スクワッド』以来、7年ぶりとなる。そのほか、ドラマ「アグリー・ベティ」で一世を風靡したアメリカ、そして『ストーリー・オブ・マイ・ライフ/わたしの若草物語』『レディ・バード』で知られ、本作の監督・脚本を務めたガーウィグ監督らが来日。盛大なジャパンプレミアが予定されている。『バービー』は8月11日(金)より全国にて公開。(シネマカフェ編集部)
2023年07月10日実写映画『バービー』の公開を記念して、7月20日(木)よりルミネエスト新宿・ルミネ池袋・ルミネ有楽町にてコラボキャンペーンを実施する。今回のコラボでは、ピンクでかわいい映画の世界観に合わせた限定装飾と、バービードール人形の体験ができる等身大フォトブースが登場。ルミネ有楽町では、PLAZAとコラボし、ネックピローやアイマスク、トラベルストレージバッグなどのトラベルグッズ、フォトフレームやキーリングといった、“バービーランド”へ旅をした「お土産」を思わせるアイテムがラインアップ。ルミネエスト新宿では、POP-UP Storeを期間限定開催し、映画関連グッズを販売する。また展示スペースが、ルミネエスト新宿に2日間限定で登場。関連商品の展示と、OPIネイリストによる本格ネイル体験(要予約)も実施する。▼映画『バービー』×LUMINE3館コラボキャンペーン期間:7月20日(木)~8月31日(木)場所:ルミネエスト新宿・ルミネ池袋・ルミネ有楽町1.映画「バービー」の世界観に合わせた限定装飾と等身大フォトブース展開2.キャストのサイン入りポスターやネイルセットが抽選であたる、ルミネのアプリ「ONE LUMINE」応募キャンペーン7月20日(木)~8月31日(木)3.POP UP SHOP●PLAZA 映画「バービー」コラボレーションPOPUP期間:8月14日(月)~8月27日(日)場所:ルミネ有楽町 ルミネ1・3F 下りエスカレーター脇●Barbie The Movie POP-UP Store期間:8月23日(水)~8月31日(木)場所:ルミネエスト新宿 B1 新宿駅中央東改札外 券売機横4.映画「バービー」の世界観を体験できるイベント開催(ルミネエスト新宿)5.映画「バービー」映画半券、サービス提供ショップへ提示で特別サービス(ルミネ有楽町・ルミネエスト新宿)『バービー』は8月11日(金)より公開。(シネマカフェ編集部)
2023年07月08日中国が南シナ海における領有権を主張する「九段線」を用いた地図が登場するということで、物議を醸している『バービー』。ベトナムはこの地図を問題視して上映を禁止する厳しい措置を取り、ここ数日話題となった。配給元のワーナー・ブラザースは沈黙を貫いていたが、数日を経て広報担当者が「Variety」誌に「バービー・ランドの地図は、気まぐれで子どものようなクレヨン画です。この落書きは、バービー・ランドから現実世界へのバービーの空想上の旅を描いています。何かに関する声明を意図したものではありません」とコメントしたという。『バービー』はグレタ・ガーウィグが監督を務め、マーゴット・ロビーが主演、ライアン・ゴズリングやシム・リウ、デュア・リパ、エマ・マッキーらが出演。ベトナムではアメリカと同日の7月21日に公開予定だった。今週、ベトナムの首都ハノイで今月コンサートを開催予定のK-POPグループ「BLACKPINK」にも同様の問題が浮上した。コンサートのプロモーター「iME」のHPに、南シナ海の領有権を主張する中国の意に沿った地図が掲載されていたというのだ。ベトナム外務省の抗議を受けた同社は、地図を差し替えると約束した。(賀来比呂美)
2023年07月07日グレタ・ガーウィグ監督作『バービー』のバービー役の吹き替えを高畑充希が担当することが発表され、コメントも到着した。いつもハッピーでおしゃれでが大好きな“バービーランド”の人気者のバービー(マーゴット・ロビー)。全てが完璧なバービーランドから、完璧とは程遠い“人間世界”へと旅立ち、様々な困難に直面しながら自分らしく生きようとする。そんなバービーの吹き替えを務めることになった高畑さん。洋画作品で吹き替えを担当するのは『シンデレラ』(2015)以来、2回目。舞台やミュージカル、映画、ドラマで見せる確かな演技力に加えて、かねてより本作の監督であるグレタ・ガーウィグが手掛けた『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』(2019)をお気に入りだと公言してきたこともあり、本作の世界観を余すことなく表現できる唯一無二のキャストだとしてバービー役をオファー。本国によるオーディションを経て正式にキャスティングが実現した。ワーナー・ブラザースの米国本社の担当者は「(ボイステストでの)充希の声は素晴らしく、バービーの雰囲気にぴったりだった。完成した作品を見るのが今から楽しみだ」と大きな期待を寄せている。『シンデレラ』でも高畑さんを演出した、本作日本語吹き替え演出担当の鍛治谷功も、「8年前と変わらず、静かに役と向き合いつつも一瞬にして役をものにする鋭い感性をお持ちの方だと改めて思いました。不幸なシンデレラからスーパーハッピーなバービーへ思えば真逆の役柄ですが、今回も素晴らしい仕上がりになっていると思います。ちなみに私もグレタ・ガーウィグ監督のファンですが、そこに高畑さんが出演するのは一映画ファンとしてワクワクしますね!」と、高畑さんの演技に確かな手応えを感じているようだ。憧れのグレタ監督作品で主人公の吹き替えを務めることになった高畑さんは、「監督の作品が大好き」と明かした上で、「子供の頃夢中で遊んでいたバービーを演じることができてすごく心躍りました」と感激の様子。声を吹き込むマーゴット・ロビーについては「マーゴットがバービーにしか見えない瞬間が沢山あって、こんなに“実写化”が似合う方がいるんだなと思いました」と絶賛し、「本作のバービーは、みなさんが想像する、笑顔でキラキラしたイメージに加えて、気持ちが沈んだりダメダメになったり、ある意味でとても人間らしい、いろんな面が現れます。今回はそんなバービーのいろんな姿を演じられるように心がけました。実際に演じてみてすごく楽しかったです」と話す。また、この映画を見ると「素敵なファッションがたくさん登場するので、オシャレをして出かけたくなると思います。心躍り、最後にはなんだか今日生きる力を貰えるような、そんなパワフルな作品です」と語り、本作の魅力をアピールした。<高畑充希 コメント全文>Q.オファーを聞いた時の感想はいかがでしたか?グレタ監督作品の魅力もあわせて教えてください。グレタ・ガーウィグ監督の作品が大好きで、手掛けた作品を拝見していたので、今回吹き替えキャストのオファーを頂いた時はすごく心躍りました。グレタ監督の映画は、どんなテイストの作品でも登場人物がすごくチャーミングで、女性らしいドライさやユーモアの加減もすごく素敵だし、映像もとても綺麗です。そんな彼女が”バービー”の映画を撮ることにまずびっくりして、映画館で観たい!と思っていた映画だったので、テンションが上がりました。一足先に映画も観させていただいたのですが、バービーという題材ですがキラキラした要素だけでなく「男女とは?」「生きるとは?」というところまで描かれていて、さすがだなと思いました。Q.アフレコをふり返っていかがですか?バービー役を演じる上で意識した点なども教えて下さい。かつて子供の頃夢中で遊んでいたバービーを、大人になって自分が声で演じるとは考えてもみなかったので、すごく不思議な感覚です。アフレコをするのは数年ぶりだったのでめちゃくちゃ緊張しましたが、『バービー』は映画自体がすごく面白かったので、声を吹き込みつつ笑いながら観てしまいました。本作でのバービーは、みなさんが想像する、笑顔でキラキラしたイメージに加えて、気持ちが沈んだりダメダメになったり、ある意味でとても人間らしい、いろんな面が現れるキャラクターです。今回はそんなバービーのいろんな姿を演じられるように心がけました。実際に演じてみてすごく楽しかったです。Q.マーゴット・ロビーのバービー役についてバービーを演じたマーゴット・ロビーは、いろんな作品で拝見していたのですが、本作もチャーミングで素晴らしかったです!劇中でバービーが箱に入るシーンがあるんですが、マーゴットがバービーにしか見えなくて、こんなに“実写化”が似合う方がいるんだなと思いました。バービーがどんどん変化していく様も素晴らしかったです。Q.本作を観るとどんな気持ちになると思いますか?バービーたちが住むバービーランドはとにかく可愛くて、キャラクターたちが次から次へと素敵なファッションに着替えていくところを見ると思わずショッピングに行きたくなるし、圧倒的にオシャレしたくなると思います。そうしてポップな気持ちになったかと思えば、一転して切ない気持ちにもなるし、ラストにはなんだか観ている側も強くなれたような気がしました。昔自分で持っていたり、お子さんが小さい頃遊んでいたりしたバービーを、もう一度箱から出したくなるような素敵な作品だなと思いました。『バービー』は8月11日(金)より全国にて公開。(シネマカフェ編集部)
2023年07月06日高畑充希が、8月11日(金・祝) 公開の映画『バービー』日本語吹き替え版声優として主人公・バービー役を務めることが発表された。世界的人気を誇るファッションドール・バービーの世界を実写映画化した本作は、完璧でハッピーな毎日が続く“夢”のようなバービーランドで暮らすバービーとボーイフレンドのケンが、ある日完璧とは程遠い“人間世界”に迷い込み、本当に大切なものを見つけるドリームファンタジー。監督は『レディ・バード』でアカデミー監督賞・脚本賞にノミネートされたグレタ・ガーウィグが務める。高畑が洋画作品で吹き替えを担当するのは『シンデレラ』以来2回目。かねてより本作の監督であるグレタが手がけた『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』がお気に入りだと公言してきたこともあり、本作の持つ世界観を余すことなく表現できる唯一無二のキャストとして、製作陣がバービー役をオファー。本国によるオーディションを経て正式にキャスティングが実現した。ワーナー・ブラザースの米国本社の担当者は「(ボイステストでの)充希の声は素晴らしく、バービーの雰囲気にぴったりだった。完成した作品を見るのが今から楽しみだ」と大きな期待を寄せている。また、『シンデレラ』でも高畑を演出した、日本語吹き替え演出担当の鍛治谷功も、「8年前と変わらず、静かに役と向き合いつつも一瞬にして役をものにする鋭い感性をお持ちの方だと改めて思いました。不幸なシンデレラからスーパーハッピーなバービーへ思えば真逆の役柄ですが、今回も素晴らしい仕上がりになっていると思います。ちなみに私もグレタ・ガーウィグ監督のファンですが、そこに高畑さんが出演するのは一映画ファンとしてワクワクしますね!」と、高畑の演技に確かな手応えを感じていることを明かした。憧れのグレタ監督作品での吹き替えキャストに選ばれた高畑は、「子どもの頃夢中で遊んでいたバービーを演じることができてすごく心躍りました」と感激の様子。声を吹き込むマーゴット・ロビーについては「マーゴットがバービーにしか見えない瞬間が沢山あって、こんなに“実写化”が似合う方がいるんだなと思いました」と絶賛したうえで、「本作のバービーは、みなさんが想像する、笑顔でキラキラしたイメージに加えて、気持ちが沈んだりダメダメになったり、ある意味でとても人間らしい、いろんな面が現れます。今回はそんなバービーのいろんな姿を演じられるように心がけました。実際に演じてみてすごく楽しかったです」と語っている。さらに、本作の魅力について「素敵なファッションがたくさん登場するので、オシャレをして出かけたくなると思います。心躍り、最後にはなんだか今日生きる力を貰えるような、そんなパワフルな作品です」とアピールした。■高畑充希 コメント全文――オファーを聞いた時の感想はいかがでしたか?グレタ監督作品の魅力もあわせて教えてください。高畑グレタ・ガーウィグ監督の作品が大好きで、手掛けた作品を拝見していたので、今回吹き替えキャストのオファーを頂いた時はすごく心躍りました。グレタ監督の映画は、どんなテイストの作品でも登場人物がすごくチャーミングで、女性らしいドライさやユーモアの加減もすごく素敵だし、映像もとても綺麗です。そんな彼女が“バービー”の映画を撮ることにまずびっくりして、映画館で観たい!と思っていた映画だったので、テンションが上がりました。一足先に映画も観させていただいたのですが、バービーという題材ですがキラキラした要素だけでなく「男女とは?」「生きるとは?」というところまで描かれていて、さすがだなと思いました。――アフレコを振り返っていかがですか?バービー役を演じる上で意識した点なども教えて下さい。高畑かつて子どもの頃夢中で遊んでいたバービーを、大人になって自分が声で演じるとは考えてもみなかったので、すごく不思議な感覚です。アフレコをするのは数年ぶりだったのでめちゃくちゃ緊張しましたが、『バービー』は映画自体がすごく面白かったので、声を吹き込みつつ笑いながら観てしまいました。本作でのバービーは、みなさんが想像する、笑顔でキラキラしたイメージに加えて、気持ちが沈んだりダメダメになったり、ある意味でとても人間らしい、いろんな面が現れるキャラクターです。今回はそんなバービーのいろんな姿を演じられるように心がけました。実際に演じてみてすごく楽しかったです。――マーゴット・ロビーのバービー役について高畑バービーを演じたマーゴット・ロビーは、いろんな作品で拝見していたのですが、本作もチャーミングで素晴らしかったです!劇中でバービーが箱に入るシーンがあるんですが、マーゴットがバービーにしか見えなくて、こんなに“実写化”が似合う方がいるんだなと思いました。バービーがどんどん変化していく様も素晴らしかったです。――本作を観るとどんな気持ちになると思いますか?高畑バービーたちが住むバービーランドはとにかく可愛くて、キャラクターたちが次から次へと素敵なファッションに着替えていくところを見ると思わずショッピングに行きたくなるし、圧倒的にオシャレしたくなると思います。そうしてポップな気持ちになったかと思えば、一転して切ない気持ちにもなるし、ラストにはなんだか観ている側も強くなれたような気がしました。昔自分で持っていたり、お子さんが小さい頃遊んでいたりしたバービーを、もう一度箱から出したくなるような素敵な作品だなと思いました。<作品情報>映画『バービー』8月11日(金・祝) 公開映画『バービー』本ポスタービジュアル(C)2023 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved.関連リンク公式サイト::
2023年07月06日グレタ・ガーウィグ監督×マーゴット・ロビー主演作『バービー』が、ベトナムでは公開禁止となったことが明らかになった。当初、ベトナムではアメリカ、カナダ、英国と同じ7月21日に公開予定だったのだが、一体なにがあったのか。ベトナムの「トゥオイチェー」紙は、同国映画局の局長を引用し、「アメリカの映画『バービー』には「九段線」の違反画像が含まれているため、公開を許可できません」と報じている。複数メディアによると、あるシーンに中国が南シナ海における領有権を主張する「九段線」を用いた地図が映し出されるのだという。自国の主権を侵害していると主張しているベトナムにとって、この地図が問題視されているのだ。(2016年、ハーグの裁判所は中国の主張を認めない判断を下している)。「九段線」が描かれた地図が映ることによって、ベトナムで上映が中止されたのは『バービー』だけにとどまらない。2019年にドリームワークスのアニメ映画『スノーベイビー』、2022年にはトム・ホランド主演作『アンチャーテッド』も同様の道をたどっていた。『スノーベイビー』については、公開後に上映中止となり、劇場主のCGVは同作を上映したことで罰金を科せられ、違反映像をすぐに見つけられなかった映画局のスタッフは懲戒処分を受けた。2021年には中国ドラマ「あったかいロマンス」と米ドラマ「マダム・セクレタリー」に地図を含むシーンの削除が命じられた。(賀来比呂美)
2023年07月04日マーゴット・ロビーとライアン・ゴズリングが共演、世界で最も有名なファッションドール・バービーがバービーランドから人間世界へと向かい、大騒動に巻き込まれる映画『バービー』。どこを見てもキラキラと輝く鮮やかなピンクに彩られた夢の世界や、バービーやケンが着こなす心躍るカラフルなファッション、クスッと笑えるバービーとケンのやりとりなど注目を集める本作。特にバービーたちが暮らすバービーランドのピンクを基調とした世界観には、SNSで「バービーランド可愛すぎる」「ピンク&カラフルで可愛い」と夢中になるファンが続出中。そんな本作のこだわりのセットとヘアメイクの注目ポイントを制作陣が明かした。プロダクションデザインを手掛けたのは、いままでに実写版『美女と野獣』や『アンナ・カレーニナ』を手掛け、アカデミー賞ノミネート歴も持つ世界的なデザイナー、サラ・グリーンウッド。本作のセット制作について、「デザインを決める過程は哲学的な探訪でした」とふり返っている。「子どもはどのように玩具と遊ぶのか、ということから考えなければなりませんでした。とあるシーンでバービーが屋上からふわりと飛び降りるのですが、それは子どもが人形にそうさせるから。丁寧に階段を下りたりしません。バービーが朝食をとる時も、実際に口をつけるわけではありません。つまり『おもちゃの世界のバービーはどのような動作をするのか』について考え抜いたんです」と、あくまで人形としての動作やシーンを作っていったという裏側を明かす。また「バービーランドには水もないし、太陽もないし、電気や光源もない。見るととてもシンプルで当たり前な世界なのですが、考案するのは大変でした」とも語り、バービーランドは私たちが住む人間世界とは違うからこそ、“人形だったらどう動くのか?” “人形の世界はどんな生活なのか?”と想像を膨らませながら作られたという。観客が見ている可愛くキラキラと輝くバービーのドリームハウスやビーチは、実は制作陣たちが様々な試行錯誤を重ねて作られており、見れば見るほど、細部までこだわりが詰まっている。そして、もう1つ大きな話題となっているのが、バービーやケンたちが着こなすカラフルなファッションやヘアメイク。ギンガムチェックのピンクのワンピースや、ナイトクラブに輝くスパンコールのオールインワン、ネオンカラーが鮮やかなショートパンツからカウボーイスタイルまで、次から次へと変わっていくファッション&ヘアメイクも「可愛すぎる」と話題を呼んでいる。ヘアメイクを担当したのは、『つぐない』や『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』などで知られるイヴァナ・プリモラック。制作時に参考にしたものを聞かれると、「さまざまなものを参考にしました。バービーの長い歴史を研究することができたのはラッキーでしたね。それこそ今回は初代バービーも登場させていて、いろいろなファッションの流行も散りばめられています」とコメント。彼女の言う通り、本編には初代バービー人形が来ていたものと同じ、黒と白の水着を着たバービーも登場している。一方で流行要素も散りばめられていると言い、昨年の夏頃からトレンドになっている、バービー人形にインスパイアされたような全身をピンクで統一するスタイル“バービーコア”や、Z世代の中でも話題となっているY2K要素も感じられるようなスタイルも見られ、レトロと現代のトレンドを見事に融合させたファッション&ヘアメイクを楽しむことができる。さらにイヴァナは「現代風バービーは、世界中のブランドを参考にしているのですが、なかでも日本のカルチャーは参考になりました」と本作の制作において、“日本の文化”の影響について明かす。「日本人はおしゃれな服を着るのが大好きですからね。生地やピンクや白の色合い、パターン生地などは日本のものも参考にしています。衣裳デザインを手がけているのはジャクリーヌ・デュランですが、彼女は日本カルチャーにとても注目しています。バービーのルックスは初代バービーから今日のバービーまで幅広い年代を参照しています」と、『アンナ・カレーニナ』とグレタ・ガーウィグ監督の『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』で2度のアカデミー賞衣装デザイン賞受賞歴を持つ衣装デザイナー、ジャクリーヌ・デュランについても言及。世界的クリエイター同士で共に制作したファッションやヘアメイクには、どこか懐かしさを感じられるコーデから、心躍るポップなトレンドファッションまで、まるでファッションショーを見ているかのよう。『バービー』ならではの多様なファッションにも注目だ。ワクワクが止まらないビジュアルの数々と、予想を裏切る驚きの展開と結末が待ち受けるドリームファンタジーに期待が高まる。『バービー』は8月11日(金)より全国にて公開。(シネマカフェ編集部)
2023年07月02日<人形劇×音楽×プロジェクションマッピング>8才の少年チトが大人たちに問う!心に響くファンタジー人形劇(公財)北区文化振興財団主催、『人形劇団むすび座「チトみどりのゆびをもつ少年」』が2023年9月30日 (土)に北とぴあさくらホール(東京都北区王子1-11-1)にて上演されます。チケットはカンフェティ(運営:ロングランプランニング株式会社、東京都新宿区、代表取締役:榑松 大剛)にて6月30日(金)10:00より発売開始です。カンフェティにて6月30日(金)10:00よりチケット発売開始 公式ホームページ 名古屋の人気人形劇団むすび座 渾身の作品が北とぴあに登場!繊細かつダイナミックな人形の動きと、音楽、プロジェクションマッピングなどの、多様な演出で魅せる迫力の舞台!8才の少年チトが大人たちに問う!心に響くファンタジー人形劇。<令和4年度児童福祉文化賞(厚生労働大臣表彰)受賞作品>【ストーリー】ばら色の頬に金色の巻き毛のチト。裕福な両親に愛されて育った8才の少年チト。チトには不思議な力がありました。親指をあてると、どんな所にも花を咲かせ、緑を育てることができるのです。刑務所、病院、貧民街……チトは街を花や緑でいっぱいにし人々を驚かせます。ある日、戦争のニュースが飛び込んできて、武器工場の経営者であるチトのパパは大忙し。そして、チトは…※公演時間1時間50分(休憩10分含む)予定人形劇団むすび座について1967年に丹下進・田中寛次により、東海地方で初のプロ人形劇団として名古屋市に誕生しました。創立以来、「子どもと子どもをむすびます。人と人とをむすびます」を合言葉に、心の糧となる人形劇を子どもたちの生活に近い場で上演してきました。子どもを取り巻く状況が厳しくなっていく今、子どもたちが想像の世界(人形劇)を楽しむ中で、現実をもう一度見直し、夢を大きくふくらませ、未来を切り拓く力を育てていく手助けをするために、子どもたち一人一人の心と心にむすびついていきたいと願っています。また、大人向けの人形劇の創作、海外交流にも力を入れ、人形劇の一層の普及を目指しています。〈主な活動〉公演/幼稚園、保育園、小学校、中学校、おやこ劇場・子ども劇場、子ども会、お寺、会館、自主公演など。その他/人形製作、人形劇・人形作りの指導、短大講師など。【公式サイト】 公演概要『人形劇団むすび座「チトみどりのゆびをもつ少年」』公演日時:2023年9月30日 (土)13:30開場/14:00開演会場:北とぴあさくらホール(東京都北区王子1-11-1)■出演者人形劇団むすび座■スタッフ原作/「TISTOU LES POUCES VERTS」作/ Maurice DRUON著作権代理:(株)フランス著作権事務所訳/安東次男(「みどりのゆび」岩波書店刊)脚色/篠原久美子演出/福永朝子美術/宮武史郎長谷川真代世宮友江音楽/八幡美佳ノノヤママナコ(マナコ・プロジェクト)音響/ノノヤママナコ(マナコ・プロジェクト)衣装/長谷川真代衣装制作/幅上ちさと歌唱指導/板倉惠三子板倉歌奈子映像/牛嶋宏樹アニメチーム/宮武史郎伊藤博美福永朝子照明/若狭慶大(藤井照明)振付/LONTO (ラストラーダカンパニー)舞台監督/小辻賢典宣伝美術/イラスト:宮武史郎、デザイン:杉江智子(デザインキッズ)制作/吉田明子 伊藤博美■チケット料金一般:3,800円小学生以下:1,800円(全席指定・税込)※4歳から入場可※小学生以下券の方は入場時、生年月日が確認できるもの(保険証等)をご提示いただく場合があります。主催:(公財)北区文化振興財団共催:東京都北区後援:東京都北区教育委員会 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2023年06月26日SPAC『人形の家』が、6月23日(金) から25日(日) に中国・A劇場で上演される。『人形の家』は、2023年1月に初演された宮城聰の最新演出作で、1879年に発表されたヘンリック・イプセンの代表作を、宮城の演出版では1935年(昭和10年)の日本に舞台を移し、“和装の「人形の家」”として上演。現代の日本においても「女性の立場」が根本的には戦前から変わらないのではないかと問いかけ、大きな反響が寄せられた。今回の公演は、6月15日(木) から25日(日) に中国・河北省秦皇島市で開催される『阿那亜演劇祭(Aranya Theater Festival)』の招聘を受け実現。なお宮城演出のSPAC作品が中国で上演されるのは今回が初となる。<公演情報>SPAC『人形の家』6月23日(金)~25日(日) 中国・A劇場演出:宮城聰作:ヘンリック・イプセン訳:毛利三彌(論創社版)出演:たきいみき、加藤幸夫、武石守正、葉山陽代、bable、森山冬子中国・阿那亜公演ニュースページ:
2023年06月22日平安時代の呪具であった人形代(ひとかたしろ)から現代アートのフィギュアまで、日本の様々な時代の多種多様な人形を紹介し、日本の立体造形の根底に脈々と流れてきた精神を問うという意欲的な企画展が、7月1日(土)から8月27日(日)まで、東京の渋谷区立松濤美術館で開催される。同展で紹介される人形は実に多彩だ。平安の考古遺物や民間信仰に用いられたオシラサマといった民俗資料。子供の健康を祈って年中行事に組み込まれ、現代社会にも根付いている雛人形や五月人形。明治になって「彫刻」が西洋からもたらされたことで、「美術」の範囲からはずれることになった人形や、昭和の人形芸術運動のなかで人形作家によって美術作品としてつくられた人形の名品。第二次大戦中に出兵した青年たちに寄り添った《慰問人形》。日常を豊かにするために芸術家たちが制作した愛らしい人形や、本物の人間であるかのようなリアルさをもつ生人形(いきにんぎょう)。ファッション業界や商業の現場で活躍したマネキンや、ラブドールなどの性を扱った人形、そして現代美術家たちの手による球体関節人形や、ハイアートに昇華されたフィギュアなど……。歴史を振り返れば、日本の人形たちは、民俗、考古、工芸、彫刻、玩具、現代美術など、実に様々なジャンルのボーダーラインを縦横無尽に飛び越えながら、存在し続けてきたことがわかるという。同展は、そんな日本の人形の、決してひとくくりにはできない複雑な様相を、あえて「芸術」という枠に押し込めることなく、多様性をもつ人形そのものとして紹介する展覧会だ。多彩な人形を通じて、日本の立体造形の根底に流れてきた精神にふれることのできる同展はまた、軽やかに境界を越えていく人形という存在を通して、私たちがふだん囚われている「美術」や「芸術」という概念や枠組みを改めて考える機会ともなるのだろう。<開催情報>『私たちは何者?ボーダレス・ドールズ』会期:2023年7月1日(土)~8月27日(日)※会期中展示替えあり会場:渋谷区立松濤美術館時間:10:00~18:00、金曜は20:00まで(入館は閉館30分前まで)休館日:月曜 (7月17日は開館)、7月18日(火)料金:一般1,000円、大学800円、高校・65歳以上500円、中小100円※土日祝及び夏休み期間は中小無料、毎週金曜は渋谷区民無料※リピーター割引あり※18歳未満(高校生含む)は一部作品鑑賞不可公式サイト:
2023年06月22日