アンジュルムが、11月15日(月)に東京・日本武道館でワンマンライブ『アンジュルム コンサート2021 桃源郷 ~笠原桃奈 卒業スペシャル~』を開催した。タイトルにもあるようにこの公演は、2016年7月からアンジュルムのメンバーとして約5年間活動してきた笠原桃奈の卒業ライブ。グループとしても約1年ぶりの単独コンサートだ。様々な思いとともに、竹内朱莉、川村文乃、佐々木莉佳子、上國料萌衣、笠原桃奈、伊勢鈴蘭、橋迫鈴、川名凜、為永幸音、松本わかなは、10人編成のアンジュルムの集大成を見せる強力なステージを繰り広げた。なお、本公演は新型コロナウイルス感染予防対策に配慮し、観客はハンドクラップやペンライトを振ってメンバーを応援。6,000人のファンが詰めかけた会場が暗転すると、一気に客席が笠原のメンバーカラーのホットピンクの光に染まる。波打つ眩いレーザーの光の中に登場したアンジュルムは、「赤いイヤホン」からライブをスタート。アリーナに広がる巨大な十字型のステージのど真ん中で、華やかな衣装を着た10人のメンバーはクールな世界観を見せていく。「次々続々」では花道を大きく使い、バチバチのダンスでダイナミックな空間を作った。笠原が歌い出しの「愛されルート A or B?」では、ジャジーでゴージャスな歌とダンスを見せる。武道館に雷鳴が轟き「乙女の逆襲」が披露されると、ホラーミュージカルのようなファンタジックな空間が展開。間奏のバレエダンスは、伊勢が優雅に決めた。MCでメンバーがファンに挨拶すると、リーダーの竹内は「1年ぶりの単独ライブで、舞い上がっちゃってます(笑)」と笑顔で語り、笠原は「まだ卒業の実感が全く無く、とにかく最強のアンジュルムで、最強のコンサートをお届けしたいです!」とライブへの気合いを口にした。ライブに戻ると「ミラー・ミラー」を披露。ペアになり4方に散らばったメンバーはグルーヴィーなサウンドで歌い踊る。アップリフティングな「七転び八起き」では、佐々木、橋迫、為永がマイクを置いてダンスに特化しキレッキレのパフォーマンスを見せる。「限りあるMoment」では、全方向のファンに向かって拳を突き上げ観客のボルテージを上げていく。「愛のため今日まで進化してきた人間 愛のためすべて退化してきた人間」では、殺伐とした世の中でも前を向いて生きていく思いをダンスビートに乗せて届けた。高速チューン「出すぎた杭は打たれない」は、メンバーも渾身のパワーで楽曲を表現。10人の圧巻のパフォーマンスに観客は大きな拍手を送った。ここからはユニットコーナーに突入。竹内、佐々木、上國料、笠原、川村は、トラップのビートでかっこよくセクシーなダンスパフォーマンスを見せる。笠原のリクエストで実現したのは、伊勢、橋迫、川名、為永、松本の年下組によるスマイレージ時代のメドレー。スマイレージのインディーズデビュー曲「ぁまのじゃく」、そして「新・日本のすすめ!」を5人はフレッシュに歌唱。ホットピンクの衣装を着たメンバー全員がステージに戻ると、ラテンアレンジの「魔女っ子メグちゃん」を歌唱。ギターサウンドが印象的なアップチューン「マナーモード」では、突き抜けるようなサビで観客をアゲる。「Uraha=Lover」は、恋愛のすれ違う思いを繊細なメロディで届けるハウスチューン。メンバーは十字型のステージの2列を使い、“Lover”の“L”の文字を大きく作るパフォーマンスを見せた。ステージ中央に笠原がひとりで立ち、メンバーが4方に散らばり、最年少14歳の松本の歌い出しからバラード曲「交差点」が披露された。別々の道を進んでいく思いをストレートに伝える歌詞だけに、竹内は号泣し歌えなくなり、佐々木も涙を堪え必死に歌ったりとメンバーは感情の抑えが効かない状態。そうしたメンバーの姿を、笠原は涙を流しながらも笑顔で見つめていく。全員が集まり円になって大好きな思いを歌唱し終えると、会場から感動の拍手が送られた。いよいよライブもラストスパート。エレクトロダンスチューン「泣けないぜ…共感詐欺」から「タデ食う虫もLike it!」「はっきりしようぜ」とアッパーなナンバーが続々と披露される。会場のテンションがさらに高まる中、竹内の「行くよー!」の声から「ドンデンガエシ」がドロップ。パワフルに攻め立まくったあとは、ファンキーな「46億年LOVE」を披露し、大きなLOVEを全観客に届けてライブ本編は終了。観客のクラップに応えて、黒いラメの衣装を着た笠原がアンコールのステージに登場。そして、「地球は今日も愛を育む」を歌唱する。芯の強い伸びやかなボーカルは、会場中を魅了するパワーに満ちていた。ここで笠原からファンに向けての手紙が読まれる。「5年間、ありがとうございました。私はアンジュルムに入って、何事も楽しい悲しいだけじゃ語れないこと、強さも弱さも持っているから感動を知れること、大切なことをたくさん教えてもらいました。アンジュルムは自分の人生に欠かせない自分の全てだからこそ、今、私は自立をすることを選びました。正直今は寂しくて、ほんとはとても不安で、夜ひとりになると、自分ひとりにどれだけの価値があるのかな?って思う瞬間もあります。だけど、仲間と呼べる仲間と出会えて、いつ何時でも思うのは、きっとこうした出会いは全ての人に平等には訪れないんだろうなってことです。この温かさを、優しさを知っている私は、私を特別だと思います。離れ離れになっても、どこにいても、この先どう生きようと、アンジュルムのことが大好き、アンジュルムを好きな人たちのことが大好きです。改めてこれまでアンジュルムの笠原桃奈に携わってくださった全てのみなさんに、心からありがとうございました。私は、明日からも私らしく、変わらないものと変わりゆくものを抱えて進んでいきます。ここでもらった愛情を、胸に強く生きていきます。11月15日、笠原桃奈」大好きなアンジュルムを離れて自分の夢を叶えるために前に進んでいく彼女の思いをしっかりと受け止めた観客は、心からの拍手を彼女に送った。メンバーがステージに揃うと、ライブの感想を語っていく。松本は「この武道館では覚えることがたくさんあって、何度も挫けそうになったんですが、先輩たちが支えてくれてなんとかここまで来ることができました。笠原さんと一緒に楽屋で過ごしてるとき(涙声)、すごく楽しくて幸せでした。笠原さんが前に進もうとしてる姿がすごくかっこいいです。ずっと応援してます。大好きです。私のことも見守っててください!」、上國料は「今日という日が来てしまったんですけど、桃奈卒業おめでとう(涙声)。私は、桃奈の言葉で救われたことがたくさんあったし、ほんとに双子みたいな感じだったのでいなくなるのは寂しいです。でも、桃奈から、ちゃんと意思があってアンジュルムが大好きだからこそ卒業するって聞いて、その年齢でそういうことを考えられるのがほんとにかっこいいなと思いました。桃奈は強い意志があるなら、叶えられる気がするので応援してます。あと桃奈は人の幸せをすごく願ってくれてるんですけど、私たちが桃奈の幸せを願ってるので幸せになって欲しいです」と熱い思いを口にした。佐々木は「久しぶりの単独公演、日本武道館に立つことができてすごくうれしいんですけど、かっさーめっちゃきれい!私はかっさーの言った「アンジュルムに入れてよかった」って言葉をすごく覚えてるんです。(泣くのを必死で堪え)それが2016年くらいのことなんですが、昨日のことのように思い出せるんです。だから、かっさーがもういなくなっちゃうんだなって、ほんとに考えられない不思議な感覚になります。思い出をダーっとしゃべると朝になっちゃうから、一言言うなら、ほんとにかっさーは愛そのものだなってほんとに私は思ってるんです。かっさーがたくさん愛をくれた分、これからは自分をたくさん愛して欲しいし、かっさーが人としてどんどん大きくなっていくのを私たちは楽しみにしてます。別々の道に進みますけど、お互いに切磋琢磨してこれからもがんばっていけたらなと思います。かっさー愛してる!」と万感の思いを語った。竹内は「まずは1年ぶりに単独ライブができたこと、この10人でひとつの形を残すことができてうれしいです。そして桃奈、今のステージかっこよかったー。私が知ってる桃奈は、子供で無邪気で暴れん坊って印象がずっとあったんだけど、堂々と歌ってパフォーマンスをしてる姿を見て、いつの間にか、こんなに芯の強いかっこいい美しい女性になったんだなと思って、ほんとに今のパフォーマンスを見てたら、これからの桃奈がすごく楽しみになりました。私たちも今オーディションもやってますし、新しい道に進んで行きます。これからも、離れていてもお互いに刺激し合えるそんな仲でいれたらいいなと思うので、お互いがんばりましょう。そしてみなさん、私たちの応援を今後ともよろしくお願いします。改めて、この10人の姿を見てくださった全ての方に感謝したいです」と笠原への思い、これからのアンジュルムへの今の気持ちを語った。そして、この10人での最後の盛り上がりを作るようにロックチューン「友よ」が披露される。彼女たちは、全開の笑顔で勢いたっぷりに仲間の大切さを歌う。ラストチューンは必殺の「大器晩成」。アンジュルムの代表曲を、メンバーはステージ全体を使って全力のパワーでパフォーマンスする。落ちサビで、笠原が強力に伸びやかに歌い上げる姿には感動するほどの力が宿っていた。メンバー全員と全観客が一体となって、最高のフィニッシュを作り上げた。ステージに並んだメンバーは手を繋ぎ、ファンに向かって深々と挨拶。笠原は、花道から1度は去ったものの観客の熱い拍手に応えて飛び出し「心から愛しています。みなさまどうかお元気で!ありがとうございました!」と声を上げ、武道館が大きな拍手に包まれてライブは終了となった。ライブでは、アンジュルムの研ぎ澄まされた歌とダンス、ど迫力のステージングを堪能できた。夢に向かって笠原は卒業するが、アンジュルムも変化と進化を遂げながらここからまた前進していく。楽しさと激しさ、かっこよさと美しさ、笑顔と涙に溢れた武道館ライブだった。Text: 土屋恵介『アンジュルム コンサート2021「桃源郷~笠原桃奈 卒業スペシャル~」』2021年11月15日(月)日本武道館1.赤いイヤホン2.次々続々3.愛されルート A or B?4.乙女の逆襲5.ミラー・ミラー6.七転び八起き7.限りあるMoment8.愛のため今日まで進化してきた人間 愛のためすべて退化してきた人間9.出すぎた杭は打たれない10.ダンスコーナー/竹内・佐々木・上國料・笠原・川村11.メドレーぁまのじゃく/伊勢・橋迫・川名・為長・松本新・日本のすすめ!/伊勢・橋迫・川名・為長・松本12.魔女っ子メグちゃん13.マナーモード14.Uraha=Lover15.交差点16.泣けないぜ・・・共感詐欺17.タデ食う虫もLike it!18.はっきりしようぜ19.ドンデンガエシ20.46億年LOVEEN1.地球は今日も愛を育む/笠原桃奈ソロEN2.友よEN3.大器晩成●公式サイト:
2021年11月17日「えっ、これがあのWienners!?」とライブ中に何度も心の中で首を傾げた。このバンドが持つごった煮ミクスチャーがより色濃く、より鮮明に、よりわかりやすく伝わるアプローチで、ドラスティックに変貌を遂げていたのだ。その変貌ぶりがバンドを”完全覚醒”させた奇跡の一夜となった。4人組ロックバンド・Wienners(ウィーナーズ)が東名阪の3カ所にわたるツアー『Welcome to the FACTION』を開催。そのファイナルにあたる渋谷クアトロ公演を観てきた。今回のツアー内容をバンドHPから引用すると、「現実と妄想の狭間=FANTION(FACT +FICTION)をコンセプトに、今ツアーでは我々Wiennersが奇妙奇天烈な世界へみなさんをお連れ致します。」と説明されている。一体どんな内容になるのか、予想も付かなかったけれど、蓋を開けてみて、ビックリ仰天。∴560∵(Ba/Cho)開演前BGMにClarence Clarityの「Alive In The Septic Tank」、Hifanaの「ToycutFeat.DJ Uppercut」、Shpongleの「Around The World In A Tea Daze」、JUNO REACTORの「God Is Dead」、Eelの「Noel」、MONAKAの「血を吸うわよ?」などが流れ、天井には三角旗まで吊り下げられ、また、影アナ(終演後の二度目の影アナでアサミサエが担当していることを自ら告白)による注意事項もあり、お祭りムード溢れる選曲や演出に気分も高揚。アサミサエ(Vo/Key/Sampler)、∴560∵(B/Cho)、KOZO(Dr)、ステージ中央にジャケットを羽織った玉屋2060%(Vo/G)が現れ、「ジュリアナディスコゾンビーズ」で本編開始。ハイパーダンサブルな曲調を見舞うと、観客はジュリアナよろしく手扇子を繰り広げ、ド頭から途轍もない盛り上がりを記録。「RAISE A RIOT」に入ると、異国情緒溢れる極彩色のパンクで攻め立て、3曲目「TOKYO concert session」の頃には完全に会場の空気は出来上がっていた。玉屋2060%(Vo/Gt)「異空間の玄関、潜る準備できてますか?」と玉屋が叫び、今年10月20日にリリースした配信シングル「FACTION」を披露。前半は玉屋、後半はアサミサエとボーカルを分け合い、ノリのいい曲調で観客をさらに焚きつけていく。次の「恋のバングラビート」では曲間に前奏SEを付けて、楽曲に突入。このアイデアも効果てきめんで、曲が持つお祭り感を増幅させ、底なしの狂騒ワールドへと観客を誘う。何だ、この無類の楽しさは!今回のコンセプト仕立ての内容は、オモチャ箱をひっくり返したようなWiennersの音楽性と見事に融合し、こちらの楽しい感情を雪ダルマ式に増幅させていく。KOZO(Dr)それから中国風味の「カンフーモンキー」を経て、ゲーム音を配した「BECAUSE I LOVE IT」においてはコロコロ表情が変わるトーテムポール的な曲調で駆け抜け、ここではないどこか=異空間へ放り出されたような感覚に襲われた。これが現実と妄想の狭間なのかと思いながら、喜怒哀楽雨あられ状態の音色に頭が追いつかないレベルだ。再びここで祭囃子的な前奏SEを挟み、「おおるないとじゃっぷせっしょん」をプレイ。曲が始まるや、今日で何度目かわからないほど、渋谷クアトロの床は激しく揺れていた。玉屋がハンドマイクで「座頭市」をラップすれば、麦わら帽子を被ったアサミサエがハンドマイクで松田サエ子(?)になり切って「片瀬江ノ島」を堂々披露し、会場をひとつに束ねていく。楽曲の振れ幅はもちろん、変幻自在のバンド・スタイルも痛快の一語に尽きる。「コンセプト決めたから、めっちゃ楽しい!」と∴560∵も興奮を隠せない様子である。そうした演者の胸の高鳴りが音に直結し、観客全員の心に火を付けているのだろう。「一緒に大航海に出ましょう。地平線の先に行こうぜ!」と玉屋は言い放ち、「DEAR MY OCEAN」では爽快なポップネスを振り撒き、「さよなら浦島太郎」、「姫」とストーリー性豊かな曲調に繋ぐ流れも良かった。アサミサエ(Vo/Key/Sampler)そして、心が動くこと=生きることではないかと問いかける新曲「LIFE IS MY LANGUAGE」を皮切りにラスト・スパートを掛けていく。「LOVE ME TENDER」、「LIFE IS BEAUTIFUL」でさらなる熱狂を生み出して本編終了。アンコールでジャケットを脱いだ玉屋に対し、「プライベートでジャケット着ないでしょ!」と∴560∵にツッコまれる場面もあった。その後もコンセプトありきの本編の余韻を受け継ぎ、「子供の心」、「MY LAND」、「GOD SAVE THE MUSIC」とプレイ。演奏を終えると、玉屋の誕生日を祝福するバースデーケーキが持ち込まれるシーンもあり、ラストは「蒼天ディライト」で大団円を結んだ。そう言えば、ライブ中に玉屋は「音楽を通じて、いろんな景色を見たい。いろんな所に行きたい。俺たちはどこだって行ける!」と熱く語っていた。今回のコンセプトありきのライブは音楽で世界一周どころか、まだ見ぬ異次元に連れ出すマジカル・カオス・ポップ・ワールドを展開してくれた。Wiennersの音楽性は現実と妄想を突破した”夢の国”である。それをコンセプトありきのライブで具現化した素晴らしい内容であった。声を大にして、今のWiennersを生で体感してもらいたい。WiennersText:荒金良介 / Photo:かい<公演情報>Wienners『Welcome to the FACTION』2021年11月12日(金) 渋谷CLUB QUATTROセットリスト01. ジュリアナディスコゾンビーズ02. RAISE A RIOT03. TOKYO concert session04. FACTION05. 恋のバングラビート06. カンフーモンキー07. BECAUSE I LOVE IT08. おおるないとじゃっぷせっしょん09. 座頭市10. 片瀬江ノ島11. DEAR MY OCEAN12. さよなら浦島太郎13. 姫14. 風流ボーイ15. 十五夜サテライト16. 雪国17. LIFE IS MY LANGUAGE18. LOVE ME TENDER19. LIFE IS BEAUTIFULEN1. 子供の心EN2. MY LANDEN3. GOD SAVE THE MUSICWEN1. 蒼天ディライト<ライブ情報>『下北沢にて’21』12月4日(土) 下北沢複数会場サーキット開場 11:00 / 開演 11:30チケット代:4,500円詳細はイベントHPにて:吉祥寺WARP presents『SMALL LAKE!!』12月20日(月) 吉祥寺WARP開場 19:00 / 開演 19:30チケット代:前売2,500円 / 当日3,000円 ※ドリンク代別途要出演:横山優也(KOTORI) / 玉屋2060%(Wienners)詳細はイベントHP:『Wienners 感謝祭2021 ~年末特番!! 2時間SP~』12月27日(月) 下北沢SHELTER開場 18:30 / 開演 19:00チケット代:前売3,500円 / 当日4,000円 ※ドリンク代別途要出演:Wienners / 脳みそ夫チケットはこちら:<リリース情報>Wienners 配信シングル「FACTION」2021年10月20日(水) 発売Wienners「FACTION」MV配信リンク:関連リンク公式サイト::::
2021年11月16日MONOEYESが11月2日にライブツアー『Between the Black and Gray Tour 2021』の東京・日本武道館公演を開催。そのオフィシャルレポートが到着した。いつもは謙虚な戸高賢史が「各地でみんなの気持ち背負ってきた、今日の俺らは強いと思う。ぶちかますんで」と珍しく宣言していた。スコット・マーフィーはバンドに誘われた7年前を振り返り「あの時、不安だったけど日本に行ってよかった。MONOEYESやってほんとよかった」と広い会場を見上げて微笑んだ。一瀬正和は2時間ほとんど笑顔のまま。1年前の記憶が蘇るのか「お客さんのいる武道館っていいですね」と偽らざる本音をこぼす。そして細美武士は、最初に「こんな幸せな日はねぇよ」と一言。後半になると「一回やれればいいやと思ってたけど……ここは楽しいね」と次の可能性さえ匂わせる発言を飛ばす。もちろん予定はなく、自分でも思っていなかったことがつい口に出ただけなのだろう。日本武道館がそんなことを言わせるのだ。この会場の歴史と雰囲気が特別であること、さらに昨年10月、少数のスタッフのみでこの場所から無観客配信ライブをやらざるを得なかった事実が、4人の口調をいろいろと浮つかせている。細美武士これが本当に特別な、待ちに待った夜であることは誰の目にも明らかだった。両脇の巨大ヴィジョン、ステージ後方のLED CG映像、さらにド派手なムービングライトや上下使いのミラーボールが次々と楽曲に華を添える。指定席で座っていても十分に楽しい演出がたっぷり用意されていた。それに見合うだけのスケールを今のMONOEYESは手に入れたのだ。サードアルバム『Between the Black and Gray』の楽曲たち。映画のスクリーンに飲み込まれていくような「Fall Out」や「Bygone」のずっしりしたリズム、力強く踏み鳴らすようなリフの重量感は、まさに武道館のためのもの。この4人にしか出せない熱の滾りがあり、会場の隅々にまで音を手渡していく技術力とマンパワーがある。戸高賢史さらには中間に響き渡ったミドルテンポの「Nothing」。暗がりの中でひとつの灯りをゆっくり手繰り寄せるような曲調、その灯りの温もりまでが伝わるようなディティールは、ライヴハウスでバカスカ飛び跳ねているだけでは絶対に手に入らないものだ。そういう「ザ・武道館」仕様の提示をしながら、同時にとにかくバカスカ飛び跳ねるライヴバンドのままであるところが最高だった。幕開けこそ威風堂々でも、4曲目「Free Throw」あたりで空気は変わる。細美と戸高はこれ以上近づけないほど接近して対面し、スコットはぐるぐると楽しそうに回転。そして曲の終わりには3人が自然にドラムセットへと向かう。観客に背を向け、天井の日の丸などもそっちのけで「一瀬、お前のキメで最後にジャンプするぞ」と待ち構えているわけだ。まったく、この広いステージでどんだけ密にくっついてるのか。距離の近さが可笑しくて仕方がない。一瀬正和待ちに待った「ザ・武道感」のMONOEYESと、ずっと変わらない「ディス・イズ・ライヴハウス」のMONOEYES。継続とはどちらも手に入れられる豊かさのこと。小バコで大汗かきながら大声で騒いでも、伝統ある武道館の客席でゆったり見ても、同じだけ心が沸き立っていく。どちらもあることがコロナ禍の今は最大の贅沢だ。スコットが細美のマイクを使い誇らしげにセンターに立った「Roxette」。一度しっとり聴かせた後に後半戦の火蓋を切るきっかけとなった「グラニート」。昨年の配信ライブ同様に、パンダの被り物(の下の素顔にもパンダメイク!)をしたTOSHI-LOWが乱入した「Two Little Fishes」。印象に残るシーンは数えきれないほどあったが、脳裏に一番焼きついたのはラスト直前の「My Instant Song」だった。スコット・マーフィー「My Instant Song」は、4人が動き出してすぐの時期、細美の脳内に天啓のごとくに流れ出した曲だ。結果MONOEYESのデビュー曲となり、すぐさま全国ツアーがスタート、旅のはじまりの歌となった。そこから6年、武道館でイントロが鳴った瞬間、アリーナ、1階、2階席の全員が「自分の歌だ!」という顔になった。細美の曲でもバンドの曲でもなく、まさに「俺の歌、私の歌」といった受け止め方。ここまで共有され、かけがえのないものとして愛でられてきたのかと、4人がヴァンに乗って走り続けた時間の長さを思ってしまう。《暗がりにいると感じるときはただ歌を歌うんだ即興の歌さ》ストレートなポップパンクに乗った歌詞の和訳である。結成当時、東北のハコを回るためのバンドとして始まったMONOEYESは、難しいこと一切抜き、中高生がみんなで騒げる賑やかしの歌があればいいと、ごくシンプルな目的を掲げてツアーに奔走した。もちろん歌は一瞬でキッズに共有された。つまり目的はわりと早くに達成されたわけだが、さらなる“Sing A Song”を何百回と繰り返していれば、武道館で何千人と祝福できる日が来るのだ。会場全体を照らす虹色のライトは夢みたいに美しい。まばゆく光る七色、それに照らされるみんなの笑顔が、MONOEYESのパンクソングの無限性を物語っていた。Text by 石井恵梨子Photo by Maki Ishiiなお武道館公演のセットリストは、Apple Music、Spotify、LINE MUSICで公式プレイリストとして公開されている。<公演情報>Between the Black and Gray Tour 202111月2日(火) 東京・日本武道館セットリスト01. Fall Out02. Bygone03. Run Run04. Free Throw05. Interstate 4606. Cold Reaction07. Like We’ve Never Lost08. Roxette09. Get Up10. Iridescent Light11. Nothing12. グラニート13. When I Was A King14. Somewhere On Fullerton15. 明日公園で16. Borders & Walls17. Two Little Fishes18. Outer Rim19. My Instant Song20. リザードマンEN1. 3,2,1 GoEN2. 彼は誰の夢ダブルEN. Remember Meセットリストプレイリスト:<ライブ情報>MONOEYES『Between the Black and Gray Tour 2021』※終了分は割愛11月21日(日) 桜坂セントラル問)ピーエムエージェンシー:098-898-1331(平日 / 月〜木 11:00〜14:00)<リリース情報>MONOEYES 3rd Full Album『Between the Black and Gray』Now On Sale価格:2,640円(税込)【収録曲】1. Bygone2. Fall Out3.リザードマン4. Iridescent Light5. Thermite6. Castles in the Sand7. Nothing8. Satellite9. Interstate 4610. Outer Rim11. 彼は誰の夢関連リンクMONOEYES Official Site:www.monoeyes.netMONOEYES Official Twitter: Official Instagram: Official Facebook:
2021年11月16日SUPER☆GiRLSが、11月13日パームス秋葉原にて生誕イベントとソロライブを開催した。イベントでは、10月28日に23歳の誕生日を迎えた4期メンバーの門林有羽、11月9日に18歳の誕生日を迎えた高校三年生で3期メンバーの長尾しおりの生誕祭イベントを開催。さらに、7月27日(なづなの日にちなんで)に開催され大好評だった樋口なづなソロライブのリバイバル公演が行われ豪華な3部制のイベントとなった。『なづなの日リバイバル公演 ~子供じゃないもん!twenty~』より第1部は、同グループでセンターも務めたことがある樋口なづなが自身4回目となるソロライブ『なづなの日リバイバル公演 ~子供じゃないもん!twenty~』を開催。毎年恒例となりつつある7月27日「なづなの日」でのソロライブだが、前回は平日に開催されたこともあり参加できなかったファンからの熱い声を受けてリバイバル公演の開催となった。『なづなの日リバイバル公演 ~子供じゃないもん!twenty~』より「20歳になったからこそ見せることができるライブ」を意識したと、セットリストを前回から若干変更し全14曲をひとりで歌い上げた。また今回は自由に写真を撮っても良い撮影タイムを設け、撮影時一斉に響き渡るシャッター音に樋口も「記者会見並みの本格的なシャッター音」と喜んだ。アンコールでは、1年半前に実施したなづなの日無観客ライブ時に着用した衣装で登場し、自身のフィーチャー曲である「White Melody」を披露。「この衣装を着てみなさんの前で歌える日が来るとは思っていなかったので、本当にうれしいです。」とライブをしめくくった。『なづなの日リバイバル公演 ~子供じゃないもん!twenty~』より第2部は、先日初の舞台『九識のスプリント~いざ、駆ける瞬間~』を終えたばかりの門林有羽の23歳の生誕イベント。普段はグループでの活動が多いので、一人で歌うことが不安でステージ裏では震えていたという門林。緊張は伝わったが、初めての単独となる生誕イベントには満足した表情が見られた。「門林有羽 23歳生誕イベント」より生誕祭という事で、主役である門林に関する4択クイズなど、メンバーとファンが一緒に楽しめる内容が多数用意され会場全体で盛り上がった。クイズでは、普段のおっとりした門林のイメージに反して「虫はなんでも平気」という意外な面も。メンバーからも改めて門林の新たな一面を知ることがことができたと好評だった。最後に門林からファンに向けて「初の生誕祭に沢山の方が集まってくれて本当にうれしかったです。私はいつもみなさんに幸せにしてもらっているので、23歳は私がファンのみなさんを幸せにする存在になりたいです。」と感謝の気持ちを伝えて、生誕イベントは終了した。「門林有羽 23歳生誕イベント」より第3部では、ラストJKの長尾しおりの生誕祭『長尾しおり生誕2021 シンデレラタイム解禁会』が開催。小学生の頃からアイドルとして活動してきたこともあり、何度も年齢による活動時間の制限などにも悩まされてきた長尾がついに18歳になり、シンデレラタイムが解禁。やっと!という想いがこもった彼女らしいイベントタイトルだ。『長尾しおり生誕2021 シンデレラタイム解禁会』より今話題の「イカゲーム」でも注目の「だるまさんが転んだ」の遊びをアレンジした企画コーナーでは、長尾が出した無理難題に全力で応えるメンバーに長尾も笑いが止まらずゲームは大盛り上がりした。ゲームのほかにソロで5曲ほど歌を披露し、最後にファンに向けて「私は12歳でスパガに入って、今月で18歳になりました。元々アイドル志望でこの世界に入った訳ではないけれど色々な方の導きがあって、今こうしてステージに立っていられることに感謝しています。ずっとファンの方には伝えていることですが、みなさん一人一人をちゃんと見ていたいし、大切にしたいという気持ちが強いのでこんな私ですが、よりよく成長し進化し続けられように頑張っていくので、これからもみなさん応援よろしくお願い致します。」と感謝の言葉を述べ、イベントは幕を閉じた。『長尾しおり生誕2021 シンデレラタイム解禁会』よりSUPER☆GiRLSは12月25日に11周年となるワンマンライブを開催。また、翌日12月26日にパームス秋葉原にてイベントが開催されることが発表された。■樋口なづな コメント今回のソロライブは7月27日に開催させて頂いたソロライブのリバイバル公演ということで、ファンの皆様の期待値が更に高まっているのではと思い、とにかく練習を重ねました。ですが、ステージに立ってファンの方を見たら良い意味で練習した事を全て忘れてしまいました!私のファンになってくれてありがとうの気持ちでいっぱいです。ありがとうございました。■門林有羽 コメント生誕祭お越しくださった皆さん!ありがとうございました。初めて1人での生誕祭。私の超絶マイペースな部分までも、ニコニコ優しく包み込むように見守って下さっていて、とても素敵なファンの皆さんに日々支えていただけてるなと改めて実感しました。23歳はもっとあなたの日常を彩れるアイドルになりたいです。今日が素敵な思い出になっていますように!■長尾しおり コメント『長尾しおり生誕2021 シンデレラタイム解禁会♡』にお越しくださった皆さん、そして離れた所から応援して下さった皆さんも有難うございました!私にとってこれ以上ない程に愛に溢れた温かい場所でした。18歳も皆さんと沢山幸せになりたいと思います!これからもよろしくお願いします!<ライブ情報>『SUPER☆GiRLSワンマンライブ』2021年12月25日(土) 山野ホール1部:「SUPER☆GiRLS リクエストアワー2021 ベスト15」2部:「SUPER☆GiRLS デビュー11周年クリスマスライブ~WELCOME☆冬空ピース!!!!!~」SUPER☆GiRLSイベント2021年12月26日(日) パームス秋葉原関連リンクSUPER☆GiRLS HP☆GiRLS Twitter☆GiRLS ファンクラブS.P.C
2021年11月14日GLAYの全国アリーナツアー『GLAY ARENA TOUR 2021-2022 "FREEDOM ONLY"』が、11月5日大阪城ホールにて初日公演を迎えた。そのライブレポートをお届けする。今年でデビューして27年となるGLAY。ほぼ毎年ツアーを行い、活動を止めることなく常に日本のロックシーンを牽引してきたバンドである。しかし2020年は、1月にファイナルを迎えた『GLAY ARENA TOUR 2019-2020 DEMOCRACY 25TH HOTEL GLAY THE SUITE ROOM』を最後にライブツアーを断念し、デビュー25周年で予定されていたドームツアーも立て続けに中止に。音楽活動が制限される中、2021年は“THE ENTERTAINMENT STRIKES BACK(エンタテインメントの逆襲)”と題して精力的な活動を見せ、7月31日に行われたプレミアムモルツとのコラボレーションライブをはじめ、5カ月連続配信ライブやGLAY史上初のとなる船上でのライブを実施。さらに、伝説となったB’zとの共演ライブ『B’z presents UNITIE #01』なども行った。10月6日には、コロナ禍で制作された16枚目のオリジナルアルバム『FREEDOM ONLY』をリリース。本作はまさに日本のロックバンドGLAYの総括とも言える作品であり、この時代に届けたい「シンプルでエンタテインメント性が高く、心が癒される優しい音」をテーマに作り上げられた作品である。そしてファン待望となるアルバムを引っ提げたアリーナツアー初日公演が11月5日、大阪城ホールにて開催された。会場では感染対策の徹底を呼びかけており、来場するファンも皆協力しルールを守る姿が、入場口から既に感じられた。これは先日公開されたTERUとB’zの稲葉浩志との特別対談中に語った「ファンの皆がルールを守ってくれること、それは自分達ミュージシャンを守ってくれること」の一言を体現してるように感じられ、GLAYとファンの絆を新しい形で確認できた。会場内、声は出せないが割れんばかりのクラップでGLAYを待つ大阪城ホール。暗転してオープニング映像が流れると、心の中で起こる大歓声を、会場にいる人々は感じることができたのではないだろうか。TERUの「FREEDOM ONLYツアーにようこそ!」の一声が響き渡り、最新アルバム『FREEDOM ONLY』より「BETTY BLUE」「Hypersonic」を筆頭に、新旧楽曲を織り交ぜながらライブは始まった。CDで聞いていた楽曲を、直接生のバンドサウンドで体感する。当たり前に思っていたことが、如何に素晴らしいことであるかを、改めて感じさせられる。MCでTERUは「やっと会えたね。またこうやって旅をして皆んなに会えて嬉しい!」と、心からファンとの再会を喜んでいた。その後も声が出せない分、クラップやジャンプ、ウェーブなど、今出来るスタイルで存分に会場を沸かせ続けた。アッパーなナンバーからミドル、バラードなど、改めて彼らの広い音楽性を存分に感じながら、初日の幕は閉じられたのである。本編が終わり、アンコールの冒頭では、来年2022年に3会場で追加公演を開催することをサプライズ発表。「神戸では声が出せると良いね。きっと内容もどんどん変わっていくと思いますのでお楽しみに」とTERUは来年に向け、新しい期待を語ってくれた。GLAYが奏でる生音の迫力、感動など、まるで初めてライブを観た時のような感覚を思い出させてくれたこの日のライブ。2022年の追加公演も発表され、いよいよGLAYの活動が本格的に始動したことを実感する1日であった。写真:岡田裕介・上溝恭香<ライブ情報>『GLAY ARENA TOUR 2021 “FREEDOM ONLY”』※終了分は割愛【2021年】11月20日(土) 北海道立総合体育センター 北海きたえーる11月21日(日) 北海道立総合体育センター 北海きたえーる11月27日(土) マリンメッセ福岡A館11月28日(日) マリンメッセ福岡A館12月4日(土) 神奈川・横浜アリーナ12月5日(日) 神奈川・横浜アリーナ12月25日(土) 愛知・日本ガイシホール12月26日(日) 愛知・日本ガイシホール【2022年】1月8日(土) 兵庫・神戸ワールド記念ホール1月9日(日) 兵庫・神戸ワールド記念ホール1月22日(土) 静岡エコパアリーナ1月23日(日) 静岡エコパアリーナ2月5日(土) 埼玉・さいたまスーパーアリーナ2月6日(日) 埼玉・さいたまスーパーアリーナ『GLAY ARENA TOUR 2021 “FREEDOM ONLY”』特設サイト:<リリース情報>GLAY 16th Album『FREEDOM ONLY』購入リンク:配信リンク:●CD+DVD:5,500円(税込)●CD Only:3,300円(税込)GLAY『FREEDOM ONLY』ジャケット【CD収録曲】1. BETTY BLUE2. Hypersonic3. Winter Moon Winter Stars4. FRIED GREEN TOMATOES5. 永遠を名乗る一秒6. 漂えど沈まず7. BAD APPLE8. Tiny Soldier9. Holy Knight10. 青春は残酷だ11. 祝祭12. 桜めぐりGLAY「BAD APPLE」MVGLAY「祝祭」MV【DVD収録内容】・GLAY野外無観客ライブ Vol.2・GLAY「FREEDOM TALK」・後編・「BAD APPLE」Album ver. Music Video・Making of BAD APPLE・「祝祭」Music Video・Making of 祝祭稲葉浩志(B’z)x TERU(GLAY)特別対談JIRO(GLAY)× 楢﨑誠(Official髭男dism)『BASS MAGAZINE Special Program』関連リンクGLAY オフィシャルウェブサイト: 公式YouTubeチャンネル: 公式Twitter: 公式Instagram: 公式Facebook:
2021年11月07日サイダーガールが10月31日に東京・Zepp Tokyoで自主企画ライブ『ぼくらのサイダーウォーズ5』を開催。そのオフィシャルレポートが到着した。「Zepp Tokyoでライブするのは最初で最後。ギリギリ間に合った。Zepp Tokyoでライブができてよかったと思いながらステージに立たせてもらってます」(Yurin / Vo, Gt)「Zepp Tokyo(のステージ)から見る客席、めちゃめちゃエモだね」(知 / Gt)「あのサイダーガールがZepp Tokyoでワンマンするって、まるで天地がひっくり返るような出来事だよ。だって、バンドを結成したとき、Zepp Tokyoでワンマンするなんて考えてなかったじゃん」(フジムラ / Ba)中盤のMCでそんなふうに語っていたように念願のZepp Tokyoワンマンにはメンバー3人それぞれに思うところがあったらしく、この日のライブは前回『ぼくらのサイダーウォーズ4』LINE CUBE SHIBUYA公演とはまた違うやり方で趣向を凝らした見どころ満載の2時間となった。ステージの上手と下手に置かれた打ちっぱなしのコンクリート風の壁と言うか、パーテーションが何かを予感させる中、SEが流れ、知、フジムラ、サポートドラマーの3人がハロウィンを意識したマスクを被ってステージに登場。日頃から陰キャと自ら言っている彼らの仮装に2階席まで埋めた観客が思わず「おおっ」となったところにハンドマイクのYurinが飛び出してきて、演奏は「週刊少年ゾンビ」でスタート。「Clap your hands!!」(Yurin)「Zepp Tokyo、遊ぼうぜ!」(フジムラ)そこからYurinとフジムラが観客に声を掛けながら、バンドはダンサブルな「パレット」「ベッドルームアンドシープ」を繋げ、その場で飛び跳ね始めた観客とともに序盤から一体感を作っていく。フジムラ(Ba)「今日を特別な1日にできたら!アットホームな感じもありつつ、(ステージには)ソファーもあるし、ゆっくり楽しんでもらえたらいいなと思います」(Yurin)改めての挨拶を挟んでからのブロックでは、「いろいろな曲をやっていくので、自由に楽しんでいってください!」と知が言ったとおり、それまでのダンサブルなノリとは打って変わって、轟音のイントロから緊張感を演出した「空にこぼれる」、テンポをちょっと落として、メランコリーを観客と共有した「ID」、シャッフルのリズムで意表を突いた「月に唄えば」、シーケンスも使ったジャズっぽいインタールードからなだれこんだギター・ロック・ナンバー「成長痛」と、それぞれにユニークな魅力を持つ4曲を披露。ぐいっと観客の気持ちをひきこんだところで、「後ろの人は見えるかわからないけど」とフジムラがこの日メンバーそれぞれにサイダガちゃん(フジムラ)、コウモリ(Yurin)、キズ(知)を顔に描きこみ、陰キャなりにハロウィンを楽しもうとしていることをアピール。それに応え「ハロウィンにぴったりの曲、持ってきました。みんなでワチャワチャできたらと思います!」と知が声を上げ、バンドが演奏したのがこの日初披露の新曲「トロール」だ。知(Gt)するとステージ下手のパーテーションが回転して、ハロウィン風のセットとともに「待つ」のMusic Videoに出てきた(着ぐるみの)熊が2匹現れ、踊り始める!怪しいムードもある「トロール」のダンス・サウンドに観客も手拍子しながらゴキゲンだ。そこからバンドがたたみかけるように繋げていったのが、ちょっと投げやりなパーティー・ソングの「なまけもの」、ファンキーな「化物」、高速ファンクの「フューリー」だった。Yurin(Vo, Gt)そんなふうにバンドが演出した曲のタイトルからしてハロウィンにふさわしいパーティータイムを観客も大歓迎。会場の温度もぐっと上がる。そしてそんなパーティータイムを締めくくった「待つ」では、今度はステージ上手のパーテーションが回転して、「待つ」の歌詞とMVに出てくる《ルーム・ワンオーワン》を再現したと思しきセットとともに再び熊が登場。アーバンかつグルービーな演奏を繰り広げるバンドとともにダメ押しでパーティータイムを盛り上げたのだが、そんなパーティータイムの終わりが《一人きりのミッドナイト》と歌う「待つ」というところがなんともサイダーガールらしい……。バンドの最新モードを物語る新曲「シンデレラ」その「待つ」と「トロール」が12月1日にリリースのニューアルバム『SODA POP FANCLUB 4』に収録されることに加え、来年全国ツアーを開催することをさりげなく発表したバンドは、「未来について語ることはうれしいけど、過去を振り返ることも大事。懐かしい曲を1曲」(知)と「群青」から後半戦をスタート。ギターのコードをかき鳴らす、このロック・ナンバーは、15年6月に自主レーベルからリリースしたミニアルバム『サイダーのしくみ』の収録曲だが、そこに繋げたのが『SODA POP FANCLUB 4』から一足早くライブで披露しているノスタルジックなロックナンバー「猫にサイダー」。そんな展開が印象づけたのは、サイダーガールが持つエモーショナルなギター・ロック・サウンドというバックボーンだったのが、どんなにバンド・サウンドの幅が広がったとしてもそのバックボーンが失われることはないということを、さらに「NO.2」でアピール。その「NO.2」ではエキサイトしすぎたフジムラが転倒するというハプニングも見どころに変えたのだった。そして「サイダーガールらしく最後まで全力で駆け抜けていきます。みなさんついてこられますか!?」とYurinが声を上げ、観客の気持ちを煽るように前述したバックボーンを象徴する代表曲「エバーグリーン」でラストスパートをかける。そこに「新曲やります!」(Yurin)と繋げたのが「トロール」同様、この日ライブ初披露となる「シンデレラ」。ワイプを求めるYurinに応え、観客が一斉に手を横に振る光景はまさに壮観の一言――と当たり前のように書いてしまったが、TVアニメ『古見さんは、コミュ症です。』のオープニングテーマとしてファンの多くがすでに耳にしているとは言え、ライブ初披露でいきなりバンドと観客が1つになれるということは、キャッチーであることも含め観客の気持ちをいきなり鷲掴みにできる魅力があるということだろう。サイダーガールの最新モードを物語るダンサブルなポップ・ナンバーは、語りかけるようなYurinの歌が新境地も思わせた。「みんなとまた歌って踊れるようなライブができる日もそんなに遠くないと思います。そんな日が早く来ることを願って終わりたいと思います。心の中で歌って、踊ってください!」(Yurin)バンドがこの日本編ラストに選んだのは「メランコリー」。ライブでみんなと踊るためにサイダーガールが初めて作ったパーティー・ソングだ。《ぐるぐるしてるんだ》という歌詞に合わせ観客がぐるぐると手を回す。その「メランコリー」がいつも以上に力強く感じられたのは、これまで何度もライブで演奏してきたこともさることながら、この日この曲に込めた願いがそれだけ強かったからだ。「アルバムのリリース・ツアーじゃないから、今度出るアルバムからやったり、懐かしい曲をやったり、いろいろな曲をたくさん聴いてもらえてよかったと思えるライブになりました」とラストスパートをかける前にYurinが振り返ったように初披露も含め、新旧の曲を織りまぜた全20曲のセットリストは、常に新しいことに挑戦しながらバンドの芯は決して揺らぐことはないサイダーガールの歩みを今一度印象づけるものとなった。もちろん、その歩みという言葉は成長と言い換えてもいい。アンコールは『SODA POP FANCLUB 4』から「ライラック」と最初期の「くじらの街」という、ともにギター・ロックと言える2曲を披露。同期でピアノとストリングスも鳴らした前者と荒々しい後者のコントラストがダメ押しで、ぐっと広がったバンドの表現の幅を印象づけると、終演後には「シンデレラ」のMVをフル尺で初公開して、来年1月15日からの『サイダーガール TOUR2022サイダーのゆくえ-SENTIMENTAL THEATRE-』の開催を発表するというサプライズも。2月23日のツアー・ファイナルでは、サイダーガール史上最大キャパとなるTOKYO DOME CITY HALL公演に挑戦する。なお新曲「シンデレラ」のMVは本日11月1日21時にプレミア公開される。サイダーガール「シンデレラ」MV※11月1日(月) 21:00〜プレミア公開文:山口智男撮影:Tetsuya Yamakawa<公演情報>サイダーガール 自主企画ライブ『ぼくらのサイダーウォーズ5』2021年10月31日(日) 東京・Zepp TokyoセットリストM1. 週刊少年ゾンビM2. パレットM3. ベッドルームアンドシープM4. 空にこぼれるM5. IDM6. 月に唄えばM7. 成長痛M8. トロールM9. なまけものM10. 化物M11. フューリーM12. 待つM13. 群青M14. 猫にサイダーM15. NO.2M16. エバーグリーンM17. シンデレラM18. メランコリーen.1. ライラックen.2. くじらの街『ぼくらのサイダーウォーズ5』セットリストプレイリスト:<配信情報>サイダーガール「シンデレラ」配信中※TVアニメ『古見さんは、コミュ症です。』オープニングテーマ配信リンク:<リリース情報>サイダーガール 4th Album『SODA POP FANCLUB 4』2021年12月1日(水) リリース●初回限定盤(2CD+DVD+ブック):6,600円(税込)※BOX仕様●通常盤(CD):3,025円(税込)【CD収録内容】 ※全形態共通1. 待つ2. 猫にサイダー3. シンデレラ(TVアニメ『古見さんは、コミュ症です。』オープニングテーマ4. 足りない5. ピンクムーン6. かいじゅうのゆめ7. トロール8. 再見9. melt10. マーブル11. ライラック(2021年2月~3月 NTTドコモCM『みんなに好きをつなごう篇』タイアップソング)【インストCD収録内容】※初回限定盤のみ全曲オフボーカル(インスト)CD【DVD収録内容】※初回限定盤のみサイダーガールのアルバム制作過程の全貌が明らかになるレコーディングドキュメントを収録。(20分)【スペシャルブック収録内容】※初回限定盤のみ11組のイラストレーターコラボ作品となるアートブックと全曲手書き歌詞とコード譜にメンバー全員のセルフライナーノーツが加わった特別な内容に。(40p)『SODA POP FANCLUB 4』予約リンク:『SODA POP FANCLUB 4』特設サイト:<ツアー情報>『サイダーガール TOUR2022 サイダーのゆくえ-SENTIMENTAL THEATRE-』1月15日(土) 高松DIMEOPEN 17:30 / START 18:001月16日(日) 広島LIVE VANQUISHOPEN 17:30 / START 18:001月22日(土) 新潟GOLDEN PIGS RED STAGEOPEN 17:30 / START 18:001月23日(日) 金沢EIGHT HALLOPEN 17:30 / START 18:001月29日(土) 盛岡CLUB CHANGE WAVEOPEN 17:30 / START 18:001月30日(日) 仙台CLUB JUNK BOXOPEN 17:30 / START 18:002月5日(土) 札幌PENNY LANE 24OPEN 17:30 / START 18:002月11日(金・祝) 名古屋DIAMOND HALLOPEN 17:00 / START 18:002月13日(日) 福岡スカラエスパシオOPEN 17:30 / START 18:002月19日(土) 大阪 なんばHatchOPEN 17:00 / START 18:002月23日(水・祝) 東京 TOKYO DOME CITY HALLOPEN 17:00 / START 18:00関連リンクサイダーガール オフィシャルサイト:サイダーガール Twitter:サイダーガール Instagram:サイダーガール YouTube:サイダーガール TikTok:
2021年11月01日Snow Manが2年2カ月ぶりの有観客ライブを開催!そのデビュー後初となる有観客ライブの模様を本誌記者がレポート♪ミリオンヒットを記録したデビュー曲『D.D.』で幕を開けると、序盤からアップテンポなナンバーを次々と披露。彼らの最大の持ち味であるキレキレのダンスは、いつも以上に輝いて見えた。また、阿部亮平(27)が「箱に入ったフィギュア」をイメージして考案したというメンバーがアクリルボックスに入る演出や、岩本照(28)が振付をした、観客と一緒にペンライトを振るダンスなど、ファンを魅了するパフォーマンスの連続!MCでは、佐久間大介(29)が「久々に、というか初めて言いたい!Snow Man、デビューしました!」と約1年10カ月越しに念願の“生報告”を行い、大きな拍手が巻き起こった。ほかにも、ミリオン認定されたアルバム『Snow Mania S1』収録のユニット曲や、新曲『Secret Touch』の初披露など、盛りだくさんな内容。Snow Manが観客の前でライブを行うのは2年2カ月ぶりとあって、会場の熱狂ぶりもすさまじかった。クライマックスでは、「ありがとう」という歌詞が印象的な『GRATITUDE』を歌い上げ、温かい一体感に包まれたまま幕を閉じた。
2021年10月25日BiSが、10月23日に東京・中野サンプラザホールにてワンマンライブ『BiS STiLL STONE AGE』を開催し、2,000名を超える研究員(ファンの呼称)を前に圧巻のステージを展開した。第3期BiSにとってコロナ禍以前、2020年1月に開催した東京・LIQUIDROOM公演以来の会場に対してフルキャパでのライブとなった。コロナ禍対策を整えた会場を埋め尽くす研究員からは静かな熱気が溢れ、ステージに組み上げられた、ライブタイトルの『BiS STiLL STONE AGE』を感じさせる石器時代風のセットに、これからBiSが起こすライブへの期待感が渦巻いていた。轟音のようにSEが響き渡ると、BiSのミュージックビデオを担当する映像作家・山田健人による現代から紀元前3万年まで遡るプロジェクションマッピングが映し出され、空間が石器時代までタイムスリップしていく。SEが一瞬止まると、ステージセットの“岩盤”が吹き飛び、岩の中からBiSメンバーが登場する。『BiS STiLL STONE AGE』より Photo by sotobayashi Kentaド派手な演出に会場のボルテージも瞬時に跳ね上がり、ライブは冒頭からBiS、研究員ともにフルスロットルで走り出していく。メンバーの雄叫びとともに「LET’S GO どうも」でライブはスタート。オープニングからの興奮を保ちながら、キラーチューン「STUPiD」、ライブ映えのする「FOR ME」を連続投下し、更なる熱狂を創出する。ここで、「はじめまして、私たち新生アイドル研究会BiSです。」と自己紹介をすると「HiDE iN SEW」に突入。続く「I ain’t weak maybe..」と連続で研究員に寄り添うような歌声に満員の研究員の情緒を揺さぶっていく。『BiS STiLL STONE AGE』より Photo by sotobayashi Kenta「DESTROY」では、ライブ開幕の演出を思わせるような破壊的なライブを繰り広げたと思えば、“静”から“動”へ展開の激しい「COLD CAKE」、“いいことってなんですか?”と問いかける「BASKET BOX」を連投し、エモーショナルなライブも展開し、緩急を効かせたセットリストで研究員を更に刺激していく。チャントモンキーによるレクリエーションを挟んだのち、「次は、一緒にネコちゃんになっちゃいましょう。」とトギーが話すと手をネコのように振る、特徴的な振付の「LOVELY LOVELY」で、会場全体が笑顔でネコちゃんになりきっていた。研究員の支持が大きい「teacher teacher teacher」では、ステージセットの2階に駆け上がり、立体的なパフォーマンスをした。続く「thousand crickets」では、2020年年末に東京・SHIBUYA LINE CUBE SHIBUYAにて開催した『The DANGER OF MiXiNG BiS』以来の“第二回BiSガチンコスクワット対決”が行われ、楽曲中に高速スクワットの回数を競った結果、トギーが131回を記録し、連覇を果たした。『BiS STiLL STONE AGE』より Photo by sotobayashi Kenta高速スクワットで足元がおぼつかない中、間髪入れず、「テレフォン」という超攻撃的ナンバーを発射する。トギーの雄叫びのようなシャウトが和やかな会場の雰囲気を切り裂いていく。続く「FUCKiNG OUT」でも、メンバーの魂を削るかのようなシャウトで今しかないこの瞬間を全力で研究員と共有していく。その後「つよがりさん」を歌い上げた後に、トギーが「今歌った曲はつよがりさんという曲で、どうしようもない自分の弱さを素直に歌った曲です。私たちBiSはこの4人で2年間活動してきて、ずっと分かり合えなくてぶつかることがあります。今ここにいるあなたも、自分を分かってほしいとか、この人の気持ちを分かりたいって思うことがあると思うんですけど、気持ちとか、性格とか、目に見えないものを“わかる”ってすごく難しいですよね。自分ももがきながら見つけてほしいってと思いながらメンバーとぶつかり合いながら走って来ました。研究員のみなさん、BiSを見つけてくれてありがとうございます。そして、BiSが好きな気持ちは研究員と一緒です。それだけは分かり合えます!次の曲、心を込めて歌います。聞いてください。」と話し、メンバーの熱い想いをのせた「I WANT TO DiE!!!!!」「TOUCH ME」「this is not a love song」「BiS-どうやらゾンビのおでまし-」と第3期BiSの極上の“エモ”ソングを4発炸裂させ、ライブは胸を熱くさせたまま幕を閉じた。MCで語ったメンバーそれぞれの思い『BiS STiLL STONE AGE』より Photo by sotobayashi Kenta鳴り止まぬ拍手の中、BiSメンバーが再登場し、チャントモンキーが「今日は中野サンプラザに来てくださってありがとうございます!!中野サンプラザのチケットを取ってから、みなさんは、どんな日々だったでしょうか??“あと5日、あと4日ってカウントダウンしてたよー”“そんなことする暇もなく気づいたら今日だったよー”“方向音痴だから中野サンプラザに辿り着けるか不安だったよー”とか、色んな心の声が聞こえてきますね。はい。ちなみに、私はと言うと、“23日早く来い。早く会いたい!”と、“もっと練習したいから、やっぱりまだ来なくていい!笑”という、超矛盾した気持ちが交互に訪れる毎日でした。研究員に死ぬほど楽しんで欲しいから、いくらでも準備することがあるし、どれだけやっても足りないけど、早く会いたかったです!そんな楽しみにしていた今日は、信じられないくらいあっという間でした。今日のためにやってきたんだなってすごく思ったし、これから先ももっともっとやりたいって思いました。これからもBiSは、止まらずライブし続けます。今日は本当にありがとうございました!!!また会いましょう!!!」『BiS STiLL STONE AGE』より Photo by sotobayashi Kentaイトーは、「皆さんおげんきですか〜最近すごく、“好きなものを好きでい続ける”って難しいことだなって考えてました。わたしは学生時代に、プレッシャーに押しつぶされたり、自分には向いてないなって思って、好きなことを辞めてしまったことがありました。夢を追い続けるうちに、あの人より劣ってるからできないだろうなって諦めそうになったり、自分には才能がないな……とか考えてしまうことがありました。でも、BiSはそれを超えてしまうくらい変な存在でいろんな個性のメンバーがいて、変なスタッフさんがいて、何が劣ってるかとか才能がないとかそれをなくすような魔法がBiSにはあるように思います。BiSってそんな魔法ありますよね? その魔法は研究員にもありますよね?だからBiSを続けてられるんだと思います。これからもBiSで諦めず歌わせてください!今日はありがとうございました!」『BiS STiLL STONE AGE』より Photo by sotobayashi Kentaネオ・トゥリーズは、「なんか ほんとに時間が過ぎるのが早くて……あっという間でした。今日ライブしてる時 、すごい魔法みたいな時間だなぁとずっと思ってました。ここにいる一人一人が、それぞれ全く違う人生を送っているけど、こうしてライブで同じ時間を一緒に過ごしていると、音楽を通して心と心が繋がりますよね。繋がっています!今日もライブ中目と目が合う度に、研究員との、この尊い時間をずっと大切にしていきたい。って何回も思いました。今日も、来てくれたあなたに感謝を伝えようと色んな言葉を考えていたんですけど、考えれば考えるほど、ありきたりな言葉しか出てこない自分にすごいムシャクシャしました。でも伝えさせてください。ありがとうございます!これからも全身全霊BiSは音楽を届けたい!ライブがしたい!って、改めて思いました。今日一緒にBiSの新たな一歩を踏み出せたこと本当に嬉しいです。これからもよろしくお願いします!」『BiS STiLL STONE AGE』より Photo by sotobayashi Kentaトギーは、「1年前の今日くらいの時期は、やっと有観客でライブができた時期で今日は満員で、すごく嬉しいです。ありがとうございます。最近、未来のことって本当に何も分からないなと思うんですけど。わかんないですよね?でも、わかんないからって不安になるのは違うなって思いました。BiSの未来は、BiSにしか作れないから、なんでもできるんだって信じて、言い続けて、いつの日か今日の言葉が本当になるようにこれからも死ぬ気でいきます。BiSはもっと大きな場所で歌いたいです。BiSは絶対に武道館に立ちます。研究員を武道館に連れて行きます!今日はありがとうございました。研究いーん!これからもよろしくお願いします!」とそれぞれMCを行い、アンコール1曲目となる「LOVE」をありったけの愛を研究員に届け、続く「CURTAiN CALL」では、歌詞の「もう終わり?帰りたくない」を体全体で表現し、ライブを締め括った。その後、12月1日カバーアルバムリリースと新ツアー開催を発表し、ライブは終了かと思われたが、「BiSは、2022年もブイブイ言わせていくのでこれからもよろしくお願いします!」とトギーが決意表明をした後、「あの〜まだ足りないんで、あと1曲歌ってもいいですかぁ」とおかわりとなる「CURTAiN CALL」がスタートする。彼女たちの生命力を振り絞るかのように発せられた歌声は会場の全ての人の心に突き刺さり、彼女たちのパフォーマンスは観客を魅了した。『BiS STiLL STONE AGE』より Photo by sotobayashi Kenta石器時代と銘打ったワンマンライブで、更なる進化を見せつけたBiS。ロックカバーアルバム『BiS DiVE to ROCKS』のリリース、そして、2022年の新ツアーも発表され、BiSの新時代の幕は開かれた。BiSが起こすであろう怒涛の展開に期待して待っていてほしい。<セットリスト>『BiS STiLL STONE AGE』10/23@中野サンプラザ01. LETS GO どうも02. STUPiD03. FOR ME04. HiDE in SEW05. I aint weak maybe..06. DESTROY07. COLD CAKE08. BASKET BOX09. LOVELY LOVELY10. absolutely meeeeee11. teacher teacher teacher12. thousand crickets13. テレフォン14. FUCKiNG OUT15. つよがりさん16. I WANT TO DiE!!!!!17. TOUCH ME18. this is not a love song19. BiS-どうやらゾンビのおでまし-EN1.LOVEEN2.CURTAiN CALLEN3.CURTAiN CALL<リリース情報>カバーアルバム『BiS DiVE into ROCKS』2021年12月1日(水) リリース●初回限定生産限定盤【CD+Blu-ray+ポストカード全10種ランダム3枚+イベント参加券】価格:6,500円(税込)●通常盤【CD+イベント参加券】価格:3,300円(税込)【CD収録】※全タイプ共通01. スモーキン・ビリー(THEE MICHELLE GUN ELEPHANT)02. MAGIC(HAWAIIAN6)03. 赤いタンバリン(BLANKEY JET CITY)04. PMA(Positive Mental Attitude)(KEMURI)05. NUM-AMI-DABUTZ(NUMBER GIRL)06. BASIS(BRAHMAN)07. GOOD GIRL(THE MAD CAPSULE MARKETS)08. 浮き雲(eastern youth)09. Fantasista(Dragon Ash)10. Eric. W(the band apart)11. IMAGINE?(BEAT CRUSADERS)【Blu-ray収録】※初回生産限定盤のみ・THE DOCUMENT of ARABAKI×BiS GiP! -GREAT iDOL PURiTANS-BiS×ZOCスプリットSG『割礼GIRL/BEGGiNG』2021年11月3日(水) リリース※タワーレコード限定【収録曲】1. 割礼GIRL2. BEGGiNG3. family name4. STUPiD購入リンク:割礼GIRL-BEGGiNG<ライブ情報>東名阪ツアー『NEW GENERATION BiS TOUR』2022年1月19日(水) 東京・Zepp TokyoOPEN 17:30 / START 18:302022年1月21日(金) 大阪・なんばHatchOPEN 17:30 / START 18:302022年1月22日(土) 愛知・Zepp NagoyaOPEN 17:30 / START 18:30学生限定ライブ『BiSの学園天国』11月7日(日) 仙台 LIVE HOUSE enn 2ndopen 14:30 / start 15:0011月14日(日) 東京 代官山UNITopen 14:30 / start 15:0012月4日(土) 大阪 FANJ twiceopen 14:30 / start 15:0012月5日(日) 名古屋 RAD HALLopen 14:30 / start 15:00チケット詳細:女性限定ライブ『BiSのKiSS ME ONLY THE GiRLS』11月7日(日) 仙台 LIVE HOUSE enn 2ndopen 17:30 / start 18:0011月14日(日) 東京 代官山UNITopen 17:30 / start 18:0012月4日(土) 大阪 FANJ twiceopen 17:30 / start 18:0012月5日(日) 名古屋 RAD HALLopen 17:30 / start 18:00チケット詳細:× ZOC東名阪対バンツアー『BiS× ZOC presents We are BZ tour』11月18日(木) Zepp TokyoOPEN 17:30 / START 18:3011月29日(月) Zepp Osaka BaysideOPEN 17:30 / START 18:3011月30日(火) Zepp NagoyaOPEN 17:30 / START 18:30チケット詳細:関連リンクBiS オフィシャルサイト: オフィシャルTwitter: STUPiD RECORDS Twitter:イトー・ムセンシティ部 Twitter:チャントモンキー Twitter:ネオ・トゥリーズ Twitter:トギー Twitter:
2021年10月24日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「クイックレポート」です。音楽フェス好きの方なら一度は目を通したことがあると思うクイックレポート。フェスなどの現場でライブを観たライターさんが終了後、1時間もたたないうちにそのライブのレポートをweb媒体などにアップしてくれるものです。ライブに来られなかった人が読んだり、ライブを観た人でも、あらためてライブの内容をテキストで確認するために読んでくれているものだと思っています。セットリストを知ることもできますよね。クイックレポートは、その名の通り短時間でライブの感動を美しい表現で形容してお届けしてくれるので本当にありがたいんです。極端に言うと、そのクイックレポート次第でその日のライブの印象ががらっと変わることもある。基本、書いてくださる内容はライターさんにお任せです。スピード重視の世界なので、こちらサイドが校正することもありません。だからこそ書いてくださる方も神経を研ぎ澄ませ、本気でその場の熱狂や興奮を伝えようとしてくださっていると思っています。その感動を僕は曲にしてお返しできればと思い「Quick Report」という曲を書きました。10月20日に出るニューアルバムに収録されているので、ぜひ聴いてみてください。すでに、フェスなどで披露していて、いい反応をいただいています。曲を作るにあたっては、僕のデビュー以降のクイックレポートを全部読み返しました。そこで、「MUSIC VIDEO」における“MVあるある”ではないですが、やっぱり定型文ってあるんだなということに気づきました。なかでもめっちゃ気に入ったフレーズは、“観客のボルテージは一気に最高潮”です。僕のクイックレポートにめっちゃ書いてあった。だったら、「もっと観客のボルテージは一気に最高潮になる曲を作らな!」と思って、この曲ができました。実際に、フェスで初めてこの曲を披露した日のクイックレポートには、「岡崎さん、こんなところまで気にかけてくれてありがとうございます」とライターさんがわざわざ書いてくれていて、なんだかうれしかったです。クイックレポートもフェスの一部。同じフェスを作っている仲間って感じがしていいですよね。みなさんもフェスで岡崎体育のライブを観たあとは、必ずその日のクイックレポートまでチェックしてくださいね。そこまでがひとつのセットです。おかざきたいいく11月23日(火・祝)、横浜アリーナでワンマンライブ「めっちゃめちゃおもしろライブ」を開催。10月20日(水)に4枚目となるオリジナルアルバム『FIGHT CLUB』をリリース。※『anan』2021年10月13日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2021年10月09日2021年10月8日金曜日、横浜アリーナで行われた、Snow Manの「Snow Man LIVE TOUR 2021 Mania」ライブ初日レポートです。やっとできた…!ファンへのデビュー生報告をお届け。10月8日。この時期とは思えないような強い日差しと、暑さに包まれた横浜アリーナ。今日、ここで9人組のアイドルグループ・Snow Manが、1stアルバム『Snow Mania S1』を引っさげ、初となるアリーナツアー「Snow Man LIVE TOUR 2021 Mania」をスタートさせた。2020年1月22日のデビューから約1年9か月。1stシングル『D.D./ Imitation Rain』に始まり、続く『KISSIN’ MY LIPS/Stories』『Grandeur』がミリオンを達成。舞台や映画、バラエティと、さまざまなフィールドでの活躍から注目を集め、またたく間に人気を獲得、とんでもないスピードでスターダムにのし上がった9人。彼らの本領発揮の場ともいえる有観客ライブは、デビュー前の2019年以来、約2年2か月ぶりとなる。ファンはもちろん、メンバー自身もこの日がくることを望んでいたのは言うまでもない。会場は、9人の登場を待ちわびるファンの並々ならぬ想いが満ちていて、熱い。公演5分前になると多くのペンライトがともり始め、手拍子が鳴り響く。そして、開演時間ぴったりの12時30分、まばゆい光に照らされながら、Snow Manが姿を現した。はじめから、ギアをトップに入れた9人が魅せる、怒涛のダンスナンバーが続く。途中、一番最初に口を開いたのはリーダーの岩本照さんで、気合のみなぎる声で観客を煽る。長い手足と高いダンススキル、そして圧倒的な華を備えたラウールさんは、誰もが認めるセンターぶり。渡辺翔太さんは、武器とするハイトーンボイスで高揚感をもたらすだけでなく、唸るような低音までを披露してスキルの高さを見せつけた。表現力豊かな佐久間大介さんが見せる腹チラ、ドラマティックなダンスで魅了する宮舘涼太さんの腕があらわになるジャケットプレイが、会場のボルテージをさらに上げていく。大人なムード漂う、セクシーな湿度の高いパフォーマンスも多く登場。なかでも、阿部亮平さんが今回のツアーのために考えたという斬新な演出が、彼らの艶っぽさを極限まで際立たせる。岩本さんの振り付け同様、Snow Manの見せ方、魅力をよくわかっているメンバーだからこそなせるワザだといえる。また、聴く者の胸をぎゅっと掴むバラードナンバーも披露。本当に切ない感情にとらわれているかのように見える目黒蓮さんの歌には、会場中が息をのみ、思いを重ねた。ドラマの現場で鍛えられた表現力の賜物だろう。もちろん、Snow Manが多くの人に愛される理由の一つである、チャーミングだったり、わちゃわちゃしたやりとりも、ライブの随所で見られた。阿部さんと佐久間さんのハイタッチ、お互いを笑顔で見つめながら歌う岩本さんと深澤辰哉さん。MCでは、深澤さんが正面向かって右、向井康二さんが左の端に立ち、ほかの7人を挟みながらトークを引っ張っていく。深澤さんは、「久しぶりのライブでメンバーが緊張してるかもしれないから」と、話しやすいようお題を準備。MC回しを担う彼の気遣いが感じられる瞬間だ。それは、「今日の朝、何を食べた?」というものだったが、9人の持ち前のトーク力とキャラの立った答え、そしてチームワークで爆笑をさらった。また、常に笑いを取りにいく向井さんは大声で場を盛り上げる一方で、時折、メンバーの肩をポンと叩きながら優しく声をかける一面も。ファンのみならず、メンバーからも愛される彼の人となりが垣間見えた。メンバーの強い想いを感じたのは、MCタイムが始まってすぐのこと。「あらためまして、どうも!」(深澤さん)「Snow Manでーす!」(全員)というやりとりの後に、「やっと言えた!」と盛り上がるメンバーたち。そして、「Snow Man、デビューしましたー!!!」と佐久間さんが嬉しそうに、感慨深そうに報告する。デビュー後すぐに予定されていたアジアツアーをコロナ禍により断念し、デビューライブが無観客の配信で行われたSnow Man。これまで当たり前だったやり取りや、とっくにしているはずだったデビューの生報告は、彼らとファンがずっとずっと心待ちにしていた瞬間だ。声は出せないけれど、ファンが心の中で叫んだ歓声がアリーナ中に響き渡ったように感じた。ライブ中には、目黒さんがW主演をつとめるドラマ『消えた初恋』の主題歌「Secret Touch」が5thシングルとして発売されることが発表された。さらに、この日の朝、発売初週に84.1万枚を売り上げ、1stアルバムの初週売り上げが令和最高を記録したことでも話題になっていた『Snow Mania S1』が、日本レコード協会のミリオン認定となったことが報じられ、ツアーの初日に花を添えた。最後は、メンバー全員がそれぞれお礼を告げる中、深澤さんの「今日はありがとうございました!」の言葉で本編の幕がおりた。さまざまなテイストの曲を、あますところなくぎゅぎゅっと詰め込んだ約2時間。今のSnow Manという存在を、心ゆくまで堪能できるライブとなった。思い出したのは、深澤さんが表紙を飾ったanan2268号(2021年9月29日発売)のインタビューでメンバーについて話した、「最初の熱量が今もずっと変わらない。9人いて、誰も妥協をしないというのはすごいと思います」という言葉。彼らがここまで多くの人を魅了し、愛される存在になったのは、パフォーマンスに対する真摯な想いと、何ごとにも常に全力で挑む熱さ、それを継続してきたことで獲得した高いスキルとチームワークがあってこそ。そんなことがひしひしと伝わってきた。文・重信 綾Information「Snow Man LIVE TOUR 2021 Mania」神奈川、愛知、北海道、大阪、宮城、福岡、新潟の全国7都市を巡る。全32公演。取材・文 重信 綾
2021年10月09日YOASOBIが自身2度目となる配信ライブUT×YOASOBI『SING YOUR WORLD』を開催した。本公演は、7月2日に全国発売された『YOASOBI UT』とのコラボを記念して開催され、約28万人が同時視聴した。ライブはドローンのカメラが瀟洒なエントランスを抜けていく様子からスタート。『YOASOBI UT』があしらわれたモニュメントの先にはUT×YOASOBI『SING YOUR WORLD』の大きなロゴがあり、四方を書棚に囲まれたスペースに前回のライブ同様4人のバンドメンバーを従えたAyaseとikuraが現れた。そして前日の夜にMusic Videoがプレミア公開され4万人を超える同時視聴者が集まった「ahamo」CMソング「三原色」からパフォーマンスがスタートした。立て続けに披露されたのは「ハルジオン」。その後のMCでは、UTのスローガンでもある「WEAR YOUR WORLD」にインスパイアされてつけられた今回のライブタイトル『SING YOUR WORLD』に込められた意味、そしてライブ会場がユニクロ有明本部内にあるUNIQLO CITY TOKYOであることなどを語った。続いてはめざましテレビのテーマソングとして話題の「もう少しだけ」を披露。楽曲の原作小説のタイトルでもある「めぐる」というキーワードの通り、ライブラリを歩き回りながら軽やかに歌うikuraの姿が印象的だった。続く「たぶん」でも『YOASOBI UT』の飾られた廊下を切なげな表情で歌い歩く。Ayaseと合流し、歌い終わりのフィンガースナップを合図にオフィスの照明が落ちると、一気に不穏な空気に包まれた。2021年上半期のYOASOBIの躍進を象徴する楽曲「怪物」では、UTスタッフの執務スペースが大胆にもステージへと変貌。「アンコール」「夜に駆ける」と続くドラマチックな流れで今回のコラボレーションを強く印象づけた。生配信ライブらしく、コメントを通して視聴者とコミュニケーションを撮る場面も見られ、鬼気迫るパフォーマンスから一点、二人の親しみやすい人柄がよく出た一幕だった。管楽器が印象的なSEに導かれるように大きなホールにステージを移して披露されたのは「ハルカ」。YOASOBIバンドの周囲を取り囲む総勢172名に及ぶ楽器隊は、大阪桐蔭高校の吹奏楽部だ。コロナ禍において活動制限が余儀なくされる中で、YouTubeにYOASOBIのカバー動画をアップしていたことから実現した今回のコラボレーション。ソーシャルディスタンスに配慮した距離感、フェイスシールド着用という環境下でも、一夜限りのコラボを目一杯楽しもうとする姿勢が学生たちひとりひとりの表情から見てとれる。『SING YOUR WORLD』というライブタイトルの通り、そんな学生たちも高らかに声を響かせた「群青」でライブパフォーマンスは幕を閉じた。ライブ後には、YouTubeプレミアム会員のみが視聴できるアフターパーティーを日本国内では初めて実施。Ayaseとikuraがライブ本編を振り返りながらのトークで、チャットを通じて視聴者とコミュニケーションを取った。アフターパーティーは5日20時までのアーカイブ視聴が可能となっている。■YOASOBI YouTube Premium アフターパーティー <ライブ情報>UT×YOASOBI『SING YOUR WORLD』開催日:7月4日(日)場所:ユニクロ有明本部・UNIQLO CITY TOKYOUT×YOASOBI『SING YOUR WORLD』-セットリスト-1. 三原色2. ハルジオン3. もう少しだけ4. たぶん5. 怪物6. アンコール7. 夜に駆ける8. ハルカ(with 大阪桐蔭高校吹奏楽部)9. 群青(with 大阪桐蔭高校吹奏楽部)<コラボレーション情報>『YOASOBI UT』7月2日(金) 発売ユニクロ「UT」×YOASOBI展開:WOMEN Tシャツ 7柄 1,500円 / KIDS Tシャツ 5柄 990円販売店舗:全国のユニクロ店舗およびオンラインストア『YOASOBI UT』Tシャツラインナップ『YOASOBI UT』スペシャルサイト:『UT×YOASOBIコラボレーション記念限定マンガ "Prologue to RGB"』配布期間:7月2日(金) ~無くなり次第終了『Prologue to RGB』書影【配布条件】店舗:YOASOBI UT商品2点以上お買い上げのお客様に先着で1つプレゼント(上限1つ)EC:YOASOBI UT商品2点以上お買い上げのお客様に毎日(7月2日~4日)抽選でプレゼント(上限1つ)関連FAQ:×YOASOBIオリジナルボックス配布期間:6月25日(金) 出荷分~なくなり次第終了UT×YOASOBIオリジナルボックスUT×YOASOBIの発売を記念して、期間中、オンラインストアでユニクロの商品をご購入いただくと「UT×YOASOBIオリジナルボックスでお届けいたします。※UT×YOASOBI商品をご購入でない場合もオリジナルボックスでのお届けとなります。関連FAQ:<リリース情報>YOASOBI「三原色」2021年7月2日(金) 配信リリース作詞・作曲・編曲:Ayase / 歌唱:ikura※NTTドコモ『ahamo』CMソングYOASOBI「三原色」ジャケット配信リンク:【原作小説】『RGB』(小御門優一郎 著)『RGB』書影■あらすじ些細なことがきっかけで疎遠になってしまった3人の幼馴染が、大人になって再会を果たす。時が経っても消えない友情や、色鮮やかな世界観で表現される3人の感情の移り変わりが、人と繋がり合うことの大切さに気付かせてくれる。ahamo CMソングの原作として書き下ろされた弾むような青春群像劇。『RGB』作品ページ:「Into The Night」2021年7月2日(金) 配信リリース作詞・作曲・編曲:Ayase / 訳詞:Konnie Aoki / 歌唱:ikuraYOASOBI「Into The Night」ジャケット配信リンク:【原作小説】『タナトスの誘惑』(星野舞夜 著)■あらすじ飛び降り自殺を図ろうとする彼女を見たのは、実はもう四度目だ。ある日突然目の前に現れ、一瞬で僕の心を奪った彼女は、死に対する欲動-タナトスに支配されていた。ある日の諍いをきっかけに一気にスピードアップする展開、そして彼女の正体とは。生と死、幸せの形を問う切れ味鋭い掌編。『タナトスの誘惑』作品ページ:松本 隆作詞活動50周年トリビュートアルバム『風街に連れてって!』2021年7月14日(水) リリース※幾田りらは「SWEET MEMORIES」で参加『風街に連れてって!』ジャケット幾田りら「SWEET MEMORIES」配信リンク:『風街に連れてって!』特設サイト:
2021年07月05日6月12日に行なわれた宮本浩次のバースデーライブがWOWOWにて放送されることが決定した。(ライブレポートは こちら() )ソロ活動を開始した2019年の開催以降、3回目のバースデーライブとなった本公演。過去の2回はいずれもギターの弾き語りで進行したが、3回目となる今回はソロデビュー曲「冬の花」以来宮本とたびたびタッグを組み、アルバム『ROMANCE』でもプロデューサーを務めた小林武史、そして同じく『ROMANCE』のレコーディングメンバーでもある名越由貴夫、キタダ マキ、玉田豊夢を迎えて初めてバンド編成でのライブとなった。『宮本浩次縦横無尽』という公演タイトルが示すように、ソロ楽曲、アーティストとのコラボレーションナンバー、『ROMANCE』に収録された1970年代の女性ポップスのカバー、そしてエレファントカシマシの楽曲とあらゆる角度から宮本浩次というパーソナリティーが堪能できるライブとなった。会場の観客を魅了したパフォーマンスに期待してほしい。<番組情報>『宮本浩次縦横無尽』8月8日(日・祝) 午後3:30〜WOWOWライブ / WOWOWオンデマンドにて放送※放送終了翌日〜2週間アーカイブ配信収録日:2021年6月12日収録場所:東京 東京ガーデンシアター<関連番組>『2020 612 宮本浩次バースデイコンサートat作業場 「宮本、独歩。」ひきがたり』7月14日(水) 午後0:00〜WOWOWライブ / WOWOWオンデマンドにて放送※放送終了翌日〜2週間アーカイブ配信『宮本浩次 Works 2019-2020』7月14日(水) 午後1:30〜WOWOWライブ / WOWOWオンデマンドにて放送※放送終了翌日〜2週間アーカイブ配信<番組サイト:
2021年06月30日『2021〜Make a Wish!〜』の振替公演が、6月20日に中野サンプラザにて開催された。本記事では、そのライブレポートをお届けする。この日の公演では、モーニング娘。OGの高橋愛・田中れいな・PINK CRES.の夏焼雅によるスペシャルユニット“たいやき たべたの なんで?”が、楽曲「およげ!たいやきくん」をライブ初披露。またゲスト出演した譜久村聖(モーニング娘。’21)がKANの楽曲カバー「エキストラ」をライブ初披露し、会場を盛り上げた。当日は、会場に充分な感染防止対策を施し、公演ごとに1000人を動員。小片リサによるオープニングアクトを経て、当日のフルメンバー(道重、田中、PINK CRES.、宮本佳林)で「彼と一緒にお店がしたい」「アレコレしたい!」の2曲を披露し、ライブに突入。前半はゲストの譜久村が様々なメンバーとユニット組む。夏焼とのシンメトリーが新鮮な「恋はひっぱりだこ」に続き、田中とのペアでモーニング娘。時のアグレッジブさを蘇らせる「The 摩天楼ショー」、道重が“これまでで一番万全のものをお見せできました”と語った道重・譜久村ペアでの「好きだな君が」、そして道重・田中・譜久村の3人による「セクシーキャットの演説」。曲後のMCでは、猫を飼っているという話題になり、楽曲のしなやかな振り付けを、“猫を飼っているからこそできた動き”と、3人は振り返った。ここで、譜久村のソロによる「エキストラ」がライブ初披露。ピアノのシンプルな音数に、譜久村の繊細な歌声が観客へと届けられた。このソロカバーは21日0時より、iTuneでの配信もスタートする。次曲「チュッ! 夏パ〜ティ」では、道重・小林・宮本の3人がお祭り騒ぎをみせる。宮本は直後にソロで自身の新曲「愛してるの言葉だけで」を披露。さらに、今月6月30日をもって解散する PINK CRES.は、メジャー1st シングル曲「ルーレット」で、PINK CRES.らしさを凝縮したパフォーマンスをみせた。後半では、田中による「Rock の定義」、道重による「OK!生きまくっちゃえ」とソロ曲を連発。田中・夏焼・二瓶のコラボでの「BABY! 恋に KNOCK OUT!」、夏焼・宮本による「黄色いお空で BOOM BOOM BOOM」と続き、次曲へ入るというところで、ステージに新たな人影が加わる。楽曲イントロが流れ出し、ステージに現れたのはシークレットゲストの高橋愛。田中れいな・夏焼雅も加えたパフォーマンスがノーアナウンスで始まり、会場からどよめきが起こる中、「およげ!たいやきくん」が、“およげダンス”の振り付けとともにライブ初披露された。この「およげ!たいやきくん」カバーは、アーティストの正体を隠したまま5月28日より USENなどでオンエアされ話題となっていたもの。原曲は1976年にリリースされ“日本で一番売れたシングル“曲でもある。オンエアにあたり付けられたユニット名は、「たいやき たべたの なんで?」。“たいやき”(た)かはし、“たべたの”(たなか)、“なんで”(な)つやきの、3名の頭文字から引用しているとのこと。このユニット結成は今回が初であり、曲後のMCでは「今までこういった発表の仕方をしたことがなかったので、オンエア後はSNSの反応を見て“バレてるバレてる”と楽しんでいましたが、やっと発表することができました!」と口々にコメントしていた。ラスト直前には道重・田中のモーニング娘。6期メンバー組による「私の時代!」「大きい瞳」の生ライブ披露へ。MCコで「『キャンディークラッシュ』にのめり込み過ぎてマズいから、逆にアプリ削除したほうがいいんじゃないかと思ってる」という道重に、「今この場所でわざわざそれを言うってことは、れいなにそれ消せってことだよね?」と田中が絡みにいくなど、掛け合いの応酬に会場からも笑いがもれていた。そして、出演6人全員での「恋の呪縛」、そして譜久村を加えての「ワクテカ Take a chance」で会場を盛り上げ、ラストは高橋愛も加わっての「シャボン玉」でライブを締めくくった。今年1月からスタートした本公演は、今後全国各地をまわりつつ7月までの開催が予定されている。また、「たいやき たべたの なんで?」による「およげ!たいやきくん」ミュージックビデオが YouTube M-line Music チャンネルにて公開となった。■「およげ!たいやきくん」ミュージックビデオ■リリース情報「およげ!たいやきくん」アーティスト:たいやき たべたの なんで?「エキストラ」アーティスト:譜久村聖■セットリスト『M-line Special 2021~Make a Wish!~』昼公演2021年6月20日(日)中野サンプラザ出演:道重さゆみ/田中れいな/PINK CRES./宮本佳林ゲスト:譜久村聖(モーニング娘。‘21)サプライズゲスト:高橋愛オープニングアクト:小片リサ【オープニングアクト】OA1.Far away(小片リサ)OA2.真夜中のドア~stay with me(小片リサ)【本編】1.彼と一緒にお店がしたい!(全員)2.アレコレしたい!(全員)3.恋はひっぱりだこ(夏焼雅・譜久村聖)4.The 摩天楼ショー(田中れいな・譜久村聖)5.好きだな君が(道重さゆみ・譜久村聖)6.セクシーキャットの演説(道重さゆみ・田中れいな・譜久村聖)7.エキストラ(譜久村聖)8.チュッ! 夏パ~ティ(道重さゆみ・小林ひかる・宮本佳林)9.愛してるの言葉だけで(宮本佳林)10.ルーレット(PINK CRES.)11.Rock の定義(田中れいな)12.OK!生きまくっちゃえ(道重さゆみ)13.BABY! 恋に KNOCK OUT!(田中れいな・夏焼雅・二瓶有加)14.黄色いお空で BOOM BOOM BOOM(夏焼雅・宮本佳林)15.およげ!たいやきくん(高橋愛・田中れいな・夏焼雅)16.私の時代!(道重さゆみ・田中れいな)17.大きい瞳(道重さゆみ・田中れいな)18.恋の呪縛(全員)19.ワクテカ Take a chance(全員+譜久村聖)20..シャボン玉(全員+高橋愛・譜久村聖)■ライブ情報2021年7月24日(土)@KT Zepp Yokohama(神奈川)2021年7月25日(日)@Zepp Namba(大阪)■M-line club オフィシャルファンクラブ WEB サイト■M-line Music 特設サイト
2021年06月21日5月21日にLINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)にて行われたGLAY4カ月連続配信ライブ第3弾「GLAY THE ENTERTAINMENT STRIKES BACK LIFETIME MUSIC」が、5月29日に配信された。今回のライブはJIRO(Ba.)が作曲した楽曲のみで構成され、ライブプロデュースもJIROが担当。感染予防を徹底した上で、彼らにとって今年初となる有観客ライブとなった。GLAYが今年発表したテーマ「THE ENTERTAINMENT STRIKES(エンターテイメントの逆襲)」の名の下、半年ぶりとなるファンとの再会ライブが始まった。1曲目は「MUSIC LIFE」。デビュー20周年に向け、初めて亀田誠治と組んだ13枚目のアルバム『MUSIC LIFE』に収録された、GLAYの中でも重要なアルバムのタイトル曲の壮大なサウンドで幕が上がる。TERUの「行くぜ渋谷」というファンがいるからこその掛け声が、半年ぶりの再会の重さを感じさせてくれた。続いては「ビリビリクラッシュメン」が披露され、ヘビーなギターリフと共にメンバーから発せられる熱気で会場のボルテージは上昇。その勢いのまま強烈なスネアロールから始まる「absolute“ZERO”」へ。サビではいつも以上にTAKURO、HISASHI、JIROが強くコーラスをする姿が印象的だ。曲が終わるとTERUは「皆さんお元気そうで何よりです。元々ここは渋谷公会堂で、凄くデビュー当時を思い出しました」とステージから見るLINE CUBE SHIBUYAへの思いを語り、「声は出せないですが手拍子などしながら心から楽しんで行って下さい。僕らは音楽が生き甲斐で、ないと生きていけません!」と「THE ENTERTAINMENT STRIKES(エンターテイメントの逆襲)」に込められた想いとも取れるロックバンドGLAYとしての想いをぶつけた。上がった熱量そのままに「Scoop」に突入し、パンクロック全開で会場が一体となる。曲が終わると会場が一度暗転。次に優しい灯りを放つ松明がステージに設置され、天井に吊るされたシャンデリアとともに厳かな空気が流れた。ストリングスも加わり披露したのは、2014年にリリースされたミドルバラードの「YOU」。この曲は作詞もJIROが手がけており、「色々な事件や事故が起きている世の中で、一日一日を大事に生きよう、一日一日時間を大切にしていこう」という想いが込められた、時をこえて今の時代に痛烈に響く歌詞である。続いて、またもJIRO作詞の「TIME」。自分自身を歌詞に乗せたバラードであり、JIROにとって、GLAYにとってとても大切にされている楽曲だ。曲の途中でJIROが涙ぐむシーンも見受けられ、彼らにとって半年ぶりの再会がどれほど喜ばしいことであったのかが伝わってきた。曲が終わるとTERUは「JIROの作詞、作曲ナンバーは改めて名曲が多いと気が付かせられる」と語り、JIROも「東北EXPO以来だよステージでうるっと来ちゃったのは。自分でもいい曲だなって感じたよ」と思わず本音を漏らす。GLAYとファンの絆を感じさせられた後は、ラストに向けてアッパーに「Chelsea」、ライブでは定番の「SHUTTER SPEEDSのテーマ」、そして最新シングルから「DOPE」を披露。ギターロックバンドGLAYを存分に見せつけてくれた。本編ラスト前にTERUは「ライブはやっぱいいね!必ず満席のLINE CUBE SHIBUYA、そして断念しドームもコロナが終わったら挑戦するから。先に向かって共に頑張りましょう!」と語り、「必ず会える日が来る。その想いを込めて」と言葉と共に「lifetime」を演奏。この曲はJIROがファンに向けて「また会いにくる。その時までお互い頑張ろう」という想いで作ったものであり、今回のライブタイトルにもなっている。まさにその約束が半年ぶりに果たされた今回のライブに相応しいラストナンバーだった。会場に来れたファン、そして配信で見ている全国のファンに向けても「次に会う約束」をライブで見せてくれ、本公演の幕は降りる。しかし、すぐさま会場限定でメンバーが再度登場。数曲のアンコールを演奏してくれた。アンコール最後には、5カ月連続配信リリースの第2弾として予定されている「青春は残酷だ」を初披露。5月21日に第1弾として配信された「FRIED GREEN TOMATOES」に通ずる、どこか懐かしく、そして優しさを感じるGLAYらしいナンバーだ。いよいよ6月は4カ月連続配信ライブのラストであるTERUプロデュース公演が控え、7月31日(土)には『サントリー ザ・プレミアム・モルツ 』シリーズ各種購入者限定ONLINE LIVE「GLAY×THE PREMIUM MALT’SThe Premium Live」も予定されている。まだまだ続く彼らの「エンターテイメントの逆襲」から目が離せない◆GLAY5ヶ月連続配信リリースSPOT【ライブ概要】GLAY4ヶ月連続配信ライブ「THE ENTERTAINMENT STRIKES BACK」詳細:メンバーがかねてより熱望し温めていた企画である「メンバー各々のプロデュースオンラインLIVE」を開催。メンバーそれぞれが演出を含めたライブプロデュースを担当し、各々の作曲したセットリストで構成されたオンラインライブをファンに届ける。■【第一弾】「THE ENTERTAINMENT STRIKES BACK魁☆照男(シャイニング)達(メン)」配信期間:無事に終了致しました、ご視聴頂きました皆さまありがとうございました。▼セットリストリンク■【第二弾】「THE ENTERTAINMENT STRIKES BACK RESONANCE vol.3」配信期間:無事に終了致しました、ご視聴頂きました皆さまありがとうございました。▼セットリストリンク■【第三弾】「THE ENTERTAINMENT STRIKES BACK LIFETIME MUSIC」配信期間:2021年5月29日(土)18:30~21:00 ※開演は19:00を予定しております。視聴料金:3,700円販売期間:2021年3月1日(月)17:00~2021年6月13日(日)21:00見逃し期間:2021年5月30日(日)17:00〜2021年6月13日(日)23:59キャスト:GLAY, TOSHI NAGAI(Dr.)、ハジメタル(Key.)、ストリングス▼セットリストリンク■【第四弾】「THE ENTERTAINMENT STRIKES BACKLIVE at HOME Vol.6」配信期間:2021年6月26日(土)18:30~21:00 ※開演は19:00を予定しております。視聴料金:3,700円販売期間:2021年3月1日(月)17:00~2021年7月11日(日)21:00見逃し期間:2021年6月27日日)17:00〜〜2021年7月11日(日)23:59キャスト:GLAY, TOSHI NAGAI(Dr.)、村山☆潤(Key.)、ストリングス<チケットは各プラットフォームよりご購入ください>U-NEXT: LIVE STREAMING: LIVE: ローソンチケット: : : : :【第三弾】GLAY 4ヶ月連続配信ライブ:【第四弾】GLAY 4ヶ月連続配信ライブ◆『FRIED GREEN TOMATOES』配信サイト: 特設サイト:
2021年05月31日竹内まりやのライブ映像『LIVE Turntable Plus』が5月29日に高音質配信プラットフォーム「MUSIC/SLASH」で配信された。2021年2月、CD購入特典の抽選で当選した2000人のみ視聴することができた竹内まりやの初配信ライブ『LIVE Turntable』。本来ならば昨年、久々のリアルなライブハウス・コンサートとして企画されていたが、新型コロナウイルス感染防止のため残念ながら中止に。その代替企画として昨年11月に無観客のZepp Tokyoで収録され、今年2月に限定配信された。その配信ライブに2010年から2014年の未公開ライブ映像6曲を加え、一般向けに有料配信されたのが今回の『LIVE Turntable Plus』である。本来ならばまりやさんは今年4月から7年ぶりの全国ツアーを予定していたが、それも新型コロナウイルス感染防止のため中止に。しかし今回の映像配信は、ファンの落胆も忘れさせてくれる素晴らしい仕上がりとなった。Zepp Tokyoの客席スペース。2019年にリリースされたアルバム『Turntable』のジャケットでおなじみ、巨大なレコードプレーヤーのターンテーブル型のサブステージにひとり、メインステージ上のバンドメンバーたちと対面する形で竹内まりやが立つ。まばゆい真紅のドレスの足元に目をやると、これもまた『Turntable』のジャケット同様のショートブーツ。そのいでたちが、いかにも今この21世紀の竹内まりやのかっこよさを象徴しているようだ。約40年前、アルバム『ビギニング』のジャケットで無造作にウェスタン・ハットをかぶっていたあの女の子が大人になった姿。そのナチュラルかつキリリとした佇まいの美しさに心が躍る。サブステージのターンテーブル上でまりやさんが歌ったオープニングナンバーは、『Turntable』にも収録されている「瞳のささやき」。女性ポップ・カントリーシンガー、クリスタル・ゲイルが1977年にリリースしたヒット曲のカバーだ。続いてまりやさんがメインステージに移動してコンサートは本格的に幕開け。山下達郎が指弾きで繰り出すイントロのギターリフに導かれて、まりやさんのアメリカンロック愛が炸裂する「アンフィシアターの夜」がスタートすると、無観客であることも、そこが会場から遠く離れた自宅であることすら忘れて歓声をあげてしまう。続いて、まりやさん自らエレキギターを抱えて往年のブリティッシュポップへの思いを託した「マージービートで唄わせて」へ。ポップカントリーからアメリカンロック、そしてブリティッシュポップという、この冒頭3曲の流れだけでまりやさんの柔軟な“幅”と、時を超えてもけっしてブレることのない姿勢を感じ取ることができる。以降もおなじみの楽曲のパフォーマンスが続々。いつもは遠目にしか見えないバンドメンバーの面々の表情まで楽しめるのは配信ライブのいいところ。お互いふっと目くばせしたり、ソロパートで思わず口元をニンマリ緩めたりしながら極上の演奏を繰り出す彼らの魅力も再確認。特にギターにコーラスに大忙しの山下の姿が堪能できるのがうれしい。画面を通じて、うんと近くで語りかけてくるようなまりやさんの歌声や、それを背後でがっちりサポートするバンドの面々の演奏は、生のライブの熱狂とはまたひと味違う不思議な一体感がある。中盤、ターンテーブル型のサブステージに戻ってのアコースティックセットも素晴らしい。シルバーのドレスにお色直し後、終盤に向けての盛り上がりもたまらない。山下とのデュエットで聞かせるエヴァリー・ブラザーズ「All I Have To Do Is Dream(夢を見るだけ)」のデュエットから、まりやさんがピアノで弾き語る「すてきなヒットソング」で2月に限定配信されたコンサート本編が終了した。その後アンコールのように過去の未発表映像6曲が続く。生のコンサートでは絶対に実現できない時空を超えた夢の体験。ライブでしか味わえない「プラスティック・ラブ」の“達郎大フィーチャー・ヴァージョン”などなど、ここにも見どころ満載で大いに盛り上がる。エヴァーグリーン。永遠に色褪せない魅力。それがいっぱいに詰まった今回の配信ライブ。最後の「どうぞお元気で。みなさん、またお会いしましょう」というMCは2014年の言葉であるが、まるで今この時代に向けて我々に放たれたメッセージのように響くのだった。文:能地祐子(音楽評論家)なお『LIVE Turntable Plus』は、6月11日、12日、13日の各回21時よりアンコール配信され、20時40分からは山下との音声コンテンツ「夫婦放談Plus」も聴くことができる。<配信概要>竹内まりや『LIVE Turntable Plus』配信プラットフォーム:MUSIC/SLASH配信日時:5月29日(土)20:40~竹内まりやと山下達郎の「夫婦放談Plus」21:00~本編配信スタートセットリスト■『LIVE Turntable』(約71分)・瞳のささやき・アンフィシアターの夜・マージービートで唄わせて・待っているわ・元気を出して・September・五線紙・悲惨な戦争・天使のハンマー・Oh No, Oh Yes・Natalie・静かな伝説 / 幸せのものさし・Sweetest Music・All I Have to do is Dream・素敵なヒットソング■プラス未公開ライブ映像(約30分)・家に帰ろう(2012年9月2日 山中湖『SWEET LOVE SHOWER 2012』)・みんなひとり(2010年12月4日 日本武道館)・駅(2014年12月20日 日本武道館)・プラスティック・ラブ(2014年12月20日 日本武道館)・人生の扉(2010年12月21日 大阪城ホール)・いのちの歌(2014年12月13日 大阪城ホール)<アンコール配信情報>・6月11日(金) 21:00 配信スタート購入期限:6月6日(日) 23:59まで・6月12日(土) 21:00 配信スタート購入期限:6月7日(月) 23:59まで・6月13日(日) 21:00 配信スタート購入期限:6月8日(火) 23:59まで※各日20:40頃からスペシャル音声コンテンツ「夫婦放談Plus」配信チケット料金:4,500円(税込)購入URL:※イープラスでの購入手続きが必要です。視聴方法:購入前に必ずログインのトライアルを実施し、ご自身の視聴環境で視聴可能かどうかをご確認のうえ、ご購入ください。視聴テストURL:※本配信URLは、「配信日2日前の14時以降」に イープラス申込み状況照会サイト() に掲載いたしますので、公演前に必ずご確認ください。動作環境や視聴に関しての注意事項など、詳細は「MUSIC/SLASH」オフィシャルサイトでご確認ください。「MUSIC/SLASH」お問い合わせ先:営業時間:平日 11:00〜18:00<リリース情報>竹内まりや ライブBlu-ray / DVD『souvenir the movie 〜MARIYA TAKEUCHI Theater Live〜 (Special Edition)』2020年11月18日(水) リリース竹内まりや『souvenir the movie 〜MARIYA TAKEUCHI Theater Live〜 (Special Edition)』ジャケット●BD2枚組:税込9,900円●DVD2枚組:税込8,800円竹内まりや オフィシャルサイト:
2021年05月30日孤高の芸術ジャンルを確立したテミン。その生きざまをライブを通して見せてくれたーー。5月2日、テミンの初のオンラインライブ『Beyond LIVE – TAEMIN:N.G.D.A(Never Gonna Dance Again)』を見終わって思ったことだ。テミンといえばSHINeeのメンバーとしても、ソロアーティストとしても、“ダンス”の印象が強い。だが、韓国でリリースした最新アルバム『Never Gonna Dance Again』(2020年9月・11月)シリーズで彼は、「二度と踊るつもりはない」という衝撃的なタイトルを掲げた。アルバム発売時のインタビューで「これまで以上に制作に参加した」、「歌にこだわった」、「ターニングポイントにしたい」と語っていた。ソロアーティストとして、1stミニアルバム『ACE』(2014年8月)でデビューして以降、コンスタントにリリースを続け、2ndフルアルバム『MOVE』(2017年10月)ではテミンというスタイルを確立。そしてこの『Never Gonna Dance Again』で、大衆がテミンに抱いているイメージを踏み越えて、ボーカリストとしても、アーティストとしても、さらに高次元の芸術を表現したいという決意を表明したのではないだろうか。ライブのスタートを飾ったのは、そのアルバム『Never Gonna Dance Again : Act 2』に収録されている「Think Of You」と「I Think It’s Love」というバラード。ゆったりとした音の海を漂うようなテミンの柔らかな声に包まれた冒頭2曲は、スタンドマイクに直立のまま。テミンの代名詞である“ダンス”はない。“ボーカリスト”テミンとしての宣言のようなスタートだった。VCRを挟んだ後は、シルバーのロングへアに眼帯という、ワイルドな姿で登場。ここからはこれまで確立してきた“テミンらしさ”の応酬だ。「Criminal」での手首拘束、「IDEA:理想」のポイント振付など、タイトル曲で提示した新しい試みを次々と見せてくれる。MCで「今までは全力でやることが正しいことだと思っていましたが、歳を重ねて調節ができるようになりました。とはいえ、もちろん手を抜いてる訳ではありませんよ」と言っていたが、「MOVE」以降はパワフルにガシガシと踊るだけではない、静の中の動を極めるというか、動の中の静を極めるというか、柔剛併せもった独自のダンススタイルを確立した。一方でシンガーとしての表現力が豊かになったのは、日本でのソロデビューが大きかったのではないだろうか。本公演でも「Goodbye(さよならひとり)」(これはダンスパフォーマンス含めて、表現力という点での大きなポイントになっているが)、「DOOR」、アンコールの「I’m Crying」という日本のアルバムの曲を韓国語バージョンにしたものが歌われているのは嬉しい。演出として特徴的だったのは、2019年に日韓で行った『T1001101』ツアーでも登場した、斜度のつくリフトステージ。「Heaven」ではマイケル・ジャクソンのゼロ・グラビティを彷彿とさせる、重力を感じさせないパフォーマンスを見せたが、あの角度で身体を支える体幹の強靭さもさることながら、それを歌いながらやってしまうのは驚異的。2017年の『TAEMIN THE 1st STAGE NIPPON BUDOKAN』で初披露された、目かくしされたまま四方八方から伸びた白い紐で縛られた状態で踊る「DOOR」も、斜めのステージで展開され、バージョンアップしていた。「MOVE」の後には、椅子1脚と黒子ダンサー、シンプルなライティングの中でコンテンポラリーのようなダンスを見せる「Just Me And You」のVCRが公開されたが、これは一昨年に録られた映像だそう。昨年3月に行われる予定だった『Never Gonna Dance Again』コンサートのために用意したが、コロナ感染拡大の影響で中止になったため、このライブで完成させて見せてくれたという。デビュー曲でのマッシュルームヘア姿もVCRといえば、「Drip Drop」の後に、SHINeeと自身のソロ曲のダンスメドレーを今現在のテミンが当時のスタイルで再現したものが公開された。2008年のデビュー曲「Replay」ではマッシュルームヘアのカツラとスキニージーンズを着用。13年前と顔はあまり変わっていないが、身体はがっしりとして大人になっていることを感じさせた。MCでは「僕自身も過去を振り返れたし、ファンの皆さんとのことも思い出しました。小学生だったファンの方も成人して社会人になって、ヌナ(お姉さん)ファンの中には結婚した方もいて。そうやって過ぎていっても、僕はずっとここにいるんですよね」と感慨深げだった。そして、「このVCR、皆さんが泣くんじゃないかと思ったんですが、どうでしたか?あのマッシュルームヘア、すごく恥ずかしかったんです(笑)。10年後にまたやってみる?」と笑顔を見せた。テミンの歴史を振り返った後は、5月18日にリリースされる3rdミニアルバム『Advice』のリード曲「Advice」を先行して初パフォーマンス。ピアノの音色が印象的なオープニングパートから動きが加速していくが、ミュージカルのようなストーリーを感じさせるテミンの歌唱にも惹かれる曲だ。新曲に続けて「Pinocchio」をセットリストに入れてきたのには驚かされた。自身も「今回のセットリストに絶対入れてほしかった」というこの曲は、2018年に『The Call』という番組で、テミンがヒップホップアーティストのBewhYとコラボレーションで制作した曲で、テミン自身が振付に参加したので、愛着あるそう。そこからKid Milliのラップをフィーチャーした「Black Rose」という流れは、新鮮だった。そしてSHINeeの「Sherlock」をマッシュアップした「Danger」は、これまでにソロライブで披露してきたものとはミックスも異なるバージョンで、3段に分かれるリフトステージをうまく使ってのパフォーマンス。以前の曲たちも、今現在のテミンとして昇華してしまうというスキルを感じた。本編最後のパートでは、「ライブでやるのはプレッシャーを感じる」と言いながらも再びダンスのない2曲。「Soldier」ではドローンを使った360度映像を見せるというオンラインライブならではの演出も目を惹いたが、伸びやかな高音と低音の対比がドラマチックな「Rise」まで、感情を揺さぶる歌声を響かせた。アーカイブでは公開されない、生中継だけのサプライズアンコールに登場すると、ここでも「I’m Crying」を熱唱して歌の力を見せたテミン。最後のトークを始めると、ファンが一斉に「태민이의 짝궁들은 늘 이자리에」(テミンの相棒はいつもこの場所にいるよ)というメッセージをリアルタイムのチャットに送る。それを見て笑顔を見せたテミンは、「13年間の感謝を伝えたいです。これからぼくの側で、永遠のチャックン(相棒)でいてくださいね。分かりましたか?いつも皆さんに感謝しているし、皆さんが想ってくれていることをよく解っています。皆さんにもっとお応えできる人になって戻ってくるので、待っていてください」と力強いメッセージを伝え、ここでもバラード曲「Snow Flower」で締めくくった。「ミスをしてもいいと思えるようになった」ソロとしては、2019年の大晦日に日本で行った「T1001101」以来、約1年4カ月ぶりに開催されたコンサートは、全世界119ヵ国9万人が視聴した。5月末に入隊が決まっているテミンにとっては、入隊前、最後のソロコンサートとなる。初めての日本ソロツアー最終日に感極まったときを除いては、悔し涙しかステージで見せたことのないテミン。この日も涙は見せずに、エンターテイナーとしての進化を見る者の心に刻みつけた。14歳10カ月でSHINeeのメンバーとしてデビューしたテミン。グループから先陣を切ってソロデビューを果たしたSHINeeのAceは、「MOVE」で独自の世界を作り上げると、K-POP界男子アイドルたちの憧れとなり、後輩たちからロールモデルとして名前を挙げられる人になった。オンユ、キー、ミンホの入隊期間中も、ソロ活動でSHINeeのファンの寂しさを埋める以上のものを見せ、たゆまない努力で進化を続け、孤高の存在になった。「ターニングポイント」と公言するアルバムのタイトルを掲げた本公演は、彼のアーティスト人生……、いや、テミンの生きざまそのものを見せてくれたライブだった。ずっとストイックに完璧を追い求めてきた彼が、このライブのMCでは「プロらしくないかもしれないけれど、みなさんが見守ってくれるから、ミスをしてもいいと思えるようになりました」と発言していたのは少し意外だったが、これからはチャックンという味方の存在を感じながら、孤高を極めた中にも、テミンという人間らしさがさらに現れるような作品を生み出してくれることだろう。5月を過ぎると、華やかなステージの上でのテミンをしばらく見られなくはなるが、5月18日には韓国で3rdミニアルバム『Advice』をリリース。日本デビュー10周年を記念して、オンラインファンミーティング「SHINee WORLD J Presents ~Bistro de SHINee~」は5月23(日)に開催され、SHINeeのデビュー13周年記念日の5月25日には「デビュー13周年記念スペシャルV LIVE SHINee DAY」をV LIVEで開催。さらに、日本ではSHINeeのミニアルバムが7月28日に発売(予約受付中)される予定だ。Beyond LIVE - TAEMIN N.G.D.A(Never Gonna Dance Again)セットリスト01Think Of You02I Think It’s Love03Guess Who + Sexuality04Criminal05IDEA:理想~MC~06Heaven07DOOR08MOVE09Goodbye10Shadow~MC~11WANT12Drip Drop13Advice14Pinocchio15Black Rose16Danger~MC~17Soldier + Rise―Surprise LIVE-18I’m Crying19Snow Flower取材・文:坂本ゆかり
2021年05月06日GLAYが4カ月連続配信ライブ第2弾『THE ENTERTAINMENT STRIKES BACK RESONANCE vol.3』を4月29日に開催した。THE ENTERTAINMENT STRIKES BACK(エンターテイメントの逆襲)と打ち出して、3月より4カ月連続配信ライブをスタートさせたGLAY。このライブは、各回ライブをプロデュースしているメンバー自身が作曲したナンバーだけで構成されており、第2弾のプロデュースはタイトルを考えた張本人であるHISASHIが担当。ライブでは首謀者らしい演出を魅せてくれた。東京キネマ倶楽部から配信が行われた今回のライブは、DJ Mass(ViViD Neon*/LEONAIR)、キーボード・REO(ViViD Neon*/LEONAIR)をゲストに迎え、全曲Remix ver.で楽曲を披露。オープニングはHISASHIとDJ Massによる「HSMSのテーマ」。珍しく髪を編み込んだHISASHIが登場すると、オルタナティヴロックなギターサウンドが掻き鳴らされる。カメラが引いていくとTERU、TAKURO、JIRO、REOが会場に設置された椅子に腰を掛けて登場し、そこから「Synchronicity」を披露。モノクロの世界観が楽曲をよりエッジーに仕上げてくれる。HISASHI(Photo by 田辺佳子)続く「GIANT STRONG FAUST SUPER STAR」では、配信ならではの自由なカメラワークがステージ上のGLAYを身近に感じさせてくれた。特にドローンを使ったカメラワークは、普段ではありえないようなアングルからのショットで曲の世界観をさらに彩った。4曲目はHISASHIが2015年に藍井エイルに提供した「シューゲイザー」をGLAYとして初めてカバー。TAKUROがよく言う「TERUが歌うとなんでもGLAYになる」の言葉を、改めて身に沁みて感じるパフォーマンスである。まるで昔からあった自分達のナンバーの如く披露できるのはGLAYならではのことであろう。TAKURO(Photo by 田辺佳子)楽曲が終わるとまさかのHISASHIによるライブ解説映像がスタート。自身でもストーリーテナー的なコーナーと称しており、これも配信ならではの楽しみ方なのかもしれない。その中でHISASHIは、「シューゲイザー」は自身でも非常に気に入っており、楽曲も自分の最も得意とするジャンルである事を語った。それとともに、自分は極力短い楽曲を作りたく、これまではその中に様々な物を詰め込んで制作してきたが、今度はミドルテンポなナンバーにもトライしたいと、今後の楽曲制作に対する意欲も聞かせてくれた。ストーリーテナーコーナーが終わると続いては「電気イルカ奇妙ナ嗜好」「妄想コレクター」を披露し、そしてサーフロックなリフが特徴的な「Surf Rider」、GLAYのライブでも多く演奏されている「微熱(A)girlサマー」とGLAYの夏ナンバーとも言える曲を2曲連続で演奏し、画面越しから少し早い夏気分を感じさせてくれた。TERU(Photo by 田辺佳子)ライブのラストを飾るのは最新シングル『G4・2020』より「ROCK ACADEMIA」。HISASHIはギターからマイクに持ち替え、TERUと共にステージ最前線で熱唱。このツインボーカルは、昨年2020年末に行われた『GLAY DEMOCRACY 25TH “HOTEL GLAY GRAND FINALE” in SAITAMA SUPER ARENA』のオープニングを彷彿させてくれる。随所に込められた自由なカメラアングルや、エッジの効いた映像エフェクトなど、首謀者HISASHIらしい演出が随所に込められた『THE ENTERTAINMENT STRIKES BACK RESONANCE vol.3』。最後にTERUは「今日はありがとう!GLAYはこんな感じでエンターテイメントを続けて行きます。」とこの後の配信ライブに期待を持たせてくれるセリフを述べ、それと共に配信ライブ第二弾は幕を閉じた。JIRO(Photo by 田辺佳子)次に行う配信ライブは、第三弾JIROプロデュースとなる『GLAY THE ENTERTAINMENT STRIKES BACK LIFETIME MUSIC』。同公演は、東京・LINE CUBE SHIBUYAにて有観客でも開催予定とのことだ。-SET LIST-M1. HSMS THEMEM2. SynchronicityM3. GIANT STRONG FAUST SUPER STARM4. シューゲイザーM5. 電気イルカ奇妙ナ嗜好M6. 妄想コレクターM7. Surf RiderM8. 微熱(A)girlサマーM9. ROCK ACADEMIA<ライブ情報>GLAY4カ月連続配信ライブ『THE ENTERTAINMENT STRIKES BACK』■第1弾『THE ENTERTAINMENT STRIKES BACK魁☆』※公演終了キャスト:GLAY, TOSHI NAGAI(Dr.)セットリストリンク:■第2弾『THE ENTERTAINMENT STRIKES BACK RESONANCE vol.3』配信期間:4月29日(木) 18:30~21:00※開演は19時を予定しております。視聴料金:3,700円販売期間:3月1日(月) 17:00~5月14日(金) 21:00見逃し期間:4月30日(金) 17:00~5月14日(金) 23:59キャスト:GLAY, DJ Mass MAD Izm*, REO(Key.)セットリストリンク:■第3弾『THE ENTERTAINMENT STRIKES BACK LIFETIME MUSIC』配信期間:5月29日(土) 18:30~21:00※開演は19時を予定しております。視聴料金:3,700円販売期間:3月1日(月) 17:00~6月13日(日) 21:00見逃し期間:5月30日(日) 17:00〜6月13日(日) 23:59キャスト:GLAY, TOSHI NAGAI(Dr.), ハジメタル(Key.), ストリングス■第4弾『THE ENTERTAINMENT STRIKES BACKLIVE at HOME vol.6』配信期間:6月26日(土) 18:30~21:00※開演は19時を予定しております。視聴料金:3,700円販売期間:3月1日(月) 17:00~7月11日(日) 21:00見逃し期間:6月27日(日) 17:00〜7月11日(日) 23:59キャスト:GLAY, TOSHI NAGAI(Dr.), 村山☆潤(Key.), ストリングスチケット購入リンク:■PIA LIVE STREAMING:■U-NEXT:■LINE LIVE:■ローソンチケット:■ZAIKO:■uP!!!:■ABEMA:【第二弾】GLAY 4ヶ月連続配信ライブ 【第三弾】GLAY 4ヶ月連続配信ライブ 【第四弾】GLAY 4ヶ月連続配信ライブ 関連リンクGLAY オフィシャルウェブサイト: 公式YouTubeチャンネル: 公式Twitter: 公式Instagram: 公式Facebook:
2021年04月30日松任谷由実、恒例のリゾートライブ「SURF&SNOW in Naeba」が、新潟県・苗場プリンスホテル ブリザーディウムにて、3月29日よりスタートした。本公演は当初、2月8日からの開催を予定していたが、緊急事態宣言発令に伴い、開催を延期。日程を変更し、3月29日より4月12日(月)まで全8公演を開催する。スキーの後にライブを楽しむという冬恒例のこのリゾートライブは、1981年のvol.1から今年で41年目となる。今回のテーマは『woman in the moon』。会場中央には巨大な宇宙船を彷彿するステージが設置され、観客全員にミラーの加工を施したフェイスシールドが配布され、オーディエンス含め会場全体がまるでスターウォーズの世界の様な空間の中、宇宙服に身を包んだバンドメンバー、そしてユーミンが登場。ユーミンは宇宙服のヘルメットを取ると、“今年もこの苗場のステージに帰ってきた”と示すように、高々と手を上げた。オープニングは、1990年リリースの日本初のダブルミリオンを記録したアルバム『天国のドア』の収録曲「SAVE OUR SHIP」 よりスタート。この楽曲は同年、日本人初の宇宙飛行士・秋山豊寛氏のドキュメンタリー特番「TBS宇宙プロジェクト『日本人初!宇宙へ』」のテーマ曲に起用された楽曲。幻想的な照明演出の中、オープニング曲を歌い終えると、その宇宙服から一転、パーサーの様なブルーのスーツスタイルに早変わり。「こんな状況の中、みんな来てくれてありがとう。この1年長い長い道のりでした。こんな時だからこそ、いつものようでいつもとは違うステージをお見せしたいと思います」という挨拶に続いて、昨年12月にリリースされた最新アルバム『深海の街』より、タイトル曲「深海の街」を披露。最新アルバム『深海の街』は、“世界史に残るようなこの未曾有の年にこそ、改めてシンガーソングライターとしての思いを、アルバムとして記すべき“という強い想いから制作された作品。そのニューアルバムの核となる楽曲、「1920」、「ノートルダム」もこの公演でライブ初披露となった。MCでは「何はともあれ苗場ができてよかった。誰に感謝していいのかわかりません。本当に本当に来てくれてありがとう!」とコンサートが開催出来た事への感謝の意を伝えた。中盤に恒例のリクエストコーナーを挟み、後半では、銀世界をイメージさせる白一色のショートパンツスタイルに衣装を替え、1964年の東京オリンピックの頃を思い浮かべ作られた1979年リリースのアルバム『OLIVE』収録曲「未来は霧の中に」 を披露。「あの頃、もう一度オリンピックが東京にやってくるなんて、私には想像ができませんでした。そして、こんなことになるなんて、間違いなく誰もが想像できなかったと思います」と語った。また、終盤では、今回のテーマ『woman in the moon』を象徴する楽曲のひとつである、小松左京原作の映画『さよならジュピター』の主題歌として書き下ろされた1984年リリースのシングル「VOYAGER~日付のない墓標」を披露。本公演は、リクエストコーナー含め全21曲、感染予防を考慮しアンコールは行なわず、約2時間のステージが行われた。また、通常行っている感染対策以外に、前述の来場者全員へフェイスシールドの配布、入場ゲートにはエアシャワーの設置、更には会場内に紫外線空気除菌装置を8台設置し、安全対策に努めている。動員数は、会場収容人数1,400人に対して、50%以下の600人で対応。8日間で約4,800人とプレミアなライブとなっている。通算公演回数は1981年のvol.1より、4月7日(水)の公演で300回を迎える。また、今回、来場出来ない観客の為に、4月10日(土)には、ライブ生配信が決定。これまでも独自の方法でライブ配信を行っていたが、今回はより多くの人に楽しんでもらえるよう、チケットぴあ、イープラス、U-NEXTにて生配信を行う。<ライブ情報>松任谷由実『SURF&SNOW in Naeba vol.41』公演日:2021年3月29日(月)、30日(火)、4月3日(土)、4日(日)、6日(火)、7日(水)、10日(土)、12日(月)時間:開場20:30 / 開演21:00会場:苗場プリンスホテル ブリザーディウム●4月10日(土)生配信決定20:00 スタート20:30 直前スペシャル映像21:00 ライブ生配信スタート見逃し配信:ライブ終了後準備完了次第~4月11日(日)23:59【配信チケット販売中】料金:4,000円(税込)販売期間:4月11日(日) 21:00まで配信チケット購入サイト●チケットぴあ●イープラス●U-NEXT※各配信メディアによって異なる手数料がかかります。※どのメディアからご覧いただいても、配信ライブの内容はすべて同じです。『SURF&SNOW in Naeba vol.41』特設サイト:関連リンク松任谷由実 HP:松任谷由実 Twitter:松任谷由実 Facebook:松任谷由実 Instagram:松任谷由実 UNIVERSAL MUSIC JAPAN HP:
2021年03月30日GLAYの4ヶ月連続配信ライブ第1弾『THE ENTERTAINMENT STRIKES BACK魁☆』 が3月27日に開催された。デビュー25周年を経て、2021年コロナ禍に打ち出したGLAYのテーマは「エンタテインメントの逆襲」。2020年はデビュー25周年の締め括りとしてドームツアーを行う予定であったが、くしくも断念。その期間、自分たちの音楽と向き合ったGLAYが見出した想いが「エンタテインメントの逆襲」だった。「自分たちの活動は不要不急なのか?」。その答えは禅問答の如くかもしれないが、今GLAYの出来る事を全てやると決めて打ち出して実施したのが今回の配信ライブである。兼ねてより企画していたメンバーそれぞれが手がけた楽曲のみで構成するメンバープロデュースライブを4カ月連続実施と打ち出し、そのトップバッターをリーダーであり、メインコンポーザーであるTAKUROが務めた。数々の名曲を生み出してきたTAKUROが打ち出したテーマは「ギターロックバンドとしてのGLAY」。感じるままにスカッとするROCKな楽曲のみで構成されたライブだった。会場は舞浜アンフィシアター。SEでは「この世に光を灯す」といったメッセージと共にアニメーションが映し出され、円形ステージからメンバー4人が同時に登場する。その姿だけで物語れる「THIS IS J-ROCK」感。四半世紀を駆け抜けてきた彼らだからこそ立ち姿で語れる雰囲気である。そこから1曲目は「KISSIN’ NOISE」。ハードなギターリフから畳み掛け、それとリンクするように配信ライブならではの映像演出がシンクロする。2曲目の「WET DREAM」ではさらにハードな演奏と激しい映像エフェクトが散りばめられ、配信ライブでもステージの熱量が画面越しに伝わってきた。3曲目はGLAYのROCKといえばこの曲「誘惑」。J-ROCKの中でも、最初のドラムを聞いてわかる曲は数少ないであろうが、前半から惜しみもなく披露するその姿勢はまさに自分たちのバンドとしての勢いを魅せつけてくれた。その熱はそのままにインディーズ時代のアルバム『灰とダイヤモンド』から「千ノナイフガ胸ヲ刺ス」、そして1993年7月31日に配布されたデモテープ時代から超貴重な「LOVE SLAVE」を披露。デビュー前のギラギラしたGLAYを令和に打ち出してくれた。クールダウンの如くTAKUROのジャジーなギターを挟み、ステージ中央にモニターの集合オブジェが登場すると、またもインディーズ時代、しかもベースのJIROが加入前の「Angelus」を披露。初めて聞く人も、懐かしの人も全てをアッパーに盛り上げてくれるナンバーであり、その熱量冷めぬうちに、定番のスピードナンバー「彼女の“Modern…“」、印象的な歌詞「世界は皮肉に溢れて〜」から始まる「HIT THE WORLD CHART!」を投げかけてきた。続いて披露するのは新曲「SHINING MAN」。今回のライブタイトル『魁☆照男達(シャイニングメン)』にもあるように、TAKUROが「こんな時代にただただ楽しく聴ける曲」と想いを込めて作成したナンバーであり、どこかバカバカしさもありながら、GLAYのROCKサウンドが炸裂している曲であった。曲の後半にCGエフェクトで現れた「シャイニングマン」の映像演出が曲の雰囲気を更に彩る。ヴォーカルTERUが「ラストソング!GLAYは動き出しました。生きていく目標があって、これからもみんなの原動力になっていきます。ギターバンドらしく最後の曲です!」とMCを挟めば、「TILL KINGDOM COME」を披露。この楽曲はまさにギターバンドGLAY要素が詰められており、TAKUROとHISASHIがこれでもかといったツインギターソロを投げ合うナンバーだ。1時間といった通常からは短い時間であったが、GLAY史上ここまでアッパーなナンバーだけで構成されたライブは珍しい。最初から最後までTHIS IS J-ROCKで駆け抜け、余韻そのままに来月のライブへと繋げた。次の配信ライブはHISASHIプロデュース「THE ENTERTAINMENT STRIKES BACK RESONANCE vol.3」(4月29日配信予定)。今回のテーマである「エンタテインメントの逆襲」を考えた張本人は果たしてどんなライブを見せてくれるのであろうか。GLAYの「エンタテインメントの逆襲」は始まったばかりである。ライブ情報GLAY4カ月連続配信ライブ『THE ENTERTAINMENT STRIKES BACK』■第1弾『THE ENTERTAINMENT STRIKES BACK魁☆』配信期間:3月27日(土) 18:30~21:00※開演は19時を予定しております。視聴料金:3,700円販売期間:3月1日(月) 17:00~4月11日(日) 21:00見逃し期間:3月28日(日) 17:00〜4月11日(日) 23:59キャスト:GLAY, TOSHI NAGAI(Dr.)■第2弾『THE ENTERTAINMENT STRIKES BACK RESONANCE vol.3』配信期間:4月29日(木) 18:30~21:00※開演は19時を予定しております。視聴料金:3,700円販売期間:3月1日(月) 17:00~5月14日(金) 21:00見逃し期間:4月30日(金) 17:00~5月14日(金) 23:59キャスト:GLAY, DJ Mass MAD Izm*, REO(Key.)■第3弾『THE ENTERTAINMENT STRIKES BACK LIFETIME MUSIC』配信期間:5月29日(土) 18:30~21:00※開演は19時を予定しております。視聴料金:3,700円販売期間:3月1日(月) 17:00~6月13日(日) 21:00見逃し期間:5月30日(日) 17:00〜6月13日(日) 23:59キャスト:GLAY, TOSHI NAGAI(Dr.), ハジメタル(Key.), ストリングス■第4弾『THE ENTERTAINMENT STRIKES BACKLIVE at HOME vol.6』配信期間:6月26日(土) 18:30~21:00※開演は19時を予定しております。視聴料金:3,700円販売期間:3月1日(月) 17:00~7月11日(日) 21:00見逃し期間:6月27日(日) 17:00〜7月11日(日) 23:59キャスト:GLAY, TOSHI NAGAI(Dr.), 村山☆潤(Key.), ストリングスリリース情報GLAY『ONE LOVE Anthology』2021年4月28日(水) リリース2CD+Blu-ray:8,281円(税抜)<Disc 1『ONE LOVE』Remix & Remastering 2021>1. ALL STANDARD IS YOU2. WET DREAM3. 嫉妬4. HIGHWAY No.55. Fighting Spirit6. ひとひらの自由7. THINK ABOUT MY DAUGHTER8. VIVA VIVA VIVA9. Prize10. MERMAID11. mister popcorn12. 電気イルカ奇妙ナ嗜好13. STAY TUNED14. 君が見つめた海15. 夢遊病16. Christmas Ring17. GLOBAL COMMUNICATION18. ONE LOVE ~ALL STANDARD IS YOU reprise 2021~<Disc 2『ONE LOVE Anthology』Demo & Remix>1. ALL STANDARD IS YOU Demo2. WET DREAM Demo3. 嫉妬 Demo4. HIGHWAY No.5 Demo5. Fighting Spirit Demo6. ひとひらの自由 Demo7. THINK ABOUT MY DAUGHTER Demo8. VIVA VIVA VIVA Demo9. Prize Demo10. MERMAID Demo11. mister popcorn Demo12. 電気イルカ奇妙ナ嗜好 Demo13. STAY TUNED Demo14. 君が見つめた海 Demo15. 夢遊病 Demo16. Christmas Ring Demo17. GLOBAL COMMUNICATION Demo18. ONE LOVE ~ALL STANDARD IS YOU reprise 2021 ver.2~19. SPECIAL THANKS Demo20. BACK-UP Demo<Disc 3>■Member Meeting for GLAY EXPO 2001 “GLOBAL COMMUNICATION” Document■Pre-production for GLOBAL COMMUNICATION Document■ONE LOVE in 北京 Rehearsal & 赤坂BLITZ Live Digest■GLAY EXPO 2001 Rehearsal Digest■TOWER RECORDS SHIBUYA Presents GLAY FILM EVENT ONE LOVE※JIRO CM(NO MUSIC, NO LIFE.)・嫉妬 / Fighting Spirit MUSIC VIDEO & Making ・etc■ひとひらの自由 Multi Angle・TERU・TAKURO・HISASHI・JIRO■Music Video & Making・MERMAID・とまどい・SPECIAL THANKS・ひとひらの自由■Making of Music Video・MERMAID・とまどい・SPECIAL THANKS■TV SPOT・GLAY EXPO 2001 “GLOBAL COMMUNICATION” performance by TAKURO・MERMAID・SPECIAL THANKS・STAY TUNED・ONE LOVE ver.1 / ver.2・GLAY EXPO 2001 “GLOBAL COMMUNICATION”LIVE IN HOKKAIDO<BOOKLET>『ONE LOVE』リリース当時の撮り下ろし写真やアーティスト写真&ジャケット写真のアウトテイク、その他ライブ写真や雑誌記事などから厳選して編纂したブックレット。(全64ページ)<先着予約購入特典>Amazon:「ONE LOVE Anthology」ジャケットステッカーG-DIRECT&その他CDショップ:オリジナルカレンダーカード(はがきサイズ / 2021.4~2022.3)※特典は数に限りがございますので、発売前でも特典は終了する可能性がございます。※一部お取扱いのない店舗等もございますので、詳しくは対象店舗およびネットショッピングサイトへお問い合わせ下さい。ONE LOVE Anthology特設ページ: 関連リンクGLAY オフィシャルウェブサイト: 公式YouTubeチャンネル: 公式Twitter: 公式Instagram: 公式Facebook:
2021年03月29日7人組ユニット「原因は自分にある。」が1月23日に配信ライブ『仮想げんじぶ空間:case.3-多世界解釈』を開催した。1月13日に発売されたファーストアルバム『多世界解釈』をひっさげての配信ライブということもあり、開演前からファンの期待は高まっていた。ジャジーなSEと共に始まったライブ。照らし出されたステージ上にバラバラの場所にいたメンバーたちが集っていく。1曲目に披露されたのはアルバム『多世界解釈』のリード曲『柘榴』。個性的な曲が多いアルバムの中でもロック要素が強く感じられる曲だ。アルバムの1曲目でもあるが、ライブの1曲目に持ってくることに彼らの挑戦的な意欲が伝わってくる。クールな表情を見せながらも、「今一度お見せします」というラストの歌詞と共に長野凌大が見せた魅惑的な笑みでファンの心をわしづかみにしたのではないだろうか。間髪入れずに『嗜好に関する世論調査』へ。“二択”のリフレインと共にメンバーとそれぞれを描いたスタイリッシュなイラストが映し出され、背後と足元のモニターを巧みに使った演出でその世界観を構築していく。そのまま流れるようにデビューシングル『原因は自分にある。』を新しいアレンジで披露し、ファンを喜ばせた。ここまではクールでセクシーな表情を見せていたメンバーだったが、続いての『シェイクスピアに学ぶ恋愛定理』ではキュートな笑顔を弾けさせる。怒涛のような4曲のメドレーでファンのハートをジェットコースターに乗せてしまうような展開だ。最初のMCでは自己紹介のあと『柘榴』について触れ、「『柘榴』の世界観を作ってもらった中で僕達がその世界観をリモート上ではありますが、パフォーマンスをみなさんにお届けできる幸せっていうのを今改めて実感しています」と大倉空人が挨拶。小泉光咲は「(『柘榴』の)サビはみんなで横一列に並んで前に行く振りがあるんですけど、そのフリは前へは一緒に前へ進んでいこうという意味を持っていて。サビ以外にもいろいろ意味が込められているので、アーカイブもあるのでぜひ見てほしい」とダンスへのこだわりを語った。個性的な楽曲が並ぶげんじぶのファーストアルバム。「ずっと真夜中でいいのに」の編曲を手掛けるクリエイター100回嘔吐、人気歌い手ラッパー・nqrseなど豪華なクリエイター陣を迎えている。特にメンバー自身も楽曲の提供に驚いたというのがYOASOBIのコンポーザーAyaseの楽曲だ。後半戦はそんなAyaseが手掛けた『スノウダンス』からスタート。切ないメロディと歌詞、そしてそんな楽曲にシンクロしたイメージ映像がモニターに映し出される。白い照明が冬の世界を作り出し、ダンスも切なさを表現しているようだ。一転、陽炎のようなカラーの照明に切り替わり、披露されたのは『Up and down』。長野、小泉、武藤潤の3人がステージ上に残り切なげに歌い上げたところで、カメラは2階席へ。大倉、杢代和人、吉澤要人、桜木雅哉で大人の魅力もまといながら『In the Nude』を。それぞれが魅せる大人びた表情がファンをドキリとさせる。そこへ長野、小泉、武藤が合流する。4階建てだというこの日の会場を縦横無尽に使った配信ライブならではの演出だ。『嘘から始まる自称系』では長野と大倉がマイクをトランシーバーに持ち替えて歌う演出も。それぞれの曲の魅力を最大限に魅せるパフォーマンス、そして息つく間もないメドレー構成でひとつの物語を見ているような気分になってくる。新年1発目のライブということもあり、年末の話題へ。そこで「大晦日の大型バラエティー番組でげんじぶの曲が流れていたよね。リアルタイムで見ていてびっくりした」と吉澤。メンバー同士でもその話題で盛り上がり「テレビ観ていたら俺の声が聞こえてきたからびっくりした」と武藤も明かした。また、桜木は年越しの際、長野とビデオ通話していたそうで「10秒前からヘドバンしながらカウントダウンして、年が変わった瞬間にジャンプした」(長野)と仲の良いエピソードを披露。MCでは終始メンバーの仲の良さそうなシーンが垣間見られ、このときのMCは吉澤が担当していたが、そのぎこちなさにメンバーからも思わずツッコミが。少し心配そうに隣で見ていた杢代からは「さっき『僕MCできるかなあ』って裏で言ってたんですよ」と暴露され吉澤が照れる場面もあった。続く『柘榴』のMV撮影の話では武藤は「今までMV、スタジオが多かったけど、今回は外。景色が綺麗なところで最高でした。気分が上がったので叫びたくなったので凌大と『よっしゃー!』よく叫んでました」と話し、長野も「ダンスシーンが多かったので自分たちを鼓舞するために気合いを入れるために叫んでた」と頷いた。また、小泉は「メンバーそれぞれソロショットがあったんですけど、僕が最初だったんですよ。電車が通っているところで柵越しに叫ぶシーンにかなりの時間を使ったのにボツになった。叫んだ顔がちょっとダメだったんだと思う」としょんぼりした表情を見せながら撮影秘話を語った。最後、2021年はどんな年にしたいか問われた杢代は「2020年は僕たちもすごく悔しくて、みなさんと会えなくて悲しい年になってしまいました。2021年は挑戦する年でもありますし、勝負の年だとも思います。たぶん僕たちこれから高い壁が何回か来ると思うんですけど、それに一緒に乗り越えられるように手を離さないのでこれを見ているみなさん、そしてファンの皆さんも手を離さないで応援よろしくお願いします」と心を込めて語った。杢代の言葉を聞きながら、長野が画面の向こうのファンに向かって手を差し伸べるような仕草を見せたのも印象的だった。そしてラスト、メンバーの後ろに用意されたのは椅子。「君を思って歌います。聴いてください」と小泉が紹介したのは『ラベンダー~Piano ver.』。ピアノだけの伴奏、座った状態でのパフォーマンス、ダンスも静かなものだったが、手の動き、表情に感情が込められているようだ。またそのボーカル力がパワーアップしており、その歌声だけで聴いている者の心を揺さぶる。最後は長野が「今日は本当にありがとうございました。2021年はもっともっと多くの人、あなたの原因になれるように僕たちがんばります。今度はライブ会場で会いましょう!」とファンとの再会を誓った。2月5日からはコラボレーションカフェ「げんじぶ空間 in 原宿」が開催されることが発表。「カフェで僕たちが考えたドリンクだったり、壁紙全部がげんじぶ仕様になっていたり。特典でそこでしかゲットできないものもあるのでぜひいらしてください」と桜木がファンに向かって笑顔で告知を行った。ライブのたびに成長と新しい一面を見せてくれるげんじぶ。挑戦と勝負という言葉をメンバーも口にしていたが、今年は更に飛躍する姿を見せてくれるに違いない。-SET LIST-1. 柘榴2. 嗜好に関する世論調査3. 原因は自分にある。4. シェイクスピアに学ぶ恋愛定理5. スノウダンス6. Up and Down7. In the Nude8. 嘘から始まる自称系9. ラベンダー(Piano ver.)取材・文/ふくだりょうこ
2021年01月25日1月14日、シドの無観客配信ライブ『SID LIVE 2021 ~結成記念日配信ライブ~』が開催された。本記事ではそのオフィシャルレポートをお届けする。2004年1月14日にシドが現在の4人で活動を本格始動して、17回目の結成記念日を迎えたこの日。本当だったら同じ空間に集ってみんなで賑やかに盛大にお祝いしたいところだが、コロナ禍でそれが叶わないのが現状。しかし、それでも大切な記念日をファンと共に過ごしたいという想いから配信で開催された、シド史上初の結成記念日ライブ。初の試みとなった配信ライブは生とも異なる臨場感やライブ感、配信ならではのサウンドや演出で魅せ、4人の熱い想いがしっかりファンに届いた貴重で大切な一夜となった。マオ(Vo)開演時間となり、薄暗い照明に照らされて映ったのはライブハウスのフロアまで広く使った無観客ならではのステージセット。SEが鳴り、ゆうや(Dr)、明希(Ba)、Shinji(Gt)、そしてマオ(Vo)と順に登場するメンバー。昨年の1月以来、シドとしてライブが出来ていなかった4人がステージに並ぶ。画面の前で見守るファンの中には、この光景だけで感極まってしまった人も多いはず。一瞬の静寂から、静かに力強く始まった1曲目は「涙雨」。一音一音、丁寧に気持ちを込めて鳴らされるサウンド、真っ直ぐな目でカメラを見据えて歌い出すマオの切なく美しいヴォーカル。激しく優しく感情を乗せた演奏とともに、伸びやかで感傷的な歌声が胸に刺さる。続いて、イントロのストリングス・サウンドにShinjiと明希がカメラに指差し合図し、軽快な歌と演奏で空気を一変したのは「アリバイ」。演奏することの楽しさや喜びを抑えきれない4人から笑顔が溢れる。後半パートでマオが両耳に手を当ててファンの合唱を誘うと、無観客の会場からファンの歌声が聴こえた気がした。明希(Ba)「初めてのシドの配信ライブに集まってくれてありがとうございます。みんなもこの会場にいるつもりで楽しんでくれたらと思います」とマオが短いMCを挟み、始まった曲は結成記念日のこの日にぴったりの「ANNIVERSARY」。ファンへのありがとうの気持ちを届けたこの曲に続き、アグレッシブな歌と演奏で魅せたのは「V.I.P」。ゆうやと明希が目で合図しながら鳴らす重厚なビートにShinjiがザクザクとリフを刻み、マオのたくましい歌声が響く。配信ながらビシバシ伝わるライブ感と普段は観ることの出来ない角度や距離感からの臨場感溢れる映像が気持ちを高揚させる。「前半から盛り上がってきましたね」とマオが満足そうに語ったMCでは、メンバーそれぞれが自己紹介。「久しぶりだし、元気な姿を見せたいと思ってます」とShinji。「みなさんのいる場所はおウチだけど、心は間違いなくライブハウスにいる」と明希。「おウチだと声が出せるので、思う存分叫んでください」とゆうやが言葉を送って家で見守るファンとの距離を縮めると、「みんなに会いたい気持ちをそのままにしておくのはイヤなので、曲にしました」というマオの曲紹介から、新曲「声色」を披露。画面の前の一人ひとりに届ける優しく温かい歌声、溢れる感情を表現したギターソロ。今の真正直な気持ちと感情を乗せた歌と演奏が胸に突き刺さる。Shinji(Gt)紫の照明が包む中でドラマチックに聴かせた「紫陽花」、メランコリックなギターと艶っぽい歌声が歌謡テイストを醸し出した「土曜日の女」と続き、「シドって本当に曲の幅が広いよね」と語るマオ。「初めてデモで聴いた時、ぶっ飛んだもんな」と、作曲者の明希と「土曜日の女」の思い出話をすると「まさか17年後、無観客ライブでやるとは思いもしなかったね」と感慨深げに語る。続いて「この曲をキッカケに俺たちのバンド人生は大きく変わったんじゃないか?と思います」と始まった曲は、08年リリースのメジャーデビュー曲「モノクロのキス」。積み重ねたキャリアとスキルで表現力や説得力を増した、現在の歌と演奏で魅せる13年目のキスが聴く者の胸を締め付ける。懐かしい曲たちに続いて披露されたのは、新曲「siren」。悲痛でエモーショナルな心の叫びがリアルに響くこの曲は、今だから表現できるシドの最新系サウンド。新旧楽曲が入り交じることで結成17年にしてなお曲の幅を広げ、進化変化し続けているシドの現在もよく見える。さらに増した熱量、また会える日への希望が詰まったライブ終盤演奏後、「siren」も収録された、昨年12月リリースのシングル「ほうき星」について和気あいあいと語った4人。「こっからいよいよ後半戦、行けるかい?」と始まったライブ後半は、メンバー紹介でファンの名前を呼ぶ声や歓声を待つと「聴こえる、お前らの声が聴こえるぞ!」とマオが笑顔を見せ、そのまま「循環」に突入。回っているファンの姿が見えているかのように指を回し微笑むマオ、会場を駆け回って自ら循環するShinjiと、ステージを広く使った自由すぎるパフォーマンスは配信ならでは。エネルギッシュかつ正確なゆうやのドラムプレイが光った「プロポーズ」、「さぁお前ら、拳上げる準備出来てるか?」と煽る明希が力強い掛け声とベースプレイで魅せた「dummy」と続き、激しさと熱量を増していく4人のステージは配信であることを忘れるほどの迫力とライブ感。「ラスト行くぞ!」のマオの叫びから始まった本編ラストは「Dear Tokyo」。「Dear お前ら!」と曲紹介して始まったこの曲は、“きっと大丈夫”と歌う歌詞にファンへのエールや熱いメッセージが込められていたと同時に、手拍子や合唱のパートが会えないファンとの一体感を感じさせた。「みんなに会いたいよ!」と叫ぶマオの声がファンにもどかしさを感じさせながら、幸福感に満ちたエンディングとなった。ゆうや(Dr)アンコールは星空のように瞬くミラーボールの光の下、事前に募集したファンの歌声と共に熱唱した「その未来へ」でスタート。遠く離れていても曲を通じて繋がる心。ファンの美しすぎる歌声と歌に込めた気持ちを両手を広げて受け止めたマオは「今日のみんなの歌声はすごく心に響きました。乗り越えようね、今を一緒に。そして必ず会いましょう」と、感謝と約束の言葉を送った。会いたい気持ちとまた会える日への希望を込めた新曲「ほうき星」は、勇ましいバンドサウンドと願うように祈るように歌う前向きな言葉たちが胸に響く。この日最後となったMCでは「辛いこと、悲しいことがあった時、元気になれる場所が俺たちのライブ会場だったわけで、やり場のない気持ちがあると思う。時には逃げる場所も必要で、その逃げる場所がシドだったらいいなと思って配信ライブをやりました」と、ライブを開催した意味と意義を語ったマオ。「何かあったら、俺たちのところに帰ってきてください」と最後に届けた曲は「live」。たっぷり気持ちを込めた歌と演奏、壮大なサウンドで想いを届けたこの曲。“ここでまた逢おう”の言葉は力強く希望に溢れていた。本公演『SID LIVE 2021 ~結成記念日配信ライブ~』はニコニコ生放送、ローチケ LIVE STREAMING、イープラス Streaming+にて、1月19日23:59までアーカイブ視聴が可能。1月15日0時からはライブ登場SE「residence」の配信リリースがスタートしている。さらにシドは、5月15日、16日には山梨・河口湖ステラシアターにて、昨年延期となった『SID LIVE 2020 -Star Forest-』の振替公演を開催予定だ。文 / フジジュン写真 / 今元 秀明SID LIVE 2021 ~結成記念日配信ライブ~セットリスト01. 涙雨02. アリバイ03. ANNIVERSARY04. V.I.P05. 声色06. 紫陽花07. 土曜日の女08. モノクロのキス09. siren10. 循環11. プロポーズ12. dummy13. Dear TokyoアンコールEn01. その未来へEn02. ほうき星En03. Live公演情報SID LIVE 2021 ~結成記念日配信ライブ~【チケット料金】通常視聴チケット:3,000円(税込)【ニコニコ生放送】受付期間:2021年1月18日(月) 23:59まで視聴・購入はこちら※ニコニコプレミアム会員は2,400円(税込)となります。※アーカイブ放送は2021年1月19日(火) 23:59まで【ローチケ LIVE STREAMING 通常視聴チケット】受付期間:2021年1月19日(火) 19:00まで視聴・購入はこちら※アーカイブ放送は2021年1月19日(火) 23:59まで【イープラス Streaming+】・クレジットカード決済の場合受付期間2021年1月19日(火) 21:00まで視聴・購入はこちら※アーカイブ放送は2021年1月19日(火) 23:59までリリース情報シド「residence」2021年1月15日配信リリース作曲 ゆうや配信まとめURLニューシングル「ほうき星」発売中【初回生産限定盤(CD+写真集)】税抜2,273円※7インチEPサイズ大判紙ジャケ仕様【通常盤(CD)】税抜1,364円<CD収録内容>※2形態共通1. ほうき星2. siren3. 声色<写真集>全32ページ撮り下ろしブックレット「ほうき星」購入まとめURL関連リンクシド オフィシャルサイトシド オフィシャルTwitterシド オフィシャルInstagramシドオフィシャルWeibo
2021年01月16日12月6日に初の無観客配信ライブ「uP!!!NEXT SPECIAL EDITION 2020 ゲス乙女大集会−大忘年会アリーナ編−」が開催された。その模様をレポート。ゲスの極み乙女。初の生配信ライブは、12月13日(日)までアーカイブ配信されている。12月6日、ゲスの極み乙女。初の無観客配信ライブ「uP!!!NEXT SPECIAL EDITION 2020 ゲス乙女大集会−大忘年会アリーナ編−」が開催された。そのライブは、川谷絵音(Vo/Gt)、休日課長(Ba)、ちゃんMARI(Key)、ほな・いこか(Dr)が昭和の雰囲気漂う和室で和やかにこたつを囲み、みかん片手に2020年を振り返るというシーンでスタート。今年やり残したことを話すなかで、コロナ禍でメンバーとも会えなかったこと、アルバム『ストリーミング、CD、レコード』をリリースしたが、アルバムのツアーはできなかったこと、ライブだけはどうしてもやりたかったことが語られ、部屋のブラウン管テレビが今回のライブタイトルを映し出す──そして画面は、ライブ会場へと切り替わった。初の配信ライブは、ゲスの極み乙女。らしい趣向を凝らしたものになりそうだ。「人生の針」など新作を中心にスタート休日課長のスラップベースとリリカルなピアノが絡み合う最新アルバム『ストリーミング、CD、レコード』からの「人生の針」で幕を開けたライブ。コーラス&キーボードのえつことささみおというお馴染みのメンバーを加えた編成を取り囲むようなワイドなスクリーンには、映像が映し出され曲を幻想的に彩っていく。メンバーそれぞれにカメラが近づき、その卓越したプレイに肉薄できる感じ、いつもとはちがった角度でもライブが見られるのはこうして映像にこだわった配信ライブならではだろう。続く「キラーボールをもう一度」では、サックス、トロンボーン、トランペットのホーンセクションを交えたファンキーなサウンドで、一気に華やかできらびやかな空間に。「ロマンスがありあまる」では一転してモノクロの映像になって、そのアンサンブルのドラマ性をエレガントに引き立てた。また今回はAR(拡張現実)を用いた演出もあり「はしゃぎすぎた街の中で僕は一人遠回りした」では、歌詞のフレーズが街のさまざまなネオンサインとなり、そのネオンと言葉が溢れる街をさまようような感覚。グルーヴィなサウンドに乗せほな・いこかと川谷絵音のツイン・ボーカルが、アンニュイでシュールな世界を紡ぎ出していく「秘めない私」、星が降り注ぐ「星降る夜に花束を」、そして「ハツミ」では心地よく詩的な雨だれのようなアンサンブルとラップに、画面にも雨雫が滲む叙情的な時を生み出していく。最新作を中心とした前半から、見所が満載。残念ながらアルバムを携えたツアーはできなかったが、作品の色鮮やかでふくよかなグルーヴや歌心を味わえる内容だ。休日課長(Photo:小境勝巳)ほな・いこか(Photo:小境勝巳)ちゃんMARI(Photo:小境勝巳)メンバーが華麗なソロプレイを披露する場面も中盤からは、冒頭にあったこたつのシーンを交え、ゆるゆると、楽しそうに語らう4人の話から曲につなげていくような構成。視聴者もテレビ番組を見る感覚だ。今年はどこにもツアーや旅行に行けなくて、手にしているみかんが地球に見えてきた、なんていう話から続いた「無垢な季節」では、チャイナ服やアロハシャツ、南米風ハットやロシア帽姿などメンバーがさまざまな国の衣装に身を包み、世界の観光名所の映像やパネルを用いて旅気分を盛り上げる。疾走感のあるサウンドとキッチュな映像でポップなトリップだ。続くもこたつのシーンで、メンバーのInstagramの話やお腹が空いたからUber Eatsを頼もうなどやりたい放題。そして「私以外私じゃないの」では、メンバーのこの1年のInstagramの写真がスクリーンに映し出された。「パラレルスペック」では、「みなさんお元気ですか。画面の前ですけど、僕らはいつもみたいにライブをしているつもりでいるんですけど、どう映っているんでしょうか」と川谷はMCする。配信は反応が見えないから怖いと言い、「今年初のライブがこんな形になるとは思っていなかったですけど、でも今年はアリーナ公演も中止になってしまったので、こうしてアリーナでできるのはありがたいです。でもそろそろ、ソロとか聴きたいじゃないですか?でもソロと言っても普通のソロじゃないですよ」と前振り。「今年、ベースを弾かずに料理本出していたやつのベースソロ、聴きたいか!」、「会ってない間に、家の中が植物だらけになっていた、植物の精霊のキーボードソロ、聴きたいか!」、「来年Netflixで水原希子とダブル主演するやつのドラムソロ、聴きたいか!」と煽って、各自華麗なソロのプレイで魅せて、「パラレルスペック」をさらにプログレッシブに彩る。普段のライブももちろんだが、バンドのどの角度から見ても、どのプレイヤーから見ても、音楽的な醍醐味にもエンターテインメント性にも富んでいるのがゲスの極み乙女。だ。その個々のプレイと、アンサンブルの凄みに触れる場面だろう。川谷絵音(Photo:小境勝巳)ちゃんMARI(Photo:小境勝巳)特殊なバンドならではの大団円の大忘年会に!再びこたつのシーンに戻って、Uber Eatsが到着。頼んでいたのは、餅。そして「餅が食いたいかー!」という掛け声から「餅ガール」へという、コテコテの流れで楽しませてくれる。餅アニメと“餅”の字が疾走感溢れるサウンドに乗ってじゃんじゃんスクリーンから飛び出してくるARの演出で、画面内はポップなカオス状態。ちゃんMARIのキーボード上にも小さな焼き餅が飾られていたりと、ぬかりない。また懐かしのゲームの話からつないだ「キラーボール」では、メンバーが8bitのキャラクターになって、RPGや格闘ゲームやアクションゲームを繰り広げる。さらに間奏パートで、休日課長のポージングに合わせてちゃんMARIが即興で音をつけるというシュールなエチュードまではじまって、やりたい放題だ。終盤に差し掛かるところで川谷は、「今日は見ていただいて本当にありがとうございます」とMCをはじめる。「今年は(コロナ禍で)メンバーにも会わなくて。レコーディングも今年頭にやったものが6月に出てるので、音源は発表しているんですけど、ライブはすべてできず。このバンドは特殊なので、4人それぞれがいろんなところでちがう活動をしていて、久しぶりに集まってリハーサルをやって、こうしてライブやって──バンドがちゃんとライブをやることが、精神衛生上大事なんだなということに気づいたりとか、長くバンドをやっているけど無観客でライブをやるのってなかったなと思って。いい経験になったし、またアリーナでできたことが嬉しい」という。そして今回の“ゲス乙女大集会”は2016年の武道館公演以来のタイトルとなったが、当初はこのタイトルをつけることに迷いはあったが、今ならいいかなと思いがあったと語る。「見てくれている人も、この“ゲス乙女集会”という言葉に懐かしい響きや大事な響きがあると思うんですけど、僕らにとっても大事な1日になったかなと思います」と川谷。久々にライブをやると改めて音楽はいいなと感じたと率直にその思いを述べると、「僕のなかでの決意表明みたいな曲を」と、2018年にリリースした「もう切ないとは言わせない」を演奏した。ここまでたくさんの演出が施されてきたが、この曲ではバンドの演奏を真正面から捉えて、その歌をまっすぐに伝えるものになった。笑いあり切なさあり感動ありと緩急たっぷりのライブはいよいよラストへ。最新作から、憂いのポリリズムが美しい「綺麗になってシティーポップを歌おう」から、金銀テープがキラキラと舞うなか「両成敗でいいじゃない」の晴れやかなメロディも舞って、まさに大団円の大忘年会が幕を閉じた。エンドロールが流れるなか、笑顔でステージを離れ観客のいないアリーナを歩く4人。その先にはあのこたつの部屋のセットがあり、改めて大きな会場をこんなふうに使っていたんだなとわかる。ライブに関わっているカメラクルーなどたくさんのスタッフの姿も見え、ひとつの“ライブ”や大事な1日を作り上げるマンパワーもうかがい知れる。配信という形ではあるけれど、より一層ライブが好きになるような、楽しさに満ちた一夜になった。Photo:小境勝巳川谷絵音(Photo:小境勝巳)ほな・いこか(Photo:小境勝巳)Photo:小境勝巳≪12/13(日)までアーカイブ配信中!今からのご購入もOK!≫「uP!!!NEXT SPECIAL EDITION 2020 ゲス乙女大集会 -大忘年会アリーナ編-」()ゲスの極み乙女。「uP!!!NEXT SPECIAL EDITION 2020 ゲス乙女大集会 -大忘年会アリーナ編-」2020年12月6日 セットリスト01. 人生の針02. キラーボールをもう一度03. ロマンスがありあまる04. はしゃぎすぎた街の中で僕は一人遠回りした05. 秘めない私06. 星降る夜に花束を07. ハツミ08. 無垢な季節09. 私以外私じゃないの10. crying march11. パラレルスペック12. 餅ガール13. キラーボール14. もう切ないとは言わせない15. 綺麗になってシティーポップを歌おう16. 両成敗でいいじゃないText:吉羽さおりPhoto:小境勝巳
2020年12月09日12月6日、乃木坂46「四期生ライブ2020」の無観客ライブが開催された。2018年に実施された「坂道合同オーディション」に合格し、乃木坂46に配属になった11名と、レッスンを行なっていた研修生の中から正規メンバーに昇格した5名で構成される乃木坂46四期生。今回の「四期生ライブ2020」はその全16名が一堂に会す、初の単独ライブとなった。記念すべき1曲目は、「君の名は希望」。この曲はグループを卒業した生駒里奈がセンターを務め、NHK『紅白歌合戦』初出場時に披露したグループの象徴とも言える作品だ。そんな代表曲を、次世代である四期生が引き継ぐという歴史的なパフォーマンスとなった。さらに、「インフルエンサー」や「ガールズルール」など、表題曲を中心にヒット曲を披露。続けて、四期生の遠藤さくらがセンターを務め、両サイドを賀喜遥香・筒井あやめ、四期生メンバーがフロントを担った24thシングル「夜明けまで強がらなくてもいい」で頭のブロックを締め括った。ライブ中盤のユニットコーナーでは、賀喜遥香と金川紗耶が初々しいコントに始まり「孤独兄弟」を披露。柴田柚菜と弓木奈於は、掛橋沙耶香・筒井あやめによるアコギ生演奏をバックに「渋谷ブルース」をふたりで歌唱した。またユニットコーナーのラストでは、新規メンバーの林瑠奈がソロで「自分のこと」を披露するなど、四期生メンバーひとりひとりの個性が際立つ一幕となっただろう。ライブ終盤では、既に発売されているシングルやアルバムに収録されている四期生楽曲を立て続けに披露。本編の最後は、YouTubeの総再生回数1,500万を突破した「I see…」で締め括った。アンコール1曲目では、2021年1月27日(水)に発売の26thシングル「僕は僕を好きになる」のC / W曲として収録される四期生の新曲「Out of the blue」を初披露。ファンにとってひと足早いクリスマスプレゼントとなった。そしてデビュー時から歌い継がれるライブの定番曲「乃木坂の詩」で最後を飾り、四期生の成長ぶりを披露。同時視聴者数約18万人の大盛況で、「四期生ライブ2020」は幕を閉じた。乃木坂46「四期生ライブ2020」セットリスト1. 君の名は希望2. 命は美しい3. インフルエンサー4. 走れ!Bicycle5. ガールズルール6. 夜明けまで強がらなくてもいい7. ロマンティックいか焼き8. トキトキメキメキ9. 僕の衝動10. ポピパッパパー11. ありがちな恋愛12. 孤独兄弟13. 渋谷ブルース14. 白米様15. Threefold choice16. 心のモノローグ17. 自分のこと18. 4番目の光19. 図書室の君へ20. キスの手裏剣21. I see…EN1. Out of the blueEN2. 乃木坂の詩
2020年12月07日松本孝弘(ギター)と稲葉浩志(ボーカル)による最強のロックバンド“B’z”が初の無観客配信ライブ「B’z SHOWCASE 2020 -5 ERAS 8820-」を開催。デビューした1988年から現在(2020年)までの32年間を“5つの時代(5 ERAS)”に分けて、5週連続でそれぞれの時代の楽曲で構成したライブをお届けする。B’z11月21日は第4弾「Day4」。ライブ会場のZepp Haneda(TOKYO)の外観や飛び立つ旅客機が映されたオープニングムービーに続いて、松本のアームを巧みに使ったギタープレイが映し出され、2004年にリリースされた37thシングル「ARIGATO」からライブが始まった。重みのあるサウンドとメッセージが響き、途中でテンポアップして疾走感も加わる。およそ13年ぶりの演奏となるこの曲がオープニングナンバーになると予想していた人は少なかったのではないだろうか。続く「Fever」では稲葉がイントロから♪Fever〜と力強く歌い、サポートメンバーたちとのコール&レスポンスから始まった。タイトル通り、一気に会場を熱くし、テンションをぶち上げた。2曲を歌い終わったところで、稲葉が正面のカメラに向かって、「そこかな? B’zの、B’zの、B’zのSHOWCASEにようこそ!」と挨拶すると同時に「SPLASH!」のイントロが鳴り響き、歌声からもサウンドからもセクシーさが溢れる楽曲が、今のB’zが演奏することで円熟味も増し、艶やかさもより感じられた。ピアノではじまり、切々と歌い上げる「永遠の翼」では鳥が悠々と飛ぶ姿を映す背後の映像と相まって、雰囲気もガラリと変わる。そして、「ゆるぎないものひとつ」は、アコギの音に合わせて稲葉が歌い始め、そこに松本のエレキギターの優しい音色が加わり、1コーラスを歌った後で他の楽器の音も加わっていくというアレンジで聴かせた。「皆さん、こんばんは。元気ですか?元気が一番ですね。今日はこの配信ライブ、B’z配信ライブ、Day4となりました。毎回内容が違って、今日もまた気分も全然違うんですけども、皆さんはどんな雰囲気で見てくださってるんですかね?どうですか?ピザ?いいですね。配信ライブならではの楽しみ方を皆さんは身に付けてらっしゃると思いますけど、今日は余計なお喋りを減らしてガンガン曲の方をいきたいと思います。我々の誠心誠意の熱い想いをお届けしたいと思います。どうか最後までゆっくり楽しんでください!」と改めてあいさつをして、「DIVE」へ。背景のLEDの美しさも今回のセットの大きな特徴で「DIVE」では未来的でエレクトロニックな映像で異空間を構築。曲の途中で稲葉がステージから客席のフロアへと降りるなど、無観客配信ライブならではの広い空間を使う。ラスト、“迷うことなかれ”というシャウトと共に「パーフェクトライフ」のイントロが始まったが、この曲の連なりも視聴者のテンションをしっかり上げてくれたはず。ヒートアップしたところでMCタイム。「無駄なお喋りはやめてドンドンやるって言いましたけど、ちょっと間空けようかな。汗もすごいし(笑)。汗かいてますか?汗かいてくださいよ。ピザ持ってたって踊れるんだから」と稲葉が場を和ませ、羽田空港が近いということで「毎日、空を見ればダイナミックに飛行機が着陸してきたり、どこかに飛んで行ったりする飛行機の姿を結構間近で見られます。たまに、あれに乗っちゃったら、ツアーの時みたいに皆さんの街に簡単にいけちゃうのになぁと思ったりします。今でも乗ればいけるんですけど(笑)、みんなで集まって騒ぐというのができないのがちょっと残念。そんなことを思ったら、今回、この羽田でやってることが、東京の中にある街ですけど、気分的に皆さんの街に近い場所にある、不思議なことにそんな気がしてるんです。もっとも皆さんの街に近い場所、羽田。間違ってますか?偶然ですけど、この配信ライブを発信する場所として、羽田というのは最も我々にふさわしい場所じゃないかという結論に達しました」と稲葉がファンの人たちを想い、そしてZepp Haneda(TOKYO)という場所を選んだことが偶然でなく必然だったと伝えた。後半は「MY LONELY TOWN」からスタート。M.V.の撮影を行った軍艦島をビジョンに映し出し、視聴者を楽曲の世界へと引き入れながら、次の「OCEAN」へ。ここでメンバー紹介。稲葉が今回のサポートメンバーの大賀好修(ギター)、増田隆宣(キーボード)、満園庄太郎(ベース)、田中一光(ドラムス)を紹介し、最後に「On Guitar!炎のギタリスト、Tak Matsumoto!」と紹介すると、客席フロアで松本が炎の映像をバックにギターをかき鳴らし、「BURN -フメツノフェイス-」へと突入。デニムシャツを脱ぎ、ヒョウ柄シャツになった稲葉もよりアグレッシブなボーカルを聴かせる。「名探偵コナン」のフレーズをさりげなくイントロに混ぜ入れる遊び心を見せながら「イチブトゼンブ」に続き、“Go for it! Go for it! 愛情こそが衝動”と稲葉が松本とサポートメンバーたちとコール&レスポンスを繰り広げた後、松本のギターで「衝動」へ。“衝動”と歌う部分に合わせて、バックのビジョンにも力強い文字で“衝動”が映し出される。まさに衝動に満ちた楽曲と言えるだろう。ひとしきり盛り上がったところで、「なかなか激しい曲が続いてますけど、大丈夫ですか?すぐ曲に行くっていうのもなんですし、今日、声聞いてないんで、ちょっと聞かせてもらおうかなと思います」と稲葉が松本に話を振るが、「こんばんは。皆さんお元気ですか?私は見ての通り元気です。それでは稲葉さんにお渡しします(笑)」とすぐに戻してしまった。そこから、羽田イノベーションシティにある足湯のエピソードを披露。松本も稲葉も初めてだったという“足湯”に、稲葉が「足先だけ浸けるのってどうなの?って思ってたんですけど、足先だけ浸けてても体がポカポカと温まってくる」と感想を伝えると、松本も「顔のあたりまで汗が出て、中から温まるんだなと感動しました」と効果抜群だったと報告。これまでは主にZepp Haneda(TOKYO)の内部を紹介していたが、今回はその周辺、イノベーションシティにまで拡張。「機会がありましたら、皆さんもどうぞ体験してみてください」と、稲葉が“羽田イノベーションシティ”のプチ情報をリコメンドして、「まだまだ元気ありますよね?ピザ、終わりました?さらに元気な感じで、皆さんもちょっと一緒に声出したりできそうなやつをやりたいんですけど、行きますか?孤独ですけども、始めますよ」と手拍子を促して「BANZAI」をスタート。稲葉がサポートメンバーたちにも「BANZAI!」を求め、ステージ袖からバックステージの方に進み、スタッフにマイクを向けて一緒にBANZAI!をしながら回っていく。明るくアップテンポな「愛のバクダン」ではピンク色のハート型風船がフロアを舞い、稲葉は楽しそうに風船をはじきながら歌唱。曲終わりには大量の風船が投下された。「さて、この『B’z SHOWCASE 2020 -5 ERAS- Day4』、皆さん、いかがだったでしょうか?ちゃんと届きましたか?やっぱり我々も一緒に同じ場所に集まって騒ぎたいなという気持ちは山々ですけど、こうやって仲間が集まって演奏したものを届けられるという幸せを感じています。まだ我慢かもしれませんけど、あと1曲、皆さんの素敵な顔を思い浮かべながらやりたいと思います。今日は本当にありがとうございました」と感謝の気持ちを伝え、ラストナンバー「いつかまたここで」を聴かせた。メッセージ性の高い楽曲だけに、歌詞を画面に映し出し、この曲に込めた想いをファンと共に共有した。曲の後半は過去のライブ映像がビジョンに映され、そこに重ねられた“いつかまたここで”という言葉が、みんなと同じ時間・場所を共有できるライブの良さ、楽しさを再認識させてくれた。最後は全員がステージに横並びになり、「ありがとう!」と挨拶し、稲葉がいつもと同じように「また来週!」と呼びかけてDay4が終了。エンドロール後、「マジェスティック」を聴かせながら足湯に浸る二人の次回予告も流れた。Day4は2004年から2009年までの軌跡を振り返ったステージとなった。「B’z SHOWCASE 2020 -5 ERAS 8820-」は次回がラスト。「Day5」は11月28日(土) 19時から配信予定。5番目の時代(ERA)、レア曲も定番曲も含め、最新のB’zのステージを楽しみにして待とう。B’z SHOWCASE 2020 -5 ERAS 8820- Day4 ダイジェスト【SETLIST】01. ARIGATO02. Fever03. SPLASH!04. 永遠の翼05. ゆるぎないものひとつ(Re.Arr.)06. DIVE07. パーフェクトライフ08. MY LONELY TOWN09. OCEAN10. BURN -フメツノフェイス-11. イチブトゼンブ12. 衝動13. BANZAI14. 愛のバクダン15. いつかまたここで公演詳細B’z SHOWCASE 2020 -5 ERAS 8820- Day1〜5●Day1:2020年10月31日(土) 18:00開場 / 19:00配信●Day2:2020年11月07日(土) 18:00開場 / 19:00配信●Day3:2020年11月14日(土) 18:00開場 / 19:00配信●Day4:2020年11月21日(土) 18:00開場 / 19:00配信●Day5:2020年11月28日(土) 18:00開場 / 19:00配信※開場は、各配信チャンネルオープン時刻です。ライブ配信開始は19:00からとなります。※B’z PARTY会員限定チャンネルは、17:30開場 / 18:30 特典映像配信開始となります。【チケット代金】(全配信メディア共通)¥ 3,500(税込)※アーカイブ配信も同額となります。※別途、配信メディアごとに手数料が必要です。【配信メディア・各チケット購入先】・PIA LIVE STREAM・ローチケ LIVE STREAMING・Streaming +・LINE LIVE-VIEWING・新体感ライブCONNECT・GYAO!・uP!!!・U-NEXT・B’z PARTY(PIA LIVE STREAM・B’z PARTY会員専用版 / 特典映像配信付き)【チケット発売日】発売開始中(購入期限は各配信日翌日22:00まで)※視聴方法、チケット購入に関するご不明点は、各配信メディアへお問い合わせください。※B’z PARTY会員専用版プラットフォームPIA LIVE STREAMのみ、各配信日当日の18:00〜21:00の間はチケット販売が停止となりますのでご注意ください。【配信ライブに関する詳細はこちら】
2020年11月27日11月19日、 基博のツアー「HATA MOTOHIRO CONCERT TOUR 2020‐コペルニクス‐」が配信ライブという形で開催された。『コペルニクス』は昨年12月11日にリリースされた、秦にとって6枚目のオリジナルアルバムである。本来ならアルバムの世界を表現する同名のツアーが3月4日にスタートするはずだった。しかし新型コロナウイルスの影響により延期を重ね、ついに中止に。秦はゲネプロ(最終リハーサル)まで済ませ、あとはステージに立つだけという状態だったにもかかわらず寸前で保留となり、それが今回披露できることになった。8カ月ぶりの“解凍”は、秦にとってもライブを待ちわびたファンにとっても、「やっと!」という想いに満ちたものだろう。ライブは水面に映る地球のような映像ではじまった。『コペルニクス』収録の印象深いインストゥルメンタル「天動説」が流れる中、メンバーが登場する。1曲目に演奏されたのは「9inch Space Ship」。光と影が美しく交錯する舞台で、ストリングスが乗ったバンドサウンドが躍動する。まず興味深いのは今回のバンドメンバーである。アルバムの共同サウンドプロデューサーであるトオミ ヨウ(Key)を中心に鈴木正人(B)、朝倉真司(Dr)という常連組、そして若手のシンリズム(G)を起用。さらに室屋光一郎(Vn)率いるストリングスカルテットがほぼ出ずっぱりの構成となっている。(割と出たり入ってたりしているの表現変更)『コペルニクス』は生音と打ち込みの融合がひとつのテーマだったが、ライブにおいてもアコギや弦のぬくもりある響きと、SE、シンセベース、電子ドラム等のクールな音色の交わりが独自の世界を作っていた。そうして音でアルバムの世界観を描き出す一方、視覚の部分も見逃せないものがあった。ステージのインサート映像はアルバムのアートディレクションを担当した林 響太郎が手掛け、ライブ映像の配信収録は数々の傑作MVに名を連ねる番場秀一が担った。サウンドとシンクロするビジュアルの質感は、配信用に最適化された“映像詩”と呼んでいい仕上がりになっている。ライブは『コペルニクス』の全楽曲を散りばめ、そこに「鱗(うろこ)」「ひまわりの約束」「スミレ」といった人気曲を挟みながら進行した。その中にはスモールコンボで演奏した「Joan」や、弾き語りで演奏された「メトロフィルム」など、多様なバリエーションも含まれる。個人的にはアンニュイな「漂流」から清々しい旅立ちを歌う「仰げば青空」への流れ、そして静謐な「在る」から深海に沈む「Lost」を経て狂おしい「Raspberry Lover」に至る感情の振り幅に強い興奮を覚えた。本編ラスト「Rainsongs」のアウトロでは「一緒に歌おう!」と呼びかけ、コーラス部分を配信の先にいるオーディエンスに託し、はなればなれのファンと一体感を感じようとする姿があった。秦はこの配信ライブで『コペルニクス』の流れに一区切りを付けると同時に、今月末からは新曲が毎朝日本中で流れはじめる。NHK朝の連続テレビ小説『おちょやん』の主題歌である「泣き笑いのエピソード」。ひとつの終わりと、ひとつのはじまり。ここからまた、秦の新しいフェイズがスタートすることになる。このライブは、11月23日(月)23:59までアーカイブ配信されている。(ライター:清水浩司)●セットリスト0. 天動説1. 9inch Space Ship2. グッバイ・アイザック3. トラノコ4. 漂流5. 仰げば青空6. Joan7. メトロフィルム8. 在る9. Lost10. Raspberry Lover11. 鱗(うろこ)12. アース・コレクション13. スミレ14. キミ、メグル、ボク15.ひまわりの約束16. Rainsongs-encore-17. Over ture~地動説18. LOVE LETTER19. スプリングハズカム20.花『HATA MOTOHIRO CONCERT TOUR 2020 -コペルニクス-』・ライブ配信日時:2020年11月19日(木)20:00〜開演 ※11月23日(月)23:59までアーカイブ配信あり・チケット:3,900円(税込み)・チケット販売期間:10月26日(月)18:00~11月23日(月祝)18:00【チケットのお申し込みはコチラから】
2020年11月20日aikoが10月17日に、オンラインライブ『Love Like Rock〜別枠ちゃんvol.2〜』を開催した。コロナウイルス感染拡大に伴い、aikoは昨年2019年秋からスタートさせた全国8箇所32公演を巡るライブハウスツアー『Love Like Rock vol.9』のツアーファイナル2公演を延期。それを受けて今年3月に開催した自身初となるオンラインライブ『Love Like Rock vol.9〜別枠ちゃん〜』は、リアルタイムで約13万人が視聴、1週間のアーカイブでは約172万人が視聴し、ツイッターでは「aiko」というワードが日本トレンド1位になるなど、大きな話題を集めていた。aiko ©︎ポニーキャニオンそれに続く自身2度目の配信ライブとなる今回の『Love Like Rock〜別枠ちゃんvol.2〜』は、aiko official fan club Baby Peenats、LIVEWIRE、ローチケLIVE STREAMINGの3つのプラットフォームで配信され、チケット購入者に「ライブの始まりはもぎり、そして例のブツ」という謎の特典がついたり、また事前にオフィシャルライブグッズの一部が完売になるなど、開催前からファンの間で大きな話題を呼んでいた。19時の開場時刻を迎え、視聴ページを開いてみると赤い舞台幕を背景に"Love Like Rock「別2」"と書かれた今回のライブロゴが現れた。しばしの時間が経過後、ビックバンドが奏でる高らかなホーンの音とともに始まるaikoのジャジーなナンバー「れんげ畑」が、開場中のSEとして流れてきた。心躍るサウンドに、aikoがこのあと魅せてくれるライブがより楽しみになる演出だ。よく聴いてみると、BGMに流れている楽曲は12枚目までのアルバムの1曲目を揃えたもの。BGMを聞きながらaikoの歴史を楽しんでいると、あっという間に1時間が経ち、20時の開演時刻となった。すると突然流れていたBGMが止まり、ブザー音が鳴る。赤い舞台幕に『Love Like Rock〜別枠ちゃんvol.2〜』の文字が現れ、スポットライトが照らされる。疾走感あふれるビートとホーンの音が響き渡るイントロが終わると、舞台幕が落ちaikoとバンドメンバーの姿が映し出された。最初の曲は「雲は白リンゴは赤」だ。この日のために特別に作られたという円形舞台の中央にはaikoが立ち、それをバンドメンバーが囲むように配置されている。aikoらしいロックなナンバーを響かせながら1曲目を歌い終わると、「イエーイ」というかけ声とともに「今日は皆さん是非とも楽しんで帰ってください」と笑顔で簡単な挨拶をする。aiko ©︎ポニーキャニオン2曲目以降も、始まりの勢いは落ちることなく「あたしの向こう」「プラマイ」「ドライブモード」とアップテンポな楽曲を舞いながら歌い上げていく。その姿は無観客ライブであれ、いつもライブハウスで見るaikoとなんら変わりない。最初の4曲を歌い終えると3月に開催したオンラインライブ『Love Like Rock vol.9〜別枠ちゃん〜』からの7ヶ月間を振り返り「いろんなことがあり過ぎて、ちょっと記憶が抜けてますが、今日はその7ヶ月間を取り戻すつもりでライブをやります」と意気込みを語った。無観客のためオーディエンスの拍手こそ無いが、aikoの意気込みを聞いた会場にいるスタッフの拍手に、どこか温かみを感じる。そのあと披露された「格好いいな」ではレーザーライトによって囲まれた空間を作り出し、その幻想的な空間の中で歌うaikoの姿が、美しく映し出されている。全ての視聴者が同一視点から見ることができるという、配信ライブならではの利点をうまく活かした演出だ。aiko ©︎ポニーキャニオンライブ中盤のMCでは「コロナのせいで皆さんに会えない中、配信ライブをやっていますが、本当は皆さんに会いたいと思ってます」とファンへの思いを吐露し、それに続く形で「今日も汗を沢山かいていきたいと思ってます。この衣装も汗をかいたらどんどん溶けていく仕組みになっているんですよ…」とaikoらしく冗談を交えながら、この日着ていた総レースの衣装について触れた。aiko ©︎ポニーキャニオンその後ライブはアコースティックセクションに入っていく。昨年、立川談春の35周年記念公演で披露したという「夢見る隙間」の玉響バージョンを披露。そして10月21日に発売となる新曲「ハニーメモリー」も披露した。歌詞は甘くも切ない恋の思い出を連想させるが、ライブの中ではミドルテンポの3拍子が流れていくリズムがとても心地良い。『Love Like Rock』と名付けられているツアーシリーズだけあり、後半にかけてもaikoというアーティストを代表するロックなナンバーが名を連ねていく。ライブ終盤には「あともう少し皆さんで楽しんでください」と言うと、aikoのライブの代表曲としても定着している「ハナガサイタ」と「be master of life」を披露した。aiko ©︎ポニーキャニオンここで事前にチケット購入者に送られているという「例のブツ」が登場。ライブのテンションはどんどん上がり、aikoもバンドメンバーも円形ステージを縦横無尽に動き回る。いつもの「男子!女子!そうで無い人!全員!」という掛け声も飛び出し、盛り上がりは最高潮に達した。その後、最後のMCでは「色々な人が来てくれるライブは毎回毎回大事な時間ですが、コロナになってからこんなにライブが大事なものだとは…こういった形でこんなふうに思うなんて思わなかったです」と口にし、続けて「本当にライブができてよかったです。また皆さんに会えるのを信じて一緒に頑張るので、みんなも元気で楽しく生きてください。本当にどうもありがとうございます。」とファンへの感謝や今回ライブ、そして未来への思いを語った。aikoが最後の曲に選んだのは「約束」。ファンへの再会を歌の中で誓う、メッセージが込められた楽曲だ。その後、エンドロールが流れてライブは終了かと思うと、急にエンドロールの逆再生が始まり、思わぬ形でアンコールがスタート。最後にファンへ「Loveletter」を届けて「Love Loke Rock〜別枠ちゃんvol.2〜」は終了した。aiko ©︎ポニーキャニオン今回のライブは10月24日(土) 23:59までアーカイブ配信される。購入期限は10月24日(土) 18:00までとなっている。公演情報aiko オンラインライブ『Love Like Rock〜別枠ちゃんvol.2〜』10月17日(土) 20:00開演-セットリスト-1. 雲は白リンゴは赤2. あたしの向こう3. プラマイ4. ドライブモード5. 桃色6. 冷凍便7. 格好いいな8. こいびとどうしに9. 夢見る隙間10. 星のない世界11. ハニーメモリー12. 青空13. 恋の涙14. 染まる夢15. クラスメイト16. ハナガサイタ17. be master of life18. 約束E1. Loveletteraiko『Love Like Rock〜別枠ちゃんvol.2〜』【配信日時】10月24日(土) 23:59までアーカイブ配信中【チケット販売】販売期間:2020年10月24日(土) 18:00まで料金:税込3,300円※別途、配信メディアごとに異なる手数料がかかります。【配信メディア】・aiko official Fan Club Baby Peenats・LIVEWIRE・ローチケ LIVE STREAMING【問い合わせ先】視聴方法、チケット購入に関するご不明点は、各配信メディアへお問い合わせください。『Love Like Rock〜別枠ちゃんvol.2〜』特設サイト「Love Like Rock 〜別枠ちゃんvol.2〜」 グッズ販売ページ・数量限定販売となりますので、限定数に達し次第販売を終了いたします。あらかじめご了承ください。・詳細はグッズ販売ページをご確認ください。リリース情報aiko 40th Single「ハニーメモリー」2020年10月21日(水) 発売税抜1,200円(本体)※初回限定仕様盤:カラートレイ & 8Pブックレット【収録内容】1. ハニーメモリー2. 58cm3. 心焼け4. ハニーメモリー(instrumental)aiko「ハニーメモリー」配信サイト一覧 「ハニーメモリー」Music Video関連リンクaiko official YouTube配信サイトはこちら official website official on Twitter(@aiko_dochibi) official Facebook
2020年10月20日向井太一が8月28日(金)生配信ライブ「Release Live -Supplement-」を開催した。新作EP「Supplement」のリリースを記念して行われたこの公演は、PIA LIVE STREAM、uP!!!で配信。オープンしたばかりの東京・ZeppHanedaで行われたライブで向井は、「Supplement」の収録曲、既存の人気曲・代表曲を交えながら、豊かなバイブスと真摯な思いが交差するようなステージを繰り広げた。最初のシーンは、楽屋から。鏡の前に座っている向井太一(フレッドペリーの白いポロシャツが似合っている)はスマホをチェックしてから席を立ち、軽くストレッチしながらステージに向かう。そこには既に演奏を始めているバンドメンバーの姿が。クラシカルなストリングスと生々しいアンサンブルが響くなか、向井は<この瞳を逸らさないで/未来を描きたい>というフレーズを奏でる。オープニングを飾ったのは「僕のままで」。EP「Supplement」に収録されたナンバーだ。“僕は僕のままで、人生を進んでいきたい”という意思を込めたリリック、ネオソウルの潮流を感じさせるメロディが広がり、早くも大きな感動に包み込まれる。 auスマートパスプレミアム会員会員限定でお得な割引も!視聴チケット■視聴チケット<販売期間>8月31日(月)20:30まで<料金>auスマートパスプレミアム会員 1,800円(税込)一般 2,800円(税込)※auスマートパスプレミアム会員はau以外をご利用の方でもご入会いただけます。(月額499円(税抜)/初回30日間無料)お申し込みはこちら■uP!!!⇒ ■PIA LIVE STREAM⇒
2020年08月29日8月27日に行われた「フラカンの横浜アリーナ -リモートライブ編- 〜生き続けてる事は最大のメッセージ!〜」のライブレポートをお届け!この模様は8月30日(日)23:59まで期間限定アーカイブ配信中です。こちら()auスマートパスプレミアム会員限定でお得な割引も!視聴チケット8月30日(日)19:00までauスマートパスプレミアム会員 2,300円(税込)一般 3,300円(税込)※auスマートパスプレミアム会員はau以外をご利用の方でもご入会いただけます。(月額499円(税抜)/初回30日間無料)お申込みは こちら()
2020年08月28日UNISON SQUARE GARDENが生配信ライブ第二弾を開催。「なんだこのセトリ」と驚き&喜びの声であふれた充実の内容をレポート。次なる展開も決定!UNISON SQUARE GARDENが8月22日(土)、生配信ライブ第二弾『USG 2020“LIVE (in the) HOUSE 2”』を開催した。ファンからのリクエスト31位から70位の楽曲で構成された今回のライブでは、ふだんはあまり演奏されないレア曲も披露。配信ライブならではの演出やカメラワーク、そして、生々しい臨場感に溢れたパフォーマンスによって、画面の向こうの“オーディエンス”を熱狂させた。序盤から前回配信を超える充実の演奏最初に映し出されたのは、ギターを持った斎藤宏介の手元や足元。エフェクターを踏み、鋭利なギター・カッティングを響かせる。さらに鈴木貴雄、田淵智也の姿を手持ちのカメラが捉え、「マスターボリューム」からライブはスタート。『MIDNIGHT JUNGLE』『fake town baby』とアッパーチューンを続け、ステージの熱量を一気に上げる。3人が向かい合い、お互いの音をぶつけ合い、高めていくパフォーマンスはまさに圧巻だ。「今日もMCなし!」(斎藤)とまったく止まることなく楽曲を重ねる。『ライトフライト』『サンポサキマイライフ』などコアな楽曲も取り込まれ、コメント欄には「かなりレア」「意外な選曲!」「なんだこのセトリ」と驚き&喜びの声が上がる。3人の演奏も前回の配信ライブ以上の仕上がり。それぞれの表情や手元もふんだんに映され、至近距離でライブを観ているような感覚に捉われる。ライブ前半のピークは、『23:25』。疾走感と手数の多さを共存させたドラム、攻撃的なベースのピッキング、そして、ギターの高速カッティングと起伏に富んだメロディ。全員が笑顔を浮かべ、このライブを全身で楽しんでいることが伝わってきた。斎藤、田淵が向き合って演奏するシーン、「23:25」を表示したデジタル時計をステージに置く演出も印象的だった。30分以上ほぼノンストップで演奏を続けた後は、なんとアコースティック・コーナーへ。キャンドルの炎が幻想的なムードを醸し出すなか、斎藤、田淵が椅子に座り、アンプラグド的な雰囲気で『ぼくたちのしっぱい』『チャイルドフッド・スーパーノヴァ』『未完成デイジー』を披露する場面はきわめて貴重。アレンジ、音色、演奏を含めて、UNISON SQUARE GARDENの音楽的な奥深さをじっくりと味わうことができた。さらに攻めるライブ後半戦斎藤がキャンドルの炎を吹き消したのを合図に、ライブは後半へ。鈴木のドラムソロからセッションに突入、そのまま『マイノリティ・リポート』になだれ込む。全体が白いライトに照らし出されると、3人がステージではなく、ライブハウスのフロアで演奏していることがわかる。さらに『10% roll, 10% romance』『Catch up, latency』とシングル曲を続け、ライブは一気にクライマックスへと突き進む。『crazy birthday』では、田淵のアクションが爆発。カメラから見切れるほど動き回り、寝転んでしまう田淵を見て、斎藤、鈴木も思わず笑みがこぼれる。緊張感と高揚感に溢れまくったアンサンブル、現場の圧倒的な楽しさと熱量がダイレクトに伝わってくる。狂乱歓喜のステージから一転、ラストは壮大なスケール感のポップナンバー『オーケストラを観にいこう』。ストリングスとともに切なさと解放感を併せ持ったメロディが鳴り響き、ライブはエンディングを迎えた。コメント欄に大量の「アンコール!」の文字が並ぶなか、再び画面が明るくなり、「おまけ!」(斎藤)の一言から前回の配信ライブでも演奏された『Phantom Joke』。気合いの入ったボーカルを響かせ、2度目の配信ライブを締めくくった。この日、新曲『世界はファンシー』のMVを公開したUNISON SQUARE GARDEN。9月19日には、ユニゾンとつながりのある仲間達とともに生配信ライブ「UNISON SQUARE GARDEN presents『fun time HOLIDAY ONLINE』」の開催も決定。初のオンラインイベント、そして、待望のニューアルバム『Patrick Vegee』(9月30日リリース)のリリースと続く今後のアクションにもぜひ注目してほしい。Text:森朋之Photographer:Viola Kam (V’z Twinkle)
2020年08月25日【音楽通信】第43回目は、日本を代表するシンガーソングライター、山下達郎さんの初めてのライブ映像配信のレポートをお届けします!写真・濵田志野(京都『拾得』)、菊地英二(氣志團万博2017) 取材、文・かわむらあみり【音楽通信】vol.43ライブ配信は京都のアコースティックセットからこれまで数々の名曲を生み出してきた、日本を代表するシンガーソングライターの山下達郎が、7月30日に『TATSURO YAMASHITA SUPER STREAMING』と題したライブ映像を、高音質の動画配信サービス『MUSIC/SLASH』のこけら落としとして配信した。ロックバンドのシュガー・ベイブとしてデビューした1975年以降、1976年12月のソロ活動からも、2012年に劇場公開されて伝説となった『山下達郎シアター・ライヴ PERFORMANCE 1984-2012』以外、これまでに山下の映像作品が発売されたことはない。今回のライブ映像の配信は、山下にとって、キャリア初の試みとなった。また、ファンにとっても“動く山下達郎”を自宅で視聴できることは、画期的な出来事。コロナ禍で先の見えない状況を過ごす人々が多いなか、山下のツアーも延期や中止となり、今回のライブ映像配信で元気づけられた人は多いだろう。ライブは、2018年3月17日に行われた、京都のライブハウス『拾得』の映像からスタート。ボーカルとアコースティックギターを務める山下と、ベースの伊藤広規、キーボードの難波弘之の3人編成。ファンにとってはおなじみのこの3人による、アコースティックセットでの演奏だ。1曲目は、1991年に発売された楽曲「ターナーの汽罐車」から。まっすぐに聴き手の胸に届く、揺るぎないボーカルの力は、会場のみならず、視聴している画面の前のオーディエンスをも撃ち抜いていく。続き、1982年発表で同名ドラマの主題歌でもある「あまく危険な香り」をしっとりと聴かせ、2010年発表で下を向く気持ちをそっと励ましてくれるバラード「希望という名の光」、小気味良いサウンドで軽やかなボーカルを聴かせるカバー曲「WHAT’S GOING ON」などを披露した。氣志團万博での圧巻のステージ&34年前の映像もそして、2017年9月17日に千葉県の袖ケ浦海浜公園で開催されたロックフェスティバル “氣志團万博2017”のライブ映像では、なんと山下が登場した40分のステージをノーカットで配信した。まずは会場に「山下達郎 紹介VTR」が流れ、主催者である氣志團の綾小路翔が、山下のことを「日本の音楽を変えた人」と話し、「神すぎて」と絶賛する映像が大型モニターに映し出される。そう紹介された山下の登場をいまかいまかと待つオーディエンスの前にバンドメンバーが現れ、大歓声のなか、最後に山下が登場。場内を見渡しながら、「山下達郎です、よろしく!」と、きりりとした表情で挨拶し、おおいに沸き立つ。1曲目は、山下が作曲を担当し、近藤真彦に提供した1982年の楽曲「ハイティーン・ブギ」。きっと会場にいた誰もが予想外だった選曲からスタートし、同じく1982年の爽快でグルーヴィンな「SPARKLE」では、卓越したギターカッティングも披露。さらに、1997年にKinKi Kidsのデビュー曲として作曲した「硝子の少年」を艶やかに歌い、続く1992年のアップテンポな「アトムの子」では、間奏で「アンパンマンのマーチ」のフレーズを挟みながら熱唱。そんな山下のバックコーラスに目をやると、妻の竹内まりやが参戦している。大型モニターにも竹内の姿が映し出され、盛り上がるオーディエンス。その後、山下が作曲しアン・ルイスに提供した1979年の「恋のブギ・ウギ・トレイン」で、山下はまたもや神業ともいえるギターカッティングほか、圧巻のパフォーマンスを見せる。この曲までは竹内もバックコーラスを務めて夫婦の絆を垣間見せた後、出演者全員で手を繋ぎ、客席へとお辞儀。最後は、山下がハンドマイクで1991年の「さよなら夏の日」を歌い、ステージ上を動きながら、すべての人たちの心へその澄んだ歌声を染み渡らせた。ここまででも十分貴重なライブ映像なのだが、ここからはまさかの1986年のお宝映像を配信。真っ赤なシャツにネクタイ、ジーンズ姿の山下が2曲を披露。何よりも驚いたのは、34年前のライブ映像だというのに、山下のキーも声量もスタイルもいまもまったく色褪せず、変わらない力強さがあるということ。たとえ何年経っても、山下が人々の心を惹きつけて離さない理由がわかった、なんとも贅沢な夜だった。取材後記心に響く数々の名曲を生み出している山下達郎さん。ストイックにご自身の音楽の道を突き進み、時代が移り変わろうとも、けっしてブレないその姿勢、たゆまぬ努力、そして並外れた才能に脱帽するばかりです。表現者として、これからもきっとわたしたちに素敵な音楽を届けてくれるでしょう。山下さんの貴重なライブ映像を堪能させていただきました。セットリストOPENING京都のライブハウス「拾得」より(2018年3月17日のライブ映像)01.ターナーの汽罐車02.あまく危険な香り03.砂の女04.希望という名の光05.SINCE I FEEL FOR YOU06.WHAT’S GOING ON氣志團万博2017より(2017年9月17日のライブ映像)07.ハイティーン・ブギ08.SPARKLE09.BOMBER10.硝子の少年11.アトムの子12.恋のブギ・ウギ・トレイン13.さよなら夏の日「PERFORMANCE 1986」ツアー郡山市民文化センターより(1986年10月9日のライブ映像)14.SO MUCH IN LOVE中野サンプラザホールより(1986年7月31日のライブ映像)15.プラスティック・ラブCLOSING(THAT’S MY DESIRE)Information
2020年07月31日